これはサポート参加者を優先的に採用するシナリオです(通常参加者を採用する場合もあります)。
●
「あれっ? たっちゃんじゃん!」
吉川・清志郎(星巡りの旅人・f37193)がこてりと首を傾げている。
|鈴《グリモア》を通して映るその姿に、宿敵なのかと尋ねるも、うーんと首を傾げられた。もしかしてこの少年、敵対している自覚がないのか。
まあ、あったところで彼自身が現地に赴けるわけでなし。事件の概要をと話の続きを促せば。
「UDCアースの古代には、ガラスの聖杯があったんだってね。判明しているその時代の技術じゃ、本来作れない筈の聖杯らしいじゃない」
彼が言っているのは、照射する光の角度によって色を変える杯のことだろう。平素は淡い緑色をしているガラスが、赤く色を変える――意図的にこの技術を駆使して作られたものなら、彼の時代にはナノテクノロジーが存在していたかも知れないという可能性を秘めた一品である。
だが、それがどうしたと言うのだろうか。話が見えない。
「これと同じ時期に作られて、同じ技術で色を変える聖杯が、とあるUDC組織に保管されてたんだって! ナノテクノロジーは本当にあったんだよ!」
……と、言いたいところなんだけど、と続ける清志郎。
十中八九後世に真似て作られたもの、要は偽物だろう、と言う。確かに、そんなにすんなりナノテクノロジーの存在が証明されるわけもない。
「ただ、問題なのは真贋じゃなくてさ。UDC組織が保管してたってだけあって、呪物になっちゃってたらしいんだよねっ。しかも最近になってその存在を知った組織のエージェントが保管庫やら収容室やら探し回ったみたいなんだけど、見つけられないと!」
ヤバいじゃん。
「ご安心ください! グリモア猟兵、吉川・清志郎! 呪物の所在を特定したであります!」
清志郎曰く、どうやらカクリヨファンタズムに流れ着いていたようだ。
皆にはこれを回収してきて欲しいと。成程、その前に立ちはだかるであろう妖怪が、彼の言う『たっちゃん』なる存在である、ということか。
「呪物とたっちゃんは水咲之社っていう、カクリヨファンタズムのとある水底にある大社にいるらしいのね。水の中でも桜の花が咲いてる綺麗なところなんだけど、呪物のせいで迷宮化してる上に、方向感覚がなくなる力が迷宮内に働いてるみたい」
と言うのもその呪物、水と光に関する強力な力が込められているらしい。その力で、現場が大変なことになっているというわけだ。
「で、最奥に呪物と一緒にいるのがたっちゃん。正確には、呪物の力でたっちゃんになっちゃってる一般水妖さんなんだけど」
え、骸魂に憑かれてるわけじゃないの?
「いーや? どうも呪物の力で骸魂なしでオブリビオンになってるみたい。だから多分、本物のたっちゃんですらないんじゃないかなあ」
模倣か、複写か、或いは別の何かか。
定かではないが、影響を受けている妖怪が凶暴化していることも相俟って、通常よりも強力なたっちゃん――もとい、竜田として立ちはだかるだろうと。
「まー倒せば水妖さんはちゃんと元に戻るし、僕のたっちゃんとは別人みたいだから。遠慮なーくぱぱっとやっちゃえ! ……あ、呪物の回収もよろしくねっ」
絵琥れあ
お世話になっております、絵琥れあと申します。
ひっそりとサポート優先シナリオを運営させていただきます。
勿論、通常参加も望外の喜びですので歓迎いたします。
(但し通常参加はタイミングによっては流れる可能性があります。同章受付中の再送は歓迎です)
流れと詳細は以下の通りになります。
第1章:冒険『水咲之社』
第2章:ボス戦『竜田』
第1章では、迷宮化した水中の神社を探索していただきます。
方向感覚が失われる為、ゴールである本殿には無策では辿り着けません。
迷宮化した影響で各所に拝殿や幣殿が乱立しているので、お参りやお供えをすることで進む為の力を得られるようです。
第2章では、絵描き妖狐『竜田』(と、化してしまった暴走水妖さん)との決戦となります。
強力ですが、無事に倒せれば水妖さんも呪物も無事に回収出来ます。
純戦です。思いっきりやりましょう。
サポート優先シナリオのため、調子や現行シナリオの進捗と相談しながら自分のペースで執筆していくことになるかと思います。
それでは、どうぞよろしくお願いいたします。
第1章 冒険
『水咲之社』
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POW : 丁寧に御参りする
SPD : 美味しいものをお供えする
WIZ : 式神の手伝いをする
イラスト:ひなや
👑7
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
徳川・家光(サポート)
冒険においては、基本的に「羅刹大伽藍」による力仕事か、名馬「火産霊丸」を召喚し、騎乗技能を駆使した早駆けを利用したスピード勝負を得意としています。
また、冒険では「鎚曇斬剣」をよく使います。頑丈で折れにくいので、鉈や斧、岩盤に打ち込むくさびの代わりに重宝しています。
他には「念動力」技能で離れた場所の物体を動かして驚かせたり、ロープを浮遊させて対岸にくくりつけたりできます。
嫁が何百人もいるので色仕掛けには反応しません。また、エンパイアの偉い人には会いません(話がややこしくなるので)。
普段の一人称は「僕」、真剣な時は「余」です。
あとはおまかせ。よろしくです!
●
「成程、これは完全に迷いましたね」
より正確に言うなら、ただ歩いているだけでは絶対に最奥に辿り着けないのだと、徳川・家光(江戸幕府将軍・f04430)は確信した。
と言うのも、彼は愛馬にして名馬『火産霊丸』に跨り、迷宮化した水中の境内を長いこと駆け回っていたのだが。
一向に、説明にあった呪物とその持ち主のいる最奥――恐らくは本殿だろう――に着かない。遠目から、それらしきものは見えてはいるのだが。
「となるとやはりお参りが必要か……ふたつ前の角の向こうに拝殿がありましたね、行ってみましょう」
長時間頑張ってくれている愛馬の首を、労いと励ましの意を込めて撫でる。もう少しだからどうか、頑張っておくれと。
幸いにして水中でも馬に乗れたのは大きい。騎乗による疲労感はないことはないが、歩き疲れるよりは余程楽だ。その分、愛馬には苦労をかけているが。
「無事に終わったらご馳走を食べて、ゆっくり休みましょうね」
資料の他に野菜も与えて、身体を洗ってぐっすり眠って貰う為にも。しっかり呪物を回収するのだ。
ひとつ嘶いて、清らかな白き風、水の中でも消えぬ赤き炎となって、火産霊丸は駆ける。主を乗せて、軽快に。疲れを全く感じさせない、力強く気高く、神々しさすら感じさせる早駆けだった。
「……此処ですね」
その疾さで、家光はあっと言う間に目的の拝殿へと辿り着いた。作法に乗っ取り、手水をとって心身を清め、賽銭を入れると二拝二拍手一拝で拝礼。
(「すぐに、お助けいたします」)
その真摯な心が届いたか。
迷宮内の空気、ならぬ水が軽くなった、気がした。
「……もう少し、歩きましょうか」
家光は拝殿と、遠く見える本殿へとそれぞれ一礼すると、再び愛馬に跨り迷宮を駆ける。
道は開けた――確信に近いそんな予感を、胸に。
成功
🔵🔵🔴
クロト・ラトキエ(サポート)
基本、戦闘中は無口。
静かに、密やかに、確実に…
鋼糸やワイヤーを張り巡らせ、陸空構わず足場とし、武器として、
他に、毒にナイフ…と多彩な暗器で敵を討つ。
物心ついた時から戦場に在り、
仮令、相手が誰であっても、如何なる強者や数だろうと、
ふわり、いつも通りの微笑みを絶やさない、生粋の戦場傭兵。
かわいい小動物から猛獣まで、生き物には避けられがち。
かなしみ。
常に周囲を視。
敵の動きや特性を見切り、回避や攻撃へと繋げる、
距離・範囲拘らずの攻撃orサポートタイプ。
温かな癖に、凍れる感情。
特に色仕掛けは効かない。
状況に合わせ、動きやUCはご自由に。
物語にとって良い様に、上手いことサポートさせて頂ければ幸いです。
●
「………………」
ないな、とクロト・ラトキエ(TTX・f00472)は思った。何がと言うと、最奥であろう本殿への道が、である。
傭兵として多彩な技能を持つ彼は、迷宮内の鳥居や桜の木に鋼糸やワイヤーを張り巡らせ足場とし、迷宮の壁となっている建造物に遮られることなく探索していたのだが。
遠目に見えていた本殿に地上――と言っても此処は水底なのだが――から繋がっている道が何処にもないようなのだ。かと言って上から入ろうとしても、降りてみれば其処には何もない空間が広がっているばかり。まるで本殿ごと跡形もなく消えてしまったかのように。
再び近くの桜の木の上に糸を伝って上り、距離を取ればその姿を視界に捉えることは出来るのに。
(「ならば、これを」)
クロトは近くの幣殿へと降り立った。そして有事の際にと持ち歩いている保存食を取り出す。
「ご満足いただけるか解りませんが」
それを奉納し、手を合わせて目を瞑り、礼ひとつ。
郷に入っては郷に従え、という言葉もあることだし。
すると、流れる水の重さが和らいだ、気がした。心なしか先程よりも動きやすいような感覚もある。
今なら、本殿へ行けるかも知れない。クロトは鳥居の上から再度迷宮内を見渡した。
やはり、先程まではなかった本殿への道が出来ている。だが、ここからでは少し遠いし入り組んでいる。
そうしてやはり張り巡らせた糸を道として本殿へ直接降りれば今度こそ、そびえ立つ社が其処に在った。
成功
🔵🔵🔴
キノ・コバルトリュフ(サポート)
キノキノ、キノが来たから
もう、大丈夫だよ。
キノノ?キノだけじゃ心配だって?
マツタケ!キノには星霊の仲間がいるから大丈夫!!
トリュフ!!キノ達の活躍を見せてあげるよ。
シメジ?キノが苦戦はありえないけど、その時は一発逆転を狙っていくよ。
キノキノ、みんなよろしくね。
●
「見つからないねー」
流石に少し疲れた様子のキノ・コバルトリュフ(|キノコつむり《🍄🍄🍄🍄🍄》の星霊術士・f39074)が迷宮内を探索している。
星霊達もほぼ総出――問題なく呼吸は出来るのだが、気分的な問題で|炎の星霊《バルくん》だけはお休み中だ――で分岐の先を確認したりなど、手伝ってくれてはいるのだが。
もう長いこと歩いているのに、全く目的の場所に行く為の道が見つからない。本殿なんて幻で、存在しないのではないかと思えるほどだ。
「キクラゲ、ちょっと休憩しようか」
丁度近くにあった幣殿で、星霊達と一休み。お弁当に持ってきたキノコサンドとお茶でほっと一息。
「そう言えばここって、お供え物するといいんだっけ?」
ふと思い出して、布教用のキノコを持ってお供えする。
「キノ! キノコなら沢山あるからね! 奉納の舞も踊っちゃおう! バルくんはお休みだけどね」
そして、神楽巫女として心得のある奉納の舞を踊った。美味しいものを食べて舞を楽しんで貰えたら、きっと此処にいる神様も協力してくれるのではないか。或いは、呪物に抑え込まれていた力を解放出来るのではと。
すると、星霊スピカが鳴き声を上げて駆け込んできた。
「マイタケ! どうしたのスピちゃん?」
促されるまま道へ戻ると、先程まではなかった道が出来ていた。これこそが本殿に繋がる道だろう。
「マツタケ! お礼と作法を忘れちゃ駄目だよね」
キノは幣殿へと、しっかり頭を下げて。
新しく出来た道を、星霊達を伴い歩いていくのだった。
成功
🔵🔵🔴
響納・リズ(サポート)
「皆様のお役に立てるよう、頑張りますわね」
移動時には、急ぐ要素があれば、サモン・アーティアを使って移動します。
洞窟など罠が予想される場所では、慎重に進み、万が一、けが人が出た場合は、回復UCにてすぐに癒します。
調査の際は、タロットを使っての失せもの探しや、礼儀作法を使っての交渉。聞き耳等を駆使して、情報を得ようとします。
交渉時は相手の機嫌を損ねないよう気遣いながら、気持ちよく話してくれるように進めます。
共同で進む際は、足手まといにならないよう、相手を補佐する形で参加したいと思います。
アドリブ、絡みは大歓迎で、エッチなのはNGです。
●
「此処ですわね」
グリフォン・アーティアの首を撫で、響納・リズ(オルテンシアの貴婦人・f13175)は微笑む。そして、正面の拝殿に向き直った。
青の世界。水中を舞い揺蕩う桜。東洋情緒の溢れる路。
(「美しい光景ではありますが……呪物によるものでなければ、消し去らなくては」)
迷い道がなくとも、水底の桜と神社は美しいものだろう。これが歪められた光景だと言うなら、本来の、在るべき姿に戻すべきだ。
それに、放置すればこの世界に、やがては三十六の世界に凶事を齎すだろう。それだけはあってはならない。
(「こういった世界の作法にも、慣れてきたように思います。まずは手水舎でお清めを……」)
猟兵として様々な世界を巡っていたら、産廃の仕方も自然と身に着いた。
清水を掬って手を洗えば、アーティアが何やらそわそわしている。
「アーティアも洗いたいのかしら?」
救った水を前足、後足と掛けてやれば、アーティアは冷たそうにしながらも心地よいのか、ひとつ短く鳴いた。
それから拝殿の前に進み出て、二拝二拍手一拝。アーティアも最後の一拝のみ倣うようにして、目を瞑り首を前に傾けていた。
(「必ずお助けしますので、どうかお力を……」)
心を込めて祈れば、ふと。
水が軽くなった気配に、アーティアが再び鳴いた。
「これで道が開けたのでしょうか」
去り際にリズは、もう一度拝殿へと一礼し。
アーティアの背に乗り、本殿を目指す。
此処にいる神への祈りを、約束を、果たす為に。
成功
🔵🔵🔴
第2章 ボス戦
『竜田』
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POW : 今『いんすぴれーしょん』が来てるから!
着弾点からレベルm半径内を爆破する【抵抗の意思を奪う妖力を籠めた岩絵具の塊】を放つ。着弾後、範囲内に【日本画調の狐の群れ】が現れ継続ダメージを与える。
SPD : 『もでる』は常時募集中だよ!
自身が装備する【巨大な絵筆】から【魅了効果のある色水】を放ち、レベルm半径内の敵全員にダメージと【脱力】の状態異常を与える。
WIZ : 『あーと』の邪魔をするなら、こうだっ!
【芸術への情熱で邪魔者を排除するという意志】に覚醒して【人喰いの巨大な化け狐】に変身し、戦闘能力が爆発的に増大する。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
イラスト:元町
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠吉川・清志郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
納花・ピンチン(サポート)
ブギーモンスターの勇者×殺人鬼
布を被ってから9年が経ちましたわ
普段はお嬢様口調で、時々関西弁がちょこっと
……って、勉強中なんですわ!
あくまでお仕置きをしに来ているから
あまり殺伐とした戦い方はしませんわ
武器も直前で刃を返して叩いたり
その光景はギャグになることが多いですわ
商人街出身、お話しや交渉なんかも好きです
小さなスイーツや飴ちゃんを渡して一緒に食べると
色々話してくれるんですわ
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し
多少の怪我は厭わず積極的に行動します
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません
また例え依頼の成功の為でも
公序良俗に反する行動はしません
あとはおまかせ
ほないっちょ、よろしくおねがいします
仇死原・アンナ(サポート)
鉄塊剣『錆色の乙女』,妖刀『アサエモン・サーベル』、戦闘用処刑道具『赤錆びた拷問器具』、『鎖の鞭』等装備してる物を使います
UCは指定した物をどれでも使用
普段の口調は(私、あなた、呼び捨て、ね、よ、なの、なの?)
戦闘中は(ワタシ、お前、呼び捨て、言い捨て)
処刑人として敵と戦います
同行者がいれば協力
メインは鉄塊剣で攻撃
鉄塊剣の使用が不向きな相手・場所では刀剣をメインにして相手をします。
拷問具や鞭を使い敵の行動を阻害、鉄塊剣や刀剣で敵を攻撃します。影朧にはできる限り説得しますが説得不能と判断すれば容赦なく屠ります
キャバリアを操縦したり生身でも戦います
●
(「……本殿の御扉が、開いている」)
あの奥に呪物があるのだろうと、仇死原・アンナ(処刑人、地獄の炎の花嫁、焔の騎士・f09978)は判断した。その前に立ちはだかるようにして、妖狐の女性が佇んでいる。
(「……様子がおかしい」)
妖狐――竜田は頭を掻き毟るようにして、ぶつぶつと譫言を呟いていたが。やがて、その声がどんどん大きくなっていく。
「……ああああああ、どこにいるの、どこにいるのせーちゃん!! どこに……どこにいっちゃったの、せーちゃんせーちゃんせーちゃん!! ああああああああああああ!!」
最後の方は半ば叫ぶよう。
呼んでいる。恐らくは『彼』を。
だが、残念ながら此処にはいないし、会わせるわけにもいかない。それを認めれば、この世界は滅ぶ。
「中の人は兎も角、中の人を乗っ取って危ないことする方にはお仕置きですわ〜」
ぴょこんと鋏型に組み合わせた、勇者の剣と刃物を掲げて納花・ピンチン(ブギーモンスターの勇者・f31878)が走り出す。
そんな彼女に、来るな、と言わんばかりに絵筆が振るわれ、色水が押し寄せた。水の中でも溶けないそれが、ピンチンを襲う。
「気張りまっせ〜!」
ピンチンは敢えて躱さず飛び込んだ。知恵の布が色水を吸収する。滲んだそれが身体から力を奪い取ってくる。
だが、完全に脱力する直前、ピンチンの刃は確かに竜田の鼻先を掠めた。
「やりましたわ〜」
「ふぇ?」
瞬間。
意思を持ったかのように、桜の木の枝がぐんと伸びて竜田を捕らえた。その身を幹に縛りつけ、花が擦り寄る。
首筋や内股の点線を、花が撫でるようにくすぐる。勝手に神域を作り変えられた神が、ピンチンの力を借りて不届き物へとお仕置きするかのように。
「ひゃわああああ、やだ、やめてよ!!」
狂っていても感覚はあるようで、ジタバタと暴れる竜田。完全に身動き取れなくなった竜田へと、迫る刃がある。
だがそれは、ピンチンの鋏ではなかった。
「……此処からが本領発揮だ」
飛び込むように振るわれる、鉄の処女を宿した巨大な剣。
戦闘が始まってから、ずっと黙って立ち尽くしていたアンナ。だがそれは、決して反応が遅れたわけではなかった。
機を得るまで。確実に一撃を入れるまで、敢えて脱力していたのだ。
そして言葉の通り、今こそその成果を見せる時!
「さあ行くぞ、私は――」
悪しきもののみを、刈り取る。
「処刑人!!」
竜田を捕える桜は避けて。
重く力強い一閃が、竜田の胴を薙ぐ――!
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
クロト・ラトキエ(サポート)
基本、戦闘中は無口。
静かに、密やかに、確実に…
鋼糸やワイヤーを張り巡らせ、陸空構わず足場とし、武器として、
他に、毒にナイフ…と多彩な暗器で敵を討つ。
物心ついた時から戦場に在り、
仮令、相手が誰であっても、如何なる強者や数だろうと、
ふわり、いつも通りの微笑みを絶やさない、生粋の戦場傭兵。
かわいい小動物から猛獣まで、生き物には避けられがち。
かなしみ。
常に周囲を視。
敵の動きや特性を見切り、回避や攻撃へと繋げる、
距離・範囲拘らずの攻撃orサポートタイプ。
温かな癖に、凍れる感情。
特に色仕掛けは効かない。
状況に合わせ、動きやUCはご自由に。
物語にとって良い様に、上手いことサポートさせて頂ければ幸いです。
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今なら、本殿の中にも入れそうだ。
だが、クロト・ラトキエ(TTX・f00472)は視線を竜田から離さない。拘束から逃れ、攻撃を受けてふらつきながらも倒れる様子はなく、狂ったまま敵意を剥き出しにしているからだ。
「ああ、ああ、」
濁った水で澱んだ瞳はきっと何も見えていない。
たとえ探し人が、此処にいたとしても。
「どこ、どこ!! せーちゃんはどこ!!」
哀れだ、と思った。
淡々と、憐憫の情は抱かずに。それでも哀れだと思う。哀れな存在なのだ、心が凍てていない者からすれば。
だが、己の心が動かなくとも構わない。そうして、クロトという人間は生きてきたのだから。今も、仕事を全うするだけ。
「せー、ちゃ、ああああああああああああん」
竜田の姿が巨大な化け狐へと変じた。
それがクロトの方へと飛び込んでくる。何かと猛獣含めて動物に避けられず、寧ろ向かって来られるのは貴重な経験だと思った。
とは言え、触れ合うような空気感でも気分でもない。
「!?」
ぐるん、と。
ワイヤーが、化け狐を拘束した。
クロトの手には、何もない。だが、背後にいる影が、密やかに糸を繰っていた。
己の影。闇色の追跡者。本殿より姿を見せたその小脇には、呪物の杯が抱えられていた。
「返して……かえしてよ!!」
ぎぎ、と軋む体で化け狐が背後を睥睨した。
その一瞬で、クロトは掌中にナイフを秘めて。
接敵し、刃を一閃。化け狐の喉を的確に裂いた。
成功
🔵🔵🔴
御形・菘(サポート)
※語尾に「のじゃ」は不使用
はっはっは、妾、推っ参!
敵は決してディスらんよ、バトルを彩るもう一人の主役なのでな!
強さも信念も、その悪っぷりも誉める! だが妾の方が、もっとスゴくて強い!
バトルや行動は常に生中継+後で編集しての動画配信(視聴者が直視しては危ない系は除く!)
いかにカッコ良く魅せるか、見映えの良いアクションが最優先よ
とはいえ自身の不利は全く気にせんが、共にバトる仲間にまで不利を及ぼす行動はNGだぞ?
戦法は基本的に、テンションをアゲてボコる! 左腕とか尾で!
敵の攻撃は回避せず、受けて耐える! その方がカッコ良いからのう!
はーっはっはっは! さあ全力で来るがよい、妾も全力で応えよう!
●
「はっはっは、妾、推っ参!」
水満ちる社に、御形・菘(邪神様のお通りだ・f12350)のよく通る高笑いが響く。神社が舞台ということで、本日の装いは先日仕立てた浴衣姿だ。朝顔が繚乱とその細身に咲き誇っている。
「水底の社に咲き続ける桜……なかなかにエモい舞台設定ではないか! それにお主は彩りの使い手……バトルも美しく彩られようというもの!」
「せー、ちゃ、」
「まあ欲を言えばもうちっと言葉のキャッチボールが出来れば妾としては嬉しかったがな! それも『今の』お主の個性と考えれば口を出すのも無粋と言うもの!」
代わりに、と言わんばかりに。
「妾に挑む勇気あるモノへ、高評価の糧となる栄誉を! 最高の舞台とバトルで、共に動画を盛り上げようではないか!」
起動、システムフラワーズ。
桜がより一層見事に、この世の春とばかりに咲き誇る。舞い散る花弁もその数を増し、しかし枝に綻ぶ桜は果てることがない。
「行くぞ!」
「ああああああ、やだ、もう、邪魔しないで!!」
菘は先手を敢えて譲る。色とりどりの岩絵具の塊が飛んできた。菘は高笑いを上げながら、その神殺しの左腕で殴り、握り潰し、粉砕する。その欠片が鮮やかに散り、溶けて消える。
「おっ?」
だが直後、だらんと腕から力が抜けた。
抵抗の意思を奪う妖力。恐らくはその力だろう。
その虚を突かんと、狐の群れが迫り来る。
だが、菘は何処までも『邪神様』であった。
「邪神たる妾の左手を封じるとはな! 見事なり! だが、これしきのことで妾は止まらんぞ?」
四元五行の覇気を、左手に収束させる。
その気合いが、妖力を容易く跳ね除けた。
菘は自由を得た左手を、見せつけるように大きく振りかぶり――画の狐ごと竜田を薙ぎ払い、吹き飛ばす!
二人の間を、流れるように桜が吹雪く。
成功
🔵🔵🔴
数宮・多喜(サポート)
『アタシの力が入用かい?』
一人称:アタシ
三人称:通常は「○○さん」、素が出ると「○○(呼び捨て)」
基本は宇宙カブによる機動力を生かして行動します。
誰を同乗させても構いません。
なお、屋内などのカブが同行できない場所では機動力が落ちます。
探索ではテレパスを活用して周囲を探ります。
情報収集および戦闘ではたとえ敵が相手だとしても、
『コミュ力』を活用してコンタクトを取ろうとします。
そうして相手の行動原理を理解してから、
はじめて次の行動に入ります。
行動指針は、「事件を解決する」です。
戦闘では『グラップル』による接近戦も行いますが、
基本的には電撃の『マヒ攻撃』や『衝撃波』による
『援護射撃』を行います。
●
「なあ」
届くかどうかは、解らない。
それでも数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)は、竜田に問うた。
「せー、ちゃん、せー、ちゃ……」
多喜は思い出していた。
聞いたのだ、此処に来る前に。竜田という妖怪を知るヒントになればと。
『彼』は言った。
――元々、綺麗な人が好きみたいでさ。色んな人を攫って絵のモデルにしてたみたいなんだけど、僕もお眼鏡に叶ったみたいでね! いやー参っちゃうなあ。
「多分さ……」
――でも僕、たっちゃんちに着いた瞬間、神隠しに遭ってそれきりでね。多分このたっちゃんの姿をした何かは、完成させられなかった僕の絵にきっと、
「あいつ、全部解ってて竜田さんといたよ」
逃げる気はきっとなかった。
人を攫うけれど、危害は加えないと解っていた。
そして……別の理由もあるような気がした。ただ、今はそれを確かめる術はない。
竜田の核には、きっとこの言葉は届いていない。届かない。それでも、記録に残れば未来に何かが変わるかも知れないと、思った。
だから、今は――しっかりと、倒し切る。
「……行くか! サイキックオーラ全開、シンクロ開始……!」
機関接続、出力全開。
キャバリアを模した武装を纏い、限界を超えた速度で迫る!
「せーちゃんじゃない、せーちゃんじゃない!!」
本来は美男美女であれば拒みはしないと『彼』は言ったが。
呪物の狂気で未練を増して、他の全てを今の竜田は拒絶する。
それを、終わりにするのだ。
「竜田さん。その未練ごと思いっ切り……ブッ飛ばす!!」
速度を殺さず、肩から突撃して勢いよく衝突!
宣言通りに、耐え切れず竜田は宙を舞い、吹き飛んだ。
成功
🔵🔵🔴
冷泉院・卯月(サポート)
勿論お仕事は大事ですけどぉ、折角なら珍しい物や新しい物も見つけたいですよねぇ~。
あ、ご一緒される方がいらっしゃればぁ、一緒に頑張りましょうねぇ~。
あまり戦闘は得意ではないですけどぉ、ぶちくんとたれちゃんの力も借りてぇ、頑張っちゃいますよぉ~。
遠距離なら二人に短杖になってもらって魔法弾を撃ったりぃ、
接近戦なら二人で力を合わせて杵になってもらって頑張っちゃいますぅ~。
パラドクスは状況に応じて臨機応変に使いましょうかぁ~。
戦闘以外なら運転なんかも得意なのでぇ、何処へでもお届けしちゃいますよぉ~。
道中も楽しいことが見つかるといいですよねぇ~。
●
(「綺麗な場所ですけどねぇ〜」)
水底の社。咲き乱れる桜。滅多に見られるものではない光景だ。来た甲斐はあったと冷泉院・卯月(壱七八あーる・f40880)は思ったが。
それはそれとして、仕事はちゃんとしなければ、とも。
(「呪物は確か回収済み、ですよねぇ〜……でしたら、後は水妖さんを解放するだけですねぇ〜」)
ぶちくんたれちゃん、と兎達を呼び。
ぴょんぴょんと軽快に跳ねる二羽がやがてひとつになって、餅つきの杵へと姿を変えた。それを手に取り、構える卯月は。
「緊急事態みたいですしぃ、出し惜しみなしで行きますよぉ〜」
過去に食われたその尾に地獄を宿す。
痛みの記憶さえも力に変えて、炎が己を強くする!
ぴょん、と跳んで竜田へ向かった。
「いやああああああ!!」
絶叫。
迫る岩絵具を、杵を振るって粉砕する。
それでもまだまだ止まらない。
ユーベルコードの恩恵を受けて、振り抜くのは一撃のみならず。
何度も、何度も流れるように、連続で殴り抜け、最後には。
「これでおしまいですよぉ〜」
渾身の、一撃を!
強烈な一撃が、竜田の脳天に直撃する。
「ぁ、あ、せー、ちゃ、……」
その名を、最後まで呼ぶことは叶わず。
ふらりと傾いだ身体から、竜田の彩が消えていく。
卯月がその身体を支え、社も在るべき姿を取り戻す中。
「大丈夫ですかぁ〜?」
そう、卯月が問えば。
巫女の姿をした川姫が、ぱちりとその目を瞬かせたのだった。
成功
🔵🔵🔴