夏が終わる前に ~ 救出せよ、ウォータースライダー?
●私達のウォータースライダーを守って
開口一番、そう言って崩れ落ちたグリモア猟兵、遠野・路子(悪路王の娘・f37031)の姿を見て、猟兵たちは思ったことだろう。
――なんのこっちゃ、と。
「ウォータースライダーが、ウォータースライダーがクジラに壊される。色んな人のキャッキャウフフを柱の陰から眺める私の野望が絶たれる……」
お前本当に7歳か?(最近、1歳成長しました)と思った猟兵たちもいるだろう。こう見えて新世代ゴーストである。
このままでは埒が開かないので、とりあえず立たせてミコ(視肉)を食べさせて落ち着け、と指導したところ、理性が戻って来た。
「グリモアの予知でスペースシップワールドのリゾート船がオブリビオンに攻撃されることがわかった」
最初にそれを言おうな?
●そんなわけで
路子の野望はさておいて、事件です。
ご存じの通り、スペースシップワールドの住民は皆宇宙船の中で暮らしている。船団を組んでいる場合もあるだろう。そのせいか、一部の船は機能や方向性が特化している。そんな発展の進化極致が。
「リゾート船。娯楽に特化した宇宙船」
タピオカミコティーをちゅーと吸いながら路子が状況を説明し出した。
今回、事件に巻き込まれるのはそんなリゾート船のひとつ、ウォータースライダー船だという。季節を問わず、ウォータースライダーを楽しめる人気のリゾート船だ。
いつもの宙域でいつものように営業をしていたウォータースライダー船だが、ここに災難が降りかかる。
「突然、この宙域に『宇宙クジラロボ』が現れた。獲物と勘違いしたのか、ウォータースライダー船を襲っている」
サイズ感的に食料とか思ったのかもしれない。あるいは縄張りを侵したモノとして判断したか。いずれにしても闖入者は向こうであって、ウォータースライダー船には何の非も無いのだが、オブリビオンにそんな理屈は通じない。全力で攻撃を仕掛けてきた。
「これに対してウォータースライダー船は営業を停止、高速ドライブによる緊急離脱を敢行して一応の危機は脱した」
だがクジラロボもじりじりと追いかけてきているようで、一時的な場所を変えて営業というわけにはいかないようだ。それに元の宙域から離れすぎると、物資補給やメンテナンスに影響が出る。ましてや今はお客を乗せている。そんな状態ではウォータースライダー船も思い切った行動に出れない。
加えてクジラロボの攻撃が強烈すぎた。船体のダメージも無視できないレベルで無理は出来ず、下手に次の攻撃を受ければウォータースライダー船が撃沈する可能性もある。
「このままでは皆のキャッキャウフフが……じゃなかった、ウォータースライダー船が宇宙の藻屑になってしまう」
えらい物騒なこと言いかけたなこの新世代ゴースト。
とはいえ、事態は結構深刻だ。
「そこで皆で宇宙クジラロボを撃退してほしい」
作戦としてはウォータースライダー船にクジラロボが近づく前に攻撃を仕掛ける。すなわち宙域戦闘でを仕掛ける。
「ウォータースライダー船には大きく退避してもらう。戦闘宙域には皆とクジラロボしかいないから全力で大丈夫」
戦闘機はもちろん、戦艦も使用可。もちろん生身というか高性能宇宙服で戦いに挑んでも良い。
宇宙クジラロボも攻撃を受ければ標的を猟兵たちに変更して全力で攻撃を仕掛けてくる。そこで猛攻をしのぎつつ、宇宙クジラロボを撃退する。生死問わず。この宙域からクジラロボがいなくなればいいが、戻ってくることを考えると倒し切った方がいいだろう。
●最後に待ち受けるのは
そしてウォータースライダー船の安全が確保出来たら、次のミッションだ。
「船内のチェックをして欲しい」
というのはクジラロボの攻撃を受けたことで船内のコアマシンが損傷している可能性があるのだ。なのでコアマシンが問題なく稼働していることを猟兵たちが身をもって確認してほしい。
「具体的にはウォータースライダーを全力で堪能してきて欲しい」
……なんて??
「ウォータースライダー船のコアマシンはウォータースライダーに機能のほとんどを割り振っている。その意気込み(?)を確かめてきて欲しい」
どんなコアマシンだよ。
だがリゾート船のメインコンテンツが使えないとなれば大問題だ。そして一般人のお客が大惨事に巻き込まれたらそれはそれで大問題だ。生命の埒外にある猟兵ならなんかあっても問題ないだろう。つまりそういうことである。
「よろしく」
そんな感じで路子は猟兵たちをスペースシップワールドへ転送していく。
まずは……宇宙クジラロボ退治だ!
るちる
まいどお世話になってます、るちるです。
友人が|水着で遊びに行く《シナリオ出す》って言ってたのに裏切られたので、ウォータースライダーの気配を感じた路子が予知しました。なんのこっちゃ。
どっかーんと戦って、ひゃっほーって遊ぶシナリオです。
●全体
2章構成の戦後シナリオになります。
1章では宇宙クジラロボとの戦闘、2章はウォータースライダーで遊びます。お気楽な感じでご参加ください。
どなたかと一緒に参加される方は、お相手やグループが分かるようにしておいてくださいね。
公序良俗を守りつつ、他の人に迷惑をかけず、楽しく遊びましょう。
●1章
ボス戦『宇宙クジラロボ』との戦闘です。
リゾート船1に対して、宇宙クジラロボ10って感じの大きさ感。でかい図体しやがってって感じですが、その分攻撃の激しさはヤバいです。
戦闘機や戦艦での戦闘と思っていますが、猟兵には『極薄かつ透明で、防具の上から着用できる高性能宇宙服』がありますので、宇宙バイクで突っ込んだり、東○不敗しても構いません。
戦闘宙域はデブリがあるものの、戦闘の邪魔になるような障害物はありません。反応弾とかぶち込んでも猟兵以外を巻き込む可能性はないので遠慮なくー。なお猟兵は巻き込んでも構いません(意図的な行動阻害はダメですよ?)
クジラロボは、特に黒幕がいるわけではなく、突然発生したオブリビオンと思ってください。
●2章
日常『猟兵達の夏休み』ということで、リゾート船で遊びます。いえ、これは任務なのです。遊び倒してリゾート船が問題なく営業できることを猟兵が自身の身をもって確認するのです。あ、確認が終わるまでは貸し切りです。
イメージ的にはプールリゾートだと思ってください。そしてウォータースライダーがあります。こじんまりしたのから超巨大なものまで、サイズ感から構造からチューブの太さから組立は自由自在!(コアマシンが要望に応えてくれる仕様です)
細かいことはまた章が始まる際に。
●
1章についてはプレ受付開始を8/22(月)の8:31~とさせてください。
各章ともプレ受付開始前に冒頭説明or補足説明を追加します。プレの受付状況などはタグでお知らせします、たぶん。
毎度ですが、1日の執筆人数が多いと採用できない人が出るかも?
それでは皆さんの参加をお待ちしていまーす!
第1章 ボス戦
『宇宙クジラロボ』
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POW : ホエール・ストーム
【頭部から発せられる超音波】が命中した対象に対し、高威力高命中の【全身全霊による突進】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD : サーディン・ビッグウェーブ
【口からイワシ型爆弾の大群】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ : ドルフィン・ソルジャー
レベル×5体の、小型の戦闘用【鋭いヒレを持つイルカロボ】を召喚し戦わせる。程々の強さを持つが、一撃で消滅する。
イラスト:傘魚
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「暗峠・マナコ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●
それは……ゆっくりとゆったりと星の海を巡遊していた過去の存在であった。『宇宙クジラロボ』――人工的に作られた宇宙を泳ぐ存在。今となっては誰が作ったかはわからない。
ただ、その悠然とした様子とは裏腹に、恐れられる存在であった。
――星の海を泳ぎながらも、縄張りに入ってきたモノを粉砕する。
それがクジラの存在意義であった。そもそもクジラは兵器として造られていた。クジラはただ星の海を泳いでいるつもりでも、その実、泳ぐ範囲は誘導されて戦線に駆り出されて、そして敵機を完膚なきまで破壊する。
専守防衛といいながら、移動することで侵略する兵器。それが宇宙クジラロボであった。
骸の海に沈み……そしてまた|現在《いま》へ戻ってきたクジラは、メモリーに残っていた命令を実行する。
すなわち縄張り内にいた船を攻撃する。そして追い払う。いや、粉砕しなければ。クジラロボはゆっくりと泳ぎ出す。船を、ウォータースライダー船を追って。
人の思惑が関与しない、所属無き侵略は悲劇しか生まない。そこには意味のない破壊しか生まれないからだ。
放置すれば世界が壊れる……まさしく|世界の敵《オブリビオン》と言えよう。
ゆえに猟兵たちはクジラロボを迎撃する。
それは使命でもあり、この世界の人々を護るためでもあるのだ。
アイ・リスパー
理緒さんと
「なんて巨大なクジラ!?
さては、あれがいま噂のクエーサービーストですね!」(違います
あんなクジラなどに、理緒さんと二人っきりでの甘く楽しいバカンスを邪魔させるわけにはいきません!
機動戦艦シェイクスピア、発進です!
シェイクスピアの主砲、大型荷電粒子砲を発射しイルカロボたちを迎撃しつつクジラのデータを収集しましょう。
「シェイクスピア、理緒さんのネルトリンゲンとデータリンクを確立してください。
敵のデータを共有しつつ、【ツインドライブ】でシェイクスピアの全演算リソースを投入。理緒さんを全力サポートです!」
私と理緒さんの息の合った攻撃を受けて、宇宙の海の藻屑になってくださいっ!
菫宮・理緒
アイさんと
え? クジラ?
アイさんとホエールウオッチングデートできるとかじゃ……ないのか。
むしろ邪魔者?
ああ、あれがクエーサービーストなんだ?
え? それでもない?
だよね、よかった。
クエーサービーストを避けてデートにきたんだもんね。
でもそれすら邪魔するとか、オブリビオン許すまじだね。
わたしも【ネルトリンゲン】で出撃して、
敵のイルカには【D.U.S.S】で超音波攻撃しつつ、
シェイクスピアとリンクして、クジラをロック。
シェイクスピアとネルトリンゲンの全力【ツインドライブ】で、
クジラを電子レンジ的丸焼きにしてやっつけるよ!
夕ご飯はクジラのフルコースだ-!
……これ、条約的なものとかにひっかからないよね?
●
リゾート船であるウォータースライダー船が一時的に退避した宙域。ここもまた安全な場所とは言い切れない。何故なら『宇宙クジラロボ』はゆっくりとながら確実に此処……否、ウォータースライダー船を狙って移動しているのだから。
ゆえに。
猟兵たちの介入はウォータースライダー船にとっては寝耳に水でありながらも朗報であった。
宙域に乗り込んできた……というか突如現れた船が猟兵のものだと知って、ウォータースライダー船は安堵しながらさらに後退する。
そして見えてくるクジラロボの巨体。レーダーはもちろんのこと、視覚でも認識が可能なほどにそのクジラの体は巨体だ。
「なんて巨大なクジラ!? さては、あれがいま噂のクエーサービーストですね!」
違うよ。
「え? クジラ? ああ、あれがクエーサービーストなんだ?」
『違うって』
順にアイ・リスパー(|電脳の天使《ドジっ娘電脳魔術師》・f07909)、地の文、菫宮・理緒(バーチャルダイバー・f06437)、理緒のサポートAI希ちゃんこと『M.A.R.E』である。ちなみに希ちゃんは影の薄い妹系サポートAIと評判なのに、ツッコミせざるを得ない状況である。何故かってツッコミがいないから!
「え? それでもない?」
『うん』
理緒の言葉に希ちゃんは答えながら、クジラロボに対してスキャニングを走らせている。
「アイさんとホエールウオッチングデートできるとかじゃ……ないのか」
『……』
残念そうな主の姿に希ちゃんは言葉を失う……失ってるよね? 呆れているわけじゃないよね?
そんな微妙な空気を切り裂くがごとく、アイの叫びが通信越しに届いた。
「あんなクジラなどに、理緒さんと二人っきりでの甘く楽しいバカンスを邪魔させるわけにはいきません!」
こっちもデートする気満々だった。ウォータースライダー船を襲うクジラロボに対して激情を顕わにするアイ。たぶん艦長席で拳を握っている。
「むしろ邪魔者? だよね、よかった」
『……』
頑張って希ちゃん! あなたがツッコまないと話が進まないの!!
『終わった』
よかった、仕事をしていた希ちゃんの報告である。
紛れもなくグリモア猟兵が言っていた|標的《ターゲット》で、一応、一応調べてみたけどオブリビオンではあるが、クエーサービーストではない。出来るサポートAIである。
「クエーサービーストを避けてデートにきたんだもんね。でもそれすら邪魔するとか、オブリビオン許すまじだね」
理緒がアイの言葉に頷きを返す。よーし、希ちゃん本当に頑張れ。
「機動戦艦『シェイクスピア』、発進です!」
「わたしも『ネルトリンゲン』で出撃するね」
そんなわけで2隻の艦が回頭。メインエンジン炉の出力を上げて、クジラロボに向けて発進するアイの『機動戦艦シェイクスピア【ワダツミ級強襲揚陸艦】』と理緒の『ミネルヴァ級戦闘空母【ネルトリンゲン】』に対してクジラロボも戦闘態勢へ移行する。
●
現在の位置は、クジラロボに対してアイのシェイクスピアが少し先行。しかし、クジラロボの索敵範囲にはばっちり入っているのだろう。ネルトリンゲンすらも標的にしたクジラロボの攻撃は、小手調べといわんばかりのドルフィン・ソルジャー。小型の鋭いヒレを持つ戦闘用イルカロボがクジラの巨体から放たれる……|宇宙《そら》を埋め尽くすほどに、だ。いかに強固な猟兵たちの艦といえど、至近距離まで接近を許せば撃沈は免れない。
だが逆を言えば、『近づけなければ』いい。
「シェイクスピア、主砲用意……|発射《てーっ》!!」
アイの号令に合わせて発射されるシェイクスピアの主砲・大型荷電粒子砲。元々先制の一手として考慮していた攻撃だ。チャージは十分、一条の光が星の海を切り裂いて、イルカの群れを飲み込んでいく。
だがイルカの群れをなぎ払うには幅が足りない。光から逃れたイルカの群れは沈んでいった仲間を気にせずに、シェイクスピアとネルトリンゲンへと迫る。
「希ちゃん、『D.U.S.S』用意っ。いい感じでよろしく、ねー!」
『はーい』
シェイクスピアの主砲が銛なら、ネルトリンゲンのD.U.S.Sは投網だ。広範囲に放たれる超音波攻撃。空気が無くとも指向性のある音は波としてイルカの群れに襲い掛かり、その振動で機体を破壊していく。
立て続けに放たれるシェイクスピアの主砲とその撃ち漏らしを悉く捕捉してスクラップにしていくネルトリンゲンのD.U.S.S。シェイクスピアとネルトリンゲンの艦速も緩むことなく、徐々にクジラロボとの距離を詰めていく。
「シェイクスピア、進捗は?」
アイが自艦のAIに問いかければ返ってくるのはディスプレイ上の数字。何の数字かといえば、戦闘しながら収集していたクジラロボのデータだ。状況としては上々。
「それでは理緒さんのネルトリンゲンとデータリンクを確立してください」
『……お?』
「どうしたの希ちゃん?」
『シェイクスピアから。データリンク、確立したよ』
「おっけー。データの共有と取り込みよろしく」
そう言って理緒が操舵のシートに座る。
「しばらくマニュアルで動く、ねー」
理緒の手がコンソールの上を滑っていく。精密さでは希に負けるが、理緒の操縦とて決して見劣りするようなレベルではない。
『了解。とりあえずシェイクスピアに追いついて』
「まかせてー」
残っているイルカロボを破壊しつつ、ネルトリンゲンが加速する。その間にほんの少し、希が集中する時間を作ることで両艦の『状態』を同じにする。
そしてネルトリンゲンがシェイクスピアと並び立つ。
クジラロボのデータ共有、完了。アイと理緒の電脳リンクも確立。
「シェイクスピア! 全演算リソースを投入。理緒さんを全力サポートです!」
「希ちゃん、クジラをロック。夕ご飯はクジラのフルコースだ-!」
通信越し。意図したわけでもないのに同時に声をあげるアイと理緒。
『なんて?』
ツッコミしながらも理緒のリクエストに応えて艦制御を預かり直す希。
軽口叩いていもここからは|真剣《マジ》だ。
――【|ツインドライブ《アイと理緒の全力》】
「全プロセッサフルドライブ!」
「全セーフティ解除!」
理緒が叫べば、アイもまた叫ぶ。それは二人が織りなす|共同作業《シークエンス》。
「私の全てを理緒さんに!」
「アイさんの全てをわたしの中に!」
|詠唱《合言葉》とリンクを通じて、アイの演算能力が理緒のものとなり、理緒の能力を尋常ならざるレベルまで引き上げる。
「……わたしたちの全力は現実だって変えるよ!」
「理緒さん、今です!」
例えるなら銃口を構えるのが理緒で、その体を支えるのがアイ。二人の|視線《狙い》は等しく、クジラロボへ。
「「電磁波砲、照射っ!」」
放たれるアイと理緒の【ツインドライブ】――二人が協力して放つ最大級の威力をもつ一撃は、物理法則を歪ませるほどのマイクロウェーブ砲となってクジラロボへ直撃する。いかな強度を持つ物体とて電磁波砲による分子振動を喰らい続ければ機体の崩壊は免れない。ましてや水分子以外も振動させ発熱させる強烈な電磁波砲。喰らった方が無事で済む道理はない。
「電子レンジ的丸焼きにしてやっつけるよ!」
『言い方』
理緒の言葉に希ちゃん即ツッコミ。
「私と理緒さんの息の合った攻撃を受けて、宇宙の海の藻屑になってくださいっ!」
緩みかけた空気をアイが引き締める。つまり、アイのセリフが決めセリフっぽく決まったってことさ!
「……これ、条約的なものとかにひっかからないよね?」
『……だから』
どうしても締まりきらない理緒さんに希ちゃんの容赦ないツッコミが炸裂するのであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
セレナリア・アーチボルト(サポート)
『どんなピンチもズバッと解決! このメイドにおまかせあれ!』
一人称:私(わたくし)
二人称:〜様、貴方
離れ離れの主人を探して彷徨うメイドです
全ての行動は主人を想ってでありオブリビオン退治もその一環です
なお、主人に関する記憶の一切を無くしているため「なんかあの人、主人っぽくないですか?」という雑な判断により老若男女を問いません
戦闘冒険日常問わず大抵の事は「メイドですから!」と物理的にゴリ押しでどうにかします
おおよそメイドらしからぬ事でもメイドに不可能はないのでどうにでもします(よろしくお願いします)
比較的穏便ですが「こいつ主人じゃないな」と気づきだしたら扱いがやや雑になりますが命に別状はありません
数宮・多喜(サポート)
『アタシの力が入用かい?』
一人称:アタシ
三人称:通常は「○○さん」、素が出ると「○○(呼び捨て)」
基本は宇宙カブによる機動力を生かして行動します。
誰を同乗させても構いません。
なお、屋内などのカブが同行できない場所では機動力が落ちます。
探索ではテレパスを活用して周囲を探ります。
情報収集および戦闘ではたとえ敵が相手だとしても、
『コミュ力』を活用してコンタクトを取ろうとします。
そうして相手の行動原理を理解してから、
はじめて次の行動に入ります。
行動指針は、「事件を解決する」です。
戦闘では『グラップル』による接近戦も行いますが、
基本的には電撃の『マヒ攻撃』や『衝撃波』による
『援護射撃』を行います。
●
2人の猟兵の合体ユーベルコード。|宇宙《そら》を切り裂くがごとく迸った電磁波砲が『宇宙クジラロボ』の巨体を穿つ。直接的・電磁波・分子振動による三重ダメージがクジラロボの巨体を崩壊させていく。
だがクジラロボもまたオブリビオン化によって超常の存在へと変化している。半壊してなお、自身の役割を諦めるわけにはいかぬ、と自身の腹からさらなるドルフィン・ソルジャーを解き放ちっていく。
巨大なクジラロボを基点に、上下に満ちるイルカたち。眼前に在る存在――猟兵を含めたすべてを破壊せんとクジラロボは壊れた体で進軍してくる。
「おいおいおい、勘弁してくれよ」
愛機に跨りながら思わず呟くのは数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)。グリモア猟兵の要請でスペースシップワールドに飛んだ多喜が視界に捉えたのは、宇宙を埋め尽くさんとしているほどのイルカとイワシの群れであった。
とはいえ、ここまで来た以上、背を見せるつもりもない。『宇宙カブJD-1725』――サイキッカー用の宇宙バイクは戦う場所を選ばない。むしろこの場がベストフィットかもしれない。
「……で、あんたは本気でついてくるわけ?」
「はい! もちろんです我が主人!」
多喜が胡乱な視線を向けた先は真隣。正確には一緒に転送されてきた仲間の猟兵だ。セレナリア・アーチボルト(ストレンジジャーニー・f19515)はどこからか調達してきた宇宙バイクに乗って多喜に追従する構え。
「我が主人のいく所、このセレン、どこまでもお供します!」
「いや、アタシ、あんたの主人じゃないんだけど……?」
セレナリアの宣言に対して至極冷静なツッコミを入れる多喜。だが既に遅い。
「何か言われましたかー?!」
「いや、何でもない……」
何か知らんがお供するといいながら主人(多喜)より先に敵の群れに突っ込もうとしているメイドの叫びに、多喜はそっとため息をつくのであった。
セレナリア・アーチボルトはメイドである。服装や立ち居振る舞いが、ではない。その心が、だ。例え、記憶喪失で主人の顔も名前も思い出せないのだとしても、その心が叫んでいる。『私はメイドである』と。それが真実か否かは重要ではない。全ての行動が主人を想って行われていることが重要なのだ。。
だから、『なんかあの人、主人っぽくないですか?』という直感は大切にしている。今日の主人は多喜である。何故かって直感がそう言ったから。
ちょっと雑くないいですかこのメイド??
●
というわけで|宇宙《そら》を駆ける多喜とセレナリア。どっちかってーと、バイクを愛機にしている多喜より突っ込んでいっているのがセレナリアであるが、メイドであるがゆえに不可能は無い。メイドはメイドであるだけで不可能を可能にするのだ。
「というわけで、露払いはお任せください。持てる全てで成してご覧に入れます!」
器用に足だけで宇宙バイクを操作しながら、セレナリアが両手に構えるのは『メイドの嗜み(決戦編)』――見たまんまを言えば、ジェットエンジンを搭載した大型のハンマーである。
「重さ×速さ=破壊力! メイドに粉砕できぬモノは無し!」
宇宙バイクの加速をそのまま威力に乗せる凶悪なハンマースイングがイルカの群れに突撃する。そう、スイングしながら突撃である。
凶悪かつ強烈な重量攻撃の範囲攻撃にイルカの群れが粉砕されていく。こう、ゲームとかでビームの軌道上の敵がボコボコボコボコっと爆発していく感じをご想像ください。
いかに数が多かろうが攻撃が当たらなければ何の意味もないのだ。
「我が主人! 道は切り開きました!」
「お、おう……」
ちょっとセレナリアさんのテンションに置いていかれている多喜さんである。
まぁ遅れていたのは操縦テクの差ではなく、多喜も多喜で仕掛けていたからだ。
テレパス――いかに敵が遠くにいても、巨大であっても、多喜の特殊能力は距離を無視する。そして知性があるならば『戦う』以外の選択肢すら見つけられる可能性を持つものだ。
「……くっ」
だが今回は思うようにいかなかった。クジラロボに知性は無く、あるいは在ったのかもしれないが今のクジラロボはオブリビオンで|命令《プログラム》と本能で動いているような存在であった。
「上手くいかないか……なら、しゃーない!」
出来れば。相手を理解したいというのが多喜のスタイル。その上で戦いが回避できるのならそれで何の問題も無い。だがそれが通じないのならば戦うことも辞さない。
クジラロボの場合、『縄張りに入ってきた敵を排除する』というものが|行動原理《コンセプト》なら。この状況になっている以上、止めるしかない。
道はセレナリアが切り開いてくれた。
後は突撃するのみ。
「悪いね。突破させてもらう!」
「いってらっしゃいませ」
セレナリアのお見送りを受けてイルカの群れに突撃する多喜。サイキックエナジーを衝撃波に変換して周囲に放てば、たた群れているだけのイルカロボは簡単に破壊されていく。その中を突き抜ければ眼前には半壊したクジラロボがいる。
「ルート……見えた……!」
多喜が叫ぶ。それと同時に無意識に放出されるサイキックエナジーが弾丸のごとく、クジラロボに直撃する。その射線が両者を引き合わせる糸のように多喜とクジラロボを繋ぐ。この糸は……レールだ。
「食らいなっ、サイキック・ブレイカー!」
宇宙カブに乗ったまま突撃する多喜。サイキックエナジーに包まれた乗騎と一体になった多喜がクジラロボの機体に直撃、そして巨大な体を突き抜ける。
直後、制御を失ったかのようにイルカロボたちが沈黙していく。
「とあっ!!!」
その隙を逃さず、メイドの嗜みで群れを屠っていくセレナリア。もぐら叩きかっていうくらいガンガン叩いて粉砕していく。主人を害するモノには容赦がないメイドなのだ。
……だが。
「うーん?」
|宇宙《そら》を駆ける多喜を見つめて首を傾げるセレナリア。どうやら『自身の主人はあんな感じだっただろうか?』と思い悩んでいるようだ……。
「あの人は違いますね??」
結論早いな!!
そんなわけで宙域を離脱してきた多喜と合流したセレナリア。
「一度退避しましょう、多喜様」
「お、おう?」
行って帰ってくる間に主人認定が取り消されていた。何があったんだ? って感じの多喜だが、まぁぶっちゃけ多喜に非は何も無い。っていうか見事な巻き込まれ事故だったのは言うまでもない。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
ラムダ・ツァオ(サポート)
ラムダよ、よろしく。
相手が強いのなら、削れる機会は逃さず、相手に隙は見せず、
長期戦を覚悟して着実に狙うのがいいわね。
勿論、隙があれば見逃したくないけど。
見切ったり足には自信があるけど、過信せずに落ち着いて戦況を見極めるわ。
行動指針としては以下の3通りが主。
1.囮役としてボスの注意を引き付け、味方の攻撃を当てやすくする。
2.ボスの移動手段→攻撃手段の優先順で奪っていく。
3.仕留められそうな場合は積極的に仕留めに行く。
(他に仕留めたい人がいればその手助け)
台詞回しや立ち位置などは無理のない範囲でご随意に。
ユーベルコードは状況に応じて使い分けます。
アドリブ・連携歓迎
●
強烈な猟兵たちの攻撃が叩き込まれていく。それによって『宇宙クジラロボ』の外装はもちろんのこと、内部の制御機械も破壊されていく。機構による自動のダメコンも限界のようだ。クジラロボの随所で小さな爆発が起こっていく。
だが、だがそれでも。
……クジラロボはその歩みを止めない。
正確には|命令《プログラム》が止まっていない。クジラロボが仮に『生き物』だとしたら。その痛みが自身の歩みを止めるであろう。だが今のクジラロボに『諦める』という言葉は無い。
(ある意味、好機と見るべきか)
少し離れた位置。移動用にと借りた宇宙バイクに跨りながら、少し離れた位置で『小型望遠鏡』で戦況をモニタリングしていたラムダ・ツァオ(影・f00001)はひとり内心で言葉を紡ぐ。グリモア猟兵の依頼により、転送されてきた彼女はまず状況の把握に努めた。とはいっても仲間たちが優勢攻勢だったわけだが。
だがさすがにクジラロボの巨体と持久力、そして継戦能力に対して、瞬間火力で対応する猟兵たちは仕留めきれないと分が悪い。
ラムダが到着したのは、仲間たちが一時的に後退しているその間であった。
(長期戦を覚悟していたけど……)
予想以上にクジラロボの状態はボロボロ。相手が強いのなら、『削れる機会は逃さず、相手に隙は見せず』が信条のラムダであるが、この隙を見逃すのは、あまりにも惜しい。仕留められそうな場合は積極的に仕留めに行くのもまた彼女の行動指針だ。
―― 一気に仕留める。
ラムダが腰のベルトから3つのナイフを同時に引き抜く。『黒刃』、『紅刃』――光の反射を抑えた諸刃の黒い短剣と炎を宿した紅の短剣。
それらが宙に浮いた瞬間にラムダが告げる。
「刻め」
それは|命令《コマンド》にして、ユーベルコードを発動させる|詠唱《キーワード》。直後、黒刃と紅刃がラムダの周囲で無数とも言える数に複製されていく。
【千刃】の名に違わぬ、黒と炎の刃の嵐がラムダの操作でクジラロボを取り巻いて四方八方から襲い掛かる。
それはさながらスナイパーが相手の攻撃が届かない位置から一撃で仕留めるがごとく。
ラムダの放った【千刃】がクジラロボを削り取る。削って削って、削られたクジラロボの破片は宇宙に漂うことはせず、そのまま骸の海へと霧散していく。
そして……クジラロボの中枢が見える。
「終わりよ」
ラムダが小さく告げたその言葉に、あらゆる角度からクジラロボのコアを貫いていく。その衝撃は宇宙空間をこえて伝わってくるほどの強烈な衝撃。その発生源が『砕けていないわけがない』。
コアが散らばるとともに『宇宙クジラロボ』も瓦解していく。ゆっくりと、しかし確実に宇宙の闇に溶けていく。
こうしてウォータースライダー船に襲い掛かってきた脅威は排除されたのである。
成功
🔵🔵🔴
第2章 日常
『猟兵達の夏休み』
|
POW : 海で思いっきり遊ぶ
SPD : 釣りや素潜りに勤しむ
WIZ : 砂浜でセンスを発揮する
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●いざウォータースライダーです!
ウォータースライダー船に襲い掛かっていた『宇宙クジラロボ』は猟兵たちの迎撃によって再び骸の海へと還った。それによって営業を停止していたウォータースライダー船もようやく逃避行を終えることが出来たのだ。
問題は船体のダメージである。
高速ドライブで元の宙域まで戻れるかはもちろん、リゾート船の中心にあるコアマシンがまともに動くかどうか。
それによって、船に乗せているお客に対する対応も変わってくる。だが、どこかに寄港(っていっても相手も船だけど)している暇は無く、そこには猟兵がいる。
「すまない、ちょっと犠牲に……失礼。コアマシンのメンテナンスを手伝ってもらえないだろうか?」
包み隠すつもりの無い申し出。大丈夫、猟兵なら何しても死なないって思ってるよ、このリゾート船の船長。
そんなわけで船内のリゾート施設のチェックを任された猟兵たちは、水着に着替えて現地へ足を踏み入れる。
そこは超広大なプールリゾートであった。そういや船もだいぶ大きかった。その船内のほぼすべてをリゾートに使ってる(その他は滞在居住空間と操舵設備)なのだから、リゾート船すごいよね。
目玉はもちろん船の名前にもなっているウォータースライダーだ。
今、配備されているのは高低差を重視した造り。高い地点から左右に振られながら最後はアップで空に投げ出されれる仕様である。
だがここがすごいよウォータースライダー船。組み換えが出来るのだね。よく見るとプールの至るところにスタート地点になるようなポイントがあるわ。高さや長さ、傾斜も自由ということらしい。
そんなわけで組み換えも無事にいくかどうかも確認しつつ、ウォータースライダーを楽しんで欲しい。
現状、エラーが起こる確率は5%。アナタが引き当てるかどうかは運次第。
※シナリオ補足※
お待たせしました。ウォータースライダー付きプールの出番です。
・設備説明
部屋に入るとめちゃくちゃ高い壁がありまして。備え付けの階段を上っていくとプールサイドに辿り着きます。目の前には超広大なプールがあるのと、プールの中にウォータースライダーがあります。プールサイドの各所にウォータースライダー操作のパネルがあり、自由(といってもパターンが無数にあるタイプで組み合わせ)に組み換えが出来ます。
主に、スタート地点の高さ、くねり具合、チューブの太さと全長、左右のふり幅が変更できます。面倒なら『激しいの』とか『速いの』とか『狭いの』とか雑な指定くださればこっちで組み替えます。
ウォータースライダーは誤作動の可能性が5%くらいあります。プレで触れない限り誤作動しませんが、して欲しい方はどうぞ。ちなみにウォータースライダーのど真ん中に落とし穴が出来てるとか、滑っている間に崩壊するとかそんな感じです。常人だと死ぬけど猟兵なら大丈夫大丈夫。
ウォータースライダーを使わずに、単にプールとして楽しんでいただいても問題ありませんので。ウォータースライダーから絶えず水が流れている関係で、プールはさざ波が常にあります。ゆったり浮いているとふんわか流される感じでしょう。
路子がOPで『色んな人のキャッキャウフフを柱の陰から眺める私の野望が絶たれる……』とか言ってますけど、彼女はコアマシンの側でチェックをしているので現地にいません。なので覗き見とかもしないのでご安心ください。
なお御用がありましたら呼びに来てください。行きます。
それではウォータースライダー、お楽しみください!
菫宮・理緒
【アイさんと】
いよいよスライダーにごーだね。
水着はアイさんに選んでもらった、ライトブルーのチューブトップビキニ。
スライダーは……のんびりがいいよね。誤作動とか怖いし。
いえ、けっして、2人がドジとか天然とかではないですよ。
希ちゃん、ゆっくりでお願い!
ということで、コースはお任せしてれっつごー!
って、のんびりしてないよー!?
アイさんとくっつけるのは嬉しいけど、
速い!激しい!!脱げる!?
希ちゃん、希ちゃーん!?
あれ?希ちゃん?なんで無視!?
希ちゃん、誤動作チェック……って、これ『やってる』ねー!?
さっきので拗ねてるー!?ごめんてー!
2人抱き合ったままラストのダイブで水着がぴんちになっちゃうのでした。
アイ・リスパー
【理緒さんと】
「理緒さん理緒さん、水着レンタルできるみたいですよ!」
二人で試着室に入ってお互いの水着を選び合いますね。
理緒さんが選んでくれた清楚な白のワンピースでウォータースライダーに向かいます。
コース設定を理緒さんにお任せしている間に、私はシュノーケルと救命胴衣と浮き輪とビート板で完全武装します!(泳げない)
これなら、もう何も怖くありませんね!(フラグ
「理緒さんと一緒にのんびりコースで……
って、どこがのんびりなんですか、理緒さーんっ!?」
激しいコースに完全武装も全部放り出してしまい……
理緒さんと二人で勢いよくプールへと飛び込んで。
「お、溺れますーっ!?」
理緒さんにしがみつくのでした。(浅い
●
ざっざーん。
プールサイドに波が打ち寄せる。なんでやねん、とかツッコんではいけない。だって宇宙船の中だもの。
そんなわけでウォータースライダー船のコアマシンチェックタイム、はっじまるよー!
キミは95%の確率を生き延びることができるか?
そんなわけでリゾートルームの手前、着替え室。
「理緒さん理緒さん、水着レンタルできるみたいですよ!」
クジラロボ撃退という大仕事を終えたアイ・リスパー(|電脳の天使《ドジっ娘電脳魔術師》・f07909)が後ろを振り返りながら、菫宮・理緒(バーチャルダイバー・f06437)を手招きする。
「おお……」
ずらり、と並ぶレンタル水着。その様子を理緒は涎を垂らす、間違えた感嘆の声をあげる。何故よだれかって、脳内でアイの着せ替えシミュレーターを起動していたからだよ。なお、本日の最高処理速度を更新中。
「理緒さーん! はやくえらびましょーーーう!」
「……はっ。あ、うん!」
このまま行くと|ハングアップし《はなぢ出》そうだったので、処理を中断する理緒。たったかアイの元まで駆けていくのでした。
そんなわけでぱーと2。
「わー!」
「おー!」
リゾートルームに到着した理緒とアイはリゾートルームの巨大なプールに再び感嘆の声である。
なお、理緒はアイが選んだ『ライトブルーのチューブトップビキニ』。アイは理緒が選んだ『清楚な白のワンピース』。……ほう? アイさん攻めますな? 理緒さんの肌を露出させつつ、魅力を引き出す青、良いと思います。理緒さんのチョイスはスタンダードにアイの魅力を増す方向。良くご理解していただいている。
なお、現実のウォータースライダー船にはこんな邪(?)な視線で見ている人は誰もこの場にはいないのでご安心いただきたい。
「いよいよスライダーにごーだね」
プールサイドのテーブルに、ことんとコンバーチブル型の2in1パソコン『LVTP-X3rd-van』を置いて、理緒が話しかける。
「スライダーは……のんびりがいいよね。誤作動とか怖いし」
たんたん、とタブレットモードの画面を叩いていくと、音を立ててホログラムが立ち上がる。
「いえ、けっして、2人がドジとか天然とかではないですよ。希ちゃん、ゆっくりでお願い!」
『…………』
呼びされた希ちゃんこと、理緒専用のサポートAI『M.A.R.E』は無言と無表情でコマンドを実行していく。あれ、いつもちゃんと表情って言うか自我ある子なんだけどなー? とか思いながらアイの待つプールへたったか走っていく理緒。
理緒と希ちゃんがそんなやりとりをしている最中、アイはアイでスタンバっていた。何かって言うと万が一に備えてである。
「シュノーケル、救命胴衣、浮き輪、ビート版……ヨシッ! これなら、もう何も怖くありませんね!」
いわゆる完全武装である。というかウォータースライダーしにきた姿じゃないし、さっきの水着の良さはどこへいった?? なお、泳げないというのは秘密である。あとソレ、フラグ……。
「アイさーん、れっつごー!」
「はーい!」
「って、え……」
「理緒さんと一緒にのんびりコースで……」
「あ、うん」
希ちゃんにコースはお任せして走ってきた理緒がアイの姿を確認して、一瞬ツッコみかけるがアイの楽しそうな微笑にそっと言葉を飲み込む。
まぁいいか。楽しければ。
というわけでウォータースライダー、ビルドイン。
れっつ、ウォータースライダー!!!
「って、のんびりしてないよー!?」
「って、どこがのんびりなんですか、理緒さーんっ!?」
まさかの同時叫びである。むしろ同時絶叫である。
抱き合った状態で超猛スピードで滑走(っていう表現が正しい)していく理緒とアイ。
(アイさんとくっつけるのは嬉しいけど!!)
とか通常ならはなぢモノの展開もめっちゃ高速で流れていく次第。
「速い! 激しい!! 脱げる!?」
「脱げる?!」
理緒の最後のひと言へ敏感に超反応するアイ。しかし、その些細な動きが仇となってシュノーケルが風圧で吹き飛ぶ。
「あーーーーっ!?
「希ちゃん、希ちゃーん!?」
何とか衝撃(水流、水圧、風圧)に耐えている『Oracle Link』越しに希ちゃんにコンタクトする理緒。
「あれ? 希ちゃん? なんで無視!?」
ノーリアクションである。しかし遠目にも『LVTP-X3rd-van』の上でホログラっている希ちゃんが確認できる。
「希ちゃん、誤動作チェック……って、これ『やってる』ねー!?」
その時、理緒は気付いたのである。あ、これ、希ちゃんのせいだ、と。
そんな感じで理緒が何とか希ちゃんにコンタクトしようとしている間にも、アイの完全武装がすっごい勢いで放り出されていく。
「きゃーーーーーー?!」
「さっきので拗ねてるー!? ごめんてー!」
希ちゃんすげーな。アイの完全武装を無力化しました。
ラストの上へのカーブでぽーんと空へ放り出されるアイと理緒。
「「にゃぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ?!?!?!」」
アイは水に放り込まれる状態に対して、理緒は水着がだいぴんち(?)になっちゃった状態に対して。絶叫をあげつつ、プールにダイブする二人なのでした。
だが事態はそれで終わらない。
「お、溺れますーっ!?」
ここでアイの泳げないが発動だ!
がしっ、と理緒にしがみつくアイ。
「アイさん浅い! 足、足つくから!!」
とかなんとか言いながら抱き着いてくるアイの身体の柔らかさを堪能しつつ、口元(というか鼻?)を押さえる理緒さんがいたのは言うまでもない。なお、アイがいないと理緒は理緒で外に出れない状態だったりするのだが、希ちゃんの顔が見たいものである。
大成功
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