繋いだ手を離さないで
ヨーロッパ地方のとある山間部にある、小さな村。特に目立った産業などは無いが、村の外れには綺麗な花畑があり心を癒す場所として知られていた。
穏やかな日差しのある日花畑に来ていたのは、新婚の夫婦。まだ若い二人は楽しそうに笑いながら花畑の中を進んで行く。夫である馬の若者は羊の妻の髪に折り取った桃色の花を差し、幸せそうに笑い合っていた。そんな二人を――絶望が襲う。
「な……逃げろ!」
「貴方を置いていくなんて出来ない!」
咄嗟に妻を庇う夫に、縋りつく妻。抑も既に逃げるのは不可能であっただろう、周囲を囲む影は逃げ道など残していなかったのだから。
鋭い爪が、ぎらりと嫌な色に光った。
「うーっす。一寸急ぎで新世界に行って貰うぜー」
樹・怜惺(Guardiano della Dea Verde・f31737)が前置きすら無しに予知の話を始める。
「山奥の村で若ェ夫婦が襲われそーになってる、場所はその村の花畑で所謂癒しスポット的な感じの場所。んで、襲撃の前には着けンだけど露骨に警戒してても襲って来ねェからそこで寛いでますーって感じの雰囲気出しといて欲しいんだわ」
敵は主に配偶者を持つものに狙いを定めているらしく、それらしい雰囲気を装っていれば、狙いを変えるかもしれないとの事。
「どーも敵の親玉がその辺りを自分たちの拠点にしようとしてるっぽいからまず先陣のアリクイの獣人倒したら、そっちも出て来ると思う。ちなみに、敵はイルカだ」
山奥なのに。そう思ったのが表情で伝わったのだろう、怜惺も肩を竦め、首を振る。
「イイか、深く考えたら負けだぜ。そもそも改造獣人に常識は通用しねェ」
怜惺の手の上で、橙色の若葉が開き、解けた。
真空。
見て頂き有難う御座います、真空。(まそら)です。
新世界ですねえ、割と好きな感じです。
第1章:戦禍の地にも花は咲く(日常)
山奥の花畑、襲撃があるまでのんびりと過ごしましょう。観光と言う程のものは無い村です、糧食くらいは売っているかと思われます。
第2章:貴方の配偶者を絶対に殺すアリクイ(集団戦)
カップル絶対殺すマンなアリクイです。擬態していればターゲット変更してきます、その場合でも一般人ご夫婦の安全は確保してあげて下さい。
第3章:サイコパスアルブスイルカ(ボス戦)
山奥なのにイルカ。パリピ化ガスとか使ってきます。危険。
同行者がいる場合は【相手の名前(呼称も)とID】のご記入お願い致します。
あまり大人数だと難しいです、すみません……。
皆様の参加、心よりお待ちしております。
第1章 日常
『戦禍の地にも花は咲く』
|
POW : 花の香りに包まれ、昼寝を楽しむ
SPD : 花を摘み、花束や花冠を作る
WIZ : 平和な光景を絵や写真に残す
|
種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
白に桃色、黄色に水色。山間部の村の外れ、温かな日差しの下今を盛りと広がる花畑は、宝石を撒き散らした様な鮮やかさ。村から伸びる小道を、ゆっくりと進んでくるのは予知にあった若い夫婦だろうか。
悲劇を起こさせぬ為に、花畑で寛ぎつつも何れ来る襲撃に備えよう。
相沢・友子
花畑を見ると、地雷原かと勘ぐってしまう程度にPTSD。
失う両足はもう無いけど、これは地雷を踏み抜いたんじゃなくて、水の盾を分厚くしたら、ガードできる範囲が両足の分足りなかっただけだよ。(以降は半獣形態にして尾ヒレ生活。モーター入りの機械義足でどうにか出来ないのか?と言われては居るけど、義足は緊急時に反応できない、とゴネつつ、義足案を避けながら現在に至る)
一瞬の判断が遅いやつは大抵、明日の日の目を見れないよ。
【作戦】UCで増やした硝子の寝ず見たちを、花畑に放って、襲撃者の接近がないか警戒網を貼っておくよ。
注意を引くにしても、付かず離れずの距離をキープしとかないとだし。
花畑、私は、落ち着けないな。
目の前に広がっているのは美しい景色の筈なのに、身体が微かに震えてしまう。相沢・友子(水使いの淡水人魚・f27454)は自らを抱きしめる様にして身体を抑えた。大丈夫、ここには何も埋まっていない。花畑を見るとどうしても地雷原かと勘ぐってしまうのは、過去の痛みを忘れる事が出来ないからだろう。友子はふと視線を下げる。そこにあるのは、2本の足ではなく白と灰色の混じり合う尾鰭。地雷で失くしたわけではなく、昔の自分ではガード出来る範囲に含める事が出来なかったから。どうしても機械の足を着ける気にはならず、この形態での生活も慣れてしまったけれど。
「一瞬の判断が遅いやつは大抵、明日の日の目を見れないよ」
咄嗟に反応出来ず、外せもしないなら使い難いと義足を断り続ける理由をぽつりと口にして、辺りの景色に目を向けた。若夫婦はまだ村の入り口近く。こちらに着くまでにはもう少しかかるだろう。景色を見にきただけと装い、花が咲いていない辺りを選んで腰を下ろす。
「来るなら、あっちかな?」
村とは反対側に広がる森。細い山道が見えるだけで遮蔽物が多いこちらに敵が潜んでいると判断し、そっと手で指示を送るのは友子を守る硝子の寝ず見達。
「お父さんが作った、この子達は、私よりも賢くて、何をすべきか理解ってる」
今回は自分の側に残すよりも警戒網を貼った方が確実と、花畑の中に潜ませていく。ついでに若夫婦の方にも何匹か張り付かせて万が一の危機も防いでしまおう。不可視の守護者達は、僅かに花々を揺らすだけで上手に思い通りの位置に向かったようだ。
「花畑、私は、落ち着けないな」
昔も、今も友子にとっては戦場だから。美しいだけの場所と愛でる事が出来るのは、一体何時になるだろうか。二つに結わえた滑らかな黒髪を風に揺らし、小さく溜息を零しながらも、寝ず見達を通じて警戒を続けるのだった。
大成功
🔵🔵🔵
ミルナ・シャイン
綺麗なお花畑でデート…!素敵ですわね(うっとり)
お花畑でデートするの夢でしたの、夢を叶えるチャンスですわ!
指定UCで現れるは理想そのものの恋人。『呼んだかい?ミルナ』
ジャック…!来てくれたのね…!
駆け寄って手を取り合い、抱き上げられて花びらの舞う中くるくる回り、アハハウフフと笑いあう二人はさながら少女漫画のワンシーンのよう。
その後もつかまえられるものならつかまえてごらん、あーん待って〜なんてじゃれ合うように追いかけっこしたり、花冠を作って贈りあったり、妄想彼氏を膝枕したりと思う存分憧れのお花畑デートを楽しむ。
敵の狙いをこちらに向けられればしめたもの、さあ来るなら来なさい、お邪魔虫さん達…!
「綺麗なお花畑でデート……! 素敵ですわね」
うっとりと目を潤ませつつ淡く染まった頬に手を当てるミルナ・シャイン(トロピカルラグーン・f34969)。
「お花畑でデートするの夢でしたの、夢を叶えるチャンスですわ!」
可憐な花々が咲き乱れる花園は、ミルナの理想通り。後はデート相手さえいれば完璧なのだが。
「来て、わたくしの愛しい方!」
ミルナが手を差し伸べながら目の前の空間へと呼びかけると、彼女へとゆっくり歩み寄る一人の男性が現れる。彼こそミルナが自身の力を使って呼び出した、理想の恋人(妄想)
『呼んだかい?ミルナ』
穏やかな微笑を浮かべ、ミルナを見つめる視線は熱く愛情に満ちている。
「ジャック……! 来てくれたのね……!」
残り数歩の距離を駆け寄って手を取り合い、抱き上げられて花びらの舞う中くるくる回る。青い髪を靡かせ幸せそうに笑うミルナと、彼女を支え見上げる妄想彼氏はさながら少女漫画のワンシーンのよう。手を取り合ったまま花畑の中を進み、楽しそうに景色を眺めつつも笑い合ったり。花畑の中を追いかけっこしてみたり、妄想彼氏を膝枕しつつ花冠を作ったり等してみたり。そんな二人を微笑ましげに見つつ、道を進んできた若夫婦が近くの花畑へと座ると何やらこそこそと話している。キャッキャしつつもそっと様子を窺うと、ミルナ達の姿を羨ましく思ったのだろう、夫の方に妻が頭を凭せ掛けてみたりと何とも初々しく甘々な空気が溢れ出して来ていた。
二人に負けじと寄り添いつつ、ミルナは本来の目的である襲撃への警戒は怠らない。
「敵の狙いをこちらに向けられればしめたもの、さあ来るなら来なさい、お邪魔虫さん達……!」
気合を込めて呟くミルナの手をきゅっと身を起こした妄想彼氏が握る。うっとりとした甘い笑みを浮かべつつその肩に寄りかかりミルナはそっと目を閉じた。
大成功
🔵🔵🔵
エルサ・リオネッロ
ここが獣人戦線……。ウチが生まれた世界……。
この地域は『よーろっぱ』だから、ウチの生みの親はいないだろうけど、感慨深いよ。
今の私に、この世界のために出来ることは少ないけど……。
この村を襲う悲劇は、必ず止めて見せるよ!
襲撃が予知された時刻までは、地形の把握を兼ねて散策しよう。
近くでお店を探して、糧食を買ってみようかな。お肉を再現してるという噂の!
花畑が見える場所に座って、護衛対象らしい夫婦を見張りつつ、腹ごしらえといこう。
……この世界では本物のお肉は食べられないんだよね。
ウチは異世界育ちだから、普通にお肉、食べてたけど。むしろ大好物だけど!
ここじゃダメかぁ。それはちょっとつらいなぁ。
知っているようで、知らない世界。エルサ・リオネッロ(デカいケットシー(自称)・f40073)は辺りを見回し目を細める。浮かぶ感情は好奇心とも懐かしさとも言えない、複雑なもの。
「ここが獣人戦線……。ウチが生まれた世界……」
この世界で生まれ、アルダワへと流れ着いたエルサ。勿論記憶は無いけれども、思い入れが無いわけでは無い。
「この地域は『よーろっぱ』だから、ウチの生みの親はいないだろうけど、感慨深いよ」
もう一度ぐるりと周囲を見回し、歩き始める。
「今の私に、この世界のために出来ることは少ないけど……この村を襲う悲劇は、必ず止めて見せるよ!」
気合を入れ、まず向かったのは食料品店。散策のついでに折角だから食べてみたかった糧食を手に入れる為である。お店に並ぶ中から、ホットドッグのようなものとフライドチキンっぽいものを買い込み、花畑の方へ。少し先を若夫婦が歩いているのが見える。地形の確認を兼ねて少し歩き回り、若夫婦が見える少し離れた場所に座るとまずは腹ごしらえを。包みを開くと、買ってきた糧食はまだ少し温かい。齧り付けば口に広がる味はエルサが知っているものと何も変わらないのだけれど、本物じゃないと知っている身からすれば少しだけ、味気ない感じがする。
「……この世界では本物のお肉は食べられないんだよね。ウチは異世界育ちだから、普通にお肉、食べてたけど。むしろ大好物だけど!」
学園の友人と食べた様々な料理を思い出す。あれもこれも美味しかったなあと思いつつ手に持ったホットドッグをぱくり。
「ここじゃダメかぁ。それはちょっとつらいなぁ」
見るともなしに少し離れた場所で座る若夫婦へと目を向ける。何やら反対側の森からも視線を感じた気がして、エルサは慌てて残りの糧食を食べ始めた。
大成功
🔵🔵🔵
禹・黄風
平和な人々の時を害するとは許せません。
不肖の身ながら全力を尽くし…配偶者?
武の頂を目指す身、そのような事柄には疎いのですがそれっぽく振る舞って…ダメです、無理です思いつきません!
こうなったら寛いでる一般人のフリをしましょう。
その際若夫婦の近く、できれば見通しのいい位置でそれとなく護衛、避難誘導を行い易いように。
寛ぎ方は携帯し易く不自然に見えない糧食を頂きつつ景色を楽しんだり瞑想したりしましょう。
花の香、春の気配を感じられる風…こうしていると少しばかり眠気がやってきますがそこは堪えましょう。
…いや、ここは眠っている風に見せた方が警戒していない風に見えていいのでは?
悩みます…
※アドリブ絡み等お任せ
「平和な人々の時を害するとは許せません。不肖の身ながら全力を尽くし……配偶者?」
ぐっと拳を握ってこれからの戦いに思いを馳せていた禹・黄風(武の頂を・f40009)だったが、ふとここに来る前に転移の扉を開いたグリモア猟兵から聞いた内容を思い出していた。確か配偶者が居る者を優先的に襲うとかなんとか。
「武の頂を目指す身、そのような事柄には疎いのですがそれっぽく振る舞って……ダメです、無理です思いつきません!」
色々と考えてみたものの秒で却下。演技力的な意味でも自身がそういうフリに向いているとはとても思えない。それなら、と考えを切り替えて。
「こうなったら寛いでる一般人のフリをしましょう」
花畑へと座っている若夫婦に怪しまれない程度に近く。見晴らしの良い場所へと座ると予め用意していた糧食を広げ景色を楽しみに来ているように装う。暖かな日差し、甘く香る花々。穏やかな風景も合わさって何処か気持ちが緩むのを黄風も感じていた。
「花の香、春の気配を感じられる風……こうしていると少しばかり眠気がやってきますが」
我慢、と首を振る。しかし、ぼんやりとしてくる頭……くあ、と欠伸が漏れかけて慌てて口を手で塞いだ。膝の上に乗せていた糧食の中から、干し肉っぽいものを口に放り込む。濃い目の味付けが少しだけ、頭をはっきりとさせるような気もするが。
「……いや、ここは眠っている風に見せた方が警戒していない風に見えていいのでは?」
悩みながらもおかしくない程度に辺りをぐるりと見まわす。若夫婦は花畑に座り何か話をしているようだ。その他は未だおかしな気配は感じない。
(悩みます……)
ひらりと風が運んだ花びらが黄風の前へ、思わず広げた手の中に舞い落ちてきた。何やら空気が変わった気がして、立ち上がる黄風の耳に、この地に似合わぬ金属音が届く。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『貴方の配偶者を絶対に殺すアリクイ』
|
POW : 寂しいんです
【疑いの心】を感じると自動発動。それに決着をつけるかレベル分後まで「攻撃力・跳躍力・魅力」のどれかが3倍。
SPD : 一年が過ぎました
レベル×10mまでの【メール型地雷原】を、任意の形状で敷設する。使用者はこれに接近した者の【所持金の量】を感知できる。
WIZ : 決死の爪
【威嚇体制からの爪の一撃】が命中した敵を一定確率で即死させる。即死率は、負傷や射程等で自身が不利な状況にある程上昇する。
イラスト:橡こりす
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
この場所に似合わぬ武器の音。金属と、火薬の匂い。微かな香りでも違和感を感じるのは、戦いの気配を感じる事に長けているからだろうか。
花畑を囲むように森からわらわらと姿を現したのは、一見可愛らしいフォルムのアリクイ達。
しかし、その目は殺意に輝きその手の爪はぎらりと光る。彼らが予知にあった若夫婦を狙う敵だろう。
「きゃああっ!」
「な、何だ……囲まれてる!?」
敵の姿に気付いた若夫婦は怯え、互いを庇う様に抱き合っている。彼らを守り、敵を排除しなければ。
エルサ・リオネッロ
※アドリブ連携歓迎
ホントにアリクイだべ。
見た目が可愛くても、あれも災魔――オブリビオンには違いない。
油断しちゃだめだよね。
とにかく、ここからは騎士道の時間!だべ!
(意識を戦闘に向けて切り替え、口調や立ち振る舞いが変わる)
既に包囲されている今、独力で夫婦を逃がすのは難しい。
手荒だが、仕方がない。
剣を地面に突き立て、【エレメンタル・ファンタジア】を発動。
夫婦を囲むように氷の津波を作り出し、固定して壁とする。
鋭い氷柱で覆われたバリケードだ。簡単には手出し出来まい。
夫婦の安全を確保したら、ルーンソードで白兵戦を挑む。
伴侶も恋人もまだいないが、このエルサ・リオネッロがお相手する。かかってくるがいい。
森から現れた集団を見て、エルサ・リオネッロ(デカいケットシー(自称)・f40073)も口から思わずと言った呟きが漏れる。
「ホントにアリクイだべ」
そう、アリクイ。確かに目はぎらぎらとしていて、爪も鋭いけれど。見た目だけなら一寸マスコットっぽい可愛らしささえ感じられるアリクイ達。
「見た目が可愛くても、あれも災魔――オブリビオンには違いない。油断しちゃだめだよね」
そう、予知では若夫婦を襲ったのはこいつらの筈。ならば倒すか追い払うか――とにかくこの場の危機を脱さなければならない。
「とにかく、ここからは騎士道の時間! だべ!」
戦いへと意識を切り替えれば自然と背中が伸び、剣持つ手にも力が入る。
(既に包囲されている今、独力で夫婦を逃がすのは難しい)
囲まれてしまっている以上、まず優先されるのは若夫婦の安全。エルサは剣の柄を両手で握り、思い切り地面へと突き立てる。そこに自身の魔力を流せば次の瞬間轟音と共に広がるのは氷の津波。若夫婦を囲むように広がるそれをどうにか抑えて氷柱を突き立てたような形の壁へと変えていった。僅かに残る隙間から若夫婦を安心させるように一度振り返ると笑みを向け、すぐに向き直る。
「これなら簡単には手出し出来まい」
零れる声も先程までとは違う凛とした雰囲気を纏う。後顧の憂いが無くなれば、後は全力で剣を振るうのみ。
「伴侶も恋人もまだいないが、このエルサ・リオネッロがお相手する。かかってくるがいい!」
エルサが地面へと突き立てていた剣を抜き、ぴたりと構える。じわじわと距離を詰めて来ていた貴方の配偶者を絶対に殺すアリクイ達をまずは氷の壁から遠ざける様に横に一閃。そのままの勢いで強く踏み込み切り上げ、薙ぎ、払う。騎士を目指す少女の粗削りながらも滑らかに舞うような剣の動きは、着実にアリクイ達を捉えその数を削っていった。
大成功
🔵🔵🔵
燈夜・偽葉(サポート)
★これはお任せプレイングです★
『ぶった斬ってあげます!』
妖狐の剣豪 × スカイダンサー
年齢 13歳 女
外見 黄昏色の瞳 白い髪
特徴 長髪 とんでもない甘党 柔和な表情 いつも笑顔 胸が大きい
口調 元気な少女妖狐(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、でしょうか?)
性格:
天真爛漫年下系ムードメーカー(あざとい)
武器:
刀9本
黄昏の太刀(サムライブレイド)を手に持ち
場合によっては念動力で残り8本を同時に操る
ユーベルコードはどれでもいい感じで使います
敵の動きは見切りや第六感を生かして回避
避けられなければ武器受けで対処します
多彩な技能を持っていて、問題に対していい感じで組み合わせて対処します
「数が多いですね……」
貴方の配偶者を絶対に殺すアリクイ達が作る輪の中で、燈夜・偽葉(黄昏は偽らない・f01006)が僅かに眉を顰める。若夫婦を庇う様に立ち、既に抜き放った黄昏色の太刀を周囲に向けて牽制しながらこの状況を打開する方法を探し、目を走らせた。頭の動きに合わせてふわふわと揺れる白い髪と大きな耳が、この世界に馴染んでいるのか若夫婦の向ける信頼を込めた縋る様な視線に、安心させるよう一度笑みを向けて。
「うん、やっぱり村までの道を開くしか」
村まで逃げ込めることが出来れば、彼等は助かるだろう。そう考えた偽葉は腰に下げている手にしていた刀とよく似た姿の刀達を、念動力を使って周囲に散らばせる。
「じゃ、増やしましょうか」
相手が多いのなら、数には数を。偽葉の言葉と同時、周囲に浮いていた刀達があっという間にその数を増やしていく。周りを埋め尽くすほどになった刀達は大きく広がって、偽葉の操作に合わせてアリクイ達の動きを止めていた。
その隙に、と偽葉が走る。狙うは村への道を塞いでいるアリクイ達。走るその先で、敷設されていた地雷原を刀で地面を切る事で解除し、上がる爆発の煙の中を突っ切った偽葉が一刀の下にアリクイを切り捨てた。
「走って!」
開けた道を若夫婦を先に進ませ、自身は向かってくるアリクイ達へと向き直る。指揮者のように大量の刀達を操り若夫婦を助け、その身を盾として道を守る。
「絶対に先へは進ませない!」
力強く言い切る偽葉の方を、走る若夫婦の嫁が一度振り返る。己よりも小さなその背中が、彼女にはとても大きく見えていた。
成功
🔵🔵🔴
エダ・サルファー(サポート)
アックス&ウィザーズ出身の聖職者で冒険者です。
義侠心が強く直情的な傾向があります。
一方で、冒険者としての経験から割り切るのも切り替えるのも早いです。
自分の思想や信条、信仰を押し付けることはしません。
他人のそれも基本的に否定はしません。
聖職者っぽいことはたまにします。
難しいことを考えるのが苦手で、大抵のことは力と祈りで解決できると言って憚りません。
とはいえ、必要とあらば多少は頭を使う努力をします。
戦闘スタイルは格闘で、ユーベルコードは状況とノリで指定のものをどれでも使います。
ただ、ここぞでは必殺聖拳突きを使うことが多いです。
以上を基本の傾向として、状況に応じて適当に動かしていただければ幸いです。
貴方の配偶者を絶対に殺すアリクイ達に踏みつけられた花に目を向け、エダ・サルファー(格闘聖職者・f05398)は哀し気にため息を零す。
「頑張って咲いている花を踏みつけるなんて」
農村の生まれである彼女にとって、この村の雰囲気は馴染みのあるもので。生活の中の一寸した癒しであるだろうこの光景を台無しにするオブリビオン達の行動は許せるものでは無かった。
「もう一寸だけ待ってて、必ず無事に帰すから」
振り返らずに告げられる言葉に、若夫婦は手を取り合ってはい、と返事を返す。一見は小さな子にしか見えないエダではあるが、この場で戦う意思を見せている事できっとすごい兵士なのだろうと二人は邪魔にならぬよう必死で身を縮めていた。
「さて、と」
どうしようかな、と僅かに首を傾げるエダの様子に焦りは見えない。飛び込んできた一匹のアリクイの爪を躱し、拳で弾くとそのまま蹴り飛ばして距離を開いた。
「よし、これだ――隆起しろ!」
その場にしゃがむと地面に手をつき、力を流し込む。花畑の一部が隆起し壁を作り、若夫婦を包むように守る盾となった。
「ちょっとだけ我慢しててねっ!」
声をかけるとすぐさま立ち上がり、弾丸の様に飛び出す。駆ける勢いのままにガントレットを嵌めた拳でアリクイを殴り倒した。ぎらぎらと光る爪の攻撃は受けては危険な気配がする。幸いな事に、ドワーフであるエダからすれば身長の差もあまり無く、そこまで避け難い攻撃では無かった為にガントレットで弾き、叩き伏せて行く事で即死の爪が発動される事は無かった。
「次!」
更に一匹のアリクイを殴り倒し、エダが眼鏡越しに残る敵を睨む。数の差が有れども猟兵の技の前に、敵の優位は既に存在していなかった。
成功
🔵🔵🔴
緋月・透乃(サポート)
『今日も元気に食べて楽しく戦おうね!』
人間で22歳の女性です。
いつも元気で、強敵との戦闘、食べる、スリルを味わうことを好みます。
基本的に自分の楽しみのために行動し、敵味方問わず他人の心情等には配慮しません。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用します。
戦闘では真っ正面からの突撃を好み、負傷は気合いで耐えれば良いと考えています。
戦闘以外のことも大体気合いと力でなんとかしようとします。
脳筋です。
武器は主に『重戦斧【緋月】』を使用しますが、他の武器の方が有効そうならそちらを使用することもあります。
クロムキャバリアでも生身で戦います。
不明な点はおまかせします。よろしくお願いします。
緋月・透乃(もぐもぐ好戦娘・f02760)が可愛らしい花模様のついた頑丈そうな戦斧をどん、と地面へと突き立てる。その振動で大胆にさらされている柔らかな胸を大きく揺らしながら、透乃は声を張り上げた。
「私が相手するよー!」
朗らかな声はこの場の緊張感とはそぐわないが貴方の配偶者を絶対に殺すアリクイ達の注意を引くには十分だった。
確実に殺せそうな若夫婦よりも、手間のかかりそうな透乃を先に片付ける事にしたのだろう。明らかに狙いの変わったアリクイ達を前に透乃はぐっと柄を握る手に力を込める。若夫婦がベンチの陰に隠れるのを横目に、大きく息を吸い込んで。
「ごり押しでいっちゃうよ!」
叫んだ瞬間ぴょん、と頭頂部の髪が立ち上がる。所謂アホ毛になると同時、透乃の身体に力が漲った。飛び掛かってきたアリクイに振り上げた斧を叩きつけ、次のアリクイを逆手に持ち替えた柄で殴り、斧に繋がれた鈴をぶつけて追い払う。その全ての威力が倍増しになっているからだろうか、斧の一撃をまともに受けたアリクイは動きを止めていた。
「頑張っちゃうよ」
明るく弾む楽しげな声。まるでお気に入りの玩具で遊んでいるかのように、並の人では持ち上がりもし無さそうな重戦斧を軽々と振るいアリクイ達を叩きのめしていく透乃。全身の力を使って斧を振るう度、赤い髪が炎のように揺れ舞い上がる。爪の攻撃は全て柄で防いでその白い肌には傷の一つもついていない。透乃はオブリビオン達を前に圧倒的な強さを見せていた。
「そろそろ終わりかな」
倒れたアリクイ達が花畑の中で塵と消えていく。残るアリクイは後少し。
成功
🔵🔵🔴
禹・黄風
(目を開きつつ)…来ましたか。本当にアリクイですね。
武術とは関係なさそうですが数が多くそして夫婦を狙いたがる…無事に守り切るのは少々難儀しそうですが、ここは研鑽した武術で食い止めましょう。
戦場全体のアリクイの位置、特にここにいる一般人に対し近い個体に注意しつつUCを発動。
攻めて移動してくるアリクイ達の足元を伸縮自在の三節棍で払い、或いは強く薙ぎ払い吹き飛ばして行動妨害しましょう。
地雷原敷設されているかもしれませんから私自身が動く際は足元には注意、若夫婦にも迂闊に動かぬよう警告。
強引に詰めてきた個体には三節棍を縮め、手足を絡め取って棍を伸ばしつつ他の個体に叩き返しましょう。
※アドリブ絡み等お任せ
「……来ましたか。本当にアリクイですね」
ゆったりと休めていた身体は何時でも動く準備は出来ている。禹・黄風(武の頂を・f40009)は周囲を取り囲む貴方の配偶者を絶対に殺すアリクイ達を見遣り、すっと目を細めた。
「武術とは関係なさそうですが数が多くそして夫婦を狙いたがる……無事に守り切るのは少々難儀しそうですが、ここは研鑽した武術で食い止めましょう」
敵の位置全てを見回し、近いアリクイが飛び掛かってこないよう牽制しつつ武器を構える。
「――阻む」
ぶわりと、黄風を包む紫の炎が上がった。練り上げ可視化された闘気が彼の身体を包み、さらに大きく嵐のように広がっていく。自在三節棍を伸ばし近寄ってきたアリクイ達の足元を払って体勢を崩させ、大きく薙ぎ払って間合いを開いた。後ろにいた若夫婦が邪魔にならぬようにと、移動しようとした気配に気付いた黄風は大きく声を上げて制止する。
「動かないで下さい! もしかしたら地雷等があるかもしれません」
びくりと身を振るわせ足を止めた若夫婦にそのまま其処に居るように伝え、攻勢へと転じる黄風。アリクイ達の動きを追い、奴らが踏んだ場所を辿るようにして動き、三節棍で攻撃。その際に違う個体に向けて弾き飛ばしたり、誰も踏んでいない道を転がすようにして地雷があるなら発動させる様に誘導する。その読みは当たったのか、何か所かで爆発が起こり動かなくなったアリクイが増えていった。その後も闘気を纏わせた攻撃を繰り返し、アリクイ達を駆逐していく。
長い戦いの後。アリクイ達が塵と化して消え、残ったのは僅かに荒れた様子を見せる花畑と、震える若夫婦。
「さあ、今のうちに村の方へ」
逃げるように促せば、礼を言いながら手を取り合って走っていく。その背を見送り、黄風は警戒の度合いを強める。アリクイ達は先鋒に過ぎない。ならば、この花畑を狙った首謀者が現れる筈と信じて。
そして、森の方から何者かが現れた。
大成功
🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『サイコパスアルブスイルカ』
|
POW : 殺戮の宴人
【パリピ化ガス】を噴出し、吸引した全員を【パリピ】化し、レベル秒間操る。使用者が製作した【迷彩ヘルメット】を装備した者は無効。
SPD : 聖地製造
【オートエイム銃】【ガス手榴弾ランチャー】【殺戮工具】を備え、内部の味方は睡眠不要になる塹壕を、1日にレベルm掘ることができる。
WIZ : 殺戮AIモード
自身の【無差別殺戮プログラム】を解放し、物質透過能力と3回攻撃を得る。ただし毎秒加速する【飢えと乾き】を満たし続けないと餓死。
イラスト:橡こりす
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠クリーク・クリークフリークス」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
森の方から現れたのは。
「アリクイ達を倒すとは中々やるのである」
独特な喋り方をする、イルカだった。
「しかし、このサイコパスアルブスイルカ様が来たからにはこの場所を制するのは我々となるのである!」
堂々たる態度で言い切るイルカ、こいつが全ての元凶のようだ。
この村の平穏を守る為に、必要な戦いは後一つ。
相沢・友子
注意を引き付けるために恋人のフリ。グラスラットは、お父さんの魂の分身。いちゃラブしよう。視界の端にイルカが居たような気がしたけど、二人だけの花畑だよ。
指輪サイズの花の冠作ったよ。頭に乗せてあげるね。
私のは左手の薬指に。ずっと一緒。
困った顔しないでよ。気持ちは本物だよ。
イルカは配偶者に興味ない?
でも二人のじゃまは、させないよ!(ちょっぴりハイになるね。パリピ効果残ってるかも)
UC死神戦車召喚(悪路走破)で、塹壕だろうと鉄条網も土豪も妖怪死神パワーで蹴散らして駆け抜けるよ。
二人っきりの未来に向けてのハネムーン。
…グラスラットは、分身だけど、お父さん本人じゃない?知ってたけど。今は予行練習させてね。
「綺麗だね」
相沢・友子(水使いの淡水人魚・f27454)は座った膝の上にグラスラットを乗せ、花畑を楽しんでいた。呼び出したグラスラットは彼女の父親の魂の分身、大切な存在。視界の端にイルカが居たような気がするけれど、気にしない。
「花の冠作ったよ。頭に乗せてあげるね」
小さな白い花を編み込んで、指輪サイズの花冠を作りグラスラットの頭に乗せる。もう一つ作った花冠は自身の左の薬指に。ちち、と小さな鳴き声を上げる背中を、指輪をつけた手でそっと撫でる。
「おい、聞くのである」
「ずっと一緒。困った顔しないでよ。気持ちは本物だよ」
もっと二人だけの世界に浸っていたかったけれど、甘い空気の中に聞き慣れない声が混ざって友子は顔を上げた。
「イルカは配偶者に興味ない?」
「配偶者だと、その鼠がであるか?」
問いかける声に、友子はむうっと眉を寄せる。風に乗ってサイコパスアルブスイルカが放つパリピ化ガスが流れてきたような気がするがそれも気にしない。
「ただの鼠じゃない――二人のじゃまは、させないよ!」
ちょっぴりハイな言葉は、パリピ化ガスの効果、かもしれないが。
「さあ、地を駆けるのは、首なし馬8頭引きの死神戦車だよ」
ばっと伸ばした手の先に、姿を現すのはデュラハンから借り出した死神の馬車。さっと騎乗し、手綱を握ると首無し馬が勢いよく走りだす。鈍い地響きの音を立て、駆ける馬車はどんな障害物も気にせず走る。
「二人っきりの未来に向けてのハネムーン」
真っ直ぐに走り出したため、途中で道を塞ぐような場所取りをしていたサイコパスアルブスイルカを轢いたような気もするけれど、何も気にしない。ちょいちょい、とグラスラットが袖を引くのに合わせて友子は視線を下へと落とす。
「……グラスラットは、分身だけど、お父さん本人じゃない?知ってたけど。今は予行練習させてね」
今だけ。一寸だけ、甘い気分のままでいさせて欲しい。そう思いながら友子は手綱を操り花畑を駆け抜けていった。
大成功
🔵🔵🔵
ミルナ・シャイン
貴方が全ての元凶ですのね!可愛い顔して、新婚夫婦(と、自分と妄想彼氏)の甘~いラブラブタイムを邪魔するなんてどういうつもりですの!?
故郷のグリードオーシャンではイルカさんよく見ましたし良いお友達だったのですけれど…どうやら貴方とは仲良くなれそうにありませんわね、残念ですわ。
せめて同じ海の生き物の能力で骸の海に還して差し上げますわ。
ホエール・スプラッシュの潮吹きで敵を空高く吹き上げる。塹壕は掘らせませんわ、花畑が荒れてしまいますもの。
その上で自分も潮吹きで舞い上がり落下の速度も利用した斧の【重量攻撃】を頭上から叩き込んで頭の迷彩ヘルメットを【叩き割り】ますわ。
ヘルメットない方が可愛らしくってよ!
ミルナ・シャイン(トロピカルラグーン・f34969)は怒っていた。
「貴方が全ての元凶ですのね!可愛い顔して、新婚夫婦(と、自分と妄想彼氏)の甘~いラブラブタイムを邪魔するなんてどういうつもりですの!?」
消えてしまった妄想彼氏への想いが溢れ感情の赴くままにびしり、とサイコパスアルブスイルカへ指を突きつける。
「この土地を明け渡すなら勝手にラブラブでも何でも好きにすれば良いのである」
返された言葉に、分かっていないとミルナは首を振る。この美しい花畑だからこそ、甘い雰囲気を楽しめたのに別の場所で等と言われても納得できるはずが無い。
「……故郷のグリードオーシャンではイルカさんをよく見ましたし、良いお友達だったのですけれど……どうやら貴方とは仲良くなれそうにありませんわね、残念ですわ」
首を振り、ため息を零したミルナがすうっと目を細める。どこか冷たく変わった空気に、サイコパスアルブスイルカはその場で塹壕を掘ろうと工具を取り出したのだけれど。
「せめて同じ海の生き物の能力で骸の海に還して差し上げますわ」
言葉と共に放たれたのは、抉る様な角度で下側から突き刺さる潮。その勢いはサイコパスアルブスイルカの動きを止め、上空へと吹き上げてしまう。
「塹壕は掘らせませんわ、花畑が荒れてしまいますもの」
慌てるサイコパスアルブスイルカの耳に届く、ミルナの声。響く方を見上げた視界に映る、空よりも煌めく青。青い髪を靡かせ自身もホエールスプラッシュで舞い上がったミルナが振り下ろした青い刃を持つ斧が、サイコパスアルブスイルカの迷彩ヘルメットを叩き割る。
「ヘルメットない方が可愛らしくってよ!」
落下するサイコパスアルブスイルカの目に映ったのは、青い空と斧を振り下ろし晴れやかに笑うミルナの青い瞳。重なる青に圧され、地上へと叩きつけられる。
大成功
🔵🔵🔵
レイン・ファリエル(サポート)
『さぁ、貴方の本気を見せて下さい』
人間のサイキッカー×ダークヒーローの女の子です。
普段の口調は「クールで丁寧(私、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」、機嫌が悪いと「無口(私、アナタ、ね、よ、なの、かしら?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。
性格は落ち着いてクールな感じのミステリアスな少女です。
人と話すのも好きなので、様々なアドリブ会話描写も歓迎です。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
「お前も、邪魔しに来たのかである」
ヘルメットを失ったサイコパスアルブスイルカは、花畑に姿を現したをレイン・ファリエル(クールビューティー・f17014)を睨みつける。しかし、彼女はその視線をさらりと受け流して。
「ええ、勿論。だってそれが猟兵というものですから」
敵を退け、この地を解放する。そう願われたからこそ、自身はここに居るのだと。当たり前のように言い切る姿は凛として美しい。ドレスの裾を翻し踊るように足を進めるレイン、その手の中に小さな光が生まれ花畑の中を流れていく。
「太古の精霊たちよ、その身に秘めた多大なる魔力を敵へ放ちなさい」
指揮者の様に踊る指先が光の線を描き、その光が人の形を為して。
『我を呼んだか、娘よ』
「ええ、お手伝いして下さいませ」
光が緩やかに色を消し、そこに残ったのはかつて真理を極めし偉大なる魔術師の霊。レインの呼びかけに答え、杖を構えれば火花を散らした魔力の塊が宙に浮かぶ。
「――殺戮AIモード起動」
先に仕掛けたのはサイコパスアルブスイルカ。無差別殺戮プログラムを起動し、攻撃力を上げるトレインたちに向かって突進してくる。
『させぬぞ』
しかし、既にレインの側には膨大な魔力を持つ魔術師が居る。練り上げた魔力を放つと網と為し、サイコパスアルブスイルカを捕らえ雷を全身に叩き込んでいく。
「ぐああああっ!!!」
閃光を放つ網に締め上げられるサイコパスアルブスイルカにレインが近付き、更に自身の魔力を魔力の網へと重ねて攻撃力を増す。
「貴方の目論見は此処まで、という事です」
真っ直ぐに見つめる瞳の青に、サイコパスアルブスイルカは吸い込まれそうな感覚を覚え慌てて目を逸らした。
成功
🔵🔵🔴
禹・黄風
アリクイにイルカ…見た目は油断してしまう方もいるかも知れませんね。
ですがその纏う気配から邪悪さは感じ取れます…アリクイ以上に黒い氣を。
悪には鉄槌を、オブリビオンには滅びを…参ります。
距離を取りつつ三節棍を伸ばし叩きつけ攻撃します。
ガスの散布…吸うとまずい気配がします。
UCを起動し逆風を叩きつけガスの拡散速度を低下、停止させましょう。
気体であるなら強風の影響を受けないことはない筈、限界まで減速させてその間に叩きのめしましょう。
フレイルのように遠心力を活かし、氣で操作した風で更に加速させ…真上から全力で打ち据える!
その際に迷彩ヘルメットを弾きこちらに絡め取れたなら念の為装着。
※アドリブ絡み等お任せ
「アリクイにイルカ……見た目は油断してしまう方もいるかも知れませんね」
可愛らしいとも言える姿のオブリビオン達に、警戒を解かぬよう改めて気合を入れ直す。禹・黄風(武の頂を・f40009)は目前に浮かぶサイコパスアルブスイルカを見て、目を細める。その理由は。
「ですがその纏う気配から邪悪さは感じ取れます……アリクイ以上に黒い氣を。悪には鉄槌を、オブリビオンには滅びを……参ります」
「勝つのはこちらである」
三節棍を構える黄風と攻撃の機会を狙うサイコパスアルブスイルカ。張り詰めた空気が辺りを包む。仕掛けたのはサイコパスアルブスイルカ、口を膨らませ、吐き出したガスが黄風を狙う、が。
(ガスの散布……吸うとまずい気配がします)
「――大気掌握」
黄風の身体から巻き起こる闘気が黄金の龍となり、龍を包む暴風がガスを押し流し黄風には届かせない。気体であるなら強風の影響を受けないことは無いと考えた黄風はガスを包むように風を舞わせ限界まで減速させてしまう。
「今が好機」
黄風が三節棍を構え、飛び上がる。その背を風が押して勢いを増し、その速度は既に神の領域。サイコパスアルブスイルカが見上げた時には、既にその目前に三節棍が迫っていて。
「うわああああっ!!!!」
全力で叩きこまれた一撃が、サイコパスアルブスイルカの最期となった。受けた攻撃の勢いのまま地面へと叩きつけられ、その身体が一度大きく跳ねると動きを止める。そして、未だ吹き荒れる暴風の中で次第に崩れ塵となり、流れ去っていった。
「終わりました、か」
黄風が大きく息を吐くと、龍が姿を消していく。次第に風が止み、辺りを見回せば花畑は多少荒れたものの美しい姿を保っていた。村の方からこちらを見ているのは、狙われていた若夫婦だろうか。黄風は被る笠の縁を軽く上げると、そちらへ向けて一度大きく手を振った。
大成功
🔵🔵🔵