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ライオット・オブ・ロウブリンガー

#サイバーザナドゥ #グリモアエフェクト #黃神公司

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●資料①『ニュース映像』
 おはようございます、ニュースOPの時間です。
 昨日、タンパーツ市議会は同市警察内に新たな捜査機関『顧問刑事警備課(Crimnal and Security of Counsel Division)』の設立を決定しました。
 これは年々凶悪化する都市型犯罪、並びに企業を狙ったテロから市民と財産を保護する事を目的としており、民間の傭兵に警察権を交付、犯罪への迅速な対応を可能とする制度となります。
 既に|巨大企業《メガコーポ》「黃神公司」がこの計画に賛同しており、本日中にも同社の警備員に警察権が交付される見通しです。
 同社広報課は報道陣に対して『ノブレスオブリージュ重点、地域に根ざす企業としてするべきことをしたまで。タンパーツ市の治安改善は弊社にとっても実際メリット。』とのコメントを出しています。
 またこの発表後、同社の防犯グッズ部門の株式が高騰。一時は前日比30ポイントの上昇を記録しました。

 次のニュースです。タンパーツ市営動物園からパンダのアンドロイドが脱走し……。

●資料②『警察無線記録』
 ――|畜生《ガッデム》!アンディがやられた!
 ――ドぐされCASの雇われヤクザども、俺達を殺す気だ!
(爆発音)
『クソポリオラーッ!』
『オナワスッゾゴラァーッ!』
『|コーキッシュックセー《綱紀粛正》ッダオラァー!』
(激しい銃撃音)
 ――正規警官を舐めるんじゃねぇ!ボブ!本部からの応援はまだか!?
 ――SWAT本部通信途絶!ダメだ、おしまいだ!
 ――あぁ神様畜生!ヤツら戦艦を……!
(信号途絶)

●ブリーフィング
「みんな資料には目を通したわね。巨大企業が警察を食い物にし、現場の警察官がワリを食う。構図としてはそんな感じよ。」
 イザベラ・ラブレス(デカい銃を持つ女・f30419)は猟兵たちにそう告げ、説明を続けた。
「現場はサイバーザナドゥ世界の地方都市タンパーツ。地域産業の破壊者として名高い極悪メガコーポ『黃神公司』の支配地域。市政は当然市長以下の要人が絶賛癒着してるわ。奇しくも良心の砦はタンパーツ市警察だけ。だけど最近は上層部の不祥事や|予算削減《嫌がらせ》のせいで大幅に弱体化、それに追い打ちをかけて都市治安の低下、とどめに来たのが|CAS《カス》設立ってワケよ。」
 |CAS《カス》――『顧問刑事警備課(Crimnal and Security of Counsel Division)』の略称『CAS-OC』をさらに縮めた|蔑称《スラング》である。

「衝突の発端はCASによる違法捜査の現場に市警刑事が踏み込んだ事よ。正規の刑事課、警備課が市警のメンツを掛けて合同で動いたみたいね。だけど結果は黃神公司がバックについたCASの逆転勝ち。市警は解体されてCASを中核とした新たな治安組織が成立してしまう……皆にはこれを阻止してもらうわよ。」
 無論、市警とCASの衝突は不可避の決定事項である。故に猟兵達は市警側に肩入れ、もしくは第三勢力としてCAS所属の|腐敗警官《オブリビオン》との戦闘を繰り広げることになるだろう。

「まぁ、やることは普段と変わらずオブリビオンをガンガン倒しましょうって依頼よ。くれぐれも逮捕されないようにね?一応相手は官憲だし。」
 Good hunting Jaeger(猟兵諸君、良い狩りを)!
 そう告げるとイザベラは猟兵たちの転送を開始した。


マーシャル後藤
 官憲の腐敗を許すなー!
 大丈夫、マーシャル後藤印のシナリオだよ!
 サイバーザナドゥでドンパチ楽しくヤろうぜ!といった具合の三章構成のシナリオとなっております。

●シナリオ構成について
 第一章は日常です。
 まだ小競り合い程度ですが、OP描写の通り市警と顧問刑事警備課(CAS)の衝突は必至であり、猟兵をしても完全な仲裁は難しいでしょう。
 血気盛んな両者を力で捻じ伏せるもよし、市警に加勢するもよし、猟兵の能力を駆使し敢えて『説得』するもよし!

 第二章は集団戦です。
 市警、CASの増援が戦場に到着し本格的な戦闘が開始されます。
 ですが戦力的に市警が劣勢となり防戦を強いられることになります。

 第三章はボス戦です。
 現場のCASが猟兵にボコボコにされていることに気がついたCAS本部長が直々に陸上戦艦で参戦します。
 都市部で陸上戦艦はルール違反?
 オブリビオンは何でもアリなんです。やっぱ怖いスね、オブリビオンは。
 CASの戦力の象徴とも言える陸上戦艦を破壊すれば猟兵の勝利となります。

●戦場について
 高層ビル街の巨大な交差点です。
 市警とCASの衝突を察した市民が乗り捨てた自動車や現場に急行してきた警察車両などが配置されています。

●黃神公司について
 「低価格・高品質」をウリにする庶民向けメガコーポ。消しゴムから大量破壊兵器まで手広く扱っており、自社運営の商業施設「黃神モール」でしか販売権を認めないストロングなビジネススタイルから「地域産業の破壊者」の異名を持つ。
 今回は新規事業開拓の一環で地方都市の司法の掌握を目論んでいます。
 CASによるタンパーツ市警の掌握が成功した暁にはこれをモデルケースとし、世界各地の司法権力への介入を行うことでしょう。

●プレイング募集について
 プレイング募集はOP承認直後から開始となります。
 また第二章、第三章については断章などを挟まず開始直後から募集開始予定となります。
 受け付け状況などはタグにてお知らせします。

 それでは皆様のホットなプレイングをお待ちしております!
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第1章 日常 『喧嘩だ!』

POW   :    ●『どちらも自分が倒す』

SPD   :    ●『どちらかが負けたり、もしくは引き分けになるように仕向ける』

WIZ   :    ●『喧嘩をやめるように説得する』

👑5
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ジェイ・ランス
【WIZ】※アドリブ、共闘OK
■心情
ヤクザ警察のCASかあ。ひとまずは仲裁、と。
ややや!仮にも市民を守る者同士がケンカなんて、上に知れたら何言われるかわかったもんじゃないヨ~?
ここは一旦、引いときましょうや…ネ?

さて……

あ、もしもしバルトロマイ?ちょっと今から言うところに忍んでもらえるかな?頼んだ~

■行動
警察とCASの間に入り、仲裁、【言いくるめ】ます。お互い引きさがりそうにない場合、二門の”機関砲”を出現させて双方にちらつかせます。
双方がひいた後、警察側の話を聞きつつUCを起動、周辺端末から黃神公司のネットワーク内に侵入、CASに関する契約書類を下手に警察組織を刺激できないように改竄させます



「オラァッ全員そこを動くな!タンパーツ市警だ!令状不保持、未登録武器の違法所持、私的建造物への不法侵入、公共道路の不法占拠……諸々の現行犯で全員逮捕だコノヤロウ!」
『何だテメェらコノヤロウ!俺たちをCAS-OCと知っての狼藉かバカヤロウコノヤロウ!』

 タンパーツ市中央通り交差点、『アクジ・ビル』。
 築年数だけなら周囲のビルに勝るパッとしない雑居ビルの前は一触即発の雰囲気に満ち溢れていた。

「おお、見よ!あれが|CAS-OC《顧問刑事警備課》だ……!」
「恐ろしや、恐ろしや……!」
 一方は黃神公司製の安物|電子機器《テック》を装備し、趣味の悪い柄シャツを着崩し、|長脇差《ドス》や|拳銃《チャカ》を見せびらかすどこに出しても恥ずかしいヤクザヤクザした風体、そしてその腕や胸に輝く|代紋《バッジ》は今話題の『CAS-OC』顧問刑事警備課のそれである。

「ゲェッ!?むこうは鬼の刑事課や!えらいこっちゃ!」
「|無法者《ワル》は目が合っただけで|手錠《ワッパ》掛けられてまうぞ!ズラかれ!」
 そしてもう一方、――アクジ・ビル内や周辺路地から出てきたのは市警刑事課の強面私服警官、刑事達である。
 CAS-OCが実績作りのためにアクジ・ビルで働く不法移民の検挙に動く事を知り待ち伏せていた形であった。

「こっちには地方検事が発行した逮捕令状があるぞ!」
『何が検事だバカヤロウ!企業舐めんじゃねぇぞコノヤロウ!』
「テメェ、警察のガワ被ってコーポの看板振り回す気かバカヤロウコノヤロウ!」
 市警の警邏車輌とCASの|専用車両《黒塗りの高級車》の車列を挟み、両者は睨みあう。

「タンパーツ市中央通りからモーヴ・スペクターがお伝えします!現在アクジ・ビル前でタンパーツ市警とCAS-OCが衝突しています!O.K.牧場の決闘でしょうか!?物凄い剣幕で罵倒し合っている光景が繰り広げられています!現場は非常に危険な状況ですが我々は可能な限り安全な場所から情報をお伝えします。近隣の皆様は決して付近に近づかないでください!」
 そしてどこからか駆け付けた取材クルーが興奮した様子で生中継を開始し、リポーターのお約束めいた注意の効果の無さを物語るかの如く野次馬の山が出来上がっていた。


「やーやー。|待った待った《Wait Wait》。ご両人ちょっと待った。」
『「あぁ!?」』
「何処から入って来たんだオイ!?」
『ダッコラテメー!』
 睨みあう刑事とCAS、その|緊張状態《サツバツ》の中に突如猟兵、ジェイ・ランス(電脳の黒獅子・f24255)が現れた!
 当然そんな闖入者の登場に刑事達とCASのドスの利いた声と視線と銃口が反射的に向けられる。
「スタァーップ!S・T・O・P!ストップ!どっちもまずは落ち着きなって。ネ?」
 対してジェイは大げさな手振りでおどけ、双方に呼びかける。だがそうは問屋が卸さない。
 ならばとランスはもうひと押しに出た。
「仮にも市民を守る者同士がケンカなんて、上に知れたら何言われるかわかったもんじゃないヨ~?ほら、メディアの目もあるみたいだし、銃を降ろして笑顔で握手で大団円って――」
『「なるかバカウヤロウコノヤロウ!!」』
「……ミタイデスネー。」
 うーん、この感性シンクロナイズドポリス。実は兄弟か?などと言葉に出さず評しているとジェイの電脳にメッセージ受信の通知が入った。
 差出人は――|獅子財閥《ローヴェンコンツェルン》代表取締役、バルトロマイ・ランス。

「……よし、じゃあこうしよう。――お互い手を引け!この場は獅子財閥が預かった!」
 ランスがそう言うと同時に虚空から現れた2機の|多銃身機関砲《ガトリング》が市警とCASに向けられた。
「ワッザ!?ガトリング!?退避、退避!」
『ザイバツ!?ザイバツナンデ!?』
 市警刑事達はすぐさま警邏車輌まで後退し、CASはヤクザとはいえ社畜ゆえに「|財閥《ザイバツ》」という|競合他社《メガコーポ》の登場に畏れ慄く。真っ当(?)なヤクザ者であれば噛み付いてきたであろうが権威主義に浸かりきったCASにそれを望むのは酷というものだ。
「ほらCASの皆さん、更新されたタンパーツ市との契約内容をよーく読み返しなって。CASはあくまで市警の業務委託先でしょ?勝手に動いたり、ましてや|委託元《パートナー》といがみ合っちゃあ……ネ?」
『アワワ……アイエエエ……。』
 一体どんなトリックか。
 まぁ蓋を開ければトリックもクソもない|ジェイの分身《バルトロマイ》によるチート・ジツめいたハッキング行為の賜物なのだが、CASからしてみれば記憶に存在しない条項が締結済みの電子書類に追加されているのだ。
 普通ならあり得ない話だ。しかしメガコーポである。メガコーポが「カラスは白い」といえばカラスは白くなる位には無理が通るのだ。
 その恩恵を受けながらも|日々の業務《取立てや地上げ》に明け暮れた彼らは直感的に理解していたのだ。
 しかも下手をすれば全員ケジメも免れない。社畜たる腐敗警官ヤクザのCASはただ困惑しその場に佇むほかなかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ジェシカ・クローリー
連携・アドリブ歓迎
≪ユニット465≫

エリザベスさんと共に市警を援護しつつ戦います
警察権を利用して横暴を働こうなど、警察官として許せるはずもありません
一応、警察手帳を見せて市警の方々にCASを制圧しても問題ないか訊きますね

お許しを貰えたらさっさと鎮圧しましょうか
エリザベスさんが援護をしてくれるので、私はライオットシールドを構えて”Shepherd”で敵に[制圧射撃]をし、遮蔽物や敵の装備も一緒に破壊します

エリザベスさんが敵が遮蔽物にするであろう車両の撤去(爆破)もするそうですし、動揺したり遮蔽物から飛び出した敵に向けて<サージ・ショット>を繰り出します
これで大打撃を与えたら残りを一掃しましょう


エリザベス・ファールバッハ
連携・アドリブ歓迎
≪ユニット465≫

ジェシカを手伝って市警について戦うわね
警察権を確保して市民を支配なんて、市議会が交渉相手にならない位乗っ取られてるのね……
その思惑、今の内に挫いちゃいましょう

まずはジェシカが市警と接触してるのをカバーね
<輪になり響け、生命の鼓動>で召喚した[プシュケー]達と共に、大規模な[生命力吸収]の[範囲攻撃]を仕掛けるわ

車の影に隠れたりするなら、[DMR-25]の[貫通攻撃]でエンジンやバッテリーを狙って爆破、妨害しましょう

「黃神公司も脇が甘いわねぇ。
チンピラじゃなく、ちゃんと教育した人間も用意できる筈なのに」

出て来た敵の対処とトドメはジェシカにお任せできるから安心ね


新田・にこたま
現時点では小競り合い程度でも最終的には本格的な戦闘にまでなることは予知で分かっている…そしてちょっとした小競り合いからそこまでの戦闘になってしまう程度にはCASと市警は緊張状態…ここで止めたとしてもすぐ次の機会に暴発するのは必定…。

―――決めました。小競り合いのうちに削れるだけ削っておきましょう。

小競り合いの現場にミニパトでエントリーし、勢いのままにCAS側に突撃して集団を轢き潰します。
連中が違法捜査していた証拠は流石に市警が抑えているでしょう。つまりは現行犯です。つまりは死刑執行しても何も問題はありません。
現場の混乱は一切気にせず、CASをプチプチ潰していきます。

これこそが警察官の正義です!




「オイオイ、一体全体どうなってやがる?アンディ、本部は騎兵隊でも連れてきたのか?」
「わかんねぇよボブ。だが旗色が悪いのはCASの連中だけみてぇだ。」
『クソァッ!もう奴ら撃っちまおう、どうせケジメやらされるなら道連れだ!』
『マツダの兄さん……そいつは流石に|危険《ヤバ》いっすヨ!』

 猟兵の介入により、市警とCASは否応なく事態の把握に追われ、結果的にそれは両者の間に生じた緊張感にほころびを生じさせる事となった。
 まさにその時であった。

 ファンファンファンファン!
「悪・即・轢!」
『グワーッ!?』
 交差点に一台のミニパト(事実上の装甲車)がサイレンを響かせ突入、黒塗りの高級車ごとCAS人員を次々と跳ね飛ばし始めた!
「現行犯、そして投降する気もない以上即死刑です!状況判断!CAS抹殺です!」
 ミニパトから身を乗り出し極めて物騒な宣言をしたのは新田・にこたま(普通の武装警官・f36679)だ!
『チックショウガァー!ヤッチマイナーッ!』
『ザッケンナコラー!』
 今まさに市警に手出しができないという状況において不意を打たれた形のCAS、正に怒髪が天を衝き、スラングを投げかけながらにこたまのミニパトへと射撃を開始し始めた。
「CASの発砲確認!発砲確認!自由射撃やれェ!」
「往生せぇやクソヤクザ共がァ!」
 そして遂に市警側も応戦体勢に入り、スラングと銃弾が飛び交う予知通りの鉄火場が現れたのである。
「こちらクローリー巡査、タンパーツ市警に加勢します!」
「企業の横暴は見逃せないわ。私も手伝うわよ。」
 続けて駆け付けたのはジェシカ・クローリー(新米ルーキー・f36601)とエリザベス・ファールバッハ(魔女・f32574)のタッグである。
 市警の刑事に警察手帳を見せ協力を申し出ると、すぐさま快諾された。
「あそこのトンデモ装甲車のお仲間か!今なら海兵隊でも砲兵隊でも大歓迎だ!警備課の増援が到着するまで援護してくれ!」
「了解です!」
「援護はするけど、制圧しちゃっても構わないわよね?」
「相手は雇われヤクザだ!手加減しなくていいぞ!」
 つまり|交戦規定《ROE》は何でもアリだ。
 そのお墨付きを得たジェシカはポリカーボネート製の折り畳み式ライオットシールド、ブルパップ式重ショットガン“Shepherd”を構え、エリザベスもDMR-25マークスマンライフルを構えジェシカの後衛に就くと鉄火場へと飛び出した。

「なんと!?まさかスタックするとは!」
 ところ変わって、にこたまはまさかの窮地に立たされていた。
 CASを黒塗りの高級車ごと吹き飛ばす最中、大破した車両に乗り上げてしまったのだ。
 近場のガードレールにウィンチを繋げば復帰は容易いが、CASのヘイト値を稼ぎまくったツケがにこたまを襲う!
『『ザッケンナコラーッッ!』』
「警官を舐めるなぁーっ!」
『グワーッ!』
 CASの集中砲火に対しにこたまも車内から軽機関銃で応戦するが|徐々に劣勢《ジリー・プア》である。
「ムーヴ!ムーヴ!」
『グワーッ!』『アバァーッ!』
「応援に来たわよ!」
 そこに駆け付けるはジェシカ&エリザベスのバディユニットだ。
 ライオットシールドがCASの|拳銃弾《チャカ・バレット》を弾き、逆に二人の放つ散弾と|FMJ《徹甲弾》がCASをなぎ倒し、ミニパト周囲の安全を確保していく。
「さぁ精霊達、往生際の悪いチンピラ退治よ!」
「暴徒鎮圧用のユーベルコードを放ちます!その隙に|装甲車《ミニパト》を!」
「了解です、応援感謝します!」
 にこたまはすぐさまウィンチワイヤーを手に走り出し、同時にジェシカとエリザベスはCASの真正面に飛び出した。
『ワッザ!?アッ……』
「「反応が遅い!」」
『アバァーッッ!?』
 ジェシカの|電撃《サージ》が、エリザベスと精霊による多重詠唱魔法が動きの遅れたCASを容赦なく襲う!
「よし…正義執行再開です!」
『アバババァーッ!?』
 そしてスタックから復帰したにこたまのミニパトによる轢き潰しが死に体のCASを襲った!

「黃神公司も脇が甘いわねぇ。チンピラじゃなく、ちゃんと教育した人間も用意できる筈なのに。」
「前に戦ったときは全身サイバネティクスで武装した拳法家集団もいたのですが……一斉リストラとかですかね?」
 エリザベスの疑問に対し、黃神公司との戦闘経験があるにこたまが答えた。
 実際、黃神公司では先の地上げ失敗により事業責任者以下の大規模な人事改革が行われ、多くの首が飛んでいた。
「失態への容赦なさ、コストパフォーマンスに対する異様な執着……メガコーポらしいといえばらしい采配ですね。」
「だからこそ正義のもとにブタ箱にブチ込まなければいけませんね!」
 そう、メガコーポが存在し続ける以上同じことは繰り返される。
 人は過ちを繰り返すのだ。
 にこたまの決意めいたセリフにジェシカとエリザベスは頷き、まだこの後に控える|増援《おかわり》を迎え撃つため、CASの制圧を続けるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

蛇塚・レモン
パトカーをヒガン・リバーに見立てて対岸で睨み合う市警とCAS
飛び交うスラング罵声、威嚇射撃
両者の緊張は限界点を突破し、それぞれがチャカ・ガンを敵の眉間へ照準を合わせる

その時だった

「合成バイオトリプルチーズバーガー、割とイケるね~っ?」

呑気に小柄な体格に似合わない巨大なチーズバーガーを頬張る金髪の女が、サンズ・リバーめいた巨大交差点のド真ん中を横断しているではないか!

だが時すでに遅し
両陣営から万雷の如し発砲音が轟く
放たれるトリプルコート特殊弾の暴風!
このままでは……!

「わ、うるさいなぁっ!」

だが次の瞬間、市警とCASは超神秘的光景を目の当たりにした
両陣営の弾丸が……空中で停止している!

「もー、人が気分良く食事してる最中にドンパチしないでよねっ?」

女の身体が黄金に輝く
凄まじい念動力による斥力、オーラ障壁と結界術が弾丸を停止させていた

「あっ、もしかして、あれが|腐敗警察《オブリビオン》?」
「あたいは誰かって? 通りすがりの、神様の娘だよ」

UCでCASへ念動力で成敗
留めた弾丸も一緒に『返還』する


エル・オウレット
ひえぇ…お巡りさんとヤバイお巡りさん…どっちにも捕まりたくない…

と、とりあえず【目立たない】ように【迷彩】でビル街に隠れて、後は【スナイパー】で孤立したCASの人を少しでも削って…。市警の人は後々残ってた方が良いだろうから倒さないようにして…。と、とにかく安全第一、安全第一で!できるだけ頑張る!危なくなる前に無理せずそそくさと逃げる!
うぅ…市警の人でも誰でも良いから、気を引いてくれればなぁ…

※連携・アドリブ可


アドナ・セファルワイド
ビルの屋上から市警とCASの小競り合いが繰り広げられている地上を見下ろしながらUCで出現させた書へと名前を書き進めていく
CASの一員何某、CASの同僚の威嚇射撃に巻き込まれヘッドショットを喰らう
市警のアンディはその様子を見て好機と悟り制圧
マスメディアの何某、たまたま生中継をしていた所を上記の場面をネットに流出し、報復を恐れ市警に亡命

そう言ってその場にいる面々の名前を書に書き、命数を操作して市警に有利な状況と情勢を整える
命数を操作するというのは、殺すだけではない
命数を操作して鮮やかな生を彩るもこの書は自在よ
そう言って市警がCASの不祥事を鎮圧し、その様子がネットに流れているのを確認して撤退



「モーヴ・スペクターがお伝えします!市警とCAS-OCの衝突は予想通り本格的戦闘に発展しました!情報筋によると猟兵の介入が発生し数で勝るCASがやや劣勢、市内最大手ブックメーカーは猟兵勢力の一人勝ちを危惧し急遽賭けのやり直しを……ただいま新たな情報が入りました!庁舎街のCAS本部から続々と応援がーー!」
「ほら見ろ言わんこっちゃない!胴元!猟兵に100だ!」
「いやCASもまだイケるだろ!?戦いは数だよ!」
「待て待て!わかった、市警、猟兵、市警猟兵連合、CASで新たに賭け先分けるぞ!賭け直したいやつ挙手!」
 交差点の戦闘は激化の一途を辿る。そして激化するにつれ野次馬たちも余計熱狂し現場から離れる様子は一向になく、それどころか戦闘を賭けの対象にし始めるなどしていた。

「己の街の命運さえも賭事の一環として愉しむか……。なんとも度し難い連中だ。」
 そんな退廃的娯楽をアクジ・ビルの屋上から見下ろしているのは不老不死の皇帝、アドナ・セファルワイド(セファルワイド初代にして最後の皇帝・f33942)だ。
 ブルーアルカディアにルーツを持つ彼女にとってその様子は祖国に嘗て蔓延っていた腐敗貴族を想起させるに十分であり、危急を要する事態においても高みの見物を決め込む愚物ムーヴは彼女に確かな苛立ちを覚えさせた。
「しかし愚物とはいえ彼らも都市の住民。いたずらに死傷でもされれば市警への|非難轟々《バッシング》は必至。企業に利してしまうか……。中々に“命数”の操作が難しいな、む……?」

 ところ代わりアクジ・ビル前の交差点。
『アバッ!?』『アバーッ!』
『|狙撃《スナイプ》ナンデ!?』
『|狙撃手《スナイパー》何処だコノヤロウ!?』
 一人、また一人とCASが倒れる。頭にどデカい穴を拵え、しかも目の前の市警サイドから放たれたものではないのは明白であった。
 
「よ、良かった。まだバレてないみたい……。」
 スコープの向こうで右往左往するCASにホッとしながら引き金を引くのはエル・オウレット(チキンスナイパー・f22628)。アクジ・ビルの向かい、交差点を見下ろせるビルの屋上の一つで光学迷彩を纏い、大型狙撃銃を構えていた。
 さて、なぜエルがここまでコソコソしているかといえば、

 ーーくれぐれも逮捕されないようにね?一応相手は官憲だし。

 そう、我らがグリモア猟兵のこの一言がきっかけだったりする。

「ひえぇ…お巡りさんとヤバイお巡りさん…どっちにも捕まりたくない……。刑事さんは目があっただけで手錠かけてくる(※ただし|無法者《ワル》に限る)っていうし……。それにどっちもバカヤロウコノヤロウって口も悪いし……。」
 グリモア猟兵の何気ない一言がエル生来の臆病にブーストをかけていた……!
 更にタンパーツ市警察関係者の口の悪さや風評で臆病さに倍プッシュである。エルは、ただただ目立ちたくない一心を懐きながらもCASを一人、また一人と処理をしていた。
「よ、よし。えーと、次、は……んん?」

「撃てーっ!撃てーっ!」
『ザッケンナコラーッ!』
 猟兵の介入後も市警とCASの抗争は変わらずであった。互いに銃を構え警邏車両と黒塗りの高級車を盾にした撃ち合いはそれこそ|最後の一人《ラスト・スタンド・マン》になるまで続きそうな勢いである。
 そして、まさにその時だった。

「合成バイオトリプルチーズバーガー、割とイケるね~っ?」

 !?

『ワッザ!?』
 その光景に目を疑ったCASが狼狽え、反射的にテックバイザーを起動する。
【合成バイオトリプルチーズバーガーだ】
【合成バイオトリプルチーズバーガーを食べている】
【合成バイオトリプルチーズバーガーを補給している】
 眼の前の人物が「合成バイオトリプルチーズバーガー」を食しているとの表示されるばかりだ。

 誰もがーーつまり市警もCASも、そして猟兵たちでさえも、その登場に虚を突かれた。

 蛇塚・レモン(白き蛇神憑きのシャーマンクイーン・f05152)のエントリーである。彼女は実際合成バイオトリプルチーズバーガーを食っていた。
 しかも、交差点のど真ん中で。

「ナンデ!?合成バイオトリプルチーズバーガーナンデ!?」
 そこではないっ……ツッコミどころ……!
『ザッ……ザッケンナコラー!』
『アッ!無用なカタギ殺しはケジメだぞ!?』
 CAS、まさかの暴走!静止を無視した無数の|拳銃《チャカ》がレモンへと向けられ一斉に|拳銃弾《トリプルコート》が放たれた!
 おおブッダよ、寝ておられるのですか!?
 このままではレモンが合成バイオトリプルチーズバーガーのパティ以上の高級オーガニック・ネギトロと化するは必至!

「わ、うるさいなぁっ!」
「アイエッ!?」「ワッザ!?」「ほう?」「んんっ!?」
 驚きの声を上げるはレモンと市警、そしてアドナとエルであった。
 後者2名はその現象の正体をすぐに見抜いたが、市警とCASにとっては超神秘的光景であろう。

「もー、人が気分良く食事してる最中にドンパチしないでよねっ?」
 交差点のど真ん中でレモンか黄金の輝きを放ち始めたかと思いきや、その周囲には無数の物体がーー市警とCASが放っていた銃弾が空中で停止していたッッ!

「おおっクレージー!」
 その名状しがたき光景に市警刑事の一人が叫ぶ。サイバネとかニンジュツとかそんなチャチなもんではなく、なにか末恐ろしさを感じていた。
『だったらもっと|デカい銃《Big gun》を出すまでたッッ!“テクニカル”、それと“ロケット”出せ!』
 CASの一人の声に反応するように黒塗りの高級車のトランクから個人携帯式ロケットランチャーを取り出し構えたCASが、そして黒塗りの高級車のルーフから固定機銃が飛び出し、レモンにむけてさらなる追撃が行われる!

「マジであいつら“戦争”やる気だったのかよ!正気じゃねぇぜッッ!エスパー嬢ちゃん、悪いことは言わねぇ。流石に逃げたほうがいいぜっ!」
 妙にお節介焼き気質の刑事がレモンに忠告するが当のレモンは逃げずにCASの方を見て一言。
「あっ、もしかして、あれが|腐敗警察《オブリビオン》?」
 それと同時に向かってきた機銃弾とロケット弾を空中に停止させる。
「じ、嬢ちゃん……あんたは一体……。」
「あたいは誰かって? 通りすがりの、神様の娘ーーそして猟兵だよ。」
 レモンは刑事にそう答えると、CASへの『返還』を開始した。

 ーーCASのヤクザ、マツダ。同僚の放った弾丸によるヘッドショットを喰らう。
『アバーッ!?』『マ、マツダ=サン!?』
 ーー市警のアンディはその様子を見て好機と悟り制圧。
「CASの仕切り屋が倒れたぞ!行け行け!GO!GO!」
 ーーモーヴ・スペクター、たまたま生中継をしていた所を上記の場面をネットに流出し、報復を恐れ市警に亡命。
「市警がCASに攻勢を仕掛けました!市警の攻勢です!猟兵の介入で一気に市警有利となりました!ーーそろそろCASの増援部隊が到着するとのことで我々は市警本部に撤退します!現場付近の皆様は引き続きご注意ください現場からは以上です!サヨナラ!」

 アドナが手にする『名前を書いた相手の命数を操作する書』に記された事象が次々と起きてゆく。
「一斉に事を起こすには相応の起爆剤が必要だったが……彼女がいて助かった。」
 アドナのユーベルコード『生者の書であり死者の書である生命の禁書』は対象の|命数《運命》を操作する強力なものだが、故に使い所の難しいユーベルコードであった。
 そこにレモンという特大のパワーが動いたことでアドナは力の行使を決断したのである。
「それと、これは依頼には無関係だが……まぁ、オマケと言うやつだ。」
 ーーブックメーカー及び賭博参加者、CASの流れロケット弾がデータサーバーに直撃し賭博が不成立、多額の掛け金データが消失する。
 直後、街の各所で悲鳴が上がり始めるのであった。

「これはチャンス!ドサクサに紛れてどんどんCASの人達を倒しちゃうぞー!」
 そしてエルはというと、市警の一転攻勢に乗じて現場から逃げ出そうとしているCASを足止めするように狙撃を継続するのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『ヤクザ・トルーパー』

POW   :    ヤクザ・スラッシュ
【ドスソード】が命中した対象を切断する。
SPD   :    イリーガル・コネクション
【別のヤクザ・トルーパー】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
WIZ   :    シャテイ・サモン
自身が【プライドを傷つけられた怒り】を感じると、レベル×1体の【チンピラ】が召喚される。チンピラはプライドを傷つけられた怒りを与えた対象を追跡し、攻撃する。

イラスト:猫の目からビーム

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ヴィリー・フランツ
心情:手間取って出遅れちまった、だがパーティーには間に合ったようだな。
手段:「(装甲気密服のバイザーを閉じて)|サリーフォースマリーン!《海兵隊出撃!》」
【宇宙海兵強襲部隊】(総勢630名の三個中隊規模)を召還、俺も強襲揚陸挺に便乗させてもらう、現地の警官には…派手にドンパチし過ぎたから州軍が動いたとでも言っておこう。

交差点への降下後は警官隊を援護するように部隊を展開、レーザーライフルの射撃を開始、万が一CASが装甲車持ってきても海兵の携帯ロケット砲で対応可能だ、俺も必要なら小銃やグレネード、近接武器を使い攻撃。
連中もその辺のチンピラで水増ししてる様だが…武装警官程度で俺達の相手が務まるか?


アドナ・セファルワイド
では、妾も突撃するか

そう言って悠々と市警の元へと辿り着き、市警の一番装甲の豊富な車両へと座り指揮を出す
ホワイトレクイエム・D.Dを皇帝天鎧へと接続し、市警とCASの攻防の推移が未来予測の形で妾の視界へと映し出される
アンディ、三秒後に2時の方向に射撃
その直後にボブよ、4時方向にスタングレネードを射出するのだ

そう言って最適な指示を出してCASの攻撃の初動を潰した後、躍り出るようにCASの前へと

別のヤクザ・トルーパーが出ようが関係ない……

この余の勅命である
貴様達は、その場で自ら……果てよ!

そう言ってCASの兵士の思考領域及び記憶内容含めた精神活動全般を操作し、自決に追い込むぞ



「警備課の応援が来たぞ!SWATだ!」
 猟兵の支援を受け交差点での戦闘に勝利した市警の元にサイレンを鳴らしながらタンパーツ市警の車両が次々と到着し、完全武装の警官達が補給物資やバリケード資材を交差点内に展開し始めた。
「到着が遅れてすまん!」
「全くだぜ、だが猟兵達の支援でこっちの被害はすくねぇ。なんとか持ちこたえた。」
「まじかよ。だがな、ここに来る途中で本部から聞いた報告じゃーー」

 現場の刑事とSWATが情報交換をしているその時だった。
『オヒカエ・ナスッテ!オヒカエ・ナスッテ!』
 ヤクザめいたコールが交差点に響き渡り、実際それは徐々に大きくなっている!
 それと同時に何十、いや何百という黒塗りの高級車が交差点を四方から塞ぐように雪崩込んできた。

「なんだあの大名行列は!?」
「CASだ!CASの連中、総力戦のつもりだ!」
 市警の面々が狼狽える中、黒塗りの高級車から次々と男達が現れる。
 その男達は同じ髪型、同じ顔立ち、同じヤクザスーツを身に纏い、黃神公司製テックで武装しているヤクザ・トルーパーだ!
『イヤーッ!』
一糸乱れぬドス抜刀!
『テメッコラー!』
一糸乱れぬヤクザスラング!
何たる|軍隊《トルーパー》的統一感か!
 クローンめいた集団であるがイメージ戦略と低コストを重視する黃神公司の厳格な採用基準、服飾規定の産物である!
 また服装とテック代は給料天引きである。メガコーポ・サンシタらしい悲しい現実だ。

 そんなヤクザ・トルーパーの大軍がまさに今、市警を潰しにかかろうとしていたーー!


 その時であった。
「|Target ahead.《目標補足》」
「|Shooter.《各機射手へ、》|Clear to engage.《交戦を許可する。》|Fire at will.《適時攻撃せよ。》」
 KABOOM!!!
『グワァーッ!』
「ワッザ!?」
 突如上空から飛来するロケット弾が黒塗りの装甲SUVに直撃、ヤクザ共々吹き飛ばした。
 その光景に市警の面々は驚くあまりであった。少なくとも市警警備課の仕業ではない。
「本当に砲兵隊が来やがったか!?」
 一体何が起きたのか刑事やSWAT隊員が目を白黒させていると反重力エンジン音を響かせる飛行物体が交差点上空に侵入してきた。
「ワッザ!?武装エアヴィークルだと!?」
「野郎、道理で静かなわけだぜ!」

「出遅れちまったがパーティーには間に合ったみたいだな。」
 ヴィリー・フランツ(スペースノイドの傭兵・f27848)、宇宙海兵三個中隊総勢640名を引き連れ堂々の参上である。
「|海兵隊、出撃!《Sally Forth Marine!!》」
「降下開始!開始!」
「Rock'n'roll Marines!!GO!GO!GO!」
 ヴィリーの号令を合図に海兵隊員が次々とラペリング降下を開始し、飛行型強襲揚陸挺からはレーザーとロケット弾による援護射撃が開始される。

「敵が立て直す前に前線を確保しろ!」
 宇宙海兵達に指示を出すヴィリーのもとに一人の警官が訪れた。装備と階級章を見る限りSWAT部隊の指揮官のようだ。
「軍人さんよ、あんた達は在郷軍人会かそれともどっかの企業の|準軍事要員《パラミリ》か?」
「あー…アレだ。俺たちは州軍だ。」
「なにっ、州軍だと!?」
「あ、あぁ。州知事から出動命令を受けた。事態収集のために市警を援護せよってな。」
 当然ヴィリーのでまかせである。とはいえ正直に“遥か宇宙からやってきた宇宙海兵隊”と名乗る訳にもいかないので状況判断である。
「マジかよ……だが企業間戦争で核爆弾が炸裂したなんて話も聞いたことがあるし、嘘じゃあなさそうだな。」
 とはいえ市警の面々も状況が状況なのでそんなヴィリーの嘘も簡単に受け入れたようである。

『シャテイデテコイコラー!』
『シャッコラー!』
 その頃CASのヤクザ・トルーパー達は自らのシャテイを呼び出し攻勢準備に入っていた。
 シャテイの役割は当然肉盾である。

「肉盾への攻撃で消耗したところを叩くという算段であるか……遅れてるな、この世界のチンピラの喧嘩は。」
 そういいながらアクジ・ビルから降りてきたアドナはSWAT指揮車の一つに陣取り、ホワイトレクイエム・D.Dを接続した皇帝天鎧によりこれから起きるであろう攻防を予測という形で観測した。
 本来であれば四方面からの一斉突撃が発生したが、ヴィリー達海兵隊の空爆により攻勢は二方面に絞られた。
「それじゃあ皇帝さんと俺たちで通りを一つずつ担当、警官隊はバリケードを最終防衛線として援護を頼む。」
「心得た。刑事課の諸君、第二ラウンドだ。余に付き合ってもらうぞ。」
「ここまでお膳立てされて尻込んでたら刑事課の名折れだ、断られても付き合ってやるよ!」
 その後簡単な作戦会議を経て、ヴィリーとアドナ、そして有志刑事達はそれぞれの持ち場に向かい戦闘を開始した。

『ザッケンナコラー!』
「|Semper Fi!《常に忠誠!》」
『グワーッ!』
「弾幕を絶やすな!近接戦に注意しろ!」
 ヴィリー達海兵隊は圧倒的火力で肉盾のシャテイ共々迎撃。ヴィリーも指揮を出しながら弾幕の薄い箇所重点で狙撃や手榴弾をヤクザ・トルーパー目掛けて投擲を続けるのだった。

「アンディ、三秒後に機銃射撃だ。ボブよ、スタングレネードを射出するのだ。前衛を押し退けてくるトルーパー達の足止めが狙いだ。」
「了解!」
 一方のアドナは先の戦闘でCASが放棄した機銃や補給物資のアサルトライフルで武装した刑事達を引き連れヤクザ・トルーパーとの戦闘を繰り広げていた。
 予測した戦闘行動に対し適切な手を打つそれは実際詰将棋めいており、アドナにとってその戦闘は|赤子の手をひねる《ベイビー・サブミッション》ようなものであった。

『ザッケンナコラー!』
 しかし腐ってもCASの精兵たるヤクザである。仲間の死体に紛れ込み、部隊の指揮官たるアドナを直接狙いに来ていた!

「貴様らが幾ら出て来ようが関係ない…この余の勅命である。貴様達は、その場で自ら……果てよ!」
『ハラキリッ!…アバーッ!』
 突如ヤクザ達は突撃をやめドスソードを自らの腹に付きたて真一文字に動かした後絶命!
 皇帝の命令は絶対なのである!恐ろしい|勅令《ユーベルコード》である……。

 交差点を巡る二度目の戦い。
 その初戦は猟兵達の活躍により、余地とは異なり市警優勢となった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ジェイ・ランス
【POW】※アドリブ、共闘歓迎
■心情
ええと、市警側がCAS側の違法捜査に踏み込んて武力衝突。市警側に応援がなく、敗北に終わると。
じゃ、こうだ。もっしー、バルトロマイ?応援部隊宜しく。ツケは黃神公司払いでな。

■行動
UCを起動。さらに”事象観測術式”にて黃神公司へ【ハッキング】します。獅子財閥名義の改竄した明細書で黃神公司から戦闘用物資をUCで運び出させ、市警へ合流、戦闘支援します。
戦闘は、自身は重力障壁(オーラ防御)を展開しつつ”ツェアライセン”をぶち込み(串刺し)、”機関砲”、”光線”などで応戦。UCの部隊は火力支援しつつバリケードを築きます。


エル・オウレット
ひぃ!ヤクザ屋さんだ!本物のヤクザ屋さんだ!いや一応聞いては居たけど!ああ!ヤクザ屋さんが街中に!街中に!

と、とりあえず寄られないようにフライングボードで【空中戦】して、【範囲攻撃】を…あ、あれ?レーザーのカートリッジが無い!?連射爆発弾のカートリッジはどのポケットにしまったっけ!!?ふ、フレシェット!フレシェットのカートリッジを流用して『マジックナパーム』を【乱れ撃ち】!ひぃぃ!誰か助けてぇ!

※連携・アドリブ可




 ーーああ!ヤクザ屋さんがビルに!ビルに!

 スコープの中でヤクザの一人が指を指しているのが見えた。
「あっ、あ。」
 無数のヤクザが走り出す。エルの居るビル目掛けて。
「あわわわ!?バレた!?バレたナンデ!?」
『ザッケンナコラー!』
 抜き身のドスソードを手にドドドッとビルエントランスになだれ込もうとするヤクザ集団!|十種競技《デカスロン》競技者も青褪めるような身体能力でエルのもとに近づきつつあった!

 当のエルは大慌てではあったものの、装備に加えていたフライングボードを使いビルの窓から脱出することで一応の難を逃れたのだが……。

『ザッケンナコラー!』
「アイエエエ!?」
 今度はCASの|拳銃《チャカ》弾幕による対空砲火に曝されていた!

「レーザーカートリッジ!?どこ!?」
 当然このシチュエーションはエルにとって最悪なものである。一難去ってまた一難、警察のお世話になる危機の次はヤクザの猛攻による命の危機である。
 当然エルのパニックは加速するばかりで実際両目には涙が溜まり始めていた。
「れ、連射爆発だっ……ひゅいっ!?掠った!今掠った!」
 おお、エル・オウレット!万事休すか!?

 その直後、
『グワーッ!』
「アイエエエ!?」
 ヤクザの真上から黃神公司のロゴがペイントされた巨大コンテナが強襲!ネギトロッ!
 そんな築地のネギトロめいた惨状を前にしたエルは悲鳴を上げた!

「バルトロマイ、ナイスストラーイク!……って、うわぁ……。」
 そんなネギトロ光景に|仕掛け人《ジェイ》もドン引きの様子であった。
 またしてもハッキングを黃神公司に仕掛け、こんどは公司の在庫をチョロまかした(ただし獅子財閥名義の明細書付で)のである。

「た、助けてくれてありがとうございましたぁあ……ぐすん。」
「あー、んー…結果オーライ的なやつ?」
 その後、市警に物資を届けるために展開した獅子財閥の特殊部隊「オペラツィオンカンプグルッペ」の援護を受け立て直したエルは、結局当初使う予定だったレーザー射撃用のカートリッジが見つからなかったので|フレシェット《散弾》タイプのカートリッジを装填し、エルはようやく反撃の体勢を整えた。

『ザッケンナコラー!』
「も、もう怖くないから!」
「さぁて、ヤクザの兄さん達、アンタらの好きな“ケジメ”だぜ?」
 ヤクザスラング響く通りにはエルとジェイ、そして無数のヤクザ・トルーパーwithシャテイ!
 エルはすぐさま|マジックナパーム《焼夷弾》を乱射し、一面を火の海に変えた!
『グワーッ!?』
 次々と火達磨と化すヤクザ達!|阿鼻叫喚地獄《ヘル・オブ・スクリーミング》めいた光景だ!
「そっちは地獄出口無し、だ。こっちに来ても助からないよっと!」
 一方ジェイは交差点入り口にバリアーを展開し、逃げ延びようとしてきたヤクザを防いでいた。
『ザッケンナコラー!』
 ヤクザ達はバリアーを破壊しようと銃撃やドスによる刺突、果てはヤクザキックで攻撃してくるが、可変式対艦概念破断剣"ツェアライセン"や30mm口径機関砲の|歓待《直撃》を受け次々とネギトロと化す。
 もはやここまで来ると『グワーッ!』との断末魔も聞こえない。“オーバーキル・ケジメ”である!

『ひ、|非道《ひで》ぇ!俺たちは公司の命令で|恐喝《ガジ》や|殺《バラ》しをしてただけなのに……!』
『猟兵の奴ら血も涙も無ェ……!』
『お、俺達はこのまま死、死ッ……!』

 血も涙もあるっ……!少なくとも|お前達《ヤクザ》よりは……!
『グワーッ!』
 二人の猟兵は圧倒的火力でヤクザを殲滅していった!ナムサン!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ジェシカ・クローリー
≪ユニット465≫
アドリブ・連携歓迎

増援がやってきたようですね
このままCASの戦力をさらに削っていきましょう
ここからは少しだけやり方を変えます

最初に警察機械犬部隊の【K9ユニット】を要請します
この子たちには素早い動きで敵にある程度接近してもらい、口から出る電極による〈強化された[電撃]〉を散弾のように放ってCASの数を減らしてもらいます

そうしてCASを追い立てつつライオットシールドを構えて”Black Adder”を取り出し、[制圧射撃]をしながら[誘導弾]によって隠れきれていない敵や物陰から出たところを蜂の巣にしましょう

もう逮捕とは言いません
手加減はしないので、ここで斃れてもらいますよ


エリザベス・ファールバッハ
《ユニット465》
アドリブ・連携歓迎

さぁ、ここからが本番ね
引き続きジェシカと連携して、今度は魔女らしく、戦場のコントロールに回るわ

[槐の魔箒]に【Calling Cold】で冷気を付与、[結界術]で身を守りながら、[推力移動]、[空中機動]、[残像]を駆使した低空飛行でCASの上を飛び回り、片端から凍り付かせて行くわね〜
ついでに[ロゼ]による[レーザー射撃]で[誘導弾]を上空に向けて放ち続けて、凍った敵もそうでない敵も降下してくる[弾幕]による[範囲攻撃]の餌食にしていってしまいましょう

[集団戦術]、[戦闘知識]で敵の妨害になる様な機動で飛行、射撃し続けて、何もさせることなく倒していきたいわね




 猟兵達の圧倒的個人火力で薙ぎ払うも実際イナゴの群れめいて次から次へと湧いてくるヤクザ・トルーパー!
 黃神公司は、CAS-OCは一体どうやってこれほどの兵力を確保していたのであろうか!
『『ザッケンナコラー!』』
 鬨の声めいたヤクザスラングが交差点に木霊する!
「畜生!出来の悪いゾンビ映画見てぇだ!」
「警官や兵隊はいつも噛ませだからなッ!」
 猟兵から火力、物資の支援を受け持ち堪えている市警の面々であったが、やはり圧倒的数の暴力で押し寄せるヤクザ・トルーパーとの戦いはかなり心身を摩耗させるには十分すぎるといった様子である。

「此処から先は制圧ではなく殲滅です。手加減はしないので、ここで斃れてもらいますよ。」
「さっきまでは|準備運動《ウォーミングアップ》、ここからが本番ってね。魔女の本領お見せしますか。」
 しかし市警の面々とは異なりジェシカとエリザベスは猟兵であり、オブリビオンとの戦いは慣れたものであった。故に戦意は充実していた。
「さぁおいで。 貴女のその自慢の凍気、存分に振るって頂戴。」
 エリザベスは手に持った槐製の箒に氷の精霊を憑依させる。
 |魔女の持つ箒《ウィッチブルーム》である。
 であればそれを宙に放てば当然空を舞い始めるは当然であり、さらに憑依した精霊が冷気を撒き散らし始めた。
『グワァーッ!凍結!』
 精霊の冷気はCASの上空でその本来の力を解放した。箒の通過した地点を中心に急激な気温低下か発生し、次々とヤクザ・トルーパーを霜と氷により地面へと縫い付ける。
『ザッケンナコラー!』
 対して凍結を免れたヤクザ・トルーパーやシャテイが|拳銃《チャカ》による対空射撃で箒を撃ち落とそうとするCASのヤクザ達であったが、箒が思いの外機敏な機動を描くため照準が定まらず、さらに箒が回避機動を取ったことで凍結範囲が拡大するという二次災害発生である。
 何という|泣きっ面に蜂《ビー・オン・ザ・クライングフェイス》光景であろうか!

「K9、GO!」
  一方のジェシカは事前に要請していた|機械犬部隊《K9ユニット》の受け取りを終え、今まさに身動きの取れなくなったヤクザ目掛けて放ったところであった。
『グワーッ!』『アッバァー!?』
 合計9体の大型機械犬は実際凄まじく、体当たりでヤクザは吹っ飛び、口腔内電極から放たれる非致死性スタンガンめいた電撃は暴れるヤクザをすぐさま鎮圧。機械なのでヤクザたちのコワイ・ヤクザスラングにも怯まず、次々と混乱の渦中にあるCASを一騎当千の働きで撃破していた。

「市警の皆さん!ここが正念場です!」
「……聞いたな野郎ども!クローリー巡査に続け!階級分の仕事をするんだ!」
 CASの攻勢が止んでいる以上、反撃の好機である。
 ライオットシールドとシンクテックアームズ社製SMG”Black Adder”を構えたジェシカの呼びかけに市警の面々も立ち上がる。
 散々好き放題にやられてきたのだ、その鬱憤を晴らさんといった様子が彼らの間に伺えた。

「エリザベスさん、お願いします!」
「準備砲撃はお任せよ〜!」
 ジェシカの合図と同時にエレメンタルロッド「ロゼ」を構えたエリザベスは、それを空に向けて何かを打ち出した。
 それは放物線を描きながらCASの上空で炸裂し、実際それは魔法製の迫撃砲攻撃だったのである。
『アバーッ!?』
「今です、突撃開始!」
「ヤッたるぞコノヤロウ!」
「チンピラども往生しやがれコノヤロウ!」
 エリザベスの砲撃が終わると当時にジェシカと警官隊はCASが居座る道路へと突撃、銃撃や時には警棒や己の拳を振るいながらCASの生き残りを殲滅していくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

新田・にこたま
有象無象の極道がわらわらと鬱陶しい…!
しかし、数を揃えることができるのは極道だけの専売特許ではありません。警察官こそマンパワーで悪を蹂躙する正義の軍団であることを教えてあげましょう!

というわけでΩジャスティス!リアライズ!

戦場に超武装機動警察署を出現させ、そこから正義のサイボーグポリス武装機動隊を出動させて敵の軍勢に突貫させます。
警察署を|変身《グレードアップ》させる度に機動隊は負傷を回復しつつ数と大きさを倍にしていくので力押しこそがジャスティスです!

私自身は集団の動きの流れを見切り、市警を守るように射撃などでサポートします。

さて、本命はこの次でしょうし、ここでできる限り圧倒しておきましょう。




 交差点につながる4つの道路に押し寄せた|CAS本隊《ヤクザ・トルーパー》、
 猟兵と勇猛な市警の共同作戦によりついに殲滅に……至らず!!

『ザッケンナコラー!』
「有象無象のがわらわらと……鬱陶しいこと極まりない…!」
 にこたまはそんな|極道《ヤクザ》達が生み出す光景に最高位の嫌悪感を吐き捨てた。
 たしかに恐ろしくしぶといヤクザ・トルーパーの生命力、そしてその配下のシャテイも含めた増殖力は「名前を言ってはいけないあの虫」に近い。薄汚い企業の保有する戦力としてお似合いであり、実際他社もこれを採用している!

「ならばこちらも数で勝負です!マンパワーが極道の専売特許出ないことをお見せしましょう!」
 にこたまが警察手帳を高らかに掲げると足元から巨大オブジェクトが迫り上がってくる!
「ワッザ!?警察署だと!?」
 実際警察署である!しかもタンパーツ市警の象徴たるカタナを携える|大鷲《イーグル》のエンブレムが掲げられている!
「サイボーグポリス武装機動隊出動!ヤクザ・トルーパー達を殲滅です!」
「ゴヨウダコラーッ!」
「ヒカエオッロー!」
 サイボーグポリス武装機動隊、出動!
 警察署内から完全武装のサイボーグ警官達が隊列を組みながら駆け足で出現する!
 彼らの放つジャスティス・シャウトはヤクザに効果覿面であり、彼らが極めて高度な域に達した警官であることは明らかである。

『マッポガコラーッ!』
『ドグサレッガー!』
 しかし対するヤクザ・トルーパーもグレータースラングで威嚇してくる!コワイ!
 抜き身のドスソードを構え、機動隊の壁へと突撃をかましてくるヤクザ!
 対するサイボーグ警官達はライオットシールドを構える!
 おお見よ!ライオットシールドの隙のない防御陣形を!
 かのテルモピュライにてペルシャの大軍を迎え撃った勇猛なるスパルタ歩兵を彷彿とさせる|ファランクス《密集隊形》めいてヤクザの突撃を防いでいるではないか!

『グワーッ!グワーッ!』
 ライオットシールドに阻まれたヤクザは警官達に囲まれ棒で叩かれる!容赦なく!
 そしてその背後にてにこたまの出現させた警察署は「超武装機動警察署」の名に相応しい姿へと変貌していく。
 銃座が、砲塔が、幾重ものバリケードが!明らかに警察署が|変貌《パワーアップ》している!
 それらは全て前線の警官達を支援するための装置、実際ドスソードで負傷した警官達はさらなるパワーアップを遂げ職務に復帰していた!
「これこそが|正義《ジャスティス》!極道ごときの人海戦術など恐るに足らずです!」
『グワーッ!』
『アバーッ!』
 交差点内に無数のヤクザの断末魔が響き渡る中、にこたまは高らかに「正義の勝利」を宣言するのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

蛇塚・レモン
市警もCASも援軍が到着したね
あたいも|オブリビオン《CAS》を撃退して、市警を援護するよっ!

ヤクザ・トルーパー達は
シャテイ達を呼び出すみたいだけど
流石に空は飛べないよねっ?

そしてCASの武装は重火器
……きっとよく燃えるよねっ!

UC発動
首から下げた白い勾玉から
妹ライムの魂魄を呼び出すよ
『ちょうど暴れたかったのよね……怒れる荒神の恐ろしさ、教えてあげるわ!』
紅蓮に燃え盛る炎蛇神がドラゴンめいて飛翔して叫ぶ!
『SHARRRRRR!!!!!』
(CASへ恐怖を与える)

ライムに乗っかって時速645kmの高速空中戦!
飛んでくる弾幕は黄金霊波動(念動力+結界術+オーラ防御+炎耐性)で受け流し
あたいに通常攻撃は効かないよっ!

上空から地上のCASへ
蛇腹剣から放つ衝撃波で広範囲薙ぎ払い

市警と猟兵のみんなー!
危ないから、ちょっと下がっててねっ!

……いくよ、ライムっ!
『憤怒の獄炎で|葬送《おく》ってあげるわ!』

あたいは火属性全力魔法+呪殺弾の|オーラガン《指鉄砲》で
ライムは口から火炎弾で
CASを一網打尽だよっ!




 ……ーーまだだっ!まだヤクザは全滅しない!実際しぶといッ!

 『緊急プロトコルドスエ、緊急プロトコルドスエ。市民は公共シェルター避難重点。』
『公共シェルターは黃神公司のプロダクツ。安全快適、耐爆性能を実際デモンストレーション。』
 合成マイコ音声の避難アナウンス!そして黃神公司はタンパーツ市の公共事業にすら巣食っていた!なんというマッポーであろうか!

『市警のザコは後回し!猟兵重点!』
『スッゾオラーッ!』
 戦車だ!
 黃神公司製|主力戦車《MBT》で武装したシャテイ・チンピラだ!
『ザッケンナコラー!』
 ヨロイ型強化外骨格だ!
 ヤクザ・トルーパーが強化外骨格を纏っている!
『DDos攻撃用意だオラーッ!』
 |デカい《D》、|ドス《Dos》である!
 強化外骨格を纏ったヤクザ・トルーパーが身の丈以上のクソ・デカ・ドスソードを担いで隊列を組んでいる!

 猟兵の介入を受け送り込まれたCASのフルアーマーヤクザ部隊である!

「おぉー、すごい数のヤクザだね!でも後ろの方を見た感じこれで打ち止めかな?」
 対するライムはもはや軍隊に等しいヤクザの物量、数々のスラングに臆することなく普段通りといった様子で、しかしごく自然に観察眼が光るのは歴戦の猟兵たる所以である。
「……あっ、市警と猟兵のみんなー!危ないから、“ちょっと”下がっててねっ!」
「ありがてぇ。流石に戦車だ強化外骨格だは管轄外だ、済まねぇが頼んだぜ!」
「全員駆け足で退却!多分大技が来るぞ!ビルの地下か猟兵が出した警察署に駆け込めッッ!」
 レモンの呼びかけに対し市警の面々は脱兎の如く交差点内から霧散した。
 彼らも伊達に修羅場を潜ってはいない。レモンの「ちょっと」が|一般人《パンピー》基準の「ちょっと」とかけ離れていると本能的に察知したのだろう。
 そして猟兵達も自分達が使う「ちょっと」が額面通りのものでは無いと、それはすごく良く知っているので各々がそれなりの安全策を講じ、防御重点で備えた。

「よぉし、それじゃあライム、出番だよっ!ヤクザの大軍相手だから手加減なしで大丈夫!」
 念動力でふわりと宙に浮いたライムが、その首から下げた白い勾玉に呼びかけるとオーブめいた光が現れた!オバケか!?コワイ!
『まかせて姉さん。ちょうど暴れたかったのよね……怒れる荒神の恐ろしさ、教えてあげるわ!』
 否ッ!オバケに非ず!
 実際それは|魂魄《オーブ》であり、レモンの腹違いの妹、蛇塚・ライム本人である! 
 そしてライムは怪奇人間であった!召喚に応じ僅かコンマ数秒足らずで顕現!
『SHARRRRRR!!!!!』
『アイエエエエエエ!?』
 突如轟く怪音にヤクザたちは一糸乱れず絶叫!しめやかに失禁した!

 おお、見よ!空に四聖獣が一つ、ドラゴンの姿が!
 ショーグンオーバーロード・トクガワを祀る神社の天井画|『クライング・ドラゴン』《鳴き竜》めいた迫力!
 しかしドラゴンに非ず!炎纏いし巨大な蛇、かのアステカ神話の神格ケツァルコアトルの伝承に漏れぬ蛇神の姿で顕現したライムである!
『さぁ姉さん、私に乗って!』
「ありがとうライム!突撃ーっ!」
 手には家宝たる蛇腹剣クサナギ、巨大な蛇神に跨ったレモンは宙高く舞い上がり、ジェットコースターめいた急降下で地上のヤクザ軍団に迫る!その速度はなんと時速645km、奇しくも海上自衛隊のP-3C哨戒機と同等の巡航速度である!
『ザッケンナコラー!』
 対して地上からは恐慌状態から復帰したヤクザ達の対空迎撃が迫る!
 強化外骨格装備のヤクザ・トルーパーが|DDos《デカいドス》を槍投げめいたフォームで投擲!
 シャテイが操縦するMBTが最大仰角で滑腔砲弾を放つ!
 |DDos《デカいドス》と戦車砲弾によるミックス対空弾幕である!
 一見狂気じみた光景であるが、かの高名なニンジャ曰く「百発の手裏剣で倒せぬなら千発投げろ」に通ずるこの戦術、実際ニンジャ相手に有効なのでかなり頭脳プレイである!

 しかしレモンwithライムはニンジャに非ず!イェーガーである!
 DDos攻撃はクサナギの一振りで生じた|衝撃波《ショックウェーブ》弾き飛ばされヤクザの脳天を貫き、砲弾はサイキックめいた黄金霊波動の前に爆散!破砕片が戦車から身を乗り出していたシャテイの脳天を抉る!
『『アバーッ!』』
 |打ち返し《カウンター》で死亡多数!|攻撃ヘリ《ガンシップ》めいた戦果だ!
 生き残ったヤクザはすかさず|拳銃《チャカ》と戦車で再度攻撃、しかしカイジュウ・ムービーめいて効果なし!

『顧問刑事警備課本部、カイジュウ相手とは聞いてないぞ!至急増援ッ……グワーッ!』
『アイエエエエ!?カイジュウ!?カイジュウナンデ!?』

「むーっ!ライムは怪獣じゃないよ!」
『そうね、確かに怪獣呼ばわりは聞き捨てられないわ。』
「ライムは蛇の怪奇人間なのに!」
『…あれ?絶妙にフォローになってない……?』
 地上の|敵《ヤクザ》をよそにコントめいた蛇塚姉妹。しかしレモンのカンニンブクロは実際爆発だ!
「ライム、全力でヤクザ殲滅だよ!」
『“ちょっと”というのはどうしたんですか?』
「“ちょっと”全力でヤクザ殲滅だよ!」
『ちょっと何言ってるのかわからないですね……まぁ些細な事ね、憤怒の獄炎で|葬送《おく》ってあげるわ!』

 |炎蛇神《ライム》の口腔に熱と炎気が、レモンが形作った指鉄砲の先端にもまた熱気と怨嗟めいたパワーが集中。どちらも高圧縮エネルギー体めいてヤバイ級の大量破壊兵器を彷彿とさせる!
「これで|一網打尽《デストロイ》だよっ!」
『|読み《ルビ》が物騒。』
 レモンの掛け声とともに指鉄砲からは獄炎めいたオーラが、ライムの口腔からは灼熱の火炎が寸分違わぬ同タイミングで地上に放たれた!

『グワッ…!』
『ワ、ワぁ……!』
 もはや断末魔すら最後まで言わせてもらえないレベルの火炎、熱量、衝撃波がヤクザを襲う!
 ヨロイ型強化外骨格は溶け落ち、装着者たるヤクザの身に降りかかりヤクザ絶命!
 炎を避けるべく戦車内に閉じこもったシャテイ達も搭載弾薬や燃料が熱に耐えきれず爆発!砲塔はまるで打ち上げ花火めいて吹っ飛ぶ!当然搭乗者は絶命!
 蛇塚姉妹の炎獄めいた攻撃は交差点を通る道上をまんべんなく焼き上げた!|黙示録は来たれり《ヤクザポカリプス・ナウ!》!


『残存する敵は無し…市警や他の猟兵たちにも被害はなさそうね。』
「|完全勝利《パーフェクト》だね!」
 実際オーバーキル重点な火炎はヤクザを殲滅した!
 そしてどこぞのヤバイ|麻薬《ヤク》をキメた極道のように復活とか超回復とかは無い!
 なぜなら彼らは黃神公司の雇われヤクザ、つまりサンシタである。決してカチグミ・サラリマンではない!

 しかし、サンシタヤクザとはいえ黃神公司の看板を掲げて負けたのだ。誰かがケジメしなければいけない。
 もしくは|オメーイ・ヘンジョ《汚名返上》の儀を執り行わねばならぬのだ。
 そう、例えばこの場にいないCAS-OCの事業責任者とか……。
 

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『超弩級陸上戦艦ディープ・セレスト』

POW   :    アームズ・フォート
召喚したレベル×1体の【無人ステルス戦車】と【無人ステルス爆撃機】に【敵のあらゆる電子機器を破壊するEMP兵器】を生やす事で、あらゆる環境での飛翔能力と戦闘能力を与える。
SPD   :    エリミネイト・フォート
自身の装備武器を【無数の殲滅用砲台】に変え、【防御無視】能力と【敵を自動追尾する】能力と【攻撃地点の空間を湾曲・浸食する空間汚染】能力を追加する。ただし強すぎる追加能力は寿命を削る。
WIZ   :    インベイジョン・フォート
任意の部位から最大レベル枚の【敵を自動迎撃する砲台】と【巨大荷電粒子砲】を生やして攻撃する。枚数を増やすと攻撃対象数、減らすと威力が増加。

イラスト:田口 マサチヨ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は日輪・黒玉です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


『ヌゥーッ!使えぬチンピラども!我らが偉大なる黃神のプロダクツを使いこなせぬとは何という体たらくッッ!我様の査定に響いたらどうするつもりだァッ!』
 黃神公司保安警備事業部地域営業2課の長、チャンはCAS-OC全滅の報に激昂し時価数百万のオーガニック・トロのスシを高級マホガニー製チャブ・ダイごとぶち撒けた。
 市警の掌握程度と高を括っていたのが災いし実際彼はバックウォーター・フォーメーションである。インガオホー!
 とはいえ前向きに考えればこれはチャンにとって名誉挽回チャンスである。
 既に本部の事務方ヤクザは口封じにハラキリさせており、上手く立ち回れば古巣の兵器輸出事業部への凱旋待ったなしだ!
『フゥーッフゥーッ!深呼吸重点!……ふむ、幸いに市民は黃神公司の公共シェルター内に避難済み。ならば我様の兵器でタンパーツ市をスクラップ・アンド・ビルド、全域を黃神公司の兵器工場と化し、雇用を創出。都市破壊の責は市警と猟兵に押し付け復興の手柄だけ主張すれば査定にも響かぬ!完璧ではないか!』
 なんというチャンのプランニング能力であろうか!恐るべきハングリー精神である!
 しかし、この狂気めいた精神力こそが権謀術数犇めく暗黒メガコーポの幹部には実際欠かせない!
『ゼンは急げだ!我様が一番の目玉プロダクツ、ディープ・セレストでイン・ドーを渡してくれるわ!ムハハハハーッ!』

 チャンを乗せた超弩級陸上戦艦ディープ・セレストがタンパーツ市街へ突入、船体が周囲のビルを押し潰すが問答無用である!
「あぁ神様畜生!ヤツら戦艦を引っ張り出してきやがったのか!?」
「本当にこいつはもう市警の手に負えねぇ!済まないが俺達のかわりにヤツをぶっ飛ばしてくれ!」
 どこぞの『総統が考えたさいきょうの戦車』程度であればまだ市警にもやりようはあっただろう。
 しかしディープ・セレストは『履帯のついた超弩級戦艦』である!設計コンセプトが完全に別ベクトルなのだ!
 猟兵にすべてを託した市警の面々はすぐさま避難壕へと退避し、交差点周辺は猟兵のみとなった!

『黃神公司保安警備事業部地域営業2課のチャン課長である!貴様らの首を手土産に本社勤務復帰、査定の足しにしてくれよう!ムハハハハーッ!』
 ディープ・セレストの艦橋からチャンの邪悪な高笑いが轟く!
 絵に描いたような暗黒メガコーポ幹部だ!
 ならば容赦の余地なし!慈悲もなし!
 タンパーツ市の存亡を賭けた最終決戦の幕が、ついに上がったッ!
ヴィリー・フランツ
心情:あ"?クロムならいざ知らず、普通に航空機を出せる世界で地上戦艦なんぞ舐めとんのか?
頭にきた、奴の脳天カチ割ってやる
手段:「空中の揚陸挺及び第二・第三中隊は周囲より援護攻撃、第一中隊は俺と共に移乗攻撃、艦内を制圧する」(装甲気密服のバイザーを下ろす)

こんな遮蔽物の沢山ある市街地で、歩兵をピンポイントで見付けるのは無理だよなぁ?
奴が盛大にビルを壊せばそれだけ隠れる場所が増える、距離を詰めて援護攻撃の下、一気に突撃してやる!
外装のハッチはレーザーガンのトーチモードか加熱させたヒートアクスで溶断し突入口を確保、後は内部を破壊・制圧しながらCASの指揮官の脳天をカチ割るだけだ。


アドナ・セファルワイド
ハハハ…中々な兵器だが、あの戦車に比べればまだ可愛い物だな

ステルス機の戦車と爆撃機が出現した瞬間、砲撃……戦場一帯に正確無比のスーパー戦車砲が放たれる
これがオブリビオン・フォーミュラの力、スーパー戦車の力よ
戦場毎オブリビオンのみを殲滅する最終戦争が包み込み、タンパーツの施設と市民に一切被害を与えることなく、最終戦争の力場とその力場に降り注ぐスーパー戦車砲が陸上戦艦を粉砕する

…しかしこの世界、ニンジャ如き…ニンジャでも邪神と同じ存在なのだが、それ以上のオブリビオン・フォーミュラの力を見て大丈夫か?
まぁ、いざというときは過去を操るD.Dで心臓発作が起きた過去を消去して回復するか




『ムハハハッ!手始めに全力攻撃!ステルス爆撃機、ステルス戦車による電撃戦で|キンボシ・オオキイ《大々的勝利》だ!』
《発進開始ドスエ》
 超弩級陸上戦艦ディープ・セレストの各部に設置されたハッチが開き、次々と現れる兵器群。
 どれもが無人機であり、しかも艦内で随時生産されるため実質的に無尽蔵である!

「ハハハ…戦艦と言いながら子機搭載能力を持つとは中々な兵器だが、“あの戦車”に比べればまだ可愛い物だな。」
 その光景を前にアドナは僅かに苦笑し、しかしその眼差しは真剣そのものであった。
「……さて、電撃戦を望むのであればこちらも応えねば無作法というもの。ーー神滅の魔砲を、ここに。」
 そしてアドナが一つ言葉を唱える。
 ……おお見よ!
 ディープ・セレストの真正面に巨大な砲が配備されているではないか!
 アポカリプスヘルの猟兵戦史に詳しい方なら既にお気づきであろう、アドナが呼び出した魔砲はかのオブリビオン・フォーミュラ「スーパー戦車」に由来する、即ち「スーパー戦車砲」である!
《ロックオン警報ドスエ、ロックオン警報ドスエ。》
《脅威度:ヤバイ、耐ショック姿勢重点。》
『ヌゥーッ!一体何ごとだ!……オボーッ!?』
 突然鳴り響く合成マイコ音声警報にチャンが戦場を視認した瞬間、突然の嘔吐!
 ORS(オブリビオン・リアリティ・ショック)の禁断症状だ!
 骸の海を頻繁に取り扱う暗黒メガコーポの幹部であったからこそ嘔吐で済んだのであろうがサンシタであればオブリビオン・フォーミュラの気配に当てられた瞬間に心臓ショックで即死である!
『オボーッ!こ、攻撃だ!目標、正面の大砲!……オボーッ!』
 チャンの号令でステルス爆撃機、戦車軍団がスーパー戦車砲目掛けて発進!

「皇帝の名の元に宣言する。神を滅ぼす魔の砲撃術式は完成し、角笛は既に鳴らされた。これより人界の常春の為に邪神を滅する冬を執行する。ーー放てェっ!」
 おお!|カタストロフ《最終戦争》ッッ!
 これはスーパー戦車がヒサツワザの再現ではなかろうか!?
 スーパー戦車砲から放たれた砲弾は二つ。
 一つは榴散弾で、進撃してくる爆撃機、戦車軍団を撃滅!
 一つは徹甲弾であり、ディープ・セレストに直撃した!

《本艦周囲の環境変化を確認ドスエ》
《ゴアンゼン装甲、徐々に損耗。緊急保安プロトコル発動ドスエ》
『バカナァーッ!骸の海由来の兵器群がァー!?』
 突然の軍団喪失、さらに船体を蝕む対オブリビオン最終戦争の二重攻撃にチャンはポン・パンチを食らったが如き衝撃を受けた!

「野郎、舐めてるのか?|クロム《クロムキャバリア世界》ならまだしも隠し玉がマジで陸上戦艦だと?……頭にきた、奴の脳天カチ割ってやる。|海兵《マリーンズ》、移乗攻撃だ。艦橋でふんぞり返ってる奴に戦闘の何たるかを教育してやるぞ。」
 その頃ヴィリー率いる宇宙海兵強襲部隊第一中隊はディープ・セレストの死角に潜み、攻撃の機を伺っていた。
「第二、第三中隊攻撃開始。揚陸艇は地上部隊に的を絞らせるな。」
 ヴィリーの号令と同時にディープ・セレストを挟み込むように配置についていた二個中隊がロケット砲による攻撃を開始、さらに揚陸艇からも機銃掃射やロケット砲撃が降り注いだ!

『えぇい、小賢しいムシケラが!対空戦闘開始!荷電粒子砲も出せ!本艦に寄せ付けるな!』
 ORSから復活したチャンもこれに負けじと応戦を決断。いまだ最終戦争の影響を受けるディープ・セレストであったがその戦闘能力は健在!
 何十という砲門が火を噴き、タンパーツ市街のビルが破壊されるのもお構いなしに撃ちまくる!
 その様は平安時代の英傑と知られるブディスト・パラディン、ムサシボ・ベンケイめいて大立ち回りだ!

 しかしその間にもヴィリー達第一中隊はディープ・セレストに辿り着き、着々と艦内への侵入を開始していた。
「半数は機関部を制圧し破壊工作を行え。残りは俺について来い。直接艦橋に乗り込むぞ。」

《艦内に侵入者ドスエ》
『バカナァー!』
 ダークネス・アンダー・ザ・ライトスタンド!
 陽動に気を取られたチャンの失態である!
 そして乗員は総勢一名なので、実際劣勢!

「ドア・ブリーチングだ!艦橋ハッチをこじ開けろ!」
「レーザートーチ、溶断開始!」
 海兵隊員が艦橋への突入口を開き、フラッシュバンを投げ込む!
『グワーッ!目ガァー!』
「こいつでチェック・メイトだ!」
 装甲気密服に身を包みヒートアクスを手にしたヴィリーがチャンめがけて突撃!

『……ッ舐めるな兵隊風情がァー!我様のカラテは40段、大学はサイバー・アイビーリーグ(通信制)でアメフトのクォーターバックだ!』
 しかしそれを見越してたかのようにチャンはタイガーの描かれたバリスティック・ビョーブを盾のように構えヴィリー目掛けてタックルを開始!カミカゼ・スーサイドアタックだ!
 鋼以上の質量を誇るバリスティック・ビョーブに押しつぶされれば一溜まりもないとヴィリーは判断しヒートアクスでビョーブを両断!
『イヤーッ!』
「なにっ!?」
『ブラフだイディオットめ!我様の|命《タマ》は容易く取らせはせん!ムハハハーッ!』
 しかしビョーブの下にチャンの姿はなく、ヴィリーの脇を駆け抜けていた!

 |猟兵《イェーガー》動体視力に優れた諸氏は既にお気づきであろうが状況を解説すると、ヴィリーのヒートアクスがビョーブに接触した瞬間、チャンはビョーブを突き出すと同時に踏み込み足を軸足に身体をキリモミめいて回転、ヴィリーの視界から外れた瞬間を狙い逃走を開始していたのだ!
 カラテ40段の実力、アメフトのクォーターバックで培われた状況判断能力と瞬発力、そして暗黒メガコーポ幹部特有のバイタリティーが組み合わさって実現した奇跡的逃走!
 チャンは海兵隊員の射撃を物ともせず高笑いを響かせながら艦橋から艦内に繋がる隠しハッチに到達し脱出したのであった!

「クソッ…すまん、敵指揮官を取り逃した。」
「案ずるでない、妾達の勝利条件はこの陸上戦艦の撃破だ。そうなればやつを待つは破滅のみよ。」
「うぅむ……まぁ、そうだな。艦内の破壊を継続しながら離脱する。」
 チャンの排除失敗に苦虫を潰すヴィリーであったが通信機越しにアドナが諭すようにディープ・セレスト撃破が目標である。
 仮にチャンが生き残ったとしても陸上戦艦を失った失態でオメーイ・ヘンジョどころか黃神公司の看板にさらなる泥をぶちまけるのであるから清流に投げ込まれピラニアの餌になる可能性も十分にありえるのだ。

 チャンの逃亡により一時的に火器管制を失ったディープ・セレストは海兵隊の総攻撃を喰らい確実にダメージを蓄積、さらに機関部ではロケット砲弾による即製爆弾が設置されヴィリーの脱出とともに起爆、ダメージが倍率ドンのところ、さらに倍になったのである。
『ヌゥーッ!戦艦は最強だ!我様は簡単にやられはせんぞォー!』

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

エル・オウレット
せ、戦艦が!巨大な戦艦がビルを踏み潰してるぅ!確かに資料にも有ったけどもぉ!

し、死ぬ…このままだと死んじゃう…消し飛ばされる前に、一切合切を消し飛ばさないと死んじゃう…!(ぐるぐる目)

『魔術式空中砲撃用姿勢制御翅』、『魔術式強化砲撃用仮想砲身』展開、【全力魔法】、長距離狙撃(【スナイパー】)、装甲貫通(【鎧無視攻撃】)用意

一発不意撃ったら逃げる!外しても逃げる!一発不意撃ったら逃げる!外しても逃げる!

『魔術式破城光砲(スターライトフォール)』、砲撃準備ヨシ!消し飛べぇー!?


ジェイ・ランス
【POW】※アドリブOK
■心情
WOW!迫力あんねえ陸上戦艦!取り巻きも多い。
ま、そういうのの攻略、嫌いじゃないぜ。

『―――Ubel:Code Löwen_Ein_Akt Dame.』

全て叩き斬って差し上げよう。

■行動
UCを起動(攻撃力5倍、射程半分)しつつ、”事象観測術式”にて【情報収集/索敵】、【偵察】。ステルスによって索敵できない場合は、【世界知識】の【情報収集】によって貫通させます
その後、”機関砲”と”光線”による【制圧射撃】を行いつつ、地形戦(残像、地形の利用)、と機動戦(残像、空中機動、フェイント、ダッシュ、滑空)を適宜判断し(瞬間思考力、戦闘知識)、追い詰めつつ敵艦に斬りかかります


新田・にこたま
原子砲でもぶち込んでやろうかと思いましたが流石に市街地でそれはアウトですね…冷静にいきましょう、私…。

いえ、冷静に、も、まあまあ無理ですね…。
くだらない動機で市警の皆様方を追い込み傷つけた挙句、更には都市そのものを破壊しようとしている…?

そんなの、激怒しなくては嘘ですよね…!

UCを発動し勇気を出して戦艦に突貫。
ステルス…知ったことではありません。空気ぐらいは揺らぐでしょう。それを見切りドスソードで砲弾も爆弾も車体も機体も切断します。
正義の怒りに燃える私はその戦艦を三枚に下ろすまで止まりませんよ…!
サイボーグの私ですがEMPは燃え上がるオーラでオーラ防御して限界突破すればなんとかなります!多分!




《攻撃隊第二陣スタンバイドスエ》
《敵脅威度更新、生産量倍増重点ドスエ》

『ヌゥーッ!ここは一旦立て直すが|吉《ベスト》!無人機を囮に陣地変換だ!無人機全力発進!』
 チャンはすぐさま状況判断し爆撃機と戦車を猟兵達に差し向ける!
 単純な火薬量であれば小国の軍隊以上!
 そして肝心のディープ・セレストは履帯を起動、移動を開始!
 当然、進路上の建造物は無慈悲に倒壊、粉砕!
 さらに瓦礫は船体下部の取込み口から回収、砲弾や戦車の資材として再利用される!
 これこそメガコーポ的SDGs!

「うあああ!戦艦がビルを踏み潰して動いてるゥ……!」
「WOW!迫力あんねぇ、陸上戦艦!そして取り巻きも多い。……多くない?いや、多過ぎだろ……!」
「というかあの戦艦ここから離れようとしてませんか?もういっそ邪魔な子機ごと原子砲でもぶち込……いや、流石にダメですね。|冷静《クール》にいきましょう、私…。」

 エル、ジェイ、にこたま。
 ディープ・セレストに対し三者三様の反応を見せる猟兵だが、しかしディープ・セレストの撃破という目標がブレる事はない。

「おや、にこたまちゃん。そこは我慢しちゃいけないと思うな。時には|頭脳《クレバー》プレイより|脳筋《ゴリ押し》が有利な場合もあるし、それにエルちゃんを見てみなって。」
「殺らなきゃ殺られる…殺らなきゃ殺られる…!…消し飛ばされる前に、一切合切を消し飛ばさないと死んじゃう…!」
「ほら、エルちゃんも『そうだ、そうだ』と言ってるぜ?」
 言っていない…!そのようなことは、一切っ…!
 猟兵ジェイ・ランスの荒業、炸裂…!
「は、はぁ。…でもそうですね。脳筋は賛成です。」
 実際にこたまはチャン、そしてCASの行いに大いに激怒していた。
 くだらない動機で市警の警察官達を追い込み傷つけた挙句、更には都市そのものを破壊するという行為。「正義の武装警官」として見過ごせるはずもなかろう。
 そこでジェイとエル(!?)の説得が後押しになり、ついににこたまは一振りの刀を持ち出した。

「やはり…激怒しなくては嘘ですよね…!」
「そうこなくちゃ!巨大ボス攻略、作戦はガンガンいこうぜだ!」
「一発不意撃ったら逃げる!外しても逃げる!一発不意撃ったら逃げる!外しても逃げる!」
 ここにディープ・セレスト攻略隊が結成された!

『無人機ッ!猟兵を殲滅しろッ!』
《ヨロコンデー!》
 地上からは戦車部隊、空中からは爆撃隊が殺到してくるタンパーツ市街。
「この程度の|子機《ドローン》で足止めできると思ってるなら片腹痛いってものだな。」
『ヌゥーッ!何奴!?』
 そこに可変式対艦概念破断剣"ツェアライセン"と合体したジェイが爆撃隊を上回る高高度から突入!30mm機関砲弾に加えて、無数のレーザー光が爆撃機と戦車に対してトップアタックとなりビュッフェを平らげるかの如く次々と破壊!破壊!さらに破壊!
『バカナァー!ステルスはどうしたァー!?』
 実際、無人機部隊のステルスーーつまりレーダー回避能力は機能していた。
 しかしこれは別に完全不可視を保証するものではなく、通常の対空兵器に対する電子的偽装であり、大まかな場所が分かれば肉眼で目視は可能だ。
 しかし猟兵相手にはやはり完全不可視化は必須であった。
 特にジェイのように|索敵《事象観測》に長けた猟兵にとっては電子的偽装などベイビー・サブミッションである。

「正義の名の下に悪を討ちます!」
 ジェイが空中戦と言う名の殲滅を繰り広げている頃、地上では|刀《ドス》を構えたにこたまがディープ・セレストめがけて爆進していた。
『イディオット・サイボーグめ!EMPを放てっ!動きを止めてネギトロにするのだ!』
 チャンは残存する無人機に搭載されたEMP爆弾を起爆、にこたまの進路上に危険な電磁波が迫る!
「グワーッ!グワーッ!」
『ムハハハ!キンボシ・オオキイ!黃神の勝利だ!戦車隊、|前へ《アヴァンティ》!ネギトロ重点!』
 EMPに焼かれるにこたま!おお、猟兵をしてもサイボーグの天敵、EMP攻撃は無効化できないのか!?
 チャンの高笑いが周囲に響く!

「悪人…ブチ込むべし…!ブチ込むべし!」
 おお、にこたまはまだ生きている!なんという猟兵生命力か!
 にこたまを動かすのはチャンに対する青天井な怒り!
 正義の名のもとに悪をターミネイトするプレデターにしてデストロイヤーである!
 更にそのまま前進してくる戦車隊を刀で撫で斬り!戦車砲弾も撫で斬り!ひたすら前進、爆進、オバケめいて実際コワイ!

「さて、斬艦といこうか?イヤーッ!」
「正義執行ォッッ!」
『グワーッ!バカナァー!?』
 攻撃は子機任せ、陣地変換中に無防備なディープ・セレストは反撃を許されず一方的に猟兵2名から攻撃を受ける!

「仮想砲身展開、ヨシ!空中姿勢制御術翅、ヨシ!スコープ調整、ヨシ!徹甲弾装填、ヨシ!こっ、これで駄目だったらどうしようぅ…。死、やっぱり死?」
 ジェイとにこたまのいる最前線から下がった後方、エルは卓越した指差し確認で狙撃準備をしているがかなりネガティブな様子だ。
 実際目の中ではカトゥンめいて瞳が渦を巻いている。(シャリン・ガンではない。)

「そ、そうだ!こんな時は深呼吸!えーっ、と……スゥーッ!ハァーッ!スゥーッ!ハァーッ!」
 ゴウランガ!エルが行っているのはチャドーの奥ゆかしい呼吸法!彼女はもしくはニンジャなのではなかろうか!?(実際異なる。)
 奇しくも精神統一に極めて有効な呼吸を経たエルは平常以上の落ち着きを得て野戦砲めいた大型魔法銃へと向かう。
 スコープの先には最前線の二人が大破させた陸上戦艦が見え、さらに煩わしい無人機も排除されたのでエルにとってこれ以上ない好条件だ。
 チャンの言葉を借りれば|キンボシ・オオキイ《大々的勝利》は間違いない。
「|魔術式破城光砲《スターライトフォール》砲撃準備ヨシ!消し飛べぇー!?」
 物騒な掛け声とともにエルが引き金を引くと高出力高熱量のレーザー光線がディープ・セレストの船体を貫いた!
 瞬間、大爆発!吹き飛ぶ無数の砲塔!引き裂かれる船体!
 最前線のジェイとにこたまは猟兵的俊敏さで安全に退避!

《ヤバイ級熱反応…直撃ドスエ。第三、第四機関爆発確認ドスエ。》
《船体修復システム、出力低下。節約重点推奨な。》
『バカナァー!?我様のプロダクツがァー!』
 陣地変換に見合わぬ代償!
 自身の製品に絶対の自信を持つチャンとはいえこれほどまでやられれば流石に揺らいでくるものがある。
 しかし、しくじればケジメ待ったなしである。
 黃神公司に捧げるは勝利のみ。
 まだまだチャンと猟兵の戦いは続くのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

エリザベス・ファールバッハ
《ユニット465》
アドリブ・連携歓迎

来たわね、本日最後の大仕事、陸上戦艦が

[槐の魔箒]で飛行、[結界術]と[残像]で身を守りつつ、[推力移動]、[空中機動]で飛び回りながら、[ロゼ]による[レーザー射撃]の[弾幕]で爆撃機や戦車、砲塔を壊してEMPや敵の攻撃を妨害していくわ
本命のジェシカに敵が意識を向けないよう、艦橋に急接近して脅かしたりもするわね

ジェシカが切り札を撃ち終えたら、直ぐ様《お家芸その十八》でもう一撃加えて貰いましょう

「散々悪事を働いた挙句、戦艦を持ち出してまでしがみ付く警察権、そのままにはしておけないわ
きっちり白日の元に晒して、その力削いであげる
ジェシカっ、もう一度お願いっ‼︎」


ジェシカ・クローリー
《ユニット465》
アドリブ・連携歓迎

ついにこの騒動の親玉が来ましたか
あのデカブツが戦艦のようですが、無駄に被害を広げる前にさっさとスクラップにしてしまいましょう

エリザベスさんが爆撃機やドローンを撃ち落とす間に、その残骸から”Hugin”を接続して[ハッキング][情報検索]でスキャンを行います
ネットワークに割り込める情報を得たら”Elysion”に接続して[ハッキング]を仕掛け、動力炉の位置を探り無人機の位置情報を[ジャミング]、[データ攻撃]で無人機を機能停止させます

仕上げに、動力炉に向けて”Banshee”のレーザー弾による【ジャスティス・ブラスト】でドデカい一撃を壊れるまで叩き込みますよ




「黃神公司の幹部…ついにこの騒動の親玉が来ましたか。」
「ええ。本日最後の大仕事、陸上戦艦退治ね!」
 ジェシカとエリザベスは言葉をかわし、目の前の敵、ディープ・セレストを見る。
 他の猟兵達による幾度の猛攻により爆発、炎上、数々の損傷が見られるが、しかし腐ってもオブリビオンである。
『自己修復重点で巻き返しを図る!黃神公司に|敗北は無いのだ《ネバーギブアップ》!』
《攻撃隊発進ドスエ。》
《修復重点、ゴアンゼンドスエ。》
 戦艦から爆撃機、戦車の群れが発進しジェシカ達に襲いかかる。
「物量任せっていうのが本当に芸がないわね……。」
「ですが厄介なのには変わりなさそうです。無駄に被害を広げる前にさっさとスクラップにしてしまいましょう。」
「それもそうね。じゃあ軽く捻ってくるわ。」
 ジェシカにそう伝えると、箒に跨がったエリザベスは空へと舞い上がり爆撃隊に吶喊する。
 手にするは先の戦闘でも使用した|杖《ロゼ》。しかし今度は砲撃ではなく、無数の散弾めいたレーザー光線弾幕が発射される!
『ヌゥッ!?サンダン・ショット!』
 その光景をチャンは戦国時代の著名なウォーロード、オダが考案、実際に当時無敵と謳われたタケダ・キャバルリーを撃破した射撃戦術を想起せずにはいられなかった!

 爆撃機に搭載された対空火器がエリザベスを落とさんと猛攻を浴びせるが自由自在にして縦横無尽に飛び回る彼女を捉えることは実際に不可能であり、次々と七面鳥めいて炎上!タンパーツ市街に次々と落ちてゆく!

『ヌゥーッ!護衛機の無い爆撃隊では歯が立たぬか!役立たず!対空砲撃用意!爆撃隊ごと吹き飛ばしてやれ!』
 無人機とはいえ何たる非情な状況判断!ディープ・セレストの過積載とも言うべき砲口が空を見上げ一斉に火を吹く!
 地上からの弾幕で爆撃隊、壊滅!
 その誘爆は凄まじく、直下ビル群のガラスがたちまち粉砕され地上へと降り注ぐほどだ!
『ムハハハ!キンボシ・オオキイ!』
 チャンは勝利を確信した。あの大爆発に巻き込まれれば猟兵といえど助からないだろうという自信があったからだ。

「ーージェシカ、今よ!」
「|正義を、執行します《ジャスティス・ブラスト》!」
『グワーッ!?バカナァーッ!?』

 おお、ゴウランガ!ゴウランガ!
 チャンの無防備を突くが如く、ジェシカのサイバネアーム・キャノン「Banshee」から放たれた高出力レーザーがディープ・セレストの艦橋を吹き飛ばした!
 ジェシカはエリザベスが撃墜した爆撃機経由でディープ・セレストへのハッキングを仕掛けていた。
 その腕前はタツジンであり、ヤバイ級ハッカーめいて迅速で実際バレていない。
 エリザベスがチャンの注意を逸していたというのもあるが破壊工作は成功し、現に地上戦車部隊は一発も砲を撃つこと無く沈黙!
 そしてエリザベスも無傷で生還だ、スゴイ!

『グワーッ!緊急脱出!』
 艦橋から飛び出したチャンはカラテによる五点着地で甲板に降りてくるが、やはり当初の余裕は無い。かなり追い込まれている。

「散々悪事を働いた挙句、戦艦を持ち出してまでしがみ付く警察権、そのままにはしておけないわ。きっちり白日の元に晒して、その力削いであげる。」
『イディオット!大空を舞うイーグルの崇高なる理念を理解せぬ地を這う虫がぁ…!』
「実際地を這ってるのはアナタでしょ、寝言は寝てから言いなさい!ジェシカっ、もう一度お願い!!」
「いい加減スクラップになりなさい!」

 エリザベスのチャントめいた言葉がジェシカにさらなる力を与え、Bansheeに再度エネルギーが充填!
 ジェシカはハッキング解析結果で判明したディープ・セレストの動力炉の一つ、甲板上で叫ぶチャンの直下めがけて|正義を執行《ジャスティス・ブラスト》!

『グワーッ!グワーッ!グワーッ!』
 花火めいてディープ・セレスト大破!チャンもその誘爆に巻き込まれる!
 カラテとアメフトのお陰でネギトロ即死は免れているチャンだが、ディープ・セレスト同様あと一押しで倒せそうだ!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

蛇塚・レモン
【蛇塚姉妹】
空中浮遊+空中戦で敵の弾幕を第六感+幸運で回避
黄金霊波動を最大展開して障壁展開
(オーラ防御+結界術+全力魔法+盾受け)

……ライム、古来から伝わるコトダマを教えてあげるね?
『ハリセンボンはいくら膨らんでもサメになれない』

つまり敵が巨大兵器を借り出してきても操る者がサンシタなら、
武器の脅威度もサンシタってことだよ
蛇神様が言ってたっ!

え、証明してみせるって……?
(次の瞬間、ライムの行動に苦笑)
頼むから、この街を焦土にしないでよね……っ?

ライムが炎なら、あたいは水だよっ!
蛇腹剣クサナギ、変形っ!

UC発動させて高次元の幻影へと至った真の姿へ変身!
(※2021年の水着イラスト参照)
旭日の黄金竜神(乙姫Ver.)!

高次元の幻影となる事で物質透過が可能に!
敵砲撃をすり抜けながら高速移動、戦艦へ突撃!
装甲をすり抜けて艦内へ侵入
槍を三次元化
念動力操作で内部を無差別破壊!

仕上げは『弱点』へ向けて650km/hの助走から槍を投擲!
壁や機関へ衝撃波+貫通攻撃
本命の操縦席にいるチャンを穂先で切断だよっ!


蛇塚・ライム
【蛇塚姉妹】
姉の勾玉から顕現したまま
耳にしたコトダマに首傾げ

どうしたの、急に……?

なるほど、使い手次第で武装性能が変わるという話なのね?
だったら、私が証明して差し上げますわ!

爆炎紅蓮色の覇気の覇気を纏い、天を衝くが如く叫ぶ!
すると突如、ライムの全身が覇気で燃え上がる!

姉さんの言葉通りなら、私が生身であれを破壊できるって事よね?
その証明をこれからするって言ってますの

(姉の忠告に)
分かってるわ、姉さん!
ここで1億℃の熱光線を放ったら、一瞬で周囲のビルが溶解しますものね

だから……手加減して3千℃で手を打って差し上げます
ステルス武装機なんてシャバい真似せずに、自らかかってきなさいな?

EMP兵器?
生身にそんなもの無意味よ
それにステルスといえど所詮は鉄の塊の有象無象
砲弾も弾幕も3千℃の覇気と勾玉から発射される熱戦で応戦よ
とはいえダメージは免れないわね

なのでUCで真の姿になって全回復するわ!
この姿(オブリビオン化)は姉さんに見せたくなかったけど……
姉さんは私が守る(かばう)

さあ、全て燃やしてやるわ!




『イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!』
 最早残骸一歩手前の陸上戦艦、ディープ・セレストの内側からガイオン・ショージャの鐘めいてカラテ・シャウトが響き渡る!
『イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!』
 おお、ブッダ!シャウトは幻聴ではない!
 チャンだ!チャンのカラテ・シャウトである!
 厚さ数十センチを優に超える鋼鉄の甲板をカラテでぶち抜きチャンが現れた!その背後には巨大な金属製タンク!
『ムハハハハハ!我様はフェニックスの如く何度でも蘇ってみせる!不可能はウソツキのマヤカシよ!フンッ!ハァーッ!』
 そう言うとチャンは背後の【実際キケン】【常にヒヤリ・ハット】【ヤバイ】【死傷者いなけりゃ労災は起きない】などといった暗黒コトダマのオフダが貼り付けられたタンクをカラテ40段のポン・パンチで叩き割った!
 溢れ出すのはーー骸の海!なんたるマッポーか!?
『我様のプロダクツに隠しておいた高純度の骸の海である!これによりディープ・セレストもフェニックスの如く完全復活!』
 ディープ・セレストは骸の海を取り込みながら徐々に復元され、このままでは猟兵達の攻撃もなかったことにされてしまう!

 一方その頃、蛇塚姉妹ことレモンとライムはチャンがディープ・セレスト艦上で高笑いする様子を眺めていた。
「……ライム、古来から伝わるコトダマを教えてあげるね?『ハリセンボンはいくら膨らんでもサメになれない』」
「どうしたの、急に……?」
 突然|姉《レモン》の口から出てきたコトダマに首を傾げるライム。実際彼女にとって初耳のコトダマだ。

「……それで、その心は?」
「つまり敵が巨大兵器を借り出してきても操る者がサンシタなら、武器の脅威度もサンシタってことだよ。蛇神様が言ってたっ!」
 生物学と現代戦術論の融合した奥ゆかしいコトダマだ!通信制大学出のエリート・カチグミ、チャンも思わず唸る!
『ヌゥッ!?ポエット!しかし我様のプロダクツを前によくぞ吠えたな猟兵!ならばタクティカル・ニュービーでも安心お手頃のオート・バトル機能でお相手してやろう!』
 自然な流れで会話に割り込み、宣言したチャンは艦橋へと姿を消した。

 一方、姉の言葉にしばしの黙考をはさんだライムはにやりと笑い、叫んだ。
「……なるほど、使い手次第で武装性能が変わるという話なのね?だったら、ーー私が証明して差し上げますわ!」
「え、証明してみせるって……うわっ熱ァッ!?」
 コトダマを呟きドヤっていたレモンは突然叫んだ妹のほうを振り向くと彼女は既に臨戦態勢、爆炎紅蓮色の覇気を纏っている!トーチめいてアツイ!
「姉さんの言葉通りなら、私が生身であれを破壊できるって事よね?その証明をこれからするって言ってますの。」
 ロジカル・シンキングである!
 確かに自己の理解力という点ではチャンに対しアドバンテージを取れるのは明白!
「頼むから、この街を焦土にしないでよね……っ?」
 しかしレモンは知っていた。妹が本気中の本気を出してしまえばディープ・セレストどころか|街《タンパーツ》そのものが吹き飛び、『マッポー通り越してアポカリプスヘルめいてしまう』位の実力を持っていることを。
 なので軽ゥーく、注意だけしておいた。
「分かってるわ、姉さん!ここで1億℃の熱光線を放ったら、一瞬で周囲のビルが溶解しますものね。」
 ーーよかった。そこは流石に弁えるよね、ライム!
 レモンがホッとした様子でそんなことを考えた直後である。
「だから……手加減して3000℃で手を打って差し上げます。」

!?

 ーー摂氏3000℃。一般的に太陽黒点の温度がそのぐらいだと知られている。

「……ライム?ライムさんっ!?頼むから、この街を焦土にしないでよね……っ?(2回目)」
 街がアポカリプスヘルめくのは免れるだろうが、どう考えてもローストチキンめくのは避けられなさそうだ。
 既に飛び立っていった妹の意気込みに焦りの色を見せるレモンは慌てて後を追い始めた。

《黃神公司のミルスペック・プロダクツは実際ツヨイ》
《今日からヌーブ・ゲーマーとはオサラバ重点!》
『ゆけぃディープ・セレスト!我様の本社凱旋ロードを猟兵の血で彩るのだ!』
《ヨロコンデー!》
《オート・バトル機能アクティブドスエ!》
 チャンの音声入力と共にディープ・セレストの火器管制は完全に全自動化!攻撃精度、速度ともにマニュアル操作時より300パーセント向上!
 合成マイコ音声による欺瞞的コマーシャルを垂れ流し、大量のステルス爆撃機を上空のレモンとライムにけしかける!
 さらに艦上からは違法増築めいて増設された無数の砲門が毎秒893発の|メタル・ストーム《対空砲火》!フレンドリーファイア不可避ネギトロ弾幕である!

「そんなもの……私達には無意味よ!」
 対するライムは自身とヒヒイロカネの勾玉から放出される熱線で弾幕群と上昇してくる爆撃機群を一掃!ベイビーサブミッションだ!
 そして黄金霊波動を展開したレモンがカットイン!押し寄せてくる後続の弾幕を押し止める!
『ヌゥーッ!|ア・ウン《阿吽》・シンクロ!だが荷電粒子砲の最大チャージならどうだ!イヤーッ!』
 レモン目掛けて荷電粒子が殺到。弾幕を受けた直後の霊波動結界では打ち抜かれてしまうだろう。
「ライム!一気に畳み掛けるよっ!」
「分かったわ姉さん!この姿は姉さんに見せたくなかったけど……姉さんは私が守る!」
『何をしようと無駄だ猟兵!我様のキンボシ・オオキイになれぃっ!』
《エネルギー隔壁貫通、荷電粒子砲、直撃ドスエ。》
 合成マイコ音声が無慈悲な戦果報告!
 猟兵は、蛇塚姉妹はネギトロになってしまったのか!?
 チャンは猟兵に勝ってしまい本社凱旋してしまうのか!?
 おぉブッダよ、まだ寝ておられるのですか!?


《本艦上空に高エネルギー反応な》
《ヤバイ級脅威度ドスエ。ゴアンゼン重点。》
『バカナァーッ!』
 舞い込んできた合成マイコ音声の警告アナウンスにチャンは叫ぶ。
 なまじ大学出身なだけあり、その意味するところがーーつまり、猟兵の排除を失敗した事が嫌でも理解できてしまった。

 ディープ・セレストの上空には2つのシルエットがあった。
 一つは禍々しく、一つは神々しくあった。
 そして互いに現すは火と水。相反するエレメント!

「この姿になってしまったからには容赦しない……!さあ、全て燃やしてやるわ!」
 かつてUDCアースにて、荒ぶりし邪神『八岐大蛇』としての記憶を呼び覚ましたライムだ!
 猟兵的視力をお持ちの諸氏であれば既にお気づきのことであろうが、ディープ・セレストの荷電粒子砲が直撃する瞬間、八岐大蛇の骸魂との融合を果たしたライムはレモンの前に身を呈していたのだ!
 さらに、骸魂の驚異的エネルギーの発現によりライム、レモンともに無傷であった!

「アアアアアアアアアア!!」
『ヌゥーッ!カイジュウもどきがぁ!撃ち落とせぃ!』
 ライムの叫びとともに身に纏う八つの大蛇頭がディープ・セレストを強襲!
 対するディープ・セレスト、秒間893発の対空砲火を撃ち込むも、到達する前に3000℃の熱に遮られ無効化!敢闘虚しく大蛇の接近を許すっ!
 ライムの放った大蛇達はその口から超高温ブレスを吐き出しディープ・セレストを満遍なく焼き尽くした!ディープ・セレストの砲塔全機は熱に耐えきれず爆発四散!
『バカナァーッ!しかし、こちらにはまだ骸の海による修復がーー!』
《艦内ダメージ甚大ドスエ、退艦推奨な。》
『な、バ……バカナァーッ!』

「骸の海をそのまま投入してきたのは驚いたけど……だったら修復が追い付かなくなるまで破壊すれば問題ないよねっ!」
 ライムが大暴れしている一方で、レモンもまた妹に負けじと『ディープ・セレスト艦内で』大暴れしていた。
 涼し気な装束、龍の尾に黒き三叉槍を持つ姿は乙姫のようであり、しかしその神威は海神めいている。
 三叉槍の正体はユーベルコードにて変形したクサナギであり、今まさにディープ・セレストの急所という急所を破壊していたのだ!
《艦内ダメージ甚大ドスエ、退艦推奨な。》
「よし、それじゃあ……これでトドメぇっ!」
 レモンの耳にも合成マイコ音声の警告が入ってきた。
 即ちディープ・セレストそのものの破壊は十分という合図。
 ディープ・セレストの底部に降り立ったレモンは黒き三叉槍を手に陸上競技のクラウチング・フォームをとり、瞬間的加速で時速650kmに達する!
 そして全身の筋肉、関節を余すことなく用いた『完璧な一投』が完成した!
 標的は艦橋のチャン!
 槍は衝撃波を撒き散らし、障害のすべてを跳ね除け標的へと到達した!
『グワーッ!』
 背後からという形で貫かれたチャンはそのまま艦橋のガラスを突き破り落下!
『クソがァー!我様はッ!こんなド田舎で……グワーッ!』
 さらに転落した先にはライムが破壊した荷電粒子砲の残骸があり、チャンはその鋭利な一部に百舌鳥の早贄めいて突き刺さる!

【革命市民は王を二度刺す】
 かのヘイアン時代の哲学剣豪メザシ・ムヤモトがフランス革命を目にした際に放ったコトワザを想起させかねない光景だ!

『アッ…アバッ……フェニックス……本社……サヨナラ!』
 チャンは体内に取り込んでいた骸の海の暴走により爆発四散!ディープ・セレストもその巻き添えを喰らい爆発四散した!ナムサン!


 こうして、タンパーツ市を巻き込んだ一連の事件は猟兵の尽力により幕を閉じた。
 顧問刑事警備課は即座に解体、事態を重く見た州知事は州警察と連邦捜査局をタンパーツ市議会に送り込み贈賄に関与した議員数十名以上を逮捕。
 また黃神公司に対しては警備事業に関する事業改善要請が州知事名義で提出された。メガコーポ優位のサイバーザナドゥ世界においては異例の対応と言えよう。
 とはいえ腐っても黃神公司はメガコーポである。
 チャンの言葉を借りる訳では無いが、猟兵に何度企みを潰されようとフェニックスの如く復活し、また何かをやらかすのは明らかだ。
 猟兵とメガコーポの戦いはまだまだ続くのである……!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年11月14日


挿絵イラスト