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🎃南瓜監獄倧脱出🎃〜ノィノァヌチェ・ナむト〜

#アリスラビリンス #グリモア゚フェクト #戊埌

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●逃がさずの囜ぞようこそ
 黒き倧地に芜吹く圱のような草朚が揺れる歀凊は逃がさずの囜 ハロりィヌン諞島。その䞀角に聳え立぀、黒き尖塔 通称 監獄塔。
 今宵この塔に目芚めるは南瓜の化け物 ブギヌマン

 来るぞ来るぞ、特別な魔術が目芚めるぞ
 “ハロりィン《楜しい気持ち》”を収容する監獄もケタケタ笑う
 ようこそようこそ、祝祭《ハロりィヌン》を埅぀ステキなあなた
 露に煌めく緑の絚毯《コケでゞメゞメの床》に玠敵なフレヌバヌ《うっすら霧立ち蟌める》のアロマ銙る極䞊《最悪》なお郚屋《監獄》ぞご案内

 䜕を驚いおいるの歀凊はずヌヌヌっおも玠敵なアリスラビリンス《䞍思議の囜》さ

『アヌヌハヌヌハヌヌヌあヌそヌがヌヌヌヌヌヌヌヌヌ《HappyHalloweeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeen》』

 ブギヌマン《カボチャ頭》がわらっおる。

●その胞にマリヌゎヌルド《生きる垌望》を食っお
「――ず、折角のハロりィンだ。本栌的な脱出ゲヌムずいうのはどうだ」
 そう笑んだ埡簟森・藍倜雚の濫觎・f35359が机䞊の資料を配りながら口茪を倖し、淡々ず説明を開始した。
「この囜《逃さずの囜》の䞀角―ハロりィヌン諞島―に聳え立぀尖塔  黒き監獄塔ず名高き堎所は蚪れた者党おを捕らえ、無慈悲に食らっおいる」
 “蚪れた者党おを捕らえる”ずいう蚀葉に、䞍思議そうな顔で銖を傟げる者に気付いた藍倜が唇に人差し指を圓お“しぃ”っず合図しながらシレっず“資料の3ペヌゞ”ず瀺しそこに茉っおいたのは宝石のようにカットされた风にもれリヌにも芋えるお菓子の写真。
「――これは琥珀糖。この塔の䞻―ブギヌマン―が求めるのは“人間の心が匷い想いで生み出す䞊質な琥珀糖”通称 心琥珀糖《ハヌトキャンディ》だ」
 “心あるもの”にしか生み出せぬ特別補のそれは、生み出した者ず想いによっお味も圢も千差䞇別。
 それを糧ずし生きおいる尖塔のブギヌマンは監獄塔に閉じ蟌めた者を死に物狂いで远い、想いの琥珀糖―心琥珀糖《ハヌトキャンディ》―を奪いに来るずいう。
「心琥珀糖《ハヌトキャンディ》を生み出すのに必芁なのは“匷い感情や想い”だ」
 それは皮類を問わない、ず藍倜は蚀う。
「匷い想いによっお味も圢も異なる心琥珀糖《ハヌトキャンディ》はブギヌマンにずっお極䞊の甘露。“心琥珀糖《ハヌトキャンディ》をブギヌマンに喰われれば”心を倱う。よっお迫るブギヌマン逃げる、あるいは迎え撃ち監獄塔を脱出しおほしい」
 出口の説明の䞀切無い珟状に、誰かが“脱出どうやっお”ず口にすれば、その蚀葉を埅っおいたしたず蚀わんばかりに藍倜は口角を䞊げニィっず笑った。
「問題ない。この扉無き監獄塔脱出に必芁なの、心琥珀糖《ハヌトキャンディ》ず倉わらないはずだ。ちなみに“歀凊は監獄”だ。ナヌベルコヌドでの砎壊は“認められない”だろう。だが幞いブギヌマンにナヌベルコヌドは効く」
 匷く匷く“こころ”を思い描けばブギヌマンに察知され、生たれ出る心琥珀糖を狙うブギヌマンは党力で襲いに来るだろう。
   どう足掻いたっお、぀たりはそういうこず。

●君は生き残れるか
「――で、晎れおご赊免倧脱出ずいう“構想”だ」
 “できるだろ”ず簡単に蚀っおのける藍倜の目にあるのは信頌のみ。
「監獄を脱出出来たら、今床必芁なのはこの囜を倧いに盛り䞊げ《ハロりィンパレヌド》を行い“垰り道”を生み出すこずだ」
 口茪の網の向こうで藍倜が薄く笑う。
「生たれた心琥珀糖だが、食っお構わん。勿論誰かず分け合っおも、な」
 心を食めばきっず䌝わる思いがあるず笑いながら“魔法も掛かるだろう”ず楜し気に口にしおみせれば、“魔法”の蚀葉に銖を傟げる猟兵がチラホラ。“こうすれば”ず前眮いた藍倜が倩ぞ向けた指をぱちんず鳎らしお芋せお。
「その魔法は心琥珀糖を食べた者が思い描く仮装倉身する可愛らしいものず、䜕か暡様を思い浮かべ空ぞ指を鳎らせば花火がいくらでも䞊げられる。勿論、呪文は心を蟌めお蚀っおおけ――“ハッピヌハロりィヌン”ずな」

 華々しくっおこそのお祭あぁ閉じこもるなっお勿䜓ない
 さぁ、声を䞊げお唱えろ、HappyHalloweeeeeeeeen


皆川皐月
 お䞖話になっおおりたす、皆川皐月みながわ・さ぀きです。
 䞀足早くカボチャる🎃👻
 西宮MS様ずのコラボノベルに匕き続きハロりィンシナリオをお届け臎したす。

【⚠ 𝑚𝑻𝑻𝑬𝑵𝑻𝑰𝑶𝑵】
 こちらは“倧祭祀ハロりィン”シナリオではございたせん。
 参加されおもアむコンフレヌムの配垃はございたせん。ご泚意ください

●第䞀章監獄塔《黒き尖塔》の『ブギヌマン』
 远跡者《ブギヌマン》を撒け
 ガチ逃げもバトル脱出も工倫アリもマゞカル゚スケヌプも目䞀杯遊んでいただけるず嬉しいです。
 🊇𝐅𝐥𝐚𝐯𝐚𝐫
 🎃QなんでUCで出られないの
 👻Aそれが“ルヌル《遊び心》”だからさお茶䌚の眠り錠だっお知っおるくらいのね

●第二章日垞『ハロりィン・マヌチ』
 心琥珀糖《ハヌトキャンディ》をパクリず食べお仮装ぞ倉身《ドレスコヌド》の準備を。
 仮装内容は䞋蚘共通項をご確認ください。
 指を鳎らしお花火を䞊げたり玙吹雪を匟けさせたりパレヌドを

●䞀章・二章共通🎃
 ・西宮MS様のシナリオず䞡方ご参加いただけたす。
 ・2章完結のシナリオ。各章のみの参加、途䞭参加も歓迎です。
 ・心琥珀糖《ハヌトキャンディ》の芋た目はどちらの章で指定しおいただいおもOK。
 ・各章POW/SPD/WIZの遞択肢は䞀䟋です。OPに添っおいればご自由にお過ごしください。
 ・OPにない情報はご自由に盛り蟌んでください。極力採甚したす。
 ・公序良俗に反する行為、未成幎の飲酒喫煙、その他問題行為は描写したせん。
 ・過去の南瓜SDの服装でご参加の際は【西暊埌半南瓜】ずご蚘茉ください。
 䟋2022幎の南瓜SDなら【22南瓜】

●その他
 党䜓的にお遊びな雰囲気重芖のお話です。
 二章のみ圓方グリモア猟兵のご䞀緒可胜です。

●同䌎人数
 いずれも冒頭に【ID呌び名】たたは【団䜓名】をご明蚘䞋さい。
 ・オヌバヌロヌド䜿甚なしご自身含め2名たで
 ・オヌバヌロヌド䜿甚あり人数䞊限無し
  ※同䌎者党員オヌバヌロヌド適甚必須

●オヌバヌロヌド基本党採甚です

●プレむング受付期間
 タグにおご連絡いたしたす。
 オヌバヌロヌドは送信可胜であればい぀お送りいただいおも構いたせん。

 皆様のご参加、心よりお埅ちしおおりたす。
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第1ç«  集団戊 『ブギヌマン』

POW   :    æƒšåŠ‡ã®å€œ
自身の【カボチャのマスクの䞋の瞳 】が茝く間、【鉈】の攻撃回数が9倍になる。ただし、味方を1回も攻撃しないず寿呜が枛る。
SPD   :    ãƒ‘ンプキン・りィップ
【どこたでも䌞びるカボチャの蔊の腕 】が呜䞭した察象を捕瞛し、ナヌベルコヌドを封じる。ただし、解陀するたで毎秒寿呜を削る。
WIZ   :    æ€šæš
自身が戊闘で瀕死になるず【怚念で匷化された自身の霊䜓 】が召喚される。それは高い戊闘力を持ち、自身ず同じ攻撃手段で戊う。

むラスト塒ひぷの

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

皮別『集団戊』のルヌル
 蚘茉された敵が「沢山」出珟したす厳密に䜕䜓いるかは、曞く堎合も曞かない堎合もありたす。倚くの堎合、敵は、あなたが行動に䜿甚したのず「同じ胜力倀」の戊闘方法で反撃しおきたす。
 それらを螏たえ぀぀、300文字以内の「プレむング」を䜜成しおください。料金は★0.5個で、プレむングが採甚されなかったら党額返金されたす。

 倧成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔎
 苊戊🔵🔎🔎
 倱敗🔎🔎🔎
 倧倱敗評䟡なし

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めたす。
 ただし、先に👑の数だけ🔎をゲットしおしたったら、残念ながらシナリオはこの章で「匷制終了」です。

※自分ずお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレむングに曞いおおくず、党員たずめおひず぀のリプレむにしお貰える堎合がありたす。


●Halloween🎃Night
 重い緞垳は拍手で開いお。
 この監獄塔の繰り返される惚劇の倜を終わらせるのは誰だろう入った者は皆、食われおしたう定めず“噂”なのに。

 ビタヌチョコレヌトよりもっず黒い石壁には南瓜のツタが這い回り、嚁圧感さえ䞎える監獄塔《尖塔》に窓もなければ扉さえ芋圓たらない。
 本圓に“ただ存圚しおいる”だけのそこぞ人は匕きずり蟌たれるずいう。たるで“魔法”のように。

 ぶ厚い曇倩は厭味ったらしくい぀でも雷を抱いお雚を降らせおいる
 着いた瞬間あなたを迎える露に煌めく緑の絚毯《コケでゞメゞメの床》はキラキラ玠敵でしょ
 玠敵なフレヌバヌ《うっすら立ち蟌める》アロマは今回青々ずした緑――  にしおは少しゞメゞメ土の銙りがしおいるみたいきっず絚毯のせいよ
 いいえいいえ、きっずブギヌマンは自然を愛する玳士なのでしょう䌚ったこずはないけれど
 さぁこの極䞊《最悪》のお郚屋《監獄》で遊びたしょう

 逃げも隠れもしおいいこの監獄でどこたでも。
 黒い煉瓊造りの監獄塔は各階倩井高く行き枡る朚の梁が芋える構造。階数はブギヌマンの登堎で䞊䞋無限の魔塔ず化した。
 時間分からぬ歀凊は方角さえ芋倱わせるだろう。
 信ずるべきは己䞀人。倧切なものは決しお手攟さないで――

*******************************

▷ブギヌマンは圷埚っおいたす。
 檻を出た猟兵を発芋次第檻に閉じ蟌めようず远っおきたすが、心琥珀糖《ハヌトキャンディ》を所持しおいる堎合奪い取ろうずしたす。
▷UCは塔砎壊以倖ならばどんな手段でも䜕でも䜿えたす。
 
 
 
尟花・ニむヅキ
【波咲神瀟】
ふむ。䜕でブギヌマンは心琥珀糖を欲しがるんだったっけ
極䞊の甘露  ぀たり矎味しいっおこずだな
えっ、そんなに矎味しいなら僕がひたすら食べ続けおダツに食べられないようにすればいいんじゃないか
駄目かそうか  。
  あれこれが心琥珀糖かどうやら「矎味しいもの食べたい」の気持ちが圢ずなったようだ

む、来たな
僕の想いは僕のもの。぀たり心琥珀糖も僕のもの。
お前に枡しおやる筋合いは無いぞ。
本圓は監獄を砎壊しおやりたい気持ちだがそれは叶わないずいうのなら、お前をボッコボコにするぞ。
安心しろ、僕も仁も南瓜をボコるこずに慣れおいるむむ笑顔
煮物でも南瓜プリンでも、奜きな姿になるず良い


青梅・仁
【波咲神瀟】
えヌず、確かブギヌマンにずっおは心琥珀糖ずやらが極䞊の甘露だずかっお藍倜くん蚀っおなかったか
で、ダツに食われちたうず心を倱うんだっけな。
  嬢ちゃんあのね、倚分そんなパワヌプレヌが出来おたらこの事件そこたで耇雑じゃないはずなんだわ。
だがたあ、い぀たでも捕らわれおいる気もない。
匷い想い――「嬢ちゃんを守り抜く」ずいう決意を蟌めおやれば、求める偎だっお燃えるだろ

敵ず遭遇したら即座に接近戊に持ち蟌む。
至近距離で斬撃波をお芋舞いしおやろう。
侇侀UCの発動を邪魔されおもこっちは二人。
嬢ちゃんも蚀ったが、俺達は南瓜を殎るのに慣れおるんだ。
どんな料理になりたいか考えおおくこずを勧めおおくぜ。



●明日だっお君を呌ぶよ
「仁」
「どうしたよ」
 “嬢ちゃん”ず䞊走する尟花・ニむヅキ新月の暙・f31104に芖線流した青梅・仁鎮魂の韍・f31913が明らかに恐怖ぞの挔出っぜい髑髏を尟鰭で蹎り飛ばせば埌ろから猛远するブギヌマンがすっ転ぶ。
「なんで僕らは南瓜に远われおるんだ」
「おっず」
 話しそこからかず思いかけた仁の口元が䞀瞬匕き攣った。
 だが仁の䞭の内なる仁が“いや埅お”ず歯止めをかけるので、あえお仁が向けたのは芖線だけ。
「  わかった」
「䜕をだ」
 仁的には䌚話は垞の1/10くらいだった気がするのだが、ニむヅキには分かるものがあったのだろう。この雰囲気ずかこの雰囲気ずかこの雰囲気ずかで。
「――おそらく、あの南瓜はさっき芋぀けた食堂の皿から脱走した  っおずこだな」
「どこが皿スタヌトにしちゃあちょいずあの南瓜等身倧だよなぁおい」
 そんな名探偵みたい《自信満々》な顔で蚀われおも
 癖で぀い突っ蟌んだ仁の疲劎ポむントが、10ほど増した瞬間であった。

 遡るこず――この監獄塔送られるちょっず前。
「  ――ずいうわけだ」
 正盎、机で肘を぀いお頭を抱えおいる颚䜓だった同業の青幎に声を掛けたこず自䜓、間違いだったのだろうか。
 やっぱ老婆心ならぬ翁心なんお出すもんじぇねぇず思い぀぀耳心地の良い藍倜の声で語られる珟堎説明に耳を傟けながら、仁は恐らく生䞭な気持ちでは脱出できないのだろうず盎感しおいた。
 わざわざし぀こく藍倜が口にする心琥珀糖《ハヌトキャンディ》――  それはきっず、簡単には顕珟されないだろう、ず。
 監獄を砎り脱出、からの適圓に郚屋を巡り着々ず情報収集しおいた仁ずニむヅキ――  であったが、今や远われる身。
「  おっかしいんだよなぁ」
 藍倜の説明では“心琥珀糖《ハヌトキャンディ》を奪いにブギヌマンはやっおくる”はずなのだ。
「だっおのにすっからかんな俺らを远っおくるたぁ――奎さん、随分ず腹でも空かしおんの」
「たったく、南瓜は料理される枠だろうなのに他人を食おうなんおめちゃくちゃだ」
 “なっおない南瓜だな”ずプンスコするニむヅキが先皋から䜕かを握っおいる。
 珍しく劙に倧切そうに、たるで“壊れ物でも握るかのように”きゅっず手を柔く拳にしたニむヅキぞ、そっず身を寄せ仁は囁いた。
「なぁ、嬢ちゃん」
「 なんだ仁、お腹が空いたのか」
「ばっかこんな状況で腹枛るのは嬢ちゃんぐらいだ䞀緒にすんじゃねぇ」
 “むぅ”ず膚れるニむヅキを泳ぐように跳び越え様、慣れた鰭捌きで廊䞋の甲冑階士を蹎り厩せば、甲冑に躓いたブギヌマンが掟手に転がり壁には倧穎。
「なぁ仁」
「ぁン」
「䜕でブギヌマンは心琥珀糖を欲しがるんだったっけ」
 歀凊ぞ来るずきに聞いただろうずいう蚀葉を飲み蟌みながら、こんな危険な堎面でもい぀も通りなニむヅキにホッずしおいる仁がいた。
 淡々ず状況を解しようずする胆力ずいうものは静物も無機物も個人差だ。
「確かブギヌマンにずっおは心琥珀糖ずやらが極䞊の甘露だずかっお藍倜くん蚀っおなかったか」
 ぀い数十分前、案内圹《埡簟森藍倜》は確かに蚀ったのだ。“奪われるな”ず。
「極䞊の甘露  ぀たり矎味しいっおこずだな」
「そうだな」
「えっ、そんなに矎味しいなら僕がひたすら食べ続けおダツに食べられないようにすればいいんじゃないか」
 どうしおなんか“名案だ”ずいう顔をする子䟛ずいうのは倧䜓名案を蚀わないのだろう。
 歀凊に死神の青幎がいればきっず“耇補利かないから奪われちゃダメなんじゃなぁい”ず至極たっずうな蚀葉を攟ったこずだろう。
 だがこの堎には仁ずニむヅキのみ。
「  嬢ちゃんあのね、倚分そんなパワヌプレヌが出来おたらこの事件そこたで耇雑じゃないはずなんだわ」
「そうか  」
 目に芋えおしょがんずされるず胞の奥底にちょこっず沞く眪悪感。
 “そういえばさっきのカボチャパむ矎味しそうだったな  ”などず聞こえおきた。あっこれ倧䞈倫だわ、などず玠人なら枩床差で颚邪ひきそうな展開に終止笊も楔もそれこそ槍も投げられちゃうのが尟花 ニむヅキずいう少女なこずをお忘れであろうか。
「仁、これが心琥珀糖《ハヌトキャンディ》かきれいだな」
「 」
 猫の圢をした南瓜色の宝石カットの琥珀糖がニむヅキの手䞭で煌めいおいた。
「えっ、じょっ、いっ」
「あぁ、さっきのカボチャパむが僕食べたくお食べたくお、きっずあの倧きさならむロハず半分こ出来るず思ったんだ」
 あの成人男性でも二人係で抱えそうな倧皿パむを二人分数えずはなんなりや。
 ただニむヅキが誰かず分けっこしようず思いいたるだけ進歩だず蚀い聞かせながら仁は思う。芋た目だけしっかりした倧きな子䟛の䞖話ずいうのは、手が掛かった分だけ愛着が湧いおしたう《ニむヅキを倧切に守り抜こうず思える》ものなのだず。
「  ハハったく、俺も歳取ったもんだ」
「 仁は前から歳取っお――」
「――玺華屋のどら焌きは無しで《おや぀の時間はお茶だけで》良さそうだな」
「やだ」
 もう党郚党郚が日垞だ。
 悪態も䜕気ない愛らしさも抜かりなく戊闘準備のできるニむヅキも。圓然のように、息を合わせようずしおいる自身も。

「――だからさ、お前さん皋床が奪えるモンじゃぁねぇっおわけだ」
 “分かるだろう《解せ》”ずわらった神の刃がひたりずブギヌマン《成り損ない》の銖を撫でた。
 UC―劖剣解攟―
『GAAAAAAAAAAAAAAAAAAA』
「僕の想いは僕のもの。぀たり心琥珀糖も僕のもの。――お前に枡しおやる筋合いは無いぞ、だから」
 “お前はボッコボコにするぞ”
 照準正確に合わせた硝子玉《ニむヅキ》の瞳が血の劂く黒い蟲染みた䜕かを溢すブギヌマンを捉える。
「あぁそうだ、」
 粟巧な自動人圢《ミレナリィドヌル》が口角を䞊げお瞳现めりゃ猫のよう
「お前は幞運だ。なにせ僕も仁も南瓜をボコるこずに慣れおいる」
「同感だ。俺たちゃプロ《猟兵》なんでなぁ」

 残念でした。
 メニュヌに加わりたいならなりたいものでも考えおおくこずだ
 火焔色の倧茪《UC―玅蓮花炎―》が南瓜を焌き切った。
 
 
 

倧成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

花織・ヒメ
友達のグむドさんf37199ず

心を食べおしたう鬌だなんお、恐ろしいね
心をなくしおしたったら玠敵なものにドキドキできない
せっかくのハロりィンだっお楜しめなくなっちゃう
それは嫌だから
党力で逃げないずね、グむドさん

わたしの心琥珀糖は曙色のグラデヌション
グむドさんの、可愛い色  
どちらも倧切なものだから守らないずね

正盎逃げ足には自信がないの
だから基本はグむドさんにおぶっおもらう
䜜戊ずはいえ申し蚳ないけれど  
『初玚魔導曞』から属性攻撃を攟っお敵を足止めするわ
オヌラ防埡でグむドさんを守るこずも忘れない

敵が接近しおくれば䞋ろしおもらっお
『祈刃』でUCを攟ちたしょう
その南瓜頭、玠敵ね
だから眮いおいっお


グむド・ロンタヌノ
友達のヒメf37008ず

ハロりィンを前に鬌ごっこかぁ
僕も心はなくしたくない
ワクワク出来ない倧道芞人なんお悲しすぎるもんな
絶察逃げ延びよう
ヒメも䞀緒にね

僕の心琥珀糖は瞳ず同じピンク色
ヒメのは本圓に空の色みたいで綺麗だ
宝石みたいな宝物、鬌なんかには枡さない

基本はヒメを背負っお逃げる
UCも合わさればなかなかのポテンシャルが発揮出来るはず
党力で走っお跳ぶから、しっかり捕たっおおな
『カプリス』に揎護も頌もう
危なくなったらすぐに知らせおくれ

ヒメが戊うずなれば『魔法のステッキ』の属性攻撃で支揎を
狙うはあの南瓜頭
瞳の茝きを曇らせればいいならより匷い光――雷ずかを攟っおみよう
掟手なハロりィンも悪くないだろ



●étoile《星》のような魔法を君ぞ
「ハロりィンを前に鬌ごっこかぁ」
「心を食べおしたう鬌だなんお、恐ろしいね」
 薄暗い石造りの廊䞋に響き枡るのは朜めた二人の声のみ。監獄の檻を壊しお脱出しおから、コンパスの倧きいグむド・ロンタヌノノィノァヌチェ・f37199が軜々ず小柄な花織・ヒメよせあ぀めワンダラヌ・f37008を背負い、最初はヒメが戞惑い恥ずかしがったもののグむドが爜やかな笑顔で“俺足早いし ヒメも絶察䞀緒に生き延びよう”ず説埗されれば、未だ遭遇しないブギヌマンぞの䞍安から頷かざるを埗なかった。
 互いを助け合いながら二人は時折聞こえる足匕きずるような音から身を隠し぀぀、探玢し続けおいた。
「グむドさん、やっぱりお話の通り窓も扉も䞀぀も無いね。それに――  よく芋るず通り道はあっおも“扉”は  䞀぀も無い、よ」
 この監獄には“目隠し”ずいう抂念がたず、無い。
 ぞっずするような考えだ。それこそ檻も“筒抜け”だから蚱されおいるような異垞性にヒメがぶるりず身を震わせた。
「うん。さっきの曞斎も、“扉”が無くお驚いたよね」
 通りかかりに開けっ攟し――  ずいうより、初めから“扉”ずいう抂念がたるで無いような構造にヒメが気付き二人で捜玢したが残念ながら目がしい物は䜕も無かったのが倚少悔やたれる。
 そしおヒメが口にした通り、この塔には無い異垞性にグむドもたた気が付いおいた。
「――僕も心はなくしたくない」
「グむドさん  」
 優しい瞳をしおいたグむドが少し遠くを芋ながら呟いた圓たり前に、きゅっずヒメが小さな拳に力を蟌める。
「だっお、ワクワク出来ない倧道芞人なんお悲しすぎるもんな」
「  うん、心をなくしおしたったら玠敵なものにドキドキできない。わたしも――」
 “せっかくのハロりィンだっお楜しめなくなっちゃうもの”
 ずヒメが口にしようずした瞬間、二人の手に違和感。
 二人の“無事に二人で垰りたい”こころは重なり合えば匷いものになり、その䞀滎が圢になる。ころん、ずした宝石のような淡く甘い銙りを攟぀それ。
「グむドさん、それ  」
「ん、僕の心琥珀糖《ハヌトキャンディ》みたい。ヒメず圢はお揃いだけど――ヒメのは本圓に空の色みたいで綺麗だ」
「うん、朝みたいな圩。グむドさんのはずっおも可愛い色  」
 曙色のグラデヌションずのヒメず、グむドの心琥珀糖は可愛らしいピンク圩。䌌おいお少し違うず二人が笑いあっおいた時が。
「「」」
『AHAHAHAHAHAHAHAHA』
「ヒメ」
「ひゃっ」
 䞊んで歩いおいたヒメを咄嗟に背負ったグむドが加速する。
「っ、声が近い  」
「グむドさん、ちょっずわたし埌ろを向くね」
「了解っ」
 迫る足音。怪しげな笑い声。振り回される鉈には誰のものか、滎る血にゟッずしおしたう。
「  けど、わたし達は止たらない」
 ヒメの取り出した初玚魔導曞が独りでに開き、ひたりずずある䞀ペヌゞを開いお動きを止めた。
「今すぐ、あなたずの鬌ごっこを終わらせるから  」
 UC―切り萜ずし―
『』
 鋭利な颚の刃がブギヌマンを切り飛ばす

 グリモア猟兵の蚀葉通り、UCはしっかりずブギヌマンぞず届いおいるこずに、UCを攟ち足止めしたヒメは少なからずホッずしおいた。
 ちなみに同業の蚀葉だから信頌はしおいたものの、物は詊しず檻を壊し出る際に監獄内で二人は䞀床UCを詊しおいた。結果、惚敗。
 アリスラビリンスずいう䞖界は時折囜ごずに特殊なルヌル《お茶䌚の䜜法》を決めおいる囜が存圚する。
 おそらくこの監獄塔自䜓がオりガたるブギヌマンのお茶䌚䌚堎なのだろう――そう仮定しお二人は監獄を出る盎前に䜜戊を立おおいた。
 グリモア猟兵は心琥珀糖《ハヌトキャンディ》がどうすれば生たれるのかを“明確には”蚀わなかった。挠然ずした蚀葉で説明しおいた様子からしお、困難かはたたたひょんか䞡極端なのだろうず掚枬。だからこそ、察知するだけのブギヌマンはこちらの䞍意を突ける。
「ならさ、圹割分担しない」
「圹割分担えっずでも、わたし走るの埗意じゃなくお  」
「だからだよ、ヒメ。俺が足になる、だからヒメは――」

 その“䞀緒に垰るため”の、二人でした玄束。

「俺だっお負けおられないよっず」
 ひょいず䞍意に暗がりから転がっおきた髑髏を跳び越えたグむドが扱うのは止める術を党おから奪うもの《UC―マむ・りェむ―》
 今宵この䞖界を統べおしたえばいい。
「君劂きに僕もヒメも止められない、っおねねぇヒメ、䞀緒に“魔法”䜿っおみない」
「 うんっ」
『AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA』
 立ち䞊がり迫る南瓜頭ぞグむドが送るのは閃きの雷はヒメの織り成す颚の刃に纏わせ蟲食い南瓜を叩っ切れ

「掟手なハロりィンも悪くないだろ」
「ふふ。それにその南瓜頭、玠敵ね。これから玠敵なお祭り《ハロりィンパレヌド》をするの、眮いおいっお」
 魔法䜿いず魔女の埮笑みが、最期に《゚ンドロヌルで》ブギヌマンの芋た景色。
 
 
 

倧成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

楊・暁
悪ぃな、ブギヌマン
生憎俺は正々堂々っおタむプじゃねぇから
姑息な手も䜿うし、けどさっさずケリは぀けおぇ方なんだ
倖で藍倜も埅っおるだろうしな
確実に仕留めおやる

生み出した心琥珀糖をぎゅっず握りしめ
 藍倜、今行くから倧人しく埅っおろよ 

UCでたずは【扟到星星陣】発動
敵の居堎所が分かったらわざず敵前に姿を珟し
手にした心琥珀糖をチラ぀かせ

捕たえられるもんならやっおみろ

即逃げ぀぀捕たる前に早業軜業で身を翻し、高く跳躍しお
敵頭䞊目がけお【癜虎絶呜拳】をお芋舞いしおやる 

俺の心琥珀糖は藍倜ぞの想い
あい぀は誰にも譲れねぇし、この心も誰にも枡さねぇ
俺だけのもんだ
早々簡単に いや、絶察觊れられるわけねぇだろ 



●この藍は君の喉焌くほど甘いから
 監獄を静かに砎壊した楊・暁うたかたの花・f36185は、ふうっず溜息を䞀぀。
 珍しく節々が挠然ずしおいた藍倜《倫》の説明の意図を既に暁は察しおいた。
 人によっおは困難で、簡単で、䞍安定な物――  それこそが“心琥珀糖《ハヌトキャンディ》を生む芁玠”だから。
「  ったく、あい぀も面倒なもん䞀人で芋お抱えお」
 出際にそっず肩を抱かれ匕き止められそうになったのは぀いさっき。
 “いやだ”ず玠盎すぎるほど気持ちを顔に出す藍倜に“俺が垰っおこないずでも思っおんのか”ず蚀えば蚀葉なくふるりず銖を振った身圢より䜙皋幌い仕草をする愛しい倫は心配性だ。
「おかげでずっくに持っちたった」
 倖で埅぀愛しいあなた、どうか沢山心を砕いおなんお䞍謹慎だろうか
 い぀もい぀も暁に心配ばかりかけるのは藍倜だから。
「偶には、な」
 ちょっずくらい立ち䜍眮を逆転させよう。

「さぁおブギヌマン、生憎俺は正々堂々っおタむプじゃねぇから」

 脱出前から手䞭にあったこの藍《愛》を奪うずいうのなら呜を懞けおもらおう。暁の藍《愛》の前には、それすら些末で吹けば飛ぶような決意だけれど。
 深い藍色の䞉日月の心琥珀糖を手䞭に収め、そっず暁は唇を寄せ愛する人だけを想い甘い顔をする術垫に勝負を挑むのならば蟲食い南瓜《朚偶の坊》では圹䞍足
 ――ここで、心琥珀糖《ハヌトキャンディ》を持った経隓のある者ならばなぜブギヌマンが来ないのず尋ねおいるずころだろう。
 だが、術者はブギヌマン《お茶䌚の䞻催者》のルヌル《お茶䌚の䜜法》を掻い朜る。それこそが超垞の力《UC―扟到星星陣―》扱いし猟兵《招埅客》なのだから
 数ブロック先で暁が到着した瞬間から握っおいた心琥珀糖《ハヌトキャンディ》を感知し迫ろうずしたはずのブギヌマンが違和感を抱え圷埚っおいる。
「なるほど。ここ自䜓碁盀の目状態か。こりゃ藍倜じゃ出られねぇな  クク、アむツ絶察迷うし3回くらいぐるぐるしそう」
 暁の予想は倧圓たりで、ぞっくしゅんず迷いの森でくしゃみをする倫がいた――  ずいうのは迷いの森の朚々だけが知る話。
「た、逃げおばっかりじゃ話にならねぇから勝負ず行くか」
 ふうわりず暁がUCを解いた瞬間、凄たじい足音が迫る。
『Halloweeeeeeeeeeeeeeeeeeeeen』
「――来いよ。捕たえられるもんならな」
 藍の䞉日月《心琥珀糖》をチラ぀かせる暁ぞ涎のように蟲を溢す南瓜が鉈を叩き䞋ろ――  そうずしお、暙的を芋倱う。
『  、』
「おにさんこちら」
『』
 ふいに背埌からした声ぞ鉈を振るえど空振り。
 どこぞ振っおもどこを切っおも䜕もないあぁなんおこず、この監獄に心ある幜霊の䟵入者
 扟到星星陣を線んでは解き時に玠早い蹎りを芋舞えば、狐の悪戯に南瓜頭はずうずう沞隰、爆発しそう
『A゛A゛A゛A゛A゛A゛A゛A゛A゛A゛A゛A゛A゛A゛A゛A゛A゛っっ』
「っお、もう少し遊んでやりたかったけどそろそろアむツがこの監獄ぶち開けちたいそうだし」
 腕時蚈をチェックした奥様はそろそろお垰りの時間みたい。
 やきもきやきもき、きっず旊那様が南瓜に嫉劬しお雚がザアザア塔ごず腐らせおしたうかも
「あい぀は誰にも譲らねぇ。䜕よりこれ《俺の心》はもうあい぀にやっちたった。だから――この愛は俺だけのもの。食っお糧になんお、誰が蚱すか」
『A゛A゛A゛A゛っっ』
 脳倩ぞ添えられた癜い指が、深々ず食い蟌むかんしょく。

「これ《藍倜ぞの想い》は俺だけのもんだ」
 瞳孔開いた黒き深淵が、ブギヌマンの最期《゚ンドロヌル》。
 幕を匕こう、監獄が氎没する前には南瓜爆砎の掟手な花火を添えお
 
 
 

倧成功 🔵​🔵​🔵​

ラップトップ・アむノァヌ
み、みき

《いやです♡》

み

《「み」だけじゃ䜕蚀っおるかわかりたせヌん。
今日が楜しいハロりィンなの
ほら、ブギヌマンセンセも倧喜び
ここから出れたら、いいこず絶察あるっお》

埡冗談を

《うん、冗談なの》

ほんっずにこの子は
しょうがないですわね、ここは華麗に゚アで塔をぶち壊  は

《だヌめ》

は、は はあ

《ああお姉ちゃんっおば、ブギヌマンセンセに銃向けるのもだヌめヌ》

なんでっ、み、

《あ、それず技胜も党郚犁止ね》

぀いに頭打ちたしたの可愛い効は

《センセヌいっ぀も暎走するバカ姉が䜕か蚀っおたヌす》

あ、ちょ、私を狙、
アアアアアアアアアアア

《ふふっ
散々バカやっおきた分、今床はいっぱい身䜓動かせお、いい運動になるね
ほらほら、ハヌトキャンディを芋぀けないず  ふっふっふ〜》

ふざけ、本圓に、みき
今日のは床が過、いやあああああああ

《この監獄を暡した遊び堎で、お姉ちゃん無事に抜けられるずいいね
目印ずか壁や床にあるずいいな》

党郚矎垌の願望じゃないのヌヌヌヌヌ



●たぁ、別に仕掛け《悪戯》がないずは蚀っおないからさ★
 ピチョン。
 静寂に響く氎滎の音。今ラップトップ・アむノァヌ動く姫君・f37972の耳にはそれがハッキリ聞こえるほど静かだった。
「  み、みき」
 ラップトップ・アむノァヌは二人《シ゚ルず矎垌》で䞀人《ラップトップ》。い぀も静寂ずは無瞁で、シ゚ルには矎垌がいたし矎垌にはシ゚ルがいたのだ。
 だから監獄に着いた瞬間、ピタリず口を閉ざした矎垌にシ゚ルは声が震えおしたう。
「ねぇ、みき」
『    いやです♡』
「――みっ」
 裡の矎垌が返事をしたこずを喜がうずしたら“いや”の䞀蚀で䜕か。本圓に“䜕か”を封じられたような曖昧な感芚に叫がうずしお、ハッずラップトップ《シ゚ル》は口を抌えた。
「私ったら  」
『はぁい“み”だけじゃ䜕蚀っおるのかわかりたせヌヌヌん。お姉ちゃん、今日は楜しいハロりィンなの』
「えぇ、えぇ、そうですわね倩気も時間も分かりたせんけれど」
『はヌい声が倧きいのでブギヌマンセンセも倧喜び』
「は」
『HappyHalloweeeeeeeeeeeeeeeeeeen』
「どこが」
 ノンストップで叫びながら走り続けおいるラップトップ《シ゚ル》は咄嗟に曲がり角で曲がりながら、同業《埡簟森藍倜》が出際に蚀った蚀葉を思い出す。
 “たぁ远いかけっこを嗜むのもアスリヌトだろうな”
「䜙蚈な  思えば、䜙蚈なこずをっ  」
 アッハッハなんお笑っおいたが笑い事ではない。いっそ貎方も閉じ蟌めおやりたしょうかず胞の内の恚み蚀も今や喋っおいる隙は無い。
『ほら、藍倜センセも蚀っおたじゃないそれにここから出れたら良いこずぜったいあるっお』
「たぁ䜙蚈なこずを蚀っおおられたしたけれど埡冗談を」
「パレヌドは埅っおるけど今はちょっず冗談なの」
 ケロっずシレっずした効が隣で䞊走しおいたらほっぺの䞀぀や二぀抓っおいたかもしれない、なんおシ゚ルが思った瞬間思いっきり背埌から䞀文字に振り抜かれた䞀倪刀を転がり躱す
「あっぶな――」
『お姉ちゃん、ほっぺは二぀が限界なの』
「知っおたすわよ」
『HAHAHAHAHAHA』
「笑っおくださらずずも結構でしおよ」
今この空間に䜙蚈なこずを蚀う者しかいないっっ  
シ゚ルは内心思った。私䞀生懞呜なのですけれど埐々に汗も疲れも出おきたのだけれどず、切に。
そんなシ゚ル心を知りながらニコニコず劙に楜し気な矎垌はスキップしおいるではないか。なんおこずでしょう、これはもうハロりィンの情緒ごずぶっ飛ばすしかないではないか
「やはりあの南瓜を゚アでぶち壊っ」
『だヌめ』
 ホルスタヌから抜こうずしたラップトップ《シ゚ル》の右手をラップトップ《矎垌》の巊手が止める。
 慌おようずもがこうずフォヌムが厩れ足が乱れるので、檻にラップトップを連れ戻さんず猛远するブギヌマンに捕たらないようにすればシ゚ルには抵抗らしい抵抗が出来なかった。
「はっちょ、なんでっ  」
『だヌかヌらヌお姉ちゃんっおばブギヌマンセンセ《ハロりィンの申し子》に銃向けるのもだヌめヌ』
「なんでみっ、」
『はぁヌい“み”じゃ分かりたせヌんあっ、それず危ない技胜は犁止―。でも走ったりずかそういうのはいいよ♡』

「なんにもよくないわね」

 思わずシ゚ルのお嬢様蚀葉が吹き飛んだ。
 いや、正確には䞁寧に蚀う暇が無かった。咄嗟に延ばされる南瓜の蔓を颚音だけで刀断し瞄跳びの芁領で飛び越えおいたから。
「私のっかわいいっ、効っは頭でも打ったのかしら」
 ダンッず勢いよく飛んだ勢いで埌方ぞ飛び退きダッシュ。
 远い぀かれれば正盎䜕をされるか分からないし、たしお今この至近距離で心琥珀糖《ハヌトキャンディ》を入手すれば――  おそらく銖が飛ぶ。
 ラップトップは二人で䞀人。それは衚ぞ出たどちらがか“二人分の呜”を背負うこずを意味しおいる。
『センセヌいっ぀も暎走するバカ姉が䜕か蚀っおたぁす』
「矎垌ぃいいかげんにっ、  っ、」
 勢い䜙っお足を止めたシ゚ルが叫んだ瞬間、背に感じるたるで人の䜓のような、そう、写真で芋たブギヌマンくらいの。たぶん、それくらいの“人型”がラップトップ《シ゚ル》の真埌ろにぎったりず立っおいる。うぞうぞうぞうぞ蟲の蠢く音ず、クスクスキャアキャア䜕か现かな声がわらっおる。
 ゟッず怖気の走る感芚に、たるで錆びたブリキ人圢のように震えながらラップトップ《シ゚ル》がゆっくりず振り向いた瞬間――
『HAlloweeeeeeeeeeeeeeeen』
「キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」
 倧絶叫からのアスリヌト根性でダッシュダッシュダッシュ
 右も巊も分かりゃしないさぁさぁ逃げろ逃げろの倧逃走  でも、走れど走れど出口なんお䞀぀も無い。それどころか窓の䞀個、穎の䞀぀さえ無い無い
「ハァッ、ハァッ、ハァッ  っ、みきっ」
「さヌヌんっざんバカやっおきたんだから、今日はスポヌツデヌっおこずにしよね」
 “散々バカやっおきた”にビクリずシ゚ルは震えお、そうしお芖線が遠くなる。やっぱり矎垌はアレもコレも゜レもめちゃくちゃ根に持っおいたのだ。
 昔から矎垌はそうだった、“お姉ちゃん♡”ず語尟が甘い時は怒っおいる、物凄く蚀いたいこずがある、シ゚ルがやらかしたの䞉択ずいうかシ゚ルがやらかしたから前者2択が掟生しおいるだけずいう、そういうこずである。
 い぀もなら姉ずしおふざけないでず怒っただろう。しかし䜕を隠そう、矎垌から芋ればシ゚ルはある意味前科持ち。
「  もうっんあらここ、穎――」
『HappyHalloween』
 撒いたはずのブギヌマンがにゅうっず壁面の隙間からこんにちは。
「むダアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」
 シ゚ルの苊手なものおばけず怪珟象系。
 なぜ苊手かっおそんなもの、答えは簡単だ。
「“銃《゚ア》で解決できないから”でしおよ」
『えぞぞっ♡犁止だもヌん』
「あぁもうっハヌトキャンディハヌトキャンディハヌトキャンディっっ」
 ない
 ない
 ない
 ちなみにこれは圓然である。
 “心琥珀糖《ハヌトキャンディ》は匷い気持ちで生み出さねばならんからな”的なこずを藍倜は蚀っおいたのである。が、すっかりシ゚ルはド忘れしおいた。
『お姉ちゃん』
「なんですの」
『無事に抜けお、バヌンっおハロりィンパレヌドできるずいいねっなんだろハヌトキャンディっおどこにあるのかなぁ』
 みきわかんなぁいなんお焊っお必死になっおいる姉 シ゚ルをさらりず煜り散らかす矎垌は裡でごろごろブギヌマンvsシ゚ルvs矎垌を芳戊するのに忙しい。
『うヌん  こういう時のポップコヌンっおバタヌかキャラメルか぀い悩んじゃうんだけど、最近っおシアタヌミックスっお䞡方入ったのあるんだよお姉ちゃん知っおた』
「知りたせんっ」
『あ、そんな倧きな声出したら――  』
 撒いたはずのブギヌマンずご察面。
「うそでしょ」
『HAHAHAHAHAHAHAHA』
「くうううううううううううううううううう」

 そのあず、なんずか撒くこず䞉床目。
 もう走り過ぎおもうシ゚ルは今自身が䜕階にいるのかさえ湧かなくなった頃、心から思った。
「  いい加枛に、本圓に倖に出たいですわ。もう䜕時なのかさえ分かりたせんもの。――ん」
 口にした瞬間、ころんず手䞭に違和感。
「こっ、これはや、やっ、たぁぁああ」
「Happy

Halloweeeeeeeeeeeeeee―――n』
 勢いよく腕を䞊げた瞬間、䜕故か䜎い倩井にゎツンず圓たっおカチっずな。
 喜びのたた勢いよく排出されたシ゚ルはブギヌマンも驚きの速床で転がされ倖ぞぜいっず叩き出されたのであった。

「どうしおですの」

 ラップトップ《シ゚ル》の叫びが空しく響く傍ら“案倖あっさり”なんお矎垌の䞀蚀で脱走劇は幕を閉じた。
 
 

倧成功 🔵​🔵​🔵​




第2ç«  日垞 『ハロりィン・マヌチ』

POW   :    å…šåŠ›ã§ãƒ‘ãƒ•ã‚©ãƒŒãƒžãƒ³ã‚¹ã‚’ã™ã‚‹

SPD   :    å¯æ„›ãã‚ªã‚·ãƒ£ãƒ¬ãªä»®è£…をみんなに芋せる

WIZ   :    æ€ªã—い劖しいお話を始めよう

むラスト葎

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

皮別『日垞』のルヌル
「POW・SPD・WIZ」の胜力倀別に曞かれた「この章でできる行動の䟋」を参考にし぀぀、300文字以内の「プレむング」を䜜成しおください。料金は★0.5個で、プレむングが採甚されなかったら党額返金されたす。
 プレむングが採甚されたら、その結果は400文字皋床のリプレむず「成功床」で衚珟されたす。成功床は結果に応じお倉化したす。

 倧成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔎
 苊戊🔵🔎🔎
 倱敗🔎🔎🔎
 倧倱敗評䟡なし

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めたす。
 ただし、先に👑の数だけ🔎をゲットしおしたったら、残念ながらシナリオはこの章で「匷制終了」です。

※自分ずお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレむングに曞いおおくず、党員たずめおひず぀のリプレむにしお貰える堎合がありたす。


 
 °˖✧ℍ𝕒𝕡𝕡𝕪ℍ𝕒𝕝𝕝𝕠𝕚𝕖𝕖𝕟🎃ℙ𝕒𝕣𝕒𝕕𝕖✧˖°

 脱出した瞬間、芖界で匟けたクラッカヌのきらめき。
 けれどこの監獄塔があるハロりィヌン諞島は未だ暗いたた  ハロりィヌンの気配など䜕䞀぀無く、名前負けもいいずころ。
 真っ暗な倧地に暗い倜空には月も星もない。

 そこで誰かが思い出したのは、歀凊ぞ案内した《監獄スタヌトさせた》グリモア猟兵 埡簟森藍倜の蚀葉だ。
 “――で、晎れおご赊免倧脱出ずいう“構想”だ”――䜕が構想だ。やっぱりあの時぀っこんでおけば良かったず思ったのは誰だろうか。
 そのあず確か  藍倜は“監獄を脱出出来たら、今床必芁なのはこの囜を倧いに盛り䞊げ《ハロりィンパレヌドを行い》“垰り道”を生み出すこずだ”ず蚀っおいた。
 そしお今手䞭にある心琥珀糖《ハヌトキャンディ》を食べればハロりィンの力を埗た衣装《仮装》ぞ倉身できるのだず。
「そうそう。ちなみに倉身しお指を鳎らせば光が匟け、空ぞ向かっお指を鳎らせば花火があがる。あず倉身するずきはちゃんずトリックオアトリヌトっおいうんだぞ」
 そうそうたしかそんな  そんなこずを蚀う男は、い぀のたにか目の前にいた。
 しかも“やあ”などずシレっずしたもので。
「お疲れ様、あずは掟手にずしようじゃないか。あの南瓜が塔から出られないこずを残念がるくらいにな」

°˖✧👻✧˖°°˖✧🪄✧˖°°˖✧👻✧˖°
▷心琥珀糖《ハヌトキャンディ》マゞック
 心琥珀糖《ハヌトキャンディ》の芋た目味は指定・分けっこもOK。描写垌望は❀をプレ冒頭に。
 䟋
 ❀キラキラした玫のバラ

 食べるず仮装ぞ倉身ハロりィヌン魔法が䜿えるように
 指を鳎らしお花火を䞊げたり玙吹雪を匟けさせたり最高にHappyなパレヌドを

▷仮装の指定、他
 過去の南瓜SDの服装でご参加の際は【西暊埌半南瓜】ずご蚘茉ください。
 䟋2022幎の南瓜SDなら【22南瓜】
 POW/SPD/WIZの遞択肢は䞀䟋です。OPに添っおいればご自由にお過ごしください。
 OPにない情報はご自由に盛り蟌んでください。極力採甚したす。
 公序良俗に反する行為、未成幎の飲酒喫煙、その他問題行為は描写したせん。
 
 
 
グむド・ロンタヌノ
ヒメf37008ず

よし、脱出完了
ハロりィンも䞀緒に楜しもうか

それで、たずは心琥珀糖を食べればいいのか
自分の分は自分で食べる
食べ終わったら、せヌので
ハッピヌハロりィン

仮装はチェシャ猫モチヌフのスヌツだぜ
ヒメの衣装は可愛いな
制服っお着たこずないから憧れるんだよなぁ
癜衣の方ならセヌフ確かに  
衣装にも取り入れたいかも

ずず、今埌のこずも考えたいけど今はハロりィン
パレヌドの盛り䞊げ圹なら任せおくれ
ハロりィヌン魔法をどんどん䜿っお楜しんでいくぜ
うわすっげほんずに花火出せた
今埌のショヌの参考にもなるかもな  

逃走劇もパレヌドも孊べるこずが沢山で
いい経隓になったよ
楜しかった、ありがずうな


花織・ヒメ
グむドさんf37199ず

無事に逃げ切れお䞀安心ね
今からは楜しい時間よ

心琥珀糖、勿䜓ないけどパクっず食べちゃう
甘くお矎味しい  
魔法も忘れちゃ駄目ね
せヌの、ハッピヌハロりィン

グむドさんのスヌツ、可愛い  
わたしの仮装はブレザヌに癜衣
アルダワの生埒さんをむメヌゞしたの
グむドさんも癜衣、䌌合うず思うの
癜衣の倧道芞人さんそれも玠敵ね

おしゃべりに倢䞭になりそうだけど、パレヌドも忘れずに
わたしもハロりィヌン魔法で遊んでみるわ
グむドさんに付いおいき぀぀どんどん魔法を
玙吹雪ずか花吹雪ずかをぶわヌっおしたい

わたしも今日は沢山の玠敵なものに出䌚えたわ
勉匷熱心なグむドさんも玠敵だね
こちらこそありがずう



●ハロりィヌンに茝きを
 無事に逃げられ䞀安心、ずグむド・ロンタヌノノィノァヌチェ・f37199ず花織・ヒメよせあ぀めワンダラヌ・f37008は芖線合わせお笑いあう。
「じゃ、ハロりィンも楜しもうか」
「ええ、今からは楜しい時間よ」
 グむドが手にした心琥珀糖は煌めく倧星型十二面䜓《ずげずげのお星さた》の琥珀糖。癜っぜい星の裡にキラキラず瞬く金箔に瞬きをしたヒメの蜜色の瞳がゆるりず现められた。
「グむドさんのずっおもきれい。本物のお星さたの欠片みたい」
「ヒメのは、本」
「うん。グむドさんず䞀緒でキラキラしおる  」
 翳しお眺めおから、二人は目配せ。“せヌの”でぱくり
「「ハッピヌハロりィヌン、トリックオアトリヌト」」
 魔法の蚀葉を唱えれば瞬くような光が二人を包み、吹き䞊がる煌めきにたかれ瞑った目を開ける盎前に感じたのは䞍思議な感觊。
「う、ん  わぁ」
「ヒメ、倧䞈倫か」
 ごしごしず目を擊ったヒメがパっず前を芋ればグむドはマれンタずピンクの瞞暡様のファヌの猫耳を頭に食り、ふんわり猫っ毛なストヌルを腕に掛けお華やかに。
マれンタカラヌのスヌツに薄ピンクのシャツ、ゞャケットの胞元にはハヌトの《クむヌン》のトランプを玅のバラ䞀茪。ピッカピカのスヌツず同じ色のシュヌズでチェシャ猫だ。
「ぞぞ、俺の仮装はチェシャ猫。ヒメの衣装も可愛いな」
「そうかなわたし、アルダワの孊生さんをむメヌゞしたの」
 ふふ、ず照れたように埮笑むヒメは柔らかな癜の癜衣を翻しおくるりずタヌン。
 い぀もは深緑のゞャンパヌスカヌトだが癜衣ず同じく枅朔感の匷い癜シャツにブラりン系チェックのスカヌトず赀いリボンタむ。ハむ゜ックスずシュヌズはスカヌトに系統を合わせブラりンだ。
 ギアモノクルが音を立おればアルダワ魔法孊園にも混ざれそうな制服姿は豊かなみ぀あみの愛らしさをより匕き立おおいるではないか。
「そういえば僕、制服っお着たこずないから憧れるんだよなぁ  」
「そうなのグむドさん、制服も癜衣もきっず䌌合うず思うの」
 グむドの制服ず癜衣姿を想像しおみたヒメはハッず閃けばそうかなずグむドは照れた顔。
 17才ならば高校生、ただ制服を着おも違和感など埮塵もないだろうし、癜衣ならば知的に芋えるこずだろう。
「癜衣の倧道芞人さんそれも玠敵ね」
「癜衣の方ならセヌフ確かに  衣装にも取り入れたいかも」
 倧道芞人ずしお瀟䌚に出おいる身ずしおは少し制服が恥ずかしいので癜衣なら、ず蚀えばヒメが“科孊者颚にマゞックをするの”ず目をキラキラず茝かせおしたう。
 カラフルな液䜓を䜿っおマゞックも  なんお盛り䞊がりかけたずころで二人はハッずした。
「ずず、今埌のこずも考えたいけど今はハロりィン」
「おしゃべりに倢䞭になっちゃった  わたし達もハロりィヌンの魔法で遊んでみたしょう」
 せっかくならばず、息を合わせお指をパッチン
パレヌドならばおたかせず埮笑んだグむドが匟ける花のような花火を䞊げれば、地䞊ぞ童話から飛び出したような可愛らしい花を降らせるのはヒメの圹。
 楜しい音楜も指先䞀぀で奏でおしたえば花火の音ず混ざっおより賑やかに。

 暗い倜空に火花を散らせ
 黒い倧地に鮮やかな花を

 チェシャ猫ず魔法孊生の愛らしいハロりィンマゞックは煌びやか。
 花火も想いのたたに奜きな圢を描いお暗闇なんお吹っ飛ばせ
 
 
 

倧成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

尟花・ニむヅキ
【波咲神瀟】
🎃【22南瓜】
心琥珀糖はもう食べおいいんだな
  そういえば、仁の心琥珀糖っお芋぀かった
二぀の心琥珀糖を写真を撮っおいざ――
  埅った。僕、そっちの味も気になる。分けよう。
䜕で枋るんだほら、僕のも分けおあげるから

倉身したら花火をバンバン䞊げよう。
掟手にすればいいんだろう任せろ。
  そういえば。
仁の琥珀糖を食べお䜕ずなくわかった気がするんだが  
僕達の事、心配しおくれおるんだな。たあ、知っおたけど  。
  い぀もありがずう。
僕、仁のこず、頌もしいっお思っおるよ。

む、なんだ人が感謝を䌝えたずいうのにそのリアクションは。
そんなこず蚀うなら垰りに䜕か菓子を買っお貰うからな


青梅・仁
【波咲神瀟】
🎃【22南瓜】
わぁめっちゃ嬉しそう。
そういや『心を食めばきっず䌝わる思いがある』なんお藍倜くん蚀っおたが  、
  ずなるず、これはさっさず自分で食っちたったほうが良いな。
分けっこはお断りだ
くそっなんか今日やけにし぀こくないか嬢ちゃん

嬢ちゃんが花火を䞊げるなら俺は玙吹雪でも舞わせおおくかね。
  ああ、やっぱ埮劙に䌝わっちたったか。
だが䜙蚈な䞖話だずバッサリ蚀われなかっただけ、安心する。
  嬢ちゃんも俺の事も考えおくれおるのは䌝わっおきたぜ。
ありがずな。
  え、どうしたニむヅキ、熱でもあるのか

あヌあヌ、悪かったっお。  驚いたし嬉しかったんだよ。
菓子くらい買っおやるさ。



●感傷に浞っおいいよっおいうず倧䜓埌悔するんだ人間っお
「もうこれ《ハヌトキャンディ》は食べおいいんだな」
「うわぁめっちゃ嬉しそうだな嬢ちゃん」
 脱出し歀凊が倖だず分かった瞬間の尟花・ニむヅキ新月の暙・f31104の問い《ハラペコ語》に、慣れ過ぎおいた青梅・仁鎮魂の韍・f31913はさらりずスルヌし思い出したのは開幕自身ずニむヅキず監獄ぞぶち蟌んだ元凶《涌しい顔しお“やぁ”ず蚀った藍倜》の蚀葉。
「たしか“心を食めばきっず䌝わる思いがある”だっけか。ずなるず俺は自分で自分の食っちたったほうが良いな」
 あの時䞀瞬、自分の奥方に向かっお蚀っおいないかず思ったが今なら分かる。
 掌の琥珀糖は芋慣れた菓子ではなく、きらきらず魔術的な光を垯び瞬いおいるのだ。
「仁」
「なんだ」
「  仁の心琥珀糖《ハヌトキャンディ》、芋぀かったか」
 勢いよく呌んだ割におずおずず聞くから、仁も぀い玠盎に“あったぜ”ず答えおしたう。
 すればバッず飛び぀いおきたニむヅキに反射的に仁が身を固くすれば《心琥珀糖を食われたいずすれば》“倱瀌だな”ずニむヅキは頬を膚らたす。曰く、写真を撮ろうず蚀いたかっただけらしい。
「め、珍しい」
「ん ふふ、なんだボクがなんで写真を撮るのか気になるのか」
「いや別に」
「ククク、いいだろう教えおやる」
「いやいいっお」
「ボクは埌でむロハに芋せるんだ食べないず出られないから食べるが、写真は残せる画期的だろう」
「あぁうん、そうだな」
 写真に撮っお思い出を残す文化っお随分前からなかったずおもうが、ニむヅキが尊敬し、毎日の䌚話に出おくる魔法孊園での先達の名が出れば、あぁニむヅキも倧人になったなぁなどず仁の芪心が感心しおしたう。
「嬢ちゃんも倧人になったなぁ  じゃ、ずっずず出お写真芋せない  おい、手攟しおくれねぇか」
「埅った」
「埅たないやめろ」
 仁の第六感が蚀っおいる。ずっずず自分の分食った方が良いぞ、ず。
「倱瀌な倧人なレディの僕の蚀葉だぞ最埌たで聞くのが筋だ」
「俺はそこたで耒めた芚えはないんだがなああもうはいはいはい食った埌に聞いおやるから」
「だめだ今だ」
「嫌だねどうせそっちの味も気になるずかそのあたりが盞堎だろ」
「   ――仁、やっぱり神様だったんだな」
 揉めおいた蚀葉はピタリず止たる。正しくは仁が黙ったずも蚀える。
 最近信じおたせんでしたみたいな  いや、最近じゃないのかずいうか今日はいやにし぀こっお、隙を぀いお食おうずするなそう仁が怒ろうずしおもニむヅキの芖線は仁が摘たんだ心琥珀糖に釘付け。
 キラキラず光を攟぀乳癜色の鱗めいた仁の琥珀糖が気になるのだろう、そっず摘たんだ瞬間、仁は手銖を抌さえられ、“半分でいいから《仁の予想は89割》”ず目をギラ぀かせおいるではないか。
 ニむヅキの発想を蚀い圓おれば感心したように瞳を瞬かせるも、皌げたのはほんの䞀瞬。だが䞀切手銖を掎む力が揺るがないおかげでおのれミレナリィドヌルず人間的ではないニむヅキの揺るがなさからどうにか逃れようずするも、ぶちりず琥珀糖が捥がれた。7割ほど。
「あ゛」
「ほら、僕の。半分こだ」
 もちもちず食べお“ミルクじゃない。これラむチちょっず違うな”などずニむヅキは楜し気だ。ほいず枡された歯車の片割れず残った鱗の3割ほどを食みながら、仁は思う。
 あぁ、第六感も捚おたもんじゃないなぁず。

 ――この時、仁は芋おいなかった。僅かに眉を寄せ、ちらりず仁を芋たニむヅキを。
 そしおニむヅキも芋おいなかった。仁が䞀瞬キョトンずした顔をし、ふうわりず倉身の茝きに包たれゆくニむヅキを芋おいたなんお。

 光にたかれ晎れた時には、互いに和颚のアリスのニむヅキずスチヌムパンクな垜子屋の衣装を纏った仁がいた。
「嬢ちゃん倧きくなったな」
「  心配するな、僕はちゃんず倧きくなるぞ仁。僕達のこず、心配し過ぎるず瞮んじゃうからな」
「瞮たねぇよ。  やっぱり埮劙に䌝わっちたったんだな」
 気恥ずかしさが堎を満たしそうになった時、パチンずニむヅキが指を鳎らす。
 ドンず䞊がった花火が空で匟け、眩い茝きが降っおくる。
「あヌあヌ、どヌんず花火䞊げるずするかこんなのできるなんざハロりィンくらいだしな」
 ドンドンず次々䞊がる花火ず舞い散る花吹雪。その花火の最䞭、仁の耳にはしっかりず届いおいたニむヅキの“ありがずう”の蚀葉。
「  どうしたニむヅキ、熱でもあるのか」
「仁、やっぱり僕に倱瀌だ。僕が感謝を䌝えたのに。垰り道に䜕か菓子買っおもらうからな」
「はいはい、菓子くらい買っおやるさ」
 
 
 

倧成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ノォルフガング・ディヌツェ
【翌狌】
❀:ビタヌな甘味の柘抎

おや、柪は可愛らしい琥珀を匕き圓おたじゃあないか
俺のかい 心《しんぞう》を衚すのはこれしかないなず思っおね

合図ず共に口の䞭で噛み砕き、酞いも甘いも噛み分けトリックオアトリヌト
さお俺は  ふむ、キョンシヌだったか挢服は纏った事はあるが道服は初めおだ
華やか花嫁の脇を固めるには少々難あるな、ず柪に笑っお
はは、枈たないね。幎寄りは若人をからかいたくお仕方なくおね
せめおものお詫びに祝いの花火は盛倧に打ち䞊げようじゃないか

吉兆の蚀葉を背負う華々を光で象り、倜空を食ろう
最埌に咲かすはマリヌゎヌルド
  良い蚀葉だ、生きお次代を担う者に盞応しい

ああ、ハッピヌハロりィン、柪


栗花萜・柪
【翌狌】
❀:甘いオレンゞの金蓮花

これが僕の琥珀糖かぁ ふふ、可愛い
ノォルフガングさんのは

せヌので食べようず合図しお
トリックオアトリヌトで倉身

衣装:玔癜に小花をあしらったり゚ディングドレス

最初は自分の衣装に綺麗 ずくるり回っおみるけれど
あれ、これドレス →着おるのも倉身したのも僕→僕の意志
の思考回路で慌お

こここれは違うからね
僕が女装したかったんじゃなくお、ええず 

ぅ た、確かに華やかではある、けども
むヌ、揶揄わないでよぉ 
でも、キョンシヌも凄くかっこいいよ

花火綺麗 こうなったら僕も
花にハヌトに星にず色柄も賑やかに
連続花火だっお颚流だよね
2人の思い出に鮮やかな圩りを
ハッピヌハロりィン



●予蚀勇者は悪を挫くだろう
 手䞭の心琥珀糖を芋お栗花萜・柪泡沫の花・f03165が埮笑んだ。
 キラキラず日向のような光を溢すそれは金蓮花。ふうわりず挂う甘さは、自然ず柪を笑顔にしおくれる。
「これが僕の琥珀糖かぁ  ふふ、可愛い」
 くすくすず埮笑み嬉しそうな柪に気付いたノォルフガング・ディヌツェ花葬ラメント・f09192が、ひょいず自分よりも小さな掌を芗き蟌む。
「おや、柪は可愛らしい琥珀を匕き圓おたじゃあないか」
「でしょ そうだ、ノォルフガングさんのは」
「俺のかいこんな圢だな」
 尋ねられたノォルフガングがそういえば、ず拳を開けばそこにあったのは熟した柘抎を暡した圢の深いルビヌ色をした心琥珀糖。
 静かに圩ず同じ茝きを溢すそれに感じるのは“いのちのいぶき”ずいう蚀葉が適切なようにも芋えた。
「俺の心《しんぞう》を衚すのにはこれしかないなず思っおね」
 そんなノォルフガングの蚀葉にあえお柪は蚀及しない。頷けば十分ノォルフガングは理解しおくれるから。
 だから“せヌの”ず芖線を合わせお、䞀口で。
「「トリックオアトリヌト」」
 ザクリず心琥珀糖を噛んだ瞬間柪の口内に広がったのは甘く華やかな銙りずわずかにオレンゞめいたフレッシュさでオレンゞ特有のビタヌさが甘さをよく匕き立おお。
 䞀方ノォルフガンクがひょいず口に攟り蟌んだ心琥珀糖を食んだ瞬間、銙り立぀のは想像通りの甘酞っぱくもどこかほろ苊い深みのある味わい。
 瞬く間に茝きに包たれ晎れた瞬間、互いの目の前にいたのはキョンシヌず花嫁だった。
「わぁすごい、玔癜っおこんな感じなんだ  ふふ、綺麗」
「ふむ。挢服に袖を通したこずはあるが、道服は初めおだ。この札  そうか、キョンシヌか。華やかな花嫁の脇を固めるには少々難があるな」
 絹の光沢矎しい癜を纏い、食る花々さえ癜で統䞀された柪が嬉しそうにくるりず䞀回転すれば、ククず喉を鳎らすノォルフガングは瞳を匓圢に现め楜しげに笑いながら、ひどく冷静に自身の栌奜を分析した䞀方、途䞭たでにこにこず聞いおいた柪はふず自分の姿を芋䞋ろし、觊れ、そしお気付く。
「  あれ」
 ノォルフガングは今、“花嫁”ず口にした。
 そしお柪がふず芋䞋ろし芋えたのは面積に倚い癜――぀たりあきらかにドレス―りェディングドレス―の裟。
「  埅っお、あれ」
 玔癜の裟が倧きいスカヌトで炊けは抂ね螝いや床ギリギリ。そしおこの花の食りたで玔癜。远い打ちはノォルフガングの蚀葉。
 癟面盞する柪を眺めながら声を殺し震え“䜕か”に耐えおいたノォルフガングは玳士だからだ。
「がっが、ここれはちがうからねがくが、ええっず女装したかったんじゃなくお」
 蚀おうずした蚀葉が倧枋滞の混線状態。぀っかえるこず数床、敎理しお蚀えた蚀葉はどうしたっお蚀い蚳めいお聞こえおしたう。
 恥ずかしさから耳たで赀くし身を瞮めそうな柪を撫でたノォルフガングは明るく笑っおいた。
「う゛  」
「たぁそう蚀うな。幎寄りずいうのは、どうしおか若人を揶揄いたくなる悪癖が身に぀いおしたうらしい」
 “すたないね”ずわらう瞳に、䞀切の悪意がないのなんお柪だっお分かっおいるのだ。
 華やかでいいず笑ったノォルフガングの蚀葉はたんた蚀葉通りなこずも。
「ぅ  た、確かに華やかではある、けども  むヌ、揶揄わないでよぉ」
「さお」
 パチンずノォルフガングが空ぞ向かっお指を鳎らした瞬間匟けた花火。
「お詫びず蚀っおは䜕だが、この祭を祝う花火を盛倧に䞊げようじゃないか」
「わぁ  綺麗。よヌしっ、こうなったら僕も」
 いく぀もいく぀も空ぞ光の倧茪を
 時に花の雚を降らせながら爆ぜる花火は暗い監獄島を眩く照らす。

 気づけば扉はもう目の前。
「柪、空を芋ろ」
「えわぁ  あれは、マリヌゎヌルド」
「生きお次䞖代を担う者に盞応しい花さ」
 花火の逆光で衚情たではうかがいきれなかったけれど、それでも鮮烈な赀の瞳が優しい色を湛えおいたこずを柪には良く芋えおいた。
「「ハッピヌハロりィン」」

 玠敵な倜に握手を亀わす。
 
 
 

倧成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

楊・暁
☔ず

❀藍の䞉日月
仮装キョンシヌ

藍倜、芋぀けた 
駆け寄り、抱き぀きたいのは我慢しお手を握る
案内お疲れ様
どうだちゃヌんず出おきたぞ
そんな埅たせおねぇず思うけど それでも
少しの間でも淋しくさせちたっおごめん
ぎゅうぎゅう、ほんのり甘え気味に握る手に力蟌め

藍倜も持っおるか心琥珀糖
亀換こしおぇ
どんな色圢でも俺ぞの愛情感じ
 もう 蕩けちたいそう 

恥ずかしそうにトリックオアトリヌト唱え倉身し
わくわくパレヌドに参加

ふふ、藍倜ず䜜る垰り道
きっず、あの家に続いおる

詊しに䞀床空ぞ指鳎らし花火打ち䞊げ
 ははっ、すげぇ 
楜しくなっお䜕床も指鳎り響かせお
藍倜の青ず、俺の赀
最埌に混じらせ玫の特倧花火をド掟手に



●歯の浮く甘さこそ愛の蚌だから
「らヌんヌや」
 みヌ぀けたず埌ろから抱き着぀――こうずしお、暁は我慢。
 䜕故なら手䞭の心琥珀糖を萜ずすかもしれないずいう懞念のせいだった。けれど無事の脱出ができた嬉しさから藍倜に觊れたくお、もじもじず悩んだ末に倧きな手を握れば芋䞋ろしおいたのは盛倧な䞍満顔。
「藍倜」
「別に」
 ぷヌいずそっぜを向く藍倜の芖線を远いかけ回り蟌めば今床は逆を向かれお回り蟌んで、たた――ず繰り返すこず5回。
 未だむくれおいる藍倜が突劂、バず䞡腕を広げた。どうやら飛び蟌んで来い、ずいうこずらしい。
「ったく、しょうがね――わっちょっ、」
「しおんがぶじでよかった」
 腕の間ぞそっず歩み寄れば即座に抱きしめられ、長い䞡腕は離すたいず暁を抱きしめる。
 皋よい力で抱きしめられながら“やめろっお倧䞈倫だから”ず蚀いかけた暁は、ふずゎトンず藍倜の背埌で倒れた音の方を芋た。
「心音。本圓に良かった、無事だったんだな」
「誰に蚀っおんだよ   ずころで藍倜、そのチェヌン゜ヌはなんだ」
「䞍甚品だずも」
 本圓だろうか。こんなドギツむ色《ショッキングピンクにミントグリヌンの刃》で描かれた南瓜暡様の䞊に赀でバツ印が倧きく曞かれおいる物が、䞍甚品なのだろうか。
 こい぀たさか自分で脱出手段が実質たった䞀぀の監獄でアリスラビリンスらしくルヌルにより頑匷に瞛られた監獄塔を䜕ずしおでもこじ開けようずかなんずかしようずしおいたのではないだろうか――なんお疑惑が䞀瞬過るも所詮は未遂。疑わしきは眰しろだったか、眰せずだったか、藍倜に無事䌚えた暁には些末である。

 ぎこぎこず狐耳を揺らしお“お疲れ様”ず寄り添えばい぀も通り藍倜が柔らかに埮笑むのだから。
「で、ちゃヌんず垰っおこられた俺に蚀う倧事なこずがあるんじゃないか」
 するりず長い腕ぞ尟を絡めお問えば、きっず䞖界で暁だけが芋られる顔で埮笑んだ藍倜が震える耳ぞ口づけながら“い぀もの蚀葉”を口にする。
「おかえり、心音」
「ん。ただいた藍倜」
 倫婊になる前からの二人が倧切にしおいた蚀葉の䞀぀。䞀緒の時は䞀緒に蚀っお、どちらかが行ったならばどちらかが受け止める蚀葉。
 藍倜の手袋を倖しおポケットぞず突っ蟌んだ暁は空いた手でぎゅうぎゅうず甘えたようにその手ず指を絡めお手を繋ぐ。“寂しくさせおごめん”の気持ちを蟌めれば䌝わったように指を絡めお優しく握り返された。
「なぁ藍倜」
「ん」
 そろりず芋䞊げおおずおずず暁が尋ねるのはずっず手䞭で倧切な心《心琥珀糖》のこず。
「藍倜は、その  心琥珀糖《ハヌトキャンディ》、持っおるか」
「あるぞ」
 暁の問いに藍倜が勿䜓ぶるはずも無く、さらりず出されたのは黒い狐ず傘を差す男のシル゚ットが閉じ蟌められた心琥珀糖。
 ほろほろず毀れる茝きは雚のようで、芋おいるだけで䞍思議ず暁の心は萜ち着いた。
「  透明な結晶。雚が降るみたいな泡。それず、俺みたいな圱ず藍倜みたいな圱に、よく芋れば咲くのは四片の花」
 その結晶は、確かに愛だった。
 藍倜に寄りかかれば肩を抱かれ、“心音のは”ず柔しく問いかけられる。
「ん。俺のは、これ」
 暁の手が開かれれば、そのうちで眠っおいたのは藍色の䞉日月で、振っおきたのは啄むような髪ぞの口づけ。
「らんや、」
「心音、あヌ  ん」
「んぅっん、あたっ  藍倜もっ」
 蚀わなくったっお想い《愛の味を知りたい》なんお互いに同じ。
「「トリックオアトリヌト」」
 互いの心琥珀糖を食んで、そしお感じた心に二人で額を觊れ合わせ魔法の蚀葉を唱えよう。蕩ける互いの甘さを噛み締めながら。
 ブ割ず茝きに包たれ、晎れた頃には揃いの装束に身を包み黄色い札の揺れるチャむナ垜を敎えれば“キョンシヌ”に
「ふふ。じゃあ藍倜、垰り道䜜る準備しようぜ。――きっず、この道はあの家に続いおんだ」
「だな。俺たちの扉はアレだろうな」
 藍倜も暁も思い浮かぶのは同じ扉《候倜の扉》。

「あ、そうだ俺聞いた時からやっおみたかったんだよな」
 そう笑った暁が空ぞ向かっお指を鳎らせばドンず䞊がるは四平の花を暡した花火
「  ―― はは、すげぇ  」
「ハロりィンの魔法っおいうのも䜿い方次第だな。それ、俺もっ」
「わぞぞ、藍倜は赀い花か。じゃ、俺は」
 ドンず䞊がった青い花。
 次々花火を䞊げお遊んで笑いあっお、気づけば扉は目前に。

「「ただいた」」

 い぀ものドアベルが鳎り響く。
 
 
 

倧成功 🔵​🔵​🔵​

海藀・ミモザ
👊を誘っお

❀
音笊マヌクの寄り添うハヌト圢。コヌラルピンク色
甘くおぱちぱち炭酞匟ける

遠くの監獄塔を眺めお
ぞぇ あんなずころに南瓜男がねぇ 
もしかしお匕きこもり
なヌんお
た、折角のお祭りパレヌドなんだし
盛倧に盛り䞊げないずね♪

どこか慣れた様子で
魔法のステッキがある䜓で指先を振り
Trick or Treat♪
くるり回っお劖粟に倉身

指鳎らしは埗意だよ
パチンパチン鳎らし花火連発
ザナドゥも花火っおある芋おみたいなぁ

極䞊の笑顔芋せおから手元で指鳎らし
小さな光匟き
ふふ、驚いた
悪戯もいいけど 今日はあたヌくね♪
心琥珀糖をドルデンザの口元ぞ運び
あなたのも頂戎ず芖線で匷請り
貰えたら幞せ笑顔で味わうよ



●花火に玛れお蚀うから、ちゃヌんず聞いお
 芋䞊げた監獄塔はい぀も芋䞊げるドルデンザよりも倧きくお真っ黒。
「あんなずころに南瓜男が、ねぇ  」
 わざわざ自身を監獄ぞわざわざ出られない特殊なルヌルを蚭けられた䞭に぀たりは誰かに封印されたずいうこずなのだろうか。それずも監獄自䜓に捕たったのか。
 事䟋ずしおは気になるものの今は解明する時間ではないし、歀凊ぞ案内した探求奜きの同胞も気にはしおいなかった。よっおおそらくその皋床なのだろう。
「自分から入った匕きこもり系の南瓜っお説もあるし  なヌんちゃっお」
 そんなこずよりお祭ず螵を返した海藀・ミモザmillefiori・f34789は、ころんず手䞭で転がった心琥珀糖を眺めおいた。音笊に寄りそうハヌトが愛らしい、ミモザだけの心琥珀糖《ハヌトキャンディ》。
「うヌん  色からしお桃か、それずもあえおパッションフルヌツずかの南囜系かなぁ」
「おや。愛らしいですね」
「ひゃずっ、突然埌ろはダメだっお」
 突劂埌ろから芗き蟌たれミモザの声は裏返っおしたう。
 それずは裏腹に耳障りの良いビタヌな声の恋人 ドルデンザは“ハッハッハ”なんお陜気なものだ。
「ミモザが元気そうで安心したした。さお、魔法の経隓はおありで」
「もっちろん 私は“劖粟さん”だよ それに、今日は楜しいハロりィンだもん 悪戯よりあたヌくね♪」
 人々が思い描く“劖粟さん”の䞭に魔法を扱う者もいる。有名なのは“母なる劖粟”ずいう䞍幞な嚘を哀れみ䞀時の倢を芋せた者。
 ミモザは圓然その恩恵を受けおいる。“劖粟”だから。だからこそ、沢山の悪戯《監獄塔远いかけっこ》の埌は楜しく遊んでしたうのが䞀番ず笑顔で
「  ――ねぇミモザ」
「ん」
「はい、あヌん」
「んんぐんんんんんんぅんんっんん、んんヌんヌ」
「はっはっは、ドルデンザなんお呌ばずずも食べおしたっお問題ありたせんよ」
 “トリックオアトリヌトも蚀えおたすね”なんお明るいドルデンザは心琥珀糖を食べようずしたミモザの口ぞひょいず自身の心琥珀糖を攟り蟌んだのだ、ずんだ悪戯だ。
 あれよあれよず煌めきにたかれ、晎れた頃には“劖粟さん”のミモザがふわりず地面ぞ降り立った。
「もヌ」
「はっはっは」
 垞に笑顔のドルデンザが、やっぱりミモザには読めなかった。
 これが䞀皮の飄々ずした人間ずいうものなのだろうか 人間っお難しい。
「でも  恋人だもん、もう少し知りたいよ」
 芖線を萜ずしたミモザは無意識に近寄り、そのスヌツのゞャケットを握っおいた。
 そんあミモザを芋䞋ろすドルデンザの芖線には気づいおいなかったけれど。
「ミモザ、そちらくださいたすか」
「   う、うんっ」
 芋䞊げれば思慮深い緑が芋䞋ろしおいた。
 ミモザはその色に芚えがあった。ずおも懐かしい、朚挏れ日を生む朚の葉  倧暹のような。
「そっか、そうだよね  」
 そうしおふず、ミモザは思い出す。
 ドルデンザ・ガラリ゚グスずいう男は、䜕があっおも受け止めおくれる人だず。受け身ずいうのではない、圌自身確固たる郚分はありながらそれを蚀わない人。けれど寄り添っおくれれば《ミモザなら》分かるず信じおくれおいる人。
「ドルデンザはズルいよね。はいっ、あヌんトリックオアトリヌトしおヌ」
「えっ私そんな、ぅぉぐ、んぐっず、おあ、ずひヌず  」
 “もう聞かないからヌ”ずミモザはドルデンザの口に心琥珀糖を抌し蟌んでしたう。
 さっき、驚きの䞭でミモザは甘酞っぱくおどこかほろ苊いブラッドオレンゞのような瑞々しくも銙り高い味《愛》を味わったのだ。
「ドルデンザだっお、分かっおよ」
 頬膚らたすミモザの目の前でドルデンザは光にたかれ、その茝きが晎れた時に珟れたのは研究者を思わせる出で立ち。
「  ミモザの味《愛》は匟けるような元気さず銙り高い甘さがありたすね」
「っ蚀わなくおいいのヌもヌ劖粟さん魔法だヌ」
 どこか慣れた所䜜で魔法の杖たる自身の指先を振るい指を鳎らすミモザが花火を䞊げ光の花をドルデンザぞ振らせおいた。
 わぁ、ず感嘆の声を䞊げたドルデンザがころころずどこか幌さのある衚情で笑っお初めお、ミモザは胞にこみあげる嬉しさから䜙蚈に光の花を降らせおいた。
「ミモザ」
「んわっ、ず、飛べるからいいよっ」
 ひょいず軜々片腕で抱き䞊げられれば、い぀もより高い景色がミモザを埅っおいた。
 恥ずかしがっお暎れようずもドルデンザの腕から逃れられなくお、恥ずかしさに頬が熱くなれば柔らかに笑ったドルデンザが開いた手でミモザの手を取り恭しく口づけた。
「HappyHalloween、ミモザ」
「ぅ。っ、もヌ」
 “すき”はめいっぱい倧きな声で花火爆ぜる音に混ぜおしたおう。
 本圓はザナドゥもこういうむベントはするのなんお聞きたかったのに、ドキドキする胞が䞊手い蚀葉を遞んでくれない。
 本圓は海藀さん倧人の魅力でドッキドキ䜜戊ずかちょっず考えおいたのである。おねだりしおみようかなずか。党郚先手を取られたしたけど

「しょうがないひず。よヌし劖粟さんの魔法も倧盀振る舞いなんだからヌ」
「どれも玠敵ですね、今日は本圓に特別な䞀日だ」
 その䞀蚀だけだっお嬉しいなんお、秘密
 
 
 

倧成功 🔵​🔵​🔵​

蓮芋・双良
🪞さんにお声かけ

❀
柑橘の銙り
ボンボンショコラ颚に甘く蕩ける掋酒の颚味

ここは1぀お手䌝いしたしょう

Trick or Treat っお蚀うの必須なんですか 
嘆息諊め
さらりず蚀いながら“人間の新郎”に倉身
ふふ、杜環子さんも玠敵ですよ
今日は手を繋ぐのではなく、腕に手を回しお貰い゚スコヌト

1分に1回皋床の頻床で花火打ち䞊げ぀぀
最愛の人を食るように
圌女の呚囲に小さな光を幟぀も灯し遊び

さぁお手を、ず促し
圌女の掌に僕の心琥珀糖を
きっず、気に入っおくださる味ですよ
杜環子さんの心琥珀糖は圢ず味を確り芚え
あなたの想いですから、倧切に、忘れないように

 あ。倜の庭園での挙匏も良いかもしれたせんね
どう思いたすか



●これがあなたぞの心です
 ハロりィンパレヌドは垰り道。
 杜環子ず合流しおお喋りしながら歩いおいた蓮芋・双良倏暁・f35515は心琥珀朧をいざ食べお倉身の盎前にいた。
「  杜環子さん、あの」
「なぁに ほらほら遠慮なさらないで」
 きらきらず奜奇心に茝く杜環子の藍の瞳を芋た時、双良は爜やかに合蚀葉回避《トリックオアトリヌト回避》の党お諊めた。
「Trick or Treat  」
 ひょいず食んだのは杜環子に匷請られ亀換した杜環子の心琥珀糖。
 双良の心琥珀糖は䞀芋ボンボンショコラのようで、毀れる星の装食が静かな光を散らす愛らしい物で、杜環子曰く“むむ。これはお酒  ふふ、本圓にチョコレヌトみたい”ずのこずだった。
 ちなみに杜環子の琥珀糖はビヌズをレヌス線みしたような、そんな心琥珀糖。光に空かすず䞃色の茝きが降るそれを䞀瞬取っおおこうずしお杜環子に即バレしお食べおず頬膚らたされたのが぀い数分前の話。
「たるで䞇華鏡を芗いた茝きのよう。  勿䜓ないな、このたた取っおおきたいけど」
 目に焌き付けるように眺め、そうしおサクリサクリず食めばフルヌルミックスのような――  。
「あ。これ色ごずに味が違うんだ」
 驚きのたた光に包たれながら双良は穏やかで包み蟌むような、けれど少女のように甘酞っぱい想いを再確認。
 光が晎れた時、双良が纏っおいたのは茄子玺ストラむプの燕尟服。手䞭の四角い箱は、おそらく。
「お埅たせいたしたした、杜環子さん」
「いいえ、ふふ“今来たずころ”でしおよ」
 それこそ䜿い叀したセリフのような蚀葉に気付けば二人しお笑っおいた。
 双良のプレれントしたノェヌル被った杜環子は双良ずお揃いカラヌのドレスで、裟は倜明けか暮れ空のように淡いピンクの花散るドレス。
 するりず差し出された手を取り、恭しく口づけをすれば驚いたのかふるりず震えた现い腕。
「ふふ、杜環子さんも玠敵です」
「ありがずう双良くん。貎方もずっおも玠敵な新郎様ね」
 クスクスず笑いあっお、垰り道《ノァヌゞンハロりィンロヌド》の空に火の花を
 せっかくだから、手は繋がず腕を絡めお゚スコヌト。パチンず双良が指を鳎らせば倧茪の火の花が空を鮮やかに圩った。
「たぁ  ふふ、綺麗ね。なんだか花火ずいうず倏のようだけれど、秋の花火も乙な物ね」
「秋祭もありたすからね。さあ、“垰りたしょう”か」
 勿論ず埮笑む花嫁を゚スコヌトするのはどこだろう
 段々ず通い慣れた“祠堂骚董店《圌女の家兌店》”それずも双良の家色々考えたけれど、芋䞊げおくる杜環子の埮笑みを芋た時、やはり双良の頭をよぎったのはクリスマスにピクニックをした杜環子の家の庭。
「――杜環子さん」
「はぁい」
 ドンず花火があがる。
「僕の琥珀糖はお口に合いたしたか」
「あら。勿論でしおよ、だっお」
 ドン、ず花火が爆ぜ振る光の花を济びながら。
 パチンず指を鳎らした杜環子が降らせたのは、星空のような茝く花々。萜ちおは消えおしたう幻のようなもの。

 するりず腕を解いた杜環子が数歩先を歩んでしたうから、咄嗟に手を䌞ばしおしたった双良は振り返った杜環子にタむを匕っ匵られガクンず芖線が䞋に。芖界䞀杯が䞀瞬藍ず癜に奪われる。
 耳に届いたのは、ちゅうず響いた小さな音ず胡麻化すような花火の音。花のようなたい銙りず远うように降り泚ぐ杜環子のような色の倧茪の花々。

「――ごちそうさたでした」

 艶やかに埮笑むその笑顔に、党おが奪われる。
 秋の倧茪の花々背負うその笑顔に。
「  、はは。勿論。僕こそ、ごちそうさたでした杜環子さん」
 现い腰を抱いお、続きは二人だけの距離で。
 
 
 

倧成功 🔵​🔵​🔵​

ラップトップ・アむノァヌ
◎❀たんたる癜キャンディ

あらごきげんよう藍倜さん《どの口が“やあ”などず》

《はいダメですこのバカ姉ヌ》

なに

《折角藍倜センセがテレポヌト頑匵っおくれたのにヌ》

出す気無かったように思えるのだけど
文句の䞀぀や二぀蚀わずしお䜕が悪いんですの

党く 最埌はこの玅のハヌトキャンディを食べ――

《藍倜センセ
この“癜い”ハヌトキャンディを食べおから蚀えばよかったんだよね》

は――

花の雚《あの日》の、傘の色、

《倉身ポヌズ決めちゃお》

たっ、

《巊手は腰でぐっず手握っお、右手を斜め巊䞊に䌞ばしおヌ、》

み

《手の力抜いおからぐるっず倪陜描いおほっぺたに持っおきたら指鳎らしおヌ、

Let me check it――Trick or treat

はい、魔女姿の黒ドレスお姫様の完成なの

さあ花火を䞊げよっ
光もたくさんぱちぱちり
真っ黒なキャンパスならどこたでも甘酞っぱい気分隠しお染め攟題、でしょ
お姉ちゃんも芳念しお楜しも》

  垰り道、
ちゃんずできるんでしょうね  



●“ただいた”の二重奏
「あら。ごきげんよう藍倜さん《どの口が“やあ”などず》」
「やあラップトップ。なんだ、今日は姉の方だな」
 幟床も仕事で顔を合わせおいるおかげなのかせいなのか、藍倜もラップトップ・アむノァヌ動く姫君・f37972互いに顔芋知りであった。
 厳しい堎所ぞの案内も、同時にこうした怪しい堎所ぞの案内数を重ねれば倚少なり気心も知れるもの。
 䞀぀も悪びれず“はははすたんな”ず無衚情なんだからラップトップ《シ゚ル》も倚少なり腹が立぀のは圓然のこず。だが遠回しに文句を蚀おうず1㎜たりずも効かないらしい。
 よく芋ればちらちらずこちらを気にする狐耳の少幎がいるこずに“矎垌は”気が付いた。
「しきりにお耳をピコピコ  あれは」
 たぶんおそらくきっず物凄く心配されおる そう矎垌の乙女の勘が叫んでいた。
 矎垌ちゃんはそういうのにずっおも詳しいのだ
「ずいうこずではいダメですこのバカ姉―」
「はあなんです、のっ」
 ラップトップは二人で䞀人。ころころ入れ替わりするのも慣れおきお、さくっずしれっず姉効間のそういう連携も息をするように出来るようになっおきた昚今。
 やや斜に構え怒っおいたはずのシ゚ルがピシリず背筋を䌞ばすや癟面盞しはじめれば、興味深そうにラップトップを芳察した藍倜が“効だな”ず問いかける。
「こんにちは藍倜センセ、い぀もバカ姉ずみきがお䞖話になっおたヌす」
「こちらこそ面倒ごずからこんなこずたで根気良く付き合っおくれおありがずう」
「ちょっず矎垌ずいうかこんなこずだったんですの」
 シレっず蚀われた蚀葉に目を剥いたシ゚ルが“ちょっず”ず宙胃の意味を蟌めお声を䞊げお矎垌を抌しのけ怒った声を䞊げれば、衚情は䞀切倉わっおいないがハッず口を抌え所謂“あっダベ䜙蚈なこず蚀っちゃった☆”みたいなポヌズの野郎《埡簟森藍倜》。
「あ。  ――たぁ、あの、ほら。あれだ、ハロりィンの魔力的なアレ゜レだ」
「蚀い蚳はもっず䞊手くしおくださる」
 “あなたグリモア猟兵でしょう”ず怒るシ゚ルを今床は矎垌が抌しやっお。
「もヌ、お姉ちゃんっおばせっかく藍倜センセがここに送っおくれたんだよ楜しかったのにヌ」
「矎垌あなた走っおないでしょう」
 走ったの塔から叩き出されたのも私でしおよずシ゚ルは藍倜ごず矎垌をを叱り飛ばす。
「ずいうかこれ《ハヌトキャンディ》が䞊手いこず出せなかったらどうする気でしたの」
「  たぁ。なんずかなるかな、っお」
「もっずちゃんず蚈画を立おなさい」
「お姉ちゃんうるさヌい」
「なぁ効の方、姉がいるっおこんな感じなのか」
「んヌ、人によるけどお姉ちゃんはこんな感じかなぁヌ」
 “ぞぇヌ”ずか蚀うな、おのれおそらく自由人䞀人っ子野郎め  そんな思いがシ゚ルの脳内を過るも、矎垌がダメヌずぶった切っおくる。味方がいない。
 そしおシ゚ルも矎垌も詳しくは知らないが、なんずなくシ゚ルのお姉ちゃんの勘が奎《藍倜》は䞀人っ子だず蚎えおいる。ずいうか䞀぀の䜓で怒ったり笑ったりず忙しいからなのか粟神疲劎なのか、シ゚ルは疲れはじめおいた。
「もう垰れれば䜕でもよろしくおよ」
 正盎ほんず無事に垰れればそれでいいのではずシ゚ルが遠目をし始めた頃、くるっず入れ替わったのは矎垌。
「藍倜センセ この“癜い”心琥珀糖《ハヌトキャンディ》を食べおから蚀えばよかったんだよね」
「埌でも先でもいいぞ。今回における魔法の蚀葉は、アリスラビリンスにおける独自ルヌル《お茶䌚の䜜法》を少しばかり拡倧解釈しおいる監獄塔の独自ルヌル《お茶䌚の䜜法》を曎に解釈を倉え、珟圚“監獄塔にいなくおも”心琥珀糖《ハヌトキャンディ》が顕珟する状態を䜜っおいるのが珟状だ。よっお魔法の蚀葉はは埌でも先でも必ず蚀えば十分ずいうわけだ」
 “ぞヌ”ず矎垌が藍倜の魔法ずいうより“アリスラビリンスルヌル《お茶䌚䜜法》を解釈するこず”の発想に盞槌を打぀傍ら、シ゚ルはずいえば内偎で力尜きかけた瞬間、ぐいっず衚に匕っ匵り出される。
「え」
「じゃ、お姉ちゃん――」
 ころんずしゅちゅで転がるのは、明らかに魔力の籠った真ん䞞の琥珀朧。
 真っ癜な雪玉のようにも、花の蕟のようにも芋えるそれは、シ゚ルの蚘憶にもある“なにか”に䌌おいた。
「  なんだったかしら。花の雚《あの日》、傘の色は――」
「よヌっし、倉身ポヌズ決めちゃおっか」
 今、自身《シ゚ル》の効《矎垌》は䜕ず蚀ったのだろう。
「え」
「お。報告曞で芋たこずがあるぞ」
 “生で芋られるの楜しみだなヌ”ずかやめろ、いえおやめなさい 地面に座っお埅たないでくださるずいうか立ちなさいっお、ちょっずずシ゚ルは心の裡で隒ぐだけ《それしかできない》。
「お埅ちなさい、矎垌」
「はヌい、巊手は腰でぐっず握っおくださヌい」
「ちょっず」
 わくわくしないで止めなさいず蚀えたらどれほど楜だったこずだろう。だがシ゚ルの䜓は思い通りには動かず、矎垌の指瀺にはキビキビ動く。
「次は右手を斜め䞊に䌞ばしおヌ」
「っ矎垌」
「はヌいぐるヌんず力を抜いお回しお倪陜キラキラヌ」
 “おぉヌ”ず聞こえる拍手は䞀人分。
 募る恥ずかしさにラップトップ《シ゚ル》が抵抗しようずもできず保ったスマむルはバッチリ
「はい、ぐるヌんほっぺの蟺りでフィンガヌスナヌップ」
 パチンず噚甚に指を鳎らしおりィンクのサヌビス

「Let me check it――Trick or treat」

 巻き起こった煌めきの嵐が晎れた時、髪を払い倧人っぜく埮笑んだラップトップは黒いフィッシュテヌルドレスにオレンゞの差し色愛らしい南瓜のランタンを暡した食りを付けた魔女の衣装を纏っおいた。
 鍔広の垜子を敎えればバッチリだ。
「おぉヌ  これが魔法少女文化か」
 パチパチず拍手をする藍倜ぞ䞊品なカヌテシヌをしたのはどちら《矎垌シ゚ル》だったか。

「  藍倜さん、歀凊でご芧になったこずは」
「わかった」
 その蚀葉にホッずシ゚ルが胞をなでおろしかけた、その時。
「魔法少女がいるっお俺の倧切な人にも自慢できそうだしな」
「䜕にも分かっおおりたせんわね」
 そうしお“じゃあな、ちゃんず楜しんで垰れよ”ず蚀い残し埡簟森藍倜《䞀皮の厄灜》は爜やかに去っおいった。垰る方法の仔现も話さないで。
「さぁお姉ちゃん、花火あげよこヌんな真っ黒なキャンパスなら、どこたでも甘酞っぱい気分隠しお染め攟題、でしょ」
 “ほらほら藍倜センセなんお隠しおないけど”ず矎垌が瀺した方を芋れば埡簟森倫劻はお幞せらしい。
「  たったくもう、みんな勝手なんですからええ、ええ、あげたすずも」
「わヌい」
 パチンず指を鳎らしお花火を䞊げる。
 真っ黒な空に映える青空匟けたような爜やかな花火を。

「ずいうか  本圓にちゃんず垰れるんですの」
「きっずだヌいじょうぶ ハヌト お姉ちゃん、みきハヌトの花火がいい」

 ドンず黒い倜空で爆ぜたのは现かなハヌトを散らす花火であった。
 次も䞊げよう、どんどんず。そう笑いあううち、きっず芋慣れた扉《家の玄関扉》が出迎えおくれるはずだから。
 
 
 

倧成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果成功

完成日:2023幎11月01日


挿絵むラスト