|猟兵殺し《イェーガースレイヤー》
「Wasshoi!!」
その瞬間、何が起きたか誰にも理解できなかった。
そう、私にもだ。そいつはこの場に現れる予知すら見えなかった。グリモア猟兵の私がだ。
ならば、この場の誰かにそれを予測する事は出来たか? いや、不可能だ。
不可能で、不可解だ。
だから、結果だけを記す。
その場に突如現れた赤黒の装束を身に纏った者は腕で拳を止め、ただの一撃の拳で超魔導ゾンビを粉砕した。
ビッグは辛うじてまだ動かせる人形で脱出。だが、赤黒の者は追撃をしなかった。
赤黒の影は、両手を合わせ、名乗った。
「ドーモ、イェーガースレイヤーです」
アイサツをした! 赤黒の装束を纏い、『猟殺』のメンポ! 禍々しい瞳に込められた殺意はまっすぐに猟兵達を射抜いていた。
「|猟兵《イェーガー》殺すべし!」
『うむ、緊急連絡だ! 今回は時間も無いから簡潔に行くぞ!』
(自称)レイリス・ミィ・リヴァーレ・輝・スカーレット(厨二系姉キャラSTG狂・f03431)がいつもの如くゆったりと椅子に座って手を組んでいる、ような気がするが既に君達は現場であるけものマキナのゴブリン集落に居るので遠隔ブリーフィングだ。
『|猟兵殺し《イェーガースレイヤー》を名乗る敵と遭遇した。今まで何の予兆も見えなかったが、今確認したデータを送る』
●カラテ
【カラテ】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
●サツキ・ジキツキ
【肘を前方に突き出す独特のカラテ】を構える。発動中は攻撃できないが、正面からの全攻撃を【瞬間的なムテキ】で必ず防御し、【踏み込みと共に放つ直線的なカラテ】で反撃できる。
●ヘルタツマキ
【回転と共に全方位に|手裏剣《スリケン》】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
●チャドー呼吸
【独特な呼吸法】の継続時間に比例して、自身の移動力・攻撃力・身体硬度・勝負勘が上昇し、負傷が回復する。
『情報密度が高い。低く見積もっても戦争時の幹部クラスに匹敵する強敵だ。幸いと言えるのが入れ替わる様にして|小鬼殺し《ゴブリンスレイヤー》の方は撤退している事だな。少なくとも、周囲には何の反応も無い。|猟兵殺し《イェーガースレイヤー》は猟兵だけを優先的に狙って来る。住民に手を貸してもらってもいいが、どちらかというと猟兵だけで相手をした方が余計な被害は出ないだろう』
ある意味では本来の目的は既に達成しているといえる。だが、猟兵が居なくなれば|猟兵殺し《イェーガースレイヤー》が撤退するとは思えない。やはり、ここで倒す必要がある。
『幸いにもコイツに第二形態的なアレは無い。所詮は紛い物である事は同じだ。だが、油断はするな』
重ねて言うが、君達は既に現場に居る! 対処せよ!
Chirs
ドーモ、Chirs(クリス)です。ゴブリンが出たのでゴブリンた退治する話を阻止するお話になります。
今回は第三章、ボス戦です。はい、アレです。アレそのものです。慈悲は無い!
今回もいつも通りアドリブも連携もマシマシになります。ある程度の人数が集まってから書き始めたいです。皆さんに難敵カラテモンスターとの闘いを提供出来れば良いなと思う所存でございます。
第1章 日常
『プレイング』
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POW : 肉体や気合で挑戦できる行動
SPD : 速さや技量で挑戦できる行動
WIZ : 魔力や賢さで挑戦できる行動
イラスト:仁吉
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
グラン・ボーン
グランはイェーガースレイヤーに向かってオジギをした。
「ドーモ。イェーガースレイヤー=サン。グラン・ボーンです」
「ドーモ。グラン・ボーン=サン。イェーガースレイヤーです」
オジギ終了から0.02秒。
グランは跳んだ。
合わせるように飛んだイェーガースレイヤーと空中で飛び蹴りの形で交差する
同時に地面に降り立つ二人
ぶしゅ!
とグランの胸から血が噴き出る
「ふふ」
と笑みを浮かべ振り向くイェーガースレイヤー
が
ぶしゅ!
とイェーガースレイヤーの胸からも血が噴き出る
「やるな」
「そっちもな」
まずはお互いあいさつ代わりの攻防といったところか
いろいろあって満身創痍の二人
いくぜ最後の一撃だ
残った力を全て載せたグランの一撃以下略
●プレリュード・ゼン・イェーガースレイヤー
(何が起きたのかですって?)
ビッグはその瞬間、確かに見た。とどめを刺す前に胞状分解する|小鬼殺し《ゴブリンスレイヤー》と司祭女を。
(通常の胞状分解と違って一瞬で弾けてましたね。まるで瞬間移動でもしたかのような感じでしたが、今この結果を目にしていれば何故そうしたのかは一目瞭然)
「ドーモ、イェーガースレイヤー=サン。ビッグ・サンです」
アイサツされればアイサツし返さなければならない。古事記にもそう記されている。
「|小鬼殺し《ゴブリンスレイヤー》と司祭女を素材にした再合成。それがあなたの正体ですね?」
「|猟兵《イェーガー》殺すべし! イヤーッ!」
「そんなっ! 説明は!?」
「せぬ!」
(こっちの問いに、答えた?)
説明はしてくれなかったが、こちらの言った事を理解していなければ出来ない返答だ。ビッグはニューロンの速度で状況判断を深めた。
(残りの二体分のコストをリサイクルした上に、更に1チーム分の資源を加えてたったの一体に集約した存在。それがこの|猟兵殺し《イェーガースレイヤー》ですか。その名に違わぬ実力はあるようで)
ツカツカと決断的にイェーガースレイヤーが迫る。【超魔導ゾンビ】を破られた以上、|仕込み切れ《アウト・オブ・アモー》だ。
死神がゆっくりと迫る。いや、ゆっくりしているのはビッグの泥めいた主観時間だけだ。現実には1秒も経っていないに違いない。万事休すか。ああ、これまでなのか。このままカイシャクされてしまうのか。
と、見た次の瞬間!
「では、ここは頼みますよ」
「ああ、頼まれるぜ」
●さぁ、カラテがみなぎる、おれが相手だ
巨大な質量が空中に開いた穴から着地した。
「ドーモ。イェーガースレイヤー=サン。グラン・ボーンです」
その質量は、アイサツをした。グラン・ボーン(巨人の巨人拳伝承者・f34134)だ!
「ドーモ、グラン・ボーン=サン。イェーガースレイヤーです」
イェーガースレイヤーはアイサツを返した。イクサに臨む者にとって、アイサツは神聖不可侵の行為。古事記にもそう書かれている。アイサツされれば返さねばならない。
両手を合わせたオジギ。
「「イヤーッ!!」」
アイサツ成立からコンマゼロゼロ2秒! 両者が足にカラテを込め爆発的に跳躍した! トビゲリとトビゲリが空中カラテ衝突!
ただのトビゲリであれば圧倒的体格を持つグランが極めて有利だ。だが、カラテを込めたドラゴン・トビゲリはそのような常識的物理法則軽々と凌駕する! トビゲリが衝突し弾き飛ばされたのはグランの方だった!
「グワーッ!」
「イヤーッ!」
イェーガースレイヤーは決断的にフックロープを投擲! 巻き上げ機構で空中のグランを追撃する!
「イヤーッ!」
「グワーッ!」
地面に衝突するよりも早くイェーガースレイヤーの打ち下ろすカラテが炸裂! 地面に蜘蛛の巣めいた大きな亀裂! だが!
「助かるぜ、近付かないと殴れないんでな」
グランは状況判断しこの追撃をあえて受けた。尋常ならざる猟兵耐久力の成せる技だ! 丸太めいた両腕をクロスし、絞め殺しにかかる!
「イヤーッ!」
「イヤーッ!」
イェーガースレイヤーはヘビめいて身を捻り脱出! グランはブレイクダンスめいた動きでさらなる追撃を阻止しつつ立ち上がる!
「イヤーッ!」
「イヤーッ!」
打ち下ろすグランのビックカラテの拳と、迎え撃つイェーガースレイヤーのカラテが正面衝突! グランの腕の血管が何本か千切れ飛び出血するがイェーガースレイヤーは無傷! カラテだ。
「参ったぜ、タイマンでどうにかなる気がしない」
「ああ、タイマンならな!」
その背後! 獄炎爆発跳躍した木霊・ウタ(地獄が歌うは希望・f03893)の焔摩天が横薙ぎのイアイド斬撃を繰り出す! イェーガースレイヤーはブレーサーでこの斬撃を弾き上げつつ、ヤリめいたサイドキックで反撃!
「イヤーッ!」
「グワーッ!」
獄炎を吹き出し空中制動! 夜闇の空に迦楼羅の翼が広がる。
「ドーモ、ヘルブレイズ=サン。イェーガースレイヤーです」
「ヘルブレイズ? いいや、違う。ドーモ、イェーガースレイヤーサン。木霊ウタです」
諸君の中には先のアイサツ前の攻撃はシツレイに当たるのではないかと訝しむ者も居るだろう。だが、これは神聖なるアイサツのルールに基いた|不意打ち《アンブッシュ》なのでシツレイには当たらない。アイサツ前の|不意打ち《アンブッシュ》は一度だけ許され、これで倒されるような者はサンシタでありアイサツに値しないからだ。
「まだこっちに増援は来るぜ」
「来た順に殺す! |猟兵《イェーガー》殺すべし!」
成功
🔵🔵🔴
ナヴァリア・エキドナ
アドリブ連携歓迎
アイエエ!? イェーガースレイヤー!
ま、年期のあるわしにリアリティショックは発症しな、うっ。
いかん、飲み過ぎた酒が回って虹色を吐きそうに……グエェ……!
|閑話休題《それはさておき》
えーい、気を取り直してわしも出るぞい!
こやつは話が通じぬ相手じゃ、全力で叩くのじゃ!
行くぞ、変相!
百足みたいに大量の脚を生やして機動力も上げておこう。
カラテの直撃を受けると死ぬのでな!
チャドー呼吸をする余裕を与えてはならんぞ、皆の者!
ガンガン攻め立てるのじゃ! なぁに、数はこちらの方が多い!
寄って集って……ふむ? なんか、不穏なフラグを積み重ねている気がするが。
……ええい、ババアは度胸よ! くらえぃ!
●インストラクション・ワン
「アイエエ!? イェーガースレイヤー! イェーガースレイヤーナンデ!?」
ナヴァリア・エキドナ(ナヴァリア婆さん・f37962)は急性|JSRS《イェーガースレイヤーリアリティショック》によりしめやかに失禁!
「しとらんわ!」
してなかったらしい。
「ま、年期のあるわしにリアリティショックは発症しな、うっ」
そこまで言って口を押えるナヴァリア。失禁しなかったけど違う物は出そうだな?
「いかん、飲み過ぎた酒が回って虹色を吐きそうに……」
都合により少々映像が乱れております。担当は安全に憩っています。
|閑話休題《それはさておき》。
「えーい、気を取り直してわしも出るぞい! こやつは話が通じぬ相手じゃ、全力で叩くのじゃ!」
ナヴァリアが何故一人コントしててもスルーされてるのかと言えば、ナヴァリアはけものマキナの外で活動をしていない為、厳密には|猟兵《イェーガー》の定義に当てはまっていないからかもしれない。とは言え、猟兵の資格を持つ者である事に違いは無く最終的には全員殺すつもりの殺猟者が見逃す筈も無い。
「行くぞ、変相!」
ナヴァリアは調達したジャイアントキャバリア装甲を纏い巨大化! 【|装甲鉄騎・ナヴァリア《ナヴァリア・キャバリアモード》】だ! 百足めいて大量の増加脚部が生えている。ちょっとキモい。
「カラテの直撃を受けると実際死ぬのでな! チャドー呼吸をする余裕を与えてはならんぞ、皆の者!」
更に【コープス・マキナ】を発動! ガラクタめいたマキナ兵が一斉射撃を浴びせる!
「寄って集って……ふむ? なんか、不穏なフラグを積み重ねている気がするが」
「イヤーッ!」
イェーガースレイヤーは連続側転しこれを回避! 当たれば実際死ぬ。
「イィィヤァァァーーッ!」
更に空中で回転! 全方位にスリケンを乱射するヘルタツマキだ! アブナイ!
「そうはさせないぜ!」
ウタが|割り込み《インタラプト》し獄炎の壁でスリケン溶解遮断!
「イヤーッ!」
グランはスリケンを受けながらビックカラテ! 相手は空中、攻撃動作の長いデモンズコード。
「グワーッ!」
「ようやく一発返せたか」
イェーガースレイヤーもこれには対応できず殴り飛ばされる。カラテ対応できなければ当然ダメージは通る。重ねれば死ぬ。だが、グランのダメージも決して軽くは無い。ゴジュッポ・ヒャッポとも言えない状況だ。
「スゥー……」
その時である。イェーガースレイヤーが危険な呼吸音! ナムサン、これはチャドー呼吸では?
「やってみろよ、やれるんならな」
だが、ウタは既に対応している。イェーガースレイヤーの周囲に常に高温の熱を張り巡らせているのだ。通常の呼吸ならばカラテで呼吸できるが体の奥深くまでゼンを染み渡らせるチャドー呼吸を行えば完全に肺が焼かれる事は必然!
「イヤーッ!」
故に一手。着地の隙を消しながら周囲の熱を払うブレイクダンスめいたウィンドミル旋回を挟まなければならない。そこにナヴァリア!
「……ええい、ババアは度胸よ! くらえぃ!」
キャバリアサイズの暗黒医療ノコギリ斬撃だ!
「イヤーッ!」
イェーガースレイヤーは緊急ブリッジ回避! 普段ならば暗黒カラテ技メイアルーアジコンパッソによるカウンターカラテが炸裂し、ナヴァリアは爆発四散していたかもしれない。だが、キャバリアサイズになっていれば当然リーチが伸びる。カウンターカラテは届かない!
「イヤーッ!」
ならば当然、イェーガースレイヤーは連続側転し距離を詰めに行く。カラテ殺戮範囲内に!
「そうだ、アンタはそうするしかない」
ウタが鋭くバスターイアイド斬撃を挟み込む! いかに動きが早くとも動く先が分かっていれば対処は可能!
「イヤーッ!」
イェーガースレイヤーは地面とほぼ水平になるほど深く沈み込みこれを回避!
「どれだけ早くても動く際が分かってりゃな」
グランのドロップキック追撃だ!
「え、ちょ、それわしもまきこグエーッ!」
「グワーッ!」
ナヴァリアとイェーガースレイヤーがまとめて吹き飛ばされる!
「そっちもさっき巻き込んだじゃねぇか。これでチャラだ」
大成功
🔵🔵🔵
エドワルダ・ウッドストック
アドリブ連携歓迎
猟兵殺し……!
由緒正しい「はじまりの猟兵」の戦術用兵論を身に着けた戦闘猟兵代表として、逃げる訳にはいきませんわ!
わたくしはガーター騎士団副団長、エドワルダ・ウッドストック!
正々堂々相対いたしますわ!
ライフルとナイフの二刀流で応戦を。
手裏剣は受け止め、カラテには零距離射撃で対抗を。
培った洞察力で直撃は避け、防御優先の遅滞戦闘に徹します。
……ふふ。正々堂々と戦う、とは宣言しました。
けれど、それは一騎打ちということではありませんのよ!
(エドワルダが引き付けている隙に、他の猟兵の方のセットアップをどうぞ)
戦争では一人が手柄を立てれば良い訳ではありませんの。
数は力、勝てば官軍ですのよ!
●ビギニング・オブ・イェーガー・ヴァーサス・イェーガースレイヤー
「猟兵殺し……!」
エドワルダ・ウッドストック(金雀枝の黒太子・f39970)はライフルの先端に|銃剣《バヨネット》を取り付けながら思考した。
(由緒正しい「はじまりの猟兵」の戦術用兵論を身に着けた戦闘猟兵代表として、逃げる訳にはいきませんわ!)
更に左手にナイフ! ライフル、バヨネット、ナイフの実質的三刀流カラテ!
「わたくしはガーター騎士団副団長、エドワルダ・ウッドストック! 正々堂々相対いたしますわ!」
「ドーモ、エドワルダ・ウッドストック=サン。イェーガースレイヤーです」
イェーガースレイヤーはウケミで衝撃を地面に逃し、アイサツをした。
ここではアイサツの作法を振り返ってみよう。アイサツをしたので返した。そうとも言えるが、イェーガースレイヤーは既に戦闘中でウタとグランにアイサツを返している。実際、ナヴァリアにはアイサツをしていない。これは、ナヴァリアに対してシツレイか? あるいは、アイサツをしなかったナヴァリアがシツレイに当たるのか。
答えはどちらもシツレイには当たらないである。既にイクサを始めている場合、同じ陣営の者が介入する場合は代表者アイサツをしていればシツレイでは無いのだ。
この場合もエドワルダに対してアイサツをする必要は無い。だが、エドワルダはアイサツをした。それならばアイサツを返すのがやはり奥ゆかしき作法なのだ。
間違えても、アイサツの最中に攻撃をするような事をしてはならない。アイサツをイクサに利用してはならないのだ。手を止めて、相手に敬意を示す。それがアイサツなのだ。
「イヤーッ!」
アイサツ成立からコンマゼロ2秒! イェーガースレイヤーは右手に挟んだ二枚のスリケンを投擲!
「キエーッ!」
エドワルダは最小限の動きでバヨネットを動かしこれを弾く! 更に銃撃! BLAM! おお、何たる攻防一体のカラテか! これこそエドワルダのユーベルコード【|我流《オウンスタイル》・|二刀剣銃術《デュアルウィールド》】だ!
イェーガースレイヤーは深く身を沈めこれを回避。そのままカラテ距離まで急速接近。エドワルダは左手にナイフをホールドしたままボルトハンドルを引き、押し戻す。空薬莢が飛ぶ。
「イヤーッ!」
空薬莢が地面に落ちるより早く、イェーガースレイヤーは走り込みヤリめいたサイドキックを繰り出す!
「キエーッ!」
エドワルダはバヨネットを逆袈裟に払いブロックしながらカウンターカラテ! イェーガースレイヤーは状態を大きく逸らし、暗黒カラテ技メイアルーア・ジ・コンパッソに繋げる更なるカウンター!
だが見よ! エドワルダもまた状態を大きく逸らし両手を地面に付ける! この構えはメイアルーア・ジ・コンパッソ!
「キエーッ!」
「イヤーッ!」
イェーガースレイヤーは殺戮螺旋風車めいて更なるメイアルーア・ジ・コンパッソ! だが、エドワルダは二度も付き合わぬ! バック転でタタミ一枚分の距離を空け射撃!
「キエーッ!」
「イヤーッ!」
イェーガースレイヤーはブレーサーで銃弾を弾きながらチョップ突き! エドワルダは射撃とほぼ同時にボルトアクションし、チョップを左手のナイフで受けながら反撃のケリキック!
「キエーッ!」
「イヤーッ!」
イェーガースレイヤーは軸足を刈るローキック! エドワルダは狩られるより一瞬早く跳んだ! ケリはフェイントだ!
「キエーッ!」
空中で一回転し正面に捉えたイェーガースレイヤーを射撃! イェーガースレイヤーはブレーサーで銃弾を弾きながら対空暗黒カラテサマーソルトキック!
「イヤーッ!」
「ンアーッ!」
熾烈な近接カラテ合戦を制したのはイェーガースレイヤー! エドワルダはワイヤーアクションめいて空中に飛ばされていく!
ナムサン! 空中ではウケミも取れぬ! 追撃のカラテを叩き込まれれば致命傷となる隙だ。
だがそこに入れ替わる様に迦楼羅の翼が駆ける!
「オラァッ!」
振り下ろされる焔摩天!
「ほらよ」
「ありがとうございます」
飛ばされたエドワルダはグランが受け止め、そのまま地面に投げるように下ろす。地面でダイブロールしながらライフルを構えるエドワルダ。
「……ふふ。正々堂々と戦う、とは宣言しました。けれど、それは一騎打ちということではありませんのよ!」
「ふぇっふぇっふぇ、四方向からの挟み撃ちじゃ」
然り! エドワルダの動きは全てこの位置にイェーガースレイヤーを誘い込む為に計算された戦略的カラテだったのだ!
「戦争では一人が手柄を立てれば良い訳ではありませんの。数は力、勝てば官軍ですのよ!」
「その通り。お主ら全員を殺して私の勝ちだ」
大成功
🔵🔵🔵
木霊・ウタ
心情
予知にない存在ってのも
こいつもゴブスレも
どっかで見たような存在ってのも
対猟兵兵器ってのも気になる
色々あるけど
考えてても答えは出ない
まずは全力で倒すぜ
戦闘
噴出する炎で加速・減速や方向転換を行い
間合を操作
手裏剣を炎幕で溶かしたり
大剣で受けたり
炎纏う剣風で吹き飛ばす
攻撃を畳み掛けて
チャドーする暇なんか与えないぜ
大剣の間合で
かつカラテの間合ではない位置どりを
キープしながら
爆炎ブースターで回り込んだり
爆炎加速させた焔摩天を振ったりして
側面からの攻撃を意図する
そうは言っても強敵だ
こちらの思惑通りにはいかないかも
カラテの間合に踏み込まれたり
反撃のカラテが来る可能性はあるよな
けどそれも織り込んどく
スレイヤーの動きに呼応して
逆に爆炎加速で一気に踏み込むことで
威力を減衰しつつ
受けた傷から噴き出す炎で紅蓮に包む
同時にすぐに炎の物質化で怪我を補いながら
爆炎跳躍で間合をとって唐竹割
何度でも立ち上がって
しつっこく泥臭く戦うぜ
事後
鎮魂曲を奏でる
安らかに
●ライク・ア・ヘルブレイザー
(予知にない存在ってのも、こいつもゴブスレも。どっかで見たような存在ってのも、対猟兵兵器ってのも気になる)
木霊・ウタ(地獄が歌うは希望・f03893)はエドワルダが誘い込む方向へカバーする位置を取りながら状況判断する。
(色々あるけど、考えてても答えは出ない)
この場で答えは出ないだろうが、答えに繋がる人物は居る事は居るのだが。あとで彼に聞いて見てもいいかもしれない。
(まずは全力で倒すぜ)
今はただ、カラテあるのみ!
「オラァッ!」
エドワルダと交錯するように焔摩天のバスターイアイド斬撃を振り下ろす! イェーガースレイヤーはエドワルダへの空中カイシャクを断念しブレーサーで外側に斬撃を逸らしブロック! カウンターの左ストレート!
「イヤーッ!」
「オラァッ!」
ウタはカウンターに獄炎を纏うケリを返し相殺! 反動を利用し間合いを放して着地した。
「ふぇっふぇっふぇ、四方向からの挟み撃ちじゃ」
然り! エドワルダの狙い通りに四者が適切な距離で四方から包囲する致命的盤面!
「戦争では一人が手柄を立てれば良い訳ではありませんの。数は力、勝てば官軍ですのよ!」
「その通り。お主ら全員を殺して私の勝ちだ」
だが、イェーガースレイヤーは決断的であった。全員殺す。その言葉には欠片の欺瞞も無い。
「イィィヤァァァーッ!!」
凄まじい回転動作! ヘルタツマキ! 囲まれていれば都合がいいとばかりに全方位へのスリケン投擲をしようというのだ!
「お前のカラテは大体分かったぜ」
ウタは焔摩天を握りしめ、獄炎爆破加速! イェーガースレイヤーの周囲を超高速で一周し、獄炎の壁を生成! ヘルタツマキのスリケンを焼き払った!
「ガーター騎士団ッ!」「目覚め、働けッ!」
エドワルダが、ナヴァリアが。各々の召喚型ユーベルコードとデモンズコードで全周包囲!
「一斉射撃ッ!」「撃てぇい!」
獄炎の壁が消えると同時に全周囲からの容赦無き銃撃を浴びせる!
「イヤーッ!」
イェーガースレイヤーは跳んだ!
「そうだ、お前は跳ぶしかない」
グランは既に空中! 両手を握りしめ巨人の城壁を一撃で粉砕する殺戮粉砕破城槌めいたハンマーパンチを振り下ろす!
「イヤーッ!」
「グワーッ!」
ナムサン! 空中ではウケミは取れぬ! 地面に叩き付けられるより早くウタは着地点!
「オラァッ!」
「グワーッ!」
ピンボールめいて空中にウチアゲ! 跳躍したエドワルダ!
「キエーッ!」
「グワーッ!」
バヨネット突きと同時に射撃! 銃撃の反動を利用して左手のナイフ追撃!
「キエェーィッ!」
「グワーッ!」
ナヴァリアが巨大化した蛇の尾の打撃を叩き付ける! イェーガースレイヤーが叩き付けられた地面から蜘蛛の巣めいた割れ目が広がる! これは、叩き付ける衝撃を全て地面に逃すグレータ・ウケミ!?
「イィィヤァーッ!」
イェーガースレイヤーはそのままワームムーブメント移動し、ウィンドミル旋回で起き上がりの隙を消しながらウタに向かって駆けた! 今の連携を受けてまだこれほどのカラテを残しているとは!
「一人ずつ殺し、最終的に全員殺す!」
「なんでだ、イェーガースレイヤー=サン!」
ウタは近接カラテ距離に持ち込ませぬ機動力とバスターイアイドでカラテ応戦!
「アンタはオブリビオンじゃない! 話が出来るなら人間の筈だ! どうしてそこまで俺達殺そうとする?」
「オヌシが|猟兵《イェーガー》だからだ! イヤーッ!」
「答えになってないぜ! オラァッ!」
チョーチョーハッシ! 巨体のグランとナヴァリアでは下手に手出しを出来ぬ!
「アンタは|猟兵《イェーガー》が何なのか知っているのか!?」
「知らぬ。オヌシは本来存在せぬ筈の盤外の存在。故に排除せねば人類に未来は無い。|猟兵《イェーガー》殺すべし! イヤーッ!」
「排除しなけりゃ人類に未来が無い?」
ウタはカラテ交錯しながら思考した。
(それじゃあまるで、俺達をオブリビオンだと言ってるような物じゃないか!?)
何かが繋がるかもしれない。だが、今はこれ以上考察する余裕は無い!
「精彩を欠いていますね。キエーッ!」
「グワーッ!」
一瞬の隙を突いたエドワルダの援護射撃! 銃撃の反動を利用したライフル・アンド・イアイド!
「キエーッ!」
「グワーッ!」
明らかに先の連携攻撃で受けた負傷は軽くない。乱れたカラテだ。猟兵達が絶えず攻め続けた事によりゼンを満たせずチャドー呼吸をする事も出来ぬ。
「ハイクとか詠むか?」
「否!」
総攻撃のチャンスだ!
●コープス・黒死告げる大地爆砕アッシュ
「カイシャクじゃ! やれぇい!」
ナヴァリア・エキドナのコープス・マキナ! 全方位から銃撃を浴びせて回避を強要する!
「ここで決着を付けます!」
エドワルダ・ウッドストックの|黒死告げる九寸五分《ブラックデス・フライングエッジ》! 投擲したナイフが銃撃によって生じた死角から突き刺し、チャドー封印!
「いくぜ、最後の一撃だ」
グラン・ボーンの|大地爆砕撃《ダイチバクサイケン》! もはやカラテ抵抗もままならぬ単純な重い一撃!
「終わりにしよう、イェーガースレイヤー=サン」
木霊ウタのブレイズアッシュ! 生体兵器として酷使されるイェーガースレイヤーの理不尽な未来を地獄の炎で焼き滅ぼした!
「サ・ヨ・ナ・ラッ!」
イェーガースレイヤーは胞状分解爆発四散! 猟兵達の完全勝利だ!
●イクサが終わり
ウタはギターを手に、鎮魂曲を奏でる。
「それで、猟兵殺しとは一体何者だったのでしょうか」
「さあな。難しい事は知らないが殴れるなら倒せる」
「わしもあんな物が存在するなんて話は聞いた事が無いぞ」
「我々|猟兵《イェーガー》に対するカウンター存在なのは確かでしょう」
ザンシンしながら猟兵達は話し合った。
「予知できなかった理由は何でしょう?」
「そうですねぇ……アライアンスと呼ばれる世界ではどうも短い時間の予知しか見えていないような傾向がありますね。ちょうど戦争中のように」
「じゃあなんだ、いつも戦争中なのか?」
「全く、夏でもないのにイクサを仕掛けてくるとはおのれ人間!」
「あの人に聞いてみるべきかもな。もう大分ほったらかしだし」
ウタは鎮魂曲を歌い終えて言った。
斎藤智也を名乗る人間。彼に聞けば何かしらの答えは返ってくるだろう。ちょっとした事故はあったが、現在もプレイング受付中なので誰かそろそろ終わらせてくださいお願いします。
「人間、やっつけた?」
「イクサは終わったかー?」
ゴブリンと護衛の異種族達が寄って来る。どうやら、これ以上の増援は無いようだ。
「よし、じゃあ祭りだ!」
「祭りだ祭りだー!」
ゴブリン達は武器を放り投げて飛び上がった! お祭りだ! 元々この時期は一番忙しい時期を終えてゆったりしていた時期だが、祭りが出来る口実があるなら祭りをしない理由は無い。
「もちろんアンタ達も参加していってくれよな?」
「ちょうど産み終わった子もいるし、時期外れてるけど交尾とかしちゃう?」
「あー、いや。それはちょっと」
「なんだ、祭りするのに交尾もしねえのか。変わってるな」
大成功
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