大正30年……ここは、キサラとエンディカがいる桜塚特務部隊の基地。
「な、なに? サイレン!?」
キサラは与えられた個室から、驚いて外に出た。
「なんだか騒がしい?」
キサラの後ろから、エンディカも出てきた。
そう、基地の中でけたたましいサイレンの音が響いていた。
「あ、キサラにエンディカ。今は外に出ない方がいいぞ」
と、そこに武装した涼介がやってくる。
「外に出ない方がいいって……」
「いつものゾンビ強襲だよ。まあ、なんとか蹴散らすから、二人はそこで待ってな」
そういう涼介はちょっとお疲れモードだ。そういえば、キサラ達が来る前も何度かゾンビが現れていると聞いていたが……。
「私達も何かできればよかったんだけど……」
残念ながら、キサラもエンディカもそんな力は持っていない。いや、エンディカは戦えなくもないが、それは彼女を守る為の防衛システム。こんなところで浪費するわけにはいかない。
「いいってことよ。まあ、俺達の無事を祈ってくれればいいからさ!」
そういって、陽気に出ていく涼介を、キサラは見送る。
「まさか……私達が来たから、ゾンビが来たとか……そんなことないわよね」
「?」
少し気に病むキサラをエンディカは、首を傾げながら見つめるのであった。
「と、いうわけで……皆には帝都に向かってもらうのにゃー!!」
元気に腕を振り上げて、そういうのは、ミーヤ・ロロルド(にゃんにゃん元気っ娘・f13185)。可愛らしい耳をぴこぴこさせて、ミーヤは続ける。
「帝都の町外れ……えっと、桜塚特務部隊の基地の近くにゾンビ達が出てきたので、皆の力でド派手に蹴散らして欲しいのにゃ!!」
先に特務部隊のメンバーが戦っているらしい。彼らの手伝いをお願いしたいとのこと。
「ただ……連日の出動に特務部隊の人達は、ちょっとお疲れモードなのにゃ。だから、皆には、お疲れモードの隊員達を労ったり、休ませてもらうと助かるのにゃ」
そうすれば、彼らも少しはリフレッシュできるだろう。それは今後の戦いにも有益だろう。
「それと、リズさんが出会った、キサラさん、エンディカさん……んーと、海斗さんに涼介さんに……キヨさんにも会えるみたいにゃ! ただ、キサラさんがちょっと思い詰めているみたいだから、気にかけて欲しいって言ってたのにゃ」
だから、声を掛けたりしてほしいとのこと。ついでに他の人達にも会うのも、それはそれでいいかもしれない。
「というわけで、まあ、ゾンビくらいなら、皆だったらすぐに蹴散らせるから、いっぱい倒して、特務部隊の人達を休ませてあげて欲しいのにゃー! よろしく頼んだのにゃ!!」
そういって、ミーヤは帝都への道を開いたのだった。
柚葵チハヤ
こんにちは。柚葵チハヤです。
アナザープレヱス・リフレインのシナリオ、3本目は、キサラやエンディカのいる帝都の基地をゾンビから守るシナリオ……帝都防衛線となります。
このシナリオに参加できるのは、【コンバート】【猟兵】のみとなります。未来の話なので、イマジンさん達は不参加となりますので、ご了承ください。
今回は、ゾンビを倒したり、お疲れモードの特務部隊の人達を休ませるためにいろいろしていただけると幸いです。また、キサラがちょっと怪しい(?)雰囲気を出しているので、そちらも気にかけてくださると助かります。
もちろん、他のエンディカや海斗達と交流を深めてくださってOKです。気になるNPCがいましたら、ぜひ、プレイングで名指ししてご参加くださいね。
他のシナリオとは違って、気楽に楽しめるシナリオかと思います。
もしよろしければ、たくさんの方に参加していただけると嬉しいです。
それでは、皆さんの参加をお待ちしています!!
第1章 日常
『プレイング』
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POW : 肉体や気合で挑戦できる行動
SPD : 速さや技量で挑戦できる行動
WIZ : 魔力や賢さで挑戦できる行動
👑11
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
狐々愛・アイ
今のぼくは桜塚特務部隊、ゾンビの撃退に回ります。
妬鬼姫前線との繋がりが保たれているなら、ぼくがスカウトされたのは5年前。
涼介さんとご一緒できると嬉しいですが、ぼくのこと覚えてるかな?
武装は部隊の支給品を使います、妬鬼姫前線の時は小銃を見かけましたね。
無ければ「ボウ・オブ・アムール」と"I0004・矢20本"を使用。
念の為、神通力は高命中なだけの普通の射撃、『L.O.V.E.Lock』を使います。
5年の時を経ても、本能のままに暴れるゾンビ達。何と愛おしいことでしょう……この愛は、部隊の皆さんには内緒です。
愛をこめて一射一殺、矢弾の出し惜しみはしません。あなた方の逝く先が、愛に溢れていますように。
◆桜塚特務部隊として
ここは桜塚特務部隊の基地内。
「戦いに向かう者は、ここで武器を持って行ってくれ!」
そこには、先日会った涼介の姿があった。
(「妬鬼姫前線との繋がりが保たれているなら、ぼくがスカウトされたのは5年前。涼介さんとご一緒できると嬉しいですが、ぼくのこと覚えてるかな?」)
少し不安な気持ちを胸に、狐々愛・アイ(愛は優しさ、愛は力・f36751)もまた、涼介が配布する武器を受け取りに行く。
「戦いに行くならこれを……って、アイ?」
涼介はアイの姿を見て、ぱっとその名前を呼んだ。
「は、はいっ! ぼくはアイです! その、お手伝いに来ました!!」
「……あれ? えっと、初めて……じゃなかったっけ?」
ちょっと困惑気味に武器を手渡して、涼介は首を傾げた。なぜなら、アイが出会ったのは5年前のリフレインで出会った先。
この世界、この時代で出会うのは初めてなのだから。
「5年前に少しだけ、お会いしました。だから、だと思います」
涼介から渡された小型のアサルトライフルを手に、アイは言う。
「ああ、リフレイン……キサラの言ってたのは、このことか……なんか、変な感じだな。えっと、ごめん。なんか反応遅くて」
「いえ、その……名前を呼んでいただけましたから」
そう嬉しそうにアイが笑みを浮かべると。
「じゃあ、よろしくな! こっちの戦いも期待してる」
「はい、お任せください!」
と駆け出すアイの後ろで涼介が。
「派手にやっても大丈夫だからなー!!」
「はーいっ!!」
その事付けが、ほんのり温かく感じて。
ゾンビとの戦闘中。戦いに集中しているからか、周りにいる部隊員は遠くに感じられる。
「5年の時を経ても、本能のままに暴れるゾンビ達。何と愛おしいことでしょう……この愛は、部隊の皆さんには内緒です」
小さく呟き、周りに聞こえていないのを確認した後、借りたアサルトライフルをゾンビ達へと向ける。
「一射一殺、愛を込めて……あなたへ届け、この想い!」
放つは|L.O.V.E.Lock《ラブロック》。命中率の高いその愛を込めた射撃は、1体1体、確実にゾンビ達を仕留めていく。
「あなた方の逝く先が、愛に溢れていますように……」
そう願いながら、アイは桜塚特務部隊と共に、ゾンビを撃退していくのだった。
※称号『涼介の知り合い』、アイテム『小型のアサルトライフル』を獲得しました。後程、獲得リストをご確認ください。なお、更に掘り下げたい場合は、次のシナリオ等にてお試しください。
大成功
🔵🔵🔵
役所・太助
ゾンビ再来に対して帝都庁を拠点に都内の住民避難に動く
五年前の災対本部指揮経験を活かして人的被害を最小限に抑え
その報告のため基地に顔を出し
助けた住民の店からもらった差し入れを渡して部隊の皆を労う
キサラと出会い、事情を聞く
五年前のアナザーの来訪も似たような感じだったと内心振返る
そして励ます
「良かれと思ってしたことなら、必ず良い方に行くはずでござる。だから、来てくれて感謝しておるよ。
上手く行かぬことは共に考えよう。それがしにお任せあれ」
リフレインという方法をこの時点で初めて聞き
自分がリフレインしたらこの五年間の生活もろともリセットされるか、それとも今の時間軸には影響が無いのかを確認する
他PC交流歓迎
ベスティア・ジェヴォーダン
キサラや他の人が落ち込んだり、場が重い雰囲気になった時に、裸にタオル一枚掛けただけのベスが人目も気にせず入ってくる。(羞恥心ゼロ)
外で大量のゾンビと戦い、ドロドロに汚れたから、ひとっ風呂浴びてきたところ。(気分爽快)
場が凍り付き、ベスは即座に退場させられ、後ろの方でめちゃくちゃ注意を受けてから、服を着て戻ってくる。
今度は、外で手に入れた戦利品だという干し柿。それをキサラにもプレゼント。
キサラたちの警告で拠点を守ることができた。ありがとうと感謝。
ベスはゾンビを殴るしかできない。キサラたちは賢い。だから元気でいて、みんなを守るため、どうすればいいかベスに指示をしてくれ。
まっすぐに笑顔を見せる。
◆ここにいる、大切なこと
さっそく、ゾンビ再来の対応のため、帝都庁へと赴いたのだが……。
「ゾンビに関しては、桜塚特務部隊で対処していただいていますので、こちらですることは、殆どないのですよ」
「そ、そうでござるか……」
いつの間にか、桜塚特務部隊の担う部分は、かなり大きいらしい。それはそれで楽なのだが……。
「なるほど。これは相当負担になるでござろうな……」
役所・太助(人間の公務員・f39613)は、そう結論付ける。ならばと、今度は街の方へと向かった。
過去で人々との友好度、信頼度、共に高い太助にとって、街の人達との交流は朝飯前だ。
「あら、太助さんじゃない。前は本当に助かったわー」
普段から困った人々を助けている太助には、出会ったらすぐに人々から声が掛けられる。
「え? 桜塚の皆さんの事? とても助かってるわ。ゾンビだったっけ、あの怖い人達を倒してくれるし、危なくなったら、特務部隊の事務の人達が来てくれて、知らせてくれるのよ。近々、ラジオ局とも連携して、ゾンビが出たらラジオから呼びかけてくれるって話もあったわね」
「そうでござるか」
日々のお礼にと渡された差し入れを手土産に、太助はその足で、桜塚特務部隊の基地へと向かう。
現在、ゾンビとの戦闘中で、基地の中は少々騒がしいが、あのときと比べると手慣れたようで、ゾンビ達は徐々に数を減らしていると話が聞こえる。
暇をしている候補生を見つけて、彼に手土産をしっかり手渡して、感謝を受けながら、太助は更に奥へと進んでいった。
「確かこの辺だったはず……」
「あら、あなたは……」
会議室の前を通りかかったときに、そこにいるキサラとエンディカの姿を見つけた。
「役所太助でござるよ。どうぞ、よろしくお願いするでござるよ、キサラ殿」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
礼儀正しく頭を下げるキサラに好印象を持ちながらも、太助は尋ねる。
「ところで……キサラ殿。確か安全な個室を借りていると聞いてたんでござるが……そっちには行かないのでござるか? 会議室よりも安全だと……」
「じっとしていられなくて……だって、私達が来たから、知らないゾンビが沸いている……その可能性は否定できないわ。私達はこの世界にはいてはいけない存在だし……それに……」
「そんなことないでござるよ」
静かな優しい声で太助は続ける。
「でもっ!!」
エンディカも何か言いたげにキサラの肩に手を伸ばそうとした、次の瞬間だった。
「ん? 太助も来た? 懐かしいな!」
そこに現れたのは、ベスティア・ジェヴォーダン(バーサーカー・レディ・f39599)。しかも、タダの格好ではなかった。
――風呂上がりのタオル一枚、肩に引っかけた裸姿。
「はっ!?」
「えっち」
「べべべべ、ベス殿っ!!! ここで裸族は危険でござるよおおおおお!!」
片手で目を隠しながら、羽織っていた羽織をベスティアにかけて、まずは見られるようになってから。
「ままま、まずは着替えてくだされ!! 話はその後で、ゆっくり聞くでござるから!!」
「外で大量のゾンビと戦い、ドロドロに汚れたから、ひとっ風呂浴びてきたところ。とても気持ちよかった」
「それはよかったでござる!! でも、裸はその!! 男の目に毒なのでござるよっ!!」
「太助、おもしろい」
「おもしろい」
ベスティアと背後にいたエンディカがそう呟く。
「二人とも、変なこと言わない! い、いいから、ベスティアさん、着替えてくれなきゃ、先に進まないわ。ほら、私の部屋貸してあげるから、早く着替えましょう」
「……わかった」
こうして、ベスティアは連行(?)され、無事、普段の服へと着替えたのだった。
「キサラたちの警告で拠点を守ることができた。ありがとう」
ベスティアは外でゾンビ退治してたときに貰った干し柿を手渡しながら、そう感謝を述べていた。
「え? そんな……私、私達は感謝されることなんて……」
そう言い淀むキサラにベスティアは続ける。
「ベスはゾンビを殴るしかできない。キサラたちは賢い。だから元気でいて、みんなを守るため、どうすればいいかベスに指示をしてくれ」
そういって、ベスティアはにっと、あまり得意ではない笑顔を見せてくれた。
どうやら、ベスティアもキサラの様子を知っていたのだろう。だからこその感謝だった。
「ベスティアさん……」
「それがしも、でござるよ」
次に前に出てきたのは、太助。
「良かれと思ってしたことなら、必ず良い方に行くはずでござる。だから、来てくれて感謝しておるよ。上手く行かぬことは共に考えよう。それがしにお任せあれ」
「太助さんも……ありがとう。本当に……ありがとう」
その様子をエンディカは、口元に笑顔を浮かべながら、静かに見守っているのであった。
「ということは……リフレインして、世界を救わなくてはならぬということでござるか……」
このとき、改めてキサラから詳しい話を聞いた太助。ふと思った疑問をキサラにぶつけた。
「では、自分がリフレインしたら、この五年間の生活もろともリセットされるか、それとも今の時間軸には影響が無いのでござるか?」
「現時点では何とも言えないわ。けれど、繰り返し事件を解決することで、この世界の崩壊を防ぐ糸口が見えるはず。そのために何人かが向こうの世界で戦ってくれてるわ」
どこまで影響があるのか分からないが、干渉しなければ、世界を救えない……。
「少々、面倒な話でござるが……とにかく、その『リフレイン』してみないことには、わからんでござるな」
「それに……」
キサラは続ける。
「英雄の皆さんなら、その影響は少ないとデータが示してくれているの。それと猟兵の人も。それだけは安心して欲しいわ」
まだそれしか言えないことに、キサラもまた憤りを感じているようだ。
「新たな事件は物騒でござるが、一つの事件を無事に解決したのでござる。今回もまた、バシッと解決して見せるでござるよ」
「ベスも」
そういう二人の姿に、キサラはようやく、笑みを浮かべたのだった。
※太助さん:称号『対策本部長』、スキル『これって幸運?』を獲得しました。後程、獲得リストをご確認ください。スキル等を使う際は、必ずプレイングに獲得コードの記入をお願いします。
※ベスティアさん:称号『羞恥心ゼロ』を獲得しました。後程、獲得リストをご確認ください。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
アルフィンレーヌ・ティタンルミエール
柚葵チハヤマスターにおまかせします。かっこいいアルフィンレーヌ・ティタンルミエールをお願いします!
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
◆新たなゾンビハンター登場!
やってきたのは、一人の幼さが残る少女。
「本当にゾンビがいっぱいなのね」
思わずそう呟くのは、アルフィンレーヌ・ティタンルミエール(ユルティムママン・f28065)。
「そこにいる子ーっ!! 危ないから早く逃げるんだっ!!」
戦っている特務部隊の一人から、そう声を掛けられた。
「心配ご無用よ」
アルフィンレーヌは、すいっとマントを引き抜くと、いつの間にはその手には長大かつ超重量の両手槌の神代兵器『ユミルのうでまくら』が現れた。
「えっ!? まさか、君は……」
驚く隊員にアルフィンレーヌは、にっこりと笑みを浮かべる。
さっそく、その神代兵器『ユミルのうでまくら』をぶん投げると、回転した両手槌がたくさんのゾンビ達をなぎ倒し、アルフィンレーヌの手に戻って来る。それだけではない。
「本当はコレ、お料理にしか使わないんだけどね……」
そう前置きして、戻ってきた神代兵器『ユミルのうでまくら』を高く掲げる。
「そは生命のたぎり……そは魂のぬくもり。星の火よ! われと汝、一つとなりて、ゆく手を遮りし……全ての忌まわしき者を焼き尽くせ!」
エカルラート・エクレールだ。詠唱時間に応じて無限に威力が上昇する、星属性の緋色の熱光線を直線上に放ったのだ。
その緋色の熱光線は、数多くのゾンビを焼き払い、お疲れモードの隊員達の手を煩わせることなく、次々とゾンビを退治していく。
「これが猟兵……いや、英雄の力……なのか?」
その圧倒的な力を見せるアルフィンレーヌを見つめながら、隊員達はその強さを目の当たりにするのであった。
「君は一体……?」
思わず声をかけてきた隊員にアルフィンレーヌは、きょとんとしながらも。
「わたしはただ、このゾンビを倒しに来ただけよ。悪い敵なんでしょう?」
「いや、そうじゃなくて……」
「んー、じゃあ、通りすがりの神様ってことで」
「えっ?」
「ええええーーーっ!!??」
アルフィンレーヌの言うことは正しいのだが……それを理解するのには、隊員達にはまだ難しかったのだった。
※称号『通りすがりの神様』を獲得しました。後ほど、獲得リストをご確認ください。
大成功
🔵🔵🔵
一薙・石楠花
【行動】
夏目 海斗さんに会いに行く
…私と同じで文豪が居ると聞いて来てみたんだけど…貴方の事かしら?
…ふーん、ねぇ、ハッピーエンドはお好きかしら?
私は嫌いなの
現実味が無いじゃない?
貴方が書く小説は、どんな物なのかしら?
幸せなお話し?
悲しいお話し?
…幸せなお話しなら、読ませて欲しいの
幸せって、分からないから
どんな物か分からないから
私に、ハッピーエンドの良さを教えてくれないかしら?
【心情】
ハッピーエンドの良さが分からないから話を聞きに来た
同じ文豪なら、何か分かるものがあるかもしれない
この世界が面白そうなら自分で加筆する(関わる)のも悪くない
※ちなみに優しくされた事が無いから優しくされるとチョロいです
役所・太助
キサラをこれ以上悩ませないよう、場所を移して葛藤する
「もし介入の影響が零でないなら、今の生活がなかったことになるかもしれない……妻や子との思い出も……」
ここで夏目海斗との交流で、物語の在り方的な助言をもらい、決意が促される展開希望
「それでも、市民を見捨てることはできぬ」と決意
キサラに再度話しかけ、またリフレインするときは基地から都庁の至急連絡手段で呼んでほしいと頼む。I 1001で安心感を与える
そしてリフレインについてさらに確認
リフレインした自分はダブるのではなく前の自分が消えるのか
もしそうなら原因調査を優先して前回実施した避難活動を怠れば、前助けた住民達が助からない場合があるか
他PC交流歓迎
◆その文豪に会いたくて
公園のベンチに座り、読書をしている夏目海斗の姿を見つけた。
さっそく、彼の側に近寄っていく。
「……私と同じで、文豪が居ると聞いて来てみたんだけど……貴方の事かしら?」
そう尋ねるのは、同じ文豪の一薙・石楠花(怪奇人間の悪魔召喚士・f22603)だ。
「一応、そうなってるけど……僕に何か用?」
本から顔を上げて、海斗は静かに石楠花を見つめた。
「……ふーん。ねぇ、ハッピーエンドはお好きかしら?」
「ハッピーエンド?」
首を傾げる海斗に石楠花は続ける。
「私は嫌いなの。現実味が無いじゃない?」
その言葉に海斗は真面目な顔で。
「なるほど……言われてみればそうだけど。でも大多数の読者が求めるのなら、書く必要はあるかもしれないし、君のように嫌いな読者の為には違うエンドを見せる必要もあるかもしれないね。興味深い展開だよ」
そう告げた。
「それはそれとして、僕の意見を言わせてもらうなら、どちらでもない……だね。僕は僕の心を動かす物語が好きだから、そうでないものは、残念ながら好きなものとは言えない」
「……そう。貴方も面白いのね」
石楠花は興味深そうに海斗を見つめる。
「……ねえ、貴方が書く小説は、どんな物なのかしら? 幸せなお話し? 悲しいお話し? ……幸せなお話しなら、読ませて欲しいの。幸せって、分からないから。どんな物か分からないから……私に、ハッピーエンドの良さを教えてくれないかしら?」
「残念ながら、今日は持ち合わせていないけど……『空と虹を越えて』っていうファンタジー小説を見つけたら、それが僕の作品だ。まだ1冊しか出ていないけれど」
持っていた手帳の一枚に、そのタイトルと海斗のペンネームを書いて、それを石楠花に手渡した。
「……これ」
「タイトルとか忘れたら、探せないから……それと、今度会うことがあれば、そのときは僕の本をあげるよ。なんか余ってるんだよね。家に」
こんな風にされたことは、一度もなかった。石楠花は、手渡された紙切れと海斗とを何度も見比べて、そして、最後に。
「……こういうときって、何ていえば……いいかしら?」
その石楠花の言葉に海斗は苦笑しながらも。
「『ありがとう』でいいんじゃない?」
「……ありがとう」
ふわりと暖かい風が二人の横を横切っていった。
「もし介入の影響が零でないなら、今の生活がなかったことになるかもしれない……妻や子との思い出も……」
そんなことは嫌だと言わんばかりに、役所・太助(人間の公務員・f39613)は、首を横に振る。
かといって、何か得られるわけではないと思い……太助もまた、彼の元を訪れていた。
「今日はお客さんが多いね」
「他にも誰か来たんでござるか?」
「まあね……で、何か用、太助さん?」
そういって、海斗はズレた眼鏡を直す。
「その、海斗殿に聞きたいのでござるよ……」
そういって、先ほど口にした言葉を海斗に投げかける。
「答えはもう、出てると思うけど……太助さんは、全てなかった事にしたい派?」
「えっ……?」
「太助さんが、今まで生きてきたこと、全て……そうだね。太助さんの存在自体ない方がいいと思う?」
「そ、それは……!!」
「僕はこの世界に必要な人だと思うよ。帝都の人だって、太助さんにたくさん助けられてる。それに」
海斗は続ける。
「太助さんがいなかったら、あの可愛い双子ちゃんもいなかったことになるけど……それは嫌でしょ?」
「もちろんでござる!!」
「どうなるかは、僕にも分からないけれど、必要とされてるなら、進むだけだよ。世界に関わるってことはそういうことだと思う。太助さんはどう思う? 帝都の人も消えて欲しい?」
「それはダメでござるよ!」
「ほら、答えは出てる」
「太助殿……それでも、市民を見捨てることはできぬ」
それはあのとき、助けられなかった人々のことを指すのか……。
「じゃあ、太助さんが後悔しない方法を見つけなきゃね」
海斗にそう言われて、太助は先ほどいた基地へと戻っていくのであった。
キサラはすぐに見つかった。
まだ、あの会議室にエンディカと共に居たようだ。
「キサラ殿、またリフレインするときは、基地から都庁の至急連絡手段で呼んでくだされ」
「それじゃあ、時間がかかり過ぎるし、面倒よ」
「ほへ?」
太助は思わず、変な声を上げる。
「これは都庁の管轄外なんですって。あなたに直接伝えるわ。えっと……確かここに。あったあった」
取り出したのは、先の事件で活躍したゾンビセイバーだ。
「それあげるわ。通信機能だけ強化してるから、何があってもあなたに伝わるはずよ」
どうやら、既にそれはキサラの手によって改造が施されているらしい。太助がそれを付けると、自動的にウインドウが空中に展開し、いろいろなデータが出て来る。が。
「よ、読めないでござる……」
「ああ、ごめんごめん。今はこの言語じゃなかったわね」
空中のディスプレイを触って、太助にもわかる言語に変えてくれた。
「まあ、それで教えてあげるから。できれば、こっちに居てくれると助かるけど、それは難しいのよね? だったら、何か起きたらそれで教えてあげるわ」
そういって、キサラは笑みを浮かべる。
「あ、それとキサラ殿に聞きたいことがあるのでござるよ。リフレインした自分は、ダブるのではなく前の自分が消えるのか……もしそうなら原因調査を優先して、前回実施した避難活動を怠れば、前助けた住民達が助からない場合があるか……」
とその太助の言葉を聞いて、キサラは明らかに嫌な顔をした。
「言いたくないわ」
「えっ!? あいやその! 機嫌を悪くされたのなら……」
「違うわ。データが足りなすぎるから、憶測だけで言いたくないだけ。正直言うと、私も良くわからないの。でも……データが増えればもしかすると何かが分かるかもしれないわ」
そういって、キサラはごめんなさいと頭を下げる。
「いやいや、そういうことなら、仕方ないでござるよ」
「もし、向こうへ行くことがあれば、そのときの話をしてくれると嬉しいわ」
「了解でござる! いっぱい話するでござるよ!」
そういって、二人は笑顔で小指を絡ませるのであった。
※石楠花さん:アイテム『海斗からのメモ』を獲得しました。後ほど、獲得リストをご確認ください。
※太助さん:アイテム『キサラの通信機』を獲得しました。後ほど、獲得リストをご確認ください。また、獲得コードが間違っていました。次回からリストからコピペするなどして、ご注意ください。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵