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【サポート優先】3D DanceDanceDance?

#UDCアース #【Q】 #UDC-P #ROOT:DanceDanceDance?

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#ROOT:DanceDanceDance?


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 これはサポート参加者を優先的に採用するシナリオです(通常参加者を採用する場合もあります)。


「D……D……D……」
 カレル・レグロリエン(緑の夢に星を灯す・f36720)の囁き声が消え入る。
「……ああごめん、こっちの話」
 ゆるりと彼は、頭を振って。
 顔を上げ、猟兵達へと向き直る。
「UDC-Pが生まれてしまうんだ」
 それは、避けられない未来だと。
 カレルは、どこか僅かに痛むような表情を見せた。
「人としての名前は、|松樹《まつき》・|朔真《さくま》。30歳で、元々は警察官を志すほど正義感と責任感が強くて、ちょっと真面目すぎるくらいの、それでも優しい少年で……でも、ある事件をきっかけに、引きこもるようになってしまってね」
 彼は、とある少女と幼馴染だった。
 少女は裕福な家の生まれで、お屋敷に住んでいた。少女の家族は皆、優しかったから、少女の家で殆ど毎日遊ばせて貰っていた。
 だから、ある日も学校帰りに少女の家で遊ぼうということになって。
 その帰り道、少女と共に朔真は誘拐された。少女の家に、身代金を請求することが目的だった。朔真は、それに巻き込まれたのだ。
 度重なる交渉の末、どうにか警察は朔真達の居場所を特定、駆けつけ、踏み込んだ。その時、誘拐犯は少女にナイフを突きつけ人質に取った。
 警察は動けない。だがその時、誘拐犯は朔真の存在を忘れ去っていた。少女を助けられるのは、自分しかいない。
 勇敢で正義感の強い朔真少年は、誘拐犯が少女を押さえる手に噛みついた。少女は解放されたが、誘拐犯は逆上。今度は朔真へとナイフを向け――貫いたのは、少女の心臓だった。
 少女が、朔真を庇ったのだ。
 誘拐犯の真意は解らない。本当に我を忘れて朔真を殺すつもりだったのか。それともただ朔真を脅して、彼が恐怖に怯えればそれで満足だったのか。
 確かなことは、少女が命を落としたこと。少女が倒れるのとほぼ同時、誘拐犯が確保されたこと。
 以来、朔真は少女の死と向き合うことが出来ず、本当なら死んでいた筈の自分が死ねばよかったと、それでも命を絶つことも出来ない自分が余りに情けなくて、自責の念から自室から出られなくなってしまったのだった。
「それでもね、彼は知らなかったことだけど……女の子のご両親はね、彼を恨んではいなかったんだよ。彼は娘を助けようとしてくれた、悪いのは殺した誘拐犯だ、って。……ただ、女の子のお兄さんは違ったんだ」
 彼は、朔真が余計なことさえしなければ、妹が死ぬことはなかったと、ひどく恨んだ。
 だから、彼は妹の後を追って、死んだ。遺書を認めて。
 そこには、ある本の中に妹と、朔真に宛てた手紙を隠したと記されていた。
「兄妹のご両親はその後、子供達を失って、逃げるように引っ越していったんだ。家具もそのまま手つかずで、家ごと売りに出したんだ。でも、そういう家族が住んでた家だってことで、ほぼ事故物件みたいな印象を持たれててさ。不動産屋さえもいつしか気味悪がって足が遠のいて……今は殆ど手入れもされてない、廃屋状態なんだ」
 だが、今になって朔真が突然、その屋敷に忍び込んだのだと言う。
「遺書のことは知ってたんだ。部屋のドア越しに、ご両親から聞いたんだって。そのことが、引きこもっていてもずっと引っかかってたみたい。このままじゃいけないって思いも、どこかにあったのかもね。一念発起して、屋敷に忍び込んで、遺書の隠された本を見つけて――彼は、UDC-Pになってしまう」
 猟兵達が辿り着けるのは、まさにその時。だからこそ、間に合わない。
 だが、UDC-Pになった彼を、救うことは出来ると言う。
「彼が開いてしまった本はね、古代の魔術師によって書かれた魔術書の、写本なんだ。写本でもその魔力は余りに強力で……自らを魔術書に封じた魔術師は、分身である写本を開いた人間の魂を食らい、本体に還元して糧としているらしいんだけど……」
 だから、本来であれば朔真も食われる筈だった。
 しかしカレルが言うには、朔真は自我が余りに強すぎた。強すぎる『後悔』の念が、逆に魔術師の分身を取り込み、ほぼ乗っ取る形で一体化してしまったのだ。
 その影響で写本からは更に魔術師の分身が飛び出し、朔真を殺して力の一部を取り戻そうとしているようだが、その現場になら、割って入れる。
「彼らの居場所は解ってる。二階の、お兄さんの部屋だった場所だ。ベッドのある書斎と言っても差し支えない、本ばかりの部屋だよ。そこに真っ直ぐ向かって貰うのがいいだろうけど……女の子の、妹さんの住んでた部屋で、怪奇現象が起こっていてね」
 そちらも、解決出来るならした方がいいだろうとカレルは言う。何か、朔真にとって大事なことに繋がる気がするのだと。
「それから、彼を救出した後は、UDC組織に身柄を預けることになるよ。悪いようにはしない筈だから、僕らは彼が組織でも生きていけるように、彼のUDC-Pとしての対処マニュアルを作ることになると思う」
 彼の話を聞いて、可能な限り事細かく正確に作成して欲しいと。
 ただ、と付け加えるカレル。重要かどうかは解らないが、気になっていることがひとつあるらしい。
「……マニュアルに記載するほどのことか、まだ判断がつかない。ただ、もしも彼と接する内に解けない疑問が出てきて、その疑問を解き明かす必要があると皆が感じたなら……僕に連絡して。多分、答えをあげられると思うから」
 勿論、特に疑問が湧かなければ、連絡は不要だと言う。きっと取るに足らないことだから、と。
「それじゃあ……頼んだよ、皆」


絵琥れあ
 お世話になっております、絵琥れあと申します。
 ひっそりとサポート優先シナリオを運営させていただきます。
 勿論、通常参加も望外の喜びですので歓迎いたします。
 (但し通常参加はタイミングによっては流れる可能性があります。同章受付中の再送は歓迎です)

 流れと詳細は以下の通りになります。

 第1章:冒険『洋館事件』
 第2章:集団戦『写本・魂喰らいの魔導書』
 第3章:日常『UDC-P対処マニュアル』

 第1章では、真っ先に朔真の元に駆けつける方々とは別働隊で、少女の部屋で起きている怪奇現象を解決していただきます。
 勿論、この章に採用されたら第2章に参加出来ないということはございません。
 なお怪奇現象は『鍵もかかっていないのに扉が開かない挙句、少女の鳴き声が聞こえる』です。

 第2章では、朔真がUDC-Pに変異したことで現れた『写本・魂喰らいの魔導書』を相当していただきます。
 朔真もUDCと同じ姿形をしていますが、猟兵であれば感覚的にただのUDCとは見分けがつきます。
 しっかり守ってあげましょう。

 第3章では、UDC組織預かりとなる朔真の為に、UDC-Pとしての彼の対処マニュアルを作成します。
 この章のみ、開始前に断章を投稿しますので、そこから質問を重ねて情報を広げていけば、基本的には問題なくマニュアルは完成します。
 但し、ひとつだけサポート参加の方のみでは解明しない謎が存在しています。
 通常参加の方がいらっしゃった場合、誰か一人でもそのことについてカレルに連絡を入れた場合のみ、答えが返ってくるでしょう。
 確認必須ではない為、この謎は解明されなくてもシナリオは完結します。
 が、解明された場合は今後続編が出た際に展開に変化が起こるかも知れません。
 (※基本的にはメッセージが送られてくるのみで、カレル本人は明確に直接の対話希望がない限りは登場しません)

 サポート優先シナリオのため、調子や現行シナリオの進捗と相談しながら自分のペースで執筆していくことになるかと思います。
 それでは、どうぞよろしくお願いいたします。
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第1章 冒険 『洋館事件』

POW   :    筋肉は全てを解決する。力技で怪奇現象を解決する。

SPD   :    私は霊能力者です。オカルトの力で怪奇現象を解決する。

WIZ   :    これは怪異の仕業などではありません。トリックです。科学の力で怪奇現象を解決する。

イラスト:水野ましも

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

シホ・エーデルワイス(サポート)
私でお役に立てるなら喜んで


人柄

物静かで儚げな雰囲気

余り自己主張せず
仲間が活躍しやすい様に支援します


心情

仲間と力を合わせる事で
どんな困難にも乗り越えられると信じています


基本行動

手伝いや救助が必要な人がいれば
身の危険を顧みず身代わりになったり庇ったり
疲労を気にせず治療します

一見自殺行為に見える事もあるかもしれませんが
誰も悲しませないよう
UCや技能を駆使して生き残る事を諦めません

またUC【贖罪】により楽には死ねません

ですが
心配させない様
苦しくても明るく振る舞います


探索
得意な技能を優先して使います
またUCも使える物があれば出し惜しみしません

戦闘

味方がいれば回復と支援に専念します
攻撃は主に聖銃二丁を使用


百地・モユル(サポート)
熱血で好奇心旺盛
本が好きな小学生

正義感が強く困っている人は見過ごせない

UDCアース出身
技能の世界知識でほかの世界のこともわかるかも
あとボクが持ってる技能で
使えるのは…
情報収集、コミュ力、時間稼ぎ、救助活動、学習力、暗視、聞き耳あたりかな?
それに勇気と覚悟と気合い!

このあたりの技能を使って調べられることは調べたいし

もし力仕事とかで必要ならトリニティエンハンスやストロンゲストモードなどのパワーアップ系UCも使うよ

今日はここの世界か…どの世界も、ボクたちがちょっとずつ良くしていければいいね

アドリブ絡み歓迎




「………………」
「大丈夫ですか?」
 珍しく、浮かない顔をしている百地・モユル(ももも・f03218)に対し、シホ・エーデルワイス(捧げるもの・f03442)は気遣わしげに声を掛けた。猟兵とは言え、まだ幼い少年少女の表情が翳るのは、見ていて辛いものがある。
「……助けようとしただけだったのに、なんで、こんな……」
「………………」
 今度は、シホが沈黙する番だった。
 朔真が勇気を出して行動した結果、彼の幼馴染が犠牲になり、その兄も恨みの感情を抱いたまま世を儚んだ。その不条理を、この熱い心を持った少年は、嘆いているのだろう。
 確かに当時の朔真の行動は、勇敢ではあったが無謀でもあった。それでも、彼はただ護りたかっただけだった筈だった。それが何一つ報われず、多くの人を傷つける結果になってしまったのは、何とも遣る瀬ない。
「私達は、何としても今の朔真さんを助けましょう」
「……うん!」
 過去の朔真を、その心を、救ってやることは猟兵達にも出来ない。けれど、今の朔真の味方にならなれる。
 まずは、彼を助けるのだ。シホの、その言外の思いは、モユルにも漠然とではあるが伝わったようだった。
「さて、それではこの部屋ですけど」
「やっぱり開かないね」
 朔真にとって幼馴染の少女、亡くなった兄にとっては大切な妹。彼女が生前、暮らしていた部屋。
 モユルが扉のレバーハンドルに手を掛けるが、手応えはあるものの開く気配がない。そしてやはり、啜り泣く少女の声が聞こえてくる。
「壊すのは……まずいかな?」
「出来れば穏便に開けたいですが……解析してみますね。これは……破魔、いえ……浄化でしょうか」
 シホは掌に浄化の力を宿して、そっと扉に触れる。ぐわんと空間が歪む感覚。けれど扉は開かない。しかし。
「……解りました。これは、攻撃しても大丈夫ですね」
「いいの?」
「ええ。魔術的な封印のようですが、物理的にもある程度負荷をかけないといけないようです」
 物理と魔術、両面からアプローチをかける必要があるようだ。
「よし、ならボクに任せて! 燃ゆる命の炎でその封印、焼き尽くしてやるぜ!!」
 朔真を救う為の拳が、熱き心の具現と共に振るわれる。
 轟音を立てて直撃した一撃。しかし扉はびくともせず、ただ炎が消えたような煙だけが一筋立ち昇る。
 しかしシホは、何かが割れるような音をその時、確かに聞き取っていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

筒石・トオル(サポート)
「邪魔をしないでくれるかな」
「油断大敵ってね」
「ここは任せて」
正面切って戦うよりも、敵の動きを封じたり、属性防御を固めて盾や囮となったり、味方が倒し切れなかった敵にトドメを刺して確実に倒すなど、味方の安全性を高めるように動く。
ユーベルコード使用はお任せ。
使用しない場合は、熱線銃での援護射撃を主に行う。
人見知りではあるが人嫌いではないし、味方が傷付くのは凄く嫌。
戦うのも本当は好きではないが、誰かを守る為には戦う。
もふもふに弱い。敵がもふもふだと気が緩みがちになるが、仕事はきちんと行う……ホントだよ?


夜城・さくら(サポート)
キャバリアでの戦闘をメインに。
『オーバーフレーム換装』では、装甲を犠牲に攻撃力か射程を上げて仲間を援護するように攻撃します。【スナイパー】技能使用。
手数が必要な時は『無限射撃地獄』です。敵がビット攻撃してきた際には相殺するように展開することも。

キャバリア以外では、『ギタギタ血まみれの外科手術』で仲間の治癒と戦闘力増強に励みます。
「ちょっと痛いですよ? でも大丈夫。すぐに元気すぎるくらいになりますからね」
笑顔でノコギリを振るいます。大丈夫怖くない怖くない。




「……成程。では、ここはキャバリアAZに乗り込み部屋ごと粉砕する勢いで攻撃を行えば」
「待って」
 夜城・さくら(不思議ちゃんの量産型キャバリア・f30006)は筒石・トオル(多重人格者のマジックナイト・f04677)の旅団の仲間である。
 故に。この依頼に出向こうとするさくらを見てトオルは思った。これはついて行った方がいいな、と。
 何もトオルとて、彼女の実力を疑っているわけでは決してない。ただ何と言うか彼女、その旺盛なチャレンジャー精神によるものなのか、時折突拍子もないことをするから。
「それは多分……お屋敷ごと崩壊するんじゃないかな。部屋には入れるかも知れないけど、そうなると後が大変だと思うな」
「むむ、確かにこの世界はキャバリアでの戦闘も一般的ではありませんしね……残念ですが、諦めましょう」
 一応、猟兵の特性としてキャバリア自体が違和感を持たれることはないだろうが、流石に建造物が破壊された場合は話が別だと思うので。
「では、この医療ノコギリでの外科手術の容量で扉の周りを切断してみましょう。生き物ではないですから、痛みを感じることもないですしね」
「えっ。……いや、まあ、そのくらいなら大丈夫なのかな……?」
 先に試した猟兵の中にも、扉に攻撃を加えていた者がいたし。別に反動を喰らったり、泣き声が激しくなったなどの現象が起きたわけでもないし。
「決まりですね。それでは、切除開始です」
 にこり、いい笑顔でノコギリを振るうさくら。
「……僕も手伝うか……」
 絵面的には既にオーバーキルになりそうではあるけれど、二人が相手にしているのは扉ではない。そこに張られた封印の結界のようなものである。
 トオルも熱線銃を取り出し、ノコギリの後を追いかけるように扉を焼いていく。
 すると、遂に封印が限界を迎えたのか、ばりんと大きく何かが割れる音が聞こえた。トオルがドアノブのレバーを捻ると、まるで最初から何の仕掛けも施されていなかったかのように、扉は開いた。
「やりましたね」
 にっこり。
 ちょっとその笑顔が怖いなあ、なんて思いつつ、トオルはさくらを伴い部屋に入る。
「この泣き声、一体どこから……?」
 それでも、少女のものと思しき泣き声は、未だどこかから聞こえてくるのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

不破・静武(サポート)
年齢イコール彼女イナイ歴なので基本的な行動原理は「リア充爆発しろ」です。オブリビオンは彼の中では全員リア充です。リア充に見えそうにない相手に対しても無理やり理屈をつけてリア充と決めつけます。
一般人がいる場合、恋人や配偶者がいないなら同士と決めつけて喜んで協力し、いる場合は敵とみなしますが一応事態を前進させる意思はあるので嫌々ながら爆破は我慢して助力はします。
元ヒキコモリで堕落しているので猟兵として身体能力上がってるにも関わらず(リア充を爆発させる事を除いて)体を動かす事は非常に嫌がりますが一応事態を前進させる意思はあるので嫌々ながら動きます。




(「松樹くんは現在進行形でヒキコモリか」)
 不破・静武(人間の非モテの味方・f37639)は天井を仰いだ。彼も元ヒキコモリだ。仲間意識と言うか、何か通じるものを感じ取ったのだろうか。
「この部屋に住んでいた少女とやらが健在であったのならば、ボクは彼と袂を分かたねばならなかった。だがその命は哀しい事件によって失われた……残された彼もまた、非リアとなってしまったのだ」
 うん、言い方はだいぶコミカルだけど間違ってはいない。
「ならばボクは彼の味方となろう……! それに部屋の突破は味方がやってくれたから、ボクは泣き声の位置を特定するだけでよさそうだしね」
 体を動かすのも最小限でいい。勝ったな。
 静武は耳を澄ませた。非リア仲間(?)である朔真が、救助された後に少しでも生きやすくなるようにと願って。
「! そこだ!!」
 ばっと、静武は壁際の本棚に手を突っ込む。彼が一冊の本を手に取ると、最後に本から、声が聞こえた。
『お兄ちゃん、たすけて』
 そして、それを最後に声は聞こえなくなる。静寂の中、静武が今一度本に視線を落とすと、どうやらこれは日記のようだった。しかし、幼い少女のものにしてはシンプルで可愛らしさがないが。
「……なんかこの先とんでもないドシリアスになりそうな気配を感じるね。どうやらボクに出来るのはここまでのようだ。解読はシリアス適性ありそうな誰かに任せたよ!」
 依頼放棄ではない。適材適所である!

成功 🔵​🔵​🔴​

リカルド・マスケラス(サポート)
『さーて、どう調べるっすかね~』
装着者の外見 オレンジの瞳 藍色の髪
基本は宇宙バイクに乗ったお面だが、現地のNPCから身体を借りることもある
得意なのはサポートで、非戦闘時はコミュ力や宇宙バイクの機動力で情報収集をしたりなどが可能。ある程度のその世界の知識や常識なども世界知識でわきまえていたりもする
色々な世界を渡って学んだことで魔術や機械の操縦など何でもござれ
また、仮面単体の時のサイズを利用すれば、念動力と組み合わせて、狭い場所を通ったり潜入調査を行うこともできる

基本的には真面目に仕事はしますが、きれいなお姉さんと一緒に行動できる選択肢があれば、迷わずそちらを選ぶチャラいキツネさんです




「……はーん、妹の為とは言え悪趣味っすねえ。つかこれ、絶対お兄さん生きてるっすよね?」
 日記を一読したリカルド・マスケラス(希望の|仮面《マスカレイド》・f12160)は思わず溜息を吐いた。厳密に言えば、装着者の青年の身体が、だが。
 だが、そのようなことになるのも無理のない内容だった。リカルドは自分自身の考えを纏めるべく、脳内で要約した内容を口にする。
「結論から言うと、この日記は『少女』のお兄さんの日記っすね。妹の部屋に隠したのはカモフラージュもあるかも知れないっすけど、このお兄さん、相当シスコンっすね」
 それは、朔真を激しく恨んでいたらしいことからも推察は出来るが。
 それ以上に、日記に書かれていた彼の『復讐』の内容が余りにも苛烈で、狂っていたからだ。
「日記から聞こえてた、朔真ではなく自分に助けを求める泣き声も、妹も朔真を恨んで死んだと思いたい、思い込みの具現化っぽいっすしねえ」
 幻聴を聞き、それを真と信じ込んでしまうほどの狂気。それはその企みにも現れていた。
 彼はどうやら、命を絶ったとされるずっと以前――そもそも妹が死に、朔真へと激しい憎悪を向けたまさにその瞬間、UDCへと変じてしまったようなのだ。
「その後、お兄さん――UDCは朔真への復讐の為、とある魔導書を朔真が開くよう遺書を認めた。それから、念の為に朔真が本を開いた時だけ魔導書の力が発動するよう、UDCとしての力で細工。その後、死んだふりをして行方を眩ましたっすね」
 そう、魔術師が自らを封じた魔導書、その写本。
 写本ですらも魔力があり、魔術師の分身が潜む危険な代物。UDCの狙い通り、朔真は魔導書を開いた。だが、朔真は逆に襲い来る分身を自らの医師とは関係なく乗っ取り、生還した。UDC-Pとしてではあるが。
「このUDCが末恐ろしいのは、|朔真が生還する《その》可能性を想定してたってことっすね」
 僅かな可能性としてはいるが、万一のことを考えていたようだ。余りにも深すぎる執念で。
 その時の為にと、幾つか更なる仕掛けを施していたようだ。ひとつはグリモア猟兵の言う通り、詳細を伏せていたが。もうひとつははっきりと明記されていた。
「これは……救助した後も大変そうっすね」
 リカルドは苦い顔をしつつ、日記を手に兄だったものの部屋へと向かうのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 集団戦 『写本・魂喰らいの魔導書』

POW   :    其方の魂を喰らってやろう
【複製された古代の魔術師】の霊を召喚する。これは【触れた者の絶望の記憶を呼び起こす影】や【見た者の精神を揺さぶる揺らめく光】で攻撃する能力を持つ。
SPD   :    その喉で鳴いてみせよ
【思わず絶叫をせずにはいられないような幻覚】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    魂の味、これぞ愉悦
自身の肉体を【触れる者の魂を吸い脱力させる黒い粘液】に変え、レベルmまで伸びる強い伸縮性と、任意の速度で戻る弾力性を付与する。

イラスト:oio

👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

赤星・緋色(サポート)
なんやかんやで事件を解決に導こうとします
フリーダムかつアグレッシブなアドリブも可

合わせ等も自由にどうぞ




「……あ、……ぁ、」
 書斎にも似た個人の私室。
 白線でその輪郭を縁取られた真黒の身体。人の形をしていながら、人では決してあり得ぬもの。
 その内の一体が、淡々と感情の読めぬ他の個体と異なって、驚愕の表情で本棚を背にへたり込んでいた。
 残る群体にも似た同じ顔のヒトガタが、奴らにとっての異物を取り囲み、排除せんと迫っている――。
「そこまでだよ!」
「え、っ……」
 聞こえた声に、自我を持つヒトガタ――UDC-P松樹・朔真が、これまでとは別の驚愕をその表情に浮かべる。
 声の主は、猟兵として彼の救助に来た赤星・緋色(サンプルキャラクター・f03675)だった。
「今助けるね!」
 すると、朔真と同じ顔をしたヒトガタ、魔術師の形をしたモノが黒い靄のようなものを緋色に向けて放出する。それは彼が苦手なものへと姿を変えた。精神攻撃の類であるらしい。
「わー!? 気持ち悪っ!? ……あっこれもしかして朔真さんがマズいのでは??」
 慌てて緋色は朔真へ視線を向け、すぐにでも駆け出せる体勢を取った、が。
「い、一体何が起きているんだ……?」
(「……あれ、効いてない?」)
 靄は確かに彼の視界に入っている筈だ。だが、彼が恐慌状態になる様子はない。今や同じ存在になってしまったせいだろうか、或いは……。
「ともあれ効いてないならよし! 反撃の必殺セミオートバーストだー!!」
 朔真を巻き込まないように気をつけつつ、緋色はガトリングの連射によって多くの魔術師へと弾丸の雨を浴びせたのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ネルコ・ネルネコネン
悪意ある者たちが集っているのでございますね。
聖者として光と力で打ち払ってみせましょう。
聖者のメイスを構えて敵の集団に対して正面から戦いを挑みます。
【ネルネコネン式戦棍術・嵐撃】を発動して連続攻撃を繰り出すことにいたしましょう。
メイスを振り下ろし防御ごと敵を砕いたり、メイスを薙ぎ払い複数の敵を巻き込むような一撃を放ちながら攻撃を続けていきます。
メイスの槌頭を相手に当てる大振りな攻撃だけでは敵が順応してくる恐れもあります。ですので、メイスにつけられた護拳の部分や柄頭の部分を用いた牽制の素早い攻撃を用いることで敵へのダメージを与えて嵐撃が途切れることなく続くように工夫をしていくことにしましょう。




(「悪意あるUDC怪物……聖者として見過ごすわけにはいかないと、やって参りましたが」)
 ちらと、ネルコ・ネルネコネン(呪いを宿した聖者・f13583)は朔真へ視線を向けた。冷淡ささえ覚える感情の見えない魔術師の形をしたモノと違って、状況が呑み込めず困惑しているらしい彼の姿は痛ましさすら感じられた。
(「この存在、この事件の裏側には、更なる悪しき企みが隠されていると感じます」)
 ならば尚更、この状況を解決しなければならない。ネルコは聖別されたメイスを構えた。
「私の嵐の如き戦棍術にて、この闇を打ち払って差し上げましょう」
 ネルコの言葉を宣戦布告と受け取ったか、魔術師らがその数を俄かに増やした。どうやら霊体を分身として生み出したらしい。
 この霊体に打撃が有効かは、一見すると判断はつかない。だが、少なくとも核となる本体には通用する筈だ。
「ここは全体を薙ぎ払うようにして、確実に攻撃を当ててゆきましょう――参ります!」
 本体も霊体も巻き込んで、苛烈ながらも着実な攻撃を!
 そして手応えと共に勢いのままに、次の群れへと飛び込んで、まさに嵐の如く並み居る敵を打ち倒していく!
(「とは申しましたものの、大振りな攻撃だけでは敵が順応してくる恐れもありますね。ここは……」)
 自分が敵の立場であれば。ネルコは考える。折角分身を生み出したのであれば、直接戦闘は任せてしまいたい筈だ。自身が前線に出るタイプでなければ尚更。
 そう判断したネルコは、自分に攻撃を仕掛けてきた個体のすぐ後ろにいる敵を目掛けて飛び込んだ。そして今度は、メイスの柄頭による鋭く素早い一突きを叩き込む!
(「敵に動きを予測させぬよう気を配り、攻撃の手を緩めず途絶えさせず、一体でも多くの敵を倒せるように立ち回りましょう」)
 聖者として、危機に瀕した人々を守る為に。
 その平穏を脅かす存在を、打ち破る為に!

大成功 🔵​🔵​🔵​

仲佐・衣吹(サポート)
キレイなもの、カワイイもの、ぶち壊そうなんて許さないんだから
バトルだって芸術よ。美しく戦いなさい!

お相手するはアタシことネイル
美術好きな女性人格よ

口調はいわゆる女言葉かしら
身のこなしが一番軽いみたいで
接近戦より距離をとってダガーで戦うのが好きよ
お気に入り技はシーブズ・ギャンビット

よく使う手は
外套を投げつけて囮や目暗ましからの一撃
ルーンソードで戦ってる途中で手放して虚を突き、袖口から隠し武器としてダガー
光属性を付けたルーンカルテを落としといて、タイミングを見て目潰しフラッシュ
こんなところかしらね

アイテムやユーベルコードはお好きに選んでくれていいわ
使えるものは全部使って、華麗に美しく戦いましょ!


リィンティア・アシャンティ(サポート)
「数は多いですが……負けないのです。守るためにがんばるのです」

妖精ルノを連れた、礼儀正しくほわほわな雰囲気の妖精騎士
穏やかながらエンドブレイカーとして戦っていたので
助けるために武器を持ち、ルノと一緒に勇敢に戦います
栗鼠がいることも。団栗投げます

自分の世界と似ているところ違うところ様々な文明があるけれど
助けなくてはいけないものがあるから大切に思い
自分ができることを精一杯に
諦めることなく戦います

複数の敵に一度にダメージを与えるよう範囲攻撃を試みたり
周囲の人達を補助するよう行動したり
UCや武器はその時に一番有効そうなものをどれでも使用します

アドリブや連携は歓迎
迷惑行為、公序良俗に反する行動はNGです




「イヤアアアアアア!?」
「だ、大丈夫ですか!!」
 突入するなり悲鳴を上げた|仲佐・衣吹《ネイル》(多重人格者のマジックナイト・f02831)。どうやら敵のユーベルコードの力によって、|彼《かのじょ》的に超絶美しくないものが見えてしまったらしい。
 そんな突然のシャウトにリィンティア・アシャンティ(眠る光の歌声・f39564)は思わず吃驚したし反射的にネイルの状態を確認したが、何とか大丈夫そうだと察すると敵の集団へ向き直る。
 朔真は――見つけた。壁際ならぬ本棚際に追い詰められたまま、その場に座り込んでいる。全身が真黒に変色していて顔色などあってないようなものだが、これが真っ当な人間と同じ色彩を失わずにいたのならば、その顔は血の気が引いて真っ青になっていたことだろう。
「な、なんてもの見せてくれるのかしら……! そもそも、寄ってたかって怯え切ってる一人をボコボコにしようっていう発想がもう美しくないのよ……! もう怒ったわ、覚悟なさい……!!」
「ヒエッ」
 隣から聞こえた平素よりずっと低い声に、思わずリィンティアが短く悲鳴を上げる。普段滅多に本気では怒らない人の『ガチ』の怒りは本当に怖い。それを体現してしまったネイルである。
 だが、そうとは知らない本人。手慣れた素早い身のこなしで外套を蒸れる敵の一体へと投げつける。敵がそちらに気を取られている隙に、その身を風で包み込んで姿を消した。
 はっと我に返るリィンティア。気を取り直して戦闘だ。特に何か考えがあるらしいネイルのサポートをしなくては。
「いつか見た彼方に、眠る光のために――世界を超えても届くように、歌います……!」
 彼女に天啓を齎した、謎多き存在。今も光り輝く地で鳥の姿をして、眠っているらしいその存在の為に。
 その姿を思い浮かべて歌えば、禍々しい啼き声が部屋に響いた。顕現した大鳥が世界の敵を薙いでいく。
 その時、反撃と言わんばかりに黒い触手のような、悍しい何かがリィンティアに伸ばされた。
「い、嫌……!」
 恐怖と本能的な嫌悪感で後退るリィンティア。だが容赦なくその触手は彼女を捕らえ――なかった。
 リィンティアの眼前で触手が弾け飛び、本棚へと縫い留められた。よく見ると、ダガーが一本刺さっている。直後、触手を伸ばした敵の個体と、その周囲に陣取っていた集団も纏めて急所にダガーを受けて倒れる。
 姿は見えないが、ネイルが助けてくれたのだろう。
(「……ありがとうございます!」)
 |彼《かのじょ》の為に、リィンティアも歌い続ける。誰も欠けずに、この依頼を成功させる為に。
 そう――朔真を助け出す為に!

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

百地・モユル
なんだこいつら…
まとめて倒して朔真さんも助けてみせるよ!
腕をバスターフォームに換装して攻撃回数を上げて移動力を下げた状態で撃つぜ

属性攻撃や範囲攻撃、なぎ払いものせたらいいかな

勇気と覚悟で苦しい病気の記憶なんかに負けたりしない!
今のボクは猟兵なんだ!

くらえぇぇ!炎の弾で焼き尽くしてやる!
もちろん朔真さんはまきこまないようにね
ボクたちが助けるから!




 画用紙に、真黒なクレヨン走らせ塗り潰し。
 その上から、細く尖ったもので削って白線として。そうして描いた輪郭で、表現された人間――|引っ掻き絵《クレヨンスクラッチ》のような印象を、百地・モユル(ももも・f03218)は敵の集団から受けた。
 但し、そこには子供が描く絵のような無邪気さはなく、寧ろ重苦しく澱んだ悪意しか感じない。
「なんだこいつら……」
 我知らず、そんな言葉がモユルの口から零れるのも、無理はないことだっただろう。
 だが、すぐに頭を振って、自分のなすべきことを――決意を、思い出す。
「まとめて倒して朔真さんも助けてみせるよ!」
 義腕を掲げ、敵へと向ける。
 そして――換装!
「バスターフォーム!」
 形状が変わり、戦闘用バスターフレームへと|変形《トランスフォーム》。機械化された彼の身体は命を繋ぐ為だけのものでは既になく。
 熱く燃ゆる心で、弱きを助け強きを挫く為の力でもある!
「機動力低下、攻撃回数向上……っと! 行くぜ!」
 速度を犠牲に連射に近く、絶え間なく砲撃を繰り出すモユル。
 爆音が響く。着弾地点には炎が広がり爆風で多くの敵が吹き飛んだ。
 この猛攻を止めなければと、魔術師の分身たるヒトガタは、モユルに向けて光を、或いは影を放つ。それは精神に作用し、辛く苦しい記憶を呼び覚まし、混乱と絶望を与える為のものであったが。
「っう、……負けたり、しない。苦しい病気の記憶なんかに、負けたりしない!」
 モユルの勇気と覚悟が、襲い来る絶望を上回り、跳ね飛ばす!
「今のボクは猟兵なんだ!」
 だから、負けるわけには行かない。
 オブリビオンに――何より、今まさに苦しんでいる人間を、より深い絶望に叩き落とすような存在に!
 必ず勝って、打ち破るのだ!
「くらえぇぇ! 炎の弾で焼き尽くしてやる!」
 ありったけを撃ち込んでやる。
 片隅に追いやられた朔真のことは、寧ろ護るようにして、群がる敵群薙ぎ払い。
「待ってて、朔真さん! ボクたちが助けるから!」
「……!!」
 頭を守りながらも、朔真が顔を上げた。
 まだ、救える。助けられる!
 一心不乱に、勇猛果敢に。
 闘志の炎を燃やし続ける!

 ――やがて。
 悪意の黒は、燃え尽きて。
 モユルが広がる炎を消せば、煙の中からもうひとつ現れる黒い影。
「もう、大丈夫だから」
 少年の瞳に映ったのは、姿形は変わっても、確かに『松樹・朔真』――その人だった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『UDC-P対処マニュアル』

POW   :    UDC-Pの危険な難点に体力や気合、ユーベルコードで耐えながら対処法のヒントを探す

SPD   :    超高速演算や鋭い観察眼によって、UDC-Pへの特性を導き出す

WIZ   :    UDC-Pと出来得る限りのコミュニケーションを図り、情報を集積する

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 一先ず、猟兵達は朔真を安全な場所に移し、事情を説明した。
 組織預かりとなる以上、下手な誤魔化しはしない方がいいだろう。話せることは全て話した。そして、朔真自身の為でもあるからと、マニュアル作成に協力を求める。
 元が理性ある人間であった為か、朔真は戸惑いながらも協力を約束してくれた。
 ただ、その表情は終始苦しげだった。そしてとうとう、顔を伏せて頭を抱え込む。
「……しかし、そう……ですか。俺は、」
 表情は窺い知れない。
 ただ、その眉間には深い皺が寄り、苦悶しているように見えた。
「……もう、人ですら……」
 ああ、そうだ。
 今の彼は、UDC-P。
 『|HUMAN《ヒト》』では、ない。
「なくなって、しまったん、ですね……」
 人殺しの人でなしには、似合いの末路ですと。
 朔真は、笑っていた。
 自嘲するように。


 さて、改めて。
 まず、ここに来て判明したことがある。
 どうやら朔真は、視力を失っているらしかった。
 声をかければ凡その位置は解るようだったが、何もないところで躓きそうになったり、正確な距離感がいまいち掴めていないようであったりで。
 極めつけは移動する間、朔真は猟兵達の手を借りなければ満足に目的の方向へと歩くことが出来ず、組織で暮らすにしても補助が必要なのは明白だった。
 他にも組織での生活に際して幾つか質問したり、UDCとしての性質について理解を深めるのもいいだろう。
 因みに朔真の家族には、朔真が不治の病に罹患してしまったので入院生活となると説明した。見舞いは出来ないが、手紙を書くということで了承させた。その辺りも職員に伝えておかねばなるまい。
 そして、気になることがもうひとつ。
「……頭の中に、ずっと響いている声があるんです」
 それはどんな声か。何か影響を受けている自覚はあるか。
 尋ねれば朔真は頭を振り、しかし再び頭を抱えた。
「……『D……D……D……』と……勿論『D』だけではなく、何かの単語を羅列しているよう……なんですが……ノイズのようなものも聞こえて、判別出来なくて……意味は解らないんですが……ああ、頭がおかしくなりそうだ……」
 遂に、朔真は蹲ってしまう。
 しかし、マニュアル作成はやり遂げなければ。他でもない、彼自身の為にも。
数宮・多喜(サポート)
『アタシの力が入用かい?』
一人称:アタシ
三人称:通常は「○○さん」、素が出ると「○○(呼び捨て)」

基本は宇宙カブによる機動力を生かして行動します。
誰を同乗させても構いません。
なお、屋内などのカブが同行できない場所では機動力が落ちます。

探索ではテレパスを活用して周囲を探ります。

情報収集および戦闘ではたとえ敵が相手だとしても、
『コミュ力』を活用してコンタクトを取ろうとします。
そうして相手の行動原理を理解してから、
はじめて次の行動に入ります。
行動指針は、「事件を解決する」です。

戦闘では『グラップル』による接近戦も行いますが、
基本的には電撃の『マヒ攻撃』や『衝撃波』による
『援護射撃』を行います。




「よし。じゃあ始めるよ」
「は、はい。よろしくお願いします」
 数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)はマニュアル作成の為、UDC組織の一室を借りて朔真と向き合った。
 この組織は表向きには病院として日常生活に溶け込んでおり、実際医師やカウンセラーなども多数勤めているようだ。UDCのケアを担当する者も多く、収容しているのもUDC-Pや、UDC-HUMANとして存在が固定化してしまいながらも理性を残した者が多いらしい。
 今は病棟の、患者の入っていない個室を借りて、聞き取り調査を始めようというところ。
「目が見えないのと……変な声が聞こえる、だっけ。それ以外に変わったところとか、具合が悪いところはないかい?」
「そうですね……今のところは特には。補助があれば歩くことも出来そうですし、許されるなら白杖の使い方も勉強しようかなと」
「へえ、勉強熱心だね」
「今思えば、昔の俺はそれだけが取り柄でした」
 文武両道たれと己に課した。
 引きこもりとなってからも、それを成せない己に対する負い目もあったらしい。ただでさえ、幼馴染を死に追いやったという罪悪感があっただろうに。
(「難儀な性格だねえ」)
 きっと真面目すぎるのだ、彼は。
 職員には少し、息抜きの仕方を教えるように伝えた方がいいかも知れない。
「……念の為にもう一回聞くけど。頭の中に響いてる声ってのは、やっぱ聞き取れないんだね? ……ああ、無理に聞く必要はないからさ」
 今、普通にしていて聞き取れるのか否かの確認であると念を押す。でないと彼の性質からして、無理に聞き取ろうとして発狂しかねない。
「……ええ、やはりどうにも……ノイズが……」
「無理に聞き取らなくていいっつったろ」
 こら、と軽く額を小突いてやめさせる。
 幸いにして元のUDCとしてのユーベルコードなどの能力は失われているようで、暴走して人に危害を加えるようなことはなさそうだ。
 と、なれば問題があるとすれば、彼自身が破滅してしまわないかどうか、か。
(「声についても気にかかるけど……詳しく調べるなら、解りそうな人間に聞くことも考えた方がいいかもねえ」)
 さあ、どうすべきか。
 多喜は思案し、他の猟兵達の判断も仰ごうと、一度病室を後にしたのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

響納・リズ(サポート)
「ごきげんよう、皆様。どうぞ、よろしくお願いいたしますわ」
おしとやかな雰囲気で、敵であろうとも相手を想い、寄り添うような考えを持っています(ただし、相手が極悪人であれば、問答無用で倒します)。
基本、判定や戦いにおいてはWIZを使用し、その時の状況によって、スキルを使用します。
戦いでは、主に白薔薇の嵐を使い、救援がメインの時は回復系のUCを使用します。
自分よりも年下の子や可愛らしい動物には、保護したい意欲が高く、綺麗なモノやぬいぐるみを見ると、ついつい、そっちに向かってしまうことも。
どちらかというと、そっと陰で皆さんを支える立場を取ろうとします。
アドリブ、絡みは大歓迎で、エッチなのはNGです




「それでは朔真様、どうぞよろしくお願いいたしますわ」
「こ、こちらこそよろしくお願いします」
 響納・リズ(オルテンシアの貴婦人・f13175)が声を掛けると、朔真の声が少し強張ったような、気がした。緊張しているのかも知れない。
「つかぬことをお聞きしますが、朔真様はもしかして、女性が苦手ですか?」
 幼馴染の『少女』を亡くしたのだ。もし、トラウマになっていたならそのあたりも考慮しなければならないと、リズは問いかけたが。
「い、いえ……! 特に女性と接するのが嫌だというわけでは。ただ、男性相手の方が気が楽ではありますかね……女性とはもう、長いこと身内以外とは接してきていませんから」
 成程。
 であれば接する職員も、どちらかと言えば男性か、女性にしても中性的な言動の持ち主が望ましいだろうか。
「あ、女性に全く興味がないというわけではないのですよ。……尤も、興味があろうとなかろうと、今の俺にはどうしようもないのですが」
「………………」
 そうか、今の朔真は真っ当に恋愛や結婚も出来ないのか。彼は最早UDC-Pであり、施設預かりとなるのだから。
 独りで考えすぎるきらいのありそうな彼を、傍で支えてくれるような人が得られるのなら、彼ももう少し安定させることが出来たかも知れないのに。
 せめて、彼から人との繋がりを、絆を断ってはいけない。リズはそう思った。
「いつでも、私達猟兵を頼ってくださいね。施設の職員の皆様にも、お伝えしておきますから」
「……ありがとうございます」
 リズの申し出に、朔真は弱々しく笑った。
 彼の『唯一』がこの先、もう現れないのだとしても――猟兵達が少しずつでも、彼の支えになれればと願って。

成功 🔵​🔵​🔴​

バルタン・ノーヴェ
全員リクエストによる、各シナリオへの救援プレイングです。
長らく滞っていたり人手が足りてない時など、ご自由にご利用ください。
アレンジ、アドリブ、連携歓迎。自作PBWも採用歓迎です。
ユーベルコードも指定外の、公開中から適当なものを使用してもらって構いません。

HAHAHA!
グリモア猟兵殿の要請に応じて参上デース!
お困りのようデスネー? ドントウォーリー! ワタシが手伝いマスヨー!
アタック、ディフェンス、他の方への支援! おまかせくだサーイ!

白兵戦、射撃戦、集団戦もボス戦もオーライ!
冒険の踏破や日常への奉仕活動も得意であります!
|臨機応変に対処可能《好きに動かしてOK》デース!
よろしくお願いしマース!




「それではよろしくお願いしマース!」
「よ、よろしくお願いします!」
「いいお返事デース!」
 バルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)が平素の調子で声を掛ければ、朔間もどもりながらもはきはきと返事を返した。
 トラウマを負い、その精神は確かに弱ってしまったのだろうが、流石に元優等生、警察官志望だっただけはある。真面目で礼儀正しい性根は引きこもりとなっても変わらなかったようだ。稀有である。
「時に朔真殿、空腹ではありまセンカ? 職員の方に許可をいただきお弁当を作りマシタ! よろしければお召し上がりくだサーイ!」
「え……いいんですか? ありがとうございます、いただきますね」
 バルタンお手製の弁当を一口食べて、美味しいですと朔真は微笑んだ。
 食事は摂るらしい。栄養補給に食事が必要なのか、それとも味を感じるだけでただの娯楽のようなものなのか。そもそも栄養補給そのものが必要なのか。必要であり食事で賄えない場合の手段は。
 こうして考えると、食事ひとつ取っても考えるべきことは多い。
 だが、その辺りの究明は職員に任せよう。
 そう、今はただ。
「お口に合いましたら何よりデース!」
 朔真が、微かにでも心から、笑った。
 今の彼にとってはきっと、それが一番大切だ。



 D……D……D……。

 松樹・朔真。
 松樹・朔真松樹朔真まつきさくまマツキサクマ!!
 赦さない。赦せない。オマエをユルさないユルせない!!
 僕らが受けた痛みを、苦しみを、お前にも味わわせてやる。味わわせ続けてやる。生き続ける限り。

 踊れ。
 踊れ。
 踊り狂え。
 そして――『         、  』。

 >ROOT:DanceDanceDance?

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2023年10月31日


挿絵イラスト