闇の救済者戦争⑮〜紋章研究者
●第五の貴族の実験室
「第五の貴族って知ってるかな? 次の戦場ではそいつとの戦闘になるよ」
グリモア猟兵のスピカ・ネビュラスター(銀河の魔女・f31393)は、新たに開通した戦場での任務について話し始めた。
「ダークセイヴァーの任務でいろんな紋章を見たと思うけど、それはこの『紋章の祭壇』で作られていたみたいなんだよね」
この祭壇は、第五の貴族の中でも限られた者だけが運用を許されていた、第五層の生体実験室群である。おびただしい犠牲の上に、この場所で紋章は作られていた。本来は5層にある紋章の祭壇も、デスギガスの力で3層へと送り込まれていたのだ。
「というわけで、この祭壇を管理する第五の貴族の一人、『ミスト・ヴァーミリオン』を倒してきてね」
紋章を生み出しているだけあって、このオブリビオンも強力な紋章を装備しているとのことだ。
「その紋章は『封魔の紋章』って名前で、効果は魔法攻撃の無効化だね」
敵がこの紋章を装備している限り、一切の魔法攻撃を無効化されるという。霧化を得意とするミストはこれを装備することで、盤石の防御を誇っているようだ。
「霧化と封魔の力でミストにはほとんどの攻撃が効かないんだけど……ちゃんと攻略法はあるよ」
攻略法、それは紋章の弱点を突くことだ。
「封魔の紋章は、物理攻撃にはすっごく脆いんだよね。ちょっと攻撃を当てれば、破壊することができるよ」
紋章自体のサイズが数センチほどしかないものの、攻撃を当てさえすれば簡単に破壊できる。紋章を霧化もできないので、物理攻撃で紋章破壊後、霧に通じる魔法攻撃で倒すのが正攻法だろうか。
「説明する内容はこれくらいかな。じゃあ、よろしくね~」
スピカは呑気に手を振りながら、猟兵達を転移させていったのであった。
夢幻
●マスターの夢幻です。
●戦争シナリオのため、1章で完結となります。
●紋章の予備はいくつもあるようで、誰かが破壊しても次のリプレイではミストは再装備しています。
●このシナリオのプレイングボーナスは、『紋章の「弱点」を突いて戦う』です。
第1章 ボス戦
『ミスト・ヴァーミリオン』
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POW : ヴァーミリオンミスト
対象の攻撃を軽減する【朱き霧】に変身しつつ、【万物を犯す強酸の霧】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
SPD : ディアボリックウェイブ
【霧化した体より放つ瘴気の波濤】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を穢し尽くして】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
WIZ : トキシックミスト
見えない【猛毒の霧となった体】を放ち、遠距離の対象を攻撃する。遠隔地の物を掴んで動かしたり、精密に操作する事も可能。
イラスト:緑葉カヨ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠天御鏡・百々」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
仇死原・アンナ
アドリブ歓迎
…時は来たれり!
さぁ行くぞ…!私は処刑だッ…!
仮面を被り毒耐性の加護を得て戦おう
視力と暗視を用いて霧の中に浮かぶ紋章の位置を見定めて
鎖の鞭振るいロープワークで紋章目掛けて叩きつけて破壊してやろう
紋章を破壊したら鉄塊剣を抜き振るい【火車八つ裂きの刑】を発動
地獄の炎纏わせた斬撃波を放ち、範囲攻撃と地獄の炎で朱き霧を吹き飛ばしなぎ払おう
さらに地獄の炎で霧諸共焼却してやろう…!
こんな所で止まるまいぞ…私は…処刑人だッ!!!
「……時は来たれり! さぁ行くぞ……! 私は処刑執行人だッ…!」
闇の救済者戦争が開幕し、今こそ悪逆たるこの世界の支配者へとその罪を償わせる時だ。毒対策に仮面をかぶった仇死原・アンナ(地獄の炎の花嫁御 或いは 処刑人の娘・f09978)は、第五の貴族たる『ミスト・ヴァーミリオン』へ向けて走り出す。
「やれやれ……僕を処刑するって? そんなことは不可能さ。この霧化に最高傑作の紋章が組み合わされば、僕は無敵となるのだからね!」
ミストは『ヴァーミリオンミスト』でその身を朱き霧に変化させると、余裕綽々な様子でアンナを見下していた。確かに今のミストには物理も魔法も通じないが、その無敵は禁獣ほど完全なものではない。
「その余裕が仇となるのだ!」
「なっ!? どうして紋章が脆いと知っている!」
その油断を突いて、アンナの振るった『鎖の鞭』が、霧の中に浮かぶ紋章を打ち据える。そして紋章が粉々に砕かれたことで、ミストに魔法が通じるようになった。猟兵達が予知からその弱点を知っていたなど知る由もないミストは、面白いように狼狽している。
「紋章を破壊したからと言ってなんだ! 溶けて消えろ!」
鉄壁の防御こそ崩れたといえ、霧化だけでも通じる攻撃は限られるし、攻撃能力が落ちたわけではない。ミストはその体そのものである強酸の霧で、アンナを攻撃してきた。
「地獄の炎は焼くだけでなく、お前の身体を切り刻む……! これがお前に下す刑罰だ!」
だが、猟兵にとって、ミストの霧化など百も承知。紋章を破壊した後の攻撃手段はきっちりと用意してある。アンナは地獄の炎を纏わせた『錆色の乙女』を振るい、霧と化したミストを切り刻んでいく。
「ああああああっ! 熱い、熱いぃっ!」
「こんな所で止まるまいぞ……、私は……処刑人だッ!!!」
『火車八つ裂きの刑』を受けて苦しむミストに、アンナは更なる追撃を仕掛けるのであった。
大成功
🔵🔵🔵
バルタン・ノーヴェ
POW アドリブ連携歓迎!
封魔の紋章!? 魔法攻撃が無効化される、でありますか!?
……ワタシには関係ありマセンナ、HAHAHA!
たっぷりと物理攻撃手段の武装を取り揃えておりマース!
それではミスト・ヴァーミリオン。お覚悟を!
全武装展開、一斉発射! ヒャッハー!
さあさあ、ワタシの弾幕で紋章が壊れてしまいマスヨー?
滑走靴で追いかけて、チェインハンマーで叩き潰したり、ファルシオンやチェーンソードで切り裂くのも良いでありますな!
紋章が破壊された後は、本体の撃破デスネ?
もちろん準備はOK! 朱き霧に変身したボディは火炎放射器で蒸発させてあげマショー!
グレネードランチャーの爆発で吹き飛ばすのも有りデスカナ?
「この『封魔の紋章』は僕の最高傑作! 魔法攻撃を無効化すれば、霧となった僕に攻撃は通用しないよ!」
「封魔の紋章!? 魔法攻撃が無効化される、でありますか!?」
自慢げに紋章の力をひけらかすミストに対して、バルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)は驚いた表情を見せる。
「……デモ、ワタシには関係ありマセンナ、HAHAHA! たっぷりと物理攻撃手段の武装を取り揃えておりマース!」
と、付き合うのもここまでだ。バルタンには紋章を破壊する手段も、霧を攻撃する手段も完備している。
「それではミスト・ヴァーミリオン。お覚悟を! 全武装展開、一斉発射! ヒャッハー!」
「クッ、『ヴァーミリオンミスト』!」
そしてバルタンはそのサイボーグのボディに内蔵した各種兵器を展開し、『フルバースト・マキシマム』による一斉射撃を開始した。その凄まじい弾幕に、ミストは慌てて霧化のユーベルコードで無効化を試みる。
「ワタシの弾幕で、自慢の紋章も壊れてしまいマシタヨー?」
「くそっ、よくもやったな! 溶かし尽くしてやる!」
それでミストはダメージは受けることは回避したものの、紋章は破壊されてしまった。そのことを煽るバルタンに激昂した彼は、強酸の霧の体で弾幕をすり抜け襲い掛かってくる。
「霧を倒せる兵器の出番デスネー。火炎放射器で蒸発させてあげマショー!」
「うああああああっ!?」
霧に斬撃や打撃は効かないものの、魔法でない炎は有効である。自身の能力を過信したミストは、バルタンの兵器の前に手痛いダメージを受けたのであった。
大成功
🔵🔵🔵
オリヴィア・ローゼンタール
威力に関係なく、魔法攻撃の完全無効化……
作り手だけはあるということか
金剛不壊を携え、セーラー服の姿に変身
(魔法が使えなくなる代わりに、身体能力が向上する)
遠距離は敵の間合い
【ダッシュ】で距離を詰めて刀を振るう
霧化で逃げられるのは承知の上、小手調べ
霧化速度や逃げる方向のクセを見極めるのが目的(学習力)
【情報収集】が充分に済んだら……本気を出す(気合い)
一度斬りつけてわざと霧化させ、逃げる方向を先読み(見切り)
紋章があるであろう位置へ刀の切っ先を向け――【轟衝穿裂破】で突き穿つ!(急所突き・串刺し・貫通攻撃)
そのまま【怪力】で【なぎ払い】、【衝撃波】を起こして半霧半実体化の身体を【吹き飛ばす】!!
「威力に関係なく、魔法攻撃の完全無効化……紋章の作り手だけはあるということか」
グリモア猟兵から聞いた敵の情報を思い出し、オリヴィア・ローゼンタール(聖槍のクルースニク・f04296)はその対策を考える。
「ならば魔法を使わなければ、問題ないということだな」
オリヴィアはいつものシスター服からセーラー服の姿に変身すると、『金剛不壊』を携えてミストとの戦闘に入る。そしてミストの姿を確認したオリヴィアは、一気に距離を詰めて斬りかかっていった。
「たあっ!」
「問答無用かい? でも、そんなものは僕には効かないよ」
遠距離は敵の間合いである以上、距離を詰めるのは悪くない。しかし、霧化したミストに対し、オリヴィアの斬撃は通用しない。しかしそれでも彼女は、二度三度と攻撃を繰り返す。
「あはは! 無駄だよ」
余裕の笑みを見せるミストだが、オリヴィアの目的はその動きの癖や紋章の位置を見極めることだ。十分にそれを確認した彼女は、油断しているミストに対して、一気に本気を出してユーベルコードをぶち込んだ!
「何度やっても無駄……んなっ!?」
「突き穿つ――『轟衝穿裂破』!」
神速の刺突は霧の中に浮かぶ小さな紋章を穿ち貫いた。これでミストの防御能力もガタ落ちだ。
「これでお前ももう怖くない。吹き飛べっ!」
続いてオリヴィアは剛力で刀を振るい、発生した衝撃波で霧ごとミストを吹き飛ばしたのであった。
成功
🔵🔵🔴
ロベルタ・ヴェルディアナ
パフォーマンスで僕の運動能力を上げてから限界突破じぇ。
封印を解いて重量攻撃を加えて【魔王の足跡】で蹴る!
そうそう。オーラ防御も身体に纏っておくねぃ。
まずは紋章っていうのを破壊しないといけないんだったっけ?
見切りと野生の勘と第六感を使いながら観察して位置を確認!
ダッシュで紋章に近づいて蹴り抜くじぇ♪うぇーい♪
「…僕の脚は魔王の脚。残って消えない足跡を刻む…じぇ!」
今度は吸血鬼本体を蹴る番だねぃ♪
ダッシュで懐まで潜り込んで2回蹴りを入れてるじぇ(2回攻撃)。
二回目の蹴りはクイックドローの零距離射撃で蹴り上げるじょ♪
「星になれ、カスくそクズ野郎! うぇーい♪」
どこまで上がるか楽しみだねぃ~。
続いてロベルタ・ヴェルディアナ(ちまっ娘アリス・f22361)が、『ミスト・ヴァーミリオン』 との戦いに参戦した。
「まずは紋章っていうのを破壊しないといけないんだったっけ?」
紋章と霧化でほぼ全ての攻撃を無効化するこの敵に対しては、最初に紋章を物理攻撃で破壊してしまうのが正攻法だ。闘気を纏い、パフォーマンスで限界を超えた運動能力を引き出したロベルタは、霧の中に浮かぶ『封魔の紋章』を蹴り抜いた。
「うぇーい♪ これでもう魔法は無効化できないじぇ!」
「くそっ、どうしてこうも紋章の弱点を……!」
もはや何度目か、紋章を的確に狙って破壊してくる猟兵達に、ミストは狼狽えている。そんな彼へと容赦なく、その懐へと潜り込んだロベルタは『魔王の足跡』を刻み込む。
「……僕の脚は魔王の脚。残って消えない足跡を刻む……じぇ!」
「ぐふっ……でも、これで終わりだ!」
その強烈な一撃に、ミストはその顔を歪めつつも反撃を仕掛けてくる。肉を切らせて骨を断つ。この至近距離であれば、攻撃後の隙を突けば一気に溶かし尽くせるというわけだ。そして、ロベルタへと強酸の霧が押し寄せてくる。
「まだまだ! 星になれ、カスくそクズ野郎! うぇーい♪」
「そんな……ぎゃあああああ!!」
しかし、本来は一撃のみの蹴撃の二発目が、ゼロ距離からミストを上空に向けて蹴り飛ばした。これまでの猟兵との戦闘でダメージの蓄積していたミストにはもはやそれを耐えきれる体力はなく、空中で朱い霧は霧散したのであった。
こうしてミスト・ヴァーミリオンは猟兵達に討伐された。紋章の祭壇の制圧も、順調に進行している。
大成功
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