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銀河帝国攻略戦㉕~帝国旗艦『インペリウム』に突入セヨ

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

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●序
 時は未来、所は宇宙。
 帝国旗艦『インペリウム』要する直衛艦隊と『解放軍』のスペースシップとの戦端がいよいよ開かれることとなりました。
 そしてこの宇宙空間における艦隊戦と同時に、猟兵の転移によるインペリウム強襲作戦が今まさに決行されようとしている。
 内部での破壊活動により浮沈艦ともいえる帝国旗艦『インペリウム』の戦闘力を削ぐという猟兵に相応しい突入作戦が立案されたのだ。


 集まった面々を前にグリモア猟兵である村雨・ベルはにこりと微笑んだ。
「えーっとですね帝国旗艦『インペリウム』に転移しちゃいますので、ちゃちゃーっと可能な限り内部をボッコボコに破壊して、出会った敵戦力はギタンギタンをやっつけて、『解放軍』の援護をしてほしいのですよ~」
 わざと冗談交じりに話そうとし、これからの作戦への緊張感を紛らわそうとしているのかもしれない。
 しかしそれに続く言葉は今までとは空気が違ている事に皆は気付いた。
「ただし旗艦インペリウム内には『皇帝親衛隊』という精鋭がいるのが確認されています。
『皇帝親衛隊』は強敵なので、できるだけ戦わずに済ませられるとよいのですけど~」
 とはいえ突入する場所が場所である出会っても何もおかしくはない。
「万が一にも敵が敵がこちらの作戦を読んで、持てる最大戦力で待ち伏せなんかしてないかぎりセーフセーフですよ!」
 お前……今盛大なフラグ立てやがったな。
「皆さんなら出来ますヤレます頑張れます! 無事のご帰還お祈りしておきますね~」
 その胡散臭い笑顔に見送られ猟兵達は転送されていったのだ。

 そして場所は帝国旗艦インペリウム艦内。
「ほう……やはり性懲りも無くやって来たか猟兵共。待ちかねたぞ」
 転送された猟兵達の前に件(くだん)の話に出ていた強いプレッシャーを感じる人物が立っていた。
 フラグ回収早いなおい。
「我ら皇帝親衛隊……貴様らをここで返り討ちにしてくれる!」
 こうして戦端は開かれたのだった。


轟天
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
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第1章 ボス戦 『闇に堕ちたサイキッカー』

POW   :    3体のしもべ
自身が戦闘で瀕死になると【黒き四足獣と白き巨鳥、そして鋼の巨人】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
SPD   :    サイコスピア
【伸ばした腕】を向けた対象に、【サイキックエナジーで生み出した光の槍】でダメージを与える。命中率が高い。
WIZ   :    ラプラスの鏡
【対象の背後】から【サイキックエナジーで生み出した光の鏡】を放ち、【鏡の中に閉じ込めること】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠エルシー・ナインです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

アトシュ・スカーレット
絶対フラグ立ててるよな、あの人…!!
うぅ…全部ぶった斬ればいいんだけど、憂鬱だー…!!

【行動】
付与術・天災式を発動
剣と刀に業火と氷雪、腐敗の【呪詛】を付与
自身に雷の魔力を付与、反射速度を無理矢理上げる

【2回攻撃】で手数を稼ぎつつ、【属性攻撃】で【鎧砕き】を狙う

回避は強引に上げた反射速度を生かして【残像】が見える速度で回避行動をする




 帝国旗艦インペリウム艦内へと真っ先に転送されたアトシュ・スカーレット(銀目の放浪者・f00811)はいきなり強力なサイコスピアの洗礼を受け串刺しにされた……ように見えたがそれは残像。
 転送で送り出される寸前のあまりにあれな発言の数々に心のどこかでまさかと思っていたのが功を奏したのかもしれない。

(「絶対フラグ立ててるよな、あの人…!!」)
 残像が消えたすぐ横でアトシュは奇襲をしてきた主……情報通りならばまさかの皇帝親衛隊の一人であろうサイキッカーを注意深く観察する。
 アトシュの実力を持ってしても一筋縄ではいかないであろう敵のプレッシャーにすぅと一息吸い込むと一気に力ある言葉を紡ぐ。

「我が身に宿れ、灼熱の業火、全てを凍てつかせる氷雪、天駆ける雷!天災の力、ここにあり!」

 付与術・天災式(エンチャント・カタストローフェ)の詠唱はギリギリ間に合った。
 雷の魔力で無理やり引き上げられた反射速度がなければサイキッカーの次なる攻撃には対処できなかったかもしれない。
 次々と床に突き刺さるサイコスピアを避けながらも隙を伺うアトシュ。

 回避のためにその間合いが少し広がった所でサイキッカーが輝く掌を床へと押し付ける。
「3つのしもべよ、出でよ!」
 水に濡れながら鋼の巨人が、怪鳥のごとき白き巨鳥が空を飛び、黒き四足獣が地を駆け現れる。
 思わぬ敵の増援に愛刀と愛剣であるJoyeuseと村雨を近接戦用に変形させると目の前で十字に構え気合を入れ直す。
「うぅ…全部ぶった斬ればいいんだけど、憂鬱だー…!!」
 口ではそう言っているが次の瞬間、鋼の巨人が炎と氷雪が宿った二刀により十文字に斬られその分厚い装甲を砕かれ崩れ落ちた。

「さーて、次にオレにぶった斬られたいのはどいつだぜ?」
 アトシュが肩に剣をトントンと乗せながら、普段見せる事の無い冷酷な笑みを不意の襲撃者へと向けるのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ボーリャ・コータス
フラグって立てすぎると自重で折れるって聞いたんだけど……まだフラグの本数足りなかったのかしら。
どのみちみんな殲滅するのに変わりはないし、はやく終わらせて帰って炬燵でのんびりしましょうか。

できるだけ大勢を巻き込めるような位置やタイミングを意識して紫電疾駆で攻撃します。
属性攻撃15、全力魔法15、高速詠唱10で火力を盛って
第六感10、世界知識9、学習力4で相手の弱点や効率的な攻撃を探って
呪詛3、2回攻撃3でダメ押しの追撃、
あと祈り2で大成功を祈っておきましょうか。

あなたたちも皇帝も、きっちり過去に送り返してあげるわ。
わたしたちもいつかそっちに行くから、先に行って待ってなさい




 転送された瞬間の待ち伏せにボーリャ・コータス(ミレナリィドールのシンフォニア・f02027)はやれやれと言った表情で真横へと駆ける。
(「フラグって立てすぎると自重で折れるって聞いたんだけど……まだフラグの本数足りなかったのかしら」)
 などと考える余裕があるあたりこのような状況には慣れているようだ。
 
 帝国旗艦インペリウム艦内といってもここはまだまだ重要施設とはいえないブロックかもしれない。
 調度品などの有無などからボーリャは知りうる知識でそれを判別する。
 サイキッカーは一人だけ。
 だがそれは一般兵が邪魔になるからとわざと遠のけてあるのだろう。
 今はそれら全てと戦わずにすむ幸運に祈るしかない。
 だが……目の前にいる敵は倒さねばならない、それが今か後かの差なだけなのだから。
「やれっ三つのしもべ!」
 敵サイキッカーの命に従い白き巨鳥がボーリャに襲い掛かるが、まずいと直感的に察して転がったのが功を奏し爪による奇襲は回避することが出来た、だが旋回されてまた来られてはいつまでも幸運は続かない。
 慌てて床に転がりながらも懐に直してある触媒たるフロギストンクリスタルを撒き散らす。
「少し環境変数を変えて……プログラムコード改変、アクセス!」
 高速で詠唱されるプログラムが展開され持てる力を全力で一気に解き放った。
 触媒の蛇からも放たれる紫電が走り天井近くで旋回をしていた白き巨鳥を一気に飲み込んだ。
 ユーベルコード『紫電疾駆(シデンシック)』
 その威力の前に白き巨鳥は消し炭のように落下、そのうえ天井の電気回路などにも大きな打撃を与える事に成功した。

 衣装についた埃を払いながら立ち上がるボーリャ。
「あなたたちも皇帝も、きっちり過去に送り返してあげるわ。わたしたちもいつかそっちに行くから、先に行って待ってなさい」
 そう微笑んでウィンクまでしてみせるのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ハル・パイアー
「ははは、面白いジョークだ。情報漏洩疑惑で彼女を懲罰に掛けるべきでは?……さて、そんな児戯もここを切り抜けてからだな。」

小官は任務を続行。敵性存在の排除を開始します。
《インビジブル・メン》起動。
[ダッシュ][忍び足]で瞬時にその場から離脱し、自身の位置を隠蔽し[隠密]。
ある程度位置を取った後不意打ちの布石として、
敢えて姿を現しての[クイックドロウ][誘導弾]熱線射撃。これを行った後、再度UCで透明化。
敵の周囲を回りながらその行動を2度繰り返し、3度目で接近戦に切り替え。
熱線射撃後の透化後すぐ[忍び足][ダッシュ]で接近し、敵に[早業]斬撃と[零距離射撃]の[2回攻撃]を仕掛けます。


月宮・ユイ
アドリブ・絡み協力歓迎
心の芯が折れぬ限りご自由に>PL

流石にここまでくると行動が読まれてくるのかしら
相手が迎撃準備を整えているのなら、油断せず気を引き締めていきましょ
▼武装
星剣:連結剣、兵装・倉庫:暗器、ナイフ

こちらも”早業”のように戦闘態勢をとれるよう”覚悟”しておく
連結剣(薙ぎや”衝撃波”込めた”範囲攻撃”も)と暗器類の”投擲、グラップル”込みの格闘で中~近距離戦闘を予定
”第六感”も併用し、相手の技の予兆に警戒、
戦闘では【根源識】にて動きを”見切り、情報収集。学習力を基に戦闘知識”・経験を蓄積。”カウンター”も狙う
しもべ召喚には【縛鎖】で対応し、可能なら封じ、ないし弱体化できないか試みる




 帝国旗艦インペリウム艦内に突入直後待ち伏せを受けるかもしれない……などとフラフめいたことを聞かされていたせいか転送後突然の奇襲にも動じる事はない。
 などと後付で言えばそれっぽく聞こえることだろう。
 不意打ちに対する心の構えがきちんと出来ていた月宮・ユイ(死ヲ喰ラウモノ・f02933)は転送され地面に足が付くわずか数瞬の間に黒き四足獣が襲い掛かり噛み付いてきた牙を、咄嗟にコアより放出した星剣にて流しきり踏ん張る事ができた。
 心構えが出来ていなければ今頃はいきなりの損耗に撤退も考慮しなければならなかったかもしれない。
 正面に見えるサイキッカーと後ろに回りこんだ黒き四足獣に挟まれた状態では話にならないと立ち位置を変えるべく横へと駆ける。
 サイキッカーからの追撃が無かった事が不思議だったのだが答えはとてもシンプルなものであった。
 幸運な事に今このタイミングでここに転送されたのは一人だけでは無かったのだ。

 ぶつかり合うサイコスピアとプラズマ式サーマル(高熱)ブレードが文字通り火花を散らし矮躯の少年がバックステップで間合いを取ると圧縮重粒子放射器を牽制代わりに撃ち込んで追撃を封じる。

「ははは、予想通りの待ち伏せを受けるなど面白いジョークだ。情報漏洩疑惑で彼女を懲罰に掛けるべきでは?……さて、そんな児戯もここを切り抜けてからだな。」
 不意打ちを受けてなお余裕を見せるハル・パイアー(スペースノイドのブラスターガンナー・f00443)の姿が見る見るうちに背景に溶け込み姿を消してしまう。
 UCインビジブル・メンによって透明になった彼は柱の影に一度身を隠すとタイミングを計り息を整える。

 サイキッカーは姿が見えなくなったハルを一旦捨て置き、三つのしもべを嗾けているユイへと追い討ちしようとサイコスピアを投げようとした……が、その時何も無かった空間からハルが姿を現し誘導弾を撃ち込んでくる。
 慌てて『ラプラスの鏡』を作り出しその銃弾を防ぐも、サイコスピアを放とうとした時点でハルの姿はまた透明になり消えていた。

 一方のユイは根源識(ラプラス)にて周りのあらゆる情報から未来を演算予測ししもべよりの再三の牙と爪による攻撃をかわしつつ最適解を求めて思考を走らせる。
 一手二手三手……エラー、リトライ一手二手三手……見えた。
 
「永久の縛りを……」
 ユイがしもべの爪を回避するとほぼ同じタイミングで虚空より現れた金銀黒の鎖が四足獣を縛り上げ身動きを封じる。
「獣は鎖で縛られているぐらいがお似合いなのよ!」
 そう言いながらサイキッカーへと一直線に駆け出すユイ。

 消えては現れを繰り返すハルの執拗な攻撃に苛立つサイキッカーへと3度目の誘導弾を放ったハルはここでここで本気の攻めに転じる。
 先ほどまではここで距離を取り一定時間後に射撃の繰り返しだったのだが、今回は姿を消すと同時に足音を消しつつ間合いをつめるべく全力疾走。
 最小の動きでプラズマ式サーマル(高熱)ブレードを喉笛に突きつけ……それは首だけを傾けられ避けられる。
 だがハルの伸びきった突きはそこで終わりではない。
 そのまま刃を払いで頚動脈を狙っての斬撃に繋げるがこれも紙一重のバックステップで避けられた。

 ただ守勢に回るサイキッカーではない、ラプラスの鏡でそれ以上の連撃を封じるとハルに向かって強力なサイコスピアを全力で投擲。
 これには次の体勢を考える余地もなく倒れるのを承知で身体をひねり回避するハルの脇腹を皮一枚傷つけながら貫通……それは何と間合いを詰めるユイへと一気に迫る。
 驚愕に驚くユイ……不意打ちに倒れてしまうのか?
 だがそれは全てが演技、根源識(ラプラス)によって識っている未来。
 スライディングしながら頭上を通過するサイコスピアを見送ると後ろを振り返る事無く持てる暗器を全て投擲した。
 
 サイキッカーにとっては計算外の連続であった。
 姿を現した男を狙うと見せかけ後ろより駆けつける女をサイコスピアで穿ち殺すことで隙が出来た男も悠々と嬲り殺しにする。
 そのはずだったサイコスピアは2人によけられあろうことか鎖で縛られる自らのしもべである四足獣を貫き消滅させてしまっていたのだ。

 咄嗟のショックに対応できずユイの暗器が腹に刺さり、しかも足元から連続でハルから撃ちだされた重粒子がラプラスの鏡の防御を打ち破りその身を焦がす。

「貴様ら、貴様ら、貴様らぁぁぁぁぁっ!!」
 サイキッカーの怨嗟の叫びが辺りに響き渡るのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

テラ・ウィンディア
まぁそうだよな
これ程の場所だ
そして戦争中だ
なら…こうして対策を立てて迎え撃つのは正しい
おれだってそうする

だが…それでも尚そいつを粉砕してこその竜騎士だよなっ!

皇帝が信を置いて此処に居るんだ
全霊を以て挑ませて貰うぞ!

属性攻撃
炎を剣槍脚に付与

空中戦で空を飛び回りながらの猛攻から地面へと降り立てば剣と槍を駆使して串刺しも交えての猛攻

サイキッカーなら空中戦にも移行するだろうからそのまま見切りと第六感と戦闘知識で動きの分析から更に見切りと直感を生かしての回避

制空権を取れば容赦なく地面へと叩き付ける勢いでメテオブラスト!
おれの一撃は戦艦も粉砕するぞ?

更に踏み付けを付与してダメージを拡大させる!




 サイキッカーの昂ぶる声が轟く中、転送されてきたテラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)はすでに臨戦態勢で臨んでいる。
 だからこそ目の前で拘束されていた黒い四足獣がサイコスピアで貫かれ消滅するのを目の当たりにしても動じないですんでいた。
(「まぁそうだよな、これ程の場所だ、そして戦争中だ」)
 集中をし剣や槍そして脚へと炎の魔力が満ちていく。
(「なら…こうして対策を立てて迎え撃つのは正しい。おれだってそうする」)
 貫通してきたサイコスピアを紙一重で避けながらテラはその身体を躍らせ一気に正面へと駆ける。
 さらに追い討ちで放たれたサイコスピアが進行方向の足元に炸裂、テラの小さな身体はその直前宙を舞いそして……。

「だが…それでも尚そいつを粉砕してこその竜騎士だよなっ!」
 纏う炎を噴出して空中を駆けジグザグな軌道で一気に間合いを詰めるとサイキッカーへと炎の剣を叩きつける。
 ラプラスの鏡でそれを防いだサイキッカーに短めに持っていた槍を一気に突きつけ腹を狙うがこれはサイキック能力で空中へと逃げられてしまう。
 
(「皇帝が信を置いて此処に居るんだ」)
「全霊を以て挑ませて貰うぞ!」
 着地から膝を曲げ身体のバネを目一杯貯めると武具の魔力を全て脚へ魔力供給しその纏う炎が極大になる。
 ドンと地響き炎を噴出し勢い良く真上に飛び出すとその速度はサイキッカーを超え追い抜いた。
 通過するまでの再三のサイコスピアと鏡を直感でギリギリ避けきらなければこの時点で負けていたかもしれない。

「てっぺん……取ったぞぉぉぉ!」
 サイキッカーの頭上を取ったテラは瞬時に片足を頭上に上げると同時に急降下。
「星よ…世界よ…流星の力を我が身に宿せ…!今こそ我が身、一筋の流星とならん…メテオ・ブラスト…受けろぉ!!!」
「ちっ小娘めぇ!」
 超重力を纏った必殺の踵落としがラプラスの鏡を叩き割りそのままサイキッカーの肩を砕きながら地面まで二人を一気に叩きつけた。

 煙の中で倒れた人影にさらに追い討ちの踏み付けがメキリと嫌な音を立てる。

「おれの一撃は戦艦も粉砕するぞ?」
 フフンと偉そうに腕を組むテラは今……最高に燃えていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

シェラフィール・ディー
アドリブ歓迎
三姉妹連携2

「その鏡、やらせはしません」

お嬢様の一撃を盾へ直走ります
無論、このまま無事にとは思っておりません。ええ。油断は御座いませんので――

【刻印呪眼:狂瀾庭園】
瞳が呪詛を含んだ桜色に煌めけば、誘蛾の如く触手が影より湧き出る事でしょう
…壁の面積が増えるのは良い事です
悍ましくもうぞめく肉壁は、しかし
「その光は届きません――」
鏡へと閉じ込める恐るべきUC。その犠牲になって頂きます
……あるいは、我が身さえも

「あとはお願い致します。アルエット」


アルエット・ブラン
アドリブ歓迎
三姉妹連携

「ん、出待ちされてたね…でも大丈夫…」
『ま、私達四人にかかればね?』
平行世界の私を呼ぶね?
背中合わせで、登場…おねーちゃん達も居るし大丈夫
この世界は、みんなで…守るんだ

『それじゃ!行くわよわたし!』
「ん、行こうね…私…」
褐色、白レオタで金髪赤目のもう一人の私と連携
おねーちゃん達は隙を作ってくれるから、アレやるね
出来る限り《目立たない》よう、敵を中心に動くんだ…
今回は、最初から外套無しの…本気、だよ…
【アレニエの血】で相手に見えないように、《フェイント》で括りつけて…

「ん、終わり…」
『終わりね』
首に巻き付けて、前後から二人で引くね
《暗殺・騙し打ち》な二人の攻撃…どう?


アリア・ティアラリード
三姉妹連携

「ここは私に…お姉ちゃんに任せてっ!」

既に戦闘は始まっており、目の前には敵UCで
生み出された3体の下僕がボスとの間に立ち塞がって…
でも、シェフィちゃんとアルエットちゃんを
背後でイヤらしい笑みを浮かべる彼の所に送り届けるため…
だから…出し惜しみなんてなしです!

【先制攻撃】からの【力溜め・範囲攻撃・鎧砕き・2回攻撃・怪力(32)】
フォース…お姉ちゃん力の昂まりと共に凄まじく輝き膨張する
フォースセイバー『ニュークIV』
全力で繰り出すのは奥義《騎姫光剣:極大》!

「…――マキシマイズ・クエーサー・ブロウ!!」

輝く剣閃と共に凄まじい【衝撃波】!
もうお姉ちゃんポイント倍点!V字回復間違いなしですっ




「ギャアアアアアアッ」
 3姉妹が転送される寸前、サイキッカーの絶叫が響き渡っていた。
 その声のする飛び散った瓦礫の中から巨大な影が立ち上がる。
「な……何でしょうか今の声は?」
 突然の声にシェラフィール・ディー(オニキスロード・f03454)が眼鏡の位置を直しながらも驚きを隠せない。
 その後ろから影から溶け出してきたかのように背中合わせの色違いの双子(に見える少女)が現れる。
 アルエット・ブラン(ゆりかごの月・f03968)が鏡写しの自分を呼び出し
姉達の前にゆっくりと歩き始める。
「ん、出待ちされてたね…でも大丈夫…」
『ま、私達四人にかかればね?』
 そうして身を隠していた外套を脱ぎ捨てた。

 直前の死闘にて瀕死ともいえる打撃を受けたサイキッカーの叫びが、先ほど全滅させたはずの『三つのしもべ』を再び呼び出させていた。
 もちろん連続でこれほどの大技を使ってしまった消耗は隠せるはずも無く砕けた肩を手で押さえながら肩で息をするほどに弱ってしまっている。
 だがそれでも皇帝親衛隊に名を連ねるサイキッカーの力はまだまだ侮れない。
 油断一つで全てがひっくり返る危険性を常に孕んでいるのだ。

 サイキッカーとの間に立ち塞がる3つのしもべ。
『黒き四足獣』『白き巨鳥』『鋼の巨人』
 これらを越えなければ勝利はありえないのである。
 しかも再召喚されたばかりでその力は万全そのもの……消耗戦を予感させる空気に緊張がその場に流れた。

「ここは私に…お姉ちゃんに任せてっ!」
 3姉妹の長姉たるアリア・ティアラリード(エトワールシュバリエ・f04271)が可愛い妹達を先に進める為に先鋒を買って出る。
(お姉ちゃんもたまにはかっこいい所を見せておかないとそろそろ威厳が低空飛行しすぎてまずいところまで来ているのだ……たぶん)
 幸いまだ出現したばかりで気を高めるだけの時間はギリギリありそうなのはそれまで戦ってきた他の猟兵に感謝すべきかもしれない。

 威力重視のフォースセイバー『ニュークIV』(すぐに壊れるのですでに4本目だ)を脇構えに構えると気を練り始める。
 胸の奥で小さな光が芽生えそれが全身を駆け巡り……螺旋を描くように全てが収束しそれらが刃へと纏わりついていく。
「はっ!!」
 アリアの気合の声と共に踏ん張っていた金属製の床に脚がずぶりとめり込む。
 高まるフォースの吸った巨大な光の槌のような光剣は凄まじい輝きを放ちつつ巨大に膨張。
 それは今まさに爆発寸前の小型ビッグバンともいえる光景だたのかもしれない。

「奴らを止めろ三つのしもべ!」
 サイキッカーの命を受け最前列にいるアリアに襲い掛かるしもべ達……その牙が爪が拳がアリアにとどく寸前……
……大爆発が起こった。

「…――マキシマイズ・クエーサー・ブロウ!!」

 アリアの全フォースを注ぎ込んだフォースセイバーがその怪力で一気に前へと一閃されると一帯を輝きに包み込む光、衝撃、旋風、爆発、そして静寂……嵐のような光の奔流が全ての視界を奪ってしまった。

 ……カランと音をたて周囲の柱もいくつか消し飛んだその何も無くなった空間にはもはや3つのしもべの姿はこの世のどこにも残されていない。

 アリアの愛剣フォースセイバー『ニュークIV』もその生を終え刃どころか柄までもが砕け散り掌から零れ落ちていく。
「……も、もうお姉ちゃんポイント……倍点! ぶっV字回復……間違いなしですっ……」
 力を出し切ったアリアが笑顔のまま前のめりに地面へと倒れこむ。

「お……お嬢様にしては上出来です こほん」
 シェラフィールが倒れこんだ異母姉の横を駆け抜けサイキッカへと間合いを詰めていく。
 ここで決めなければ何のためにアリアが道を作ってくれたというのか。

「くっ……まさか一撃で全滅……だと?」
 サイキッカーに驚愕の表情が現れる3つのしもべはよほどのことが無ければ早々遅れをとるような存在ではない。
 だがそれを放った剣士は倒れ近づいてくるのは子供のような少女が一人。
 ならばと残されたサイキックを駆使しラプラスの鏡をいくつも作り出しシェラフィールへとその全てを向けた。

「その鏡、やらせはしません」
 シェラフィールの眼鏡の奥の瞳が呪詛を含んだ桜色へと変貌していく。
「贄刻印、限定解放……顕れ従え、不浄の混沌!」
 それは邪悪なる力を呼び起こす不浄の契約そして召喚、蛾の如く触手が影より湧き出るとそれらは幾枚かの鏡を飲み込もうと突き進む。

 双方がぶつかり合いそして触手や肉の壁が徐々にラプラスの鏡の中へと吸い込まれていってしまう。
 負けじとシェラフィールは次々と淫虐卿の十二本の指と恍惚侯の八本の舌を呼び出し続けるが出力の差なのか次第にそれらも鏡の中へと飲み込まれ、y術に集中しているシェラフィールにもその毒牙が迫る。
「女……我がラプラスの鏡に対するにはまだ未熟だったようだな」
 そう嘲り笑うサイキッカーに対し、スカートの裾を摘みにっこりと微笑み返すシェラフィール。
 そして鏡へとその姿が飲み込まれていきながら頼れる妹へと届かない言葉を送っていた。

「あとはお願い致します。アルエット」

 そして床に靴を一足残しその姿は消えてしまった。
「ふははは、余裕でも見せたつもりか女ぁぁぁっ!」
 ぜぇぜぇと息を荒げるサイキッカーは倒れるアリアと鏡へと閉じ込めたシェラフィールを見比べ……ようやく違和感に気付いた。

(「あと……一人いなかったか?」)
 刹那視界の両隅に現れる黒と白のレオタード。
 そして首に広がる違和感、それは痛み。
 血のように紅く、目に見えぬほどに細い糸がいつのまにか首に巻きつきじわじわと締め上げていく。
 その両端を持つのは黒いレオタードに白い肌のアルエット、さらにもう片方を持つのは白いレオタードに褐色肌のもう一人のアルエット。
 二人はまるで鏡写しの鏡像のように息を合わせ流れるような仕草で弦を引く。
 
「ん、終わり…」
『終わりね』

 二人が斬糸に少し力を入れただけで……ゴロリと床に落ちる首、そして残された胴体から吹き出る血の雨。
 皇帝親衛隊のサイキッカーは何も抵抗できぬままにその生涯を終えた。

 それと同時に鏡の中から粘液塗れのシェラフィールの姿が現れ全身ぐっしょりと濡れ鼠になってしまっている。
 一緒に閉じ込められたのが淫虐卿の十二本の指と恍惚侯の八本の舌だったが短時間なのでこの程度で済んだともとれる。

 3人は手をパチンと叩き合い勝利を祝った……皆の力あっての勝利なのだ。
 そのまま3人は帰還……
「していってどうするんですか! お姉ちゃんのお姉ちゃんの一撃あってこその勝利だとは思いませんか二人共!」
 死んだかのように倒れていたアリアが元気に起き上がる。
 おそらくわざと倒れていて後で助け起こしてもらおうとか不埒な事考えていた可能性が120%ぐらいあったかもしれませんがきっと気のせいです。

「はいはい お嬢様たまには役にたってましたよ」
「アリアお姉ちゃん……かっこ、よかった……」
『まあ、今日ぐらいちょびっと褒めてあげないとね♪』
 3人がそれを見て笑い合う。
「お……お姉ちゃん、4本目のニュークIVまで犠牲にしたのにあんまりです ぷんぷん!」
 
 こうして親衛隊を撃破した猟兵達は帰路へと着くのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月19日


挿絵イラスト