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心の悲鳴

#UDCアース

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#UDCアース


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 嘲る声が聞こえる。
 汚い、臭い、病気が伝染る……どうして? 私、毎日お風呂に入っているよ。病気だってしてないし、健康だよ。
 何言ってるか分からない、ゾンビ、気持ち悪い……どうして? みんなと同じ言葉を使っているよ。
 少女がどれだけ努力しても虐げられる日々は、終わらない。
 女子生徒に髪を引っ張られ、引きずり回される。
 男子生徒には突き飛ばされ、踏みつけられる。
 言い返しても助けを求めても、何を言っているか分からないと突き放され、終わりの光は、見えない。
「いじめられるほうが悪いんだって。私のどこが悪いのかな、全然分からないの……」
 教師や両親からはいじめについて、「いじめられる貴女が悪い」と突き放された。
 追い詰められた少女の救いは、話を聞いてくれる存在――ボスUDC怪物しか居なかった。
『疲れちゃったのね、大丈夫よ。おかあさまだけは貴女の味方よ。貴女を傷つける子たちは、おかあさまが懲らしめてあげるわ』
『おかあさまは、きみが望むものをくれるよ。だから安心して、おかあさまを召喚して?』
 本校舎の隣にある、旧校舎の、埃にまみれた教卓が、光り輝いている。
 ボスUDC怪物と配下UDC怪物の声が少女の耳に優しく掛けられ、甘い香りが辺りを包んで、少女を安心させた。
「その方法は怖いけど……いっぱいぎゅって、してくれる? 頭を撫でて、くれる?」
 誰もしてくれない愛情表現を求め、少女はカッターの刃をカチカチと伸ばす。
 おかあさまを召喚する方法は、自分の首を切って、血を光の中に注ぐこと。
 頸動脈を傷つけて出血死しても、おかあさまが生き返らせてくれる。おかあさまを信じぬけば出来るハズだと、配下UDC怪物の声が言う。
「いじめられるのは、私が悪い子だから。おかあさまならきっと私を、“良い子”にしてくれるよ……ね?」
 少女は震えながら、首筋に刃をあて、何度かためらって失敗するも、ボスUDC怪物を召喚しようと頑張っていた。

「文明レベルが上がっても、消えない醜さは有るのですね。皆さんは、どう思います? いじめるほうが悪い? いじめられるほうが悪い? それとも両方悪い? ……善悪の決着がつかないから、いじめは無くならないんでしょうね」

 とある日本の中学校でUDC怪物が召喚されようとしていること、そして予知の内容――少女の現状を話す、柴山・アキト。

「この子の頑張る方向が間違っているのは、明白ですが……UDC怪物にたぶらかされている状態なので、何とも言えませんね。旧校舎には他の生徒は居ませんが、本校舎のほうに、少女をいじめている生徒たちが残っています。昼間なので、全員居るようですね」
 一応、少女をいじめている女子生徒と男子生徒の名前と顔写真のデータを開くと、四クラスの一学年の中、約8割の生徒たちが、少女をいじめている事実となる。
「いじめについてですが、少女の兄が都会で大成功し、この中学の人間はレベルが低い、とネットライブ中に言い放ったことにより、少女へのいじめが始まったようです」

 調査したいじめの原因についても話し、先ずは旧校舎へ向かって儀式の妨害や説得を頼みます、と一礼する。
 召喚が失敗するとボスは不完全な状態となるが、その強さを甘く見ないようにと念を押して。

「皆さんなら、この少女の……心も救ってくれるのではないか、と私は期待してしまいます。ですが無理はなさらず……どうか皆さんも、ご無事でありますように」
 深々と頭を下げ、猟兵達を旧校舎の前へ送り出した。


芦原クロ
 閲覧ありがとうございます。
 世界観や設定などに問題が無い範囲であれば、自由に動いて頂いて大丈夫です。
 されたら嫌なことなどは、明記してくだされば、しませんのでご安心ください。

 少女の心を救ったり、生徒たちを懲らしめるリクエストも、有難くお待ちしております。

 以下、章の簡単な説明です。
 ※予知の段階なので、UDC怪物はまだ召喚されていません。

 第1章は【冒険】です。
 説得や儀式の妨害などによって、UDC怪物の召喚を阻止することが出来ます。

 第2章は【集団戦】です。
 前章で召喚を阻止できれば、召喚途中にあるボスが、召喚を完遂させるために無数の配下を呼び寄せてきます。
 配下との戦いになります。戦場は旧校舎です。

 第3章は【ボス戦】です。
 召喚が中途半端な状態の、不完全なボスと戦闘になりますが、元々が強いです。
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第1章 冒険 『UDC召喚阻止』

POW   :    UDCの発生原因となりそうなものを取り除く

SPD   :    校内をくまなく調べ、怪しげな物品や痕跡がないか探す

WIZ   :    生徒達に聞き込みを行い、UDCの出現条件を推理する

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

シビラ・レーヴェンス
露(f19223)
優劣をつけたいのか。余裕がないのか。ストレス発散か。
どちらにしても理解に苦しむ行為だし共感したくはない。
どちらが『悪』かの返答を隣の露にも聞かれたが…さて。
「些細なことで狩られる側に反転するのを想像できないんだろう。
その差に多少でも思いを巡らせないから生じるのかもしれないな。
……。…やられたらやり返されるということを考えてなのだろう。
露。君も戦いに身を置く存在だ。理解はしているだろう?」
隣の露が渋い表情をしていたので極力簡単な言葉に変えてみた。
「そして、どちらが悪かは加害者の方だと私は考えている。
被害者が無抵抗だから、これは冗談だったんだ、唯の遊びだろ、
…などが行為の正当性になるとはとても思えない。理解できん」

…。やれやれ。【小さい援軍】の『私』達で少女を探す。
私は儀式自体を潰したかったが露は少女のことが気になるようだ。
少女を発見するまで露と共に儀式妨害を試みてみようか。
情報は学校の生徒に…聞くと何故か毎回面倒なことになるな。
時間もないし今回はしかたがない。聞きまわる。


神坂・露
レーちゃん(f14377)
どちらが悪いかは…いじめっ子達と大人が悪いと思うけど。
レーちゃんはって聞いてみたら片方の眉を少し跳ねて…。
うん。あたしと一緒の意見だったみたいだわ。よかった~♪

『少女の捜索と儀式妨害を同時にする』ってレーちゃん。
あれ?儀式妨害を先にするんじゃないの?いつもと違うわ。
なんであたしの考えてることがわかったのかしら?かしら?
でもレーちゃん優しいわ。えへへ♪大好き❤

妨害の情報は学校を制服を着て歩き回って捜すわ。わーい。学校。
やっぱりレーちゃんって目立つのね。すっごく注目されてるわ♪
あたしも目が合った学生さんに笑顔で手を軽く振ってみるわよ。
レーちゃんは学校の噂話から情報を得ようと考えてるみたい。
それから被害者の女の子の話もそれとなく聞いてるみたいね。
女の子の話になると急に変な空気になって言葉が否定的になって。
なんだか女の子の方が悪いって雰囲気で…とても嫌な感じだわ。
学生の誰かが女の子との関係をレーちゃん聞いたら。
『私の尊敬する先輩だ』だって。えへへ♪すっきりしたわ。




 丁度、昼休みになった時間帯で、シビラ・レーヴェンスが旧校舎に向け、小さい援軍を展開。
 黒いヴェールをかぶった、愛らしい手乗りシビラが沢山、召喚される。
 沢山の手乗りシビラ達は少女を捜す為、旧校舎へ入って行った。
 少し意外そうに、神坂・露がシビラの顔を覗き込んで。
「少女の捜索と儀式妨害を同時にするってレーちゃん。あれ? 儀式妨害を先にするんじゃないの? いつもと違うわ」
「……」
 沈黙を挟んでみるが、露はじっとシビラを見つめたままで。
「私は儀式自体を潰したかったが露は少女のことが気になるようだからな」
「なんであたしの考えてることがわかったのかしら? かしら? でもレーちゃん優しいわ。えへへ♪ 大好き」
 語尾にハートマークがつきそうな程、嬉しそうな声色で、露は思ったことをそのまま口にして。
 二人は学校の制服姿で、本校舎のほうへ向かう。
(「優劣をつけたいのか。余裕がないのか。ストレス発散か。どちらにしても理解に苦しむ行為だし共感したくはない」)
 そう思案するシビラの不機嫌そうな空気に気付き、露は隣を並んで歩きながら、シビラに話し掛ける。
「どちらが悪いかは……いじめっ子達と大人が悪いと思うけど。レーちゃんは?」
 露の問い掛けに、シビラの片眉が少し動く。
「些細なことで狩られる側に反転するのを想像できないんだろう。その差に多少でも思いを巡らせないから生じるのかもしれないな……」
 正直な意見を露に話す、シビラ。
「……やられたらやり返されるということを考えてないのだろう。露。君も戦いに身を置く存在だ。理解はしているだろう?」
 訊き返すと、露は渋い顔をし、小首を傾げている。
 難しすぎたのだろうと直ぐに判断したシビラは、露にも分かるように言葉を選んで。
「どちらが悪かは加害者の方だと私は考えている。被害者が無抵抗だから、これは冗談だったんだ、唯の遊びだろ、……などが行為の正当性になるとはとても思えない。理解できん」
「うん。あたしと一緒の意見みたいだわ。よかった~♪」
 ほっと胸をなでおろす、露。
(「情報は学校の生徒に……聞くと何故か毎回面倒なことになるな。時間もないし今回はしかたがない。聞きまわるか」)
 廊下に出ると、昼休みを過ごしている生徒達であふれかえっていて。
 女子も男子も美しいシビラに一斉に注目し、ざわつき始める。
「ちょっと見てみろよ、美少女が歩いてる」
「マジ? うっわ、めちゃくちゃ可愛いな、二人とも」
 一目見ようと教室からも慌ただしく生徒達が出て来て、露はシビラだけが注目されているのだと判断し。
(「やっぱりレーちゃんって目立つのね。すっごく注目されてるわ♪」)
 自分のことのように誇らしく、嬉しく感じている露。
 視線が合った学生に対しては、笑顔で軽く手を振り、その愛くるしさに女子もきゃあきゃあと喜びの悲鳴をあげている。
 どうしたのかと不思議がる露は、自分の魅力に気付いていない。
(「わーい。学校」)
 物珍しそうに周囲をきょろきょろと見ている露の隣で、シビラが立ち止まる。
 数人の女子生徒に声を掛けられたのだ。
 早速、学校の噂話から情報を得ようとしている、シビラ。
 露も聞き入っていたが、被害者の女子の話になると、急に変わった悪意のある空気を敏感に察して。
「昼休みになるとすぐどっか逃げるんだよね、あの子」
「旧校舎に居るって噂だよー、あんな汚いところ、あの子にちょーお似合いじゃない?」
「旧校舎ごと消えてなくなればいいのにね? 存在自体うざいし、きもいし」
(「なんだか女の子の方が悪いって雰囲気で……とても嫌な感じだわ」)
 悪意たっぷりの言葉に、露は居心地の悪さを感じる。
「あの女のことなんて話してても、面白くないって。君ら転校生?」
「君たちみたいな可愛い子が、何であいつのこと気になるの? どういう関係?」
 男子生徒も加わり、関係性を訊かれると、シビラは庇うように露の前へ出て。
「私の尊敬する先輩だ」
 きっぱりと言い切るシビラに、ざわついていた生徒達が一斉に、声を無くしてシーンと静まり返った。
(「えへへ♪ すっきりしたわ」)
 シビラの後ろで、露は嬉しそうに笑った。

 旧校舎の暗い一室で、少女が独り、教卓の光に向かって喋り掛けている。
 カタン、と小さな物音に、大袈裟なほど怯えた反応を見せた少女は、常日ごろから気を張り詰めて警戒しているようだ。
「だ、誰?」
 震えた声を出しながら、物音がした方向へ近寄る、少女。
 そこには小さなシビラが一人。
「……可愛い。どこから来たの? あなた、名前は?」
 話しかける少女の表情が、くしゃりと悲しみに歪む。
「私の友達に、なって……独りはもう、嫌なの……」
 本心をさらけ出し、少女は涙を零した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

川村・育代
あたしはこういう奴には本気で頭にくるのよ。
下手人達にはしかるべき罰を与えないと気が済まないわ。
あたしも一応猟兵だから殺しはしないけど、原因になった生徒や兄には不具や盲目になってもらうぐらいのお仕置きはさせてもらうわね。
兄はネットで炎上させて破滅させるおまけも付けておくわね。
連鎖する呪いで各種事故に遭ってもらって二度とそんなふざけた真似が出来ないように反省してもらうわ。
さらに呪詛で呪いの威力をブーストさせて苦痛などを倍増させられるようにしておくわ。
こういう手合いには自分のやったことを身体で分からせないと治らないから。


鳴上・冬季
「人は自分と違うものを僻み嫉み迫害しやすい生き物です。目についてしまったこと、苛めて良いと思わせてしまったことが問題だっただけで、悪いというなら、それは双方人間だったことでは?」
嗤う

「人は自分がされたことがないことに対しては、創造力が働かない生き物です。1番良いのは、その身をもって経験することです」
嗤う

「苛めた者、見なかった振りをした者、訴えを叩き潰した者、等しく同じ経験をするべきでしょう」
そのクラスにいた生徒、担任、教頭校長にUC使用
子供達には自分が理不尽に精神的肉体的に貶められ苛められる悪夢
大人には事実隠蔽を新聞やネットで晒され首を言い渡される悪夢を

「それでは旧校舎に向かいましょうか」
嗤う



 まだ少女の悪口を言っている生徒達に、教師まで交じり、共に嘲っている。
(「あたしはこういう奴には本気で頭にくるのよ」)
 いじめを受けた子の怒りや悲しみ、様々な負の感情を知っている川村・育代は、心の底から憤り。
「人は自分がされたことがないことに対しては、創造力が働かない生き物です。1番良いのは、その身をもって経験することです」
 片方の口の端を上げて嗤う、鳴上・冬季。
「そうね。こういう手合いには自分のやったことを身体で分からせないと治らないから」
 育代は頷いて冬季から離れ、少女を嘲っている連中のほうへ向かう。
(「あたしも一応猟兵だから殺しはしないけど、下手人達にはしかるべき罰を与えないと気が済まないわ。不具や盲目になってもらうぐらいのお仕置きはさせてもらうわね」)
 原因になった生徒や兄に対象を絞り込み、育代は連鎖する呪いを発動。
(「各種事故に遭ってもらって二度とそんなふざけた真似が出来ないように反省してもらうわ。兄はネットで炎上させて破滅させるおまけも付けておくわね」)
 育代にとっては、そこまでする程、いじめる側や原因となった者が『悪』なのだ。
 呪詛を用いて呪いの威力を高め、死なない程度に苦痛などを倍増させられるようにして。
 生徒の幾人かが階段から転落したのを皮切りに、不慮の事故が相次いだ。

「人は自分と違うものを僻み嫉み迫害しやすい生き物です。目についてしまったこと、苛めて良いと思わせてしまったことが問題だっただけで、悪いというなら、それは双方人間だったことでは?」
 人が好きな冬季は悠々と校舎の廊下を進み、笑みを絶やさずに呟く。
 美形の冬季を、女子生徒達が見逃す筈も無く、黄色い悲鳴がいくつも上がって。
 興味津々の男子生徒達も引き連れ、少女のクラスへ。
 担任や、他の教師達もちょうど集まっており、冬季はそっと嗤う。
「苛めた者、見なかった振りをした者、訴えを叩き潰した者、等しく同じ経験をするべきでしょう。殺しはしません。貴方達が死にたくなるだけです」
 UCを使い、痛覚のある悪夢を放つ。
 指定範囲内に居た者はバタバタと倒れ、眠りについた。
 そして直ぐにうなされたり、悲鳴のような寝言を上げたりする者達。
 生徒達には、自分が精神的にも肉体的にも理不尽に貶められ、苛められる悪夢を。
 大人達には、事実隠蔽を新聞やネットで晒され、解雇を言い渡される悪夢を見せていた。
「それでは旧校舎に向かいましょうか」
 冬季は青い瞳を細め、口端を片方だけ上げて嗤った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『蜃』

POW   :    きみが望むものを
【充満した幻を生み出す煙】から、戦場全体に「敵味方を識別する【敵対者の最も大切なもの】」を放ち、ダメージと【幻覚と混乱】の状態異常を与える。
SPD   :    きみの後悔を
自身が装備する【幻を生み出す煙】から【過去・現在・未来で最も恐れる事の幻】を放ち、レベルm半径内の敵全員にダメージと【幻覚と混乱】の状態異常を与える。
WIZ   :    永遠はすぐそこに
【蜃気楼による幻】を披露した指定の全対象に【「見ているもの」と永遠に共にいたいという】感情を与える。対象の心を強く震わせる程、効果時間は伸びる。

イラスト:おいた

👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



『負の気配が薄まっている? こんな状態じゃ、生き血を捧げても、おかあさまが召喚出来るかどうか……』
 配下のUDC怪物が、本校舎の変化に気付く。
「あ、どうしよう、外に出て行っちゃった。誰かに踏まれたりしたら……」
 手のひらサイズの子を、追い駆けようとした少女は、自分をいじめている連中を思い出して、恐怖で身を強張らせる。
 昼休みという長い時間、連中に見つかったら、酷い目に遭わされる。
 だからこそ、ここに隠れていたのだ。
 でも、と少女は、手のひらサイズの子まで酷い扱いをされたら……と不安になり、震える手で扉を開け、教室から出てゆこうとする。
『待って、どこに行くの? おかあさまを召喚してよ。召喚するまで、ここから出すわけにはいかないよ』
 埃のかぶった教卓、淡く光る中心へ、少女の頭を押さえつけて。
 気づけば、3人に増えた配下のUDC怪物が、少女の体を押さえ、もう1人が頭を押さえて動けなくさせる。
「な、なにするの……」
『きみの首をね、ちょっと切るだけだよ。おかあさまが召喚されたら、きみが悩んで苦しむことも無くなるから……ね?』
 更に増えた配下UDC怪物達が、『早く早く』と、楽しそうに笑いながら急かした。
シビラ・レーヴェンス
露(f19223)
少女を発見した『私』の情報を元に急ぐぞ。
使用していないらしい教室の扉を開くと少女と配下怪物達。
少女を組み伏して首に刃物を宛がっていた。これはマズい。

…?早急に少女を救出しなければいけないはずだが…。
心なしか室内が少し霞んでみえる…な。これは…?
気づけば隣にいるはずの露が目の前にいて立ちはだかる。
そして彼女は素早い動きで私の肩を愛剣で斬りつけて来た。
む?想定していなかったから一瞬回避行動が遅れた。
傷は本物だが眼前の露は偽物か。やれやれ。
高速詠唱の早業で【熄術呪】を十秒だけ行使する。
これで配下怪物の術をあっさりと打ち破れるはずだ。
効果は教室の隅々に至るまで及ぼすはずだから実質無効化だな。

肩の怪我のことを説明するとやはり露は怒っていて。
露が配下怪物達と戦闘している間に私は肩の傷の手当をしよう。
それから少女の救出を。もし首に怪我をしていたら応急処置を。
「遅くなったな。すまない。…大丈夫か?」
「…手当はしたが急場しのぎにすぎない。後で医師に診てもらえ」
手乗りの子?…ああ。無事だ。


神坂・露
レーちゃん(f14377)
ちまレーちゃんの報告で女の子のいる教室に急ぐわよ。
扉を開けたら女の子の首に刃物が押し当てられてて…。
急いで助けないと邪神召喚もそうだけど女の子が危険よね。

先ずは怪物達から女の子を引き離さないと…って考えたけど。
なんだかお部屋が揺らいで見えるわ?この煙は何かしら?あれ?
気が付いたら目の前にレーちゃんが居て思い切り頬を叩かれたわ。
…え?レーちゃ…あたし叩かれたの?なんで?
質問しよーとしたレーちゃんの姿が歪んで消えて。…あれ?

いつの間にかレーちゃんは隣に移動してて肩に怪我してて?
状況説明でよーやくわかったわ。むぅ!配下怪物達のせいなのね!
「例え幻でも、あたしのレーちゃんになんてことさせるのよ!」
全力魔法のブレス攻撃で思い切り【月狼の吐息】を怪物達へ放つわ!
もうプンプンよ。レーちゃんにも怪我させちゃってるし。ぷんぷん!

レーちゃんの止める声が聞こえた気もするけど気にしないわ!
被害者の女の子はレーちゃんがしっかり護ってくれるでしょうし!
ここは一般人さんいないみたいだし!




「少女を発見した“私”の情報を元に急ぐぞ」
 シビラ・レーヴェンスが告げ、神坂・露が頷いてからシビラと共に急いで少女の居る教室へ。
 教室の扉を開くと、目に映った光景は――少女の首に鋭い刃を宛がっている、楽しそうな配下UDC怪物達の姿。
(「これはマズい」)
「急いで助けないと邪神召喚もそうだけど女の子が危険よね」
 シビラの考えが分かっているように、露は素早く言葉を掛け、前へ出る。
 少女を救出する為、同じく向かおうとしたシビラだったが、なにか違和感を得て。
(「心なしか室内が少し霞んでみえる……な。これは……?」)
 教室内に漂う煙が、どんどん充満してゆき、シビラも露も、一瞬お互いを見失い。
(「先ずは怪物達から女の子を引き離さないと……」)
『きみの後悔を』
 露が配下UDC怪物の一体目を攻撃しようとした瞬間、煙がぶわっと一気に広がり。
「なんだかお部屋が揺らいで見えるわ? この煙は何かしら? あれ?」
 露に向けられた配下UDC怪物の攻撃は、決まった範囲内に居る者へも放たれるもので。
(「……? 隣にいたはずだが……」)
 まるで立ちはだかるように、シビラの目の前に居るのは、露。
 一瞬で間合いを詰め、彼女は愛剣でシビラの肩を斬りつけた。
(「む? 想定していなかったから一瞬回避行動が遅れた。傷は本物だが眼前の露は偽物か。やれやれ」)
 シビラがいち早く気付いた通り、幻だ。
 露のほうにも、幻のシビラが目の前へ迫り、露は頬を思い切り叩かれた。
「……え? レーちゃ……」
 敵から見せられたのは、過去・現在・未来で最も恐れる事の幻。
 シビラにとっては露からの攻撃、露にとってはシビラからの攻撃。
 お互い、恐れていたものは、大好きな相手からの拒絶の籠もった攻撃だった。
「……あたし叩かれたの? なんで?」
 大きなショックを受ける、露。
 心を抉られるような痛みが、悲しみが、露の中で膨れ上がろうとした瞬間。
「これで配下怪物の術をあっさりと打ち破れるはずだ。効果は教室の隅々に至るまで及ぼすはずだから実質無効化だな」
 高速詠唱と早業を使って指を鳴らし、熄術呪を十秒だけ行使する、シビラ。
「……あれ?」
 露の前に居た、シビラの幻は歪んで消えた。
(「いつの間にかレーちゃんは隣に移動してて……肩に怪我してて?」)
 状況の整理がつかない露に、肩の傷や幻のことを隣で淡々と説明する、シビラ。
(「状況説明でよーやくわかったわ。むぅ! 配下怪物達のせいなのね!」)
 先ほどの悲しみも吹き飛ぶほど、露は配下UDC怪物達へ怒りを向け。
「例え幻でも、あたしのレーちゃんになんてことさせるのよ!」
 全力魔法とブレス攻撃の技能を組み合わせ、露は口内に溜めた力を撃ち出し、レーザーブレスで敵の群れを排除。
(「やはり怒っているな。露が配下怪物達と戦闘している間に私は肩の傷の手当をしよう。それから少女の救出を……」)
 限られた時間の中、冷静に思案し、てきぱきと手当を済ませる、シビラ。
「もうプンプンよ。レーちゃんにも怪我させちゃってるし。ぷんぷん! レーちゃんの止める声が聞こえた気もするけど気にしないわ!」
 怒りの声を上げながら、攻撃の手は休めない、露。
(「被害者の女の子はレーちゃんがしっかり護ってくれるでしょうし! ここは一般人さんいないみたいだし!」)
 シビラを信じて、思う存分レーザーブレスで蹴散らせると判断した露は、月狼の吐息を配下UDC怪物達に向けて吐き続けた。
「遅くなったな。すまない。……大丈夫か? ……手当はしたが急場しのぎにすぎない。後で医師に診てもらえ」
 シビラは配下UDC怪物の手から少女を救い、首の怪我を見て応急処置をほどこす。
「あ、ありがとう、ございます……あ、あの、手に乗るくらいの小さな子が居て、その子が大丈夫かどうか……」
 UDC怪物達に怯えながらも、自分以外を心配する、少女。
「手乗りの子? ……ああ。無事だ」
 いつも通り冷淡な口調で返すシビラだが、雰囲気は何処となく優しげで、少女を安心させるには十分だった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

川村・育代
本性を現したわね。
たとえ、オブリビオンでも彼女のことを本当に思って現れたのなら、どうしようかと思っていたのだけど、それが本音だったら心置きなく倒せるわね。
子ども達のために作られた存在の本当の力を見せてあげる。
幻は相手にとって都合の良いイメージを流し込む呪いのような物だから、呪詛の力をバリアのように使って対抗するわ。
実は、あたしもこの手のことは得意なのよ。
スーパー変身の力で身体能力を高めてからの跳び蹴りでその殻ごと叩き割ってあげるわね。



「本性を現したわね」
 川村・育代が、少女を捕まえようとしている配下UDC怪物の前へ飛び込んで。
「たとえ、オブリビオンでも彼女のことを本当に思って現れたのなら、どうしようかと思っていたのだけど、それが本音だったら心置きなく倒せるわね」
『心外だなぁ、ぼくは嘘をついていないよ。深く眠ってしまえば、悩みも苦しみも無くなる……本当でしょ?』
 深い眠りとは、死のことだろう。
 わざわざ遠回しに言っているところが、嫌な意味で、狡猾だ。
「深い、眠り……」
 少女が呟くと、配下UDC怪物は少女の気を惹く為に語り掛ける。
『そうだよ、学校にも家にも居場所が無いんでしょ? だったらさ、眠っちゃえば……』
 それ以上は語らせまい、と。
 育代が蹴りを叩き込んで配下UDC怪物を追い払い、耳を貸さないようにと少女へ告げて。
(「幻は相手にとって都合の良いイメージを流し込む呪いのような物ね。呪詛の力でバリアが作れるか試してみるわ。……あたしもこの手のことは得意なのよ」)
 呪詛を展開し、育代はちらりと少女を見てから。
「子ども達のために作られた存在の、本当の力を見せてあげる」
 スーパー変身を発動した育代が、魔法少女最終フォームとなり、姿を変える。
 子ども達を守りたいという気持ちが強ければ強いほど、戦闘能力が上がるUCだ。
「その殻ごと叩き割ってあげるわね」
 跳躍し、配下UDC怪物の死角から飛び蹴りを浴びせ、育代は積極的に配下UDC怪物達を倒していった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

鳴上・冬季
九尾の手弱女が現れた瞬間首を刎ねて八つ裂きにする

「仏に会えば仏を殺せ。実によい言葉です。我が敬愛する師は刃覇の封神後、そんな笑みを浮かべたことがない」

「思い上がった貴様らに、蜃の権能の正しい使い方を教えてやろう。…死んで償え」
UDC怪物が身体制御を奪われお互い殺しあって激痛の中召喚に失敗する夢
生贄少女に返り討ちにあって召喚に失敗し滅ぼされる夢
をUDC怪物が継続する精神ダメージで消滅するまで繰り返す
その間黄巾力士にオーラ防御で生贄少女を庇わせ自分は功夫でUDC怪物を蹴り飛ばし生贄少女の傍から排除

「間違った努力が得意なお嬢さん。助けを求める相手を間違えば死ぬだけと理解できましたか」
嗤う



『永遠はすぐそこに』
 景色が揺らぎ、配下UDC怪物達は蜃気楼によって、鳴上・冬季に幻を見せた。
 冬季の師が幻になって現れ、たおやかな微笑みを冬季に向けて。
 が、冬季は躊躇無く幻の首を刎ねた。
『嘘だ、永遠に共にいたいという感情を与える筈なのに』
『なぜ感情が働かないんだよ!?』
 動揺する配下UDC怪物達が、いくら同じ幻を見せても、冬季は動じること無く、幻が消えるまで八つ裂きにする。
「仏に会えば仏を殺せ。実によい言葉です。我が敬愛する師は刃覇の封神後、そんな笑みを浮かべたことがない」
『笑うっていう、たった一つの違いだけで?』
『理解出来ないよ』
 冬季が口にした理由を聞いても、配下UDC怪物達は納得しない。
 機微に疎く、幻を見せれば誰でも容易く虜になると思っているようで。
「思い上がった貴様らに、蜃の権能の正しい使い方を教えてやろう」
 仙術・羊魚之夢を発動させ、自力での覚醒が不可能な悪夢を見せる、冬季。
 配下UDC怪物達がお互いに殺し合い、激痛の中で召喚に失敗する絶望的な、夢。
 あるいは、生贄として捧げる筈だった少女に、返り討ちにされて召喚が出来ないまま滅ぼされる屈辱的な、夢。
「……死んで償え」
 追加攻撃により、配下UDC怪物達は順々に悲鳴を上げ、消滅してゆく。
 残りの配下UDC怪物達は、自分達の意識がある内に……と、少女のほうへ急いで。
 冬季はすかさず、オーラ防御を込めた宝貝・黄巾力士を少女の前へと放ち、配下UDC怪物達に触れられないよう、少女を庇う。
『おかあさ……』
 焦燥から判断力が鈍った配下UDC怪物達は、ボスUDC怪物に助けを求める途中で、冬季に蹴り飛ばされ。
 得意とする功夫の蹴り技を繰り出し、少女の周囲に群がった最後の配下UDC怪物達を消滅させた。
「間違った努力が得意なお嬢さん。助けを求める相手を間違えば死ぬだけと理解できましたか」
「は、はい……」
 語り掛けて嗤う冬季に、少女は震えながら返事をした。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『母を騙る母成れぬ少女』

POW   :    「お母さんの歌を聴いてお昼寝しましょう?」
【聴くと幼児退行する子守唄】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    「お昼寝の前にお遊びするのね?」
【当たると幼児退行する様々なおもちゃ】で武装した【今まで助けてきた子供】の幽霊をレベル×5体乗せた【布団】を召喚する。
WIZ   :    「アナタも私の子供よ」
【母性】を籠めた【当たると幼児退行するビンタ】による一撃で、肉体を傷つけずに対象の【敵対心】のみを攻撃する。

イラスト:番場たくみ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は一一・一一です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



『私の子供達……可哀想に、おかあさんが仇をとってあげる』
 配下UDC怪物達との戦闘が終わり、数秒静まり返った室内で突如、響く声。
『その子は、誰からも必要とされない子よ。要らない子なら、今日からその子は私の子供……さあ、いらっしゃい?』
 不完全な姿で現れたボスUDC怪物が、少女に語り掛ける。
「誰からも、必要とされない……」
 両親や教師の冷たい顔が脳裏をよぎって、少女は汗を垂らす。
 どれだけ記憶を辿っても、自分を必要だと言ってくれた人は、居ない。
 その事実に困惑している少女に、ボスUDC怪物がゆっくりと歩み寄る。
『私は、アナタを必要としているわ。私の可愛い子供だから』
 金縛りにあったかのように、身動き出来ずにいる少女へ、ボスUDC怪物の手が迫る。
神坂・露
レーちゃん(f14377)
えへへ…。この旧校舎…ボロボロでもう使えないわね。多分。
レーちゃんがため息吐くけど仕方ないわ。あたし怒ってたんだもん。

『おかーさん』が女の子に触れる前にあたしは女の子の前に立つ。
普通のスピードじゃあ難しいから【女皇の剣舞】のスピードでね。
もし他の猟兵さんが保護してたらあたしのは無い方向で♪わーい。
「『誰からも』はちょっと大袈裟だわ。ちゃんと居るもの!」
えへんと胸を張って仁王立ちで『おかーさん』に言ってみるわよ。
え?この女の人(ボスUDCのこと)の名前じゃないの?おかーさん。
「…むぅ。だってだって、自分で名乗ったらそー思うじゃない…」
とにかく『おかーさん』にはこの女の子は渡さないわ。
え?女の子を抱きしめて頬ずりしながらだと決まってない?
とっても可愛いし健気なのよ。この子。ぎゅうってしたくなるわ?

女の子を救ったから改めて。
リミッター解除してから限界突破して【女皇の剣舞】発動よ♪
ちゃんと熨斗つけて還してあげるわ。『おかーさん』!!
攻撃はレーちゃんとの連携で。


シビラ・レーヴェンス
露(f19223)
周囲を確認して自然とため息が出た。
思い切りやったな。組織に怒られないといいが…。

露がボスUDCの手から少女を助けたのはいい。
ボスUDCの名は『おかーさん』ではないと思うぞ。
彼女(ボスUDC)も心なしか唖然としている気がする。
それから初対面の少女に私と同じようなことをするな。
突然のことで彼女(少女のこと)も戸惑っているだろう。
「まあ。与太話はこの辺にして…還すぞ」

パフォーマンスで私の身体機能を一時的に上昇させて準備を。
そしてリミッター解除後に封印を解き限界突破して完了だ。
全力魔法の高速詠唱で【砕霊呪】をボスUDCに叩き込んでやる。
硬いと面倒だから魔術に破魔と鎧防御無視も付与しておこう。

主力の露の援護のために動く。周囲の者達の連携や協力は必須だ。
私は露達の攻撃の合間に魔術を叩き込むように行使する。
例えばボスUDCが回避した一瞬の隙に…とかな。

「今までよく戦ってきたな…」
ボスUDCを還してから少女を抱きしめ丁寧に撫でてやる。
今までが今までだったんだ。この位はしてもいいだろう。




「思い切りやったな。組織に怒られないといいが……」
 どう頑張っても隠し切れない派手な破壊痕が、旧校舎内にいくつも有り、シビラ・レーヴェンスは無意識に溜め息を吐く。
「えへへ……。この旧校舎……ボロボロでもう使えないわね。多分」
 神坂・露がシビラの溜め息を聞いて、少ししょげたが、すぐに気を取り直して。
(「レーちゃんのため息……仕方ないわ。あたし怒ってたんだもん」)
 と、胸中で主張する、露。
 ボスUDC怪物の手が、少女に迫っているのに気づけば、女皇の剣舞を展開し、猛スピードで間に入って少女の前へ立つ、露。
「おかーさん! “誰からも”はちょっと大袈裟だわ。ちゃんと居るもの!」
 仁王立ちで胸を張り、えへんと言い切って。
「露がボスUDCの手から少女を助けたのはいい。だがボスUDCの名は“おかーさん”ではないと思うぞ」
「え? この女の人の名前じゃないの? おかーさん」
 シビラが冷静にツッコミを入れると、露は不思議そうに小首を傾げ、ボスUDC怪物に指まで差して。
 無言のシビラに、露は唇を尖らせて。
「……むぅ。だってだって、自分で名乗ったらそー思うじゃない……」
『ふふ、呼び方はそれでいいわよ。私は様々な子たちのお母さんだから。可哀想な子たちのお母さんよ。アナタも私の子供になりたい?』
 母というワードに酔っているかのような口ぶりで、ボスUDC怪物が問う。
「とにかく“おかーさん”にはこの女の子は渡さないわ」
 自分への問いかけをぶった切り、露は堂々と主張。
 セリフこそは決まっているものの、露は少女を抱きしめているので、姿が決まらず、可愛らしいことになっている。
「私にしていることを、初対面の少女にするな。突然のことで彼女も戸惑っているだろう」
「え? 女の子を抱きしめて頬ずりしながらだと決まってない?」
(「ボスUDCも心なしか唖然としている気がする……」)
 露の言葉に軽く頷きつつ、ボスUDC怪物の動向観察も忘れない、シビラ。
 ボスUDC怪物は目を丸くして、流れに取り残され、突っ立っている。
「だってだってとっても可愛いし健気なのよ。この子。ぎゅうってしたくなるわ?」
 言われたことの無い褒め言葉を受け、露の腕の中で少女は真っ赤になっていた。
「今までよく戦ってきたな……」
 シビラも少女を褒め、抱きしめると丁寧に撫でて。
 少女は二人の優しさが、温かさが、思い遣りが嬉しくて、堰を切るように涙をぼろぼろと零した。
(「今までが今までだったんだ。この位はしてもいいだろう」)
「いいなー。レーちゃん、あたしもー!!」
「なぜ君まで撫でないといけないんだ」
 自分にも、と催促してくる露をいつものように軽くかわして、少女を安全な位置まで下げてから。
「まあ。与太話はこの辺にして……還すぞ」
 技能によって身体機能を一時的に上昇させながら、シビラが冷静に言い放つと、和やかだった空気が一変し。
 露もシビラと同タイミングでリミッターを解除し、限界突破。
「ちゃんと熨斗つけて還してあげるわ。“おかーさん”!!」
 銀色の疾風を纏った露が駆け出し、風でボスUDC怪物を切り裂く。
『お昼寝しましょう?』
 召喚されたいくつもの布団、次に子供の霊が召喚される寸前、露の風が嵐の如き勢いで布団を飛ばし、駆け回りながら切り刻む。
 封印を解き、高速詠唱と全力魔法を組み合わせた青白い光の柱をシビラが放ち、狙いすましたかのように、露の攻撃を避けていたボスUDC怪物に直撃させて。
『お……お母さんの歌を聴いて?』
 僅かによろめき、聴くと幼児退行する子守唄を歌おうとするが、あらゆる角度から駆け回っている露の風に、阻まれる。
(「硬いと面倒だから魔術に破魔と鎧防御無視も付与しておこう。周囲の者達の連携や協力は必須だ」)
 冷静に戦況を見極め、思案するシビラ。
 露以外の者とも連携や協力を惜しまない様子で、シビラは攻撃の機会が訪れるのを待っていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アス・ブリューゲルト(サポート)
「手が足りないなら、力を貸すぞ……」
いつもクールに、事件に参加する流れになります。
戦いや判定では、POWメインで、状況に応じてSPD等クリアしやすい能力を使用します。
「隙を見せるとは……そこだ!」
UCも状況によって、使いやすいものを使います。
主に銃撃UCやヴァリアブル~をメインに使います。剣術は相手が幽霊っぽい相手に使います。
相手が巨大な敵またはキャバリアの場合は、こちらもキャバリアに騎乗して戦います。
戦いにも慣れてきて、同じ猟兵には親しみを覚え始めました。
息を合わせて攻撃したり、庇うようなこともします。
特に女性は家族の事もあり、守ろうとする意欲が高いです。
※アドリブ・絡み大歓迎、18禁NG。


鳴上・冬季
「それは確かに必要でしょう。私達は貴女の餌ですから」
嗤う

少女に
「行けば喰われますから、激痛の中で死ぬことになります。しかもあれは魂が消滅するまで与えた激痛を喰らうタイプです。この星の寿命が尽きるまで邪神に喰われ続ける選択はお止めなさい」
「貴女を必要とする人は貴女の未来にいます。今の貴女の経験が、貴女と同じ子供達を救うのです。詳しい話はこの後しましょう」
黄巾力士にオーラ防御で庇わせつつ砲頭や金磚から火行の徹甲炸裂焼夷弾連射させる
自分は雷公鞭振るい雷撃

「黄巾力士は存在自体が宝貝。雷公鞭も宝貝。万に一つも貴女の勝ち目はありません。さっさと骸の海へお帰りなさい」

戦闘後
UDC組織から児童施設へ話を繋ぐ


緋月・透乃(サポート)
『今日も元気に食べて楽しく戦おうね!』
 人間で22歳の女性です。
いつも元気で、強敵との戦闘、食べる、スリルを味わうことを好みます。

基本的に自分の楽しみのために行動し、敵味方問わず他人の心情等には配慮しません。
 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用します。
戦闘では真っ正面からの突撃を好み、負傷は気合いで耐えれば良いと考えています。
戦闘以外のことも大体気合いと力でなんとかしようとします。
脳筋です。

武器は主に『重戦斧【緋月】』を使用しますが、他の武器の方が有効そうならそちらを使用することもあります。

クロムキャバリアでも生身で戦います。

不明な点はおまかせします。よろしくお願いします。




「手が足りないなら、力を貸すぞ……」
「楽しく戦おうね!」
 アス・ブリューゲルトと緋月・透乃が駆け込み、加勢する。
『不完全な状態だけど……本気を出すわね。やめて欲しかったら私と一緒に来るのよ? いいわね?』
 アスが振るったフォースセイバーは宙を斬り、ボスUDC怪物に躱されてしまった。
 ボスUDC怪物は、奥で震えながら戦闘を見守っている少女に向けて、言葉を放って。
「はなむけの一撃、受け取ってね!」
 気合いを纏った透乃が、超高速かつ超威力の一撃を斧で叩き込み、破壊音が大きく響いて。
 発動前後が無防備となる透乃の一撃も、躱したボスUDC怪物は透乃を捕らえた。
『お母さんの歌を聴いてお昼寝しましょう?』
 一定の範囲内にダメージを与える唄を歌い、猟兵達を苦しめる、ボスUDC怪物。
「隙を見せるとは。そこ――」
 クレセントスラッシュで再び攻撃しようとしていたアスが、言い掛け、動きを停めた。
 傷つく猟兵達を見かねた少女が、ボスUDC怪物に自らを捧げようと立ち上がってしまったからだ。
 少女は猟兵では無く、ただの一般人。
 ボスUDC怪物の歌を聞けば、負傷だけでは済まない。
 アスは態勢を替え、少女を範囲外へと突き飛ばし、歌の影響を身に受ける。
 足手まといな上に余計なことをしてしまった少女は、青ざめた。
 ただやられるだけでは無く、せめて一撃でも浴びせようと、アスがまだ動ける猟兵と共に連携し、ボスUDC怪物にダメージを与えて。
 透乃は首を腕で絞められて拘束されている今の状況を打破する為、怪力を発揮してボスUDC怪物を地面へ叩きつけるように投げた。
『邪魔者たちの攻撃は、お母さんが防いでてあげるから。おいで? 誰も理解しようとしないその心を、私だけは理解ってあげられるわ。居場所の無いアナタに、もう誰からも傷つけられない居場所を、私なら与えてあげられる……必要性が無いアナタを、私は必要としているわ。だから、おいで?』
「私が行けば、もう酷いことはしないでくれる? この人たちを傷つけないでくれる?」
 ボスUDC怪物が差し伸べた手を見つめながら、少女が問う。
 またしても間違った頑張りをしようとしている、少女。
 笑みを深めて、ボスUDC怪物が了承した瞬間。
 鳴上・冬季の放った黄巾力士が、ボスUDC怪物と少女の間に割り込み、少女を庇うように立ちふさがる。
 二足歩行の人型戦車は少女を掴んで保護し、頭の砲身から実弾をボスUDC怪物へ連射して。
 さすがに大きく距離を広げる、ボスUDC怪物。
「それは確かに必要でしょう。私達は貴女の餌ですから」
 微かな嗤い声を交えて呟いた冬季が、鋼鉄製の多節鞭で雷撃を放った。
 黄巾力士が保護している少女へ接近し、冬季はうっすら口を開く。
「行けば喰われますから、激痛の中で死ぬことになります」
 伝えられた言葉に、少女が「ひっ」と小声で悲鳴を零した。
 間違った頑張りをもうさせない為、少女を完全に怯えさせるにはまだ足りないと判断して。
「しかもあれは魂が消滅するまで与えた激痛を喰らうタイプです。この星の寿命が尽きるまで邪神に喰われ続ける選択はお止めなさい」
「は、はい……ご、ごめんなさい……」
 すっかり怯え切った様子の、少女。
 これならもう余計な真似はしそうにない。
「貴女を必要とする人は貴女の未来にいます。今の貴女の経験が、貴女と同じ子供達を救うのです。詳しい話はこの後しましょう」
 少女の心に希望の種を残し、冬季は即座に、UCを展開。
「これは蜃が吐く気が見せる夢の世界。ただし、これを夢に出来ないものには現実です。良夢となるか悪夢となるか、全ては貴方次第です」
 戦場内を変化させ、制限されたルールに沿った攻撃方法しか通用しない世界へと替える。
「万に一つも貴女の勝ち目はありません。さっさと骸の海へお帰りなさい」
 冬季が所有する黄巾力士の銃撃の嵐に加え、鞭を振るって電撃を放ち続ける冬季を前に、ボスUDC怪物はなすすべも無く、滅びを迎えた。

 ボスUDC怪物を撃破した後、冬季は組織を通して児童施設へ話を繋いで。
 その後、少女は、いじめや虐待の無い生活を始めることが出来たのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2023年08月27日


挿絵イラスト