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【妬鬼姫戦線A2】第1話 めぐる審判の刻

#アナザープレヱス・リフレイン #妬鬼姫戦線A2

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#アナザープレヱス・リフレイン
#妬鬼姫戦線A2


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 解決したはずの事件が再び、始まろうとしている。
 重なる太陽と月。
 それが終わるとき、その事件は幕を開ける。

 ――恐ろしい悲劇を伴って……。

「はあ、はあ、はあっ!!」
 袴姿の女学生は逃げて逃げて逃げまくっていた。側にいた学友は、ゾンビに喰われて、物言わぬ骸へと変わってしまった。
「はあ、はあ、はあ……!!」
 走る走る走る。着物が着崩れそうになるが、そんなこと言っていられない。
 近くにいた若い親子は、急に倒れ込むと、ゾンビとなって襲ってきた。もう少しで、自分もその仲間入りするところだった。
 後ろからゾンビのうめき声が聞こえる。
 どこも逃げ場はないのか?
 誰か、誰か……助けて……!!
 彼女の願いは、ギリギリの所で果たされる。
「さあ、こっちだ!! 急いで!!」
「桜塚特務部隊の……!?」
 アサルトライフルを持った特務部隊が、ゾンビを請け負ってくれた。
「ここなら、迎賓館が近い!! 急いで、そっちに向かって!! たくさん人もいるはずだから!!」
「はいっ!!」
 若い少年……いや、当時候補生だった山本涼介の指示に従い、その女学生は無事、この恐ろしい事件から命からがら生き残ることが出来たのだった……。

「また、事件はリフレインされてしまったようです。ですが……既にリフレインを体験した皆様にとって、やるべきことは既に把握済みかと思います」
 そう告げるのは、紫のマントを翻し、軍服を纏う響納・リズ(オルテンシアの貴婦人・f13175)だ。
「知らない方もいるかもしれませんので、軽くおさらいしておきますね。この世界は妬鬼姫戦線の世界です。今はまだ姿を現してはいませんが、元凶は妬鬼姫という女性の鬼が最終的なボスとなります。そのボスを倒すためには……」
「三つの神器と二つの刀が必要……だったわね」
 そう告げるのは、小鳥遊キヨだ。既に英雄としてこの場にいる。
「はい。その5つのアイテムがなければ、妬鬼姫を滅ぼすことはできません。まずは、逃げ惑う人々を守りながら、それらの回収をお願いします」
 刀はとある神社にふたつとも存在している。三種の神器の二つは、帝が所持している。
「そして、最後の神器は、皇居にあります……ですが、これらのアイテムを所持している方がいるのであれば、回収する必要はありません」
 最終的にそれらが揃っていれば、問題はない。それよりも優先して欲しいことがある。
「今回は、以前とは違った事象がないか、調べて欲しいのです。現時点、分かっている過去の事件と違うのは、ゾンビのその数です。前回よりも遥かにゾンビの数が多いです」
 そのため、猟兵やかつての英雄には、その力でその数を減らして欲しいとのこと。
「他にも何か変わったことがあるかもしれないわ。どこが変わっているかは、私も分からないけれど……でも、何か見つけることが出来れば、そこから何かがわかるかもしれない」
 そう付け加えるのは、眼鏡の少女、キサラ・K・ヤメだ。
 全ては可能性の話ではあるが、その糸口がなければ、リフレインを打開する策は考えられないのだ。
「もちろん、人々の命を守るのを優先にお願いします。また、新たに戦線に加わる猟兵や英雄の皆様には、しっかりと新型ワクチンの接種をお願いします」
 そうすれば、より自由に調査が出来るはずだ。
「皆様、既に勝手知る戦場ではありますが、それでも……妬鬼姫の力はかなりの脅威です。それに……嫌な予感も感じるのです。皆様、本当に気を付けてくださいませ」
 そういって、リズは現地へと向かう扉を開き、猟兵達を見送ったのだった。

 ところ変わって、こちらは、アナザールーム。
「皆さん、無事でしたか? 連絡が遅れてすみません」
 そう告げるのは、妬鬼姫戦線でのグラウェルだ。
「皆さんには、ゾンビのサンプル採取をお願いしたいと思っています。もちろん、他のことをしてくださって構いません。我々は……この世界の住民、イマジンに気づかれないよう進める必要があるのですから」
 そういって、グラウェルは仲間であるアナザー達がつけているゾンビセイバーを調整していく。
「それと、皆さんのセイバーに新たに通信機能を付けました。これでテレビ通話やデータのやり取りが私とアナザーの皆さんとでやり取りすることが出来ます。どちらにせよ、他の方には、極秘で進めてくださいね」
 そう告げて、出かけるアナザー達を見送る。
「それにしても……我々以外にも動いている者達がいるようですね。我々の存在に気づかれてないと良いのですが……」
 グラウェルはそう言って、不安そうにしながらも更なる研究の為、自室へと戻るのであった。


柚葵チハヤ
 どうも、こんにちは。柚葵チハヤです。
 アナリフの2回目のリフレインシナリオとなります。詳しい内容については、OPや前回の妬鬼姫戦線A1、そしてアナプレのシナリオを見返していただけると、よりスムーズに進められるかと思います。
 また、こちらに参加する際は、一度は「プロローグ」に目を通していただけると幸いです。

 今回は一般人である【イマジン】【アナザー】の方の参加を優先にしたいと思います。
 新規で参加する【アナザー】さんは、該当する旅団に所属して、追加事項の確認もお忘れなく、ですよ。
 もちろん、初めて参加する【コンバート】と【猟兵】の皆さんも大歓迎です。
 また、事前に【桜塚】のタグを入れて置くと、他の方々よりも武器の融通が利くようになります。もしよろしければご利用ください。

 それと、2度目のリフレインということで、既に必要なアイテムを所持している際は、いろいろな事象をスキップすることも可能です。
 ただし、それよりも優先していただきたいのは……「この世界の調査」となります。
 調査する際は、できるだけ「この辺が怪しい!!」とか予想でも構いませんので、具体的に書いていただけると幸いです。

 また、一般人である【イマジン】【アナザー】の方は、ゾンビのワクチン等の防護が十分ではありません。無理せず、特務部隊と一緒に行動する、あるいは猟兵さん達と一緒にいるようにすると良いと思います。

 リプレイ開始時は、事件が起きてすぐとなります。【イマジン】【アナザー】の方は、まずは生き延びることを優先にしつつ、やりたいことを試してみてください。避難先は迎賓館の他、帝国劇場、帝国ホテル、学校等、いくつかありますので、それらから選んで向かってください。

 このシナリオが2度目だという皆さんは、ぜひとも、前回とは違う選択肢を試していただけると幸いです。
 また、複数で参加する際は、必ずお相手の名前やID、グループ名をお忘れなく。

 現在、Twitterにて、ウェルカムサマーキャンペーンの告知を行っています。詳細は当アナリフHPにて。たくさんの方にプレゼントが届きますので、ぜひ、ご参加ください。

 それでは、皆さんの熱いプレイング、お待ちしていますね!!
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第1章 日常 『プレイング』

POW   :    肉体や気合で挑戦できる行動

SPD   :    速さや技量で挑戦できる行動

WIZ   :    魔力や賢さで挑戦できる行動

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

御薬袋・彩葉
んー!久々にお仕事しましょうかー!
具体的にはご飯作ったりご飯作ったり。ん?なんか外が騒がしいですね。
…なんな前にもこんな事があったような…いや気のせいですね☆ゾンビなんて何時でも闊歩してますしね!そうと決まったら、皆におにぎり作らないとですね!梅干しとおかかと鮭を作ったら、麦茶を作ってと。
さぁ、皆さんに配りに行きましょうね!

(普通にリフレインには全く気づかずにゾンビ居るなーくらいの気持ちで今度は学校におにぎり持っていきます。慣れって恐ろしいですね!ゾンビの攻撃には注意し物陰に隠れながら学校を目指します。避難者が居たら「ゾンビっていっぱいいますよね!」と笑い話します!)



◆学校への差し入れを……って、あれ?
「んー! 久々にお仕事しましょうかー!」
 ぐーっと、体を伸ばして、御薬袋・彩葉(自称『モガ』・f39642)は久しぶりに迎賓館の厨房に入った。
「ん? なんか外が騒がしいですね。……なんな、前にもこんな事があったような……いや気のせいですね☆」
 外の騒がしさ……というか、ここがリフレインした世界だとは気づいていない。
「ゾンビなんて、何時でも闊歩してますしね! そうと決まったら、皆におにぎり作らないとですね!」
 未来の帝都では、ゾンビは日常茶飯事になってきている節がある。
 ここな事件の始まりだとしても……彩葉は残念ながら、気にしていなかった。
 ざかざかと大量にお米を炊いて、炊きあがったところから、次々とそれを握っていく。
 あ、因みにお米やおにぎりの具などなどは、未来の帝都から持ち込んできたので、ここの物資は減っていない。その辺は大丈夫!
「梅干しとおかかと鮭を作ったら……あっと、麦茶も作ってと」
 冷たい水を用意して、美味しい麦茶も完成! 大きな風呂敷に出来た物資をたんまりしまい込んだら、よっこらせと背負って。
「さぁ、皆さんに配りに行きましょうね!」
 ちなみに、一番乗りで迎賓館にたどり着いたので、今のところ人っ子一人もいない。
 なので、彩葉はそのまま、近くの学校へとお散歩……もとい、お出かけに向かった。
「あ、またいますねぇ……」
 なんだか、数が多いなあと思いつつ、面倒くさいなあと軽くなった体でもって、建物の上に登り、屋根伝いに進んで学校を目指す。
「あ、あのっ……!!」
 と、なんとか屋根伝いで逃げてきた人達と彩葉が出会った。
「こんにちはー! お出かけですか?」
「いや、そうではなくって……」
「私、これからあちらの学校に差し入れに行く途中なんですよ。皆さんもいかがですか? 美味しいおにぎりと麦茶もありますよ」
 その彩葉の一言に、彼らはごくりと息をのんだ。なぜなら、飲み物も食べ物も食べずにここまで命からがら生き延びてたのだ。だからこそ、その彩葉の提案はとても魅力的だった。
「じゃあ、一緒に行きましょう!」
「は、はいっ!!」
 彩葉の道案内で、ゾンビに出会うことなく、無事に学校へと辿り着くことが出来た。
「皆さん、無事ですか! 良かった!!」
 学校では、校門を締め、強固なバリケードを作っている最中でもあった。
「ところで……あなたは?」
 巨大な荷物を背負って、にっこにこの彩葉を見て、学校にいた兵士が首を傾げる。
「あ、皆さんに差し入れを持ってきたんです。皆さん、お腹空いているし、喉も乾いていますよね? ではさっそく……はいどうぞ!!」
「あ、ありがとうございます……!!」
 その彩葉の差し入れのお陰で、危険な状況にもかかわらず、希望を失う事なく、笑顔を届けることが出来たのだった。


※称号「学校を笑顔に」を獲得しました。また学校に避難する方々と顔見知りになりました。後程、獲得リストをご確認ください。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ベスティア・ジェヴォーダン
「前と違う結果を出せばいいんだろ。ベスに任せろ」
月詠・鬼切丸の神社へ急ぐ。
神社で犠牲者を出さないようにすれば、何か教えてもらえるかもしれない。
雷神の鉄槌で猛ダッシュ。邪魔なものは蹴散らしていく。
着いたら人間を守りながら周辺の敵を掃討する。
草薙を見せ、前回や前々回に帝から聞いた話などの情報を話し、
鬼神・妬鬼姫・ゾンビのことを詳しく聞き出す。
またリフレインしていることも伝え、情報を訪ねる。
2本の神剣があるなら、迎賓館に持ち帰って仲間たちに使い手を募る。
妬鬼姫の石碑を調べ、封印が解けているか確認。
周辺も捜索して、何らかの情報や痕跡を探す。
神社に生存者がいれば迎賓館への合流を促し、守って移動する。



●月詠と鬼切丸の行方
「前と違う結果を出せばいいんだろ。ベスに任せろ」
 どーんとドヤ顔で、ベスティア・ジェヴォーダン(動物使いの調査員・f39599)が真っ先に向かったのは、あの月詠と鬼切丸を保管している神社だった。
 |雷神の鉄槌《サンダーハンマー》、稲妻を纏った拳を構えたダッシュで、一気にその神社に向かって駆けてゆく。途中、現れるゾンビに関しては、雷神の鉄槌での稲妻を帯びた凄まじい衝突ダメージで、蹴散らしていっていた。
「……確か、この辺……」
「きゃあああああ!!!」
 声が聞こえた。ベスティアはその声に従い、猛ダッシュで駆け付け……。
「邪魔だ、どけ!」
 ゾンビを一瞬ではねのけ、蹴散らして見せた。幸いにも神主とその夫人を助け出すことが出来た。しかし、それ以外の者達は既にこと切れてしまっていたようだ。
「助けて下さり、ありがとうございます」
「もし力になれることがあれば……」
 そんな二人にベスティアは、無造作に借りている草薙の剣を引き抜いて見せた。
「そ、それは……もしや帝がお持ちの聖なる剣……!?」
「話を聞かせて欲しい。鬼神のこと、妬鬼姫のこと、ゾンビの事……それと、リフレインの事」
 強い力を持ち、帝から賜った剣を持つベスティアに神主達は、自分達の住居へと招き入れる。
「いかにも、この神社は鬼神を封じ込め、鬼切丸を収めておりました」
「しかし、今代の巫女はございません。巫女にしか封印の洞窟の中へは入って行けないのです」
「ですが、帝の許可を得ている貴方様なら、巫女と同様の資格をお持ちでしょう。どうか、洞窟内の鬼切丸と鬼神を封じ込めた岩の確認をお願いしたいのです」
 どうやら、そこに鬼切丸があるようだ。
「ん? そういえば、月詠は?」
 ベスティアの言葉に神主と夫人は顔を見合わせ、言葉を続ける。
「実は少し前に月詠は遠くの神社に祀られました。大事なものを二つもこの神社で祀るのは、危険だということで」
「なんだって? 月詠の刀はここにないのか……」
 と、今度は神主と夫人が驚く番だった。
「何をおっしゃっているのですか?」
「月読は刀ではございません、聖なる弓と矢でございます」
「……はあ!?」
 その後、草薙の剣を携えたベスティアが封印の洞窟の中に入り、封印が解かれていること、側にあった鬼切丸の太刀を回収することが出来た。
「月読が弓矢になって、別の所に安置されている……」
 月詠がある場所は、先ほど、神主達から聞き出せているので、回収するだけならば問題ないだろう。但し、それはここから遠く離れた山奥となる。
「なにが起きているんだ……」
 ベスティアは新たに鬼切丸を手にすることが出来たが……月詠は、まだ得ることはできていないのだった。


※アイテム「鬼切丸」を獲得しました。後ほど、獲得リストをご確認ください。また、今回のリフレインでは月詠が聖なる弓矢だということが判明しました。この情報を他の者に伝えるか否かは、お任せします。

大成功 🔵​🔵​🔵​

山田・ふわ
ワクチン接種後、鬼斬丸でとにかくゾンビを減らすことに集中するふわ。
そこで、ゾンビの服装や様子になにか異変があれば気づく。ゾンビサンプルの採取も忘れない。
しかし、このまま迎賓館を護っているだけでは駄目。
家族のことが気になるが、キヨちゃんや桜塚特務部隊を信じ、以前ベスティアちゃんが向かった神器を求めて皇居に向かってみる。
風のようなスピードで皇居を駆け回ってみるが……アイテム回収できたらしたい。ベスティアちゃんから以前の皇居の様子を聞いておいて、その話からなにか前回と比べて異変がないか確認する。その後、迎賓館に帰還できたらして、調査結果を報告かつゾンビサンプルを提出する。



◆そして、皇居へ
「……やあっ!!」
 大きな太刀である鬼切丸を振るい、ゾンビ達と戦うのは、山田・ふわ(人間のデスブリンガー・f39711)だ。
 前回もたくさんのゾンビを相手にしていたが……。
「やっぱり、未来のゾンビが多い気がする……!」
 帝都の人々が変化したゾンビよりも、やはり、未来から来たゾンビが一番最初の事件の時よりも多く感じられた。それは、最初のリフレインのときとも合致する。
「ということは……未来のゾンビがいっぱい来てるってことなのかな?」
 事件を解決した帝都でも、ゾンビが沸いて出ていたが……それと関係があるのだろうか?
 ふわには、ちょっと難しい課題のようにも感じられた。
「いっぱいサンプルは手に入れられたし、後で持っていかないとね」
 ふわとグラウェルとの接点はないが、その辺はベスティアに頼めばなんとかしてくれるだろう。
「でも……このまま迎賓館を護っているだけでは駄目だよね」
 ある程度、蹴散らした後は、桜塚特務部隊らに任せ、ふわは別の道を急いで向かった。
 目指すは、かつて妬鬼姫が根城にしていた皇居。既にベスティアからは、皇居についていろいろと話は聞いていた。
「できれば、何か手に入れられるといいんだけど……」
 その時だった。
「だ、誰か!! 誰か助けてっ!!」
 女性の声が聞こえた。ふわは急いで、声の聞こえた先へと向かう。そこには大量のゾンビが押し寄せていた。それを、ふわが一気に鬼切丸でもって、切り刻んでいった。
「大丈夫ですか!?」
 そう声をかけると、そこには既にゾンビに襲われ、大量出血している女性が壁にもたれていた。
「大丈夫じゃないみたい……けれど、貴方に会えてよかった」
 女性は笑みを浮かべ、手に持っていた何かを手渡してきた。
「これって……」
「八尺瓊勾玉です。これを……必ず、帝に……ううっ」
 そういって、女性はそのまま息を引き取った。
「あっ……もしかして、この人……」
 恐らく、別行動で逃げていた皇后、その人だったのだろう。安らかな笑みでこの世を去ったようだ。
「ごめんね……ふわちゃんがもっと早く来れたら……」
 しかし、その為にはいろいろなものを犠牲にして、ここに駆けつけることが必要……かもしれない。
 ふわはその勾玉をしっかり受け取り、続々と現れるゾンビを前に、その皇居を後にしたのだった。


※アイテム「八尺瓊勾玉」を獲得しました。後程、獲得リストをご確認ください。

大成功 🔵​🔵​🔵​

役所・太助
リフレインの話を聞いて以来
【I0011 称号 対策本部長】と神通力【~指揮経験】と前回リフレイン経験を総動員して以下の準備をする
①避難所運営手順書を作成
②ゾンビワクチンの現物を用意
③カレンにもらった「リフレイン先の世界線に影響しない範囲でのゾンビ研究情報提供資料」(A1 4話参照)を準備しておく

現地では以下の順に取り組む
①各避難所送迎責任者に避難所運営手順書と手紙を託す
②現地の医者を至急束ね医療体制構築、ゾンビ研究の情報提供
③避難民代表者に根回しし円滑な避難生活の協力依頼
④迎賓館内のゾンビ化警戒と持参ワクチンによる対処

仲間の持ち帰った情報を整理し前回との違いを検証

皇后の死を気に病むふわを励ます


クレセント・ブライト
(初めての出来事なので人の話を聞き集めて避難所について聞いたことにして下さい。また可能ならば役所・太郎(f39613)と連携希望)
何、あれぇ?
とりあえず、ゾンビにならないように町の人を避難させるよ?
どこか安全なとこ……避難所あるとか聞いたけどぉ

おいらの『生まれながらの光』でけが人を助けられると思うから、可能な限り使うよ!ゾンビはあっちいけぇ!(自転車など投げつけて妨害、一般人の逃走に手を貸す)

避難所までの道中、避難民を手助けしながら可能な限り情報を集める

その後避難所を手伝う
情報が足りないので接近的に話を聞き、状況を把握している人に力を借り「情報を精査」→自分にできることを探し実行


神薙・焔
繰り返す世界…といってもあたし新参だから前のコトとかよくわからないのよね…。とりあえず新型ワクチンを打っておけばいいのね、予防大事だし。

ゾンビね…他所の世界でもちょっと見たことあるけど、たしかに数が多いと厄介よね、ナニか調査するにも数を減らしてから、かしら。
ガトリングガンで遠くからバリバリやるとしても、あの手のと戦うとどうしても汚れるし…ホトケさんを壊さなきゃいけないのも、イヤなものよね、せめて安らかにお眠りください…。

そんななわけで、心身の衛生面の確保にも、戦ったあとにはお風呂が欲しいわね、銭湯とかあるのかしら、腰に手を当てて流し込む牛乳は最高なんだなけど…。



◆ゾンビからの逃走
「何、あれぇ? とりあえず、ゾンビにならないように町の人を避難させるよ? どこか安全なとこ……避難所あるとか聞いたけどぉ」
 街中でわらわらと出てくるゾンビ達を前に、クレセント・ブライト(たぶん魔剣・f06868)は、避難場所を思い出そうとする。
「たぶんそれ、迎賓館じゃない?」
 そんな彼の脇を通り、スマートガトリングガン Mk.Ⅲを持った神薙・焔(ガトリングガンスリンガー・f01122)が、前に出てきた。
「繰り返す世界……といってもあたし新参だから、前のコトとかよくわからないのよね……」
 ここに来る前に、焔は既にワクチン接種済みだ。彼女曰く、予防は大事らしい。
 近寄ってくるゾンビ達をこれでもかと、焔はスマートガトリングガン Mk.Ⅲでもって、次々と燃やしながら蹴散らしていく。これもまた、焔のブレイズフレイムの効果である。
 その間にクレセントが町の人達を誘導していく。
「教えてくれてありがとう! こっちはおいらに任せて」
「了解、任せたわ!」
 横目でちらりとクレセントの方を見ると、焔は手を振り了解を示した。
「ゾンビね……他所の世界でも、ちょっと見たことあるけど、たしかに数が多いと厄介よね。ナニか調査するにも数を減らしてから、かしら?」
 そのままバリバリと紅蓮の炎と共に、次々とゾンビを始末していく。数は多いがたいしたことはないという情報は間違いないようだ。
 丁寧に処理していけば、気が付けば焔の周辺にいたゾンビは全て、燃やし尽くされていた。
「ガトリングガンで遠くからバリバリやるとしても、この手のと戦うと、どうしても汚れるし……ホトケさんを壊さなきゃいけないのも、イヤなものよね。せめて安らかにお眠りください……」
 倒れているゾンビ達に手を合わせてから、ゾンビ達を確認する。帝都の者達も紛れているが、やはり、未来から来たゾンビがかなり多いようだ。
 また、ゾンビになりかけであれば、強力なワクチンがあれば、その相手も救えるらしいが……腐敗が酷い者に関しては、元に戻すのは難しいとは聞いている。
 より、人間に近く、噛まれた直後であれば、ワクチンもよく効くようではあるが……。
「んー、これといって気になることはあまりないかしら? 性別もまあ偏っている感じも見られないし、ゾンビな子供が少ないくらいかしらね?」
 そう結論付けると、焔もまたゾンビが来る前に、さっさとクレセントが向かった迎賓館へと向かうのであった。

◆人々からの証言
「ゾンビは、あっちいけぇ!」
 近くにあった自転車をバリケードのように投げ飛ばして、ゾンビ達の行く手を阻みながら、クレセントは町の人々を手助けしつつ、情報収集に努めていた。
「私達もゾンビ達に追われて、よくわからないのよね」
「町の人達が急に襲ってきたりして……」
 逃げながら、出来る範囲ではあるが、おおむね、襲われて怖かったくらいの情報が多いようだ。
 有力な情報はなさそうだと、クレセントが思い始めたときだった。
「そういえば、変な人を見かけたよ! でっかい武器持ってた! さっきのお姉ちゃんみたいな人なのかな?」
「でっかい武器? どんな武器だった?」
 優しくクレセントが尋ねながら、子供の怪我を生まれながらの光でもって、綺麗に癒してやる。
「ちらっとしか見えなかったから、よくわかんない。でも、さっきのお姉ちゃんが持っていたのとは違ったと思う」
 やはり、この世界に介入している人物がいるのだろうか? そして、ガトリングガンではない大きな武器を所持していた……。
 味方であれば良いが、そうでなければ、警戒も必要になるかもしれない。
 そう思いながらも、町の人達と共に、ようやく、目的地である迎賓館にたどり着くことができたのであった。

◆迎賓館オペレーション!
 迎賓館では続々と避難民が受け入れられていた。
 そんな中、役所・太助(人間の公務員・f39613)もまた、その迎賓館に到着。
「一気にやると、目が回りそうでござるな!」
 前回、やったことがあるとはいえ、やることが多い。
 各避難所送迎責任者に避難所運営手順書と手紙を託したり、現地の医者を至急束ね医療体制構築、ゾンビ研究の情報提供を行い、避難民代表者に根回しし円滑な避難生活の協力依頼を要請し、迎賓館内のゾンビ化警戒と持参ワクチンによる対処を施す。
 このため、早々に迎賓館での人々のワクチン接種が施されたので、ゾンビ化は防がれることだろう。
 その他の行動に関しては、充分とは言えないが……悪い結果にはならない程度には進められたと思われる。ここまでやれたのもクレセントが手伝いを申し出てくれたからに他ならない。
 それよりも気になるのは……。
「ベス殿、それは本当でござるか?」
「本当だ。月詠が弓矢になってて、別の場所に……えっと、奉納されてるって聞いた」
 まずは、一つの相違点。月詠が別の場所に移動され、更に小刀だったものが弓矢へと変化していた。
「はいはーい、おいらも聞いたよ。変な人影を見たって」
 クレセントの話によると、大きな武器を持った人影を見たという証言が得られたそうだ。
「あたしからもいいかな?」
 ゾンビ退治をしていた焔からは、特に情報に相違はなかったという報告を得た。また、子供のゾンビが少ないとの情報も得られた。
「見逃していた相違点……ではなさそうでござるし……とにかく、これは精査すべき案件でござるな」
 そう結論付けて、一行はそれぞれの持ち場へと戻る。
 と、そこへ皇居から戻って来たふわがやってきた。
「あっ……太助さん、ただいま……」
 ちょっと暗い表情のふわが、辛そうに何かを見せてきた。
「えっとね……皇居で勾玉をもらってきたよ。でも……助けられなかった」
 その言葉だけで太助は、全てを理解した。
「話せたけど、助けるのがちょっと遅かったみたい」
「ふわの所為ではないでござるよ」
「ん……でも……」
「悲しい気持ちはわかるでござる。もし、可能であれば……そのときは真っ先に駆けつければ良いでござるよ。そうやって、結果を良くしていけばいいでござる」
「……うん。そうだね」
 太助の言葉で、ふわは再び笑顔を取り戻した。
「それになにより、悪いのはリフレインを起こす原因を作っている奴らでござるよ。それっぽい奴らを見つけたでござる」
「それ、本当?」
 こうして、ふわにも人影の情報が行き渡ったのであった。

 こちらは、迎賓館に用意されているシャワー室。
「上官の話によると、この迎賓館では要人を迎え、会食するのが目的なため、風呂場の設備は整っていないんだ」
 涼介の案内により、焔はシャワー室を使うことを許されたようだ。それもこれも、ゾンビ退治に尽力を尽くしたお陰だと言えよう。
「お風呂は残念だけど、体を流せる場所があるのは良い事よね」
 さっぱりとした後は、腰に手を当てて流し込む牛乳で一息つくことが出来た。
「やっぱり、牛乳は最高っ!!」
 ぷはーっとしながら、焔は上機嫌で太助達のいる部屋へと再び戻ったのであった。

 こうして、二度目のリフレインでも良い流れに持っていくことが出来た。
 また妬鬼姫討伐に必要なものも、いくつか得ることが出来たのは、素晴らしいことだろう。
 続く世界でどれだけ進められるか……彼らの物語はまだ、始まったばかり……。


※クレセントさん:称号「治療してくれたお姉さん(?)」と情報「怪しい人影を見た」を獲得しました。後程、獲得リストをご確認ください。

※焔さん:権利「迎賓館のシャワー室利用」を獲得しました。後程、獲得リストをご確認ください。

※太助さん:称号「深まる二人の絆」を獲得しました。後程、獲得リストをご確認ください。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2023年08月17日


挿絵イラスト