7thKING WAR⑯~ハンマー着ぐるみパニック!
●グリモアベースにて
「皆さん、お疲れ様っす!」
鈴木・レミ(ハイカラインフォメーション・f22429)は集まってくれた猟兵たちにお礼を告げる。
「既に皆さんもご存じかと思うっすけど、デビルキングワールドで『7thKING WAR』が始まってるっすよ」
『7thKING WAR』――それはデビルキングことデビルキングワールドを統治する悪魔の王を決める戦い。魔界裁判長『ジャッジメントガール』が取り仕切るそれによって、デビルキングワールドは悪魔的(?)というか平和(?)というか。そんな感じで上手いこと収まるはずだったのだが。
「これに何故かこの世界のオブリビオン・フォーミュラ、伝説の1stKING『魔王ガチデビル』が参戦してきたっすよ!」
これの何が問題かというと。
ガチデビルこそがデビルキングワールドに『デビルキング法』を制定させた元凶――魔界でひとりだけ、真の意味で邪悪だった存在にして、悪魔を皆殺しにして世界を滅ぼそうとした存在なのだ。
ガチデビルに7thKINGを獲らせるわけにはいかない――これはガチデビルを除いた悪魔と猟兵たちの総意と言えよう。
「その証拠に、ガールから猟兵の皆さんに『7thKING WAR』への参加要請が来ているっす」
目的はガチデビルの優勝を妨害しつつ、『7thKING WAR』を無事終わらせること。そのためにはガチで競い合いつつ共闘していくのがベストという判断だ。
「というわけでガールから競技への招待状が来ているっす。早速お願いするっすよ」
ぴっ、とカッコよくレミが指に挟んだ招待状を見せる。
猟兵の間で回し読みされたその招待状の内容は……。
「まぁ、なんというか。ワ○ワ○パ○ック?」
伏字だらけだが、察していただきたい。
●デビルキングワールドにて
「ようこそ、猟兵の皆さん。改めて皆さんの判断に感謝っス!」
高い位置から魔界裁判長『ジャッジメントガール』。ジャッジメントハンマー片手にポーズを決めつつ、この競技に参加すべく馳せ参じた猟兵たちにまずはお礼を告げて。
ここは、魔界全土にテレビを放送する、魔界テレビ局。ジャッジメントガールはここで7thKING WARの様子を実況しているのだ。
だが、ガールは不敵に笑う。
「しかし、競技はガチでいくっス。覚悟はいいっスか?」
何の覚悟かって言うと、ジャッジメントガールのジャッジメントハンマーの餌食になる覚悟である。そう、この競技はガール自らがジャッジする『悪魔王遊戯(デビルアトラクション)』なのだ。
ちなみに今、猟兵たちが立っているのがその競技場。ガールが魔界テレビ局のスタジオ内に作った巨大な競技場である。
「今回の競技はーーーっ!! 『ハンマー着ぐるみパニック』っス!!」
わぁぁぁぁっ、と周囲から巻き起こる歓声。悪魔の皆は楽しみにしているゾ!
どういう競技か説明しよう!
もぐら叩きである。ガールがハンマー持って、着ぐるみを着た猟兵たちを叩きに行くもぐら叩きである。ちな、第六感・見切り・二回攻撃・足場習熟・ジャンプ・クイックドロウ完備のガールである。
猟兵たちの勝利条件はただひとつ。ジャッジメント(ハンマーの直撃)を食らわずにガールへ攻撃を加えること。ただし条件があって、着ぐるみに包まれた部位でぺちってするか、ピコハン(市販品・攻撃力ゼロ)でぴこっとするかのどちらか。
「自分、全力でいくんで! さぁ、ジャッジメントのお時間っス!!」
ジャッジメントハンマーをぶんぶん振り回し素振りオッケーのガール。なんかめっちゃ楽しげなのは気のせい……じゃないよねたぶん。
●ハンマー着ぐるみパニック
「概要」
猟兵vsジャッジメントガール。
着ぐるみを着た猟兵たちがジャッジメントガールを攻めます。
ガールはハンマーによる打撃で猟兵たちを撃退しようとします。
ハンマーは強烈なのでノーガードで当たると吹っ飛ぶor床にめり込みます。何らかの対抗手段を講じることで耐えるor跳ね返すことも可能。
ただし、ガールは撃退するまで全力でハンマー攻撃してきます。
またガールのユーベルコードは猟兵たちが勝利条件を満たそうとした時に1度だけ使用します。
「レギュレーション」
①参加者は着ぐるみを着る事。貸出あります(アイテム装備無くてもプレ内指定でオッケー)
②競技場はとっても広い運動場タイプ。縦横無尽に走り回れますし、空を飛んでもオッケーです。
③ユーベルコードおよびアイテムの使用制限なし(ただし効果が発動しても勝利条件を満たさないと勝てない)
「勝利条件」
①自身の着ぐるみに包まれた部位でガールに触れる(着ぐるみパンチや着ぐるみキックといった攻撃でもオッケー)
②ピコハンで叩く。ピコハンは呼べば来る(召喚できます)
「ジャッジメントガール」
めっちゃ強いです。ユーベルコードを当てても倒れることは無いので全力で仕掛けてもオッケーですが、相手も全力で反撃(ハンマー)してきますのでご注意を。状態異常抵抗力も高いので、効いたとしても一瞬だと思います。
ジャッジメントハンマーをピコハンくらいの勢いで扱います。高速連撃とか余裕。光速にも対応します。
ありとあらゆる凶悪犯罪を主張してワルをアピールする悪魔たちと戦い、圧倒的な武力で全て軽犯罪に変えてきた『絶対冤罪裁判所』の『魔界裁判長』は伊達じゃないっス。
なお年齢を聞いてはいけない(こう見えて1stKING存命の頃からずっと生きています)
るちる
まいどです。いつもありがとうございます、るちるです。
『7thKING WAR』の依頼をお届けします。ジャッジメントガール可愛いよね!
●全体
1章構成の戦争シナリオです。
ボス戦『魔界裁判長『ジャッジメントガール』』となっていますが、『悪魔王遊戯』の攻略を優先してもらうプレかつ戦闘要素薄めのプレで問題ありません。
イメージとしては、ワ○ワ○パ○ック。猟兵側がワ○、ガールがプレイヤー。違うのはワ○が縦横無尽に動き回って、プレイヤーのハンマーがめっちゃデカいことでしょうか。
デビキンなので公序良俗に反する事以外は特に禁止事項無し。周りの悪魔を巻き添えにする攻撃を放ってもオッケーです。
大切なのは、身体能力や胆力、時の運! そしてちょっと作戦。
指定されたプレイングボーナスがあります。
これに基づく行動をすると有利になります。
(=============================)
プレイングボーナス……無茶苦茶なアトラクションのルールに適応する。/アトラクションのルールの穴を突く。
(=============================)
ハンマー着ぐるみパニックの説明を読んで、『これどうなってんの?』と思ったところは自由に設定いただいて構いません。それが突破口になることもあるかと思います。
ですが、記載のある項目はその通りに解釈してください。
●1章
ボス戦『魔界裁判長『ジャッジメントガール』』との戦闘です。
ガールとしては競技はガチですが、猟兵に対する敵意はありません。とはいえ、『猟兵は悪魔と一緒くらい頑丈』と思っているので、手を抜くことは無いと思います。いや、むしろ『久しぶりに全力で遊べるっス!』くらい思っているかもしれません。
所持技能は極まっている状態です。例えば背後からの奇襲も第六感をくぐり抜けないと難しいと思います。
ガールの攻撃や行動に対して、どうやって回避するか、耐えるか、あるいは対応策を打ち出すかがこの依頼攻略のポイントです。
●
オープニング公開後、プレの受付開始です。
戦争シナリオのため、プレは全採用というよりは程よくチョイスしていく感じになると思います。タグでの案内はないかもですが、空いている間は受付中と思ってください(流れる可能性はあります)
それでは皆さんの参加をお待ちしていまーす!
第1章 ボス戦
『魔界裁判長『ジャッジメントガール』』
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POW : 証拠品押収!
【ジャッジメントハンマー】が命中した物品ひとつを、自身の装備する【証拠品入れ】の中に転移させる(入らないものは転移できない)。
SPD : 全会一致裁判官
X体の【絶対冤罪裁判官】を召喚する。[絶対冤罪裁判官]は自身と同じ能力を持つが、生命力を共有し、X倍多くダメージを受ける。
WIZ : ジャッジメントエコー
戦場内に【ハンマーで台座を叩いた音】を放ち、命中した対象全員の行動を自在に操れる。ただし、13秒ごとに自身の寿命を削る。
イラスト:ちゃろ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●ハンマー着ぐるみパニック、はじまります!
ユーベルコードをぶっぱしても耐えてくるような悪魔たちの巣窟(すくつじゃないよ!)、デビルキングワールド。
その世界の全てを網羅しているテレビ網を持つ魔界テレビ局に不可能は無かった。
っていうか、スタジオ内に巨大な競技場を作るとかどういう技術なんだデビキン。
そんなわけでいろんな物理法則を無視しているような、スタジオ内巨大競技場。その競技場を囲むようにカメラがずらーっと並んでいる。
そう、ここが『悪魔王遊戯(デビルアトラクション)』の会場、この場を仕切るのは何を隠そう、『魔界裁判長『ジャッジメントガール』』である。
「ふっ、猟兵の皆さんよく来たっス!
着ぐるみにお着替えは済ませたっス?
ピコハンの用意は?
ジャッジメントされる覚悟はオッケーっスか!?」
楕円形の競技場を真ん中から割るように白いライン、そのラインの手前に立って。
ラインを挟んで対面から入ってきた猟兵たちを出迎えるガール。
「自分、全力でいくんで! さぁ、ジャッジメントのお時間っス!!」
そんなわけで、はじまります。
文月・統哉
まさかここで着ぐるみ競技を選ぶとは
流石だぜジャッジメントガール
その勝負、このクロネコ・レッドが受けて立つ!
(いつもの着ぐるみ姿で決めポーズ!
しかし裁判長、貴女は大切な事を忘れている
参加者は皆着ぐるみを着る事が第一のルール
ならば裁判長も、自ら着ぐるみを着るべきだ!
敏腕弁護士の如くびしっと指摘
そして悪徳セールスマンの如く売り込みを
ここに超おススメの着ぐるみが
今ならなんと0Dで買えちゃうよ!
全会一致な皆さんも是非是非♪
あ、記念写真も撮りますね
めっちゃ可愛い雪うさぎ
でも手足がないからハンマー持てない
動くには転がるしかないけれど…
わわ、転がってきたー!?
例え轢かれても
ハンマー以外で触れたら勝ち、だよね?
●
割れるような大歓声の中、競技場に入ってきた猟兵たち。『魔界裁判長『ジャッジメントガール』』はジャッジメントハンマーの柄を握ってポーズを決めながら不敵に笑って、猟兵たちと相対する。
その内のひとり、文月・統哉(着ぐるみ探偵・f08510)もまた不敵に笑って返す。
「まさかここで着ぐるみ競技を選ぶとは……流石だぜジャッジメントガール」
そこかい。いやまぁ、知ってた。着ぐるみで釣れると思ってたよガールも。
「この勝負、このクロネコ・レッドが受けて立つ!」
いつものカッコ可愛いクロネコポーズを決めつつ、びしっとガールを指さす統哉。
「まずはお兄サンが相手っスか、受けて立つっス!!」
ぶんっ、とハンマーを素振りして肩にかつぐガール。
いざ、バトル開始! ……と思いきや、統哉が声をあげる。
「しかし裁判長、貴女は大切な事を忘れている」
「……へ?」
全力ハンマーアタックをかまそうとしていたガールに対して、統哉が手で制する。その表情は限りなく真剣で、これを無視することはデビキンの住民には無理だろう。そんな感じのシリアスで放たれた言葉は……!
「参加者は皆着ぐるみを着る事が第一のルール。ならば裁判長も、自ら着ぐるみを着るべきだ!」
「なん……だと……」
こう、敏腕弁護士の如くびしっと指摘するクロネコ着ぐるみ。さすが普段着が着ぐるみの人だ、言うことが違う。
違うそうじゃない、と冷静になろうとしたガールに、統哉が悪徳セールスマンの如く売り込みを開始する。
「ここに超おススメの着ぐるみが! 今ならなんと0Dで買えちゃうよ! あ、記念写真も撮りますね」
流れるようにガールの前に広げられる真っ白な雪うさぎ着ぐるみ。
だが冷静になったガールはひとつのツッコミを返す。
「……え、ナンパっスか?」
「にゃああああああああああ!?」
ちょっと慌てすぎたんでしょうか。『全会一致な皆さんも是非是非♪』ってセリフが抜けてますねー。
またナンパかー、とか思っている『っす』娘がいたとかいないとか。
「ちっがーう!! 着ぐるみ! 着ぐるみ世界制服!」
にゃあああ、と着ぐるみもふもふな手をばたばたさせながら、自身の野望を語る統哉。制服は誤字にあらず。
「な、なるほど?」
一応、筋は通っている。通っているなら従うのがデビキンの矜持。
というわけで、めっちゃ可愛い雪うさぎのガール、爆・誕!!
だがここで統哉のトラップ、ユーベルコード【着ぐるみ儀式】が発動だ!
「な……手足が……ないっス!?」
雪うさぎって、お菓子のほうかい!? え? これ可愛くない?? カメラマンが別のカメラのシャッター切ってない?
「にゃふふふ……」
対して統哉はドヤ顔だ。ガールが作戦にハマったことに対してではない、ガールが着ぐるみを着たことに対して。これ以上ないドヤ顔である。
「これじゃハンマーが……!」
「にゃふふ、その着ぐるみだと動くには転がるしかないだろう?」
「あ、転がればいいんスね」
「しまったーーーっ!?」
速攻で墓穴を掘るクロネコ着ぐるみ。そして全会一致裁判官を召喚して自分を転がすガール。
ごろごろごろーっと雪うさぎ着ぐるみがクロネコ着ぐるみに迫る!
「わわ、転がってきたー!? わー!! ……ぷぎゅっ」
可愛い音を立てて、雪うさぎに轢かれるクロネコ。
「あ、しまったっス」
クロネコをひき逃げアタックしてからガールが気付く。
着ぐるみのもふもふ手足に触れてるじゃん、と。
「きゅ~~~……」
そんなわけで目を回しながら床に埋まっているクロネコ着ぐるみ。
試合にも勝負にも勝ったけど、勝った風に見えない統哉でした。
大成功
🔵🔵🔵
プリ・ミョート
ふうん。この魔王国四天王(いっぱいいる)が一人であるプリチャンとワルワルパニックで勝負とは……ワルワルじゃねえ? おら、ワル勝負なら負けね……だから違う? はあん、ほおん。
おらが着ぐるみ着るの、これ以上? ええけんども過剰だべよコレ。よいしょ。着ぐるみの腕だけいっぱいもらえる? ありったけほしいべ
来い! ピコハン、とりあえず千本くらい! からの疾天伐倒! 全部の手にハンマーを持って、足にも持って、ハンマー千本ノックで物量作戦アンド隙あらばタッチ大作戦だべ。いかに第六感が超働いても、超々物量差は逃れられねえべよ
四天王も腕も多ければヨシ、戦いは数だべよ裁判長!
●
撮影もあるけど大歓声もある中、始まった『ハンマー着ぐるみパニック』。悪魔王遊戯のひとつであり、『魔界裁判長『ジャッジメントガール』』自身がジャッジする競技である。
「ふうん。この魔王国四天王が一人であるプリチャンとワルワルパニックで勝負とは……」
なお、魔王国四天王はいっぱいいる。ブギーモンスターのプリ・ミョート(怪物着取り・f31555)がゆるりふわりとガールの前に立つ。
「……ワルワルパニックって何スか?」
ガール の 冷静なツッコミ!
「ワルワルじゃねえ?」
プリ は 受け流した!
「おら、ワル勝負なら負けね……」
「いや、だからワルワルパニックって」
「違う? はあん、ほおん」
競技名は『ハンマー着ぐるみパニック』です!
というわけで着ぐるみを着よう。
「おらが着ぐるみ着るの、これ以上? ええけんども過剰だべよコレ」
よいしょ、よいしょ、と着ぐるみを着こんでいくプリ。確かにブギーモンスターの布の上から着ぐるみとか過剰って言うかどう着こんでるんだそれ?
ともあれ、着ぐるみを着たブギーモンスターのプリ、爆誕。
「あ、着ぐるみの腕だけいっぱいもらえる? ありったけほしいべ」
競技場に戻る前にくるっと振り向いて着ぐるみ担当に告げれば、たっくさんの着ぐるみの腕(取り外しできるやつをかき集めてきた)がプリの前に置かれる。
「さぁ、準備オッケーっスね? それじゃ行くっス!!」
ワ○ワ○パ○ックは迎撃のゲームだが、ハンマー着ぐるみパニックはガールが着ぐるみを狩るゲームです。
ラインを越えて速攻を決めに行くガール。大きく振りかぶったジャッジメントハンマーの打撃面がプリに向けられ、風を切る。
だが、それはプリの読み通りだ!
「来い! ピコハン、とりあえず千本くらい!」
「はい?!」
プリが叫ぶと召喚される大量のピコハン。そしてそれを持つ着ぐるみの手……手!? ガールもびっくりする光景は、プリのユーベルコード【疾天伐倒】によって出来たもの。生え変わって抜けたての自分の手に着ぐるみ装着したのだね。
その手の全てがピコハンを持って、さらには足にも持って。
「ハンマー千本ノックで物量作戦アンド隙あらばタッチ大作戦だべ」
「これは……!」
しかし、ガールも1stkingの頃から生き延びてきた歴戦の悪魔。この程度で簡単にはやられない! ガールがハンマーで台座を叩き、ジャッジメントエコーを放つ。放射状に放たれる音に撃ち落とされていくプリの手(生え変わった後)。だがその音の網すらもすり抜けて、プリの手(が持つピコハン)がガールに迫る。
「いかに第六感が超働いても、超々物量差は逃れられねえべよ」
多勢に無勢って言葉をこんなに明瞭に示した構図があるだろうか、いや無い。あろうはずもない。
「くっ……さすが猟兵、パネェっス!!」
音の網を抜けてきた手をハンマーぶん回しで叩き落していくもやはり追い付かない。
「四天王も腕も多ければヨシ、戦いは数だべよ裁判長!」
「うにゃぁぁぁぁぁぁ!?」
プリの決めセリフとともに、もふもふ着ぐるみの波に飲み込まれていくガール。
プリもまた勝利を決めたのであった!
大成功
🔵🔵🔵
白雪・まゆ
ハンマーと聞いては黙っていられないですね!
デビキンいちのハンマー使いの座はわたしの……え?
叩かれる側なのですか?
ご主人様以外にはあまりそういうのは……(ぽっ)
あ、いえ、なんでもないのです。
攻撃を受ける側としても、ここで凌いで撃退すれば、ハンマー使いの座はわたしのものですよね!
ガールからの攻撃は、わたしも【第六感・見切り・二回攻撃・足場習熟・ジャンプ・クイックドロウ】を使って、
自分のハンマーで弾き返しますのですよ。
さらにUCと【リミッター解除と吹き飛ばし、衝撃波】も使って、
攻撃に来たガールのバランスを崩したら、ピコハンを召喚して反撃なのです!
わたしがハンマーで負けるわけにはいかないのですよー!
●
巨大な競技場。ここが魔界テレビ局の中とは思えないくらい広いバトルの場で、『魔界裁判長『ジャッジメントガール』』と猟兵たちの戦いは繰り広げられている。
「ハンマーと聞いては黙っていられないですね!」
着ぐるみを着てもっふもふの白雪・まゆ(おねーちゃんの地下室ペット・f25357)はおっきな超鋼金属製のバトルハンマーをぶんぶん振り回して気合十分。
「デビキンいちのハンマー使いの座はわたしの」
「え?」
「……え?」
まゆの言葉に、真顔でツッコミを入れるガール。そして同じ声をあげるまゆ。何か……ズレが発生している。
「『ハンマー着ぐるみパニック』の要綱は確認したっスか?」
すっ、とガールから差し出される競技ルール。
受け取って目を通すまゆ。
「あれ? 叩かれる側なのですか? ご主人様以外にはあまりそういうのは……」
ぽっ、と頬を染めながらもじもじしだすまゆ。
「え、あの……」
それは別の意味でジャッジメントされる案件なのでは? ガールはジャッジメントハンマーを構えた。
「あ、いえ、なんでもないのです」
なんでもなかった。たぶんおそらくめいびー。それなら、とハンマーを下ろすガール。
こほん。お互いに咳ばらいををしてまゆとガールは改めて向き直る。
「攻撃を受ける側としても、ここで凌いで撃退すれば、ハンマー使いの座はわたしのものですよね!」
「ふっ、ハンマーの道は深いっス。出来るかどうか試してみるっスか!?」
ハンマーを構え合う二人が視線の火花を散らす。
一瞬の沈黙の間……そしてガールが床を蹴って弾丸のようにまゆに迫る!
「……っ!!」
だがその高速移動にまゆの第六感が反応している。下からハンマーを振り抜く態勢を取りながら、視線はガールへ。ジャッジメントハンマーの軌道を見切る。
(そこなのです!)
一点、交差すべきその場所へ。両足に力を溜めた後、ジャンプしながらクイックドロウのごとく、ロケットスマッシュを放つまゆ。
ぎぃぃんっ、と刀がぶつかり合ったような音を立ててお互いのハンマーが弾け飛ぶ。
「甘いっス!」
「そっちがなのです!」
しかし、お互い想定内。弾け飛んだ勢いを利用して体を回転させての二連続攻撃! これもまたお互いの打撃面がぶつかりあって、威力を相殺。そのままその場で押し合いの状態になる。
「うぐぐぐぐ……」
「まさかの展開っス?!」
こんな態勢で拮抗するとは思わなかったのだろう。ガールが驚嘆の声をあげながら、しかし、あまり良いとはいえない足場で踏ん張り続けるまゆを押し戻せない。
「う……わぁぁぁぁぁっ!!」
まゆの気合一閃!
「なんとぉぉぉぉっ?!」
全力でハンマーを振り抜くまゆに抗しきれず、弾き飛ばされるガール。
「今なのです!」
ガールをぶっ飛ばしたまゆがもう一度バトルハンマーを振りかぶる。
「砕けない物なんて、ないのです!」
まゆの後方を向いているハンマーの面に備え付けられた噴射口。そこから放たれるロケットブーストで鎚頭が超加速する。それに逆らわず、逆に体の回転を捻じ込みつつ。ぶっ飛んだガールを追走・追い付く勢いでまゆが地を蹴って、衝撃波を放ちつつ飛翔する。
「【Cannonball Crush】なのです!」
「きゃぁぁぁぁぁぁーーーっス?!」
ジャッジメントハンマーを戻すも、【Cannonball Crush】の威力に対抗するどころか減じることすらできず。斜め上から叩きつけたまゆのハンマーがガールを床へ埋め込む。
「わたしがハンマーで負けるわけにはいかないのですよー!」
まゆが完全に動きが止まったガールへ飛び掛かりながら、空に掲げた手の中にピコハン召喚!
ぴこっ。
完全なる一撃(ピコハン)で勝利を掴むまゆでした。
大成功
🔵🔵🔵
蓮池・大輝
☆
着ぐるみ!羊さん着ぐるみをください!水色のやつ、具体的に言えばアイコンのやつ!着ます!
さて、ジャッジメントガールさん!勝負です!
開始と同時にUC発動、大量の水色もこもこ羊さんたちを辺り一帯に召喚して紛れ込みます!
“メェ!” “めぇめぇ!”
うるうるの瞳でジャッジメントガールさんを見る羊さんたち。
(叩くの?)(痛いのやだなーうるうる)
きっとジャッジメントガールさんはもふもふしたくて堪らなくなるはず!そしてその為にUCを使うはず!(願望)
そうしたらガールさんが羊さんにまみれてもふもふを堪能しているうちにこっそり堂々と頭にタッチ!
勝負ありです!
●
巨大な競技場(室内だけど、魔界テレビ局内だけど!)で繰り広げられる熱き激戦。『魔界裁判長『ジャッジメントガール』』vs猟兵たちの戦いはまだまだ続いている。
着ぐるみが転がったり、ガールのジャッジメントハンマーが床に炸裂したりと『建物大丈夫か?』と心配になるが、さすがデビルキングワールド、なんともないぜ!
そんな激しいバトルの中、控室に転送されてきたのは蓮池・大輝(のんびり屋の羊飼い(?)・f35542)であった。控室の担当をしていた悪魔(スタッフ)が大輝に『着ぐるみどうしますか?』と言いかけた時であった。
「着ぐるみ! 羊さん着ぐるみをください! 水色のやつ、具体的に言えばこんな感じの! 着ます!」
食い気味で被せてきた。そんなに羊の着ぐるみが着たいか。ならば、というわけで水色のふわもこ羊となった大輝が競技場に姿を現す。もふもこ。
「さて、ジャッジメントガールさん! 勝負です!」
「お、次のチャレンジャーっスね!」
ジャッジメントハンマーの調子は良し。ぶんぶん振り回しているガールが大輝の登場を歓迎する。
そして開始の合図……!
「羊が1匹、羊が2匹……さあ羊さんたち、力を貸してください!」
大輝のユーベルコード【水色羊大増殖】発動! 水色の羊が大量にもこもこもこもこ。
「おおっとー!?」
ハンマーぶん回しで全てをなぎ払おうとしていたガールが思わず手を止める。さすがのガールもいたいけな羊さんたちを一方的になぎ払うのは良心が痛むようだ。
「ふふふ……」
それを確認した大輝は意味深な笑みを残して、水色の羊の群れに紛れ込む。辺り一帯にいる水色羊と大輝の水色羊着ぐるみは見分けがつかない。
「くっ……やるっスね……!」
大輝の策に感嘆しつつ、しかしガールは自身の第六感を頼りに大輝の位置を探る……と。
「メェ!」
「めぇめぇ!」
うるうるの瞳でガールを見上げる羊さんたちに囲まれた。
うるんだ瞳が訴えかけている気がする……『叩くの?』とか『(痛いのやだなー』とか。
「うっ……」
その様子にたじろぐガール。
(きっとジャッジメントガールさんはもふもふしたくて堪らなくなるはず! そしてその為にUCを使うはず!)
群れの中に身を潜めながら大輝はその瞬間を狙う。ジャッジメントエコーの他人他物を操る能力。あれを使えばもふりたい放題。だからこそ使ってほしい、という願望が大輝の中にある……!
だがしかし!
「よーし、お前からっスねー。はいはい、順番に並ぶっスよー」
ガール は 真正面 から もふった!!
「あっれーーーっ?!」
思わず声を上げる大輝。だが落ち着いて考えてみてほしい。羊さん、うるうるした目で見ているけど、別に操らなくても嫌がってる風ないし、そのままもふれるじゃん? っていうか、こんだけいたら手を伸ばせばどこかしらにもふって当たるじゃん?
というわけで大輝の策は不発。しかし狙っていた『ガールが羊にまみれてもふもふを堪能する図』は完成している!
(……今!)
「今さら隠れても遅い……おおっと?!」
声を上げつつ、ミーアキャットみたいに立ち上がっていた大輝に向けてジャッジメントエコーを放つガールだが、音は振動。辺り一面にいる羊のもふもふが吸収してしまい、大輝まで届かない。そして全力でもふもふに囲まれているので思うように動けない。まさにもふもふガード。
「勝負ありです!」
その隙にこっそり後ろに回り込んだ大輝がガールの頭にタッチ!
この場の勝利を掴むのであった。
大成功
🔵🔵🔵
シスカ・ブラックウィドー
着ぐるみ着用と聞いて参上!(パンダの肉球手袋持参) 勝負だ、ジャッジメントガール!
とりあえず【アークレイズ】を召喚! ちょっとカクカクしてるけどコレは着ぐるみです(主張)。自動操縦モードでジャッジメントガールにキャバリアをけしかける。全弾発射で物凄い【騒音】を立て、ガールのユーベルコードを妨害。
多分キャバリア一瞬でやられると思うけど、そこまでは織り込み済み。デカいロボットの陰に隠れてガールに接近し、至近距離でこっちのユーベルコードを当てる! 一瞬でも通ればその隙にピコハン召喚! ガールのお腹にハンマー! あ、ボク可愛い奥さんいるんでご主人様呼びはやめてください!
●
お忘れだろうか? この『悪魔王遊戯』はデビルキングワールドの7thKingを決める戦いである。なので、普段の猟兵たちの戦争から考えると大きく違うところがあって、魔界テレビ局が全面バックアップっていうか、その長『魔界裁判長『ジャッジメントガール』』がその様子を世界中に届けようとしているのだ。
今回の『7thKING WAR』で許してはいけないたったひとつの勝利。それは1stKing『ガチデビル』の最終的な勝利である。そのためなら、ガールだって身を張って戦いに挑む。
この巨大な競技場はそんなガール自らが取り仕切る悪魔王遊戯の会場なのだ……! いえ、あの、この競技場、魔界テレビ局の中って本当ですか?
「本当っスよ!!」
ばーん、とカメラ目線でアップになるガール。そうだ、そんなところで嘘をついてどうする。
そんなガールの前に降り立つのは。
「着ぐるみ着用と聞いて参上!」
パンダの肉球手袋持参なシスカ・ブラックウィドー(魔貌の毒蜘蛛・f13611)である。シスカとパンダの親和性は後世に語り継ぐレベルの可愛さ。ゆえに……ってアイテム欄、ぬいぐるみが、ぬいぐるみがおおい!!
「勝負だ、ジャッジメントガール!」
さておき、シリアス顔でシスカがパンダの肉球をガールに突きつける。
「望むところっス! ……の前に着ぐるみを着るっスよ!」
とガールがハンマーをシスカに突きつけながらそう指摘すれば。
「来い! アークレイズ!」
「なんで?!」
シスカ、『アークレイズ』(キャバリアだよ)を召喚。速攻でツッコむガール。そのツッコみを軽やかに回避しながらシスカの主張。
「ちょっとカクカクしてるけどコレは着ぐるみです」
「ダウトーーーーッ!!」
デビキンの悪魔にダウトって言われるシスカさんどういうことなの。
しかし、手の部分にパンダ着ぐるみ(一部分)がある。着ぐるみ来ているっていや着ているので参加はセーフ。
とかなんとか審判員(アンパイア)が確認している間に、アークレイズが全弾発射! 「いっけー!」
「やっかましーーっス?!」
シスカの声援をかき消す勢いで降り注ぐミサイルやらキャバリアマシンガンやら。騒音がとてもすごい。しかも真面目に弾幕がすごい。
咄嗟にジャッジメントエコーを放ち、弾幕を形成するミサイルと弾丸を制御下に置くガール。しかし、爆音やら爆風やらでエコーの音はシスカまで届いていない!
「ちっ、どこへ……!」
弾幕を空中で静止させたまま、アークレイズに突撃&ハンマーの一振りで大破させて後、ガールの視線がシスカを探す。普通に考えれば、弾幕を利用して接近してくるはずだが、当の弾幕は空の上。ガールとアークレイズの射線上にはシスカの姿はなかったし、アークレイズを破壊してもシスカが飛び出してくる気配は無い。
(なら、離脱した……っスか?)
後方を確認すべく、ガールが振り向いたその瞬間。
「……っ!」
ガールを襲う『ぞわり』とした悪寒。慌てて振り向き直すガール。視界に入ってきたのは大破したアークレイズの陰に潜んでいたシスカ!
「ここまでは織り込み済み!」
「しまっ……」
気配を消しつつ、シスカはずっとガールを見ていたわけで、振り向いたガールが視界にシスカを収めれば『確実に視線が合う』。その瞬間にシスカの赤く輝く瞳から放たれる【魅了の魔眼】。
実はダンピールだぞシスカ!
「くっ、うぅ!」
くわん、とガールの視界が歪む。それはガールをシスカの下僕へと堕とし込む強烈な魅了の効果。されど、ガールの凶悪なまでの精神力がその支配を弾き返す!
「ふっ、魅了なんて効かない……っ?!」
「一瞬でも通れば全然オッケー!」
ガールがハンマーを振りかぶるよりも早く。シスカは既にガールの懐に飛び込んでいる。もちろん手には召喚済のピコハン。
「てーいっ!」
それを真横に振りぬけば。
「ごふっ」
クリティカルヒット。
まさかのお腹に! もしかしてへそを狙ったのか?! 見せパン派じゃなかったの!!
「お腹は……女の子のお腹はだめです、ご主人様……」
なんか魅了が残ってるんだか、お腹への攻撃にショックを受けたのか、口調がおかしいガール。
「あ、ボク可愛い奥さんいるんでご主人様呼びはやめてください!」
「情報が多すぎないっスか!!」
最後に落とされたシスカの情報過多爆弾にノックアウトされるガールでした。
大成功
🔵🔵🔵
卜一・アンリ
この世界初めてなのだけど……オブリビオンではないのよね?
とはいえ及び腰になってる余裕もないか。
行くわよ、牡丹
『ヴォ』
キャバリアの牡丹共々着ぐるみを着込み
牡丹の肩に乗り【騎乗突撃】
事前にUC【アリスの鏡の国】を発動していた、血のついたガラスの破片を【投擲】
ピコハンは個数制限もなければ手に持ってなくては駄目ともルールにはなかった!
敵目前で拳銃【クイックドロウ】でガラスの破片を破壊しUC解除
収納していたありったけのピコハンを開放、至近距離から【弾幕】として浴びせる!
敵UCには牡丹が【ダッシュ】しハンマーが台座を叩く前に体当たり!
着ぐるみで触れればこれもルール通り!
速攻よ、塩試合でごめんなさい、ね!
●
デビルキング決定戦――デビルキングワールドの7thKingを決めるバトルである。その中にあって、この魔界テレビ局内の『悪魔王遊戯』を取り仕切る『魔界裁判長『ジャッジメントガール』』は1stKing『ガチデビル』が優勝することを阻むべく、猟兵たちに参戦を依頼した。
それに応じた猟兵たちを悪魔王遊戯でぶっ飛ばす……え、どういうことなのこの悪魔っ娘。だがそれに負けず、猟兵たちはガールを倒さなければいけない!(ゲーム的な話)
幾度となくバトルを繰り広げ、全力ぶっぱなユーベルコードとかを身に受けながら、いまだピンピンしているガールだが、気にしていることがひとつある。
「放送枠が……押してるっスか?!」
これはマズい。だって戦いはここだけじゃない。デビルキングワールド中で行われているのだから。決められた放送枠を決定戦を取り仕切るガール自らが破るわけにはいかない。
ガールに走る動揺と焦燥感。
しかし、競技は待ってくれない。何故なら競技場には全長5mの着ぐるみとその肩に乗る着ぐるみが待っているからだ。
卜一・アンリ(今も帰らぬ大正桜のアリス・f23623)と彼女の愛機――霊力機関搭載古代キャバリア『牡丹』である。すげーなデビキン。キャバリアサイズの着ぐるみとかよくあったな?!
しかしキャバリアは出しちゃダメっていうルールはないので、着ぐるみでクリアである。
競技開始までのわずかな間、アンリは観客を見渡して嘆息する。
(この世界初めてなのだけど……オブリビオンではないのよね?)
アンリの疑問は最もだ。
事前に見ていた仲間の猟兵はキャバリアの全兵装ぶっぱとかしていたんだけど、ガールは全然平気だった。そういうのって猟兵の常識から考えるとオブリビオンなのだが、残念ながら悪魔である。なんか未知の存在だよね。
「とはいえ及び腰になってる余裕もないか」
「お待たせしたっス!」
アンリの言葉と同時に、空から降ってくるガール。そして沸き起こる大歓声。そしてアンリが意識を前方――ガールに集中させる。
「それじゃ、ラストバトル開始っス!」
勢いよくジャッジメントハンマーを振り上げながら宣言するガール。
「行くわよ、牡丹」
『ヴォ』
それに対して、アンリはいつもの定位置で牡丹による騎乗突撃を敢行する!
●
「真正面からっスか!」
アンリ&牡丹の潔すぎる突撃に対して、ガールは嬉々としてハンマーを振るう。
「牡丹、回避!」
『ヴォ!』
ハンマーの風圧が鋭利な刃となって襲い掛かってきたのを、スピードを落とさず、さらにはアンリも落とさないように牡丹が態勢を低くしながら回避する。風圧とのすれ違いざま、アンリが手に握りしめていたモノを投擲する!
「……ッ、ってなんスかそれ?」
刃物といった武器を想定していたのだろう。ガールが一瞬でハンマーを引き戻し、しかし視界に収めたモノを見て、気の抜けた声を上げる。
空中を飛んでいるのは小さなガラスの破片だ。アンリが手の内に隠せるくらいの本当に小さな。だからこそ、それは武器とはなりえないし、ガールもまた無警戒に接近を許す。
「……隙だらけよ」
アンリから放たれる言葉と……銃声!
「……ッ、ってどこ狙って……?」
再び迎撃態勢をとったガールがかくんと崩れ落ちる。まさか2回も外れがあると思わなかったのだろう。何故かというと弾丸はガールの頭上を通り過ぎる軌道。
だがアンリは不敵に笑う。
「ジャックポットよ」
キンッ、と何かが壊れる音がする。
直後、ガールの頭上に、大量に現れるピコハン、ピコハン、ピコハン。どれもこれもレギュレーションで指定されたものだ。
ガラス片は夢の起点。
アンリのユーベルコード【アリスの鏡の国】は、アンリの血がついた鏡面へ様々なものを吸い込み……そして血痕が消えれば、吸い込まれた存在は『夢から醒めるように』外部に排出される。
アンリが握りしめていたガラス片には、あらかじめ【アリスの鏡の国】によってピコハンが大量に収納されていたのだ。そしてガラス片の破壊という、血痕を消す行為によってピコハンが雨のごとく空に現れたのである。
「しまっ……!」
自分の判断ミスと失策に気付いたガールが慌ててハンマーを振りかぶる。ジャッジメントエコー、これさえ放てばまだ打開の目はある。
「させるはずないでしょう、牡丹!」
『ヴォ!!!』
慌てるガールを目の前にして、アンリは勝利を確信せず、次の策を打っている。すなわち、ジャッジメントエコー封じ。エコーの音はハンマーと台座が打ち合わなければ発生しない。ゆえの、騎乗突撃。アンリが仕掛けている間にも牡丹は健気に突っ込んでいたのだ。
アンリの声に速度を上げる牡丹。猛烈なダッシュによって、ラクビーのタックルがごとき鋭さで牡丹が台座を蹴り抜く。
「あああ~~~っ?!」
ごすん、と床をたたいて鈍い音しかしないハンマー。その直後へ着ぐるみ牡丹がガールへ体当たり!
「これもルール通り! 速攻よ、塩試合でごめんなさい、ね!」
さらに踏み込む牡丹から振り落とされないように掴まりながら、アンリが叫ぶ。
「ぐ、おぉぉぉっス?!」
牡丹のタックルによって吹っ飛ばされるガール。その軌道で空から降ってきたピコハンがぺちぺちガールに当たっていく。
後退するガールの両足が床との摩擦で煙をあげる。だが、どうにか両足と片手を突いて、後退をしのいだガール。
ひと息ついた後、顔を上げてアンリに告げる。
「お見事っス」
それはジャッジメントガールから贈られた勝利の証。
アンリと牡丹の作戦&行動がハマったことに対する賞賛であった。
大成功
🔵🔵🔵