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奇術師さんと遊びましょ!

#UDCアース

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#UDCアース


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 ふわふわ風船を持つマスコット。きらきらライトアップされた観覧車。
 手を繋いで歩くまだどこか初々しい恋人たち。遊び疲れて父に抱かれて眠る子供。
 そんな、楽しそうな遊園地に現れた不穏な影。
 影はマントをゆらゆら風に靡かせ、サーカステントを模した屋根の上に立っている。
「ハッハッハァ! 貴様、見ているな! 我輩の『劇場』へようこそ!」
 そう、影の正体は紛うことなきオブリビオン。その名も『奇術師』ミスター・アンノウン!


「遊園地へキャッキャウフフしに行きましょう!」
 そんな軽い言葉で話を切り出したメール・ラメール(砂糖と香辛料・f05874)は、楽しそうにきゃらきゃら笑った。
「キャッキャウフフのお相手はオブリビオンなんだけどネ。遊園地に現れるのよ」
 メールの話によると、遊園地に現れるオブリビオンはふたつ。
 ひとつは『黒翼の仮面』。一見すると蝙蝠のような見た目をしている黒い仮面の群れ。
 もうひとつは『『奇術師』ミスター・アンノウン』。随分と逃げ足の速い相手のようだ。
「仮面の群れは、暗いところがスキみたいだから、そういうトコロにいるみたい。
 奇術師サンは、こちらが派手に暴れれば出てくると思うわ。自らの『劇場』を荒らされるのはきっと、イヤだろうからね」
 悪いヤツらの思惑なんてまるっと壊してしまいましょうと、メールがにまにま笑う。
「楽しそうな相手だけれど、油断すると痛い目みちゃうかも。気をつけてね?」
 闇夜に溶け込みひとに取り付く『黒翼の仮面』を放っておけば、確実に遊園地に遊びに来たひとたちが取り付かれてしまうだろうし、
 『『奇術師』ミスター・アンノウン』は『劇場』を作りあげた後、何を起こすつもりか分からない。
「でも猟兵サンたちなら大丈夫。サクっと暴れてパーっと遊んできたらいいのよ。素敵でしょう?」
 楽しんでらっしゃいと手を振るメールは、やっぱり、きゃらきゃら笑うのだった。


あまのいろは
 あまのいろはです。遊園地はコーヒーカップがすきです。回すぞ!

 舞台はUDCアースのとある遊園地。
 ジェットコースターやメリーゴーランドなど、遊園地らしいものは一通りあります。
 三章は日常パートです。オブリビオンを倒して、存分に楽しんで頂ければ幸いです。
 戦闘パートの時間はお昼頃を想定しています。
 日常パートは受けたプレイングにもよりますが、夜まで可能です。

 猟兵の皆様のすてきなプレイングをお待ちしております。
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第1章 集団戦 『黒翼の仮面』

POW   :    赤邪眼
【赤い眼から放出される光線】が命中した対象を燃やす。放たれた【闇属性を含んだ】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD   :    超音波
レベル分の1秒で【音波による攻撃】を発射できる。
WIZ   :    急降下
【体当たり】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 楽しそうな笑い声や、アトラクションに乗るひとたちの歓声が、あちらこちらで聞こえてくる。
 そんな、誰もが楽しそうに過ごす遊園地に蠢く影たち『黒翼の仮面』。
 それらは僅かな闇と闇の間を縫うようにして活動していた。
 ふらり、ふらりと。無軌道な動きで空中を浮遊する姿はまるで蝙蝠のよう。
 けれど、それらが纏う禍々しい雰囲気は明らかに蝙蝠とは違っている。

 ふらり、ふらり。
 妖しい動きで移動しながら、取り付く相手を探す仮面たち。狙いを定めると、音も立てずに忍び寄り―――。
 ちかり、とちいさく光が弾けた。それは、その場に猟兵たちが来る合図。
 そう簡単に、オブリビオンたちの思惑通りになんてさせない。そのために、猟兵たちがいるのだ。
波狼・拓哉
キャッキャッウフフするなら女の子とが良いです(真顔)
さてと、何か手下は暗いとこに多くて、大ボスのやつは舞台を破壊されるのが嫌と・・・閃いた!
地形を利用したり変装したりして目立たないように行動。周りに巻き込む人とか(UDCは除く)が居ないことを確認した上敵を見つけ次第ミミックを投擲。炎に化けてその地形ごと無差別に焼き尽くす。破壊工作で燃え広がったりしないように調整して、バレるまえに自慢の逃げ足発揮してる逃げる戦法で相手の傷口抉る早業で暴れ回ろう。
・・・まあ、流石に遊園地の設備壊したりしたら後で遊べないしある程度は抑えてはいかないといけないけどね。
(アドリブ絡み歓迎)


ヴァニラ・テレスト
【トーヴドリ】のみんなと一緒に

遊園地かぁ。いくつになってもわくわくするのは、どうしてだろうね?
先生は不思議です……いつのまにか両手にチェロスとアイスクリームを持っているのだから
いいや、いいや!童心に帰るのも大人の特権さ

さて、美味しいおやつはペロリと平らげて
仮面を探しに冒険探索アトラクション?楽しそうだね…!
暗い洞窟の光が届かないセットの裏に、いかにも潜んでいそうじゃないかい?

召喚したガジェットは……ふむふむ
攻撃性は無いけど閃光弾が放てるようだ
わざわざ暗がりにいるのだから光は苦手かな?
身を潜めていそうな暗闇に目掛けて閃光弾を放ってあぶり出したり
怯ませたりは僕がしよう
攻撃は任せたよ


ヨハン・バルクレイン
【トーヴドリ】の皆と参加

一度来てみたかったんだよ、UDCアース。
あちこち賑やかだね、それにお菓子が美味しい!アイスサンドとかいいよね。色んな味があって迷ってしまうな。

洞窟探索!迷宮みたいでわくわくするね。
暗い中で明かりがキラキラしてて夜みたいだ。エレン、ちょっと出てきても……見てるだけでいい、か。

さて、仕事仕事。探そうにもつい明るい方に気がいっちゃうなあ。向こうから仕掛けてきてくれたら嬉しいんだけど。
攻撃してきたり誰かが炙り出したところを【見切って】竜槍で【串刺し】。障害物が少ない空間では【ドラゴニックエンド】を使用。召喚竜で何体か纏めて薙ぎ払う。取り逃がしたら他のみんなに任せるよ。


クック・ルウ
【トーヴドリ】で参加

遊園地、仕事とはいえ皆と来られて嬉しい
クックはポップコーンの誘惑にのってみた
この香りには抗えない……ふふっ

UDC組織の協力もお願いしたい
看板等で人払いをし、乗り物を貸し切り状態に
洞窟を船でクルーズする冒険探索アトラクションへ

わわっ、結構ゆれるのだな
楽しくてついつい夢中になってしまうが
暗いところを、よく探さねば
わー。よくできた蝙蝠……いや、あれは仮面か!

剣を抜いてトリニティ・エンハンスを使い、水の魔力で属性攻撃
これで少しでも炎に対抗できるとよいのだが
ピンチの時は防御力を上げてかばう
皆と共に戦うのは初めてだが、なんとも心強いものだ


弁柄堂・平吉
【トーヴドリ】で参加です。

遊園地ですか。なんだか楽しそうな雰囲気ですね。
それは…?あいすくりーむ、ちぇろす、ぽっぷこーん…?
そんな食べ物もあるのですか!?すごい…摩訶不思議です…!


おっと食べてばかりではいけない。
敵を探さねば。あとらくしょんを人払いで貸し切り状態とは贅沢ですね。
敵の居場所を【追跡、忍び足、地形の利用】で探しましょう。不意討ちを受けるのは嫌ですから。
見つけたら【防御無視攻撃】で【串刺し】です。その後は《錬成カミヤドリ》の傘で隙なく【一斉射撃】と行きましょう。撃ち漏らしも逃がしはしません。
戦いは慎重に。もちろんです。皆さんがいるととても心強いですね。背中は任せます。

アドリブ絡み可


ジェイド・カレットジャンブル
【トーヴドリ】で参加

遊園地に潜むオブリビオン…。美味しい食べ物の匂いにつられてヒスイが表に出てきそうですが、お客さんの大切な時間を守るためにもまずは敵を倒さなくてはいけません。

いかにも敵が潜んでいそうな探索アトラクションですね。
発火する光線を放つ敵、ならばエレメンタル・エッジの応用です。水魔法と氷魔法をのせた斬撃で氷製の小さなプリズムをいくつか作り出し、敵の光線を反射させ別の敵に当てましょう。
敵も味方に攻撃が当たったと気付けば炎を消すでしょうが、そこに混乱と隙が生じるはずです。すかさず【早業】の【2回攻撃】で敵を【なぎ払い】ましょう。

頼もしい皆さんもいます、深追いはせず慎重にいきますよ。




「キャッキャッウフフするなら女の子とが良いです」
 遊園地へと送り込まれた波狼・拓哉(ミミクリーサモナー・f04253)は、思わず項垂れた。
 逃げる相手を追いかけてキャッキャウフフなんて素敵なシチュエーション、普通だったら相手は女の子のはずだ。
 それなのに、どうして相手は愉快そうなオブリビオンなんだろう。
 なんだか騙されたような気分だ。この鬱憤はオブリビオンにぶつけてしまおう、そうしよう。
「さてと、何か手下は暗いとこに多くて、大ボスのやつは舞台を破壊されるのが嫌と……」
 気を取り直して、拓哉はオブリビオンを探して遊園地をまわることにした。
 けれど、闇雲に動いても疲れるだけ。効率的にオブリビオンを見つけ出すにはどうすればいいだろう。拓哉は思考を巡らせる。
「…………閃いた!」
 拓哉は手をひとつ叩くと、オブリビオンを探して賑やかな人込みのなかへ飛び込んだ。

 ポップコーンにアイスキャンディ、お菓子を売るワゴンがたくさんの通りは、あまいかおりで満たされていた。
 それらに引き寄せられるように現れたのは【トーヴドリ】の猟兵たち。
「遊園地かぁ。いくつになってもわくわくするのは、どうしてだろうね?」
 辺りをそわそわと見渡すヴァニラ・テレスト(蒸氣時計技師・f13968)の手には、チェロスとアイスクリーム。両手に握ったお菓子に視線を落とすと、ヴァニラはぽつりと呟く。
「先生は不思議です……。いつのまにか両手にチェロスとアイスクリームを持っているのだから……」
 そう言いながらも、アイスクリームが溶ける前に、ひとくちぺろり。おいしい、と顔を綻ばせる。童心に返るのも、大人の特権なのです。
 そんな姿を見たクック・ルウ(水音・f04137)も、買ったばかりのポップコーンを手に思わず微笑む。
「クックはポップコーンの誘惑にのってみた。この香りには抗えない……ふふっ」
「それは……? あいすくりーむ、ちぇろす、ぽっぷこーん……?」
 様々なお菓子を見て首を傾げたのは、弁柄堂・平吉(歪なヒト・f13885)。
「平吉殿は遊園地ははじめてか? ポップコーンは弾けるのを見るのもたのしいものだ」
 ほら、とクックが指差した先には、ポップコーン売りのワゴン。ちょうど出来上がる瞬間だったようで、ぽんっと楽しそうな音をたてて弾けた。
 次々と溢れるように弾けるポップコーンを見て、平吉は驚いたように目を見開いてワゴンに駆け寄っていく。
「こんな食べ物もあるのですか!? すごい……摩訶不思議です……!」
 いつもは落ち着いた雰囲気の平吉も、楽しそうな雰囲気に釣られてか、心なしかはしゃいでみえる。クックはとぷりと身体を揺らしながら嬉しそうに笑った。
 仕事とはいえ、皆と遊園地に来れたことは嬉しい。皆が嬉しそうなら、もっと嬉しい。
「見てたのしい、食べておいしい。いろいろな味があるのも魅力だな」
「確かに! ……アイスサンドも色んな味があって迷ってしまうな」
 どれにしようかな、とメニューを見ながら指をふらふらさせていたヨハン・バルクレイン(ふたりぼっち・f13945)だったが、定番のバニラ味に決めたようだ。
 アイスサンドを頬張る姿を見て、ジェイド・カレットジャンブル(混ざり合う欠片・f09633)の瞳が、僅かに青く揺らぐ。おっと、とゆるく首を振って。
「お客さんの大切な時間を守るためにも、まずは敵を倒さなくてはいけません」
 自分に言い聞かせるように呟けば、ジェイドのなかにいるヒスイの抗議が聞こえたような気もするけれど。きっと、分かってくれたのだろう。青く揺らいだ瞳が緑に戻った。
「そうですね、食べてばかりではいけない」
 キャラメル味のポップコーンを手に、平吉がこくりと頷いた。遊園地のマップを開いてオブリビオンが好みそうな暗い場所、と視線を巡らせる。―――――あった。
 つい、と平吉が指差したのは、洞窟を船でクルーズする冒険探索アトラクション。
「仮面を探しに冒険探索アトラクション? 楽しそうだね……!」
 行こう、と歩き出したヴァニラは、両手のお菓子をすっかりぺろりと平らげていたのだった。


 鍾乳洞から水の滴るおと。頬を撫でるひんやりとした空気。アトラクションのなかは、まるで本物の洞窟のようだった。
「洞窟探索! 迷宮みたいでわくわくするね」
 船から身を乗り出すようにして、ヨハンが瞳を輝かせる。
「暗い中で明かりがキラキラしてて夜みたいだ。エレン、ちょっと出てきても……」
 けれど、兄の誘いを、片割れの弟は最後まで聞かずに断ったようだ。
「……見てるだけでいい、か」
 すこしだけ肩を落としたかに見えるヨハンの背を、クックが軽く叩いた。
「わわっ、結構ゆれるのだな。楽しくてついつい夢中になってしまう」
 あとで遊ぼう、とクックは笑って。それに今は貸切だ、何度でも乗れるぞと、冗談めかして言葉に、ヨハンも笑った。
 【トーヴドリ】の猟兵たちは、一般人を巻き込まないよう、UDC組織の力も借りてアトラクションを貸切にしていたのだった。
「あとらくしょんを人払いで貸し切り状態とは贅沢ですね」
 船に揺られアトラクションを楽しみながらも、平吉は隙を見せない。暗がりのなかへ目をこらして、オブリビオンの気配を探している。
「いかにも敵が潜んでいそうな探索アトラクションですね」
「暗い洞窟の光が届かないセットの裏に、潜んでいそうじゃないかい?」
 ジェイドの言葉を聞きながら、ヴァニラがガジェットを作り出す。それを手のなかでじっくりと調べると、ふむ、と頷いた。
「探そうにもつい明るい方に気がいっちゃうなあ」
「それじゃあ、見えやすくしよう。わざわざ暗がりにいるのだから光は苦手かな?」
 今回召喚されたのは、攻撃力はないが、閃光弾が放てるガジェット。
 それを用いてヴァニラが閃光弾を放つ。目がちかちかするような光が、暗がりで弾けた。隠れた舞台裏が顕わになる。

 光に晒され、黒い影が蠢いた。
 それは蝙蝠のような見た目をしてる。けれど、それは作り物にしては精巧すぎた。
「わー。あんなところにもよくできた蝙蝠……いや、あれは仮面か!」
 光に晒された仮面の群れが襲い掛かってくる。
 すかさずクックが剣を抜いた。水の魔力を纏い、炎を操る仮面へ対抗する力を得る。
 光に晒された仮面が放った超音波に思わず耳を塞ぎそうになるが、引いてはいられない。
「怯ませたりは僕がしよう、攻撃は任せたよ」
 ヴァニラの言葉に、皆が頷く。
「頼もしい皆さんもいます、深追いはせず慎重にいきますよ」
「戦いは慎重に。もちろんです。皆さんがいるととても心強いですね。背中は任せます」
 仮面の目から放たれる光線。光線を防ぐようにジェイドの斬撃で作り出された氷の欠片が、プリズムのようにきらきらと輝く。
 氷の欠片にに当たった仮面の光線が無軌道に跳ね返り、別の仮面に当たった。
 ―――ギ、ギ、ギィ。
 苦しそうな声が響いて。仮面の群れが混乱したかのようにバラバラに動き出した。
 狙い通りとジェイドが群れからはぐれた仮面を薙ぎ払う。翼をもがれた仮面は、水のなかにぼちゃりと落ちて姿を消した。
 けれど、猟兵の手は止まらない。追い討ちを掛けるように、複製された平吉の本体でもある蛇の目傘が的確に仮面の身体を貫いていく。
「撃ち漏らしも逃がしはしません」
 群れからはぐれた仮面はひとつ、またひとつと姿を消していく。
 まだ群れで動く仮面はなんとか統率を取り一斉に襲い掛かろうとするが、猟兵たちのコンビネーションにより、それすらも許さない。
「ここなら障害物もないし、大丈夫かな」
 ヨハンの槍によって傷を負った仮面が、召喚された竜によって薙ぎ払われる。圧倒的な力の差を前にして、仮面たちは成すすべなく落ちていった。
「ごめん、取り逃がしたやつがいる! そっちは任せるよ!」
「ふむ、任された。皆と共に戦うのは初めてだが、なんとも心強いものだ」
 ヴァニラの放った光で敵をあぶり出し、危険を感じたらクックがかばう。ヨハンが、平吉が、ジェイドが、仮面を確実に仕留めていく。
 ―――そうして、暫くして。仮面の群れがすっかり消えたアトラクションのなかはもう、船体に当たる水のおとがちゃぷりちゃぷりと響くだけだった。

 拓哉は、変装や地形の利用などの技能を活かし、暗い場所に仮面のオブリビオンを誘き寄せて相手をしていた。拓哉の放ったミミックによって、次々と仮面が燃やされていく。
「流石に遊園地の設備壊するわけにはいかないからね。後で遊べないし」
 燃え尽きた仮面を見て、ふうと一息。結構減ったかな、と伸びをひとつした時だった。近くのアトラクションのなかから、仮面が飛び出してくるのが拓哉の目に映った。
「まだいるの!? しかも、なんか弱ってる?」
 それは、アトラクションから命からがら逃げ出した仮面たち。数は少ないが、見逃すことは出来ない。
 瞬時に周りを確認。巻き込むひともいない。設備を破壊することもなさそうだ。仮面に向かって、拓哉が走る。
「逃がさないよ! さあ、化け焦がしなミミック……! 陽炎が全てを焼き尽くす時だ!!」
 仮面に向かって召喚したミミックを投げる。炎に化けたミミックが、大きく口を開けて仮面へと喰らい付く。
 無差別に辺りを燃やし尽くす炎に、仮面たちはひとたまりもない。傷口を抉られた仮面たちは、成すすべもなく燃え尽きて。ぱちりぱちりと火の粉が舞った。
「……ママ! すごいよ手品かな?」
 近くから聞こえた声にはたと目をやれば、とちいさな子供が炎を指差している。
「あら! ほんとう。手品なんてやってるのね」
 突如あがった炎は、どうやら、遊園地で行われている派手なパフォーマンスだと思われたようだ。
「っと、やりすぎた!」
 あまり目立つつもりじゃなかったのだけれど。これだけ目立てば『劇場』を支配するオブリビオンも出てくるかな、なんてすこしだけ思いながら。
 また人込みのなかへと紛れていった拓哉を見付けることは、もう出来ない。
 拓哉が人込みへ消えて行ったその後ろで。――――――ゆらり。不気味に影が揺れた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『『奇術師』ミスター・アンノウン』

POW   :    三十六計逃げるに如かず! さらばだ猟兵諸君!
空中をレベル回まで蹴ってジャンプできる。
SPD   :    種も仕掛けもございません!
合計でレベル㎥までの、実物を模した偽物を作る。造りは荒いが【逃走用および"劇場"用の奇術道具】を作った場合のみ極めて精巧になる。
WIZ   :    怖い顔で睨まないでくれたまえ!
【トランプと誰かの位置を入れ替える事】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【盾にする等の自らの手を汚さない手段】で攻撃する。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は桑崎・恭介です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

波狼・拓哉
…何かすげぇのいる。えー…多分あれだよね。さてどうしようか…
人々巻き込むわけには行かないしな…取り敢えず化け変わり咆えな、ミミック。龍に化けて一般人に恐怖を与えな。これで視認出来る範囲から一般人は逃げて追い払えるだろ。一応周り居ないことだけは確認してから相手取ろう。
ミミックはそのまま爆発する咆哮で対象を爆破させにいこうか。ついでに奇術道具とかも巻き込めそうならそのままぶっ壊そうか。
自分は地形を利用して視認されず目立たないように行動。相手が取り出した道具やトランプを衝撃波込めて衝撃属性にした弾で撃って邪魔したり、ロープを足に引っ掛けてそのまま引き釣り落としたり狙ってみるか。
(アドリブ絡み歓迎)


クック・ルウ
【トーヴドリ】で参加

奇術師は何処だろう
派手なことをしていれば出てくると聞いたが
皆は、なにか見える?

ここで逃げられては一大事
偽物を使って惑わすなら、クックも技を披露だ
【バウンドボディ】で腕を伸ばして、本物を追う
相手を掴めたら放さないように頑張るからな
ヴァニラ先生とタイミングを合わせて引っ張るぞ
足止めするゆえ、あとは頼む


ヨハン・バルクレイン
【トーヴドリ】の皆と参加

おじさん手品師なんだよね、どんなことするんだい?
ちょっと見てみたいな、なんて。

え、どこ行くんだい?逃げるなら追わなきゃだよね。……エレン、ちょっとだけ手伝ってね。
【ライオンライド】で追跡。障害物は【見切って】避ける。駄目ならそのままはね飛ばす。追いついたらエレンに交代。逃げられないように正確に、頼むよ。

(人格交代ヨハン→エレン)
「……見てるだけって言ったのに」
足を止めたところで地面に縫い付けるのを狙って【串刺し】。奇術潰しに手元を狙うも良し。まだ逃げるようなら槍で足払い。
「ショーは終いだ。俺は帰りたい」
ヨハン、後は任せる。


ヴァニラ・テレスト
【トーヴドリ】のみんなと一緒に

奇術師は話によると『劇場』を作るらしいね
何かショーでも始まるのかな?
なら 自ずと向こうから姿を現わすんじゃないだろうか
舞台は派手にやるものだからね
役者が必要なら 僕ら猟兵が買って出ようじゃないか

逃走を邪魔されて、足止めされている奇術師に【ドラゴニアン・チェイン】で攻撃
鎖で互いを繋げば、バウンドボディで頑張るクックさんの手助けにはなるかな
空中ジャンプで逃げようとしたって
鎖で引き摺り落としてあげよう!
トランプによる入れ替えが怖いから近距離で戦うよ
自分の翼で視界を邪魔すれば、身代わり見繕うのも遅れるだろう?
あとは拳で殴る
せっかくだから二回攻撃で!二回殴る

アドリブ絡み可


ジェイド・カレットジャンブル
【トーヴドリ】で参加

ようやく姿を現しましたか。厄介な奇術を使うようですし、隙を与えると危険かもしれませんね。であれば僕よりも…

「ここは任せるよ、ネフライト。」
「出番か、任せとけ。」

奇術には興味があるが、あまり自由にさせるわけにもいかないんでな。悪いが奇術ショーは潰させてもらおう。

敵の逃走を阻止するのは皆に任せて、俺は敵が奇術を使おうとする挙動を【見切り】、【早業】で【先制攻撃】といこう。攻撃回数重視の翡翠天駆で奇術を先回りで潰し、余裕があれば敵の体力も削っていく。

自由に奇術が使えなければ脅威も半減だろう。何の為に劇場を作ろうとしているのかは分からんが、その企みはここで打ち砕かさせてもらうぞ。


弁柄堂・平吉
【トーヴドリ】で参加です。アドリブ絡み可。

やっと見つけましたよ。さあ、お縄についてくださいな。

■SPD
逃げようとしても無駄ですよ。行き先はだいたい、読めてますから。
錬成カミヤドリの傘たち、咎力封じの拘束ロープを用いて彼の行く手を遮り、動きを封じましょう。行く先を探る【追跡】彼の死角から動きを止めるように展開するのは【暗殺】の技術で。
足をとめることがあれば、傘による【防御無視攻撃】を【一斉発射】し、【傷口をえぐる】ように【串刺し】にするまで。どれもこれも 狙いは足止め――狙うなら足や、逃走用道具へ。当たらなくとも動きの制限にはなりますでしょう?その隙を逃すほど、俺の仲間は 優しくはありませんよ。


セレッサ・フォトン
手品師のオブリビオンと聞いて黙っていられませんねぇ
どちらが真に優れた手品師かわからせる必要がありますね?
今宵のスペシャルステージは天才美少女手品師のワタシと悪の凡骨手品師の対決ショーで決まりですね♥

仰々しい身振り手振りと煽りを入れて
マントを翻しながら一回転して52枚のトランプをどこからともなく取り出し
【フェイント】を入れながらの【投擲】
その内の数枚はトランプ型ナイフを混ぜ込んでありますよ
52枚投げたら困ったふりをしながらどこからともなく53枚目を取り出し
【スナイパー】で弱点になりそうなところにしっかり狙いをつけて【投擲】します

アドリブ絡み可




 【トーヴドリ】の猟兵たちは、『奇術師』ミスター・アンノウンを探すためアトラクションを出た。
 遊園地は相変わらず、オブリビオンが潜んでいるとは思えないほど賑やかだ。
「奇術師は何処だろう。派手なことをしていれば出てくると聞いたが。皆は、なにか見える?」
「話によると『劇場』を作るらしいね。なら、自ずと向こうから姿を現わすんじゃないだろうか」
 クックの後ろを歩くヴァニラがきょろりと辺りを見回す。今のところは怪しい人物は見当たらないが、遠くにちいさな人だかりを見つけた。
 猟兵たちは首を傾げる。この時間は特に遊園地のパフォーマンスはなかったはずだけれど。
「何かショーでも始まるのかな?」
 猟兵たちの視界に映ったのは、空を舞うトランプ。すこし遅れて、わっと歓声が上がった。
 ―――もしかして。【トーヴドリ】の猟兵たちが、人だかりへそろりそろりと近付いていく。
 人を掻き分け、輪の中心にいる人物の背後に回りこんだヨハンが声を掛けた。
「そこの手品師さん、どんなことするんだい? ちょっと見てみたいな、なんて」
 声を掛けられた影が振り向けば、長い髪とマントに隠されていた姿が顕わになる。
「おや?」
 けれど、現れたのはお目当ての『奇術師』の姿とは随分違っていた。
 まるい瞳に薄紅の頬の、愛らしい顔付き。―――女の子だ。
 手品を披露していたのはオブリビオンの奇術師ではなく、セレッサ・フォトン(小悪魔系後輩電脳奇術師・f06147)。セレッサはぱちぱちと瞬いたあと、楽しそうにくすくす笑う。
「もしかして間違えられちゃいました? たしかにワタシは天才美少女手品師ですが!」
 挨拶代わりにとシルクハットから花束を取り出して、セレッサはふふんと得意気に胸を張る。
「間違えてしまったようで、ごめんね」
 ほんのすこしだけ気まずそうに頭を下げたヨハンに、セレッサは気になさらないで下さいと笑った。
「それに、ワタシのところに来たのもあながち間違いではなかったようですよー? ほら!」
 そう言いながら、セレッサがステッキで示した先。
 メリーゴーランドの屋根の上で、派手なマントがばさりと揺れた。
 すらりと細い影。白いスーツとシルクハットに、羽根を飾った派手なマント。
 ―――彼こそが、オブリビオン『奇術師』ミスター・アンノウン。彼は猟兵たちの視線に気付くと、にやりと笑った。

「ようやく姿を現しましたか」
「やっと見つけましたよ。さあ、お縄についてくださいな」
「おおっと、見つかってしまったか! そう怖い顔で睨まないでくれたまえ!」
 ジェイドと平吉に向けられた鋭い視線をかわすように、ミスター・アンノウンがひらひらと手を振る。
「そう怖い顔をせず、我輩の奇術でも見ていったら如何かな?」
 ミスター・アンノウンは猟兵たちの様子を伺いながら、鼻歌まじりに手のなかでトランプを弄んでいた。
 きっと、あのトランプは彼が逃走するときに使うものなのだろう。そうだとするならば、使わせるわけにはいかない。
「厄介な奇術を使うようですし、隙を与えると危険かもしれませんね。であれば僕よりも……」
 緑の瞳が揺らぐ。ジェイドは静かに瞳を閉じて、自らに呼びかける。
「ここは任せるよ、ネフライト」
「出番か、任せとけ」
 ぱちりと瞬けばジェイドの瞳が茶色に変じ、彼のなかに潜むもうひとり、ネフライトが呼びかけに応じて現れた。
「奇術には興味があるが、あまり自由にさせるわけにもいかないんでな。悪いが奇術ショーは潰させてもらおう」
「おお、怖い! 我輩、戦いには向いていないのだよ。だから、―――さらばだ猟兵諸君!!」
「え、どこ行くんだい? 逃げるなら追わなきゃだよね」
 逃走を図ろうとした姿を見て、ヨハンがすかさず黄金のライオンを呼び出し、ミスター・アンノウンの後を追う。
 けれど、ひらりと身を翻し、奇術を用いてその場から逃走を図る彼には、地上を走るだけでは逃げ切られてしまいそうだ。
 しかし、猟兵たちはそれを許さない。
 逃走しようとしたミスター・アンノウンの足に、ぐるりとロープが絡みつく。平吉が咎力封じで拘束ロープを放ったのだ。
「逃げようとしても無駄ですよ。行き先はだいたい、読めてますから」
 バランスを崩し、猟兵たちの前に引き摺り下ろされたミスター・アンノウンだったが、彼は高笑いを響かせながら、楽しそうに笑う。
「ハッハッハァ! 面白い、実に面白い!! やはりショーはこうでなければ!」
 そして、両の手を大仰に振ってばらりとトランプを辺り一面にばら撒くと、猟兵たちが動くより先にトランプと自らの位置を入れ替えた。標的を失った拘束ロープがだらりと垂れる。
 まるで、猟兵たちを挑発するように。ミスター・アンノウンがくつくつと不敵に笑う。
「我輩たちのショーはこれからだ、そうだろう?」


 騒ぎを聞き付けて、拓哉もその場にやってきた。
 人垣を掻き分けて広がりまで進めば、そこでは、既に猟兵たちとミスター・アンノウンが戦闘を繰り広げている。
「ハーッハッハァ! 捕まえてみたまえ猟兵諸君!」
 ミスター・アンノウンは高笑いを響かせながら、軽やかに空を跳ねている。彼が動くたびに派手にトランプが舞い、まるで遊園地のパフォーマンスのようだ。
「……何かすげぇのいる。えー……、多分あれだよね。さてどうしようか……」
 猟兵である拓哉でさえ呆気に取られるほどなのだから、一般人からすればパフォーマンスにしか見えないのだろう。
 賑やかさに誘われるようにして、ひとり、またひとりと人が集まってくる。
 このまま一般人が集まり続けるのはよくない。そう判断した拓哉は、ミミックをミスター・アンノウンに向けて放る。
 拓哉のもとを離れた箱型生命体は、みるみると姿を変えて―――龍へと、姿を変えた。
 ひとびとの目が龍に奪われる。突如現れたそれを見て、逃げるもの、動けなくなるもの。反応は様々だったが、オブリビオンと猟兵を取り囲む人垣は少なくなった。
 龍は大きく開いた口をそのままに、ミスター・アンノウンに喰らい付こうとする。
 不意を打たれたミスター・アンノウンは、ギリギリのところでかわしながらも、その場でたたらを踏んだ。
「これはこれは! 派手な登場で!!」
「あんたには負けるさ! ミミック、奇術道具も巻き込んでぶっ壊せ!」
 龍によって使い物にならなくなったトランプを見た、ミスター・アンノウンの小さな舌打ちが聞こえる。
「あらあら、道具を大切にしないなんてダメダメですねえ」
 くるりと。軽やかにマントを翻しながら、セレッサがどこからかトランプを取り出した。
「逃がしませんよ、今宵のスペシャルステージは天才美少女手品師のワタシと悪の凡骨手品師の対決ショーなんですから♡」
 そう言いながら、彼女が笑顔で放ったのは、トランプだけではない。
 トランプに紛れて飛ばされたトランプ型のナイフが、ミスター・アンノウンのマントを切り刻んでいく。
 ミスター・アンノウンは変わらず空中を飛び、逃走を図っていたが、最初に比べると明らかに動きが鈍くなっている。―――勝てる。

「何の為に劇場を作ろうとしているのかは分からんが、その企みはここで打ち砕かさせてもらうぞ」
 ネフライトがすっかり鈍くなったミスター・アンノウンの動きを見切り、奇術道具を壊していく。逃げる手立てを減らされ、彼の動きは更に鈍くなっていく。
「おのれ猟兵どもめ! 我輩が、我輩はまだ―――!!」
 ぎちりと歯を食い縛るミスター・アンノウンは、もはや軽口を叩く余裕すらない。
 けれど、逃げることを諦めた様子はなく、懐からぼろぼろになったトランプを取り出す。
「ここで逃げられては一大事、クックも技を披露だ」
 クックの腕がぐぅっと伸びて、トランプを持つミスター・アンノウンの腕を掴んだ。
 ぎちり。クックが渾身の力を込めて彼の動きをその場に留める。
「逃がさない。放さない。ヴァニラ先生、引っ張るぞ」
「任せて、クックさん」
 ヴァニラは既にミスター・アンノウンとの間に繋がれていた鎖をぎゅっと握ると、クックとタイミングを併せて鎖を引っ張った。
「せーっの!!」
 オーラの鎖に繋がれた身体のせいで逃げることも出来ず、ミスター・アンノウンの足が浮く。
「……ちィっ!!!」
 身体が空中へと投げ飛ばされた。今の彼には、もはや身を守るすべがない。
 鎖に引き寄せられずしゃりと落ちたミスター・アンノウンを平吉が見遣る。
「当たらなくとも動きの制限にはなると思いましたが、これで外すわけにはいきませんね」
 平吉がくるりと蛇の目傘をまわすと、それが合図のように傘がミスター・アンノウンへと向く。平吉の物言いは変わらず穏やかで。けれど、彼の放つ攻撃に容赦はなかった。
 蛇の目傘が、一斉に襲いかかる。蛇の目傘の攻撃を正面から浴びて腕や足を串刺しにされたミスター・アンノウンは、ぐらりと膝を付いた。
「隙を逃すほど、俺の仲間は 優しくはありませんよ」
 そう告げる平吉の口元が、ふ、と僅かに気がした。
「……見てるだけって言ったのに」
 ヨハンと人格交代をして戦っていたエレンが、やや不機嫌そうにミスター・アンノウンの前に立ち塞がった。
「ショーは終いだ。俺は帰りたい」
 言うが早いか、エレンの手に持つ槍が、ずぶりとミスター・アンノウンの身体を貫いた。
「がっ、ハぁ……!!」
 長かった逃亡劇の、おしまいは一瞬で。
 傷だらけになり汚れきった白いスーツが、じんわりと赤く染まっていく。エレンはゆるりと視線を逸らして。
「………ヨハン、後は任せる」
 ふ、とエレンの身体から一瞬だけ力が抜けた。
 直後、ヨハンの目に映ったのは、串刺しになり動くことの出来ないミスター・アンノウンの姿。もう、逃げることは叶わないだろう。
「嗚呼、劇場が、我輩の、劇場が――――――」
 セレッサは、うわ言のように呟いているミスター・アンノウンに歩み寄ると、地面に落ちたトランプの1枚を拾い上げて、カードを唇に寄せてイタズラっぽく笑った。
「対決ショーの勝敗は、次の機会までお預け、ということにしておきましょうか♡」
 ミスター・アンノウンが、何かを言うように口を開く。けれど、その言葉には既に音はなく、誰にも聞き取ることは出来ない。
 そうして、彼が砕けるようにして形を失ったと同時に、セレッサの持つカードもぐずりと崩れて消えていった。

 もう、遊園地のどこにもオブリビオンの気配はない。
 いつもと変わらぬ、賑やかで愉快な遊園地の姿に戻ったのだ。
 猟兵たちと愉快な奇術師の対決は、こうして静かに幕を下ろしたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『遊園地デート』

POW   :    とりあえず広場でおいかけっこする!?

SPD   :    射的で好きな景品をとってあげる!?

WIZ   :    リアル脱出ゲームのアトラクションで、大活躍?!

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

クック・ルウ
【トーヴドリA】で参加
お仕事終わって心置きなく遊べるぞー(ぱちゃぱちゃ)
ことり殿もいっぱい遊ぼうな!

2チームに分かれて射的対決だ
クックはジェイド殿とヴァニラ先生と同じチーム
射的はヒスイ殿が挑戦されるのか
おお、気迫を感じる構えだ。ヒスイ殿格好いいー!(声援)

クックも射的は初めてなのだが、倒した景品がもらえるのだよな
腕がなるぞ、たぷたぷっとな
お菓子を狙って、どんどん撃っていこう
一杯とれたら遊園地にいる子供達にお裾分けできるかも
自分の分は一つだけお土産用に

(射的対決の勝敗はお任せします)

今日は仲間と遊べて楽しかった
素敵な思い出になったよ


弁柄堂・平吉
【トーヴドリB】アドリブ絡み可。勝敗はお任せ

2チームに別れて射的対決 ですね。俺は初めてですが、負けませんよ。
同じチームは ことりとよはん ですね。一緒に頑張りましょう。
■射的
景品が並んでいて、それにうまく当てればよいのですね。わかりました。
かわいいものからカッコいいものまで、いろんな景品がありますね…!一度撃ってみて、取れそうだと思ったものを狙ってみます。俺は堅実なのです。
もしコツがわかったらチームの皆にお伝えしますね。
傘や蛇のぬいぐるみとか…蜥蜴もいいですね。
蛙と蛇?やだなぁ。仲良しに決まってるじゃないですか。蛇は蛙さんのこと大好きですよ。
おなかがすいてきました。皆さん一緒に食べましょう。


ヨハン・バルクレイン
【トーヴドリB】で参加。チームメンバーは俺ら、平吉、そしてことり。二人ともよろしくね!勝負も大事だけど、何より楽しんでいこう!

射的とかやったことないけど、なんとかなるか!
エレン、何が欲しい?……お菓子?ぬいぐるみじゃなくて?
量を稼ぐか大物を狙うか、迷うなあ
トカゲやオオカミのぬいぐるみがあれば狙おうっと。撃つなってエレンは言ってたけど、これは勝負。手加減も遠慮もなしだからね
上手い人のやり方を真似して撃ってみよう。当たれ、当たれー!

あー楽しい!これ意外と集中するね。お腹空いてきちゃった。何か食べ物売ってないかな


ヴァニラ・テレスト
【トーヴドリ A】で参加

チームに分かれて射的勝負、腕がなるね!
Aチームはクックさんとジェイドくんと僕。よろしくね
早速ヒスイさんが頼もしい!がんばれっがんばれっ(小さな旗を振って)
僕も負けちゃいられないぞ
ガジェットもアサルトウェポンも扱っているんだから射的なんてお茶の子さいさい……って銃軽いっ!ひえ〜調子狂うな
あっ……!あれは遊園地限定モデルの時計。あれだけは絶対に手に入れなくちゃ?!
僕も取れたお菓子等の景品は、クックさんと一緒に子供達に配ろうかな

いやあ、今日はどったんばったんと楽しい日だったね
またみんなで遊びに来よう


ジェイド・カレットジャンブル
【トーヴドリ A】で参加

チーム対抗の射的対決、クックさんとヴァンさんの足は引っ張れませんね。
(トリニティ・ファンタズムで二人を召喚)僕らは誰が行こうか…

「僕は経験ないし、ネフラ…」
「はい!私が行きます!」
「お、自信あるのか?ならここは譲るぜ」

今回は見せ場無しでしたし、ここでいい所を見せなくては…!
魔法をこめて誘導弾にすればどんな的でも…あれ?

「ちょっとジェイド!魔法の妨害してるでしょ!」
「ここで魔法は反則だろ?実力で勝負してくれ」
「ヒスイのやつ大人気ねえことするなぁ…」

ぐぬぬ…。そ、それでも普段魔法で敵を狙い撃っている【スナイパー】の私ならいけるはず…。チームのお二人に迷惑をかけるわけには!


湖々森・ことり
【トーヴドリB】
皆さんのお陰で遊園地!(ぱちぱち
ありがとうございますっ

射的、初めてです!
いろいろ飾ってあってすてき…!(きらきら

ベンさんとヨハンさんとチームですねっ
がが、頑張ります
やる気はあります!
クックさん、ヴァンおじさま、ジェイドさん、負けませんよ!

当てたら貰える…じゃあ、あのカエルさん!
(銃口を向け)…ちょっと、可哀想じゃないです?
ふふ、エレンさんは優しいですね
でもでも、勝負の世界は非情なんです…!ね?
あっベンさん、ヘビさんありますよ!
カエルさんとヘビさんって仲良しじゃなかったですっけ?…あれ?

んー…指を入れて
良く狙って…ひゃん!(たどたどしい

勝っても負けても楽しv
食べに!行きましょう!




 遊園地に潜んでいたオブリビオンは消え、もうどこにも危険はない。
「皆さんのお陰で遊園地! ありがとうございますっ」
 湖々森・ことり(Péché Mignon・f03996)が、嬉しそうにぱちぱちと手を叩いた。
「お仕事終わって心置きなく遊べるぞー。ことり殿もいっぱい遊ぼうな!」
 クックがぐっと拳を掲げれば、ぱちゃりぱちゃりと楽しそうな音が鳴る。
 さて、なにをしよう。
 くるりと見回しただけでも、ジェットコースターに観覧車、コーヒーカップにお化け屋敷と、いろんなアトラクションや遊具が目に飛び込んでくる。
 遊びたいものが多すぎて、すべて回ろうとするときっと時間が足りなくなってしまうだろう。
 どれで遊ぶか迷っているトークドリ時計館の猟兵たちの耳に、ぱんっと小気味よい音が聞こえてきた。
 音のする方へ視線をやれば、そこにあったのは射的。顔を見合わせた猟兵たちは、ぴこんと何か閃いた顔をした。

 トーヴドリ時計館の猟兵たちが思いついたのは、さんにんずつに分かれてのチーム戦。
 ルールは簡単。たくさんの景品を取ったチームが勝ち。
 ヴァニラ、クック、ジェイドがチームA。平吉、ヨハン、ことりがチームBだ。
「チームに分かれて射的勝負、腕がなるね!」
「勝負も大事だけど、何より楽しんでいこう!」
 ヴァニラがオモチャの銃にコルクを詰めている横で、ヨハンはどれを狙おうかと視線をきょろりと動かしていた。
「クックさんとヴァンさんの足は引っ張れませんね」
 ジェイドはユーベルコード『トリニティ・ファンタズム』でネフライトとヒスイを呼び出す。
「僕は経験ないし、ネフラ……」
「はい! 私が行きます!」
 ジェイドの言葉を遮って、ヒスイがぱっと手をあげた。
 ヒスイはきらきらと瞳を輝かせている。みんなが美味しそうに食べていたおやつの時間も我慢したのだ、思う存分遊びたいと思っているのかもしれない。
「お、自信あるのか?ならここは譲るぜ」
 ええ、と自身満々なヒスイがネフライトから銃を受け取る。狙いは大きなお菓子の箱。
「今回は見せ場無しでしたし、ここでいい所を見せなくては……!」
「射的はヒスイ殿が挑戦されるのか。おお、気迫を感じる構えだ。ヒスイ殿格好いいー!」
「早速ヒスイさんが頼もしい! がんばれっがんばれっ」
 声援を受けたのだから、外すわけにはいかない。それに、絶対に負けない秘策もある。
 ヒスイが狙いを定めて引き金を引く。ぱぁんと短い音が響いて景品が倒れ――― なかった。
「あれ?」
 ヒスイの秘策。魔法を込めて弾を誘導してしまうこと。
 そうすればもちろん百発百中だろうし、狙った景品を外すことはないのだが。
 ヒスイがばっと後ろから見守るふたりへと振り返る。ジェイドがほんのすこし呆れた顔して、ヒスイを見ていた。
「ちょっとジェイド! 魔法の妨害してるでしょ!」
「ここで魔法は反則だろ? 実力で勝負してくれ」
「もう! いい所を見せたかったのに!」
「ヒスイのやつ大人気ねえことするなぁ……」
 言い合うふたりの姿をみて、ネフライトも思わず苦笑い。ヴァニラとクックもそんなさんにんを見てくすくす笑っている。
「ぐぬぬ…。そ、それでも普段魔法で敵を狙い撃っている私ならいけるはず……!」
 チームのふたりに迷惑をかけるわけにはいかないと、狙いを定めて引き金を引けば、お菓子の箱がごとりと落ちてきた。ヒスイがぴょこんぴょこんと嬉しそうに跳ねる。
「僕たちも負けちゃいられないぞ」
「そうだな。腕がなるぞ、たぷたぷっとな」
 そう言いながら銃を構えたクックの腕は、形容でなく実際にたぷたぷと揺れている。
 ヴァニラはどれを狙おうかと眺めていたが、ある景品に目を留めるとばっと身を乗り出した。
「あっ……! あれは遊園地限定モデルの時計。あれだけは絶対に手に入れなくちゃ?!」
 遊園地限定で射的でしか手に入らない景品だ。きっと箱も重くなかなか倒れないに違いない。
 難しいことは分かっている。分かってはいるけれど、それでも欲しい。時計館の主人として譲れない。
「ガジェットもアサルトウェポンも扱っているんだから、射的なんてお茶の子さいさい」
 きっと大丈夫。そう思いながら、覚悟を決めてヴァニラが銃を構える。
「……って銃軽いっ! ひえ~、調子狂うな……!」
 けれど、オモチャの銃は思ったより軽い。すこし躊躇いつつも、お目当ての時計を狙って、ヴァニラは引き金を引いた。

 ぽこん。軽い音がして、ちいさな駄菓子の箱が落ちてくる。
「射的とかやったことないけど、けっこうなんとかなるな!」
 お店のひとが目の前に置いてくれた駄菓子を見て、ヨハンが笑う。縫い包みもいいと思っていたけれど、お菓子が欲しいといったエレンは喜んでくれるだろう。
「射的、初めてです! いろいろ飾ってあってすてき……!」
 駄菓子やちょっといいお菓子、縫い包みにキーホルダーと、射的に並ぶ景品は様々だ。まるでのお店のようだと、ことりはきらきらした瞳で景品を眺める。
「俺も初めてですが、負けませんよ」
 そう言いながらもぽこん、ぽこんと次々にお菓子を倒していく平吉を見て、ことりがおお、と感嘆の声を溢す。
「がが、頑張ります。やる気はあります! クックさん、ヴァンおじさま、ジェイドさん、負けませんよ!」
 ことりの腕にぐぐっと力が入る。どれを狙おうかと景品を眺めていたら、カエルのキーホルダーとぱちりと目があった。
「…じゃあ、あのカエルさん! ……ちょっと、可哀想じゃないです?」
 痛くはないだろうけど、当てないで!と訴えるような瞳で見ているような、そうでないような。ことりは思わず銃口を下ろす。
「皆さんはどれを狙ってるんでしょうか?」
「トカゲとかオオカミのぬいぐるみがあるから、あれを狙ってるよ」
 ことりの問いに答えながらヨハンが打ったコルクの弾が、オオカミの頭にぽこんと当たって跳ね返る。縫い包みはやわらかいからか、当たっても落とすことがすこし難しい。
「撃つなってエレンは言ってたけど、これは勝負。手加減も遠慮もなしだからね」
「ふふ、エレンさんは優しいですね」
 ヨハンがそう言いながら引き金を引く。またコルク弾がぽこんと当たって、オオカミの縫い包みが傾いてくる。
「でもでも、勝負の世界は非情なんです…! ね?」
 ぽこんっ。何度目かのコルク弾を受けたオオカミの縫い包みが、ぽてっと落ちてくる。ヨハンが既に落とした駄菓子と一緒に、オオカミの縫い包みも並べられた。
「あー楽しい! これ意外と集中するね」
 お見事、と軽く手を叩く平吉の前には、駄菓子の山が出来ていた。
「俺は堅実なのです。……でも、そうですね。すこし大きいものを狙ってみましょうか」
 それはそれで楽しそうですし、と銃口に弾を詰めながら狙う景品を探す。
「傘や蛇のぬいぐるみとか……蜥蜴もいいですね」
「あっベンさん、ヘビさんありますよ!」
 ことりが狙っていたカエルのキーホルダーの斜め上に、ヘビのオモチャが置いてある。
 ぱんっ、ぱんっ。平吉がヘビを狙うこと数発、ヘビのオモチャも落ちてきた。 
「平吉さんすごいです! カエルさんとヘビさんって仲良しじゃなかったですっけ?
 わたしもはやくカエルさんを手にいれて一緒に並べて―――………あれ?」
「蛙と蛇? やだなぁ。仲良しに決まってるじゃないですか。蛇は蛙さんのこと大好きですよ」
 蛙の気持ちは分かりませんけど、と続ける声は、ちいさくて聞き取れなかった。
「それにしても、難しいですね。んー…指を入れて、良く狙って……ひゃん!」
「コツは角を狙うことでしょうか。あとコルクはしっかり詰めるとよく飛びますよ」
「よっし、当たれ、当たれー!」
 平吉のアドバイスとヨハンの声援を受けて、たどたどしいながらもことりがカエルのキーホルダーを狙って引き金を引く。
 何度か外しはしたけれど、なんとか手にいれたカエルのキーホルダーを受け取ったことりは嬉しそうに微笑んだ。
 射的ではこの後も暫く、ぽこん、ぽこんと楽しそうな音が響いていた。


「あー! 負けるとは思わなかったなあ!」
「………僕も勝てるとは思いませんでした」
 ヨハンが悔しそうに、射的で手にいれたばかりの駄菓子をひとつ口のなかに放った。
 ヴァニラの手には、時計の箱。そう、彼が狙っていた遊園地限定デザインの時計だ。
 射的の景品獲得数は、堅実に数を稼ぐチームBの優勢だった。
 形勢が逆転したのは、最後の最後。ヴァニラが最後まで諦めずに狙った時計が、他の景品も巻き込んで落ちてきたのだ。
 手にいれることは難しいと思われたが、ヴァニラの時計に対する熱意が伝わったのかもしれない。
「どさどさっと落ちてきたから、びっくりしちゃいました」
 チームAのメンバーも予想外だったようで、その時のことを思い出したヒスイがくすくす笑う。
「ふふ、勝っても負けても楽しかったです」
 そう言って笑うことりのカバンでは、カエルのキーホルダーがちゃりちゃりと揺れている。
「おなかがすいてきました。皆さん一緒に食べましょう」
「そうだね、お腹空いてきちゃった。何か食べ物売ってないかな」
「はいっ。食べに!行きましょう!」
 チームBのメンバーも勝負には負けたものの景品はたくさん手にいれたようで、両手いっぱいに景品を持っている。食べ物のワゴンを探すのが、ちょっとだけ大変そうだ。
「今日は仲間と遊べて楽しかった。素敵な思い出になったよ」
 クックの手にはお土産にと残した景品がひとつ。他のたくさんの景品は、遊園地にいた子供たちに配ったのだ。
 子供たちの笑顔を思い出すと、胸がほっこりあたたかくなってくる。クックは自分に残したお土産をきゅ、と抱えると、嬉しそうにふふふと笑った。

 辺りを見回せば、あれだけ多かった人が、だんだんとまばらになっていく。
 空はゆっくりと茜色に染まり、騒がしく賑やかないちにちを終えようとしていた。
「いやあ、今日はどったんばったんと楽しい日だったね。またみんなで遊びに来よう」
 ヴァニラの言葉にトーヴドリ時計館の猟兵たちは頷くと、両手いっぱいの想い出を抱えて遊園地を後にするのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年04月03日


挿絵イラスト