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闇の救済者戦争⑧~人類砦に迫る黒槍~

#ダークセイヴァー #闇の救済者戦争 #人類砦 #闇の救済者

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●ダークセイヴァー 第三層にて
 蹄鉄が乾燥した大地を踏み鳴らし、『闇に誓いし騎士』の軍勢が人類砦へ殺到する。
 鉄の馬鎧を纏った化け物じみた黒馬を駆り、巨大な突撃槍を携えた彼らは、ヴァンパイアで構成された精鋭部隊として恐れられる存在だ。
 人類砦を取り囲むように展開した『闇に誓いし騎士』たちは、反逆である闇の救済者たちに一方的に告げる。

「我らは闇に誓いし騎士である!闇の救済者を名乗る反逆者どもよ!主の命により、貴様らを誅殺する!降伏は認めん!命乞いも聞かぬ!死ね、ただ死ね!!その死を以て貴様らには希望などないという現実を理解させてやろう!」
「「「「おおおお!!反逆者に死を!!死を!!我らが主に栄光を!!!」」」

 リーダー格の騎士の宣言に周囲の騎士たちが沸き立つ。
 騎士たちの鬨の声が地鳴りのように人類砦を包み込んだ。

「おーおー。ヴァンパイアの騎士様が何かいきってやがるな」
「希望がない。なぁんてことは今更過ぎて特になんも感じねーっつの」
「だなぁ。絶望だ、希望だ、現実だ。そんなもの高尚過ぎて俺たちには分からん。馬鹿だからな」

 人類砦の物見塔にボロボロの農具を改造した粗末な武器を持った少年たちが集まっていた。
 彼らが身にまとうのは同じくボロボロの麻の服だ。騎士様のような立派な甲冑なんてものはどこにもない。
 数も戦えるのが数十人いればいいのが上等なこちらに対して、敵方は砦を包囲できるくらいの人数がいる。質も量もこちら側の圧倒的な不利だ。
 例え戦ったとしても勝算なんてものは最初からない。

「何もかもがこっちのボロ負けだ。勝てる道理がないなんて俺たちみたいな馬鹿でもわかる」
「だなぁ…。でもだからと言って生きることを諦める理由にはならないよな…」
「親父たちから生きろって言われて来たからなぁ。やれることだけはやろーぜ」
「「そうだなぁ。そうすっか」」

 死に抗うのは生命の本能である。少年たちは絶望を理由に本能から逆らうほど賢くはなかった。
 孤児になった彼らは、生き残るために人類砦へ行き、生き残るために武器を取った。
 生きる。生きる。生きる。それこそが彼らの行動原理だ。生き残ることを彼らは決して諦めない。
 そして、少年たちは生き残るために、粗末な武器を手に最後の抵抗に向けての行動を開始した。

●グリモアベースにて ~ブリーフィング~
「ダークセイヴァーの第三層に人類砦の1つが転移されましたわ。そしてその人類砦に闇に誓いし騎士たちが殺到していますわ。このままだと全員皆殺しにされますわ」

 グリモア猟兵のオーキッド・シュラインは真剣な面持ちで猟兵たちに告げた。
 彼女の背後には『火鏡のグリモア』によって作り出した炎のスクリーンがあり、予知内容が映し出されている。

「人類砦に集まった人たちをむざむざ殺させるわけにはいきませんわ。皆様には今すぐこの砦に転移して、闇に誓いし騎士たちを一掃していただきます。敵の数が多いので現地の【闇の救済者と協力】して戦うといいでしょう」

 闇の救済者の中にはUCを使えるものも数人いる。
 砦の上から敵を監視してもらい、敵の奇襲があった時に声かけをしてもらう。
 高齢者や小さな子どもたちの避難誘導をしてもらってもいいだろう。
 砦の防衛設備を使って援護をしてもらうなど、彼らにもできる協力をしてもらうと戦いが楽になるはずだ。

「それでは転移ゲートを開きます。迷っている時間はありませんわ。迅速に対応していただき、ダークセイヴァーの未来を担う人類砦の皆様をお救いくださいませ。よろしくお願いしますわ」

 火鏡のグリモアが赤い光を放ち巨大な炎の転移門を生み出す。
 猟兵たちは躊躇なく炎の転移門へと飛び込み、絶体絶命な人類砦へと向かうのであった。


しろべびさん
 しゃちーっす。お久しぶりです。しろへびさんです。
 戦争ですねー。戦争なので蘇りました。
 戦争なのでプレイングボーナスもありまーす。

●プレイングボーナス……闇の救済者ダークセイヴァー達と協力して戦う。
 久しぶりなのでそんなには書けないと思いますが気が向いたらどうぞ。
 ほいじゃ、プレイングをお待ちしておりまする。
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第1章 集団戦 『闇に誓いし騎士』

POW   :    生ける破城鎚
単純で重い【怪物じみた馬の脚力を載せたランスチャージ】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    屠殺旋風
自身の【兜の奥の邪悪なる瞳】が輝く間、【鈍器として振るわれる巨大な突撃槍】の攻撃回数が9倍になる。ただし、味方を1回も攻撃しないと寿命が減る。
WIZ   :    闇の恩寵
全身を【漆黒の霞】で覆い、自身が敵から受けた【負傷】に比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得る。

イラスト:すねいる

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

チル・スケイル
希望に溢れた人々…彼らの声を背に受けて、戦う事こそ冒険者の喜び

どちらかというと避難誘導や、後方支援を行ってもらいたいです
その方が…思い切り戦えますから

力強く、重く、遅い攻撃が持ち味のようですね。こういう手合には回避で対抗します
ランス攻撃を受ける瞬間に氷水に変身して回避、元に戻りながら拳杖パフィロによる氷の銃撃
ランスは勿論、闇の救済者たちによる支援攻撃も受け付けません
誤爆を恐れぬ弓撃を期待します

命乞いを聞かないのはどちらか、よく教えてあげましょう!



●絶体絶命な人類砦
 人類砦の中では闇の救済者たちが忙しなく動き回っていた。
「敵襲!敵襲!糞吸血鬼の騎士様が俺たちを殺しに来たぞ!」
「戦えねーやつは砦の奥へ避難だ!避難!」
「動けるやつは防衛設備の準備に来てくれ!頼む!!」
「戦闘員の邪魔になってはいけないわ!小さい子たちはわたしと来て!!」
 ボロボロの武器でカンカンカンと鍋を叩いて避難を促す者。大きな声をあげて避難誘導をする者。戦うための準備をする者。小さな子の手を引いて避難する者。
 絶望的な状況であっても、闇の救済者たちは生き残るために行動をしている。
 彼らにとって絶体絶命は、いつものことだ。それでも諦めずに行動をしてきたからこうして生を繋いでいる。
 そして、そうやって生きあがくものにこそ、奇跡は訪れるのだ。

●チル・スケイル(氷鱗・f27327)
 チルが転送された先は砦の外壁であった。
 猟兵によって討伐された吸血鬼の館を再利用した人類砦は、四方をぼろぼろの石壁で覆われている比較的強固な作りの建物である。
 四方を覆う石壁には木製の大扉があり、そこから人が出入りするようになっている。
 石壁の上では闇の救済者たちが忙しなく動いて、防衛兵器である粗末な弩や投石器を何とか動かそうと必死になっていた。
 眼下の敵軍はすでに陣形に整えており、いつ突撃が始まってもおかしくはない。事態は刻一刻を争う状態だ。
「私たちは猟兵です。救援に来ました。『闇に誓いし騎士』たちは私たち猟兵が抑えますので、内部の避難誘導や援護射撃をお願いします。その方が思い切り戦えますから」
「おう、分かった。今は兎に角、人手も時間もない。一緒に戦ってくれるならば本当にありがたい。返せるものはないが、どうか俺たちを助けてくれ」
 チルが現場の指示をしていた少年に協力を申し出ると彼は快くそれを受け入れた。
 こんなに絶望的な状況で一緒に戦ってくれてうれしいと涙ぐむ。
「希望に溢れた人々…彼らの声を背に受けて、戦う事こそ冒険者の喜びですから」
 チルは、笑顔でそう言うと砦の外壁から飛び降り、漆黒の津波となって押し寄せようとする騎士の群れの前に立ちふさがった。

 地鳴りのように響く蹄鉄の音、立ち上る砂塵を伴って闇に誓いし騎士は人類砦へと迫る。
 生ける破城槌と化した彼らの突撃を受ければ人類砦は簡単に崩れ落ちるだろう。
 そんな漆黒の津波に相対するのは真っ白い鱗を持つ氷竜。
「援軍か何かは知らんが単騎で何ができる。踏みつぶせ!」
「「「オオオオオオ!!」」」
「力強く、重い攻撃が持ち味のようですね。こういう手合には回避で対抗します」
 漆黒の突撃槍が氷竜の体を貫こうとした瞬間、チルの体は氷水へと変わった。
 パシャリという水音だけが鳴り響き、槍の一撃も軍馬による踏みつけも空振りに終わる。
「なっ!?」
「砦には行かせません」
 闇に誓いし騎士のランスチャージを躱したチルは液体化していた体を即座にもとに戻すと、無防備な騎士たちの背を追いかけながら、拳杖パフィロによる氷の銃撃を放つ。
「がああっ!」
「ぐっ!?」
 背面から氷の魔法弾に撃ち抜かれた騎士たちは凍りつき、次々と軍馬から落馬する。
 馬は身体構造上、その場で急旋回をして後ろを向くことができず、180度向きを変えるには大きく減速をする必要がある。
 背面を取った現状はチルにとってはボーナスタイムだ。
「チッ!!面妖な!液体となって我らが攻撃を避けて背面を取るとは!だが、我らの任務は人類砦の皆殺しだ!振り切って砦に突撃せよ!」
「「了解」」
 騎士たちは馬の腹を鐙で蹴り、加速の指示を出す。例え相手が体を水に変えて攻撃を無効化するような敵であっても単騎だ。速度で振り切り、砦に突っ込んでしまいさえすれば、後はこちらのものである。
「竜のお姉さんだけに任せるんじゃねえぞ。俺たちも攻撃だ!」
「おおー!!」
 だが、そうはさせまいと砦の方から弩から発射された太矢や投石が騎士たちの進路を塞ぐように襲い掛かる。誤爆上等の射撃だ。しかし、瞬時に氷水になれるチルには、人類砦からの攻撃は効かない。
「ぐ…うう。おのれ、おのれ、おのれええええええ!!」
 思わぬ形で挟撃をされることになった吸血鬼の騎士たちは次々と討ちとられていく。
 脚を止めれば弩や石で攻撃され、背を向けたままだと背後から氷像にされる。
 猟兵と闇の救済者の連携に騎士たちは成す術もなかった。
「命乞いを聞かないのはどちらか、よく教えてあげましょう!」
 拳杖パフィロから放たれた氷の魔法弾が最後の騎士を氷像へと変えた。
 今回の戦いはチルと闇の救済者勝利で幕を閉じた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

佐藤・和鏡子
味方の士気が大分下がっているため、味方への景気づけと敵の勢いを削ぐ為に敵の群れの先頭に一撃を食らわせます。
このままでは勝てる戦いも勝てなくなりますから。
具体的には中世の騎士のようにフル加速させた救急車で突っ込んで轢き殺します。(サイレン吹鳴・警光灯点灯させて目立つようにします)
かつての騎士達は兵士達の先頭に立って敵に斬り込み、兵を鼓舞したといいますから。
奇しくも同じ(単純で重い~)タイプの様ですが、自動車王国アメリカが誇るV8エンジンの馬力と救急車の重量に私の運転技術を乗せた一撃とご自慢の怪物じみた馬の脚力を載せたランスチャージ、どちらが上か見物ですね。



●絶望の人類砦
「もうすぐ糞ったれな吸血鬼の騎士様が来るぞ!急げ!急げ!死にたいのか!」
 人類砦の四方取り囲む石壁の上で僕は大きな声を張り上げた。
 周りを見渡すと僕と同じくらいの子どもたちが一生懸命に弩の準備をしている。
 しかし、死にたいのか…だって笑ってしまう。どう考えても勝ち目なんてないのに、何を僕は言っているんだろうという気持ちになる。
 だって敵の数は沢山いるのに、僕たちは少数で。どう考えてもここにある弩の数じゃ敵の軍団を倒しきれない。
 騎士様の言う通り希望なんてものはどこにもない。ただの無駄な足掻きだ。
 他の人類の為に敵を1体でも多く道連れにしよう…なんて高尚な気持ちもない。これはそう、ただの染みついてしまった習慣だ。
 もう助からないだろうことはみんな分かっている。だけど手を動かすことだけはやめない。
 みんな生き残りたいのだと僕は思う。……僕だってそうだ。
「誰か助けてくれないかなぁ…。みんなこんなに頑張っているんだからさぁ…」
 頑張るみんなの姿を見て思わず本音が口に出る。
 そんな僕の言葉を聞きつけてくれたように、聞きなれない不思議な音が人類砦に鳴り響いた。

●轢殺(ロードキル)
 佐藤・和鏡子(リトルナース・f12005)の運転する救急車はダークセイヴァーの大地を爆走していた。中古のアメ車らしい彼女の救急車は、けたたましいサイレンを鳴り響かせ、真っ赤な警光灯を輝かせながら、人類砦に向けて走る闇に誓いし騎士たちを追っている。
「味方の士気が大分下がっているため、味方への景気づけと敵の勢いを削ぐ為に敵の群れの先頭に一撃を食らわせます。このままでは勝てる戦いも勝てなくなりますから」
 なんてことを言いながら絶妙なステアリングでドリフトをしつつ、荒野を爆走するミレナリィドールの看護師。
 どうやら人類砦に向けて走る騎士たちを側面から轢殺する算段のようだ。
 馬に乗って行うランスチャージは性質上、横からの攻撃にとても弱い。側面からの強襲に成功すれば問題なくオブリビオンを抹殺できるだろう。
 だが、それは決して容易ではない。この戦場はろくに整備もされておらず穴だらけで滑りやすい砂地という悪路で、相手は軍馬で高速で移動しているのだ。
 並大抵のドライビングテクニックでは側面からの轢殺は決まらない。むしろ事故る。だが、轢殺をユーべルコードにまで昇華させた和鏡子の腕は伊達ではない。
 悪路をもろともせずに救急車を爆走させて闇に誓いし騎士たちへと迫る。

「フハハハハハ!!温い!温いぞ!その程度の抵抗で我らを殺せると思うな反逆者どもよ!」
「さあ、生ける破城槌の一撃で希望を打ち砕いてやろうぞ…フハハハ!!って…ん??」
「どうした?」
「何か変な音が…って何だ、あれは!!」
 人類砦に向けて走る闇に誓いし騎士の1人が驚愕の声をあげた。
 まあ、無理もないだろう。そこにはけたたましい異音と真っ赤な警光灯を点灯させた謎の白い鉄の塊がこちらに向かって爆走している姿があったのだから。
「ま、まずい!こちらに向かってくるぞ!」
「うおわあああ!!散れ!散れええ!!」
「かつての騎士達は兵士達の先頭に立って敵に斬り込み、兵を鼓舞したといいます。奇しくも同じタイプの様ですが、自動車王国アメリカが誇るV8エンジンの馬力と救急車の重量に私の運転技術を乗せた一撃とご自慢の怪物じみた馬の脚力を載せたランスチャージ、どちらが上か見物ですね」
 鉄と鉄のぶつかりあう鈍い音がなり響き、跳ね飛ばされた騎士と軍馬が宙を舞う。
 さらにユーべルコード【轢殺】の効果で地形が破壊され、事故現場を中心とした巨大なクレーターがダークセイヴァーの大地に刻まれた。
 跳ね飛ばされた騎士はもちろん即死だ。その体を光へと変えて骸の海へと還っていく。
 生き残った騎士たちもクレーターの影響で脚を止めざるを得ない。
「ぐっ、おのれ…。滅茶苦茶しやがって…!!」
「助けが来てくれたぞ!うおおお!!やったあ!!みんな生き残れるぞ!!」
「チッ。反逆者どもが…勢いづきやがって…!」
 凄惨な事故現場へ人類砦からの弩や投石による攻撃が降り注いだ。
 和鏡子の一撃によって勇気づけられた闇の救済者たちが奮起をしたようだ。
「どうやら士気も回復したようですね。それではもう少し頑張りましょう」
 にわかに活気がました人類砦の様子に笑みを浮かべた和鏡子は再び救急車を走らせると闇に誓いし騎士たちへと攻撃を仕掛けていく。
 救急車に跳ね飛ばされ、矢や投石の攻撃に曝された闇に誓いし騎士たちは数を減らしていき、やがて全滅した。
 人類砦の戦いは、和鏡子と闇の救済者の勝利により終幕したのである。

大成功 🔵​🔵​🔵​

エインセル・ティアシュピス
【アドリブ連携歓迎】
にゃーん!たすけにきたよ!
とりでのひとたちにひどいことなんてさせにゃいもんね!

【式神使い】でにゃんげいざーをよんでとりでのひとたちを【かばう】よ!
たたかえないひとたちをあんぜんなとこにひなんできるように【時間稼ぎ】するの!
こうげきはぜんぶ【結界術】と【オーラ防御】をかけたにゃんげいざーがはじくからだいじょーぶだよ!
それとね、ユーベルコードをつかえるひとたちに【指定UC】のせいれいさんについていってもらうの!
けがなおしたり、ぶきにはいってつよくしたりしてみんなをたすけてくれるよう!
【浄化】と【破魔】の【全力魔法】でこうげきして、すこしでもオブリビオンをたおしやすくするね!



●ダークセイヴァーに祈る神はいない。
「おい!地下室への避難はまだ終わんねえのか!」
「ごめん。もうちょっとかかる。何とか時間を持たせて!」
「何とかつったって、ここにあるのはおんぼろの弩と投石器しかねえんだぞ!」
「こっちもなるべく急ぐから!そっちも頑張ってお願い!!」
 人類砦に闇の救済者たちの声が響く。誰も彼もが生き残るのに必死であり、自分たちでできることを精一杯に行っている。
 |この世界《ダークセイヴァー》には人を救う神はいない。いるのは人を食い物にする邪神だけ。祈っても願ってもこの世界の神様は助けてくれない。
 だが、違う世界ならばどうだろうか。
 闇に閉ざされたこの世界ではなく、他の明るい世界から来た優しい神様ならばきっと、闇の救済者の少年少女たちを救ってくれるのではないか。
 今から始まるのは彼らを救いに来た優しい神様のお話。

●人類砦へ到達した黒槍
 大きな破砕音が鳴り響き、砦を覆う石壁に巨大な穴が開いた。
 生ける破城槌と化した闇に誓いし騎士によるランスチャージが、砦を守る最終防壁に直撃してしまったのだ。
 立ち昇る粉塵の中から巨大な馬に乗った漆黒の騎士のシルエットが現れる。
 武装した吸血鬼の騎士。闇に誓いし騎士がついに人類砦へと到達してしまった。
「反逆者が…無駄に手古摺らせおって。この咎、貴様らの命で清算してくれる」
 兜の奥の赤い瞳を爛々と輝かせた闇に誓いし騎士が漆黒の突撃槍を振りかぶる。
「死ね!」
「や、やめろおおお!!」
 そしてそれは、小さな子どもたちを守る闇の救済者の少年・少女に振り下ろされようとしていた。

●エインセル・ティアシュピス
「にゃーん!たすけにきたよ!」
 漆黒の騎士が突撃槍を振り下ろそうとした刹那、一筋の光が闇の救済者たちと騎士との間に割って入った。
 その光こそ、羽根の生えた子猫のような容貌の猟兵であり、この世界ではない世界の神の1柱。エインセル・ティアシュピス(生命育む白羽の猫・f29333)である。
「チッ。貴様は異世界の神格か。なるほど、猟兵という奴か。忌々しい」
「とりでのひとたちにひどいことなんてさせにゃいもんね!」
 闇に誓いし騎士は忌々し気に呟くと馬を引いて距取る。
 対するエインセルは【式神使い】の技能で≪鋼鉄猫帝ニャンゲイザー≫を闇の救済者たちを庇えるような位置に召喚した。
「たたかえないひとたちを、あんぜんなとこにひなんできるようにじかんかせぎするの!」
「わ、分かりました。急いでチビたちを連れて逃げます!!」
「さあ、行くよ!みんな!」
「「うん」」
「逃がすと思ったか反逆者どもがああああ!!」
 逃げようとする闇の救済者たちに向けて闇に誓いし騎士は軍馬を跳躍させる。
 主からのオーダーは人類砦の皆殺しである。1人たりとも逃がす気はない。
「させないよ!にゃんげいざー!」
 軍馬による突撃をオーラと結界で防護を固めたニャンゲイザーが弾き飛ばす。
「邪魔立てするなあああ!」
 弾き飛ばされた騎士は何とか体勢を整えると強い怒りで赤い瞳をさらに赤く禍々しく輝かせた。
「にゃーん、せいれいさん!みんなをたすけてあげて!」
 敵が怯んだ隙をついて少年神はユーべルコード【精霊の導き】を詠唱する。すると、5匹の生命の精霊猫がエインセルの周囲に現れ、人類砦の内部へと駆けていった。
 精霊猫は武器憑依・範囲治癒・魅了の踊り・眠り粉散布・針剣攻撃などができる非常に強力な精霊だ。闇の救済者のUC使いを強力にサポートして多くの人を救う力になるだろう。
「異世界の神よ。どうやら貴様を倒さねば、人類砦の鏖殺は完遂できぬようだな。ならばまずは貴様から骸の海へと送ってくれる!主の御力よ、ここに!来たれ!闇の恩寵よ!!」
 目の前の怨敵を倒さねば主の依頼を完遂できぬと悟った騎士は覚悟を決めてユーべルコードを発動した。
 吸血鬼の騎士に漆黒の靄がまとわりつく。この靄は騎士が敵に受けた【負傷】に応じた戦闘力の増強と生命力吸収を付与する。
 そして靄を纏った騎士は馬を走らせると速度と重量を乗せた人馬一体の突きを繰り出す。
「にゃんげいざー!」
 オーラと結界で防護を固めたニャンゲイザーが体当たりを仕掛けぶつかり合い、騎士の突撃を受け止める。
 そこへエインセルが破魔の光を放つ。
「guaaaa!!光!光!忌々しい光があああ!!!」
 破魔の力に焼かれ、身にまとう闇の恩寵を浄化された騎士は悶え苦しみ槍を手放す。
 光のない閉ざされた世界の支配者である吸血鬼にとって、破魔の光は天敵だ。
「これがぼくのぜんりょくまほうだよ!」
 突き出した右手から放つ光にさらに魔力を注ぎ込む。
 さらに明るく輝く破魔の光が漆黒の騎士を飲み込んだ。
「ぐああああああ!申し訳ございません、我が主よ!!」
 光に焼かれた騎士は断末魔の悲鳴を上げると、体を光の粒子に変えて骸の海へと消えていった。
「にゃーん!なんとかたおせたね。さあ、とりでのひとたちをたすけにいこう。にゃんげいざー」
 闇に誓いし騎士の撃破を確認したエインセルは、砦で戦う他の猟兵や闇の救済者たちを助けるべく、人類砦の奥の方へと走り出した。

大成功 🔵​🔵​🔵​

メフィス・フェイスレス
どの階層だろうが奴らがやる事は変わんないわね
いつだって忌々しく見下ろして

躰から無数に湧き出す『飢渇』が闇の救済者達の戦列に寄り添い纏わり付く、この後に吹きすさぶ嵐から守るように

背から生やした肥大した【醜翼】を翻す
翼から噴き出した『血潮』が渦を巻き、敵を取り囲む嵐となって包み込み
騎士の身と跨がる馬を弱体化し融解させていく
飛び回りながらすれ違い様に『骨身』の武具で動きを止めた敵を切り裂いて陣形を掻き乱す
同時に『飢渇』を通じて闇の救済者に合図を飛ばし、弱体化した敵を打ち倒すよう促す

絶望だの現実だの、耳にタコが出来る程聞いた台詞
実にその通りよ、今更なにも変わらない
何処だろうが私達がやる事は同じなのよ



●絶対強者による弱者の蹂躙
 鬨の声と馬の足音が地鳴りのように鳴り響き、砂煙をあげた死の軍勢が人類砦に迫る。
 吸血鬼の肉体、化け物じみた軍馬、漆黒の甲冑と突撃槍。恵まれた装備、恵まれた肉体、そして圧倒的な数。それらすべてを以て、闇に誓いし騎士たちは、人類砦をまるで道端に落ちた小石を蹴とばすように蹂躙するだろう。
 彼らはいつだって強者で、弱者を見下し、当たり前のように何もかもを奪い去る。
 人々の財産を、作物を、宝物を、尊厳を、たいせつな人やものを、そして命までも、息をするように当然の権利として奪い去っていく。
 それが許せなくて立ち上がった闇の救済者たちの命もまた奪われようとしていた。

●メフィス・フェイスレス
 メフィス・フェイスレス(継ぎ合わされた者達・f27547)が転移したのは、砦を守る石壁の上だった。周囲を見渡せば闇の救済者たちが壁の上に設置された弩や投石器で、闇に誓いし騎士たちの軍勢を追い払おうとしている。
 しかし、効果は薄い。ぼろぼろの弩では騎士の鎧を貫通できず、石は簡単に躱される。そして攻撃が無駄に終わるたびに、敵軍から嘲笑と罵声が響き渡る。
――無駄だ。貴様らは何もできない。絶望せよ――
 それでも彼らは生を諦めず攻撃を続けていた。
「どの階層だろうが奴らがやる事は変わんないわね。いつだって忌々しく見下ろして」
 忌々し気に呟いたメフィスの体から『飢渇に喘ぐ』が湧きだした。
 それはメフィスの飢餓衝動から産まれた無数の目を持つ影のような眷属で、闇の救済者たちを守るように寄り添い纏わりついた。
 ぎょっとした様子の彼らにメフィスは、飢渇は貴方たちを守ってくれるものだと告げると、眼前に迫る吸血鬼の騎士に向けて跳躍する。
「見下ろすなぁ!!」
 ユーべルコード【醜翼を翻す】が発動、肥大化した骨身の翼がデッドマンの背に生える。メフィスは醜翼を翻して、闇に誓いし騎士の元へと飛翔する。
 そして翼から噴き出した『血潮』が渦を巻き、敵を取り囲む嵐となって包み込みむと、騎士の身と跨がる馬を弱体化し融解させていった。
「この超常的な力!猟兵のユーべルコードか。おのれぇ!こんなことをしても反逆者どもを取り巻く絶望的な現実は何も変わらぬというのに…!」
 血潮の嵐から何とか逃れた騎士の1人がメフィスを睨みつけながら吐き捨てた。
「絶望だの現実だの、耳にタコが出来る程聞いた台詞。実にその通りよ、今更なにも変わらない。何処だろうが私達がやる事は同じなのよ」
 醜翼を翻し時速数100kmで飛翔したメフィスは、闇に誓いし騎士の群れに飛び込むと骨身の武具で動きを止めた騎士をすれ違いざまに切り払い、陣形をかく乱していく。
 そこへ『飢渇』を通じて合図を受け取った闇の救済者たちの援護射撃が降り注ぐ。
 メフィスの放った血潮による弱体化、高速斬撃による陣形のかく乱。この2つの大きな要素によって人類砦側の攻撃も闇に誓いし騎士を倒す有効打となっていた。
 猟兵と闇の救済者たちの連携により、闇に誓いし騎士たちは次々と数を減らしていく。
「我らを打ち倒したところでもっと強い刺客が送られるだけだ!貴様らの戦いは無意味な時間稼ぎに過ぎず、それはただの自己満足に過ぎない!」
 吸血鬼の騎士が醜翼を翻し飛翔するデッドマンに向けて叫ぶ。
 全くもって上から目線で勘違いも甚だしい言葉だ。
 そんな薄っぺらな言葉で心を乱される猟兵はいない。
「その言葉にはこう返すわ。誰が、何が来ようと私達のやることは同じなのよ」
 メフィスはそう告げると骨身の武具を袈裟に振るった。
「申し訳ございません。我が主よ!ああああああ!!!」
 最後の騎士の断末魔の声が響き渡り、それが戦闘の終わる合図となった。
 闇に誓いし騎士たちの人類砦襲撃作戦は、騎士たちの全滅により失敗した。
 猟兵と闇の救済者の勝利である。

大成功 🔵​🔵​🔵​

瀬河・辰巳
大人達はともかく、砦に騎士たちが乗り込んであんな子供達に相手させるわけにはいかないし、あの子達がこれ以上何かを奪われて良いわけがない。

闇の救済者には奇襲時の声掛けと、UC発動後は後方からの援護射撃を依頼。
自分は奇襲部隊発見の声掛けが来た際にUCを使用。炎の棘で馬から騎士を振り落とし、炎で焼かれて機動力が落ちたところを木々に隠れながら大鎌や弓で闇討ちする。
時々砦側も気にかけ、接近する敵が居たら全力魔法で森の奥へ吹き飛ばす。

ああいう子供達を見ると教会のチビ達を思い出すからかな。敵がヴァンパイアとなれば、いつも以上に憎しみを込めて狩ってやるよ。



●瀬河・辰巳(宵闇に還る者・f05619)
「大人達はともかく、砦に騎士たちが乗り込んで、あんな子ども達に相手させるわけにはいかないし、あの子達がこれ以上何かを奪われて良いわけがない」
 瀬河・辰巳(宵闇に還る者・f05619)は人類砦内部で忙しなく動く子どもたちの姿をその赤い瞳に映すと固く心に誓った。
 ここの子どもたちは皆奪われた者だ。愛する家族を。敬愛すべき保護者を。奪われ、奪われて、その中で生き残ることを望まれ、願いを託され続けてきた子らである。
 そんな子どもたちからさらに何を奪おうというのか…そう思うと腸が煮えくり返るような感覚が生まれ、握る武器にも力が入る。
 思わず険しくなりそうになる顔を取り繕い努めて|人当たりの良い雰囲気を作った《猫を被った》辰巳は、砦の内部で指示を出す少年にオブリビオン撃破の協力を申し出る。
「敵の奇襲部隊が来た時の声掛けと援護射撃ですか。分かりました。協力させてください」
 リーダー格の少年は快く申し出を了承してくれた。
 彼は現場の指示役を近くにいた闇の救済者の少女に引き継ぐと、石壁の上の物見塔へと案内してくれた。
 物見塔にいたのは先ほどの少年と同い年か少し幼いくらいの少年だった。
 過去の襲撃で警鐘がなくなってしまったらしく、粗末な武器とぼろっぼろの鍋を持っている。どうやら敵が見つかった時は鍋をガンガンと叩いて知らせるらしい。
「監視役も子どもがやっているんだね」
 辰巳は物見塔に背を預けながら塔の上の子どもに尋ねる。
「うん。大人はみんな死んじゃったから。生き残るために僕がやっているんだ」
 奪われ続けてきた子ども特有の平坦な声で返事が返ってくる。
「そうか」
「……うん。おっと!お兄さん大変だ!あっちから敵が攻めてきたよ!」
 少年は粗末な武器で敵が来た方向を指し示す。
 辰巳が少年に教えられた方向へ顔を向けると、砂煙をあげながら近づく漆黒の甲冑を纏った騎士の一団が見える。
 ガンガンガンと物見塔の少年が鍋を打ち鳴らし、砦の仲間に注意を促す。絶体絶命な中で生き残り続けてきた少年たちだ。見た目以上に逞しい。
 そんな逞しい少年に教会の子どもらの姿を重ねつつ、辰巳は敵が向かってきた方向に駆け、石壁から飛び降りて戦場へと着地した。

「呪いと祝いは紙一重。森の悪意も祝福となる」
 ダンピールの青年による短い詠唱が終わった刹那、戦場を影の森が覆いつくす。
 それは、ユーべルコード|宵闇に揺蕩う口減らしの森《ゲンソウノコキョウ》によって生み出した使用者の意思によって形を変える影の森である。
「な…なんだこれは。急に森が生えただと…!」
「総員!止まれ!止まれ!闇雲に走るな衝突するぞ!!」
 突如生えた森によって闇に誓いし騎士たちに動揺が走り、足が止まる。
 化け物じみた脚力を持つ馬であっても土地勘が全くない森の中では満足に走ることはできない。
 必然的にその歩みは緩慢なものとなる。
 そこへ影の森から生えた炎の荊が襲い掛かる。
「な、なんだこれはぐああああああ!!」
 するりと騎士の首に巻き付いた荊が、騎士の首を締めあげ燃やし馬から引きずり落とす。
 ユーべルコードで生み出された荊は固く、突撃槍ではうまく切断できない。
 そこへ大鎌を構えた人影が迫る。
「ああいう子ども達を見ると教会のチビ達を思い出すからかな。敵がヴァンパイアとなれば、いつも以上に憎しみを込めて狩ってやるよ」
 取り繕っていた口調をやめ本来の無愛想なしゃべり方へと戻した辰巳の大鎌による斬撃が、荊に捕らわれていた騎士を両断する。
「おのれ!よくも我が同胞を!許さん!」
 仲間をやられた騎士の一人が【屠殺旋風】を使いダンピールの青年に攻撃を仕掛けようとする…が、辰巳は素早い身のこなしで森の奥へと木々を伝って移動する。
「な…貴様!逃げる気か!!」
「言っただろ。狩ってやるって」
 辰巳は、吸血鬼相手にまともに戦ってやる道理はないとばかりに素早く撤退をすると木々の隙間から矢を射かけて闇討ちを仕掛ける。
 そうこれは狩りだ。猟師側が圧倒的に有利な狩りである。
「おのれ!!卑怯ものが!!姿を見せよ!!」
 最後の1人になってしまった闇に誓いし騎士は激昂し声を荒げる。
 たくさんいたはずの仲間は、荊によって絡め取られたところを辰巳の矢や人類砦から飛んできた弩による太矢によって次々と討たれていった。
 森を駆けて抜けようにもこの森は術者の意思によって形を変える森だ。抜け道の存在しない迷いの森である。軍馬で走って突破するのは不可能だった。
「おのれ!おのれ!おのれ!」
 突撃槍を振り回し炎の荊を何とか振り払おうと騎士はもがいた。
 しかし抵抗むなしく槍が絡めとられ、最後の騎士も荊によって串刺しにされる。
「申し訳ございません!我が主よ!!」
 主に対して自身の不甲斐なさを釈明しながら、最後の騎士は辰巳の大鎌による闇討ちで絶命した。
 かくして人類砦へと襲撃した闇に誓いし騎士たちは討伐された。
 闇の救済者たちは、何も奪われることなく無事に生き残ることができたのだ。
 猟兵と闇の救済者の勝利である。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アリス・セカンドカラー
お任せプレ、汝が為したいように汝が為すがよい。
|使い方《技能》

ふむ、まずはふたりでひとりを発動。内包する固い絆の赤い糸でLV×100に強化した技能で戦うわ。
|タイムフォールダウン、時間質量を圧縮し時を凍結させ鼓動も呼吸も思考すらも一切合切の活動を禁じる。《高速詠唱早業先制攻撃重量攻撃詰め込み凍結攻撃マヒ攻撃息止め気絶攻撃封印術禁呪》
ふむ、集団戦とはいえ何体かは上ブレで耐えるのはいるか。では、闇の救済ー者の皆さんはそっちで停止したのに止めをお願いね、私はあっちの生き残りの相手をするわ。
多重詠唱拠点構築結界術侵入阻止、闇の救済者のところには行かせはしないわ。では、空間の解体切断で空間ごと仕留めるわ



●変態淑女による逸材探し…という名の視姦
 敵襲を間際に控えた人類砦では闇の救済者たちが慌ただしく活動をしている。
 高齢者やけが人の避難を促す者。弩や投石機といった防衛のための兵器を動して戦おうとする者。皆が的確に動けるように指示をする者。
 彼らは絶望的な状況の中でも生存に向けて必死になって足掻いている。
 そんな彼らの中に混じって変な行動をしている者がいた。
「うーん…そこの彼はそうね意外とフリフリ系。そこの子は地雷系なんていいかも♡」
 アリス・セカンドカラー(不可思議な腐敗の|混沌魔術師《ケイオト》艶魔少女・f05202)さん18歳である。
 彼女が何をしているのかというと闇の救済者たちの観察という名の視姦である。
「この砦にもね、素晴らしい男の娘や美少女になる逸材が眠っていると思うのよ。そう素晴らしい原石が。わたしはそれを探しているの♡」
 とのことだ。因みにだが、素晴らしい逸材が見つかるとどうなるかというと、何と!アリスさんのテンションが上がるそうなのだ。
 そして、テンションが上がるとどうなるかというとアリスさんが無双する。
 よってこれは必要な工程…らしい。
 そんなわけで、両手の親指と人差し指で四角を作りカメラのファインダーのように覗きこみながら闇の救済者たちを観察すること、かれこれ10分強。
「ふう。なかなか滾ったわ♡」
 頭の中で脱がしたり着せ替えたりと言ったシミュレーション展開していたアリスは、満足気なため息を吐いた。どうやら一旦は満足したらしい。
 そしてキリっとした表情になると手近な闇の救済者に話しかける。
「わたしの勘だとそろそろ敵が来そうなのだけれど、どこに行けばいいかしら」
「ええっと…」
 話しかけられた闇の救済者が周囲を見渡した直後、カンカンと警鐘代わりの鍋を叩く音が響いた。
「西から糞ったれな騎士様が攻めてきたぞ!急げ!!」
「西ね…ってことはあっちに行けばいいのかしら。ありがとうね♡」
 話しかけていた相手と伝令にウィンクをしたアリスは、まるで散歩にでも行くような軽い足取りで戦場へと赴いていくのであった。

●変態淑女無双する
 漆黒の騎士の群れが砂塵を巻き上げ人類砦へと迫る。数は膨大。威力は絶大。1騎1騎が破城槌のような貫通力を持ち、闇の救済者たちを蹂躙しようと迫る。
 それに相対するは1人、否、2人で1人の華奢な見た目の少女。
 ぱっと見た感じではオブリビオンの圧勝だ。圧倒的に数で勝り見た目も強そうだ。
 だが侮るなかれ、アリス・セカンドカラーは猟兵の中でも指折りの度し難い変態であり、そしてトップクラスの出鱈目な存在でもあるのだから。

「私達はふたりでひとり、『あの子』が私の|精神《裡》にいるかぎり、|肉体《私》が『あの子』に攻撃を届かせない。故に同時には死なない」
 アリスの詠唱によりユーべルコード【ふたりでひとり】が発動し『あの子』とアリスが量子的可能性で赤い絆の糸で結ばれる。
 これによってアリスは実質的に不死の存在となった。
 さらに2人の強い絆は内包された技能を強化するユーべルコードを誘発する。
「タイムフォールダウン、一切合切の活動を禁じる」
 高速詠唱によって唱えられた呪文が魔術的パラダイムシフトを起こし混沌が具現化する。
 それは嘘のような光景であった。
 まるで動画の一時停止ボタンを押したかのように闇に誓いし騎士たちが静止していた。
「グ…ガ…アッ…。ハッ!ハァーッ!ハーッ!貴様何をした」
「何って、時間停止ものの中の1割の本物よ。貴重な体験ができたわね♡」
 息を切らせながら糾弾する漆黒の甲冑の騎士に対し、ダンピールの少女は戯言を返しながら周囲を見渡した。
 9割がたは「停止」しているが何人か時間凍結から復活しつつある。
「ふむ、集団戦とはいえ何体かは上ブレで耐えるのはいるか。では、闇の救済者の皆さんはそっちで停止したのに止めをお願いね、私はあっちの生き残りの相手をするわ」
 アリスは要塞の方へウィンクを飛ばし、協力要請をすると、生き残った敵への対処を始めた。
「闇の救済者の方には行かせないわ」
 |少女《アリス》の指が空間をなぞり闇の救済者側と騎士側を隔てる線を引く。引かれた線は見えない境界となり、こちらと元居た世界を霊的、物理的に遮断する。
「では空間ごと消し去っちゃいましょう♪」
 アリスの手が思い切りよく振り下ろされる。
 ただそれだけで、生き残った騎士たちがいる空間はまるでポスターが破り取られるように引き裂かれ、滅茶苦茶になったことで解体・消滅した。
「よし、お掃除完了。あっちも片付いたようね」
 元の空間に戻ったアリスが周囲を見渡すと闇の救済者たちによる騎士の掃討も終わりを迎えようとしていた。
 この砦に訪れた危機は去ったと言えるだろう。
「では頑張った彼らにご褒美を♡…ってちょっと待って、未遂よ。まだ何も…」
 変態淑女が言い切る前に|グリモア猟兵《オーキッド》が|新たな危機《セカンドカラー》を回収した。
 今度こそ、人類砦に訪れた危機は去ったのである。めでたし、めでたし。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2023年05月10日


挿絵イラスト