●空の世界は勝利に酔う
その空の島は勝利に湧いていた。
アルカディア争奪戦の勝利、多くの屍人帝国が打ち倒された喜びはこの大空の世界に存在する一つの島にも伝わっていた。
勝利の報を齎した飛空艇の勇士達――彼らに浮かれ騒ぐそんな島に、島クジラがやってくる。
長い時を生きてきたとされる大きな体で空を泳ぐその背には独特な生態系が形作られていて、島では見かけたことのないような奇妙な魔獣達も存在していた。
島の魔獣解体士の眼力による見立てでは、島クジラの背の魔獣達はいずれも美味であるとの事。
と、くれば祭のメインディッシュにする為に狩りに向かうのは当たり前の思考なのだろう。
勝利とハロウィンを祝う為に、島民達は島クジラの背の魔獣狩りに向かうのであった。
「そんな訳で一狩り行こうかにゃー」
えらく気の抜けた声で浴衣姿のクーナ・セラフィン(雪華の騎士猫・f10280)は集まった猟兵達にそんな風に切り出す。
「ブルーアルカディアでは今アルカディア争奪戦の勝利を祝う為に盛大なお祭りが開かれてるんだ。今回アルカディア争奪戦から帰還する勇士の飛空艇の一つが訪れた島でもお祭りが予定されているみたいでね。そのお祭りを盛り上げるために美味しい魔獣を狩りにいくのはどうかにゃー」
勝利の立役者である猟兵達であれば歓迎されるのは当然、更に美味しい素材まで準備してきたのなら大歓迎間違いなしとクーナは言う。
「今回の島の近くには島クジラ……すごくでかい鯨がいて、その背に多種多様な魔獣が生息しているみたいだよ。そこでちょっと見た事のない魔獣を狩ってきて、それから島で祭りを楽しむ感じ。魔獣はあまり強くないみたいだし、きっと楽しい時間を過ごせると思うよ」
まあ狩る方法に工夫があった方がより多くいい感じにゲットできるとは思う、とクーナは付け加えつつグリモアを取り出す。
「折角の勝利のお祭りだ。たまにはゆっくり羽を伸ばすのも悪くはないと思うよ」
そう締め括り、クーナは猟兵達をブルーアルカディアの島へと転送したのであった。
寅杜柳
オープニングをお読み頂き有難うございます。
魔獣飯、いかがでしょう。
このシナリオはブルーアルカディアのとある浮島で、魔獣を狩ってハロウィンのお祭りを盛り上げ楽しむシナリオとなります。
第一章は島の近くに訪れた空鯨の背の魔獣を狩ってください。
こんな魔獣がいるんじゃないか、等プレイングで指定があった魔獣を捜索し、ハンティングできます。
狩った魔獣はお祭りの為の食材に供されるようです。狩りにくい魔獣であればある程味がいい傾向があるようです。
(持ち帰りは同行している島民の魔獣解体士たちがいい感じでやってくれます)
第二章は魔獣料理やお祭りを楽しむ時間になります。
こちらは冒頭に状況説明を追加致しますのでそちらをご確認下さい。
仮装もできるようなので、指定がありましたらその恰好で描写いたします。
因みにこの島にはアルカディア争奪戦で拙作に登場した勇士達も訪れているようです。
プレイングで指定がありましたら登場いたします。
また、第二章に限りお声かけがありましたらクーナをはじめとした当方のグリモア猟兵もご一緒させて頂きます。
初対面でも気にせずお気軽に。
それでは、皆様のご参加をお待ちしております。
第1章 冒険
『島クジラとの遭遇』
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POW : 取り敢えず喧嘩を売ってみる
SPD : その背の島に降りてみる
WIZ : クジラにコンタクトを取ってみる
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●勇士達の寄り道
アルカディア争奪戦での激戦を終えた|飛空艇艦隊《ガレオンフリート》の飛空艇はそれぞれの帰途に着いていた。
そんな飛空艇の一つにオルダナ円環島へと向かう飛空艇があって、浮島や浮遊大陸で補給しながら勇士達を故郷へ送り届ける為の旅を続けていた。
『この空域からなら、もう数日で着きますよ』
飛空艇の操舵を手伝っている黒い時計ウサギが故郷を同じくする勇士達に声をかける。
『まさか無事帰って来られるとはな……これも坊主や嬢ちゃん、何より猟兵さん達のおかげか』
実は意外と年齢の近いドワーフの青年が鷹揚に言い、元からこの飛空艇の船員である少年少女がこくこくと頷く。
故郷を滅ぼされ、まだ経験の浅い少年少女が何とか頑張って旅を続けるこの少年少女の勇士達のチーム名は『デイライト』と言う。
故郷へ帰還する為にどうしようか悩んでいたオルダナ円環島出身の勇士達に声をかけ補給のための寄り道をしつつ空の旅を行うこと数十日。
『それにしても……これからどうしようと考えている?』
白衣の竜人の青年がこの飛空艇のリーダーである青年に問う。
旅を続けるのか、それともどこかの浮遊大陸に腰を落ち着けるのか。
闇医者としての言動は多少物騒ではあるが、年長者として経験の浅い勇士達のこれからを気にかけているようだ。
『……旅を、続けなくてはなりません。俺達の故郷を滅ぼした屍人帝国はまだ健在でしょうから』
あの屍人帝国を倒すまで、旅を終わる事ができないと、ソレイユという青年ははっきり告げる。
そうか、と青鱗の竜人はそこで話を終えて大空を見る。
どこまでも青い空と白い雲海――その中に一点、奇妙な物体を目にする。
飛空艇が近づくにつれどんどん大きさを増しているように見えるそれは――、
『……島クジラです! その横に島も見えます』
黒兎が現状報告、彼らが見たのは巨大な鯨。悠然と空を泳ぐその背は森のように植物が繁殖し、遠目にも魔獣の姿が見える。
その島クジラから少し離れた側方に、浮島のような陸地が見える。
島の飛空艇港に着いた勇士達が島民に話を聞いてみに、この島クジラは数年に一度気まぐれにこの空域を訪れる穏やかな個体だとのこと。
その背には珍しい魔獣や植物が生息していて、島の近くに寄って来た時は数日程度留まると島民の魔獣解体士は説明する。
このタイミングで現れたのは偶然なのだろうが、大きな戦の勝利を祝うように現れたその島クジラを島民達は天の恵みと考えたようだ。
更に聞けば、彼らは今から食材調達に向かうとの事。
話を聞いた勇士達は顔を見合わせて、島民達の魔獣狩りに協力する事に決めたのであった。
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●マスターより補足
・島クジラ
めっちゃでかい空飛ぶクジラで背中には植物や魔獣が生息しています。
生息している魔獣は種類は様々ですがいずれも猟兵なら軽く蹴散らせる程度の強さです。
なお、背中の上では多少暴れてものんびりまったり無反応のようですが、暴れすぎたり悪意もって攻撃したりすると怒られるので程々に。
・島民、勇士達
連携しつつ数人がかりで狩りしているようです。
手を貸して共に狩りをするのも悪くはないかもしれません。
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ティティス・ティファーナ
SPDで判定
*アドリブ歓迎
「島クジラと住人と猟兵とのコンタクト、尽力する」
『マルチスタイル・サイコミュ・ファンネルビット』でファンネルビットを創造して展開し連絡を取りながら警戒・捜索・索敵・連絡をしながら魔獣や害獣を索敵しながら住人と猟兵と連絡とコンタクトを取りながら情報交換をしつつ、必要な攻撃にはアルテミス・レーザーで先制攻撃を仕掛けサイコミュ・ファンネルビット・テレポートで必要な箇所や対象に空間飛翔して回避や移動を手助けします。
アストラル・エレメント・トランスフォーメーションで最適化を進めます。
「出来うる行動には積極的に協力し、対応する。要望を聴こう」
とファンネルを通して連絡もします。
●島クジラの背へ
その巨体は空中にあっても揺らがず、他を歯牙にもかけず雲を食べて生きるという伝説に相応しい雄大な身を空に晒している。
浮島近くに留まっている島クジラは相当長生きらしく、全長で数キロあってもおかしくないその巨体の背には青々とした植物が茂っている。
まるで島のようになっている島クジラの背に勇士達が飛空艇から飛び移る。
島で行われる祭りの食材調達の為にやってきた彼らに反応して木々の合間からがさりと音がする。生息している魔獣が来客に警戒して慌てているのだろう。
その音も頼りに勇士達と島民は幾つかの班に分かれ、効率よく狩りを行う為に手分けして魔獣狩りを開始する。
その中の一つの組にティティス・ティファーナ(召喚獣「アストラル・エレメント(幽魔月精)」・f35555)という少女がいた。
「適切対応可変型サイコミュ・ファンネルビット……島クジラと住人と猟兵とのコンタクト、尽力する」
彼女がユーベルコード【マルチスタイル・サイコミュ・ファンネルビット】により召喚された可変型ファンネルビットの調子は良好だ。
ばらばらの場所で魔獣狩りを開始した他の班との伝達を担いながら、同時に周囲の警戒や索敵を怠らない。
ビットを通して認識できる景色は普通の島のよう。歩いて感じる感触は生物の背とは思えぬほどに大きくしっかりとしていて、そこに木々が根付いている。
そんな景色の中、彼女の班の進路上に大きな魔獣を発見する。
小柄な彼女が近くにいるなら見上げる程の巨体の猪のような魔獣――それに対しティティスの行動は速かった。
瞬時に対象に集中、照準を合わせファンネルビットよりレーザーを放ち頭部を狙撃。
ワンテンポ遅れ、地面に大きなものが倒れこむ音が響く。
同行していた召喚獣らしい魔獣解体士が先に向かい、ティティスの攻撃により倒された魔獣を発見、手早く解体を開始した。
『姿も見えもしてないのに倒すとはすごいねえ』
「出来うる行動には積極的に協力し、対応する。要望を聴こう」
裏の無い島民の言葉に、何か他にできる事はないかティティスは問う。
『それじゃあちょっと移動させられる位に解体するのに時間かかるから、この近くの警戒をお願いしていいかい? あと連絡も』
魔獣解体士の言葉を承諾、ティティスは周囲にファンネルビットを飛ばしながら引き続き班と班の間の伝達を継続するのであった。
大成功
🔵🔵🔵
ユーリィ・ミニットマン(サポート)
招集に応じ馳せ参じた。魔獣狩人のユーリィだ、宜しく頼む。
相手は魔獣か?それともそれ以外か?
いずれにせよ、全力を以てこの狩りに臨もう。
オレの主な武器は、鋸鉈に散弾銃──一般的な狩人の装備だな。何方も射程は短いが、補う為の狩道具もある。
例えば、この小型天使核を内蔵した変形式の罠は浮遊させることが出来る。飛ぶ相手に対しては空中機雷の形として運用することが多いな。
それに、攻撃が届かないなら近づけばいいだけの話さ。そうだろう、皆?
……紹介が遅れたが、この群狼たちはオレの仲間、家族とも呼べる存在だ。共に狩場を駆け、狩猟を行う。
つまり、オレは獣と共に魔獣を狩る狩人だということだ。覚えておいて貰えると助かる。
●群狼使いの狩人
散開して狩りを開始した勇士たちと島の人々は順調に成果を積み上げていく。
その中に一人、狼たちを引き連れた魔獣狩人の猟兵がいた。
彼、ユーリィ・ミニットマン(寄る辺無き民・f33966)という魔獣狩人にとって今回行うべきことは、魔獣を狩り糧とする普段の生活と大した違いはない。
島クジラの背とはいえ感覚としては浮遊大陸の上にいるのとあまり違わないように思われる。ならば魔獣を狩る方法も似通ったものになるだろう。
魔獣狩人の青年は今回の目的にに適した作戦を思案する。彼の得物は基本的に射程がそれほど長くなく、火力も大量の獲物を一度に狩るには少々心許ない。
とはいえ遮蔽物の多いこの環境なら、それに適した狩り方もある。
攻撃が届かないのであれば近づけば――或いは、近づけさせればよいのだし、火力が足りないなら重ねればよい。
その目的において彼の失い難き同胞たちは非常に大きな役割を果たしてくれる。
彼に油断はない。狩りに、生存競争にそんなものはあってはならないのだから。
全力を以てこの狩りに臨む、仕事人らしい決意を抱き、ユーリィは狩りの仲間たちに簡潔に指示を出してから狩りのための仕掛けを始めた。
島クジラの背の森を群狼が走っていく。草木を踏み越えすり抜けるさまは風のよう。他の班の邪魔にならぬようにルートを選びながら、優れた嗅覚で隠れ潜んだ魔獣を探り当て借り出していく。
一際大きな魔獣が肉食の獣を嫌い駆け出した。必死に逃げるその道こそが狼たちに誘導された死への道であると夢にも思わずに必死に脚を急がせて。
そして、ある場所に差し掛かった瞬間、声が響いた。
「そこだ! 追い込め!」
ユーベルコード【|罠連鎖《トラップコンボ》】。ユーリィの群狼によって魔獣が追い込まれたのは仕掛け罠で囲われた必殺の領域。
ユーリィの号令を合図に天使核動力の仕掛け罠が連鎖的に作動、魔獣の脚が巨大な金属の歯に挟まれ同時に浮遊していた仕掛け罠が針を無数に生やした球体に変形して魔獣の体を抑え込むように上から複数降ってくる。
直撃を受けた魔獣は既に虫の息、その動きの鈍った魔獣に気配を殺し隠れ待ち構えていたユーリィは静かに忍び寄って散弾銃を構える。
銃声、頭部を散弾銃の弾丸に穿たれた魔獣はそれ以上の苦痛もなく絶命する。
(「猛き魔獣よ、卑怯とは思うまいな」)
生存のための闘争、それは非情であって然るべし。
狩った魔獣の状態は良好、手早く必要な処置を行って解体し、輸送し易いように纏め隠しておく。
良き友である群狼の背を軽く撫で、次なる魔獣を狩る為にユーリィは群狼と共に場所を移していく。そして次の狩り場でもその目的のために、群狼と力を合わせ多くの魔獣を狩るのであった。
成功
🔵🔵🔴
鳩麦・灰色(サポート)
「さ、ウチも行かせてもらおかな」
「〇〇さん、そこちょーっと手伝うで」
「アンタ(敵)はそこで黙ってて」
◆特徴
普段は関西混ざり気味の標準語、相手問わず脱力した口調
独り言と敵に対しては関西弁
動き出せば早いが動くまでが遅い性格
◆行動
【ダッシュ】【クライミング】【地形の利用】で状況を問わず素早く動く
それを活かし一撃離脱や素早く突破する戦法を好む
武器の音で【存在感】を出し狙われ、速さで避ける"回避盾"戦法も選択
攻撃は主に【衝撃波】を込めた鉄パイプで叩いたり投げたり
◆UC
索敵、回避ではUC『三番』
対集団は『四番』
敵単体へは『一番』か『二番』を使用する
◆
協力絡みセリフ自由
他おまかせ。よろしくおねがいします!
●人狼も狩りをする
島クジラにやってきた狩人達を恐れて、身軽な魔獣の一部はクジラの身体の縁近くへと逃れていた。
一歩踏み外せば雲海へと真っ逆さま、こんな地形には狩人達は来られないだろうと考えているのか――、
「さ、ウチも行かせてもらおかな」
それはさておいて、軽々とそんな危険な地形に踏み込む紫髪の猟兵は鳩麦・灰色(音振おおかみ・f04170)、人狼の彼女は島クジラの体に生えた植物の頑丈さを的確に見極め掴み、魔獣らにも負けぬ速度で追跡し追い詰めていく。
わざと音を鳴らし存在を主張しながら近づいてくる彼女、魔獣たちは慌てて逃げようとするが、灰色は付かず離れずの距離で追跡、そのまま追われるままに足場の良い方へ、良い方へ――誘い込まれた先には武器を構えた勇士と島民。
つまりは追い込み猟、待ち伏せしていた彼らの攻撃に魔獣は次々に狩られていった。
「順調に狩れとるみたいやなあ」
様子を見ながら灰色が呟く。即席の連携だが、なかなか上手く機能しているようだ。
『っ、危ない! そっちに行ったぞ!』
不意に勇士の一人がはいいろにむけて叫んだ。追い詰められた一体の翼持つワニのような姿の魔獣が向きを変え灰色へと突進を開始したのだ。
しかし灰色は掴んだ木を利用してその突進を華麗に躱すと反撃のユーベルコードを発動、
「掻き乱せ、"二番"!」
手に取った鉄パイプが高速振動し、すれ違いざまにワニの背を軽く叩く。見た目には軽い一撃、しかしその真価は対象の内側に与える反響する内蔵破壊の音の覇闘。
そのダメージに魔獣は血を吐き島クジラの縁へと落下、それを回収した人狼の女は島民の魔獣解体士の元へと獲物を担ぎ持って行った。
「そろそろ狩りも終わりかいな」
灰色が呟いた通り、十分数狩った魔獣達は祭りを彩るには十分な数。
手早く帰り支度を整えた勇士と島民、そして猟兵たちは十分な戦果を島へと持ち帰ることに成功したのであった。
成功
🔵🔵🔴
第2章 日常
『おいしい魔獣』
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POW : ボリューム満点の肉料理をいただく
SPD : まろやかな味わいの卵料理をいただく
WIZ : ひと手間かけた臓物料理をいただく
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●戦勝の祭り
島クジラの背にいた魔獣たちを材料に、浮島の祭りは賑やかに行われていた。
珍しい食材も魔獣解体士、その他勇士たちの中に偶然居合わせた猟理師の手にかかれば見事な料理へと変貌する。
それ以上にいくつもの屍人帝国が滅んだ喜びが人々を湧かせていて、祭りの熱も相当なものになっている。
この戦勝の宴を一時、猟兵たちも楽しんでみるのもいいだろう。勝利の立役者である猟兵たちを拒むはずもなく、人々は温かく迎えてくれるのだろうから。
――次の戦いまでのほんの一時の休息を。
櫟・陽里(サポート)
『操縦が上手いは最高の誉め言葉!』
乗り物が活躍できる場と
レースが得意分野
基本は相棒バイクか小型宇宙貨物船だけど
貸してもらえるならどんな乗り物も乗りこなしてみせる
乗り物は人の役に立つために作られたんだぜ
移動、運搬、宿泊、バイクスタントショーなどなど
操縦技術が役に立つなら上機嫌で参加
配達バイトしてるからどんな場所にもひょっこり現れる
乗り物に限り整備・修理程度のメカニック作業ができる
銀パウチ宇宙食で育ったため食材の知識が壊滅的な食べ専
でも本物の大地と自然に興味はある
土から採れるの?木から?海から?
明るく話しやすい先輩タイプ
祭りには乗っかる派
軽い気持ちでカッコつけ台詞で登場するけど滑ってもご愛敬
●それは星の海のバイク乗りも唸らせる味わい
戦勝祝いの祭りに賑わう浮島に、相棒バイクと共に訪れた櫟・陽里(スターライダー ヒカリ・f05640)は気楽な気分で楽しんでいた。
「これが魔獣料理……」
加工された見たことのない色合いの毛皮や肉、魔獣のあらゆる部位を無駄なく活用するという事に関してはこの島の人々の腕前は相当なものなのだろう。
けれどそれ以上に陽里の気を惹くのは立ち込める香ばしい香り、スペースノイドである彼は銀パウチの宇宙食で育ったから、このような見たことのない魔獣料理には興味がある。まして通常の大地や海とは違う巨大な島クジラの背で育まれた恵み、もとより食材知識に疎い彼にとっては未知数すぎて興味津々だ。
そんな彼に屋台を出していた島民の老人が声をかける。
『おう兄ちゃん楽しんでるか? この串一本食ってみるといい』
差し出されたのは香ばしいたれに軽く焦げ目がつく程度に炙られた魔獣肉の串。勧められるままに陽里が食してみると、これまでに味わったことのない強烈な弾力と染み出してくる濃厚な味わいが彼の口に広がっていく。
店主曰く。普通では噛み切れない程に引き締まった魔獣の肉、それを柔らかくするたれに漬け込みつつ叩いて浸透させることで十分柔らかくするといい味が出る。それをシンプルに焼くのが一番肉の旨味が分かるそうだ。
まだ知らぬ未知の味はこの祭りのあちこちにある――自然から得られた多種多様なそれらはどのように楽しませてくれるのだろう。
「美味しかったぜ! 有難うな!」
礼を言った陽里は他の味わいを楽しみにしながら賑わう祭りの雑踏に紛れていく。そして、持ち前の陽気さでこの地での一時をたっぷりと堪能したのであった。
成功
🔵🔵🔴
ティティス・ティファーナ
*アドリブ歓迎
「騒乱後の祝賑、食事も良いものだな」
と周囲の喧騒と活気を身に受けて住人と猟兵との姿を見て微笑みながら『マルチスタイル・サイコミュ・ファンネルビット』で撮影や録音をしながら、ふと通りすがりに「まぁまぁどうぞ」と差し出された卵料理を口に入れられてモグモグと食べます。
飲み込んで手を頬に当ててうっとり笑顔で「美味、歓喜。素材と調理に感謝」と囁きます。
テーブルに置かれた肉料理や魚料理や野菜料理を笑顔で手にしながら食していると見るからに贓物料理を見て一瞬手を止めるものの「人は普通に食するのだから、私も憶えねばならぬな」と口にします。
「お、美味しい…」とビックリしながら食べ続けます。
●幽魔月精も祭りを楽しみ
そして祭りの一角では、魔獣狩りでも大活躍したティティス・ティファーナ(召喚獣「アストラル・エレメント(幽魔月精)」・f35555)という召喚獣が魔獣料理を堪能していた。
「騒乱後の祝賑、食事も良いものだな」
魔獣狩りで同行した島民や勇士たちと共に魔獣料理を味わう彼女、喧騒と活気に満ちたこの場の空気に口元も綻び微笑みが浮かんでいる。
この光景を記録したいとファンネルビットで撮影と録音をしている彼女が気になったのか、島民の女性が近づいてきて手にした卵料理を差し出してきた。
「ふむ、私は……」
『まぁまぁどうぞ』
食べるか食べまいか考えようとする前に口へと優しく入れられた卵料理、鳥型の魔獣の卵を使ったらしいそれの味わいは濃厚な甘みと旨味に満ちていて、それを調理した腕前も確かなようだ。
文句なし、ティティスの口はもぐもぐと咀嚼してごくりと飲み込んで、
「美味、歓喜。素材と調理に感謝」
口から囁くように出てきた言葉、手を頬に当てた幽魔月精の少女の表情はうっとり笑顔になっていて、島民たちも安心し破顔する。
そしてそのままティティスは魔獣の肉、島クジラの背の植物より採取した香草や野菜を活用した料理を手にして心赴くままに味わい満足していく。
と、そこで一つ奇妙な皿があった。肉料理のようではあるが見たことのないサイケデリックな色合い、それは魔獣の内臓を調理した煮込み料理であるとのこと。
機械的な無表情さのティティスといえど、一瞬手に取ることを躊躇う見た目ではある。しかし、周囲の島民や勇士たちはそれを気にすることなく普通に食しているのを見て、
「人は普通に食するのだから、私も憶えねばならぬな」
覚悟を決めたティティス、一つ大きく息を吸って、その煮込み料理を口にした。
その感想はというと、
「お、美味しい…」
内臓を調理した料理であるのに臭みがなく、普通の肉とは異なる油の旨味があふれ出してくる。
この島での郷土料理的な調理方法で臭みを取り除き旨味だけを強調するように仕上げる手法なのだと、後で島民の料理人に聞くことになったのだが、今この瞬間はその味わいに驚き満足させられるだけである。
そして祭りの賑やかな時間も過ぎていって、やがて終わりを迎える。
一時の休息を終えた後はまたいつもの危険と隣り合わせの日常が待っている。
しかし人々も勇士も猟兵たちも、それぞれが十分な休息を楽しみ、そしてそれで得た活力を以て次なる戦いに臨むのだ。
大成功
🔵🔵🔵