●
「お疲れ様よ。第二次聖杯戦争、引き続き頑張っていきましょう」
チェルシー・キャタモール(うつつ夢・f36420)は猟兵達の方へ向き直りつつ、口を開く。今回も戦争の案内のようだ。
「今回の目的地はひがし茶屋街よ。この周囲は『闇の淑女オクタンス』によって闇の領域に変えられてしまっているの。街はオクタンスとその配下『|吸血鬼大隊《ヴァンパイア・バタリオン》』に占拠されてる状態よ。だから彼女達を倒しにいきましょう」
オクタンスは原初の吸血鬼であり、かつて銀誓館学園とも戦った存在だ。
彼女はオブリビオンとして蘇り、何らかの目的のために動いているようだ。
「オクタンスは大量の鮮血を使って儀式をしているみたいなの。その儀式の詳細は分からないけれど、早く止めるに越したことはないでしょうね。それで今回の依頼ではオクタンス本体ではなく、彼女が従える吸血鬼大隊の対処に向かうわよ」
吸血鬼大隊はオクタンスに血を吸われ、彼女のための決死隊となったオブリビオン達だ。
彼らの対処をすることでオクタンス本体も攻略しやすくなるし、街の人々を守ることにも繋がるだろう。
「オクタンスは吸血鬼大隊達に『ライフル』で武装させているみたいね。見た目は第二次世界大戦期のもので少し古めだけど、性能は最新式のものと変わらないわ。油断しないでね」
今回の吸血鬼大隊の攻略には、このライフルの対策が必要になるだろう。
遠距離からの攻撃から身を守る工夫、狙撃されないような工夫、あるいはライフルを無効化する工夫など。それぞれが得意な手段で挑めばいい。
「あ、そうそう。敵の詳細も伝えておくわね。今回の部隊は『モーラビット』……モーラットに似た姿をしたオブリビオンで構成されてるわ。見た目はふわふわで可愛いけど、性質は凶暴よ。遠距離からは武装したライフルで、近距離からは耳や牙で攻撃してくるわ。上手く対処してね」
厄介な相手だが、それでも倒さなければオクタンスは止められない。
彼女に目的を果たさせない為にも、急ぎ街に向かわなければ。
「説明はこのくらいかしら。それじゃあ転移の準備をするわ」
チェルシーは猟兵達に笑顔を向け、転移ゲートを開く。
その先からは、強烈な血の匂いが漂ってきていた。
「オクタンスは『揺籠の君』と別の目的で動いているようだけど……何にせよ危険なことには変わりないわ。必ず彼女を止めて。それじゃあ、よろしくお願いするわね」
ささかまかまだ
こんにちは、ささかまかまだです。
もふもふ地獄。
●プレイングボーナス
吸血鬼大隊の武器・兵器に対抗する。
オブリビオンはライフルで武装しています。
見た目は少し古めですが、性能は最新式のものと変わりません。
「敵は遠くから銃撃してくる」という状況に上手く対処するといい感じです。
●『モーラビット』
原初の吸血鬼『闇の淑女オクタンス』の配下、『|吸血鬼大隊《ヴァンパイア・バタリオン》』と化したオブリビオン達です。
オクタンスを守るべくひがし茶屋街を占拠しています。
元々持っている鋭い耳と牙に加え、オクタンスに与えられたライフルで武装しています。
危険な相手ですが、どうにか勝利を掴み取りましょう。
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オープニングが出た時点でプレイングを受付開始します。
シナリオの進行状況などに関しては戦争の詳細ページ、マスターページ等も適宜確認していただければと思います。
また、プレイングの集まり次第で不採用が出てしまうかもしれません。ご了承下さい。
それでは今回もよろしくお願いいたします。
第1章 集団戦
『モーラビット』
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POW : 兎の牙がモーラットを喰らう
戦闘中に食べた【捕縛したモーラットの肉】の量と質に応じて【全身の細胞が活性化し】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
SPD : 兎の耳は剃刀よりも鋭い
【モーラットの毛を一瞬で刈り取る鋭さ】を籠めた【兎の耳】による一撃で、肉体を傷つけずに対象の【毛髪】のみを攻撃する。
WIZ : モーラットとなって誘き寄せる
全身を【丸めモーラットそっくりの姿】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
イラスト:イツクシ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
キャスパー・クロス
市街戦ってことだし…モーラビットが何処にいて、密集してるのか点在してるのか、潜伏してるのか否かもはっきりしない
なら、リスキーではあるけど…相手の行動を誘発した方がいいかな
「さぁて、スカイランナーの本領を見せてやるか!」
【空中機動】+【推力移動】で、照準を合わせ難くするよう高速かつランダムに三次元的な方向転換を繰り返しつつ接近
【オーラ防御】を展開しながら敢えて姿を見せよう
このまま敵の元まで飛んでいく必要は無い
【視力】を凝らし、モーラビットが狙撃のために身を乗り出す姿さえ視認できたら…
「──呂色ッ、捉えた!」
《呂色は詳らか》の発動条件を満たす!
突然の背後への移動、スコープを覗き込んでるような状況じゃ特に対応できないだろ!
呂色は背後に回るだけじゃない、それと同時に超至近距離の【斬撃波】を叩き込んで制圧してやろう
その上で、近くに複数の敵が居たら
「っらあ!」
倒したモーラビットを思い切り蹴飛ばし囮にして、同様にUCで【不意打ち】
嗜虐はしない、しかし容赦もしない
可愛い外見だからといって関係はない!
●
キャスパー・クロス(空色は雅やか・f38927)は物陰に身を潜めつつ、周囲の様子を静かに窺う。
戦場は観光地のようで、建物や細い路地がかなり多い。
つまりこの戦いは市街戦になるだろう。おまけに相手は強力な遠距離攻撃が出来る武器を持っている。頭に入れておくべき事は多そうだ。
ぱっと見る限りでは、モーラビットは街の中に点在しているように見える。けれど潜伏している者もいるかもしれないし、どこかの地点では密集している可能性もあるだろう。
(なら、リスキーではあるけど……)
ここは勇気を出して大きく動くべきだろうか。大丈夫、市街戦なら自分だって得意だ。だって私は――。
「さぁて、スカイランナーの本領を見せてやるか!」
キャスパーは地面を強く蹴飛ばすと、一気に上空へと舞い上がる。
そのまま建物の壁を、何かの看板を、あるいは何もないところまで。自由自在に蹴飛ばして、キャスパーは空を飛び続けた。
すぐさま銃声が響いたけれど、兎の弾丸は決してキャスパーを捉えられない。
彼らを誘うように更に飛んで、跳ねて、回って。
けれどただ空を駆けるだけではない。キャスパーの視線は常に下方、物陰へと向けられている。
だってほら、しっかり覗き込めば――。
「――呂色ッ、捉えた!」
微かに見えたふわふわの毛に向かい、発動するのは不可思議の力。
キャスパーの姿が消えたかと思えば、次の瞬間には視界に捉えた敵の背後に飛んでいた。
モーラビットは一丁前にスコープを覗き込み、此方を攻撃しようとしていたようだ。
けれどその動作こそが仇となる。慣れない動作の最中、突然背後から奇襲されれば対応出来る訳もない。
目を丸くしながら、どうにか耳の刃を振るおうとするウサギに対し、キャスパーはにっこりと微笑みを向けて。
「ビックリさせてごめんね、すぐ終わらせるから!」
容赦のない蹴りを叩き込んでやれば、ウサギはライフルごと吹き飛び消える。
けれど安心はしていられない。騒ぎを聞きつけた他の個体が、すぐに銃撃を始めたようだ。
降り注ぐ銃弾の雨から逃れるよう、再びキャスパーは空へと舞い上がった。
あとはとにかく鬼ごっこだ。
敵を引き付けるよう空を飛び、姿を見れば呂色で向かって、挨拶代わりに強靭な蹴りを。
可愛い鬼達が此方を撃ち抜くまでの根比べだ。一瞬でも立ち止まってしまえば、きっと蜂の巣にされてしまうだろう。
「結構な数の敵がいるのかな……? 疲れてる余裕もないね!」
次に呂色で飛び込んだ先では複数の敵が待ち構えていた。それなら――。
「っらぁ!」
一番手近な個体を蹴り飛ばすと同時に、再び呂色を発動して。着地地点は敵が吹き飛んだ方向だ。
ウサギ達は仲間が吹き飛ばされた瞬間にそちらの方に意識を向けていた。だからこそ、至近距離に再び飛んだキャスパーに対応出来ない。
「可愛いウサギさん達だけど容赦はしないよ。下手に虐めたりもしない。だって戦いにおいて見た目は関係ないからね!」
確かな意思を蹴りに籠め、キャスパーは一気にウサギ達を蹴り飛ばす。
その騒動を聞きつけ叫ぶのは、奥に控えるオクタンスだ。
「総員、死ぬまで戦いなさい! 『ゾルダートグラード』製の兵器で武装した以上、あなた方が『猟兵に負けること』だけは許しません!!!」
主人の命令を受け、ウサギ達は再びキャスパーを捉えようと銃を構える。
けれど彼らの弾丸がキャスパーを撃ち抜くことはないだろう。
本当に自由に世界を跳ねるのは、邪悪なウサギなんかじゃない。今を懸命に生きる人だ。
大成功
🔵🔵🔵
栗花落・澪
もふもふしたいのにもふもふ出来ない…悲しい…戦争め……
翼の【空中戦】で兎たちよりも上空を陣取り
自身に【オーラ防御】を付与
更に【高速詠唱】で紡いだ氷魔法の【属性攻撃】で
一時的に周囲の建物や看板同士を繋ぐように分厚い氷の壁を生成
それらを盾にすることで銃撃対処
まぁ一斉に撃たれたらそのうち割れるだろうけど
割れたら残骸が兎達の上に降り注いで一種の攻撃になるし
粉々にされたとしても何度でも作り直せばいい
さて、それじゃあ
ごめんだけど…倒すね
浄化と祝福発動
【破魔】を乗せた炎の鳥達を向かわせる
ライフルと炎の相性は最悪、引火すれば暴発する
ついでに炎の延焼度合いは僕の匙加減一つ
街に被害は出さず【浄化】で攻撃を
●
こっそりとモーラビットの様子を観察しつつ、栗花落・澪(泡沫の花・f03165)は小さく息を吐く。
もふもふ好きの澪にとって、モーラビットの姿はそれはもう愛くるしく見えた。
けれどあの子達はオクタンス配下の悪い子達だ。もふもふする余裕はきっとない。
「悲しい……戦争め……」
しょんぼりするのは澪が猟兵としての責任感を持っているからこそ。しっかり仕事は果たすつもりだ。
そのためにもまず準備をしなければ。自分が攻撃されないことは勿論、街を守るためにも。
澪は翼を大きく広げ、周囲の建物より高く飛び上がる。
同時に手短に詠唱を終えると、澪は広い範囲に魔力を飛ばす。
「出てきて、氷の壁!」
飛ばされた魔術は建物や看板に展開され、それらを繋げるように強靭な氷壁を作り出す。
モーラビット達も周囲の様子に気がつくと、すぐに澪向け弾丸を撃ち込んできたようだ。
けれど銃撃は氷の壁に阻まれて、何も傷つけることはない。
仮に氷壁が壊れても再展開すればいいし、崩れた氷はモーラビット達の動きを阻んでくれるだろう。
これで守りの備えは万全だ。それなら後は――。
「さて、それじゃあ。ごめんだけど……倒すね」
澪は瞳を閉じて、静かに浄化の歌を歌う。それに合わせて姿を現すのは、何羽もの火の鳥だ。
破魔の炎で出来た鳥達は一気に街を飛んでいき、次々にモーラビット達を浄化していく。
鳥達は銃弾に穿たれても落ちることはないし、むしろ火薬を糧に炎の勢いを増していくだろう。
それはライフルにも言えること。鳥は吸血鬼の武具を、聖なる力に変えるのだ。
炎の勢いも澪が自在にコントロール出来るし、氷の壁だって街を守ってくれる。
これだけの工夫があれば誰かを傷つけることなく、吸血鬼の勢力だけを減らせるのだ。
「総員、死ぬまで戦いなさい! 『ゾルダートグラード』製の兵器で武装した以上、あなた方が『猟兵に負けること』だけは許しません!!!」
聞こえてくるのはオクタンスの怒号。それに対し、澪は小さく首を振って。
「モーラビット達も、来世があるならあんな悪い人の元じゃなくて……もっと自由なところに行けたらいいね」
祈りの歌は炎のゆらめきに合わせ、静かに響き渡っていた。
大成功
🔵🔵🔵
葉川・聖愛
ささかまかまだマスターにおまかせします。かっこいい葉川・聖愛をお願いします!
ヒーローマスクのサウンドソルジャー×パーラーメイド、15歳の女です。
普段の口調は「女性的(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」、油断すると「無口(わたし、あなた、呼び捨て、ね、わ、~よ、~の?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
春夏秋冬・いぶ
ささかまかまだマスターにおまかせします。かっこいい春夏秋冬・いぶをお願いします!
エルフの探偵騎士×トライアスリート、16歳の女です。
葉月聖愛さんと一緒に参加します。
普段の口調は「女性的(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」、嬉しい時は「無口(わたし、あなた、呼び捨て、ね、わ、~よ、~の?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
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幾つもの戦闘が勃発するひがし茶屋街に、新たな猟兵達が舞い降りる。
並んで姿を現したのは葉川・聖愛(メイドマスク・f23289)と春夏秋冬・いぶ(エルフの妖精騎士・f38850)だ。
「いぶ様、モーラビットは至るところに潜伏しているようであります」
「それなら片っ端から探して倒していくのが一番だろうな。聖愛、一緒に頑張ろうな」
二人は顔を見合わせ頷き合い、早速周囲の様子を窺う。
聖愛といぶは友人同士。戦いにおいても十全にコンビネーションを発揮出来るだろう。
それなら問題になるのは、敵とどのように交戦するかだろうか。
そこで聖愛が取り出したのは、愛用のサウンドウェポンだ。
「いっそ誘き出して見るのも手かもしれません。ほら、ここに」
「お、確かにそれはいいかもな。宜しく頼むぜ」
友人の許可を取って、聖愛はサウンドウェポンを起動する。
そのまま奏でられる音楽に合わせ、高らかに歌を紡げば――溢れる力が猟兵達を支えてくれる。
曲名は『サウンド・オブ・パワー』。ユーベルコードの域まで高められた、強く優しい歌だ。
その音色はいぶの力を増してくれるが、同時に音によって自分達の存在を示すことにもなる。
一瞬物陰が煌めいたかと思えば、次に聞こえるのは鋭い銃声だ。
「っ! 聖愛、一旦隠れるぞ!」
「了解であります!」
猟兵達も建物の影に身を隠し、銃声のした方向を確認して。
見ればライフルの銃身と共に、ふわふわとした何かが見える。モーラビットが潜んでいるのだろう。
「逃がすか!」
体勢を立て直したいぶがすかさずそちらに飛び込めば――やっぱりふわふわしたものがいるのだが、様子がおかしい。
まんまるのその姿はモーラットにも見えるのだ。一番可能性が高いのは敵の擬態だが、不測の事態が起きていないとも限らない。
けれどこういう時のために、使えるユーベルコードがあるのだ。
いぶが靴底で地面を叩けば、そこから賢者の影がぐにゃりと伸びて。影は一瞬でふわふわの元まで辿り着き、がっちりと拘束していく。
「質問だ。アンタ、モーラットか?」
「きゅ、きゅきゅ!」
ふわふわは肯定するように頷くが、同時に影が一気に弾ける。
『賢者の影』は対象に向けた質問が真実かどうかを判別するユーベルコード。この反応は勿論嘘であり、目の前のふわふわはモーラットではない。
正体がバレたふわふわことモーラビットは擬態を解除し、どうにか反撃しようとするが――。
「させるかよ」
それより早くいぶの仕込み杖が敵を切り裂く。モーラビットは反撃することすら出来ずに、骸の海へと叩き込まれた。
「流石であります、いぶ様」
「聖愛の援護があったからこれだけ早く動けたんだ、こちらこそありがとう」
此方に合流した聖愛へ笑顔を向け、いぶは仕込み杖を再び仕舞う。
けれど安心はしていられない。この街にはまだまだ敵が潜んでいるのだ。
「よし、それじゃあ次の敵を倒しに行こう」
「かしこまりました。それでは次は……」
二人が次の戦いに意識を向けようとした瞬間、聞こえてきたのは小さな足音。
どうやらどこかに潜んでいたモーラビットが奇襲を仕掛けにきたようだ。見れば数匹のウサギ達が、銃だけでなく耳の刃での近接攻撃も放とうとしている様子。
猟兵達は即座に攻撃に反応すると、すぐに迎撃の構えを取って。
「遠近両方の構えはこちらにもありますわ」
「考えが甘かったな!」
聖愛がスタンアンバーメイスで近くの敵を吹き飛ばせば、同時にいぶがブルーを放って銃撃を阻害する。
そのまま一気にメイスと仕込み杖による追撃を放ち、この戦いはこれでおしまい。
「油断も隙もありませんわね、このウサギ達」
「だからといってオレ達に敵う訳でもないがな」
笑顔を向けて、再び戦う構えを取って。
二人は打ち合わせもすることなく、絶妙なコンビネーションで戦い続けていた。
疲弊すれば聖愛が歌で励まし、隠れた敵はいぶがしっかりと発見して。
こうして戦い続ければ、いずれ敵を殲滅させられる時もやってくるはずだ。
その証拠に、街の奥からはオクタンスの怒りの声が響いている。
「総員、死ぬまで戦いなさい! 『ゾルダートグラード』製の兵器で武装した以上、あなた方が『猟兵に負けること』だけは許しません!!!」
彼女の言葉の真意は分からないが、向こうは向こうで何か焦っているようだ。
それならもっと相手が焦るよう、全力で追い込むだけ!
「まだまだ参りましょう」
「ああ!」
聖愛といぶは笑顔を浮かべ、勇ましく街を進むのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
クオ・メアン
アドリブ、連携可
【POW】
「わ~、ラビットさんいっぱいだね。ガレくん、レクスくん、がんばろうね」
移動は飛行出来るガレくんに【騎乗】するよ。
銃撃は|【氷の鉄槌】《指定UC》を盾代わりにして防いで、素早くラビットさんの上空に出て、もう一回【氷の鉄槌】で攻撃するよ。
周りのラビットさんも風圧で吹き飛んじゃうかもね(【衝撃波】)。
ガレくんやレクスくんは空中を泳ぐのも得意だから(【空中機動】)、ライフルの弾にも簡単には当たらないよー。
この調子で進もう。
●
空飛ぶサメ『ガレくん』の背に乗りながら、クオ・メアン(氷雪の精霊術士/天使で悪魔・f30569)はこっそり街の様子を探る。
ここまで多くのモーラビットが退治されてきたが、残る数も多いようだ。
ふわふわの姿は可愛いけれど、彼らの手で無骨に光る銃が不吉なものを感じさせる。
「わ~、ラビットさんいっぱいだね。ガレくん、レクスくん、がんばろうね」
クオの言葉にガレくんも、一緒に浮遊するリュウグウノツカイ『レクスくん』もこくりと頷いて。
皆で力を合わせれば、怖いウサギさんにも負けたりしない。
準備が出来たのなら――目指すはもっと高い場所!
立ち並ぶ建物より高く飛翔して、クオ達は堂々と街を見下ろす。
これだけ派手に動けば、当然モーラビット達も銃撃を仕掛けてくるが――。
「精霊達、力を貸して」
クオは友人のクリオネ達を氷雪杖へと変身させ、すぐさま氷の魔術を展開していく。
そうして現れるのは超巨大な氷の塊。その後ろに隠れれば、生半可な銃弾は弾かれておしまいだ。
更に銃撃が来た方向から敵の位置を予測すれば思った通り。数匹のモーラビットが身を乗り出し、攻撃を仕掛けていたようだ。
「ガレくん、お願い!」
友人の言葉を受け、ガレくんは一気に敵の元まで急降下していく。
同時にクオは杖を掲げ、再び魔力を集中させて。
「どっか~んといっちゃうよ!」
発動した『氷の鉄槌』は見事にモーラビット達を押し潰し、更に周囲に隠れていた者も吹き飛ばす!
逃げ出そうとした者はすかさずレクスが捕らえ、しっかりと追撃も忘れない。
クオ達の力を合わせた攻撃は、一度に多くの敵を退治することに成功したのだ。
けれど安心もしていられない。これだけ目立ったのなら、他の敵がすぐに此方へ来るだろう。
それを示すかのように、聞こえてきたのはオクタンスの怒りの声だ。
「あの猟兵を逃してはいけません。総員、死ぬまで戦いなさい! 『ゾルダートグラード』製の兵器で武装した以上、あなた方が『猟兵に負けること』だけは許しません!!!」
その声に合わせ、何匹ものウサギが此方に迫ってきているようだ。クオは悪戯っぽい笑みを浮かべ、友人達の身体を撫でる。
「みんな、一旦逃げるよー」
ガレくんはクオを乗せたまま、レクスくんは周囲を警戒しつつ、再び駆け抜けて。
クオの友人達は地上だろうとすいすい泳げる不思議な子達だ。誰もライフルの弾なんかに当たらずに、自由に街を進んでいく。
そうしてもう一度敵を見つければ、すかさず氷の魔術をお見舞い!
みんなで力を合わせれば、あっという間に街を一周し敵を殲滅することが出来るだろう。
「この調子で進もうねー」
大変な戦いも楽しく笑って。クオの無邪気な笑みに、友人達も楽しげに応えるのだった。
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こうして猟兵達は街の中を突き進み、モーラビット達を倒していく。
見事に吸血鬼大隊は崩れ、オクタンスとの戦いが一歩前に進むのだった。
大成功
🔵🔵🔵