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銀河帝国攻略戦㉔～インペリウム対艦兵装を破壊セヨ！

作者：ゆうきつかさ

●スペースシップワールド
　かつて悪辣な銀河帝国との戦いで、全ての居住可能惑星を失った宇宙世界スペースシップワールド。
　人々は無数の巨大宇宙船に乗って、日々の生活を送っている。
　ところが、何故か滅びたはずの銀河帝国が復活し、人類の生き残りを殲滅しようとしていた。

●現在の戦況
　『解放軍』のスペースシップは、遂に帝国旗艦『インペリウム』を射程に捉えたッ！
　だが、『インペリウム対艦兵装群』の一斉砲撃に受け、『解放軍』は多大なる被害を被った。
　しかも、自軍の砲撃は射程が足りず、インペリウムに到達する前に消滅し、有効なダメージを与える事が出来ずに、大苦戦ッ！
　そのため、帝国旗艦『インペリウム』を撃破する為には、対艦兵装群を沈黙させ、スペースシップの有効射程まで『解放軍』の戦艦を近づける必要があった。
　幸い、対艦兵装群は至近距離に近づいた対象を攻撃する事は出来ないものの、猟兵のお家芸である転移攻撃に備え、防衛部隊が配置されている。
　この防衛部隊の攻撃を掻い潜り、対艦兵装を破壊しなければ、『解放軍』に勝ち目はなかった。

●ガジルからの依頼
「みんな忙しい中、集まってくれて、ありがとうなんだよ♪」
　ガジル・コリアンダー（キマイラのスカイダンサー・f00907）が、猟兵達を前にして今回の依頼を説明した。
　今回の目的は、防衛部隊の攻撃を掻い潜り、対艦兵装を破壊する事。
　　対艦兵装はミサイルやビームを発射するための装置で、破壊すべき兵装部分だけで２０ｍ程ある巨大な兵器。
　しかも、対艦兵装を守るようにして防衛部隊が配置されているため、その攻撃を掻い潜って対艦兵装に近づかなければならない。
　最悪の場合、敵宇宙戦艦から放たれたシェル・ウォーマシンの攻撃を喰らい、手痛いダメージを受けてしまうのは確実である。
　シェル・ウォーマシンは手足を格納した状態で艦砲から発射され、超高速で体当たりを仕掛けて艦装甲を打ち破り、艦内へと侵入して白兵戦を行うタイプのウォーマシン。
　マトモに戦っていたのでは、無駄に時間がかかってしまうため、これらの攻撃を掻い潜り、対艦兵装を破壊して欲しいと言う事だった。

第1章 集団戦 『シェル・ウォーマシン』

POW   :    肉弾 【体当たり】による素早い一撃を放つ。また、【帰還用の推進剤を使用する】等で身軽になれば、更に加速する。 SPD   :    フィンガー・ブラスター 【両手の指先から熱線】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。 WIZ   :    姿勢制御システム 空中をレベル回まで蹴ってジャンプできる。 👑11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

●シェル・ウォーマシン
　砲弾自身に、意思はない。
　普通に考えれば、それが当然の答えであり、揺るぎない事実である。
　だが、シェル・ウォーマシンは違っていた。
　まるで自分の意志があるかのように攻撃を仕掛け、対象物を破壊する危険な存在……。
　故に、解放軍の脅威となり得る存在であった。
　しかし、シェル・ウォーマシンを相手にしていたのでは、インペリウム対艦兵装を破壊する事は困難。
　そのため、背後で解放軍の戦艦が苦戦を強いられる中、猟兵達はインペリウム対艦兵装めがけて突き進む必要があった。
「……なるほどな。此度の“みっしょん”はあの飛んでくる“みさいる”を避け敵の戦力を削ぎ落とすことでなるということか。どうやら敵は同類らしいが、善なる人々を苦しめる悪は全て某が正義を持って打ち砕かせてもらおう！」
　そんな中、キャリウォルト・グローバー（ジャスティスキャリバー・f01362）は仲間達と共に、砲弾の雨が飛び交う中に転移された。
　それはある意味、自殺行為に近い転移であったが、今は非常事態。
　此処に転移されたのも、その非常事態を食い止めるためなのだから、仕方のない事だった。
「あの巨大な対艦兵装を屠ればいいんだよね。……私は処刑人だ、だからやるしかない……！」
　仇死原・アンナ（炎獄の執行人・f09978）が覚悟を決めた様子で【絶望の福音】を使い、まるで10秒先の未来を見てきたかのような勢いで、次々とシェル・ウォーマシンを避けていく。
　それはまるで舞い踊るようにして美しく、すべてが計算されているかのような正確さ。
　シェル・ウォーマシンも、これには困惑気味のようだった。
「それじゃあ、ちょっと潰しに行ってくるっス！」
　その間に、リリーアン・ベル（ドラゴニアンのスクラップビルダー・f10817）がスペースデブリを隠れ蓑にしつつ、【スカイステッパー】を駆使して、一気に距離を縮めていく。
　さすがに単純な動きでは敵に動きを読まれてしまうため、足場を利用しつつ、急降下や上昇、ファイントなどを使い、シェル・ウォーマシンとの戦闘を極力回避ッ！
　シェル・ウォーマシンも、スペースデブリの中を通って誤爆するのを防ぎたいのか、リリーアンには近づかなかった。
「まぁ、無理して戦う事はないようだし、さっさと仕事を片付けてしまおう」
　一方、ルエリラ・ルエラ（芋煮ハンター・f01185）は援護射撃をしながら、インペリウム対艦兵装を目指していた。
　しかし、シェル・ウォーマシンがルエリラに襲い掛かってきたため、さすがに無視する事が出来なくなった。
「かもん！　くりむちゃん！　からの、デストロイド☆ジェノサイダー！」
　それを迎え撃つようにして、如月・アストレア（クイック ビー クィーン・f13847）が【CMF（クリムゾンフレーム）】を発動させ、自身の4倍ほどある人型兵器に変形する機動戦闘機を召喚した。
「……！」
　その途端、シェル・ウォーマシンの狙いが、アストレアに対して向けられた。
　それはシェル・ウォーマシンがアストレアの事を、危険な存在であると判断したため。
　故に、アストレアは最優先で倒すべき敵として、シェル・ウォーマシン達に認識された。
「それじゃ、今のうちに……」
　その間にルエリラがアストレアに感謝しつつ、【ルエリラの勘】や第六感、野生の勘等を駆使してスペースデブリを擦り抜け、最短ルートでインペリウム対艦兵装の破壊を優先した。
「うーむ……。やはり、飛んでくる“みさいる”を避ける等といった細々したやり方は好かぬ。むしろ飛んでくる“みさいる”を利用させて貰おう」
　そんな中、キャリウォルトが【仙人掌（センニンノテ）】を使い、巨大な機械の手を出現させ、シェル・ウォーマシンをガッチリと受け止め、そのまま勢いよく投げ飛ばした。
「……！」
　これが普通の砲弾であれば、そのまま敵宇宙戦艦にぶつかり、大爆発を起こしているところだが、シェル・ウォーマシンは意志があるッ！
　そして、意地があるッ！
　故に、沈めるのは、解放軍の宇宙戦艦のみッ！
　だが、軌道をずらそうにも、投げられたスピードが速過ぎて……間に合わない。
　シェル・ウォーマシンは最後の力を振り絞り、帝国宇宙戦艦ギリギリのところで、自爆ッ！
　その間もキャリウォルトがシェル・ウォーマシンを投げ返し、あちこちで爆発させて、帝国宇宙艦隊は混乱させた。
「でかい……！　だけど屠ってやろうじゃないか！！」
　その隙をつくようにしてアンナが、インペリウム対艦兵装に迫り、鉄塊剣をがむしゃらに振り回した。
　ルエリラも【貫通する矢（アインス）】で攻撃を仕掛け、インペリウム対艦兵装に容赦なくダメージを与えていった。
「自分この前、精一杯戦うってスペースシップワールドの人達と約束したんスよ！　銀河皇帝への道を切り開くっス！自分、約束守る女っスから！」
　続いて、リリーアンが蒸気ガトリングガンを起動し、インペリウム対艦兵装めがけて、全弾一斉発射ッ！
　それと同時にインペリウム対艦兵装が大爆発を起こしたため、帝国宇宙艦隊が殺気立った様子で猟兵達を狙う。
　こうなったからには、猟兵達だけでも血祭りに……！
　猟兵達の命を奪えるのであれば、手段を選ぶなッ！
　そんな気持ちが伝わってくるほどの猛撃だった。
「よーし、ぶっ飛ばしていくよー☆　射線からは離れてねっ♥」
　次の瞬間、アストレアが亜空間から対『艦隊』用超荷電粒子砲を取り出し、その場にいた帝国宇宙艦隊めがけてぶっ放した。
　それは帝国宇宙艦隊にとって、悪夢の一瞬……。
　まるで時が止まったかのような感覚に襲われた後、沢山の意識が漆黒の闇に飲まれていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

最終結果：成功 完成日:2019年02月18日