これはサポート参加者を優先的に採用するシナリオです(通常参加者を採用する場合もあります)。
●
「集合お疲れ様。システム・フラワーズの奥底にさ、『人類遺跡』って呼ばれる区域が発見されたんだって。皆にはその調査をお願いしたいんだ」
ユェン・ウェイ(M.Y.W・f00349)はカンガルーの尻尾を揺らしつつ、猟兵達を出迎える。
今回はキマイラフューチャー内部、システム・フラワーズの探索になりそうだ。
「『人類遺跡』と呼ばれる区域の近くには怪人のCGがうろついているみたい。CGといってもすごい技術で作られてるから、喋ったり触れることも可能だよ。ほとんど実際の怪人と変わりないと言ってもいい。そんな相手だから、まずはやっつけて排除しないとね」
CG怪人も猟兵の姿を確認すれば、間違いなく襲いかかってくる。
安全に遺跡の調査を進めるためにも、彼らとの戦いは避けられないだろう。
「怪人達をどうにか出来れば遺跡内部の調査なんだけど……こっちもすごく危険なんだ。遺跡自体はただの廃墟群なんだけど、この辺りには『致死性の白い雪』が降り続けている。この雪はちょっと触れるくらいなら大丈夫なんだけど、浴び続けたら『覚めない死の眠り』に誘われてしまうそうだよ。だから雪の対策をしつつ調査を進めて欲しいな」
雪は浴び続けるのが危険なだけで、それ以外の性質は本物の雪と変わらないようだ。
防雪の準備をする、雪を溶かすなど、それなりの準備をしていけばすぐに眠りに落ちることはない。
「雪に気をつけつつ色んなものを探したり、画像を残してくれると嬉しいな。あと……もしかすると何かしらの生命体がいる可能性もある。死の世界だからといって、はじめから諦めてしまうのは勿体ないからね」
遺跡の調査が進んでいけば、大きな発見もあるかもしれない。
此度の調査は大変だが、確かな一歩になってくれるはずだ。
「説明はこのくらいかな。それじゃあ転移の準備をするよ」
説明を終えたユェンはのんびりとした笑みを浮かべ、猟兵達へ手を振る。
「それじゃあ気をつけてね。いい結果を待ってるよ」
ささかまかまだ
こんにちは、ささかまかまだです。
サポート優先シナリオとなります。
通常プレイングを頂いた際は、通常通りに執筆させていただく予定です。
●シナリオ概要
システム・フラワーズ内部、『人類遺跡』と呼ばれる廃墟群の調査依頼です。
まず門番であるCG怪人達を撃破し、それから遺跡内部に突入します。
遺跡内部には『覚めない死の眠り』に誘う『致死性の白い雪』が降り続けているため、こちらの対策もきちんとしましょう。
その上で遺跡の調査を進め、何か情報を得るのが目的となります。
●
どの章からでも参加していただいて大丈夫ですし、特定の章だけ参加していただくのも歓迎です。
進められる時に進めていく感じになるかと思われます。
それでは今回もよろしくお願いします。
第1章 集団戦
『冬の思い出トリオ』
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POW : かまくら怪人・ウェポン
【かまくら兵器】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : みかん怪人・ジェノサイド
【みかん攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ : 鍋怪人・リフレクション
対象のユーベルコードに対し【鍋】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
イラスト:まめのきなこ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ヴィクトル・サリヴァン
どこから降り続いているんだろうねー謎の雪。
キマフューの地上はパカっと割れるし殻みたいな…システムフラワーズが間にあるからそっちは関係ないか。
でもそうすると…悩んでも仕方ない。こういう時はまず実地調査から!
邪魔するすごいCGの怪人倒して調査の旅にごー。
高速詠唱からの水の魔法で水の弾丸放ちまくって怪人蹴散らすね。
全力込めて範囲広げてぶっ飛ばし…むっ鍋ガード。
ならば接近戦に切り替え電撃の魔法纏わせた銛で突いて仕留めてくね。
ダメージ重なってきたらUC起動、生命の速度加速して傷を癒すよ。
その時鍋を体にぶつけられたら相殺されちゃうだろうから銛や水の魔法ぶつけて明後日の方向に逸らすね。
※アドリブ絡み等お任せ
●
システム・フラワーズ内部へと足を踏み入れつつ、ヴィクトル・サリヴァン(星見の術士・f06661)は周囲を観察する。
この辺りは人類遺跡の範囲ではないようで、例の致死性の雪とやらは降っていない。
それは安心出来るのだが、そもそも致死性の雪とは何なのだろうか?
雪ならば降らす存在がいるはずだ。それが自然発生した気象なのか、あるいは何かしらの装置なのか。
(キマフューの地上はパカっと割れるし殻みたいな……システムフラワーズが間にあるからそっちは関係ないか。でもそうすると……)
仮説ならいくらでも立てられそうだ。それは一旦置いておこう。
せっかく現地に足を運んでいるのだ。やるなら実地調査からだろう。
そのためにも、まずは障害物を片付けなければ。
ヴィクトルが更に奥へと進んでいけば、出迎えるのは怪人のCG達。
「かまくらッ」
「みかんッ」
「鍋ッ」
しゃきっとポーズを決める怪人は地上でもよく見られるタイプ。
それなら相手するのも難しいことではないだろう。ヴィクトルは魔力を溜めつつ、怪人達をじっと睨む。
「せっかくの調査の機会なんだ。さっさと倒させてもらうよ」
挨拶代わりにヴィクトルが放ったのは、シンプルな水の魔法だ。
シンプルだからこそ詠唱に手間取らないし、効果も分かりやすい。生み出した水を弾丸のように形成し、それを弾き飛ばすというものだ。
勢いよく飛び出す水の弾丸は次々に怪人を撃ち抜いて、道を切り開くが――。
「鍋ッ」
突如前に飛び出した鍋怪人が、自身の鍋頭で味方を守っていく。あの鍋はご家庭にありそうな見た目をしているが、意外と頑丈なようだ。
「むっ鍋ガード。だったらこっちも……」
ヴィクトルは魔法を展開しつつ、勇魚狩りをしっかりと構える。
三又銛にも電撃の魔力を宿し、勢いよく振るえば鍋怪人もガードしきれない。
遠くの敵には水の弾丸を、近くの敵には三又銛による一撃を。遠近合わせた攻撃を繰り返し、ヴィクトルはどんどん奥へと進んでいく。
展開した電撃の魔術には、自身の生命の速度加速を促す効果もあった。これで小さな傷はあっという間に回復できる、進軍の足を止める必要もない。
「数は多いけど……やっぱり怪人は怪人だね」
鍋怪人のガードが厄介ではあるが、それも銛や魔法で反らしてやれば問題ない。
激しくも繊細なコントロールで攻撃を制御しつつ、ヴィクトルは更に進路を突き進む。
目指すは人類遺跡、神秘の場所。
そこへ向かうワクワクは、何よりも強くヴィクトルの足を進めるのだった。
大成功
🔵🔵🔵
クロエ・ボーヴォワール(サポート)
「カネならありますわよ~!」
◆口調
・一人称はわたくし、二人称はあなた様。典型的なお嬢様風
◆性質・特技
・好奇心旺盛にして仕事熱心
・実はゲテモノ料理好き
◆行動傾向
・ボーヴォワール社の持て余した圧倒的カネの力にモノを言わせ、万事解決を目指す
・法すらカネで買い取る自由奔放すぎる性格であるが、ノブレスオブリージュの精神に則り他者の為ならば才と財を惜しまない(混沌/善)
・猟兵としての活動は異世界を股にかけたボーヴォワール社の販路開拓と考えており隙あらば自社製品を宣伝し、「実演販売」に抜かりはない
・教養として体得したシンフォニアとしての技術をビジネス話術にも応用する
・細かい仕事は老執事セバスチャンに一任
ロザリア・ムーンドロップ(サポート)
オブリビオンの脅威から戦後世界を守ることを主軸としてグリモア猟兵の活動をしているため、自らも機会があれば依頼に出向きたいと考えています。
「この事件を解決すれば、また一歩世界の平和に近づきますね!」
「せっかく取り戻した平和を脅かすなんて許せません!」
UCは全て設定しています。
技能・装備はご自由に。
基本的に頑張り屋。戦闘スタイルは魔法をメインに使いますが「困った時は殴ればOK」とも思ってます。
なので接近戦も案外こなすオールラウンダー。
ぷるぷるしたもの(スライムとか)はとても興味を示します。
葛藤しながらも事件解決のために我慢して攻撃するでしょう。
ただしエロ・グロ系はNGで。
●
戦いが始まり怪人の数は減り始めたが、それでも門番の壁は厚い。
堂々と此方を迎え撃つ怪人達を前にして、ロザリア・ムーンドロップ(薔薇十字と月夜の雫・f00270)とクロエ・ボーヴォワール(ボーヴォワール財閥総裁令嬢・f351は顔を見合わせていた。
「人類遺跡、何があるのか気になりますが……まずは怪人退治ですね!」
「ええ! 遺跡から役立つものが見つかるかもしれませんし、もしかすると先住民もいるかもしれません。これはチャンスですわ!」
ロザリアにとって世界への恩返し、クロエにとってはビジネスチャンス。
依頼に向ける想いは違うが、向かう方向は一緒だ。ここは力を合わせて危険を退けなければ。
そう意気込む猟兵達の前に姿を現したのは、かまくらの頭部を持つかまくら怪人だ。
「かまくらッ」
怪人は自身と同じサイズの雪塊を振り回し、猟兵達を追い立てようとしている様子。
幸いなことに怪人の構成要素は普通の雪らしく、彼らや彼らの武器は致死毒ではないようだ。
けれど大きな雪塊で殴られるのは単純に痛いし怖い。さてどうしたものだろうか。
「インパクトがありますね。どう攻めましょうか……」
むむむ、と考え込むロザリアだが、彼女の肩をクロエの白い手が叩く。
「心配無用です! わたくしの言葉を聞いて下さいな!」
次の瞬間、クロエの口から紡がれたのは朗々とした言葉だ。
シンフォニアとしての技術を用いたビジネス話術は、その辺りの専門家ではないロザリアにも分かりやすく伝わる。
今回の作戦の意義、強敵を前にした時の意気込み、掴み取れる未来のビジョン。希望を持たせる言葉が紡がれる度、ロザリアの気持ちも前に向く。
「『風』が、来ますわ……騒がしい時代の――『風』が!」
「なるほど。つまり思いっきり突き進んで、思いっきり成果を手に入れる。その気合こそが必要なんですね!」
クロエの齎す言葉はロザリアに希望に満ちた|未来像《ヴィジョン》を与え、勇気と元気を分け与えてくれる。
「援護はわたくしにお任せを。あなた様は思い切り敵を倒して下さいな!」
「分かりました! 私の魔法で道を切り拓きます!」
クロエの巻き起こす風を背に受け止めつつ、ロザリアは元気いっぱい前へと進む。
すると彼女の衣服が変化して――飛び出したのは炎の魔法少女だ。
「オーバーレイ・サンスタイル!」
ロザリアは太陽の輝きを纏う魔法少女へと変身し、かまくら怪人の元へと突っ込む。
彼女が動く度に炎が戦場に広がっていき、周囲の気温は少しずつ上昇しはじめていた。
「かまくら!?」
かまくら怪人は雪で出来ている。気温が上がれば当然動きづらくなるだろう。
動きが鈍った怪人へ叩き込まれるのは、容赦のない炎魔法だ。
「さあ、いきますよ!」
ロザリアはプロミネンス・アイを構え、次々に炎の魔術弾を射出していく。
弾丸は次々に怪人と彼らの武装を撃ち抜いて、一気に無力化していくのだ。
ここまで分かりやすく弱点を付かれれば、怪人達も慌てて逃げ出そうとするだろう。そこで援護するのはクロエの役割だ。
「逃しませんわ!」
クロエも愛用の扇子で突風を巻き起こすと、どんどん炎を煽っていく。
勢いの強まった炎は敵を逃さぬ壁へと変わり、敵を弱める効果も発揮していくだろう。
そうして逃げ場を失った相手には、ロザリアが着実に追撃して。
猟兵達は見事なコンビネーションで敵を追い込み、そしてその数を減らしていく。
これから死の雪原へも向かう猟兵達だが、その表情に恐れはない。
クロエはビジネスチャンスを見逃すつもりもないし、自身の行動に迷うこともない。
ロザリアも持ち前の勇気と分け与えてもらった力で、世界を照らす炎を纏い続けるだろう。
謎多き世界でも、一度は救われた世界でも。まだまだ突き進む場所があるのなら、迷わず進むだけだ。
「さあ、まだまだ風を巻き起こしますわ!」
「平和になった世界に問題は残しません!」
堂々と進む猟兵達は、人類遺跡に着実に近づいていくのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
ミーヤ・ロロルド(サポート)
『ご飯をくれる人には、悪い人はいないのにゃ!』
楽しいお祭りやイベント、面白そうな所に野生の勘発動させてくるのにゃ!
UCは、ショータイムの方が使うのが多いのにゃ。でもおやつのUCも使ってみたいのにゃ。
戦いの時は得意のSPDで、ジャンプや早業で、相手を翻弄させる戦い方が好きなのにゃよ。
口調だけど、基本は文末に「にゃ」が多いのにゃ。たまににゃよとか、にゃんねとかを使うのにゃ。
食べるの大好きにゃ! 食べるシナリオなら、大食い使って、沢山食べたいのにゃ♪ でも、極端に辛すぎたり、見るからに虫とかゲテモノは……泣いちゃうのにゃ。
皆と楽しく参加できると嬉しいのにゃ☆
※アドリブ、絡み大歓迎♪ エッチはNGで。
●
キマイラフューチャーの深部、人類遺跡に続く道にて。
遺跡の探索はダンジョンの探索によく似ていて、なんだかドキドキする。
その思いをゆらゆら揺れる尻尾で示しつつ、ミーヤ・ロロルド(にゃんにゃん元気っ娘・f13185)はじーっと進路を見た。
「遺跡に行くためにも、まずは門番をやっつけないと、だけど……?」
ざざっと立ちはだかるのは、なんだか冬っぽい怪人達。
「かまくらッ」
「みかんッ」
「鍋ッ」
きりっとポーズを構える怪人達は若干シュールだ。
南国育ちのミーヤにとって、冬の思い出トリオのモチーフはあまりピンと来るものではない。だからこそ、異国情緒が面白かった。
「不思議な怪人達にゃ! 観察したい気持ちもあるけど……ここは先へ進ませてもらうにゃ!」
異文化に触れるのは楽しいけれど、同じくらい未知の地域を目指すのもワクワクすること。
ミーヤは表情をきりっとさせ、怪人達へ立ち向かう。
さあ、目指すは神秘の遺跡だ!
「みかんッ」
ミーヤに立ちはだからんと動き回るのは、みかん頭の怪人だ。
オレンジは馴染み深いけど、みかんというのは何なのだろうか。柑橘類特有の甘い香りが鼻を擽れば、頭に浮かぶのは――食欲だ。
「にゃ、怪人の匂いを嗅いでたらお腹すいたにゃ。だったら……」
さっと懐を漁り、取り出すのはお気に入りの駄菓子達。
それらをぱくぱく食べたのなら、美味しい味わいが力を与えてくれる。
「美味しいにゃー♪ これで元気いっぱいにゃ!」
ミーヤを中心に広がるユーベルコードは、お菓子お楽しみ空間を作り上げる。
この内部にいる者は、おやつタイムを楽しんでいない限り動きが鈍る。
ミーヤは自前の駄菓子がいっぱいあるから大丈夫だが――怪人達は当然、おやつを持参していない。
「鍋……」
「かまくら……」
鍋怪人やかまくら怪人がみかん怪人にじっとり視線を向けている気がする。みかん、おやつに向いているから。
「み、みかん! みかん!」
みかん怪人は必死に仲間達へと手を振って『力を合わせて猟兵を倒そう!』とアピールしている様子。
予想外の効果で怪人達の足並みも崩れているようだ。ここは攻撃チャンス!
「今のうちにやっつけるにゃー!」
ミーヤは愛用のガジェットを銃の形に変形させ、怪人達へと的確に弾丸を撃ち込む。
鋭い一撃は困惑する怪人達に叩き込まれ、一気に彼らを骸の海へと叩き込んだ。
「帰ったらオレンジが食べたいにゃあ……けど、その前に探索にゃ!」
切り開いた道を駆け抜けつつ、ミーヤは元気に笑うのだった。
成功
🔵🔵🔴
向・存(サポート)
もし手助けが必要でしたらお手伝いするのですよぉ~。
得意なのは近接戦闘とか、【情報収集】も兼ねた見回りとかお話を伺うのも好きですよぉ~。
非道なことをなされる方には手加減無用、全力で参らせていただきますねぇ~。
大丈夫ですよぉ~。手足の二・三本くらいもげてもなんとかなりますのでぇ~。
ユーベルコードの出し惜しみをするつもりはありませんよぉ~。
使いどころに迷ったときはぁ、ご同輩に相談するのも良いですねぇ~。
あとは最後まで油断大敵、【咄嗟の一撃】も放てるように【逃亡阻止】は意識しておきましょう~。
堅実にきちんと片づけたら、皆で美味しいものでも食べて帰りましょう~。
※アドリブ・連携歓迎
●
「お手伝いが必要と聞いて駆けつけましたが、なるほどぉ~」
戦場の様子を確認し、ゆるり微笑むのは向・存(葭萌の幽鬼・f34837)だ。
目的地は人類遺跡、現在の目標は門番の討伐。やるべきことはシンプルだった。
戦場にはいくつもの戦いの痕が刻まれ、猟兵達の活躍が見て取れた。自分もここに加わればいいだろう。
のんびりした様子の向だが、彼女の纏う気配は決して緩いものではない。
油断大敵、戦いが有利に進んでいても焦らずに。向は更に周囲を観察し、敵の姿を探す。
ちょうどいいタイミングで現れたのは、鍋頭の鍋怪人だ。
「鍋ッ」
怪人は頭の鍋を構えつつ、じりじり向との距離を詰める。
「様子見も兼ねて、参りましょうかぁ~」
向は刻銘剣を手に取りつつ、此方へ迫る怪人を睨んだ。
相手はどう見ても防御力の高いタイプだ。動きが慎重なのはカウンター狙いだからだろうか。
そのような相手なら此方も焦らず戦い、相手の隙をつくのが効果的だろう。
けれど僵尸なら別の手段を取ることも出来るのだ。向は迷うことなく敵へと接近し――勢いよく剣を振るう。
「鍋ッ」
怪人は身を屈め、迫る攻撃から身を守る姿勢を取る。
向の振るった刃は大きな鍋に弾かれて、後方へ大きく仰け反ることとなった。
腕に響く衝撃も大きい。このままだと剣を握る手は使い物にならなくなるが――。
「油断大敵ですよぉ~?」
しゅるり。向と怪人の間に、白い線が走る。
その正体は向の弾かれた腕に巻かれた、霊力を帯びた包帯だ。
包帯は生き物のように大きく畝ると、怪人の身体を一気に絡め取る。
「鍋!?」
「さっきの衝撃は確かに重かったですが、この程度なら問題ありませんねぇ~?」
驚く怪人へ迫るのは、再び向が振るった刃。
僵尸である彼女にとってあの程度のダメージは大したことにならない。歴戦の戦士である向なら、痛みにだって慣れている。
それに――咄嗟の一撃ならば得意技だ。あえて無理な動きで隙をこじ開ける。そういった戦いが出来るのも、向ならではだろう。
「それでは先に進ませていただきますねぇ~」
ゆるりとした口調に反し、振るわれる斬撃は鋭い。
向の振るった剣は怪人を真っ二つにし、人類遺跡への道を切り開く。
その先に待つのは、未知の冒険だ。
「果たして何が待っているんでしょうかねぇ~?」
再び緩い微笑みを浮かべ、向は進路を行くのだった。
成功
🔵🔵🔴
第2章 冒険
『人類遺跡探索』
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POW : 瓦礫をどかし、遺構を探す
SPD : 雪を防ぎながら迅速に移動する
WIZ : 遺跡の構造や特徴をスケッチに残す
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
徳川・家光(サポート)
冒険においては、基本的に「羅刹大伽藍」による力仕事か、名馬「火産霊丸」を召喚し、騎乗技能を駆使した早駆けを利用したスピード勝負を得意としています。
また、冒険では「鎚曇斬剣」をよく使います。頑丈で折れにくいので、鉈や斧、岩盤に打ち込むくさびの代わりに重宝しています。
他には「念動力」技能で離れた場所の物体を動かして驚かせたり、ロープを浮遊させて対岸にくくりつけたりできます。
嫁が何百人もいるので色仕掛けには反応しません。また、エンパイアの偉い人には会いません(話がややこしくなるので)。
普段の一人称は「僕」、真剣な時は「余」です。
あとはおまかせ。よろしくです!
●
人類遺跡の内部には幾つもの廃墟が転がっており、その全てが白い雪に覆われていた。
しんしんと降る雪は止む気配もない。どこから降っているかも分からないが、天候の変化には期待出来なさそうだ。
徳川・家光(江戸幕府将軍・f04430)はその退廃的な光景を前にして、首に巻いた白揃えを解いていた。
解いた布で頭上を覆い、残りの部分で口を覆う。これで雪が目や口から入り込まなければいいのだが。
「あとは……火産霊丸、お願いできますか」
家光は愛馬『火産霊丸』を呼び寄せ、その背に乗り込む。火産霊丸は炎を纏う名馬、一緒にいれば雪の影響も和らげてくれるだろう。
共に暖かな炎を纏いつつ、いざ人類遺跡へ。静かな廃墟に響くのは、勇ましい蹄の音だ。
家光達は暫く人類遺跡を走り回り、周囲の様子を確認していた。
転がる建物は疎らで、壊れ方も様々だ。何かあるとすれば、比較的形を保った建物だろうか。
「火産霊丸、あちらに」
家光は適当な建物に目星をつけて、愛馬と共にそちらへ向かう。
見つけた建物は雪に覆われているが、中に入り込めそうなくらいに形を保っている。
さて何があるだろうか――足を踏み入れようとした瞬間、聞こえたのは小さな異音。
「――火産霊丸、下がって! そして削ぎ剥がせ、神話の獣!」
微かな違和感も見落とさず、家光は火産霊丸に指示を出す。同時に発動するのはユーベルコードだ。
火産霊丸が建物から離脱した瞬間に、代わりに飛び出したのは皮剥ぎ刃の生えたサメ達。
同時に建物は倒壊し、破片が家光達へ降りかかろうとするが――それらはあっという間にサメ達に切り裂かれ、細かい破片となって雪の上へ落ちた。
衝撃で舞い上がった雪を吸い込まないように気をつけつつ、家光は小さく息を吐く。
「見かけに反して崩壊寸前でしたか……気をつけないといけませんね」
雪に覆われている以上、建造物を見かけで判断するのは難しいかもしれない。
さてさてこれからどうしたものか。肩を落とす家光だったが、ふと感じた気配に後ろを振り返る。
そこに立っていたのは――不安げな表情を浮かべた、ゼラチン質の人型だ。
謎の人物は恐る恐るといった様子だが、敵意は感じない。むしろ此方を心配しているようで。
「だ、大丈夫かい?」
「ええ、僕らは大丈夫ですが……あなたは?」
「この辺りに住んでる者だよ。まさか僕ら以外の生き物に会えるなんて。無事なら何よりだ」
ゆるりと笑う人物を前に、家光は数度瞬きをして。
まさか、この死の遺跡に住民がいたとは。しかもその口ぶりから、他にも仲間がいるようだ。
「こちらこそ、心配頂きありがとうございます……これは大発見かもしれませんね」
面白い出来事の予感に、家光は小さく微笑むのだった。
成功
🔵🔵🔴
スピネル・クローバルド(サポート)
『お姉ちゃんに任せておいてね♪』
妖狐のクレリック×アーチャーの女の子です。
普段の口調は「女性的(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」、兄弟姉妹には「優しい(私、~君、ね、よ、なの、なの?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。
性格は温厚で人に対して友好的な態度をとります。
滅多に怒る事はなく、穏やかです。
怖そうな敵にも、勇気を持って果敢に挑む一面もあります。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
●
雪が降り続ける人類遺跡は、気温も相応に低いようだ。
寒気に狐の耳と尾を震わせつつ、スピネル・クローバルド(家族想いな女の子・f07667)はざっと周囲を見遣る。
広がる雪原に、点在する建物の残骸達。見た目だけなら人類遺跡は、それなりに平穏な廃墟群に見えた。
けれどスピネルは知っている。今ここで降っている雪達は、とても危険なものなのだと。
「雪なら溶かせば大丈夫、でしょうか。水分も出来るだけ弾きたいですよね……」
だったらここはシンプルにいこう。スピネルは瞳を閉じて意識を集中し、ユーベルコードを発動していく。
「炎の加護を……」
スピネルが展開したのは、無数の狐火だ。この炎はスピネルの思うままに操作することが出来るし、纏めて強化することも出来る。
幾つかの狐火を自身の周囲に広げさせ、作り上げるのは炎の傘。
これで雪を溶かすことも、溶かした雪を蒸発させることも出来る。建物に燃え移らないようにはしないといけないが、気をつけるべくはそのくらいだろう。
それでは参りましょうか。スピネルは緩く微笑むと、広い広い雪原を少しずつ進んでいく。
最初に近づいたのは倒壊した建物だ。内部に踏み入ることは出来ないが、様子を観察するくらいは出来る。
スピネルは邪魔な雪を溶かしつつ、建物の姿をじーっと見つめていた。
(記録するなら……スケッチ等がいいでしょうか?)
建物の姿かたち、気になる部分、何かの道具の残骸。目につくものについてとりあえず記録しつつ、スピネルは次の建物を目指す。
進む間に食べるのは仙果だ。雪の上を進むのは、体力も水分も使う。ユーベルコードを切らさないためにも、補給は大切だ。
次に近づいた建物は意外と形を保っている。さて、中には何が――。
「――ッ!」
咄嗟に生き物の気配を感じ取り、スピネルは一歩後ろへ下がる。
ここは致死性の毒雪が降り注ぐ地帯。まさか生物がいるとは。オブリビオンだろうか?
警戒するスピネルの前に、のんびり姿を現したのは――ゼラチン質の物質で構成された、謎の人型だ。
「おっと、まさかお客さんが来るとは思ってなくて。大丈夫、怪人じゃないよ」
「……先住民の方、でしょうか。はじめまして、スピネルと申します」
相手に敵意がないのを確認すると、スピネルはほっと息を吐く。
どうやら人類遺跡には、見たこともない種族が生息していたようだ。これは大きな発見かもしれない。
謎の人型も友好的なようで、比較的安全な建物へと案内してくれた。
彼らの元で少し休んだら、一度帰還し報告しよう。だって、大きな発見があったのだから。
成功
🔵🔵🔴
ヴィクトル・サリヴァン
何かよく知らない住民もいるらしいけどもっと大勢いるのかな?
この死の雪の中大変そうだけども会って何かお話しできたらいいね。
…お土産、何がいいかな?
燃料とか食料とかをカシオリ代わりに準備して探索ごー。
高速詠唱で水の魔法を使用、薄くドームのように俺の周囲覆い、更に多重詠唱の火の魔法でそのドームを熱し続けドームで雪を溶かし阻めるようにして対処。
準備できたらUCで生命加速させつつ遺跡の探索を開始!
普通に呼びかけ反響音が他と違う方角あったら其方へ、返答あったらそっちへごー。
住民に会えたら自己紹介してカシオリを渡し、友好的にお話ししたいな。
…精霊の一種なのかなーとか推測してみたり。
※アドリブ絡み等お任せ
●
人類遺跡に足を踏み入れるより前に、ヴィクトル・サリヴァンは暫し立ち止まる。
以前の調査や他の猟兵達が得た情報から、遺跡内部には未確認の生命体がいることが判明している。
彼らは友好的な存在のようで、遺跡内部に点在しつつ暮らしているようだ。
「この死の雪の中大変そうだけども会って何かお話しできたらいいね……お土産、何がいいかな?」
大変な暮らしをしている住民達。彼らと交流することは、きっと何か良い結果を齎すに違いない。
ヴィクトルは選んだ『お土産』を確認し、遺跡の入り口に近付く。
冷気を帯びた風が、頬を静かに撫でた。
雪の対策としてヴィクトルが用意したのは、シンプルな魔法防壁だ。
水の魔法で自身の周囲にドームを作り、更に火の魔法で水を加熱。
これでドーム上部に雪が積もる心配はないし、溶けた雪は水の流れで地面へと落ちていくだろう。
しかし懸念材料はこれだけではない。雪の中を突き進む以上、体力気力も必要だ。
「よーし、ちょっとビリっとしよう」
ヴィクトルは生命活動を加速させる電撃を纏いつつ、雪の中を突き進む。
環境対策はこれで十分だろう。だったら次は――ヴィクトルは大きく息を吸い込み、思い切り声を出す。
「おーい、誰かいないかいー?」
これで住民が反応してくれれば嬉しいし、そうでなくても反響音で周囲の様子が観察出来る。
暫く待ってみれば、聞こえてきたのは小さな声。そちらの方角には建物もあるようで、反応したのは恐らく先住民だ。
「今からそっちに行くよー」
ヴィクトルは緩く笑顔を浮かべつつ、反響音の方向へ向かっていく。
「こっちこっち!」
暫く進んで目に留まったのは、手を振る謎の人型だ。
人型の身体はゼラチン質で構成されているようで、どことなくクラゲに似ている。
動きや反応は知的生命体らしいもの。彼らは雪を避けつつ、静かに暮らしているようだ。
「会えて嬉しいよ。俺はヴィクトル、こっちはカシオリ」
挨拶と同時にヴィクトルが差し出すのは、日持ちする食料や燃料だ。
「おお、すごく助かるよ。ありがとう。遠くから来たようだし、僕の家で少し休んでいきなよ」
「それじゃあお言葉に甘えて。よければ家の様子も記録させて欲しいな」
「勿論だよ。こうやって誰かと話すのも楽しいしね」
ヴィクトルは案内された建物(比較的形を保った廃墟のようだ)に入りつつ、人型と顔を見合わせる。
二人とも、浮かべた表情は笑顔。
それはきっと、これから紡がれる縁が素敵なものになるからだろう。
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猟兵達は人類遺跡を探索し、大きな発見をした。
これがどのような結果になるかはまだ分からない。
けれどそれは――前向きなものになるはずだ。
大成功
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