エンドブレイカーの戦い⑪〜弾む緑の巨河童様
謎めいた超巨大獣の骨の中を中心に建設された、巨人達の都市国家骸殻工房ガルシェン。
かつては「骸殻荒野」と称された地底都市でしたが、現在は地上部に工房街が積み上げられて発展しています。
そんな工房街を押し潰すように姿を現したのは巨大な――河童だった。
ルカ・クルオーレ(Falce vestita di nero・f18732)が集まった猟兵達を前に予知の説明を始める。
「皆よく来たねえ。今回は骸殻工房ガルシェンに向かってもらうよ。なんか、巨大なエリクシルが出たんだって」
普段のサイズでは無く全長20メートルを超える巨体のエリクシルが、ガルシェンの地下都市部に進撃してくるのだそう。文字通りに全てを押し潰さんとする其れから街を守るのが今回の戦いという事だ。
「地下都市の住民である巨人達は皆「8メートル程の身長・獣の身体部位・勇猛果敢な性質」を備えた腕利きの「|巨獣狩猟者《ハンター》」なんだよねえ。動きを止める方法とか、彼らに聞いたら良いもの持ってるかも」
彼らの巨獣狩りの知識や技術を借りながら、この巨大なエリクシルを共に討伐出来ればこれからの戦いにも良い経験となるだろう。
「ちなみに、出て来るのは河童。すっごく丸っこい河童。河童だから、甲羅は固くて攻撃が通らないから気を付けてね」
20メートルほどの河童。しかも丸いらしい。
「もう街の側まで迫ってるみたいだから、着いたらすぐに戦いになると思っててね。多少建物とかに被害が出ても、すぐ直せる人達だからあまり気にしないみたい」
多少暴れても大丈夫、という事か。
「じゃ、よろしくねえ。大変かもしれないけど、君達ならきっと大丈夫だから」
真空。
見て頂き有難う御座います、真空。(まそら)です。
プレイングボーナスは【巨人の狩猟者達と協力し、エリクシルの巨体に対処する】です。
1章完結戦争シナリオのため、公開後即受付し、少数採用となるかと思われます。
同行者がいる場合は【相手の名前(呼称も)とID】のご記入お願い致します。
今回のシナリオの構成上、大人数は厳しいかと思います。
皆様の参加、心よりお待ちしております。
第1章 ボス戦
『赤光のカッパーニア』
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POW : 貶められた者の国カッパールドキア
【幻想の楽園から現れた兵士たちの攻撃】が近接範囲の対象に絶対命中する。元々の命中率が低いと威力減。
SPD : カッパルコプター
【頭の皿】を高速回転し続ける事で、威力増加・回転武器受け・レベル×5km/hでの飛翔を可能とする。
WIZ : 無双相撲
【高速張り手】が命中した敵を【背中の甲羅】で追撃する。また、敵のあらゆる攻撃を[背中の甲羅]で受け止め[高速張り手]で反撃する。
イラスト:橡こりす
👑11
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠クリーク・クリークフリークス」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
金城・ジュリエッタ
でっけぇですわね!!
流石に此処までタッパに差があっては、真っ向勝負は無理無茶無謀というものですわ!
そこな巨人の皆様、アレどーすれば良いんですの!
というノリにて巨人の方々に助言を頂きましょう。
数秒で構いませんので動きを止める方法とかございませんか!
頂いた助言をもとに、河童の足止めを試みますわ。
適切なポイントに誘導するべく、身体を張ってタイマンですわ!
なんか兵士が湧いてくるようですので、ダメージの軽い部位で防ぎ止め【カウンター】で投げ飛ばし(【投擲】)河童にぶつけて誘導の足しにしますわ!
上手く動きを止められたらUC発動!
螺旋回転ドロップキックでブチ抜いて差し上げましてよ!!
「でっけぇですわね!!」
上品なのか崩れているのかよくわからない大声が骸殻工房ガルシェンに響く。金城・ジュリエッタ(脳筋フィジカルエリートお嬢様・f37793)が向かい来る赤光のカッパーニア(巨大版)を見て思わず上げた声は、正しく此処に居る皆の気持ちを代弁するものだった。
「流石に此処までタッパに差があっては、真っ向勝負は無理無茶無謀というものですわ! そこな巨人の皆様、アレどーすれば良いんですの!」
何か止める方法とかないのかな、と振り返ると首を捻る巨人の職人たち。
「壁でも作るか?」
「網の方が良いんじゃ……間に合わないか」
「数秒で構いません、動きを止めて頂けると助かりますわ!」
よし、と引っ張り出されたのは複数台の投石機。しかも大きい。
「当てるんじゃなくて、これで障害を作れば多少の時間は稼げると思うんだ」
「分かりました! じゃ、ちょっとでも遠回りになる様に誘導してきますわ!」
言うや否や、飛び出したジュリエッタ。真っ直ぐにこちらへと向かってくるカッパーニアを惑わせようと、適当に瓦礫を投げたりして気を引いてみる。
「何か出てきましたわ」
カッパーニアも自分に対して何かしかけてくるのは敵だと思ったのだろう、兵士達を呼び出しジュリエッタの方へと向かわせるが。
「甘い、ですわッ!」
剣を持っている瓦礫で受け、そのまま腕を掴むとカッパーニアへと向けて投げ飛ばす。余りの事態に怯んだ兵士達もぽいぽいっと投げつけていると。
「おーい、一寸離れろー」
遠くから響く声。聞こえた瞬間に迷わず身を翻して走ると、背後に何やら大きな音が。どがんどがんと音を立てて巨石が降ってくる。
「巨人が使う投石機ですものね……こうなりますわよね」
足止めと言うよりも、カッパーニアを囲む壁の様になってしまったが相手を止められた事には変わりない。
「チャンス! これが! わたくしの! 全力ですわッ!!」
錐揉み回転しながら上空高く舞い上がり、螺旋回転力を最大まで高めたジュリエッタのドロップキックがカッパーニアへと突き刺さった。
大成功
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リカルド・マスケラス
「何ともでっかいっすねー。あと、丸い」
兎も角、【コミュ力】で巨人さんに協力を仰ぐっす
「ちょっと力をかすんで協力して欲しいっすよ」
自分を身につけてもらえたら【跳梁白狐】で巨人を包む戦闘スーツに変身!
「これでアンタは無敵の戦士っすよ!」
リカルドの身体能力や技能なども使える状態にして、戦ってもらう(リカルドの意思では動けないため)
「さあ、思い切ってぶっ叩くっすよ!」
兵士達の攻撃は無敵効果で無視し、【怪力】【属性攻撃】などで威力を高めた大剣なり棍棒なりの一撃を叩きつけてもらう。甲羅も【鎧砕き】が少しだけあるから多少はダメージいけるっすかね?
「自分? 自分はヒーローマスク。希望を届ける正義の仮面っすよ」
此方へと向かってくるエリクシルを確認し、大慌てで対策を練ろうとする巨人たちの耳に届いたのは、リカルド・マスケラス(ロープ際の魔術師・f12160)の素直な声。
「何ともでっかいっすねー。あと、丸い」
それが緊張感をほぐしたのか、慌てていた巨人たちも少し冷静さを取り戻したようだ。
「お前は?」
「手助けに来ましたー、ちょっと力をかすんで協力して欲しいっすよ」
とりあえず話を聞こう、と集まった職人たちの中から、若く一際体格の良い巨人を見つけると|仮面《リカルド》を装着してもらう様に頼み込んだ。
「マスカレイドじゃ無いんだよな?」
「自分? 自分はヒーローマスク。希望を届ける正義の仮面っすよ」
リカルドの人懐こさと真摯な態度、そして今の状況。手を借りなければ戦う術は無い、信じるぞと装着して貰うと、巨人の黒かった髪が藍色に染まった。
「それじゃ、今は無敵のヒーロータイムっす。好きに暴れるといいっすよ」
仮面が大きく伸びるように広がると、巨人の全身を包む戦闘スーツへと形を変える。リカルドは何も出来なくなるが、巨人がその分の戦闘能力を得て動けるようになるというリカルドのユーベルコード――跳梁白狐。
「これでアンタは無敵の戦士っすよ!」
自身を纏った巨人を促し、カッパーニアの正面――戦いの場へ。武器として選んだのは、仕事で使っているという巨大なハンマーだ。
「さあ、思い切ってぶっ叩くっすよ!」
赤光のカッパーニアが生み出す、幻想の楽園から現れた兵士たち。襲い来る敵をハンマーで一薙ぎすると途轍もない勢いで敵が吹っ飛んでいく。残った兵士から攻撃を受けても、スーツが守るからかほとんど痛みも無いようだ。
「すげぇ!」
「まだまだっすよー、本体もいけるっす」
戦闘スーツの威力に自信を付けた巨人はハンマーを構え突進、大きく振りかぶったハンマーがカッパーニアの甲羅へと叩きつけられて。
『かぱー!?』
カッパーニアの悲鳴と共にぴしり、と甲羅にひびが入る音が響いた。
大成功
🔵🔵🔵
馬県・義透
四人で一人の複合型悪霊。生前は戦友
第二『静かなる者』霊力使いの武士
一人称:私 冷静沈着
……この世界のカッパは、あれが標準なんですか?
やることは変わりませんけれど…。
着いたら、すぐにUC使用。
狩猟者の方には、遠距離で…できれば、金属の矢を射ってほしいのです。
あればでかまいません。
そうして、私は飛翔しつつ雷を落とすのです。幻想の兵士たちが出てこようが、構いませんよ。
それにも雷が落ちますので。
この雷、弱いですが…生命力吸収つけてますよ。落ちるのは敵のみですし。
…相手にとって、蚊みたいなものでしょうね、私。『鬱陶しいのに、素早くて当たらない』とかので。
「……この世界のカッパは、あれが標準なんですか?やることは変わりませんけれど……」
呆れたように零したのは馬県・義透(死天山彷徨う四悪霊・f28057)の中の二人目、静かなる者。大きさの違いがあるものの、先日も似た様なものに出くわしているのでこれは仕方ない。気を取り直して、工房街の巨人たちが集まっている所へと足を向ける。
「お願いがあるのですが」
どうしたものかと首を捻る街の人へと提案、狩猟者の者達には遠距離で……出来れば、金属の矢を射ってほしい、あればで構わないと告げたのだが――その言葉が逆に職人、狩猟者魂に火をつけてしまったのだろう。
すぐに用意されたのは矢羽根までが金属で作られた特製の矢。足りなければこの場で作るとまで言い出し、すぐに攻撃の用意が整えられ始めた。
力自慢の狩猟者達が、巨大な弓を手に集まってくる。工房街のぎりぎりに陣取って攻撃を行おうとしているようだ。
その様子を見届けると義透は翼の生えた虎に姿を変え、空へと飛び立った。少しの時間の後、視線の下を金属の矢が飛んでいく。最初の矢が到達する頃に幻想の楽園から呼び出された兵士達にも、その向こうでこちらを睨んでいるらしい赤光のカッパーニアにも鋭い矢が突き立てられていって。そこに、遥か上から義透が雷を落とし始めた。金属の矢が避雷針となってばら撒くように雷を放っても、綺麗に敵へと落ちていく。
弱い雷ではあるが、生命力吸収の力を持ち合わせているためじわじわと敵の力を奪い、兵士達は形を維持できずに消え始めている。その様子を上空から眺めながら、ふと義透は。
「……相手にとって、蚊みたいなものでしょうね、私。『鬱陶しいのに、素早くて当たらない』とかので」
虎の口からぼそりと漏れる独り言を聞いた者は居なかった。
大成功
🔵🔵🔵
穂村・耶子
こんなファンタジーみたいな世界なのに、河童なんているんだ
巨人さんに河童はなじみのない相手かもね
妖怪の類なら、むしろ僕達の専門分野だよ
巨体に対抗するため、まずはUCでモラストラップを100m級の巨大モーラットに変身させよう
ライトニングスピリットを使わせた状態で、河童に体当たりさせるよ
「モラ之助、ジャイアントマックス! 大きな敵には、もっと大きくなって攻撃だ!
当然、体当たりを甲羅で受けるよね?
でも、それなら上から巨大モラをのしかからせて動きを封じさせる
巨大モラには物理攻撃効かないから張り手も無効
電撃も合わせて動きを止めさせたところで、巨人さんに敵の皿をカチ割ってもらおう
「お皿は河童の弱点だよね?
「こんなファンタジーみたいな世界なのに、河童なんているんだ」
興味深げに辺りを見回すのは穂村・耶子(甘党残念剣士・f35497)。銀の雨降る世界から来た彼女にとっては、カッパよりむしろこの世界の方が興味を引くのだけれど、今は戦争中。のんびりしている場合ではない。
「巨人さんに河童はなじみのない相手かもね……妖怪の類なら、むしろ僕達の専門分野だよ」
学生の頃から何度も怪異と戦ってきた専門家だ、任せて欲しいと胸を張って敵が見える場所まで移動する。見えたのは、此方へと砂煙を上げつつ向かってくる巨大な――丸い何か。
「わー、本当におっきいねえ……よ~し……頼んだよ、僕の相棒!」
愛用の刀の鞘に付けているモラストラップを外し、思い切り投げるとそれが空中で100m級の巨大モーラットに変身、そのまま赤光のカッパーニアへと向かっていく。ライトニングスピリットを使わせた状態で、河童に体当たりすると。
「モラ之助、ジャイアントマックス! 大きな敵には、もっと大きくなって攻撃だ!」
大きく膨らんだ身体がどしりとカッパーニアへとのしかかる。カッパーニアも高速張り手を放ち押しのけようとするものの、ライトニングスピリット使用中のモラ之助には、物理攻撃は通らずに空ぶるばかり。逆に雷鳴電撃で痺れさせられてしまう。
そのまま動けなくなったカッパーニアの甲羅の上へと登り、動きを封じると。
「巨人さん達、出番ですよー」
モラ之助が押さえている間に、恐らく弱点だろう頭の皿をカチ割って貰おうという作戦。耶子の言葉をを理解した巨人達が愛用の武器を手に駆け寄っていく。大勢で取り囲み攻撃を仕掛ければ、逃げる術も無いカッパーニアは敢え無く頭の皿を割られその巨体を消滅させる事となった。
「助かったよ!」
「有難う、君達のおかげだ」
工房街の人達から口々に告げられる礼の言葉に手を振って、耶子は次の戦いへと向かう。
大成功
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