7thKING WAR㉕〜見敵必殺、見敵必殺だ!
●
「力とはパワーだ! パワーがあれば……デェェェストロォォォォイ!!」
巨体から放たれる一撃で全てが粉砕される。
「速さとはパワーだ! パワーがあれば……デェェェストロォォォォイ!!」
50mの超巨体は信じられない速さと質量を全てにぶつけ破壊する。
「心とはパワーだ! パワーがあれば……デェェェストロォォォォイ!!」
なんだか知らんがとにかく粉砕される。
この理不尽なまでのパワーこそが特級契約書にて呼び出された異世界魔王ガチデビルの本領そのもの。
パワーは全てを解決する……それこそ敵も味方もパワーで降り立った大地は全て焦土と化してしまうのは必然。
その存在の全てが破壊しようというのだ、挑もうとする猟兵達そのものを。
●グリモアベース
「いやー、異世界魔王っていうかこのデストロイキングボスって名前も何ですが……無茶苦茶ですね~」
集まった猟兵達を出迎えるなり“お手上げ”なポーズで大地ごと破壊して回るデストロイキングボスの猛威にグリモア猟兵の村雨・ベルもさすがに恐怖を通り越して呆れるレベルのようだった。
それほどにこれまでの相手とは別格の強さと何よりパワーという名の破壊力。
「何が怖いって身長50mの超巨体から繰り出される圧倒的なパワーは一撃で何物も破壊しますしその動きは瞬間移動で相手に攻撃を叩き込むというノーリアクションてのが……なんですかアレ? 私なら秒殺されちゃいますね~」
首を振りながら無理無理などと言いつつもその殴り掛かるシーンの拳の先を急にアップで皆に見せるベル。
そこには人間サイズだろうか?美少年の顔を持った蜘蛛の姿が何とか見えていた。
一瞬後には爆風が吹き荒れ見えたのはほんの一瞬、だがこれがデビルキングボスの力の一環なのだという。
「まず大前提ですが出会って最初の一撃を耐え凌がなければなりません。これは最速で放たれる一撃ですのでユーベルコードによる防御は間に合いません」
ボス級が使うという先制攻撃というやつだ、対応するには自らの知恵と勇気で対抗策を考えるしかない。
「少なくとも無策で挑めば一撃でノックアウトされるぐらいは思っておいてくださいね? しかも防御に何か装備類で対抗したとしてもそこで破壊は免れないので2回目は無いですから次でキメちゃってください」
つまり持久戦はこちら側が完全に不利という事、ありとあらゆる物を破壊する相手に次から次に用意し続けるのは不可能なのだから。
「それとさっきの人面蜘蛛ビューティスパイダーっていう敵の配下のいる場所にデストロイキングボスはテレポートも出来ますからそちらの数を減らすのも大事ですね」
この強敵に一人で戦うわけではなく仲間達に後を託すというのも立派な戦い方とでも言いたいのだろうか。
「この恐るべきパワーによる攻撃はたとえ時空をずらそうが気体になろうが届きそうな勢いですので油断大敵ということで」
ベルはそう言い終えると溜息一つ、凶悪すぎる敵相手に皆を送り出すのがよほど気が進まないような様子。
それでもここを乗り越えてこその猟兵だろうと笑顔で一礼して皆を転送する準備を始めた。
グリモアの輝きによって戦場へと旅立つ猟兵達、はたしてどれほどの者が無事に帰りつくことができるのだろうか?
戦いの時はもうそこに迫っていた……。
轟天
このシナリオは7thKING WARの1章完結戦争シナリオです。
恐ろしい強敵デストロイキングボス、強敵の例に漏れず先制攻撃をしてきますので要注意です。
先制攻撃は防御用のユーベルコードも発動が間に合いませんのでその点は重々ご注意ください。
装備などアイテム類を防御に使用した場合も、デストロイされた時点でアイテムは破壊されますので次ターンも同じ物で防御できないつもりでおいてください。
戦場には人面蜘蛛ビューティスパイダーが多数散らばっておりますがこれ自体は襲ってくるわけではありません。
今回は難易度が少し高めとなっておりますのでご注意を。
●プレイングボーナス
……敵の先制攻撃に対処する/ビューティスパイダーを排除する。
第1章 ボス戦
『デストロイキングボス・一撃必殺』
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POW : デストロイフィンガー
【ビューティスパイダーへ瞬間転移し、指先】で触れた敵に、【デストロイエネルギー】による内部破壊ダメージを与える。
SPD : デストロイタイフーン
【多くの敵を捕捉できる地点に転移して】から、戦場全体に「敵味方を識別する【破壊の大嵐】」を放ち、ダメージと【装備破壊】の状態異常を与える。
WIZ : インビジブルスパイダー
【転移先となる透明ビューティスパイダー】を召喚する。それは極めて発見され難く、自身と五感を共有し、指定した対象を追跡する。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
アイ・リスパー
◎
「強力な先制攻撃ですか。
ならば……これです!」
機動戦車オベイロンに乗って戦場に乗り込み、EMフィールドを全開にして敵の攻撃を防ぎましょう!
「バリアは一撃で破壊されましたが……
この一撃で勝負を決めます!」
オベイロンをパワードスーツとして身にまとい、さらにティターニアとシェイクスピアを呼び出して【電脳機神】に合体です!
無差別の3回攻撃で、キングボスの他にも人面蜘蛛もやっつけてあげましょう!
「ふっ、どうやら私の勝ちのようですね」
パワードスーツから降り立ち周囲を見回し……
肌寒さを感じます。
『アイ、敵の装備破壊の状態異常で、服と下着が破壊されていますよ?
――私も故障しましたので頑張って帰って下さい』
●
「デエエエエストオオオオロオオオオオイ!!」
デストロイキングボスの剛腕一閃、アイ・リスパー(電脳の天使・f07909)の冒険はここで終わってしまった。
GAME OVER
「いやっ? まだ始まってませんからね?」
『ですがアイ、すでにこれは走馬灯の真っ最中ですよ?』
遠い目のアイを諭すように機動戦車オベイロンが声をかけた……気がする。
それは刹那の思考の煌めき追い込まれたアイが見た走馬灯の輝き、回路が焼き切れエンジンがオーバーヒートしてもいい……フルドライブさせたEMフィールドが展開されオベイロンを駆使しアイは全力で防御を試みた。
目の前が火花で弾けながらも“破壊の大嵐”に対して限界まで高まっていくフィールドジェネレーター。
バチッ
限界を越えて弾けた回路、砕けたフィールドを貫通し吹き荒れる破壊の暴風が機体の装甲を嬲るように痛めつけていく。
「きゃぁぁぁぁっ、オベイロンっ根性を見せてください~~っ」
『フィールド消失まで後5カウント……』
アイの悲鳴と機械的に限界を迎える瞬間を告げるオベイロン、その防御の要が尽きる寸前に暴風は過ぎ去りアイは顔を上げた。
「バリアは一撃で破壊されましたがっ、この一撃で勝負を決めますっ!」
『申請を承認、宇宙戦艦ティターニア、機動戦艦シェイクスピア……電脳合体!』
中破している機動戦車オベイロンへと集う戦艦2隻、合体シーケンスを追え接続されていく巨大なボディ。
「電脳機神……ここに合体!」
アイの掛け声と共に降臨したグレート・シェイクスピアがありったけのパワーを注ぎ込み全身から発射するレーザー、ミサイル、重力波!
地表にいた人面蜘蛛を何体も巻き込み破裂する化物達、さらに追い打ちをかけようと繰り出され右ストレート。
デストロイキングボスへと叩き込まれた鉄拳は砕け散りながらもその勢いを止める事はない。
さらにトドメとばかりに踵落としを叩き込めばまさに完璧な無敵の3連撃。
だがしかし腕部に続き脚部も砕け散りさらには無茶な攻撃でコクピットブロックにも亀裂が入ってしまった。
それはアイに破片が飛び散り切り裂かれてしまった着衣と下着。
そこまでやったあげくにエネルギーが尽きた電脳機神は膝をつきアイはその中からどうにか脱出はできたのだ。
「きゃあ……服が!?」
ボトリと動かなくなった愛機の足元に着地したアイ、だが服は破れ下着もない全裸状態という悲しさ。
デストロイキングボスは先ほどの攻撃で少しばかり遠くへと吹き飛んでいるのでこの場で見られるということはないのだが。
「どどど、どうやって帰ればいいんですかー」(かー かー かー)
破壊し尽くされた荒野にアイの悲しい叫びが響いていた……。
成功
🔵🔵🔴
ウィーリィ・チゥシャン
先制攻撃だけでも厄介だってのに、それで終わりって訳でもないからな。
だから、次の一撃で倒す。
奴の先制攻撃は鉄鍋を投げつけて【物を隠す】で視線を遮りその瞬間に【ダッシュ】と【フェイント】で回避する。
これで守りはなくなったが、後はスピードで対処する!
(※包丁も鉄鍋も戦闘用と調理用で使い分けているのでご安心を)
奴が転移した元へ【ダッシュ】で急行し、指先の攻撃を【見切り】、ギリギリで躱しつつ【カウンター】で【捨て身の一撃】の炎の【属性攻撃】を付与した【料理の鉄刃】を叩き込む。
失敗したら一巻の終わりだが、【覚悟】なら完了済みだ。
この一撃に賭けてやる!
●
「ったく、先制攻撃だけでも厄介だってのに!」
転送と同時に鉄鍋を前方へと投げつけウィーリィ・チゥシャン(鉄鍋のウィーリィ・f04298)は腹の底から叫びをあげた。
炎の料理人の眼前に悠然たる巨体を翻らせデストロイキングボスの剛腕がそれに対して振り下ろされた。
常日頃あらゆる攻撃を受け流してきた鉄鍋へと叩きつけられた拳、あっけなく歪み砕かれ叩き潰された鉄の残骸はそのままウィーリィのいた大地へとプレスされてしまう。
これにて一巻の終わりか?
否……ウィーリィの姿はすでにそこにはなく地を駆けすでに真横へと回り込んでいた。
デストロイキングボスの視界いっぱいに広がって見えた鉄鍋、これにより視界を封じ瞬時に移動すれば必殺の一撃も当たらなければどうということはない。
瞬時に転移した位置へはここからならば一直線に向かえば間に合うと払う腕を咄嗟に避けつつ引き抜くは自慢の大包丁。
刹那の見切りとギリギリへ挑戦する度胸、そのどちらかが欠けてもこの一撃は成立しない薄氷の上のような必殺のカウンター。
「覚悟はっ! とっくに出来てるんだよっっ!」
相手を食材と思え、たとえ破壊の権化だろうと生物であれば捌けない素材などこの世にはない。
料理人としての意地が燃え上がり刃そのものも燃え上がる炎の包丁使い。
キンと一瞬弾かれるかに思えた表皮を真一文字に斬り裂き噴き出す鮮血、それを浴びながらも包丁を止めない意地と破壊のぶつかり合いはまさに限界の攻防。
バキン
包丁の強度を越えてしまい根元から折れてしまいはした、だがしかし利き腕の腱を見事に切り裂いたがために次の一撃はまだこない。
なかなかイキのいい素材だ。
ウィーリィは予備の包丁を取り出して次なる調理に取り掛かる、こんな機会などそうそうありはしないのだから。
成功
🔵🔵🔴
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
恐ろしい相手ですが、何とか。
『FAS』を使用し飛行、『FMS』のバリアを体近くから押し広げる様に展開、周囲の蜘蛛を離しましょう。
その距離に『FGS』の重力結界を併せれば『指』が触れるまでのタイムラグが増えますので、その間に『FIS』を使用し瞬間移動、蜘蛛の少ない『空中』へ転移し躱しますぅ。
そして【炳輦】を発動し飛行方法を此方に変更、戦場全体に『時空切断の嵐』を放射、『FRS』『FSS』の[砲撃]と『FDS』の[爆撃]に『FBS』の斬撃も併せ[範囲攻撃]、蜘蛛とボスを纏めて叩きましょう。
以降は【炳輦】に方法を切替えた瞬間移動による回避と結界で凌ぎ、可能な限り削りますねぇ。
●
「恐ろしい相手ですが……っ」
「デエエエエエスウウウウウウトロオオオオオオオイ!」
オーラの翼を展開し浮遊兵器の円盤よりバリアを展開するや否や目の前のビューティスパイダーの元へと転移してきたデストロイイングボス。
夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)はその刹那の瞬間に展開していたバリアが可能な限り人面蜘蛛達を自分から引き離すのが間に合っているか女神へと祈りたかった。
だがしかし祈る間も無く襲いかかる巨大な拳、重力結界で少しでも時間を稼ごうとするも同時稼働の処理が追い付かずわずかなタイムラグが必殺の一撃をるこるへと叩き込んだ。
(ま……間に合ってくださ……っ)
思考が追い付かない速さでバリアが破壊され続いてそれを発生させている円盤が砕かれた。
浮遊する14本の錫も叩き潰され重力制御が一気に失われその切っ先は亜空間を発生させる宝玉をも瞬時に叩き潰していた。
るこるのいた空間が弾けるように爆発した所へとさらにデストロイキングボスの左ジャブがオーバーキル上等で叩き込まれてしまった。
転移の間に合わない砲台などの浮遊兵器達がどれもこれも巨大な拳の前にスクラップと成り果て弾け飛んだ……。
「……はあっ、はぁはぁギリギリ……でしたぁ」
るこるは死んでいなかった。
蜘蛛の少ない空中へ亜空間経由の瞬間移動はまさにギリギリだった、あれだけの兵器を同時処理させるには相手はあまりにも凶悪な速さとパワーを誇っていたということ。
用いた浮遊兵器は一つ残らず破壊され帰って修理するまではどれも使用不可能になってしまってはいた。
だがしかし今はこれでいいのだ……一撃を避ける事しか当初より予定などしていないのだから。
「大いなる豊饒の女神の象徴せし欠片、その衣を纏いて典礼を捧げましょう!」
女神への祝詞がようやく唱えられた、それは祭器の衣を纏う自分……さらには時空切断を導く嵐の力は今がまさにピーク。
人面蜘蛛が近くにいない今が数少ないチャンスとありったけの神力をこめたパワーをデストロイキングボスの巨体へと解き放った。
切り裂かれる分厚い皮膚とその周囲を守る防御陣、魔力によって支えられたそれらを易々と切り裂く時空切断の刃。
ズタズタに切り裂いた左腕の筋はそう簡単には再生できないはず、それを見届けるこるは追撃の姿勢に入った。
残った武装は今はこの身体一つ、女神の加護の下……その全てをここで搾り出すしかない。
成功
🔵🔵🔴
菫宮・理緒
わたしの攻撃力だと、とどめは難しそうだね。
ここは【セレステ】に乗って、サポートにまわったほうがよさそうかな。
相手の【ビューティスパイダー】の召喚、それ自体には抵抗せず、
わざと召喚させたあとに【M.P.M.S】を榴弾モードで周囲に撃ち込んで、
転移先になるっていうスパイダーを一掃させてもらうよ。
榴弾だから、セレステもダメージ負うかもしれないけど、
そこは相手の瞬間移動を封じる方を優先しないとね!
瞬間移動を封じたら【フレーム・アドバンス】を使って、
相手の動きをできる限りスローにして、みんなの戦いをサポートしていくよ。
どんなにパワーがあったって、当たらなければいいんだもんね。
猟兵の連携、見せてあげるよ!
●
「わたしの攻撃力だとトドメは難しそうだし……」
転送による空間の歪みから飛び出したRI-21A リオ・セレステ type-W.E.A-のコクピット内で菫宮・理緒(バーチャルダイバー・f06437)は冷静に相手と自分のパワーの差を測っていた。
生身では論外、だがしかしこの愛機セレステは何といっても宙間戦闘艦であるし武装も多彩。
相手の能力の一端を削るだけに徹すれば何も出来ないという事はないはずだ。
「デェェストロォイ!」
振りかざした腕から広がる魔力の波動、デストロイキングボスの周囲に次々と透明なビューティスパイダーが召喚されてしまったようだ。
これでは次に転移してくる位置を予想し辛いという圧倒的不利な状況へと陥ってしまったということ。
「よーっし、計算通りだよ!」
理緒は迷いなくトリガーを引いて予め装填してあった榴弾をありったけ発射したのだ、それも手あたり次第容赦ない近接信管で。
ズウンズウン
透明なままにその爆発に巻き込まれたビューティスパイダー達が声も無く吹き飛んでいく、だがしかし榴弾の爆発に巻き込まれたセレステの機体表面温度も限界は近そうだ。
(あ……あれ、耐えて。耐えてねセレステ?)
急ぎキーボードを叩き同期プログラムを走らせる、だがしかしその前に凶悪な剛腕の一撃が理緒のセレステを襲った。
「なんっ……とぉぉ!」
「デエエエエエストロオオオオオイッ!」
瞬間移動して死角から殴り掛かるデストロイキングボス、だが完全な死角のスパイダーはすでに倒してあったので回避にはまだほんの少し余裕がある……はずだった。
想定以上の速さで振るわれる拳が船体の一部を捥ぎ取った、それでもまだ動けると機動制御して旋回を敢行する。
「……?」
「わたしが速くなったと思った? 残念! あなたが遅くなったんだよっ!」
フレーム・アドバンスがギリギリ間に合っていた、そしてスローモーションのように遅くなったボスの拳は今の状態のセレステならば回避は今度こそ余裕。
「今のうちにお掃除、お掃除!」
今度は余裕をもって周囲の先ほど焼き払わなかった空間へと榴弾を次々に叩き込んだ。
自分さえ巻き込まなければ撃つだけならば余裕、そして見えない蜘蛛を焼き払う事でボスの動きを最大限封じ込めれる点だけを自分の仕事と理緒は恐怖に耐えながら天空を駆けた。
「どんなにパワーがあったって当たらなければいいだけなんだからね!」
軌道修正し次なる目標へとロックオンする理緒とその愛機は再び死と隣り合わせの間合いへと飛び込んでいった。
大成功
🔵🔵🔵
ダーティ・ゲイズコレクター
私はダーティ!ダーティ・ゲイズコレクター!
凶悪で極悪で劣悪で最悪な魔王ダーティとは私のことです!
7thKingに至る道は険しいと思っていましたが想像以上です!
ですが私はやり切ってみせます!
テレポートからの攻撃を避けるために『衝撃波』を使った『ダッシュ』を連続して行いつつ『残像』を出して囮にします!
残像が攻撃されるまでは逃げ続けなければいけませんが『気合い』と『根性』で乗り越えます!
残像を攻撃されたら『斬撃波』で近くに居るビューティスパイダーを撃破し反撃開始です!
UC【強悪!妖光堕澱醜穢閃】で動きを阻害しつつ{ゲイズ・パワー}で作った矢を放ちます!
●
「私はっダーティ!」
ズウン
「ダーティ・ゲイズコレクター!」
ズズズーン
「凶悪でっ極悪で劣悪でぇっ……」
ブウン
「最悪な魔王ダーティとは私のことです!」
ダンッと地面を衝撃波で蹴りつけその反動でランダムな方向へと猛ダッシュしてみせたダーティ・ゲイズコレクター(Look at me・f31927)は肉体の限界に挑むようにその紙一重の走法を続けていた。
衝撃波を産むほどの蹴りを繰り出し続け足に猛烈な痛みが走る、それでもそれを止めれないのも当然のこと。
ダーティがジグザグに跳んだ直後の残像にデストロイキングボスの剛腕が何発も叩き込まれ続けていたからだ。
「デストロオイ!」
グキリと足首に走ったも猛烈な痛み、だがしかし歯を食いしばってでもこの動きは止めれない。
(7thKingに至る道は険しいと思っていましたが想像以上です!)
気合と根性だけでどうにかなる敵ではないかもしれない、だが味方の猟兵達が転移先であるビューティスパイダーを先に潰して回ってくれたおかげで相手の動く先がある程度読めるのは非常に大きなアドバンテージ。
そして狙いは一つ、大振りすぎる相手の焦りが現れた一撃の到来。
「そこっ!」
ターンと同時に蹴った衝撃波で見えにくいビューティスパイダーの一匹を潰しギロリと睨むデストロイキングボスの懐への直線。
もはや待てぬと全身をバネのように縮めそして大地にクレーターを作りながら飛び出した加速はまるで砲弾のように。
「穢れ堕ちたる光を貪りて煌く日輪よ!今ここに顕現せよ!」
太陽のように輝く光輪の強烈すぎる輝き、それは彼らの視界を奪いそしてこれでこそダーティ必殺の準備は整った。
「目を逸らすなっっ!」
烈火のような叫び、それと同時にデストロイキングボスへと示された矢印型のオーラが弓を引き絞ったかのように具現化し今まさに最高潮に集中力が増す。
強悪!妖光堕澱醜穢閃、その必中の矢が解き放たれ避ける間もなくデストロイキングボスの腋腹へと寸分の狂いなく叩き込まれていった。
飛び散る鮮血と膝をつくボスの巨体、それを支える筋力の要を今こうして貫いた以上はもはや全開のパワーもスピードも搾り出すのは不可能。
ニヤリと笑いながらダーティは拳を握りしめガタがきた脚に最後の役目を果たさせようともう一度跳躍を繰り返す。
これを打ち込まねば勝った気にはなれない、ボスの顔面へと勢いよく殴り掛かっていったダーティの顔には純粋な戦いへの笑みがこぼれていたのだった。
成功
🔵🔵🔴
マリア・ルート
また厄介な奴が来たものね…
とりあえず考えられるやり方を取ってみましょうか…
先制対策でスレイプニルに乗ってエントリー。
一応周囲のビューティスパイダーをルートライフルで倒しつつ、相手の肉薄を野生の勘で感じ取ったらスレイプニルは乗り捨てて犠牲になってもらう。
あんたのことは3秒で忘れるわ…
その後は【指定UC】でビューティスパイダーへの範囲攻撃を主体としつつデストロイキングボスも巻き込んでいく。
なるべくビューティスパイダーからは距離を取ったり少ない場所に陣取ることで肉薄されるリスクを減らしていくわ。
まぁでも…2度目来られたら終わりかもだし、最悪ビューティスパイダー蹴散らして後に託す事も考えましょう…
●
「HAHAHAHA! 邪魔だーっ!」
「調子に乗らないっスレイプニルッ!」
ハングオンし空転したタイヤ、転送終了と同時に大地を駆け抜け急加速した悪魔バイク『スレイプニル』は後輪から白煙を吐きつつその場で急ターンする。。
この北欧神話の主神の愛馬の名を冠したバイク型悪魔を操るマリア・ルート(紅の姫・f15057)はその急ターンに合わせオートでルートライフルを乱射させその銃口が向いた先のビューティスパイダーを片っ端から駆逐しようとしていた。
敵の能力は透明なままに周囲に散らばっている人面蜘蛛の位置へのテレポートとそれに加えて叩き込まれる重い一撃につきる。
極端にいえばそれさえ躱せば戦って戦いきれない事などないはずだ。
「デエエエストロオオオオイッ!!」
50mもの巨体が消え失せマリアの背後に出現したのはほんの一瞬の出来事、これこそがデストロイキングボスの持つ恐ろしい能力の一端。
周囲の蜘蛛を撃ち殺しておいて本当に良かった、それのおかげで回避不能な位置には現れなかったのだから。
(とはいっても避けきれないわよね、やっぱ)
ほぼドリフトに近い角度で横に滑らせていく車体、そのまま乗り捨てたことでバイクだけが地面を滑り壁に激突してジ・エンドと思いきや頭上から叩きつけるようなパンチがそれをあっさりと破壊した。
「スレイプニル……あんたの事は忘れないっ!」
そう口に出したマリアだが受け身を取りながら転がり落ちすぐに立ち上がると簡単に忘れてしまったようだった。
早い早いよマリアさん、たぶん3秒程度だったかもしれない。
バイクから降りた事で二度目の回避はまず無理と判断、であればあるべきことはデストロイキングボス自身ではなく周囲の人面蜘蛛を駆逐しきることが間違いを無くす第一歩。
姿は見えずとも絶対にいるであろう者達への警戒を思えば取るべき選択肢はいくつも残されていないに違いない。
「あんたは見たことある?」
見上げた巨躯の化け物と周囲の者達へと告げる言葉、それはこれから為すべき事への覚悟表明。
無数のナイフを作り出しボスと見えない蜘蛛達へと雨霰と叩き込む当たり採算性は度外視の攻撃。
さすがにこれだけナイフを放てば周囲にいる人面蜘蛛もほぼ姿を見えなくなってくれていたので投げた甲斐があるというもの。
ここまで下拵えはしておいたのだ……次で決めてほしいと後を託し、ありったけの力を搾り出しながらデストロイキングボスへとその矛先を向けたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
御形・菘
はっはっは、パワー極振り一点集中!
実に清々しい! ワルの理想形の一つだな!
ならば妾も応えてやろう、魅せてやろう、あらゆる者を感動させてきた邪神パワーを!
最も近い蜘蛛位置、つまり攻撃が来る方向だけは把握
邪神オーラを右腕に極限まで集中させ防御に回し、触れる指先を細い右腕で狙って確実に受けよう
覚悟を決めて、このバトルでは右腕を捨てる!
破壊ダメージは右腕までで受け止めきる!
このまま距離を取られるのは絶対にNGだ
痛みは我慢、尾を使い跳び上がり、左腕で迅速に身体をよじ登るぞ
最善は頭だが…到達が難しければ、膝小僧や鳩尾辺りが標的だな
尾を巻き付けてしっかり固定、渾身の頭突きをブチ込んでくれよう!
●
「デエエエエストロオオオオイッ!!」
「はっはっは、パワー極振り一点集中! 実に清々しいっ!」
戦場に降り立った御形・菘(オブリビオンではない・f12350)が見たのは荒れ果てた大地と多数の人面蜘蛛達の死体。
さらには左腕が使いもにならず脇腹などに大きな穴が開いてなお拳を振るうデストロイキングボスの恐ろしき巨体。
清々しいまでのパワーファイターぶりは菘にとってとてもとても美しく映った。
小細工無用の真っ向勝負、今自分に出来る最大の攻撃をぶつけること……それがこの雄々しく激しい強敵への最大の賛辞になるのだ。
(すぐ近くにい感じる蜘蛛の気配はそこっ!)
腹に力をこめそちら側へと意識を向けると同時に目の前にあった巨体がかき消えそして菘の右側へとそれは出現した。
「あはははは! ならば妾も応えてやろうっ! 魅せられるがいいっこの感動するまでの邪神パワーを!!」
「デストロオオオオオオイッ!!」
小細工は間に合わない、出来る事が右手にありったけのオーラを込めて伸びてきた巨大な指先へと受け止めた。
流れ込むデストロイエネルギー、バキボキバキと右腕が聞こえてはならないレベルの異音を発してぐにゃりとおかしな角度にねじ曲がってしまった。
骨も筋もこれでは使い物にならない……というか激痛で意識が吹き飛んでしまうかと思う。
それでも邪神オーラがガードしてこれだ、ノーガードであれば全身持っていかれていたかもしれない。
「くおおおおっ! 右腕はっっっくれてやるであるっ!!」
ふんばりの効かなかった足には頼らず尻尾を巻き付かせてデストロイキングボスの巨椀の上へと飛び乗った菘。
ケケケケと怪しげな笑いをあげるかのように巨椀をスロープのように駆けあがっていく。
巨体を持つ者特有の間合いの内側への特攻、これでなくてはこの化物は倒せない。
(まだだ! 次は受けきれない……ならばやるならば一点突破!)
腕から肩へと駆け上がるとさらに大きく跳びデストロイキングボスの真正面で海老反りに大きく胸を逸らす。
「オラァ! デストロイキングボスなんたるモノ! 妾こそがキマフュの一番星!御形・菘であるっ!」
豪快に笑いながら全力の頭突きが巨体の額へと叩き込まれた。
グラリと膝をつくデストロイキングボス、だがしかしまだまだこれでは物足りない。
菘は尻尾を巨体の首に巻きつけさらにもう一撃頭突きをお見舞。
「アーッハハハハハ」
「デェェェェェスッ!?」
破壊の権化も自分が破壊される側ともなればまさかの劣勢、菘との頭突きタイマンバトルは数撃目で巨体が崩れ落ちた事でようやくその決着がついたようだ。
その巨体はもう起き上がることはない、肉体を……そして根性を打ち砕かれたデストロイキングボスにはもはや微塵も立ち上がる力など残ってはいないからだ。
「妾がいろんな世界で怪人どもをボコってみた! イエーイ! 見てるであるかリスナーの者ども! 妾の渾身の頭突きの雄姿を!」
落ちていたカメラのレンズに向かってケケケと舌を伸ばして挑発気味に喋り続ける姿はいつも通りの配信者としての菘。
全世界に配信された動画へのコメントがすさまじい数に上るのを見ながらペタリを座り込む菘。
(あ……右腕思い切り痛んできたです。 うう……はぁ、これ直りますよね?)
内心思い切り泣きながら菘はカメラ目線だけは気合だけで続けている、マジ泣きそう……病院いかないと。
カメラを停止し配信を止めた後、戦場に菘の絶叫が響き渡ったとかなんとか……。
大成功
🔵🔵🔵