●夏はキャンプ!
「皆様、川にキャンプにいきませんこと?」
エリル・メアリアル(|孤城の女王《クイーン・オブ・ロストキャッスル》・f03064)が、そんなことを切り出した。
「アスリートアースの週末はいいお天気。わたくし『夏はキャンプ』ってことを知ってましてよ!」
どこから仕入れたか分からない情報で胸を張るエリルであるが、夏といえば海か山。山であるならキャンプというイメージは確かにある。
しかし、グリモア猟兵からの誘いとあれば、そこにダークリーガーが絡んでくる。一時楽しむことが出来たとしても、きっと何かしら事件が起こっているに違いない……かと思いきや。
「今回はキャンプに行くだけですわ。ダークリーガーも居ない山の中で、夏のひとときを楽しむのも素敵じゃなくて?」
エリルはそう猟兵達に笑い返す。つまり、今回は本当にただただ遊ぶだけ。
「というわけで、行く人この指とーまれっ、ですわ!!」
「今回わたくし達が行くキャンプ場は山の中腹。とっても綺麗な清流の川沿いにありますの」
エリルはうきうきしながらパンフレットを見せる。どうやらその川はとても澄んでいて、流れもあまり速くない水遊びスポットとして人気らしい。
「まずはこの川でたっぷり遊んでからキャンプ設営をするのが良いと思いましたの!」
そう言ってエリルは次々とプランを告げてゆく。
「キャンプ設営が終わったら、カレーを作りましょう!」
エリルのテンションが更に上がっていく。
「わたくし知っていましてよ、『キャンプにはカレー』なんですのよね?」
これも定番中の定番と言える提案だ。具材は各自用意して、鍋もいくつか持参すれば、数種類のカレーを作ることも可能だろう。
「そして最後は、夜のキャンプ場でのひと時! 星空を眺めたり、焚火を囲んで歌ったり……あぁ、やれることは無限大ですのよね?」
エリルがうっとりとした表情で夢想する。キャンプはここからが本番と言っても良い。
遊ぶもよし、独り物思いにふけるもよし、成人であるならば、お酒を飲み交わしながら騒いだって良い。
やることは無いが、やれることは沢山ある。それぞれ、自分にとっての有意義な時を過ごすことが出来るだろう。
ここまで話して、エリルは急かすように告げる。
「さぁ、準備はよろしくて? 早速行きますわよっ!」
エリルがグリモアを輝かせれば、アスリートアースで過ごす夏のひとときが始まる。
貴方も是非、キャンプに足を運んでみませんか。
G.Y.
こんにちは。G.Y.です。
今回はアスリートアースでキャンプを楽しむシナリオです。
全編日常にてお送りいたします。
●第1章
川遊びです。主な時間帯は午前~お昼前くらい。
澄んだ冷たい水が気持ちいい川で遊びます。
水の流れはそこそこで、深い所では腰くらいまで浸かれそうです。
川釣りなんかも楽しめそうですね。
水着は着るようにしましょう。
●第2章
キャンプ設営~ご飯です。
カレーを作って食べましょう!!
具材は自由です。カレー以外を作っても勿論OK。
料理は任せて、キャンプ設営に拘るというのも良いでしょう。
●第3章
夜~朝にかけて。キャンプはここからが本番です。
やりたいことをプレイングに記載して、素敵なひと時を過ごしましょう。
焚火は朝まで焚いていますので、日の出まで起きていることも可能です。
当然ながら、未成年のお酒、タバコは禁止ですのでご了承ください。
なお、第3章に限り、プレイングに記載した際にはエリルも参加いたします。
よろしければ是非お呼びください。
それでは、皆さんの素敵なプレイングをお待ちしています!
第1章 日常
『ちょっと寄り道』
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POW : 体力の続く限り遊ぶ
SPD : 計画的にあちこち回る
WIZ : 美しい景色や美味しい名産品を楽しむ
イラスト:真夜中二時過ぎ
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
雁帰・二三夫
「そうですよね、キャンプは主食持参でないと楽しめないとわたくしも思いますっ…貴女が同じ考えで、本当に良かったっ」
思わずグリモア猟兵の両手を握りしめようとする
「登山もロングトレイルもハイキングもなくてもいいんです。自由さと不自由さを自分で勘案できる野営であれば、それだけでキャンプなんですよ」
70Lリュックに色々括りつけ参加
「オートキャンプだと限界ぎりぎりまで荷物を準備できるのが魅力ですよね」
笑顔
オーシャンスーツに着替え川の中へ
網に入れた西瓜を沈めて冷やしておく
石を積んで堰を作れる広さ深さではないので断念
「渓流釣りもいいですけど、可能ならガッチン漁を試してみたいですねえ」
大きな石持ってうろうろ
シフォン・メルヴェイユ
アドリブや他猟兵との絡み歓迎
◆心情
山でキャンプかぁ、とても面白そうだね。
川遊びも出来るそうだし、この際思いっきり楽しみたいな。
◆行動
2020年度の水着コンテストの水着を着用(緑を基調としたワンピース型の水着に花柄のロングパレオ)
私はとにかく水遊びを楽しみたいな。
水を掛け合いっこしたり、川を泳いでみたりして
川の水の冷たさを満喫したいな。
魚釣りは苦手だから、魚が泳いでいる様子を眺めていようかな。
「こんなに沢山のお魚が泳いでいるんだね、山の中を流れる川って凄いなぁ」
川遊びが終わったら、バスタオルで体の水滴を拭いて
風邪を引かない様に注意しないとね。
「水浴び出来て、すごく気持ち良かったなぁ♪」
富士・日和
ん~! 自然が一杯で空気が美味しいし、川のせせらぎも冷涼感を味わえていい感じだ!
それに、聞いてた通り綺麗な川だね!
アユとかイワナとかもいそうだ~
まずはのんびり冷たい水を楽しむ様に川に浸かって流れを感じたり、泳いだりとか川遊びしながら川の周辺を調査して、岩の影とか流れの変わり目とか、魚が居そうなところを探そっかな~
遊びつつ良さげな所に目星を付けたら、竿の準備と釣餌になる川虫を採って川釣りだ!
規定サイズ以下のはちゃんとリバースして、夕食に序に食べられそうなのが2匹くらい釣れたら終わりかな~
こういう食材の現地調達もキャンプの醍醐味の一つだよね~
抜けるような青空に、静かに浮かぶ白い雲。
緑は深く青々と、さらさらと流れる川の音色は心地よい。
「ん~っ!」
富士・日和(キャンプ好きの人間・f37908)は、ぐぅっと胸を開いて大きく息を吸った。
「自然が一杯で空気が美味しいし、川のせせらぎも清涼感を味わえていい感じだ!」
目をキラキラと輝かせて、日和は今日のキャンプ地を展望する。
中でもひときわ目を引くのは。
「それに、聞いていた通り綺麗な川だね!」
さらさらと流れる渓流である。
「わぁ、凄く綺麗!」
シフォン・メルヴェイユ(夢見る少女・f19704)が水辺を覗き込んで歓喜する。
川は水底の砂利までよく見える程に透き通り、するりと小さな魚が通り抜けてゆくのがわかるほど。
「アユかな、イワナかな?」
日和はその姿を追って、上流へと目を向けた。
「でもまずは……」
顔を見合わせた二人は声を揃える。
「「川遊びね!」」
雁帰・二三夫(引きこもりたい住所不定季節労働者・f37982)は語る。
「登山もロングトレイルもハイキングもなくてもいいんです。自由さと不自由さを自分で勘案できる野営であれば、それだけでキャンプなんですよ」
キャンピングカーを住処とする根っからのキャンプ好きは、川辺までキャンピングカーを停めてから、しみじみと語っていた。
ここに来るまでも、熱いやり取りがあったりもした。今回のキャンププランを聞いた二三夫は、案内をしたグリモア猟兵の手をぐっと握りしめてこんなことを言っていた。
「そうですよね、キャンプは主食持参でないと楽しめないとわたくしも思いますっ。……貴女が同じ考えで、本当に良かったっ」
そんなわけで二三夫はキャンピングカーから巨大なリュックを背負ってやってくる。二三夫の背中をすっぽり覆い隠してしまうような、70リットルもの大容量リュックだ。
「オートキャンプだと限界ぎりぎりまで荷物を準備出来るのが魅力ですよね」
まるで修行かのような装いをしながらも、二三夫は歯を輝かせ、良い笑顔を見せたのだった。
緑を基調としたワンピース型の水着に着替えたシフォンは、パシャパシャと川辺の水を手ですくっていた。
「わぁ、冷たい!」
遅れて日和も、スポーティーなビキニ姿になって現れる。胸の肉球がチャームポイントのレイヤードタイプだ。
ちゃぷんと素足を浸けて、きんと冷えた川の水に顔を綻ばせる。
「う~ん、気持ちいいねぇ」
そのままちゃぷ、ちゃぷと川の中へと歩を進めてゆく日和とシフォンは、この川の中でも深いところにまで到着すると、よりその冷たさを実感する。
「速すぎず遅すぎず、いい流れだね~」
日和がゆっくりとしゃがみ込む。身体のほとんどを水の中に沈めて、川の流れを感じていると、顔にぱしゃっと水がかかる。
「わぷっ」
ぽたぽた水の滴る顔を向ければ、そこにはシフォンの姿。どうやら犯人は彼女らしい。
「やったなぁっ!」
元気な笑顔で水をかけ返す日和。
「わっ、あははっ♪」
二人は楽しく笑いながら、しばらく水の掛け合いを楽しむのであった。
そんな二人を見守るように、オーシャンスーツに身を包んだ二三夫は、川辺で大荷物の中のものを漁っていた。
「よいせっと」
取り出したのは大きなスイカ。包んだ網ごと水に沈めて、流れていかないように固定する。
こうして冷やしておけば、食事の時にはひんやり美味しくなっているはずだ。
ぱんぱんと手を払って向こうを見れば、どうやら日和が水から上がって、川釣りを始めるようであった。
「さっき良さげな所見つけたんだよ!」
日和は手際よく竿の準備をすると、釣餌になる川虫を水底より採取する。
「やる?」
そう尋ねられたシフォンは遠慮しながら首を横に振り、近くで泳ぐ魚を見ることに。
「こんなに沢山のお魚が泳いでいるんだね。山の中を流れる川って凄いなぁ」
感心しながら水底でキラキラ反射する鱗を眺めるシフォン。
「渓流釣りもいいですけど、可能ならガッチン漁を試してみたいですねえ」
そう言いながら大きな石を持ち、ウロウロする二三夫。日和の近くでやっては釣りが台無しだ。少し川下へと下ってゆく。
そんな風に三者三様の楽しみ方をしてしばらく。
静かなせせらぎの中で、がちんという音が時折遠くから聞こえるそんな時。
「フィーッシュ!!」
日和の明朗な声が響いた。
糸の先にかかっていたのはイワナであった。日和は上機嫌で仕掛けを外し、針を再び水に投げ入れれば、もう一匹、立て続けに釣り上げる。
「こういう食材の現地調達もキャンプの醍醐味の一つだよね~」
ほくほく顔の日和。その後も何匹か釣り上げたが、規定サイズ以下の魚はリリースしてしまったので、残ったのは数匹に留まった。
とはいえ、本番はカレー! さらに二三夫の方でも成果はあるだろうし、これくらいが丁度いいのかもしれない。
そうしているうちに、そろそろ設営の時間がやってきた。
「水浴び出来て、すごく気持ち良かったなぁ♪」
シフォンがバスタオルでしっかりと身体の水滴を拭きとりながら、これまでのことを思い返していた。
水浴び、川泳ぎ、それに魚が泳いでいる姿も見られた。そんな楽しい時間で得た心地よい疲れを感じながら、次なる楽しみへと向かってゆく。
そう、キャンプは始まったばかり!
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 日常
『キャンプめしを食べよう!』
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POW : 出来立てを沢山美味しく食べる
SPD : 現地で何らかの食材を調達してくる
WIZ : キャンプならではの調理法に挑戦する
イラスト:真夜中二時過ぎ
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
川遊びも終えて、キャンプ設営が始まった。
テントに竈に、焚火に……やるべき準備は様々あるが、それすらもキャンプの楽しみの一つといえよう。
それに、それらが全部済んだなら、お待ちかねのキャンプ飯タイムが訪れる!
今日のメインディッシュはカレー!
川遊び中に釣ったり採ったりした魚もあるし、デザートにはひんやり冷たい西瓜もある。
さぁ、急いで準備に取り掛かろう!
雁帰・二三夫
ドームテント設置
前室に焚火台と折畳椅子置き座って調理
冷えたご飯派(笑)なのでメスティン2個から固形燃料抜いたら米各1合吸水30分して固形燃料点火し消えるまで放置
その間に野菜洗い玉葱人参微塵切り
馬鈴薯乱切り
野菜を適当に油で炒めたら缶入カレー粉投入
油切りしたシーチキン缶と牛肉大和煮缶も投入
スキットル内のテキーラ半分と水カップ2杯投入
グツグツ煮込んだら食べる直前大蒜微塵切りも投入
煮込んでいる間に魚の内臓抜き網の上で塩焼き
食べる直前川から西瓜引き上げ切り分け
魚の塩焼きと一緒に配る
「アルコールは飛んでますし、タレは隠し味なので結構普通のカレーですよ?大蒜はかなり効いてますから好き好きが分かれますけれど」
富士・日和
釣った魚は内蔵抜いて、しっかりと水気を取ったら串打ちしてお塩をたっぷり塗して塩焼きにするよ!
炊き込みご飯も作りたい所だけど、今日はカレーの日だからご飯は飯盒で普通に炊くよ!
カレーはわたしが作るのは、玉ねぎもニンジンもみじん切りにして溶かしちゃうんだ~
玉ねぎは先に飴色になるまで炒めてから、お肉は合い挽き使って~、エリンギを細かく切ったのと一緒に炒めて、ぐつぐつ煮込んで、荷崩れしない様にルーを入れる少し前に切ったじゃが芋いれるの!
ルーを小皿に分けて皆の作ったカレーを交換してもいいかもね!
デザートはさっきの川でよく冷えたスイカ!
自然の恵みを堪能してるって感じがするよ~!
キャンプはた~のしー!
シフォン・メルヴェイユ
アドリブ・絡み歓迎
●心情
キャンプと言ったら、やっぱりカレーだね!
私もカレー作りお手伝いするよ。
カレーには、ジャガイモ、ニンジン、玉ねぎなどの野菜を沢山入れて
具材たっぷりの食べ応えのあるカレーを作ろうかな?
「私も材料を切るの、手伝うね」
材料を鍋に入れたら、後はグツグツと煮込んで
充分に火が通るまで待っておこうかな。
「美味しいカレーに仕上がると良いなぁ」
カレーが完成したら、皆で分け合って頂くね。
「わぁ、凄く美味しいな。皆で協力して作ったカレーだから、特に美味しく感じるよね」
後は西瓜も折角用意してくれているのだから、私も頂くね。
「冷たくて、甘くて美味しいなぁ。やっぱり夏は西瓜が美味しいね♪」
テントを建てて、竈を作り、焚火を燃して、鍋を出し。
準備は万端、シフォンが笑う。
「キャンプと言ったら、やっぱりカレーだね!」
こうして猟兵達のカレー作りが始まった!
「まずは下ごしらえですね」
ドームテントの設置を終えた二三夫が、前室に次々とキャンプ用具を用意してゆく。
焚火台、折畳椅子。さらにメスティン2個から固形燃料を取り出して、代わりにお米をそれぞれ1合ずつ。
「わたくし冷えたご飯派(笑)なので」
そんなことを嘯きながら手際よく水を入れたら、しばらく浸して30分。
それが終われば、固形燃料を燃やしてご飯を炊き始めた。
「炊き込みご飯も作りたい所だけど、今日はカレーの日だからご飯は普通に炊こう!」
日和は飯盒を使ってご飯を炊き始める。火にかけて固定をしたら、二人そろって野菜を洗って刻み始めた。
「私も材料を切るの、手伝うね」
シフォンが申し出て、一緒に野菜を刻み始める。
「いやあ、ありがとうございます」
二三夫が笑う。それぞれ作るカレーは違えども、ジャガイモ、ニンジン玉ねぎなんかを使うのは皆同じ。こういうところは助け合いだ。
「私は具材たっぷり、食べ応えのあるカレーを作ろうかな」
シフォンは野菜を大きめにカットし、ゴロゴロと鍋に投入してゆく。
「わたしが作るのは、玉ねぎもニンジンもみじん切りにして溶かしちゃうんだ~」
日和はそう言いながら玉ねぎに切れ込みを入れる。そこから90度回して切れば、玉ねぎが細かくなった。
「おっ、奇遇ですね。わたくしもですよ」
二三夫もどうやら野菜はみじん切りにするようだ。細かく刻まれた野菜は、順次鍋に投入されてゆく。
こうして山ほどあった野菜は、それぞれの思い描くサイズにカットされるのであった。
「玉ねぎは飴色になるまで炒めて~」
日和が鍋に入れた玉ねぎを、弱めの火でゆっくり炒めてゆく。
それが仕上がれば次は合い挽き肉、細かく切ったエリンギを炒めて煮込む。
対する二三夫は、炒めた野菜にまずカレー粉を投入する。
「わたくしはここでシーチキン缶と牛肉大和煮缶を投入いたします。そして……」
にやりと取り出したのは、テキーラ入りスキットル。
「水カップ2杯と一緒に投入です!」
二三夫は華麗にそれらを投入すると、ぐつぐつと煮込み始めた。
「ルーを入れる前にジャガイモ入れて~」
しばらく煮た鍋に、日和が切ったジャガイモを入れ始める。他の野菜に比べて煮込み時間を短くすることで、煮崩れの防止が出来るのだ。
二三夫も最後の仕上げにニンニクを入れて、それぞれのカレーは間もなく完成だ。
カレーのぐつぐつとした音を聞きながら、シフォンは鍋をのんびり眺める。
「美味しいカレーに仕上がると良いなぁ」
「さぁ、魚の塩焼きも始めるよ!」
カレーが間もなく出来上がるということで、日和と一二三は捕らえた魚の調理をスタートさせる。
予め内臓を抜いて水気を抜いた魚に串を打ち、塩をたっぷりと振る。
「やっぱり川魚は塩焼きだよね~」
網の上に乗って火にかけられた魚は、こんがりふっくら焼きあがる。
ご飯も炊けて、カレーも煮えた。
「おっと、忘れちゃいけませんね」
二三夫が川へと向かっていけば、キンキンに冷えたスイカと共に戻ってきた。
「これで、準備はOKだね!」
シフォンがずらりと並んだカレーの数々を前に言う。ようやく待ちに待った、食事の時間だ!
「それじゃ……頂きます!」
「頂きまーす!」「いただきます!」
小皿に盛ったカレーを前に、三人が手を合わせた。
「うーん、おいしーっ♪」
日和がぱくりとカレーを頬張って、幸せそうな顔をする。
ルーの中に溶けた野菜の旨味がまろやかで、挽き肉もジューシーだ。さらにエリンギの食感が良いアクセントとなっている。
「わぁ、凄く美味しいな」
シフォンも作ったカレーに舌鼓を打つ。
「皆で協力して作ったカレーだから、特に美味しく感じるよね」
ここまでの苦労を思い返し、もう一口。自然と溜息が出てしまう。
「それにこっちのお魚も……」
はふっと脂の乗ったお腹に齧りつけば、ふっくら柔らかくシンプルな塩の味が魚の旨味を引き立てる。
「ねえ、カレー交換しよう!」
日和の提案に、皆はそれぞれのカレーを渡し合う。
「アルコールは飛んでいますし、タレは隠し味なので結構普通のカレーですよ?」
二三夫はカレーを振る舞いながら、二人に料理を説明する。それでも具材は他の2人に比べて独特で、かなり凝っている。
「大蒜はかなり効いてますから、好き好きが分かれますけれど」
「うわー、すごいねこれ!」
「うん、同じカレーなのに全然違う。美味しいなぁ」
二三夫のカレーも、二人には好評であったようだ。
「さぁ、デザートだよ!」
日和は二三夫の切り分けたスイカを出す。冷えたスイカは真っ赤な果肉で、種も少な目で美味しそう。
「折角だし、私も頂くね」
シフォンがそのうち一切れを取って、口に含む。
「んっ……」
しゃくりと良い音が響き、口の中に甘味がじんわりと広がり始めた。
「冷たくて、甘くて美味しいなぁ……」
「うん、自然の恵みを堪能してるって感じがするよ~!」
シフォンと日和が口々に感想を述べて、しゃく、しゃくと食べ進めてゆく。
瑞々しい果肉の優しい甘味は、その清涼感も相まっていくらでも食べられそう。
「やっぱり夏はスイカが美味しいね♪」
夏の風物詩であるスイカ。それを山の中で、川のせせらぎを聞きながら食べるなんて、なんて贅沢なんだろう。
「キャンプはた~のしー!」
そんな贅沢に、日和は心の底から叫ぶのであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ナミル・タグイール
【カタラ】アドリブ歓迎はしゃぎ猫
野生生活は慣れてるけどキャンプ?は初めてデスにゃ!楽しいにゃ!
ご飯はカレーにゃ?カレーは知ってるにゃ!美味しいやつにゃ!
作ってにゃー……ってごろ寝で待ってるつもりだったけどレパルに怒られそうにゃ。
全部ザクザクして鍋にぶちこめばカレーになるにゃ?なら簡単にゃ!
レパルが野菜を斬るならナミルはお肉を斬るにゃ!
でっかい魔物の肉を持ってきたからレパルのマネして爪でザクザクにゃー!
爪のデカさなら負けないデスにゃ!(適当に切り裂く猫)
辛くてデカくて美味しいデスにゃ!
みんなで作ると楽しい美味しいにゃー!
レパル・リオン
【カタラ】
魚ー!スイカー!でもやっぱりカレー!
そんなわけでみんなでキャンプ!楽しいご飯タイムよ!
あたしは野菜を持ってきたわ!ニンジン、ジャガイモ、タマネギ!肉も野菜もいっぱいの具だくさんカレーにしたいわ!
あ、野菜は爪で斬ろ!タイガークローっ!(野菜めった切り)
んー、サイズめちゃめちゃだけど、きっと楽しいわ!
お、ナミルちゃんも手伝ってくれるの!?ありがとう!
てかその肉なに?すごそー!おいしそー!
ふぞろいで食感たのしー!みんなで食べるとおいしー!
キャンプとは、人里を離れ自然の中でのひと時を楽しむレジャーである。
「野生生活は慣れてるけど、キャンプ? は初めてデスにゃ!」
ナミル・タグイール(呪飾獣・f00003)は瞳をきらきらさせながら、そのキャンプを堪能していた。
自然の中で過ごすという面では同じであっても、普段の生活とは違うことをする一時の遊びからこそ、野生生活とは違う楽しみを感じられるのだ。
川遊びの後は、ごはんの時間。
「魚ー! スイカー! でもやっぱりカレー!」
レパル・リオン(魔法猟兵イェーガー・レパル・f15574)は沢山の野菜を手にして焚火の前へやってきた。
「楽しいご飯タイムよ!」
その様子を見ていたナミルは耳をピクンと跳ねさせて、興味津々に野菜を見る。
「ご飯はカレーにゃ? カレーは知ってるにゃ! 美味しいやつにゃ!」
今日のご飯の献立を知ったナミルは、さらにわくわくを加速させる。
「ニンジン、ジャガイモ、タマネギ!」
ごろんごろんと野菜を転がして、レパルは期待に胸を膨らませる。
「肉も野菜もいっぱいの具だくさんカレーにしたいわ!」
思い描くはゴロゴロ具材で食べ応えのあるカレー。いざ下ごしらえを、というところで、ナミルがごろんと転がった。
「作ってにゃー……」
と、料理は全部レパルにお任せスタイルになるナミル。レパルは気にせず野菜をいくつか手にし、首を捻る。
「うーん……あっ」
思いついた、と、レパルはジャガイモをぽいと宙に投げる。
「タイガークローっ!」
立てた爪ですぱっと素早く、レパルがジャガイモを切り刻む。ジャガイモは空中でぱらりと崩れて落ちて、レパルはそれをボウルで受け止める。
「んー、サイズめちゃめちゃだけど、きっと楽しいわ!」
ごろごろの野菜に満足気なレパルの様子を見ていたナミルは、ふと起き上がる。
「……なんか、このままだとレパルに怒られちゃいそうにゃ」
というわけで、ナミルはレパルの元へとやってきた。
「全部ザクザクして鍋にぶちこめばカレーになるにゃ?」
「お、ナミルちゃんも手伝ってくれるの!? ありがとう!」
レパルは礼を言いながら、ナミルの問いにうんうんと頷く。
「なら簡単にゃ!」
そう言いながら出したのは、どどんと大きな魔物の肉の塊!
「てかその肉なに? すごそー! おいしそー!」
レパルもナミルの用意していたお肉に歓声を上げた。ちょっと得意げなナミルは、レパルの料理の仕方にならって、お肉を宙に投げて、シャキンと爪を立てる。
「爪のデカさなら負けないデスにゃ!」
しゅぱぱっとお肉に爪が立てられる! 塊だった肉はみるみる細かく刻まれて、一口サイズからごろっと拳大まで、不揃いの塊になってゆく。
「わーっ、ナミルちゃんすごーいっ!」
こうして、二人の鍋の具材は、不揃いゴロゴロのワイルドカレーとなったのであった。
けれど、これでいいのだ。キャンプにおいえは綺麗に作ることが必ずしも一番美味しいとは限らない。
コトコト煮込まれたカレーの鍋を覗き込み、二人はにやりと笑い合う。ルーを溶いてかき混ぜて、ご飯の上にとろりとかける。
「完成ー!!」
「にゃー!!」
ぽふぽふ手を叩くレパルとナミル。早速一口頬張れば、はふっと熱くてスパイスの香りが広がる!
「辛くてデカくて美味しいデスにゃ!」
大きなジャガイモはホクホクだし、ニンジンは甘味が染みた。それにタマネギはルーにとろっと溶けるし、お肉はほろほろ柔らかい。
「ふぞろいで食感たのしー!」
小さい具材と大きい具材で、それぞれ違った味わいだとレパルが笑う。
でも、なにより美味しさを引き立てる一番の調味料は。
「みんなで食べるとおいしー!」
「みんなで作ると楽しい美味しいにゃー!」
そう、こんな風に皆で楽しく作って、皆で楽しく食べたこと。
そんなカレーをぺろりと食べて、二人のお腹と幸せはいっぱいになるのであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 日常
『キャンプの夜を楽しもう』
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POW : ゲームやお喋りに興じる
SPD : 歌やダンスで盛り上がる
WIZ : 満天の星空を眺める
イラスト:真夜中二時過ぎ
|
種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
カレーも魚もスイカも食べて、お腹いっぱい幸せいっぱい。
日もすっかり落ちて、すっかり辺りは真っ暗だ。
焚火の火がぼんやり辺りを照らして、時々パチンと跳ねる音が心地よい。
空を見上げれば都会ではお目にかかれない満天の星空が迎えてくれる。
ここから先は何をしよう?
まだまだ元気に歌ったり踊ったりしたって良い。
静かに焚火を眺めるも良い。
テントの中で眠くなるまでお話をし続けても良い。
キャンプは自由なんだから、好きなことをして過ごそう。
夜が明け、朝日が昇るまで、まだまだキャンプは終わらない。
雁帰・二三夫
メスティンや鍋等片付けたら焚火台をテント傍へ移動
虫除けスプレーかけて車に戻り車内のプランターで育てているタイムとローズマリー毟る
戻りがてら雑草も刈る
焚火台の炭の上にハーブと雑草乗せ虫除けの煙を発生させ折畳椅子に座ってスキットルに残ったテキーラ舐める
「育てやすくて虫除けになりますから、ヨモギを探すより楽な気がするんですよ」
「片付けないと虫や動物が来ますから落ち着かなくて。ああでも、焚火台を虫除けに使ってしまいましたから別の事をしましょうか」
車から
ガスコンロ
チョコ掛けクッキー
鉄串
マシュマロ
持ち出し手早くスモア作る
他のキャンパーにも配りつつ自分もモグモグ
「これで〆ないとどうも落ち着かなくて」
富士・日和
大自然に囲まれてのキャンプは夜時間も最高だよね!
何故なら周りに明りがほとんど無い!
だから星空がめっちゃ綺麗~!
夜のこの独特なひんやりした空気感も好きなんだよね~
夜は長いぜってことで、暖かいコーヒーを淹れて、虫よけ塗って、テントの近くにリクライニングチェアを設置して、そこに座れば目の前に広がるのは、星空のパノラマ!
じ~っと見てるとまるで星空へ向かって吸い込まれるというか落ちていきそうというか、そんな錯覚もするよね
コーヒーとお供に個包装の食べきりタイプのお菓子を摘まみながら、夏の星座を探したり、流れ星を探してみるのも楽しいかも!
楽しんだら仮眠をとって、ご来光を拝むのもいいよね~
シフォン・メルヴェイユ
アドリブや連携歓迎
●心情
楽しかったキャンプも今日はそろそろお終いかぁ。
でも夜は夜なりの楽しみ方があるんだから、物静かに過ごしてみるのも悪くないかな。
●行動
静かに焚火を眺めながら、物思いに耽ってみるね。
「今日は一日、色んな事があって楽しかったわね。その最後の締め括りには
こういう焚火も良いかも」
夜はやっぱり夏場でも冷えるだろうから、焚火で温まりながら
過ごして行くわね。
後は、夜の星空を眺めてみるのも楽しそうね。
「夏の星座は……今日はどんなものが見れるかしら」
「あっちがデネブ、こっちがベガ、あちらがアルタイル……で
夏の大三角形になっているのね」
夜の闇の中で、さわさわと木の葉のざわめく音が静かに響く。静寂の中よりもかえって静かに感じられた。
その中で、かちゃかちゃとした食器同士がぶつかる音と僅かに灯るランプの明かりが、自然の中でかろうじて人の営みを感じさせた。
「楽しかったキャンプも今日はそろそろお終いかぁ」
焚火をぼうっと眺めながら、シフォンが呟いた。明日になれば山を降り、キャンプは終わる。
「今日は一日、色んなことがあって楽しかったわね」
昼間の光景を反芻しながら目を細め、上着を羽織りなおす。
「その最後の締め括りには、こういう焚火も良いかも」
夏と言えど山の夜は気温も低く、少し冷える。そんな中での焚火は、柔らかな暖かさを感じさせてくれて、一層癒される気がした。
そんな時、日和がポットとマグカップを差し出した。
「まだまだ、夜は長いぜっ」
注がれたのは暖かなコーヒー。真っ白い湯気がほぅと立ち昇り、一口啜れば身体の奥に熱が伝わる。
「わたしね、夜のこの独特なひんやりした空気感も好きなんだよね~」
「ちょっと失礼」
二三夫が焚火の前へと戻ってきた。どうやら自分の車へ戻って、食事に使った道具を片付けていたようだ。
「片付けお疲れ様」
シフォンの労いに、二三夫は照れたようにはにかむ。
「片付けないと虫や動物が来ますから落ち着かなくて」
それも性分と言う二三夫の手には、いくつかの草が入った器が握られていた。
「これ、車内のプランターで育ててるタイムとローズマリー……に、その辺の雑草です」
軽く中身を説明した二三夫が、器の中の雑草を取り出す。
「これで焚火を虫除けにしちゃいましょう」
猟兵達はそれぞれ虫除けを肌に塗っていたが、それでも山の中に虫は多く、特に焚火の光には自然と吸い寄せられてしまうもの。
というわけで、二三夫は雑草とハーブを燃やして虫除けの煙を焚こうというわけだ。
「育てやすくて虫除けになりますから、ヨモギを探すより楽な気がするんですよ」
焚火に草を乗せてゆくと、徐々にもくもくと煙が上がり、独特なハーブの香りが漂い始めた。これで虫も近付かなくなるはずだ。
「よいしょっと」
焚火の脇に、日和がリクライニングチェアを設置した。背もたれに寄りかかれば、丁度空を眺められるような格好だ。
「ほら見て、星空がめっちゃ綺麗~!」
日和が空を指さして笑う。
日和はこういった夜時間も大好きだった。大自然の中では、自分達や他のキャンパーの照明以外に、灯りというものはほとんどなく、だからこそ星空のパノラマを楽しむことが出来るからだ。
「わぁ~……綺麗……!」
シフォンも深く椅子に腰かけて目を輝かせた。
「夏の星座は……今日はどんなものが見れるかしら」
きらきらと光る星の中でも、一層輝く星を探すシフォン。「あっ」と小さく呟いて、大きな星を指さした。
「あっちがデネブ、こっちがベガ、あちらがアルタイル……で」
シフォンの指が三角の軌跡を描き、感心したように言う。
「夏の大三角形になっているのね」
そこから、様々な星座を探しているうちに、シフォンはふと浮遊感に襲われる。
「じ~っと見てると、まるで星空に向かって吸い込まれるというか、落ちていきそうというか……そういう錯覚もするよね」
シフォンの感覚を察知して、日和が笑う。
「えぇ、なんだかふわっとして……」
シフォンも苦笑しながら頷くのであった。
「お二人とも、スモアはどうです?」
星空を眺める二人に、二三夫がお皿を差し出した。
ガスコンロの火で炙ったマシュマロをチョコ掛けクッキーで挟んだお菓子で、キャンプの定番だ。
「わ、美味しそう!」
日和とシフォンがそれぞれ手に取る。日和の持ってきたお菓子同様、淹れたコーヒーのお供としても丁度よく、まだアツアツトロトロなうちに二人はスモアをはふっと頬張る。
「美味しい!」
「これで〆ないとどうも落ち着かなくて」
二三夫の二度目の照れ笑いに、二人はくすくすと笑い合う。二三夫も自分で作ったうちの一つをぱくりと食べて、スキットルに残っていたテキーラをちびちびと舐めるように飲む。
「……はぁ~」
暖かなお菓子とお酒で身体がぽかぽかと熱くなってゆく。
空を見上げれば、キラリと星が輝いた。
「あ、流れ星!」
流れてゆく星を追って、三人は一斉に同じ方を向いた。
「明日はご来光を拝もうね」
「うん、おやすみなさい」
そろそろ夜の時間もおしまい。焚火は消えて、ランプの明かりも小さく絞る。
眠る前に約束を交わして、寝袋に滑り込んだ。
「あぁ、今日は本当に楽しかった……」
心地よい疲れと共に、シフォンは静かに目を閉じた。
夜が明ければ、間もなくキャンプは終わる。けれどまだまだ楽しみは残っている。
「ご来光……楽しみだなぁ」
ふふっと笑って、シフォンは眠りに落ちるのであった。
大成功
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ナミル・タグイール
【カタラ】
夜にゃ。この世界も星キラキラデスにゃ!
キラキラみてはしゃいだら全然眠くないしーお腹も空いたにゃ。残りの食べ物とか無いにゃ?
にゃー!すごい色々あるにゃ!美味しそうにゃ!
飲み物まであってよりどりみどりデスにゃー!さすレパルにゃ!
早速好きなもの全部刺して焼くにゃ!(野菜系は避けて肉だけで最強串を作る猫)
むふふ美味しそうデスにゃ。
そしてマシュマロ!焼いてみたかったにゃ!
にゃー!めっちゃ燃えるにゃ!黒焦げまずいにゃ。
これむずいにゃ!レパルはできるにゃ?
成功したらめっちゃ美味しくてはしゃぎ猫
美味しいもの食べまくり飲みまくりーでキャンプ最高デスにゃ!ありがとレパルにゃ!
お腹いっぱいごろごろ寝にゃ。
レパル・リオン
【カタラ】
すっかり夜ねー…星がキレイ。
ん!ナミルちゃんまだ食べるの?
そんなことも〜!あろうかと〜!
ジャジャーン!マシュマロ!ウィンナー!鶏肉にピーマンにしいたけ!そして串!
焚き火で焼いたら美味しそうなアレコレを用意してきたわ!
もちろん飲み物も準備オッケー!オレンジジュースでしょ、ぶどうジュースでしょ、りんごジュース、パイナップルジュース、ミックスジュース!
クーラーボックスの中は今でもヒエヒエよ!
お酒?あたしが持ってきたらマズいじゃん。
いただきます!がつがつがつがつ。アツアツ!おいしい!暑くなってきたらジュースでキューっとクールダウンよ!
あー…お腹いっぱい!
ナミルちゃんの尻尾ぎゅー。もふもふぅ。
夕飯の片付けを終えて、気が付いてみれば辺りはすっかり夜の闇に包まれていた。
「すっかり夜ねー」
まったりとした空気で椅子に腰かけたレパルは、ナミルを見てから空を見上げる。
「星がキレイ」
「この世界も星キラキラデスにゃ!」
ナミルは星空を眺めていた。ガラス玉のようなナミルの瞳はそんな星々にも負けないくらいキラキラで、わくわくうずうずが止まらない。
当然眠気なんて全然訪れなくて、その分やっていたのは、腹の虫。
「なんかお腹空いたにゃ。残りの食べ物とか無いにゃ?」
お腹をさすってナミルが辺りを見渡しているところに、レパルはにやりと笑ってみせた。
「そんなことも~! あろうかと~!」
どんっ。焚火の前に置かれたものは。
「ジャジャーン! マシュマロ! ウィンナー! 鶏肉にピーマンにしいたけ! そして串!」
出てくる出てくる食材の数々。
「焚火で焼いたら美味しそうなアレコレを用意してきたわ!」
得意げなレパルに、ナミルはもっともっと瞳を輝かす。
「にゃー! すごい色々あるにゃ!」
「もちろん飲み物も準備オッケー!」
どどんっ。続けて出たのはクーラーボックス。ばかんと空ければひんやり空気が足元を伝い、二人は中身を覗き込む。
「オレンジジュースでしょ、ぶどうジュースでしょ、リンゴジュース、パイナップルジュース、ミックスジュース!」
どれもこれもヒエヒエのキンキン。これから食べるアツアツ串焼きのお供にはもってこいだ。
「よりどりみどりデスにゃー! さすレパルにゃ!」
ナミルの拍手に胸を張るレパル。さぁ準備万端。第二ラウンド開始である!
「にゃ~にゃにゃ~♪」
ナミルは楽しそうに、串に食材を刺してゆく。ウィンナー、鶏肉、鶏肉、ウィンナー……。
「むふふ、美味しそうデスにゃ」
ナミルはさりげなく野菜を避けた肉類オンリー串を作り上げていた。これぞ最強串。しかし、咎める者などいない。まさに自由!
そんなこんなで作り上げた串の数々を焼き始めれば、じゅわっと香ばしい香りが漂い始めた。
「うわ~、もう美味しそうよ」
じゅるりと垂れそうな涎を抑えて、ナミルとレパルは焼き上がりを待つ。
そして……。
「いただきます!「にゃ!」
こんがり焼けた串を、二人は一斉にかぶりついた。
「がつがつがつがつ……」
「はふ、はふはふっ……はぐっ」
まさしく獣の如し。勢いに任せて頬張ったお肉や野菜(レパルの場合)の味を二人は堪能し、そこにクーラーボックスのジュースをキューっと流し込む。
「美味しい~~っ!!」
人心地付いたという風に、レパルが息を吐いた。アツアツの串で熱くなった身体を、ひんやりジュースでクールダウン。もはや永久機関である。
だが、お肉だけでは物足りない。やはりキャンプと言ったら。
「マシュマロ! 焼いてみたかったにゃ!」
ナミルが串に刺したマシュマロを天に掲げてみせた。そしてそれを火に近付けて見ると。
――ぼっ。
「にゃー! めっちゃ燃えるにゃ!」
突然の発火に尻尾を太くするナミル。炎に包まれたマシュマロをふーっと息で吹き消すが、時既に遅し。真っ黒こげのマシュマロが完成してしまった。
念のため食べてみたが、やっぱりまずい。
「これむずいにゃ! レパルはできるにゃ?」
「まっかせて!」
そう胸を張ったレパルがどうなったかはここでは語るまい。
「あっ、うまくいったにゃー!!」
ナミルは結局何度目かの挑戦の後、美味しく焼くことが出来ましたとさ。
「あー……お腹いっぱい!」
テントの中で寝転がり、レパルがお腹をさする。
その隣でナミルもゴロンと横になってみれば、お腹も満たされ幸せいっぱい。ナミルはレパルに向いて言う。
「美味しいもの食べまくり飲みまくりーでキャンプ最高デスにゃ!」
そして、にぱっと笑ってこう告げた。
「ありがとレパルにゃ!」
そして、とろんと眠気が押し寄せる。
二人のキャンプも、これでそろそろ終わりの時間。
「もふもふぅ……」
「にゃー……」
レパルはナミルの尻尾をぎゅっと抱いて、眠りに落ちるのであった。
こうして、アスリートアースでの夏キャンは幕を閉じる。
戦いもなく、自然の中でのんびり過ごす。
昼も夜も、色んな楽しみが詰まった一日は、いい思い出になった事だろう。
やっぱり、キャンプって楽しい!
大成功
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