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7thKING WAR㉖〜ワルワル・ザ・ワルワル

#デビルキングワールド #7thKING_WAR #1stKING『魔王ガチデビル』

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#デビルキングワールド
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#7thKING_WAR
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#1stKING『魔王ガチデビル』


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●1stKING『魔王ガチデビル』
 迅速果断たることは猟兵たちのことを指す。
 一気呵成なるもまた然り。
 その動きはあまりにお速かった。躊躇いなど一切なく。これまでの経験を重ねてきたからかこそ、彼らの動きに迷いはなく。
 ゆえに『魔王ガチデビル』は、この結果が妥当であるとは思っていなかった。
「私は、悪魔も、猟兵たちも、決して侮ってはいなかった」
 悪魔とは他世界を含めてみても、稀に見るほどに強大な種族であった。
 赤子から老いた者まで、全てが強大な存在である。ゆえに、『魔王ガチデビル』は両者とも刺激せぬように慎重に計画を進め、異世界より『特級契約書』によって最強の魔王さえも呼び寄せた。

 驕りもなく。
 油断もなく。
 されど、今の結果を見れば、己の計画が破綻していることに気がつくだろう。ジャッジメントガールの目覚めに合わせ、万全の状態で今回の戦いを始めたのだ。
「認めねばなるまい」
 そう、己の力不足を。
『魔王ガチデビル』はデビルキングワールドにおいてただ一人生まれながらに邪悪を宿していた存在である。
 だからこそ、今回の戦いを引き起こしたのだ。
 再びデビルキングワールドの王に返り咲くために。

「だが、デビルキングにならずとも、猟兵の猛攻をしのぎ続ければ、『悪魔契約書』をいくらかはばら撒き、あわよくば逃げおおせるかもしれぬ」
 その推察はあまりにも都合が良すぎる。
 この現状を顧みても、その可能性は僅かにしかない。『魔王ガチデビル』が猟兵に優るところが一つあるのだとすれば、その途方も無いほどの『個』の力である。
 今この間際において、温存していた最後の蓄え。
 それを開放するしかない。『魔王ガチデビル』の周囲に五つの宝珠が浮かび上がる。

「私の後にデビルキングを僭称した者共のユーベルコードを解明し、作り上げた『KING宝珠』……すなわち!」
 2ndKING『魔王ビストログルメ』。それは数多の料理を齎し、所有者の体力を、傷を回復させる力。
 3rdKING『堕天使エンケロニエル』。それは『植物怪獣軍団』を召喚し続ける、膨大なる軍勢を齎す力。
 4thKING『キング・ブレイン』。それは新たな知識を脳内に流し続け、戦いが長引けば長引くほどに強化する力。
 5thKING『勇者リリリリ』。それはあらゆる障害から守る頑強なる盾の力。
 6thKING『ビームスプリッター』。それはユーベルコードとともに『腹からビーム』を打ち出す尋常ならざる力。

「そして、私のユーベルコードを合わせる……!『大罪魔法』と共に勝機を掴み取ってみせよう。悪魔輸出によって、全ての世界にカタストロフを齎すために……!」
『魔王ガチデビル』は、その五つの宝珠と共に『諸悪の根源』より猟兵たちを迎え撃つ。
 己の欲望のためにこそ振る舞う傲慢。あらゆる力を求める暴食の如き姿は、色欲すらも覆い、その力で持って一つの世界だけではなく、あまねく世界全てにカタストロフを齎さんと迸るのであった――。

●7thKING WAR
 グリモアベースに集まってきた猟兵たちを迎えたのはナイアルテ・ブーゾヴァ(神月円明・f25860)であった。
「お集まり頂きありがとうございます。ついに『魔王ガチデビル』の座す『諸悪の根源』へと至ることができました。デビルキングワールドで唯一、生まれながらに『邪悪さ』を有していた、初代デビルキングとの戦いです」
 彼女が示すのは、『魔王ガチデビル』の威容である。
 その腹部の口の中には白羽の矢が立っている。間違いなく、七代目デビルキング候補として数えられる。
 そもそもデビルキング法とは、『魔王ガチデビル』を倒すために生み出されたものである。

「彼が齎すのは『悪魔契約書』。これによってデビルキングワールドの悪魔の皆さんを他世界に輸出しようとしているのです」
 そして、その周囲に浮かぶのは五つの宝珠である。
 どうやら『魔王ガチデビル』は歴代『デビルキング』たちの力を解明し、五つの宝珠として作り上げたようなのだ。
 その五つの宝珠のサポートを受けて、『魔王ガチデビル』は己のユーベルコードと共に猟兵を打倒しようとしている。

「確かに恐るべき力です。ですが、この宝珠……『KING宝珠』は一定のダメージを与えると皆さんの味方になってくれるのです。そして、その効果を皆さんに齎してくれます。これを利用し、勝機を引き寄せましょう」
 ナイアルテは一つ一つの宝珠の力を説明していく。

 2ndKING『魔王ビストログルメ』の宝珠:様々な料理を作って食べさせ、所有者を回復する。
 3rdKING『堕天使エンケロニエル』の宝珠:所収者に従う「植物怪獣軍団」を召喚し続ける。時間経過でねずみ算式に増える。
 4thKING『キング・ブレイン』の宝珠:新たな知識を脳内に流し続け、戦闘時間に比例して所有者を強くする。
 5thKING『勇者リリリリ』の宝珠:宝珠自身が盾のオーラを放出しながら飛び回り、所有者を護る。
 6thKING『ビームスプリッター』の宝珠:所有者は通常のユーベルコードと同時に「腹からビーム」を撃てるようになる。命中精度・ダメージ共に大。

 ざっと並べただけでも、これだけの効果がある。
『魔王ガチデビル』は先制攻撃してくるため、これらの効果を最大限に受けている。まずは先制攻撃をしのぎ、ダメージを与えて『KING宝珠』のいずれかを味方に引き込み、こちらの攻撃を叩き込まねばならない。
「無論、『魔王ガチデビル』の力も途方も無いものです。『大罪形態』と呼ばれる直接戦闘に長けた状態でみなさんに襲いかかってきます。これへの対処もまた忘れるわけにはいきません」
 いずれにせよ、強敵との戦いである。

 これを制し、『7thKING WAR』を終結させねばならない。
「これまで皆さんが培ってきた戦いの経験が、皆さんを後押しするでしょう。決して皆さんは負けはしません。それがわかるからこそ『KING宝珠』も味方してくれるのです」
 恐るべき強敵との戦い。
 けれど、何も恐れることはないとナイアルテは猟兵たちを送り出すのだった――。


海鶴
 マスターの海鶴です。

 ※これは1章構成の『7thKING WAR』の戦争シナリオとなります。

 ついに『魔王ガチデビル』との戦いになります。
『魔王ガチデビル』は必ず先制攻撃してきます。
 さらに周囲には『KING宝珠』が飛び回り、オープニングで示された効果を常に『魔王ガチデビル』に与えています。
 いずれかの宝珠にダメージを一定与えると、ダメージを与えた『KING宝珠』が皆さんの味方になってくれます。
 この効果を利用し、勝機を掴みましょう。

 ※『KING宝珠』の効果はオープニングをご参照ください。

 プレイングボーナス……敵の先制攻撃に対処する/「KING宝珠」を味方にする。

 それでは、マジでどういうことなのっていう状況の中、『7thKING WAR』を戦い抜く皆さんの物語の一片となれますよう、いっぱいがんばります!
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第1章 ボス戦 『1stKING魔王ガチデビル大罪形態』

POW   :    『傲慢』
【真なる魔王の姿 】に変身する。変身の度に自身の【操作中のKING宝珠】の数と身長が2倍になり、負傷が回復する。
SPD   :    『暴食』
【腹部から放つ顎状エネルギー『暴食顎』 】が命中した敵から剥ぎ取った部位を喰らう事で、敵の弱点に対応した形状の【魔王】に変身する。
WIZ   :    『色欲』
【闇色の魔力障壁 】を纏わせた対象1体に「攻撃力強化」「装甲強化」「敵対者に【ガチデビルと悪魔契約したい気持ち】を誘発する効果」を付与する。

イラスト:落葉

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

播州・クロリア
わかりませんね
なぜそこまで苦労を重ね
破滅を目指そうというのか
無へ至る努力ほど無意味なものはありません
(救いを求めるように天を仰ぎ手を伸ばした後{晩秋の旋律}で『ダンス』を始める)

暴食顎とビームは旋律に乗せた『催眠術』による認識阻害で作った『残像』を囮に回避し
植物怪獣は旋律から生まれた枯死の『呪詛』を加えた『斬撃波』で対応します
盾のオーラをリズムの同調による『ハッキング』と『鍵開け』で穿ち
4th、2nd、3rdの順に宝珠を『衝撃波』で集中攻撃して支援を奪い
UC【蠱の宴】で行動を制限させた後{蜂蜜色の陽炎}でオーラの槍を作成し『怪力』でガチデビルへ投擲します

勤勉に悪魔を務めた…からでしょうか?



『魔王ガチデビル』が求めるのは七代目デビルキングの座である。
 それは目的であるが、手段でもあった。
 デビルキングになることによってデビルキングワールドの悪魔たちを他世界に輸出する『悪魔契約書』。それによって齎されるのは他世界のカタストロフである。
 世界を滅ぼそうとするオブリビオンにとって、これほどまでに悪魔的な手段もないだろう。
 なにせ、デビルキングワールドの悪魔たちは他世界から見ても類を見ないほどの強力な種族達であったからだ。彼らが他世界に渡れば、その力は圧倒的である。容易にカタストロフを引き起こすことが出来るだろう。
「だからこそ、私はデビルキングの座を求める。お前たち猟兵がどれだけ群がろうともな!」
『魔王ガチデビル』のユーベルコードが煌めく。

 腹部の暴食を司る顎が咆哮すると同時に『KING宝珠』が煌めく。
 ユーベルコードとともに放たれるビームは凄まじい勢いで持って迫る猟兵たちを薙ぎ払うだろう。
「わかりませんね。なぜそこまで苦労を重ね、破滅を目指そうというのか」
 播州・クロリア(踊る蟲・f23522)は理解に苦しむ。
 されど、彼女は思うのだ。滅びを経験してもなお、求めることをやめられない苦しみを。
 それは結局の所救いを求めることではないのか。
 天に伸ばした手は何も掴むことはないだろう。晩秋の戦慄が世界に満ちるのをクロリアは聞いただろう。

 彼女の舞踏は認識阻害を齎す。
『魔王ガチデビル』の放ったビームが貫くのは彼女の残像。
「無へ至る努力ほど無意味なものはありません」
「全てが無に還る。何をしても、何もしなくてもだ。猟兵、私は世界の破滅を望む。私が『邪悪』を宿しているからではない。生まれたからには滅びるのみ。永遠に残るものは停滞だけしかないのだ」
 五つの『KING宝珠』が煌めく。
 植物怪獣軍団が溢れかえり、ビームの乱舞がクロリアを襲う。さらなる知識が『魔王ガチデビル』の中に溢れかえり、あらゆる力を持って猟兵という災禍を振り払おうとしていた。

「あなたの戦慄は虚しいだけです」
 迫る植物怪獣軍団をダンスの戦慄から生み出された蠱の宴(コノウタゲ)によって動きが鈍る。
 さらに枯死の呪詛を含んだ衝撃波が吹き飛ばしていく。
「何も生まない。破壊と破滅だけ。あなたは楽しんでいませんね」
「――楽しむことなど、私の欲望の前には!」
 盾のオーラがクロリアの衝撃波を防ぐ。けれど、クロリアは、その盾に手を触れる。リズムの同調によって穿つのだ。
 砕くのではなく、同じリズムで中和する。
 クロリアは続く初撃はでもって『KING宝珠』の力を奪っていく。

「だから、あなたは『邪悪』を宿す。たとえ、あなたの言葉通り全てが無に還るのだとしても」
 それでも人は戦慄を刻む。
 手にした蜂蜜色のオーラが束ねられていく。
 クロリアのダンスへの執念と欲望から生まれたオーラであった。されど、それは暗闇でも輝き光を揺らめかせる。
 どれだけの無が己を襲うのだとしても。
 それでもクロリアの心にはダンスへの想いがある。

「あなたは此処で潰える。確かにあなたは勤勉に悪魔を務めた……」
 だからだろうとクロリアは穿たれた盾のオーラの穴へと瞳を向ける。手にしたオーラは槍のように形を変える。
 蜂蜜色の槍は、穿たれた盾のオーラへと投げ込まれる。
「心に邪悪なものがないものなど! だからこそ、悪魔どもは滅びに傾いたのだ! 悪意なく、善意だけでは滅びると証明した!」
「悪意だけでも滅びるのです」
 クロリアの瞳がユーベルコードに輝く。

 生み出された戦慄を『魔王ガチデビル』は理解しないだろう。
 黒と白。陰と陽。
 あらゆる万象に二つの相反するものが内在するがゆえに、それらは美しい。ただ一つだけのものは確かに強靭だろう。
 されど、ゆえに脆弱でもあるのだ。
 相反する戦慄を束ね、奏でるからこそクロリアは己の投げ放つ槍の一撃が『魔王ガチデビル』の放つビームの一撃すら切り裂いて、その暴食の顎を穿つことを確信する。

 放たれた槍は流星のようにきらめいて『魔王ガチデビル』を貫く。
 善と悪を分かつのではなく。
 真に邪悪なる存在を貫く執念と欲望の一撃が妄執を撃ち抜くのだ――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

蛇塚・レモン
技能適宜活用

遂に追い詰めたよ、ガチデビルっ!
他世界への悪魔輸出なんてさせないよっ!

・対策
敵の先制攻撃は自己強化と洗脳だね
厄介な洗脳は自己催眠と誘惑への抵抗で『蛇神様への信仰心』を強化
魔王より神様の方が凄いんだからっ!

強化攻撃には相反属性の光・聖属性の黄金霊波動による結界障壁で受け流す
白い勾玉からライムの魂魄を顕現
そのまま魔王の傍で自爆してもらうねっ!

ライム『KING宝珠ごと吹っ飛びなさいな!』
(なおレモンとライムは無事)

大爆炎と眩い閃光、そして凄まじい衝撃波が戦場全体に拡散!
魂魄式閃光手榴弾!
盾のオーラだって貫通する威力の前に
視聴覚が麻痺した魔王は宝珠ごと爆発に巻き込まれて大ダメージ!
大火力に晒された宝珠『全て』があたいの味方になってくれるはずだよっ!

・反撃
超克!
敵の強化にはこれだねっ!

UCであたいの<傲慢なる渾沌>を蛇腹剣に込めて弓矢へ変形
この矢に貫けないものなんてないんだからねっ!
強化された魔王の腹の中へ射撃
UC無効化と大殺界の極凶運を付与された魔王は
宝珠の力の前に自滅しちゃうよっ!



『魔王ガチデビル』にとってデビルキングワールドの悪魔たちは厄介な存在であった。表立って抵抗されては、他世界に類を見ないほどの強力な種族である悪魔たちは『魔王ガチデビル』の障害になる。
 けれど、彼の目的――すなわち他世界への悪魔輸出によるカタストロフを齎すという計画は、悪魔たちの存在無く叶うことはない。
「だからこそ慎重に事を進めてきたのだ。『悪魔契約書』はそのための布石。そして、猟兵たちの介入もまた当然起こりうるべきことと勘定に入れていたのだ」
 けれど、猟兵の進撃の速度は凄まじいものであった。
 苛烈にして豪胆。
 それが猟兵たちの持ち味であった。

 どれだけ『特級契約書』を用いて異世界の魔王たちを召喚したとしても、これを退ける。
「ついに追い詰めたよ、ガチデビルっ! 他世界への悪魔輸出なんてさせないよっ!」
 蛇塚・レモン(白き蛇神憑きのシャーマンクイーン・f05152)の瞳が『魔王ガチデビル』を捉える。
 彼女の前に立ち塞がる『魔王ガチデビル』は五つの『KING宝珠』によって途方も無い強化を得ている。
 植物怪獣軍団や同胞ビームを撒き散らし、さらには強固な盾のオーラで守られている。
 その暴食の顎が生み出される料理を平らげ、猟兵の一撃によって傷ついた体を癒やしていく。

「私の計画を知って止めに来るか。猟兵。お前たちさえいなければ……!」
『魔王ガチデビル』が歯噛みする。
 それもそのはずだ。悪魔たちだけであれば異世界の魔王たちでもってどうとでもできたのはずなのだ。けれど、猟兵達は異世界の魔王を尽く打ち破っている。
「ならば、お前たちが私と契約すればいいのだ。そうすれば思いのままだ。世界さえどうにでもできてしまえる。その欲望がないとは言わせんぞ、猟兵!」
 その言葉にレモンは頭を振る。
 その言葉が洗脳の言霊であることを知る。ゆえに彼女は己への誘惑を自己催眠と『蛇神様への信仰心』でもって振り切るのだ。

「魔王より神様のほうが凄いんだからっ!」
 レモンが誘惑を振り切り『魔王ガチデビル』へと迫る。だが、植物怪獣軍団が大挙として押し寄せ、レモンの行く手を阻む。
 更にユーベルコードと共に放たれる腹部のビームが雨のように降り注ぎ、レモンを足止めする。だが、レモンの放つ黄金霊波動による結界障壁がビームを受け流すのだ。
 その手にした白い勾玉から『ライム』の魂魄を顕現させ、『魔王ガチデビル』へと投げ放つ。
『KING宝珠ごと吹っ飛びなさいな!』
 放たれた魂魄は膨大な力を発露し、自爆攻撃とも取れる爆発を引き起こす。それは『KING宝珠』を巻き込んだものであった。
 大爆炎とまばゆい閃光。そして凄まじい衝撃波が戦場に波及していくことだろう。

「これが魂魄式閃光手榴弾!」
 盾のオーラに守られた『魔王ガチデビル』は凄まじい閃光でもって目を潰されるだろう。
『KING宝珠』はダメージを当たられれば、猟兵の味方になってくれる。
 魂魄の自爆攻撃に寄る大爆発は、それを狙ってのことであった。
「大火力で宝珠全てがあたいの味方になってくれるはずだよっ!」
「おのれ、猟兵……! 私の解明した歴代デビルキングの宝珠の力を奪うか!」
 咆哮する『魔王ガチデビル』の力が膨れ上がっていく。
 宝珠の力のバックアップを失ってなお、力の衰えを感じさせない。これが『魔王ガチデビル』の本領であった。

「超克!」
 だが、レモンはそれでも己の『真の姿』をさらけ出す。
 力と力の激突。
 オーバーロードによる強化は、レモンの瞳をユーベルコードに輝かせる。
「蛇腹剣クサナギ、変形っ!」
『この矢に貫けないものなんてないんだからねっ!』
 手にするのは大弓。
 それは凝縮された傲慢なる混沌。

 超霊装顕現術式・傲慢なる矢を番し天之麻迦古弓(ソウルアームズ・エレガント・ルールブレイカー)。

 放たれる矢の一撃は盾のオーラの守りを失った『魔王ガチデビル』の体を貫く。
 腹部への一撃は、その強化された体に大殺界の極凶運を与えるものであった。
「なんだ……何をした?」
「言わないとわからないかな。その体はあらゆる力をもって強化されている。なら、あたいのユーベルコードはそれを無効化し、あんたに『何をしてもうまく行かない』っていう状態を付与してあげたんだよ」
 それはすなわち、これより先にある未来全てにおいて『魔王ガチデビル』の目論見は叶わぬという証明。

 どれだけ慎重に事を進めたのだとしても。
 逃げおおせようとしたのだとしても。
 何もかもが御破算になるということだ。それほどまでの凶運をもってレモンは『魔王ガチデビル』の計画を撃ち抜く。
「慎重だったからこそ、あんたは自分を底上げしようとする。結局の所、他人の力を当てにして何かをしようとしたのが間違いだったんだよ」
『KING宝珠』もまた同じだ。
 誰かの借り物の力でもって事をなそうとしても、何もかもが徒労に終わる。自分の中から湧き上がる力を知らぬからこそ、他の誰かの力を求めてしまう。

 自分で手に入れたもの以外に価値などない。
 歴代デビルキングたちを僭称したと述べた『魔王ガチデビル』にとって、他者の力は利用するものでしかなかったのだ。
「そんな情けないやつにあたいらは決して負けないんだから――!」

大成功 🔵​🔵​🔵​

ドウジ・ユークレナ
ワルじゃなくて邪悪っていうのはこの世界では逆に珍しいでありますなぁ。

〇対先制攻撃
『視力』でガチデビルの動きをはっきりと観察し、『存在感』ある『残像』を囮に攻撃を回避に専念であります。
喰えば変身なら、食えなければ変身ができない真理であります。

〇戦闘
某国の王女はい合ったであります。
戦場ではヒーラーは生かしては駄目と!!
2ndKINGに攻撃を集中するであります。
UC:アラクネ・アクティブを発動であります。
ガンレッグブラスターの銃口を展開、『マヒ攻撃』を付与した『誘導弾』と『レーザー射撃』の荷電粒子砲を『一斉発射』であります。
あ、ついでに『範囲攻撃』でガチデビルを巻き込むであります。



『魔王ガチデビル』の腹部の顎が大きく開き、咆哮する。
 その咆哮によって奪われていた『KING宝珠』の支配を取り戻し、彼は激烈なる怒りに身を苛まれる。
 激情が『魔王ガチデビル』の中に駆け巡っていく。
 すでに彼の肉体には運という運がなかった。猟兵のユーベルコードによって運から見放されたと言ってもいい。
「私の後に続きデビルキングを僭称した者たちの力があれば……!」
 咆哮する腹部の顎からビームが乱舞し、戦場に迫る猟兵たちに降り注ぐ。
 さらに植物怪獣軍団たちが湧き上がり、壁を作るようにしてそそり立つのだ。その中で『魔王ガチデビル』は呻くようにしながら、齎される大量の料理を腹部の顎でもって咀嚼し、飲み込んでいく。

「まだだ。此処まで着て、私の計画が潰えるなどあってはならない……!」
 そう、事を慎重に進めてきた。
 計画に失敗などあってはならない。『魔王ガチデビル』にとって、それほどまでに此度の七代目デビルキングへの道のりは石橋を叩いて渡るようなものであった。
「ワルじゃなくて邪悪っていうのは、この世界では逆に珍しいでありますなぁ」
 ドウジ・ユークレナ(風渡り人・f36443)はそう呟きながら、その蜘蛛童の体でもってビームの雨を躱していく。

 残像を残しながら走り抜ける戦場は植物怪獣軍団によって覆われている。残像を囮にした所でドウジの動きは捉えられてしまうだろう。
「喰らえば変身なら、食えなければ変身ができない真理であります」
『魔王ガチデビル』は直接戦闘に長けた形態となっている。
 ならば、あの顎の一撃さえ躱せばいい。それに植物怪獣軍団はドウジにとって強敵たり得ない。
 多脚で持って振り払い、『魔王ガチデビル』が回復の手段としている2thKINGの宝珠へと狙いを定める。

「某国の王女は言ったであります」
 ドウジはガンレッグ・ブラスターの出力を強化する。その砲門に湛えられたのはユーベルコードの輝き。
 アラクネ・アクティヴのユーベルコードの力は、その砲撃の効果、威力、射程を三倍に増幅させるものだ。
「戦場ではヒーラーは生かしては駄目と!!」
 そのとおりである。
 ドウジが狙うのは、宝珠の力。 
 あの無尽蔵に料理を生み出す宝珠をどうにかしなければ、こちらはジリ貧になってしまう。ならばこそ、あの宝珠にダメージを与え、こちらに味方してもらえれば、形勢はこちらに一気に傾くのだ。

「そう簡単にさせるものか。お前たちの狙いを私が理解できぬとでも思ったか!」
 暴食の顎を広げ、『魔王ガチデビル』がドウジへと迫る。
 その顎が植物怪獣軍団たちを噛み砕きながら、ドウジさえも飲み込まんとしている。放たれるガンレッグ・ブラスターからの荷電粒子ビームの一撃が叩き込まれる。
 けれど、暴食の顎は、その荷電粒子ビームすら飲み込むのだ。
「――邪悪ではありますけれど、これが罠だと気が付かないとは」
 ドウジはガンレッグ・ブラスターの砲撃に麻痺の力を込めていた。暴食の顎でもって『魔王ガチデビル』がそれを飲み込まんとすることまで計算に入れていたのだ。

「ぐ、ムッ!?」
『魔王ガチデビル』は己の失策を知るだろう。
 暴食の顎はあらゆるものを噛み砕く。されど、その荷電粒子ビームに込められた神経毒の如き力は、その体内をめぐる。
 動きが止まる。
 どれだけの力であっても、麻痺の力を解毒するには一瞬のタイムラグがある。そして、その一瞬でよかったのだ。
 ドウジが狙うのは『2thKINGの宝珠』である。
『魔王ガチデビル』の傷を癒やす料理を生み出し続ける宝珠に向けられたレーザーの一撃が宝珠を叩き落とし、その支配権を『魔王ガチデビル』から奪い取るのだ。

「受けるがいいであります、この一撃を!」
 放たれるレーザーが雨のように『魔王ガチデビル』へと降り注ぐ。
 回復の手段を奪い取ったドウジは、己の力を回復させながら『魔王ガチデビル』へと痛烈なる一撃を叩き込み続ける。
 
 このデビルキングワールドにおいて、ワルこそが最高にクールなこと。
 けれど、邪悪とワルはイコールではない。
「『魔王ガチデビル』、邪悪とワルを履き違えた者に訪れる末路は唯一なのであります!」
 そう、破滅と言う名の末路。
 ただ一つ。
 ゆえに降り注ぐレーザーの雨は『魔王ガチデビル』を討ち滅ぼす光となって、戦場を染め上げるのであった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

御形・菘
防御のための邪神オーラを頭に集中させ…覚悟を決めて、攻撃を頭で受ける!
魅了的なモノをフッ飛ばすにはガツンといくのが一番!
そもそも妾が此処に来た理由は…分かるであろう? このビジュアル被り感!
どちらが上か、きっちり示す必要があるわけだ、契約などとバカバカしい!

殺気を放ち威圧しつつ、大軍団をボコっていこう
狙う宝珠は2ndと4th
一対多数、しかも数が増えていこうが気にせんよ
むしろ宝珠支援を受けつつ長期戦に持ち込む!
はーっはっはっは! 撮れ高十分で素晴らしい大乱戦だ!

妾のバトルトークは演出であり『詠唱』、イイ感じに溜めたらブチ込むとしよう
盾ガードも魔力障壁も無意味だ! エモくド派手にブッ飛ぶがよい!



 闇色の魔力障壁はまるで夜の帳のようであった。
 纏う力は凄まじいものである。同時に敵対者に対して『魔王ガチデビル』と悪魔契約したいという気持ちを誘発させるものであった。
 同時に腹部から降り注ぐビームが雨のように猟兵たちに降り注ぐ。
「私と契約をしようではないか。お前たちが望む世界をくれてやる」
 その言葉はテンプレートそのものであった。
 あまりにもテンプレートであるがために、御形・菘(オブリビオンではない・f12350)は笑う。
 邪神様オーラを放つ彼女は確かに『魔王ガチデビル』と意気投合する気配を持っていた。

『魔王ガチデビル』の威容は言うまでもなく邪悪そのもの。
 ゆえに邪神オーラを身にまとう菘は色がにていると言っても過言ではなかった。ビジュアル的にもね。
 だが、その邪神オーラはなぜか菘の頭部に集まっていく。
 それはまるで王冠のようでもあった。何を、と『魔王ガチデビル』が訝しんだ瞬間、その顔面に飛ぶのは菘の頭突きの一撃であった。
 先制攻撃?
 そんなもん、菘がすでにぶっ飛ばした後である。
「そもそも妾が此処にきた理由は……わかるであろう?」
 えっ、わからん。なんで?
 誰もがそう思ったし、菘がどうして悪魔契約を持ちかける誘惑に打ち勝ったのかもわからなかった。

「な、なにを――」
「このビジュアル被り感!」
 え――!?
 そうか……? そんなに被っているか? そう思った動画視聴者たち。されど、菘は止まらない。覚悟の頭突きはあらゆるものをぶっ飛ばす。
 ガツンといくのが一番であると邪神様も言っておられる。
「どちらが上か、きっちり示す必要があるわけだ、契約などバカバカしい!」
 そう、まことに邪悪であるというのならば奪って行けばいいだけの話。無理矢理にでも押し付ければいい話。
 それをよもや契約などという言葉で縛ろうなど言語道断なのである。

 菘は邪神オーラぶっぱしながら、迫りくる『KING宝珠』より生み出される植物怪獣軍団をボコにしていく。
 狙うは『2th』と『4th』。すなわち、回復と強化である。時間をかければかけるほどに猟兵達に振りなる。ならばこそ、その力の源である『KING宝珠』を味方につけるのだ。
「数が増えようが一向に気にせんよ。くるがいい!」
 くいくいっと菘の掌が挑発する。植物怪獣軍団に意志があるかどうかはわからないが、少なくとも『魔王ガチデビル』にとっては効いたようである。
「愚かな! 私と契約すれば世界が手に入るというのに!」
「はーはっはっは! 妾が求めるのは撮れ高よ!」
 ビームが乱射される戦場の中、菘の拳が植物怪獣軍団を打ちのめし、さらに『KING宝珠』へと叩き込まれる。

 まさに乱戦。
「素晴らしい大乱戦だ!『魔王ガチデビル』よ、これこそが戦いだ! お主は素晴らしき強者として、皆の心に感動とともに記憶されることであろう!」
 その言葉とともにユーベルコードが菘の瞳に輝く。
 打ちのめした『KING宝珠』の力が菘の体を癒やしていく。
 周囲には見事な料理の数々。
 さらには頭の中には次々と知識が流れ込んでくる。語彙力というものが高まっていく。菘のバトルトークは絶好調である。

 その舌がどれだけ雄弁に語るのかは動画を視聴して欲しい!
 長いこと菘は『魔王ガチデビル』と植物怪獣軍団を相手に大立ち回りを繰り広げる。長期戦は不利であると知りながら、その戦いは続くのだ。
「なぜだ……! なぜ私との戦いを長引かせる……!? 不利になるのは承知のはず!」
「馬鹿め、言ったであろう。撮れ高を欲すると。尺は出来ているが、それで終わりでは毛利上がらない。ゆえに!」
 そう、菘のバトルトークは詠唱時間とイコールである。
 ならば、彼女の瞳に輝き続けるユーベルコードの輝きは極大にまで膨れ上がる。そう、理論上、無限にまで威力が上昇するユーベルコード。
 それこそが、彼女の力。

「盾ガードも魔力障壁も無意味だ! エモくド派手にブッ飛ぶがよい!」
 そう。もしかして。
 イエスイエス!
 Via Sacra!(ウィア・サクラ)ですか?
 放たれる拳は音速を超える。いずれ光速にすら到達するであろう一撃。左ストレートの一撃が直線上の悉くをぶっ飛ばす衝撃波と共に『魔王ガチデビル』へと叩き込まれる。
「馬鹿な! この私が――!?」
「最後まであっぱれなラスボスっぷりよ! 世界よ、見よ! これがとてもエモカッコイイフィニッシュだ――!」

大成功 🔵​🔵​🔵​

セシル・バーナード
“始まりの魔王”か。わざわざ現世に舞い戻ってくるなんて、ご苦労なことだね。
滅びたものは、大人しく過去へ帰れ。

まず襲ってくるのは、植物怪獣軍団と腹部からのビーム砲。
植物は「範囲攻撃」の「衝撃波」で剪定してあげよう。庭はいつも綺麗じゃないとね。
ビーム砲は、ガチデビルの身体の向きから射線を予測して「見切り」、回避しよう。

さて、ぼくの番だ。「全力魔法」「範囲攻撃」砂の「属性攻撃」「なぎ払い」で砂塵蹂躙。
一粒一粒の砂は小さな傷を付けるだけだけど、砂嵐になったらゴリゴリと削っていくよ。宝珠の限界が来たら、制御権を奪わせてもらおう。

馬鹿みたいに口開けてると、口の中が砂だらけだ。
砂まみれ魔王様の一丁上がり。



 地平線の彼方までぶっ飛ばされる『魔王ガチデビル』。
 だが、その周囲に漂う歴代デビルキングのユーベルコードを解明して作り出した宝珠は健在である。
 そして、吹き飛ばされた瓦礫の中から『魔王ガチデビル』は真なる魔王の姿へと変貌する。
 宝珠の数は二倍に増え、腹部から放たれるビームはあらゆるものを破壊していく。
「私をこの姿にするとはな、猟兵。もはや滅びる以外の道はないと知れ」
 迸る咆哮。
 それは初代デビルキングとしての矜持がそうさせたのかもしれない。そして、それに相応しいだけの力を『魔王ガチデビル』は持っているのだ。

 吹き荒れるビームとあふれかえる植物怪獣軍団を見やり、セシル・バーナード(サイレーン・f01207)は息を吐き出す。
「“始まりの魔王”か。わざわざ現世に舞い戻ってくるなんて、ご苦労なことだね」
 少しもご苦労だとは思っていないことは言うまでもない。
 初代であろうとなんであろうと、すでに滅びた存在。
 ならば、それはおとなしく過去に還るべきであるとセシルは迫るビームと植物怪獣軍団を前に衝撃波を放つ。

「まずは植物の君たちは剪定してあげよう。庭はいつも綺麗じゃないとね」
 さらに乱舞するビームをセシルは見切る。
 どれだけ膨大に放たれるビームであろうとも、その射線の元は必ず腹部だ。ならば、その角度を見切ることができれば、ビームの雨でも怖くはないのだ。
「なるほど。見事だといえるだろう、猟兵。だが、私の真の魔王の姿を晒した以上、宝珠の数は二倍。これをしのげるか!」
 膨れ上がる宝珠の力。
 ビームは戦場を埋め尽くす。
「世界を閉ざす」
 セシルの瞳がユーベルコードに輝く。

 周囲の空間を微細な粒子を含んだ砂鉄の暴嵐へと変貌させる。
「砂塵蹂躙(サジンジュウリン)」
 植物怪獣軍団が砂鉄の嵐の中に消えていく。その力は『KING宝珠』をセシルの味方に引き込むだろう。
「いい子だね。『魔王ガチデビル』、君は馬鹿みたいに口を開けてると、口の中が砂だらけになるよ」
 セシルが示すのは『魔王ガチデビル』の腹部の顎であろう。
 暴食を司る顎。
 その顎であらゆるものを噛み砕き、飲み干してきた。けれど、今は飲み干せぬほどの砂嵐が迫っている。

 あらゆるものを切り刻み、すりつぶす砂鉄の嵐。
「『KING宝珠』の支配権を奪うか……!」
「他人の力を利用することばかり考えているから、こうやって足元を救われる。誰かを利用することが邪悪だと思っているのならば、君の底が知れるよ」
 セシルは『KING宝珠』の力によって底上げされた力によってユーベルコードを発露させる。
 吹き荒れる砂嵐は『魔王ガチデビル』を巻き込んですりつぶしていく。

「砂まみれの魔王様の一丁上がり」
 どれだけ『魔王ガチデビル』が強大であったとしても、他者の力を己が物にしたと思った瞬間こそが零落のはじまりだ。
 己の中からつかみ取らぬものに、唯一つの真などあろうはずもない。
『魔王ガチデビル』はデビルキングワールドで唯一、邪悪を宿していたがゆえに、誰かを利用することしか考えていなかったのだろう。

 今回の悪魔輸出計画だってそうだ。
 己一人で何かをなそうとしているのではなく、己以外の何者かを用いて目的を果たそうとしている。
 そんなものに為せるものなど何一つ無いと言うようにセシルの手繰る暴嵐は、その目論見をこそ切り裂くのであった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アルトリウス・セレスタイト
退場の時間だ

状況は『天光』で逐一把握
先制含め守りは煌皇にて
纏う十一の原理を無限に廻し害ある全てを無限に破壊、自身から断絶し否定
尚迫るなら直に世界の外へ破棄
要らぬ余波は『無現』にて消去
全行程必要魔力は『超克』で骸の海すら超えた“世界の外”から常時供給

無明の理にてガチデビルと宝珠に介入
存在原理そのものを奪い討つ

拠って立つ原理を喪えば如何な事象も崩れ消えるのみ
個の規模で持ち堪えたとして、既に最初の魔王と呼べるかも怪しいものと成り果てていよう
宝珠には加減して干渉し消し飛ばさぬように

それだけで消えぬなら白打で
破壊の原理を乗せ無限加速した一撃で討つ

俺は不敬で通っているのでな
力ずくだ

※アドリブ歓迎



 砂嵐が『魔王ガチデビル』を包み込んでいく。
 その力は確かに『魔王ガチデビル』の肉体を切り裂く。されど、『KING宝珠』の力が彼の肉体を癒やしていく。
 これこそが歴代デビルキングのユーベルコードを解明して作り上げた『魔王ガチデビル』の力であった。
 宝珠はあらゆる強化をもって『魔王ガチデビル』を援護する。
 植物怪獣軍団やビームの雨が迫りくる猟兵を押し留めている。『魔王ガチデビル』が望むのは他世界への悪魔の輸出である。

 そのために『悪魔契約書』をばらまくことこそが彼の急務。
「だが、このままでは……!」
『魔王ガチデビル』は猟兵に圧倒される。
 どれだけ強力な援護を『KING宝珠』によって得られていたとしても、その支配権を猟兵に奪われる以上、彼は本来逃げに徹するべきであったのだ。
 そのための異世界の魔王の召喚でもあった。
 だが、その守りも最早ない。
「忌々しいな……だが!」
 闇色の魔力障壁が降り立ち、『魔王ガチデビル』の力を強化していく。さらに対峙する物に『魔王ガチデビル』と契約したいという誘惑をも醸し出すのだ。

 だが、アルトリウス・セレスタイト(忘却者・f01410)はビームの雨と植物怪獣軍団が迫る戦場の中を悠然と歩き、にべにもなく切り捨てる。
「退場の時間だ」
 その言葉は戦場によく響くことだろう。
 彼を守るのは十一の原理。無限に回し、己に害ある全てを破壊し続け、断絶し否定し続ける。
 迫り続けるビームの一撃を直ちに世界の外へと破棄し、消去する。これだけのことを行うのに必要な魔力は膨大なものが要求されるであろうが、それらは全て世界の外から組み上げられるものである。

「従え」
 その一声はユーベルコード。
 己の周囲に不可知の領域をもたらし、『KING宝珠』が触れた瞬間、存在原理に干渉し、その支配権を奪うのだ。
 これまで猟兵たちを襲っていた植物怪獣軍団は即座にアルトリウスの支配下に置かれ、さらに腹部から溢れるビームは戦場を舐め尽くすように穿たれていく。
「私の『KING宝珠』の支配権そのものを奪うか!」
「拠って立つ原理を喪えば、如何な現象も崩れ消えるのみ。個の規模で持ちこたえたとして、すでに最初の魔王と呼べるかもあやしいものだ」
 その言葉に『魔王ガチデビル』は激高するだろう。

 暴食の顎を打ち鳴らし、迫る『魔王ガチデビル』をアルトリウスは見やる。
「愚策だな」
「抜かせ! 私が何故、この強者ばかりのデビルキングワールドにおいてまことに邪悪であったのかを知るがいい!」 
 他者を利用することに長けていたからだ。
 確かに悪魔たちは強力な種族だ。だが、心に闇を一欠片ももたぬがゆえに滅びる。心に光だけしか宿さぬものは滅びるしかない。かといって光を宿さぬ者も滅びるのみ。
 悪魔という種族の滅びはまさに起こるべくして起こるのだ。
 何故ならば、一変の光も持たぬ真の邪悪たる『魔王ガチデビル』が彼らを己が意のままに操ろうとしたからだ。

「この私を前にして魔王であるかどうかもあやしいと言ったな、猟兵! その言葉、後悔させてくれる!」
「俺は不敬で通っているのでな」
 アルトリウスの拳が迫る『魔王ガチデビル』へと迫る。
 放たれる一打は、痛烈なるものであった。
「――力ずくだ」
 退かぬというのならば打ちのめすのみ。敵が真の邪悪だというのならば砕くのみ。
 ただ、その一念において『魔王ガチデビル』は敗れるしかないのだ。
 そう、嘗てデビルキングワールドにおいて悪魔たちが『魔王ガチデビル』に立ち向かうためにデビルキング法を生み出したように。

 真の邪悪。
 闇色の心しか持たぬ者もまた滅びは必定。
 それを示すようにアルトリウスの破壊の原理を乗せた拳の一撃が『魔王ガチデビル』を砕くのであった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

馬県・義透
四人で一人の複合型悪霊。生前は戦友

第三『侵す者』武の天才
一人称:わし 豪快古風
武器:黒燭炎
属性:炎

はは、諦めの悪いことよな。そこは尊敬するが。

霹靂に騎乗。さらに、四天霊障による障壁結界を付与して。闇色のそれを防ぐ。
同時に来るビームは、限界突破な空中機動で避けよう!

さて、反撃であるが。厄介なのは2と4と5…。まあ、UCで面攻撃をしていこう。この矢を六等分しても、充分な量のになるであろうて。
植物は燃えるだろうしな!
さらに、黒燭炎での薙ぎ払いも加えていこう。

逃がすわけ、ないであろうが。ここまできて、逃がすわけがないであろうが!


霹靂、さすがの邪悪さにクエクエ…!(とても悪い気配がする…!)



 放たれた一撃が『魔王ガチデビル』の腹部の顎を砕く。
 砕け散った歯の破片が飛び散りながら、それでもなお『魔王ガチデビル』は己の頭上より降りる闇色の魔力障壁によって、強化しながら『KING宝珠』の力でもって回復していく。
 だが、猟兵たちの攻勢は苛烈。
 どれだけ『KING宝珠』の力が歴代デビルキングのユーベルコードを解明しているとはいえ、これだけの攻撃を前に耐えられるものではない。
「こちらの『KING宝珠』の支配権を奪うとは……私の計画が甘かったとでも言うのか……いや、不可能など無い。私はこれまでもそうだったのだ」
『魔王ガチデビル』は諦めない。
 他世界への悪魔輸出。
 それによって齎されるカタストロフ。そのためにこそ、これまで彼は慎重に慎重を期してきたのだ。

 だが、それも御破算となっている。
 何故ならば、『魔王ガチデビル』は侮っていたからだ。いや、見誤っていたと言うのが正しいだろう。
「猟兵の攻勢の勢いを……その凄まじさを……! ならば逃げおおせるのみ!」
 膨れ上がる力とともに『魔王ガチデビル』は猟兵たちの攻撃を凌ぐことに注力する。
『KING宝珠』の力によって己の肉体を修復させる。

 だが、それをさせぬと迫るのは『霹靂』の如き勢いで戦場を駆け抜ける馬県・義透(死天山彷徨う四悪霊・f28057)、その一柱『侵す者』の姿であった。
「はは、諦めの悪いことよな。そこは尊敬するが」
『侵す者』はヒポグリフ『霹靂』と共にビームが乱射される戦場を走る。
 障壁結界はあらゆるものを拒絶する。
 ビームの雨は限界を超えた『霹靂』の挙動によって躱す。
「クエクエ!」
『霹靂』も『魔王ガチデビル』の邪悪さに嘶く。その気配に憤っているようでもあったことだろう。

「それこそが魔王たる所以よ!」
 放たれ続けるビーム。そして植物怪獣軍団が『侵す者』へと迫る。
 あの『KING宝珠』の厄介であった。その中でもとりわけ厄介であったのが、回復させる料理を生み出す『2th』と時間とともに強化する『4th』、そして盾のオーラ放つ『5th』であった。
 だが、『侵す者』の瞳がユーベルコードに輝く。
「他者の力を掠め取らねば名乗れぬ魔王などとはな」
 放たれるは千を超える火雷の矢。それは膨大な数となって迫りくる植物怪獣軍団を討ち滅ぼし、さらに『KING宝珠』へと迫るのだ。

「六等分しても十分な量になるであろうて」
 手にした黒槍で植物怪獣軍団を薙ぎ払いながら『侵す者』は『霹靂』を駆って、飛び越える。
 障壁はすでに振り払った。
 打ち込まれた火雷の矢は『KING宝珠』を射抜いている。邪魔であった盾のオーラは砕けた。
「逃げに徹してもなお、迫るか!」
「逃がすわけ、ないであろうが」
『侵す者』の瞳に映るのは『魔王ガチデビル』のみ。そう逃すわけがない。オブリビオン・フォーミュラ。カタストロフを引き起こそうとしている張本人を、オブリビオンを呪詛でもって呪う悪霊が逃すわけがないのである。

「ここまできて、逃すわけがないであろうが!」
 煌めくユーベルコードが再び火雷の矢を放つ。
 それは味方につけた『KING宝珠』によって強化された一射。いや、千射。
 降り注ぐ矢に『魔王ガチデビル』は貫かれていく。逃がすつもりなどない。時間稼ぎも、そして他世界に齎す悪魔輸出もさせはしない
 そのためにこそ『侵す者』は戦う。
「悪霊が呪うは、オブリビオンのみ。決して逃れられると思うな――」

大成功 🔵​🔵​🔵​

朱鷺透・小枝子
ディスポーザブル01を【操縦】
【オーラ防御】全身に纏ったブレード状のシールドで植物怪獣を引き裂き、ビームを受け流しながら【推力移動】前進!

らぁああああ!!!

RX騎兵刀をガチデビルを守る宝珠に叩きつけ【重量攻撃】。殴り返されようと腹の口で齧られるより先に【早業】電磁音波の【衝撃波】で周囲の宝珠ごと【範囲攻撃】で迎撃。【継戦能力】また斬り掛る!

禍根残すべからず!邪悪を壊せ!!ディスポーザブルゥウウウ!!!

オーバーロード『黒輪光』発動
【念動力】未だガチデビルを守る宝珠を、戦場内の戦塵霊物質から送る【呪詛】破壊で奪い取り、盾のオーラで攻撃を防ぐ!
折れた騎兵刀を投げ捨て【肉体改造】機体巨大化、巨大ブラストナックルをガチデビルの拳に叩きつけ【マヒ攻撃】植物怪獣軍団で拘束!

ふうぅうう…?…がッ!?

宝珠が作った料理が現れて、コーヒ牛乳を強引に嚥下させられる。回復。甘い。

……。

宝珠からの知識で01再変形、
宝珠を核とした超巨大ハイペリオンランチャー化

…壊れて、 しまええぇえええええええ!!!!
【超火力砲撃】



 植物怪獣軍団をかき分けるようにして突き進む鉄騎がある。
 その名を『ディスポーザブル01』。
 鋼鉄の巨人はあらゆる障害を破壊する。前身にまとったブレード状のシールドで植物怪獣軍団を引き裂き、ビームの乱舞を受け流し、膨大な推力でもって戦場を突き進む。「らぁああああ!!!」
 朱鷺透・小枝子(亡国の戦塵・f29924)の咆哮が戦場に迸る。
 彼女が見据えるのは『魔王ガチデビル』のみ。

 すでに『魔王ガチデビル』は多くの猟兵の攻撃にさらされている。けれど、彼の肉体が変貌していく。
「なめるなよ、猟兵……! 確かに此度は私の力不足を認めるものであったが!」
 膨れ上がる姿は真の魔王としての姿。
 暴食の顎が咆哮し、彼の周囲にある『KING宝珠』が瞬く。
 それは代々のデビルキングたちのユーベルコードを解明して生み出された力の象徴。恐るべき能力で持って『魔王ガチデビル』を援護する力であった。
 戦場に溢れるビームも、溢れる植物怪獣軍団も。そして、彼を守る盾のオーラも同様である。

『魔王ガチデビル』だけがデビルキングワールドにおいてまことに邪悪であると言われる所以。それは他者を利用する、己の道具としてか見ていないという邪悪。
 他者を利用することを当然とする意志故であった。
 心に闇を。
 されど、心に光もまた宿るものである。相反するものを抱えるからこそ、生命は歩むことが出来る。
 一点の染みもない光だけでは、時として禍々しさを感じさせるだろう。それは一点の光もない者もまた同様である。
 ならばこそ、小枝子は破壊するのだ。

「禍根起こすべからず!」
 振るった騎兵刀が宝珠へと叩きつけられる。そこへ叩き込まれる『魔王ガチデビル』の拳。
 機体が傾ぐ。
 迫る暴食顎が機体を噛み砕かんと迫っている。だが、其れより早く、電磁音波が胸より放たれ『魔王ガチデビル』を吹き飛ばす。
 宝珠が巻き込まれるように電磁音波の衝撃波によって地面に叩きつけられる。
「邪悪を壊せ!! ディスポーザブルゥウウウ!!!」
「これでも止まらぬか……! だが!」
 ひしゃげる『ディスポーザブル』の拳。『魔王ガチデビル』の拳が握りつぶしたのだ。

 砕けていく破片の向こう側に『ディスポーザブル』のアイセンサがーきらめいている。
 それは機械の光ではなかった。
 コクピットに座す小枝子の人工魔眼の輝き。見せるは超克。
「オーバーロード……」
 呟く言葉に意味はない。超克とはすなわち、己を超えていくこと。ゆえに、小枝子の人工魔眼が煌めく。たとえ、死が己の意志を断ち切るのだとしても、決して戦いをやめることのない意志こそが小枝子の体を突き動かすのだ。

「壊れて!! しまええぇえええええええ!!!!」
 その言葉こそが小枝子を突き動かす衝動そのもの。周囲に満ちる呪詛が『KING宝珠』を叩き落とす。
 瞬間、『KING宝珠』の支配権が小枝子に映る。振るわれた『魔王ガチデビル』の拳が盾のオーラに阻まれる。
「支配権を……!」
「壊れろ!!!」
 叩きつける騎兵刀がへし折れる。無用の長物となった騎兵刀を投げ捨て、『KING宝珠』の力を得て『ディスポーザブル』が巨大化していく。
 振るわれる巨腕の一撃が『魔王ガチデビル』を叩き伏せ、さらに植物怪獣軍団が拘束する。

「ふうぅうう……? ――ガッ!?」
 小枝子は破壊の衝動に飲まれたまま眼前に倒れる『魔王ガチデビル』を睥睨する。その瞬間、その口に飛び込むのは『KING宝珠』によって生み出された料理――というか、コーヒー牛乳。なんで?
 それは『2th』の力。
 身を回復させる甘いコーヒー飲料に小枝子の挙動が止まる

 甘い。
 甘い。暴力的にまで甘い。されど、小枝子は脳に与えられるブドウ糖でもって球速に流れ込んだ知識を元に、ほぼ無意識のままに『ディスポーザブル』を再変形させる。
 それは『4h』の力。
 脳に流れ込む知識でもって宝珠を核とした巨大ハイペリオンランチャーへと姿を変える。
 驚天動地。
 そんな変形機構あった!? と驚愕しきりである。しかし、現に変形しているのだ。
「なんだ、それは!?」
『魔王ガチデビル』もびっくりである。いくら生命の埒外と言えど、やりすぎではないかと。だが、そんなことを小枝子が聞き届けるわけがない。
「……請われて、しまえぇええええええ!!!!」
 咆哮と共に放たれる極大なる火力の一撃が『魔王ガチデビル』へと叩き込まれ、戦場に膨れ上がる爆風。

 小枝子はその光景を見やり、コーヒー飲料をちゅうちゅうと啜るのであった――!

大成功 🔵​🔵​🔵​

月夜・玲
いやまあ…何が悪かったと言えば…
時期が悪かった…?
兎も角、普通に極悪なのは勘弁ね
この世界の住人みたく、根は真面目ならまだ救いようがあったのに

超克…オーバーロード
真の姿解放
外装転送、模造神器全抜刀
相手さんは変身とKING宝珠の増殖か…
とりあえず、4振りの剣で近場の宝珠には斬撃を喰らわせてダメージを与え
それと斬撃と同時に『斬撃波』も飛ばし植物怪獣軍団にも牽制を加えよう
腹からのビームは『オーラ防御』でシールドを張り、ガードしつつ逸らす方向で回避しよう

隙が出来たら『カウンター』
【Code:T.S】起動
全ての剣に雷刃最大サイズで形成
まずは副腕の2振りで周囲の宝珠を纏めて斬る!
5thKINGと3rdKINGを重点的に狙おう
これら2つを味方に付けて…

5thKING宝珠で此方の身を守り、ガチデビルからの攻撃を防ぎ
3rdKING宝珠で軍団を召喚、ガチデビルに纏わり付かせて動きを阻害する!
動きを少しでも鈍らせれば、後は叩き斬るだけ!
私の持つ2振りで『なぎ払い』植物怪獣軍団ごと斬り裂く!



 極大なる爆風が戦場に巻き起こる。
 それは『KING宝珠』の力を得た猟兵の放った一撃であった。
 爆心地の如き様相となった戦場から立ち上がる『魔王ガチデビル』の姿は、真の魔王たる姿。
 宝珠の力を奪われようとも、『魔王ガチデビル』は諦めない。
 己が為すべきは悪魔輸出。それによる他世界に及ぶカタストロフである。
「此処まできて……!」
 幾度となく晒された猟兵に寄る打撃。
 それは真の魔王の姿を持ってしても完全に回復せしめることは難しいものであった。砕けた暴食の顎の歯列は欠け、己の体を覆う傷もまた一つと増えていく。

『KING宝珠』によって回復はできる。
 けれど、誤算であったのは、この『KING宝珠』がダメージを受けると猟兵に支配権が移るという事実。
 猟兵達はこれを利用し、『魔王ガチデビル』を追い詰めているのだ。
「いやまあ……何が悪かったかと言えば……悪かった……?」
 月夜・玲(頂の探究者・f01605)は思わずそう呟いていた。黄金週間にかぶるように始めちゃうから……と思わずにはいられない。
 これがもうちょっと別の時期であったのならば、こうはならなかったのかもしれない。いや、どちらにせよ猟兵の苛烈なる進撃速度は驚愕せしめるものであったし、『魔王ガチデビル』の想定を超えているものであった。

「兎も角、普通に極悪なのは簡便ね。この世界の住人みたく、根が真面目ならまだ救いようがあったのに」
「邪悪はあらゆるものを支配するものだ。ゆえに私が王を名乗る。それの何処に咎められる謂れがある!」
『魔王ガチデビル』の腹部からビームが乱舞する。
 その砲撃を前に玲は瞳を超克に輝かせる。転送される外装副腕が抜き払う模造神器の刀身がビームを切り裂く。
 蒼い残光が走る。
 玲の手にある模造神器の二振りが衝撃波を放ち、『KING宝珠』を叩き伏せる。

「倍になるって単純だけど厄介だよね……!」
 溢れる植物怪獣軍団を切り裂く斬撃波の一撃。オーバーロードに至る玲を前に植物怪獣軍団程度で止めることはできないだろう。
 走る衝撃波の後に続くようにして駆け抜ける。迫るビームをオーラのシールドがそらす。
「いつまで躱せるか!」
「躱すばかりなんて、思っているから」
 玲の瞳がユーベルコードに輝く。絶え間なく放たれるビームの弾幕。そこに切れ目はない。
 けれど、オーラのシールドで持って切れ目を生み出すことができる。今の玲にはそれができる。
 押し広げるようにしてシールドを斬撃で吹き飛ばしながら玲は『魔王ガチデビル』を見据える。

 斬撃の間合いではない。
 けれど、『魔王ガチデビル』は見ただろう。掲げた玲の模造神器の刀身が天を衝かんばかりに巨大になっていくのを。
「出力上昇、雷刃形成――」
 Code:T.S(コード・サンダーソード)。
 それは玲のユーベルコード。出力を最大にした刀身は雷そのもの。模造神器は玲のユーベルコードを受けて、最大励起に至る。
「纏めて叩き斬る!」
 振るわれる副腕の模造神器の雷刃。それは一瞬にして『KING宝珠』を切り裂く。狙うは『3th』と『5th』。
 すなわち、数と盾。

 その支配権を奪った玲の周囲に現れるは盾のオーラ。
「させるか、猟兵! 私の覇道を邪魔立てなど!」
 振るわれる拳の一撃が盾のオーラと玲の張り巡らせたオーラによって阻まれる。真の魔王の姿を晒した『魔王ガチデビル』のちからは凄まじい。
 さらに戦闘が長引くにつれて『4th』の力もまた膨大なものとなっている。流れ込む知識は、『魔王ガチデビル』をさらなる威容に導く。
 重ねたオーラですらひび割れる。

「これで真に邪悪そのものなんて笑わせるね」
 玲の言葉と共に現れるのは『植物怪獣軍団』たち。一瞬で『魔王ガチデビル』にまとわりつき、その肉体を束縛する。
「数をただの数としてしか扱えないから、足元掬われるんだよ」
「軍勢ではなく、拘束として使うか!」
「そうだよ。引きちぎっても遅い!」
 僅かでも動きを鈍らせればいい。玲の模造神器が放つ雷刃は副腕だけではない。玲の手にある二振りの模造神器が振るわれる。

「邪悪なだけでは世界は取れないよ。当たり前のことだけれどね」
 振るわれる雷刃の二振りが『魔王ガチデビル』を十字に切り裂く。
 その一撃はまるで墓標のように雷刃の迸りを戦場に刻む。そう、『魔王ガチデビル』は邪悪そのもの。されど、ただそれだけでは世界は破壊できない。
 ひとかけらの善性でもあったのならば、その悪辣さも際立つものであったことだろう。けれど、それさえもない純粋なる邪悪は、相対するものを際立たせる。
 その痛烈なる輝きの前に必ず屈するのだから――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

夜刀神・鏡介
初代デビルキング……どうにも諦めが悪いというか
まあ、ここできっちり引導を渡してやるとしよう

先制攻撃はダッシュで移動しつつ、出現した植物怪獣をすれ違いざまに切り倒してそいつに食らわせてやる
次いでビームはタイミングをギリギリまで見極めて刀で逸らす

攻撃を凌いだ所で、陸の秘剣【緋洸閃】を発動。緋の刀を降らせてキングや植物怪獣、宝珠を纏めて攻撃
動きを鈍らせた所で3rdと4thの宝珠を攻撃

3rdの植物怪獣で時間を稼ぎつつ、4thの効果を引き出していく
5thのオーラでも防げないよう、ガチデビルに全方位から刀を降り注がせて動きを止めた所で一気に接近
奴の体を踏みつけて跳躍し、頭を叩き切ってやる



 雷刃が極大に膨れ上がり、十字の斬撃で持って『魔王ガチデビル』を切り裂く。
 けれど、未だ『魔王ガチデビル』は咆哮する。 
 その暴食の顎を開き、腹部より放たれるビームの乱舞でもって猟兵たちを退けようとしている。
 此処での勝利は難しいと悟る。
 されど、時間を稼げば必ず勝機が訪れると信じて疑わない。
『魔王ガチデビル』にとって悪魔の他世界への輸出は、カタストロフの連鎖である。たった一枚の『悪魔契約書』さえ他世界にたどり着けば、そこからカタストロフの引き金を引くことができる。
 それほどまでに悪魔という種族は類を見ないほどに強大な種族なのだ。

「だからこそ、私が為すのだよ!」
 咆哮と共に迫る暴食の顎を前に夜刀神・鏡介(道を探す者・f28122)は息を吐き出す。
「初代デビルキング……どうにも諦めが悪いというか。まあ、ここできっちり引導を渡してやるとしよう」
 迫る顎。
 すでに猟兵たちの打撃によって、その歯列は欠けている。だが、その欠けたる歯列であっても、十分すぎるほどの打撃を与えることに違いはない。

「諦観など、私にとっては最も縁遠い感情であろうよ、猟兵! 私は、この時の為に準備を重ねてきたのだから!」
 周囲に飛ぶ『KING宝珠』もまたその一つだ。
 歴代デビルキングたちのユーベルコードを解明した力。そこに込められた力によって雨の如きビームの乱舞を放ち、植物怪獣軍団でもって鏡介に迫るのだ。
 その植物怪獣軍団をすれ違いざまに切り倒し、刀の切っ先で投げつける。迫る暴食の顎が捉え、切り捨てた植物怪獣軍団を飲み込む『魔王ガチデビル』。

「躱すか! だが!」
 乱舞するビーム。
 それはまさに戦場を埋め尽くすかのようであった。一分の隙もないほどの猛烈なる
ビームの弾幕。
 全てが己に迫っている。
 それを手にした刀でそらす。通常の刀であったのならば、ビームの一撃で刀身が砕けたことだろう。
 けれど、鏡介の技量と相まって、神刀はビームの悉くを切り裂き、弾き、そらす。
 凄まじい力。
 これが生命の埒外と言われる所以。

「神刀解放。斬り穿て、千の刃――陸の秘剣【緋洸閃】(ロクノヒケン・ヒコウセン)」
 鏡介の瞳がユーベルコードに煌めく。
 封印を解かれた神刀より放たれる刃は、戦場に降り注ぐ。
 練り上げられた神気によって形成された緋色の刃は一瞬で植物怪獣軍団を切り裂き、『KING宝珠』すらも纏めて切り伏せる絶技。
「――! この神気……! 切創は……!」
「そのとおりだ。この斬撃を受ければ、傷は消えない。そして、お前の速度を奪う」
 これぞ、鏡介の練磨によってユーベルコードにまで昇華された剣技である。

 鏡介の周囲に集まるは二つの宝珠。
 植物怪獣軍団を操る宝珠と『4th』の知識が頭に流れ込んでくる力。それによって強化された戦闘力が今や『魔王ガチデビル』に迫っていく。
「その盾のオーラでも防ぎようのない斬撃を見舞う――」
「させるものか! 宝珠の力があろうと、お前が奪ってからいくばくも経っていない……!」
『4th』の宝珠のちからは時間が経てば経つほどに力を発揮する。
 だが、今しがた奪ったが故に鏡介は十分に強化の恩恵を受けられない。けれど、そのための植物怪獣軍団である。
 時間を稼ぐために膨大に膨れ上がった植物怪獣軍団が『魔王ガチデビル』へと迫るのだ。

「征くぞ、『魔王ガチデビル』。もはや猶予はない」
 放たれる緋色の刃が全方位から『魔王ガチデビル』を襲う。
 その斬撃は隙間なく。盾のオーラと激突し、ユーベルコードの煌きが戦場に迸る。だが、それでも盾のオーラは砕けるだけに留まり、『魔王ガチデビル』へと届かない。
「――勝った……! 打ち勝った!」
『魔王ガチデビル』は鏡介の攻撃を受けきったと笑う。だが、それは早計であった。鏡介は走る。
 絶え間ない斬撃は己を一振りの刀身とすること。
 故に、緋色の刃の砕け散る中、鏡介は『魔王ガチデビル』へと迫る。
 跳躍し、振りかぶる斬撃の煌きを『魔王ガチデビル』は見ただろう。一閃に振るわれる斬撃の一撃は彼の脳天から地面まで一直線に走り、その斬撃を見事に届かせるのであった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

メンカル・プルモーサ
(飛行式箒【リンドブルム】に騎乗)
あれがガチデビルか…他の悪魔と違い確かにガチデ邪悪っぽい感じだ…

…まず顎とビームの対処…遅発連動術式【クロノス】を使った多重障壁で顎とビームを押しとどめて…
…障壁が全て割れる前に現影投射術式【ファンタズマゴリア】を使って周囲を闇に閉ざして追撃を防ぎながら回避しよう…

…魔術的なソナーで相手を捕捉しながら【闇に潜りし貪食の群狼】を発動…影狼にガチデビルや宝珠の動きを封じて貰おう…
…この隙に術式装填銃【アヌエヌエ】で3,4の宝珠にダメージを与えてこちらの味方に…
…後は影狼や宝珠と連携して時間かけて他の宝珠を奪ってからガチデビルに無数の光の剣を叩き込むよ…



 猟兵の斬撃の一撃が『魔王ガチデビル』の脳天から一直線に走る。
 血潮が噴出し、その巨体から苦悶の咆哮が迸るだろう。だが、『魔王ガチデビル』はその瞳を見開く。
 未だ己は終わらざりと。
「まだだ……! 私の、覇道は、魔王としての道は終わらぬ!」
 暴食の顎が咆哮し、凄まじい重圧を解き放つ。
 確かに猟兵たちの神速たる速度に『魔王ガチデビル』は遅れを取った。侮ったわけではない。見誤っただけだ。

 ならば、計画は修正すればいい。
 一枚でも多くの『悪魔契約書』を他世界にばらまく。そのためには、この場を凌がねばならない。
 幸いにして猟兵の『個』としての力と『魔王ガチデビル』の『個』としての力は歴然たる差がある。
『魔王ガチデビル』が猟兵に優るものがあったのだとすれば、その一点だ。
 その姿を見下ろすのは飛行式箒『リンドブルム』に乗るメンカル・プルモーサ(トリニティ・ウィッチ・f08301)であった。
「あれがガチデビルか……他の悪魔と違い確かにガチで邪悪っぽい感じだ……」
 あくまでも、ぽい、である。
 メンカルにとって、『魔王ガチデビル』は踏破すべき敵の一人にすぎない。

 吹き荒れるビームの嵐を多重障壁で持って押し止める。
 だが、そこに飛ぶのは『魔王ガチデビル』の巨体である。その腹部にある巨大な暴食の顎がメンカルに襲いかかるのだ。
「遅い! 猟兵、貴様を喰らって――!」
「そうくるよね。ユーベルコードと同時にビームを放つのならば」
 多重障壁は唯一ではない。ビームによって砕けた障壁の欠片の向こうにメンカルの術式が煌めく。
 だが、遅い。
 間に合わないはずだ。けれど、メンカルの展開した術式は即座に発動し『魔王ガチデビル』の暴食の顎を受け止める。

「何――!?」
 間に合わないはずだ。けれど、メンカルは遅発連動術式『クロノス』によって時間をズラして障壁を展開する。
 全て障壁が砕かれることなど承知の上。
 故に、この一瞬こそがメンカルの賭けるべき時であった。
 ひろがる現影投射術式『ファンタズマゴリア』によって、『魔王ガチデビル』の周囲が闇に閉ざされる。
 それは小細工と言ってもいい戦法であったし、事実『魔王ガチデビル』にとっては、その程度のものであった。

 いつでも打ち破れる。打ち勝つことができる。
 だが、その僅かな時間に勝機を見出すのがメンカルという猟兵であった。
「貪りの顎よ、襲え、奪え。汝は陰影、汝は餓狼、魔女が望むは動流喰らう闇の牙」
『魔王ガチデビル』を覆う闇の中から滲み出るは空をも駆ける影狼の群れ。
 闇に潜りし貪食の群狼(オペレーション・ウルフパック)が即座に『魔王ガチデビル』へと襲いかかる。
 影狼の牙は、敵の動的エネルギーを奪う。
 さらに周囲が暗闇であったのならば、その力は三倍にまで膨れ上がるのだ。
「この、影狼共は……!」
「そう、動きを封じる……そして、『KING宝珠』のちからは頂くよ」
 メンカルが動きを封じた『KING宝珠』へと術式装填銃『アヌエヌエ』から弾丸を放ち、その支配権を奪い取る。

「知識が流れ込んでくる……これが『4th』のユーベルコード。これを解明したのは確かに尋常ならざる力だといえるのだろうけれど……」
 メンカルは頭を振る。
 せっかく得た知識も活用できないのであれば、宝の持ち腐れである。『魔王ガチデビル』に必要だったのは時間だ。
 この『KING宝珠』によって戦いが長引けば長引くほどに力は増していく。そのための植物怪獣軍団だ。

 それが今や逆にメンカルの手に落ちる。
 そうなれば、『魔王ガチデビル』は己と猟兵との立場が逆転したことをしるだろう。
「ぬぅぅぅ!!」
 だが、動けない。影狼の牙を受けた『魔王ガチデビル』は動的エネルギーを奪われ、その動きを鈍らせる。
 そして、逆にメンカルのちからは膨れ上がっていくのだ。
「敵に利用される力なんて、ないほうがまだ……マシだとは思わない……?」
 メンカルの周囲に生み出されていく光の剣。
 その無数の斬撃が一斉に『魔王ガチデビル』を貫き、力の在り方をメンカルは問うのであった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

カシム・ディーン
「ご主人サマ!悪魔らしい大悪魔だよ!」
上等だこら
食われてたまるか

【情報収集・視力・戦闘知識】
デビルの動きと癖
顎の攻撃の方向性を己の経験と他の依頼から分析

対SPD
【属性攻撃・迷彩・武器受け】
光水属性を己達に付与
光学迷彩で隠れつつ水の障壁で匂いや熱源や音も隠蔽
同時に無数の立体映像をデビル周囲に展開して攪乱
それでも食べられそうな時は光の弾丸で迎撃

UC発動
【弾幕・念動力・スナイパー・瞬間思考・空中戦】
超高速で飛び回り初手で4の宝珠を攻撃
味方にした瞬間瞬間思考も合わせて2.5.6に猛攻

後は防御を捨ててデビルに襲い掛かる

【二回攻撃・切断】
連携斬撃からビーム攻撃と反撃は宝珠で防御と料理回復!
之が蹂躙だ!



 無数の光の剣が一斉に『魔王ガチデビル』の肉体を貫く。
「ぐぬぅぅ! 此処まで着て、私が敗れるのか……!? これまで計画をひた隠し、慎重に行動してきたというのに……! 此処で!」
『魔王ガチデビル』の怨嗟の咆哮が轟く。
 だが、その腹部にありし暴食の顎は未だ歯を打ち鳴らし、己の劣勢を打ち消すように凄まじ音を響かせる。
 そう、此処で諦めてはならない。
『魔王ガチデビル』にとって、この敗北はあってはならないものだ。

 他世界に悪魔たちを輸出し、連鎖的にカタストロフを引き起こす。
 それこそが『魔王ガチデビル』の本懐。ならばこそ、己を奮い立たせることなど造作もないことだ。
「否! 私が負けることなどありえない! 猟兵どもから逃れればなどと考えたこと事態が過ちであったのだ!」
 迫るのならば、全て滅ぼす。
 それこそが真に邪悪たる『魔王ガチデビル』の本質。

『ご主人サマ! 悪魔らしい大悪魔だよ!』
「上等だこら、食われてたまるか!」
 カシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)は戦場を埋め尽くす植物怪獣軍団を前にして、そして、迫りくる『魔王ガチデビル』の暴食の顎を真っ向から見据え、その瞳に動きを捉える。
 暴食の顎はあらゆるものを食い破る。
 その動きを見定めなければ、ただいたずらに消耗させられるだけだ。己に迷彩の力を付与しても、この植物怪獣軍団たちの大波の如き進撃によってすり潰されてしまう。
 ならばこそ、立体映像を無数に『魔王ガチデビル』の周囲に展開し、撹乱するのだ。

「って、それでもこっちに迫ってくるかよ!」
「巧妙に姿を隠していようが! 私に『4th』のユーベルコードが教えてくれるのだよ、膨大な知識が! 私を強くしてくれるのだからな!」
 迫る暴食の顎に撃ち込む光の弾丸。
 砕ける歯列。破片が飛び散る中、カシムの瞳がユーベルコードに輝く。
 今しかない。

「いくぞ、メルシー! 魔力と思考をリンクさせろ!」
『ラジャったよご主人サマ♪メルシーとご主人サマのスペシャルアタック見せちゃうぞ☆』
 ユーベルコードの力により、カシムと『メルシー』は凄まじい速度で飛翔する。
 超高速で飛び回り、『魔王ガチデビル』を強化し続ける『4th』の『KING宝珠』を叩き伏せ、さらに回復手段、盾の力を引き剥がす。
「だが、まだまだ!」
 吹き荒れるビームの乱舞。ユーベルコードと共に放たれる雨のような弾幕をカシムと『メルシー』は超高速で飛び回りながら躱す。

 まるでシューティングゲームか何かかと思うほどの光景。
 視界が、ビームの軌跡で埋め尽くされていく。何処をどうやって飛べば買わせるのか。あらゆる知識を総動員してカシムは駆け抜ける。
「これが――!」
『メルシー&カシム『ロバーズランペイジ』(キシントトウゾクノダイジュウリン)だよ!』
「おい、なんで僕が後ろなんだ!」
『気にしなーい☆』
 そんなやり取りをはさみながら、カシムと『メルシー』が弾幕の軌跡を掻い潜り『魔王ガチデビル』へと迫る。

「そのうっとおしいビームを撃つ『KING宝珠』ももらった!」
 放つ斬撃が『6th』の宝珠を叩き落とす。あとは、防御など要らない。己の手にした残液を持って蹂躙するのみ。
「之が蹂躙だ!」
 カシムの放つ斬撃と『メルシー』の連携が『魔王ガチデビル』の巨体を縦横無尽に駆け巡り、その身に傷を刻み込んでいく。

『魔王ガチデビル』の咆哮が轟き、それが苦悶に変わるのは時間を要するものではなかった。
 斬撃はカシムの言う通り、蹂躙そのもの。
 無数の斬撃に寄る攻撃は『魔王ガチデビル』に視認されることなく、その身に深々と傷を刻み込むのであった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

佐伯・晶
さあ、いよいよ決戦だね
皆と協力して打倒を目指そうか

宝珠の効果は厄介だね
植物怪獣軍団を盾に使いつつ
ビームを神気で防ぐよ

ガチデビル本体の攻撃は
神気とワイヤーガンを駆使して
防いだり躱したりしよう

初撃を凌いだらUC使用
宝珠の数が多いなら数で対抗しようか

鉑帝竜に搭乗し指揮と竜型使い魔の創造を行うよ
操縦と直接の指揮は使い魔に任せるよ

まかされたのですよー

竜型使い魔達で本体の足止めをしつつ
それぞれの宝珠に攻撃して味方につけていこう

宝珠を味方につけたら
ガチデビルに関する知識を得たり
植物怪獣軍団で数を補強したりして
更に攻撃を続けていくよ

絵面が敵役同士の戦いになってるような気もするけど
細かい事は気にしたら駄目だよね



 戦いは終盤に差し掛かっている。
 いや、決戦と呼ぶほうがいいだろう。デビルキングを巡る戦いは、本来であればデビルキングワールドに住まう悪魔たちで決めることだ。
 けれど、『魔王ガチデビル』は、それを己がものとせんとした。
 これまでオブリビオンとして蘇り、猟兵と悪魔を刺激せぬように慎重に事を進めてきた彼にとって、この計画は必ず成就するものであったのだ。
 けれど、その計画は水泡に帰す定め。
「さあ、みんなと協力して打倒を目指そうか」
 如何に『特級契約書』があろうとも、他者を利用することしか考えていない『魔王ガチデビル』の邪悪の前に一致団結する者たちは止められない。

 それを猟兵は、佐伯・晶(邪神(仮)・f19507)たちは示し続けてきた。
「とは言え、『KING宝珠』の効果は厄介だね……」
 溢れるビームに植物怪獣軍団たち。
 数に任せた攻勢。『魔王ガチデビル』は追い詰められている。これまで猟兵たちが為してきた戦いで、趨勢はこちらに傾いている。
 もしも、これを覆すのならば、時間を掛けるしかない。『魔王ガチデビル』にとっての勝利とは他世界に『悪魔契約書』をばらまくことだ。
「その時間さえあれば……!」
『魔王ガチデビル』の肉体が変容していく。

 それは真に邪悪なる魔王の姿。
『魔王ガチデビル』はデビルキングワールドにおいて唯一生まれながらにして邪悪であった存在。 
 故に彼を打倒するためにデビルキング法が生まれたのだ。
「その力を今こそ開放すべし……! 私は、お前たちに負けるほどやわではない!!」
 咆哮とともに振るわれる巨腕の一撃が大地を砕く。
 乱舞するビームが晶に迫るが、それらを神気で固定して防ぎながら、ワイヤーガンで躱す。
 空中を慣性でもって飛びながら晶は初撃をしのぎ、その瞳をユーベルコードに輝かせる。

 敵が数で迫るというのならば、こちらもまた数で押し切る。
 帝竜の軍勢(エアリアル・アーセナル)は此処に顕現する。鉑帝竜が降り立ち、その身に神気の防護幕をまとった巨竜へと変貌していく。
 周囲には圧倒的な物量ですり潰さんと溢れかえる使い魔たち。
 晶は鉑帝竜に乗り、『魔王ガチデビル』と組み合う。
「使い魔のみんな、たのんだよ」
『まかされたのですよー」
 一斉に竜型の使い魔たちが戦場に走る。迫りくる植物怪獣軍団たちと真っ向から激突し、その力の発露によって戦場はごった返す。

「この程度で私を抑え込もうとするか!」
 ぎしりと、鉑帝竜と組み合った『魔王ガチデビル』の握力が上がっていく。希少金属で構成された機体であっても圧倒されるほどの膂力。
 これが『魔王ガチデビル』の力の発露であった。
「悪いけれど、これは時間稼ぎさ。『KING宝珠』さえ、こっちの味方につけられたのなら!」
『ばんじおっけー、なのですよー』
 使い魔の言葉が響いた瞬間、周囲に飛ぶは『KING宝珠』。

 そう、『魔王ガチデビル』の意識が鉑帝竜に向いていた間に使い魔たちが『KING宝珠』を叩き伏せ、こちらへと味方につけたのだ。
「またも、『KING宝珠』の力を奪うか!」
「使えるものは全部使うのさ」
 吹き荒れる力。
 最早絵面は敵役同士というか、怪獣大戦争。
 きっとこの光景を悪魔たちが見ていたのならば、大はしゃぎであったことだろう。それほどまでに絵面が敵と敵そのものであった。

「細かいことは気にしたら駄目だよね!」
 それでも倒さねばならぬ敵がいるのならば。
 鉑帝竜の咆哮が轟き、『魔王ガチデビル』を組み伏せるように大地に叩きつけ、その牙と爪とでもって傷を刻む。
 そう、鉑帝竜は負けない。
 そこだ、いけ! 僕らの鉑帝竜――!

大成功 🔵​🔵​🔵​

ロニ・グィー
アドリブ・連携・絡み歓迎!

まーったくキミときたら悪魔のなかでもとびっきりのワルだね!
むしろ愛おしい!
悪魔クンたちときたらイイ子ちゃんすぎるもんねー

●傲慢で邪悪で愛しいキミへ
わぉ!それがキミの魔王としての姿ってわけだね!
まずは宝珠がこれ以上さらに増えないようにしないとね!
【第六感】で巨体からの攻撃を感知して逃げ回りつつ…
[白昼の霊球]クンにお願いしよう!彼ならバリヤーもガチくんの妨害もすり抜けて宝珠くんたちだけを攻撃できるからね!
さぁ行け~~~ッ!ドーーーンッ!!

ぱくぱく
もぐもぐ
そして、ボクが味方にするのは当然(?)ビストロボール!
走り回ってほどよく疲れた身体にはデザートの糖分が必要だからね!

そして…宝珠を剥がしたところでUC『神撃』でドーーーンッ!!
たった一人の邪悪かー
寂しかった?それともそんなことすらも思わないがゆえの?
孤独な魂
オブリビオンになっても変わらない、もう変われない
そんなキミを、その旅立ちをボクは祝福するよ!

さぁこれはもうキミには必要無い!
と白羽の矢を彼の口から抜いてあげよう



「まーったくキミときたら悪魔の中でもとびっきりのワルだね! むしろ愛おしい!」
 そう戦場に響き渡るのはロニ・グィー(神のバーバリアン・f19016)の言葉であった。
 デビルキングワールドにおいて悪魔とは性根の善良なる種族のことを指す。
 悪魔という字面と体躯からは想像できないほどに良い子。
 そんな中であって唯一邪悪であったのが『魔王ガチデビル』である。名は体を表すって言うけど、本当だねってなるのもうなずける名前であった。
「悪魔クンたちときたらイイ子ちゃんすぎるもんねー」
 だからこそ、ロニは愛しいと思うのだ。
 性根の全てが善良すぎるものは、いきすぎれば逆に禍々しいものである。陰と陽があるように、光の中に闇があるから際立つように。闇の中で光が煌々と見えるように、一点の曇り無く闇も、光も、ひどく脆いものに思えるのだ。

 だからこそ、ロニはそれを傲慢で邪悪で愛おしいと思う。
「だからどうした。それがどうした。私の計画に失敗はありえない。何をおいても完遂する。それが私が魔王たるゆえんだ!」
 迸るように腹部の暴食の顎が開かれ、咆哮する。
 乱舞するビームの閃光の中に『魔王ガチデビル』は己の真の魔王としての姿を晒す。巨大なる体躯。吹き荒れる魔力。
 それに押されるようにして『KING宝珠』の力が発露し、二倍にまで増えていく。

「わぉ! それがキミの魔王としての姿ってわけだね!」
 ロニは笑いながらビームの雨と植物怪獣軍団をかいくぐる。だが、振るわれる巨腕の一撃は大地を穿ち、衝撃波を迸らせる。
 あまりにも苛烈な攻撃。
 その前にロニは逃げ回るしかない。
「逃げてばかりではな!」
『魔王ガチデビル』の力が迸り、ロニを襲う。『KING宝珠』の力は凄まじい。歴代デビルキングのユーベルコードを解明して力とした『魔王ガチデビル』の手腕の為せる技であったことだろう。

 だが、それすらもロニは笑って受け止めるのだ。
「さぁ行け~~~ッ! ド―――ンッ!!」
 白昼の球体たちがロニによって押し出され、あらゆるものを透過していく。植物怪獣軍団もビームも、盾のオーラすらもすり抜けていく。
 だが、その暴食たるは『魔王ガチデビル』のものだけではないと知らしめる。ぱくぱくもぐもぐ。そんな擬音が戦場に響き渡るように、『KING宝珠』すらも打倒していく。
「透過する球体……!? 狙いは……」
「そのとおりさ、君に決めた! 当然だよね、『魔王ビストログルメ』!!」
 それは『2th』の『KING宝珠』の力。
 ロニの周りに現れるあらゆる料理。
 美味の権化。食欲の権化。あらゆる言葉でもって語り継がれるであろう二代目デビルキング! それこそが『魔王ビストログルメ』!
 その力を得たロニは、美食の限りを尽くす。

 いや、在るのはデザート。
「走り回ってほどよく疲れた体にはデザートの糖分が必要だからね!」
 瞬時に回復する体力。
 甘味が体の中を駆け巡っていく。力がみなぎり、その瞳がユーベルコードに輝く。
「たった一人の邪悪かー寂しかった? それともそんなことすらも思わないがゆえの?」
「何を言っている。お前の言うことは、私には理解できない」
『魔王ガチデビル』にとって他者とは利用するべきものであって、寄り添うものではない。
 他者を必要とはするが、それは己に寄り添って欲しいからではない。
 ただ、力の拠り所として利用するだけの存在に『魔王ガチデビル』は感情を抱かない。故に、彼は真に邪悪なる存在なのである。

「孤独な魂――オブリビオンになっても変わらない、もう変われない」
 ロニが見据える先にあるのは、言葉通りの存在であった。
 歪むことはあれど、変わることはない。
 不変なる存在。
 それがオブリビオンである。停滞した時間。変えようのない過去。それの体現者たるオブリビオンを如何にするか。
 猟兵としてロニの拳がユーベルコードの光をたたえるだろう。
「そんなキミを、その旅立ちをボクは祝福するよ!」

 放たれるは、神撃(ゴッドブロー)。
 真に邪悪なる者に信心など必要ないだろう。故に、ロニの拳は神々しささえ覚えさせる。
 打ち込まれた拳の一撃は『魔王ガチデビル』の腹部に刺さった白羽の矢へと吸い込まれる。
「さぁ、これはもうキミには必要ない!」
 七代目デビルキングを決める戦いは、空位のまま終わりを告げる。
 あとは悪魔たちや他の猟兵たちが面白おかしく終わらせてくれるだろう。故に、白羽の矢がデビルキング候補の証明であるというのならば、ロニは、それを引き抜くだろう。

 哀れとは言わない。
 ただ孤独であった邪悪が寄り添うものさえも傷つけるというのならば、もう変えようのない存在をただ骸の海に還すのみ。
 打ち込まれた拳は『魔王ガチデビル』を打ち据え、その巨体を天に吹き飛ばすのであった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ワルルーナ・ティアーメル
さあ行くぞガチデビル!
貴様のせいで今後ウチの配下が他世界で怖がられるようになったらどうしてくれる!既に入植してたり彼氏彼女として異世界の者のとこに居る配下もいるんだぞ!

魔王のオーラ防御と相手に都合のいい幻を見せる『第2の冠』の力で奴のUCや宝珠のビームに、そしてワルルンガーΣで怪獣軍団に対抗する!

そしたらUC!我も本気だぞ!
我が分身でもある7魔将のうち3体、人魚ワルレーン、一角獣ワルコーン、人狼ワルべロスへと与えた権能を我が身に還元し、
相手と同じ強化を得る「嫉妬」、相手の悪度合いに応じ攻防強化の「憤怒」、飛び道具を喰らい回復する「暴食」の力を得るぞ!

代わりに流血するし魔王城も心配だから短期決戦!
これで4と6の宝珠は後回しでいいから強化ブレスを集中させてまず2と5の宝珠を狙い、奪えたらそのままほかの宝珠、そして奴本体へと攻撃を集中させ一気に押し切るぞ!



『魔王ガチデビル』は最早立てないであろう。
 猟兵達の攻撃は苛烈を極めた。五つの宝珠、『KING宝珠』の力と己の大罪たるユーベルコードを組み合わせてもなお、『個』としての力ではなく、紡ぎ、つなぐ戦いによって敗れるしかない。
「敗れる……私が! この『魔王ガチデビル』が敗れるというのか!」
 拳の一撃によって天に放り投げられるようにして吹き飛んだ『魔王ガチデビル』が歯噛みする。
 負ける。
 敗北する。慎重に慎重を重ねた計画ですら猟兵たちの前には水泡に帰す。それを認められぬ『魔王ガチデビル』の暴食の顎が開かれ、咆哮する。

 地面に激突しながら、その中心地に立ち上がる影。
「私は――!!!」
「さあ行くぞガチデビル!」
 そんな『魔王ガチデビル』へと迫るは、ワルルーナ・ティアーメル(百胎堕天竜魔王(自称)・f31435)であった。
 彼女が頂く第二の冠。
 それは『魔王ガチデビル』の闇色の魔力障壁すらも振り払う。
 どれだけの誘惑も、『魔王ガチデビル』と悪魔契約したいという気持ちも、何もかもワルルーナの中から消し飛ばす。

 そう、『第二の冠』の力は、自身に都合の良い幻を見せるもの。
 すなわちどんな誘惑であってもワルルーナの心の中から湧き上がる都合の良い幻には勝てぬのだ!
「貴様のせいで今後ウチの配下が他世界で怖がられるようになったらどうしてくれる!」
 ワルルーナの言葉は義憤に駆られてのものであった。
 いや、でも悪魔が怖がられるって、ワル的にはクールでいいのではないだろうか? そんな疑問が若干湧き上がるが今のワルルーナには関係ない。
 だって今彼女の目の前にあるのは自分にとって最高に都合の良い幻! けれど、現実と幻が一致する時! ワルルーナの言葉は最高の魔王としての誇りを発露するのだ!
 最高の魔王とは言ったなにか。よくわからん。

「既に入植してたり彼氏彼女として異世界の者のところに居る配下もいるんだぞ!」
 え、なにそれ初耳。
 すでにワルルーナの配下は他世界に入植している? ならば、『魔王ガチデビル』の悪魔輸出は一体全体どんな意味があるのだろうか。いやまあ、『悪魔契約書』でもってカタストロフを引き起こすのでなければ、平和に暮らしている以上、やらねばならなんことなのかもしれないけれど!
「何を言っている、貴様!?」
 噛み合わない。まったくもって『魔王ガチデビル』とワルルーナは噛み合わない。真に邪悪なる『魔王ガチデビル』と性根が善良で良い子の悪魔であるワルルーナでは噛み合わないのである!

 ともすれば、手を取り合ってワルをやろうじゃないかとなるところであるが、決定的な所で噛み合わぬがゆえの敵対。
「というわけで行け、『ワルルンガーΣ』! あの植物怪獣軍団をぶっ飛ばすのだ!」
 ワルルーナの号令と共に『ワルルンガーΣ』が迫りくる植物怪獣軍団を蹴飛ばし、なぎ倒し、踏み潰す。
 第4の魔将が仕事サボって無断で改造したとは思えぬほどの力! 自立式悪魔型歩行要塞『ワルルンガーΣ』の勇姿を見よ!
 そのうち、超合金とかでデビルキングワールドにて販売されるに違いない。そうであってくれ!

「でたらめなことを……!」
 放たれれるビームに『ワルルンガーΣ』がもんどり打つ。けれど、再び立ち上がって、ワルルーナと共に植物怪獣軍団に迫るのだ。
「我も本気だぞ! 第2の将ワルレーン、第3の将ワルコーン、第6の将ワルべロス、貴様らの力、しばし我へと還すがよい」
 煌めくユーベルコードに瞳。
 迸るは、魔王にしてラスボスたるワルルーナの力の片鱗。

 その名も!

 大罪の百胎堕天竜魔王ver.1(ハイパーワルルーナソノイチ)――!!

 ver.1とは一体……。
 そんな細かいことはいいんじゃよ! と言わんばかりにワルルーナの力がみなぎっていく。
 相手と同じ強化を得る『嫉妬』。
 相手の悪度合いに応じて攻防強化の『憤怒』。
 飛び道具を喰らい回復する『暴食』。
 三つの力は本来ワルルーナの力そのもの。だが、その力の代償は凄まじい。ワルルーナは身寄り血潮を流しながら、その瞳で持って『魔王ガチデビル』を睥睨する。
 此処にあるのは魔王と魔王。

『魔王ガチデビル』が己のためだけに他者を必要とする魔王であったのならば、ワルルーナは『他者の欲望を満たすため』に他者を必要とする魔王であった。
 同じ魔王であってもこうも違う。
 ワルルーナの瞳が煌き、口腔より放たれるブレスが『KING宝珠』を吹き飛ばす。
 回復を齎す『2th』とあらゆる障害を防ぐ『5th』を狙っていた。
 こう見えても、ワルルーナ様は知略派である。
 魔将を戻した体であれば、こんな頭脳プレイなどお手の物なのである! ただまあ、血が流れるのは痛いなぁって思わないでもないが、此処は短期決戦である。
「貴様……! 他者のために戦う魔王など!」
「これが我の欲望! 我が叶えるべき欲望! 他者のために! ただそれだけのために我欲を貫く通しガチデビル、貴様を倒すのだ!」

 迸る力は他者からの力。
『KING宝珠』はワルルーナの言葉に呼応するかのように次々と味方する。ブレスの一撃があったからでもあろうが、それ以上に魔王としての格が今まさに『魔王ガチデビル』を上回った瞬間である。
「泣いている配下がいたのなら、そっと涙を拭ってやる! それが我の魔王としての在り方よ! 故に!」
 ワルルーナが飛び込む。
 力を集中させる。
 五体が弾けんばかりの力の奔流を受けてなお、ワルルーナの瞳はユーベルコードに、そして己の配下が笑う未来を見据える。

『ワルルンガーΣ』の拳が『魔王ガチデビル』に激突し、砕けていく最中、ワルルーナの拳が追従する。
「私が、私こそがデビルキングであるはずだ! 後に続く者達は僭称したにすぎないはず、なのに――!」
「貴様の負けだ、ガチデビル!」
 放つ一撃が『魔王ガチデビル』の肉体を貫き、五つの宝珠が消滅していく。

 ワルルーナは確かに消えゆく宝珠の煌めくの先に、己の配下たちの笑顔を見ただろう。
 それこそがワルルーナの魔王たる欲望の形。
 手繰るのではなく、掴み取る未来。
 ここにワルルーナは、己の魔王としての形を示し、『魔王ガチデビル』を打倒するのであった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年05月19日


挿絵イラスト