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【妬鬼姫戦線A1】第3話 ゾンビ一掃作戦と幼い帝

#アナザープレヱス・リフレイン #妬鬼姫戦線A1

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#アナザープレヱス・リフレイン
#妬鬼姫戦線A1


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 迎賓館では、かつてないくらい賑やかになっていた。
「折角だから、ここを住みやすい場所にしようと思って!」
 そういうのは、笑顔を振りまく晴美だ。
「床じゃ冷たいからね、近くの壊れた家から、畳を貰ってきて、敷いていくのもいいかなって」
「それじゃあ、私は炊き出しをするわね」
 桜子もやる気だ。
「けど……食べ物、少ないんじゃ……」
 そうキヨが指摘すると。
「それには及ばないよ。我々、桜塚特務部隊が物資調達を兼ねた『ゾンビ一掃作戦』をするからね」
 キヨの後ろで声をかけてきたのは、部隊の隊長、重造だ。
「ゾンビ一掃作戦?」
「我々でこの辺一帯のゾンビを殲滅してくる。そうすれば、不足気味の物資も得られるだろうし、この周りの安全になるだろうからね。ただ……そのためにはちょっと人数が足りなくて、一般からも協力をお願いしているよ。まあ、主に後方からの支援になるがね。前線で戦えるのであれば、ぜひ力を貸して欲しいところだ」
 その流れで、迎賓館にいる者達に協力を仰いでいる様子。その中に、一般人の一人として部隊に加わる海斗の姿もあったのであった。

「二度目のリフレイン、お疲れさまでした。今回のリフレインも重要なものとなりそうです」
 そう告げるのは、響納・リズ(オルテンシアの貴婦人・f13175)だ。
「前回の活躍により、迎賓館にいる人々や桜塚特務部隊の方々には、軽いワクチンがなされています。ですが、直接接種したわけではないので、過信はしないよう、引き続き、ゾンビからの襲撃等は気を付けてください」
 だが、何もしないよりは、格段に良い。その効果は過去の歴史にあった百合の死が覆されたことによって、しっかり証明されている。
「それと、今回は二手に分かれて、活動をお願いしたいのです。一つは『ゾンビ一掃作戦』に参加して、桜塚特務部隊をフォローしていただきたいのです」
 軍隊ではあるが、それでもゾンビ相手には、少々火力不足である。それを補っていただきたいとのこと。
「それと、迎賓館の内部を住みやすい環境へと変えていくそうです。そちらのお手伝いもお願いしたいです」
 こちらは、戦力がなくとも手助けできる部分だろう。迎賓館の環境が良くなれば、今の暮らしをよりよく快適にできるはずだ。そうすることで、迎賓館にいる者達の不満を少しでも解消して、今回の事件解決までの流れを作りたい……そういうことらしい。
「どちらも大事な部分ですので、皆様、手分けして行ってください。皆様の活躍を期待しておりますわ」
 そういってリズは、猟兵達を現地へと送るのであった。


 一方、そのころ。帝国ホテルでは、帝のお付きの者達が集まって話をしていた。
「やはり、今日も食べてくださらなかったか……」
「命が助かっただけでもよかったのに、このままでは、幼い帝まで……」
 不安はそれだけではない。
「それに……回収できなかった『三種の神器の一つ』が皇居に残っている。その回収も急がないと……」
「そのためには、亡くなった皇后様を見つけないとな……」
 その話を、偶然、立ち聞きしてしまった狐々愛・アイ(愛は優しさ、愛は力・f36751)は、眉を顰める。
「帝様は……ごはんを食べていない? それに、サンシュノジンギ、とは一体……?」
 どうやら、アイにはまだまだやるべきことがあるようだ。アイは、そのまま彼らに見つからないよう、その場を後にしたのだった。


柚葵チハヤ
 はい、柚葵チハヤです。遅くなりましたが、アナリフ第3話のお届けです。
 今回は、ゾンビ一掃作戦と、迎賓館の活動、そして、帝の対応の3本柱で進めていく予定です。

 今回参加できるのは、前回に引き続き、【コンバート】【猟兵】の方となります。この方であれば、今回からの飛び入りでも問題ありません。但し、前回も書きましたが【イマジン】【アナザー】の参加は非推奨とさせていただきますので、ご了承ください。

 今回も選択肢を用意しておきますね。
(1)ゾンビ一掃作戦。
 桜塚特務部隊と一緒にゾンビを退治しながら、必要物資の調達に向かいます。ここには、涼介、海斗、重造が参加しています。

(2)迎賓館で活動。
 迎賓館の居住空間をより良いものに変えていきます。今は床の上で寝ている方もいるようです。また、暖かい食べ物は口にしていないようなので、そういうものを運んでくると喜ばれるかも? ここには、晴美、桜子、キヨがいます。また、桜塚特務部隊の本部には、グラウェルとカレンがいます。

(3)帝をなんとかしよう隊。
 帝国ホテルで帝の為に活動する選択肢となります。アイさんは、許可なくとも謁見が可能です。また、アイさんと一緒に行動することにより、謁見が可能です。アイさんは誰かと一緒に行動することになるかもしれませんので、心づもりをお願いします。

(4)それ以外の活動を。
 上記以外の活動を行います。場合によっては良い活動になるかもしれませんし、あまり良い結果になる可能性もあります。ただ、現時点で立ってないフラグがいろいろありますので、その辺を攻めてみるのもありかも?

 あ、それと上記の選択肢ですが、番号だけでも問題ありません。プレイングの節約にどうぞ。その分、改行とか見やすくしていただけると助かります。
 また、複数で参加する際は、お相手の名前やID、グループ名の記載をお願いしますね。

 それでは、アナリフの熱いプレイング、お待ちしていますね!!
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第1章 日常 『プレイング』

POW   :    肉体や気合で挑戦できる行動

SPD   :    速さや技量で挑戦できる行動

WIZ   :    魔力や賢さで挑戦できる行動

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

アルフィナーシャ・ミェーチ
(4)
同行者:アルフィンレーヌ・ティタンルミエール(f28065)

リフレインの与える影響について、調べたいことがあり、アルフィンレーヌに依頼する

元の歴史では、いるはずの場所に自分がいなかった。しかし、執事のヨハンの反応から、少なくとも、自分がリフレインしてくるまでは、存在したことは間違いない。本人同士は互いに認識できないのか?すべての時間、世界において、同一人物は一人しか存在しえないのか?

アルフィンレーヌへの依頼は、自分を見つけてもらうこと。もし、いたなら、手助けしてあげて欲しい。いなければ、戻って報告をお願いし、次の段階に入る。
「アルフィンレーヌ様。何卒、よしなに」

アドリブ、絡み歓迎


アルフィンレーヌ・ティタンルミエール
称号:I0014
(4)
同行者:アルフィナーシャ・ミェーチ(f39600)

アルフィナーシャの依頼を受け。この時代にいるはずの、アルフィナーシャを探す。本来の歴史であれば、帝国ホテルへ移り、帝に会っているはずだが、既にその役は他の者に変わっている。まず、迎賓館で探す。いなければ、道中、ゾンビを掃討しながら、各所を巡り、探索をする。

「まかせてね。だけど・・・あなたとって、必ずしもいい報告になるとは限らないわ。知らない方がよかった。と、いうこともありうるわ。それでもわたしはありのまま全てを話す。それがどんな残酷な内容であっても。それを恐れるならば、今のうちにやめておくのよ」

アドリブ、絡み歓迎



◆この世界のアルフィナーシャを探せ
 リフレインの与える影響について、アルフィナーシャ・ミェーチ(美徳令嬢・f39600)は、調べたいことがあった。
「元の歴史では、いるはずの場所にわたくしはいませんでしたわ……」
 しかし、執事のヨハンの反応から、少なくとも、自分がリフレインしてくるまでは、存在したことは間違いない。
「本人同士は互いに認識できないのでしょうか? それとも、すべての時間、世界において、同一人物は一人しか存在しえないのでしょうか?」
 その疑問を解決するために、アルフィナーシャは、現地で出会った一人に相談を持ち掛けた。
「アルフィンレーヌ様、ひとつ相談があるのですけれど……」
 可愛らしい外見を持つ神、アルフィンレーヌ・ティタンルミエール(ユルティムママン・f28065)へと。

「そは生命の煌き、そは魂のささやき……星の光よ。まばゆき始原の光によりて、邪なる敵を滅せよ!」
 今、アルフィンレーヌは帝都にいた。既にアルフィナーシャから依頼を受けて、迎賓館での調査は完了済み。
 結果は、アルフィナーシャは『いなかった』。
 そのため、その捜索範囲を外へと拡大させていた。
 というわけで、目の前に現れたゾンビを一網打尽にしているのである。
「1体1体は、さほど強くはないけど、こんなに大量に出てきたら、一般人には手に余る敵よね」
 アルフィンレーヌであれば、フルーヴ・エトワールで一気に殲滅できるが、そんな力のない一般人が囲まれたら、そこでジ・エンドだ。
「それにしても、このゾンビって……どこから来てるんだったっけ?」
 後で確認した方がいいかなと思いながらも、ティータイムを過ごしつつ、今度は帝国ホテルへと向かうのであった。

 ちなみに、依頼を出した本人は迎賓館の一室にて待機中である。
 時間は少し遡る。
「アルフィンレーヌ様には、この『時代』の、わたくしを見つけてきてほしいのです」
「今のあなたではなくて?」
 その言葉にアルフィナーシャは力強く頷き返す。
「この時代のわたくしは、まだまだ幼い子供でしたわ。もしいたのなら、手助けしてあげて欲しいのです。いなければ、戻って報告をお願いしたいです」
 その言葉にアルフィンレーヌは、いつにもなく、神妙な顔を浮かべていた。
「ええ、まかせてね。けど……あなたとって、必ずしもいい報告になるとは限らないわ。知らない方がよかった……と言う事もありうるわ。それでもわたしはありのまま全てを話す。それがどんな残酷な内容であっても。それを恐れるならば、今のうちに……」
「いいえ、恐れはしません」
 どうやら、アルフィナーシャの覚悟は既に決まっているようだ。
「アルフィンレーヌ様。何卒、よしなに」
「わかったわ。あなたのその覚悟を持って、探してくるわね」
 ぺこりと頭を下げるアルフィナーシャに見送られ、アルフィンレーヌはこの時代のアルフィナーシャを探しに向かったのであった。

 過去の事件では、帝に謁見したのはアルフィナーシャだった。
 だからこそ、帝国ホテルにいると思っていたのだが……。
「そんな子供、ここには来ていないな」
「そう……残念ね」
 受付でそう言われても、信じられない。ヨハンとメイドのハンナは、今は迎賓館にいる。それを考えれば、迎賓館にいてもおかしくないのであるが、既にいないことは確認済み。今度はアルフィンレーヌが直接、ホテル内部を捜索。帝のいるフロアは、こっそり窓から確認したが……それらしい子供の姿を見つけることはできなかった(代わりにアイがいるのが見えたが)。
「……そうなると、他の場所も探さないと」
 学校、百貨店……あらゆるところを一通り見てきたが……結果はやはり『見当たらない』だった。
「これって……どういうことなのかしら?」
 不思議に思いながらも、へとへとになって帰って来たアルフィンレーヌは、そのことをアルフィナーシャへと報告したのであった。



※調査結果「この世界の自分は存在しない?」を獲得しました。後程、獲得リストをご確認ください。
 なお、この結果は【コンバート】の方、限定のものであり、「この世界に今のアルフィナーシャ(自分)が存在する」のであれば、「過去のアルフィナーシャ(自分)は存在しないらしい」というのが判明しました。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

山田・ふわ
(1)

ふわは前回の探索で手に入れた写真入りロケットペンダント(I0020)を太助さんに渡す。
その後、太助さんとのやり取りで緩んだ頬を叩き、すぐに真顔へ。
「よし……。太助さんと子供達の為にも戦わなきゃ。鬼斬丸も手伝ってくれる?」
鬼斬丸が頷いてくれたような気がする。
ふわは微笑んで、「それじゃあより強くなるための修行だね!」と鬼斬丸でゾンビ達をあっという間に倒していく。決戦に備え、休む暇なく。
修行をしつつ、ゾンビサンプルの回収も忘れない。次々とゾンビ達の身体の一部を迎賓館に届けては狩りに出ていく。
また、周辺に妬鬼姫や不審なものがないか隈なく探す。灯台下暗しという言葉もあるのだ、念のため。


役所・太助
出発前
ふわさんは危険な戦場に行かせたくない太助、口論も辞さない勢いで止める。でも最終的には平和のためそれぞれの場所で戦う決意をし、熱く抱擁して出発

(2)
都内各区長に不足物資の要望を聞き取り、逆に余剰物資の提供や館内防犯、自治に協力を求める
具体的内容は前作アナプレ第三話の太助行動の通り

面倒だ負担だという不満に対し、今の安全は特務部隊のお陰だが彼らはギリギリで、彼らが崩れたら危機は確実、命を張ってくれてる彼らのためにもまずは自治の向上により負担軽減を、そしてこの避難所が出来る彼らの支援を、と熱弁

【災害対策本部の指揮経験】を発動
住民は未経験の危機を、自分は確かに経験した故の説得力を持って伝える



◆ペンダントの行方とそれぞれが選んだ道
 ぱたぱたと軽い足取りで、山田・ふわ(人間のデスブリンガー・f39711)は、大好きな旦那様を迎賓館で見つけた。
「太助さーんっ!!」
「おお、ふわ! ここに来てたでござるか」
 嬉しそうに胸に飛び込んでくるふわを優しく抱き留めるのは、ふわの夫の役所・太助(人間の公務員・f39613)だ。
「あのね、太助さんに渡したいものがあるの」
 そういって、ふわは大切に首に下げていたペンダントを外して、太助に手渡してきた。
「これは……」
「写真が入るペンダントなんだって! だからね、ふわ、もう入れておいたんだ!」
 慣れた手つきでぱかっと開くと、そこにはふわ達、家族の写真が納まっていた。ちなみにとっても綺麗なカラー写真なのは、ここに来る前にカレンにお願いして既にある写真から、このペンダントに入るサイズにしてもらったからだ。
「もらってしまって……いいのでござるか?」
「うんっ! これ、太助さんのためにもらってきたんだもん。受け取ってくれなきゃやだよ?」
 上目遣いに、ちょっと不安そうなふわを、太助は笑顔で答えた。
「ありがとう、ふわ……本当に嬉しいでござる……」
 と、そこで思い立った。
「そういえば……どうして、ふわはここに?」
「うん、これからゾンビを一掃するって聞いたから、それに参加するんだよ」
「そ、それはいかんでござるっ!!」
 滅多に荒立てない声に、ふわはびくっとする。
「とっても危険な場所でござる。どうなるかわからないでござるよ!!」
 たとえ、既にワクチンを打って、大丈夫だと言われていても……それでも不安はぬぐい切れない。
「うん、わかってるよ。でもね」
 ふわは真剣な眼差しで続ける。
「もしかしたら、ふわのママ……ううん、お母さんがいるかもしれない。そうだったら、ふわ、止めたいんだ。それに、ゾンビがいっぱいいるのは、皆も不安だろうしね。それにふわには鬼切丸があるから、大丈夫だよ」
「ふわ……」
 もう心を決めているようだ。ここまで覚悟を決めているのであれば、太助に止められることではない。
「それならふわ。それがしと約束でござる」
「約束?」
「必ず、ここに……家族のいる家に帰ってくること」
「ふふ、心配性だね。もちろん、ちゃんと帰ってくるよ!」
 太助とふわはそれぞれの小指を搦めて、約束を誓ったのだった。


 太助はふわと別れて、さっそく、迎賓館から仕事を始めた。
 都内各区長に不足物資の要望を聞き取り、逆に余剰物資の提供や館内防犯、自治に協力を求めていく。状況が状況なので、最優先は人命なのは否めないが、どの区長からも協力を得られたようだ。前回よりも少し手こずったのは、あの時いた仲間がいないからかもしれない。
「後はここでの支援を……」
 協力を取り付けた足で、今度は迎賓館にいる者達の聞き取りを行っていく。
「なんで面倒なことをしなくっちゃいけないんだ!」
「私達に負担ではないの?」
 不平不満を述べる避難者達に、太助はふうっとため息を零すと。
「今の安全は、特務部隊の皆が頑張ってくれているお陰でござる! だが……皆にはわからぬだろうが、彼らの状況はギリギリでやってくれているでござるよ。彼らが崩れたら危機は確実。そこまで命を張ってくれてる彼らのためにも、まずは自治の向上により彼らの負担軽減を、そしてこの避難所が出来る彼らの支援をしようではござらんか!!」
 いつにも増して熱弁したのは、自然に|災害対策本部の指揮経験《クライシス・オペレーション》を発動してしまったからかもしれない。だが、そのお陰か、そのことを知らなかった人々がそれを知り、協力したいと言ってくれた。どうやら、状況を知らなかったから不平不満を述べてきたようだ。
「大丈夫でござるよ。きっとこの状況はすぐに収まるでござる」
 知っているからこその言葉。太助は、人々に寄り添いながらも、希望を持ちながら、迎賓館の内部を良くしていくのであった。


 そして、ふわの所でも。
 ――ぱちんっ!!
 これはふわが気合を入れるために自ら頬を叩いた音だ。
「よし……。太助さんと子供達の為にも戦わなきゃ。鬼斬丸も手伝ってくれる?」
 返事はないが、頷いてくれた気配をふわは感じ取った。思わず笑みがこぼれる。
「それじゃあ、より強くなるための修行だね!」
 慣れた手つきで鬼切丸を引き抜くと、傍にいる桜塚特務部隊の人達ともに、ゾンビ一掃を開始するのであった。

 また1体、いや、2体?
 ふわの奮闘は、特務部隊の隊員達が目を見張るほどだった。
「えっと、これって……確か、回収しないといけないんだよね?」
 特務部隊の者達は、放っておいていいと言っていたが、ふわにとっては大事なサンプルだ。これをグラウェルに届ければ、更に研究が進むのだから。
「えいえい、やーーっ!!」
 と、たくさんぶっ倒して、ふと気づいた。
「……あれ? 前ってこんなにゾンビ、たくさんいたっけ?」
 確か前は、さほど時間をかけずに掃討できたように感じた。それはゾンビが引いたのかそれとも、数が少なかったのか。
「あ、でも後でまたいっぱい出てきたけど……ん? それにしても多くない?」
 ふわは首を傾げつつも、ゾンビの回収を増やしていく。
 最終的には、これ以上、ゾンビはいらないとまでグラウェルに言われたので、回収はそこまでとなった。
 なお、ゾンビ一掃には、前回よりも倍の時間がかかったことも記しておく。


「太助さーん、ふわ、帰って来たよーっ!!」
「ふ、ふわっ!! ち、血だらけじゃないでござるかっ!!」
「え? これ全部、ゾンビの……」
「いいから、医務室に行くでござるよっ!!」
 少々、誤解もあったが、二人はそれぞれの場所でしっかりと役目を果たしてきたのだった。
 それと、血は本当にゾンビの血でふわの怪我は擦り傷程度だったことも記しておく。


※アイテム「写真入りロケットペンダント」の所有者がふわさんから、太助さんへと変更されました。後程、獲得リストをご確認ください。
 今後はペンダントの使用は太助さんのみとなりますので、ご注意ください。アイテム化も可能です。よければどうぞ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ベスティア・ジェヴォーダン
(4)皇居探索

「前の時と同じことをしていても、また同じことになるだけだ。今回は前より上を目指すぞ」

皇居に神剣や神器そのものやそのありか、鬼やゾンビのの情報を探しに行く。
できればついでにスポイルゾンビや鬼の血液や組織を回収。

皇居で『小さな仲間たち』を使い、カラスやネズミ、虫(ゴキブリ!)などを動員して、
神剣や神器、またはその情報を捜索する。
さらに周辺を警戒し、ゾンビや鬼の不意打ちを防ぐ。

前回の時は后の部屋から続く隠し通路の先のくぼみに勾玉があった。
今回もまずはそこを探しに行き、そこになければ他の場所を探す。

最優先はアイテムや情報の回収。
次点でスポイルゾンビや鬼の血液や組織の回収。
回収できれば帰還



◆皇居での探索にて
「前の時と同じことをしていても、また同じことになるだけだ。今回は前より上を目指すぞ」
 その強い気持ちを抱いて、ベスティア・ジェヴォーダン(破滅的な料理人?・f39599)は、単身、皇居にやってきた。
「…………」
 一度、ゾンビを蹴散らしていこうと思っていたのだが、かなりの数が残っていた。
「流石にこれは無理」
 引き返そうとしたところで、皇居に設置されている換気口を見つけた。大人でも入れるくらいの大きなものだ。
「あそこなら……!!」
 さっそく、そこに飛びつき、扉を開いて中へと潜入していく。換気口に繋がっているところは、限られていたが、幸いにもベスティアが目的地としていた后の部屋に繋がっていた。他にも繋がっていた所は、かつて妬鬼姫と戦ったホールと、厨房。それに警備をしていた者達が使っていただろう詰所に繋がっていた。
「ここがカメラのついた監視室だったらよかったのに……」
 詰所の黒板には走り書きで、敵襲来を告げる文言が書かれている様子。それと、使われなかったであろう、緊急を知らせるベルのボタンも見えた。
 これをいち早く押せば、もしかしたら、ゾンビを攪乱させるかもしれないが……今は、ベスティア一人だ。危険なことは避けるべきだろう。
 道を戻って、今度は后の部屋の部屋へ。かなり荒らされた様子であったが、そこに一冊の本を見つけた。
 皇后の日記のようだ。

『〇月×日 事あるごとに、晃仁様はあの言い伝えをあの子に教えている。この時代に鬼なんて、あるわけないのに。けれど、何事も用心し、備えることは大事ではある。三種の神器に月詠と鬼切丸……その全てが揃えば、鬼を倒すことが出来る。それよりも私は、晃仁様が連れてきたグラウェルという人物が気になる。晃仁様は気にしていないようだったが、私は彼を逐一見ておこう。晃仁様を支えるためにも、些細なことでも見逃さないように』

「これは持っていこう」
 念のためにとそれを腰に差して、持っていく。と、足元に事前に|小さな仲間たち《リトル・ファミリア》で、この皇居内を調べてもらっていた。
「キキキッ!!」
 ネズミがベスティアを地下へと案内していく。すると、そこには亡くなった皇后と、穴のくぼみにある八尺瓊勾玉を見つけることが出来た。
 それらを回収すると、ベスティアは一度、戻ることにする。
「次にここに来るときは……苦労するかもしれない」
 だが、複数を一気に相手取る力で、複数人で向かえば、何とかなるかもしれない。
 決戦は近い。
 しかし、その決戦に必要なものが、いくつか欠けていることにベスティアは、不安を感じずにはいられなかったのだった。


※アイテム「八尺瓊勾玉」「皇后の日記」を獲得しました。後程、獲得リストをご確認ください。

大成功 🔵​🔵​🔵​

狐々愛・アイ
ぼくは帝国ホテルに留まります……このまま戻る訳にはいきませんからね。

帝様に謁見しましょう、他の方の同行も勿論構いません。帝様がお許しになるなら、情報の隠し立ても無しです。

「再びお目にかかれて光栄です、帝様!早速なのですが……ぼく、お付きの方々の話を偶然聞いてしまいまして」
礼儀正しく、かつ固くなく。求められているのは臣下の礼ではない、そんな気がしますので。

「三種の神器、とはなんでしょうか。何か特別な意味があるのなら、教えて頂きたいのです」
帝都の伝承には詳しくありません。不勉強と思われないか心配ですが……事実なので仕方ないですね!

「それと、帝様。何日もご飯を召し上がっていないのだとか。何か、お辛いことがあったのでしょうか……?」
亡くなられた、と聞いた皇后様のことが関わっているなら……ぼくに出来るのは、その悲しみを受け止めることだけです。

「……帝様。ぼくに、何か出来ることはありませんか?」

重造隊長がぼくを帝様に引き合わせたのには、意味があるはず。
帝様の助けになれるよう、微力を尽くしますとも。



◆帝との謁見
 万が一、誰かが来るかと思ってはいたが誰も来なかったため、狐々愛・アイ(愛は優しさ、愛は力・f36751)は、一人で帝に再度の謁見に臨むこととなった。
「また来てくださったんですね。待っていましたよ」
 幼い帝は嬉しそうに、来てくれたアイを応接間のソファーへと招いていく。
 どうやら、帝にとってアイは、同年代の友達のように映っている様子。
 アイは勧められた席に座って、さっそく。
「再びお目にかかれて光栄です、帝様! 早速なのですが……ぼく、お付きの方々の話を偶然聞いてしまいまして」
 そのアイの言葉に、帝の後ろに控えていた者達が騒めく。帝は静かにするように彼らに指示をし、アイに続きを促す。
「三種の神器、とはなんでしょうか? 何か特別な意味があるのなら、教えて頂きたいのです」
「へ、陛下に失礼だぞ!!」
「陛下、こいつに教える必要はありませんぞ!!」
 後ろに控えていた従者達が口々に帝を止めようとするが。
「それは僕が……いえ、私が決めることです。それに……アイはこう見えても優秀な戦士だと聞いています。だとすれば、正しく伝えるべきでしょう」
 そう前置きして、帝はアイに話しかける。
「アイの言う、三種の神器とは、『草薙の剣』と『八咫鏡』、そして『八尺瓊勾玉』……それらは、代々皇室に、我々帝に王位継承と『我が国の泰平を願うために』使用するものです」
「もしかして……それがこちらに?」
 帝は首を横に振って、続けた。
「『草薙の剣』と『八咫鏡』は、ここにありますが……『八尺瓊勾玉』は私の母が持ち運び……恐らく途中でゾンビに襲われたようです。父も……私を逃がすために犠牲となってしまいました……」
 その言葉にアイは悲痛な表情を浮かべた。だからこそ、帝は食べることなく悲しみに暮れていたのだとアイは理解した。
「それでは、なおのこと食べてくださらないといけませんね。帝様の御父上と御母上は、あなたを生かすために役目を果たされたのですから」
「アイ……でも、私は……」
 近くにあった茶菓子を一つまみして、開いた帝の口の中にぽんと入れた。
「甘いものは人の心を元気にさせると聞いています。嫌いではないでしょう?」
「……ええ、甘くて……美味しいです」
 ぽろりと零した涙。そのまま嗚咽を伴った涙を落して、帝は久しぶりにその気持ちを表に出したのだった。

「落ち着きましたか?」
「……ええ、すみません。取り乱してしまいました」
 しかし、その一口のお陰で、帝の気持ちは幾分変わったかのように感じられる。
「……帝様。ぼくに、何か出来ることはありませんか?」
 きっとそれは、重造が仕向けたことだと思うから。
「では……有能な戦士として、アイにお願いしたいことがあります。この帝都にある神社に赴き、『|月読《つくよみ》』という脇差しを受け取ってきて欲しいのです。ただ……その神社にこちらからコンタクトを取っていますが、応答がありません。恐らく、ゾンビに襲われてしまったと考えていいと思います。ゾンビが巣くう神社に向かうこととなりますが……それでもかまいませんか?」
 そう告げる帝にアイは、笑顔で頷いた。
「もちろんです。ぼくに任せてください」
「神社の場所については、私の従者から聞くことが出来ます。アイ……危険な任務ですが、よろしくお願いします」
 そういって、帝は丁寧にアイへとお辞儀をするのであった。


※依頼「月読の確保」を獲得しました。後ほど、獲得リストをご確認ください。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2023年03月08日


挿絵イラスト