アルカディア争奪戦㉔〜其の星、決して刻まれることなかれ
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「お疲れのところ申し訳ないですが……急ぎ、ブルーアルカディアへ再度出撃願います。
緊急度の高い敵の出現が予知されました」
終夜・日明(終わりの夜明けの先導者・f28722)がそう言ってグリモアの入った端末からモニターへと映像を移す。
映像に姿が映されているのは、謎の生命体が生まれる瞬間。
天帝騎士団と思われる騎士たちが尻尾の針を刺されたかと思いきや――たちまちに肉体が膨張し、卵が割れるかのように同じ生命体が次々と生まれ、その場を覆い尽くすあまりにもおぞましい光景だった。
「アックス&ウィザーズでも確認された|『巡礼者』《ピルグリム》と呼ばれる生命体がブルーアルカディアでも確認されました。
アルカディアの玉座付近に存在する"ピルグリムネスト"と呼ばれる地帯に奴らは生息し、オブリビオンだろうが何だろうが卵を植え付けて次々に繁殖していっています。
既に『天帝』冬のアスタルシャが派遣させた天帝騎士団全てを喰らい、元々の規模の大凡数十倍に膨れ上がっている状態です。
このまま奴らの繁殖を許せば、アルカディアの玉座にたどり着く以前の問題になることは間違いありません」
ピルグリムの卵を産み付けられた者は確実に苗床とされ、死に至る。
しかも何と厄介なことに、卵を産み付けられた者が強ければ強い程、その成長速度は加速する。
このまま奴らの繁殖を許せば、カタストロフが訪れずともブルーアルカディアの全生命が死に至る未来も十二分に有り得る。
「故に、このピルグリムの殲滅に急ぎ向かって頂きたいのです。決して、一匹たりとて逃してはいけません。
一人でも逃がせばそれだけで何十、何百と規模が膨れ上がっていく。
ここで絶滅させなければ、例えこのアルカディア争奪戦を終わらせてもこの世界に未来はないのです。
……それだけは、何としてでも阻止しなくてはなりません」
警戒するべきは尻尾と頭にある産卵管。
これを一度でも刺されれば星の刻印が浮かび上がる――それはすなわち、卵を産み付けられ苗床と化した証。
産み付けられれば、例え猟兵諸君といえども生きて帰ることが叶わなくなってしまうのだ。
求められる結果は文字通りの「殲滅」の二文字のみ。広範囲攻撃を逃げ切った個体が一匹でも残っても負けと同義。
意思疎通も叶わぬ文字通りの"化け物"故に、手加減する必要も同情の余地もない。
猟兵たちよ、疾くピルグリムネストへ向かわれたし。
ブルーアルカディアの全生命は、諸君の双肩にかかっていると言っても過言ではないのだ――!
御巫咲絢
意思疎通不可!致死率120%!故に容赦の必要性isゼロ!!
つまりは清々しいレベルで広範囲殲滅するという爽快ムーブも可能ということと同義である(?)!
どうもお世話になっておりますMSの|御巫咲絢《みかなぎさーや》です。
シナリオ閲覧ありがとうございます!御巫のシナリオが初めての方はお手数ですがMSページもご一読くださいますと非常に助かります。
過去作からのゲストの中でも特にとんでもねーレベルでやべー奴とかどうとか伺っております(御巫は過去作は友人がプレイしているのを見ていたぐらいなので、本当にそれぐらいの知識しかないです)。
というワケでピルグリムネストごとピルグリムの群れを跡形もなく消し去ってください、それがブルーアルカディアの全生命を護ることに繋がります!
●シナリオについて
当シナリオは『戦争シナリオ』です。1章で完結する特殊なシナリオとなります。
当シナリオには以下のプレイングボーナスが存在しています。
●プレイングボーナス
ピルグリムを一匹たりとも逃さない。/ピルグリムの産卵管攻撃に対処する。
●ピルグリムについて
ピルグリムの尻尾の針(とユーベルコードにある頭の針)は産卵管で、刺さると星型の痣と同時に卵を産み付けられます。
助かる方法は今のところありません。つまり致死率100%です。
ただし刺す動きは素早くありませんので、刺さりそうになったら必ず他の猟兵がそれを察知して避けさせてくれます。
ですが、その場合刺されそうになった本人のやろうとしていた行動は失敗になりますのでご注意ください。
●プレイングについて
承認と同時に受付開始、クリアに必要な🔵の数に達したら即締め切ります。
頂いたプレイングはは『4名様』まで『確実にご案内致します』が、
完結最優先の為、いつも以上に『全員採用のお約束はできません』。
また『執筆は先着順ではなく、プレイング内容と判定結果からMSが書きやすいと思ったものを採用』とさせて頂きます。
以上をご留意頂いた上でプレイングをご投函頂きますようお願い致します。
長くなりましたがアルカディア争奪戦もあと少しなのでお互い頑張っていきましょう!
皆様のプレイングをお待ち致しております!
第1章 集団戦
『ピルグリムの群れ』
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POW : ピルグリムシザー
【右腕のハサミ 】が命中した対象を切断する。
SPD : 産卵管刺し
命中した【頭部から伸びる産卵管 】の【先端】が【無数の棘が生えた状態】に変形し、対象に突き刺さって抜けなくなる。
WIZ : ピルグリムテイル
【尻尾 】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
イラスト:はましん
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
アイン・セラフィナイト
◎
うわぁ……うじゃうじゃ……。
ネズミ駆除とかG駆除とか……いや、あっちの方がまだ良心的だね。
とにかく尻尾だけは回避しないと。『神羅の鴉羽』で空中戦だ。
こういうのは広域魔法で殲滅するのに限るよね。
UC発動、白炎の大嵐を形成してピルグリムたちを『全力魔法・蹂躙』するよ。
熱量を奪って凍りつかせる。大嵐から逃げようとした個体も逃さないよ。
『境界術式』展開! 魔力溜めは十分、リミッター解除!
中空に浮遊する魔導書の束から、全属性の魔弾の豪雨を射出!
逃げようとする個体含めて属性攻撃・範囲攻撃だ!
尻尾の攻撃は空を飛びながら第六感・見切り・早業で回避していくよ。
……うん、夢に出そう。
●
「うわぁ……うじゃうじゃ……」
アイン・セラフィナイト(|全智の蒐集者《アカシック・レコード》・f15171)はその光景に引いた。
まるでネズミ駆除とか、イニシャルGで始まる決して名前を口にしてはいけないあの家庭の禍々しい黒い宝石の駆除等を思い浮かべ……
「……いや、あっちの方がまだ良心的だね、うん」
ネズミやあのイニシャル(以下略)は他者に寄生することはない、と考えると確かにまだ可愛い方だが、それはそれで感覚が麻痺しそうでもない。
と、それはさて置き地上で尻尾の産卵管を避けながら戦うのは精霊術士である自らの身体能力を鑑みるならば避けるべきだろう。
背に魔力を集中させ、神羅の鴉羽を身に纏ってアインは空高く飛翔し、詠唱を開始する。
「"舞い踊れ氷炎、静かなる鬨を上げ、囂々たる宴に楔を打て”――!」
詠唱に呼応し姿を現すは、四大元素より生み出されし精霊――そのうちの二柱。
イフリートの灼熱の息吹と、ウンディーネの清浄なる凍てつく波濤が混ざり合い白炎となり、戦場全てを大嵐に包み込む!
相反する属性によって紡がれる|【天壌を凍て焦がせ、比翼の魔よ】《アブソリュート・デュオ》は、ピルグリムの群れから熱量を奪い取り、その肉体を凍らせる。
四大元素の精霊を同時に呼び出す精霊術は魔力の消費も当然他より著しい。
しかしアインの持ち得る元々の魔力総量、そして奪った熱量を変換することによる魔力供給、
現在場にいるピルグリムの群れの総数を踏まえればノーコストどころか魔力のお釣りがくる程。
逆に言えば、それほどまでに既に繁殖してしまっているということでもある。
賢いアインは魔力変換した熱量から自然とその恐るべき総数と危険性を導き出し、尚の事殲滅しなければならないと確信した。
白炎の大嵐に蹂躙されたピルグリムたちは最早アインにその尻尾を伸ばすこともままならず、畳み掛けるならまさに今のうちだ。
「リミッター解除、『境界術式』展開!」
魔力を解き放ち、自らの作り上げた境界”叡智ノ書架"より呼び寄せられるは数多の魔術を内包した魔書――その数にして2380冊。
それらから一斉に放たれる全属性の魔弾が、熱量を奪われ動きを封じられたピルグリムの一匹一匹を正確に穿つ。
逃げようとする個体がいれど、凍てついた身体をロクに動かせられるハズもなく。
白炎が嵐の如く巻き上がった後、魔弾のスコールによりピルグリムの群れが薙ぎ払われる、正しく"蹂躙"という二文字が相応しい光景が眼前に広がっていった。
「……うん。夢に出そう」
それはそれとして本当にめちゃくちゃうじゃうじゃいたものだから嫌でも脳裏に焼き付いてしまったアインであった。
眠りが深ければ夢は見ないので安眠対策を取ることをお勧めしておきましょう。
ほら、アロマ炊いたりとか、氷枕とか使って頭を冷やして寝たりとかね。
大成功
🔵🔵🔵
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
また危険な生物ですねぇ。
何とか駆除しましょう。
『FAS』を使用し飛行、『FMS』のバリアで周囲を覆い、接触を防ぎますねぇ。
更に『FES』による『風の結界』を展開、『FGS』の重力結界と重ね接近自体を阻害、【鋏】による切断も『触れられる距離』までの接近を防げば対応出来ますぅ。
緊急時は『FIS』の転移による回避で。
そして【乳霹宙】を発動、『周囲Lv×50m』の広域へ『乳白色の雷』を放射しましょう。
『雷撃』と『雷球による継続ダメージ』に加え『拘束』も行えますから、動きを止めた上で『FRS』『FSS』の[砲撃]と『FBS』の斬撃、『FDS』の[爆撃]で[追撃]し仕留めますねぇ。
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「また危険な生物ですねぇ……何とか駆除しましょう」
夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は素早く祭器『|フローティング《F》|エアロフォイル《A》|システム《S》』を起動し、三対の翼を以て舞い上がる。
さらに『|フローティング《F》|ミラーコート《M》|システム《S》』で周囲にバリアを展開した上、『|フローティング《F》|エレメンタル《E》|システム《S》』による風属性の結界、『|フローティング《F》|グラビトン《G》|システム《S》』で重力結界と二重、三重の徹底した防壁を構築。
ピルグリムの群れが彼女に近づこうとした時点で重圧に阻まれ、風で追い返される光景が広がる。
この三重の結界はは正しくるこるを不可侵の聖域と見立てて経った、豊饒の使徒の要塞と例えられるだろう。
さらに念には念を入れて『|フローティング《F》|インタディクト《I》|システム《S》』でいつでも緊急避難ができるようにしておけば、
まずピルグリムの攻撃を受けることはないと言って良い。
歴戦の猟兵である彼女らしい余念のなさで安置を成立させた後、迅速にピルグリムを殲滅すべくユーベルコードを発動する!
「"大いなる豊饒の女神の象徴せし欠片、その裁きの御印をここに"――」
手を組み、祈り紡がれる祝詞。
刹那、ピルグリムの群れへと白雷が落ち、雷の球体に次々と閉じ込めていくではないか。
ユーベルコード【|豊乳女神《チチガミサマ》の加護・|乳霹宙《シロキイカヅチのソラ》】はるこるの周囲、距離にして6500mもの範囲内全てを覆う
乳白色の雷にて敵を拘束し、その能力を封じつつ継続ダメージを与える豊饒の女神の権能が一つ。
体型面への反動を代償として許容することでより威力を高めることもできる諸刃のような使い方も可能な強力なユーベルコードだ。
これによりピルグリムの群れを一気に捉え弱らせることに成功したが、当然これだけで殲滅できるなら苦労はしない。
るこるは次に祭器『|フローティング《F》|レイ《R》|システム《S》』『|フローティング《F》|シールド《S》|システム《S》』で雷球ごとピルグリムを撃ち抜き、
『|フローティング《F》|ブレイド《B》|システム《S》』で斬り伏せる。
雷球の中で継続的にダメージを与えられ、弱まったピルグリムはとどめを刺されることで雷に完全に焼き焦がされて灰となる。
とはいえ一体一体全員が同じ身体能力や体力というワケではなく、中には受けてもまだ動き、何とか逃げ延びようとする個体もいた。
だが、それもすべてるこるの想定内。
上空から祭器『|フローティング《F》|デトネイト《D》|システム《S》』にて広範囲爆撃を行うことで、ピルグリムの群れを確実に灰燼へと変えていく。
万一身体を斬り捨てられても息があるピルグリムがいたとしても、ここまでされて死なないハズはないだろう。
「(普通のオブリビオン相手なら過剰とも言えるかもしれませんが、相手は繁殖力の高い危険な生命体ですからね……)」
そう、これが普通のオブリビオンであればただの死体蹴りになろう。
だが、万一生きていて近づいた仲間に産卵管を突き刺されるなんてこともあってはならない。
故に、一切の容赦を捨ててるこるはピルグリムの群れを殲滅し続けたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
ソニア・シルヴァーヌ
ピルグリム…何故でしょう、理屈で認識している以上に『必ず絶滅させねばならない』という感情を覚えます。
…ええ、一匹たりとも逃しません。鏖殺です。
波動砲の【範囲攻撃】にて前方のピルグリムを纏めて薙ぎ払っていきましょう。
生き残った少数の敵は、暗黒縛鎖・改を射出し【串刺し】に。
零理眼には死角を【偵察】させ、其方から襲ってくるピルグリムが居れば即座に伝えるよう命じておきます。
周辺の敵が全滅しましたらUC発動、【情報収集】を強化した天使を召喚。
周辺の生体反応をスキャンして貰い、以て隠れているピルグリムを炙り出します。
発見次第、同様に殲滅しに参りましょう。
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ソニア・シルヴァーヌ(玻璃の白百合ラスボス仕立て・f31357)は、奇妙な使命感にも似た感情に駆られていた。
「(何故でしょう……理屈で認識している以上に、『必ず絶滅させねばならない』という感情を覚えます)」
それは生命としての防衛本能によるものか、それとも。
だが、その激情にも似たそれに身を委ねない理由は、この場に置いて存在しない。
「……ええ、一匹たりとも逃しません。鏖殺です」
――刹那、前方にいるピルグリムの群れが破壊エネルギーの波動によって消滅する!
純粋な魔力を破壊の為のみに用いる108式の波動砲はピルグリムの群れを次々と蹂躙していく。
しかし、当然とんでもない数が存在するピルグリム、簡単に殲滅できれば苦労はしない。
他のピルグリムを盾にするかのように逃れていく数匹を見つけたソニアはその死角になる位置から空間より暗黒の鎖を撃てば、百舌鳥の速贄が如き光景が広がる。
「ヴァー、ヴァー!」
警鐘を鳴らすかのように鳴く使い魔の零理眼。
同時にこちらに産卵管を突き刺さんとするピルグリムが数匹、ソニアの後ろから飛びかかるが――当然、それらも全て串刺しだ。
「零理眼、死角にいるのはこれだけ?」
「ヴァー」
霊理眼が肯定するかのように鳴き、今のところ波は一段落したと判断。
驚異的な繁殖力を誇ることから、念には念を入れて完全にぴくりとも動かなくなるまで、串刺しにしたピルグリムに追加で鎖を突き立てる。
特に産卵管がついている頭部と尻尾はより徹底的に、波動砲で完全に跡形もなく消滅させる程に念を入れる。
そうして初めて、今この場にいるピルグリムを全滅させたと確信して良いだろうとソニアは考えていた。
それ程までに、このピルグリムという存在の危険性を本能的に感じ取っていたのだ。
万一の可能性を全て潰し終えてふぅ、と一息をつく。
「……さあ、"畏怖する心を知らぬ方々に、裁きを"下しましょうか」
下半身の肉塊から生み出される、白き翼の天使たち。
【亡びの神曲】(インカネーション・オブ・デビル)で呼び寄せる天使たちには、ソニアの持ち得る技能一つを極端に特化させて与えることができる。
呼び寄せられた9人の天使たちに与えたのはあらゆる情報を精査し収集する捜査力。
天使たちの目がスキャナーのように光り、魔力探知を以て生体反応を探る。
魔力が反応すれば、天使のスキャナーとなった目は魔力の刻印をその場に刻み、ソニアに知らせる。
ピルグリムの居所はこれで割れたも同然だ。
「ありがとう。さあ、殲滅しに参りましょう」
ピルグリムはきっと隠れることができていると思っているだろう。
ならばその隠れ家ごと消し去るまで。
波動砲による魔力の奔流と暗黒の縛鎖が再び、空中庭園に勢いよく雪崩込んだ。
大成功
🔵🔵🔵
国栖ヶ谷・鈴鹿
◎アドリブ連携OKです
あの産卵管が問題かぁ……じゃあ、まずはそこから始めようか!
ユーベルコヲド、厭穢欣浄パラダヰムシフト!
尻尾の産卵管を改変、管を根こそぎ奪いとる!
オーラ防御と結界術を展開、敵の接近を知らせる式神も同時に展開!
ユーベルコヲド完了まで、紅路夢と阿穹羅は自動射撃と援護射撃で迎撃、完了後は、ぼくもエネルギー充填したレーザー射撃の弾幕を張って殲滅に移るよ!
紅路夢の空中機動が取れれば阿穹羅の砲撃で殲滅して、生き残りに銃撃していけばいいかな!
最後の仕上げはユーベルコヲド、死体は分解、されないのはトドメに銃弾でトドメを刺して分解されるのを見届けて全滅を確認しよう。
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「あの産卵管が問題かぁ……じゃあ、まずはそこから始めようか!」
国栖ヶ谷・鈴鹿(命短し恋せよ|乙女《ハイカラさん》・f23254)が目をつけたのは、ピルグリムの産卵管。
大して素早くないが故に回避も容易いが、一度刺されば致死率100%の苗床化――一歩でも間違えれば死ぬという事実は、戦う上でのプレッシャーを悪い意味で強めてしまう。
猟兵は命の危険と隣合わせの存在とはいえ、生命体の生存本能からくる防衛機制というものはそれ程までに強い。
故に、まずはこの"刺されたものが必ず死に至る産卵管そのものを排除する”ことが先決だと考えたのだ。
結界術とオーラの防護膜、探知機能を備える式神を展開し、鈴鹿はユーベルコヲドを起動する。
「"ここはぼくの領域――さぁ、君の魂をあるべき姿へ”!」
ユーベルコヲド、|【厭穢欣浄パラダヰムシフト】《プレヰング・ヱデン》。
鈴鹿の持つハイカラさんの後光を戦場全体に拡散させることで、鈴鹿の思い描く"理想の世界"へと場を再構築する現実改変・固有結界型のユーベルコヲド。
これによってピルグリムの群れの産卵管全てを、その存在という根本からごっそりと奪い取るのが彼女の目論見だ。
とはいえ、後光が戦場に完全に浸透し切るまでは流石に時間が必要。故に防護結界にてピルグリムの攻撃を遮断する必要があった。
早速式神が鈴鹿にピルグリムの接近を知らせたと同時に、結界にピルグリムの頭部の管がぶつかる。
「紅路夢、阿穹羅、迎撃!」
そんなピルグリムの群れを迎え討つのは鈴鹿謹製、自慢の発明たるフロヲトバイ『紅路夢』と『阿穹羅』。
鈴鹿の天才的な超機械技術が詰め込まれた2機が、同じく彼女謹製の『超科学技術電気操作卓』による遠隔操作にて、内蔵された機関銃や射撃武装を発砲!
元々動きがそんなに素早くないピルグリムが唐突な奇襲も同然の射撃に対応できるワケがなく、あっという間に蜂の巣に。
対空性能も然程ないおかげか、ピルグリムの攻撃は紅路夢にも阿穹羅にも届くことがないままあっけなく周囲は沈静化する。
「(空の敵への対策はほとんどないみたいだね。戦場の俯瞰もできるし上からいこうか)」
ピルグリムの第二陣が接近する前に、鈴鹿は紅路夢に乗って空中へ。
その上で結界を再び展開すれば、ピルグリムはもう彼女に攻撃する手立てはほぼ奪われたにも等しく、ユーベルコヲドによる"理想世界の再構築"も同時に完了。
ピルグリムの頭と尻尾の先端にあった針が跡形もなく消え去った。
「よし、改変完了!あとは殲滅するだけだね」
天才たる鈴鹿の眼は、どこまでも限りなく冷静に。
戦場を俯瞰できるならば決して一匹たりとて逃しはしない。
レーザーの弾幕がまるでシャワーのように降り注ぎ、ピルグリムの群れを次々に薙ぎ払う。
弾幕を辛うじて逃げ延びた個体がいれば脳天を迷わず撃ち抜いて仕留める。
そうして出来上がったピルグリムの死体は、【厭穢欣浄パラダヰムシフト】の理想世界改変能力によって全て分解され跡形もなく消え去っていく。
確実にピルグリムの群れそのものを殲滅――否、"絶滅"させる鈴鹿の確実な一手は、ブルーアルカディアの脅威を確実に消し去る有効打となった。
大成功
🔵🔵🔵
夜刀神・鏡介
同じ生き物が大量に集まっていると、どうにもこう……言いようのない嫌悪感のようなものを感じるというか
まあ、おかげで躊躇なく倒してしまえるというものだが
神刀の封印を解放。先手必勝で敵に近づかれる前に弐の秘剣【金翼閃】
金色の斬撃波を周囲に飛ばして纏めて攻撃
一撃で倒しきれれば上等だが、無理でも身体部位のどこかしらを欠損させれば脅威度は幾らか減るだろう
以後は近くの相手には直接切り込み、遠くの相手には斬撃波で適宜攻撃
囲まれないように注意して立ち回るが、囲まれた場合は適当な所を切り崩していくか、或いは大きくジャンプして頭上を飛び越えるようにして脱出
距離を取ったら改めて斬撃波で散らしつつ接近していこう
黒木・摩那
ピルグラムに刺されると、自分もピルグラムになる……まるでゾンビですね。
ピルグラムは初めて聞く存在でしたが、ねずみ算で増殖して、これは本当に世界の危機ですね。
であるならば、手加減は無用。限界ギリギリまでやらせてもらいます。
魔法剣『緋月絢爛』で戦います。
まずは敵の配置をスマートグラスで観察。最適な攻撃ルートを割り出します。
そこから、UC【月光幻影】を発動。
短距離テレポートで次々に【武器落し】で頭と尻尾の産卵管を切り落し、【電撃】を叩き込んでいきます。
早々に決着つかないと、こっちもキツイですからね。
守りは【敵を盾にする】しながらの【受け流し】と【第六感】。
はじめの位置取り大事です。
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「……まるでゾンビですね」
辟易するように黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)は呟いた。
ピルグリムという生命体を目にするのも耳にするのも初めてだが、ねずみ算で増殖していくのは恐ろしいの一言だ。
まさしく世界の危機が眼前に迫っているようなものだと、今までの戦争以上に肌身で実感する。
時を同じくして場に駆けつけた夜刀神・鏡介(道を探す者・f28122)も、うじゃうじゃと蔓延るピルグリムの群れに顔を顰めていた。
「同じ生き物が大量に集まっていると、どうにもこう……言いようのない嫌悪感のようなものを感じるというか」
「あー、わかります。凄く。集合体恐怖症みたいな奴ですよね」
人間、一定の細々とした物体がみっちり詰まっているとそれだけで嫌悪感や恐怖感を感じるものである。
ましてや今回は摩那の言う通りねずみ算で繁殖し続けるとんでも生命体で意思疎通も不可能。
そこに産卵管による卵の産み付けという"寄生"、しかも致死率100%となれば生存本能的にも避けて然るべき"化け物"だ。
「まあ、おかげで躊躇なく倒してしまえるというものだが」
「そうですね。手加減も無用ですし、限界ギリギリまでやらせてもらいましょう。背中、お任せしても?」
「ああ。その代わり、俺の背を任せていいか?」
「もちろんです。では――」
摩那は魔法剣『緋月絢爛』を、鏡介は神刀【無仭】を、それぞれ抜いて構える。
ピルグリムの群れが、二人を囲うように集まってくる――しかし、奴らの攻撃がこちらに届くよりも速く、二人は動いた。
「"神刀解放。我が剣戟は空を翔ける――”!」
鏡介の神刀より解き放たれる神気が場に満ちる。
その荘厳にして強力な神気に対し、本能的に何かを感じ取ったのか、ピルグリムの群れは気圧されたように動きを止めた。
「"弐の秘剣【金翼閃】"!」
鏡介が神刀を薙いだ瞬間、金色に煌めく斬撃が神気に圧倒されるピルグリムの群れが一刀両断!
その悉くが首を、胴体を真っ二つにされてその場から動かなくなる。
流石にその全てを一撃で仕留めるとまではいかなかったが、頭や尻尾の産卵管、腕部の鋏、あらゆる部位を斬り捨てられたピルグリムたちは苦痛に悶えるかのように奇声を上げる。
相手が近づいてくるよりも速く、素速く神刀を振るい、その脅威を根こそぎ削ぎ落としていく。
近づかれたとしてもその鈍重な動きは鏡介には止まって見える程に対処は容易く、ピルグリムが攻撃する前に繰り出した反撃の一太刀で返り討つ。
「"セーフティ解除。サイキック使用上限解放――機動可能時間カウント始め"。……いきます」
一方摩那はユーベルコード|【月光幻影】《サイキック・ミラージュ》を発動。
予めスマートグラスで割り出した攻撃ルートを辿り、頭上へと瞬間移動し『緋月絢爛』で産卵管を斬り落とす!
さらに切断口からそれを経由して電撃を流し、内側からピルグリムを破壊。
群れの仲間たちが何が起きたのかを自覚するよりも速く、頭上より迫る雷を纏ったルーンソードの斬撃がピルグリムを一匹、また一匹と黒焦げにしていく。
それはまさに刹那とも言うべき恐るべき速度で行われ、一度に範囲攻撃で叩いているかのようにすら錯覚する程だ。
だがそれでも、ピルグリムの群れは性懲りもなく苗床を求めるように躙り寄り、二人を包囲する。
しかしただ囲んだだけで有利になるなら奴らは圧倒されることはない。
ピルグリムが見舞おうと繰り出した尻尾の産卵管が届くよりも早く鏡介は大きく飛び上がり回避。
摩那に差し向けた頭部の産卵管も、上手いこと位置を誘導されて仲間に突き刺さって抜けなくなる。
翻弄されたピルグリムの群れは次々と自滅行為をしては動けなくなり、そこに金色の斬撃が放たれ、雷を纏った剣が落ちて一網打尽に。
たかだか天帝騎士団を喰らい繁殖した程度では、猟兵の中でも特に練度の高い二人を止めることはできないのだ。
「これで――」
「終わりです!」
鏡介の地上からの一撃と、テレポートした摩那の頭上からの剣閃が最後のピルグリムを貫き焦がす。
内外から斬り尽くされたピルグリムの肉体は、原型が残ることなくぼろぼろ崩れ落ちていく。
恐るべき速度で繁殖するピルグリムの群れだったが、一度叩いてしまえば非常にあっけなく終わりを迎えたように見えるが、相手は正しく生命に対する"脅威"そのもの。
一切の容赦を捨て、死体蹴りにすらなりかねない程徹底的に叩いたからこそこの戦果を得ることができたと言えるだろう。
かくしてピルグリムの群れは跡形もなく殲滅され、繁殖の脅威は消え去った――が、このおぞましい化け物の存在は、当分忘れられなそうにないだろう。
ある意味オブリビオン・フォーミュラよりも世界と生命の危機を感じた相手は、後にも先にも出てくることは早々ないハズだからこそ。
このピルグリムとの戦闘記録は、グリモアベースでも重要資料として保管されることとなるだろう……
大成功
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