●閉鎖的で美しい世界
「集まってくれて有り難う♪」
猟兵たちが集まっていたのはグリモアベースの一角。笑顔で猟兵たちに声を掛けたのは宮前・紅(絡繰り仕掛けの人形遣い・f04970)だった。
「集まって貰ったのには2つ理由があってね?
実はあるオブリビオンの存在を予知したことと、その辺りで妙な事件が発生してるっていう理由なんだ」
この2つが関係していると踏み、猟兵たちを募ったという宮前は続ける。
「まず、オブリビオンの存在を予知したのは、ここアックス&ウィザーズの辺境の地」
地図を広げ宮前は説明を始める。
「この辺りは樹海で広がっていて、巨大樹木が並んでるんだ。オブリビオンを探すのは大変だろうけど、お願いしたいんだ」
それと、と宮前が話したのは集まって貰った2つ目の理由だ。
「妙な事件………のことなんだけど。実はその地の村の子供たちが次々と居なくなっちゃったんだよね。結果、殆どの村の子供たちが消えて居なくなった。そんな村人たちは皆口を揃えてこう言ったんだ。
『巨大樹木の樹上に行ってしまった』
ってね。子供だけで巨大樹木を登れるのかなぁ?」
その地に密生している巨大樹木は雲を貫く程に大きく高い為、子供1人で登るには至難の技だ。宮前は険しい表情のまま、猟兵たちへ言う。
「でも、おかしいんだよね~?それって俺がオブリビオンを予知した辺りで同時期に起こった事件なんだよね。
俺には無関係とは思えなくてさ。つまり……子供たちを連れ去ったのはオブリビオンだと踏んでるんだ!」
宮前の言っていることはこうだ。
オブリビオンの予知をした辺りでは、子供たちの失踪事件が起きていた。オブリビオンがなんらかの理由で子供たちを連れ去ったと考えた方が妥当だろう。子供たちの捜索を優先に、オブリビオンの討伐をお願いしたい。そういうことだ。
「先ずは、巨大樹木を登っていって欲しい。捜索はその後だね」
そう言った宮前は猟兵たちに頭を下げた。
「君たちなら子供たちの捜索、及びオブリビオンの討伐を完遂することが可能だと思う。
2つの事を同時処理していかなくちゃいけないからハードな依頼だけど、どうか力を貸して欲しいんだ」
宮前のその言葉を無下にするほど鬼ではない。そもそも猟兵たちも協力するために来たのだから。
グリモアをふわりと浮かばせ、宮前は猟兵たちを巨大樹木が密生する樹海へと誘う。
猟兵たちを見送った宮前は独言した。
「閉鎖的な美しい世界、彼の目にはどう映ったのかな?」
LichT
はじめましてもしくはお世話になっております。LichTです。
先ず、猟兵の皆様には巨大樹木の樹上まで登って行って貰います。
2章では樹上での子供たちの捜索と救助を主に行って頂きます。
3章はボスとの戦いになりますので心して挑んで下さい。
大体の流れはこのようになっております。
共闘、アドリブ可能であれば、お手数お掛け致しますが表記の方をお願い致します。また、単騎で挑みたい猟兵の方におきましても同様に、その旨を書いて下されば幸いです。
皆様の素敵なプレイングをお待ちしております。こちらもより良いリプレイを御送り出来るよう、精進して参りますので、どうかよろしくお願い致します!
第1章 冒険
『雲海を越えて』
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POW : 木登りの要領で駆け登っていく
SPD : 空を飛んだり太い枝を足場にして飛び登っていく
WIZ : 自然や動物の力を借りたりして登っていく
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
如月・螢
【WIZ】
怖がらせぬように視線合わせ
【手をつなぐ】で触れ【動物と話す】を使い交渉といこうか
Hi,キミ達に頼みたいんだ事があるんだ
キミ達も気づいているだろうが…
どうやら、ここら周辺の子供達が居なくなってしまってね
今頃、お腹がすいたり不安で泣いてるかもしれない
そこでだ!どうだい、キミ達小さきモノの力を貸してくれないかい?
お礼は弾むよ。そうだな…まずは、手始めに蜂蜜なんてどうだい
甘くて幸せな気分になれる黄金の蜜さ
何をすればいいかって?なあに、簡単さ
ちょっとこの樹を登るのを手伝ってほしいんだ
残りの報酬は目的地まで待ってくれると嬉しい
ふふっ―――これでキミ達もHEROだっ!
※アドリブ・台詞改変・連携歓迎
徳川・家光
僕は嫁の借りますよ!ユーベルコード「大奥の叫び」を発動!
嫁たちの声援を得てパワーアップ!強化された状態で、まずは、幹に傷をつけ、続く人たちが登りやすいような足場を作ります。
「仲間たちがいけば勝利は間違いない。僕はサポートに回りますよ」
高柳・零
POW
(大木を見上げて)
きの…ぼり…。戦闘しか出来ない自分にどうしろと…。
登らない事には話にならないので、行きましょう。
先ずはフック付きロープを用意します。
体が小さいので、手掛かりは小さくて済みますが、届きにくいという問題がありますね。
「手掛かりが無い時は…作ればいいんです!」
何でも切れる「天斬り」で手掛かりを作りながら進みます。もちろん、斬り過ぎないように気をつけます。
オーバーハングの所では、フック付きロープの出番です。
「こういう時の為に用意したんです」
上まで登ったら「ふう、何とかなりましたね。…操縦が出来るので、宇宙バイクで登れば良かったのでは?」と呟きます。
アドリブ、絡み歓迎です。
●三位一体のCooperation
猟兵たちが転送された先には、立派な巨大樹木があった。ずらりと並ぶ大樹は重々しく、威厳のある気高さを醸し出している。
「きの……ぼり……」
「……本当に高いですね」
「益々、子供達が登ったとは思えないよ」
如月・螢(透明な心・f00180)、徳川・家光(江戸幕府将軍・f04430)、高柳・零(テレビウムのパラディン・f03921)の3人はそう言葉を漏らす。出てきた言葉はみな、三者三様。巨大樹木に圧倒され唖然とする者、大樹の上方を注視し様子を伺う者、思案を巡らす者、様々だ。
「戦闘しか出来ない自分にどうしろと……
しかもこの大樹、所々ツルツルで登り難そうですし……」
呆然と言う高柳に徳川は提案をする。
「ふむ。だったら手掛かりを作れば良いのではないでしょうか?」
「!……そうですね!手掛かりが無いときは作ってしまえば良いんです!」
「2人であれば、登り易いように足場を作ることが出来る筈です」
結束した高柳と徳川の様子を見ていた如月は、あることを思いつく。
「キミ達2人が先行し、足場や手掛かりを作って樹上へ向かう、か……うん。それはいい考えだよね。
でもキミ達ばかりでは、大変だろうから私にも手伝わせて欲しい」
そう言った如月は不意に周辺を見渡し始めると、しゃがみこむ。彼女の目先には樹海に棲む動物たちの姿があった。
「Hi,キミ達に頼みたいんだ事があるんだ」
柔和な口調で、動物との目線を合わせ、怖がらせることがないよう慎重にと言葉を紡ぐ。彼らには自分達が同じ動物であることと、危険な存在では無いことを示さなくてはならない。そう、穏やかに、なるべく声の音量を抑えて静かに。
『キミ達も気付いているだろうが……
どうやら、ここら周辺の子供達が居なくなってしまってね。今頃、お腹が空いたり不安で泣いているかもしれない。
そこで、だ。キミ達小さきモノの力を貸してはくれないかい?
お礼は弾むよ。そうだな…まずは、手始めに蜂蜜なんてどうだい?』
如月が取り出したのは、食べた者を幸せな気分にさせる甘い黄金の蜜。彼女はその甘い蜜をスプーンで掬い上げ、動物たちへそれを一匙渡す。
「……そう。そうかい!ふふっ、良かった」
如月は動物の反応を確認すると、笑顔を溢した。
「何をやっているのでしょうか……?」
「動物達へ何かをしている様ですが、僕にも検討がつかないですね……」
「ああ、ごめんね。あの子達に手伝ってくれるよう頼んで居たんだよ。
勿論、手伝ってくれるみたいだよ」
疑問符を浮かべた高柳と徳川の元へやって来ると、如月は説明をした。あの子達──つまり動物である彼らへ、如月は今の状況を説明し協力を募った訳だ。
状況を把握した2人は、早速行動に移す。
「(気分が変わらぬうちに、ですね!)」
徳川は大樹を見上げ、すうと息を吸い込む。
『愛する者の声が、我が力となる!』
彼の言葉に呼応するように、映像デバイスが展開していく。
『上様、どうか御無事で!』
『その御身に、心做し程度ですがお力添えを!』
『どうか、剣呑な事が起きませんように!』
祈るような声から心配そうな声、沢山の感情が混ざりあった応援が愛する妻から届く。
これは徳川のユーベルコード【大奥の叫び(ラブ・コール)】、戦闘力のない映像デバイスを召喚し、自身が活躍や苦戦をする度に、妻たちの応援によって武器や防具をパワーアップさせるというものだ。
応援によって強化された徳川は、大樹の根張りから立ち上がりにかけ、武器の千子村正顕現で切創を付けていく。1段2段3段と等間隔に刃を入れ込み、天狗さながらの脚力で幹を駆け上がって行った。
「───…っ!」
順調に進んでいたかと思えたが、交差枝や逆さ枝が徳川を阻み足を取られる。
「(落ち───………ない?)」
落ちると思われた徳川の躰は、落ちずにギリギリの体制を保っていた。彼の背を支えていたのは──熊だ。
如月の助力によって協力者となった動物たちが、徳川の助けに入ったのだ。
「頼もしい限りです!」
ふっと笑顔を溢し、徳川は体制を持ち直すと続行する。
「仲間たちがいけば勝利は間違いない。僕はサポートに回りますよ」
そう言った徳川は動物たちの助けも借りつつ、瞬く間に樹上へ消えていった。
「(よし、自分もいきましょう!)」
先行して行った徳川の様子を見ていた高柳は、フック付きロープを取り出すと、ひゅんと回し幹に付いた切創の溝へ向け投げ入れる。
「(切創のお陰で、何とか行けそうですが……)」
これでは心許ないだろうかと思った高柳はバスターソードを取り出し、更に等間隔に幹を傷付けていく。
「行きます!」
【天斬り(アマギリ)】を発動させ、斬撃攻撃が命中した対象を切断していく、のだが。
「(手掛かりを作るだけなら……!)」
天斬りの力加減を絶妙に調節し、幹に手掛かりとなるようなものを作っていく。電光石火の早業とは、この事である。飛び移り斬撃を入れ、ピューマのように高く飛んで移動を図る。
「(これは……)」
高柳が見つけたのは自分の背丈では手が届きそうもない足場。
「こういう時の為の準備も抜かってはいませんよ!
コレはこういう時の為に用意したんです」
フック付きロープを自由自在に動かし、足場へ向けフックを掛けると、ぐいと自分の躰を持ち上げて足場まで移動する。勿論。手掛かりを作ることも忘れずに。
「ですが、幹に付いた切創も中々見えませんね……」
高柳を悩ませたのは、枝や葉が入り交じった中から切創を見つけなければならないことだ。奥に行くにつれ、枝や葉も乱雑に生えていっているのだ。
バサッ!
高柳の頭上を過ぎていったのは鷲だった。鷲は、高柳が次に掴むであろう足場へピタリと留まると、様子を伺うように此方を見る。
「成る程。教えてくれるんですね……!」
高柳もまた動物の協力の元先へ先へと進んでいった。
「有り難うみんな。さて、私の方も手伝って欲しいな!」
先行した2人を眺めていた如月も、巨大樹木へ向かっていく。
「何をすればいいかって?なあに、簡単さ
ちょっとこの樹を登るのを手伝ってほしいんだ
残りの報酬は目的地まで待ってくれると嬉しい」
動物たちにそう言えば、快く手伝ってくれるだろう。鳥は、高く飛んで行き先が安全であるかを確認し、熊などは、落ちることがないよう背後を守り、狐や狸等は細かい枝を落としていく。そのお陰もあってか、危険に見舞われることもなく、樹上を登っていった。
「ふふっ───これでキミ達もHEROだっ!」
如月、徳川、高柳の3人の猟兵の協力によって、樹上まで辿り着くことができた。
手掛かりを作り、足場を作り、視界を開かせ、彼らが行った行為は後続の猟兵へのサポートとなる。勿論、後続の猟兵にとっても然程苦労を強いることが無い位には。
「ふう、何とかなりましたね。
……操縦が出来る自分は、宇宙バイクで登れば良かったのでは?」
後の祭りであった今、高柳の呟きは虚空に消えていった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ラリー・マーレイ
「うわぁ……。こんな大きな樹、初めて見たな。」
と感動。やっぱ、こういうのが冒険の醍醐味だよな!
でも、この樹を昇るのかぁ……。くそぅ、無理してでもロープとか冒険者セットとか買っておけば良かったなぁ。
……おっし!無い物は仕方無い!気合い入れて昇ってやるぜ!
POWで判定。木登りの要領で昇って行こう。盗賊の修行のつもりで壁登りの練習だってしてきたんだ、何とかなるさ!
……思ってたより登り易いな。俺って結構こういう才能あったりして。
無理矢理にでも前向きな事を考えて、落下の恐怖を紛らわせながら必死に登って行きます。
ソロ希望、アドリブ歓迎です。
●Curiosityの冒険者
「うわぁ……。こんな大きな樹、初めてみたな」
ラリー・マーレイ(見習い剣士・f15107)は聳え立つ巨大樹木を目の前に目を輝かせていた。
「(やっぱ、こういうのが冒険の醍醐味だよな!)」
ガッツポーズをするように、ぐっと拳を握りしめたマーレイだったが、1つ熟考すべきことが。
「(でも、この樹を登るのかぁ……。
くそぅ、無理してでもロープとか冒険者セットとか買っておけば良かったなぁ)」
マーレイは雲海を突き抜ける程の樹高の樹を見て、悩み始めた。命綱も無しに、ロープも無しにとなると、これは誰でも恐怖を抱くだろう。
「(……おっし!無い物は仕方無い!気合い入れて登ってやるぜ!)」
そう、いつまでも無い物ねだりして尻込みしているのも、性に合わない。そう考えたマーレイは気合いを入れ直して、巨大樹木と向き合う。
「(うーん……この樹高だとなぁ。厳しいかも知れないが)」
木登りの要領で登ることにしたマーレイは、樹の根張りから立ち上がりにかけての部分の溝に手を掛ける。
「ん?これは……」
溝に手を掛けたマーレイが気付いたのは、等間隔に付けられた切創痕。どうやら、先行した猟兵たちが付けて行ったらしく、登りやすくされていた。
「(よし、これなら行けそうだ!)」
気を取り直して、1段1段慎重に登っていく。盗賊の修行のつもりで壁登りの練習をもしてきたのだから、きっと何とかなる!そう信じて進んでいく。
ヒュン!
するとマーレイの股下を風が吹き抜ける。ここが高所であるということを彼に如実に知らしめる。
「ははは……思ってたよりも登り易いな。俺って結構こういう才能あったりして」
前向きに前向きに、動揺しないように笑ってみたが、怖いものは怖い。
「結構行けるなぁ、俺。もしかしなくても大丈夫なんじゃ」
落下の恐怖と葛藤しつつもポジティブシンキングで、どうにかこうにか、登り進める。
マーレイが暫く登り進めて行くと、辿り着いたのは樹上に成り立った地面。確かに木の幹や葉等も地面を突き破るような形で生えてはいたのだが、雲海によって丁度見えなくなっていたのだった。
「は~やっと辿り着いたぜ……うわぁ、すごいな。
待ってましたって感じだな!この展開!
このワクワク感、冒険っぽくて何か楽しいぜ!」
樹上に着いたマーレイは、荘厳な情景に益々心を踊らせて居るのだった。
猟兵たちは決して油断してはならない。ここはもう、もしかしたら、もしかするかも知れないからね?
大成功
🔵🔵🔵
第2章 冒険
『少年少女を探せ!』
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POW : 大声を上げたり障害物をなぎ倒したりして捜索する
SPD : 身軽さを生かして広範囲や危険な場所を捜索する
WIZ : 魔力を追ったり子供の行動を予測したりして捜索する
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●子供たちは夢を見る
猟兵たちが辿り着いた先は樹上に成り立った広大な大地。荘厳な情景が広がるこの場所には異様な雰囲気が漂っていた。
こんな場所に子供達が居るのだろうか?
違和感を覚える程、閑静であるこの場所に、ただならぬモノを感じとることが出来るだろう。
君たちがその大地を隈無く見渡した時、或いは奥へと足を進めようとしたその時。
『───!!』
誰かの声が聞こえる。子供の声だと確信できるその声は歓喜が混じっているようにも思えた。
これは、どういうことなのだろう。本当に子供たちは苦しんで居るのだろうか……?疑問符が頭に浮かぶ猟兵たち。
この場所にはきっと何かがある、猟兵たちは気を引き締めて子供たちの救助へ向かっていくのだった。
ラリー・マーレイ
SPDで行動します。
よし、いつまでも景色を楽しんでちゃ駄目だ。子供達を探さないとな。
ずかずかと進んで大声で子供達に呼び掛けようとして、今更ながらふと気が付きます。そういえば、子供がどうやってこんな所まで来たんだろう。
大人達は皆、子供がここに来た事を知ってたんだよな。……何者かに連れ去られるところを見てた……とか?
ここが敵地だと改めて思い出して、慌てて辺りを見回して警戒します。し、慎重にいこう。
身を潜めながら、周囲を探索します。怪しい場所や子供達の痕跡、自分達以外の何かの気配等。空を飛ぶ者や物影にも注意。
怖がってばかりじゃ駄目だ。慎重になり過ぎず、危険そうな場所でも、勇気を出して探索します。
●Who is enemy?
荘厳に広がる樹の幹に、葉が風で触れささめく。
ラリー・マーレイ(見習い剣士・f15107)は、樹上に広がる大地を一頻り見た後、頭を振り大股で歩いていく。
「(よし、いつまでも景色を楽しんでちゃ駄目だ。子供達を探さないとな)」
辺りを見渡しながら、進んでいくマーレイ。突き出た樹の幹が遮蔽物となって視界を遮る為か、中々子供達の姿は見当たらない。
「(そういえば……子供がどうやってこんな所まで来たんだろう?)」
呼び掛けようとしていたマーレイはふと、立ち止まり考える。
「(大人達は皆、子供がここに来た事を知ってたんだよな?
……何者かに連れ去られるところを見てた……とか?)」
知っていながら何故助けなかったのか、疑問点が次々と浮上してくる。何者かに連れ去られた……例えばオブリビオンだとしたら、猟兵に依頼が来るのも理解出来る。
「(いや、結論を出すのは早いな。ここは敵地なんだ。警戒しないとな)」
どこで、オブリビオンなどが出てもおかしくはない。警戒しながら慎重に進んでいく。
「(し、慎重にいこう」
樹の幹の入り組んだ場やちょっとした隙間を隈無く探していく。マーレイが樹上に辿り着いた時、確かに子供の声が聞こえたのだ。だが、それが嘘のように清閑過ぎる。
「(おかしい位に、静かだ……本当に子供達は居るんだよな?
まさか、これが敵の誘導作戦って訳じゃあないよな?)」
冷や汗がマーレイの額を流れていく。敵の誘導作戦だったら……と最悪の展開を想像してしまう。現時点では全ての可能性をスッパリ切り捨てられないだろう。
「(いいや……変に慎重になりすぎだな。恐怖に戦くばかりじゃどうにもならないな)」
マーレイは身軽なのを生かし、幹の集合点や、葉で隠れた場所、幹に穴のようなものが無いかを探していく。
彼は奥の方を見る為に葉を掻き分けると、幹と幹の間に身を屈め、体育座りをして座っていた子供たちを発見する。
「あ、見つかっちゃった~」
「あーあ、残念だね……」
「ちぇっ、もう少し楽しめると思ったのに!」
子供たちは、残念そうにマーレイに向かってそう言うと立ち上がる。
「ちょっと待って、君達はここで何をしてたんだ?」
正直、突然のことに理解が出来ない。誘拐されたりしたのだったら、ぐったりしていたりするものだろうが、どういうことかこの子供達3人は元気そうだ。
「え?何って、かくれんぼだよ?」
「お兄さん知らないの?」
知らないとか知っているとかの話ではない、先ず考えるべき事は、この子供達は最低で3日、最高で1週間は帰って居ない筈なのだ。子供達は、自覚しているのか?理解しているのか?
「(……洗脳、か?いや、先ずは子供達の安全確保が先決だな)」
子供達の態度に疑問を抱きつつ、マーレイは子供達の手を取る。
「ここは危ないから、行こう?」
マーレイはなるだけ優しく子供達へ声をかける。警戒されてしまったら元も子もない。
だが、子供達は一向に動こうとしなかった。
「嫌だ!そう言って誘拐する気なんでしょ?」
マーレイが取った手を強引に振りほどき、睨み付け始める。誘拐だなんてとんでもない。寧ろ此方は救出しに来たのだ、子供達と猟兵達との間に認識のズレが生じていた。やはり、この認識のズレは。
「(洗脳でしかあり得ないよな)」
そう考えたマーレイは、このまま話していても埒が明かないと判断し、少々手荒だが子供達の手を取り安全な場所に引き連れて行くのだった。
救出者、ラリー・マーレイ。3人救出完了。
大成功
🔵🔵🔵
高柳・零
POW
たん…さく…。自分は戦闘しか(以下略)。
歓声が聞こえる…という事は少なくとも声は出せるんですね。
では、声を…「みんなー、どこー。僕も混ぜてよー」自分は体が小さいですし、年齢もギリギリ子供ですから、敵に警戒されないように近付きます。返事があれば、素直にそちらへ向かいます。ただし、罠には警戒します。ミイラ取りがミイラになる訳には行かないので。
子供達に会えれば、その様子を書いて、紙飛行機で他の猟兵に送ります。
「紙ヒコーキとーんでけ」無邪気な子供の演技を続けますよ。
何か危険な事が起きた場合は無敵城塞を発動します。
アドリブ、絡み歓迎です。
●Funny day Funny place
「(たん…さく……自分は戦闘しか……いいや、早く子供達を!)」
高柳・零(テレビウムのパラディン・f03921)は樹上に広がる光景を隅から隅まで一瞥する。
「(声が聞こえる……ということは少なくとも声は出せる状況にあるという事ですね)」
幼い年齢とは打って変わり大人びた思考の持ち主である高柳は、冷静沈着な判断で物事を進めていく。周辺には木の枝や幹が点々と存在しており、視界が阻まれ効率よく捜索をすることが出来ない。
「(声が出せる状況なら、意志の疎通も可能な筈!
それならば……)」
慎重に移動をしながら、高柳は考えついた行動に出る。
「みんなー、どこー。僕も混ぜてよー」
警戒心を解いて貰う事が出来るように、呼び掛けていく。そう、高柳はまだ齢12だ。きっと彼ならば子供達の中に紛れていても大丈夫だろう。葉や枝、草等を掻き分け地面や隙間を見落とすことがないよう注意して、探し続けていく。
「こっちだよー!」
「ほらほら、遊ぼー!」
高柳の声が届いたのか、子供たちの声があちこちから上がる。素直に子供たちの元へ、声を元に近づいていく。すると、急にガクンと高柳の右足が地面に沈む。
「っ!危なかった……これは……?」
罠がないか警戒しつつ行っていた為に、大惨事は免れた。高柳が右足の方へ視線を向けると地面が異様な位、ぬかるんでいて、泥に足を突っ込んだみたいに右足が食い込んでいた。右足を引き抜いても、土すら付着しないこの地面に疑問を抱く。
「(罠……というよりかは、この土地自体が変な気がしますね)」
この場所の異様さを確認すると、子供達の方へ近づいて行く。
「(ここについては気になりますが、先ずは子供達を優先しましょうか)」
高柳は子供たちと対面すると、気を取り直して話し掛ける。
「みんな!僕も混ぜてよ」
「ごめんね?ほら、こっちで遊ぼっ!」
無邪気な子供を演じてなに食わぬ顔で、近づくと子供たちの様子を伺う。どの子の服も少し汚れてはいたが、思っていたよりも綺麗だ。傷の方は遊んでいる時に出来た傷だろう、かすり傷程度のもので、オブリビオンに傷付けたようなそれらしい傷は見当たらない。
「じゃあ、ヒコーキ作ろうよ!」
「わあ!それは良いね!」
高柳は子供たちへ、紙を渡すと、自分はそれに今の子供たちの状態等を手早く書き込む。折り始めている子供たちにそれとなく質問をしてみる。
「ねえ、どうしてみんなはお家に帰らないでここであそんでるの?」
質問にキョトンとする子供たち。周りの子供たちと視線を合わせると、子供たちは笑いだす。
「あははは!何いってるの?私たちのお家はここじゃない!」
「そうそう!どうしちゃったの?」
その言葉に、高柳は驚愕する。此処が、家だって?あり得ない。だが、どの子供たちも『此処がお家』だと言う。これは───。
「(集団洗脳の可能性が高いですね)」
その事も紙にメモすると、高柳も紙飛行機を折る。今、現時点で解決する手立ては思いつかない。誰が原因なのか、それとも物なのか、それが分からない以上は行動できない。
「紙ヒコーキとーんでけ」
「私もとばそー!」
「おれも!だれが一番か決めよーぜ!」
「とーべ!」
紙飛行機を他の猟兵の元へ届くように飛ばし、高柳は子供たちへ次の遊び場を提案する。
「僕、こんどはあっちで遊びたいな」
高柳はそう言って子供たちを上手く誘導し、安全な場所へ連れていく。後は後続の猟兵たちに任せることにし、子供たちを無事に救出したのだった。
救出者、高柳・零。3名救出完了。
これまで救出した子供の数、計6名。
大成功
🔵🔵🔵
小宮・あき
2章から参加。アドリブ、連携歓迎。
オブリビオンが洗脳して連れてきた、って事かな。
気になりますね。
【歌唱】【楽器演奏】で小鳥か小動物を【おびき寄せ】しましょう。
持ち前の【コミュ力】【礼儀作法】【優しさ】で【動物と話す】。
「この辺で、子供たちを見ませんでしたか?」
先にお礼にアイテム【ドライフルーツ】の木の実をお渡します。
子供たちを発見後、誘導したいのでもう少し付き合ってほしい、と。
(砂糖不使用なので、動物や小鳥も大丈夫です)
子供を発見後は【動物と話す】を継続しながら少しワイワイ。
緊張が解けたら、歌いながらゆっくり誘導しましょう。
「ふふ、動物さんが、こっちに行きたいようです。一緒に行きましょう~♪」
山梨・玄信
うーむ、出遅れたが樹上にたどり着いたのじゃ。
子供達の声がするが…おや、この紙飛行機は?
【SPDを使用】
零殿の情報を元に、子供達の行方を探すのじゃ。
聞き耳と第六感で居場所の方向を特定、シーブズギャンビットでスピードを上げて走り回って探すぞい。
子供を見つけたら声を掛け、持って来たお菓子で釣るのじゃ。
「集団洗脳のう…敵のUCじゃろうか?」
「全く、木の上とは思えん広さじゃのう」
「おや、そこで何をしておるのじゃ?」
「そうか。おお、そろそろお腹が空かぬか?ここに菓子があるのじゃ」
「向こうにもっとあったから一緒に行かんか?何、おじさん?わしは12歳じゃ。ヒゲが生えてるのはドワーフじゃからじゃぞい」
●Rain is gone and sun has risen
遅れて樹上にやって来た小宮・あき(人間の聖者・f03848)は、注視しながら足を踏み入れていく。
「(あまり手がかりになりそうなものも見当たりませんね)」
木の幹や枝、葉などに注意しながら一歩一歩進んでいくと、もう一人同じように子供たちを救助しに来たのであろう猟兵の姿を目にする。
「どうかしましたか?」
小宮はその場にしゃがみこんでいる山梨・玄信(ドワーフの破戒僧・f06912)に声を掛ける。
「いや、紙飛行機が落ちていたのじゃよ」
「子供たちか……それとも誰かがやって来たという事でしょうか?」
「いいや、先方の猟兵たちが残していったようじゃの」
山梨は折られた紙飛行機を丁寧に広げていくと、そこには文字がぎっしりと書き込まれていた。
『此方でも無事、子供たちは救出した。子供たちの状態は極めて良好で、おかしいくらいだ。傷の程度もかすり傷程の軽症。
子供たちはこの場所が自分の家だと思っているようで、洗脳された可能性が高い。注意して進むこと』
紙飛行機の内容を確認し終えた2人は、子供たちを救出すべく先ずは居場所を突き止める為に、動き出す。
「(オブリビオンが洗脳して連れてきた、ってことかな。
気になりますね)」
小宮は思案していた。居場所が分からない以上何があるかわからない。慎重に進むべきだが、このまま情報もないまま突き進むのであれば、それは得策ではない。
「(子供たちの声はするが、どこからというのが聞き取りにくいようじゃの)」
山梨も同様、術を考えていた。子供たちが後どれだけの人数が居るのか、それすらも把握が出来ていないのだ。
「あき殿、子供たちがどれだけの人数でいるのか分からないじゃろう?」
「うーん。そうですね……子供たちの声は聞こえるのですが一点方向からという訳では無く、あちこちから聞こえるんですよね。
私が思うに子供たちは点々とばらけているのでは無いでしょうか?」
「そうじゃのう。わしも同意見じゃ。ならば分かれて行動した方が良いかもしれんのう」
小宮と山梨はそう意見を出すと、より多くの子供たちを救出するために別々の場所を探索していくことになった。
「────♪」
透き通るような歌声が反響して、広範囲に広がっていく。美しい歌声を聴いた動物達が、徐々に小宮の周辺に集まっていた。
「ふふ、集まってくれてありがとう」
優しく動物達に触れ撫でると、小宮は目線を静かに動物と合わせる。声も抑え、怖がらせることが無いように、静かに静かに語り掛ける。
「この辺で、子供たちを見ませんでしたか?」
小宮が問いかけると反応を示す動物達。どうやら、何かしらの情報を知っていそうだ。鹿が連れていこうと、服の袖を軽くぐいぐいと引っ張る。
「ああ、待ってね。先にお礼を渡したいんです」
彼女が取り出したのは色とりどりのドライフルーツの木の実だった。動物達もわらわらと寄って来て、喜んでドライフルーツを食べ始める。
「教えて頂けますか?」
ある程度食べ終わると、小宮は動物達へ声を掛ける。動物達も快く彼女を連れて行くとそこは、大樹の幹の陰になった場所であった。
「わあ!動物さんたちだー!」
「すごーい!おねえちゃんお歌お上手なんだね!」
「ぼくもさわりたい!」
小宮が動物達と共にやって来ると、子供たちは寄ってきて動物達に触れ始める。子供たちを誘導したいので、もう少し付き合って欲しいと動物達にお願いをすると、了承してくれるだろう。
「歌が上手だなんて…ありがとう。皆も歌ってみましょう!」
笑顔で話す小宮に、子供達も歌い始める。この様子だとやはり、洗脳という可能性の方が高いと見て良いだろう。洗脳を解く為にも一刻も早くこの場から離れさせなければ。
「ふふ、動物さんが、こっちに行きたいようです。一緒に行きましょう~♪」
小さな音楽隊が闊歩して行く、歌を歌いながら賑やかな様子で。子供達のかすり傷を暖かい光が包み込み、傷を治癒していく。歌と動物達とで子供たちを誘導していくのに成功した小宮は、この場から離れていくのであった。
一方山梨はと言うと、聞き耳と第六感を頼りに子供たちの捜索を始めていた。
「(彼処の方向じゃ!)」
山梨は方向を特定するとユーベルコードを発動する。ユーベルコード【シーブズ・ギャンビット】は身軽になると、更にスピードが加速するというもの。
スピードを加速した山梨は走り回って、子供たちを探していく。隈無く探して行くと、木の幹に大きな横穴が空いている場所を見つけることが出来る。
「全く、木の上とは思えぬ広さじゃのう」
そう呟いて横穴を覗くと、3人の子供たちの姿を発見する事が出来た。
「おや、そこで何をしておるのじゃ?」
「ここで遊んでいたの!」
「うん。ここ秘密基地みたいでカッケーだろ!」
「楽しいよ?」
子供たち3人は口々に話す。やはり紙飛行機の手紙同様、洗脳されているようだと感じる。約1週間も帰って来ないのに、この言葉は異常だ。
「(集団洗脳のう……敵のUCじゃろうか?)」
山梨は厳しい表情のまま考える。敵が居るとされる以上は、ここも安全ではない。子供たちを連れて行く為に手を打つ。
「そうか、遊んでおったのか。おお、そろそろお腹が空かぬか?ここに菓子があるのじゃ」
ぱっと切り替えて、笑顔で子供たちにそう言うとお菓子を渡していく。
「わあー!ありがとう!」
「クッキーだ!」
「カップケーキもあるよ!」
子供たちもお菓子の誘惑には勝てない、渡されたお菓子を嬉しそうに頬張り始めた。
「向こうにもっとあったから一緒に行かんか?」
「やったー!おじさん!ありがと!」
「おじさん?わしは12歳じゃ」
「じゃあなんでおヒゲが生えてるのー?」
「ヒゲが生えてるのはドワーフじゃからじゃぞい」
山梨とあっさり打ち解けた子供たちは、次なるお菓子を求め彼についていくのだった。
無事子供たちを、この場から退避させることに成功した小宮と山梨。2人の猟兵が子供たちを救出したところで、樹上からは子供の声が1つも聞こえなくなった。これで全員という事だろう。
子供たちは巨大樹木からある程度離れると洗脳がとけ、これまでどのくらい離れていたのかも分かっていないという事が発覚した。洗脳が届く範囲というものが絞られたのである。
こうして、子供たちは無事に家族の元へ届けられ、子供たちの失踪事件は幕を閉じたのだった。
救出者、小宮・あき、山梨・玄信。6人救出完了。
これまで救出した子供の数、計12名。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『ぼくらのひみつきち』
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POW : 『つれてかないで、おいてかないで』
単純で重い【風圧】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD : 『あそぼうあそぼう、いつまでも』
【風の囁き】を聞いて共感した対象全ての戦闘力を増強する。
WIZ : 『ねんねこねんね、おやすみよいこ』
小さな【木の洞】に触れた抵抗しない対象を吸い込む。中はユーベルコード製の【幻想的なゆりかご】で、いつでも外に出られる。
イラスト:クロジ
👑11
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠ハルツ・ノウゼン」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●忘却の思い出
『どうしてどうして……いない、いない』
風のささめきと葉擦れの音に混じって声が響く。
あんなにいっぱいいたのに、どうして壊そうとするの?忘れないで忘れないで忘れないで忘れないで忘れないで──!
叫びのような痛々しい声。
『ああああああああ、りょうへいがわるものなんだ……ころせころせころせころせころせころせころせころせころせ』
怒りと同調するように、これまで隠れていたオブリビオンの全容が明らかになった。子供の頃に夢見た、あの秘密基地のようで懐かしいと感じてしまう事だろう。
『こわさないで、こわさないで』
彼らの作った理想郷を。
猟兵たちが逃げる暇もなく降り注ぐ攻撃。
倒さなくては、たとえそれが『優艶で魅惑的な床しい理想郷』であったとしても────。
小宮・あき
●SPD対抗
●アドリブ・連携、歓迎
●後衛、【オーラ防御】【激痛耐性】【呪詛耐性】
子供の秘密基地ではないですか、それがなぜ。
両手杖を握り【早業】の【全力魔法】UC【神罰】。
聖職者の私の【祈り】は、光の範囲は半径レベルmの円柱。
大きい敵なら外さない。光に包み込んでみせます!
【視力】で敵を見て【聞き耳】で音を逃さない。
【第六感】【野生の勘】を重視し【ダッシュ】【ジャンプ】
【スライディング】【逃げ足】で回避!
「あそぼうあそぼう、いつまでも」ですか。
それ楽しくないと思うんですよね。
仕事や規則があってこそ、自由が輝くものだと思うんです。
私、商人なので。
遊んでるよりお金稼ぎの方が楽しいんですよね。
(共感せず
高柳・零
POW
そうですか…こんなオブリビオンも居るんですね。
「子供はいつまでも子供ではないんですよ」
風圧をオーラを纏わせた盾で受けつつ、地形が破壊される前に一気に敵に近付きます。
「自分はTRPGが好きで、聖騎士が強いなあ。カッコいいなあ。と思い、修行して本当に成りました」
「子供は成長すると違う事に興味を持って行きます。ですが、それは悪いことではないんです」
天斬りで木の洞を斬ります。
「あなたは忘れられる訳ではありません。思い出になるんです」
「ここには悪い人なんて居ません。あなたも含めて。ですから、安心して休んで下さい」
更に2回攻撃の天斬りで斬ります。
アドリブ、絡み歓迎です。
山梨・玄信
どんな相手じゃろうと、オブリビオンならやる事は一つじゃ。
大人しく骸の海に帰るなら別じゃが。
【POWを使用】
アースジャイアントを召喚して、鎧無視攻撃付き範囲攻撃で攻撃するのじゃ。相手は結構大きいからのう。
相手を挑発して、わしに攻撃が来るように仕向けるぞい。
風圧は見切りと第六感で着弾地点を読み、ダッシュと逃げ足に加え衝撃波を地面に打ち込んで加速して避けるのじゃ。避けきれなければ、オーラ防御で受け止めるぞい。兎に角、止まると地形破壊されるので動き回るのじゃ。
「猟兵が憎いなら、わしを倒してみよ。出来るものならのう」
「子供は成長するものじゃ。気持ちよく送り出してやらんか!」
アドリブ、絡み歓迎じゃ。
ラリー・マーレイ
「あれが、オブリビオン……!何か言って……いや、泣いてる……?」
悲痛な声に、思わずたじろぎます。でも、猟兵としての心得を思い出して踏み止まります。『同情するな。会話する意味は無い。慈悲無く、ただ倒せ』
懐の、先輩猟兵に貰った手記の一節。
そうだ、あれは敵。感情を抑えて長剣を構えて突撃、斬りかかります。
風圧で吹き飛ばされても【気合】で耐えて、何度でも無我夢中で攻撃を繰り返します。
意識が朦朧としてきたら、思わず秘密基地の声に素直に答えます。
「だからって、こんなの違うだろう!こんな方法じゃ、忘れられるよりもっと寂しいじゃないか!」
無駄な力と意気込みが抜けて、無意識にUC【一の剣】を発動させ攻撃します。
●Twisted creation
大気を劈くような音に重なった声。大人のものとも子どものものとも取れないその声は猟兵達に訴え掛けるように叫ぶ。
「あれが、オブリビオン……!何か言って……いや、泣いてる……?」
「子供の秘密基地ではないですか、それがなぜ」
「……こんなオブリビオンも居るんですね」
「でも、これがオブリビオンならやる事は1つじゃ。
大人しく骸の海に帰るなら別じゃが」
ラリー・マーレイ(見習い剣士・f15107)、小宮・あき(人間の聖者・f03848)、高柳・零(テレビウムのパラディン・f03921)、山梨・玄信(ドワーフの破戒僧・f06912)の4人はオブリビオンと相対していた。
子供たちを救出した4人での総力戦。痛々しい程に悲痛な叫びは4人にそれぞれ感情を抱かせていく──。
『あそぼうあそぼう、いつまでも』
突如発せられたオブリビオンの声。小宮はそれにも動じず、冷静に両手杖を握り締め、脱兎の如き早業でユーベルコードを発動!ユーベルコード【神罰(ジャッジメント)】!祈りの力によって、雨のように降り注いでいく光の柱がオブリビオンを貫通する!
ものの寸秒で貫かれたオブリビオンは小宮に標準を定め攻撃!
「『あそぼうあそぼう、いつまでも』ですか。
それ楽しくないと思うんですよね」
憂いを帯びた表情でそう言うとするりと身を翻し、スライディングで攻撃を回避する!
「仕事や規則があってこそ、自由が輝くものだと思うんです。
私、商人なので。
遊んでるよりお金稼ぎの方が楽しいんですよね」
オブリビオンの叫びに共感が持てない小宮は、きっぱりと言い切る。オブリビオンから視線を離すことなく、聴覚、視覚を研ぎ澄まし、追加攻撃!オブリビオンも攻撃の手を緩める事無く次なる手を打つ。
『つれてかないで、おいてかないで』
「(何だか、可哀想に思えてくるな……って駄目だ!駄目だ!)」
行雲流水、加勢しようとしていたマーレイはオブリビオンの声を聞き、悲痛な声に思わずたじろいでしまった。
(『同情するな。会話する意味はない。慈悲無く、ただ倒せ』)
これは猟兵としての心得、マーレイが先輩猟兵に貰った手記の一節だった。同情してしまいそうな心を踏みとどまらせ、感情を抑える。強力な風圧の攻撃を受けるも、強靭な心で立ち向かっていくマーレイ。当然、無我夢中で攻撃を繰り返し、オブリビオンの攻撃も気合いで耐えきろうとしていれば、攻撃を受け続けた結果意識が朦朧としてしまう。
「だからって……だからって、こんなの違うだろう!こんな方法じゃ、忘れられるよりもっと寂しいじゃないか!」
苦しそうに、マーレイは言葉を投げる。
「はあっ!」
無意識的に放たれたユーベルコード【一の剣(ファーストストライク)】はオブリビオンの幹や枝を切断していく!その斬擊に気を取られたオブリビオンは、その刹那───バキッっと嫌な音を立て体に亀裂が入る!
「猟兵が憎いなら、わしを倒してみよ。出来るものならのう」
山梨のユーベルコード【アースジャイアント】が発動し、大地の巨人が召喚されたのだ!マーレイに気を取られているうちに、大地の巨人が背後を取りオブリビオンを攻撃!山梨の動きをトレースした大地の巨人は隙を与えず、動き続ける!
ビュンッ!
重い風圧が山梨と大地の巨人を襲う、が回避!見切りと第六感で着弾地点に目処をつけることで回避し、フィールド内を疾走する事で休む暇をも与えない。風圧によって地形破壊されてしまう為に、その攻撃が当たらないように動き回る他ない。
「子供は成長するものじゃ。気持ちよく送り出してやらんか!」
ダガーがオブリビオンの体に深く抉り込み傷付けた!素早く振り上げられたダガーは横一線に斬る。細かい枝がバラバラと落ちていく!
「成長を止めることは……死んでいるのと同じじゃ」
「だから成長していかなくてはいけないんですよね。
子供だっていつまでも子供ではないんですよ」
山梨の言葉に同調して、高柳は一気にぐんとオブリビオンとの間合いを詰めていく!
「自分はTRPGが好きで、聖騎士が強いなあ。カッコいいなあ。と思い、修行して本当に成りました」
オブリビオンの体をバスターソードで横殴り!1連、2連、3連続の強力打撃!
「子供は成長すると違う事に興味を持って行きます。ですが、それは悪いことではないんです」
下から振り上げたバスターソードはオブリビオンの胴を切断!高柳のユーベルコード【天斬り(アマギリ)】が炸裂したのだ。
「あなたは忘れられる訳ではありません。思い出になるんです」
ボロボロになった葉が風に吹かれ空中を舞う。
「ここには悪い人なんて居ません。あなたも含めて。ですから、安心して休んで下さい」
静かに言うと、バスターソードがオブリビオンの幹、枝、葉を切り離していく……天斬りの2回攻撃でオブリビオンを断ち割る!
オブリビオンからは、殆どの力が失われて動きも鈍くなっていった。
こうして小宮、マーレイ、山梨、高柳の連携攻撃によって、葉は殆どが落ち、細かい枝なども切り落とされ、幹などには深く傷痕が付き、オブリビオンは虫の息になったのだった。
『理想郷』の終焉が刻一刻と近付いている。
大成功
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硲・葎
単独希望
【P】これはまた立派なツリーハウス。素敵だけど、でも!
「子供に悪さするのはおしおき!」風圧は見切り、残像、カウンターで回避からの2回攻撃と気絶攻撃。飛ばされる危険性も考えてベリーロリポップのロープワークで枝にロープを巻き付けておこう。風の囁きはあえて食らい、戦闘力をあげてUCを叩き込むよ。
「咲き誇れ!!!彼岸花!!木を喰らい尽くせ!」
木の洞には触れないようにして、万が一触れたとしても、目潰し、ベリーロリポップの破壊工作で破壊を狙おう。
「飴をぺいっと貼り付けて!はいどっかーん!!」
そのまま衝撃波をぶつけてロープで自分が爆発に巻き込まれないように逃げておこう。
●Step through the gate into Utopia
「これはまた立派なツリーハウス。素敵だけど、でも!」
あの床しい秘密基地とは見る影もないその大樹に向かってゆく硲・葎(流星の旋律・f01013)の姿があった。
『つれてかないで、おいてかないで』
オブリビオンが痛烈に叫ぶ。硲はそんなオブリビオンの囁く声にも動じずに、武器である彼岸花ノ葬を構える。
「子供に悪さするのはおしおき!」
風圧を見切って、残像を見せながら素早く疾駆!そこからの回避へ繋げ、重い風圧を受けずに済むようにしたのだ。だが、それだけでは風圧は防げない!ぶわっと強い強風が硲の体をいとも容易く、吹き飛ばしていくのだ。
「(でもっ……大丈夫!)」
飛ばされた体躯が地面に叩きつけられる訳もなく、ある一定の場所に硲は留まっていた。彼女が吹き飛ばされなかったのは、オブリビオンの風の囁きが発動する以前、ロープワークで木の枝にロープを結びつけ、彼女と木を繋いでいたからだ!瞬時に二重8字結びで木に括りつけ、オブリビオンの風の囁きが発動されるのを待つ。そうすることで、風圧で飛ばされてもその場に留まらせたのである。
「行くよ!」
体制を整えた硲は、反撃開始。彼岸花ノ葬の持ち手をぐりんと回転させ、木に向かって回転突き!細い枝や葉を落としていく!攻撃の直撃を喰らい、怯んだオブリビオンの動向を逃さない!
「咲き誇れ!!!彼岸花!!木を喰らい尽くせ!」
硲が仕掛けたのは【血華磔刑】!単純で重い彼岸花ノ葬での串刺しの一撃技。強力な一撃が木を破壊していく!大地は抉れ、木の根は陥没したように埋もれていくのだ。
木の洞に触れないよう、上手くユーベルコードを叩きつける!が、やはり少しの誤差は付き物。彼岸花ノ葬の切っ先が、触れるか触れないかの状態で洞を掠ったのだ。
「(だったら!)」
口に放り込んでいた、ベリーロリポップを徐に取り出した硲。
「飴をぺいっと貼り付けて!はいどっかーん!!」
投げつけられた甘いロリポップが木の洞にペタりと貼り付けられる!それと同時に響き渡るのは───!
ドゴォォォォォォッン!!
爆発音!そのまま衝撃波をぶつけてロープを駆使し、爆発に巻き込まれないように退避!
爆発に飲み込まれ崩落していく枝や幹、葉は爆発によって引火し焼失していった。
しとやかで美しく、魅力で人の心を惹き付け、とても懐かしさを覚えるような、樹海(理想郷)だった。
「でも、そんなモノは───きっと生きてる内は何処にもないよ」
大成功
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