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きらきら積み上がるもの

#ブルーアルカディア #ノベル #猟兵達の夏休み2023

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オルト・クロフォード
【ベル】

こんにちは、オルトの中の人です。
水着は頼んでないですが、夏休みノベルをお願いしに来ました!

行動:
・湖に遊びに行く(昼)

濡れていい格好になりつつ、湖にいる魚をノートにスケッチ(そんなに上手くはない)したり、石を探したりしていると思われます
「うおッ、すごい飛び跳ねたナ! びっくりしたゾ!」
「綺麗だナ……」

石を探す時は浅瀬辺りを主に探していると思います(水着は持ってないので……)
見つけたら自分へのお土産にひとつだけ持って帰るかと
「エメラルドグリーンの石カ……私の目の色と一緒だナ」

キャラの様子について:
好奇心旺盛で色々なものに目を輝かせていると思います。
何が起きても楽しそうな、そんな感じでお願いします

不明点等あればMS様にお任せします。
アドリブ等も歓迎です!
よろしくお願いします!




「わぁ……ここがベルデマール……」
 日光を受けてきらきら輝く水面を見つめつつ、それに負けないくらい瞳を輝かせるのはオルト・クロフォードだ。
 彼が訪れたのはブルーアルカディアの片隅に浮かぶ島『ベルデマール』。
 海に似た巨大な湖を観光名所とし、バカンスを過ごす場所として整えられたこの島にやって来たという訳だ。
 島の港に設けられた案内所でしっかりと説明を聞いて、真っ直ぐ向かったのは例の湖。
「何をしようかナ。水着は持ってきていないガ……」
 オルトが今回選んできたのは、避暑地らしい格好だった。
 すっきりとしたカプリシャツに涼しい素材のパーカー、ラフなズボンにしっかりとした造りのサンダル――といった服のチョイスはいつもよりも軽やかで。更にこの格好なら、少しくらい湖に足をつけても大丈夫だろう。
 日差し避けに帽子や日傘も用意したし、念のための着替えもバッチリ。
 つまりこのバカンススタイルは、オルトなりに「遊ぶぞ」という気持ちの表れなのである。
 その想いを示すよう、オルトは早足で湖の畔へと向かっていく。

 タイミングが良かったのか、周囲の人影は少ない。のんびり楽しむことが出来そうだ。
「そうだナ、まずハ……」
 オルトは荷物からノートを取り出して、木陰に腰掛ける。
 そこから中を覗き込めば、見えたのは小さな魚達だ。小さな青い魚もいれば、鮮やかな鰭を持つ魚も見れる。
 そのどれもが愛らしく感じられ、オルトは楽しげに目を細めた。
「見ているだけでは勿体ないからナ。早速デッサンしていくとしよウ!」
 ぱらりとノートを開いて、鉛筆も取り出して。オルトは目に映る魚達の姿を描き上げていく。
 多少出来が悪くても、これも大切な思い出になるはずだから。
 青い魚は瞳の形が思っていたより特徴的だ。あっちの魚は鰭の揺らめきが美しい。あっちには貝なんかもいて――。
「綺麗だナ……ム!?」
 夢中になって水面を覗き込んでいると、突然冷たい何かが顔に降りかかる。その正体が湖の水だと気づいたのは、一瞬遅れてのことだった。
 一体何が? オルトが慌てて周囲を見れば、トビウオに似た魚が数匹、勢いよく水面を走っていた。彼らのジャンプの余波が此方まで届いたらしい。
「うおッ、すごい飛び跳ねたナ! びっくりしたゾ!」
 驚きつつもオルトは弾むように笑う。幸いノートも濡れていない、今のは楽しい体験の一つとして昇華出来そうだ。
 あの元気な魚達もしっかり記録しておこう。オルトはタオルで軽く顔を拭いてから、再びノートに向き合った。

 満足するまでデッサンを続ければ、それなりに時間も経過していたようだ。
 日陰にいたとはいえ、やっぱり常夏の気候に晒されていると――暑い!
「涼むにはこうするのが一番だナ」
 オルトはノートを片付け、代わりの帽子をしっかり被る。
 そしてゆっくり足をつけるのは湖の中。水温は少々温いが、火照った身体にはちょうど良かった。
「っと、ここはあまり深くないナ」
 転ばないよう、深い部分に突っ込まないよう気をつけて、一歩、二歩。
 オルトはゆっくり進みながら、湖の中に視線を向ける。この中には不思議な石が転がっていて、それがお守りになるのだとか。
 確かに湖の底は岩で出来ているようで、少しゴツゴツとしている。殆どの石は暗い色で、特別なものではなさそうだが――。
「……あ!」
 よーく目を凝らしていれば、ふと何かがきらりと光った気がした。オルトは早足でそちらに向かい、水面を覗き込む。
 そこには掌に収まりそうな大きさの、きらきら輝く石が転がっていた。色合いは鮮やかなエメラルドグリーンで、まさにこれが例の石だろう。
 オルトは慎重に腰を曲げ、湖の中に手を伸ばす。そのまま石を拾い上げ、太陽に透かしてみれば、石の輝きはより強く感じられた。
「……私の目の色と一緒だナ」
 緑色の目を細め、オルトは笑う。その表情はどちらかといえば穏やかで、けれどとても嬉しそうなものだった。
 この石は湖にやって来た人魚が齎したものなのだという。彼女の加護が自分の瞳と同じ色で現れているのは、偶然とはいえ嬉しいものだ。
 オルトは石を拭くと、懐へと大切に仕舞い込む。
「どこに飾ろうかナ。加工するのもいいかもしれないナ……」
 お出かけの最中も楽しいけれど、帰ってからのことを考えるのもまた楽しい。
 それはきっと、今日の旅行が楽しい思い出の一ページになるからだろう。
 そしてきっと、オルトが今の生活を楽しんでいるからこそだろう。
 こうやって素敵なものを、楽しい記憶を集めていく。それが出来る外の世界は、やっぱり楽しい!
「よし、時間もまだあるシ観光を続けよウ。お土産屋も見たいナ!」
 観光地だって気になるし、夕暮れ時や夜の湖だって気になる。楽しめることはまだまだあるのだ。
 それを全力で満喫するため、オルトはまだまだベルデマールで過ごすのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2023年08月09日


挿絵イラスト