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7thKING WAR⑩〜エトワール・メモワール

#デビルキングワールド #7thKING_WAR

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●エトワール・メモワール
 それがただひとつ――あなたにとって星のような想い出であれば。
 きっと、誰だって心煌めかせて、心揺らすことでしょう。
 それは楽しい素敵な思い出? 悲しみに満ちたもの?
 どんな物であっても、思いが強ければそれは貴方にとっての一番星なのでしょう。
 その輝きを、此処は形にする。摩訶不思議な巨大工房なのだから。

●7thKING WAR
 デビルキングダムではじまった7thKING WAR。そこへと向かってほしいのだと終夜・嵐吾(灰青・f05366)は告げる。
 6thKINGビームスプリッターの没後長らく空位が続いていたが、遂にデビルキング決定戦を取り仕切る魔界裁判長『ジャッジメントガール』が目覚め、7代目のデビルキングを決定する『7thKING WAR』の開催を宣言したのだと。
 ということで、皆に向かってもらいたいのは摩訶不思議な巨大工房なのだと嵐吾は言う。
「そこに『思いの詰まったアイテム』を持ち込むと、アイテムの中に眠る『小さな異世界』、つまりフェアリーランドに飛び込めるんじゃって」
 他の世界から迷い込んだ妖精さんがこの工房を作ったと言われているんじゃと嵐吾は説明する。
「そこで、わしら猟兵の『思いの詰まったアイテム』を持ちこんで作られる『異世界』に、悪魔たちを招待して、その思い出に即した体験をしてもらおうということなんじゃ」
 それが凄いものであれば、悪魔たちは猟兵を支持するだろうからと。
「それでは摩訶不思議な巨大工房に皆を送ろう」
 思い出の品を忘れぬようになと言って、嵐吾はその手にグリモアを輝かせた。


志羽
 御目通しありがとうございます、志羽です。
 詳細な受付期間については【マスターページ】【シナリオ上部のタグ】で案内しますのでお手数ですが確認お願いいたします。
 プレイングが送れる限りは送って頂いて大丈夫ですが、すべて採用となるかどうかはわかりません。
 公開と同時に、受付中となります。

●シナリオについて
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「7thKING WAR」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

●プレイングボーナスについて
 プレイングボーナスは『思いの強さを示す/思い出を具体的に語る』です。

 その思い出が悪魔たちにとって経験したことでないものであれば、心を揺らすことになるでしょう。
 それが楽しい思いででも、辛い思いででも。

●お願い
 グループ参加などの場合は、ご一緒する方がわかるように【グループ名】や【ID】を記入していただけると助かります。また、失効日が同じになるように調整していただけると非常に助かります。
 プレイング受付についてはマスターページの【簡易連絡】にて案内いたします。
 受付期間外に送って頂いたプレイングについてはお返しします。受付期間中であれば再送については問題ありません。
 また、団体さんについては人数によってはお返しとなる可能性がありますのでご了承ください。

 以上です。
 ご参加お待ちしております。
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第1章 日常 『巨大工房の小異世界(フェアリーランド)』

POW   :    思い出の中でパワーや漢気を示してみせる。

SPD   :    思い出の中で器用さや抜け目なさを示してみせる。

WIZ   :    思い出の中で賢さや器のデカさを示してみせる。

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

篝・倫太郎
持ってくのは鬼灯の根付
唯一無二からの……はじめての贈り物

でも、これを貰った時の事じゃなくて
この根付を元にして産まれた娘の話

ヤドリガミ……
100年を経た器物から産まれる、人の想いの集大成みたいな存在

贈ってくれた人の想いと俺の想いとが……
この根付が人の形を成す最後の一押しになったのかどうか
それは判んないけど

この根付の鬼灯みたいなオレンジの髪に緑の瞳の可愛い娘
素直で真っすぐないい子だよ
ああ、でも少し頑固かな……

和風の世界の秋の陽射しの中
これを胸に抱いて眠ってる俺の腕の中に居た愛らしい少女
花が綻ぶような笑みと鈴の音のような声
それが俺を親として呼ぶ……

そんな奇跡みたいな体験
悪魔たちは経験した事あるだろか



●鬼灯の根付とのはじまり
 篝・倫太郎(災禍狩り・f07291)の手にあるのは、鬼灯の根付だ。
 それは倫太郎の唯一無二からの、はじめての贈り物だ。
 掌の上にそれがあることは、倫太郎の心にあたたかなものを与える。
 けれど、この場所で話すのはこれを貰った時の事ではなく、この根付が人の姿を取ったときの事だ。
 この鬼灯の根付から生まれた――ヤドリガミの娘。
 ヤドリガミ。
 それは100年を経た器物から産まれる、人の想いの集大成みたいな存在なのだと倫太郎は紡ぐ。
 この鬼灯の根付に集ったのは、とふと表情も和らいだ。
「贈ってくれた人の想いと俺の想いとが……」
 それを語るのはくすぐったさもある。
 ふたりの想いが、この根付が人の形を成す最後の一押しになったのかどうか――それは、判らないけれども。
 倫太郎の瞼の裏に浮かぶのは、この根付の少女。
 この根付の鬼灯のようなオレンジの髪に緑の瞳の可愛い娘。
 どんな子? なんて悪魔から声がかかるとそれはと笑う。
「素直で真っすぐないい子だよ。ああ、でも少し頑固かな……」
 なんて笑いながら――その根付を通じて生まれる世界がある。
 倫太郎の記憶の中、その光景をそのままに。
 悪魔たちの知らぬ世界。和風のそこは秋だ。
 秋の日差しの中――それだけでも悪魔たちにとってはきっとであったことのない世界。
 根付を胸に抱いて眠っている。倫太郎の腕の中に居る愛らしい少女。
 花が綻ぶような笑みと鈴の音のような声。
 倫太郎を、親として呼ぶ――その記憶が再び形をとって。
 それは倫太郎にとって奇跡のような体験だった。
 悪魔たちは経験した事あるだろうか。
 いや、ない。
 だからこの世界に瞳輝かせるのだろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​

尾守・夜野
…思い出といっても僕ら殆ど消えてるしなぁ
まぁ皆(剣)を持っていけばありし日の村ぐらいは再現できるかな
僕は人嫌いで腹黒と人格内からは通ってるよ

悪魔は優しい人程見た目がかけ離れてるからある意味安心

「…まぁ簡単に言うとデビルキングを復活させるぞー見たいなのが(狂信者)僕らの住んでた村一つ生け贄に呼び出す鍵を作ろうとしたので心中決めようとしたら生き残ってしまいましたーって感じだね」
聞かれたらどこに誰がいて何が起きたか詳細伝えるよ
「ん?
殺しきれなかったけど生き残ったからね
他は忘れても顔だけは覚えて殺しにいったよ
関係者etc
当然だろ?」
俺だと重くなりすぎるからね
僕くらいがいいのさ
再現も請われたらするよ



●まだ残る、その記憶
「……思い出といっても僕ら殆ど消えてるしなぁ」
 尾守・夜野(墓守・f05352)はそう零しながら、怨剣村斬丸を撫でる。
「まぁ皆を持っていけばありし日の村ぐらいは再現できるかな」
 怨剣村斬丸――生きろと、何故お前だけという呪詛が滲んでいるそれ。この怨剣村斬丸の材料となった村人はこの状況でも生きているらしいものだ。
 それを持つ夜野は、また複数の人格を持つ青年だった。
 今日は僕――僕は、人嫌いで腹黒と他の人格たちから思われている。
 そして夜野は集う悪魔たちに語る。
 悪魔は優しい程見た目がかけ離れて、ある意味安心と夜野は思う。
 今目の前にいるものたちは、恐ろしい見た目をしている。ということは、心根は優しいものなのだ。
「……まぁ簡単に言うとデビルキングを復活させるぞー見たいなのが僕らの住んでた村一つ生け贄に呼び出す鍵を作ろうとしたので心中決めようとしたら生き残ってしまいましたーって感じだね」
 それは狂信者が行ったこと。
 悪魔たちはその話を恐る恐るという雰囲気で聞いていた。
 彼らにとってそれは経験したことなどないもの。そもそも彼らの思う悪よりももっと悪い事でもある。
 でも、なんでそんなことを知ってるのと夜野は問われた。
「ん? 殺しきれなかったけど生き残ったからね」
 他は忘れても顔だけは覚えて殺しにいったよと夜野は告げる。
「関係者etc当然だろ?」
 なんてことない風に軽く夜野は、僕は紡ぐ。
 こういうことを語るのは僕が一番丁度いい。
 俺だと重くなりすぎるからね、と他の人格たちに心内で語る。
 僕くらいがいいのさ――そう紡ぐ、その手にある怨剣村斬丸を通じて、フェアリーランドが紡がれる。
 その中で紡がれるのは、あの日のことなのだろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​

砂羽風・きよ
【箱蛸】

お、なんか持って来たのか?
酒か?それとも舞踏会の仮面とかか?

って、それは!悪魔のパチパチじゃねーか!
た、確かに思い出の品だけどよ!
つか、どこでそんなもん見つけて来たんだ?!

お、俺も食うのか?!いや、まぁ、食うけどよ!
思い出をか、語らないといけないしな!(ヤケクソ)

またお前と会うとはな…
マシュマロを見つめ
意を決してぱく

はぁぁ、普通のはうめーんだけどよぉ

(ハズレなのになんであんな悲しそうにしてるんだ…?)
(つか、悪魔達もがっかりしてるのはなぜだ?)
(――あれ、俺がおかしいのか?)

お、お前もわかるよな?ハズレの方がいいよな?
このドキドキ感がたまらない?マジかよ?!

うごぉ?!い、いい思い出だ…


筧・清史郎
【箱蛸】

俺達の思い出の品を持参したぞ、きよきよ
この世界の思い出といえばこれかと

パチパチと愉快に弾ける当たり入りのましゅまろ
きよきよとらんらんと共に楽しく食した、思い出の品だ(どや
ん?すまほで見つけたので、ぽちってみた(微笑み

というわけで、きよきよと悪魔達にもお裾分けだ
ふふ、楽しみだな

どれ、俺もひとつ(ぱく
外れなら美味しく頂きつつもちょっぴりしょぼん
当たりだと、おお、と刺激を楽しみにこにこ

なかなか当たりを引けないきよきよや悪魔達には、見切った当たりを口にねじ込んでお裾分けを
この刺激を皆にも楽しんで貰いつつ、甘味を沢山嗜むワルワルの中のワルにまたなろうか(もぐもぐ

ふふ、美味で愉快な思い出だ(微笑み



●ぱちぱちぱち(ry)
 思い出の品――筧・清史郎(ヤドリガミの剣豪・f00502)は涼やかに。
「俺達の思い出の品を持参したぞ、きよきよ」
 砂羽風・きよ(漢の中の漢・f21482)へと笑み向ける。
「お、なんか持って来たのか? 酒か? それとも舞踏会の仮面とかか?」
「この世界の思い出といえばこれかと」
 きよはなんだなんだ、とそれをのぞき込んで、ぎょっと瞳見開いた。
「って、それは! 悪魔のパチパチじゃねーか!」
 パチパチと愉快に弾ける当たり入りのましゅまろ――それにまつわる思い出が一気にきよの脳内駆け巡る。
「きよきよとらんらんと共に楽しく食した、思い出の品だ」
 どや、と。俺のとても楽しい思い出の品――らんらんがここに居ないのが残念だなと清史郎は零す。
「た、確かに思い出の品だけどよ! つか、どこでそんなもん見つけて来たんだ?!」
「ん? すまほで見つけたので、ぽちってみた」
 通販かよ! ときよは叫んでそれを見つめる。
 パチパチするましゅまろ――あの時共にぱちったもう一人はいない。
 そして魔王(言い方)の善意はどこまでも尽きぬのだ。
「というわけで、きよきよと悪魔達にもお裾分けだ」
「お、俺も食うのか?! いや、まぁ、食うけどよ!」
 思い出をか、語らないといけないしな! ときよはヤケクソ君に声張り上げる。
 ふふ、楽しみだなと清史郎はただ笑み深めて。
 本当になぜここにあるのかぱちぱちするましゅまろ。すべてがぱちぱちするわけではないのだが、そのはずなのだが――
「またお前と会うとはな……」
 きよはマシュマロを見つめ、意を決してぱく。
 口に広がるのはぱちぱち――ではなく。
「はぁぁ、普通のはうめーんだけどよぉ」
「どれ、俺もひとつ」
 ぱく、と清史郎が食べたものは甘く。けれどちょっぴりしょぼんとしてしまう。
(「ハズレなのになんであんな悲しそうにしてるんだ……?」)
 そんな表情を見てきよは不思議に。
 そして。
(「つか、悪魔達もがっかりしてるのはなぜだ?」)
 悪魔たちもがっかり――??? ときよの頭の上にはクエスチョンマーク。
 そしてもうひとつ食べた清史郎は!!! と頭の上に。
「おお、これは」
 当たりだとぱちぱち刺激をたのしみにこにこ。
 あれ、それ当たりのぱちぱちだよな? ときよはその様子を見て首傾げる。何故嬉しそうなのか。もしかしてそれが普通なのか?
(「――あれ、俺がおかしいのか?」)
 そして、ぱちぱち……とあたりというかはずれというか。それをひけぬ悪魔もしょんぼり。
 その様子に、これだ――と見切ってお裾分けをする清史郎。
 するとぱちちと弾ける感覚に悪魔たちは大喜び。
「この刺激を皆にも楽しんで貰いつつ、甘味を沢山嗜むワルワルの中のワルにまたなろうか」
 なんてもぐもぐにこにこ。清史郎の言葉に悪魔たちも賛同している。
 本当に、本当にそれでいいのかときよは近くにいた悪魔に問いかける。
「お、お前もわかるよな? ハズレの方がいいよな?」
 すると、その答えは――
「このドキドキ感がたまらない? マジかよ?!」
 俺は美味いはずれでいい。そう思っているときよきよ、口がお留守だぞとしゅっと清史郎がましゅまろを突っ込んでくる。
 遠慮するな、ひとつといわずふたつ――それはもちろん。
「ふふ、美味で愉快な思い出だ」
「うごぉ?! い、いい思い出だ……」
 ぱちぱちぱちぃ!! と口の中で盛大に弾け、きよはその場に膝をつく。
 きよきよも楽しそうだなと清史郎は微笑んで、もう一つぱくり。
 ぱちぱち、口の中で弾けるのは楽し気思い出となるもの。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ヘルガ・リープフラウ
❄花狼

思い出の品は左手の薬指に輝く結婚指輪
そう、2年前にアリスラビリンスのとある国で
ヴォルフと挙げた結婚式のこと

お祝いすることが大好きなお花の妖精さんの力を借りて
婚礼衣装や式場を一から手作りしたの
びろうどのように柔らかな純白の花のドレスに
宝石のように輝く鈴蘭のティアラ

指輪の交換、誓いの言葉と共に口づけ
わたくしを見つめる彼の優しい瞳
妖精さんたちの祝福を浴びて、幸せな気持ちに包まれたわ

故郷を失った絶望の中、彼に救われ、共に旅して
重ねた想いがようやく成就した日
でもこれはゴールではなく
共に歩む新たな日々の始まり

どんな困難も二人で力を合わせて乗り越えてきたから
これからもずっと、永遠に……


ヴォルフガング・エアレーザー
❄花狼

ヘルガの手を取り、そっと自分の手を重ねて
互いの指に輝くのは同じ結婚指輪
二人が『永遠の愛』を誓った証

俺たちの出身世界はダークセイヴァー
故郷を焼かれ家族や民衆を皆殺しにされたヘルガの
命の危機を救ったのが俺たちの出会い

だが俺もまた、彼女の優しさに救われた
人を癒す祈りの奇跡、花や歌の美しさ
戦いに明け暮れてきた俺は、彼女と出会って初めてその尊さを知った

童話めいた世界の教会で、純白のドレスに身を包んだ彼女は
この世の何よりも美しかった
出会った頃は全てを失い絶望に打ちひしがれていた彼女が
心から幸せな笑みを咲き綻ばせるようになったのだから

この幸せを、これからも二人で紡いで
彼女の微笑みを守り続けると誓おう



●共に、その指に輝く
 ヘルガ・リープフラウ(雪割草の聖歌姫・f03378)とヴォルフガング・エアレーザー(蒼き狼騎士・f05120)の、左手の薬指には輝くものがあった。
 それは結婚指輪。それが、二人の思い出の品だ。
 二年前、アリスラビリンスのとある国であげた結婚式。
 二人が『永遠の愛』を誓った証だ。
 二人の出身はダークセイヴァーだ。故郷を焼かれ家族や民衆を皆殺しにされたヘルガ。
 命の危機を救ったのが、二人の出会いだった。
 けれど、救ったのは、救われたのはお互いなのだ。
 俺もまた、彼女の優しさに救われたのだとヴォルフガングは表情和らげる。
「人を癒す祈りの奇跡、花や歌の美しさ」
 戦いに明け暮れてきた俺は、彼女と出会って初めてその尊さを知った――ヴォルフガングはヘルガへと笑み。
「童話めいた世界の教会で、純白のドレスに身を包んだヘルガはこの世の何よりも美しかった」
 出会った頃は全てを失い絶望に打ちひしがれていた彼女が、心から幸せな笑みを咲き綻ばせるようになったのだから。
 それはヴォルフガングにとっての幸いでもある。
 そしてヘルガも、その時のことを思い出して。
「お祝いすることが大好きなお花の妖精さんの力を借りて、婚礼衣装や式場を一から手作りしたの」
 それはびろうどのように柔らかな純白の花のドレスに、宝石のように輝く鈴蘭のティアラ。
 それを見に纏う喜びも嬉しさも覚えている。
 指輪の交換、誓いの言葉と共に口づけ――そして、自分を見つめる、ヴォルフガングの優しい瞳。
「妖精さんたちの祝福を浴びて、幸せな気持ちに包まれたわ」
 故郷を失った絶望の中、彼に救われ、共に旅して――そして、重ねた想いがようやく成就した日。
「でもこれはゴールではなく、共に歩む新たな日々の始まり」
 ヘルガはヴォルフガングを見詰め微笑む。
「どんな困難も二人で力を合わせて乗り越えてきたから。これからもずっと、永遠に……」
「この幸せを、これからも二人で紡いでいこう」
 そしてヘルガその微笑みを守り続けるのだとヴォルフガングは誓う。
 そんな二人の重ねてきたものが、その指輪の先に広がる世界となる。
 二人でまた新たな幸せ紡ぎ始める日の世界。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ユリエル・ミズハシ
(ぼろぼろの手帳を手に)
……ああ、全く、皮肉なもんだな

(とあるUDCアースの屋敷にて)
名探偵を排出する水橋家の一人息子
で、あれば初仕事でも、殺人事件を任せて問題ないだろうと
実際当時の俺は、難なく解決して見せたよ
糾弾出来るだけの証拠は揃えて――こんな風にな

(容疑者集まる大広間、犯人の男の幻に詰め寄り)
お前にしかこの犯行は不可能なんだよ
壁に擦られたチェーンの跡は間違いなくお前のものだ
上手くアリバイ工作をしたつもりだったようだが残念だったな
何なら他の証拠も突きつけてやってもが?
お前にもう、逃げ場はないんだよ!

(悪魔たちには聞こえないように)
……今じゃこんなのも、過去の栄光に過ぎないけどな



●過去の輝き
 ユリエル・ミズハシ(ジキルの棘とハイドの誘惑・f36864)の手には、ぼろぼろの手帳があった。
 それを見つめるユリエルの瞳には何とも言えない色が滲んでいる。
「……ああ、全く、皮肉なもんだな」
 その手帳がかたどる世界、ユリエルの過去。
 フェアリーランドに広がるのは、UDCアースのとある屋敷でのこと。
 名探偵を排出する水橋家の一人息子であれば、初仕事でも殺人事件を任せても問題ないだろうとされ、訪れた屋敷。
 実際、当時のユリエルは難なく解決しえみせたのだ。
 その手に糾弾出来るだけの証拠はそろえて。
「――こんな風にな」
 そこは容疑者集まる大広間だった。
 ゆらめく、犯人の男の幻にユリエルは詰めよって、その時の事を再現する。
「お前にしかこの犯行は不可能なんだよ」
 壁に擦られたチェーンの跡は間違いなくお前のものだと証拠を突きつけて。
「上手くアリバイ工作をしたつもりだったようだが残念だったな」
 それでもなお、違うという犯人へとさらに突きつける。
「何なら他の証拠も突きつけてやってもが? お前にもう、逃げ場はないんだよ!」
 ユリエルのその言葉に幻は崩れ去っていく。
 その様を見つつユリエルはぽそりと、誰にも聞こえぬ声を落とし。
「……今じゃこんなのも、過去の栄光に過ぎないけどな」
 そしてそっと瞳閉じた。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年05月06日


挿絵イラスト