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帝竜起動

#ブルーアルカディア #レリックウェポン

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#レリックウェポン


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●遺骸兵器
「ヴァジュラ島周囲の雷の結界が消え去るなんてね ……ああ、猟兵たちの仕業」
 飛空艇内に、澄んだ声が響いた。
「ヴァジュラを倒して召喚石を手に入れたは良いけど、まさか私と同じようにオブリビオンとして復活するなんて想定外だったわ」
 軍服を身に纏った美女、『『五重奏の魔女』ソレスティ・マキア』は、眼前に見えた島の様子ににやりと微笑む。
 本来ならばそのまま大規模ユーベルコードによって、島に眠る『遺骸兵器(レリックウェポン)』をオブリビオン化するはずだった。
 が、まさかあそこまで粘られてこちらが撤退に追い込まれるとは。
「大規模ユーベルコードには犠牲がつきもの。見事に開拓を進めてくれて手間が省けるというものよ」
 無数の飛空艇。圧倒的な物量。それが、ヴァジュラ島へと迫り来る。
「ソレスティの名において命ずる――全軍、突撃! かの島を殺戮と恐怖で満たしなさい!」

●総力戦開始
「ヴァジュラ島に屍人帝国の軍勢が攻めてくる」
 集った猟兵たちに、アイン・セラフィナイト(全智の蒐集者・f15171)が予知の内容を告げる。
「以前予知したヴァジュラ島の雷の結界が消えたのを見計らって、屍人帝国はこの島に眠る『遺骸兵器(レリックウェポン)』をオブリビオン化しようとしているんだ」
 遺骸兵器。天使戦争時代の大魔獣の骨、強大過ぎる力ゆえに自ら死の眠りを望んだ召喚獣の骸、大量の天使核を搭載された巨大な古代魔導兵器。そういった凄まじい力を持つ兵器が、このヴァジュラ島に眠っている。
「今回はヴァジュラ島を守る勇士たちと協力して戦うことになる。なにしろ、凄まじい数だからな。猟兵と言えど全ての戦場をまわってオブリビオンを撃破、なんてことはできない」
 そこで、とアインが言葉を続けた。勇士たちの所有する飛空艇には、無数の砲台が搭載されている。
「もちろん、そのまま戦ってくれても構わない。勇士たちの飛空艇の砲弾が命中するように立ち回ったり、砲台や砲弾を強化したりするのも良いだろう」
 予め勇士たちの装備や使用武器を強化したりするのも良さそうだ。今回は、どれだけ勇士たちを戦力に入れられるかが勝敗を分ける。
「この激戦を乗り越えれば……この軍勢を指揮しているオブリビオンに迫れる」
 魔法の投影を払って、アインは重々しく口を開いた。
「なにより……この島に眠っている遺骸兵器は本当にマズい代物だ」
 名付けて言うなら、と。

「古代魔導兵器『滅機帝竜ヴァルギリオス』。もし起動すれば、この島のみならず他の島さえも吹き飛ぶだろう」

 とん、とアインが杖を叩く。
 転送先は、勇士たちの飛空艇の中だ。空中戦ももちろん可能だが、飛空艇が無数に立ち並ぶ空域となっているために、自由に立ち回りながら迎撃も問題なさそうだ。
「みんな、頼んだぞ!」


夕陽
 遺骸兵器、機械のヴァルギリオス。ちょっと面白そうかもということで。
 OPをご覧頂きましてありがとうございます。初めましての方は初めまして、すでにお会いしている方はこんにちはこんばんは、夕陽です。
 このシナリオは、シナリオ『幻獣が見た夢(https://tw6.jp/scenario/show?scenario_id=36013)』の続編シナリオとなっております。
 もちろん、知らなくても参加できますのでお気軽に!

 以下、補足です。

 第1章では、屍人帝国のオブリビオン『帝国式軍用ワイバーン『レッド・ラム』』の軍勢が襲いかかってきます。
 島全域を包囲する程の群れのため、猟兵一人だけでは対処できません。勇士たちをフォローし、軍勢を蹴散らしましょう。

 第2章では、軍勢を率いていたオブリビオン『『五重奏の魔女』ソレスティ・マキア』との決戦です。
 遺骸兵器を起動させるために大規模ユーベルコードを発動しようとしているボスを撃破しましょう。

 第3章では、中途半端に復活してしまい暴走する『遺骸兵器』との戦いになります。古代魔導兵器『滅機帝竜ヴァルギリオス』、遺骸兵器のどこかに存在する核のオブリビオンにダメージを与えれば大ダメージとなりますが、戦闘の詳細は第3章の断章にて説明予定です。

 以上、プレイングをお待ちしております!
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第1章 集団戦 『帝国式軍用ワイバーン『レッド・ラム』』

POW   :    八一式船体捕捉用アンカー
【尾部に移植された鎖付き鉄球】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    レッド・ラム
【頭部に生えた衝角(ラム)】で攻撃する。[頭部に生えた衝角(ラム)]に施された【対装甲ドリル】の封印を解除する毎に威力が増加するが、解除度に応じた寿命を削る。
WIZ   :    形態変化機構『ストラトスウォーム』
無機物と合体し、自身の身長の2倍のロボに変形する。特に【他の個体】と合体した時に最大の効果を発揮する。

イラスト:アイカワ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

リオン・ゲーベンアイン
ヴぁ、ヴァルギリオス!?
な、何で……て、ブルアカとA&Wは『繋がり』が密だしおかしな話でも……
いや、でも何でA&Wのオブリビオン・フォーミュラの兵器があるの!?

絶対に止めなきゃ……
そう言いながら対装甲ドリルの映えたレッド・ラムを『螺旋回転突撃』を主体として『貫通衝撃波』と『神速連続放射』を組み合わせたありとあらゆる『槍』を矢に変換させた弾幕でレッド・ラムを一掃
そのまま支援射撃を行って勇士達をフォローするよ

住民に被害を及ぼしかねない個体から一掃し、住民を保護していく
我が名を恐れよ、屍人帝国よ
我が名はリオン・ゲーベンアイン……A&Wの猟兵だ!
そう『透明』のペルソナで宣言する



「ヴァルギリオス……!?」
 空域を埋め尽くす帝国式軍用ワイバーン『レッド・ラム』の大群を見渡しながら、リオン・ゲーベンアイン(四大副王北方担当『神弓侯』・f23867)はグリモア猟兵から言われた言葉を反芻する。
「何で……って、ブルアカとA&Wは『繋がり』が密だしおかしな話でも……」
 おかしな話でもない。だが、A&Wのオブリビオン・フォーミュラの兵器がなぜこの場所にあるのか。
 数多の不可解を思案しながら、リオンは頭を切り替えた。すでに帝国軍の軍勢はこの島を守る勇士たちの飛空艇に近づいている。
「絶対に止めなきゃ……この世界でヴァルギリオスの力を復活させるわけには……!」
 無数のレッド・ラム、特攻に似た神速の飛翔とともに、数匹がリオンを捕捉し襲いかかってくる。
 飛空艇から、勇士たちの怒号が聞こえる。レッド・ラムの飛翔と突撃は思った以上に厄介のようだ。放つ砲弾が回避されているのか、一向に減る気配はない。
 リオンが無名の神弓を構える。
 唱えられる詠唱は、ユーベルコードによる超常の発現、その前段階。
「世界の主が握る槍よ。汝は我が手に握られる矢となり、弦に番えられた弓の一部となる。其れ即ち、私が世界の主となると同義である」
 番えた万能王の矢から巻き起こる風は、眼前を覆い尽くす災厄の群れへと放たれる――!!
激烈の矢の束、その数108発。『貫通衝撃波』を込めた聖槍変換させし矢が、『螺旋回転突撃』を行う神槍を変換させし矢が、『神速連続放射』を行う魔槍を変換させし矢が、眼前の絶望を打ち払う面制圧攻撃と化す。
 ユーベルコード【聖と神にして魔たる槍は弓に番えられる矢となる(ストライク・ザ・ロンギヌス)】。
 大気中に満ちる衝撃波が、レッド・ラムの飛翔を妨害する。その直後、勇士たちの喜びの声が響いた。
「今だ、奴らに砲弾の雨を浴びさせろ!」
「奴らの動きが止まった今が好機だ、行け!」
 勇士たちの放った砲弾が、レッド・ラムを駆逐していく。
 帝国軍の陣形が僅かながらに揺らぎ――発生した恐るべき攻撃に動揺している。
「我が名を恐れよ、屍人帝国よ。我が名はリオン・ゲーベンアイン……A&Wの猟兵だ!」

大成功 🔵​🔵​🔵​

ティティス・ティファーナ
SPDで判定
*アドリブ歓迎

「邪飛竜、駆逐・殲滅する」
『アテネ・ニケ・パルスフラッシュ』で識別パルスを照射し『アプロディーテ・フューチャーサイト』で1分先の未来を見ながら『フルバースト・マキシマム』『アルテミス・レーザー』で先制・牽制攻撃をし『マルチスタイル・サイコミュ・ファンネルビット』を展開して『サイコミュ・ファンネルビット・テレポート』で敵の攻撃を空間飛翔して避け『三女神の加護と粛清を』で敵のUCを封印/弱体化させます。
『クリアボディ』『アストラル・エレメント・ヴェール』で透明化し視聴嗅覚を阻害し機会を見て『ヘラ・エウピション』で苛烈な猛攻を仕掛けます。

「邪飛竜、殲滅され死すべし」



 レッド・ラムの特攻と勇士たちの砲撃が響く中、召喚獣「アストラル・エレメント(幽魔月精)」、ティティス・ティファーナ(召喚獣「アストラル・エレメント(幽魔月精)」・f35555)は、静穏に満ちた眼差しを戦場に向けていた。
 レーザー武装を構え、眼前の障害を打ち払うべく、静かに告げる。
「邪飛竜、駆逐・殲滅する」
 天に昇るように、ティティスはその身を虚空に捧げた。
 ティティスの頭上から放たれるパルスは戦場を覆い尽くし、さながらティティスの「目」となってレッド・ラムを捕捉する。

 ――パルスに響く幽魔月精の波長は決して消えない。

「邪飛竜、殲滅され死すべし」
 レッド・ラムの軍勢が、頭上に閃く数多の熱線を見た。
 ティティスに搭載されたあらゆる武装、そしてその砲門から迸るのは、敵味方を識別するパルス・レーザービーム。
 戦場を覆い尽くす熱線の雨に、レッド・ラムの翼が、胴体が、尻尾が穿たれ、焼かれていく。
 ユーベルコード【アテネ・ニケ・パルスフラッシュ(ヘスティアー・パルス・レーザー)】。
 召喚獣「幽魔月精」の権能たる破滅の雨だ。
 勇士たちの咆哮が響いた。自らに味方する光の雨、ならばここで攻勢に出る他ない。
 圧倒的な物量、レッド・ラムの軍団が、ティティスの砲撃によって一瞬で瓦解した。
 響き渡る屍人帝国のオブリビオンの悲鳴に、ティティスはただ静かに、動じずに、自らの役割を果たしたとばかりに、その砲門を降ろす。
「屍人帝国、その悪を私の力にて滅する」
 ――屍人帝国の動揺は、戦場にてあらん限りの勇気を振り絞る勇士たちにも伝わっていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ニクロム・チタノ
ウフフ、これはまた凄い数の敵だね?
確かにこの数の軍勢を相手するのは骨だし、ここは勇士のみんなに協力するのが賢いかな
邪仙の術をご覧にいれよう、さあ反抗せよ
ボクの邪術で打ち出された砲弾を重力槍に変えて敵をまとめて貫くよ
破損した飛空挺の部品を蒼焔の盾に変えて敵の攻撃からボクや飛空挺を防御しつつ敵の戦力を削っていくよ!
ボクはできるだけ防御しながら隙を見て近くに来た敵を切り裂いて少しでも敵を倒さないとね



「ウフフ。これはまた凄い数の敵だね?」
 中華系の服装を身に纏った緑色の肌の少女、ニクロム・チタノ(隷属者・f32208)は、戦場を飛翔するレッド・ラムの群れを見渡しながら微笑んだ。
 勇士たちが大砲を放つ音が響く。対して屍人帝国の軍勢もまた、自滅覚悟の特攻で勇士たちの飛空艇に風穴を開けていく。
 ちらり、と後ろを振り向いて、闘志の尽きない勇士たちを見やる。
「確かにこの数の軍勢を相手するのは骨だし、ここは勇士のみんなに協力するのが賢いかな」
 ひらり、と翻る。
 
 撃ち出される砲弾が、うぞりと宙を舞い、削れていく――!

「邪仙の術をご覧にいれよう、さあ反抗せよ」

 無機物は転じて、蒼焔の盾と重力槍へと形を変える。
 ユーベルコード【反抗地帯(チタノエリア)】。砲弾はただの砲弾ではなく重力を纏う槍として、襲いかかるレッド・ラムを撃墜していく。
 恐るべき重力の波、槍は自在に宙を舞い、レッド・ラムの翼を穿ち、拘束する。
 途端に飛翔できなくなったレッド・ラムは遥か底、雲海の下へと墜落していった。
 レッド・ラムが集結し、ストラトスウォームを起動させるが――重力の槍による攻撃はもちろん、飛空艇のあちこちに造り出された蒼焔の盾が、その攻撃を寄せ付けない。
「お遊びは終わりかい?」
 レッド・ラムの目が見開かれた。雨のごとく襲いかかる重力の槍によって、ストラトスウォームが崩壊する。
 圧倒的な物量、その攻勢が一気に減じた。
 凄まじい光景にぽかんとしていた勇士たちへと、ニクロムが口を開く。
「さあ、そろそろチェックメイトといこうじゃないか、勇士たち」
 ニクロムの宣言に、勇士たちが一斉に声をあげた。軍勢の攻勢を断ち切るべく、勇士の砲弾は重力の槍と化してその暗雲に風穴を開けたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ヴィクトリア・ノウェム
それだけの戦いなら報酬とか色々と期待も持てそう、です
それでは暴れる、です……いくです。エル・セプス

まずはとにかく数を減らす、です
【ハウンド・ライトニング】を使用、周囲を探知し、捉えた敵に向って「敵以外に当たってもダメージを与えず反射する」13の雷を放って、飛空艇の周りやつを弱らせるです

後は勇士達の飛空艇に取り付こうとする奴を優先して『ケルベロスファング』を打ち込み、
人型外装形態のエル・セプスの怪力で引っぺがしてから
『デビルアヴェンジャー』のガム弾(くっついて取れない)を撃ち込みぶん回して近くの敵にぶつけくっつけて纏め、
最後に遠くに放り投げて『A.F.C.』で砲撃する、という動きをするです



 勇士たちと屍人帝国、苛烈な攻防を繰り広げる戦域に、小型の飛空艇が入ってくる。
 その飛空艇のパイロット、ヴィクトリア・ノウェム(はらぺこ空戦天使・f33941)は、飛翔するレッド・ラムの群れを見渡した。
「すごい光景、です。これだけの戦いなら報酬とか色々と期待も持てそう、です」
 飛空艇の天使核ロケットエンジン、エンジェリックドライブからエネルギーが放出される。
「それでは暴れる、です……いくです。エル・セプス」
 戦いに意識を向けていた勇士たちが、その飛空艇に気付いたのは数百メートル近づいてきたときだった。
「まずはとにかく数を減らす、です。索敵魔法、展開」
 ミスリルセイバーが天空へと飛翔する。ゆっくりと回転し始めた四つのミスリルセイバーが、複雑な幾何学模様の魔法陣を形成する。
 迸った波動は、周囲の環境情報を収集し、ヴィクトリアへと転送された。
「――見つけた……逃がさない、です」
 索敵の魔法は転じて、天空を引き裂く雷霆へと形を変える。
 雷撃はまるで猟犬の如き姿へと変性し、周囲の敵へと食らいつくべく大気を引き裂く遠吠えを上げた。
 ユーベルコード【ハウンド・ライトニング】。戦場を奔る13の雷撃は、勇士たちの飛空艇に反射しながら、的確にレッド・ラムを穿ち焼き尽くす――!
 特攻覚悟のレッド・ラムたちを振り払うべく、ヴィクトリアのエル・セプスが人形外装形態に変形し、その突撃を阻害した。
 魔法の鎖に繋がれた鉤爪、ケルベロスファングがレッド・ラムの翼を引き裂き、デビルアヴェンジャーのガム弾がレッド・ラムの翼に張り付き、飛翔を妨げていった。
「終わり、です」
 レッド・ラムの投擲、共に閃いたのは魔導砲A.F.C。次いで勇士たちの砲撃がレッド・ラムの群れを薙ぎ払った。
「助かったぜ、嬢ちゃん!」
 と、そこで勇士の一人が駆け寄ってきた。すると、屍人帝国の情報をつかんだのか、もう一人の勇士が耳打ちしている。
「……なに!? 屍人帝国がもう玄室近くに!?」
 どうやら、この軍勢に紛れて屍人帝国の幹部が島中央にある玄室に侵入しようとしているようだ。
「ここはみんなに任せる、です」
「ああ、ここまで減らせればどうとでもなる! 行ってくれ!」
「屍人帝国を追い返したら、料理を報酬としてもらう、です」
 ぽかん、とした表情をした勇士の男は、瞬間大きく笑った。
「もちろんだ! 特大の肉を焼いて待ってるぜ!」

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『『五重奏の魔女』ソレスティ・マキア』

POW   :    サクリファイス・サモニング
自身の【所有する大量の召喚石と天使核】を代償に、1〜12体の【さらに強力な召喚獣】を召喚する。戦闘力は高いが、召喚数に応じた量の代償が必要。
SPD   :    D.D『クインテット・クリスタル』
自身が装備する【D.D『クインテット・クリスタル』】から【荘厳な賛美歌と魔法剣】を放ち、レベルm半径内の敵全員にダメージと【強烈な超音波による目眩】の状態異常を与える。
WIZ   :    マジッククリスタル・オーバーロード
【戦場に散りばめた莫大な量の魔水晶】から、戦場全体に「敵味方を識別する【連鎖爆発】」を放ち、ダメージと【盲目】の状態異常を与える。

イラスト:浅野友哉

👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠アイン・セラフィナイトです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 島の中央、草原の中にぽつりと存在する玄室の入り口。そこに軍服纏う女性が立っている。
 駆けつけた猟兵が身構えると、その女性はひらりとマントを翻した。
「あら、気付かれちゃったみたいね」
 得意気にふふ、と笑う。玄室そのものを覆うように、幾多もの魔法陣が展開していた。
「でももう遅いわ。レリックウェポンを目覚めさせる準備は整いつつある。でも、そうね……あなた達の血でも捧げれば、レリックウェポンの起動時間も短くなるかしら……!」
 周囲に、魔水晶がきらめく。
 戦場を覆う魔性の宝石が、膨大な魔力を発散し始めた――!
「私は『五重奏の魔女(クインテット・ウィッチ)』。さらなる進歩、その実験のために、あなた達という贄を捧げましょう!」
 魔力が戦場を覆い、その殺気に猟兵たちは武器を構えた。
 天使核と召喚石を湯水のように使い、幾多もの幻獣を実験台に使っていた彼女は、別名こう呼ばれていた。
 『幻獣殺し』と。
リオン・ゲーベンアイン
OK,叡智には真理をぶつけよう『透明』
了解、毒には毒をということだな

ペルソナを切り替えて『透明』の人格に
編み出すUCは…万象機械化とタイムフォールダウンの再現
放たれた矢が『早送り』していき、D.D『クインテット・クリスタル』の発動が『巻き戻さ』れていく
その間に魔術とUCの基礎となる召喚石と天使核を『機械化』していき、支配権を奪取

そのレリックウェポンの正体を知っているのかは定かではないが…
オブリビオン・フォーミュラの力を運用しているのは、猟兵も同じだ
そう言いながら『タイムフォールダウン』の矢と『万象機械化』による召喚石と天使核の運用を行い戦っていく



「OK、叡智には真理をぶつけよう『透明』。――了解、毒には毒をということだな」
 す、とリオン・ゲーベンアイン(四大副王北方担当『神弓侯』・f23867)の雰囲気が一瞬で切り替わる。
 『透明』と呼ばれるのは、強烈な自己催眠。無口だが感受性の高い『透明』の戦いだ。
 ソレスティのD.D『クインテット・クリスタル』から、荘厳な賛美歌と魔法剣が現出する。
 襲い来る破壊に、リオンは無名の神弓を構えた。
「時刻と機械は正しく逆巻き、母なる真我の名の元に、進む歯車は真理を永劫の時と共に刻んでいく」
 ユーベルコードの詠唱は戦場に響き渡り、その超常はここに具象化する。
 リオンから放たれた矢、それが超加速する。クインテット・クリスタルの発動によって飛び交う魔法剣が空間に固定化されたかと思うと、刹那巻き戻されるようにソレスティのD.Dへと返っていく。
「なにっ!?」
「万象機械化、タイムフォールダウン。……レリックウェポンの正体を知っているのかは定かではないが…オブリビオン・フォーミュラの力を運用しているのは、猟兵も同じだ」
 ユーベルコード【大霊母たる機械神は歯車を回し刻を掌握する(ストライク・ザ・マザー・コンピューター)】。
 それは、アポカリプスヘルを破滅に追いやったオブリビオン・フォーミュラ『マザー・コンピュータ』の力だ。
 魔術と召喚石、天使核がその超常に巻き込まれる。
 リオンの周囲には、『機械化』された召喚石と天使核が異形の鉄塊を構築していった。
 弓矢が再び閃いた。
 タイムフォールダウンによる超加速によって、その一撃はソレスティが展開していた魔術防壁を一瞬にして貫き破壊したのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ニクロム・チタノ
ウフフ、たしかに技術の進歩には犠牲がつきものだもんねぇ
ボクも邪術の実験の為に猟兵をしているからね
さっきから周りにある魔水晶から強い魔力が漏れだしてるみたいだね?
大方これを連鎖爆発させるつもりみたいだけどそうはいかないよ
これが私の反抗
ボクも邪術の実験で強力な禁術を生み出していたのさ
氷と空気中の水分を属性融合させて氷の津波を起こして周りの魔水晶を全て凍結させるよ
おっと逃がさないよ、炎と風の属性融合で生み出した炎の竜巻をプレゼントするよ
ボクとキミでは重ねた実験の数が違うんだよ?
キミも邪仙になれば色んな術を使えたのに残念だよ🎵



 戦場を覆う魔法陣にちらりと視線をやって、ニクロム・チタノ(隷属者・f32208)は薄く笑う。
「ウフフ、たしかに技術の進歩には犠牲がつきものだもんねぇ」
 ソレスティが怪訝そうに眉をひそめる。今からその実験の一つの因子に組み込むはずの猟兵から、そんな言葉が出てきたのだから。
「ボクも邪術の実験の為に猟兵をしているからね。……ふぅん、さっきから周りにある魔水晶から強い魔力が漏れだしてるみたいだね?」
「そうよ。今から私の研究成果を見せてあげるわ!」
 魔水晶の輝きが増していく。飽和する魔力が水晶を砕き、今まさに爆発するその時だった。
「大方これを連鎖爆発させるつもりみたいだけどそうはいかないよ」
「なんですって……――ッ!」
 戦場に満ちる大気の質が変化する。それは、ソレスティも感じたようだ。
 大気が凍てつき、そして怒涛の如く周辺に満ちていく。氷そのものの津波が、戦場を満たしていた魔水晶を覆い隠していく。
「これが私の反抗。ボクも邪術の実験で強力な禁術を生み出していたのさ」
 【クロノチタノ】によって、現象は指向性を持ち始める。周囲の異変に気付いてももう遅い。すでにその冷気によって、ソレスティの四肢は凍てつき始めている――!
 にやり、とニクロムは嘲笑った。
「おっと逃さないよ」
 指を弾けば、戦場に満ちていた冷気が拡散する。転じて熱量が跳ね上がり、ソレスティを覆う炎の竜巻へと変化した。
 豪熱の渦にまかれるオブリビオンを見つめながら、ニクロムは無邪気に、冷酷に告げた。
「ボクとキミでは重ねた実験の数が違うんだよ? キミも邪仙になれば色んな術を使えたのに残念だよ♫」

大成功 🔵​🔵​🔵​

メンカル・プルモーサ
ふむ…レリックウエポンには非常に興味があるけど…
……起動したらここと他の島が吹き飛ぶような代物を対策なしに起動させるのはちょっとどころじゃない問題があるね…
…まあ周辺被害を鑑みて停めさせて貰うとしようか…

…その剣と超音波の二段攻撃は中々に厄介だけど…
操音作寂術式【メレテー】…『静寂』…その賛美歌による超音波を消させて貰うよ…
魔法剣は【狩り立てる嵐の魔犬】で迎撃……ついでにこのまま魔弾をソレスティへ集中させるとしようか…
…誘導魔弾の対処に追われている間に重奏強化術式【エコー】を8回ほど重ね掛け…八重奏の光の槍を叩き込んでダメージを与えるよ…


ヴィクトリア・ノウェム
……「準備が整いつつある」なら、まだ猶予があるってことです
あと……なんだかあなたは気に入らないです

儀式用に周囲に魔水晶を並べているなら利用させてもらう、です……!
外装形態で近くの魔水晶か召喚獣にケルベロスファングを打ち込み【ケルベロスバイト】を使用、喰い付かせてエネルギーを奪いつつエル・セプスの怪力でぶん回して他の魔水晶や召喚獣、本体に叩き付けるです

おまけにフリーの召喚獣や本体へとガム弾とボム弾(炸裂し派手な音と光を出す。だけ)をけん制で乱射して行動を徹底的に邪魔してやるです

ごはんと報酬が待ってるです
天使核とか全部置いてさっさとやられるがいい、です

※アドリブ連携他歓迎、です



「くっ……この私をここまで……!」
 悪態をつきながらも、よろめいて立ち上がるソレスティは、さらに現れた敵対者に舌打ちする。
「ふむ…レリックウエポンには非常に興味があるけど…起動したらここと他の島が吹き飛ぶような代物を対策なしに起動させるのはちょっとどころじゃない問題があるね…」
「……「準備が整いつつある」なら、まだ猶予があるってことです」
 メンカル・プルモーサ(トリニティ・ウィッチ・f08301)とヴィクトリア・ノウェム(はらぺこ空戦天使・f33941)が、周囲に散らばる魔水晶を見つめる。燦々と輝く魔水晶は莫大な魔力を秘めており、この巨大な魔法陣の触媒の一つになっているようだ。
「…まあ周辺被害を鑑みて止めさせて貰うとしようか…」
「させると思う? 来なさい、我が召喚獣!」
 懐に隠していた召喚石と天使核を触媒に、ソレスティが更に強力な召喚獣――3体にドラゴンを召喚する。
「行きなさい、私の召喚獣たち! あいつらを八つ裂きにするのよ!」
 竜が咆哮し、敵対者へと鋭い爪牙を突きつけた――!
「あと……なんだかあなたは気に入らないです」
 ヴィクトリアが周囲を見渡していたのは、その魔水晶の状態を見極めるためだ。
 可変型飛空艇エル・セプス――エル・セプス外装形態で、周囲に散っていた魔水晶の一つにケルベロスファングを放つ。
 そして、ヴィクトリアの双眼が魔水晶にも勝るほどの輝きを放つ。ユーベルコードが解き放たれた。
「さあ喰らい付くです、ケルベロスファング! そして好きなだけ貪るといいです!」
 魔水晶に蓄積していた魔力が、凄まじい速度で吸収されていく。ケルベロスファングの先端鉤爪部分は機械の魔獣の顎に変貌し、そのまま抜けなくなっている。
 その様子に、ソレスティが声を荒らげた。
「やめなさい!それは――ッ!」
「喰らえ、です……!」
 エル・セプスの怪力によって振り回された魔水晶が、周囲を取り囲もうとしていたドラゴンたちを貫き、薙ぎ払う。
 ユーベルコード【ケルベロスバイト】は、ケルベロスファングの機能を解放するユーベルコードだ。
 魔水晶を儀式触媒に使用していたソレスティには、決定打となるユーベルコードである。
「仕方ないわ、こうなったら私のクインテット・クリスタルで……!」
「…させないよ…」
 賛美歌の超音波と、メンカルの「それ」が放たれるのは同時。
 戦場を覆い尽くす賛美歌の破滅はしかし、なんの被害もなく終わった。
「な、なん……!?」
「…操音作寂術式【メレテー】…周囲の音を操る術式…これでもう、超音波は意味がない…」
「!? ま、まだよ……まだ魔法剣が!」
「…それも対策済み…」
 周囲に散った魔法剣が、メンカルとヴィクトリアへと襲い来る。が。
「紡がれし魔弾よ、追え、喰らえ、汝は猛追、汝は捕捉。魔女が望むは追い立て喰らう魔の猟犬」
 ユーベルコード【狩り立てる嵐の魔犬(ストーム・ハウンド)】。現れた魔法陣から放たれた追尾性の高い魔弾が、そのことごとくを撃ち落としていく。
「…魔法剣が足りないね…」
「!!? くっ……!」
 戦場を覆う魔法剣が消失し、メンカルの魔弾がソレスティへと殺到する――!
「ごはんと報酬が待ってるです。天使核とか全部置いてさっさとやられるがいい、です……!!」
「…重奏強化術式【エコー】、調律完了…クインテットなら、こっちはオクテットでいくよ…」
 魔弾の処理に徹していたソレスティは、その一撃に対処できない。
 ヴィクトリアが振り回す魔水晶が、ソレスティを吹き飛ばす。その刹那、威力が増大したメンカルの光の槍がソレスティの体を貫いたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

御堂・伽藍
アドリブ、即席連携歓迎
ティティス/f35555同行

つたわる いかり
高き月天の誅槌をここに!

先制地形を利用念動力道術結界術UC発動
戦場中の魔水晶、召喚石から限界まで魔力を吸い上げ、すてぜにの力をリミッター解除
高速多重詠唱早業召喚術
すてぜにを介し集めた力を限界まで付与しリミッター解除したティティスを召喚

がらんどう しんげつ
力を吸い上げ、明日へと繋ぐ
おいで ティティ
満月の狂おしい怒り、存分に揮うがいい!!

『幽魔月精(ルナティック・ファントム)』


以降も魔水晶や召喚石から力を吸い上げティティに供給し続ける

敵の攻撃を落ち着いて見切り
念動怪力衝撃波オーラ防御武器受け等を駆使
すてぜにで敵の攻撃を受け流す
カウンター念動怪力風光空地属性すてぜにマヒ捕縛目潰し吹き飛ばし
状態異常をお返し

よる つき
闇と光が合わさり夜天を描く
そら ほし
さあ!我等が星月夜に喝采を!

あなた がらくたしょうかんし
がらんどうにも値しない廃棄物め…
みなそこへ みなそこへ
鎮め沈め骸の海へ

さようなら
さようなら
御然らば
御然らば


ティティス・ティファーナ
SPDで判定
*アドリブ歓迎
御堂/f33020と協力

「お前は私の敵と確定した!」
『アテネ・ニケ・パルスフラッシュ』で識別パルスを照射し『アプロディーテ・フューチャーサイト』で1分先の未来を見ながら『マルチスタイル・サイコミュ・ファンネルビット』を展開して『フルバースト・マキシマ』『ムアルテミス・レーザー』で先制・索敵攻撃をして『サイコミュ・ファンネルビット・テレポート』で敵の攻撃を空間飛翔して避け『三女神の加護と粛清を』で敵のUCを封印/弱体化させます。
『クリアボディ』『アストラル・エレメント・ヴェール』で透明化し視聴嗅覚を阻害し『ヘラ・エウピション』で猛攻を仕掛けます。

「幻獣は生命だ体!」



 周囲を巡る魔法陣が揺らぐ。
 レリックウェポン復活の儀式、その根底が崩されようとしていた。
「まだよ……まだ儀式は終わっては……!」
「……もはや何も言うことはない」
 ティティス・ティファーナ(召喚獣「アストラル・エレメント(幽魔月精)」・f35555)がレーザー武装を構える。この儀式を成そうとする――幻獣を道具としてしか見ていないソレスティに、激しい怒りを覚えながら。
 ソレスティの後ろに転移の光が舞い落りる。現れたのは、僵尸の少女だった。
 ティティスのその姿に強烈な覚悟を感じたのだろう、どことなくぼんやりしている表情であるが――その瞳に満ちるのは、眼前のオブリビオンを討滅せんとする覇気そのものだ。
「つたわる いかり。高き月天の誅槌をここに!」
 御堂・伽藍(がらんどう・f33020)から、強烈な念動力が迸る。
 地形が念動力によって揺らぎ、ひびを刻んだ。
「すてられた だからひろわれた 暗闇にこそ星は輝く」
 顧みられぬ貨幣、傷ついた宝石、打ち捨てられた富。不要と断言された『すてぜに』が宙を舞い、天空に術式を結ぶ。
 それは、儀式の魔法陣を上書きするほどの巨大な力場となって、大地に降り注いだ。
「がらんどう しんげつ。力を吸い上げ、明日へと繋ぐ おいで ティティ 満月の狂おしい怒り、存分に揮うがいい!!」

『幽魔月精(ルナティック・ファントム)』

 周辺を浮遊していた魔水晶から、魔力が吸い上げられていく。【天の光はすべて星!!(スターダスト・ミルキーウェイ)】によって、ただの水晶と化した魔水晶は、すべての機能を停止して地に落ちた。
 そしてそれは、伽藍のユーベルコードの礎となる。
 莫大なエネルギーが、ティティスへと収束していく。魔力に輝く双眸をソレスティに向け、その力を解放する――!
「私のD.Dの力が奪われた……!? そんな、バカなことがッ!」
「よる つき 闇と光が合わさり夜天を描く そら ほし さあ!我等が星月夜に喝采を!」
 煌めきの奔流は指向性を持ち、ティティスのビーム武装へと集まっていく。
「お前は、絶対に許さん。――私の敵と確定した!」
 全ての武装が展開され、その砲門から極大のエネルギーが燻る。
「あなた がらくたしょうかんし。がらんどうにも値しない廃棄物め…」
 静かに告げられた伽藍の言葉とティティスのエネルギー解放はほぼ同時だった。

「みなそこへ みなそこへ 鎮め沈め骸の海へ」
「幻獣は生命だ体!」

 【アテネ・ニケ・パルスフラッシュ(ヘスティアー・パルス・レーザー)】による、パルス・レーザービームの嵐。
 魔水晶を破壊し、D.Dを砕き、儀式の魔法陣を打ち消す。
「さようなら さようなら 御然らば 御然らば」
 圧倒的な攻撃を前に、『五重奏の魔女』ソレスティ・マキアは、その体を塵に還しながら嘲笑った。
「あははははは! オブリビオン化は失敗ね……それ……なら……すべてをほろぼし……なさ……い――帝竜――」
 魔女は、呪詛の言葉を吐きながら、躯の海へと還っていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『召喚獣『ヴァジュラ』』

POW   :    電磁結界
【雷の尻尾】から、戦場全体に「敵味方を識別する【レベル回の雷撃と超電磁場】」を放ち、ダメージと【電磁力反発による近接攻撃不可】の状態異常を与える。
SPD   :    サンダー・レールガン
【超電磁場と雷の拡散】によりレベル×100km/hで飛翔し、【超電磁場の強さ】×【雷エネルギー】に比例した激突ダメージを与える。
WIZ   :    雷電の支配者
【戦場を覆う超電磁場と雷の奔流】を放ち、戦場内の【金属の物品、および電気】が動力の物品全てを精密に操作する。武器の命中・威力はレベル%上昇する。

イラスト:shirounagi

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠アイン・セラフィナイトです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 天空を覆っていた魔法陣に亀裂が入る。
 大規模ユーベルコードはその機能を停止させ、光の粒子となって霧散していった。

 だがそれは、「儀式の中断」を意味していた。
 刹那、島全体に強烈な地震が襲った。玄室を裂き、地面を砕き、何かが這い上がろうとしている。

 それは、八つ首の機械竜だった。
 かつてのヴァルギリオスを彷彿とさせる巨躯、それぞれの首が電子的に明滅しながら、電子音のノイズの咆哮を響かせる。
 遺骸兵器『滅機帝竜ヴァルギリオス』。それぞれの首から、全属性を持つ超光線が放たれる――!
 島を覆っていた雲が霧散し、大地がその威力に削り取られる。今、この遺骸兵器は、大規模ユーベルコードの失敗により暴走状態と化している。
 そして猟兵たちは気付くだろう、『八つ首の付け根』、そこに機械のパイプにがんじがらめに拘束されたかつての島の召喚獣――そのオブリビオンを。
 眠っているのか、何も言葉は発せず、遺骸兵器への電力供給の要になっているようだ。
 凄まじい大咆哮が大気と島を揺るがした。
 今ここで、遺骸兵器を破壊しなければ――この島は跡形もなく消滅するだろう。

【戦闘について】
 遺骸兵器『滅機帝竜ヴァルギリオス』は、遺骸兵器の核となっている『召喚獣『ヴァジュラ』』のユーベルコードを使用し、更にかつてのヴァルギリオスのユーベルコード【ヴァルギリオス・ブレス】を使用します。

●ヴァルギリオス・ブレス
 【8本の首】を向けた対象に、【炎水土氷雷光闇毒の全属性ブレス】でダメージを与える。命中率が高い。

 遺骸兵器は凄まじい攻撃力、耐久力、防御力を誇りますが、核となっているオブリビオンを攻撃することで大ダメージを与えることが出来ます。
 よって、以下のプレイングボーナスが存在します。

 プレイングボーナス……遺骸兵器の攻撃を潜り抜け、遺骸兵器の核となっている『召喚獣『ヴァジュラ』』を攻撃する。

 以上、プレイングお待ちしております!
ティティス・ティファーナ
SPDで判定
*アドリブ歓迎

「使役されるは召喚獣の務め、利用されるは召喚獣が恥、楽にしてやる」
『アテネ・ニケ・パルスフラッシュ』で識別パルスを照射し『アプロディーテ・フューチャーサイト』で1分先の未来を見ながら『マルチスタイル・サイコミュ・ファンネルビット』を創造して展開して『サイコミュ・ファンネルビット・テレポート』で敵の攻撃を空間飛翔して避け『三女神の加護と粛清を』で敵のUCを封印/弱体化させます。
『クリアボディ』『アストラル・エレメント・ヴェール』で透明化し視聴嗅覚を阻害し『フルバースト・マキシマム』『アルテミス・レーザー』で先制・索敵攻撃をして『ヘラ・エウピション』で隙を衝いて攻撃します



 荒れ狂う遺骸兵器を前に、ティティス・ティファーナ(召喚獣「アストラル・エレメント(幽魔月精)」・f35555)はユーベルコード発動のために眼差しをそこに向けている。
 身体に装備された携行型超巨大レーザーキャノン、アームドフォートレスダブルキャノンの砲塔が赤熱する。
「使役されるは召喚獣の務め、利用されるは召喚獣が恥、楽にしてやる」
 サイコミュ・ファンネルビットを含めた全砲門が開かれる。大地を焼き払う超光線を迎え撃つように、ティティスはありったけのエネルギーを解放する。
「全砲門展開、かの召喚獣を滅する」
 それはさながら、死の雨だ。
 アームドフォートレスキャノンから迸った光線と、サイコミュ・ファンネルビットから放たれた光線が、暴走する機竜の光線と激突、轟音が迸る――!
 圧倒的な熱の奔流、それがせめぎ合っている。
 激烈な光を放つ熱線はやがて、ティティスの光線に押され始めた。
 悲鳴に似た、遺骸兵器の電子音が響き渡った。遺骸兵器の身体は恐るべき防御力を誇るが、ティティスが放ったレーザービームによって一部が融解し始めている。
 再び機竜が暴走に身を任せ、その8つの首からとめどない白熱光を放ち始めたのを見て、ティティスはその領域から逃れるように距離を取ったのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ヴィクトリア・ノウェム
むむ、島が無くなったら困るです
意識して動かしてるんじゃなくて暴走してるだけなら止めようはあるです

首を向けたほうに攻撃するならケルベロスファングで引っ張って向きを変えられるか試すです
無理そうならガム弾をばらまいてべとべとにするです
べとべとのまま首同士くっついたら儲けもの、です

え、あの大きさでも飛べる……です?速度で勝てないなら、小回りで勝負、です
噛ませたファングでの姿勢制御も利用するです

その間にA.F.C.に魔力を込めて、【ミーティアーブラスト】の準備をしておくです
見えてさえいれば距離は関係ないから、突撃を回避した後、こっちに向き直る時を狙ってコアに撃ち込む、です……!



 暴走を続ける機械の帝竜が、その大翼を広げて飛び立った。全身に駆け巡る雷のエネルギーは、ユーベルコード発動の前兆だ。
「あの大きさでも飛べる……です?」
 愛用のフックショット『ケルベロスファング』を構えながら、ヴィクトリア・ノウェム(はらぺこ空戦天使・f33941)は暴風でなびく青髪を手で押さえた。
 かつての帝竜の力のみならず、核となっているオブリビオンのユーベルコードさえも使用する遺骸兵器は脅威だ。
 しかし。
「むむ、島が無くなったら困るです。意識して動かしてるんじゃなくて暴走してるだけなら止めようはあるです」
 機械のヴァルギリオス、その8つ首がヴィクトリアを捉えている。
 光線が口腔内に収束し、そのエネルギーは解き放たれ――。
「させない、です!」
 ケルベロスファングが魔法の鎖の輝きの軌跡を描いて、ヴァルギリオスの首に食い込んだ。
 ぐい、と力任せに引っ張れば、首の狙いはヴィクトリアから僅かにずれる。
 途端に飽和する、光の束。しかしその光線は、ヴィクトリアへは届かない。
 待機していたエル・セプスの魔導砲のチャージは完了している。距離など関係ない。“見えていれば”、その攻撃は必中となる――!
 サンダー・レールガンの機動を読むように、ヴィクトリアがケルベロスファングによってそのまま帝竜に引き寄せられた。
 激突するかに思えたその攻撃は、ケルベロスファングによる姿勢制御によって間一髪で回避される。
「エル・セプス、照射、です!」
 激烈な魔力光の輝きが、機械の帝竜がこちらへと振り向いたタイミングで放たれた。
 8つ首の隙間を縫う、【ミーティアーブラスト】の一撃によって、帝竜は全身の電子光を明滅させながら、大地に落下したのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

リオン・ゲーベンアイン
ヴァルギリオスには……ヴァルギリオスを
来たれよ、ヴァルギリオス!

弓の弦を引くと同時、UCでヴァルギリオスを召喚

ヴァルギリオス・ブレス……それを、本元であるワタシが呼び出したヴァルギリオスのヴァルギリオス・ブレスで相殺
そのまま全属性の魔力が付与された矢を弦に番え、弦を引いていく
狙うはかつての島の召喚獣――そのオブリビオン

悪いけど……世界にとって、このレリックウェポンは危険すぎる
オブリビオン・フォーミュラの力が悪意ある人間やオブリビオンに活用される事だけは、看過してはいけない・・・・・
故に、A&Wの住人として……引導を、わたしが取るよ!
そう『純白』に戻って矢を放ち、レリックウェポンを穿つ――



 それでも、機械の帝竜は停止しない。
 電子光が明滅し、再び機械竜は動き出す。
「悪いけど……世界にとって、このレリックウェポンは危険すぎる。オブリビオン・フォーミュラの力が悪意ある人間やオブリビオンに活用される事だけは、看過してはいけない……」
 リオン・ゲーベンアイン(四大副王北方担当『神弓侯』・f23867)は、覚悟を持って神弓を構える。
 ヴァルギリオスと同等の兵器など、どんなものに渡っても利になることはない。
「ヴァルギリオスには……ヴァルギリオスを。来たれよ、ヴァルギリオス!」
 引き絞った弓の弦、それに呼応するように超常は発現する。
 リオンの足元が淡く光り輝き、それは実体を持つ巨竜となって顕れる。
 ユーベルコード【八岐の帝竜王を統べし神弓の召喚者(ストライク・ザ・ヴァルギリオス)】。
 アックス&ウィザーズを破滅せんとしたオブリビオン・フォーミュラ、ヴァルギリオスの顕現だった。
 ヴァルギリオスと、機械のヴァルギリオスのブレスが重なり、爆ぜる――!
 数多の生命を焼き払うだろう強大なブレスの束。それは互いの属性を打ち消し合い、凄まじい大轟音を響かせる。
 ヴァルギリオスの頭上に騎乗していたリオンが、引き絞った弦を機竜へ向ける。
「A&Wの住人として……引導を、わたしが取るよ!」
 ユーベルコードによって喚び出されたヴァルギリオスのブレスを介して生成されたのは、全属性の弓矢。
 それが、相殺されるブレスの間隙を縫うように放たれた。
 あらゆる防御を貫く全属性の矢は、8つ首を超えてその中枢、核のオブリビオンへと突き刺さる。
 機竜が再び咆哮を上げて、その巨体を大地へと投げ出したのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

メンカル・プルモーサ
(改造装甲車【エンバール】に搭乗)
…帝竜ヴァルギリオスを兵器として再現しようとした…と言うところかな…
…暴走状態なのは完全に拙いから核を破壊しないとね…

…相手が竜であるならば…【竜屠る英雄の詩】を発動…竜殺しの概念を装備(含むエンバール)に付与…
…ヴァルギリオス・ブレスを竜殺しの概念が付与されたVBA装甲に任せて突っ切り…
…「生体装甲製」であり「内燃機関動力」であるエンバールは雷電の支配者の影響を受けない…
…このまま核となっているヴァジュラにスピードを落とさずに突っ込んで…ドカン…車での体当たりををぶっ込もう…
…至近距離から竜殺しの魔力の矢を数発叩き込んでフィニッシュ…バックして離脱しようか…



 光線を吐き散らしながら地面に横たわる機械のヴァルギリオスを改造装甲車【エンバール】内にて見やり、メンカル・プルモーサ(トリニティ・ウィッチ・f08301)はふむ、と思案した。
「…帝竜ヴァルギリオスを兵器として再現しようとした…と言うところかな…」
 確かに、凄まじいブレスを吐く機竜であるが、それが制御できていないとなれば完全な失敗作である。
「…暴走状態なのは完全に拙いから核を破壊しないとね…」
 迫る装甲車に気付いたのか、機械竜の8つ首がしなる。口腔内にエネルギーを蓄積し、今にもヴァルギリオス・ブレスを放とうとしている。

「厄討つ譚歌よ、応じよ、宿れ。汝は鏖殺、汝は屠龍。魔女が望むは災厄断ち切る英傑の業」

 唱えられた詠唱は、メンカルの装備武器に絶大な力を付与する。
 【竜屠る英雄の詩(ドラゴンスレイヤーズ・バラッド)】。竜殺しを成し得た英雄、その力、概念そのものを定着させる術式だ。
 刹那、機竜から放たれるのは全てを破壊する波濤。エンバールを包み込む光線の波。
 敵を確実に蒸発させるだろうその攻撃はしかし、エンバールの装甲を融かすことさえも出来なかった。
 『竜』にまつわるものに対して絶対の優位性を持たせるメンカルのユーベルコードは、このブレスの攻撃を概念的に否定する。
 つまり、この攻撃は概念によって“殺された”。物理的、魔術的意味ではなく。
 そしてヴァルギリオスは気付くだろう、【雷電の支配者】のユーベルコードが干渉しないことを。
「…『生体装甲製』であり『内燃機関動力』であるエンバールはそのユーベルコードの影響を受けない…」
 機竜の無数の眼が、電子的に明滅した。適切な解答を見出そうにも、暴走中である機竜にその機能は存在しない。
 エンバールが一筋の流星となって核であるヴァジュラを穿つ。
 甲高い悲鳴を上げる竜に、メンカルはエンバールから飛び出して魔力の矢を放った。
「…いくら機械でも、竜だったら私のユーベルコードの力の範囲内…」
 あれを作り出した製作者と機竜の構造は少し興味はあるけれど、と。電磁的な明滅を繰り返す機竜から離れるようにメンカルは再びエンバールに乗り込み、戦場から迅速に退避したのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ニクロム・チタノ
成る程儀式が不完全なせいで暴走とは厄介だね
でもこのままやられる訳にはいかないよ
反抗の力を
蒼焔の盾を八つ召喚してなんとかヴァルギリオスのブレスやヴァジュラの電撃は防げているけど磁力反発する電磁結界のせいで近づけないよ
そうだ、重力操作でボクの重力を軽くして更に敵の磁力反発を利用して空中に大ジャンプだよ
そしてヴァルギリオスの八本の首に八つの蒼焔の盾をぶつけて動きを止めている間に八本の重力槍を展開して射出するよ
狙いはヤツの首の付け根にいるヴァジュラ、ヤツが核に違いない
重力槍は本来形無き重力を邪術で形を成した物、つまり磁力の影響は受けない
お前を外の世界に出すわけにはいかない、骸の海に帰ってもらうよ!



 猟兵たちの猛攻により、電子光が不安定に明滅し始めている。
 明らかにエネルギー供給が低下しているが、それでも機械の帝竜は暴走を続けていた。
「成る程儀式が不完全なせいで暴走とは厄介だね。でもこのままやられる訳にはいかないよ」
 ニクロム・チタノ(隷属者・f32208)は眼前に片手を突き出して、その超常発現の要の言葉を唱えた。
「反抗の力を」
 具現化するのは、八つの蒼焔の盾と八つの超重力槍。【反抗の至宝(チタノトロフィー)】がチタノの周囲を廻り始める。
 それに相対し、機械のヴァルギリオスはブレスを解き放つ。全てを灰燼に帰する絶大な破壊のブレスを、ニクロムは蒼焔の盾を前面に展開することで防御する。
 八属性、全属性を持つブレスは、その盾でさえも毒の力によって融かしかねない。しかし、反撃に転じようにも……。
(電磁結界のせいでこれ以上近づけないみたいだね)
 前に進もうとすれば、不可視の抗力によって阻まれる。それなら、とニクロムはにぃ、と笑った。
 反抗の至宝によって得た能力は、もう一つある。それは――。
 刹那、ニクロムの肉体がぐん、と弾き飛ばされた。電磁結界のみの力ではない、ニクロムかかる重力そのものが軽くなっているのだ。
 重力操作能力。ニクロムは天空に弾き飛ばされ、機竜を大空から眺めている。
 猟兵の動きに合わせて、機竜の8つ首がそちらを向こうとするが、突如として飛来したニクロムの蒼焔の盾にその動きを封じられた。
「……あれか。首の付け根にいる召喚獣、ヴァジュラ。ヤツが核に違いない」
 ニクロムの周囲を廻っていた超重力槍は放たれる。重力の槍は本来実体無き武器。ニクロムの邪術によって形作られているそれは、物質としての形を持たない。よって。
「この槍は、磁力の影響を受けない。お前を外の世界に出すわけにはいかない、骸の海に帰ってもらうよ!」
 放たれた重力槍は電磁結界を超え、収束する重力の奔流によってヴァジュラを貫いた――!
 苦痛の悲鳴に似た咆哮を喚き散らし、のたうち回る機械のヴァルギリオスの様子をニクロムは見つめた後、重力操作によって華麗に着地したのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

御堂・伽藍
アドリブ、即席連携歓迎

おしまい おしまい
では幕引きを仕ろう

先制リミッター解除UC発動
炎水地氷雷光闇毒を防御
氷風空属性を攻撃と状態異常に付与

残像忍び足陽動お誘い誘き寄せフェイントでゆるゆると接敵
敵の攻撃を自身に引き寄せる

射程に入り次第念動怪力氷風空属性UCすてぜに
二回攻撃フェイントを交えマヒ捕縛気絶結界術
欠けた水晶に属性を宿し獣をスナイプ
凍結させ周囲に漏電を起こし出力を低下させる

敵の攻撃を落ち着いて見切り
念動怪力衝撃波オーラ防御UC等で武器受け
すてぜにの水晶で受け流す

窮地の仲間は積極的に結界術かばい援護射撃
特にティティスは最優先
咄嗟に早業高速詠唱召喚術
必要ならば即座に近くに引き寄せる

おしまい おしまい
この児戯ももう終い
きって ぬいて
我楽多竜をがらんどうに仕舞って
おねむの じかん
鎮め沈め骸の海へ

おやすみ
おやすみ
御然らば
御然らば



 猟兵の度重なる核オブリビオンへの攻撃により、駆動のためのエネルギーが枯渇し始めたのか、滅機帝竜ヴァルギリオスの胴体からスパークが迸る。
「――では幕引きを仕ろう」
 六腕の美しき少女の造形、僵尸の御堂・伽藍(がらんどう・f33020)は、目の前の機械竜にそう告げた。
 暴走の中、眼前の敵を屠るべく8つ首が伽藍へと向けられる。
「きって、むすぶ。わけて、まぜる。時の刃が切り分けし渾沌の魔力、転輪せり」
 全属性を内包するブレスに対して、伽藍はそれを為した。
 ユーベルコードの超常により、伽藍の全身が数多の魔力の奔流に覆われる。
 【トリニティ・エンハンス十二刻】。それは、ヴァルギリオスの全属性を超える“全属性”の魔力。
 放たれたブレスに対して、伽藍の魔力の波濤がそれを相殺――いや、それを超える属性の波が、ヴァルギリオスのブレスを押し返した。
「おしまい おしまい この児戯も おしまい」
 欠けた魂が宙を巡る。それは凍結の魔力と成し、ヴァルギリオスの胴体を貫き穿つ。
 圧倒的な防御力を誇る機械の龍鱗がたちまちに凍てつき、その影響によって漏電を起こしたヴァルギリオスの双眸が幾多にも閃く。
 電力が大幅に低下したのか、ヴァジュラのユーベルコードが正しく機能していない。雷電の結界はたちまちに霧散した。
「おやすみ おやすみ 御然らば 御然らば」
 伽藍の『がらんどう』なるからだは、それを収める匣となる。
 8つ首の付け根に拘束されていた召喚獣『ヴァジュラ』が、その内に圧縮されるように吸い込まれていく。

「おねむの じかん 鎮め沈め骸の海へ」

 この島の由来たる召喚獣は、呑み込まれる寸前にかすかに声を漏らしたのを、伽藍は聞き逃さなかった。

 ――手間を、かけたな、猟兵。

 そんな、短い言葉。
 電力の供給を失ったレリックウェポンは駆動を停止させて、巨人の如き巨躯を島の地面に投げ出した。
 沈黙した機竜をほんの少し見つめてから、伽藍は踵を返す。
 心の内に宿る、ほんの一握りの優しさ、その欠片。断片となってしまった召喚獣に思いを馳せて。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年06月29日


挿絵イラスト