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7thKING WAR㉔〜天を衝き地を崩す大槍

#デビルキングワールド #7thKING_WAR #召喚魔王『ゼルデギロス』 #プレイング常時受け付け #やや難 #此華咲夜態

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#召喚魔王『ゼルデギロス』
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「戦争が始まったときから姿だけは見えていた、山より遥かに大きな女の人がいるでしょう。あれの正体がわかったわ」
 グリモア猟兵の田抜・ユウナ(狸っていうな・f05049)はそう言って、資料画像を壁に投影した。
「魔王ゼルデギロス。ガチデビルが侵略蔵書『特級契約書』で呼び寄せた『異世界の魔王』の一体よ。あの女の人はゼルデギロスの本体じゃなくて憑かれてるだけみたい。もっとも、彼女自身もオブリビオンだから、殺さなくてはならないのだけどね」
 と、ユウナは一瞬だけ目元に哀を浮かべて、資料画像を切り替える。
「予知によれば、ゼルデギロスは力の一部を封じられているみたい。ただ、それでも十分すぎるほどの強敵よ。
 戦闘スタイルは、都市ひとつはあろうかという超巨大槍『天槍』を用いた多彩な槍術。『自分より小さな者との戦闘』を想定した特異な技で、普通なら体格差から生じるはずの不利を完璧に打ち消すことができるの」
 すさまじい巨体と鍛え抜かれた武術。それはオブリビオンフォーミュラにも匹敵するレベルだ。戦闘におけるイニシアティブは、常に敵が握るものと考えねばならない。
 猟兵側の対抗手段は、ユーベルコード・技能・装備アイテム・その他諸々、様々な手段があるだろうが、レベルや性能・数をそろえただけでは足元にも及ぶまい。【相手は猟兵が選択したユーベルコードと同じ能力値の技を同じ回数だけ使用する】という予知を基にして、どれだけ【有効な作戦を立てられたか】が勝敗を決めるカギとなるだろう。
「相手は圧倒的な格上よ。厳しい戦いになると思う。どうか気を付けて」
 説明を終えたユウナはグリモアを展開し、猟兵たちを戦場へとテレポートさせる。


『よく来ましたね、六番目の猟兵達よ』
 ゼルデギロスは厳かな声で猟兵たちを出迎えた。尋常でない巨体から発せられる声なのに、不思議なくらい自然に耳へと入ってくる。
『みなさんが為そうとしていることはわかっています。顔の仮面を破壊しなさい。さすれば、私を殺すことができるでしょう』
 すでに覚悟は決まっているらしい。自ら弱点を教える彼女の声には、一分の屈託も感じられなかった。
 しかし顔の仮面とは。比喩でなく文字通り天にも届くような高さにある頭部まで攻撃を届かせるためには……彼女の服をよじ登るくらいしか方法がないのではないか? それだけでも重労働だが、もちろんタダで登らせてくれるはずもなく。
『私は操られており、攻撃の手を緩めることはできません。しかし捨て身の戦いによって、みなさんに教えられる事もあるはず。どうかこの戦いを生き延び、我が偽りの命を終わらせてください。……いざ尋常に勝負!』
 構えられた超巨大槍がギラと煌めく。
 自傷すら厭わないような苛烈な殺気を纏って、ゼルデギロスは死闘の始まりを宣言した。


黒姫小旅
 どうも、黒姫小旅でございます。
 超巨大な敵の体をよじ登り、顔面に攻撃を叩き込むシナリオとなります。別に遠くから狙撃とかしてもいいけど、それだけで有利になることはありません。

●プレイングボーナス
 相手の攻撃は必ず先制攻撃となります。
 【先制攻撃に対応し、相手の巨体を利用「しない」戦い方で反撃する。】の条件に有効なプレイング内容だと判断した場合に限り、成功度判定のサイコロを振り直せるようになります。
 なお、相手は容赦なく巨体の利を用いてきます。

 加えて、相手の【顔の仮面にダメージを与える】ことに有効であれば、ボーナスを追加します。
 此度は超強敵ですので、失敗上等で厳しめに判定させていただきます。判定の結果やプレイング内容によっては酷い目にあう可能性が多分にありますので、ご注意ください。
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第1章 ボス戦 『魔王ゼルデギロス・此華咲夜態』

POW   :    ジェットランページ
【天槍から噴出する強烈なオーラ】によりレベル×100km/hで飛翔し、【身長】×【武器の大きさ】に比例した激突ダメージを与える。
SPD   :    天槍乱舞
【貫通衝撃波「フォーススティンガー」】【螺旋回転突撃「ドリルインパクト」】【神速連続突き「ミラージュランス」】を組み合わせた、レベル回の連続攻撃を放つ。一撃は軽いが手数が多い。
WIZ   :    ジャッジメントランス
【天高く天槍を投げ上げるの】を合図に、予め仕掛けておいた複数の【オーラで構築した天槍の分身】で囲まれた内部に【裁きの雷】を落とし、極大ダメージを与える。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

葛葉・御前
連携も即興劇も自由にするがよいぞ

妾には問い質したい事はない

戦場でまみえたならば礼を尽くして、全霊を賭けて、打ち倒すのみぞ

妾は高速詠唱と多重詠唱により、攻防一体の隙のない立ち回りを可能とする
己の身を結界術で護りつつ、同時に攻撃を行えるのじゃ

まして天槍を投げ上げて、更には攻撃地点を事前に天槍の分身で囲むなど、言わば二重に攻撃の予兆が存在する技であろう
そのような技、たとえ先手をとられたとしても、避けるのは容易い事じゃ

妾の尾に宿る九曜の神氣を見るが良い
破魔の力を宿す全力魔法を解き放ち、御主を縛る仮面を、無数の宝剣をもって四方八方から斬り刻んでくれるぞ




「戦場でまみえたならば礼を尽くして、全霊を懸けて、打ち倒すのみぞ」
 葛葉・御前(千年狐狸精・f36990)は神氣を宿した九尾をひるがえし、ゼルデギロスの衣に飛び付いた。
 登攀しながら高速・多重詠唱。神氣を物質化させて刀剣を生み出すと同時に護りの結界を構築する手際のよさに、ゼルデギロスは感心した風で。
『攻防一体で隙のない動き。戦い慣れているようですね。高い能力を持ち、それを存分に活かせる技術がある。並大抵のオブリビオンでは、いいように遊ばれて終わるでしょう』
 ……ですが、と。
『ゆえに慢心が生じる』
「っ!?」
 直後、天槍の分身が無数に出現し、御前を取り囲んだ。
 ……大きい!
 それぞれがちょっとした都市ほどもある巨大な槍だ。当然ながら包囲する領域も並ではなく、加えて巧みな展開方法。一筋縄で突破できるものではない。
『護るにしろ避けるにしろ、指向が曖昧なまま場当たり的に対処できるほど、私の槍は甘くないと知りなさい』
 冷酷な宣告とともに、ゼルデギロスは巨大槍を天へと投げ上げた。はためく衣は荒れ狂う波浪にも似て、必死でしがみつく御前のはるか頭上でカッ! と空が白く染まる。

 ――――雷!!!

 ……
 …………
 ………………っ!
 どうやら気絶していたらしく、目が覚めたら宙を舞っていた。
 急速に近づいてくる地表を横目に、体を改める。酷い火傷を負っているのにまったく痛くないのが逆に怖いが、取り敢えずは五体満足。事前に張った結界と攻撃の予兆を見て回避行動を取ったのは、対策としては不十分だったとしても直撃だけは避けることができた。おかげで、一矢報いるくらいの余力は残っている。
「妾の尾に宿る九曜の神氣を見るが良い。――【金曜尾・刀山剣樹】!」
 九曜が一、金曜星の神氣を物質化させた宝剣、数えて1060本を、ありったけの力を込めた全力魔法で射出する。破魔の力を宿した刃たちは複雑な幾何学模様を描いて飛翔し、投げた天槍を回収したところだったゼルデギロスを強襲。その仮面に一筋、深い斬傷を刻んだのを確かめてから、御前は結界術を操り衝撃を殺しながら着地した。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

カシム・ディーン
機神搭乗
「ご主人サマ!おっきなお姉さんだよ!」
おっぱいどころか全てがでっかいなおい!

【情報収集・視力・戦闘知識】
姫の戦い方
動き
攻撃の癖
それらを視認と他の依頼の記録も含めて把握
対SPD
【空中戦・念動力・属性攻撃・迷彩】
光水属性を機体に付与
光学迷彩で存在を隠し水念動障壁で音や熱源匂いも隠蔽
更に立体映像を無数に展開して捕捉妨害
被弾は念動障壁で受け吹き飛ばされ距離を取りつつ武器で受け止め致命を避ける

UC発動
「速さじゃ負けないぞ☆」
【二回攻撃・切断・盗み攻撃・弾幕・スナイパー・盗み】
超高速で飛び回りながら念動光弾を仮面に向けて乱射
少しでも動きが鈍れば一気に距離を詰めて仮面に連続斬撃を叩き込む!




「光学迷彩・水念動障壁展開。立体映像起動……」
 サイキックキャバリア・界導神機『メルクリウス』に騎乗したカシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)は即座に光と水の魔術で視聴嗅覚による探知を遮ると、同時に無数の分身メルクリウスを作り出す。
『この気配。……幻影を目くらましに本体は隠れた? ならば空間まるごと埋め尽くすまで!』
 ゼルデギロスは滑らかな思考で策謀を看破すると、強硬策に打って出た。
 ユーベルコード【天槍乱舞】による、全方位をくまなく塗り潰すような怒涛の連続攻撃。メルクリウスは必死に逃げ回るが、吹き荒れる槍風に翻弄されながら回避し続けるのは至難の業で、とうとう槍撃の一つがキャバリア兵装の機械翼に接触してしまう。
「ぃぎゃん!?」「ぐわっっ!?」
 念動障壁がダメージを消すのと引きかえに消滅。機体は野球のボールみたいに吹っ飛ばされた。
 遠心力で目玉が飛び出しそうになる中で、カシムは巨大槍を構えるゼルデギロスを見た。魔術迷彩はいまだ健在にもかかわらず、まるでこちらの位置を正確に把握しているようで。
『少しだけですが触れましたね。感触からして、おそらくこの方向に……螺旋回転突撃「ドリルインパクト」!』
 大気が渦巻く。
 カシムの脳裏に、ミキサーに放り込まれた野菜の映像が浮かんだ。このままでは、自分もメルクリウスもスムージーに調理されてしまうだろう。
「うぐ……さ、せるか!」
 遠のく意識を叩き起こして念動光弾を発射。乱れ撃った内の一発が、ゼルデギロスの仮面に当たった。
『あああああっ!!?』
 ただの一発。それだけなのに、ゼルデギロスは尋常でない悲鳴を上げた。筋肉が緊張し、穂先が乱れて、必殺の突撃はメルクリウスから数十メートルも離れた空間を通り過ぎていく。体は伸び切り、次の行動への繋がりが途切れる。
 千載一遇の隙であった。
「ここだ! メルクリウス、お前の力を見せてみろ。――【神速戦闘機構『速足で駆ける者』】!」
 この瞬間、メルクリウスは秒速10kmを越える超音速域に突入。白雲を曳いて空を翔け、敵の横面を掠めざまに連続斬撃を叩き込んで、仮面を両断するほどの深い亀裂を刻み込んだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ミーガン・クイン
こんなにも巨大な存在がいるなんて…、驚きだわ。
私が大きさで劣るなんてこと、あってはならないの。
見てなさい。

・先制攻撃対処
ミニ大型車両を元に戻し盾にして【武器受け】するわ。
あとは【オーラ防御】【激痛耐性】【受け流し】で耐えるしかない。
一撃で退場だけは避けるわ。

指定UCの拡大魔法で魔王と同等の大きさに巨大化するわ。
魔王の身体の上でどんどん重くなっていったら、恐らく体勢を崩さざるをえないはず。
【蹂躙】【重量攻撃】【踏みつけ】でダメージを期待するけど、どうかしらね。
もう動けないし、あとは他の猟兵に任せるわ。

並び立つのが限界なんて…。
いつかこのサイズの存在を弄べるくらい、もっともっと大きくなってやるわ。


マリア・ルート
おーけー、そっちがそういう覚悟なら、こっちも全開で行かせてもらうわ!

何はなくともまず先制対策。
こちらが準備中に飛んでくるだろう先制の突撃を野生の勘で察知、早業で後出しとなる【指定UC】で盾にするように武器たちを展開。私が信じる限り無敵の武器よ、こんなんで壊れるもんじゃない!

時間稼ぎしてる間にいくつかの武器を相手へと飛ばして顔の仮面の部位破壊を狙うわ。
とにかく防戦寄りと見せかけつつ、仮面を壊せば価値という条件をうまく使って行きましょう!耐久戦よ!

ただ速攻しかけるだけが戦いじゃない。
こういう耐久戦も大事なのよ。違くて?




『行きますよ!』
 ゼルデギロスの掲げた天槍から台風のごとき強烈なオーラが噴出し、普通の人間の百万倍とも千万倍ともしれない巨体が空へと浮き上がった。
「こんなにも巨大な存在がいて、しかも空を飛ぶなんて驚きだわ。……だけど、私が大きさで劣るなんてこと、あってはならないの。見てなさい」
「おーけー、そっちがそういう覚悟なら、こっちも全開で行かせてもらうわ!」
 臆することなく戦いに臨むミーガン・クイン(規格外の魔女・f36759)とマリア・ルート(紅の姫・f15057)を、超大質量を乗せた槍撃が見舞う。
『くらいなさい、【ジェットランページ】!』
 自身の巨体をも飛翔させるジェット噴射を攻撃に転用。巧みに空中姿勢を維持しながら、ゼルデギロスは自身の体に取り付く猟兵たちをすり潰しにかかる。
 迎え撃つミーガンは、ミニチュアに縮小して携帯している大型車両を通常サイズに戻し、オーラ防御をまとわせながらの武器受けを試みた。向かってくる穂先に対して斜めに車輪を沿えて、槍身の上を走行するようにして受け流す。同時にマリアがユーベルコード【血見猛猟・百器野行】を展開。無から有を創造する一族相伝の秘術により生み出された605にも上る武器の群れを操り、大型車両の盾と組み合わせて少しでもダメージを軽減しようとする。
 ギャリギャリギャリギャリ!!!
 法定速度とは六つ五つケタの異なる勢いに、四輪が火を噴いた。
 ミーガンの捨て身の覚悟を込めた受けの技能は冴え渡り、マリアの想像から創造された武器たちは創造主の信じるかぎり無敵の強さを発揮する。しかし、それでも。視界を埋め尽くす巨大さ、耳をつんざく轟音、タイヤの焼ける悪臭、そして全身の骨が砕けるような衝突力が終わりなく苛んでくるなかで、防御の手と想像への信頼を維持し続けるのは地獄の苦行にも似た難事であった。地力で勝る相手に挑む、小細工無用の真向勝負。どこまで耐えられるか………………――――バウンッ!
 受け流しの果ての果て、パンクしたタイヤが天槍を装飾する凹凸を踏んだ。大型車両が跳ねて、二人の猟兵は宙に投げ出され、それを見逃す魔王ではない。
『まだ終わりませんよ。もう一度【ジェットランページ】!』
 ユーベルコード再発動。ジェット噴射が槍の軌道を強引に変えて、トドメを刺しにいく。猟兵たちは空中でろくに身動きできず、しかしせまる追撃に向ける眼差しに絶望の色はない。
「終わりじゃないっていうのは……」
「こっちの台詞よ。【拡大魔法・巨大娘】!」
 質量保存の法則を超越するユーベルコードが、ミーガンの肉体を拡大する。サイズの基準となるのは戦場で最も大きなもの、すなわちゼルデギロスだ。
 拡大は一瞬、幾千万にも倍増した体積は天槍の激突をも受け止める。
『なっ!? 小さき子が私と同等の大きさに……なんという無茶を!』
「は、はは……この私が、並び立つだけで限界なんて、ね」
 ミーガンは弱々しく苦笑を漏らした。度を超したどころではない巨大化により、魔力は瞬く間に燃え尽きてしまった。もはや指一本動かす余裕はなく、ユーベルコードを保っていられるのが不思議なくらいだ。『規格外の魔女』の名折れであるが、今はそれで構わない。二度目の攻撃を止めることさえできれば、後を引き受けてくれる仲間がいる。
『アアアアアッ!?』
 突如としてゼルデギロスが悲鳴を上げた。
 見れば、魔王の仮面に覚えのある武器が突き刺さっている。それはマリアが【血見猛猟・百器野行】で創造した武器たちと同じ形状の物。
 防戦一方だったように見せかけて、その実は605ある武器のうちいくつかを裏から回していたのだ。
「仮面さえ壊せば私たちの勝ち、だったわね。どうにか耐えきったわよ」
 言い放つマリアの声には、ギリギリの綱渡りを成功させた達成感がにじんでいた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

モティアナ・クロスウィート
連携歓迎
「こう、サクラミラージュとかなら転生って救済方法もあったもちぃから少し残念もちぃけど」
感傷は置いておき
先制攻撃には目立たないとフェイントの合わせ技でブラックタールの身体を活かし、ガワを囮として残しつつ中身である本体を地中に潜らせるなどしつつ出来るだけ囮から遠ざける様に逃げて回避を試みる
ガワを本体だと思って油断してくれれば幸い
「耐えきれさえすれば、こっちのものだ!」
カウンターの形で攻撃の当たった部位を破壊する分身を突撃させて仮面を狙う
「巨体がどうかなど関係なく自分だったら受けたくない攻撃だからな」
「いくつか聞いてもいいだろうか?」
無事勝てたら正月に見た不思議な予兆の正体について聞いてみる




「こう、サクラミラージュとかなら転生って救済方法もあったもちぃから少し残念もちぃけど」
 などと感傷に浸るのは後回し。
 モティアナ・クロスウィート(ブラックタールのお餅好き・f02000)の頭上には今まさにゼルデギロスの【ジェットランページ】がせまっていた。
 オーラを噴射して飛翔する天槍は、さながら尾を曳く流星のごとく。それが隕石であれば世界だって一撃で滅ぼせるサイズの超巨大槍は、立ちすくむモティアナに直撃してタールの体を跡形もなく蒸発させた。
『六番目の猟兵、こんなものですか。……いや、この手応えは?』
 ゼルデギロスは失望したように息を吐いて、しかし拭いようのない違和感を覚えた次の瞬間、彼女の前に無数のモティアナが出現した。
 ユーベルコード【ブラック・レギオン】によって召喚した分身たちである。宙に浮かぶ分身は425にものぼり、その最後方でモティアナ本体が無数のままで立っていた。先ほど消滅したのは、脱皮するみたいに体の表面だけを残して逃避した後の脱け殻だったのだ。液状の肉体を持つ種族ブラックタールだからこそできる荒業である。
『……まんまと嵌められた、ということですか』
「凌ぐことさえできればこっちのものだ! ゆけーっ【ブラック・レギオン】、総攻撃なのだ!!」
 勝ち誇るように言い放って、モティアナは一斉突撃の号令をかけた。ゼルデギロスは即座に対応しようとするが、槍を振り抜いた直後の隙を突かれては捌ききれるはずもない。槍を廻して薙ぎ払い、ジェット噴射で吹き飛ばすも、425体の分身すべてを破壊することはできずに、守りを抜けた何体かが顔の仮面にまで到達。他の猟兵たちの攻撃によりヒビだらけになっているそれに体当たりして、大小の破片を地面に振り撒いたのだった。
「効くだろう。巨体がどうかなど関係なく自分だったら受けたくない攻撃だからな」
 モティアナは攻撃の成果を確かめ、それからゼルデギロスに一つの質問を投げかけたのだが、どのような答えを得たのか判明するのはもう少しだけ後のことだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

夜刀神・鏡介
こんな巨人がいるとは、世界は広いというか……いや、変な所でしみじみしている場合じゃない
刀で山を斬れっていうのも無茶な話だと思うが、挑まなければ覚悟を決めた彼女に合わせる顔がない。どうにか、やってみるさ

このサイズ差から放たれる攻撃をまともに防御はできない
『八咫烏』に騎乗……これでもまだ不利だろうが、走るよりマシだ
刀を抜いても仕方ないので、まずは運転に集中。
予備動作から狙いを見極めて回避しつつ、攻撃を躱した後に天槍に飛び移る

そのままだと即座に振り落とされるだろうから、神刀を引き抜いて、参の秘剣【紫電閃】を発動
加速した状態で槍を登り、身体に飛び移りで一気に頭部まで向かって斬撃で仮面を斬る




「こんな巨人がいるとは、世界は広いというか多いというか……いや、言ってる場合じゃないな」
 変な所でしみじみするのを振り払って、夜刀神・鏡介(道を探す者・f28122)は大型バイク『八咫烏』に跨った。
 とある神話の魔剣は彼方の丘を三つ斬ったと伝えられるが、高嶺をまたぐほどの超大巨人を刀で斬れるものだろうか。いくらなんでも無茶に思えるが、だからといって引き下がるようでは覚悟を決めたゼルデギロスに合わせる顔がない。
「どうにか、やってみるさ」
 と、肩を竦めてフルスロットル。エンジンを嘶かせて魔王の衣を駆け上がる鏡介に対して、都市ひとつほどの規模がある超巨大槍が陽炎のように揺らぎ、十にも百にも残像を生む神速連続突き「ミラージュランス」が襲いくる。
 あれだけの大きさで、なんというスピード! しかし、いくら威力が軽めとはいえ、このサイズ差ではまともに防御できるはずもない。一意専心、回避にかけて、伸るか反るか、いざ勝負――――
「……っカア!!」
 極限の集中から身をひるがえし、八咫烏のタイヤが布衣とは別の硬質なものを咬んだのを感じて、鏡介は賭けに勝ったことを悟った。
「一気に行くぞ。神刀解放、【参の秘剣【紫電閃】】!」
『まだです。螺旋回転突撃「ドリルインパクト」!』
 抜き放たれた神刀【無仭】の刃が雷雲のごとく瞬いた。ゼルデギロスは天槍をドリル回転させて振り払おうとする。凄まじい遠心力だ。常人ならば失神どころか命を落としかねないGに体を軋ませながら、鏡介は九倍に加速させた走行・思考スピードにあかせて槍身を走り抜けると、流線形の起伏をジャンプ台に見立ててゼルデギロスの顔に向かって大跳躍。
 九連斬!!!
 あまりの速さに、肩から先が霞んで消えた。かろうじて斬撃が起こったことを示唆するのは、稲妻にも似た残光のみ。紫電の閃きは九頭龍を描いて魔王の仮面に喰らい付き、それが消えた後には恐ろしいほどの沈黙が立ち込めて――パキンッ
 ここまでの死闘がウソだったかと、拍子抜けするほどにあっけない音を立てて、ゼルデギロスの仮面が真っ二つに割れた。
『……見事です、六番目の猟兵たち。そしてありがとう』
 呪縛から解き放たれたゼルデギロスは清々しい表情で、怨嗟の声を上げる仮面とともに骸の海へと還っていった。
【END】

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2022年05月16日


挿絵イラスト