アルカディア争奪戦⑪〜光あれ、堕ちた天使へと
「お願イ、大樹、助ケテ、欲シイ」
その茫洋とした表情に、仄かに哀願の色を乗せて、しかしその声音は酷く切実に。セラピア・ヒューレー(枯れた森の最期・f38058)は、集った猟兵たちへと縋りつかん勢いで懇願した。
ややあって少し落ち着いたらしい彼女は、すーっと息を吸い、改めて状況を語り始める。
「皆さんに、向かって、いただきたい、のは、『希望の聖地オーンブル』と呼ばれる、浮遊大陸、です。そこには『名もなき大樹』と言う、水晶の、生えた、巨木が、一本、大陸の中心に、存在している、のです、が」
かの地は、|帝国継承軍《サクセション・フォース》を自称するオブリビオンの軍勢に占拠され、今やその拠点として利用されてしまっているらしい。
セラピアにとっては、同じ樹の化身として受け取った余地を見過ごせなかったといったところだろうが、猟兵たちの総意としても、この地を解放することで進軍経路を確保しつつ、行く手を阻む敵を一掃することができるため、放置する手はないだろう。
「皆さん、には、軍の、一個隊を、指揮する、敵将を、攻撃して、いただきます。指揮を、執っている、だけあって、強敵、ですが。今回は、大樹が、力を、貸して、くれます!」
大樹が力を貸してくれる――とは。
すかさず、セラピアが続ける。
「希望の、聖地、と言うだけ、あって。ここで『希望』を、語る、者には、大樹が、光の、武装を、授けてくれる、のです!」
それはまさに、英雄譚のお伽話そのもの。
けれど、願いを叶える玉座なんてものが存在する世界だ。お伽噺が現実になる、そんな奇跡があってもおかしくはない。
「光の、武装は、皆さんの、希望の、強さに、合わせて、どこまでも、強く、なります。希望を、強く、保てば、敵の大将、だって、目じゃ、ありません!」
いつしか、一見無表情に見えるセラピアの緑の双眸も、希望に満ちてきらきら輝いていて。
きっと皆なら、希望の力で無事に難敵に打ち勝ってくれるだろう、そう信じて疑わない顔で。
さて、期待してくれるのはいいが、肝心の敵はどのような様相なのかと問えば。
「堕天使、です。男性の。戦うことが、好きで、考えるよりも、戦いをと、考えている、みたいです。なので、卑怯な手を、使ったり、とかは、な……あ、でも、空からの、強襲が、得意、みたい、なので。気をつけて、ください」
と、ここまで言い切って、ふーっと大きく息を吐くセラピア。
どうやら、無理矢理言葉を矯正して疲れたらしい。だが、それほど必死だったのだろう。
「……ヨロシク、お願イ、しマス」
セラピアは改めて、猟兵たちへと頭をぺこりと下げて、頼み込むのだった。
絵琥れあ
お世話になっております、絵琥れあと申します。
偶には王道の英雄譚に則って参りましょう!
戦争シナリオのため、今回は1章構成です。
第1章:ボス戦『堕天使『クリムゾン・スカイ』』
自身の希望を大樹に向けて語り、光の武装を得て敵に立ち向かうことでプレイングボーナスがつきます。
光の武装の形状は、指定があれば極力反映させていただきます。
(余程無理のあるものは少しレベルを落とす形になりますが)
断章なし、公開された時点で受付開始です。
それでは、よろしくお願いいたします!
第1章 ボス戦
『堕天使『クリムゾン・スカイ』』
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POW : 武神流・武神一閃
【氷を纏った大剣及び大剣から発する衝撃波】が命中した対象を切断する。
SPD : 武神流・疾空波
【大剣に緑色の闘気を纏わせる事】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【大剣より放たれた鎌鼬】で攻撃する。
WIZ : 武神流・武神閃光烈破
【白く輝く大剣より全方位に向けた衝撃波】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
イラスト:koharia
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠鳳凰院・ひりょ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ヴェルンド・ラスリス
※アドリブ共闘歓迎
【武装:盾】
俺の希望…復讐…いや違う。復讐は行動であって、希望では無い。俺の希望、それは子が、親が、憎しみで泣くことの無い世界。俺のような復讐鬼がいない未来だ。
そのためなら仄暗い復讐鬼の俺が、光の武装だって握ってやるさ。
盾か、守護する力。ある意味俺の希望か。
UC『覚醒する怨嗟の復讐鬼』を使用。大剣を囮に、相手に光の盾でシールドバッシュを叩き込んでやる。
●
――希望の聖地オーンブル。
名もなき大樹を擁し、しかし今は帝国継承軍により占領され、拠点とされた浮遊大陸。
大陸の空一面を哨戒し航行する数多の飛空艇――艦隊の壁を他の味方部隊に任せ、ヴェルンド・ラスリス(獄炎の復讐鬼・f35125)たちは拠点内を進軍する。
中枢へと乗り込むと、確かに翼持つ男が佇んでいる。
一見、怜悧にして泰然たる風体のその男の金の双眸にはしかし、確かに狂おしいまでの渇望の色が淀んでいる。
「来たか、猟兵」
それ以上の言葉は無粋。
さあ、死合を始めようと。
翼を広げ剣を掲げる、同時に広がる圧倒的な強者の気魄。天使か悪魔か、その姿。
――否。奴は、狂える堕天使。闘争を求めてやまない|簒奪者《オブリビオン》。
奴らに、等しく復讐を。その一心が今も、強敵を前に尚もヴェルンドを突き動かすのだ。
まさしく、地獄に差す一筋の希望にも似て。
(「いや、違う」)
ひとつ、頭を振る。
(「復讐は行動であって、希望では無い」)
真の希望は、その先にある。
では――己にとって、希望とは。
「俺の希望、それは子が、親が、憎しみで泣くことの無い世界。俺のような復讐鬼がいない未来だ」
大樹よ、聞こえているか。
復讐に、地獄に身を窶した男にも、希望はある。
そして希望を、希望のままで終わらせない為に。未来に実を結ばせる為ならば。
「仄暗い復讐鬼の俺が、光の武装だって握ってやるさ――!」
「!」
その左腕に、光が宿る。
淡い金の光が、やがて形取られて――重厚な造りの、白金の大盾となる!
「ハハ、随分と重そうだな。背中の剣、片手で振るえるのか?」
いつの間にか、ヴェルンドの頭上へと舞い上がっている影。
白と赤をはためかせて、真っ直ぐに氷の刃と共に突撃してくるそれを、咄嗟に受ける。赤熱する漆黒の大剣は、敵の言葉通り、片手では受け切れず、弾かれる。
「――全制御、解除」
「何?」
直後、呟くような宣言に、堕天使は眉を顰め訝しむ。
だが、もう遅い!
「復讐の為に、その先にある未来の為に――俺は、明日だって捨てる覚悟でここにいるんだよ!」
強敵だろうと知ったことか。
復讐の果てに望む未来があるならば、そこに己がいなくても、構うものか。己はただ、本懐を遂げるまで!
「弾け飛べッ!!」
「ぐ、ッ!!」
重量のある大剣を弾いて、がら空きになった胴へと、全体重を乗せたシールドバッシュを叩き込む――!
大成功
🔵🔵🔵
馬県・義透
四人で一人の複合型悪霊。生前は戦友
第三『侵す者』武の天才
一人称:わし 豪快古風
さて、希望な。はは、わしは…『わしら』は誰かの故郷を守るために戦うものでな。
その後に続く道行きの、何と美しきことか。
…武器は使い慣れとる形の槍がいいが、さて?
指定のUC(攻撃力)は武器を選ばぬでな…。むしろ、わざと当たって空のどの方向から来たかを確かめよう。
ああ、油断するな。わしは、わしらは希望を守るものなれば。
だからこそ、この武器の一撃を食らうがよいよ。突きか薙ぎか…はたまた投げか。どちらにしろ、カウンター気味にいくことになろう。
※
影にいる二匹が『馬県認識』をしている。
●
敵は強大。
猟兵たちの力を以てしても、戦いは熾烈を極めると。
それを打開する為の鍵は――己の胸に秘める希望。
(「さて、希望な」)
|馬県・義透《侵す者》(死天山彷徨う四悪霊・f28057)は、自らに問いかける。そして、はは、と短く笑った。
「わしは……『わしら』は誰かの故郷を守るために戦うものでな」
悪霊として、猟兵として、此岸に再び生を得たのも。
呪うためなどではなく、失ったものを二度と、誰かが失うことがないように。
「その後に続く道行きの、何と美しきことか」
この戦いの先に待つ未来こそが、彼らの希望。
応えろ大樹、この世界を――誰かの故郷を守る力を!
「ほう、これは……」
現れた棒状の眩い白光へと、義透は躊躇わず手を伸ばす。
握り締めれば柄へと変わり、全容が明らかになる。槍術に長ける|彼《侵す者》のために誂えられたかのような、白い刃渡りの十文字槍!
「次はお前か」
ふと、静かに昂ぶる男の声がする。
天使と見紛う堕天使が、遥か上空から義透を見下ろしている。
敵は、急降下突撃による強襲を得意とすると聞いていた――そう、思い起こすと同時、傷口をも凍てつかせる冷気を纏った衝撃波が、義透へと襲いかかる!
(「突撃は決定打まで温存するか」)
分析しつつ、敢えて一撃を受ける。槍を振るうに支障が出ない部位へと誘いながら。
(「ああ、油断するな。わしは、わしらは希望を守るものなれば」)
|義透《侵す者》だけではない。|馬県・義透《四悪霊》の希望が、この世界で戦う猟兵の、この世界に生きる人々の、希望を守り抜いて見せる。
その為にも、ここで倒れるわけには行かない!
影に潜み、見守る存在たちからの認識で『馬県・義透』の存在をより強固なものとし、此岸へと強く結びつけ、その存在を確立する。
傷口が閉じる直前に、封じてきた呪詛が噴き出し、悪霊としての義透の力を高めてゆく。
守るべきものあればこそ、悪霊と成り果ててまで舞い戻ってきたのだから!
「四悪霊は滅びず」
動かぬ義透へと、真上から降る刃。
脳天を貫かれる――直前、その目をかっと見開いて。
「だからこそ、この武器の一撃を食らうがよいよ――!」
「!」
瞬時に頭上へ掲げた光の槍を、竜巻の如く回転させ、向けられた刃を巻き取って。
一息に振り下ろし――大地へと、叩き堕とす!
「かは……ッ」
翼ごと骨の軋む、手応えを感じる。
希望は、次に繋がれてゆく。
大成功
🔵🔵🔵
数宮・多喜
【アドリブ改変・連携大歓迎】
希望?
そうかい、この先を戦い続けるための力を示せって事かねぇ。
なら、今こそコイツを試す時なんだろうね。
アタシの中に眠っている希望……サイキックの新たな姿を!
アタシが猟兵になってからずっと、この身に眠るサイキックの力で
何ができるのか悩み、試して戦い続けてきたんだ。
友から貰った|ペリドット《誕生石》のアクセサリーからも力を借りて、
希望の光よ、サイキックの力よ。アタシを包む新たな鎧となりやがれ!
この先の闘いも乗り越える為の【意思貫く鎧】を大樹の力で強化して、
『オーラ防御』で鎌鼬を弾かんとする。
その上で反撃の全力『衝撃波』をぶち込んでやらぁ!
この力で、道を切り拓いてみせる!
●
――名もなき大樹。
この浮遊大陸に存在するそれは、猟兵たちの希望に応えて力、即ち武装を授けると言う。
(「希望? そうかい、この先を戦い続けるための力を示せって事かねぇ」)
数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)は、この頼もしくも不可解な現象をそう解釈した。
どんな難敵が立ちはだかろうとも、決して心を折ることなく戦い抜く、その意志の強さを示して見せよと。
「なら、今こそコイツを試す時なんだろうね」
ぽつり、零すのは決意の一欠片。
己の胸に手を当てれば、鼓動と共に感じるのは。
(「アタシの中に眠っている希望……サイキックの新たな姿を!」)
サイキックの力が、研ぎ澄まされた集中力によって、多喜へと収束する。
友より贈られた|ペリドット《誕生石》のイヤリングもまた、力を貸すように煌めいて。
「アタシが猟兵になってからずっと、この身に眠るサイキックの力で何ができるのか悩み、試して戦い続けてきたんだ」
そんな彼女の戦いは、きっとこれからも続くだろう。強大な壁にぶつかり、挫けそうになる日もあるかも知れないけれど。
それでも、こんなところで足を止めるわけに行かないから。模索し、挑戦し続ける彼女の道行きは、こんなところで終わらせられないのだから!
「希望の光よ、サイキックの力よ。アタシを包む新たな鎧となりやがれ――!」
この先の闘いも乗り越える為の新たな力――『|意思貫く鎧《サイコスキンアーマー》』を顕現させる。
そして決意聞き届けた大樹の力で、より強固な鎧へと、更なる進化を遂げて見せる!
「さあ、かかってきやがれ!」
上空より顛末を見届けていた堕天使へと、声を張り上げる。
「では、遠慮なく行かせて貰おうか」
愉しげに笑って、翠雨の如く降り注ぐ鎌鼬。
多喜はその全て、身一つで受けた。だが直後――雨が、その源へと逆戻りするかのように、鎌鼬は全て弾かれる。意思貫く鎧はサイキックエナジーの具現化。オーラ防御と併用すれば、攻撃を弾き返すことも――そして。
「反撃の全力を――ぶち込んでやらぁ!」
集めたサイキックを、衝撃波へと変えて。
全身全霊の一撃を、叩き込む!
「――ッ!」
当然、旋回して逃れようとする翼を逃すまいと。
もっと大きく、強くと念じ、現実とする!
(「この力で、道を切り拓いてみせる!」)
一念、天に通ず。
剣で防がれるも、道阻む壁を突き破るように――大きく、弾き飛ばす!
成功
🔵🔵🔴
空桐・清導
POWで挑む
アドリブや連携も大歓迎だ
「希望ね、色々あって悩むが、
シンプルに行くなら世界を救うこと。
そして、今ある全ての世界を笑顔で溢れる
平和な世界にすることだ!」
そう宣誓すると光の剣が編まれていく
それを手にすると鎧もまた光を放ち、
その姿を変化させていった
「…さあ、行くぞ堕天使!!!」
剣を振りかざして突っ込む
剣の一閃で衝撃波を断ち斬り、大剣とつばぜり合いに持ち込む
纏われた氷を光焔で溶かしながら[怪力]で押し切る
そのまま、蹴りを叩き込んで吹き飛ばす
[力を溜め]、光焔を剣に集束させていく
剣を振り下ろし、巨大な光の奔流が放たれ、堕天使を飲み込む
「今回の戦争も解決してみせる。
オレは、ヒーローだからな!」
●
ここに、一際強い希望があった。
空桐・清導(ブレイザイン・f28542)――彼は、ヒーローだ。まさしく、希望の体現者である。
「希望ね、色々あって悩むが――」
遠くに見える大樹を見据える。
その上に広がる、蒼天を見上げる。
彼の心はもう、決まっていた。
「シンプルに行くなら世界を救うこと。そして、今ある全ての世界を笑顔で溢れる平和な世界にすることだ!」
大樹へと、高らかに、迷いなく、告げる。
宣誓と共に、汚れなき純白の光が瞬く間に剣を編む。
清導の目の前へと差し出された、その柄を手に取る――すると、彼の鎧もまた、眩いばかりの光を放ち、その姿を変化させてゆく。
「見せてやるぜ。これが俺たちの! 超越!! 変身!!!」
清導と大樹、ふたつの光が混ざり合い、眩く輝く。
超鋼真紅ブレイザインが光を纏い、光の剣と共に顕現する!
「……さあ、行くぞ堕天使!!」
言うが早いか、剣を振りかざし、駆け出す。
「来るがいい。ボクが返り討ちにしてやろう」
不敵な笑みの主から放たれる、凍てつく衝撃波。
だが清導は臆せず、突撃する。そして、裂帛の気合と共に放たれる光の剣の一閃が、衝撃波をも容易く両断する!
「はあっ!!」
そのまま、堕天使へと剣を振り下ろす。
案の定、大剣によるガードで阻まれる。が、鍔迫り合いに持ち込むことこそ清導の望むところだ。
「押し切る……!」
はたと、堕天使は、気がついた。
清導の内から溢れ出る炎――光焔が、剣に纏わせた冷気を溶かしつつあることに!
「ブレイザイン! 俺に力を!!」
湧き上がる力で、一気呵成に押し返す。
その怪力と気魄で圧倒し、敵が体勢を崩したところを懇親の蹴りで吹き飛ばした。
「くっ!」
「まだだ! さあ、行くぞ!!」
天秤は、清導の側へと傾いた。
光の剣に、光焔を収束させて、飛び込む。
勝利の未来を確たるものとすべく、攻めの手を緩めず、突き進むのみ!
「全力だ! 受けてみろ!!」
声を張り上げ、全身全霊の力を込めて――光焔と共に白き刃を振り下ろす!
「おおおお……っ!!」
一閃と共に、光の奔流がうねりを上げて放たれる。
堕天使の身体をいとも容易く呑み込み、押し流し、遥か後方へと叩き伏せた。
「今回の戦争も解決してみせる」
静かに、しかし力強くその言葉は響く。
何故なら、そう、彼は。
「オレは、ヒーローだからな!」
大成功
🔵🔵🔵
アリス・フェアリィハート
アドリブ連携歓迎
【WIZ】
ここが希望の聖地…
ここにも
敵軍が…
大樹さんにご挨拶
今
この世界は
屍人帝国が
拒絶の雲海を起こし
大陸を飲み込もうと…
屍人帝国が侵攻
大陸が蹂躙され
人々が奴隷にされてた
所もありました…
でも
私達は
帝国の軍勢と戦い
大陸を解放してきました…!
この聖地も…
そして世界も
必ず
護ってみせます…!
光の武装を頂けたら
(形状は『光の弓矢』)
戦闘
味方と連携
翼で飛翔
【空中機動】【滑空】等使い
【空中戦】で
立体的に立回り
光の矢を【一斉発射】や
矢に【全力魔法】をのせ
放ち
UCで
弓矢を衝嵐に変え
攻撃や
敵UCを相殺
敵の攻撃は
【第六感】【見切り】【残像】
【結界術】【オーラ防御】で
防御・回避
『空中戦なら…私だって!』
ミルナ・シャイン
どんな時でも希望を持つことの大切さはお母様から幾度となく聞かされておりますわ。今こそ騎士として、英雄たるお母様の娘として誇りを胸に戦う時…!
わたくしの希望、それは…盾として、何があっても人々を、そして大切な人を守り抜くこと!
心にとりわけ強く浮かぶのは、(自分はこの子を守るために生まれてきた)と想うほど大切な親友。あの子の笑顔と歌声を守るためならわたくしはいくらでも強くなれる…!
どこからでもかかってきなさい、わたくしは護りの騎士、どんな攻撃も受け止めてみせましょう。
大剣の攻撃を【盾受け】で受け止め、いただいた光り輝く斧と盾を手に【限界突破】、大岩斬で渾身の【重量攻撃】を叩きつけますわ。
●
「ここが希望の聖地……ここにも敵軍が……」
アリス・フェアリィハート(不思議の国の天司姫アリス・f01939)は、この聖地が侵略者たちによって荒らされていることに心を痛めていた。
遠くに見える大樹に挨拶するように、ぺこりとお辞儀ひとつ。その愛らしい表情は、今は憂いに彩られている。
対して、ミルナ・シャイン(トロピカルラグーン・f34969)は凛と、強い意志の光をその|碧海《エメラルド・ブルー》の双眸に宿し、上空の敵の姿を見据えていた。
(「どんな時でも希望を持つことの大切さは、お母様から幾度となく聞かされておりますわ」)
辛い時も、苦しい時も、希望を胸に。
騎士であり、英雄であった母の、教えのひとつだ。
(「今こそ騎士として、英雄たるお母様の娘として誇りを胸に戦う時……!」)
決意を胸に、大樹の側へと進み出る。
そして、深く息を吸って、朗々と声を上げるのだ。
「わたくしの希望、それは……盾として、何があっても人々を、そして大切な人を守り抜くこと!」
告げるミルナの脳裏にふと、大切な親友の姿が過る。その姿はすぐに、心にも強く浮かんで焼きついた。
自分は、この子を守るために生まれてきた――そう、自然と想えるほどに、大切で守りたい、親友。
「あの子の笑顔と歌声を守るためなら、わたくしはいくらでも強くなれる……!」
揺るぎなきミルナの希望。
彼女の姿に、アリスもはたと瞳を瞬かせ、続けてきりと、その表情を引き締めて。
「今、この世界は屍人帝国が拒絶の雲海を起こし、大陸を飲み込もうと……」
痛ましさに言葉が詰まる。
それでも、アリス自身の言葉で、ゆっくりと、しかし確かに紡いでゆく。
「屍人帝国が侵攻、大陸が蹂躙され……人々が奴隷にされてた所もありました……」
でも、と続く言葉に、アリスは想いの全てを乗せて。
「私達は帝国の軍勢と戦い、大陸を解放してきました……!」
その確かな手応えが、勇気を与えてくれる。
悲しみはきっと、終わらせることができると信じている。
「この聖地も……そして世界も、必ず護ってみせます……!」
「そうですわ。ですから、どうか……!」
大樹よ。
今こそ、可憐にして勇敢なる乙女たちの希望に、応えよ!
「あっ……」
「こ、これは……」
光が、二人の周囲へと集まり始める。
それぞれに手を伸ばせば――アリスの手には光の弓矢が。ミルナの手には光の斧と盾が。
彼女たちの希望を受けて、顕現した!
「これなら、行けます……!」
「ええ、参りましょう!」
澄んだ四の瞳が、空を射抜く。
堕天使は未だ堕ちず高く。
「準備は済んだかな。流石に女性相手に何の備えもさせずに当たるのは、ボクもどうかと思ったからね」
アリスもミルナも、自身の武具は光の武装と別に所持している。
それでも、二人が光の武装を得るのを待っていた――余程、腕に覚えがあるのだろう。悔しいが、油断のできない相手だ。
「どこからでもかかってきなさい、わたくしは護りの騎士、どんな攻撃も受け止めてみせましょう」
盾を構えてミルナが迎撃の構えを見せると、では遠慮なく、と言わんばかりに翻る翼。
急降下突撃により重さを増した大剣は、鋭く冷たい氷を纏って光の盾をも穿たんとする。
大地ごと、盾が揺らぐ、ミルナは心を強く持って踏み留まった。重い一撃だったが、この光り輝く盾のお陰で無傷だ。
だが、それもいつまでか。決着を、急がなければならない!
「空中戦なら……私だって!」
「!」
ミルナが敵の攻撃を一身に受ける間、アリスは翼を広げ空へと舞い上がっていた。今や降下した堕天使より、アリスの方が遥か高く、地上を見下ろしている。
そのまま旋回、取り回しを効かせながら一斉発射、魔力を矢に込め光の雨を降らせ続ける。
「お前の相手もしないとな」
「……っ」
狂気に爛々と輝く瞳がアリスを見た。
一瞬強張る身体。しかし、その隙を突こうとしているのだとすぐに気づき、すぐにその場を離脱する。
大剣が光り輝き、放たれる衝撃波。回避は困難――そう見て取るやアリスは弓を衝嵐を伴う鈴蘭の花弁へと変えた。その勢いで押し返し、相殺する。
――直後、堕天使は肌で感じ取った。
ミルナから、爆発的な闘気が立ち上るのを!
「余所見は命取りでしてよ」
絶対に、討ち取る。そのためなら、今の自分の限界だって超えて見せる。
盾を引き、斧を振りかざす。その一撃は勿論、敬愛するかの人物からの教え。
「お母様直伝の一撃、受けてみなさい!」
単純明快、それゆえに重く強力な破壊の力。
どんな困難をも、打ち砕く力!
「――大岩斬ッ!!」
渾身の一撃が、翼ごと堕天使へと叩き込まれて。
その身体が、地を跳ね転げ、地へと伏せた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
七那原・望
えくるん(f07720)と参加。
わたしの希望……多くの希望を失って、何度も絶望して、そんなわたしに残った最後の、そして最大の希望は……やっぱりえくるんですね。
絶望に押し潰されそうになった時、えくるんは必ず救い出してくれる。そしてわたしにたくさんの希望を与えてくれる。
えくるんがいなければわたしはここに居なかった。えくるんという希望があるからわたしは今も戦えてる。
大樹さん、力を貸してください。わたしの希望を護るために、わたしの希望を支えるために。
光の武装による巨大な大盾で敵の衝撃波を威力倍化で跳ね返しつつ愛唱・希望の果実を高らかに歌いましょう。
さぁ、えくるん。応援するから、全力でやっちゃえ!
七那原・エクル
七那原・望と参加
望はボクの生きる希望だ!
ボクを好きでいてくれる、愛してくれているキミと共に明日を生きるために、困難を飛び越えていけるような光の翼をボクにくれっ!望とボクは比翼連理の翼、叶うならば今この瞬間だけでもキミに並んで翔んでいきたいから!
敵を視界に捉えつつ、攻撃の狙いにつけられないように、光の翼を羽ばたかせて空中を移動、回避に専念、途中雲海に身を隠しながらユーベルコードを発動、攻撃の瞬間を察知されないようにするよ、回避困難な場合はデフレクターシールドの重力偏向力場を周囲に発生させ攻撃を反らして、盾への直撃を避けて防御するよ
●
「ボクの、希望」
「わたしの希望……」
七那原・エクル(ツインズキャスト・f07720)と七那原・望(封印されし果実・f04836)。
並んで立つ、ぎゅっと握り合ったその手は温かい。
「多くの希望を失って、何度も絶望して、そんなわたしに残った最後の、そして最大の希望は……やっぱりえくるんですね」
はにかみながらも、望は隣に確かな存在を感じる愛しい人へ向ける希望を紡ぐ。
傍にいてくれる、いさせてくれる。愛してくれる、愛させてくれる。それだけでどれほど救われたことか。
「絶望に押し潰されそうになった時、えくるんは必ず救い出してくれる。そしてわたしにたくさんの希望を与えてくれる。えくるんがいなければわたしはここに居なかった。えくるんという希望があるからわたしは今も戦えてる――」
「それはボクも同じだよ、望」
望ばかりではないのだと。
エクルも、同じ思いでいるのだと。
まっすぐに、封印の奥の瞳を見つめ返して、告げる。
「望はボクの生きる希望だ!」
誰にも、この確かな気持ちを否定なんかさせない。
この温かな想いを、希望と呼ばず何と言うのか!
「ボクを好きでいてくれる、愛してくれているキミと共に明日を生きるために、困難を飛び越えていけるような光の翼をボクにくれっ!」
「えくるん、」
今度は、遠くに聳える大樹をしっかりと見据えて。
大切な彼女の手を離さないよう、もっと固く握り締めて。
「望とボクは比翼連理の翼、叶うならば今この瞬間だけでもキミに並んで翔んでいきたいから!」
「大樹さん、力を貸してください。わたしの希望を護るために、わたしの希望を支えるために」
ボクと、キミと。わたしと、あなたと。
手を取り合って、この先の未来も共に生きていたいから。
世界の危機が、二人の邪魔をするのなら――寄り添い支え合い、超えてゆく!
「!」
光が、祝福するように降り注ぐ。
やがてそれらは願い通りに、エクルの背と、望の腕に集まり――煌めく翼と、輝ける大盾となって、二人の想いを聞き届けたと証明する。
「望、行こう!」
「うんっ! えくるんとなら、どこまでも!」
エクルが望を抱え上げ、飛翔する。重厚な見た目の大盾は、予想に反してとても軽かった。
だが、見掛け倒しかと言えばそのようなことは決してなく。
「仲良きことは美しきかな――と言ったところかな。手心を加えるつもりはないけどね」
今は羽を休めるべく、地上に留まったままの堕天使が放つ、剣の光と共に生まれる衝撃波。
振動する空気に敵意を感じ取った望が、すかさず光の盾を掲げる。衝突する――瞬間、ぐっと押し返される感覚が、エクル諸共に望を襲う。
だが、二人が傷つくことはなかった。確かに、二人は光に護られたのだ。ばかりか、威力を倍増させて、弾き返す。
「おっと」
ひらりと躱される。しかし、望の想いが生んだ盾の強力な力はここに示された。
勇気を得て、恐れずに二人、空を往く。
「La――♪」
高らかに蒼空へと響き渡る、望の歌声。
エクルを勇気づけ、力湧き上がらせるもの。腕に抱く、そして胸に抱く温もりが心地よく、エクルを鼓舞する。
続けざまに襲い来る無数の鎌鼬も、今度はエクルが翼羽ばたかせ、旋回、上昇下降を繰り返し、時には雲海に身を隠し、回避する。
もう、望だけに負担はかけさせない。そう、強い決意で、進んでゆくのだ。
そして今一度、攻撃回避のために雲海に潜る――と、見せかけて。
(「今なら、敵の不意を打てる――!」)
逃げ回るばかりではない。全ては死角に潜り込み、敵にそうと悟られず、反撃の機を掴み取るため!
「さぁ、えくるん。応援するから、全力でやっちゃえ!」
「ありがとう、望! その想いに応えて見せる――!」
雲間より飛び出す、五感殺しの魔剣。
貫くと同時、すかさず迫る埒外殺しの魔槍。
突き刺さるのを認めて――最後に振り下ろされる、生命断ち切る魔斧の連続攻撃!
「――ッ!!」
致命傷こそ免れた堕天使は、しかし力が失われていく己を自覚し、踊るように地上でたたらを踏む。
再び姿を現した、エクルと望は寄り添ったまま、揺るぎなき光を敵へと向けて。
「――これがボクらの、|絆《あい》の、」
「そして、わたしたちの|希望《おもい》の力――!」
大成功
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フォルク・リア
「希望を大樹が力を授けてくれるか。
力を貸してくれるのなら遠慮なく使わせて貰おう。
その代わり、しっかりと守ってやるさ。」
上空の敵を見据えつつ
「願わくば悪しき刃を打ち払う堅牢なる盾を。」
この地を守る決意、希望を表すような。
全てを守る盾を望む。
敵からの攻撃をひたすら盾に身を隠してしのぎ
隙を見て呪装銃「カオスエンペラー」で狙い撃つ。
この時はダメージを与えるのが狙いではなく
好戦的な敵がしびれを切らして攻めてこさせる
為に守りを固めて【挑発】的に攻撃する。
敵の攻撃が大振りになったり接近攻撃を仕掛けてきたら
その瞬間を【見切り】、【全力魔法】で冥雷顕迅唱を発動。
「堕天使か。お前が本当に堕ちるのは骸の海にだ。」
●
「希望を語れば大樹が力を授けてくれる、か」
見上げるフォルク・リア(黄泉への導・f05375)の瞳は窺い知れない。けれど彼は確かに、大樹をしっかりと、見据えていた。
「力を貸してくれるのなら遠慮なく使わせて貰おう。その代わり、しっかりと守ってやるさ」
この聖地を取り返し、大樹も二度と悪意に曝されることがないように。
視線を、更に上空へ。
猟兵たちの猛攻から空へと逃れた堕天使が、そこにいる。
追い詰められている証左か、落とされる視線は剣呑で。けれどフォルクも臆することなく視線を逸らさず、それでも大樹に向けて、短く、静かに宣する。
「――願わくば、悪しき刃を打ち払う堅牢なる盾を」
この地を守る、その決意を。
この世界を救う、その希望を。
叶えるために、全てを守る堅固な盾を!
翳した、掌へと光は吸い寄せられるように束ねられて。
放射状に広がり、フォルクが望む通りの光の盾を形造ってゆく!
「では、そろそろ行かせて貰おう」
光が完全に、盾の形を取ったのを見届けて、堕天使はフォルクへと剣を向ける。その切っ先が、光り輝く。衝撃波が来ると察したフォルクは咄嗟に身を盾に隠した。
衝突。盾支える腕が痺れる感覚。
だが、光の盾が砕けることはない。それほどまでに、強固な決意の具現化だった。
ふと、腕にかかる重みが軽くなる。攻撃が止んだ――即座にそう判断したフォルクは、盾より身を乗り出し|呪装銃《カオスエンペラー》を突きつける。
狙いは足元。浮遊する敵にそれが当たるともフォルクは思っていない。これは挑発。好戦的な性質の敵が攻めあぐね痺れを切らす、その時を誘発するための。
その瞬間は、そう掛からずに訪れた。
盾ごと叩き割らんと、全身全霊の一撃を叩きこもうと影が近づく時を狙って。
フォルクは盾ごと身を引いた。
「な――」
金の双眸が、驚愕に見開かれる。
事態を理解させる暇も与えず、フォルクは己の限界まで魔力を高め上げ、そして――!
「上天に在りし幽世の門。秘めたる力を雷と成し。その荒ぶる閃光、我が意のままに獣の如く牙を剥け」
冥界より来たる雷霆が、紫電と化して無数の槍の如く、堕天使の翼ごと、貫き穿つ!
かは、とその口から空気が漏れる。
膝を着く。崩れ落ちる。
「堕天使か」
その行き着く先は、地獄でも、地べたですらもない。
「――お前が本当に堕ちるのは、骸の海にだ」
過去へと、紅蓮の影は堕ちてゆく。
大成功
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