闇の救済者戦争⑦〜エンドブレイカーのリテイク
「次は『あやつり人形劇場』へと向かってもらうぞ!」
ヴァルキリーの翼を翻して『影の城』――『闇の救済者戦争』における前線基地の役割を果たす城塞にて、グリモア猟兵のエンドブレイカーであるブリュンヒルデ・ブラウアメル(蒼翼羽剣ブラウグラムの元首たる終焉破壊の騎士・f38903)は依頼の紹介を行っていく。
「第四層でヴァンパイアの観客達を集めて生きた人間をそのまま人形として使う人形劇場であり、劇場内の人間の苦悶とヴァンパイアの歓喜に応じて「五卿六眼」に力が捧げる大規模魔術儀式場……それが『あやつり人形劇場』だ」
胸の悪くなる話だが、しかし猟兵に感知された以上は閉店する事になる。
今回ブリュンヒルデはエンドブレイカーの能力……『|悲劇の終焉《エンディング》』を見る瞳を活用し、劇を台無しにする作戦を立案した。
「我らは『|終焉《エンディング》』……『劇的な変化』を予知し、それを覆す能力を持っている。それは貴殿らにも伝播している」
だからこそ、その力を使って劇を滅茶苦茶にする。
それがブリュンヒルデ……ヴァルキリーのエンドブレイカーが立てた作戦だ。
「少しの悲劇では死なない猟兵が「人形」役として潜り込む事で、劇の内容を「ヴァンパイアが絶対に喜ばなさそうな話」に無理矢理変えて演じる……つまり、劇を乗っ取り滑稽な喜劇にすれば――戦わずして儀式を大幅に弱体化させることができる、という事だ」
猟兵とエンドブレイカー、双方の特性を活かした作戦。
これに対応してくれる猟兵を見据えた後、ブリュンヒルデは『あやつり人形劇場』に猟兵達を転移させていくのであった――。
黒代朝希
やっぱり劇ってのはハッピーエンドじゃないと今更受けないぜ?――リテイクを要求するぜ、ヘボ観客にヘボ監督共!
多分エンドブレイカーはこんな感じの事を十五年前から何度も繰り返していたのでしょうね。
プレイングボーナス:ヴァンパイアが嫌いそうな内容の劇を演じる。
に加え、
プレイングボーナス:エンドブレイカーの力で劇の『悲劇の終焉』を打ち砕く。
が存在します。
それでは、皆様の素晴らしいプレイングをお待ちしています。
第1章 冒険
『あやつり人形劇・改作』
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POW : 力ずくで「人形」の動作を別の動作に捻じ曲げる
SPD : 舞台の機構に細工し、危険を取り除く
WIZ : 即興でヴァンパイアがより嫌がる物語を作り、演じる
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
馬県・義透
四人で一人の複合型悪霊。生前は戦友
第一『疾き者』唯一忍者
一人称:私 のほほん
武器:漆黒風
生きた人間を使うとは悪趣味な。
さてまあ…こういうのは潰すがいいのですよねー。
ええ、悲劇は壊さねば。
好まぬ劇は、人間が勝つことでしょうて。
ええ、ヴァンパイアへの反抗劇。私は漆黒風を握り混んでの攻撃をする形で。
ヴァンパイアに残酷に負けるという悲劇を、終焉を砕きましょう。
例え傷つこうとも、反抗の劇を。
ええまあ、生きている人間を舐めるな、ということですよねー。
「生きた人間を使うとは悪趣味な――さてまあ、こういうのは潰すがいいのですよねー……ええ、悲劇は壊さねば」
そう言って『人間、『|闇の救済者《ダークセイヴァー》』がヴァンパイアに叛逆するが、凄惨な末路を迎える』という劇に干渉するのは馬県・義透(死天山彷徨う四悪霊・f28057)――の『複合型悪霊』としての一人格『疾き者』……既に『疾き者』は『ヴァンパイアの圧倒的な力によって、残酷に『|闇の救済者《ダークセイヴァー》』が負ける』という終焉を覆すべく動いている。
「好まぬ劇は、人間が勝つことでしょうて」
嘶くヒポグリフが現れると同時、暗き闇の世界に蒼穹の勇士が加勢に現れる。
ブルーアルカディアの勇士達だ。
「更に更に、ええ、本当のお芝居ならば都合が良過ぎる位……『|闇の救済者《ダークセイヴァー》』に有利な物語としましょうかー」
自身の武器である『漆黒風』――光の加減で、たまに緑色が見える色合いを有するなんの変哲もない棒手裏剣。
それを握り混み攻撃する形で『疾き者』は劇の中の『|闇の救済者《ダークセイヴァー》』達を支援していく。
「ヴァンパイアに残酷に負けるという悲劇を、終焉を砕きましょう――例え傷つこうとも、反抗の劇を」
そして、やはり強大なヴァンパイアに負けそうになるも、最後は力を結集して世界を支配していた『五卿六眼』を討ち取る事で世界は平和になる――
「空想ではありませんよー。今こうして、私達『六番目の猟兵』が実現させようとしていますー」
盛大な宣戦布告と共に、一つ目の劇は幕を閉じる。
「ええまあ、生きている人間を舐めるな、ということですよねー」
大成功
🔵🔵🔵
戦犯・ぷれみ
こ、これが|終焉《エンディング》を見る瞳の力……
戦うには便利そうだけど
劇のエンディングが見えちゃうのはネタバレ的に考えものね……
バッテンマークの|サイバーアイ《FF0000》に映るのは
市中を引き摺り回されて、死ぬより苦い屈辱と死ねない苦痛を与えられる幼い少女
その姿を見て助けるどころか
吸血鬼におもねるために罵倒を浴びせる大人たち
……先にネタバレ見といてよかった
クソ脚本なの
ふっ、スクラップビルダーぷれみ様が来たからにはそうはさせないわ!
|予知《ネタバレ》で見た拘束器具や拷問器具
事前にぜんぶウレタン製のやわらかイミテーションにすり替えておきました
塗装が完璧だから気付かなかったでしょ
もう大丈夫、なの!
「こ、これが|終焉《エンディング》を見る瞳の力……」
『|終焉《エンディング》』――その人物の数週間後に起こりうる『劇的な変化』を見る。
それがエンドブレイカーの能力にして、彼らを『終わりを終わらせる者』たらしめる力。
「戦うには便利そうだけど、劇のエンディングが見えちゃうのはネタバレ的に考えものね……」
そんな風に悩みながら、戦犯・ぷれみ(バーチャルキャラクターの屑・f18654)は目の前に広がる劇の内容を見据え――
流れ込むのは、市中を引き摺り回されて、死ぬより苦い屈辱と死ねない苦痛を与えられる幼い少女。
その姿を見て助けるどころか、吸血鬼におもねるために罵倒を浴びせる大人たち……
「……先にネタバレ見といてよかった――クソ脚本なの」
瞬間、ぷれみは劇の中に躍り出て脚本を書き換えていく。
駆動するはスクラップビルダーとしての力。
「|予知《ネタバレ》で見た拘束器具や拷問器具……事前にぜんぶウレタン製のやわらかイミテーションにすり替えておきました――塗装が完璧だから気付かなかったでしょ!」
ついでに拷問官をしばき倒しながら、拷問されそうになった幼き少女に手を差し出すぷれみ。
目の前の少女にとって、ぷれみは御伽噺から出てきた英雄に見えた事であろう。
「もう大丈夫、なの!」
その言葉と同時、少女はぷれみの手を取って共に町から逃げ出して、人類砦に保護されて幸せに暮らす――
という所でまたもや『あやつり人形劇場』の劇は滅茶苦茶になり、『五卿六眼』へのエネルギー供給は減少するのであった。
大成功
🔵🔵🔵
ユウ・リバーサイド
舞台上の罠の発動条件を悲劇の終焉を見て察知、回避
一人舞台の内容は『領主の愛』
観客から見れば「一人の吸血鬼が狂気に染まる」話だ
「今宵、領地より一人の娘を持ち帰った
さて此度はどのように喰らおうか」
始まりは威厳と余裕、嗜虐性を露わに
娘との日々を語り出す
違和感を最初は一笑に伏し
娘が作る料理を口にする場面で凍りつく
「嘲笑い
『お前自身を喰らわせろ』と言う筈が…
貧相な見た目のそれを
美味いと思ってしまった」
ヴァンパイアにあり得ざる感性への嫌悪
精神の変容への恐怖
慌てて娘に手を上げようにも、既に依存し始めている絶望
『人間性』を増しつつ語り尽くす
最後は傍の娘を抱き寄せる仕草
優しい声で
「我は今、幸せだ」
アドリブ歓迎
「成程……では、こういう施行はどうだろうかな」
ユウ・リバーサイド(壊れた器・f19432)は舞台上の罠の発動条件を悲劇の終焉を見て察知し、回避しながら舞台を進めていく。
その劇のタイトルは『領主の愛』――|観客《ヴァンパイア》から見れば『一人の|吸血鬼《ヴァンパイア》が狂気に染まる』である。
「今宵、領地より一人の娘を持ち帰った。さて此度はどのように喰らおうか」
始まり――序章では、威厳と余裕、嗜虐性を露わにして娘との日々を語り出す|吸血鬼《ヴァンパイア》。
娘がどのような意図で自分を迎えたのか知らず、父として|吸血鬼《ヴァンパイア》と接する。
それを滑稽に思いながら……その男は違和感を感じる。
最初は一笑に伏した……だが、ある時――娘が作る料理を口にする場面で凍りつく。
「――嘲笑い、『お前自身を喰らわせろ』と言う筈が……貧相な見た目のそれを、美味いと思ってしまった」
――それは、在り得ざる感性。
この闇と絶望の世界を支配する『|吸血鬼《ヴァンパイア》』が、人間の娘に対して『■』を抱くなど――
始めは処理してしまおうかと思った。
しかし、出来なかった――出来る筈もない。
――男には、贖いの為に『資格』が存在していたのだから。
「……娘を、愛しているのか……」
ヴァンパイアにあり得ざる感性への嫌悪、精神の変容への恐怖。
それこそが『|吸血鬼《ヴァンパイア》』にとって、ある意味何より恐ろしい断罪の刃だったのかもしれない。
「我、は――」
慌てて娘に手を上げようにも、既に依存し始めている絶望……『人間性』を増しつつ語り尽くしかない。
その感情を抱いてしまった時、男は既に『|吸血鬼《ヴァンパイア》』ではなく――
最後は傍の娘を抱き寄せる仕草を行い、優しい声で――
「我は今、幸せだ」
この瞬間、贖いと父性を以て|同族《ヴァンパイア》を狩る――『六番目の猟兵』が生まれた。
それがこの劇の『|終焉《ハッピーエンド》』であった。
大成功
🔵🔵🔵
スピネル・クローバルド
アドリブ・連携歓迎
■心情
人形劇を使っての『悲劇の終焉』ですか……そんなものは見過ごす訳には行きません。
そんな終焉は、私達のエンドブレイカーの力で打ち砕いてあげます!
■行動
ヴァンパイアが嫌がりそうな劇ですか。
彼らは人々が苦しむ劇を楽しむそうですし、その逆に
登場人物が喜んでいる結末の劇にしましょう。
私も劇に参加して【演技】で上手く役者になります。
勇者が魔王を倒して、平和が訪れた街中という舞台設定で行きましょう。
私は姫様役で
「勇者様、どうも有難うございます、貴方のお陰で世界が平和になりました」
魔王による世界征服、そんな結末はエンドブレイカーの力で打ち砕きましょう。
「人形劇を使っての『|悲劇の終焉《エンディング》』ですか……そんなものは見過ごす訳には行きません。そんな終焉は、私達が有する|終わりを終わらせる者《エンドブレイカー》の力で打ち砕いてあげます!」
凛とした声を上げ、姫君の恰好をしたスピネル・クローバルド(家族想いな女の子・f07667)は『|悲劇の終焉《エンディング》』を見据えて破壊しながら劇の内容を変えていく。
ヴァンパイアが嫌がりそうな劇とは――即ちハッピーエンド。
「彼らは人々が苦しむ劇を楽しむそうですし、その逆に登場人物が喜んでいる結末の劇にしましょう」
故に演じられる劇は『|大団円《ハッピーエンド》』にフォーカスした劇。
物語の始まりの時点で――不幸の原因となる凶悪無比な『|吸血鬼《ヴァンパイア》』は討たれている。
「勇者様、どうも有難うございます、貴方のお陰で世界が平和になりました」
なぜなら、勇者が『|吸血鬼《ヴァンパイア》』でもある魔王を倒して平和が訪れた街中――それが劇の舞台設定なのだから。
スピネルはそんな幸せな街中で、勇者を労っている姫君の役を演じている。
「さぁ、踊りましょう……明日はもっと良い日になりますわ」
魔王による世界征服――そんな結末はエンドブレイカーの力で打ち砕く。
それがスピネルの思い描いた『|終焉破壊《ブレイクエンド》』……よって、この劇もまた|吸血鬼《ヴァンパイア》の思い描く理想の結末から改竄される。
やがて――『五卿六眼』に供給されるエネルギーが、遂に枯渇し始めた。
大成功
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白銀・龍兵
|俺たち《エンドブレイカー》のこと呼んだか?
――まあいいや、要は(人類側にとっては)クソ芝居をぶっ壊してやればいいんだな?
…なるほどな、この|終焉《エンディング》は「拷問かなんかでむごたらしく殺される」ってやつか。ならばまず舞台裏に飛んで、拷問器具を前もって破壊。その後は人類側を守るように翼を広げて登場。人々を【勇気】づけつつ、パンチ技の【連続コンボ】で敵をぶちのめしてやるか。最後はボス役をアッパーカットで【吹き飛ばし】て、「人類は必ず勝つ」ってことをアピールしてやるか!
※アドリブ・連携歓迎
「|俺たち《エンドブレイカー》のこと呼んだか?――まあいいや、要は(人類側にとっては)クソ芝居をぶっ壊してやればいいんだな?」
同胞であるブリュンヒルデに引かれたのか、白銀・龍兵(Wings of Silver Dragon・f39248)――グリモア猟兵と同じくヴァルキリーのエンドブレイカーは縦横無尽に劇を改竄していく。
掃きだめの如きスラム街にて盗賊まがいの日々を過ごしてきた彼であるが、十五歳の誕生日に突然|翼《ヴァルキリーの資格》を授かった。
故に興業主が駄目押しに上映した「拷問等ででむごたらしく殺される」という劇――『|終焉《エンディング》』に対し、龍兵は舞台裏に飛ぶ。
そこから強襲して拷問器具を前もって破壊。
その後は人類側を守るように翼を広げて登場――人々を勇気づけつつ拳の連撃を繰り出し、拷問官の|吸血鬼《ヴァンパイア》を興行主ごとぶちのめしていく。
「最後はボス役をアッパーカットで吹き飛ばして、「人類は必ず勝つ」ってことをアピールしてやるか!」
右腕を振るうと同時、天井に突き刺さる様に吹き飛ぶ|吸血鬼《ヴァンパイア》達――『あやつり人形劇場』の劇場関係者だけでなく、観客までもぶちのめして骸の海に帰した様だ。
これにより、また一つ『あやつり人形劇場』による『五卿六眼』のエネルギー供給のラインは断たれた。
「ま、最後に生き残るのは強い奴でも正しい奴でもねぇ……『大団円』を齎す奴が、勝って生き残るんだよ」
エンドブレイカーとしての持論と矜持と共に、捕らえられていた人々を『|闇の救済者《ダークセイヴァー》』に預けて龍兵は去っていくのであった。
大成功
🔵🔵🔵