#封神武侠界
#戦後
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これはサポート参加者を優先的に採用するシナリオです(通常参加者を採用する場合もあります)。
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「集まってくれてありがとう。今日は封神武侠界に向かってもらうよ」
ユェン・ウェイ(M.Y.W・f00349)はゆるりと手を振りつつ、猟兵達を出迎える。
「とある洞穴に強力なオブリビオンが出現しちゃったらしくてね。その洞穴は仙界と人界を繋ぐ場所で、利用者のみんなが困ってるんだ。おまけにそのオブリビオン、人間を捕まえて自分のエネルギーにしちゃってるらしくて……だから、みんなには魔物退治と人々の救出をお願いしたいんだ」
オブリビオンの目的は仙界と人界を隔て、それぞれの世界を弱らせようとするものだろう。
そんな卑劣な企みに罪のない人が巻き込まれてしまっている。決して見過ごせる状況ではないだろう。
「ただ、具体的な洞穴の位置までは確認出来なかったんだよね……。捕まってる人達のこともよく分かってないし。だからまずは、救出対象の詳細と洞穴の位置を確認してきてほしい。洞穴を利用してる人達の村まで転移するから、そこで話を聞いてきて欲しいな」
目的地である村は海辺にあり、漁業が盛んなようだ。
船に乗って海に出る人もいるだろうし、村で作業に勤しむ人もいるだろう。
そして村人達の中には洞穴の利用者もいる。彼らから情報を集めれば、自ずと目的地も分かるだろう。
「洞穴の場所が分かったら乗り込んで、オブリビオンをやっつけてね。そのオブリビオンは捕まえた人を『粘りつく液体のユーベルコード』の中に捕らえて、エネルギーを奪い取ってるみたい。人々を助ければオブリビオンも弱体化していくから、救出と戦闘を並行しつつ頑張ってね。大変だけど、みんななら大丈夫だと思うから!」
人々は液体から引き離せば救出できる。オブリビオンと戦いつつ少しずつ助け出していけばいいだろう。
「説明はこのくらいかな。それじゃあ今回もよろしくお願いするよ。気をつけて行ってきてね!」
ユェンは話を締め括り、猟兵達へと頭を下げるのだった。
ささかまかまだ
こんにちは、ささかまかまだです。
サポート優先シナリオとなります。
通常プレイングを頂いた際は、通常通りに執筆させていただく予定です。
●シナリオ概要
仙界と人界を結ぶ洞穴に現れたオブリビオンを退治しにいきましょう。オブリビオンは人々を捕らえているため、彼らも助けに行きます。
まずは人界側の村で、洞穴の位置や捕まった人の情報を集めます。
そして洞穴の位置が分かれば、人々を助けつつオブリビオンと戦いましょう。
●
どの章からでも参加していただいて大丈夫ですし、特定の章だけ参加していただくのも歓迎です。
進められる時に進めていく感じになるかと思われます。
それでは今回もよろしくお願いします。
第1章 日常
『水辺に佇んで』
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POW : 野外活動を楽しんでいる
SPD : 語らい団らんしている
WIZ : 穏やかに過ごしている
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
スピネル・クローバルド(サポート)
『お姉ちゃんに任せておいてね♪』
妖狐のクレリック×アーチャーの女の子です。
普段の口調は「女性的(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」、兄弟姉妹には「優しい(私、~君、ね、よ、なの、なの?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。
性格は温厚で人に対して友好的な態度をとります。
滅多に怒る事はなく、穏やかです。
怖そうな敵にも、勇気を持って果敢に挑む一面もあります。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
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転移したスピネル・クローバルド(家族想いな女の子・f07667)を出迎えるのは潮の香りだった。
目的地である海辺の村は長閑な様子で、時間がゆったりと流れているようで。
スピネルもその中に溶け込むように足を運び、行き交う人々の姿を見やる。
(声をかけやすそうな方を探しましょうか)
村人達の中には仕事に勤しむ者も多いようだ。忙しい人に声をかけても申し訳ない。
そこでスピネルが目をつけたのは、開けた場所で遊ぶ子供達だ。
穏やかな笑顔を浮かべて近づけば、子供達は興味深そうにスピネルのことを見上げる。
「お姉ちゃん、どうしたの?」
「この近くにある洞穴を探しているんです。仙人様が通る場所で……皆さんはご存知ですか?」
投げかけられた疑問に子供達は首を捻ったり、顔を見合わせたり。
どうやらこの子達は洞穴を利用している訳ではないようだ。けれど何一つ情報を持っていない訳でもない。
「洞穴、は分かんないけど。仙人様はね、海からやってくるんだよ」
「海から、ですか?」
「うん! 時々海からやって来てね、薬とか食べ物とかを持ってきてくれるんだ」
一人の子供が言葉を紡げば、他の子達もどんどん声を発しだして。
「でもオレ、海で洞穴なんて見たことないよ」
「お迎えの係が漁師のじいちゃんだから、船に乗ってきてるのかもー」
子供達の言葉を受けて、スピネルの頭でイメージが膨らんでいく。
洞穴は海の方向にあるのだろうが、子供達が気軽に遊びに行ける地点にはないようだ。
迎えに漁師がいるのなら、海の上、或いは海の中に洞穴があるのだろうか。
とにかく向かう方向は検討がついた。子供達の会話もどんどん雑談へ移り変わっているようで、情報収集としての成果はこのくらいだろう。
「教えてくれてありがとうございます。助かりました
優しく微笑むスピネルに、子供達もまたはにかむ。
その無邪気な様子は、弟が小さかった時を思い出すようで。
そんな子供達も、今は危機に晒されている。オブリビオンの被害がいつこの子達に届くのか分からないのだ、一刻も早く解決しなくては。
スピネルは心の内でぐっと気合を入れつつも、穏やかな表情は変えずに頭を下げる。
「それでは早速向かってみますね。ありがとうございました」
「ばいばーい! 気をつけてね!」
元気いっぱいの声を背中で受けながら、スピネルは早速洞穴探しに向かうのだった。
成功
🔵🔵🔴
星川・杏梨(サポート)
『この剣に、私の誓いを込めて』
人間のスーパーヒーロー×剣豪、女の子です。
普段の口調は「聖なる剣士(私、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」
時々「落ち着いた感じ(私、~さん、ね、わ、~よ、~の?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。
性格はクールで凛とした雰囲気です。
常に冷静さを念頭に置く様に努めており、
取り乱さない様に気を付けています。
戦闘は、剣・銃・魔法と一通りこなせます。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
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訪れた村の様子は長閑で、予知がなければ危機も感じ取れない程だったかもしれない。
そんな光景を少し離れた位置で見るのは星川・杏梨(聖炎の剣士・f17737)だ。
(行方不明者も出ているそうだけど、村の様子は平和そうね。だとすると……)
村から消えたのは「行方不明になってもおかしくない状況の人」だろうか。
問題の洞穴は海にあるそうで、子供が気軽に行けるような場所ではないらしい。
だとすれば――考えられるシチュエーションはそう多くないだろう。
思い浮かべた状況を確認すべく、杏梨は早速村近くの海へと足を運んだ。
海の周囲は漁業のための道具が置かれており、村人たちがよく利用しているようだ。
海の方に視線を向ければ、数隻の船が仕事に勤しんでいる。
(彼らから話を聞いてもいいのだけれど……)
初対面の人と話すのは少し苦手だ。どうしたものかと、杏梨は少し考え込む。
そうしていれば、聞こえてきたのは微かな足音。村人が仕事にやって来たのだろうか。
足音の方に視線を向ければ、暗い顔をした女性が見えた。村の長閑な様子と相反する雰囲気――彼女なら何か知っているかもしれない。
杏梨はゆっくりと深呼吸し、意を決する。そして女性の元まで歩み寄り、声をかけた。
「あの、少しいいかしら。聞きたいことがあるのだけど」
「はい……なんでしょう」
「私、仙界に繋がる洞穴を探しているの。それと、最近村から消えた人のこととか……」
杏梨の話を聞き、女性の方がびくりと震える。その様子に杏梨も少し驚いて、すぐに女性の方を見た。
「言いたくないなら無理に話さなくてもいいわ、大丈夫」
「いえ、大丈夫です……行方不明なら、うちの主人が、ちょうど一昨日……」
「そうだったんですか……ここへは旦那さんを探しに?」
「はい、主人は海に漁に出た時にいなくなってしまって……もしかすると、今日こそ帰ってくるんじゃないかって」
女性の話を聞き、杏梨の頭の中で再びイメージが膨らむ。
この世界の技術レベルなら海難事故も珍しい話ではないだろう。海辺で人が消えるシチュエーションとしてはうってつけだ。
きっと他の犠牲者も漁や海遊びの最中に攫われたに違いない。
少なくともこの女性の旦那は攫われてから時間も経っていない。今すぐ洞穴に向かえば、助け出せるはずだ。
杏梨は女性の顔をしっかり見つめ、一つ大きく頷いて。
「辛いのに教えてくれてありがとう。旦那さん、きっと戻ってくる……いいえ、戻してみせるから」
しっかりと紡がれた言葉に女性も何かを察し、瞳を潤わせる。
彼女のように困っている人のためにも頑張らなくては。杏梨は静かな表情の内に、確かな決意を秘めるのだった。
成功
🔵🔵🔴
メメ・スカルリリー(サポート)
〇人間の魔女×闇医者、女です。
普段の口調は(自分の名前、あなた、呼び捨て、ね、よ、なの、なの?)です。
戦闘時の口調は(自分の名前、あなた、呼び捨て、ね、よ、なの、かしら?)です。
「メメ、あなたのお手伝いをしたいの。本当よ?」
ぼんやり・のんびりした性格の幼い魔女です。
口数は少なめです。
巨大なハサミと魔法で戦います。
また、医術でサポートしたりします。
〇ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!(アドリブ・連携 歓迎)
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目的の洞穴は海辺にあり、行方不明になったのは漁師といった海に出る人達。
集まってきた情報を元にメメ・スカルリリー(白百合の魔女・f39414)が向かうのは、人々の行き交う村だ。
洞穴の場所を具体的に知っていそうなのは、やはり漁師達だろう。彼らから話を聞ければ、きっと洞穴の場所も分かるはずだ。
メメは村の入口に立つと、周囲の様子をキョロキョロと見つめる。
そんな彼女に声をかけるのは、海から帰ってきた漁師達だ。彼らの手には多くの道具や釣ってきた魚が収められていた。
「嬢ちゃん、どうしたんだい?」
「メメ、洞穴を探しているの」
こういう時は何かお礼が必要だろうか。メメは表情を変えず、こてんと首を傾げる。
「メメに出来ること……そうね。怪我や病気の人はいない? メメなら治せると思うから」
「おお、嬢ちゃんは仙人様だったのかい? ちょうど良かった、若いのが一人怪我しちまってな」
そう言って漁師が指差すのは、後方に立っていた男だ。
確かに彼の腕は布による止血が施され、顔色もあまり良くない。傷は深くないようだが、放っておけば化膿したりする危険もあるだろう。
「わかったわ。メメに任せて」
メメはこくりと頷いて、漁師達と共に村へと入る。案内されたのは集会所のような建物だ。
幸いなことに男の怪我は軽度で、白銀のハサミを用いたオペで簡単に治療することが出来た。
幼いながらも的確に治療を進めるメメに、漁師達は驚き半分喜び半分といった様子だ。
「凄いな嬢ちゃん! これならすぐ良くなりそうだ」
「それなら良かった。それで、洞穴のお話を聞いてもいい?」
「勿論だ。洞穴って仙人様のところだよな? だったら……」
漁師達の話を纏めると、目的の洞穴というのは小さな島にあるらしい。
内部は不思議な力が満ちており、仙界へと繋がっているようだ。
そこに向かうには船が必要なのだが――。
「お嬢ちゃんとそのお友達も洞穴に行きたいんだよな。必要なら俺達が送るよ」
どうやら漁師達が案内してくれるらしい。これなら迷うことなく洞穴に向かうことが出来そうだ。
「みなさん、ありがとう」
ぺこりと頭を下げるメメに、漁師達もほっこりと微笑んで。
暖かな空気に包まれる感覚に、メメの心もなんだかぽかぽかするようだった。
成功
🔵🔵🔴
第2章 ボス戦
『屍仙女』
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POW : 白骨仙女
自身の【美しい上半身の肉】を捨て【絡み合う白骨の身体を持つ怪物】に変身する。防御力10倍と欠損部位再生力を得るが、太陽光でダメージを受ける。
SPD : 雲身变化
自身の身体部位ひとつを【雲】に変異させ、その特性を活かした様々な行動が可能となる。
WIZ : 宝貝「芭蕉暴嵐撃」
自身が装備する【芭蕉扇】から【暴風】を放ち、レベルm半径内の敵全員にダメージと【窒息】の状態異常を与える。
イラスト:らぬき
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
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猟兵達は漁師達に見送られ、目的の洞穴へと足を踏み入れる。
中はひんやりとしていて薄暗いが――それより強く感じるのは邪悪な気配。
気配を辿るように進んでいけば、目に留まるのはねばねばとした何か。
よく見るとその粘液の中には、気を失った人々の姿が見える。
彼らこそ邪悪な魔物に攫われた人々だろう。
「まさかここに辿り着く者が現れるとは」
洞穴の奥から響いたのは、美しい声。
声の主は半人半骨の怪物で、彼女は残虐な笑みを浮かべつつ猟兵達へと歩み寄る。
「私はより力を蓄えて、完全な姿に戻るのだ。邪魔はさせん!」
魔物は殺気を発しつつ猟兵達を睨みつける。説得などは無意味だろう。
人々を助け事件を終わらせるためにも、この魔物に立ち向かわなくては。
七星・桜華(サポート)
『天魔流免許皆伝、更なる高みへと!』
『これが闘うための意志と覚悟だよ!』
『一か八かの勝負?必要無いね!私達の勝ちだ!』
『後は派手に騒ぐんだ!誰も倒れないようにね!』
隠れ里に伝わる『天魔流』歴代最年少で派生流派も含めての免許皆伝。
腰に挿している六振りの刀と扇子を振るう。
物理的な技術を異能のUCにまで昇華させた。
闘う姿は艶やかな舞踏が如く空中戦もできる。
殺気や覇気を残像に残し分身と勘違いさせる事も。
防御無視の内部破壊を当たり前に行う。
柔剛の技を扱い両立させる。
第六感による閃きで様々な戦場で勝利に導く。
勝利に辿り着く道筋を最短最善で進む。
優れた第六感で賭け事も強い。
家事も万能。
両親と妹も猟兵である。
●
「邪魔者よ、さっさとすり潰してやろう!」
屍仙女は猟兵達を睨みつけると、悍ましき白骨の化物へと変身していく。
日の光により傷つく魔物も、洞穴の中ではほぼ無敵。
相手の強靭な守りをどう崩すか――七星・桜華(深紅の天魔流免許皆伝・f00653)は静かに戦況を観察し、身を屈める。
「まずは力を削ぐべきかな。それじゃあ天魔流免許皆伝……参る!」
桜華は壁や天井、転がる岩を足場にしつつ一気に洞穴の中を駆ける。
敵の脇をすり抜けて、一目散に目指すのは囚われた人々の元だ。
彼らはどろりとした粘液の中で気を失い、邪仙にエネルギーを吸われ続けていた。
そこで桜華は迷うことなく粘液へと手を突っ込み、人々を掬い上げていく。
救出された人々は弱々しくも呼吸をしている。後で適切な治療を行えば、命に別状もないだろう。
手際よく救出と避難を繰り返しつつ、桜華が感じ取るのは危険な気配。
「そいつらは私の餌だ! 放せ!」
次の瞬間飛び込んできたのは、怒気を纏った邪仙だ。
「っと、少しだけ我慢してね!」
桜華は救出した人々を抱えたまま、力強く地面を蹴飛ばす。
高く跳躍した桜華は敵との距離を一気に稼ぎ、人々を安全な場所まで退避させていく。
それでも敵が追いかけてくるのなら都合がいい。エネルギーの供給が減った相手なら、一太刀入れることも難しくないはずだ。
「どうせ正直に向かってくるだろうからね。こういう時は……」
桜華は天之羽々斬を引き抜くと、静かに呼吸を整える。
聞こえてくるのは敵の足音と怒りの声。思った通り、相手は素直に此方へ向かってきているようだ。
「おのれ、おのれ! 邪魔をするな!!」
邪仙は骨の脚を匠に操り、凄まじい勢いで桜華へ迫る。
そして鋭い爪を振りかざし、目の前の存在を切り裂こうとするが――。
ふわり、ふと柔らかな空気が頬を撫でる。一体何が? 邪仙は混乱し、視線を下へと向ける。
そこにあったのは刃を払う桜華の姿だ。
「今、何かやったかい?」
緩く笑う桜華に、邪仙は更に困惑する。この女、一体何をやったんだ?
その答えはすぐに分かった。邪仙の脚は見事に切り裂かれ、バランスを崩した身体は硬い地面に叩き付けられ。
桜華は邪仙の突撃を柔らかく受け流し、同時に鋭い斬撃を叩き込んでいたのだ。
「悪い仙人様って聞いてたけど、それなりの修行にはなったかな。ありがとね」
小さく息を吐きつつ、桜華は笑顔で邪仙を見る。
柔と剛、その二つを極めて高い状態で両立させる桜華の武術。それは見事に邪仙へ一矢報いたのだ。
成功
🔵🔵🔴
蒼月・暦(サポート)
デッドマンの闇医者×グールドライバー、女の子です。
普段の口調は「無邪気(私、アナタ、なの、よ、なのね、なのよね?)」
嘘をつく時は「分かりやすい(ワタシ、アナタ、です、ます、でしょう、でしょうか?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。
無邪気で明るい性格をしていて、一般人や他猟兵に対しても友好的。
可愛い動物とか、珍しい植物が好き。
戦闘では、改造ナノブレード(医療ノコギリ)を使う事が多い。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
●
「おのれ、私の力が……!」
屍仙女は受けた傷と捕らえた人々を交互に見遣り、忌々しそうに顔を歪める。
彼女からすれば捕らえた人々は己の糧としか思えないのだろう。命を粗末にする在り方に、蒼月・暦(デッドマンの闇医者・f27221)は素直な怒りを示す。
「その人達はアナタのエネルギー源なんかじゃないよ。みんなを返して!」
「煩い! 貴様も我が糧としてやろう!」
邪仙は暦の姿を見下ろしつつ、骨の怪異へ変身していく。
彼女は肉のない身体とは思えないスピードで洞穴内を駆け回り、暦の元へと接近してくる。
向こうが振りかざすのは骨の足に鋭い爪。どれも厄介だが、それ以上に厄介なのは――。
(太陽の見えない洞穴だと、回復力も凄まじいみたいね。だったら先にみんなを助けないと……!)
暦は冷静に相手の能力を確かめ、改造ナノブレードを握りしめる。
その刃に自らの血を吸わせれば、ナノブレードは殺戮捕食態へと変貌していく。
巨大な刃を片手に暦が向かうのは、捕らえられた人々の元だ。
攫われた人々はどろりとした液体の中で気を失っている様子。
そこで暦は刃を構え、深く意識を集中していく。
「今助けるから……!」
狙いを定めてナノブレードを振るえば、その刃は液体だけを見事に切り裂いた。
殺戮捕食態と化した刃は邪仙のユーベルコードだけを喰らい、中の人々を露出していく。
暦はすかさず彼らを掬い上げ、その様子をじっと観察した。
闇医者である暦なら、人々がただ気絶しているだけなのはすぐに理解出来る。彼らの治療は敵を倒してからでも問題ないだろう。
その様子に安堵する暦の後方では、邪仙がさらなる怒りで顔を歪めていた。
「貴様、何をする!」
「苦しんでる人がいたから最優先で助けただけよ。さあ、あとはアナタね!」
邪仙は怒りのままに此方へ突進してきているようだ。
だったら迎え撃つのも難しくない。暦は人々を守るように立ちつつ、静かに刃を構える。
そして敵が踏み込むと同時に身を低くし、その突撃を見事に往なして。
お返しとばかりに返すのは、ナノブレードによる一閃だ。
的確に放たれた斬撃は見事に邪仙へと撃ち込まれ、彼女の力を大きく削いでいくのだった。
成功
🔵🔵🔴
ラムダ・ツァオ(サポート)
ラムダよ、よろしく。
相手が強いのなら、削れる機会は逃さず、相手に隙は見せず、
長期戦を覚悟して着実に狙うのがいいわね。
勿論、隙があれば見逃したくないけど。
見切ったり足には自信があるけど、過信せずに落ち着いて戦況を見極めるわ。
行動指針としては以下の3通りが主。
1.囮役としてボスの注意を引き付け、味方の攻撃を当てやすくする。
2.ボスの移動手段→攻撃手段の優先順で奪っていく。
3.仕留められそうな場合は積極的に仕留めに行く。
(他に仕留めたい人がいればその手助け)
台詞回しや立ち位置などは無理のない範囲でご随意に。
ユーベルコードは状況に応じて使い分けます。
アドリブ・連携歓迎
●
戦場に辿り着いてすぐに、ラムダ・ツァオ(影・f00001)は周囲の状況に目を向ける。
邪仙は何かの術を行使しようとしているらしく、禍々しい気配を纏っている。
そんな彼女の後方には、液体の中に捕らえられた人々の姿。彼らを助け出すのが最優先だろうか。
ラムダは身を低くし前へ駆け出す姿勢を取るが、同時に邪仙も術を発動したようだ。
「おのれ、誰一人逃すものか……!」
邪仙は己の身体を雲に変え、洞穴全体を覆おうとしている様子。
広がる雲は洞穴内の生命に呪詛を掛け、少しずつ命を奪おうとしているようだ。このままでは、ラムダは勿論人質だって危険だろう。
やはり最優先は人々を救出し、厄介な術を止めることだ。
「厄介な相手だけど、削れる時に削らないとね。それじゃあ……」
ラムダは黒の外套で口元を覆い、少しでも雲の影響を軽減していく。
外では目立つこの外套も、暗い洞穴内なら効果的だろう。
静かに息を潜め、的確に人々の元へ向かって。ラムダは迷うことなく液体に手を入れて、中の人々を救出していく。
邪仙が捕らえていたのは主に海に出ていた漁師達だった。
彼らは皆似たような格好をしており、その服装も作業に適したシンプルなもの。
ラムダは彼らの衣服を観察し、ユーベルコードにてそれを再現していく。
「こんなもの、かな」
再現した衣服をさっと纏って、ラムダは気絶する人々の合間に倒れ込む。
それと同時に聞こえてきたのは、コツコツとした足音。力が削がれて術が解けた邪仙のものだ。
「ちっ、面倒な……再びこいつらから力を奪わなくては」
邪仙は手を伸ばし、再び人々を捕らえようとするが――その腕を、ラムダの黒刃が切り裂く。
驚く邪仙へ向け、すかさず白刃による追撃を。ラムダの不意打ちは完全に成立し、邪仙の隙に向けて鋭い刃が叩き込まれる。
「あなたみたいに自分の欲に素直な相手はやりやすいわ。遠慮なく叩けるものね」
ラムダは緩く笑顔を浮かべつつ、鋭い斬撃を繰り出し続けた。
その刃は敵を切り裂く矛となり、人々を守る盾となる。
ラムダの冷静な戦いは見事にオブリビオンから力を奪い、勝利に近づく一手になったのだった。
成功
🔵🔵🔴
リムティア・クィリス(サポート)
人間の戦車乗り × 鎧装騎兵、27歳の女です。
普段の口調は「女性的(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」、級友には「無口(わたし、あなた、呼び捨て、ね、わ、~よ、~の?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、バイクが使える状況では積極的に突撃。銃器使用時は、サポート行動メインに立ち回ります。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
初志・貫鉄(サポート)
強化人間のゴッドハンド、29歳の男です。
普段の口調は「男性的(俺、呼び捨て、だ、だぜ、だな、だよな?)」、お腹が減ると「丁寧(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
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「小癪な……力が奪われるなら何度でも集めるだけだ!」
邪仙は再び術を使い、雲の姿となって洞穴を覆っていく。
そんな危機的状況を前にしても、リムティア・クィリス(愛され看板おねーさん・f26831)は緩く微笑む。
「仙人様も大変なのね。わざわざ人を集めて力を奪わないといけないなんて」
「邪道を行く仙人のようだからな。あんな手段は真っ当じゃないぜ」
リムティアの隣では初志・貫鉄(拳食合一の功徳奉士・f26667)が険しい表情を浮かべ、戦いへと意識を向ける。
彼の視線が向いているのは、捕らえられた人々の方だ。
「まずは彼らを助けなとな」
「そうね、今の状況じゃまともに攻撃も当てられないものね」
貫鉄の言葉にリムティアもこくりと頷く。彼女はそのまま愛用のバイクに跨がり、そのエンジンを吹かせた。
邪仙の術が発動している限り、雲に触れた人間は力を吸い取られていくらしい。
猟兵達は勿論、弱っている人々にとってこの攻撃は致命的だ。一刻も早く人々を助けなくては。
「俺が盾になる。リムは彼らを」
「分かったわ、任せて」
リムティアが勢いよくバイクを走らせたのを確認し、貫鉄は周囲へ意識を向ける。
より気配が濃い方向を確認すれば、そちらに向かって走っていって。
「……そこか!」
覇気を纏った拳を振りかぶれば、返ってくるのは微かな手応え。邪仙は雲に化けているものの、完全な気体に変身している訳ではないようだ。
貫鉄はそのまま攻撃を続け、敵の意識を自分の方へと向けさせる。その間にリムティアは人々の元まで到達すると、手際よく救出作業を進めていく。
液体の中から助け出された人々は気絶しているようで、命に別状はなさそうだ。彼らを安全な位置まで移動させれば、雲は少しずつ薄くなっていく。
「こっちは終わったわ!」
「助かった。それじゃあ次は……」
自身の方に寄ってくるパートナーの姿を確認しつつ、貫鉄は再び敵の気配を探る。
気配の濃い方向が移り変わったかと思えば、そこに現れたのは術を解かれた邪仙だった。
「雲身変化の術は解かれたか……だが私には宝貝がある!」
邪仙は忌々しげな表情を浮かべつつ、手にした扇を振りかぶる。
すると洞穴内に凄まじい嵐が吹き荒れて、衝撃が猟兵達へと襲いかかった。
「っ……!」
「リム! ここも俺に任せろ!」
貫鉄はリムティアを庇うように立ちつつ、再び覇気を高めていく。
身体全体に覇気を巡らせていけば、貫鉄の身体そのものが武器へと変わっていって。
「六掌六足の影象りて、暴神調伏せし威を此処に――行くぞ!」
そのまま前へと駆け出せば、貫鉄は風圧にも負けず敵との距離を詰めていく。
そして叩き込むのは手刀と足刀による連撃だ。貫鉄の攻撃は嵐よりも激しく突き進み、邪仙の体勢を大きく崩していく。
「おのれ……!」
「ありがとう、今度は私の番ね!」
貫鉄のおかげで嵐も弱まった。今がチャンスだと確信したリムティアは、ハンドルを握る手に力を籠める。
「敵性対象補足、重粒子加速型貫通衝角形成完了」
静かな声と共に、バイクのフロントにビームラムが形成されていく。
同時にバイクは凄まじい勢いで発進し、一気に敵の方へと向かっていって。
「貫鉄、合わせて!」
「応ッ!」
リムティアの接近に合わせ貫鉄は大きく足を踏み込み、敵の側面へと身体を移す。
その一歩はパートナーの進む道をこじ開け、同時に敵を逃さないための一手だ。
そして作り上げられた道を突き進み、リムティアは勇ましく笑う。
「――その装甲、ブチ抜いてあげるわっ!!」
直後、邪仙へと叩き込まれるのはビームラムによる鋭い一撃!
その一撃は邪仙に大きなダメージを与えると共に、完全に身体を固定する。
そこへ合わせて叩き込まれるのは――。
「さあ、覚悟しろ!」
貫鉄の重い拳が邪仙を叩きのめせば、刻まれたダメージは相当なものとなっただろう。
信頼しあうパートナー同士の連携は、人々を救い、そして悪を穿つのだった。
成功
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星川・杏梨(サポート)
『この剣に、私の誓いを込めて』
人間のスーパーヒーロー×剣豪、女の子です。
普段の口調は「聖なる剣士(私、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」
時々「落ち着いた感じ(私、~さん、ね、わ、~よ、~の?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。
性格はクールで凛とした雰囲気です。
常に冷静さを念頭に置く様に努めており、
取り乱さない様に気を付けています。
戦闘は、剣・銃・魔法と一通りこなせます。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
●
ここまでの戦いで屍仙女の力は大きく削がれ、囚われた人々もあと少し。
最後の止めを叩き込むべく、星川・杏梨(聖炎の剣士・f17737)は流星の聖剣を構える。
「これ以上あなたの好きにさせないわ。覚悟して」
「くっ……だが、まだ私は負けていない!」
邪仙は残った力を使い、骨の怪物へと成り果てる。
その存在感も邪悪な気配も強烈だが、杏梨は決して怯えやしない。
思い返すは旦那を探す女性の姿。彼女のような人をもう悲しませてなるものか。
彼女だけではない。大切な人が攫われた人、洞穴を使えず困る人々に仙人、多くの人があのオブリビオンに苦しめられているのだ。
(……化物に変身しようとも、必ず倒せる相手よ。落ち着いて行動しましょう)
骨の足を打ち鳴らし突進し始めた怪物を睨みつつ、杏梨は呼吸を整える。
相手の接近の瞬間を見定め身を低くし、前へと躍り出て。杏梨が向かうは囚われた人々の元だ。
人々は邪仙が生み出した液体の中で気を失い、力を吸われ続けている様子。
そこで杏梨は液体を切り裂いて、中の人々へと手を伸ばす。力を籠めて引き上げれば、救出は簡単だった。
助け出された人は弱々しくも呼吸をしている。大丈夫、まだ助けられる。
それに――完全に救出を終えたことで、オブリビオンの力は極限まで弱まっているはずだ。
その証拠を示すよう、オブリビオンの表情は醜く歪んでいる。骨の状態でも分かるのだから、相当だろう。
「おのれ……私の邪魔をするな! 我が美貌を取り戻し、仙界と人界を隔て、いつか強大なオブリビオンも復活させ……」
「野望がたくさんあるのね。けれどどれ一つ叶えさせたりしないわ」
杏梨は人々を物陰まで運び終えると、改めてオブリビオンに対峙する。
相手が逃げ出しても大丈夫なように構えてはいたが――怒り心頭のオブリビオンは、なりふり構わず此方へ向かってくるようだ。
明確な殺意と怒りを抱きつつ、オブリビオンは骨の足で洞穴を駆け回る。
そうして繰り出されるのは凄まじい突進だが――。
「これで終わりよ」
杏梨の刃は冷静にオブリビオンを捕らえ、相手より早く鋭い斬撃を叩き込む。
その一撃で完全にオブリビオンの身体は崩れ、洞穴の中には静寂が訪れるのだった。
●
こうしてオブリビオンは退治され人々は救出された。
いずれこの洞穴を使った交流も復活し、人々の平穏も戻ってくるだろう。
その結果を齎したのは、猟兵達の確かな活躍だった。
成功
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