Drag on Drug R~聖夜に堕ちる光凛聖姫
2022年のクリスマスイヴ。退廃渦巻くサイバーザナドゥの一角、クラブ『ベリズベル』。
此処で催されているドラッグパーティに、骸の海入りの危険なドラッグが持ち込まれているとの情報を得て、一人の猟兵がこのクラブを訪れた。
(ふしだらな行為に耽るのみならず、危険薬物を流通させようなど言語道断!)
彼女の名はサヤ・アーデルハイド(光凛聖姫アーデルハイド・f32152)、風紀と秩序を守る風紀委員にして、正義の心を以て平和を守るヒロインだ。
(で、ですがこの格好は些か……破廉恥過ぎませんか……?)
だが、鏡張りの壁に映った自らの装いを見て、羞恥に赤面する。その姿は一見学生服のようだが、ブラウスは腹回りや胸元を大きく晒け出し、スカートは少し動けば下腹や尻が丸出しとなってしまう程に短い代物。所謂アメスク――サヤの認識では性交を行う為の衣装である。
その上、スカートの下に着用するショーツは、秘部を申し訳程度に覆う布地を除けば殆ど一切が紐のみという淫猥極まりなき有様。少しでも身体を前傾させれば、白く丸く張り出した双臀が余すことなく晒け出される。
挙句、そのショーツの紐や、太腿に巻いたチョーカー――彼女のヒロインたる徴のリングには、未使用のコンドームを挟み込んでさえ居る。即ち、全身でセックスアピールをしているに等しい装いだ。
(店主さんはこれこそ此処に相応しい装いと言ってましたが……)
この場に相応しい服装を、と調査を試みた結果がこの服装である。まんまと件の店主の口車に乗せられたとは露ほども思わず。周囲の客の反応はどうだろうか、とサヤは辺りを見回してみる。すると。
「ひゅー、こいつぁとんだ好き者の姉ちゃんだ」
「乳もケツもでけぇし最高だなぁ」
下心を隠すことも無き男達が次々近寄ってくる。その視線が己の身体を舐めるように這い回ってくる感覚、正直に言えば不愉快そのものだが。彼らが己に不審を抱いている様子は無い。どうやら場へは溶け込めていると言えそうだ。
「皆さん、お聞きしたいことがあるのですが良いでしょうか」
ならば任務遂行にかかるべきだ。サヤが凛とした声音で問いかけるに、男達は驚いた様子を見せる。|好き者《ビッチ》としか見えぬ装いから、そんな生真面目な声音が出るとは思っていなかったのだろう。
「この店で、今まで見たことのない薬物とか、今日ここで販売開始されたという薬物があったら、是非教えて欲しいんです」
だが少なくとも話を聞く意志はあると見える。そう判じてサヤは本題を切り出す。即ち、問題の薬物を見つけ出す為の情報収集だ。
「新しい薬……? そういや、そんなの持ち込んでる奴も居た気がするな」
「え、何処ですか! その方は何処に!」
男の一人が首を捻りつつ答えたのを受け、思わず彼へと詰め寄るサヤ。その勢いに、男は若干怯んだ様子を見せたが。
「いやー、それがどうも記憶が曖昧でな。けど、此処で目立つことができりゃ、向こうも興味持って近づいてくるかもだぜ」
などと提案してくる。具体的には何をすれば良いのか。サヤの問いに、男が返した答えは――
「こ、こんな格好……!? は、恥ずかしいです、けど……!」
ホールの一角、酒とドラッグの提供が行われているカウンターの上で。サヤは両脚を大きく左右に広げた姿勢でしゃがみ込む、所謂エロ蹲踞の姿勢を取っていた。スカートの下から露となった尻朶が踵との間で潰れ、その肉感を一層強調される効果を生む。
「おうおう、いい感じにエロいじゃねぇか。でも、まだまだ足りねぇなぁ」
先の男がスマートフォンをサヤに向けながら、彼女の姿勢を評価する。見れば、彼以外にも何人もの男達が同様に、サヤへとスマホを向けている。彼女のこの姿を撮影しているのだ。
「た、足りないって他にどうすれば……!」
恥ずかしい姿を撮影される羞恥に震えるサヤだが、足りぬとあらばどうすれば良いのか。思わず男達に問うが。
「そうだな、片脚上げて股間強調するとか」
「うつ伏せで脚広げて、乳を自分で揉んでみようぜ」
「四つん這いでケツ掲げれば一発だろ」
この状況でその問いは、己へのポーズのリクエストとしか取られない。早速、男達から卑猥なポーズの数々が挙げられてくる。
(ど、どれも恥ずかしい……ですが……!)
抵抗は大いにあるが、この場で拒否すれば不審がられる可能性が高いだろう。致し方ないと、サヤは羞恥に震えながらリクエストされたポーズを取り始める。
カウンター上に横臥し、片脚を真っ直ぐ上へと伸ばす。其処に纏ったGストリングは秘裂のみを辛うじて隠す程度、恥丘の膨らみまでが男達の視線へと晒され、接写すらもされる始末。
続いてカウンターに寝そべると、大きく盛り上がった尻と其処から続く肉厚の太腿とを背後へ見せ付け。前方では、カウンターの上に乗せた乳肉を自らの手指で捏ね回し、弄ってみせる。サヤの指は滑らかに、かつ大胆に蠢き、その度に男達のどよめきが響く。
そこから膝を身体の方へ引き付け、丸く張り出した双臀を高く掲げた姿勢へ至る。突き上げられた尻は前後左右にくねり踊り、まるで男を求めて誘うかの如く。見つめる男達の中から、何やら熱い息を吐く音が聞こえてくる気がする。
そんな卑猥なポーズの数々をこなすサヤ、あまりの恥ずかしさに震え悶え。だが、己もまた、無意識のうちに淫猥な挙動を取っていたことを、彼女は知らない。
ともあれ、これだけやればそろそろ売人も――と。本来の目的を果たすべく周囲を見回すサヤであるが。
「なあ姉ちゃん、喉乾いただろ? こいつ飲みなよ」
そこに撮影会へ参加していた男が、何やらオレンジジュースっぽい飲み物のグラスを持って来る。サヤ、確かに喉が渇いていた処ではあったと自覚を覚える。
「ありがとうございます、では――」
丁寧に礼を述べ、ドリンクを一気に飲み下して――その直後であった。
「……ぁ、え……? なんだか……頭が……」
突如鈍化する意識。霞がかる思考。身体も不自然なまでの脱力感を覚え、足元がふらつく。一体何が。
「へへへ、あんなのじゃなくても良いクスリはここにいっぱいあるぜぇ?」
「好き者の嬢ちゃんには、たっぷりサービスしてやるからなぁ」
ふらつくサヤを取り囲み、にやにやと笑う男達。その態度が答えであった。彼女にその下劣なる欲望をぶつけるべく、薬を盛ってきたのだ……!
「……っ! そうは、いくものですか……!」
このままでは危険だ。意を決し、ぐらつく身体に鞭を打ち足を踏ん張ると、片手を頭上高く掲げ――直後、その身が光を放つ!
「「ぬおっ!?」」
驚く男達の前で、光に包まれたサヤの着衣が変化してゆく。アメスクが光に溶けて混ざって形を変えて――数秒後、光が収まれば、其処には身体にフィットする青と白のスーツを纏ったサヤの姿があった。
それは変身ヒロインとしてのコスチューム。正義の誇りを象徴する戦闘衣装だ。
「光凛聖姫ただいま参上! これ以上の狼藉は許しません!」
凛とした声音で以て口上を述べ、身構える。薬の効果は未だ残るも、この衣装を纏ったからには負けはしない。相手はオブリビオンですらない一般人なのだから。
ふしだらな男達をお仕置きするべく、サヤは拳を振りかぶって突撃した!
それから、十数分後。
「んぁぁっ! っふぁ、はぁぁっ! そ、そんなぁぁ……っ」
ボックスシートのソファに引きずり倒され、断続的な悲鳴を上げるサヤの姿が其処にはあった。既にコスチュームは消え失せ、元のアメスク姿に逆戻り――否、その着衣はずらされ、双の肉房の頂、桃色の突起が丸見えの状態。そして、下腹の秘部には、男の牡槍が突き入れられ――犯されている。
サヤは、男達に敗北していた。薬物の影響により、その身体能力は大幅に弱体化。拳も蹴りも、只の一般人である男達にまるで通用せず。組み敷かれてしまえば、抜け出すことも叶わず。やがて変身が解除されれば、最早為す術は無かった。
太腿、ヒロインとしてのシンボルたるチョーカーには、白濁した粘液を大量に溜め込んだコンドーム群が目一杯に挟み込まれ、抽挿のたびに揺れ躍る。これだけの男達と交わったのだと誇示するかのように。
「ぁひぃぃっ!? ゃ、そ、そこは違、ぁっ、んぁぁぁぁ!」
姿勢を変え、男の上に跨りながら貫かれる姿勢を取らされれば、後ろから別の男がのしかかってくる。不浄の穴へと感じる硬みに制止の声を上げるも、菊穴は押し入るそれを痛みなく受け入れてしまう。前後から己の内を突き抉られ、サヤは悶絶するばかり。やがて男達が限界へ至れば、胎内と腸内へ各々の熱い欲望が注がれてゆく。
それら一連の痴態を、男達が腰を振りつつ向けるスマホの群れが見つめ続ける。撮影されているのだ。此処までのサヤの痴態の全てが、余すことなく。
(く……っ、薬さえ盛られてなければ……)
再び元の体位で犯され、喘ぎを上げながらも、サヤの内心は屈辱に震える。オブリビオンですらない男達に好き放題犯され、その様を撮影され。まるで只々、男達と交わう為に此処へ来たかのような。
(いいえ……いいえ、私は光凛聖姫、正義のヒロイン……!)
今やその誇りこそが彼女の心の支えであった。其を以て凌辱に耐えながら、サヤは反撃の機を窺う。
(……力が戻ってきた……これなら……!)
やがて、薬の効果が弱まってきたのか、四肢に力が籠められるようになったのを感じる。ならば今こそ好機。サヤは再びその手を掲げ、変身する――!
「光凛聖姫再び参――んふぁぁぁ!?」
だが、変身のタイミングが悪かった。彼女は未だ、その秘穴へ男の肉槍を受け入れている最中であったが故に。突き込まれる牡に膣奥を突き上げられ、四肢の力は再び萎えてしまう。
下腹周りを大きく露出させたコスチュームは、男を受け入れるのに極めて都合の良い形状。故にサヤは、戦闘装束へと変身を果たして尚、犯され続ける事となってしまった。
「ふへへへ、どんな理屈か知らねぇが、わざわざまたスケベな格好に着替えてくれるなんてな」
「ケツも太腿も丸出しで、どんだけ男誘いたいんだよビッチ姉ちゃんよぉ」
男に跨るような格好にされても、碌に抵抗ができず。好き勝手な男達の言葉に反論を試みるサヤだが、其処で気付いてしまう。
(あ……この体勢――)
そう。先程アメスク姿で犯されていた時にも取っていた体勢。ヒロインとしての戦闘装束のまま、先程と同じように犯され、その様を撮影されている。となれば、これに続くのは。
「んぁぁぁぁ! ふぁ、お、お尻、またぁぁ……!」
予想通り。菊穴を貫かれ、奥まで押し入られる衝撃に身体が、|ヒロインの徴《グロリアスリング》に挟まれた白濁入コンドーム群が揺れる。そして己の前後で猛る牡の肉槍。先程と同じだ。
(あぁ……この人達には、どちらも同じ……)
思い知らされる。己が誇りを抱く戦闘装束も、先のアメスクも同じ。性交の為の装いでしかないのだと。どちらにせよ、己は男達の――
その時である。
「ひぅっ!? ぇ、な、こ、これは――」
首筋に何かが刺さる感触。それが|注射器《シリンジ》であると悟るより早く、サヤの身体に更なる異変が起こる。
「――ぁ、あ、あぁぁぁぁぁぁ……!!?」
身体が燃えるような熱を帯び、全身の神経が鋭敏化し。頭の中に満ち足りたような感覚が溢れ出す。己が今、幸福の真っ只中に在るかのような。
猟兵の力を以てしても中和できない程の、高濃度の骸の海を含んだ薬物を打ち込まれたと、サヤは気付かない。気付こうという気も起きない。
「んぁぁぁぁ♪ 何っ、何これぇぇぇぇ♪ こんなの、こんなの凄すぎぃぃぃ♪」
只々、注がれる猛烈なまでの快感に、歓喜の声を上げ、腰をくねらせるばかり。快楽と淫蕩に堕ちたその心を示すかのように、纏う衣が再度の変化を遂げる。豊かな胸も、巨きな尻も、無論牝穴も丸出しの、正しく性の交わりの為に己の牝をアピールする為の装束へと。彼女は今、正しく性戯のヒロインへと堕したのである。
「もっとぉぉ♪ もっとしてぇぇぇ♪ わたしのなかに、あついのいっぱいどぴゅどぴゅしてぇぇぇぇぇ♪」
最早その頭は、薬物と性交が齎す快楽しか考えられず。そのままサヤは、男達の望むがままの|薬物中毒淫乱女《ヤクチュウビッチ》として調教されて――
その日以後、光凛聖姫の活躍の記録は、残っていない。
成功
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