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死闘! 怒尽血暴流(ドッジボール)!

#キマイラフューチャー

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#キマイラフューチャー


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 この日、キマイラフューチャーで新たなブームが生まれようとしていた。
 突然、仮面を装着したキマイラの男女たちが横断幕を掲げながら乱入すると、あれよあれよと公共のグラウンドを占拠してしまった。
 彼らは宣言する。
「我等は悪の組織【暗黒面】の組織員だ! これより、この地は総合究極格闘技『怒尽血暴流(ドッジボール)』の聖地として制定し、悪の組織【暗黒面】は『怒尽血暴流(ドッジボール)』布教活動を行うッ!! 我々とともに熱い魂を燃やそうではないか、諸君!」
 なんだか劇画調の男臭い漫画に出てきそうなシーンが目の前で繰り広げられていた。
 普段なら警戒しそうなものだが、そこはキマイラフューチャー、何故か次第に眺めていたこの世界の住人たちは感化されてゆき、世界は血で血を洗う未曽有の『怒尽血暴流(ドッジボール)戦国時代』へと突入してゆくのだった!

「いやいやいやいや! 突入しないからね~っ!?」
 自分の見た予知にセルフツッコミを入れる蛇塚・レモン(叛逆する蛇神の器の娘・f05152)は、集まった猟兵たちへ今回の依頼内容の説明を始めた。
「今回みんなには、この総合究極格闘技『怒尽血暴流(ドッジボール)』に挑んでもらって、怪人たちを打ち負かしてもらってブームを終わらせてもらいたいんだよっ!」
 だが、そもそも総合究極格闘技『怒尽血暴流(ドッジボール)』とは、いったい何なのだろうか?
「総合究極格闘技『怒尽血暴流(ドッジボール)』の基本ルールは通常のドッジボールと同じみたいだね。あ、そもそもドッジボールを知らない他の世界の出身の猟兵用に、キマイラフューチャーの『ゼロから始めるドッジボール』配信のタイムシフトを用意したから、予習しておいてね!」
 なるほど、これでドッジボールに馴染みのない猟兵たちも、基本ルールを把握できるはずだ。というか、こういった配信が存在する以上、着実にキマイラフューチャーに『怒尽血暴流(ドッジボール)』熱が高まっている証拠なのだろう。
「ここからが重要だよっ! 『怒尽血暴流(ドッジボール)』はあくまでも格闘技……っ! つまり武器やユーベルコードの使用によるボールの投擲が認められているってわけなんだよ……っ!」
 レモンの顔付きが如何にもざわ……ざわ……しそうな雰囲気になっている。
 要するに、丈夫なボールを武器やユーベルコードでぶん殴って、その勢いで相手チームのメンバーを吹っ飛ばしてOKというルールらしい。勿論、パス回しや、回避やキャッチも対策をしなければ、猟兵たちは容易く敵のボールの餌食になってしまうだろう。
「ゲームは3連戦! 一般キマイラチーム、悪の組織【暗黒面】の組織員チーム、そして首謀者の怪人という流れだよっ! 連戦は辛いけど、みんななら全勝してくれると信じてるからねっ!」
 猟兵たちはドッジボールのルールを把握すると、レモンの頭上のグリモアの導きによってキマイラフューチャーへ転送されてゆくのだった。


七転 十五起
 久しぶりのキマイラフューチャー!
 テーマパークに来たみたいだぜ、テンション上がるなぁ~!
 七転十五起、なぎてんはねおきです!

 説明しよう!
 総合究極格闘技『怒尽血暴流(ドッジボール)』とは!
 古代ローマ帝国の奴隷剣士たちが、帝国への反乱のために密かに鍛錬を積んでいた、球技に見せかけたウルトラマーシャルアーツの総称である! 体術、剣術、心理戦、更には超常能力までもを修習した者だけがこなす事が出来るという幻の総合究極格闘技! だが、その習得難易度の高さ故に、実際に使いこなせたのはニンジャめいたごく僅かの超人のみだったと云われ、中世暗黒時代には関連蔵書はその危険性から閲覧禁止項目の冒頭に記され、焚書される憂き目に遭ったと伝えられていた……。(奇魔異羅書房刊『古代の世界最強?珍格闘技伝説BEST100』)
 悪の組織【暗黒面】がコンコンコンして、この怪しげな本を見付けて真に受けるまでは、本当に幻だったのにね!!

 ということで、このシナリオは全編戦闘描写もドッジボール形式で進みます。
 皆さんのプレイングも、冒険・集団戦・ボス戦問わずドッジボールを想定していただけると活躍がしやすいでしょう。
 それでは、皆さんの挑戦、お待ちしております!
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第1章 冒険 『ドッジボールしようぜ!』

POW   :    力こそパワー!

SPD   :    撹乱してカウンターアタック!

WIZ   :    能力で敵を翻弄!

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

虚・楓
うむ、祭りのようなものじゃな…。いや、そうでもないか。しかし何でもアリは流石に危なかろう何でもアリは。
POWを中心に行動するぞ。まず鎧無視攻撃で玉を打ちだし、二回攻撃でこっちに跳ね返ってきた玉をまた打ちだすような流れで行こうかのう。まぁ当然こっちを狙ってくるじゃろうし残像を残しつつ回避していくかのう。他の誰かが狙われたりするようならダッシュで妨害じゃ。
ある程度あったまってきたら【UC】で玉を打って必殺しゅうと。といこうかのう。威力ありすぎて玉が弾けるならそれはそれで仕方があるまい。

【アドリブ歓迎】


ダビング・レコーズ
まずは挨拶から始めましょう
「どうも対戦者さん、猟兵です」
いかに無慈悲な怒尽血暴流であろうと対戦前の挨拶は大切です
奇魔異羅書房にもそう記述されています

戦闘開始後はニンジャめいた機動力を駆使し一旦回避に専念
敵の攻撃タイミングやパス回しの傾向を掴みましょう
パターンを見切ったらこちらが攻撃する番です
エインセルで盾受けしボールをキャッチ
パワーフルチャージ後バーストボルトを発動
防御が意味を為さない程のスゴイ・インパクトを以って打ち返します
ボールは頑丈との事なので爆発し四散する危険性は無いでしょう



 総合究極格闘技『怒尽血暴流(ドッジボール)』第一試合!
 猟兵チームvsキマイラ連合チーム!

「どうも、キマイラ連合チームのみなさん、ハジメマシテ。猟兵(イェーガー)です」
 ダビング・レコーズ(RS01・f12341)がウォーマシンらしく対話式インターフェースによる機械的な口振りで挨拶を行った。そして何故か両手を合わせて一礼するダビング。
「いかに無慈悲な怒尽血暴流の“死合い”であろうと、対戦前の挨拶は大切です。そして、この御辞儀は対戦相手に敬意を表する神聖な行為。御辞儀をされたら御辞儀で返さなければなりません。不実行は大変失礼。セプクも辞さない。これらの事は奇魔異羅書房にもそう記述されています」
 キマイラたちも丁寧にお辞儀を返した。
「どうも、イェーガーのみなさん。キマイラ連合です」
「な、なるほど、挨拶は重要じゃったのか。それは知らなかったのじゃ……」
 虚・楓(霊魂料理人・f14143)はダビングのまことしやかな言葉に倣い、両手を合わせて一礼した。
「どうも、こちらこそよろしく頼む。こういうのは祭りのようなものじゃな……。いや、そうでもないか?」
 空気が殺伐としている。ここは既に戦場(イクサバ)という名の祭りの真っ只中だ。
「しかし、何でもアリは流石に危なかろう、何でもアリは?」
 虚は相手チームに問い掛けるが、相手チームはバットやら角材などを担いで臨戦態勢であった。やれやれと虚は肩を竦ませると、相手チームをビビらせにかかった。
「そちらがその気じゃったら、猟兵の実力、しっかりと見せてやるのじゃ……!」
 その凄みにキマイラたちは思わず生唾を飲み込んでしまった。
 いよいよ、試合開始である。

 先制はキマイラ連合チーム。
 外野にボールを回すと、すぐさま外野のキマイラがスレッジハンマーを振りかぶる!
 ドッジボールでスレッジハンマーを持ち込んでいる。普通は持ち込む必要のない道具です。おかしいと思いませんか?
 そのまま外野へ投げ込まれたボールを、キマイラはフルスイングのハンマー軌道で当ててダビングへ向けて跳ね返す!
「敵の攻撃パターンのデータを集積。その間、回避行動を優先します」
 撃ち返された剛速球をサイドステップで回避するが、キャッチした内野のキマイラがすかさずオーバーヘッドキック! 再びダビングを狙う!
 だが、既にダビングの予測演算が始まっていた!
「ボールの軌道を予測。回避率95%……回避、成功」
 難なく回避したダビングへ、外野はなおも執拗に外野はボールを当てにゆく。
 そのボールの軌道上に、虚がダッシュで走り込んでキャッチ!
「すこしは俺の事も狙ったらどうじゃ!」
「支援、感謝します」
 感情がないダビングは、対話式インターフェースによる定型句を虚へ言葉にして返した。
 キャッチした猟兵側は、ここから怒涛の連続攻撃を開始する。
「まずは貴殿じゃ! このぼぉるが獲れるかのう!?」
 思いっきり投げ付けたボールは、鎧無視の魔力を宿して真正面にいたキマイラに激突! キャッチできずに吹っ飛ばされ、後方のフェンスに突き刺さった!
「グワーッ!?」
 跳ね返ったボールが宙に浮く! それをジャンプして虚はキャッチすると、叩き付けるように敵の内野を見据える。
「もういっちょ喰らうのじゃ!!」
 天空から突き刺さる稲妻めいた一投が、大柄なキマイラの鳩尾を撃ち付ける!
「ぐはぁっ!?」
 ボールは転がり、補球出来なかったキマイラがダウン!
「さすが猟兵だ……! こいつら、戦い慣れてやがる……!」
 キマイラ連合チーム、早くも2名脱落! だがボールはキマイラ連合チーム側だ。ここであの2人を打ち取らんと、再びパス回しを展開。
 今度は虚に攻撃が集中するが、残像を活かした素早い身のこなしにキマイラたちはついてゆけない。
 そして、このパス回しによって、ダビングの情報収集の時間を稼いでしまう事になる。
「解析終了。ここから虚様を護衛します」
 巨大パチンコで打ち出されたボールを、ダビングは虚の前に進み出て推進装置を搭載した実体盾『SB-2エインセル』を展開させた。そしてボールを盾で受けて上空に軌道を反らすと、虚がそれを手堅く捕球した。
「そろそろ決めるとするかのう」
「了解。ユーベルコードのプロテクトを解除します。パワーチャージを開始します」
 ダビングの白い機体が電光めいて火花とともに輝き始めると、その左手にプラズマ球体が収束!
「エネルギー、フルチャージ。超高圧縮プラズマ・スフィア集束完了、目標を粉砕します。このスゴイ・インパクト、耐えられますか?」
 ダビングのユーベルコード『バーストボルト』に、虚がボールを目掛けて全力の蹴撃を撃ち込む!
「無刀と侮るなかれ、これが俺の零の型の必殺しゅうと! 山颪(ヤマオロシ)!」
 蹴り込まれたボールはたちまち超高圧縮プラズマ・スフィアと合体し、うねるような軌道で相手チームのキマイラの身体に食い込んでゆく!
「ぐぬぅぅぅぅぅ!!」
 これを受けとめようと、キマイラ3人が受け止めた仲間を支える!
 しかし、超高圧縮プラズマ・スフィアが突如、相手の内野コートで爆発!
 巻き込まれた4人のキマイラたちがコートの外へ綺麗な放物線を描いて吹き飛んでいったのだった!
「ぼぅるは無事じゃろうか?」
「ボールは頑丈との事なので爆発四散する危険性は無いでしょう」
 彼らの言葉通り、ボールはしっかり原形を留めており、傷ひとつ付いていなかった。
 華麗に相手チームをなぎ倒す猟兵チーム。
 だが、まだコートにはキマイラたちが残っている。
 猟兵たちは相手チームの次なる攻撃に備えるのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

カナ・リーアス
【POW】

【心情】なるほどー、そういうゲームね。単純で面白そうなんだよー!みんなでぶつけ合うんだよー!!

【作戦】敵からの攻撃には【見切り】で対応。「やーい!こっちこっちー!(おしりペンペン)」と【挑発】を使ってボールをこちらに投げさせた後にぐるぐるパンチを使って勢いよく敵にボールをぶつけるんだよー!!後は【騙し討ち】も使ってボールをぶつけると見せかけてパスするんだよー!(アドリブ・絡みOK)


アズール・ネペンテス
【選択:SPD】
…まぁブームの真っただ中にいるキマイラたちが楽しいならそれでいいんだけども。
元凶がオブリビリオンだというならまぁどうにかしないといかん。

とはいえだよ?猟兵が本気でUC使ってドッジボールしたら一般キマイラ下手したら死ぬぞ!?
でもやるからにはやり返すのが流儀なので…全部ボールも技も『略奪』してやり返させてもらう。無慈悲?ドッジボールだから知らん


…ノリノリじゃないかって?なんの事かな (アドリブ歓迎



 コートの一部が吹き飛んだため、試合は一時中断。
 大きな穴が開いたコートに土を盛って均してゆき、ようやく試合再開に至る。
 外野に陣取るアズール・ネペンテス(お宝ハンター・f13453)は、先程の試合展開を見て、ううむ、と小さく唸った。
「……まぁブームの真っただ中にいるキマイラたちが楽しいならそれでいいんだけども。元凶がオブリビリオンだというなら、まぁ、それは猟兵がどうにかしないといかん。それは判る」
 アズールは兜型のヒーローマスクだ。利己的な側面もあるが、装着者の少女を気遣う真摯な側面も持ち合わせているナイスガイ、もといナイスマスクだ。
 そんな彼が声高に今、誰もツッコミを入れない事柄に言葉のメスを入れた。
「とはいえだよ? 猟兵が本気でUC使ってドッジボールしたら一般キマイラは下手したら死ぬぞ!? というか、お前ら、よく死ななかったよな!?」
 先程、爆発に巻き込まれたキマイラたちは黒焦げになりつつもベンチで談笑しているのだ。そりゃツッコミを入れざるを得ない。わかるわぁ~。
「大丈夫っす、鉄兜のイェーガー=サン! 自分ら、鍛えてますから!」
「鍛えてるとかそういうレベルじゃないよな!? まぁ、無事で何よりだぜ」
 アズールは猟兵がユーベルコードを使用しても、なんやかんやでキマイラは軽傷で済むんだな、となんとなく理解してしまった。一般人なのでユーベルコードを持っていないが、それでも凶器をぶん回しながら戦う姿は危険極まりない。
 やはり、どうにかしなければ、と胸の内で硬く誓うアズール。
 対して現在、内野で元気よくキマイラたちから集中攻撃を受けているのはカナ・リーアス(鬼の元気っ娘・f04987)、羅刹の女の子だ。
「なるほどー、ボールを相手にぶつけて吹き飛ばした方が勝ち、そういうゲームね。単純で面白そうなんだよー! みんなでぶつけ合うんだよー!!」
 持ち前の身体能力を活かして、外野手のセパタクローめいた蹴りから放たれるボールを軽々と回避したカナが、内野のキマイラへ向けてお尻をぺんぺんと叩いて挑発!
「やーい! こっちこっちー!」
「い、いい気になるなよ!?」
 挑発に乗ったキマイラはその場でグルグルとボールを持って独楽のように回転し始める。これはもしや、砲丸投げ投法!?
「アアアアァァイィッ!!」
 放たれたボールは曲線を描きながら、しかし物凄い回転を帯びてカナの頭上へ落ちてくる!
「なぁんだ、こんなボール、簡単にキャッチできそうだよー!」
「果たしてそうかな?」
 カナの声に、ボールを投げたキマイラがほくそ笑む。
「そのボールは一見、獲りやすそうに見えるが大間違いだ! とんでもない回転がボールに掛かっているッ! 手を出せば、その回転に両手が巻き込まれて指の1本2本は無事じゃ済まねぇぜ! 勝ったッ!」
 ほくそ笑むキマイラ!
 だが、カナは満面の笑みで腕をグルグルと豪快に回し始めたではないか!
「だったらー、そのまま殴ればいいんだよー。ぐーるぐーるぱーんち!!」
 落ちてきたボールに遠心力で破壊力を増した拳の一撃がクリーンヒット!
 ボールの回転なんて関係ねぇと言わんばかりの衝撃が物理法則を捻じ曲げてキマイラの顔面に激突! そのまま回転は殺されずにキマイラの顔面で高速スピンを続けてゆく!
「うぼぁあぁぁぁあッ!?」
「おい、顔面ヒットはセーフだぜ!?」
 仲間のキマイラが“これだから素人は……”とカナを侮る素振りを見せた。だが、これは総合究極格闘技であることを忘れてはならない!
「あとは、たの……んだ……! かはッ!?」
 ……一般人キマイラ、ノックアウト!
 そして跳ね返ってきたボールをカナは再びユーベルコードで殴り付ける。
「くらえー」
「うわあぁぁぁあぁ!?」
 恐れおののくキマイラたち! だが、その軌道は山なりになって外野へ。
 そこで待ち構えているのは、アズールだ!
「悪いがその技……盗らせてもらうぜ?」
 アズールがユーベルコードで撃ち込まれたボールをキャッチ!
 その衝撃は彼にカナのユーベルコードを認識させるのに充分な材料であった!
 これにより、ユーベルコード『略奪者(スナッチャー)』の効果でカナの『ぐるぐるパンチ』を一時的に強奪して使用できるようになった!
「今度はこっちから行くぜ、キマイラたち? ぐーるぐーるぱーんち!!」
 超強力な拳の衝撃から打ち出されたボールが、キマイラたちをまとめて屠ってゆくのであった。
「なんて、無慈悲な……! がくっ」
 数名のキマイラがダウン! コートには残り数名のキマイラしか残っていない。
「いや、無慈悲と言われても、これ、総合究極格闘技だし、怒尽血暴流(ドッジボール)だから知らんがな」
 アズールはシラを切る事にした。現に彼の言う事はこの場において実際正しい。
「アズール、すごいんだよー! ノリノリなんだよー!」
 内野のカナから声援を送られると、アズールは兜をカタカタ震わせていた。
「いや、何の事かな? ウオッホン、オホンッ!」
「……あれ? もしかして、照れてるの?」
 装着者の少女からツッコミを入れられたアズールは、更に小刻みに震えてマナーモードに切り替わるのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

マヤ・ウェストウッド
「ドッジボールっていう格闘技と球技を足して割ったようなこのゲーム、殺し以外何でもアリって物騒な代物じゃあないか。痛いのはヤだけど怪人が絡んでるンじゃ断れないよな。次回、地獄へ! 怒尽血暴流でまた会おう」
・解放軍時代に仕込んだ近接格闘術とキマイラの野生を融合した我流のステゴロ、超獣技法を試合会場に持ち込む
・臀部に気を凝集させ、迫るボールを地面に圧し付ける事で威力を蓄積。この時オーラ防御を発動してボールに弾き飛ばす力を更に付与。ボールが尻から圧し出される際、過剰な耐久性は殺傷力へと変換されよう
・本当に死なれると困るので、後で応急処置をしておく(医術)
「『球』には、こういう任務もアリかな」


子豚・オーロラ
ボールを武器とした総合格闘技、という認識でいいのかしら?
いいわ、受けて立とうじゃない

SPD中心に戦うわ

【誘惑】【誘い込み】【存在感】を駆使し、自ら狙われるよう仕向けるわ
狙われるのが分かっていれば受けるのは簡単、【武器受け】で受け取ってあげる
一般キマイラ相手に刀は使わないわよ? それ以上の私の武器、胸で挟み取るわ

そしてそこから反撃…食らいなさい、胸囲の震えるブレ玉!
あら? ボールがいつまでも胸元で震えるだけで飛んでいかない?
…当り前じゃない、これはボールじゃなくて胸だもの
呆れなりツッコミなり入った所ですかさず本物のボールをシュート、【だまし打ち】よ

(アドリブ、アレンジ、絡み歓迎)



 コートの中には、僅かな一般キマイラのみが残っている。
 猟兵たちは最後の最後まで手を抜かず、勝ちに行く。
 マヤ・ウェストウッド(慈悲のマヤ・f03710)は、観客のキマイラが向けるスマホのカメラヘ向けて決め顔で何やら語り掛け始めた。
「ドッジボールっていう格闘技と球技を足して割ったようなこのゲーム、殺し以外何でもアリって物騒な代物じゃあないか。痛いのはヤだけど怪人が絡んでるンじゃ断れないよな。ここはいっちょ、猟兵として世界を救ってやろうかね! 次回、『地獄へ! 決死のサバイバーフォーメーション!』 ……怒尽血暴流で、また会おう!」
「いったい何の予告編なの?」
 子豚・オーロラ(豚房流剣士・f02440)が真顔でツッコミを入れた。
「いいじゃないか、予告編。観客には、これから3連戦する猟兵たちの戦いぶりを見てもらうンだ。盛り上がった方が面白いだろ? あ、今の、すぐにSNSにアップしとけよ?」
 この観客がアップした予告編動画は、たちまち再生数がミリオンを突破した。
「確かに、ギャラリーが大勢いた方が映えるわね。ところで、これはボールを武器とした総合格闘技、という認識でいいのかしら、マヤ?」
「ああ、オーロラ、それで問題ない」
「いいわ、受けて立とうじゃない」
「派手にいこうじゃないか!」
 ふたりはハイタッチして試合に臨む。

 マヤはボールを地面に置くと、臀部にオーラを集中し始めたではないか。
「解放軍時代に仕込んだ近接格闘術とキマイラの野生を融合した我流のステゴロ、超獣技法の一端を見せてやンよ!」
 ものすごい闘気の圧が、マヤの尻の集中!
「な、なんてオーラなの!? マヤのお尻がゲンジボタルみたいに輝いているわ! 一体、何が起ころうとしているの!?」
 豚房流剣術の遣い手の子豚も、この光景に固唾を飲んで見守っている!
 そして、お尻のオーラ防御壁がMAXまで固まった次の瞬間!
「どっこい……しょッッ!!!!!!」
 単純で重い尻落としの一撃がボールの真上から直撃!
 圧力が加わったボールは破裂することなく、相手チームのコートのキマイラ目掛けて弾き出された!
 その不意打ちめいた先制攻撃に、キマイラ2人は反応できずに吹っ飛ばされて行く!
「お尻の圧力でボールを射出するとはな。超獣技法、おそるべし……!」
 遂に、内野にいるキマイラがたったひとり。彼はボールを拾い上げると、子豚へ狙いを付ける。
「そこの防御力のなさそうな猟兵、勝負だ!」
 ズサァッと片足を高々と上げるピッチングフォーム!
 あれは伝説のベースボールピッチャー投法のひとつ、タツマキナゲ!
「これが俺の全力だァーッ!!」
 背中を子豚へ見せるように反転させた後に、筋肉の可動域限界を超えたピッチングフォームから剛速球が放たれた!!
 しかし、子豚は動じない!
「狙われるのが分かっていれば受けるのは簡単よ。私の武器……この胸で挟み取るわ!」
 子豚の豊満な胸の間にタツマキナゲの剛速球が突き刺さる!
 その勢いにライン際ギリギリまで押し戻される子豚!
 絶体絶命!
「甘いわよ! ボールの勢いは殺さない! 見よ、これぞ胸囲の震えるブレ玉!」
 なんと、高速で残像が見えるほど子豚の両胸が震えているではないか!
 審判もキャッチの判定を出しているのでセーフ!
「何ィッ! オッパイの間に挟むことで、ボールの勢いを殺さずにキャッチしたまま持てるのか!?」
 キマイラは愕然とする。そしてぶるぶる左右に震えるオッパイに釘付けだ!
「しかし、何故だ! 何故、お前は投げ返してこない!?」
「さぁ、何故かしら? もっとよく見れば分かるかもしれないわよ?」
「ぐぬぬ、目を逸らしたら俺は負ける! 絶対にお前のオッパイから目を離すものか!」
 キマイラはいつ、ボールが胸の間から射出されるのかと子豚のオッパイを注視する。だが、頭の上に降ってきたボールが彼の頭に命中!
「な、何故だ!? ボールは、どこから来たんだ!? ハッ!? まさか、高速振動が高じて次元が歪んでワームホールが!?」
「そんなわけないじゃない。あなたが見詰めていたのは、私の立派な胸よ!」
 どーんとよく発育した両乳房を見せつける子豚。
 では、ボールはどこから降ってきたのか?
「簡単よ。胸で挟んで左右に振っている間にボールを回収して背中で隠していたの。私の胸しか目に入ってなかったから、放り投げたボールに気が付かなかったのよ、あなたは」
「な、なんてセクシーな知略だ……! 負けたぜ!!」
 ここでホイッスルが鳴り響く。
 第一試合、勝者、猟兵チーム!
「アンタの胸もスゲェじゃねぇか、オーロラ!」
「ええ、まさに、尻と乳の夢の共演ね」
 見事に勝ち進んだ猟兵たちは、第二試合へと駒を進めるのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『邪悪な仮面』

POW   :    怪光線
レベル×5本の【闇】属性の【光線】を放つ。
SPD   :    闇影の鎖
【自身の影】が命中した対象にルールを宣告し、破ったらダメージを与える。簡単に守れるルールほど威力が高い。
WIZ   :    暗黒の力
予め【邪悪なオーラを纏う】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。

イラスト:夜月蓮華

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 第二試合は、遂に主催側の怪人である『暗黒面』の戦闘員との戦いだ。
 ここからは敵もユーベルコードを駆使して怒尽血暴流に挑んでくるぞ!
「我々はヒーローマスクの種族ゆえ、肉体は構成員のキマイラたちを借りている」
「だが、案ずるな。彼らもまた強靭な肉体を持った戦士」
「思う存分、我等と戦え、猟兵ども!」
 さぁ、ここからが怒尽血暴流の本番だ!
 ユーベルコードと戦略を駆使して、『邪悪な仮面』たちを打ち倒せ!
アズール・ネペンテス
…ヒーローマスクなのにヒーローじゃないとは種族名を暗黒面に変更した方がいいんじゃねぇの?ってツッコミと構成員にキマイラもいんのかよっていう組織力にある種の猟兵じみた脅威を覚える。

こいつら他の世界にもいたら相当やばくね? それこそ全面戦争しかけないと行けなくなりそうだ

んで。ここでもやっぱりやることは『強奪』なんだけどもどうせならば【残像】も使って避けると当たったように見えて当たってないと強奪してやり返すの3択を迫ってみようか。

(アドリブ歓迎



 第二試合が始まる直前、アズール・ネペンテス(お宝ハンター・f13453)は相手コートにいる『邪悪な仮面』を被ったキマイラたちを見て、えも言えぬ気持ちの悪さを感じ取っていた。
「ヒーローマスクなのにヒーローじゃないとはな……。いっそ種族名を暗黒面に変更した方がいいんじゃねぇの?」
 自身もヒーローマスクであるため、この辺りは譲れない部分らしい。
 しかし、それよりも彼らに身体を預けられる構成員が大勢いることの方が脅威だとアズールは焦燥する。
「構成員にキマイラもいんのかよ……。暗黒面の組織力ハンパねぇな。この試合で増長を認めたら、本当に歯止めが利かなくなりそうだぜ」
 改めてここは負けられない戦いだと気合を入れるアズール。
 まずはマイボール。
 アズールは手近な邪悪な仮面キマイラへボールを投げ付ける!
 だがここは邪悪な仮面、冷静にボールをキャッチ!
 その身体に邪悪なオーラを纏うことでボールを投げる威力を増大させてゆく!
 すかさずアズールは揺さぶりをかける。
「悪いがその技……盗らせてもらうぜ?」
 ここでも敵のユーベルコードを強奪する『略奪者(スナッチャー)』をチラつかせるアズール。更には残像もチラつかせて敵を惑わせてゆく。
「さぁ、どうする? 無様に避けられるか、命中したかのように見せかけて残像を掠めるか、そのままユーベルコードを強奪されるか、ほら、投げてこいよ?」
「……その挑発、敢えて乗ろう!」
 暗黒のオーラを纏ったボールがアズール目掛けて投げ付けられた!
 しかし、相手の予備動作の長さがアズールに球筋を読み取らせてしまっていた。
「貰ったぜ、その技は俺の技だ!」
 暗黒の力を強奪したアズールは、早速、自身に闇のパワーを纏わせ、限界まで溜め込む!
「自分のユーベルコードを喰らって脱落しやがれ!」
 ブラックホールめいたボールを邪悪な仮面へ投げ付けた!
 そのボールは吸い込まれるように相手に向かい……そのまま、キャッチされてしまった。
「マジかよ!?」
 驚くアズールに邪悪な仮面がほくそ笑む
「……溜めが長いがゆえに球筋がバレバレである!」
「ちっ! 弱点も強奪しちまったって訳か! 使えねぇユーベルコードを強奪させやがって!」
「ふん、勝手に奪っておいてその言い草はないのではないか?」
 投げ付けられたボールをアズールは辛くもキャッチ!
「すまねぇ、有効打を与えられなかったみたいだぜ……!」
 作戦が不発に終わったアズールは、仲間の猟兵にボールをパス。
 仲間の奮起を祈りながらサポートに回ることになる。 

苦戦 🔵​🔴​🔴​

カナ・リーアス
【心情】おっしゃー!今度は仮面たちが相手なんだよー!!負けらんないんだよー!
【作戦】仲間と連携。敵からの攻撃には見切り、衝撃波で対応。そしてこちらの番になったら騙し討ちで敵にボールを当てるんだよー!!グラウンドクラッシャーで武器をバットのように振り回して敵にあてるんだよー!「うりゃー!必殺バット戦法なんだよー!」【絡み・アドリブOK】


虚・楓
さぁて、では今度は守り主体でいこうかのう。行動基準は相変わらずPOWじゃが。攻めるときは相変わらず二回攻撃と鎧無視。今回は残像でよけつつ誘ってからの[使用UC]で、設置した斬撃で相手の攻撃を弾き返して行くぞ。隙を見てはダッシュからの設置、ダッシュからの設置、動きを見切られそうならパフォーマンスで撹乱。そうやって相手を翻弄していきたい。
捉えられるか、等と言えば捕まったときが恥ずかしい故、口では過度の挑発はしないつもりじゃ。
なんにせよ一人でなんでもできるとは思わん。ちぃむぷれいで勝っていこう。


子豚・オーロラ
SPD主体に動くわ
ユーベルコードと武器も解禁よ

【爆肉変態法】を使い自らの体を肥大化させるわ
また可能なら強化技のこれに【捨て身の一撃】を乗せる
強化されたパワーとスピードはもちろん大きな武器になるはず

しかし本当の狙いは肉を巨大化させることそのものよ
大きな体は当然大きな影を作り、仲間を影で覆うことで【かばう】わ
影を当てるという向こうの技により大きな影を被せることで、私の影に塗り替えてやるのよ
例えそれで私が狙われ外野行きになっても、今度は相手の後ろから光を遮ってやれるもの
その間の攻めは仲間たちに任せ、【呪詛耐性】【毒耐性】で踏ん張り、体を頑張って大きくし続けるわ

(絡み、アドリブ全OK)



 ボールを譲り受けたカナ・リーアス(鬼の元気っ娘・f04987)は第二試合も元気いっぱいだ。
「おっしゃー! 今度は仮面たちが相手なんだよー!! 負けらんないんだよー! ガンガンぶつけるんだよー!」
「さぁて、では今度は守り主体でいこうかのう」
 虚・楓(霊魂料理人・f14143)は二振りの包丁『朝霧』『夜露』を構えて不敵に笑う。子豚・オーロラ(豚房流剣士・f02440)も二刀流の構えでコートに立つ。
「やっとユーベルコードも武器も解禁ね。相手は怪人だし、手加減無用ってことね」
「それじゃあ、試合再開だよー! 先手必勝! うりゃー! 必殺バット戦法なんだよー!」
 担いでいたバットで『グラウンドクラッシャー』をボールへ炸裂させる!
 ボールは物凄い勢いで相手コートへ突き刺さった!
 早速、邪悪な仮面を被ったキマイラ3人がコートの外へ吹っ飛んでいってしまった!
「……やるな、猟兵。だが、これでどうだ?」
 邪悪な仮面は、仮面の目の部分から闇属性の光線100本を投げ付けたボールへ向けて発射! 光線に当てられたボールが予想外のところで反射し、猟兵たちを撹乱してゆく!
「なんじゃこれは!? 光線に当てられるとボールが反射するだと!? 物理法則がねじ曲がっておるじゃろう!?」
 虚は必死に光線とボールを残像を駆使して避けまくる!
「というか、これ、普通にユーベルコードで攻撃しているよねー!?」
 カナも飛び交う光線を紙一重で回避! バットを振るって衝撃波の壁を生み出し、その風圧でボールを弾き返す芸当も行ってゆく。
 一方、敏捷性に自信ありの子豚は、他のふたりよりも余裕ある身のこなしで光線を避けまくる。
「この程度、私には止まって見えるわ!」
 しかし、このままではカナと虚が敵のボールの餌食になってしまうだろう。
 だとすれば、ここは子豚自身がふたりを守る必要が出てきた。
 意を決した子豚は、ふたりの前に立ちはだかると、ユーベルコード『爆肉変態法』を行使!
「豚房流剣術奥義の一、爆肉変態法! ぼん! ぼん! ぼぉ~ん!」
 更なる乳肉、更なる尻肉、更なる腿肉で肥大化した子豚は超強化を果たし、カナと虚をかばうべく光線を一身に浴びる!
「オーロラ殿!?」
「あぶなーい!」
 虚とカナが子豚の背中越しに叫ぶ!
 しかし、子豚は全く動じない! しかもその腕の中には、ガッチリとボールがキャッチされていた!
「安心して。この程度の光線、痛くもかゆくもないわ! さぁ、今度はこっちの番よ!」
 刀でボールを叩くように射出すると、超強化された子豚の身体能力によって戦車榴弾めいた一撃が邪悪な仮面数体をまとめて粉砕! 体を貸していたキマイラたちも気絶し、次々とコートアウト!
「以前は吐血やら猛毒やらで状態異常に悩まされていたけど、今回は多少は耐性を得たのよ。そう簡単にやられないわ!」
 まさにに肉の壁となった子豚は、何度も投げ付けられるボールを容易く受け止め、再び相手コートへボールを爆撃するかのように投げ返していく。
 このままならば圧勝か、そう思われた矢先、暗黒面側に新たな動きが!
「力押しでは駄目だ。次の作戦へゆくぞ」
 邪悪な仮面を身に着けたキマイラたちの影が、子豚の足元へ伸びて接触を果たす。
 その瞬間、彼らは子豚へ『新たなルール』を課す事が出来るのだ!
「そこの裸んぼサムライ! お前はこれから『一切ボールをキャッチできなくなる』のだ!」
「うわー! 卑怯なんだよー!!」
 抗議するカナだが、既に子豚はルールに縛られてしまった!
 投げ付けられたボールを受け止めようとする子豚。だが、全身に高圧電流を浴びせられたかのような衝撃が走り、その腕からボールが零れ落ちてしまった。
「くっ……、外野でふたりをサポートするわ」
 肥大化したままのっしのっしと外野へ子豚は移動してゆく。
「くくく、貴様等もボールを一切キャッチできないようにしてやろう」
 再び影を伸ばす邪悪な仮面たち! 万事休す!
 ……かと思われた。
「残念ね、その影は私の影よ!」
 子豚が勝ち誇った声を上げた。なるほど、確かに肥大化した子豚の影は、外野にいても相手コートを覆ってしまうほどの範囲を誇っていた。つまり、外野に出ることこそ子豚の本領発揮! 味方の影に到達する前に、子豚の影に邪魔されてユーベルコードをうまく発動できない!
「くぅ!? こうなったら力押しである! 闇の光線の連射を喰らえ!!」
 残されたカナと虚へ向けて、再び光線の乱れ打ちが浴びせられる!
「そう来ると思ったぞ! 俺は既に“設置済み”じゃよ!」
 虚がニヤリと怪人たちへ意味深な笑みを浮かべた。次の瞬間!
 光線がいきなり何もない空間で反射! 邪悪な仮面たちへ跳ね返ってきた!
「ぎゃあ!?」
 吹き飛ぶ相手チームメンバー! 一体、何が起こったのか?
「これが俺のユーベルコード! 風塵逆巻き刃となす! 弐の型・微塵億枚下ろし!」
 なんと、包丁を振るった空間に斬撃の軌跡を残す事で、その空間に攻撃対象や武器がぶつかった場合、切断したり弾き返す事が出来るのだ!
 だが、斬撃を“設置”すれば予見されやすく、不意打ちには向かないはずだ。ならば、この斬撃は一体いつ“設置”したのか?
「オーロラ殿が盾になってくれている間に“設置”しまくったぞ! これが“ちぃむぷれい”じゃ! さぁ、何処からでも投げてくるがいい!!」
 無数の斬撃の軌跡がコート内に“設置”されていることに暗黒面たちは今更気付き
思わず戦慄してしまう。
「お、おのれ……! 弾き返されても受け止めればいいだけの話だ!!」
 邪悪な仮面が破れかぶれでボールを投げ付ける! 直後に空間に存在する斬撃に弾き返されて返り討ちに遭ってしまう!
 暗黒面たちは、しばらく自分たちの攻撃とボールの反射悩まされ続け、徐々に形勢を悪化させてゆくのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

マヤ・ウェストウッド
「一般人を"しり"ぞけたアタシを待っていたのは、また地獄だった。謀略と暴力とを混ぜてぶちまけた様なコート……準決勝もアタシと地獄に付き合ってもら、げほっげほっ」
・観客のキマイラに絡みながら登場。口上途中で、むせる
・前以てパンジャンドラムをコートの地下に仕込んでおき、試合開始と共に地上に展開。自分や味方にボールが当たる前に自爆し衝撃波で軌道を逸らしたり、複数のパンジャンドラムでボールを挟み込みピッチングマシーンの要領で球を射出する
・まあ球技でも戦場仕込みの射撃術は転用可能でしょ。知らないけれど
・自身は紅茶を飲みながら、ヨゴレ仕事はパンジャンドラムに任せておく
「キマイラ世界で飲む紅茶は、苦い……」



「偶にはこういう戦いも悪くない。“球”だけにな。そして、一般人を"しり"ぞけたアタシを待っていたのは、また地獄だった。謀略と暴力とを混ぜてぶちまけた様なコート……準決勝もアタシと地獄に付き合ってもら、げほっげほっ」
 観客席のキマイラが向けるカメラへ向けての口上の途中、汗の匂い染み付いて、むせる。さよならは言ったはずだ、別れたはずさ。フレグランススプレーを振りかけながらマヤ・ウェストウッド(慈悲のマヤ・f03710)はコートに立つ。
「さぁ、見せてやンよ。本物の地獄をな……? ドローン、展開……」
 突如、コートの地面から115体の小型の戦闘用AI搭載型パンジャンドラム(車輪が付いた自走式陸上爆雷)が一斉に浮上してきた! これがマヤのユーベルコード『英国式輪入道(パンジャンドラムス)』である!
「ヨゴレ仕事はコイツらにやってもらう。あとは頼んだ」
 すると、マヤはディレクターチェアを広げて、水筒に入れておいた熱々の紅茶を堪能し始めたではないか。
 流石に虚仮にされていると思い知った暗黒面のひとりは、マヤへ向かって溜めに溜めた暗黒オーラのボールを全力で投げ付けた!
「止まっている相手になら、必ず命中する! 喰らえっ!!」
 投げ付けられたボールは、パンジャンドラムの頭上(?)を通過!
 すると搭載されたAIがボールを感知して突如自爆!
 衝撃波によってボールが相手コートへ跳ね返された!
「な、なにィ!?」
 炎に包まれ、文字通り地獄を化したコートを暗黒面たちは戦々恐々と眺める。
「何を驚いて嫌がる? 飢えたる者は常に問い、答えの中にはいつも罠、っていうだろ?」
「くっ、次は当ててや……!」
「3番から7番、爆ぜろ」
 マヤの命令に指定された爆雷が連鎖誘爆!
 爆風と火炎によって、邪悪な仮面は木っ端微塵に砕け散った!
「くそっ! 一旦、外野にボールを回すぞ!」
「そうはさせないよ」
 403試作銃の熱線を、放たれたボールに向かって連射!
 ボールの軌道を反らし、パンジャンドラムにキャッチさせる!
 そのまま自走式爆雷たちはボールを運んで相手陣地へなだれ込んできた!
「ちょっと待て! これ反則なんじゃ……!」
「反則? そんな難しいルールのことは分からない」
 マヤがパチンッと指を鳴らすと、残りの100機以上の爆雷が一斉に爆ぜる!
 紅蓮の炎と火薬の匂いがコートに充満したそこに、暗黒面たちは誰一人として立っていなかった。その中でマヤは独り、水筒から湯気が立ち昇る紅茶を飲む。
「キマイラ世界でアタシが飲むウバの紅茶は、苦い……」
 炎の匂いが染み付いた戦場(コート)を後にしたマヤは、観客席のキマイラの完成の中へ消えていったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​


 全滅したかに思えた暗黒面たち。だが、彼らはしぶとく、生き残っていた。
「まだ、まだ負けられない……!」
 立ち上がったのは3名。既に満身創痍だが、猟兵たちを打ち負かさんと闘志が溢れているのがひしひしと伝わってくるではないか!
「クライマックスだ。負けると分かっていても、最後まで我々は戦う!」
 いよいよ、邪悪な仮面たちとの最終局面へ突入する!
ライヴァルト・ナトゥア
ええっと、依頼を受けてきたのだけど、なんかもう終わってそうな雰囲気?
(キョロキョロとして)
ああ、良かった。まだ残ってたみたいだね。聞いたよ?この競技はボールをぶつけさえすれば何をしても良いって
(ボールを右手に【封印を解いて】天狼爪を顕現させる)
それに、俺の一閃に耐えられるボールがあるかもしれないなんて興味をそそられるじゃないか
(ボールを軽く前方に投げ、爪の一閃で敵ごと全て吹き飛ばす)
さぁ、万象を断裁するこのボール()の威力、ご覧じろ!
(コート内に収まるように威力を圧縮した一閃が何もかもを吹き飛ばす。ボールがどうなったのかが気掛かりだ)
さて、ボールは、どうなった?
(どっちにしても)大したものだ


カーバンクル・スカルン
ねぇねぇそこの君ー、こそこそとどこに行こうとしてるのかなー?

会場の外に出たらドッジボールだか怒尽血暴流だか何だかも関係ないよねぇ? ボールなんか知るか、車輪で弾き飛ばしてゲームセットです!

さて、お邪魔虫はバレないうちに観客席に戻りますかねー?



 ライヴァルト・ナトゥア(巫女の護人・f00051)が選手交代でコートに入ったはいいが、既にほぼ全滅状態の相手チーム。
「ええっと、救援依頼を受けてきたのだけど、なんかもう終わってそうな雰囲気?」
 キョロキョロと相手コートを見渡すライヴァルトだったが、その死屍累々の中から立ち上がる3名の構成員たちの姿に安堵の笑みを浮かべる。
「ああ、良かった。まだ残ってたみたいだね」
「勝手に終わらせてもらっては困るぞ……!」
 劣勢でも尚、暗黒面構成員たちの闘志は潰えていなかった。
 ライヴァルトは彼らに向かって漆黒に染まった左手を見せながら告げる。
「聞いたよ? この競技はボールをぶつけさえすれば何をしても良いって」
 ボールを右手に抱えたまま、左手に施された封印の限定解除を行う!
 彼の左手には、強大な狼のオブリビオンが封じられており、それを限定解除することで天狼爪と呼ばれる力を行使する事が出来るのだ!
「それに、俺の一閃に耐えられるボールがあるかもしれないなんて興味をそそられるじゃないか」
 構成員は直感的にこれはマズいと悟る。あの左手からボールが放たれれば、勝敗が決してしまうだろうと!
「させるか! 影よ、彼の物を捉えよ! そして新たなルールを宣告する!」
 ライヴァルトの足元に構成員たちの影が伸びて到達し、新たなルールを付与されてしまう!
「お前は『我等にボールを当てる事が出来ない』! 勝ったッ! これで我々は無敵だッ!」
「……本当にそう思うのか?」
 しかし、ライヴァルトは全く動じない。そんなこと関係ないと言いたげに、ボールを前方に投げる!
「さぁ、万象を断裁するこのボールのようなナニカの威力、ご覧じろ!」
「馬鹿め! ボールは“我々に当てることはできない”!」
「つまり、俺は“ボールを当てなければ”いいんだよな? ――過去、未来、現在。その総てを斬り払おう。万象一切、塵すら残さぬ一閃にて、《限定解放・万象断裁せし蒼爪の一閃(ブラウクラーレ・ブランディッシュ)》!」
 バレーボールのスパイクの要領で左手の天狼爪をボールに叩き付けた!
 しかし、放たれた一撃はボールだけではなかった!
 天狼爪は、ライヴァルトが視認した相手コートの空間・物質問わず万象全てを断裁する!
 これがライヴァルトのユーベルコード『限定解放・万象断裁せし蒼爪の一閃(ブラウクラーレ・ブランディッシュ)』!
「グワーッ!?」
 ボールは構成員たちをすり抜けてコートに突き刺さるだけだったが、“概念の斬撃”の巻き添えを喰らった構成員3人の被る邪悪な仮面が千切りとなってコートに散らばっていった!
「さて、ボールは、どうなった?」
 ライヴァルトの足元に転がってくるボールは、なんと歪みもなければ傷ひとつ付いていなかった!
「凄いな、大したものだ。一体何で出来ているんだろうか?」
 多分、滅んだ人類が作り上げたオーパーツ素材か何かであろう。
 怪人側が持ち込んだボールだし……。

「ば、馬鹿な……! ここは一旦、戦略的撤収を……!」
 一方、敗北した『暗黒面』のキマイラ構成員(外野担当)は、試合会場のグラウンドからこっそりと逃げ出そうとしていた。
「この邪悪な仮面があれば、『暗黒面』の仲間は増える! 今回は上手くいかなかったが、次こそは……!」
 しかし、そう事が上手く運ぶわけもなかった!
「ねぇねぇそこの君ー、こそこそとどこに行こうとしてるのかなー?」
 観客席でゲームの行方を見守っていた猟兵、カーバンクル・スカルン(無邪気な暴走少女・f12355)が構成員の前に立ち塞がる!
 構成員は彼女の姿に目を疑った。
「な、何故だ? 猟兵が何故、観客席に!?」
「居ちゃ悪いのかなー? というか、コートから一歩でも出たら、もうドッジボールだか怒尽血暴流だか何だかも関係ないよねぇ?」
 カーバンクルは背負っている巨大な『カタリナの車輪』を指先で高速回転させ始めた!
 この瞬間、構成員のキマイラは己の末路を察知し、被っていた仮面を放り投げる!
「こ、こいつがすべて悪いんだ! 俺は“いいね!”が貰えるからってバイトしていただけだ!」
「う、裏切る気か、貴様!?」
「ふーん、でもキマイラのあなた、後でお説教だからねー? さて、そこの仮面、覚悟はいいかなー?」
「や、やめろー!!」
 カーバンクルは邪悪な仮面に指先を向け、高速で回る車輪を射出!
「車輪が発車します、ご注意ください! キマイラフューチャー発、骸の海行き、地獄への片道切符、出発しんこー!」
「あぎゃああああああぁぁぁぁ!?」
 邪悪な仮面を撥ね飛ばし、粉々に砕いてしまった!
「よし、これでゲームセットです! あ、キマイラくん。観戦用のバーガーセット奢ってね? 食べながらお説教するから」
「アッハイ」
「さて、お邪魔虫はバレないうちに観客席に戻りますかねー? あ、私、ダブルチーズスペシャルバーガーのコーラとポテトLサイズのセットねー?」
「アッハイ」
 カーバンクルの有無を言わさぬ凄みに、構成員のキマイラは身を竦めて反射的に返事をしてしまった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『マスクコレクター』

POW   :    マスク・チェンジ
【怒りの仮面 】【喜びの仮面】【冷血の仮面】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD   :    左腕の一撃
単純で重い【大型化した左腕 】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
WIZ   :    驚異的な身体能力
空中をレベル回まで蹴ってジャンプできる。

イラスト:あなQ

👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はアズール・ネペンテスです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 いよいよ、怒尽血暴流(ドッジボール)最終試合。
 この怒尽血暴流(ドッジボール)を広めようとした張本人、マスクコレクターがコートに入場してきた。その圧倒的な覇気と闘志は、観客のキマイラフューチャーの住人たちをたちまち熱狂させるほどのカリスマ性を発揮していた。
「私は『暗黒面』の戦士、マスクコレクター! この勝負、真っ向から熱くぶつかり合う事を臨む! 猟兵たちよ、掛かってこい! 私は如何なるユーベルコード投法に対しても逃げはしない!!」
 敵はたった独りでコートの中へ佇む。
 恐らく、猟兵の攻撃を全て受け止めるつもりなのだろう。
 ならば遠慮はいらない! 猟兵たちよ、全力で敵を蹴散らせ!
 そして、この危険なスポーツのブームを終焉させるのだ!!
グァンデ・アォ
《アドリブ、連携、苦戦描写、ユーベルコード詠唱変更、その他何でも歓迎です》
は、ここにも【暗黒面】が!
このことは、ぜひ皆にも知ってもらわないと!
とゆーわけで、ボス敵との戦闘後に、勝手に煽りのナレーションを入れるんだよー!(笑)

じわじわと世界を蝕む【暗黒面】
戦いの予感が、猟兵たちの脳裏によぎる。
ある者は、まだ見ぬ強敵との戦いに奮い立ち、またある者は、人々の安寧を守らんと決意を固める!

戦え、イェーガー! 負けるな、イェーガー!
世界の平和は、キミたちのノリとやる気にかかっているのだ!

《「ちくわ大明神」のノリでしれっと混ざります。なんかアレだと思われるなら、遠慮なく却下してください》


マヤ・ウェストウッド
「宿命の暗雲の中に光を求めェ、コートの中を駆ける侠客(おとこ)達と、淑女諸姉が居たァ!! 次回、最終章・完! 今語ろう、超獣技法5000兆年の歴史ィ!! ケモノの掟は、アタシが守るッッ」
・戦友(とも)を護り、強敵(とも)に挑む自分の意志を否が応でも貫く為に真の姿を解放。全身の筋肉が隆起し、妖狐を思わせる尻尾が生え、口吻は伸び面立ちはまるで餓狼
・敵の攻撃を全て受け止めんとする。噴出する闘気は不可視の鎧と化すであろう。
・「前衛の構え」をとる以上気合いと激痛耐性で能く凌ぐ
・攻撃は味方に委ねる
「アタシの超獣技法は、ムテキさ。アンタはもう死んでいる……いや、『まだ』生きてるか。ゴメンよ」


アズール・ネペンテス
やっと黒幕の出番か…って この…何?説明しがたい容姿は…顔立ちは結構ヒーローなのに全身お面って。え?コレクションなのそれ

コレクションで着飾るヒーローマスクとはまた…
とはいえこの正々堂々としたいで立ちと立ち回り…こいつは強敵だな。幹部格…かはともかくここでとどめ刺さねぇと。
攻撃は【見切り】【残像】を使って避けるとしてこっちがどう攻めるかだが
さっきの試合技強奪して捨て技使われたからな…なら敵から奪うんじゃなくて味方から借りるか。自分の全部の技能と味方の全部の技能上乗せしてぶっ放させてもらう

(アドリブ歓迎


虚・楓
これで最後、ならばこちらも全力で向かうのみよ。戦闘開始と同時にUC使用で持ちこんできていた干物を食べる。これで後は小細工無しの真っ向勝負じゃ。どの面で来ても強化した身体能力で食らいついていこう。二回攻撃、鎧無視、そしてダッシュ。無論一人で戦っているわけではないんじゃし、パス回しもしっかりと、場合によっては【手を繋ぐ】で協力して立ち向かう。

すぽぉつが悪いとは言わん、ただ、そちらのやり方が悪い。
そもそも聖地とは自分達で決める物でもなく、周りが自然と決める物じゃろう。
その悪魂、刻ませてもらう。


カナ・リーアス
【心情】おわー!顔がいっぱいー!かなり強そうなんだよー!でも、ここまで来て負ける訳にはいかないんだよー!ファイトー!オー!なんだよー!
【作戦】仲間と連携。ボールが来たらすぐさまジャンプしてヒップドロップでボールごと敵に体当たりしてやるんだよー!【二回攻撃】も駆使してもういっちょおまけだよー!それで【服破り】もねらうんだよー!「あたしのお尻とボールをくらうんだよー!」

敵からの攻撃には【見切り】と【衝撃波】で対応してキャッチできたら仲間にパスするんだよー!


子豚・オーロラ
来たわね、それじゃあ決着をつけてあげるわ

まずは【力溜め】をしながら逃げつつ【時間稼ぎ】をするわ
相手の攻撃をしっかり観察よ

十分に見られたら【存在感】を出して【挑発】
相手の攻撃を誘えたら、【爆乳白刃取り】で受け止めるわ
味方を狙った攻撃にも【かばう】で割り込んで胸でキャッチよ

反撃にジャンプしてきても、それはその分観察の時間が増えるだけのこと
より確実にキャッチしてあげるわ

キャッチしたボールは溜めた力を乗せて、【怪力】のフルパワーで撃ち返すわ
やることは一般キマイラ相手にやったのと同じだけど、今回は胸も武器もユーベルコードもフル解放よ、威力が違うわ


琥珀川・れに
スポーツは勝者と敗者が生まれる
争いと違い敗者は死なず、再挑戦の為に鍛錬し、また勝者も驕ることなく鍛錬し、そうして競技自体も切磋琢磨されていくんだ。

つまり何が言いたいかというとこれはスポーツじゃなくて戦争だ。スポーツマンシップから外れて全力で行くぞ

UCで氷のドッヂ球を作っては剣で打つ。作っては打つ。ひたすら。相手がぼこぼこになるまで

描写によっては他の人にも氷球おすそわけ

…もはやドッジボールじゃないデッドボールの千本ノックの嵐に敵はどう対応する!?

※アドリブ大好き&楽しみ。追加省略アレンジもご自由に。


ライヴァルト・ナトゥア
よくぞ吠えた!すべてを受け止めるのであれば、こいつらの相手にでもなってもらおうか!
(なぜか異様にノリノリ。UCを起動して大量の狼を召喚する)
はい、それじゃあ一人一つボールを噛ませてっと
(岩をも噛み砕く牙だが、このボールなら大丈夫だろうと思いつつ、突撃命令)
さぁいけ!どれか一つにで当たれば(ルール上は)貴様の負けだ!
(時にボールごと突進し、時には口から弾丸のように射出する)
反則?何を言っている。選手は俺だ。つまり、選手でない何かがボールを持っていたとしても問題はない。そして、なぜ俺が狼たちに手ずからボールを与えたと思う?『俺の手を離れたボールが地面につくことなく貴様を仕留める』ためだよ!



 いよいよ第三試合、怒尽血暴流(ドッジボール)の首謀者との対決だ。
 コートに入場する猟兵たちへキマイラフューチャーの住人たちが盛大に歓声を送る。
 そして、今回もマヤ・ウェストウッド(慈悲のマヤ・f03710)が入場する前の口上をSNSでアップして拡散するよう、観客のキマイラに撮影させていた。
「宿命の暗雲の中に光を求めェ、コートの中を駆ける侠客(おとこ)達と、淑女諸姉が居たァ!! 次回、最終章・完! 今語ろう、超獣技法5000兆年の歴史ィ!! ケモノの掟は、アタシが守るッッ」
 あ、今回はそういうノリなんですね。
 なんかむせる方じゃないんですね、あーざっす!
 という事で、もはや恒例となったマヤの口上が終わると、猟兵たちは各自ポジションに付く。
 特別ルールとして『外野なし・全員内野の総力戦』という形式で試合が執り行われる。
「ここにも『暗黒面』の怪人が……!」
 どこか昔懐かしい縦スクロールSTGで見たことあるような造形のヒーローマスク……というか謎のドローンのグァンデ・アォ(敖 広徳・f10200)は目の前の怪人マスクコレクターの姿を見て戦慄する。
「最近、キマイラフューチャーを騒がす『暗黒面』の魔の手がこんなところにも……! だったらボクにできることはこれしかないよね!」
 すると、グァンデは突然、その身体を変形させてヘルメット形態となると、琥珀川・れに(男装の麗少女 レニー・f00693)の頭にすっぽりと収まったではないか!
「なっ!? いきなり何かが僕の頭に被さったぞ!?」
「突然のご無礼、誠に申し訳ございません。私は攻性ユニット支援用AIグァンデ・アォ。僭越ながらこの戦い、私から助言をさせていただきます……ご一考いただければ、幸いです」
 グァンデの音声が琥珀川の頭の中に響き渡る。それは不思議と不快感はなく、むしろ納得を得られそうな口調であった。
「分かった。よろしく頼むよ、グァンデ」
「レニー、凄い絵面になってるが、その、大丈夫か?」
 その傍らで、ライヴァルト・ナトゥア(巫女の護人・f00051)がアメコミヒーロー感満載となった友人の琥珀川を心配していた。
「やっと黒幕の出番か……って この……何? 説明しがたい容姿は……? 顔立ちは結構ヒーローなのに全身お面って……」
 アズール・ネペンテス(お宝ハンター・f13453)は怪人の姿に相当困惑している様子。
 その横でカナ・リーアス(鬼の元気っ娘・f04987)が敵へ指差してはしゃいでいた。
「おわー! 顔がいっぱいー! かなり強そうなんだよー! でも、ここまで来て負ける訳にはいかないんだよー! ファイトー! オー! なんだよー!」
 意気込むカナとは対照的に子豚・オーロラ(豚房流剣士・f02440)は感情を抑えて言い放つ。
「来たわね、それじゃあ決着をつけてあげるわ」
 子豚は豚房流剣術の神髄を解放せんと、左右の刀一振りずつに左右の乳房と股間用の刀を装着し、変則五刀流の完全武装を果たす。
「今回は胸も武器もユーベルコードもフル解放よ、威力が違うわ」
 心なしか観客がどよめいている……!
 そんな子豚の姿に気圧されながらも、虚・楓(霊魂料理人・f14143)はしたり顔で宣戦布告を行った。
「これで最後、ならばこちらも全力で向かうのみよ」
 虚は背負っている籠の中から手製の干物を取り出すと、コートの中でむしゃむしゃと頬張り出したではないか。
「フードファイト・ワイルドモードじゃ! 喰えば喰うほど、俺は強くなる!」
 干物といえども、もとはかなり質のいい上等な肉が原料だ。しかも干物にすることで生の状態よりも量をたくさん食べることが出来る!
 完食した虚の戦闘力が爆発的に向上する!
「これで後は小細工無しの真っ向勝負じゃ。どこから来ても強化された身体能力で喰らい付いてゆこう!」
 猟兵たちが準備と整え終わったのを見計らい、マスクコレクターはボールを猟兵側のコートへ放り投げた。
「さぁ、試合開始と行こうではないか。私のこの仮面コレクションの力で、見事勝ち抜いてみせよう!」
「え? コレクションなのそれ? コレクションで着飾るヒーローマスクとはまた……」
 絶句しかけるアズールであったが、怪人の覇気と佇まいは正に戦鬼の如き凄みを感じさせるのだった。
「なるほど、この正々堂々としたいで立ちと立ち回り……こいつは強敵だな。さては幹部格か?」
「如何にも。私は『暗黒面』の先駆けにして幹部格! キマイラフューチャーを『暗黒面』の手中に収めるべく、ここで負けるわけにはいなない!」
 肥大化した左手を握り締めるマスクコレクター。
 そんな怪人の意気込みを讃える猟兵がいた。
「よくぞ吠えた! その心意気、敵ながら見上げた根性だ!」
 ライヴァルトが怪人を見据えて不敵に微笑む。
 対して、アズールは奇妙な因縁をマスクコレクターに感じ取っていた。
「なんにせよ、ともかくここでとどめ刺さねぇと」
「奇遇だな。私もお前とはこの場で決着を付けなければならない運命のようなものを感じている……! さぁ、全力で投げ付けてこい!!」
 マスクコレクターが身構えた、
 いよいよ、最後の試合が始まる。

「戦友(とも)を護り、強敵(とも)に挑む自分の意志を否が応でも貫く!」
 マヤが熱い決意を胸に抱いた瞬間、彼女は真の姿へと変貌を告げる。
 全身の筋肉が隆起し、妖狐を思わせる尻尾が生え、口吻は伸び面立ちはまるで餓狼……!
「さぁ、アタシが盾になる! ボールは全て受け止めてみせるさ。……勝ちに行くンだろ? 守りは任せな!」
「マヤ、あなたばかり良い格好させられないわ」
 子豚もマヤの横に並び立ち、豚房流剣術独特の構えをとる。
「この胸と刀は何物にも屈しないわ。特に全てを柔らかく包み込むこのゴッドオッパイ、柔らかいという事はダイヤモンドより壊れないってことなのよ」
「そんなナリだが、アンタもアタシと同じラディカルなエゴイズムと義侠心の持ち主だったなンてな?」
 くつくつと皮肉めいた笑いを漏らすマヤであった。
 防御が固まったところで、琥珀川がボールを拾い上げて動き出す。
「スポーツは勝者と敗者が生まれる。争いと違い敗者は死なず、再挑戦の為に鍛錬し、また勝者も驕ることなく鍛錬し、そうして競技自体も切磋琢磨されていくんだ」
 何を思ったのか、琥珀川はボールを氷で包み込んだではないか!
 そして彼の周囲に風の精霊によって浮き上がる氷のボール。しかもいつの間にか次々と量産されている!
「つまり何が言いたいかというと、これはスポーツじゃなくて戦争だ。スポーツマンシップから外れて全力で行くぞ!」
 魔法剣『エペ ド ルーン』に氷の属性を付与すると、琥珀川は宙に浮く氷のボールを野球のバッティングの要領でかっ飛ばした!
 それを容易く受け止めるマスクコレクター!
「ふん、なるほど。本物のボールとの見分けを付かなくして奇襲を仕掛けようという魂胆か」
「それもあるけど、一発だけとは僕は言ってないんだな、これが」
 琥珀川は魔法剣でビシバシ氷のボールの千本ノックを開始!
 マシンガンの弾幕のような容赦ない応酬に、マスクコレクターの仮面の一部がひび割れ、破壊されてゆく……!
「な、なんの! マスク・チェンジ!」
 怪人の被っていた仮面が怒りの仮面、喜びの仮面、冷血の仮面の三面状態となった。
「防御強化だ!」
 仮面が輝き出したかと思うと、怪人に覆う仮面が鋼のような硬度となって氷のボールを弾き返し始めた!
「どうだ、男装の麗人の猟兵よ! その攻撃、敗れたり!」
「う~ん、氷を弾き返すほど頑丈になるなんてね……」
 琥珀川が驚いていると、ライヴァルトが話しかけてきた。
「その氷のボール、もっと作ってくれないか、レニー?」
「え? いいけど、何をする気だい、ライヴァルト?」
「こいつらの相手にでもなってもらうのさ!」
 ライヴァルトはユーベルコードを詠唱しだした。
「汝らは影の映し身、地に満ちたる狼の軍勢、意に従いて万里を駆けよ《複製召喚・天地満たす狼の軍勢(ヴェシュベールング・ヴォルフトループス)》!」
 30頭の小型複製の天狼霊体を漆黒の左手から召喚する。その狼たちに氷のボールを噛ませる。勿論、本物のボールもどさくさに紛れて噛ませていた。
「さぁいけ! どれか一つにで当たれば(ルール上は)貴様の負けだ!」
 狼たちが一斉に怪人のいるコートへなだれ込む!
 そのまま咥えたままの氷のボールを押し付けんと突進してきたり、口から砲弾のように射出したりとかなりやりたい放題である。
 しかし、怪人はそう簡単にやられるタマではなかった!
「フンッ! フンッ! フンッ!」
 なんと、空中を蹴り上げジャンプ! 上空へ逃げるつもりだ!
「投げずにボールと共に動物をけしかけるとは、反則ではないのか!?」
 訝しがる怪人だが、主審は無反応!
 その理由を、ライヴァルトはしたり顔で解説する。
「反則? 何を言っている。選手は俺だ。つまり、選手でない何かがボールを持っていたとしても問題はない。そして、なぜ俺が狼たちに手ずからボールを与えたと思う? 『俺の手を離れたボールが地面につくことなく貴様を仕留める』ためだよ!」
「くっ! 動物という名の障害物で私をハメ殺すつもりか。だがそう上手くいくかな?」
 怪人は飛び込んできた狼を蹴り飛ばすと、その口からボールを奪い取る!
 そしてボールを自身の左手の中へ収めた。
 そのまま空中から地面が割れん勢いで猟兵たちへ向かってボールを投げ付けた!
「任せな!」
 マヤが壁となってボールを受け止めんとぶつかってゆく!
 しかし、あまりの火力にマヤの腕の中からボールが暴れて飛び出してしまった!
 このマヤの窮地を救うべく子豚が動く!
「豚房流剣術奥義の一、爆乳白刃取り! ふんぬぅ!」
 大地を抉らんとする剛球は、子豚の胸の二振りの刀によって受け止められた!
「あなたの3つのユーベルコードを確認したわ。反撃にジャンプしてきても、それはその分観察の時間が増えるだけのこと。私には効かないわ!」
 子豚の胸の中ですっぽりと収まるボールは、彼女が胸をぶるるんっと震わせると胸の間の圧力によって怪人に射出された!
「なにィ!?」
 そんな投法、どの世界を探しても子豚だけであろう。だがマスクコレクターは右腕の仮面を犠牲に勢いを殺し、宙に浮かんだボールをキャッチ!
 今度は子豚が驚いた。
「そんな!? 私の怪力を込めた豚房流剣術投法が攻略されるなんて!」
「なんて強敵じゃ……!」
 ボールを投げ付けられた虚が強化した身体能力を活かしてガッチリと受け止めると、ダッシュからの跳躍、包丁二刀流でボールをクロスに斬りつけて射出!
「その悪魂、刻ませてもらう!」
 斬撃を伴ったボールは、怪人の仮面コレクションを破壊! だがボールは受け止められてしまった。
「確かにその強さならば、多少の強引な手法も通るじゃろう。俺はすぽぉつが悪いとは言わん、ただ、そちらのやり方が悪い。そもそも聖地とは自分達で決める物でもなく、周りが自然と決める物じゃろう?」
「ああ、そうだ。我々『暗黒面』が猟兵チームを打ち破った瞬間に、この観衆たちがここを怒尽血暴流の聖地だと認めるだろう!」
 怪人はあくまでも強気の姿勢だ。だが、言葉とは裏腹に、猟兵のユーベルコードを受け止めるたびに体中の仮面が剥がれているのだ。そして仮面が剥がれるたびに、怪人の戦闘力が衰えていっているのを猟兵たちは肌で感じ取っていた。
「さぁ、今度は攻撃力アップだ!」
 怪人の仮面が怒りの仮面へ変化する!
 そのままオーバースローで投擲!
 だがマヤが『防弱武人のふるまい(ヴァンガード・スタンス)』によって防御を固めてボールの勢いを殺す。そして宙へ弾き、子豚がそれを胸でキャッチする鉄壁の布陣を怪人は崩せない。
 つまり、膠着状態に陥っていた。
「アタシの超獣技法は、ムテキさ。アンタはもう死んでいる……いや、『まだ』生きてるか。ゴメンよ」
「ぬ……! まだだ、消耗戦になろうとも、私は猟兵に負けない!」
「いや、お前の負けだ、マスクコレクター」
 アズールが唐突に怪人の敗北を宣言した。
 そして子豚の胸に挟むボールを寄越すようにアズールは要求する。
「そろそろ終わりにするぜ。ここからは連携攻撃だ!」
 アズールはボールをカナへパス!
 カナは後ろを向くと、突然、高く跳び上がってパスされたボールを尻にあてがった!
「お尻でドーン! なんだよー!」
 カナのヒップドロップがマスクコレクターに直撃!
 衝撃で怪人の体中の仮面が粉々に吹き飛んだ!
「もう一回なんだよー!」
 アクロバティックに相手コートからカナは宙を舞って自陣へ戻ったかと思えば、虚と手を繋いでグルグルと振り回される!
「いっけぇぇぇぇぇ!!!」
 そのまま遠心力を乗せて虚はカナの手を放す!
「はい、ドーン!」
 怪人が受け止めているボールに2度目のヒップドロップが炸裂!
 マスクコレクターはボールこそ落とさなかったが、体勢を崩し、多くの仮面の破片をコートの地面に撒き散らしていった。
「ば、馬鹿な!? 力押しされている、だと!?」
 ここでアズールがマスクコレクターを手招きする。
「……来い。決着を付けようぜ。マヤ、オーロラ。前を開けてくれ」
 ただならぬ気迫を感じたマヤとオーロラは両脇にはける。
 と、アズールはここでユーベルコードを発動させることを決意する。
「すまないが。みんなの『力』をちょっと借りるぞ」
 次の瞬間、アズールの本体の兜が輝き出す!
「そんな小細工、通用すると思うのか!」
 マスクコレクターの怒りの一投! その剛球は風切り音と共にアズールの本体である兜へ向けて放たれた!
 直撃すればアズールは破壊されてしまうだろう!
 だが……!
「ふんぬぅ!」
 奇妙な掛け声とともに、アズールのそこそこ豊かな胸(※アズールの装着者の少女の肉体)にボールがすっぽりと収まったではないか!
「なんでアズールさんが私のユーベルコードを使えるの!?」
 驚愕する子豚!
 そしてアズールは虚に語り掛けた。
「腹が減った。干し肉ないか?」
「ん? まだたくさんあるが、食うか?」
 虚が差し出した干し肉をがっついて食べると、アズールの装着者の少女の全身の筋肉がバンプアップ!
 更にアズールは独りでコートの真ん中に立つと、猟兵たちに告げた。
「俺のユーベルコードは、皆のユーベルコードを状況に応じて一時的に借りる事が出来る……。後は任せておけ。別に、この世界の為なんかじゃない。だが、この世界の観客やみんなが嬉しそうにしていると、俺の気分がいいからそうするだけだ」
「それはアタシの台詞……!」
 マヤのユーベルコードまで発動させ、敢えて不利な状況を生み出して戦闘力を上乗せさせてゆく。
「そして琥珀川のユーベルコード……面倒なので全部盛らせてもらおう」
 炎、氷、水、雷、風、闇の魔力がアズールの身体にまとわりつき、混沌めいた力を授けてゆく!
 しかし、ライヴァルトのユーベルコードは借用できずにいた。
「俺には呼ぶ出すための媒介がないんだよな。残念だが、俺には使えない」
「いいっていいって! さぁ、派手に決めてくれ!」
 ライヴァルトの言葉に無言で頷くアズール。
 ボールを天高く垂直に投げると、自身も全身の筋力をフルに使用して最大跳躍!
 そのままボールを尻にあてがい、マスクコレクターの頭上へ急降下!
「お尻でスドーンッ!!!!」
 アズールの放つカナのユーベルコードは、様々な強化が乗った状態で放たれた結果、外宇宙から降り注ぐ巨大隕石のような衝撃波を纏う!
 そして有無を言わさずマスクコレクターを跡形もなくアズールの装着者の尻が無慈悲に押し潰してゆく!
「嘘だ!? 私は尻に負けるのかぁぁぁぁぁぁーッ!!」
 あまりにも理不尽な結末に、『暗黒面』幹部格の怪人は失意の中、断末魔を上げて世界から一片も残らず消滅したのだった。

 ――勝者、猟兵チーム!

 解体される試合会場を猟兵たちは眺める。
 これで怒尽血暴流(ドッジボール)ブームは終焉を迎えた。
「マスクコレクターを見事撃破した猟兵たち。だが、キマイラフューチャーには既に『暗黒面』の魔手がそこまで迫っていた! 戦いの予感が、猟兵たちの脳裏によぎる。ある者は、まだ見ぬ強敵との戦いに奮い立ち、またある者は、人々の安寧を守らんと決意を固める! 戦え、イェーガー! 負けるな、イェーガー! 世界の平和は、キミたちのノリとやる気にかかっているのだ!」
 琥珀川から離脱したグァンデは、謎のナレーションを観客のキマイラの撮影する動画に吹き込んでいた。
「……そういえば、あの妙なヘルメットは結局、何も仕事してなかったような……?」
 琥珀川は飛び去ってゆくグァンテを眺める。
 ある意味、グァンテが今回の事件で一番の謎だったといえる、のかもしれない……。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年03月11日
宿敵 『マスクコレクター』 を撃破!


挿絵イラスト