【旅団】こいのかすごろく
これは旅団シナリオです。
旅団『恋華荘』の団員だけが採用される、EXPとWPが貰えないショートシナリオです。
●ここではないどこかの温泉郷
恋華荘の中には、寮生が誰でも自由に使える遊戯室がある。
元々は古い温泉旅館にありがちなレトロなゲームコーナーだった。
旅館時代は、場末のゲームセンターから払い下げられたかのような古いアーケード筐体がいくつかある程度の場所だったが、寮になり、寮の遊戯室として寮生有志がいろいろ私物を持ち込んで拡張した結果、かなりディープなレトロゲーマーの憩いの場に変貌したのである。
そしてたまたまこの日、彩波・いちご(ないしょの土地神様・f00301)は、そこで話し込んでいた2人を見かけて声を掛けてしまったことで……またもや災難に遭ってしまうのだった。
「珍しい組み合わせですね? 何を話し込んでいるんですか?」
遊戯室にやってきたいちごが声を掛けたのは、寮生の一人で電脳を操る神でもある幼女、葛葉・アリス(境界を操る幼き女神・f23419)と、いちごとも昔馴染みで親戚の妹分のような間柄の寮生、九尾・桐子(蒼炎の巫女・f28109)の2人だった。
遊戯室の主のようなアリスがここにいるのはいつものこと……というか桐子との会話中も遊んでいたのか、見れば手元のコントローラーで双六系パーティーゲームのオンライン対戦をしているらしい……のだが、普段ゲームなどしない桐子がここにいるのは珍しい。
「あ、いえ。実家の蔵から見つかった呪いの品について、少々アリス様に相談していたんです」
桐子は、恋華荘のある龍神温泉郷を守護する神社のひとつである九尾神社の巫女だ。
どうやらそこに封じられていた、呪いの遊戯盤を浄化でもしようとして、自分だけではできなかったらしい。
そこで、ものが遊戯盤という事もあって(?)アリスに相談しているという事のようだ。
「……遊んでもらえなかった怨念が凝り固まってるっぽいし、いちご、貴方が遊んであげればいいんじゃない?」
「え? まぁ、それで何とかなるのならいいですけど……何の遊戯なんです?」
問われた桐子が取り出したのは、古い双六のように見える。
「……見ての通り、単純な双六のようなのですが、止まったマスによって罰ゲームを強制されるようで」
「それが呪いの効果ってわけです? で、どんな罰ゲームを……?」
「詳しくはわかりません。マス目に書かれた文字が霞んでいるので……」
そのあたりは首をひねる桐子。持ち込んだ本人もよくわからないようだ。
腋で見ているアリスの表情を見ると、何かわかっていて企んでいるようではあるが……。
「双六ゲームだしね。ちょうどいいわ、アンタたちも一緒にやりなさいな?」
アリスはさらに、遊戯室で他に遊んでいた、あるいはたまたま立ち寄った寮生たちにも声を掛けていく。
その際、電脳神の権能を無駄遣いして作ったVRゴーグルを配りながら。
「せっかくだから、双六世界を体感させてあげましょうか。一番でゴールしたら、いちごをプレゼントするから頑張りなさいね?」
「ちょっとぉ!?」
「いいじゃない。ゴールデンウィークなんだし、寮生サービスしなさいよ」
急に賞品にされたいちごは慌ててアリスに抗議するが……賞品が付いたことで他の寮生たちはやる気になっていっている様子。
●
「ここが双六世界ですか……」
いちご達の目に映るのは、江戸時代風の建物が散発的に立っている広い空間だった。
舗装されていない道路のような目の前の地面には、四角いマスのような区切りがいくつも並んでいる。
その先にゴールらしきものは見えない。かなり広いようだ。
そしていちご達プレイヤーの目の前に浮かんでいるのは、大きなサイコロ。
これを振って、その分だけ進めという事らしい。
「……とにかく、やってみましょうかね」
いちごは、大きなサイコロに手を触れて、それを振ってみるのだった……。
●
というわけで、アリスの権能によって、呪いの罰ゲーム付き双六の世界に入り込んだいちごと寮生たち。
誰かがゴールする事で呪いの怨念も晴れ浄化される仕組みのようだ。
「……ところでアリスさん。この怨念って、女の子と|遊びたい《・・・・》という邪な怨念だってこと、説明しなくてもよかったんですか?」
「いつものことだし、いいんじゃない?」
これで自分の仕事は終わったとばかりに、ゲームの続きに戻ってしまうアリス様なのだった。
雅瑠璃
こんにちは。またはこんばんは。
雅です。
ゴールデンウィークだし、そろそろMS復帰できれば……と思ったので、リハビリがてら、書きやすい(と思われる)旅団シナを出してみました。
というわけで恋華荘の旅団シナリオになります。
なので当然ですが、参加可能なのは恋華荘の団員だけです。ご了承ください。
今回のプレイング送信日は、5月2日8:30~3日8:29までの間にお願いします。
3日~5日の連休中に書き上げられれば……と思っています。
さて、今回は、呪いの双六を電脳神のしわざで体感させられることになったという状況です。
止まるマスごとに(主にえっちな)罰ゲームが待ちかまえていますので、それを喰らってしまったリアクションをプレイングに書いていただければと思います。
電脳神の力でバーチャルでリアリティなアレこれで体感できるので、どんな無茶な内容でも、何とかなってしまうと思われます。
それに加えて、自分以外の人が止まるマス目の内容を1つ書いていただければと。
以前の旅団シナでやった王様ゲームの要領で、誰か別の人にそれをやらせて、アドリブで演出します(笑)
登場するNPCは、今回はいちごだけです。
そのほか詳細は、旅団のスレにて説明します。
それではよろしくお願いします。
第1章 冒険
『ライブ!ライブ!ライブ!』
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POW : 肉体美、パワフルさを駆使したパフォーマンス!
SPD : 器用さ、テクニカルさを駆使したパフォーマンス!
WIZ : 知的さ、インテリジェンスを駆使したパフォーマンス!
👑1
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
霧沢・仁美
罰ゲームつきの双六を疑似体験、何だか嫌な予感がしないでもないけど…
ま、まあ元々がゲームなんだし大丈夫…だよねえ?
ともあれサイコロを振って進んでくよ。
で、止まったマス目は…銭湯?
中に入って、指示に従って服を脱いで浴場へ入ると…え、いちごくん!?
ここ混浴なの…!?
んで指示の内容が『肉体を使って全身を洗い清めること』って…!?
仕方がないから従うことに。
胸周りを石鹼で泡立てて、それで以ていちごくんの身体を洗っていく。
いちごくんの肌に胸の先っぽが擦れるたびに甘い刺激が走って、だんだんあたしも気分が盛り上がってきちゃって。
下半身を洗う時には、胸でいちごくんのを挟んで扱き上げたり、口で先っぽを舐めたりしてご奉仕したり。
胸だけじゃなくて股間も使って腕や脚を洗ってあげたり。
最後は、全身密着させながらいちごくんのをあたしの中に受け入れて、お礼とばかり熱いの注いで貰って…
別の罰ゲームに当たった時も、最初は戸惑うけど段々気分が盛り上がって最後はノリノリになるかと。
【提案罰ゲーム:エロコス撮影会】
カメリア・エスパディア
いけないことだらけな双六!?
嫌な予感しかしませんが、なんとかしないともっといけないことになりかねませんから、がんばらないと、でしょうか…!
①気がついたら不気味な洞窟…
警戒しながら進んでいると、不意に何かに触られる感触が!?
気づいたらたくさんの触手に囲まれていて!?
しかもなぜか武器もUCも使えなくなっていて…
ひょっとして、触手に耐えることが罰ゲームなのですか!?
必死に耐える中、服も破かれて
いちごさんと抱き合うような形で
数もいやらしさも増していく触手の責めは続くのでした…
②折角ですから、舞台に合った服装に着替ていただきます
でも服は女性用しかなくて…
しかも仕切り板など身を隠すものもない所でした!?
織笠・アシュリン
なるほど、双六……よし、久々にいちごと遊ぶよ!
いや、そのプレゼントがほしいわけじゃ、ないけど(赤面)
①
あ、同じ目でいちごとばったり遭遇しちゃった
しかも、一緒に前に進めるとかラッキー♪
……と思ったけど
突然四方八方から出てきたタコの触手に絡まれちゃう
そう言えば、江戸時代だと最先端の描写だったっけって、ひゃぅっ!?
確かに前へは進んでるけど、それ以上に身体のあちこち触られちゃうっ
更に、一緒に運ばれるいちごの手が、あちこち触れてきて……
これ以上はダメだよぉ!?
進んだ後には、もう息が絶え絶え……
②
タコの触手による移動床。3マス進む
ただし、漏れなく触手に全身いじられます……
悪意はないんです!
アビゲイル・ガードナー
【ヘンリと合わせ】
GW何しようかなー、買物は混んでるかな…?
イチゴくんが豪華景品!?ヘンリ、分かってるね
どっちかが優勝してシェアするよー♪
だから進み具合は離れてもいいんだけど…
なんでか時々一緒になっちゃうねえ?
※特にイチゴくんが近づいて来た時
◆①
そーれっ!…んみゃ?わ、何この罰ゲーム!?
あ、えへへ…イチゴくん、見ちゃってる?ガン見?
もちろんアビー(達)も凄く恥ずかしいけど…ね
イチゴくんが照れてくれるならお姉さん(達)頑張るし
イチゴくんやヘンリを巻き込めるなら…えーい♪
◆②
もつれて転んだ拍子に服の中・胸の間へずぼ-っと?
イチゴくんに入られるなら喜ぶ娘もいそうだけど
罰ゲームだしジタバタしちゃえっ♪
ヘンリエッタ・アドミラドール
【アビーと合わせ】
GWに買物ですか?今から敢えて人混みというのも…
イチゴさん独占?!ええ、コレは話が変わりますね
アビーと共有前提タッグ結成ですよ
ただ歩調は自由でいいのですが…
イチゴさんの引力でしょうか?
◆①
いい目が出ますように…こ、この罰ゲームは!?
やらないとダメ、ですよね…
イ、イチゴさんが…お姉さん(達)の痴態を!
ダメですよ…ヘンリ(達)、ドキドキしちゃいますから…
こうなれば照れ隠しですっ
イチゴさんも存分に恥ずかしがって下さい♪
可能ならアビーも巻き込むしかありませんね
えーい!
◆②
もつれて転んだ拍子に押し倒す形でキス
勿論、情熱的でディープにお願いします♪
お互いが藻掻くだけで十分罰ゲームの筈です
ユニ・ヴァンデルセン
うーん、これはなんともレトロな双六感。
江戸風味なら殺陣てきなことだったりあーれー的なこともあったりするのかな?
①薬草採取に来たら、謎のキノコを見つけて鍋にする。
体が火照って○かい休み
回数のところがかすれて見えないんだけど…あ、でもおいひい…
あ、いちごー、いちごも同じの踏んじゃったんだね…せっかくなら一緒にたべよー…ふぅ、あっつ…(狩人風の薄い服ぱたぱた…)
…知ってる?鍋で火照ったときって、相撲とると発散できるんだって…なんかの本で見たんだ。
…ボクと君で…くんずほぐれつ、稽古、しない?(ぎゅー♪)
②夏場のえっちな虫に刺されて、敏感なところが腫れちゃった!?
異性に嘗めて直してもらうまで休み
●
「ここが双六世界ですか……」
いちご達の目に映るのは、江戸時代風の建物が散発的に立っている広い空間だった。
舗装されていない道路のような目の前の地面には、四角いマスのような区切りがいくつも並んでいる。
その先にゴールらしきものは見えない。かなり広いようだ。
「なるほど、双六……」
「うーん、これはなんともレトロな双六感……」
いちごに続いて辺りを見回しているのは、一緒にこの疑似世界へと送られた、織笠・アシュリン(魔女系ネットラジオパーソナリティ・f14609)とユニ・ヴァンデルセン(読書系エルフVTuber・f31263)の2人。
その後ろからも続々と女の子たちがこの世界に姿を現してくる。
アシュリンとユニに加えてさらに4人、総勢6人が、たまたま遊戯室にいたために巻き込まれてここへと送られてきていたのだった。
「江戸風味なら殺陣的なことだったり、あーれー的なこともあったりするのかな?」
「そういういけないことだらけな双六ですか!?」
ユニの面白がっている言葉に、カメリア・エスパディア(先生は魔狩りの魔剣・f21767)がビクンと反応する。
「罰ゲームつきの双六を疑似体験だっけ? 何だか嫌な予感がしないでもないけど……」
カメリアだけでなく、霧沢・仁美(普通でありたい女子大生・f02862)もまた、不安そうな顔をして辺りを見回していた。仁美に至っては、恋華荘には遊びに来ていただけなのに巻き込まれたのだからなおのことかもしれない。
「嫌な予感しかしませんが、なんとかしないともっといけないことになりかねませんから、がんばらないと、でしょうか……」
とはいえ、彼女たちをここに送り込んだアリスの説明によると、これは呪いの双六で、解呪の為には最後まで遊ぶ必要があるとの事。そんな話を聞けばやらなければいけないとは思ってしまう。
もっともやる気になる理由は、そんな真面目な使命感だけではないようで……。
「よし、久々にいちごと遊ぶよ!」
というアシュリンの声にこたえるように、最後の2人、アビゲイル・ガードナー(ブライトテンペスト・f31470)とヘンリエッタ・アドミラドール(シャドウライトニング・f31471)の疑似双子姉妹も声を揃える。
「イチゴくんが豪華景品だっけ? ヘンリ、分かってるよね?」
「ええアビー、コレは話が変わりますねっ……!」
「……いや、そのプレゼントがほしいわけじゃ、ないけど……」
そう。アリスが彼女たちを送り込む際に言った賞品……すなわち、トップで上がったらいちご独占させてあげるという(いちご本人の意向を無視した)賞品を求めて、アビゲイルとヘンリエッタの2人は盛り上がっていた。
アシュリンだけは、一応言葉だけは否定するようにぼそっと言ったが、顔を真っ赤にしているので言わずもがなという。
「あはは……とにかく、やってみましょうかね」
というわけで、苦笑するいちごは、目の前に浮かんでいる大きなサイコロに手を触れて、それを振ってみるのだった……。
●
どうやら、強制的に罰ゲームをやらせるという呪いは、全てのマスに仕込んであるわけではなさそうで、最初は何事もなく皆淡々とサイコロを振ってマス目を進んでいた。
だが、ついに初めて指示の書かれているマスへと止まる者が現れた。
「ん? 何か書いてあるね。どれどれ……?」
『用意された装束に着替え、次の者を待つべし』
止まったユニが、マス目に書かれたそんな文字を読み上げると同時に、着替え場所らしい掘っ立て小屋が出現する。装束もその中にあるのだろう。
「あ、私もここですか。という事は次の者って……」
そしてその直後にいちごが同じマスに止まると、目の前には木箱にレンズが付いたような古めかしい写真機が現れた。
『装束に着替えた者の写真を撮るべし』
「つまり、私がユニさんのコスプレ写真を撮るという事でしょうか、まぁ、それくらいなら……」
「……って、何この衣装ー!?」
カメラの前で使い方を調べていると、小屋の中からユニの悲鳴じみた声がする。
しばらくすると、顔を赤くしたユニが小屋から出てきた。というか呪いの強制力で外に出されたというべきか。
「あ、あんまり見ないでね、いちごー……」
「と言われても……写真撮らないといけないわけですし……」
こちらも呪いの強制力もあって、目を逸らすこともできず、カメラのファインダー越しながらユニの格好を見つめることになるいちご。
その、布の足りなさすぎる天女コスチュームを。
コスチュームというか……上半身は裸の上に半透明の羽衣を纏っているだけで、薄い胸とピンクの先端もほぼほぼ透けて見えている。
「とりあえず、写真1枚撮れば終わり……って、え?」
そこでいちごは固まる。
というのも、この双六、そもそもがかなーり昔の代物だ。
なので、写真機も当時のもので……写真が撮れるまでかなーり長い時間がかかる。
かくしてユニは、呪いの強制力で身動き一つできないまま、数分間じっといちごに恥ずかしいコス姿を見られ続けることになるのだった。
●
その後も着替えのマスがいくつか続き、天女コスから解放されたユニをはじめ、他の女の子たちも次々と和服へと着替えていった。
そんな矢先に、次のイベントが起こる。
女の子と|遊びたい《・・・・》というこの双六の呪いのせいなのか、えっちなイベントは主にいちごが近くにいるときに起こるのだった。
『前方を見続けたまま1回休み』
「1回休みですか……う、身体が動かない。休みまで強制なんですね……」
「いちごー、先行くね!」
サイコロで大きな目を出したアシュリンが、1回休みのマスに止まって硬直しているいちごのマスを通り過ぎていき、1つ先のマスに止まった。
そこに書いてある指示を読み上げる。
『用意された衣装に着替えるべし』
まだ着替えイベントのなかったアシュリンの前に、町娘風の衣装が現れる。
そしてその場で、アシュリンの手が勝手に、服を脱ぎ始めていくのだった。
「え? ちょっと、更衣室は……!?」
今までは、先程の恥ずかしいコスのユニを含め皆、着替え用の掘っ立て小屋が現れたのだが、今回に限って何もない。路上生着替えである。
それも、いちごが見ている前で。
「い、いちご見ないで!?」
「見ないでと言われても、私1回休みで動けないので……」
動くどころか視線を逸らすこともできないいちご。
そして呪いの強制力は容赦なくアシュリンに脱衣をさせていく。
当然着る衣装の時代的背景もあり、下着も脱ぐ羽目に。
ブラを外し、形の良い乳房が露になる。当然その先端の桜色も。
ショーツを脱ぎ、綺麗な割れ目も晒される。全ていちごの見ている前で。
「~~~~~~!?」
顔を真っ赤にしながら、全裸で路上に置かれた町娘の着物を手に取るアシュリン。
早く着なきゃ……と焦っても、まるでいちごに見せつけるようにゆっくりとしか身体は動いてくれないのだった。
●
「……銭湯?」
仁美が新たなマスに止まった時、目の前に急に建物が出現した。
それはどう考えても銭湯のような見た目で、仁美の足は自然と銭湯の暖簾をくぐって奥へと動いていく。
先のマスで着替えていた浴衣を、ハラリハラリと脱ぎ捨てて裸となり、その巨大なバストを揺らしながら奥の湯船へと入っていくと……。
どぼーん。
「え? 何?」
突然仁美の目の前の湯船へと何かが落ちてきた。
何かが、というよりはいちごが、だ。
「ぷはっ!? な、何なんですか急に……」
「……え、いちごくん!? ここ混浴なの……!?」
どうやらいちごも仁美のすぐ後に同じマスに止まって……そして強制的にここに落とされたらしい。もちろん湯に入るのだからか、服は消えて素っ裸で。
さらにそこで、今まで曖昧だったマス目の指示の言葉が浮かび上がってくる。
曰く。
『肉体を使って全身を洗い清めるべし』
「「ええ!?」」
同時にその指示を見て、裸のまま顔を見合わせる2人。
とはいえ、幾度となく身体を重ね合わせてきている2人だ。恥ずかしいとは思いながらも、今更それで臆する事もなく……呪いで強制的に動かされているのか、それとも自分たちで歩み寄っているのかも曖昧に、互いに洗い場の方へと歩を進めたのだった。
「えっと……」
「し、仕方ない、よね……?」
泡立てた石鹸を、豊満な胸へと塗りたくった仁美が、いちごに抱きつくようにピット璃と身体を寄せていく。
胸の谷間でいちごの腕を挟み込み、それを両手でこねくり回して洗い始めた。
「んっ……」
胸で擦り合わせるたびに、その先端がいちごの身体に触れ、その微妙な接触が甘い刺激となって、乳首がピンと隆起し始め、仁美の脳を焼いていく。
「あ、あの、仁美さん……?」
そうなると仁美の気分もだんだんと盛り上がっていき、石鹸の泡を今度は内股へと塗り始めた。まるで自ら股間を弄り慰めるかのように石鹸を泡立てると、肉付きのいいその両太ももをいちごの脚へと絡めていく。
「ねぇ、いちごくん、気持ちいい、かな……?」
「は、はい、……とっても」
いちごの脚を擦って洗う……というよりはむしろ、いちごの脚を自らの股間に擦りつけているような積極的な動きで、仁美の官能はだんだんと昂っていく。
いちごの身体に押し付けている胸も、次第に下半身へと移動していき、代わりに空いた上半身には、自らの唇を近づけていく。
いちごの一見女性とも想える綺麗な桜色の先端に、仁美は口付けると、そのまま美味しそうに舐め始めた。
「ひ、仁美さん、そこは……」
「いちごくん、胸もちゃんと感じるんだね……じゃあ、こっちは……?」
胸からの刺激で反応してしまったいちごのモノを、仁美は自らの豊かな胸で包み込み、竿から先っぽまでくまなく柔らかな刺激を与え、擦りあげていく。
顔を真っ赤にしたいちごが気持ちよさげな声をあげるのを見て、さらに昂った仁美が、今度は自分のナカでいちごを洗おうとして、いちごに跨っていく……。
そんな時、急に銭湯の背景が消える。
どうやら手番が一巡して、再び仁美の番となったらしい。
「あ、あれ……?」
「あーーっ! 何やってるの2人ともー!」
「賞品の先取りはダメなんだからねー!」
銭湯が消えたことで、周りの他の皆にも状況が見えたようで。
呪いの強制力も解けたいちごと仁美は真っ赤になって離れたのだった。
●
銭湯を越えると、辺りの風景は町中から郊外へと移っていく。
どうやら双六の道も森へと続いていくようだ。
先頭のユニが大きな目を出して森の中へと入っていった。
「今の格好にはちょうどいいかな~?」
何度か着替えのマスに止まり、そのたびに衣装を変えてきていたユニ、現在は狩人のような衣装になっていた。その恰好にふさわしく、狩人のように里の中を進んでいくと、止まったマス目に新たな指示が書き込まれていた。
『キノコ鍋を食べて○回休み』
「? 回数のところがかすれて見えないんだけど……」
疑問に思いつつ、身体は辺りのキノコを手あたり次第に採っていく。
そしてかまどの上に置かれている鍋にポイポイと。
「何のキノコだろ……? でもおいひい……」
もぐもぐ。
正体不明のキノコをしばらく食べていくユニだった。
……。
やがて、追い付いてきたいちごが、同じマスに止まる。
「キノコ鍋ですか……あ、ユニさん?」
「あ、いちごー、いちごも同じの踏んじゃったんだね……せっかくなら一緒にたべよー……」
追い付いたいちごが見たユニは、何故かすっかり顔を赤くして、そして暑そうに狩人風の薄い服の胸元をパタパタとあおいでいた。その胸元の隙間からは薄い膨らみがチラチラと見え隠れしているのだが、ユニは気にする様子もない。
どう考えてもこのキノコで身体が火照っているようにしか見えない。
そう思って食べるのを躊躇ういちごだったが、呪いの強制力には逆らえず、身体は勝手にキノコを口に運ぶ。
「……知ってる? 鍋で火照ったときって、相撲とると発散できるんだって……なんかの本で見たんだ」
「そ、それは、ラッコ鍋なのでは……?」
そして既にすっかりキノコで出来上がっているユニは、目をとろんとさせつつ、いちごに迫っていく。
「……ボクと君で……くんずほぐれつ、稽古、しない?」
ぎゅーっと抱きついて、いちごの胸にすりすりと甘えるように顔をこすりつけてくる。
そのまま押し倒して、相撲どころか夜のプロレスに発展しそうな勢いで……。
「ちょ、ちょっとぉ!?」
それは、他の全員がこのマスを通り過ぎ、最下位に落ちることで呪いの強制力が解けて正気に戻るまで続いたという。
●
「な、何とか解放されました……」
ユニとともに最下位に落ちたいちごだったが、その後の手番では大きな目を出して、すぐ前の人へと追い付いた。
「あれ……カメリアさん、どうしました?」
「あっ……いちごさん……えっと、これは、その……」
そこには、浴衣姿になっていたカメリアがぺたりと座り込んでいた……のだが、何やら様子がおかしい。
内股を擦り合わせながらもじもじとして、そしていちごに何か言いたそうで、でも言えないといった表情で顔を赤くして悶々としていた。
不審に思ったいちごが、マス目の指示を見てみると……。
『虫刺されを舐めて癒してもらうまで休み』
「……虫刺され? えっとどこが刺されたんですか?」
「そ、それが……その……」
どうやらこのマスに止まった途端、身体を虫に刺され、そして誰かが通りすがるまで座り込んでいたらしい。
どこを刺されたのかは、顔を赤くしてなかなか口にできないようだったが、なんとか小声で搾り出すように呟く。
「そけいぶ……です」
「……鼠径部!? そこを舐めろ、と……?」
顔を真っ赤にしたまま頷くカメリア。
なんとか覚悟を決めたのか、どうぞ……と、脚を開いていちごを呼ぶ。
虫刺されの部分を舐めようと、広げた脚の間に入り、浴衣をめくると、下着をつけていなかった。いや、正確に言えば現代のような下着がないだけで、腰巻は巻いている。が、当然それではめくった時に淫部が丸見えになるのは避けられない。
真っ赤になった顔を手で覆うカメリア。
いちごも、なるべく見ないように……とは思うものの、舐めなくてはいけない部分は、ほぼそこに近いわけで……。
「す、すみません、では……」
「は、はい……んんっっ……」
舐められ、その刺激でビクンと身体が跳ねるカメリア。
前に進めるようになるまでしばらく、無言で舐め続けるしかないいちごだった。
●
「……ようやく動けるようになったみたいですね……」
「はぁ……すみません、いちごさん、お手間をとらせて……」
「いえ、こちらこそ……」
鼠径部舐めもようやく終わり、動けるようになったカメリアといちごは、更にサイコロを振って先へと進む。
すると、2人の出した目は一緒で……またも同じマス目の指示を2人で実行する事になってしまうのだった。
「ま、またですか……」
「今度は何を……?」
何がくるかと身構えれば、辺りが急に暗くなる。
どうやら周りの光景が、森の中からさらに進んで、その奥の洞窟へと変わったようだ。
急な暗闇で互いの姿が見えなくなる中、突然カメリアは、お尻を触られたと感じた。
「あ、あの、いちごさん……ここでそういうのは……」
カメリアは赤面しつつやんわりと言うが……言われたいちごはちんぷんかんぷんだ。
「え? 私何もしてませんけど!?」
ひょっとして知らぬうちにまた何かやらかしたかと慌てるいちご。
だが、今回の犯人はいちごではない。
その証拠に、いちごもまた何者かにお尻を触られたからだ。
「ひゃ!? こ、ここ何かいます……!?」
「えっ……?」
自分たち以外に何かがいるという事に気が付いた2人。
そこでようやく、2人の目に見えるように、このマスの指示が浮かび上がってくる。
『しばらく耐えよ』
「耐えろって何にー!?」
思わず突っ込むいちごだが、その答えはすぐに分かった。
脚に絡まる感触、服の中に潜り込んでくる感触。身体に巻き付いてくる感触。
いちごにとって、そしていちごと一緒に冒険に出た者にとって、ある意味馴染みのもの……触手だ。
「か、囲まれてます!?」
いつの間にか2人は、淫靡な洞窟の奥に沸いている触手の群れに囲まれており、がんじがらめとなって身動きが取れなくなっていた。
咄嗟にユーベルコードを使おうとするカメリアだが、そもそもここはバーチャルな双六世界の中、戦うための力は発揮されない。
瞬く間に絡みついてくる触手の粘液で、来ていた浴衣も溶かされていき、裸に剥かれながら全身を弄ばれる。
触手に巻き付かれながら、抱き合うような格好となり、カメリアの豊かな胸の中に顔をうずめながら身動きができなくなるいちご。
「んっっ……いちごさん、そんなところを触られては……」
「す、すみません、何とか脱出しようと……」
この状態から逃れようといちごがもがくたびに、カメリアの敏感な部分に刺激が伝わっていく。喋ろうと、あるいは呼吸をしようと口を動かすたびに胸が震え、触手を引き剥がそうと手を動かせば、カメリアのお尻や股間に触れてしまう……など。
ある意味いつもの光景かもしれない。
耐えろとの指示通り、しばらくはこの状態で触手のいやらしい責めを受け続けるしかないのだった。
●
「や、やっと終わりました……」
しばらく続いた触手責めに耐えたいちごは、ようやく洞窟の出口近くへと歩を進めていた。サイコロの目の関係でカメリアよりも先行することになり、今は1人だ。
そして出目の分だけ進んだ、その最後のマス。洞窟の出口のマス。
「あら、ようやくですわね、イチゴさん」
そこには既にヘンリエッタがいた。
「いい目が出ますように……と思っていたのですけど、なかなかイチゴさんの引力を引き当てられなくて……」
「引力って何ですか……」
どうやら今のところは指示のないマスだったようで、ヘンリエッタはくすくすと笑いながら、いちごに迫ろうと近付いてきた。そしていちごに腕を絡めて抱き寄せようとする……のだが。
「あ、あら……急に足が……?」
「す、すべ……っ」
その時、突然足元がつるつると滑り始め、そしてヘンリエッタに引っ張られた格好になった入り後は完全にバランスを崩して、ヘンリエッタを押し倒す格好で転んでしまった。
「きゃぁっ!?」
「~~~~っ!?」
しかも、いったいどうなればそうなるのか、ヘンリエッタが着替えていた着物の裾の中に、いちごの頭……というか上半身がすっぽりと入ってしまっていた。
「イ、イチゴさんが……服の中に……? ダ、ダメですよ……ヘンリ、ドキドキしちゃいますから……」
息苦しいのか、着物の中で暴れるいちご。そのたびに、着物の中、下着も付けていないヘンリエッタの滑らかな肌や豊かな双丘へと、手が触れ、頭が触れ、息が触れて、その刺激にヘンリエッタも顔を赤くしていく。
もっとも、彼女の場合、それで喜んで感じている様子ではあるけども。
そんな2人の足元には、このマスのイベントとして以下の文言が記されていた。
『滑って転んで1回休み』
さて、そんなことが起きているとほぼ同時刻。
ヘンリエッタの姉妹であるアビゲイルの方は……というと。
「ん-、イチゴくんにも追い抜かれちゃったし、トップはもっと先に行ってるのかなー? なかなか一緒にならないねぇ……?」
先程いちごに追い抜かれ、いちごとヘンリエッタよりもやや後方のマスに止まっていた。
そして、そこに書かれていた文字は、というと。
『触手に運ばれ3マスすすむ』
洞窟内の触手が、突然足元から伸びてきて、アビゲイルの身体に巻き付いていく。
「……んみゃ? わ、何この罰ゲーム!?」
そのまま来ていた着物を脱がすように絡みつき、アビゲイルを裸に剥きながら前へと進んでいった。
3マス先、ちょうど、いちごとヘンリエッタが絡み合っているマスへと。
「ぷはぁ……」
「はぁ、はぁ……」
ようやくヘンリエッタの着物の中から脱出(?)したいちごだが、そうなると目の前には、帯が解け完全にはだけて裸を晒しているヘンリエッタの姿。
「す、すみません……っ」
「もぉ……こうなったら、イチゴさんも存分に恥ずかしがって下さい♪」
「えっ!?」
裸を晒してしまった照れ隠しなのか、ヘンリエッタは、いちごの着物の裾を掴むと、そちらも裸に生れとばかりに脱がせようとしてくる。
とはいっても、つるつる滑る地面の上なので、暴れるとまた転んでしまう。
そうして今度はヘンリエッタに押し倒される格好になったいちご。その結果、視界が洞窟の背後へ向くと、そこには胸も股間も晒した状態で触手に絡まれたまま運ばれてきたアビゲイルの姿があった。
「へ?」
「あ、えへへ……イチゴくん、見ちゃってる? ガン見?」
「ち、違っ……」
「いいんだよ、イチゴくん。もちろんアビーも凄く恥ずかしいけど……ね、イチゴくんが照れてくれるならお姉さん頑張るし!」
「頑張るって何をですかー!?」
そんなことを言いながら、ポイッと触手に放り投げられ、いちごとヘンリエッタの上に裸で降ってくる。
「イチゴくんやヘンリを巻き込めるなら……えーい♪」
「えーい!」
「ちょっとぉ!?」
そのままアビゲイルとヘンリエッタは、滑る地面の上でいちごを巻き込んだまま、裸でくんずほぐれつと、再び手番がまわってくるまでずっとはしゃぎまわっていたとか何とか……。
●
洞窟を抜けると、今度は浜辺の光景へと変わっていく。
そこではアシュリンが出た目を前に苦笑していた。
「ん-、ゴールも近そうなのに、ここに来て出目が悪いなぁ……」
ここ数回、1とか2とかの目しか出なくて、思うように進めていない。
波打ち際をのんびりと進んでいるような格好になっており、ふと後方を振り返ると、だいぶ引き離していたはずのいちごに追いつかれそうになっていた。
「……まぁ、今度は一緒に進めそうで、これはこれでラッキー……かな?」
先程いちごを追い抜いた時の生着替え以来、ずっといちごの前を進んでいたため、久々の絡みになる。なので、追い付いてくるいちごを見て、少しだけ嬉しくもなるアシュリンである。
そしていちごは次の手番で、アシュリンと同じマスに止まった。
「今度は同じ目で遭遇しちゃったね。一緒に前に進めるかな?」
「……だといいですけど」
ここまで女の子と同じマスに止まるとロクなことが起きていないので、いちごはかなり不安そうで……そして当然その不安は的中する。
突然四方八方からタコが出現する。
その触手を伸ばして、2人纏めて絡み取ろうとして。
「やっぱりですかー!?」
「タコ!? なんでタコ!?」
タコに絡まれながら、2人がふと自分たちの止まったマス目に書いてある指示を読むとそこには。
『タコの触手に運ばれて近道』
……などという事が書かれていた。
「近道って……」
その通り、本来のルートを外れ、2人は海の方へと引きずられていく。
「ショートカットルートなんでしょうけど……こんな運ばれ方はー!?」
「確かに前へは進んでるけど、それ以上に身体のあちこち……触られちゃうっ」
絡まる触手が身体中を這いまわり、着物を引き剥がしつつ、アシュリンの乳房を揉みしだくように蠢いていく。
同時に、一緒に運ばれているいちごの手も、アシュリンの微妙な所に触れたりして、その刺激にアシュリンの顔は真っ赤になっていった。
「そ、そう言えば、江戸時代だと最先端の描写だったっけって……ひゃぅっ!?」
「ほ、北斎じゃないんですから……んぐっ……」
絡まれもがく中で、いちごとアシュリンの位置もズレ、ちょうど互いの股間に顔がくっつくようになり……いちごの吐息がアシュリンの股間へと吹きかかる。
「これ以上はダメだよぉ!?」
「ごめんなさいーっ!?」
ショートカットを抜けて、ゴール付近まで運ばれた時には、もう2人とも弄ばれすぎて息も絶え絶えになっていたとかいないとか……。
●
イロイロ恥ずかしい目に合っているほかの面々をしり目に、仁美は、銭湯でのいちごとの濃厚接触以降は、特におかしなイベントを引くこともなく、順調に進んでいた。
それはそれで物足りないというか、銭湯では中途で止められてしまったので、続きがしたいというか……。
「まぁ、このままいけばあたしがトップみたいだし……そうしたら賞品のいちごくんと続きができればいいかなぁ……なんて」
そんなことを想いながら、目前のゴールを見ていると、自分の少し前のマスに、ショートカットを抜けてきたいちごとアシュリンの姿が見えた。
どうやら先頭がいちごに変わり、その少し後ろにアシュリンという形になった様子。何があったのか、アシュリンはぐったりと燃え尽きたように倒れていたが……。
「え? そんなルートあったんだ……。せっかくここまで来たんだから、いい目出て……!」
そんな2人を追い越すべく、サイコロを振る。
仁美の願いが通じたのか出目はよく、アシュリンを追い越していちごと同じマスへと到達した。
「……いたた。ここはゴール目の前……? って、あれ、仁美さん?」
「い、いちごくん、どいてぇ!?」
そしてそこに足を踏み入れた途端、仁美は脚をもつれさせて、いちごを押し倒すように転んでいった……。
『躓き転んだ勢いで1マス進む』
転んだ勢いのままいちごを押し倒した仁美は、そのまま2人でもつれあって転がるように1マス先のゴールへと進んでいく。
その際、どういう偶然か必然か、唇同士をしっかりと重ね合わせながら。
さらにはゴロゴロと転がっていくはずみで、互いの舌も絡め合うようなディープキスへと発展して……。
『上がり』
2人は深い口付けをしたままの状態でゴールに到達し、同時に参加者全員、双六の世界から現実へと戻っていく……。
「……ぷはぁ……あ、あれ、戻りました……?」
「どうやら、そうみたい。これ、あたしが優勝でいいんだよね?」
「そ、そうなります、かね……?」
「じゃあ、賞品のいちごくん、このままさっきの続き……しよ?」
ゴールの際のキスが引き金になったのか、かなり気分が昂っているらしい仁美は、このままその場でいちごをいただこうとする。
が、現実に戻ってきたという事は、ここは恋華荘の遊戯室の中で、しかも一緒に双六に入った他の面々も見ている前という事で。
「あーっ! 優勝したからって、こんなところで何してるの仁美さんー!」
「うぅ、賞品とられちゃった……優勝してイチゴくんシェアしたかったのにね、ヘンリ」
「独占のチャンスのがしました……残念ですね、アビー。それはそうと、私達の見ている前でするという事は、混ざっていいという事かしら?」
「ま、まざ……っ!? い、いや、混ざりたいわけじゃ、ないけど……」
「双六が終わってもいけないことなのですかっ!?」
「くんずほぐれつの発散……ボクもしたいなー?」
と、周りが騒いでいることにようやく気付いたのか、再び真っ赤になって離れる仁美といちごであったとさ。
もっとも、ゴールデンウィークの独占権を勝ち取った仁美が、このあと2人きりでしっぽりと続きを堪能したのは……言わずもがな、ですけどね。
大成功
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