2
【戦後】刺青コーポの取引を防ぐっす!!

#デビルキングワールド #サイバーザナドゥ #戦後 #7thKING決定戦 #悪魔契約書 #巨大企業群スパイク・シアン

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#デビルキングワールド
🔒
#サイバーザナドゥ
🔒
#戦後
🔒
#7thKING決定戦
🔒
#悪魔契約書
#巨大企業群スパイク・シアン


0




●サイバーザナドゥ世界
「ウフフフフ。すばらしい、すばらしいわ」
 真っ暗な室内に、女の笑い声が響く。
 痩せぎすな女だ。その顔はガイコツのようにやつれており、見開かれた眼だけが爛々とした活力でギラツいている。
「この新作タトゥーシールなら、スパイク・シアンの連中を見返すことができる。ウフ、ウフフフフフフ!」
 女は闇の中、不気味に笑い続ける。その手中には、邪悪な魔力を帯びた一枚の契約書が握りしめられていた。

『それでいいのよ、アタシの契約者さん。アナタの願いはぜんぶ叶えてあげる。だから望むままに突き進みなさい』

●グリモアベース
 7thKING決定戦は幕を閉じたが、悪魔契約書による事件はいまだに続いている。今日もまた新たな事件が予知されたとして、猟兵たちに依頼がもたらされた。
「契約者はタトゥーデザイナーの女性。刺青関係の|巨大企業群《メガコーポ》『スパイク・シアン』の下請けだったんだけど、いきなりクビにされちゃったらしいわ」
 グリモア猟兵の田抜・ユウナ(狸っていうな・f05049)は映写機を操作して資料を映し出しながら説明する。
「職を失なった絶望の中で悪魔契約を交わしてしまった彼女は、特殊なタトゥーシールを作り上げたわ。シールは骸の海で汚染されていて、貼られたヒトはオブリビオンへと変化してしまう恐れがあるの」
 女性デザイナーはタトゥーシールをスパイク・シアンに売り込んで再雇用を求めるつもりだが、こんな代物が巨大企業群の手に渡ってしまえば、どのような事態に発展するか分かったものではない。かならずや未然に防がなくてはならなかった。
「タトゥーシールは一つ残らず処分したいところね。予知によれば、巨大企業群エージェントと接触する現場を押さえるのがベスト。準備を整えて待ち構え、取引が始まった瞬間に取り押さえるのがいいと思う」
 取引をぶち壊してタトゥーシールを始末することに成功すると、女性デザイナーは怒り狂って契約したオブリビオンと合体融合し襲いかかってくる。これを撃退して悪魔契約書を燃やしてしまえば事件は解決だ。
「一応、戦闘の際はなるべく契約者を傷つけずにオブリビオンだけ倒すよう心掛けてちょうだい。契約者も他のエージェントも、清廉潔白ではないかもしれないけど死なせるほどの悪人ではないわ」
 まあサイボーグだから、多少は手荒に扱ってもだいじょうぶだけどね。
 と言い添えて、ユウナは説明を切り上げると猟兵たちをテレポートさせるためグリモアの転移門を開いた。


黒姫小旅
 どうも、黒姫小旅でございます。
 此度の舞台はサイバーザナドゥですが、デビルキングワールドのシナリオとなります。報酬のWPはデビキンになりますのでご注意ください。
63




第1章 冒険 『取引を阻止せよ』

POW   :    ●『取引場所に待ち伏せする』

SPD   :    ●『取引する集団へ潜入する』

WIZ   :    ●『レジスタンスへ情報を流し、妨害してもらう』

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ギャレット・ディマージオ(サポート)
●設定等
ダークセイヴァー出身の冷静沈着な黒騎士です。
かつてオブリビオンに滅ぼされた都市で自分一人だけ生き残ってしまった過去を悔いており、人々を守り、被害を防止することを重視して行動します。

●行動方針
⛺冒険では、事態の解決に向けて自分の出来る範囲で全力を尽くして行動します。
自らが囮になることも辞さず、負傷する危険性のある行動でもリスクを顧みずに行います。

トラブルに対しては、主に変形させた黒剣や防具を利用して対処を試みます。
ダークセイヴァーで長く潜伏活動を続けていたため、野外活動には慣れています。

他は全てお任せします。
別の猟兵との交流や連携等も自由に行ってください。
どうぞよろしくお願いします。




「取引が行われるというのは、この辺りか……」
 現場にテレポートされたギャレット・ディマージオ(人間の黒騎士・f02429)は、ざっと地形を確認した後、適当な物陰に身を隠した。出身であるダークセイヴァー世界では長い潜伏生活を送ったものだ。ヴァンパイアや魔獣の目を掻い潜るのに比べれば、都会育ちの一般人に気付かれないよう待ち伏せするなど児戯にも同然である。
 184センチという巨体を巧みに闇と紛れさせて、ジッと取引が始まるのを待つこと1時間弱。遠くから足音が近付いてきた。
 現れたのは、グリモアの予知に出てきた契約者の女性デザイナーだ。契約者は小振りなケースを大切そうに両腕で抱えて、忙しなく周囲を見回している。
(……あのケース。嫌な感じがするな)
 物陰から様子をうかがうギャレットは、胸の内で呟いた。骸の海で汚染されたタトゥーシールというのは、契約者が持っているケースの中身と考えていいだろう。調べるまでもない。一目見ただけで、あれは抹消すべき邪悪な代物であると、全身の細胞が叫んでいる。
(取引相手のエージェントどもが現れたら、即座に確保する。あんなものをメガコーポに渡してなるものか)
 気配を押し殺しつつ、いつでも飛び出していけるよう四肢に力を巡らせて、ギャレットは突入のタイミングを計るのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

久遠寺・遥翔(サポート)
頭を使うのはちょっと苦手だ
必要なら頭も使うが基本は他人任せだ
それよりも脚を使う探索や力仕事を進んで引き受けるぜ
状況次第で自分の足を使うか相棒のバイク型AFフェンリル、或いはそれをオーバーフレームにしたキャバリアのイグニシオンに【騎乗】して探索するか選ぶ
優先度的にはフェンリル>イグニシオン>生身だな
相棒にはワイヤーアンカーも搭載しているから狭くなきゃ大抵の悪路は走破できる
【地形の利用】【空中戦】や飛行系UCなどを駆使して探索するぜ
情報が必要なら【ハッキング】【情報収集】でかき集める
機械操作が必要な状況なら【メカニック】も駆使するぜ




 頭脳労働よりも肉体労働、というわけで細工事のは他の猟兵に任せるとして、取引場所に先回りして待ち伏せすることにした久遠寺・遥翔(焔の機神イグニシオン/『黒鋼』の騎士・f01190)は、隠れ場所の選定を行っていた。
「地形を見た感じ、利用できそうな場所は多そうだな。さて、どこに隠れるか……」
 しばしの思案。
 遥翔の第六感に引っ掛かったのは、近くに積まれたコンテナの山だった。あれに登れば取引場所を一望でき、なおかつ下からは死角になるはずだ。
「行ってみるか。頼むぜ、相棒」
 遥翔はバイク型AFフェンリルに内蔵されたワイヤーアンカーを射出。10メートルほどの高さに積まれたコンテナの上まで、ワイヤーを使って一飛びでたどり着いた。
 コンディションは抜群。見立て通り、待ち伏せには絶好のポジションである。
 下から見えないよう腹這いになり、頭だけ覗かせて監視していると、やがて契約者の女性デザイナーが姿を現し、遅れて反対の方角から数人の男女が歩いて来るのが見えた。
 おそらく、あの一団が取引相手のエージェントたちだろう。もしかすると他の猟兵が潜入しているかもしれないが、遠目からでは判別が付かない。
(まあ何であれ、いよいよ取引開始ってわけだ。台無しにしてやるから覚悟しろよ)
 戦いの時が近付く予感に、遥翔は体を武者震いさせた。

成功 🔵​🔵​🔴​

スピネル・クローバルド(サポート)
『お姉ちゃんに任せておいてね♪』
 妖狐のクレリック×アーチャーの女の子です。
 普段の口調は「女性的(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」、兄弟姉妹には「優しい(私、~君、ね、よ、なの、なの?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

性格は温厚で人に対して友好的な態度をとります。
滅多に怒る事はなく、穏やかです。
怖そうな敵にも、勇気を持って果敢に挑む一面もあります。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!


雛里・かすみ(サポート)
 バーチャルキャラクターの戦巫女×UDCメカニックの女性です。
 普段の口調は「明るく朗らか(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」
寝起きは「元気ない時もある(私、あなた、~さん、ね、わ、~よ、~の?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

明るく朗らかな性格の為、
男女分け隔てなくフレンドリーに会話を楽しみます。
どんな状況でも、真面目に取り組み
逆境にも屈しない前向きな性格です。

 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!




 取引を行う巨大企業群エージェントのチームに潜入した雛里・かすみ(幻想の案内人・f24096)は、そのフレンドリーな性格もあって見事に溶け込んでいた。
「例のデザイナーさん、どんな商品を売り込んでくるのかしらね」
「話に聞いた通りなら、わが社にとって有益なはずだ。それ相応の見返りをくれてやってもいいだろうな」
 和気あいあいと会話に応じるエージェントたち。誰一人としてかすみの正体を疑うことはなく、これから始まる取引が楽しみで仕方がない様子だった。
(……まあ、ぶち壊しにしちゃうんだけどね)
 内心で舌を出しながら、かすみはエージェントたちに混ざって取引場所へと向かう。
 現場にはすでに取引相手である悪魔契約者の女性デザイナーが来ていて、かすみたちに気付くと口を引き結んで持っていたケースを抱きしめた。
「アナタたちが、スパイク・シアンの?」
「そうだ。前置きはいらない。さっそく品物を見せてもらおう」
 顔を合わせると、エージェントのリーダーが挨拶もなしに本題を切り出した。契約者は言われるまま、ケースを手近な台に乗せてロックを外しにかかる。
 かすみはいかにも興味津々といった風を装って身を乗り出して……コケた。
「わっ!?」
 いきなり大声を上げてひっくり返った彼女に、視線が集中する。その場にいた全員の意識が引き寄せられた瞬間、すべてが動き出した。


「そこまでだ!」
「手を上げろ!」
「メガコーポの犬どもめ!」
 四方八方の物陰から飛び出してきたのは、前もって待ち伏せしていた猟兵。そしてレジスタンスの構成員たちだ。
「前衛は私たち猟兵か務めます。レジスタンスの皆さんは遠巻きに、逃げ場を塞ぐように展開してください」
 レジスタンスと交渉、協力を取り付けたスピネル・クローバルド(家族想いな女の子・f07667)が指示を飛ばした。
 一気呵成に雪崩れ込んだ猟兵たちが次々にエージェントを取り押さえていき、仲間を見捨てて逃げようとする者は先回りしたレジスタンスが囲んで袋叩きにする。
 猟兵たちの猛攻とスピネルの適切な指揮により、巨大企業群の取引はものの数秒で鎮圧されたのだった。
「そして、これで仕上げです」
 スピネルは最後にユーベルコード【フォックスファイア】をケースに向けて放つ。おそらくは耐火補強がされていただろう頑丈そうなケースは、スピネルの狐火が命中すると羽毛枕よろしく燃え上がり、中身もろとも灰も残さず焼失した。
 骸の海に汚染されたタトゥーシールは処分完了。巨大企業群のエージェントは全員拘束して、レジスタンスに連行してもらう手筈になっている。
 後は元凶である悪魔契約書を燃やしてしまえば万事解決と、スピネルは契約者に向き直った。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『キルケニーのアリス』

POW   :    最も古き魔女の家
【戦場全体を魔女の家の内部に変化させて】から【家に仕掛けられた無数の迎撃用魔術】を放ち、【魔女の呪いや召喚された眷属】により対象の動きを一時的に封じる。
SPD   :    ウィッチクラフト・オーバーロード
戦場全体に、【触れた者の欲望を無秩序に具現化する魔力】で出来た迷路を作り出す。迷路はかなりの硬度を持ち、出口はひとつしかない。
WIZ   :    古のルーン
攻撃が命中した対象に【ルーン文字】を付与し、レベルm半径内に対象がいる間、【原初のルーン魔術】による追加攻撃を与え続ける。

イラスト:しおから

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はクバ・バクババクバです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



「ああ、なんてこと。私のタトゥーシールが……」
 猟兵たちの活躍によってスパイク・シアンとの取引を阻止された女性デザイナーは呆然の膝をついた。
「もうちょっとで、メガコーポに私を認めさせることができたのに……よくも、よくもよくもよくもよくもよくも」
 立ち上る怨嗟に合わせて、女性の胸元から禍々しい光が漏れてきた。内ポケットに仕舞われていた悪魔契約書の魔力が膨れ上がり、契約者の肉体を飲み込んでいく。

『よくも私の……|アタシ《・・・》の邪魔をしてくれたわねぇぇぇぇぇぇ!!』

 怒号とともに立ち上がったのは、もはや痩せぎすの女ではなく若々しい魔女『キルケニーのアリス』であった。
 女性がオブリビオンと融合してしまったのを目撃した猟兵たちは、即座に戦闘態勢を取る。融合したての今であれば、オブリビオンだけを消滅させて女性を生きたまま救い出すことが可能のなはずだ。
 一般人の命を助け、悪魔契約書を処分するため、最後の戦いが幕を開ける。
スピレイル・ナトゥア(サポート)
精霊を信仰する部族の巫女姫です
好奇心旺盛な性格で、世界をオブリビオンのいない平和な状態に戻して、楽しく旅をするために戦っています
自分の生命を危険に晒してでも、被害者の方々の生命を救おうとします
技能は【第六感】と【援護射撃】と【オーラ防御】を主に使用します
精霊印の突撃銃を武器に、弾幕を張ったり、味方を援護したりする専用スタイルです(前衛はみなさんに任せました!)
情報収集や交渉のときには、自前の猫耳をふりふり揺らして【誘惑】を
接近戦の場合は精霊の護身用ナイフで【捨て身の一撃】を繰り出します
マスター様ごとの描写の違いを楽しみにしている改造巫女服娘なので、ぜひサポート参加させてくださると嬉しいです!




『アタシの契約者のために、死になさい!』
 キルケニーのアリスはユーベルコード【古のルーン】を発動し、ルーン文字の描かれたタトゥーシールを無数に作り出すと、猟兵たちに向けて投擲した。
 対するスピレイル・ナトゥア(蒼色の螺旋の巫女姫・f06014)は精霊印の突撃銃で迎え撃つ。鉛の弾幕と呪われしタトゥーシールとのぶつかり合いだ。炎の精霊力と原初のルーン魔術が、互いに打ち消しながら混じり合うことで周辺の魔力を歪めていく。
 魔力場の歪曲。五感では捉えられない第六感的なエネルギーの捻れを、スピレイルの蒼眼は正確に見抜いて、切り札の投入を決断した。
「デザイナーさんから離れてもらいます。【精霊印のグレネードランチャー】!」
 アリスがタトゥーシールを再作成する隙を突いて、突撃銃にグレネードランチャーを搭載。流れるように改造を終えると、即座に引き金を引いた。
 炎の精霊を充填した特注グレネードは狙い通りのポイントに着弾し、どんな火よりも純粋なる『炎』がいびつな魔力場と反応して大爆発を起こす。

 ――――――ッ!!!

 凄まじい熱の奔流が戦場を暴れ狂い、ルーンの呪詛もろともアリスを吹き飛ばした。火炎に巻かれたアリスは悲鳴を上げて、コンクリートの壁に叩きつけられる。
「……オブリビオンの力に頼って願いを叶えようとしたところで、不幸な人が増えるだけ。そこにはあなた自身も含まれるんですよ。今ならまだやりなおせます。戻って来なさい」
 アリスと融合した状態で、契約者の意識がどれほどあるかはわからない。それでもきっと想いは通じると信じて、スピレイルは語りかけた。

成功 🔵​🔵​🔴​

エル・バード(サポート)
「どうぞ、よろしくお願いいたします」

あまり物事に動じない、のんびりした性格をしています。
お茶と読書好きです。
ここぞという場所、ではない時にも何故か眼鏡が光を反射し、
目が見えなくなります。が、特に何も企んではいません。

敵にもとりあえずお茶を勧めてみます。
積極的に戦うよりも、誰かのサポートを好むタイプですが、
必要な戦闘は行います。

「皆さま、お茶をどうぞ」
解決したら、ティータイムの時間です。

他、おまかせします。


四条・眠斗(サポート)
ぅゅ……くぅ~……あらぁ?
いつの間にか始まってましたかぁ~?
さっさと事件を解決しないとぉ、安心してもうひと眠りできませんからねぇ~。
ユーベルコードは出し惜しみしても仕方ありませんからぁ、
一気に片づけるつもりでやっちゃいましょう~。
案ずるより産むがやすしともいいますしぃ、躊躇うよりはいいですよねぇ~?
こう見えてもぉ、腕には少し自信があるのですよぉ~。
それにぃ、様子を見てる間にまた眠くなっちゃっても困っちゃいますしぃ。
荒事じゃなくてぇ、楽しいことならめいっぱい楽しんじゃいましょう~。
のんびりできるところとかぁ、動物さんがたくさんいるところなんか素敵ですよねぇ~。
※アドリブ・絡み歓迎




『――【ウィッチクラフト・オーバーロード】!』
 キルケニーのアリスが放出した魔力は壁や天井を作りながら戦場全体へと広がり、たちまちのうちに巨大迷宮が完成した。
『この迷宮は、触れたものの欲望を無秩序に具現化するの。さあ、アンタの願いを見せてみなさい』
 勝ち誇ったように笑うアリスの前に、さっそく現れた挑戦者の名はエル・バード(エンジェルのパーラーメイド・f36270)。メガネの天使が一歩踏み入れた瞬間、魔力迷宮は侵入者の心を反映してその有り様を変えていく。
『…………何コレ?』
 アリスの目が点になった。何が起こるかワクワクしていたら、眼前にテーブルが出現してティーセットが並んだのだ。
「ああ、なんと言うことでしょう。私の『お茶に誘いたい』という願望が具現化されてしまいました」
 ユーベルコード【オールワークス】で給仕服へと早着替えしたエルは意味なく意味深にメガネを光らせて、恐るべき手際の良さで紅茶を淹れていく。
「どうぞ、お飲みください」
『あ、ありがとう……?』
「茶菓子も各種用意してありますよ」
『まあ、美味しいわ』
「お茶のお代わりが入りました」
『ちょっと待ってまだ飲み終わってない』
「次は別の種類をお淹れしますね」
『だから待ってって』
「じゃんじゃん♪ じゃんじゃん♪」
『そんなにやったらこぼれちゃうで熱゛――ッ!?』
 魔女の呪いによって歪められたお茶会は、魔女自身にすら制御できない狂気を帯びて続いていく。


『ひどい目に遭ったわ……うっぷ』
 なんとか逃げだすことに成功したアリスが、紅茶を飲み過ぎてたぷんたぷんになったお腹をさすりながら魔力迷宮を歩いていると、何者かが横たわっているのを発見した、
『り、猟兵!?』
 とっさにアリスが身構えると、相手はゆっくりと起き上がって……
「ぅゅ……くぅ~……ふわぁ。まだ寝足りないですぅ」
 寝ぼけ眼をこすりながらのたまった。
 ただのお眠なロリータにしか見えない彼女の名は四条・眠斗(白雪の眠り姫・f37257)。出番をうかがっていたら寝落ちしてしまっていたお茶目さんである。
『よくわからないけど、隙あり!』
 目覚めたばかりでポケポケしている様子に、アリスはチャンスと見て攻撃魔法を詠唱する。しかし、その殺気に反応するように、とろけていた眠斗の目が険を宿した。
「……眠斗の眠りを妨げるなんて、許しませぇん!」
 迷宮の魔力がざわめいた。

 枕枕枕枕枕枕枕枕枕枕枕枕枕枕枕枕!!!

『いやぁぁぁぁぁぁマクラァァァァァァ!?』
 枕という漢字がゲシュタルト崩壊する勢いで、マクラの豪雨が降り注ぐ。
 眠斗自身のユーベルコード【ゲリラ豪雨(枕)】に、強い睡眠欲求に触れた【ウィッチクラフト・オーバーロード】の欲望具現化能力が加わったことで、召喚される枕の量は倍増。迷宮を埋め尽くすほどの物量によって、アリスは押し流されていった。
 そして戦果を見届けた眠斗は満足げにうなずくと、
「おやすみなさぁい」
 愛しき枕の海へとダイブして、すやすや寝息を立てるのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

春霞・遙(サポート)
UDC組織に所属して、UDC関連の一般病院に勤務している小児科医です。
行動の基本方針は困っている人が居るなら助けたい、人に害をなす存在があるなら退けたい。
戦う力はあまりないですけど、自分が傷を負うとしてもみなさんのお手伝いができれば嬉しいです。

基本的に補助に徹します。
「医術」「援護射撃」「情報収集」から、【仕掛け折り紙】【葬送花】での目くらましや演出、【生まれながらの光】【悪霊祓いのまじない】で照明や目印を付けるなども行えるかと思います。
攻撃は拳銃による射撃か杖術が基本で、その他はUCを使用します。
【悔恨の射手】【未来へ捧ぐ無償の愛】は基本的に使用しません。

シリアス以外ならいたずら好きの面も。


クオン・キマヴィス(サポート)
 サイボーグのブレイズキャリバー×戦場傭兵
 普段の口調は「寡黙 言い捨て混じり(私、あなた、呼び捨て、ね、よ、なの、なの?)」、戦闘中は「無機質(私、あなた、呼び捨て、言い捨て)」です

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、損傷は一切気にせず行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません

 寡黙で感情の起伏に乏しく、常に無表情で口下手

 身の丈よりも大きな鉄塊剣や高周波ブレード、ハンドガンやライフル、膝ドリル等に蒼炎を纏わせ、状況によって使い分けて戦います
 話し始めは必ず「……」から。あとはおまかせ。よろしくおねがいします!




「もう終わりです。観念してデザイナーさんを解放しなさい」
 春霞・遙(子供のお医者さん・f09880)は木杖を突き付けて言った。キルケニーのアリスは消耗激しく、悪魔契約書による合体融合はいつ解けてもおかしくない状態だ。しかしそれでも、古き魔女は往生際も悪く喚き散らす。
『イヤよイヤよ! アタシが負けるなんてあり得ないんだからー!』
 地団駄を踏みながら、発動するのはユーベルコード【最も古き魔女の家】。戦場全体を飲み込むようにして魔女の屋敷が召喚されて、アリスをどこか別の部屋に匿うとともに、猟兵たちを数多の迎撃魔術でもって攻撃する。
「まったく、厄介ですね……!」
 滑らかな杖の取り廻しで呪詛矢を捌きながら、遙は吐き捨てた。
 このままではジリ貧だ。こちらも切り札で応じる必要がある。一撃を放ったら、代償としてしばらくの期間ユーベルコードが使えなくなってしまうというリスクがあるが、躊躇ってはいられない。
「長き刹那の無力を糧に――」
 降り注ぐ魔術の雨を、杖を高速回転させて弾きながら、遙は詠唱を始めた。
「――生者を屍に、祝福を呪いに」
 跳んで回避し、床を転がって逃げ回り、杖に引っ掛けた椅子を投げつけて相殺して、時間を稼ぐ。
「強者は地に臥せよ……【退魔呪言突き】!!」
 ユーベルコードが完成した。
 凝縮した恨みの念が、魔女の屋敷に施された強化術式を反転させ、屋敷を守り敵を排除するための魔術が、家主であるアリスと屋敷そのものを攻撃し始めた。
『キャア!? なんなのよコレ、アンタ何をしたの!?』
 屋敷のどこからともなく聞こえてくる悲鳴に、遙は達成感を噛みしめながら、仲間に次を託す。
「後は頼みます」
「……任せろ」
 引き継いだのは、クオン・キマヴィス(|黒絢《こっけん》の|機巧少女《マシンドール》・f33062)。右手に対UDC専用自動小銃『エクウェス』、左手に対UDC用自動拳銃『レベリオー』を携えて進み出る。

 ……リミッター解除。全てを灼き尽くせ。塵も残すな。――【|煉獄の暴風《ソルフレイム・トルネイド》】!!

 義肢の隙間から蒼き炎『地獄』が溢れ、両手の銃が火を噴いた。
 エクウェスで蒼炎の弾幕を張り、集まってきた魔女の眷属を片端からハチの巣にしながら、右眼に装着した索敵・情報分析用バイザー『REALIZE』で魔女の家を走査。アリスの隠れ場所を割り出すと、炎弾を装填したレベリオーでぶち破りにいく。
 ターゲットがいるのは分厚い木扉の向こう側だ。
 軽快な連射音に混ざって、腹底に響くような重い銃声がズドンッ! ズドンッ! ……と三発ばかり撃ち込んでドアノブを壊すと、扉を蹴破って突入する。
「……見つけた!」
 室内にキルケニーのアリスがいるのを確認したクオンは蒼炎の出力をさらに上昇させる。最後の一斉発射はあえて本体を避け、輪郭の魔力だけを焼き削ることで、融合された契約者には傷をつけることなくオブリビオンだけをすり減らしていった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

コノハ・ライゼ(サポート)
使用UCはPOW/WIZの内でお任せ。

態度口調、一人称までも気分次第、嘘吐きで気紛れなお調子者。
オブリビオンは喰らうもの、猟兵業は餌場で狩場。悪食で酒好き。
楽しい事と人の笑顔が好きで戦闘中も飄々と笑みを絶やさない。
敵に対しては嫌味や挑発もよく吐く。

※妖孤だが耳と尻尾は晒さない

・以下PC口調
接近戦と術を併用した戦い方が得意だねぇ、怪我とか気にしないタイプ。
敵へ言葉掛ける時は呪詛や誘惑目的が多いンじゃないかしら。
得意なのは懐へ飛び込んで『2回攻撃/傷口をえぐる/生命力吸収』の流れ、負った傷分喰らってやるわ。
自分の価値観が一番ダケド、公では公序良俗には反しないようにしてるヨ。
敵を喰らう事以外は、ネ。




 気が付くと、すべてが晴天だった。
『これは……幻術?』
 キルケニーのアリスは困惑したように辺りを見渡した。ついさっきまで猟兵と戦っていたはずなのに、今の彼女が立っているのはサイバーザナドゥでは見ることのできないような青空に囲まれた世界であった。
「気に入ってくれたかしら? アンタへの贈り物ヨ」
 声をかけられて振り向くと、そこに立っていたのはコノハ・ライゼ(空々・f03130)。尾耳を隠した妖狐の青年は妙に機嫌よく、飄々とした笑みを浮かべて歩み寄る。
『贈り物?』
「【|霹靂《カミトキ》】っての。よぉく、みていてネ」
 左手の甲に描かれた雲の紋が、バチバチッ! と発光。化け狐が人畜無害な変化を解いて獲物に喰らいつくように、コノハは牙を剥いて躍りかかると、雷の爪でもってアリスを斬り裂いた。
『あ、……ッ!?』
「イイわぁ。アンタって、とても美味しそう」
 青い瞳が猟奇的にギラつき、凶悪そうに舌なめずりして、そして…………――

 喰ッ!!



 ユーベルコードによって生み出された晴天の幻影が消失して、現実世界に戻ってきたコノハの腕には悪魔との融合から解放された契約者の女性デザイナーが抱きかかえられていた。
「オブリビオンは退治デキタわぁ。契約者の子も無事だし、これで依頼完了ネ」
 そう言うコノハは普段通り飄々とした物腰で、「あっと、大事なコト忘れてタワ」と気絶した契約者の懐を探って悪魔契約書を取り出す。
「危険物は、キッチリ処分しておかなイト」
 バチン。指の間で雷火が散って、悪魔契約書は勢いよく燃え上がるとあっという間に灰と化した。
【END】

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2022年10月27日


挿絵イラスト