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楽しいはずだった遊園地

#UDCアース

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#UDCアース


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●不安をあおる少女
「やっぱりね。君のメッセージにだけ、誰も反応してない」
 髪を一つにまとめた少女がそう告げると、女性はスマートフォンを握り締めがっくりとうなだれた。スマホの画面には、SNSのグループチャットが映し出されている。
 少女は口の端を持ち上げ、さらに女性の不安をあおった。
「他の人がコメントすると、いつでもイイネやスタンプがたくさん来るよね。楽しそうに雑談もしてる。だって、グループを作ったんだもん、それが『普通』だよ。でも、君がコメントしてもイイネもスタンプもない。だから遊園地ではぐれちゃうんだよ。君が迷ったってメッセージしても、誰からも返信ないってことは、他の皆は楽しく遊んで君のことなんて忘れているんだよ」
 女性は痛いところを言い当てられたと、更に不安な表情を見せる。
「もしかしたら、みんなで別のグループを作って、わざと君だけ仲間はずれにしたのかもね!」
「……!」
「ねえ、言っちゃいなよ。不安、なんだよね?」
 くすくすくすと、少女が笑った。

●楽しいはずだった遊園地
「みんな、聞いて! UDCアースで、邪神教団の拠点が判明したんだよ」
 ルビナ・ベイビーブルー(スペースノイドの電脳魔術士・f01646)が猟兵たちに呼びかけた。
 そこは遊園地のある観光地。観光客や地元のカップルなど幅広い層の人々が行きかう街だ。
 拠点になっているのは、なんと遊園地の中の使われなくなった倉庫だと言うから驚きだ。
「予知によると、隙間少女と呼ばれるUDCが、不安をあおりながら一般人を集めているらしいの。遊園地に来て独りぼっちだったり、携帯を抱えていたりする人は、特に不安でしょっていう理由らしいよ」
 一人になった寂しさや不安を利用し、心の隙間に入り込むという。
「まだできたての小さい邪神教団なんだけどね。せっかく拠点が分かったんだから、潰せる時に潰しておきたいよね」
 ルビナはそう言って、遊園地内の地図などをスクリーンに映し出した。
「遊園地は営業中だから、制圧するなら一気にね。倉庫の入り口は、数体の『月の兎』が守っているから、まずは月の兎を蹴散らすところから始めたらいいと思うよ」
 入り口を守る月の兎の集団を撃破するところから、邪心教団の制圧は始まるようだ。
「月の兎たちをやっつけたら、その奥に今回の黒幕が待ち構えているはずだよ。でも、まずは月の兎だね。みんな、頑張って!」
 そこまで話して、そうそう、とルビナが付け足した。
「ちなみに、手際良く事件を解決できたら、遊園地で遊んで帰るのも良いかもしれないよね。地元のカップルも通うってことは、きっと楽しいアトラクションがいっぱいだよ。考えただけでも心が弾むよね」
 ただし、遊園地を楽しむのは事件を解決してからだ。
 ルビナは一度咳払いをして、猟兵たちを見る。
「それじゃあ、みんなよろしくね。すみやかに邪心教団を襲撃して、遊園地で遊んじゃおう♪」
 そう言って、説明を終えた。


陵かなめ
 こんにちは、よろしくお願いします。SNSでイイネやスタンプが返ってこないと不安ですよね。遊園地ではぐれたりしたらなおさらです。
 さて、1章では月の兎との集団戦です。遊園地内の倉庫までは現地UDC組織が案内してくれます。一日フリーパス券も支給してもらえますので、事件を早急に解決し遊園地で遊べたらいいですね。
 うまくいけば2章はボス戦。3章は遊園地で遊ぶ♪ などが予想されます。3章のみ、声をかけていただきましたらルビナもご一緒いたします。

 それでは、プレイングをお待ちしております。
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第1章 集団戦 『月の兎』

POW   :    満月
【透明化】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【殺戮捕食態】に変化させ、殺傷力を増す。
SPD   :    新月
自身と自身の装備、【騎乗している浮遊岩石】対象1体が透明になる。ただし解除するまで毎秒疲労する。物音や体温は消せない。
WIZ   :    朔望
【油断や庇護欲】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【仲間】から、高命中力の【装備武器による一撃】を飛ばす。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

黒川・闇慈
「邪神もSNSを利用する時代ですか……なんともコメントに困りますねえ。クックック」

【行動】
wizで対抗です。敵は兎のようですし、どこぞの昔話にならって火で攻めるとしましょうか。
属性攻撃、高速詠唱、全力魔法の技能を利用して炎獄砲軍を使用します。
仲間を呼ばれる可能性もありますし、炎で絨毯爆撃して広範囲を薙ぎ払いましょうか。

『戦場を満たすは灼炎の王威なり。一切全て灰に帰せ、インフェルノ・アーティラリ』

「やはり獣と戦う時は炎に限りますねえ。クックック」

【連携・組み合わせ・アドリブ歓迎】



●突入、邪神教団
 遊園地に入った猟兵たちは、一日パスを受け取り急ぎ倉庫へ向かった。
「邪神もSNSを利用する時代ですか……なんともコメントに困りますねえ。クックック」
 黒川・闇慈(魔術の探求者・f00672)は古びた倉庫の周辺をちらりと眺める。
 流石に目立ちすぎるのか、外に見張りは無かった。
 協力者から倉庫のカギは開いているという説明を聞き、さっそく突入の準備をする。
「敵は兎のようですし、どこぞの昔話にならって火で攻めるとしましょうか」
 言うと同時に、闇慈は倉庫へと突入した。
「何用だ? ココは立ち入り禁止だぞ」
 倉庫への侵入に気づいたのか、一匹の兎が木槌を抱えて顔をのぞかせる。もしこれが兎の着ぐるみであったのなら、遊園地にいても何らおかしいことは無い。
 だが、これがそんな可愛らしいものではないことは分かっていた。
 しかも、他にも何体かの気配がある。
「戦場を満たすは灼炎の王威なり。一切全て灰に帰せ、インフェルノ・アーティラリ」
 闇慈はいきなり目の前の敵に向かって炎獄砲軍を放った。
「な――」
 兎が声を上げる。
 回避も防御もさせなかった。
 爆発性を持った炎が月の兎に襲い掛かる。
「敵、敵襲~」
 炎を見て、逃げ惑いながら兎が声を張り上げた。
「なにごとか?」
「てきとは?」
 倉庫内の至る所から、兎が飛び出してくる。
「好都合です。クックック」
 最初の兎に炎をぶつけた後、闇慈は出てきた兎たちに向かって炎の絨毯爆撃を仕掛けた。
「ままま、まけるな、たたかうのだ!」
 兎たちが急いで仲間の召喚に入るのを見て、闇慈がなぎ払いをかける。
 炎でなぎ払われ、兎たちが次々に吹き飛んだ。
「あつい!」
「ほのお、こわい!」
「こげる!」
 炎の海に包まれ、倉庫内は騒然となる。
 炎の直撃を食らった兎は消え去り、他は逃げ惑って悲鳴を上げる。
「ひるむな! こうげきしろ!」
 何体かの兎が、それでも武器を構え戦う意志を固めたようだ。
「やはり獣と戦う時は炎に限りますねえ。クックック」
 闇慈は笑う。
「それに、入り口付近は開けましたよ。クックック」
 入り口付近の兎を一掃できたので、仲間の侵入の助けになるはずだ。
 闇慈は兎たちに睨みを効かせながら、仲間たちへ道を開けた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

斬断・彩萌
わー。そゆグループまぢむか~。
絶対性格悪いでしょ。仲間にならなくてむしろ良かったジャン?

【POW】
とりまサイコキネシスで周辺の動かせそうなモノ投げつけるとこから。
統率が乱れたり、群れから離れたヤツがいたらそいつを念力弾入り二丁拳銃の【2回攻撃】で集中的に狙うわ。
頭数を減らすと戦うのが楽ッショ。

ある程度近づかれたらOracleで応戦。残念、コッチが本命のエモノよ!【傷口をえぐる】痛みに慄けー!

敵からの攻撃はTraitorで【武器受け】

しかしアレよね、兎……オブリビオン社会でも固まらないと動けない奴っているのかと思うとどこの世界も似たようなモノなのかも。
ま、私には関係ない話ね。

※絡み・アドリブ歓迎



●群れる兎は
 話を聞いた斬断・彩萌(殺界パラディーゾ・f03307)は、嫌そうに眉をひそめた。
「わー。そゆグループまぢむか~」
 想像するに、絶対性格は悪いと思う。仲間にならなくて、むしろ良かったのではないか、とも。
 仲間の猟兵が開けてくれた扉をくぐり、倉庫内へ足を踏み入れた。
 倉庫内のあちこちで、まだ炎がくすぶっている。
「あ! さらに、しんにゅうしゃ、かくにん!」
 兎の声。
 見ると、まだまだ兎が倉庫を守っているようだ。ただ、入り口付近は敵が一掃されており、安全に立つことができた。
 彩萌は目についた廃材をサイコキネシスで持ち上げ、目についた兎の集団へ投げつけた。
「なな――」
「とりま、投げつけるっしょ」
 問答無用。
 彩萌は次々と廃材を敵にぶつける。
 兎たちは慌ててその場から散り散りに逃げ出す。群れから離れた兎を見つけ、彩萌は二丁拳銃を構えた。
「まずは、一匹。狙い通りだし」
 狙いを定めトリガーを引く。
 念力弾が兎を貫き、消し去った。
「つよいやつがきたぞー!」
「けんじゅう、いたそう!!」
 悲鳴を上げる兎の集団。しかし、その中から号令が聞こえる。
「逃げるな! 戦うのだ!」
「りょうかい」
「にげていても、やられるだけ!」
 瞬間、近くから敵が武装の封印を解いて殴り掛かってきた。
 最初の一撃をTraitorで受ける。
 ぎしぎしと、武器が押し合う音。
 と、彩萌はもう片方の手にOracleを構え、それを敵の体に突き刺す。
「……っ、これは?!」
「残念、コッチが本命のエモノよ!」
 言いながら傷口を引き裂き、斬り刻んでいった。
「傷口をえぐる痛みに慄けー!」
「ぴ、ピィ?!」
 最後は小さなうめき声をあげ、兎が一匹沈む。
 その後も、同様にして数匹を沈め倉庫内の足場を確保した。
「頭数を減らすと戦うのが楽ッショ」
 ざっと見ても、倉庫内の兎の頭数を減らしたと思う。きっと今後の戦いも有利になるはずだ。
 しかし、と。
 彩萌は集団で逃げ惑う兎たちを見て思う。
 オブリビオン社会でも、固まらないと動けない奴っているのかと思うと、どこの世界も似たようなモノなのかも、と。
「ま、私には関係ない話ね」
 彩萌は後続の仲間のため、倉庫の入り口付近に敵が近づかないようけん制した。

大成功 🔵​🔵​🔵​

シン・ドレッドノート
【狐の宿】で連携します。
アドリブOK!

「乱れ撃ちますよ!」
今回は前衛でいかせてもらいますね。
敵集団にダッシュで接近、敵が行動する瞬間に【真紅の狙撃手】で【雷光閃く刹那の弾丸】を発動。右手の真紅銃と左手の精霊石の銃を瞬時に複製すると同時に、敵に3発ずつの紅の光弾を撃ち込みます。

「そこです!」
その後、透明になった敵は怪盗の単眼鏡の暗視機能で赤外線探知。敵の体温を追跡して、撃ち漏らした敵に再び【真紅の狙撃手】を撃ち込んで透明化を封じます。

「させません!」
敵からの攻撃に対しては閃光の魔盾で盾受け。後衛の仲間への攻撃もビームの出力を上げてかばうと同時に、カウンターの零距離射撃を撃ち込みます。


レイ・クロッシュ
【狐の宿】の3人で……連携するよ。アドリブも……OK。

僕は後衛に……回るよ。【錬成カミヤドリ】で空中にギターを展開…【Jet Black DJ】も召喚して後ろでスタンバイ。

前衛が居るとはいえ…油断はできない…かな。聞き耳を使って…敵の足音を模索。敵が居たら…始めるよ。

JBDから和楽器系の音源を入れてアレンジした…ハッピーハードコア曲を盛大に流して…衝撃波で敵を飛ばしつつ…UCでギターを刀に変えて把握出来ている敵を…纏めて切り刻んで行くよ。それでも攻撃して来るなら…【轟】で大人しく…させるよ。

後は【White Drummer】を出して…刀を渡して前衛のお手伝い。危ない人が居たら…かばわせるよ。


鏡磨・シロミ
───油断大敵。最初から戦闘態勢で行くよ。

★WIZ
【狐の宿】で連携。アドリブにも対応。
後衛のレイ・クロッシュ(紅と漆黒と白と・f10130)との連携を意識しつつも、シン・ドレッドノート(真紅の奇術師・f05130)と共に前衛で戦う。
姿を透過してきた時のために、会敵して直ぐに『第六感』と『見切り』で敵の動きにある程度の検討を付けながら『情報収集』を行い、常に一手先を読むべく予測を立てて行動。
攻撃時は『WIZ+56』に『全力魔法』と『なぎ払い』を用いて【集光術・光の鏃】で周囲一帯を一気に攻撃、殲滅するよ。
時には『ダッシュ』を用いて急接近し、装備しているなぎなたの【鏡月】による『2回攻撃』で狩るよ。



●猛攻
 次に倉庫に飛び込んできたのは鏡磨・シロミ(神出鬼没のガラテイア・f00224)達だった。
「───油断大敵。最初から戦闘態勢で行くよ」
 シロミの声を聞き、レイ・クロッシュ(紅と漆黒と白と・f10130)とシン・ドレッドノート(真紅の奇術師・f05130)が頷く。
 レイは錬成カミヤドリを発動させ空中にギターを展開した。
「……出番だよ、JBD」
 さらに漆黒のくまの着ぐるみのDJも召喚し、戦いに備える。
 一方、シンは二人と並んだあと、一気に倉庫の床を蹴った。
「では、行きます」
 入り口付近は仲間が安全を確保してくれている。ならば、目指すはその先だ。
 シンに続きシロミも敵の集団に向かってダッシュした。
「またまたてきしゅうだー!」
「こんどこそ、やっつけろー!」
 兎たちも突撃してくる二人を見て武器を構える。
 だが、敵が行動しようとした瞬間、シンが仕掛けた。
「乱れ撃ちますよ! 貫け、真紅の衝撃!」
 真紅の狙撃手から雷光閃く刹那の弾丸を発動させ、全ての銃から紅の光弾を発射する。
「ぎゃ?!」
「そんな……!!」
 まさに紅の光弾の乱れ打ち。それぞれの銃から三発ずつ発射された光弾が、向かってきた兎たちを貫き仕留めていった。
「散れ! 各自、攻撃!!」
 一匹の兎が命令すると、息のある敵が散開する。
 その先に、シロミが踏み込んだ。
 シロミは散っていく敵の動きを見切り、次に敵がどこに進むのか、ある程度予想して先回りしていたのだ。
「ぴ?!」
「ど、どうして?!」
 敵がシロミの姿に驚き、急ブレーキをかける。だが、遅い。
「──焼き払え」
 集光術・光の鏃を発動させ、光を束ねて作られた熱線を以って、一気になぎ払いをかけた。
 全力を込めた熱線が、周辺一帯の敵に襲い掛かり、まとめて一掃する。
 シンとシロミの活躍で、開幕一瞬で敵の集団を蹴散らした。
 だが、まだ油断はできない。
 二人の戦いを見ながら、その後方でレイは聞き耳を立てて敵の足音を探っていた。
「レイ」
 シロミが振り向く。
 数体の敵が自分たちをすり抜けて後方のレイに向かったと、シロミの第六感が告げていた。
「……始めるよ」
 レイが頷き、Jet Black DJからハッピーハードコア曲を盛大に流す。
「こ、このきょく」
「!!!」
 ひそかにレイに迫っていた兎たちが足を止めた。
「そこと……そこにもいるよね」
 自分に近づく敵も、仲間が散らした敵も、ある程度は把握している。
 Jet Black DJが衝撃波を放った。
「ぴぁ?!」
 攻撃を受けた敵が次々に吹き飛んでいく。
 さらに、レイはギターを手に取った。
「僕の声を代償に……行くよ」
 秘刀:弦成刀。ギターを紅黒い刀に変え、吹き飛んだ敵に向かって斬りかかっていった。
 一体、二体と確実に仕留め、斬り捨てていく。
「まだ前に……集団がいるよ」
 敵の体から刀を引き抜き、レイがシンに声をかけた。透明になった敵も、動く音や体温まで消せるわけではないようだ。
 レイの言葉を聞き、シンが怪盗の単眼鏡で周辺を探る。赤外線探知をすれば、そこに敵が潜んでいることが手に取るように分かった。
「そこです!」
 狙いを定めて再び紅の光弾を撃ち出せば、見事敵に命中する。
「ど、どうして、ここが、わかる」
 からん、と、敵が武器を落とす音。
 兎がまた一体、崩れ去った。
「シロミさん、そちらはどうでしょうか?」
 次の敵を狙いながらシンがシロミに視線を向ける。
「あと一息だよ」
 短く答え、鏡月を構えたシロミは一気にダッシュした。兎たちがどう動くのか、常に一手先を読んで動いている。敵が次に姿を見せる場所もあらかた見当がついていた。
「あれ?!」
 先回りされた兎が、驚きの声を上げる。
 構わずシロミは鏡月を二度振るい、敵の体を斬り裂いた。
 あと一息。シロミの言葉通り、倉庫内の兎はほぼ壊滅状態だ。
「最後まで……油断しないようにするよ」
 レイは後方から仲間を支援しつつ、敵を排除する。
「ええ! っと、させません!」
 敵の攻撃を閃光の魔盾で弾き返し、シンが敵を弾丸で貫いた。周辺の確認も怠らない。今貫いたのが周辺にいた最後の敵だったようだ。それならばと、残った敵に向かって倉庫内を走った。
 敵を掃討する攻撃はもちろんのこと、互いをかばい合い、カバーし合って三人は猛攻を続けた。
「これで、最後だね」
 最後の一匹をシロミが貫き、倉庫内が静まり返る。
「どうやら無事終わったようですね」
「やったね」
 シンとレイが頷き、三人は月の兎の集団を全て片付けたことを確認し合った。
「残るは……」
 三人は倉庫の奥の様子をうかがう。そこには、小さな扉があった。
 この事件の首謀者がいるならあそこだろう。戦いの音を聞いて、身構えているかもしれない。
 様子をうかがうように、三人は小さな扉を見つめた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『『都市伝説』隙間少女』

POW   :    領域
【蜘蛛の巣の様に空間の裂け目】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD   :    恐怖
【周囲に作り出した多数の空間の裂け目】から【今まで異空間に捕われていた一般人】を放ち、【その感情を操り、猟兵達に抱き着かせる事】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    移動
小さな【空間の裂け目を作り、その裂け目】に触れた抵抗しない対象を吸い込む。中はユーベルコード製の【異空間で、別の場所に裂け目を作る事】で、いつでも外に出られる。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はアララギ・イチイです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●隙間少女
 猟兵たちが見つめる中、倉庫奥の扉が開いた。
 そして、赤いセーラー服を身に纏った少女が顔をのぞかせる。
「君たちも、何か不安があってここに来たの? いいよ、話を聞いてあげる」
 少女はくすくすと笑いながら、小首を傾げる。
「隣のお仲間も、君のこと実は鬱陶しいと思っているかも。メールして返信が来ない時は無い? 電話しても折り返しがないことは無い? 気づかなかったなんて言い訳は嘘。本当は、うざいって思われてるかもね!」
 こんな風に不安をあおって、人を集めようとしていたのだろう。
 目の前の少女をこのまま野放しにはできない。
 幸い倉庫内は戦うには都合のいい場所だ。一般人が立ち寄ることもないし、十分に走れるスペースがある。見たところ、人質になるような人の姿もなかった。
 ならば、目の前の敵を倒すだけ。
 猟兵たちは『都市伝説』隙間少女と戦うべく、武器を手に取った。
黒川・闇慈
「魔術の研究に夢中になって電話に出るのを忘れたことのある身としては実に耳が痛いですねえ。クックック」

【行動】
wizで対抗です。呪詛、高速詠唱の技能を活用してUCを使用、がしゃどくろを召喚します。
遠距離攻撃を吸い込まれると実に厄介ですからねえ。がしゃどくろには呪爪で接近戦を仕掛けてもらいましょうか。乱打戦に持ち込んで、ズタズタにして差し上げますとも。

『怨敵呪殺、皆敵鏖殺、急急如律令』
「生憎ですが、死霊には悩みも不安もないのですよねえ。クックック」

【連携・組み合わせ・アドリブ歓迎】


斬断・彩萌
お生憎様。仮にそんなヤツがいたとして、友達のフリして他人を蔑にする子なんかコッチから願い下げだっての!
体重とか写真映りの方が何倍も不安だし……。
ま、それも人によって感じ方は違うモンだしね。悪戯に不安を煽るアンタはここで消しておくわ。

【WIZ】
『Killing Salvation』で火力を増強。
サイキックエナジーを込めた弾丸を放ち、距離を保ちながら戦場を駆ける!
敵の間合いに入っちゃったら極力回避しつつ、無理そうなら【武器受け】。
裂け目があるならビリビリに引き裂いてやるんだから。

※絡み・アドリブ歓迎



●打つ、そして撃つ
 倉庫奥から出てきた少女を改めて見る。
「どうしたの? 話を聞いてあげるよ?」
 少女が笑った。
「お生憎様。仮にそんなヤツがいたとして、友達のフリして他人を蔑にする子なんかコッチから願い下げだっての!」
 しかし、彩萌は少女の誘いをきっぱりと撥ね退ける。それに、不安と言えば、体重や写真映りの方がよほど不安だ。もっとも、それすらも人によって感じ方が違うことも、彩萌ははっきり理解していた。
 『都市伝説』隙間少女が肩をすくめ闇慈を見る。
「ふぅん? 友達、いなくなってもヘーキなの? 本当の本当は不安じゃないの?」
 闇慈が肩を揺らした。
「魔術の研究に夢中になって電話に出るのを忘れたことのある身としては実に耳が痛いですねえ。クックック」
「……」
 少女と猟兵たちは数秒睨み合い……、静かに闘気をたぎらせた。
 言葉を交わしたとして、分かり合えるはずはない。
「悪戯に不安を煽るアンタはここで消しておくわ」
 彩萌が床を蹴って走り出した。
 闇慈は彩萌の動きに合わせるように後方に飛び、集積怨霊使役術式・Gスカルを発動させる。
「怨敵呪殺、皆敵鏖殺、急急如律令」
 召喚された『がしゃどくろ』は、呪爪を構えて踏み込んでいった。
「そんなこと、できるもんですか!」
 隙間少女は猟兵たちの動きを見ながら、小さな裂け目を作り出す。
「やはり、その裂け目ですよねえ」
 あれは抵抗しないものを吸い込む裂け目だろう。闇慈は、裂け目を警戒して、がしゃどくろを踏み込ませたのだ。がしゃどくろは少女の懐に飛び込んで呪爪を振るった。
「くっ」
 少女が肩にかけたカバンで応戦する。
 二度、三度、そしてさらに追い打ちを。
 爪とカバンの打ち合う音が何度も響いた。
「ズタズタにして差し上げますとも」
 闇慈が含み笑いの声を上げる。がしゃどくろの呪爪が、少しずつ敵の腕や体に傷をつけていた。
「っ、この、この」
 隙間少女も必死に応戦しているが、近接戦闘ではがしゃどくろに分があるようだ。
「生憎ですが、死霊には悩みも不安もないのですよねえ。クックック」
 闇慈が小さく笑う。
 一方彩萌は、がしゃどくろとの戦闘に夢中になっている少女と距離を取りつつ、攻撃の機会をうかがっていた。
「こ、の、ぉ!」
 敵が大きくカバンを振り上げる。
 今だ、と、彩萌はユーベルコードを発動させた。
「息の根を止めてあげる」
 Killing Salvation――。超能力により強化した武器へ、サイキックエナジーを込めた弾丸を詰める。
 敵のカバンとがしゃどくろの爪ががっちり組み合った。
「隙だらけだし、アンタ」
 彩萌が引き金を引き、高威力の弾丸を放つ。
 サイキックエナジーを込めた弾丸は勢いよく飛び、少女の肩を貫いた。
「――が、ああ、何よ、これ!」
 近接戦闘に気を取られていたのか、少女は防御の構えも取っていない。
 うめき声が倉庫に響いた。
「今ですよ。クックック」
 続けて闇慈が言うと、がしゃどくろは爪を振り上げ、少女の体を殴って吹き飛ばす。
 隙間少女の体が吹き飛び、倉庫の壁に激突して床に転がった。
 猟兵の攻撃をまともにくらい、少女は反撃さえできない様子だ。
「ざっとこんなモンよ」
「うまくいきましたねえ」
 彩萌と闇慈はそう言って、ふらふらと立ち上がる少女を見ていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

シン・ドレッドノート
【狐の宿】の3人で連携。アドリブOK。
【SPD】で行動。

普段通りのポーカーフェイスですが、その物言いと被害にあった方々の心の傷を思って、『怪盗の単眼鏡』越しに冷酷な殺気を込めた視線で隙間少女を見据えます。

【真紅の狙撃手】で【雷光閃く刹那の弾丸】から【乱舞する弾丸の嵐】を発動、両手の銃を瞬時に複製して刹那の間に紅の光弾を撃ち込み、敵の行動を阻害します(相手のUCを封じるまで継続)。

仲間同士で互いの死角を無くすように警戒。
一般人を使って攻撃されたら、フック付きワイヤーガンで拘束、戦場の外へ放り出します。

「永劫の闇へと還れ!」
隙間少女の身体に光弾で破魔の五芒星を撃ち込み、この世界より滅しましょう。


レイ・クロッシュ
【狐の宿】で連携…アドリブOKだよ。

【WIZ】で行こう…かな。

彼女には悪いけど……その行為は気に食わない。倒す理由も……あるしね。

シンさんの行動を合図にギターを空中に展開…部屋全体に【揺らぐ音波】が行き渡る様にまばらに動かせながら…WDのドラム音と合わせて【紅の旋律】の衝撃波を混じえてメロコアの曲を奏でるよ。

一般の人が出されたらJBDの【轟】を当てて無効化し…シンさんの手助け。

そしてUCで頭に苦痛を感じさせた瞬間【混乱を覆う灼熱】を発動。RDが吐く炎でその身を焼き付くそっか、ふふ……。

向こうの空間の裂け目攻撃は装備の蒼白狐の霊がいなしたり予測して交わす方向を示したりしてて…それでかわそうかな。


鏡磨・シロミ
……その所業、到底許せるものではない。
歪みな存在は、我が光に飲まれて朽ち果てよ。

★WIZ
【狐の宿】で連携。アドリブにも対応。
引き続き、レイ・クロッシュ、シン・ドレッドノート両名と共に戦い、味方陣営の動きを常に意識し行動する。
チャンス時には『WIZ+56』と『全力魔法』を使用後に【転身覚醒・白見之比売】により光り輝く神霊体へと変身。
自身のLv×2個、総数38もの光球を隙間少女を取り囲むように展開し、彼女の周囲全方位から熱線を絶え間なく照射して総攻撃するよ。

私自身での攻撃は行わないため、もし敵が私に向けて何かしてきた場合は
『見切り』『情報収集』『オーラ防御』『第六感』をそれぞれ使用して対応するよ。



●猟兵に死角なし
「ふふ。そんな必死になって。でも、私はやめないけどね」
 隙間少女が膝に手を当てて、体を起こした。
 猟兵の攻撃でダメージを受けているが、まだ戦う意志が残っているようだ。
 そんな敵の前に、三人の猟兵たちが立ちはだかった。
「……その所業、到底許せるものではない」
 シロミが言うと、レイも頷く。
「彼女には悪いけど……その行為は気に食わない。倒す理由も……あるしね」
「へぇ、志が高いんだ? でも、許されなくっても、全然かまわないよー!」
 少女が貫かれた部分をかばいながら構えを取った。
 その姿を、シンが静かに見ている。
 シンは普段通りのポーカーフェイスだ。
 だが、敵の物言いに、そして被害にあってしまった人のことを思い、怪盗の単眼鏡へ手をかける。
 モノクル越しの瞳には、冷酷な殺意がみなぎっていた。
 ただ無言で敵を見据える。
「話を聞いてあげても良いよ? どうする?」
「行きます」
 少女の言葉に反応を返さず、シンは仲間を見た。
 レイとシロミが小さく頷く。
 瞬間、シンがユーベルコードを発動させた。
「貫け、真紅の衝撃!」
 真紅の狙撃手から雷光閃く刹那の弾丸を発動させると、それぞれ3発の紅い光弾を一斉に発射する。鋭い貫通力の弾丸が敵に襲い掛かった。
「っ、く」
 対する隙間少女は、周辺に空間の裂け目を作り出す。
 と、シンの後ろからレイも動いた。
「僕の音……聞いてくれるよね?」
 ギターを空中に展開させ、程脳を揺さぶる音波を倉庫内に放つ。さらに、紅の旋律も発動させて衝撃波を飛ばした。
「あ、ああ……!」
 耳を塞いでいた少女の体を、衝撃波が吹き飛ばす。
 敵の体が地面に転がる。
 その体にシンの紅い光弾が降り注いだ。
 少女の作り出した裂け目が消える。
 敵はそれでもなお、立ち上がって猟兵を睨みつけてきた。
 一方、シロミは二人の動きに合わせて転身覚醒・白見之比売を発動させる。
 光り輝く神霊体へと変身した後、38個もの光球を少女の周りに展開した。
「なん――」
「歪みな存在は、我が光に飲まれて朽ち果てよ」
 敵が構え終わらないうちに、光球から一斉に熱線を放つ。
 38もの球体からの一斉発射だ。
 熱線が何度も少女の体を貫き、肉を抉る。
「ぐ、あ、この、このぉ!」
 痛みに震えながら、少女が持っていたカバンを光り輝く神霊体へと変身したシロミに投げつけてきた。
 すでにユーベルコードを発動させる気力も残っていないのか。
 破れかぶれの攻撃に見えた。
 シロミは飛んできたカバンを見切りひらりと躱す。そして、再び熱線で敵を攻撃した。
 三人が同時に攻撃を繰り出し、敵を追い詰めていく。反撃のことを考え、死角を無くすように警戒しながら、何度も激しい攻撃で敵の体を貫いていく。やがて、裂け目も作れぬほど、少女の動きが鈍ってきた。
 敵は、何とか急所を守るだけの防戦一方に転じる。
 少女の足が完全に止まった。
「今だよ……RD」
 それを好機と見て取り、レイが混乱を覆う灼熱を発動させる。
 Red Dragonを召喚し、守り一辺倒になった敵を見た。
「RDが吐く炎でその身を焼き付くそっか、ふふ……」
 Red Dragonが灼熱の炎を吐き出す。
 炎が少女の全身を一瞬で焼いた。
「我が威光を受けてみよ──」
 畳みかけるようにシロミが熱線で貫くと、敵が床に膝をついて大きく息を吐き出した。
「はあ……あ、ああ、どう、して……。これじゃあ……あ、私は」
 もはや立ち上がる体力も無いのだろう。
 少女が拳を握り締めて地面をたたいた。
 攻撃を終えたレイとシロミが少女への射線軸を開ける。
 そこには、両手に銃を構えたシンが立っていた。
 弱る少女にかける情けなど――ない。
「シンさん……最後だよ……」
 レイが言うと、表情を崩さずシンは引き金を引いた。
「永劫の闇へと還れ!」
 撃ち放った光弾が破魔の五芒星を描く。
「終わりだね」
 シロミは、光弾に撃ち抜かれ崩れ去る少女の姿を見下ろした。
「この世界より滅しましょう」
 シンが最後の引き金を引く。
「私は――」
 少女の手から力が消え、その体は地に伏せて消え去った。
「すべて終わりました」
 シンが振り向いて、仲間の顔を見る。
 猟兵たちは頷き合って、敵を滅ぼしたことを確認した。
 倉庫の中には、もはや戦いの気配はない。すべての敵を撃破したのだ。
 猟兵たちは倉庫の入り口を開け、外に出る。
「明るい……さすが、遊園地だね」
 レイはまぶしそうに空を見上げた。
 周辺から愉快なアトラクションの音が聞こえてくる。
 こうして、猟兵たちは、見事遊園地に巣くう邪心教団を撃退した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『遊園地デート』

POW   :    とりあえず広場でおいかけっこする!?

SPD   :    射的で好きな景品をとってあげる!?

WIZ   :    リアル脱出ゲームのアトラクションで、大活躍?!

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●楽しい遊園地♪
 遊園地に巣くう邪心教団を撃退した猟兵たちに、現地の協力者が感謝の言葉を述べる。
 そして、一日のフリーパスも十分用意したと伝えてきた。仲間が敵を片づけてくれたことに感謝しつつ、遊びに来ることもできるらしい。
 まだ日は高い。
 これから、沢山のアトラクションで遊べそうだ。
 広場でくつろぐのも良いだろう。射的などのゲームも楽しそう。各種アトラクションもそろっている。
 さあ、何をして遊ぼうか。
 猟兵たちは、このひと時を楽しもうと遊び始めた。
斬断・彩萌
ははぁ、とりま皆お疲れちゃーん!あとは思いっきり遊ぶだけね。
ふぅん色々あるみたいだけど……ここはリアル脱出ゲーム?っていうのに挑戦してみようかしら。てゆか『リアル』ってなに、リアルじゃないのがあんの?(全然知らないジャンル)

【WIZ】
いや全然意味わかんないんですけど?この数字に法則性とかマジであんの?
かーっこれ絶対まだ習ってないやつだってー!(時間をとられる)

今度は並び替えかー。こういうのは得意かも。ええと、これがこうで……ダメだわ1文字余る。んーじゃあココを……(結局時間をとられる)

はぁ、普通に運動するよか余程疲れたんですけどー。頭使ったし糖分でも取りに行きたいわ(心なしかげっそり)



●脱出ゲーム~ヒントは身近に
「ははぁ、とりま皆お疲れちゃーん!」
 敵を退け外に出た彩萌が手を振ると、猟兵たちはそれぞれのアトラクションへと移動し始めた。
 あとは、思い切り遊ぶだけである。
 どのアトラクションにするかと考えていた彩萌の目に留まったのは『リアル脱出ゲーム』だった。
「てゆか『リアル』ってなに、リアルじゃないのがあんの?」
 普段触れないジャンルのアトラクションのため、よく分からないが何となく楽しそうだ。
 見ると、出口から出てきた一般客の表情は、やり遂げた感じもある。
「挑戦してみようかしら」
 彩萌はそう言うと、にこやかに微笑む受付の女性にパスを見せて、脱出ゲームの入り口へ立った。

 まず手渡されたのは一枚のシートだ。
 どうやら、このシートを頼りにいくつかの部屋を抜け出すシステムのようだが……。
「いや全然意味わかんないんですけど?」
 彩萌は上下させたり角度を変えたりしながらシートを眺めた。
 何だろう、数字が羅列してあるのだが、よく分からない。
「この数字に法則性とかマジであんの?」
 ちらりと案内役の女性を見ると、にこやかな笑顔が返ってきた。あくまでも、このシートから答えを導き出して先に進めと言うことらしい。
 もしや、難解な数式だろうか……?
 しばらくシートを眺めていたが、何がどうなっているのかやっぱりわからない。
「かーっ、これ絶対まだ習ってないやつだってー!」
 と、見上げた天井に不自然な模様が見える。
「んんー?」
 シートを持ち上げたままだったので、天井の模様にシートをかざす形になり――。
「ま、ぢ、か!!」
 彩萌は答えを見つけた。
 この数字は計算式でもなんでもなく、天井の模様の抜けた部分をピックアップするものだったのだ。
 早速答えを入力し、次の部屋へ進む。
 次の部屋のシートは、文字の羅列だった。並んだ文字と枠の数が同じことから、文字の並び替えをすればよいと言うことは分かった。
「こういうのは得意かも。ええと、これがこうで……」
 と、文字の並べ替えを始める。

 そして、脱出ゲームの出口にて。
「はぁ、普通に運動するよか余程疲れたんですけどー」
 心なしかげっそりとした表情の彩萌がよろよろと出てきた。
 あの後、文字の並べ替えにも時間がかかり、このアトラクションにかなりの時間をかけることになったのだ。
「頭使ったし糖分でも取りに行きたいわ」
 そう言って、ドリンクコーナーへと足を向ける彩萌であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

シン・ドレッドノート
神無月・継葉さん(f03019)と一緒に遊園地を満喫しますね。
(以下、継葉さんのことはツグさんと呼びます)

レイ君達と別れ、遊園地の入口でツグさんと待ち合わせ。
案内図を見ながら何処に行くか相談。

「射的ゲームがあるそうですよ?」
私もツグさんも射撃は得意ですし、興味ありませんか?と誘います。
射的の銃を1発撃って癖をつかんだら、二人で景品を片っ端からゲットしていきます。

「これが最後、大物ですね」
大きなぬいぐるみに向けて二人同時に発射、景品を頂いて帰りましょう。

ぬいぐるみはツグさんに渡して、景品の入った袋を両手に夕暮れの遊園地をぶらぶらと。
「今日は楽しかったです。来ていただいてありがとうございました」


神無月・継葉
【シンと行動・表人格】
遊園地なんて何年ぶりだろ。
最近研究ばっかりだったし、誘ってくれたシンさんにはほんとに感謝だね。

射的ゲームかぁ、それじゃあボクもそれに挑戦してみようかな。
お菓子とか、おもちゃとか片っ端からゲットしていこう。
最後の大物、可愛いなぁ…。一緒に打てば落ちるかな?

日が暮れ始めたら、ちょっとおしゃれなテラスで二人でご飯でも食べてから帰ろうって誘ってみるよ。「ううん、ボクもシンさんと一緒に回れて、すごく楽しかったよ。誘ってくれて、ボクこそありがとうね。」

帰り道、腕を組んで帰ろうかな?



●狙い重ねて射的ゲーム
 皆と分かれて後、シンは遊園地の入り口で神無月・継葉(紅と蒼・f03019)と待ち合わせた。
 遊園地なんて何年ぶりだろう。最近は研究ばかりだったので、このような場所で純粋に遊べるのは良いと継葉は思う。
 入り口に置かれた案内板を眺めた後、誘ってくれたシンに感謝の笑顔を向けた。
 シンは穏やかな笑顔で頷き、案内図から射的ゲームを指さした。
「射的ゲームがあるそうですよ?」
「射的ゲームかぁ」
「私もツグさんも射撃は得意ですし、興味ありませんか?」
 案内図を見ると、ここから近くのようだ。それに、広いスペースだと書かれており、意外と本格的なところかもしれない。
「それじゃあボクもそれに挑戦してみようかな」
 と言うことで、二人は射的ゲームへとやってきた。
 一通り説明を聞き、銃を手にした二人が射撃場所に並ぶ。
「意外と本格的だよね?」
 目の前に並ぶ景品棚には、大きなぬいぐるみからお菓子の詰め合わせセット、他にも意外にも豪華な景品が並んでいる。
「ええ、景品も豪華です。そのぶん、ルールも厳格のようですが」
 と言うのも、乗り出しはセンサーで判断していたり、詰めた弾の管理も機械で行っているようだ。
「やりますか」
「そうだね。片っ端からゲットしていこう」
 一発、シンが試し打ちをする。
 その様子を見ていた継葉が頷いた。
 二人にとっては、目の前の景品棚の景品に命中させることなど、どうと言うことは無い。
「じゃあ、まずはお菓子だね」
 継葉の弾丸が景品棚端のお菓子セットを撃ち抜いた。
 お菓子セットは見事に倒れ、ゲットの文字が電光掲示板に表示される。
「やりますね。私はこちらの端から行きましょう」
 それを見ていたシンは、反対の端のおもちゃセットに狙いをつけた。紙風船やけん玉など、古風なおもちゃが詰まっているようだ。
 姿勢を固定し引き金を引く。
 すると、狙ったおもちゃセットが倒れて、こちらもゲットの文字を浮かび上がらせた。
 機械音の拍手が鳴り、二人の元へ景品が運ばれてくる。
 二人は顔を見合わせ、笑いあった。
 その後も次々と景品をゲットし、残りの弾を見て最後の狙いを決める。
「あれが最後、大物ですね」
 シンは景品棚中央にある大きなぬいぐるみを指した。その愛らしい姿は、目を引く。だが、大きな分一人の弾では動きそうもない気がした。
「最後の大物、可愛いなぁ……。一緒に打てば落ちるかな?」
 継葉が言うと、シンは頷いた。
「良いですね。それで行きましょう。タイミングはツグさんに合わせますよ」
「よし、それじゃあ、3……2……1」
 カウントダウンで姿勢を整え、同時に弾を発射する。二人の弾丸がタイミングよく飛び、ぬいぐるみにヒットした。
 ぬいぐるみは、何度かぐらついて見事倒れる。二人は互いの手を叩いて景品ゲットを確信した。
 電光掲示板にゲットの文字が浮かび、ファンファーレが流れる。
 拍手の音と共に、景品のぬいぐるみが二人に手渡された。

 ふと空を見上げる。
 二人の顔を夕日が照らしていた。
 あんなににぎわっていた遊園地も、徐々に人が減り始めている。皆それぞれの遊びに満足して帰宅したのだろう。
「二人でご飯でも食べてから帰ろう」
 射的の景品のぬいぐるみを抱えて歩く継葉が、立ち止まってシンを見る。
「ええ、そうですね。今日は楽しかったです。来ていただいてありがとうございました」
 シンは頷いて、微笑んだ。
「ううん、ボクもシンさんと一緒に回れて、すごく楽しかったよ」
 継葉がシンの腕に手を伸ばす。
「誘ってくれて、ボクこそありがとうね」
 夕日を背に影を伸ばし、二人は遊園地のゲートを並んで出ていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

黒川・闇慈
「アトラクションで遊ぶだけが遊園地でもないですし、のんびりいたしましょうか」

【行動】
こういった遊園地のフードコーナーって妙に心惹かれますよね……。遊園地の外と比べたら割高なのは分かってるんですけども。
というわけで、フードコーナーで色々と食べ物を買ってゆっくりいただきましょう。ホットドッグやハンバーガーのようなジャンクフードもいいですし、チュロスやポップコーンなんかのお菓子も外せませんね。飲み物はこういう時にはコーラでしょう。

「いやあ……平和ですねえ。いや、平和になるよう仕事をしたから当たり前なんですけれども。クックック」

【アドリブ・組み合わせ歓迎】



●フードコートにて
 その頃、闇慈はフードコートにてのんびりと遊園地の様子を見ていた。
「アトラクションで遊ぶだけが遊園地でもないですし、のんびりいたしましょうか」
 と、言うことで目の前にはフードコーナーにて購入した品々が並んでいる。
「このホットドッグは、定番の味ですね……。あふれる様なケチャップが、それはもう」
 受け取り窓口で受け取った時から気づいていたが、あふれんばかりのケチャップとマスタードがぐいぐい味を主張していた。
 次に、ハンバーガーを手に取る。
「おっと、その前に飲み物を……」
 そう言って、コーラを口に含んだ。
 定番中の定番、ハンバーガーとコーラである。
 こういった遊園地のフードコーナーと言うものは、妙に心が惹かれるものだと思う。もちろん、遊園地の外と比べると割高なのは分かっているのだけれども。
 ふと、観覧車を見上げた。
 グラデーションするように塗り分けられた観覧車には、多くの一般人が乗っているようだ。フードコーナーにも楽しそうな客の姿がある。他のアトラクションはもちろんのこと、ただ遊園地の敷地内を歩いている者もその表情は楽しげだ。
 ハンバーガーを一口かじる。
「これはまた……。そのまんまの味付けですねえ。クックック」
 思わず口から笑い声がこぼれた。
 そんな定番の味が、遊園地のフードコートで食べているというわけで、満足に変わるから不思議だ。
 ホットドッグにハンバーガーとで腹を満たし、闇慈が次に選んだのはチュロスとポップコーンだった。
 チュロスは派手な色合いの包み紙に包まれており、ポップコーンは紙のコップに盛られている。
 チュロスをかじると、口の中にシナモンの風味がふんわりと広がった。
 遠くからジェットコースターに乗った客の悲鳴が聞こえてくる。
 何と平和な悲鳴だろうか。
「いやあ……平和ですねえ。いや、平和になるよう仕事をしたから当たり前なんですけれども。クックック」
 こうして、遊園地での穏やかな時間が過ぎていく。

大成功 🔵​🔵​🔵​

鏡磨・シロミ
──えへへ… レイと、初めての、デート…♪

★POW
レイ・クロッシュ(紅と漆黒と白と・f10130)と、一緒に… 遊園地で、遊ぶよ。
アドリブ、大歓迎っ!

シロミは、レイと一緒に… 居られるだけでも、楽しいの。
でも、こうやって、いっしょに、遊ぶのは… もっと、たのしいっ!
メリーゴーランドに、乗ったり…
ジェットコースターで、風になったり…
時には、レイと広場で、追いかけっこしたり…
でも、最後は… レイと、観覧車に、乗りたいな。

本当は、あんな事が、あった後だから… 少し、不安なの。
二人とも猟兵だし、いつか、何方かが先に…
だから、今日という日を、めいいっぱい、楽しみたいな。
帰る時だって、手を繋いで… ねっ!


レイ・クロッシュ
鏡磨・シロミさん(神出鬼没のガラテイア・f00224)と……行動を共に……するよ。アドリブ……僕は大丈夫。

所謂……デートってもの……かな。
まったり……色んなアトラクションを……楽しむ感じ……。

メリーゴーランドは……回る風景を楽しみつつ……シロミさんを眺めたり……ジェットコースターで……シロミさんの反応を楽しんだりしよっか。

夜は2人で観覧車に乗って……高い所の景色や夜景を楽しむよ。
二人きりだし……少し落ち着いた所で優しくシロミさんを……抱きしめるよ。そのまま……温もりを感じつつ……1周して降りる感じかな。

今日付き合ってくれたお礼の言葉を言って……手を繋ぎながら遊園地をあとにするよ。



●二人、温かなもの
 メリーゴーランドから手を振るシロミに、レイが手を振り返した。
 戦闘も終わり、今は二人で遊園地を楽しんでいるところだ。
 所謂……デートってものだとレイは思う。こんな風に、今日はいろいろなアトラクションを楽しんでいきたい。にこやかなシロミの姿を見ていると、心が温まる思いだ。
 メリーゴーランドがゆっくりと回転し、シロミの姿が柱の後ろに隠れてしまった。
 馬や馬車が優雅に遊ぶ様子が、とても可愛らしい。和やかな曲に合わせて上下する様も、平和な遊園地の象徴のようだった。
 さて、柱の後ろ側では、馬に捕まったシロミがニコニコと笑顔を浮かべていた。
(「──えへへ……レイと、初めての、デート……♪」)
 何と心が弾むことだろう。
 レイと一緒に居られるだけでも、楽しいと思う。
 だが、こうして一緒に遊ぶのは、もっと楽しい!
 シロミはますます笑顔を輝かせて、遠くに見えてきたレイに手を振った。
 やがてメリーゴーランドがゆっくりと速度を緩め停止する。
「次は……どこに行こうかな?」
「シロミは、ジェットコースターが、いいかな」
「じゃあ……行こうか」
 ジェットコースターには二人で乗った。
 隣同士で安全バーを下げたら、すぐにスタートの合図。走り出すと、シロミの長い髪が揺れる。その様子がレイの瞳に映った。コースターは速度を上げ、最高点に達したところから一気に急降下する。
 楽しそうに声を上げるシロミ。
 戦いのときに誰かが上げる悲鳴ではない。ただ純粋に楽しんでいる声は、とても心地良い。
 ガクンと、コースターが揺れて突然速度が落ちた。
 ちょっとしたタイミングに、互いの顔を見ていたことに気づき、二人は笑いあう。
 その後も遊園地内を楽しく回った。広場では追いかけっこをしてみたり、小さなアトラクションにいくつも乗ってみたり、気がつけば周辺が夕日に染まっていた。
 ご家族連れはすでに帰宅してしまったのだろう。
 夕食を外で食べるカップルも、早めに遊園地を出たようだ。
「最後に……観覧車だよね?」
 レイが大きな観覧車を指さすと、嬉しそうにシロミが笑う。
「うん。レイと、観覧車に、乗りたいな」
 二人の乗った観覧車が動き出すころには、辺りはすっかり夜の景色になっていた。
「ほら、ジェットコースターだよ。あんなに、小さく見えるね」
「ジェットコースター……楽しかったね」
 シロミがレイの返事を聞いて微笑み、少しだけうつむく。
 本当は、少しの不安がある。二人は猟兵だ。だからこそ、どちらかが先に……と考えないことも無いのだ。
 そんなシロミの肩をレイがそっと抱き寄せた。更に優しく包み込むように抱きしめる。
「温かい、ね」
 シロミがほっと安心したように肩の力を抜いた。
 だから、今日という日を、めいいっぱい、楽しみたいと思うから。
「うん」
 レイも言葉少なく頷く。
 二人は温もりを分かち合いながら、ゆっくりと回る観覧車の旅を満喫した。

「シロミさん。今日は……付き合ってくれて……ありがとう」
「こちらこそ! レイと、一緒に、遊ぶの、楽しかったよ♪」
 どちらからと言うこともなく、手を繋ぐ。
 仲良く今日のことを語り合いながら、レイとシロミは遊園地を後にした。

 遊園地はこれにて閉園。
 明日も明後日も、楽しいアトラクションは回るだろう。
 脅威はすべて猟兵たちが排除したのだから。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年03月06日


挿絵イラスト