2
銀河帝国攻略戦㉔~曲芸飛行猟兵団〜

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#スペースシップワールド
🔒
#戦争
🔒
#銀河帝国攻略戦


0




 インペリウムの砲門が開き、中から無骨なデザインの筒がいくつも迫り上がる。
 それから放たれた白い閃光がどこかへ伸びていき……その光が砲門から離れて消えたとほぼ同時に遠くで大爆発がいくつも起きた。
「という状況が現在のインペリウム周辺です。インペリウムには今見せたレーザー砲だけでなく、ミサイルやアンカーショットなどが搭載されているのが確認されているのですが……どれもこれも解放軍の艦の一番良い装備の2倍以上の性能を持っているそうです」
 苦い顔を浮かべながらルウ・アイゼルネ(飄々とした仲介役・f11945)は映像を止めた。
「一応解放軍も反撃はしているのですが、攻撃可能距離も性能も段違いの兵装とエンペラーズマインドの物よりも高練度の護衛艦の前にほとんど何も出来ないまま撃沈しています。……ということで皆様にはインペリウムの兵装を破壊しまくっていただきたいのです」
 そう言うと後ろの映像が問題の兵装を大写しにした物に変わった。
「いくら相手が高練度の艦隊だとしても近づくことさえできれば数の暴力で叩き潰すことが出来る。問題はどれだけ数を集めても突破できない障害……兵装の方だ、と上は認識致しました。……あといくら護衛を倒してもわんこそばのようにすぐに代わりが来るため意味がない、というのもあるそうですが」
 とはいえ、護衛も倒さなければ兵装に攻撃を当てることすら許されない。
 護衛の深追いはせず、あくまで兵装の破壊に集中しなければならないのが今回の任務のキモとなる部分である。
「幸いなことにこの兵装はデカくて強い、を地で行ってます。なので接敵しないと当たらないことはないと思いますが、こちらに表示してある『故障しやすい部分』をなるべく叩けるように皆さん努力してくださいね」


平岡祐樹
 はじめましての方ははじめまして、平岡と申します。
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
 今シナリオでは『護衛の攻撃をどう掻い潜り』『兵装をどのように攻撃するか』を指定する必要がございます。
 護衛に対する戦闘の記述のみだと失敗、または大失敗になりますのでご注意ください。(却下はいたしません)
 集団敵や兵装の猛攻撃を掻い潜って反撃するという、カッコいいシーンを平岡に書いて欲しいという方は全力のリプレイの投入をお願いいたします!
90




第1章 集団戦 『ミサイルファイター』

POW   :    衝角突撃
【機体前方に装備された対艦衝角】が命中した対象を切断する。
SPD   :    ファイターレーザー
【速射式レーザービーム】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    スターシップキラー
【レーダー波】を向けた対象に、【対艦ミサイル『スターシップキラー』】でダメージを与える。命中率が高い。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

如月・アストレア
【SPD】
「対艦兵装なら似たようなの持ってるよ♪ かもん!くりむちゃん! からの、デストロイド☆ジェノサイダー!」


CMF(クリムゾンフレーム)を呼び出して騎乗からの6.5Mの人型に変形。
そして亜空間から対『艦隊』用超荷電粒子砲を取り出して構える、というか横の銃座に乗り込む。

「よーし、ぶっ飛ばしていくよー☆ 射線からは離れてねっ♥」

対艦隊用超荷電粒子砲が護衛ごとインペリウム対艦兵装群をなぎ払う!

㉔の戦場全参加で全部ぶっ飛ばすぞー☆

【吹き飛ばし】



「あはははは!まだまだいっくよー!」
 クリムゾンフレームに乗っけた対『艦隊』用超荷電粒子砲の銃座に座る如月・アストレア(クイック ビー クィーン・f13847)が次の獲物に狙いをしぼる中、大量のミサイルシューターが彼女に向かって突撃する。
 すでに十何発も同じやつから同じ攻撃を食らっているという事実に、指示側が半ばブチ切れた状態で優先的に狙うように命令したのだろう。
 しかし彼女は全く気にしない。むしろカモがネギを背負ってきたごとく、目標物が視界に自分から入ってきてくれたようにしか感じていなかった。
『これが全力のお仕置きビーム!!!』
 カウンターを仕掛けるがごとく、ミサイルシューターが様々な兵装で攻撃してくるが、対レーザー用の装備でなければ形が残らないほど消しとばされるだけ。
 考える脳を持たない哀れな機体とその武器はレーザーの中でチリとなった。
 しかし障害物にいくつも当たればどれだけ強力な一撃だったとしてもその勢いは奪われていく。
 本来なら艦体を端から端までぶち抜くはずの一撃はレーザー砲の砲身をひしゃげるだけにとどまった。それでもあの状態から発射を試みれば、内部で爆発が起きてさらなる二次被害が起きてしまうだろう。
「さぁ、どんどんかかってこーい☆」
 如月はまるで誘蛾灯に寄ってくる虫のようにわらわらと自分に向かって飛んでくる軍勢を照準越しに見ながら無邪気に笑った。

成功 🔵​🔵​🔴​

月守・咲凛
「各部兵装オールグリーン、転移準備オーケー、咲凛、出ます!」
転移と同時に全スラスターフル稼働で一気に距離を稼ぎます。
護衛機の射程に入る直前にアジサイユニットを盾として展開、攻撃を見切りや浮遊盾で防ぎながら護衛機を火線砲で落としつつ、兵装へ向かいます。
「ここですね、っと」
事前に聞いていた攻撃地点を射程に捉えたらユーベルコード発動の動きを見せて妨害しようとする敵の突撃を誘い、そこに残像を残して少し離れた位置でユーベルコードを発動、兵装の攻撃地点へミサイルとガトリングとキャノン砲とビーム砲を全弾発射、攻撃任務完了です。後はムラサメユニットとアジサイユニットで敵機を落としに行って味方の援護をします。



「各部兵装オールグリーン、転移準備オーケー、咲凛、出ます!」
 宇宙空間に転移されるとほぼ同時に月守・咲凛(空戦型カラーひよこ・f06652)は全てのスラスターの出力を全開にしてインペリウムに突進する。
 いくら小さな体とはいえレーザーやミサイルを軽々と避ける、敵意のあるそれを護衛艦は容赦なく排除しにかかる。
 その動きに気づいた咲凛は勢いを維持したままアジサイユニットを展開する。
 近くにいたミサイルシューターから放たれた着弾点を決めるためのレーザーサイトをアジサイユニットにわざと合わさせると、索敵範囲から逃れてから反転して火線砲を放つ。
 盾のようなアジサイユニットも黙ってやられずに、自分の身から光線で作られたノコギリを放ち飛んできたロケットを両断して咲凛の元へ高速で追いかけてくる。
 この間はわずか十数秒しかなかったが、それだけで一つの機体が何の戦果も残せずに散った。
 見事なコンビプレイを見せた咲凛はそれに浸ることなく、インペリウムの外壁の上を滑るように動く。
「ここですね、っと」
 事前に聞いていた攻撃地点を射程に捉えた咲凛は体勢を直すと自身が持つ全ての武器の砲門を開く。
 しかしそれを許さないかのように、一機のミサイルシューターが特攻をかける。
「釣られたみたいですね?」
 それを別のところから眺める影が一つ。……咲凛の姿だった。
 残像に寄ってきたミサイルシューターごと兵装を吹き飛ばすつもりの咲凛は不敵な笑みを浮かべながら改めて砲門を開く。
 そして衝角が自分の残像を捉えた瞬間に、全ての引き金を引く……つもりだった。
 しかしミサイルシューターが選んだ攻撃方法はまさかの無差別な全方位へのレーザー攻撃。
『武装ユニット全開放、撃ち……うわぁ⁉︎」
 自軍の兵装に傷がつくことを厭わない一撃をとっさに避けた結果、照準はズレて兵装のみを木っ端微塵にした。
 何もしてないのに一仕事を終えたかのように離れていくミサイルシューターの後ろ姿を、咲凛は尻餅をつきながら見送ることしか出来なかった。
「……で、でも兵装は壊せました! 作戦自体は成功してるんですから、落ち込む必要なんてありません!」
 自分に言い聞かせるように咲凛は頷くと立ち上がって、護衛に難儀している別の猟兵を助けるべく、再び宙に舞った。

成功 🔵​🔵​🔴​

ルトルファス・ルーテルガイト
…大層なものだが、結局は壊すか殺すしかできない無機物の塊か。
…なぜ、人はこういう物を造る事しかできないのか。
(無表情のまま、柄だけの剣を構えて)

(方針)
…「護衛」は個々で相手せず、【面で制圧】する方法をとる。
…【エレメンタル・ファンタジア】による『水の津波』を発生させ、周囲の電子機器を巻き込む事で「電気」を纏わせる方法をもって、敵を押し流す。

…同時に、発生させた『津波』を使い、『津波の水』を『敵の兵装』にぶつける方法でもって、破壊を試みる。

…如何に巨大でも所詮は機械だ、機械が水を被ればショートして故障する。
…ましてや「電気」を纏った津波だ、普通の水以上に効果はある筈。



「……大層なものだが、結局は壊すか殺すしかできない無機物の塊か。……なぜ、人はこういう物を造る事しかできないのか」
 ルトルファス・ルーテルガイト(ブレード・オブ・スピリティア・f03888)は無重力で浮いた残骸の上に降り立つと飛び回るミサイルシューターの群れを見て、そう呟いて柄だけの剣を構える。
「……エレメンタル・ファンタジア」
 ルトルファスが放った斬撃に沿うように何もない空間に水が生まれ、勢いを増しながら前進し、波に変わる。
 その波は進むにつれてどんどん大きくなり、電撃を纏い始める。
 その進路にいてしまったミサイルシューター達はもろにぶつかり狙い通りに流されたが、電撃に耐えつつ無理矢理スラスターの出力を上げて脱出されてしまった。
 その頃インペリウムの砲台には新たなミサイルが補充され、如月に照準を合わせていた。
 しかしどこからともなくやってきた電撃を帯びた波が砲台に直撃。水と電撃のダブルコンボは濡れることを想定していなかった回路をショートさせた。
 そうして起きた火花はミサイルの中にたっぷり詰まった火薬に引火すると大爆発を引き起こした。
「……護衛よりも弱い兵装とはなんと皮肉なものか。いや、ある意味正しいのか」
 修理どころか初めから作り直さないと使い物にならなそうなまでにバラバラになっていく砲台の様子を、首を傾げなかまらルトルファスは一人眺めていた。
 

成功 🔵​🔵​🔴​

矢上・裕一郎
「これ以上味方に損害を出すわけにはいかん!矢上裕一郎、夜明号で出撃する!」

≪機械仕掛けの我が相棒≫を使用、対空兵装及び対大物用に調整された巨大なビームキャノン砲を装備し宙戦仕様に換装された愛機を召喚、搭乗

≪操縦≫≪空中戦≫≪第六感≫の技能を使用し護衛の攻撃を回避しつつ高機動で可能な限り敵兵装へ素早く到達できるように移動
≪視力≫で護衛の手薄な箇所を探し最良のルートを見つける
どうしても護衛が邪魔な場合は≪誘導弾≫を≪一斉発射≫し一度に大量撃破を狙う
ある程度兵装に接近した後はキャノン砲による攻撃を繰り出しつつさらに接近を続け、ギリギリまで移動できたらキャノン砲による≪零距離射撃≫を行う



「これ以上味方に損害を出すわけにはいかん!矢上裕一郎、夜明号で出撃する!」
 矢上・裕一郎(死神・f04178)は対空兵装及び対大物用に調整された巨大なビームキャノン砲を装備した宙戦仕様の愛機「夜明号」に搭乗すると勢いよく戦場へと飛び出していく。
 目視で護衛隊の位置を確認し、量が少ない方へと操縦桿を傾けるが、そう易々と突破を許してくれるわけがなく何体かが方向転換をして攻めてくる。
 横目でその動きを確認しながら矢上は前方のミサイルシューターから放たれる大量のレーザーを身軽に避け、返す刀で誘導弾を撃ち、それらを破壊する。
 そうしている間にどんどん距離を詰めてくる援軍のミサイルシューターだが、矢上は応戦しようとせず、無視して兵装へと向かった。
 今回の任務は護衛の排除ではなくあくまで兵装の破壊。
 あの位置だと何かイレギュラーが起きない限りは自分が兵装を壊すまでにミサイルシューターが自分に追いつくことはない。応戦して護衛を排除しているうちに他の護衛が来てしまう可能性を考慮した上での判断だった。
 そしてその計算は正しく、矢上は最初のミサイルシューターとの撃ち合い以降、戦闘を行うことなくレーザー砲の前にたどり着いた。
 斜め上から出力最大で向かうミサイルシューターの姿が見えるが、あの位置ではどれだけ武器を乱射しても間に合わない。
「まずは一つ!」
 ゼロ距離からの強烈な一撃にキャノン砲は大爆発を起こしながら壊れる。その爆発の煙に紛れながら矢上はその場から離脱していった。

成功 🔵​🔵​🔴​

メルティア・サーゲイト
【チーム:SB】
 今回もドールユニットの搭乗スペースにレイリスちゃんを乗っけて出撃だぜ。色々噛み合うんだよな、この組み合わせ。
 護衛の相手は基本レイリスちゃんに任せてMODE PANZERで爆撃機形態だ。巡航速度と装甲は戦闘機なんかにゃ負けないからよ。多少の被弾は気にせず突っ切るぜ。
 護衛を突っ切ったらCODE VANISHの出番だ。今回もハードポイントには巡航ミサイルを満載してるからなァ、射程の長い主砲からぶっ壊していくぜ。仕留め損ねたら機種と同軸回転ガトリングカノンのCODE GENOCIDEで追撃だ。
 所で、何か背中にあと一人分くらいの重量がある気がするんだが……ま、いいか。


紅月・美亜
【チーム:SB】
 またメルティアに乗るのか……まあ、宇宙での運用なら……思ったより、Gはキツいが歩くよりは幾分マシだ。やる事をやる。
「Operation;KAMUI発令。対オブリビオン殲滅用神双槍、起動」
 神威の速度なら問題なく追従できるだろう。直接操作で護衛機を蹴散らす。神威の雷撃はこういう多数の敵を相手にする時にこそ力を発揮する。原作では下方限定だが全画面が補足範囲。原作と違ってロールもピッチも自由自在。つまり、私の操る神威に死角などない。
 そしてミサイル、体当たり、レーザー。全て雷刀で迎撃できる。何なら艦装だって切り裂けるぞ。STG界でも屈指の強(狂)自機の恐ろしさを思い知らせてやる。


フォーネリアス・スカーレット
【チーム:SB】
 メルティアの中は詰めればもう一人位は入る気はするが、奴と同席などお断りだ。それなら、勝手に背中にでも張り付いた方がマシだ。フックロープでしっかりと体を固定しよう。
 随分と危なっかしく飛ぶ物だ。避ける気がない。いつもの事か。千撃ちなら多少の援護は出来る。殺すべきオブリビオンを放置するのは癪ではあるが、後で殺す。
 どうせこいつらの攻撃に繊細さなど期待できん。戦艦に近付けたら後は勝手にやらせてもらう。対艦チェーンブレード、無重力下なら二刀でも持てるか。これはいい、片っ端から破壊しよう。次の戦艦に向かう時はまたフックロープで勝手に乗る。
 殺す、全てを。戦艦だろうが知った事か。


尾崎・ナオ
前衛さん居ないかにゃ~?可愛い女の子の壁ですよぅ~?(共闘歓迎)

戦闘:敵を極力回避して、兵装破壊
回避:【第六感16】が囁く方へSPD163で飛びのく!

UC【拳銃早打ち】で仕留める!茶化しながら【クイックドロウ64】【早業16】も乗せて、高速の早打ちを仕掛けるよ!弾薬が足りない?いやいや大丈夫。拳銃自体が沢山あるから!同じ銃ちゃんと複数装備してるから!もちろん弾薬もね♪


対:敵
周囲に浮かぶはUC【ナイフいっぱい☆】。ちゃーんと【毒使い16】でしっかり毒を塗ってまぁす!牽制と【援護射撃16】に最適でしょ?ナオちゃんは中衛回避型。とにかく回避回避!近づかれたら【零距離射撃16】が飛んじゃうぞ☆



「今回もドールユニットの搭乗スペースにレイリスちゃんを乗っけて出撃だぜ」
「またメルティアに乗るのか……」
「色々噛み合うんだよな、この組み合わせ」
 手招きするメルティア・サーゲイト(人形と鉄巨人のトリガーハッピー・f03470)の宣言に「レイリス」こと紅月・美亜(厨二系姉キャラSTG狂・f03431)は額に手を当てながらため息をついた。
 メルティアの後ろには巨大な戦闘機が……実はメルティアの本体であるのだが、その運転がとにかく荒いのだ。
「まあ、宇宙での運用なら……思ったより、Gはキツいが歩くよりは幾分マシだ。やる事をやる。うん」
 自分に言い聞かせるようにレイリスは頷くとメルティアに促されながら戦闘機の搭乗スペースに乗り込む。
「それじゃあいくのだー!」
 乗っている人を全く考えない加速でメルティアが格納庫から飛び出していく。レイリスは襲いかかるGに耐えながら補助棒から手を離してポーズを取った。
「Operation;KAMUI発令。対オブリビオン殲滅用神双槍、起動」
 メルティアの周りを守るように一機の戦闘機が突然現れる。それを見送ったレイリスはすぐに補助棒にしがみついた。
「なぁ、レイリスー。太ったか?」
「太った? そんなことはないが」
「この間バレンタインだったし、食い過ぎたんじゃないか?」
「いや……そんなはずは……」
 不安になりながらも首を傾げるレイリスをよそに、メルティアはあっという間に戦闘宙域に突入する。
「うらうらうらうらうらー!!」
 距離に入ったミサイルシューターをガトリングカノンの弾が次々と撃ち落としていく。
 戦闘機「神威」の雷撃も遠方から飛んでくるミサイルを撃ち落とし、自ら突撃してミサイルシューターの翼を切り離していた。
「レイリス、そろそろポイントに入るぞ」
「わかった! 神威、上に!」
 メルティアの合図にレイリスが神威を上方に移動させる。
 メルティアのガトリングカノンが格納され、その代わりにシンプルなデザインのミサイル型爆弾が顔を出した。
『目標補足、コイツでまとめてオサラバだ! 巡航ミサイル、てぇーぃ!』
 威勢のいいかけ声と共にミサイルが自然落下し、真下にあったアンカーショットを巻き込んで大爆発を起こす。
「あれ、軽くなった」
「そりゃあんなでっかいミサイル外したら軽くなるだろう」
「いや、ミサイルの重さは最初から計算してたぞ?」
 次の狙いに空路を変えながら、クエスチョンマークを増やす二人のはるか下では尾崎・ナオ(ウザイは褒め言葉・f14041)がインペリウムの外装をミサイルシューターに追いかけられながら、必死さにかける声で助けを求めて走り回っていた。
「前衛さん居ないかにゃ~?可愛い女の子の壁ですよぅ~?」
 尾崎の周りには大量のナイフが浮かんでおり、時折飛んでくるレーザーポインタやレーザーをはね返しているため、これまで逃げ切れていた。
 しかしこの調子でいれば体力が切れた瞬間に追いつかれて衝角で吹っ飛ばされることはほぼ確定しているため声の調子とは違い、わりとギリギリの逃避行だった。
「うおおおおりやぁ!」
 そんな時、真鍮の鎧を着た一人の猟兵、フォーネリアス・スカーレット(復讐の殺戮者・f03411)が空から巨大なチェーンソーを上段で振り下ろしながら落ちてきた。
「おお、ナイスタイミング!」
「今まで据え膳を食わされてきたんだ! 殺す、必ず殺す。全部、まとめて、一匹残らず殺し尽くす!」
 今まで勝手にくっついて同行した結果牽制射撃しか出来なかったことにより、フラストレーションが溜まりまくっていたフォーネリアスは尾崎を無視してミサイルシューターに突っ込んでいく。
 重力がないことをいいことに巨大なチェーンソーをめちゃくちゃに振り回して、兵装ごと切り落としていくフォーネリアスは爆発をモロに受けているにもかかわらず、平然と次の目標に襲いかかる。
「うわぁお、バーサーカー」
 その様子に尾崎はドン引きしながらも、小休止を取って息を整える。
「……さて、私も攻撃に転じさせていただきますかねぇ!」
 尾崎は宙に舞っていたナイフを一気に手に取るとフォーネリアスを遠方から撃とうしていたミサイルシューター達に向けて投じる。
 尾崎の手で軽々持てる小さなナイフはミサイルシューターに刺さると、ジワジワとその装甲を溶かし始めた。
「対機械用の特別製の毒、しっかり味わってくださいませぇ〜?」
 尾崎が笑っていると突然何機かのミサイルシューターが方向転換し、味方のはずのミサイルシューターにミサイルを発射して爆散させる。
 突然の裏切りによって崩れた隙間を狙って尾崎は滑り込み、溶け出した装甲部分に向かって大量の銃弾を撃ち込んでいく。
 そして機体を通り過ぎて、体勢を立て直した頃には狙われたミサイルシューターは宙中で爆発していた。
「さて、この調子で兵装も壊させていただきますよぉ〜」
 毒の染み込んだナイフをまるでトンカチのように何回も当てるとレーザー砲を纏っていた装甲が溶け、中の基盤が露わになる。尾崎は丸見えになった基盤に銃口を押し当てると何発も撃ち込んでから、銃口に息を吐き当てた。
 後方で何かが砕け散る音がする。
 振り返るといつのまにか二刀流ならぬ二チェーンソーになっていたフォーネリアスが近くにあった最後のアンカーショットを粉々に千切ったところだった。
 フォーネリアスはチェーンソーを仕舞うとふと空を見上げてフックショットを回し、放つ。
「うわ、また重くなった⁉︎」
「ひっ、この速さで投げ出されたら死ぬんだからちゃんとしてくれ⁉︎」
 空から何人かの悲鳴が聞こえる中、フォーネリアスは悠然と空に舞い、どこかへ去っていく。……いや、新たな戦場に向かうのだろう。
 その後ろ姿を見送った尾崎は思いっきり体を伸ばし、グリモアベースに帰還する旨を伝えた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月20日


挿絵イラスト