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銀河帝国攻略戦㉖~仕掛けて仕損じなし

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦 #一人称リレー形式

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●グリモアベースにて
「やっぱ、滋養強壮剤はスペーシップワールド産が一番だなー。んちゅ、んちゅ、んちゅちゅうぅぅぅー!」
 伊達姿のケットシーが猟兵たちの前でチューブ入りのゲル状滋養強壮剤をストローで吸っていた。
 グリモア猟兵のJJことジャスパー・ジャンブルジョルトだ。
 チューブを握り潰すようにして滋養強壮剤を吸い尽くすと、JJは大きく息をつき、本題に入った。
「ぷはー! さーて、お仕事、お仕事。アマルテア情報艦隊をブチのめした際に重要な情報をゲットできたぞー。前々から帝国軍はいろんな宇宙船の優秀な科学者だの技術者だのを拉致してたけどよぉ、そいつらの居場所が判ったんだ。帝国旗艦インペリウムの科学技術センターってところで働かされているらしいぜ」
 もっとも、その虜囚たちが置かれている状況は『働かされている』という言葉から連想されるようなものではない。科学技術センターの中央コンピューターに生体部品として組み込まれ、脳内の知識や技術を利用されているのだ。
「中央コンピューターってのはキモい機械の大木みたいな感じの形をしててるんだ。しかも、ご丁寧に果実まで実らせてやがるんだぜ。もちろん、本物の果実じゃなくて、コンピューターユニットとかいうものらしいけどな。そのコンピューターユニットに科学者や技術者が直結されてるんだが、強引に引き剥がすと脳ミソが焼き切れて死んじまうんだとさ」
 虜囚を無傷で救う術は一つ。
 コンピューターユニットが提示する『謎』に対して、『正しい解答』を入力すること。
「その『謎』ってのは予知できたんだが……正直、ちんぷんかんだ。なんか、中二病をこじらせた奴のデンパなポエムみたいでさー」
 そう言いながら、JJは皆に紙を配って回った。
 そこに記されていた『謎』は以下の通り。

『太陽が逃げ去った理由はあきらかだ。
 俺が死者を読んでしまったから。
 塵は錆びつき、ブーツは根を張り、鼻を刺すは薔薇の香り。
 あぶくは弾けて廃墟と化した。
 そして、八匹の蝙蝠が消え、代わりに奴らが現れた。
 教えてくれ。
 奴らは何者だ?
 どこから来た?』

「な? わけ判んないだろ? でも、この謎を解かない限り――」
 謎に挑む者たちの顔を見上げて、JJは声を張り上げた。
「――捕まってる連中を助け出すことはできねえんだ。なんとか知恵を絞って、答えを見つけ出してくれ!」


土師三良
 土師三郎(はじ・さぶろう)です。
 本件は、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
 クイズに答えて虜囚を救出するという内容ですが、クイズの答えだけしか書いてないプレイングよりもそれ以外のもの(謎を推理する過程、答えを思いつく切欠、救出後の技術者や科学者のケアなど)も書かれているプレイングを優先的に採用することになると思います。
 コンビやチームで一つの答えを出すことも可能です。その場合はパートナー名やチーム名をプレイングに明記してください。
 コミックリリーフ的なポジションを演じたり他の人にヒントを与えたりするために不正解のプレイングを意図的にかけることもできますが、クリアに必要な👑はごく少数なので、やりすぎるとシナリオの最終結果が『失敗』になる恐れがありますのでご注意を。
 それでは、皆さんのプレイングをお待ちしております。

 ※章の冒頭にあるPOW/SPD/WIZのプレイングはあくまでも一例です。それ以外の行動が禁止というわけではありません、念のため。

 ※基本的に一度のプレイングにつき一種のユーベルコードしか描写しません。あくまでも『基本的に』であり、例外はありますが。
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第1章 冒険 『中央コンピューターの謎かけ』

POW   :    総当たりなど、力任せの方法で謎の答えを出して、救出します。

SPD   :    素早く謎の答えを導き出した後、救出した人のケアを行います。

WIZ   :    明晰な頭脳や、知性の閃きで、謎の答えを導き出して、救出します。

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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ハル・パイアー
「私はこの手のなぞなぞは得意ではない。なのでこの手を使わせて貰おう。」

小官はノーマッドAIとスキル[世界知識]を使用。
ヒント文の単語を英語に変換
sun → run
dead → read
dust → rust
boot → root
nose → rose

eight bat → right rat
A.回答
奴らとは鼠であり、右から来た

「さて、簡単だったな。それでは救出を開始する。」


アンシェ・ローム
死者が「読んで」しまった。って誤字かしら?
普通「呼ぶ」のほうですわよね??

えっと怪しいのは「塵から~」だからこういうのはまず英語に・・・変換して。
塵がRust、ブーツはRoot、鼻は・・・
あっ全部頭文字がRに変わってますわね!
あーっ!もしかして最初のはreadでdead??sunもrunですわね!
こうもりは「B」atだから・・・「R」at。ねずみ?

ん~~~・・・でもなんで八匹なんでしょう?
どこから?
もしかして8もRに?「右」からですの??


ヘルガ・リープフラウ
まだこんなにも多くの人が……
待っていてください。必ずお助けいたします!

これは……英語に訳した文中の単語が韻を踏んでいるのですね。
そして、後の方の単語は、全て先頭の文字が「R」に置き換えられている。

太陽(sun)→逃げ去った(run)
死者(dead)→読んで(read)
塵(dust)→錆びつき(rust)
ブーツ(boots)→根(roots)
鼻(nose)→薔薇(rose)
あぶく(bubble)→廃墟(rubble)

そして八匹の蝙蝠(eight bat)の代わりに現れたのは……「right rat」。
「右から来た鼠」です!

人質を救助したら「生まれながらの光」で治癒を。
安心して。もう大丈夫ですよ。


太刀緒・朔
答えは「righr rat」つまり、「ネズミ、右から来た」かな?

あれだよね、単語の最初の文字が「r」に変化するって考えるのよね。
だから、太陽(san)が逃げて(run)、死者(dead)を読む(read)

これを八匹の蝙蝠に当てはめると
eight bat→right rat
ratは「ネズミ」、rightは正しいって方の意味もあるけど、どこから来たって問われているから「右」の方でいいと、思います。

さて、どうかな?

科学者さん(技術者さんかな?)を保護したら早く安全な場所までお連れしましょう。一応担いだりとかしたほういい?丁重に扱います。
(装置を見ながら小さく独り言)ほんと、悪趣味だなぁ。

アドリブ歓迎



●ヘルガ・リープフラウ(雪割草の聖歌姫・f03378)
「ほんと、悪趣味ですねぇ……」
 太刀を携えた女性――朔様がそう呟きました。
 彼女が『悪趣味』と評したのは(わたくしも同意見ですが)、ねじれた樹木を思わせる有機的なフォルムの黒い機械の柱。
 科学技術センターの中央コンピューターです。
 それが樹木に似ているのは、枝のようなアームが何本も伸びているからでもあり、各アームの先端に果実のような大きな球体が繋がれているからでもあります。
「連結部が鉤爪のような形をしていますから、ドラゴンの手が宝珠を掴んでいるように見えますわね」
「そうですね」
 ケットシーのアンシェ様の言葉にわたくしは頷きました。
 宝珠という例えは決して的外れではありません。
 この果実ならぬ果実は、なによりも価値あるものを宿しているのですから。
 そう、人の命を……。
「待っていてください。必ずお助けいたします」
 私は壁際のコンソールに近付き、グリモア猟兵に指示されたとおりに指を走らせました。
 次の瞬間、室内が揺れました。
 中央コンピューターが身震いを始めたのです。
 そして、アームのうちの一本がゆっくりと降下を始めました。

●ハル・パイアー(スペースノイドのブラスターガンナー・f00443)
 果実のような形をしたコンピューターユニットが床に着くと同時に中央コンピューターの振動は止まり、必要最低限の照明しか備えられていない空間がほんの少しだけ明るくなりました。半透明のスクリーンが私たちの頭上に浮かび上がったのです。
 そこに表示されたのは、例の支離滅裂な文章。

『太陽が逃げ去った理由はあきらかだ。
 俺が死者を読んでしまったから。
 塵は錆びつき、ブーツは根を張り、鼻を刺すは薔薇の香り。
 あぶくは弾けて廃墟と化した。
 そして、八匹の蝙蝠が消え、代わりに奴らが現れた。
 教えてくれ。
 奴らは何者だ?
 どこから来た?』

 事前に内容は知らされていましたが……やはり、改めて読んでみても意味が判りません。
「いくつかの単語が韻を踏んでますね」
 と、独白するヘルガの横でアンシェが首をかしげました。
「『読んでしまった』というのは誤字でしょうか? 普通なら、『呼んでしまった』ですわよね?」
「誤字だとしたら、随分と馬鹿なコンピューターですね」
 呆れ顔で応じる朔。
 正直、私も呆れています。文字や言葉というのは情報を伝達するために生み出されたもの。にもかかわらず、この書き手は情報を正しく伝えないために言葉を弄しています。恥を知れ。
 ……と、コンピューターを相手に憤ってもしょうがない。それよりも謎の答えを見つけ出さなくては。
 とはいえ、私はこの手のなぞなぞは得意ではありませんから――
「ノーマッド、情報処理支援を要請する」
 ――ノーマッドの力を借りるとしましょう。

●アンシェ・ローム(ですわ~・f06211)
 ハルさん(見た目は十歳かそこらのオトコの子なのに妙に尊大ですのよ)がなにやら始めました。どうやら、『のーまっど』とかいうAIだかなんだかを使って謎を解こうとしてるみたいです。
 でも、AIに頼るまでもありませんわ。文中のキーワードを英語に変えてみたら、答えに続く道が見えてきましたの。さすが、わたくし!
「『読んでしまった』というのは誤字ではありませんでしたわ。『読む』は『read』で、『死者』は『dead』。つまり――」
「――最初の文字をRに置き換えればいいのですね」
 と、ヘルガさんが後を引き取りました。
「うん」
 得心したように頷くハルさん。『のーまっど』とやらも同じ結論を出したようですね。
 では、整理してみましょう。『太陽(sun)』が『逃げ(run)』去って、『塵(dust)』は『錆び(rust)』つき、『ブーツ(boots)』は『根(roots)』を張り、『鼻(nose)』を刺すは『薔薇(rose)』の香りで、『あぶく(bubble)』は『廃墟(rubble)』と化しました。そして、『蝙蝠(bats)』が消えて……。
「現れたのは『鼠(rats)』ですわ! でも、どこから来たのでしょう? そもそも、なんで蝙蝠の数は八匹なのでしょう?」
 私が疑問を口にすると、朔さんがそれに答えてくれました。
「きっと、『八匹(eight)』も法則にあてはめるんですよ」
 なるほど!
 鼠たちは『右(right)』から来たのですね。

●太刀緒・朔(斬り結ぶモノ・f08368)
「簡単でしたね。では、救助を開始します」
 ハルさんが肩をそびやかしてコンソールに近付き、二つの言葉――『rats』と『right』を入力しました。
 すると、大きな果実が瞬時に萎れて解け消え、内部を満たしていた淡紅色の液体がビシャリと床にぶち撒けられました。
 白衣を着た痩身の男性とともに。
 私は彼に駆け寄り、口に差し込まれていたケーブルのようなものを引き抜きました。
「……ぐうぇっ!? ぐほっ! ぐほっふぁ!」
 あの淡紅色の液体を吐き出して、苦しそうに咳き込む男性。
 そんな彼を温かい光が照らしました。ヘルガさんが『生まれながらの光』で癒しているのです。
 やがて、男性は意識を完全に取り戻し、私たちに目を向けました。
「おおう! 夢幻の獄屋に囚われていた無力な我を現世(うつしよ)に解放してくれたのは汝たちか?」
 な、汝って……かなり芝居がかっているというか、重度の中二病患者のようですね。謎の文面があんな感じだったのは、この人の趣味嗜好が影響していたからなのかもしれません。
 とはいえ、いかに変人であろうと、命を救えたのは喜ぶべきこと。まだ自力で歩くことのできない男性を背負い、私は仲間たちとともに帰路につきました。
「忌まわしき封印(seal)は解かれ、我は現実(real)へと帰ることができた!」
 男性はハイテンション。私の背中で大声を張り上げています。自由の身になって高揚している……というわけじゃなくて、これが地なのでしょうね。でも、中二病的ポエムを耳元で叫ばれるのは辛いです。
「敗残すること(lose)によって背負わされた重荷(loat)もいまや薔薇(rose)の道(road)! 蜜蜂(bumble)の羽音を打ち消す雷鳴(rumble)のごとく……」
 ……いつまで続けるんですか? もう勘弁してください。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月18日


挿絵イラスト