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愚者よ『成功』を抱えて踊れ

#UDCアース

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#UDCアース


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「 なぁ、サトル。本当にいいのか?」
「いいんだって! 残業ばっかでさ、ちょっとくらい良い目見たっていいだろ?」
「そーかもしんねーけどよー……」

 男――サトルが手にしているのは《白兎の脚部(ラビット・フッド)》。成功の可能性を引き上げる効果のある小型のUDCオブジェクトだ。彼は、これを使って競馬で一山当てて、焼き肉にでも行こうと考えていた。
 本来、UDCオブジェクトとは持ち出すことが厳禁とされているが、彼の様に、私利私欲で使わんとする者は後を絶たない。だが、そういった悪行というのは、大概、『神』は見ているものだ。

「――そこの」
 黒ずくめの男達が、男2人の背後に立っていた。ここは大きな川の橋。人が行き交う事も多い場所だ。だが――今は誰もいない。

 彼ら以外、いなかった。

「な、……に、……ッ?!」
「その手に持っている物を頂こうか」
「まずい、まずいよ! 教団の奴らだ! 逃げるぞサトル!」
 サトルは共に逃げようとする友人を突き飛ばす。信じられないという顔をする友人に、サトルは笑いながら告げた。

「アイク、お前はあっち、俺はこっちに行く。いいか、絶対に逃げ切れよ」
「何言ってんだよ、狙われてるのはお前で……!」
「俺は大丈夫、なんてったって《白兎の脚部》が俺にはついてる。『逃げる事に成功する可能性』が俺の方が高いんだ。お前はあっちの、本部に行け!」
「……っ、サトル!」
 彼は橋の手すりを飛び越えて、川へと落ちて行った。友人、アイクは泣きながら走る。
 背後に迫る、包丁を手にした男達から逃れる為に――。


「失敗してよかった、って思う事、たまにあるよね」
 ノエル・グランシャリオ(聖夜の約束・f02661)は苦笑しながら告げる。

「あそこで失敗してなかったら、今の幸せにつながってないかもしれない、とかさ。必ずしも、成功するって事が幸せにつながるわけじゃないと思うんだ」
 今回の観測した仕事はこうだ。
 まず、持ち出されたUDCオブジェクトの探索だが、サトルが飛び込んだのは大國川と呼ばれる川で、おそらく下流の何処かにいるだろうとのことだ。
 しかし、一方で共に狙われているサトルの行方は知れない。どこかに潜伏している可能性が高いが、『本部にはたどり着けない』未来が観測されている。

「最悪、《白兎の脚部》さえ見つかればどうとにでもなる。
 ……けれど、彼らが救助できなかった場合、予想外の出来事が起きる可能性が高い。
 できれば2人とも助け出してあげて欲しい」
 それにしても、とノエルは口元に指を添える。

「成功したらまずい未来を予測している以上、相手を失敗させなきゃいけないわけだ。君達は相手の一手先を読む行動をしなければ、敵わないかもしれないよ。だって、敵は邪神教団だ。邪と言えども、相手は神の加護を受けてる眷属だ。『神にダイスを振らせたら負け』かもしれないよ?」


蛇の目
●サトル
 最近、残業続きで良いことがあまりない。大好物の焼き肉を食べに行こうとしただけなのだが、『不運』に見舞われる。好きな肉はタン塩。

●アイク
 サトル同様に最近残業続きな同僚。決断力は弱いが、意志は強い。サトルと共に大好物の焼き肉を食べに行こうとしただけなのだが、『不運』に見舞われる。好きな肉はカルビ。

 今回は戦闘少なめな、プレイング重視のシナリオとなります。仕事の難易度自体は『普通』ですが、幸せな結末を迎える為の難易度は『やや難しい』です。
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第1章 冒険 『持ち出されたUDCオブジェクトの探索』

POW   :    気力体力を駆使し、足で探す

SPD   :    持ち前の技術力を活かして、機転を利かせ情報を集める

WIZ   :    オブジェクトの性質を鑑み、どこにありそうか推理する

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

雛河・燐
WIZ
ラビットフットねぇ……『幸運をもたらす』ではなく『成功の可能性を引き上げる』。
まさか今回競馬に行ったら失敗するから行かない様にこうなったとかじゃないよねぇ?
もしそうなら、『逃走の成功のために猟兵を引き寄せる』為に、何か一騒動が『偶然』起こってしまうってことないよな?
まぁ…考えても仕方ない。先にサトルを探すために川を下って行くさ。【視力】で草陰とかも見逃さないようにね。
先にサトルが見つかれば、まぁ『邪教徒よりも先にアイクを発見する可能性』でどうにかならないかねー。

はぁ…これ全部『兎の足』の茶番に思えてくる不思議よ。



 運命というのは難儀なもので、計り知れないくせに、終わってみれば『きっとこれが運命だったのだろう』と、諦めと同時にやってくるか、幸せの絶頂に立っている時に訪れる。
 だが、この『事件』は果たして、『運命』によるものなのだろうか?それとも――

「……まさか今回競馬に行ったら失敗するから行かない様にこうなったとかじゃないよねぇ?」

 苦笑交じりに大國川の川沿いを歩くのは、雛河・燐(笑って嗤って後悔を・f05039)だ。彼はこの『事件』に対し、深い不安を抱いていた。それは、逃走の『成功』の為に、『偶然』なにか騒動が起きるという『可能性』についての考察だった。その『なにか』が手に負えるものであればいいが、《白兎の脚部(ラビット・フッド)》が『幸運』ではなく『成功』を齎すUDCオブジェクトである以上、可能性は未知数だ。数人でなんとかなる、という規模で収まらない可能性がないわけではないのだ。
 考えても仕方ない。――そう考えていたその先、川辺に注意深く目を凝らしていた燐は黒服の男達の姿に気が付いた。まさか、先に見つかったりは……!

「くそ、どこ行った!」
「岸辺に上がった形跡がないかあたりを探せ!」
「最悪、あのもう片割れを人質にするってのもアリだな……」
「人質? なに言ってるんだ。あれは大事な生け贄だぞ。ケガの一つでもさせてみろ。儀式の成功率が下がったらどうするんだ」

 ……していないようだ。だが、時間の問題だろう。それよりも、気になっている言葉があった。

 (儀式?)

 それは、とても嫌な予感がする――『少人数でどうにかなるものではない』可能性を垣間見た燐は、急いで仲間に連絡する。先にサトルが見つかれば、『邪教徒よりも先にアイクを発見する可能性』でどうにかならないかと考えていたが、もし『儀式』とやらの生け贄にするのであれば、《白兎の脚部》と同等の規模で敵に捜索されている可能性が高い。そうなれば、《白兎の脚部》を持っていないアイクが見つかる確率は――時間と共に、高くなっていく。

 (まずいまずい! サトルだけでも見つかれば、アイクは後回しでいいかも~とかそんな悠長に考えてる場合じゃない!)

 燐は緊張で滑りそうになる手を何とか抑えながら、連絡する。
 スマートフォンのコールは1度、2度と続く。果たして、その電話に気が付く者はいるのだろうか。――運だけでは、願いは届かないの。

 何故なら、これは、邪なる存在といえど、神への叛逆なのだから。

成功 🔵​🔵​🔴​

土斬・戎兵衛
【POW】
《白兎の脚部》で一儲け。いーねー、いーねー
上手く回収できたら譲り受けたりできねーかな?

大國川の下流へ向かい、【第六勘】に従ってサトル殿とオブジェクトを捜索するでござる。

足を使って捜索しながら、己が存在を声高に喧伝
「やあやあ! 拙者こそは遥か東方異界の地より参りし一振りの剣、"侍"戎兵衛と申す! UDCの命により《白兎の脚部》の回収に参ったぞ!」
隠れているサトル殿が気づいて接触してくれるやもしれん

あるいは来るのは邪教徒らかもしれん
ならばユーベルコードと【残像】で攪乱して奴らを引き付け、他の猟兵が捜索に専心できるようにでもいたそうか
ついでに【見切り】で敵の技前の程も把握したいでござるな



 一方、土斬・戎兵衛(営業広報活動都合上侍・f12308)もまた、川辺付近を捜索していた。最も、彼はまだ黒服の男達の目論見を知らない故に、その思考は極めて楽観的であった。鼻歌混じりに上手く回収できたら譲り受けたりできないだろうかと思考を巡らせていたのだ。

(《白兎の脚部》で一儲け。いーねー、いーねー! )

 賭場の面白いところは勝利することでもあるが、何より身銭が増える事への悦びが大きい。もちろん、決まった勝負というのが続くのは面白くないが、気まぐれに少々利用するくらいであればきっと面白いことになるだろうと、そんな少年の悪戯にも似た些細な計画。
 だが、その為にはまず、サトルを見つけなければお話にならない。さっさと見つけたいものだと彼の『直感』に従って、大國川の下流へ向かっていく。

「やあやあ! 拙者こそは遥か東方異界の地より参りし一振りの剣、"侍"戎兵衛と申す! UDCの命により《白兎の脚部》の回収に参ったぞ!」

 隠れているサトルが気づいて接触してくれる事を祈りながら、大声を出して呼びかけてみる。しかし――釣れたのは、黒服の男たちであった。

「UDCの命だと?」
「貴様、一体どこまで知っている」

 いずれにしろ帰すわけにはいかないと、黒服の男達はどこに隠していたのか武器を取り出した。こうなってはしかたあるまい。せいぜい残像で攪乱して奴らを引き付け、他の猟兵が捜索に専心できるようにでもするかと戎兵衛が刀を抜く。その時、ちらりと一種の感情がよぎる。

(ん、待てよ? 状況に聞き覚えが――)
「敵を前に考え事とはな! 舐めたことしやがって、ぶっ殺すぞ!」

 男の攻撃をひらりとかわした隙に、戎兵衛の刀が煌めいた。

「"角度"こそ斬撃の要訣。それさえ解すれば金剛石も豆腐も同じように断てるのでござるよ」

 刹那、男が持っていたサバイバルナイフの刀身が見事に4つに切断され、乾いた音を立てて地に落ちる。

「なっ……」
「まー考えてもしゃーないわ、ほら、相手したるから来んかい、雑魚共」

 数分後、さらなる増援が戎兵衛を襲うが、邪教徒の目がそちらに集中することになったのは言うまでもない。『彼』の思惑に沿った形になったと言えるだろう。

(否、もしかしたら――)

 《白兎の脚部》の思惑通りかもしれないが。もしそれなら、人の身には余る。道具が意思を持っている以上、思い通りにならない可能性もある。自分の思い通りになるから道具は道具なのだ。もしそこに意志が宿るなら……自分の思っていた利用方法は難しいかもしれない。もっとも、本当に意思を持った道具であればの話だが。

成功 🔵​🔵​🔴​

サク・トノシキ
何をもっての成功、なんだろうな。
オブジェクトを持っているサトルは決断力も行動力も有りそうだし、白兎の脚部の恩恵に与っていればそう容易く捕まることはないだろうが、アイクはそれこそ丸腰だろう。やはり先にアイクを保護するべきか。
敵に追われる者はどう動くのか。『本部』とやらが近くない場合、人の多い場所や、建物に一時的に避難し気持ちを落ち着けるのではないか?
【野生の勘】を使いながら、まずはその足でアイクを捜索する。
人海戦術というわけでもないが、他の猟兵とも情報共有は逐一するべきだろうな。

《白兎の脚部》は所持者の成功率を上げる物なのか?
白兎の脚部が保管機関からの脱出に成功した、と考えるのは……考え過ぎか。



(《白兎の脚部》は所持者の成功率を上げる物なのか? 白兎の脚部が保管機関からの脱出に成功した、と考えるのは……考え過ぎだろうか)

 場所は川辺から変わって町内の大通り。サク・トノシキ(キマイラの戦場傭兵・f11267)もまた、《白兎の脚部》が意思を持っている可能性を考えていた。正しくは、意志のような何かを持っている可能性。そもそもUDCオブジェクト自体が理解を超える存在なのだ。何が起きても、何を持っていてもおかしくない。違う世界では物に込められた想いが具現化して人型となり、生活しているというのを知っていたからこその思考かもしれないが。
 オブジェクトを持っているサトルは決断力も行動力も有りそうだし、白兎の脚部の恩恵に与っていればそう容易く捕まることはないだろうが、アイクはそれこそ丸腰だろう。やはり先にアイクを保護するべきか。そう考えたサクは敵に追われる者はどう動くのかを思考する。

(『本部』とやらが近くない場合、人の多い場所や、建物に一時的に避難し気持ちを落ち着けるのではないだろうか)

 そう推理したサクは大通りを当たって探してみるが、それらしい人影はない。少し野生の勘に頼りすぎたかなと苦笑する彼の目に、別のものが映る。大通りから裏路地に向かって進む黒服の男達の姿だ。それを見たサクはこっそりと彼らの後ろを付けていった。

「川辺の捜索はどうなっている?」
「なんでも、もうUDCの奴らが嗅ぎつけてきたらしい。1名と交戦状態だ」
「おい、ふざけるなよ? 決行時刻はもうあと6時間もないんだ。なにをタラタラしている。たかが1人だろ!」
「それがかなりの手練れらしくて……」
「あー、もういい! くそったれ、早く奴を探すぞ!」

 吹かしていたタバコを路上に捨て、踵でグリグリと火消しをした後、男達が去っていく。サクはそろりと物陰から身をだしたその時だった。仲間から電話が来たのは。
 人海戦術というわけでもないが、他の猟兵とも情報共有は逐一するべきだろうと考えていた彼は、仲間と連絡先を好感しておいたのである。そこから聞いたのは、サトルは幸か不幸かまだ見つかっていない事、そして――

「生け贄、か。アイクを探しだす、あるいは彼自身がどうにかして逃げきる為のリミットは、さっきの話を聞く限り、あと6時間未満と見た」

 サクは踵を返して、大通りへ戻る。保護が間に合えば良いのだが、どうにも、先ほどから嫌な予感がする。それがただの気のせいであればいいが、彼の野生の勘はそれが気のせいではないと告げていた。
 地鳴りのような音が響く。何かと空を見上げれば、暗雲が東から迫ってきているのが見えた。同時に、光も。湿り気を帯びた風が捨てられていたビニール袋を舞い上がらせて去っていく。

「嵐が来そうだな……」

 サクは目を細めて呟いた。

成功 🔵​🔵​🔴​

リグレース・ロディット
ラビット・フッドっていうのがサトルのために可能性をあげられてないって事だよね……ラビット・フッド自身が教団の求める神だったら話は変わってきちゃう。
【SPD】情報集めしてみるよ。普通の子供を装って教団の奴らに接触するね。目的は儀式の内容とラビット・フッドが何を引き起こすのか。構ってくれるかなぁ?「ねえ、ねえ、どうしたの。何か探してるの?」構ってくれたら続けるよ「手伝おうか?」「特徴ってある?」「かみさま??ぎしき?かっこいい!すごい事起こる?」「頑張るぅ!」これで情報が手に入れば良いんだけどなぁ。構ってもらえなかったら『咎力封じ』や武器を使って足止めするね。役に立てなかったらごめんなさい……



 《白兎の脚部》が一体どういうものなのかを邪教徒達は深く知っているのではないかと考えたリグレース・ロディット(夢みる虚・f03337)は今、黒い男の前で首を傾げている。男は再度、リグレースに問いかけられる。純粋無垢な子供を演じてみせるその儀容は役者も顔負けで、どうみてもただの子供にしか思われないだろう。

「ねえ、ねえ、どうしたの。何か探してるの?」
「……やぁ坊主、どうしたんだ? ママとはぐれちまったのか?」

 かかった。内心で舌を出しながらをしながら、リグレースはにこにことして首を振った。

「ちがうよ! パパとおさんぽに来たんだ」
「そうかいじゃあさっさとパパのところに戻るんだな」
「でも、おじさんさがしものしてるんでしょ?」

 手伝おうか?という言葉に男はため息をつく。こんな子供に聞いても仕方がないと、わかっているのだろう。だが、猫の手も借りたい状況の筈。金の瞳はじいっと男をみつめていた。

「んじゃ、こーゆーのが見つかったらここに連絡をしてくれ」
「これ? わかったぁがんばる!」

 電話番号が書かれた紙をリグレースは受け取った。聞けば、この番号が彼の所属している『会社』なのだという。その『会社』に見つけたら連絡してくれと言って男は去っていった。《白兎の脚部》や邪教徒が崇め奉っている邪神についてはわからなかったものの、リグレースはほのかに口角をあげた。おおよそこれは『会社』の電話番号ではないだろう。おそらく、敵の本拠地だ。それが分かれば、仮にアイクがつかまったとしても助けに行くことが出来るだろう。
 保険にしかならない。だがその保険があるかないかではずいぶんと結果に差が出るはずだ。リグレースは急いで仲間に伝え、電話番号から解析できることはないかと声を掛ける。情報を手に入れるまでに時間はかかるだろうが、なにも問題はない。

「あとはみつけるだけ、か……」

 彼らを探しに、リグレースは動き出した。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ヴォント・ヴィーヴィス
SPD
ああ。『成功』率を上げるだけで『幸運』になるわけでは無いのですね…競馬行けなかったのに。
成功は不運と引き換えだったりするのかな?
邪神召喚にでも使われたら困るので、回収いたしますか
何よりみんなの無事が気になりますからね

情報は仲間と共有
バットディで蜂を召喚
まだ見つかってない方を探しましょう
両方まだならサトルさん優先で
残業続きで体力はないだろうから、行動範囲は広くないはず
更にサトルさんは濡れて川くさいし、オブジェクトを持つ分、魔力やらUDCの気配もするかも知れない

余った子(蜂)は敵の動向を探って下さい。できるね?

お腹空かしてるだろうから、焼肉弁当でも買いつつ僕も捜索へ
無事に保護できると良いけど



「行っておいで」

 空に飛び立っていくのは蜂の群れだ。ヴォント・ヴィーヴィス(人間の死霊術士・f00914)の能力『這い寄る蠱毒の怖い影(バット・ディ)』はかなりの範囲を索敵することが出来る。加えて、特徴や行動範囲を推測すればそれはかなりの高確率で索敵する事も可能だ。残業続きで体力はないだろうから、行動範囲は広くないはず更にサトルは濡れて川くさいし、オブジェクトを持つ分、魔力やらUDCの気配もするかも知れない。そう考えたヴォントは大國川をしばらく観察した後、川の流れやスピード、それらを計算して最高移動範囲を割り出した。その上で、蜂を放ったのだ。

「そうだなぁ、お腹空かしてるだろうから、焼肉弁当でも買いに行きましょうか」

 暫くしてヴォントはビニール袋をひっさげながら、川辺を歩いていると、サトルを見つけたらしい蜂から連絡を受ける。なんでも、交戦中の味方によってかなりの範囲を敵がそちらに集中しているらしく、敵側は索敵が上手くいっていないということ、そして

「うんうん、見つけたんだね。じゃあ、保護しに行きますか」

 一体、誰が交戦しているのかはわからないけれど、と彼は動き出す。敵より早く見つけられたのはそれのお陰だ。あとはいち早く保護するだけである。ヴォントは走り出す。

「低体温症とかになってないといいんですけどねぇ……」





 1時間後、指先に蜂を止まらせたヴォントは猟兵達に向かって、問いかけた。

「良いニュースと悪いニュース、どっちから聞きたいですか?」

 ごくりの生唾を飲む猟兵に、少し脅かし過ぎたかと思い、彼は咳払いの後、索敵できた現状を告げる。サトルの保護、加えて《白兎の脚部》の確保、これが良いニュースである。サトルは衰弱してはいるものの、命に別状はないと。

「悪い話っていうのは……」
「うん、察している人はいるかもしれないけど、そうなんです」

 アイクが、邪教徒に捕まったのだと。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 冒険 『現代に潜んだ古代の闇』

POW   :    正面から侵入、UDC組織の一員を救助

SPD   :    眷属をスニークキル等で倒しつつUDC組織の一員を救助

WIZ   :    眷属を誘き寄せる罠を仕掛けながらUDC組織の一員を救助

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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 アイクは拘束され、目をなにかで覆われた上で、床に転がされていた。自分は一体どこにいるのか、なにをされるのか見当がつかない。ただ、わかっているのは自分がつかまって聞く限り、サトルと《白兎の脚部》は無事なのだという事。それがわかっているからこそ、こうして落ち着いているのかもしれない。

「どうしますか? 教祖様」
「仕方あるまい、時間だ。《白兎の脚部》の回収は諦め、儀式に移ろう」

 儀式、その言葉を聞いて、サァっと血の気が引く。邪教の組織が行う儀式。まず良いものであるはずがない。

「教員はすみやかに移動。儀式開始の配置に並んだ後、この生け贄を殺せ」

 その予想は当たったのだ。



 一方、猟兵達は廃病院の前に立っていた。手に入れた電話番号から割り出された本拠地がここであるとわかった為だ。その為、通常よりも早く、ここにたどり着くことが出来た。予測よりも素早く動けたこの結果により、いくらか助けられる『成功』の確率は高いだろう。
 それにしても、と誰かが苦笑する。『成功の確率が上がった』この現状。これは果たして《白兎の脚部》のせいなのだろうか? サトルにアイクが囚われたと告げた後、彼はUDCオブジェクトを猟兵達に渡して、頭を下げたのだ。どうか、彼を助けてほしい、と。それとも――。

 《白兎の脚部》がここに来たいと望んだ結果なのだろうか。最悪の予想を孕みながら、猟兵達は進む。
ヴォント・ヴィーヴィス
参ったな、オブジェクトはできれば持ち歩きたくない位なのですが……
嫌な予感がしますね。管理は他の猟兵に任せたいところです

引き続きバットディを使用
アイクさんを探すとしましょう
「いいかい、拘束されている人を探すんです。
また、途中敵を見つけたら教えて下さい」
情報は仲間と共有致します
彼を探し出すのが、一番の目標です
地理的不利を、少しでも和らげられたら良いのですが

もし、僕が敵と遭遇する場合は、蜂の情報と毒を用いてどうにかならないかな
最悪、ナイフで不意をついて応戦しましょう

きっと、魔力をたどって儀式場も割り出せたら良いのでしょうけど。流石にそこまでは、余裕ないかなぁ(苦笑)



「いいかい、拘束されている人を探すんです。また、途中敵を見つけたら教えて下さい」

 ブゥン……と羽音が不気味に鳴り響く。ヴォント・ヴィーヴィス(人間の死霊術士・f00914)の『這い寄る蠱毒の怖い影(バット・ディ)』によって生み出された黒い蜂は彼の命令に沿って建物内に散って捜査していた。目的は囚われたアイクの居場所を探る事、また、可能であれば儀式場を割り出す事。

(地理的不利を、少しでも和らげられたら良いのですが)

 それにしても、と後ろをちらりと見る。そこにあるのは《白兎の脚部》。彼としてはこのUDCオブジェクトを持ち歩きたくないと思っていたのだ。しかし、サトルは少しでもアイクの救助成功率が上がるようにと託したのだ。無碍にはできない、だが、正直な所、そのまま本部に持って行って欲しいくらいだった。

(嫌な予感がしますね。管理は他の猟兵に任せたいところです)

 ツィ、と一匹の蜂がこちらに向かって飛んでくる。伸ばしたヴォントの指先に留まり、真っ黒な瞳を主に向けた。次々と帰ってくる蜂達。ある程度集まると、羽音と共に空中に図式を描く。――建物内の地図、だろうか。また、その中でも動いている点がある。これは、おそらく敵の配置だろう。

「よくがんばりましたね」

 それらを紙に記載する。蜂達を褒めた後、猟兵達のいる方へと歩を進める。ひとまず、これを皆に情報共有しなければ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

土斬・戎兵衛
【POW】
拙者はどうせ面の割れた身。一際警戒されるであろうし、他の者とは別の入口から乗り込もうか

目立つを承知の正面突発。やはり此度も陽動の役割を担うことになるかもしれぬな

狭い室内でもUCにて壁ごと斬ってしまえば刀を振り回すにも障りはない
連戦の疲労は【生命力吸収】で斬りながら癒そう
独力で相対するのがキツそうな敵が現れたら【残像】を残して即退散でござる

……イケてる使い方を思いついた猟兵がいるなら止めないけど、《白兎の脚部》はUDCにでも保管してもらって儀式には近づけない方が良い気がするなぁ
他の人の意向にもよるが、いっそバラバラに刻んで燃やしちゃった方が良いんじゃねーの?

(絡み・アドリブ歓迎)



 廃病院正門。橙の瞳に黒い髪の男が、堂々と歩んでやってきた。逃げも隠れもしないその姿は、かつて川辺で猛威を振るった姿。目に新しく、邂逅した者も多い土斬・戎兵衛(営業広報活動都合上侍・f12308)を、邪教徒が見逃すはずがなかった。窓からその姿が見えた時、組織内では半分混乱状態になる。
 川辺の捜索隊を一網打尽にした男。そいつがやってくると聞いた者達は急いで武器庫に飛び込み、刀やら棍棒やら、はたまた中型の重火器であったりとか、そういったものを各々手にして、正門に集まってくる。

「おうおう、羽虫がよう集まってくるわ」

本当なら室内に入って斬りかかろうと思っていたが、思っていた以上の陽動効果に戎兵衛は笑ってしまう。室内でも充分振り回せる刀だが、外の方が取り扱いがしやすいのだ。つまり、敵は戦う場所を見誤ったのである。

「お前が散々我々を妨害してきたUDCの手先か!」
「拙者がそれに答える義務はない」

すらりと鞘から戎兵衛は刀を抜き、構える。獰猛に輝く陽の瞳が怪しく輝き、殺意を彼らに向けた。

「食い散らかしてやるから、かかってこい」

 その言葉に我慢ならなかった者が飛びかかる。それに追随するように後の者も飛び出していき、正門は激しい戦乱の場となった。

(これでいい。面が割れてる自分は一際警戒されているだろうから。陽動に徹する。そうすれば、中の警備人員が減って潜入しやすいはずだ)

 本来なら一人で連戦をするこは困難で疲れる筈の身は生命吸収と呼ばれる能力ですぐさま癒される。延長戦になっても充分に戦える素質が彼にはあった。それ故の、自信。

 それにしても、と想いを馳せる。欲しいと思っていたUDCオブジェクトであったが、今はもう、その欲望は無くなっていた。むしろ、壊した方が良いのではないかと。あるいは、UDCに保管してもらうべきだと。

「ま、全部これが終わってから考えればいいか!そら、かかってこんかい!」

 暴風の如く暴れる彼はまさに冬の嵐であった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ニコライ・ヤマモト
【SPD】スニークキル優先
頭数が必要だな、手伝おう。
ナイフのみで背後から取り付き、鼻と口を塞いで首を狙う。
「暗視・目立たない・おびき寄せ」不本意ながら体の小ささと黒さには自信がある。

「悪魔に願いを叶えてもらったら、それが他人の不幸を元に得られたものだった」という話があったか。
兎の脚が誰の何を叶えるかはっきりしない以上…、
ここでの正解は「誰も」「何も願わない」ことではないかと、俺は思う。生きたい、助けたい、そういった不確定要素の先。
思わないようにするのが難しいのは分かっているさ。だからもしもを願う人間にはなるたけ「眠って」いてもらう。

俺か? 俺はただ目の前の障害を排除するために来た。それだけだ。


新美・与一
【SPD】
正面での陽動と内部の情報共有もありますし、奥までできるだけ道を開けましょう。うまく救出できたら僥倖ではありますね。
分身は単純に手数が増えるのと、寿命や血液と違って使い減りしないのが利点です。
「では仕事と参りましょう」

【オルタナティブ・ダブル】の分身を先行させ、眷属にもうひとりの私からの【殺気】をぶつけて怯ませましょうか。
分身の方に意識を向けさせたところを本体の方の私が【だまし討ち】【暗殺】で仕留めていきましょうね。

「買い替えたばかりなんですけどね、スーツ。これも仕事ですから深く悲しみはしませんが。さて、おおよそ命が無事であればいいのですが……」

(絡み・アドリブ歓迎)



 白い壁。白い床。しかしそれらは薄汚れていて、空気は淀み、埃を被った机や椅子が倒れている。かつては清潔さを連想させていたさわやかなミントグリーンのカーテンも、今やあちらこちらに黒いシミや、虫食いによる穴が目立っていた。
 やれやれ、と男は大きくあくびをする。考えるのは正面玄関にいるUDCからの刺客の事。1人で来るなんてなんて無謀な。それとも、それを可能とするUDCオブジェクトを保有しているのだろうか。それならば、彼を倒して奪うのも一興だ。全ては我が神の為に。正面玄関の前で暴れている刺客に、男はライフルの水準を合わせる。動き回っていて、なんとも狙いづらいが、彼は一流のスナイパーであった。
 しかし、彼は引き金を引くことは、最後までなかった。引くことが出来なかったのだ。暗闇に光る刃の軌跡。それを認識するどころか、視界にすら入れる前にその命は散っていく。

 武器に伝うを男の服で拭いながら、新美・与一(ユニバーサル・f13044)はふと、袖を見つめる。そこには目立たないながらも、黒い汚れがついていた。返り血を浴びないように気を付けていたものの、結局綺麗なままで終われなかったことに深くため息をつく。

「買い替えたばかりなんですけどね、スーツ。これも仕事ですから深く悲しみはしませんが。さて、おおよそ命が無事であればいいのですが……」

 カツカツと彼の後ろに歩み寄るのはニコライ・ヤマモト(郷愁・f11619)だ。彼もまた、与一と共に潜入し、警備にあたっていた邪教徒共を悉く始末していた。廊下に横たわる幾数人もの死体は、全て、ニコライによるものだ。与一と違い、身体の小さい彼は空気口から潜入し、換気扇を蹴り破り、音を立てることでスナイパーの周りにいた護衛をおびき寄せたのちに素早くナイフで仕留めたのである。

「今のところ順調ではありますが……この状況、どう思われますか?」
「『悪魔に願いを叶えてもらったら、それが他人の不幸を元に得られたものだった』という話があったか。兎の脚が誰の何を叶えるかはっきりしない以上…、ここでの正解は『誰も』『何も願わない』ことではないかと、俺は思う」
「なるほど。ですが、助けたいと考えるのもダメ、ということになりませんか?」
「思わないようにするのが難しいのは分かっているさ」

 ――だからもしもを願う人間にはなるたけ「眠って」いてもらったんだ。
 足元に転がった死体のポケット漁りながら、ニコライは言う。

「ふむ、では――助ける、と改めて覚悟を抱くことにしましょう」
「それはいいな。神頼みじゃなく、自分の力を信じて助けようとする、それならきっと、問題ないだろう」

 男のポケットから鍵を取り出す。恐らくこれが、アイクが囚われている部屋の鍵だろう。ニコライはそれを与一に投げ渡した。

「ちゃんと届けろよ、『分身体』」

 与一、――否、与一の分身体はニコリと微笑むと、おそらくは別の部屋で別の狙撃手を今頃殺害しているであろう本体に鍵を届けるべく、走り出した。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

リグレース・ロディット
【WIZ】
正面が警戒されてる方ら多分どっかの窓から入る事ができると思うんだ。そこから侵入してみるよ。入れたらねすでにある情報を基に装備の『導きの銀』を使いながら探すね。
でね、途中で敵にあったらね装備の『ドロップシャドウ』や『Rust Murderer』で足を狙うね。倒すより救出が優先だからそれだけにしておくの。攻撃されたら『激痛耐性』で我慢する。
アイクがいたら周りにも敵がいるよね、だから間に入るようにして装備の『暴食紫炎』やUCの『赤く煌く影が散る』で攻撃して…攻撃系技能も使って…近づけないようにするよ。
間に合わなかったら……まあ、そういう事もあるよね……

(絡み・アドリブ大歓迎)


霑国・永一
二人の命にはさして興味は無いけど、オブジェクトは興味あるなぁ。ま、皮算用もいいけど仕事こなそうかな
【SPD】
【迷彩】【忍び足】活用しつつ潜入していこうかな。【視力】で道の先の方に敵が居るか確認して、オルタナティブ・ダブルの分身に【おびき寄せ】活用で近づかせて意識を向けさせ、近付いたところを死角から【だまし討ち】【暗殺】にて始末しよう。
アイクの場所到達したならば分身に護衛させつつとっとと脱出だね。交戦は一応守る対象居るし、避ける道通りたいけど、見つかるなら【逃げ足】【ダッシュ】で素早くだ。牽制程度で切り抜けよう。
「初めまして不運な組織の一員、アイク。ま、詳しい話は後で。今からマラソンだからねぇ」



 鍵がガチャリという音を立てて解除される。錆びついて建てつけの悪くなった扉が石臼をひいたような音と共に開かれた。コツ、コツ、というブーツの音。アイクは生贄、という言葉を聞いていた。
 しかし、黙ってやられるつもりは毛頭なかった。伸ばされた手、それが触れられた瞬間、バネのように身を反射的に退けさせ、掴まれないように暴れようとする。だがあっけなく抵抗は取り押さえられ、力強い手はすぐさまアイクを捉える。これまでかと身を憂うアイクの耳に、低音が響いた。

「初めまして不運な組織の一員、アイク」

 彼――霑国・永一(盗みの名SAN値・f01542)はアイクの拘束を手際よく解いていく。

「あ、貴方は?」
「ま、詳しい話は後で。今からマラソンだからねぇ」
「こっちは片付いたよ。撤退ルートは僕に任せて、ついてきてね。アイクさんは、無理のない程度に走ってくれると嬉しいかな」

 リグレース・ロディット(夢みる虚・f03337)は身につけた『導きの銀』と、あらかじめ手に入れていた位置情報を使って撤退ルートを算出済みだと微笑んだ。その鮮やかな手口に、アイクは数秒ぽかんとしていたが、自分が助かるのだと自覚し始めたのは、彼らに連れられて走り出してからであった。

「生贄が逃げたぞ!」
「捕獲しろ!」
「侵入者を殺せ!」

 黒服の男達が迫ってくる。どこに居たのか、それとも、儀式場にいた人員がこちらに割かれたのか、どちらかはわからないが、それなりの数が迫ってきていた。

「アイクはそのまま走り抜けて。そうすれば逃げられるから」
「貴方達はどうするんですか!?」
「あれを片付けないと。後から大変だろうから」
「そういうこと」

 アイクは少し不安げな表情をしたが、自身を助けた実力のある2人の言葉を信じ、頷いた。
 彼1人が出口に向かうのを見送った後、猟兵達は各々の武器を手にする。

「さて、競争といこうか?」
「いいね、まぁ、俺が多分勝つけど」

 お互いに視線を交わした後、競うように彼らは邪教徒を屠って行く。邪教徒達は返り血すら浴びず、ただひたすらに光る刃の残像だけを最後に瞳に映し、絶命していくのであった。
 

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『牙で喰らうもの』

POW   :    飽き止まぬ無限の暴食
戦闘中に食べた【生物の肉】の量と質に応じて【全身に更なる口が発生し】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
SPD   :    貪欲なる顎の新生
自身の身体部位ひとつを【ほぼ巨大な口だけ】の頭部に変形し、噛みつき攻撃で対象の生命力を奪い、自身を治療する。
WIZ   :    喰らい呑む悪食
対象のユーベルコードを防御すると、それを【咀嚼して】、1度だけ借用できる。戦闘終了後解除される。
👑17
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 重々しく、教祖がナイフを手にした。男達もまた、ナイフを手にする。その表情は決意を固めたものだった。
 本来の計画であれば、《白兎の脚部》を手に入れ、なおかつ生贄を差し出すことで己達が崇め奉っている力の象徴『牙で喰らうもの』の完全復活が果たされるはずだった。しかし、それが叶わなくなった以上、少しでも成功率を上げる為にはこうする他ない。
 彼らは一斉に己が神の為の言葉を捧げたのちに、首を切り裂いた。魔法陣に血が染み、怪しく点滅したのちに、彼らの神が降臨するのを、もはや生気のない瞳が映し出していた。
雛河・燐
ふむ。ふむ?ふーん。
馬鹿馬鹿しいものだねぇ。
祈る者も崇める者もいなくなった神に何の価値があるって言うんだ。そうだろう?信者が消えて神ですらなくなった化け物さん。

【ウィザードミサイル】【時間稼ぎ】【二回攻撃】【早業】【逃げ足】で時間を稼ぐ。
まぁまぁサポートサポート。



 化け物はそこに居た。一部が煤けた白い天井、ひび割れはじめた白い壁、そして白い床に描かれた魔法陣と赤黒い血液。その中心に鎮座する邪なる神『牙で喰らうもの』。その名を呼ぶはずだった信者は皆捧げられ、その存在を讃えるはずの声はもはやなく、彼は叶える願いもなくそこに居た。
 その部屋の入り口付近で、それを見つめながら雛河・燐(笑って嗤って後悔を・f05039)は小さく笑う。

(馬鹿馬鹿しいものだねぇ)

 祈る者も崇める者もいなくなった神に、一体何の価値があるって言うのだろうか。

「そうだろう?信者が消えて神ですらなくなった化け物さん」

 彼は獲物を目に写しながら、ようやくこちらを認識したらしい『牙で喰らうもの』の鈍い動きを察知するとすぐさま素早い動きで対応する。他の猟兵が到着するまでの間、時間稼ぎが必要だ。そうでなければ、街にこの化け物は現れるだろう。それだけは許すわけにはいかない。

「ちょっとの間、付き合ってもらうから覚悟してくれや」

 彼から放たれた火の矢を受けながら、怪物は轟くような声で叫び、己が敵を正しく認識したのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ニコライ・ヤマモト
【SPD】集中を乱さない。
【姿なき狩人】ポケットの中で青い猫の首輪を握りしめ、フロー状態へ。
攻撃を喰らわないよう動き回り、建物の陰や死角から狙撃。
周りの猟兵の動向も元人質も死体も兎の脚の件も意識の外へ。猟兵としてやるべきことはいつだって同じだ。

自他の命を賭ける覚悟がある人間がこんなにも?
そこまでして崇め縋るほどの力なのか、この醜い『獣』が?

UCによる寿命の消費で不利になるなら【真の姿】(青い首輪をした大きな猫科の影の獣、胴まで裂けた口から銃弾を吐く)も厭わない。
……恐ろしいものがお前達だけだと思うな。数ある神秘を暴き制御してきたのが我々ヒトの力。神も運命も無力と知れ。


サク・トノシキ
到着が遅れてしまったな。件の2人は逃げ出せた様で安心した。
……ふむ、大物登場、か。
厄介な技を使うようだ。戦闘は長引かせないほうが良さそうだな。

遠距離から呪式小銃での射撃をメインに。
『戦闘知識』を用いて臨機応変に動きながら、必要あれば他の猟兵のサポートを。
【零式繋縛炸裂弾】で相手と鎖で繋がったら、敵の動きを制限したい。死体の肉を食べて強化、は優先して防ぎたい事柄だ。
素の力で耐えられるかは分からんな…。もし鎖を逆手に取られて俺が振り回されそうになったら、『2回攻撃』を用いて施設内の壁などと自分を繋いで耐え凌ぐか。
(アドリブ・共闘歓迎)


新美・与一
【SPD】
残り幾つとも知れぬ命数が出血する。
しかしこれも仕事です。多少の損失は割り切りましょう。
喜ばしいことに分かりやすい仕事でもありますし。

他の猟兵に目が向いている所を見計らって【妖剣開放】、しめやかに忍び寄り、【不意打ち】【暗殺】【捨て身の一撃】でもって刀で切りつけます。
首や命は無理でもここで手足の一本は頂きたい。

その後は、正面切っての戦闘は苦手ではありますが、あちらが倒れるまでは此方も粘りましょう。
相手が此方を食むというならば【残像】にて極力致命打を避け、段々剃刀の【吸血】で応対しながら次なる隙を狙い続けます。

目を持たぬからこそ柔らかな舌はさぞ敏感でしょう。であれば裁断し甲斐があります。



 アイクは後ろを振り返った。地鳴りのような音があの廃病院から聞こえてきたのだ。周囲を取り囲む不気味な木々からカラスが飛び立っていく。それがなんだか不吉な兆しに思えて、アイクは身震いした。
 あの男達の、恐ろしいほどの執念。それがもたらす何か。それがまともなものであるわけがない。

(どうか、彼らが無事帰ってきますように)

 神というものをおおよそ信じておらず、普段信仰深いわけでもないが、この時ばかりはアイクも神に縋ったのである。



「件の2人は?」
「無事、救出が行われた」
「そうか、よかった。……遅れてすまない」
「いや。……それにしても、だな」

 サク・トノシキ(キマイラの戦場傭兵・f11267)の問いかけにニコライ・ヤマモト(郷愁・f11619)はあまり興味が無いようなトーンで返す。しかし、続けて呟かれた言葉にサクはニコライは彼なりにまじめにこの事件に向き合っていることを察した。

「自他の命を賭ける覚悟がある人間がこんなにも? そこまでして崇め縋るほどの力なのか、この醜い『獣』が?」

 今はもう物言わぬ屍となった者達を哀れむように新美・与一(ユニバーサル・f13044)は血濡れた視線に目を向ける。

「しかしこれも仕事です。多少の損失は割り切りましょう。喜ばしいことに分かりやすい仕事でもありますし」
「そうだな。しかし、厄介な技を使うようだ。……あまり戦闘を長引かせない方が良いかもしれないな」
「了解」

 そういうことならと惜しみなくニコライは真の姿である巨大な青い首輪をつけたネコ科の動物へと変化した。素早く終わらせるにはこれが最も効率が良いと判断したのだ。
 彼は縦横無尽にこの薄汚れた部屋を駆け回り、的を絞らせないように動き回る。時折、彼の後ろでガチリという音が聞こえるのは、おそらく『牙で喰らうもの』の噛みつき攻撃であろう。真の姿になったとはいえ、自身よりも2倍は大きい顎に食らわれたりしたら致命的である。
 集中力を研ぎ澄まさせ、ニコライから時折放たれる魔力の弾丸が逃れられないと思っていた頭部らしき部位に命中し、攻撃を逸らしていく。

 魔力の弾丸によるダメージは多少であれど『牙で喰らうもの』にとっては不快なものらしく、再生を行わんとその口が信者の死体へと向かうのをいち早く察知し、その行動を阻止するのはサクである。
 【零式繋縛炸裂弾(エクスプロージョン・バインド)】によって爆破と共に拘束された『牙で喰らうもの』は、数度その漆黒の鎖を引っ張るものの、この廃病院の地形を充分に理解して地の利を得て戦うサクにとって、力の差こそあれどその知恵でもってパワーをカバーしていた。死体を喰らう事が出来ないと分かれば、サクに意識が向く。

 『牙で喰らうもの』の伸ばされた舌が彼に届くかと思われたその時、それを一刀両断するのは先程ニコライに意識が向いた瞬間に、気配を消し、今か今かとその機会を伺っていた与一の剣技である。

「目を持たぬからこそ柔らかな舌はさぞ敏感でしょう。……裁断し甲斐がございますね?」

 薄く笑った彼はそのまま、サクが作り上げた鎖を足場に駆け上がる。『牙で喰らうもの』は目の前に飛び込んできた彼を食らわんと歯を立てるものの、それは目の前で搔き消える。

「残像ですよ、よく見ておくように」

 まぁ、次はないのですけどね、と微笑む与一はかの邪神が持つ最も鋭かった牙――犬歯と呼ぶのが一番近いだろうか?――をまるでプディングか何かのように安安と切り落としたのである。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

リグレース・ロディット
まだ終わりじゃないんだね……アイクはちゃんと出ていけれたかな?普通の人が巻き込まれないように頑張るね。……近くの誰かを助けながらするって難しい……がんばる。
【SPD】UCの『咎力封じ』で……えっと、食べられたくないから猿轡は外すわけにはいかないよね……うん、手枷や足枷はともかく、猿轡は慎重に飛ばすよ。僕が噛みつかれちゃっても『激痛耐性』で我慢する。むしろ噛みつかれちゃったときがチャンスだよね。『暴食紫炎』や『クライウタ』で使えそうな技能全部使って攻撃するね。我慢すればこんなことだってできるもん!!まだ負けてないもん!!

(絡み・アドリブ大歓迎)



 牙を削られた怪物は怒り、吠え猛る。そのあまりの音量に誰しもが耳を塞いだ。塵芥がぶわりと舞い上がり、瓦礫が軋みながらボロボロと落ちていく。怯んだ猟兵目掛けて、緩んだ鎖の間を縫うように飛びかかる『牙で喰らうもの』だったが、その中でただ1人、怯まず彼の存在を見据えていた者がいた。

「我慢すればこんなことだってできるもん!!まだ負けてないもん!!」

 リグレース・ロディット(夢みる虚・f03337)の耳からは血が流れ出ていた。もはや音は聞こえない。しかし、それでも叫びながら、彼は咎力封じの猿轡をなんとか『牙で喰らうもの』に嵌めようと手を伸ばす。しかし、一度鎖で繋がれていた邪神がそれを想定していなかったわけがなく、伸ばした腕に噛み付いた。
 目を見開く。それは、最悪の可能性。自身がまるごと捕食される姿をリグレースは垣間見た。
 ――その時、目の前を『屈折する白い光』が通り過ぎていった。

「っ!!」

 眩しさのあまり、反射的に光を避けるように身を引くリグレース。しかし、それが功を奏した。光を遮断するために伸ばした左腕に邪神は噛みついたのだ。全身が捉えられるならともかく、腕に噛みつけば相手は動けない。これはチャンスだ。リグレースは顔を顰めながら、噛みつかれた左腕を犠牲に右手でなんとか猿轡を嵌める。

「いま、のは……」

 失血で意識が遠のきそうになるのを堪えながら、それでも勝利に近づいた事を感じ、膝をつく。リグレースは光の姿を思い出していた。

(……太陽光? いや、あれは……)

 あの動きはまるで、そう。――兎のようだった。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

土斬・戎兵衛
てーか、ここまで妨害したんだから信者達も大人しく退いてくれよ
まったく、命あっての物種だろうにさぁ
『失敗』を取り戻そうとむきになるのは賭け事じゃ命取りよ?

敵を強化されるのも痛いのも御免てござる。肉を喰らわれぬように気を付けよう
"軌道ノ先見"を使い噛みつきを避けながら、攻撃と攻撃の間の隙を付けそうな瞬間を【見切り】、そこを【早業】で突くでござる

敵の攻撃で最も恐れるべきは『貪欲なる顎の新生』か
予想外の部位が口になったら見切りが難しいだろう
敵は全身凶器との認識が必要でこざるな
喰われそうになったら、その口を刃で裂いてやろう

"侍"という、刃は喰えぬと心得よ。……もっとも、その学びを活かせる次はもう訪れんが


霑国・永一
【SPD】
待ってたよ。UDCアースと言えば名物の邪教団、そして邪神。この狂いっぷりがいいんだ。白兎の脚部のことも気になるしねぇ、手早くやりたいもんだ

それじゃオルタナティブ・ダブル主体で攻めようか。一網打尽は困るからね、別々の方向からダガーでヒット&アウェイしてくよ。
攻撃タイミングは合わせたり時にずらしたりで相手に攻撃の隙はなるべく与えない感じだねぇ。敵の攻撃も狙われてない側がタイミング合わせて攻撃仕掛けることで妨害してやりたいところだ。【だまし討ち】も併用しておこうかな。
他の猟兵が居るならサポート的に動こうか。その方が俺は向いてるからねぇ。
「お宝じゃないのは残念だけど、命を盗もうとは思うよ」



「まったく、命あっての物種だろうに。なぁんで負けを認めて引いてくれなかったんかねぇ」
「仕方ない仕方ない、だってここは狂気と正気の境界線がたった一歩で変わる場所だからね。これだからここの仕事はやめられないんだ」

 信者の行動に理解が出来ないと呆れたように呟く土斬・戎兵衛(営業広報活動都合上侍・f12308)の隣で、クスクスと笑いながら、霑国・永一(盗みの名SAN値・f01542)が足元に転がった男達の屍を見下ろす。永一の言葉に、そんなもんかねぇと返す戎兵衛。それを聞いても、やはり命には代え難いものだと思うのだが。彼もまた、屍を見るが、死んだ彼らはもう何も告げる事はない。その手に持ったナイフと、真っ直ぐに伸びた首の傷口から溢れ出る血液だけが信者の心の在りようを示していた。

「サポートは任せて」
「承知」

 短いやり取りの末、『牙で喰らうもの』が飛びかかってきたのを2人は左右別々に同時に飛ぶように避け、武器を構えた。先程、猟兵の腕を食らった『牙で喰らうもの』の身体には、もうひとつ口が増えている。元々あった方は猿轡を嵌めている他、牙をある程度削いである事から、全身を捕食されない限り致命傷は無かったが、新たに生まれた口から覗く牙は鋭く光っている。

「おお怖い怖い。ヤバそうな牙してるねぇ、流石は『牙で喰らうもの』という名称だけある。脅威的だ。……ま、喰らうことができればの話だけども?」

 永一の姿がぶれ、2体に分身する。どちらが本物かわからない邪神は、ひとまず片方を噛み付こうとする。もう片方を伸びた舌が彼を捕らえるものの、残念、という楽しげな声が室内に響く。

「大ハズレ。なぜなら、俺に意識が向いた時点でお前の負けだからさ。お宝じゃ無いのは残念だけど……その命は盗ませてもらおうかな」


 彼の目に映るのは、地を駆け、壁を蹴り、空中へと飛び上がった戎兵衛の姿。彼の太刀は『牙で喰らうもの』の首を、一撃で切断する。傷口から未発達の口が現れ、死ぬ間際に道連れにしようと飛びかかってくるものの、勢いを利用し上顎と下顎を分解するような形で彼は捌いていく。

「"侍"という、刃は喰えぬと心得よ。……もっとも、その学びを活かせる次はもう訪れんが」

 静かに告げ、鯉淵が鞘に当たりカチンと音がすると同時に、どう、と音を立てて、邪神は倒れる。その姿が四肢の先から砂に変わっていくのを見届けた後、猟兵達はアイクとサトルが待つ廃病院の外へと歩みだすのであった。



 アイクとサトルの今後はは、彼らの所属する組織の上層部に委ねられた。持ち出してはならないUDCオブジェクトを持ち出した事から、恐らくはなんらかの罰が与えられる事となるだろうが、死ぬよりマシだと彼らも受け止めたらしく、素直にその罰を受け入れるつもりのようだ。
 《白兎の脚部》は事件前と変わらず、ガラスケースの中へ鎮座する事となったのだが、猟兵はその不気味な佇まいに目を晒す。

 あまりにも、そう、あまりにも『成功』し過ぎていた気がするのだ。何もかもが、うまく行き過ぎていた。時折感じるデジャヴが、そう思わせるだけなのかもしれない。だが、もし、もしもそれらがこのUDCオブジェクトのせいだというのならば――。

 もし、このUDCオブジェクトが悪人の手に渡れば確実に問題が起きるのが目に見えていた。故に、ガラスケースからよりしっかりとした施設に収容するように進言するものもいたが、職員は笑って肩を竦める。たかが兎の脚がそんな結果をもたらすのなら世の中の兎はとっくに絶滅しているだろうと。

 事件は終幕したのだ、それで良いだろう……と。




 ――ガラスケースの中で、カタリ、と音がする。

 職員が目を向けるものの、すぐに気のせいか、と懐中電灯を逸らした先に映ったのは、白く、兎のような長い耳を持った、片脚の赤く光る目を持ったナニカ。ニタリと開かれた口から溢れた呪詛。それを聞き取ったのは、ここにいる職員と月光のみだった。

「――。」

 職員がおもむろにつぶやいた。

「……そう、だよな。少しくらい、イイコトがあっても良いよな?」

 男の手が、ガラスケースに伸びて――。

 ――猟兵達に《白兎の脚部》が行方不明になったと報告があったのは、事件から数ヶ月後の事である。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月10日


挿絵イラスト