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7thKING WAR⑩〜幻想活劇クロワザード

#デビルキングワールド #7thKING_WAR #プレイング受付中

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「初めましてこんにちは! 早速だけど皆にお仕事だよ!」
 猟兵たちを待っていたのは、明るい金髪の明朗な少年、吉川・清志郎(星巡りの旅人・f37193)だった。しかしその手には確かに、グリモア猟兵の証である鈴型のグリモアが煌めいている。
「皆に行って貰いたいのは、妖精の工房なんだ。異世界から来た妖精が作ったこの巨大工房はね、想い出の詰まったアイテムを持ち込むと、その想いから生み出された小さな異世界に行けるんだって。フェアリーランドみたいだよね」
 懐かしさからかほわ、と柔らかい笑顔を見せる清志郎。
 が、次の瞬間にはぱっと頭を振って、気持ち真剣な表情を見せる。
「その異世界をね、荒らし回ってるオブリビオンがいるんだよ。悪魔たちのアイテムからその想い出の中の異世界に入り込んで、悪さをしてるんだ」
 オブリビオン、名をセラフィムブラスターと言う。
 六枚羽の姿は神々しいまでの美しさを誇る。しかしその実態は堕天使に他ならず、デビルガトリングによる虐殺を好む魔性の存在だ。
「特に平和だったり、楽しげな異世界を狙って活動してるらしいよ。そういう場所で虐殺を起こした方が、よりワルさが際立つからだって。酷いよね!」
 無邪気に芯からそう思っているようで、ぷん! とむくれる清志郎。
 被害者たる悪魔たちはそれもワルくてイイ! と考える者が多いようだが、放っておくわけにはいかない。
 では、その異世界に入って敵を追いかければいいのか、と問われると、彼はふるふると首を横に振った。
「それよりも、皆も想い出深いアイテムを持ち寄って、自分たちの想い出の世界で戦うといいんじゃないかなあ。想い出の中にガトリング持って土足で入られるのは嫌かも知れないけど、その方が色々とやりやすいと思うし」
 地の利、ならぬ想い出の利を活かせれば有利になるということだろう。
 発想と工夫次第で、幾らでも有利な状況を作り出せるはずだ。
「そういうの、きっと皆は得意だよね。だから、色々と思うところはあるかも知れないけど、よろしくお願いしまーす!」
 じゃ、行くよー! と元気よく。
 声に合わせて、鈴の音が響いた気がした。


絵琥れあ
 お世話になっております、絵琥れあと申します。
 想い出フェアリーランド第二弾ですが、今回はガッツリ戦闘です。

 戦争シナリオのため、今回は1章構成です。

 第1章:ボス戦『セラフィムブラスター』

 自分の小さな異世界を上手く利用して戦うことでプレイングボーナスがつきます。
 語りましょう、そして舞台の上で戦いましょう。

 断章なし、公開された時点で受付開始です。
 それでは、よろしくお願いいたします!
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第1章 ボス戦 『セラフィムブラスター』

POW   :    銃撃の使徒
自身の【翼】を代償に、【空飛ぶデビルガトリング】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【魔力弾の銃撃】で戦う。
SPD   :    セラフィムブースト
レベル×100km/hで飛翔しながら、自身の【デビルガトリング】から【銃弾の雨】を放つ。
WIZ   :    スマイルガトリング
自身が【微笑んでいる】いる間、レベルm半径内の対象全てに【デビルガトリングの掃射】によるダメージか【セラフィムの加護】による治癒を与え続ける。

イラスト:hoi

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

カシム・ディーン
機神搭乗
「ご主人サマ!此処はもうあれだよ☆」(鶏立体映像
あー…くそ…仕方ねーな

アイテム
界導神機『メルクリウス』

想い出
古き時代のクロムキャバリアの一国ジャパニア(七転十五起MS様シナリオより

「わーい懐かしいなー☆」

【情報収集・視力・戦闘知識】
敵の能力と武装と動きの把握
「皆ー!未知の文明の技術を持った子が来たぞー☆」
想い出の住民達の探求欲に火が宿る!

周辺からキャバリアの銃撃や砲撃大発生

UC発動
「速さ勝負は負けないぞ☆」
【空中戦・念動力・属性攻撃・弾幕】
念動障壁を展開し防御強化
超高速で飛び回りながら超高熱熱線の乱舞攻撃!
【二回攻撃・切断。盗み攻撃】
接近して鎌剣の連続斬撃からガトリング強奪!



●クロワザード〜機の章〜
 ここはクロムキャバリアに存在する島国・科学小国家ジャパニア――を、模したフェアリーランド。
『ご主人サマ!此処はもうあれだよ☆』
「あー……くそ……仕方ねーな」
 眼前に浮かぶ鶏の立体映像に、深く、深く溜息を吐くカシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)。
 彼は今、この国で得た界導神機『メルクリウス』に搭乗している。そしてこのメルクリウスこそが、このフェアリーランドを創り出す鍵だった。
 何故ならカシムとメルクリウスはこの国で、運命的――カシムにとっては非常に不本意だったが――な出会いを果たしたからだ。
『わーい懐かしいなー☆』
「左様か……」
 最早ツッコむまい精神のカシム。始まる前から心は息切れ寸前。頑張れ。超頑張れ。
 とは言え、自身を天才魔術盗賊と称するカシムとしては、悪魔輸出により世界に強大な悪魔が溢れ返るような事態になっては何かと都合が悪い。気乗りはしないが、やるしかないのだ。
 敵が姿を見せる。獲物を探して彷徨う姿をその目で捉え、戦闘知識から敵の動きや武装を解析。更にそれらの情報をシーフフォンに分析させれば、より詳細な敵の能力も見えてくる。
 そして、頃合いを見計らって。
『皆ー! 未知の文明の技術を持った子が来たぞー☆』
「何だってー!!」
 メルクリウスが声を上げれば、現地の方々――の、再現の、その探究心に火が点いた。彼らはその文明技術、如何ほどのものかと一斉に、六翼の堕天使を取り囲む!
 大勢のキャバリアに搭載された数多の重火器から、ガトリングにも負けじと放たれる銃撃、砲撃の雨!
 セラフィムブラスターも、ガトリングで応戦しようとするが。
『速さ勝負は負けないぞ☆』
 念動障壁を展開しつつも超高速で飛び回りながら、超高熱熱線の乱舞攻撃を繰り出すメルクリウスの勢いは、今や誰に求められない!
「加速装置、出力上げるぞ!」
『あいさー☆』
 カシムが追い打ちの加速をかければ、目にも留まらぬ速さでメルクリウスはセラフィムブラスターに肉薄。鎌剣ハルペーによる流れるような連撃で、ガトリングのひとつを見事に強奪する――!
 これには堪らず、他の異世界へと姿を消すセラフィムブラスター。
『アッ逃げた!』
「まあ、後は後続が何とかしてくれるでしょう。……はぁ、疲れた」
 主に敵よりもメルクリウスの相手にだったが。

大成功 🔵​🔵​🔵​

尾守・夜野
(…平和とか楽しげな思い出って俺から程遠いんだが?
…あー…身代わりの宝珠なら謂れ的に行けるか?)

元々は婚約指輪として作られたらしいから
多分幸せな夫婦とか見えるんじゃね?

まぁその後UDC案件が来て花嫁の手ぇ引いて逃げようとして、落ち手に残ったのが指輪だけ

反魂に手を出し人を無機物に変える邪神に目着けて俺の村生け贄に無機物を人に戻そうとし

変えられた訳でもない無機物が戻る訳もなく変質し身代わりになる機能だけ残り…
完全発狂した信者の出来上がりってな
仇として殺し続けて倒したけど

んでそんな情念が強い場所でこいつを使えばどうなるかってもんよ
Nagelに込め打ち込むぜ

アドリブ歓迎



●クロワザード〜狂の章〜
(「……平和とか楽しげな思い出って俺から程遠いんだが?」)
 尾守・夜野(墓守・f05352)の歩んできた道筋と言えば、惨劇のあの日までの記憶はなく、辛うじて自身の記憶と認識できるものも血と炎に塗れ、かつそれすらあやふやで。
 厳しいな……と一瞬思ったが、ふと。
(「……あー……身代わりの宝珠なら謂れ的に行けるか?」)
 元は婚約指輪だったと言う、それ。
 飛び込んで見れば、見えたのは幸せそうな夫婦と、彼らを取り巻く平穏な世界。
 目論見通りにいい獲物を見つけたと、喜色満面に現れる堕天使の姿を夜野の双眸は捉えた。
(「こいつの目も、大概節穴らしい」)
 想い出の中の世界だから、平穏なまま時は留まっているが。
 この後、永遠を願われた幸福は、UDCの襲来により破られる。
 愛する花嫁の手を引いて、男は逃げた。しかし最後にその手に残ったのは、この指輪だけ。
 絶望に狂い、禁忌に希望を見出した男は反魂に手を出し、人を無機物に変える邪神に目をつけた。夜野の暮らした村はかの神のための生贄となった。
 だが、花嫁は指輪に変じたわけではなく。故に彼の狂おしいまでの願いは聞き届けられず、残ったのは指輪に宿った痛みを肩代わりする力のみ。
 その手を洗い流し切れないほどの血で染めて、そうまでして叶えたかった願いが絶たれた男が、その狂気で壊れてしまうのに、然程時間はかからなかった。
 この光景の、どこが平和なものか。
 だが、構わない。どうせこの後に起こる未来は、今となっては起きてしまった過去は、変わらないのだから。
 二枚羽を犠牲に火を吹いた弾丸の雨が、花嫁を蜂の巣にした。男の顔が絶望に染まる。
 どうせなら、その男もここで殺してくれればいいものを――とは、夜野は思わなかった。どうせ何も変わらない。男の凶行も、その男を、夜野自身が殺したことも。
(「そんな情念が強い場所でこいつを使えばどうなるか、ってもんよ」)
 Nagelの名を冠するマスケット銃に、弾丸代わりに指輪を詰め込めて放てば。

「――さあ、吸われつくしな」

 男の絶命と同時、血色の煌めきが堕天使の背に茨となって絡みつき。
 その身をぎりと締め上げ、根こそぎ力を奪う。
 棘は抜けず、抵抗も叶わぬと悟った敵は世界から逃れ、指輪が地にころりと落ちた。
 皮肉にも、手を重ね死んだ夫婦の上へと。

大成功 🔵​🔵​🔵​

馬県・義透
四人で一人の複合型悪霊。生前は戦友

第一『疾き者』唯一忍者
一人称:私 のほほん?
アイテム:漆黒風(に呪詛1ついてる原因)

…一見、平和に見える光景なら心当たりが。
思い出は8/25、夏の暑い日。
ええ、見た目はお昼前の平和な田舎というか…里のように見えますね?(戦国時代末期)
でもねここは…『動く者の腸を食らう、蛇のようなオブリビオン』がいるのです(腹部の傷跡原因)

ええ、私は透明結界で隠れてますし…そうなると、動くは侵入者のみ。
どれだけ素早く動こうと、『ソレ』は追い続けますよ。
それに…私のこのUCには関係がないのです。漆黒風を急所狙いで投擲しましょう。


ステシ誕生日=命日=故郷壊滅日



●クロワザード〜葉の章〜
 馬県・義透(死天山彷徨う四悪霊・f28057)は、ふと何か思い出したように、ぽむと手を叩いた。
「……一見、平和に見える光景なら心当たりが」
 その言葉の通りに再現された光景は、戦国末期、晩夏だと言うのに茹だるような暑さの葉月の二十五日のこと。
 正午にはまだ些か早く、昼餉の前の長閑な田舎、その里の風景。
 そんな世界の中央に、天使が舞い降りた。
 否、天使のように見える魔性。この穏やかな時を、狂気と殺戮で満たさんとする邪悪。
(「来ましたか。でもね、ここは……」)
 彼女に誤算があったとすれば。

 ――『動く者の腸を食らう、蛇のようなオブリビオン』がいるのです――。

 柔和な風貌から、誰が想像できるだろう。
 義透が――義透を構成する内の一人、そしてこの時、表面化して事態を見守る『疾き者』外邨が、手練の忍であるなどと。
 その彼が、腹に深手を負った。その元凶が、今まさに偽りの天使に喰らいつかんとするオブリビオン!
 辛くも不意の一撃を回避し、飛翔しつつも散弾の雨にて応戦するセラフィムブラスターは、遅れて気がついた。
 人々の営みがあるはずの田園風景の中に、生きて動く生命が、ただのひとつもないことに。
 義透自身は、周囲に透明結界を展開し、じっと身を潜めている。そうなれば、この世界で動く者は、二体の相争うオブリビオンしかいない。
(「どれだけ素早く動こうと、『ソレ』は追い続けますよ。何せ執念深く、再生力も高い」)
 かつて辛酸を嘗めさせられた身だ。その厄介さは嫌と言うほど経験し、理解している。
 機を窺い、己の因縁が堕天使を喰い尽くすことに注力していることを確認して、義透も密かに動く。
 何故ならこの世界は、過去の再現なのだ。オブリビオンの襲来は、かつて現実にあったこと。
 義透自身のユーベルコードに連なるものではなく、また発動に何ら影響を及ぼさない!
(「私の早業、受けていただきましょうか」)
 完全なる死角、完璧に突かれた虚。
 呪詛を孕んだ緑風纏う黒の一条は、遠く、また極めて小さな青い的――堕天使の左目を、深く深く貫いた。
 同時にその場には抜け落ちた羽根のみ残り、怨敵は次なる獲物を探して徘徊する。
 気取られぬ内に、義透も世界の外に消えた。

 ――葉月の、二十五の日。
 己の命日であり、里が滅んだ日――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

バルタン・ノーヴェ
POW アドリブ連携歓迎

ふむふむ。
想い出深いアイテムならば、このメイド服がベストデスネ!
故郷の世界を出立した際に民衆からもらった餞別であります!
どうぞお越しくだサーイ、歓迎しマース!

異世界:バルタンの故郷である、血と硝煙が立ち込める戦場

HAHAHA!
平和でなくてソーリー!
争いが終わった世界には、バトルサイボーグは不要と追い出された訳デース!
なので思い出の中に平穏はありマセーン! 楽しい楽しいバトルの記憶がたっぷりデース!

さあ、たっぷりとバトルを楽しみマショー!
ヴァリアブル・ウェポン展開! 攻撃力重視!
セフィラムブラスターもデビルガトリングも、まとめて諸共に銃撃戦を楽しみマショー!
ヒャッハー!



●クロワザード〜煙の章〜
「ふむふむ。想い出深いアイテムならば、このメイド服がベストデスネ!」
 存在を確かめるように、バルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)はカーテシーのようにスカートの裾をちょこんと摘む。
「故郷の世界を出立した際に民衆からもらった餞別であります! どうぞお越しくだサーイ、歓迎しマース!」
 くるりと回って見せれば、動きを阻害しない程度の長さで整えられたスカートが、ふわりと翻り――世界が、一変する。

 ――血と硝煙が立ち込める、戦場へと。

 これまでの痛手から、這々の体でバルタンの異世界へと逃げ込んできたセラフィムブラスターは、それでも微笑みを絶やすことはない。しかし、動揺を隠し切れずに肩をびくりと跳ね上がらせる。
「HAHAHA! 平和でなくてソーリー!」
 場違いなほどに明朗なバルタンの声が、戦場に響く。
「争いが終わった世界には、バトルサイボーグは不要と追い出された訳デース!」
 だから、彼女の想い出の中にも、愛用のメイド服の記憶の中にも、平穏は存在していない。
 そこにあるのは――、
「楽しい楽しいバトルの記憶がたっぷりデース!」
 言うや否や、バルタンの内部に搭載された銃器から重火器に至るまでが、その銃口を一斉にガトリングの堕天使へと向ける!
「さあ、たっぷりとバトルを楽しみマショー! ヴァリアブル・ウェポン展開! 攻撃力重視!」
 ユーベルコードの恩恵を受けて、火力も爆発的に向上!
 対するセラフィムブラスターも、二枚羽を犠牲にデビルガトリングを強化。応戦の構えを見せる。
 そう来なければ、とバルタンは笑った。

「セフィラムブラスターもデビルガトリングも、まとめて諸共に銃撃戦を楽しみマショー!」

 ――刹那、双方のありとあらゆる銃と呼ばれる兵器たちが、暴風雨の如く戦場に弾丸を撒き散らす!
 メイド服の裾は破れ、残る羽の先端も千切れ、見目麗しい改造少女と堕天使が、硝煙の臭いに塗れてゆく。
 だが、既に深手を追っていたセラフィムブラスターが、僅かに遅れを取った。
 その僅かな均衡の崩れで充分だった。
「ヒャッハー!」
 とっておきのアームドフォート、その砲口が火を吹いた。
 二枚羽の片翼を打ち破り、巻き起こる大爆発。
 敵の姿は消えていたが、戦場には大量の羽根と夥しい血が残されていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

鈴乃宮・影華
思い出……そうですね、これにしましょうか

アイテム:銀誓館学園制服(※影華が着てる)
異世界:銀誓館学園

普通の学生が通う学校――そう見えるでしょう?
確かに一般人もいるんですけど、実は
「貴女のように今を生きる人々を脅かすモノ達と戦う――『能力者』が通う学園なんですよ、此処」
教室に、運動場に、体育館に図書室に美術室に室内プールにクラブ棟に屋上に
この学園(世界)の至る所に集った学生が、お前と戦える存在だ!
私がこれまでもこれからも全幅の信頼を置く、死と隣り合わせの青春を共に駆け抜けた仲間達だ!
たかがガトリングの掃射程度で
「『私達』を倒せると思うなァッ!」

※なお指定UCも合わせて起動中



●クロワザード〜絆の章〜
「思い出……そうですね」
 鈴乃宮・影華(暗がりにて咲く影の華・f35699)は少し考え、スカートの裾を撫でた。
「これにしましょうか」
 それは、銀誓館学園高等部の、指定制服。
 生涯、決して忘れることのない、あの日の面影。
 目を瞑り、開けば広がるのは通い慣れた学び舎。
 生徒たちの笑い声が絶えない、ありふれた日常の光景。
 影華は、校門に佇んでいた。そこに傷だらけの天使、ならぬ堕天使が降り立つのを認めて、そしてその微笑みが深まったのを見届けて。
「普通の学生が通う学校――そう見えるでしょう?」
 平和と、その破壊を好むこの堕天使にとっては、広がる学園の景色はさぞかし壊し甲斐があるとでも思ったか。
 それでも、影華は声を抑えて真実を語る。
 ここは確かに、特別な力を持たない若者たちも在籍している。だが、同時に――、

「貴女のように今を生きる人々を脅かすモノ達と戦う――『能力者』が通う学園なんですよ、此処」

 教室に、運動場に、体育館に図書室に美術室に室内プールにクラブ棟に屋上に。
 楽しげに談笑したり、部活に打ち込んでいたりと学生生活を謳歌していた『彼ら』が、ただならぬ気配を敏感に察知し、世界の守護者の顔になる。
「この学園の――世界の、至る所に集った学生が、お前と戦える存在だ!」
 のみならず、かつて肩を並べて戦い、それでも無念の死を遂げた戦友たちすら、影華のユーベルコードの導きで、黒燐煌めく馬車に揺られて懐かしき学園へと舞い戻る。
「私がこれまでもこれからも全幅の信頼を置く、死と隣り合わせの青春を共に駆け抜けた仲間達だ!」
 その実力は、絆は、今なお輝かしく影華の胸に。
 そして、友の魂にも。
「たかがガトリングの掃射程度で――」
 さあ、今こそ!
 [起動]せよ、詠唱兵器!

「『私達』を倒せると思うなァッ!」

 ――咆哮、ひとつ。
 それを合図に、黒燐蟲は弾け、堕ちた翼を喰らい尽くす。
 仲間たちは魔弾を光の槍を放ち、影の手を炎の蔦を伸ばし、四神の拳が空翔の靴が唸り、手裏剣が呪言が飛び交い、人間も来訪者も使役ゴーストもその別なく果敢に世界の敵を討ち果たさんと殺到する――!

 世界の守護者たちの前に、世界の敵が独りで立ったその時、運命は決まった。
 天使を騙るその魔性は遂に、全ての翼と兵器を失い、地に堕ちた――。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年05月06日


挿絵イラスト