サイバー・ゴースト・ハンティング
「ミッションの概要を説明する」
(自称)レイリス・ミィ・リヴァーレ・輝・スカーレット(厨二系姉キャラSTG狂・f03431)がいつもの如くゆったりと椅子に座って手を組んでいる。
「現場はサイバーザナドゥ。あるハッカーを始末して欲しい。サイバーザナドゥでは誰もが機械化義体(サイバーザナドゥ)を使っている訳だが、そうなると当然他人の電脳に侵入して好き放題する悪質なハッカーが現れる訳だ」
肉体の一部、或いは全てを機械化している以上、全ての住人が脳と機械を直結できる電脳化をしている事になる。当然、簡単に乗っ取りなんか出来ない様にセキュリティはあるのだが、そのセキュリティをどうにかしてしまうのがハッカーと言う物である。
「特にコイツは最悪でな。様々なメガ・コーポから懸賞金が掛けられている凶悪犯だ。にも拘らず『リーラ・ハロウ』と言う名前以外の素性が出て来ない辺り腕は確かなようだ。まずは本体の潜伏先を調べる必要がある……何、サイバーザナドゥの全てから探せとは言わない。偶発的に情報が出て本体が潜伏しているエリアの絞り込みに成功した」
3Dホログラムで潜伏先のエリア『ボダイジュ・ディストリクト』のマップを表示するレイリス。住人は少なく、商業的な旨味も薄い、メガ・コーポにとっては特に価値の無いエリアだ。
「……メガ・コーポの中にはこのエリアごと処理すべきという意見まである程でな……とにかくコイツの手口が最悪なんだ。電脳をハックして完全に乗っ取り、そのまま本人に成りすまして次々と枝を付けて回らせる。ある程度集まったら一斉に枝から侵入してハックし、暴徒化させ略奪と破壊をさせ続ける……それが誰なのかは、一切関係無くな。断じて放置していい存在ではない」
ならば、既にこのボダイジュ・ディストリクトにも乗っ取られた人物がいるのではないか? 誰かがそう聞いた。
「その可能性は無い。今の所はな。本当に偶発的としか言いようが無いのだが、あるメガ・コーポが乗っ取られた人物の拘束に成功したのだ。それで潜伏先が判明した。今は次の相手を定めるよりも一刻も早くこの場を離れたいはずだ……どれ程の腕利きと言っても、一人の人間を完全に乗っ取るにはそれなりの準備期間と、一度は直結する必要がある。居場所がバレている事には気付いている筈だ。だから、今はとにかく素早く動く必要がある」
すっと、横に手を振って全ての表示物を消す。椅子に深く座って偉そうに手を組むレイリス。
「私は見えた事件を解説するだけ……と、言いたい所だが今回の相手は同じハッカーとして断じて許せん。速やかなる死を配送してやれ」
そして、ボダイジュ・ディストリクトへと繋がる転送用のゲートを開く。
「では、往くがよい」
Chirs
ドーモ、Chirs(クリス)です。ついに念願のサイバーパンク世界なのでサイバーパンクらしくハッカーを始末するシナリオです。悪質ハッカー殺すべし。慈悲は無い。
第1章は潜伏先の特定。第2章は防衛戦力の殲滅。第3章はハッカー本人との直接対決となります。
今回もいつも通りアドリブも連携もマシマシになります。ある程度の人数が集まってから書き始めます。皆さんにスリリングな渓谷での空中戦を提供出来れば良いなと思う所存でございます。
第1章 冒険
『逃げた実験体を追え』
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POW : ストリートをしらみ潰しで聞き込んだりしながら探す。
SPD : パフォーマンスなどで誘き出す。
WIZ : 監視カメラなどの情報を洗い出し、居場所を見つける。
👑7
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
◆スリリングな渓谷での空中戦は提供しません。サイバーパンクらしいハッカー追跡アドベンチャーを提供いたします。担当は研修し、送りました。
黒木・摩那
サイバーザナドゥにもなると、直接脳にハッキングしてくるなんて、ハッカーやばいですね。
そんな危険なハッカーは早々に退治するに限ります。
まずは問題のハッカーの居場所を探し出します。
エリアは特定されてて、相手もそれを知っているということは今は大慌てで引っ越し準備でしょうか。装備も充実していそうですから身ひとつとはいかないです。
まずは特急で引っ越しできて、足がつかない訳あり業者をあたってみます。
怪しそうなところを【ハッキング】。
このエリアでバレた日付以降で特急が入ってるかを探ります。
場所が特定できたら、近くの監視カメラもチェック。
凄腕ハッカーならば、掌握済みでしょうから追証の助けになりそうです。
式之・神子
実際ヤバイハッカーを見つけ次第しばき倒すってヤーツ?
相手は不特定多数を一斉に操るドールマスター的なサムシングなンね
アーカイブも残さないだろうし、足跡とか消してるのは当たり前なンよ
ついでにダミー情報ばら撒いて時間稼ぎとかしてるっしょ
でも何処隠れたって無駄なンよ
そう、ポポスレ特定班の手にかかればね
てなわけで特定班ー、このエリアの怪しいヤーツの潜伏先の特定、ヨロ
潜伏エリアが分かっているだけで余裕っしょ
スレ民の仕事の速さからすりゃ、総当たりでも見つかりそうだけどさ~
住所とか登記簿とか不動産契約状況とかで変なヤツが居たら多分ソイツなンよ
●ハッカーvsハッカー ~勝手に戦え~
一口にハッカーと言っても色々な種類がある。データベースに侵入し、情報を抜き取るという結果が同じなだけだ。
何気ないメールなどでアプローチして気付かれない内にIDとパスワードを入手する者。演算力に任せてとにかくIDとパスワードを入れまくり突破する者。ウィルスを使い内部から情報を発信させる者。間抜けにもその辺に張ってあるパスワードのメモを盗み見るのもハッキングの一種だ。熟練のハッカーはただ何気ない会話をするだけでIDとパスワードを推測できてしまう事もある。
「サイバーザナドゥにもなると、直接脳にハッキングしてくるなんて、ハッカーやばいですね。そんな危険なハッカーは早々に退治するに限ります」
黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)は猟兵タイピング速度を駆使して凄まじい速さでキーボードを打ち込みマクロを展開していく。
相手のハッカーはエリアこそ特定されているが具体的な場所までは分からない。『ボダイジュ・ディストリクト』は比較的住人の少ない閑散とした地区とは言え、住人すべてがサイバーザナドゥに換装し電脳を使っている事に違いは無い。家電や個人端末もそれとは別に所持している。砂漠の中から一本の針を見付けるような物だ。ましてや相手は手練れのハッカー。簡単に見付かるような下手を打つ事には期待できない。
だから、直接ではなく間接的に特定にかかった。
「実際ヤバイハッカーを見つけ次第しばき倒すってヤーツ? 相手は不特定多数を一斉に操るドールマスター的なサムシングなンね。アーカイブも残さないだろうし、足跡とか消してるのは当たり前なンよ。ついでにダミー情報ばら撒いて時間稼ぎとかしてるっしょ」
ディスプレイの灯りしかない暗い部屋で同じく猛然とタイピングをしているのは式之・神子(人工無能・f36534)だ。彼女自身が電子的存在であるバーチャルキャラクターなので物理タイピングは本来必要無いのだが、あえて今は物理タイピングを行っている。
1 【急募】特急訳アリ引っ越し業者
やらかしたから助けて欲しいンよ。
2 2ゲット
3 今度は何したんだ?
4 聞かないで欲しいンよ!
12 ウチで対応してやろうか。お代は前後でいい。
13 ↑通報しました
14 ↑↑おさわりまんこっちです
「お前自身を前後するンよ~!」
21 実際超特急! ボスケテ
23 mmebyejb5sbkhzed9x8s
24 c9p7sw58jea38n72htp8 ほれ
「お、キタキタ」
それは、サイバーザナドゥで使われている暗号化したURL。お望みの物だ。
「マ~ナ~、そっちに送るンよ!」
「じゃあ、潜ってみますね」
摩那は送られたURLの業者に潜り込み、顧客情報を覗き見る。
「ハズレ、こっちもハズレです」
「ポポスレ特定班! 根性見せるンよ!」
二人掛りで次々と非合法スレスレの、時に全く非合法の宅配業者を洗い出していくが、しかし。
「見つかりませんね」
目当ての情報が見つからない。バレた日、つまり本日数時間までの超特急の宅配依頼が出て来ないのだ。
「逆に考えるンよ。宅配業者を使っていないとしたら?」
「……そうか、そう言う事ですか」
摩那は猛然とタイピング速度を加速させる。狙いは業者ではなく飛行ドローンの記録。サイバーザナドゥの空には常に無数のドローンが飛行しているが、衝突事故防止の為に飛行ルートを管理するシステムがある。当然、全てのドローンがそんな合法的なルートを使っている訳が無い。単純に個人の趣味でドローンを飛ばす奴も居れば、よからぬ目的でドローンを飛ばす奴も居る。と、言うか非合法の方が多い。
だが、非合法は非合法なりに見付からない飛ばし方がある。巡回ドローンを避けて飛ばせるルート。ただ飛ばすだけでなく何かを搬送するのなら。
「多分これです。特定を」
「オ~キ~ド~キ~」
1 【特急】このドローン見た奴特定ヨロ
2 2
3 逃げる準備はもういいのか。
ポポスレ民は様々な戯言を挟みながらも確実に特定していく。目撃地点をマークし、その移動ルートを辿って行けば。
「やっぱり、ボダイジュ・カナリタカイ・ビルね~」
「あからさまに怪しかった場所が実際アウトという話ですね」
「ま~、単に怪しいってだけでいきなりエントリーするよりマシっしょ」
その時である。二人の使っていた端末が突然異常発熱し煙を上げ始める。
「おっと」
迷わず端末を蹴り落として物理的強制切断。元からこの事態を想定して入手した端末だ。だが、これと同じ事を電脳で、人間の脳にやられたとすると――ぞっとする話だ。
「手が早い奴なンねー」
「こちらの情報を抜きもせずいきなりフラットライン狙いとは、相当焦ってますね」
「あるいは抜いて空っぽなのを確認してからかね?」
例えどんなハッカーであっても、何も繋がっていない場所には侵入できない。摩那と神子があえて物理端末を入手してハッキングを試みたのはこの為だ。既に必要な情報は既に手に入れたので問題は無い。
「凡そのハックは終わったのでスラッシュの時間です」
「じゃ、凸しちゃいましょ」
目指すはボダイジュ・カナリタカイ・ビル49階だ。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
セシル・バーナード
電脳ハックか。要するに他人を自分の思い通りになる人形にするってことかな。
趣味が悪いね。そう思わない、プラチナちゃん?
さて、ここからは玲瓏の声色を使いながら行こう。
ここから急いで逃げだそうとしてる人がいるみたいだけど、どこにいるか教えてくれないかな?
壁や監視カメラ、空気分子にまでユーベルコードを浸透させて、表現出来る限りの挙動でハッカーの行き先を教えてもらうよ。
情報は手に入った。さあ、行こうか、プラチナちゃん。
って、きみにも玲瓏の声色がかかっちゃった? まあ、いいや。今は焦らしの時間。解決したらたっぷりと愛してあげるね。それまで自分でえっちなことしてるといいよ。
それじゃあ、悪人退治に出発しよう。
新田・にこたま
メガコーポに尻尾を掴まれた以上、何もせずともほぼ確実にそのハッカーは終わりでしょうが…メガコーポが動くことによって増える犠牲は看過できません。
事が進行する前に、その悪党に正義を執行します。
UCを発動し追跡技能に特化させた翁丸ドローン9機にエリアを探索させます。ドローンには電脳接続機能もありますが、今回はどちらかというと単純に操作の手足を増やす目的で使用します。相手はハッカーですし、監視カメラのデータなどがどれだけ役に立つか分かりません。デジタルを使ってアナログに操作を進めましょう。
焦って逃げ出す犯人を追い込むのは警察官としてはスタンダードな業務です。変に気負わず、淡々と追い詰めていきましょう。
●ハッキング(物理)
「はい、それでは確定と言う事で。分かりました、先行しています」
ボダイジュ・カナリタカイ・ビルの前に三人の猟兵が居る。正確にはもう一人。新田・にこたま(普通の武装警官・f36679)はミニパト(見た目は四輪装甲車)の通信機から連絡を受け取った。
「やっぱり、ここでいいんだね?」
「はい。間違いなくこのビルに居ます。出口は塞いでいましたので」
ハッカーが居るのはボダイジュ・カナリタカイ・ビルと最初から分かっていた訳では無いが、にこたまは間違いなくここだろうと辺りを付けて入り口を見張っていた。その間にビルを出入りする人物は誰も見ていない。
「じゃあ、突入だな」
「ええ、慎重に行きましょう。この先には犯罪者しか居ないので」
「なあ……さっき、この先には犯罪者しか居ないって言ったよな?」
「あと、この地区の人口は少ないって話だったよね?」
セシルとウタがそう疑問を持つのは無理も無い。ボダイジュ・カナリタカイ・ビルの中はそこそこ賑わっているマーケットになっているのだから。
『安い安い実際安い』『実質的合法製品』『刺激的前後体験』『短時間高収入』『あなたはまだ借りられる』『ろでん』『電話女王』『実際合法』『カワイイヤッター』
様々なネオン看板が並ぶ店舗を見渡しながらエスカレーターで上がっていく。数多くのテナントがあるが、3分の2は空きテナントだ。このビルの中だけで経済が回るようになっているのだろう。
「ここに居るのは全員犯罪者ですよ」
「堂々とし過ぎだろ……」
ケモノパンクス、ペケロッパカルティスト、ゴス、ヤクザ、デスブリンガー。道行く人も他の地区より危険なアトモスフィアを漂わせている。ここが普通の場所ではない事は確かだ。
「犯罪者とは何でしょう」
「そりゃ、悪い事した奴だろう」
「いや、法を犯した人じゃないかな?」
「どちらも正解です。悪い事をすれば犯罪、法を破れば犯罪。では、悪い事と言うのは誰が決めるんでしょうか」
「…………」
常識的に考えれば悪い事をしてるかどうかってのは分かるんじゃないか? 木霊・ウタ(地獄が歌うは希望・f03893)はそう言いかけて、常識と言う物に根拠を頼る事に引っ掛かりを覚える。焔摩天の梵字が刻まれた巨大剣を背にしたウタは、善悪の基準を他人に委ねる事を良しとするだろうか。
「……個人、いや、俺だ。俺が悪い事だと思ったらそれは悪い」
それは口にすると独善的だが、一つの真理ではあった。
「善悪って言うのは自分にとって都合が良いか悪いかでしかないんだよね」
セシル・バーナード(サイレーン・f01207)は幼な妻の手を引きながらエスカレーターを昇っている。
「曖昧な物さ。個人の主観でしかないと言い切ってもいい」
「私もそう思います。ですが、法を犯していなければ犯罪者として逮捕する事は出来ないんですよ」
「その法だって、メガコーポが決めてような物だろう?」
「ええ、その通りです。あるメガコーポの勢力圏では合法の行為でも別なメガコーポ傘下では違法行為。この世界に犯罪者ではない人など居ません。猟兵もメガコーポに武力介入してますしね」
「じゃあ、どうするんだ? 正義のお巡りさんとしてはこの人達全員逮捕するのか?」
「最終的には全員逮捕しますよ。それはそれですから」
「マジかよ……マジだなその感じは」
「ですが、今は利用させてもらいましょう。クレジットさえ払えば大体のサービスは受けられます」
「いいのか?」
「それがここの法ですから」
ボダイジュ・カナリタカイ・ビルは元はランドマークタワーとして建設された物だった。実際、それはしばらくの間ランドマークとして機能し、地域に大きな観光収入を齎した。内部も今のアンダーグラウンドな賑わいではなく一般市民が行き交う活気ある商業施設で、高層階にはオフィスやホテルもあった。
だが、万物はいつかは朽ち果てる物である。乱立した高層ビルの維持費を削減する為に事業としてのランドマークタワー、ボダイジュ・カナリタカイ・ビルは営業終了となった。しかし、解体費も馬鹿にはならず、当時既に環境汚染は深刻化し、ボダイジュ・カナリタカイ・ビルは長らくの間放置される事となった。
いつ崩落するかも分からない巨大構造物は周辺の地価を下げ続け、いつしかボダイジュ・ディストリクトは底辺の労働者や浮浪者しか寄り付かない過疎化した区画となって行った。一応、様々なメガコーポが分割統治すると書類上は決まっているのだが、実際ボダイジュ・カナリタカイ・ビルが崩落した場合の損害補償はボダイジュ・カナリタカイ・ビルの所有権のあるメガコーポになる事は明らかなのでどんなメガコーポもこの廃墟に触れる事は無かった。
そこでこのビルに目を付けたのがメガコーポに与しないアウトロー達である。メガコーポの言う所の違法居住者たちが他所から勝手にライフラインを引き、雨水をろ過し、下水を垂れ流し、発電機を稼働させる事によってこのアウトロー・ヘイブンは発展していった。
いっその事何か適当な言いがかりを付けて爆破処理してしまいたい。メガコーポがそう考えるのも無理は無いが、それもまたやったメガコーポは避難されるだけなので損でしかない。結局、どう動こうとメガコーポは損しかしない仕組みになっている。それはメガコーポ同士の牽制の結果でもある。
もちろん、今もこのボダイジュ・カナリタカイ・ビルはいつ崩落してもおかしくない老朽化した建物である事に違いは無い。だが、今日はまだ立っている。
目標の49階に近付くに従って人通りが少なくなっていく。エレベーターもあるのだが、エレベーターをハックされて落とされたら面倒だ。時間はかかるが入れ違いと余計な犠牲を出さない為にはエスカレーターで上がるべきだろう。階段よりはマシだ。
30階を超えると人もまばらになり殆どがシャッター街だ。それでもわずかに営業しているのは下層よりもより直接的に非合法品を扱う店ばかりになって行く。この付近なら目当ての情報もあるかもしれない。
「そろそろ本格的に動きましょうしましょう。こちらがヤサの特定をしている事には気付いているでしょうし、私達はまだどんな相手かも知らない。もう少し情報を集めたい所です」
◆続きます。にこたま、セシル、ウタのメインパートはもう少々お待ちください。
大成功
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●ドローンVSドローン
「メガコーポに尻尾を掴まれた以上、何もせずともほぼ確実にそのハッカーは終わりでしょうが……」
散開して単独行動になったににこたまは地上に留めてあるミニパト(装甲車に見える? これはミニパトだ、いいね?)に指令を送る。
「メガコーポが動くことによって増える犠牲は看過できません。事が進行する前に、その悪党に正義を執行します」
ミニパトの天蓋が開いていく。
「行きなさい! 翁丸ドローン!」
30階まで9機の【翁丸ドローン】(オキナマルドローン)が緊急上昇! 翁丸ドローンは標的に近付くと光学迷彩と静穏飛行機能を発動させる。多少機動性は損なわれる物のドローン運用においてネックとなる騒音を極力抑えた静穏ローターを採用した追跡特化仕様だ。
「デジタルを使ってアナログに捜査を進めましょう」
その上方の階で時折搬送用ドローンが行き来している事を翁丸ドローンで確認する。相手が手練れのハッカーである事を踏まえて全機スタンドアローンモードで最低限の情報量だけをにこたまの携帯端末でやり取りしている。
本来はにこたま自身の電脳と接続できるのだが、翁丸ドローンから辿られニューロンを丸焦げにされるのは避けなければならない。
(こちらが焦る必要はありません。焦って逃げ出す犯人を追い込むのは警察官としてはスタンダードな業務です)
丹念にセットアップされた翁丸ドローンは期待通りにその成果を返す。やはり49階から荷物搬送をしているドローンを確認。だが、こちらが気付いた事に既に気付かれている――情報戦ではどうしても相手が上手だ。遠隔ハッキングを試みた二人を責めるべきでは無いだろう――ダミーと思われる搬送用ドローンを大目に飛ばし、本命の輸送ドローンには戦闘ドローンの護衛を付けている。
『あまり無理をしてはいけませんよ』
『『ステルス重点!』』
翁丸ドローン達に端的な指示を飛ばす。それぞれに名前を付けて個別に搭載したAIは賢い。雑な命令で働かされているドローンを欺く事など容易い。相手はハッカーであり、ドローンパイロットでは無いのだ。機械なら何にでも強い訳では無い。
『フロア特定重点!』
さほど間を置かずして、49階の詳細なマップデータが端末に転送されてきた。
『よくやりました。帰還し次の指示に備えて下さい』
『『重点!』』
翁丸ドローン達は結果的に、一切気付かれる事は無く当該フロアを丸裸にする事に成功した。
(やはり、相当焦っているようで。毎回こう上手く行けばいいんですけどね)
●グットコップ&バットコップ
「電脳ハックか。要するに他人を自分の思い通りになる人形にするってことかな? 趣味が悪いね。そう思わない、プラチナちゃん?」
白銀の少女は深く頷いて同意した。
「惨劇を止めないとな」
「おっと、この店がぼく達を呼んでいるよ」
「じゃあこの店にするか」
ウタとセシルはとある狙いを持ってジャンクパーツショップに入って行った。
「へぇ、君達は優秀なんだね」
監視カメラに向けてにこやかに手を振るセシル。その傍らには白銀の少女。
ウタはツカツカと決断的にカウンターに向って歩く。
「この店によく来ているハッカーが居る筈だよな。知ってる事を喋れ」
「帰んな」
開口一番の脅し文句に店主は眉一つ動かさずに答える。まともな客でなければ相手をする理由すら無い。
「おいおい、勘違いするなよ。俺は命令をしてるんだぜ、お前に拒否権は無い」
「そういう脅し文句で何でもできると思うなよガキが」
店の奥から体格のいいサイボーグバウンサーが現れ、ウタを取り囲む。
「おうぼっちゃんよぉ。おつかいにでも来たのかなぁ?」
「へへっ、可愛い顔してるじゃねーか。こいつは高く売れそうだ」
「オーガニックだぜ、フェイスプレートじゃねぇ上物だ」
並の人間なら恐れ戦き即座に逃げ纏うような悪意の視線を向けられる。だが、ウタは一歩も臆する事は無い。むしろ、逆に踏み込んだ!
「そう来てくれる方がやりやすいぜ。オラッ!」
正面の男の足を踏み付け、そのまま顎に強烈なアッパーを叩き込む!
「ムン」
殴られたサイボーグバウンサーは一撃で気絶!
「ワッドルザナックルァー!」
「マッシャネッゾラー!」
即座にヤクザスラングで罵倒しながらスタンロッドを危険な電圧で構えるが、ウタにとっては遅すぎる。
「オラァッ!」
「「グワーッ!」」
僅かに赤黒い獄炎を噴き出し加速した強烈なボディブローとソバットを同時に叩き込み、サイボーグバウンサーをノックアウト!
「チェラッコラー!」
BING! 別のバウンサーがチャカガンを抜き発砲! BING! BING! 乾いた破裂音が二度、三度響き空薬莢が乱雑な店内に転がる。
ウタは銃弾を水飛沫めいて弾いた。触れる必要すら無い。獄炎で融解した銃弾をただ弾いただけだ。
「ドコナテッパナラー!?」
ツカツカと歩み寄るウタにサイボーグバウンサーは立てつづけに発砲! BING! BING! BING! BING! BING! ウタの周囲で弾け飛ぶ銃弾。BING! BING! CLICK! CLICK! CLICK! ナムサン、アウトオブアモーだ。
「アイエッ!」
「その位にしておいたら?」
騒動に一切関わる気が無いように遠巻きに見ていたセシルが一言発する。
「ナン、アッ……」
それは、さながらブッダが地獄に垂らす蜘蛛の糸めいて聞こえた。サイボーグバウンサーは拳銃を落し、顔を赤らめた。これほどまでに美しい者は見た事が無いと。その美しい者が自分を見て、優しい言葉をかけてくれる。
「ぼく達は趣味の悪い人形遣いを探しに来ただけなんだ。教えてくれると嬉しいな」
「アッハイ、実際常連でした!」
「ザッケンナコラッー!」
「アイエッ!?」
素直に吐いたサイボーグバウンサーに詰り倒す店主!
「ドグサレッガー! 客を売ったらシェダロッガー!」
「まあまあ、落ち付いて。その人はもうここのお客じゃないでしょ?」
「……フン!」
店主はひどく不機嫌に鼻を鳴らした。だが、僅かに顔が赤らんでいる。
セシルの【玲瓏の声色】(レイロウノコワイロ)は耳障りのいい、心地よい響きを帯びた声音を聞かせた相手に無意識レベルで友好的な行動を取らせるユーベルコードだ。最初からセシルが聞けば良かったかと言うとそうでもない。
これはグットコップバットコップと呼ばれる尋問テクニック。相手を脅すバッドコップ役をウタが演じる事により、相手に助けるグッドコップ役のセシルのユーベルコードがより深い所まで届いている。
「確かに、アイツはもう客じゃねぇ。別に構わんか……俺が言った事さえ言わなければな」
「もちろん。それで、アイツってのは?」
「49階に居座るイカれハッカーだ。物理的でも電子的でも49階に行こうとする相手を殺しに来やがる。最初はミカジメ・フィーを徴収に来たヤクザが脳を焼かれた。その様子を見に来た子分が次に死んだ。その報復に行ったヤクザも……」
「その人の様子がおかしくなったのは数時間前からじゃないかな?」
「ああ、そうだ。何だ、知ってるんじゃねェかよ……」
「いいや、確認したかったんだ。ありがとう」
「じゃあ……他に、聞きたい事はあるかよ?」
もはや店主は何か有益な情報を出せない物かと躍起になり始めている。
「じゃあ、その人はここでどんな買い物をしてたのかな?」
「主に電子部品だ。チクショウ、俺の店の商品をあんな事に……ああそうだ、ガンタレットとかテスラコイル、グレネードも買って行きやがった。49階を要塞にでもするつもりかアイツ!」
「それを無力化する装置とかないかな?」
「流石にそこまで都合がいいモノは無ェな……せめてカタログ持ってきな。形状が分かってれば対処しやすい」
「ありがとう、貰っていくよ」
セシルはにこやかにカタログを受け取る。
「必要な情報はこんな所かな?」
「所で、連れのソレは……お買い上げかい?」
白銀の少女が籠一杯に”玩具”を詰め込んで持って来た。
「ああ、ちょっと”一人遊び”してるといいって言ったから、この世界の玩具を試したくなっちゃったかな? えっと、全部で幾らかな?」
「…………ロハで、いいや」
白銀の少女が、コレを使って、一人遊びをする。店主がその事実を認識しただけで脳内で危険な光景が弾けていた。
「……なあ、その子供用じゃない玩具、そんなに買ってどうするんだ?」
「さあね?」
セシルは軽く笑った。
木霊・ウタ
心情
オブリビオンを海へ還す
惨劇を止めるぜ
行動
メカっぽいのは苦手なんでけど…やってみるか
2つの方面から探る
時間はないけど
だからこそってカンジ
凄腕のハッカーなら
それなりの設備とかは必要だよな
ユーベルコードは使ってるんだろうけど
その他に色々機器が必要なはずだ
最先端のやつが
そんなものが手に入って
メガコーポの目が届かない店は
この地区にそうそう多くはない筈
出来るだけ足がつかない裏っぽい故買屋とか
虱潰しに行くぜ
影で事前に店の内情を探って取引の材料にしたり
素直じゃないなら紅蓮の炎で制圧して吐かせたり
最新機器を欲しがって
それを買えたり奪えるだけの力を持っている奴もまた
そういないだろう
見かける場所とか人相風体の情報をいただく
もし嘘だったら…わかってるよな?
もう一つは脱出を図って追手がかかるのが判ってんなら
逃がし屋とか護衛を雇うかも
それなりに腕が立つ奴らを
その情報も情報屋から得たり影で探る
2つの情報を合わせて
オブリビオンの動きや居場所を予測して
通せんぼだ
●ナイスクッキング・ヤクザキッチン・イン・ヘルブレイズ
「ぼくはもう一件違う店を見てみるよ」
「じゃあ、この店は俺一人でいいぜ」
「「「ラッシャーセー」」」
(なんだコイツら)
「奥へドーゾ」
店内に入ったウタを出迎えたのはヤクザサングラスにヤクザスーツ姿の屈強なヤクザが三人。しかも三つ子めいて身体的特徴が同じだ。
(この店にあのハッカーの痕跡があるんだよな)
ウタはメニューを選ぶふりをしながら【影の追跡者】を店の奥に向けて放つ……店の奥ではサイバーザナドゥを剥ぎ取られた無残な死体が二つ。
(酷い事を……)
風貌からしてこの地区に住むアウトローだろう。借金の形か、このボッタクリバーに何も知らずに迷い込んだか……十中八九自業自得ではあるが。
(ボッタクリバーなんだろうけど、値段設定は普通だな)
「お冷ドーゾ」
「どうも」
テーブルにお冷とお通しを置いて去るヤクザ。
(水と……なんだろうなコレ。何かの漬物か?)
どっちにしろ、食べる気は起きなかった。
「スイマセン」
ウタは十分に情報が揃ったと判断し店員を呼ぶ。
「会計を」
「20万になります」
「高ッ!? 水とお通しだけだぞまだ!」
こうなるのは予想通りではあったが、あまりのボッタクリに思わず素で突っ込んでしまった。まあ、もう大人しくする理由も無い。
「お客さん、奥行きますか?」
「いや、ここでだ。オラァッ!」
「グワーッ!」
先制の獄炎加速ボディブローを叩き込む!
「ザッケンナコラーッ!」
店員ヤクザは反撃の左ストレート! ウタは平然とその拳を掴む!
「ああ、そうか。お前達オブリビオンだな? なら、加減する必要も無いぜッ!」
「アバーッ!」
掴んだ拳から獄炎を奔らせ、ヤクザをウェルダンに焼き上げる! ナイスクッキング! 異変に気付いたキッチンヤクザがチャカ・ガンを抜く!
「「ザッケンナコラーッ!」」
一糸乱れぬチャカ射撃! ウタは右手で獄炎の盾を作り出し、それを弾く。先の店内の諍いでは構えすらせずに獄炎で弾いたが、今度の相手はオブリビオン。過小評価は要らぬ被害を招く。注意は一秒、後遺症は死ぬまで。
「行くぜぇッ!」
左手からもう一枚獄炎の盾を作り、それをチャクラムめいて投擲!
「「「グワーッ!」」」
ヤクザの首が飛び、熱く焼けた鉄板の上に落ちる! ナイスクッキング!
「あれ、こんなもんだったか」
想定外にあっさりと片付いてしまい、肩透かしを食らった気分だったウタ。だがしかし、敵地で残身を忘れる程迂闊ではない。
「「「ザッケンナコラーッ!」」」
店の入り口から増援ヤクザ! やはりその顔立ちまでも同じ! 今や六つ子だ! 一糸乱れぬチャカガン射撃!
「数で押すタイプか。情報ありがとよ!」
ウタは背中の『焔摩天』を抜き、地面に突き立てた!
「「「グワーッ!」」」
全方位に放たれた赤黒い獄炎が迫る銃弾を焼き、店内を蹂躙し、ヤクザをウェルダンに焼き上げる! ナイスクッキング!
「って具合で、次に出てくるのは数で押すクローンヤクザだと思うぜ」
「それ、【影の追跡者】使った意味無かったんじゃない?」
「……それも、そうだな」
店ごと全て火葬して、いつもの鎮魂歌を爪弾きながら49階へ進んでいく。
大成功
🔵🔵🔵
ラスク・パークス
注意(・ω・)b 肉声と機械音声の区別は無理にしなくても大丈夫でっす☆
二重人格とかじゃないょ~ へ(-ωー)
アドリブも絡みもどんとこーいっ! 三(・Д・)ノ
ミッション。悪質ハッカー、の、破壊。了解。
『・Д・)ノ よろしい、ならば戦争DA!』
得意分野。だから、任せて。
『>ω・)~ しかして聞き込み調査は未体験の領域ナリ』
『猟兵になるとこういうこともしなきゃなのねー (・ω・』
なので。無理矢理、絞り出す。
(黙して、漆黒の闇に身を委ねる。
殺意は要らぬ。ただ自然体なれば。警戒心も要らぬ。通り過ぎるだけゆえに。
対象区域のストリートを動き回り、手当り次第に闇で触れ、ハッカーの仕込んだセキュリティ的な防御ウォールを探るのだ。
逆探知的に奴の情報を奪い取り、潜伏先の手がかりを見出す)
私は見えない、聞こえない。だから奴には、気づかれない。
『>▽<)ノシ デジタルデータの空き領域から不審に思われるかも? ハハッ♪ 精査してくれるなら奴さんの足が止まるってもんですょっ!』
武装の手入れは、万端。レッツ、パーティ。
(これまでのあらすじ:あるメガコーポの地下工場で生産されたレプリカントで構成されたデスブリンガー部隊『パクス・ザナドゥ』の最後の生き残りであるラスク・パークス(『パクス・ザナドゥ』最後の死神・f36616)は休暇なし賃金なしの奴隷状態で働かされ死の淵にあったその時、謎の猟兵ソウルに覚醒。デスブリンガー × サイバーニンジャのベトレイヤーとなったのだ! なお、今回のシナリオとは特に関係が無い)
●もう一人のサイバー・ゴースト
「ミッション。悪質ハッカー、の、破壊。了解」
『・Д・)ノ よろしい、ならば戦争DA!』
ウタがヤクザキッチンをナイスクッキングしている間にセシルは後から来たラスクと合流していた。
「はい、トラップのカタログだってさ」
『>▽<)ノ ありがとー! んじゃ、ぱらぱらぱら』
サイバーサングラスに顔文字と言葉、更に読み上げ機械音声。静かに騒がしい。その言葉通りにぱらぱらと紙のカタログをめくり、情報を取り込む。
『>ω・)b 大体分かった』
「速読出来るんだね」
『-ωー) 画像データとして取り込んでるだけだょ』
一瞬視認するだけでデータとしては十分。レプリカントだから出来る芸当かもしれない。
『>ω・)~ 聞き込み調査は未体験の領域ナリ』
『猟兵になるとこういうこともしなきゃなのねー (・ω・』
「聞き込みはぼくがやっておくから大丈夫だよ。適材適所、パーティプレイだね」
『-ωー) 我々の間にはチームプレイなどと言う都合のいい言い訳は存在しない』
『あるとすればスタンドプレーから生じるチームワークだけだ (`・ω・´』
サイバーザナドゥ伝説のデッカー、アラマキの言葉だ。
『・Д・)ノ 今回のポイントマンはラスクちゃん一人でやる』
「大丈夫?」
『-ωー) スニーキングミッションは一人の方が好都合なのだよ。任せてくれたまえ』
(黙して、漆黒の闇に身を委ねる。殺意は要らぬ。ただ自然体なれば。警戒心も要らぬ。通り過ぎるだけゆえに)
エレベーターで49階に単身エントリーしたラスク。既ににこたまの収集した翁丸ドローンのデータも受け取っている。
自動タレットも警備ドローンも反応しない。反応できない。【ザナドゥの幻惑】(ファントム・ザナドゥ)で生成した漆黒の闇がその全身を覆い隠し、熱光学的ステルス状態にある為だ。赤外線センサーですら無力化し、音波探知にも引っ掛からない。
そこに居ない訳では無い為何かに物理的に接触すれば流石に気付かれる。だが、うっかり何かに触れる事さえなければ全くの探知不能状態なのだ。
ラスクはただ歩く。大量のガンタレット、テスラコイル、センサー対人地雷が仕掛けられている通路を。
『そこで止まれ』
唐突に声をかけられ、ラスクは立ち止まる。
(見付かった? いや、これは……)
『そこに居るのは分かっている。今すぐこの場から立ち去れ』
(ブラフ、ブービートラップと判断)
一定間隔で機械的に音声を繰り返しているだけだ。見付かったと思ってしまえば偽装を解いてでも物陰に隠れる等の反応をしてしまうだろう。そして、そこで本当に見付かる。
極めて単純な、単純だからこそ効果があるブービートラップ。だが、ラスクには通用しなかった。
そこら中に極細のワイヤーが見える。気付かずそれに触れたら爆発四散だろう。だが、一切何にも触れる事無く奥へ至る道はある。何せ、相手も少なくとも一回は自分でこの道を通る必要があるのだ。完全に埋める事は出来ない。
(ルート、確保、確認)
トラップ通路を通り抜け、全てのトラップから死角になる位置を確保したラスクは。
『>▽<)ノシ レッツ、パリィィィィーーーッ!』
両手にミスターカラシニコフ、背面のアサルトライフル・ウェポンラックを展開し六挺の重火器を以て全方位制圧射撃! センサー地雷が爆発し、テスラコイルも誤動作。ガンタレットがトラップに反応してタレット同士で打ち合い誘爆。そこら中で爆発に次ぐ爆発!
トラップを静かに解除する事も出来る。だが、数が数な上に時間も無い。幸い、建物自体を崩す程の破壊力のある爆発は起きない物(店主がそんな物を売る筈も無い)しかなかったので起動させて解除するのが最適解と言う訳だ。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『リアニメイト社・兵隊向け汎用クローンY』
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POW : 私が、殺られたようだな
自身が戦闘で瀕死になると【爆発四散し、別のクローン体】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
SPD : これが、私の仕事だ
【軽機関銃や長ドス】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
WIZ : 後は、他の私に任せよう
自分の体を【爆発四散】させる攻撃で、近接範囲内の全員にダメージと【麻痺毒】の状態異常を与える。
イラスト:滄。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●アサルト&スラッシュ
「「「「「ザッケンナコラー!」」」」」
当然、派手なエントリーをすればバウンサーとハッカーには気付かれる。だが、相手には空を飛んで離脱する手段が無いのはにこたまが確認済み。
「ふざけた真似をしているのはそちらでしょうに」
「後はアサルトのお時間なンよー!」
デッキを使い電子的に仕込みをしていた摩那と神子も既に合流済みだ。
後はこのクローンヤクザをなぎ倒して奥のハッカーを始末するのみ。アサルト&スラッシュの時間だ!
セシル・バーナード
こんな狭い場所でぼくとやり合おうって?
哀れなことだ。まあ、どうせ促成栽培クローンでしょ? どうなろうが悲しむ人なんていないはずだね。
それじゃあ遠慮なく、視界内を「範囲攻撃」「全力魔法」「斬撃波」切断の「属性攻撃」で空間裁断。
培養ヤクザどもの前身を視界の届く限り細切れに裁断する。
第二波を仕掛ける間に出来る隙は、プラチナちゃんの鉄塊剣で守ってもらおう。今回は攻撃より「武器受け」優先ね。
さて、細切れ肉が転がる通路を鼻歌歌いながら前進して、空間裁断の第二波を奥へ向けて放とう。バリケードもトーチカも、物理防御は意味がない。そこで細切れ肉になってもらうよ。
ふん、薬物塗れで食用にはなりそうにないや。
カタリーヌ・ハイドフェルド
アドリブ・連携◎
グロ描写有無お任せ
■心情
途中参戦という形になりますが…獲物の始末を手伝いますよ。
さて、このクローンとやらはいくら食べても良さそうですね…あぁ…美味しそう…
■行動
まずは手近の敵を無理やり拘束してUC【甘美な味を堪能するように】で敵一体を「捕食」、味とユーベルコードを覚えて…続いて近くの敵を抱き寄せて指定UCで「捕食」するように噛み付く…肉を喰らうオマケで相手を理性を無くした暴れ回る私と同じ人狼化させて味方を攻撃させる。
あぁ…「肉」がたくさん…なんて素敵なんでしょう…こんなに「喰べる」ことができるなんて…
●ザッケンナコラー!
「「「「「ザッケンナコラー!」」」」」
クローンヤクザ、正しくは『リアニメイト社・兵隊向け汎用クローンヤクザ』は一糸乱れぬ軽機関銃掃射!
「「「「「スッゾコラー!」」」」」
一糸乱れぬリロード。サンダンウチ・タクティクスにより前の列がリロードに入ると一つ後ろの列が射撃を開始する。
「「「「「ぺっ」」」」」
一糸乱れぬタン吐き。
「最後のやつ、要る?」
「さあ? なんかヤクザはかっこよくタンを吐かないと駄目らしいですよ」
「謎の風習だね。まあ、いいや」
散開し、遮蔽物に身を隠して掃射から身を隠していたセシル・バーナード(サイレーン・f01207)が身を隠したまますっと横に手を振る。
「こんな狭い場所でぼくとやり合おうって?」
「「「「「グワーッ!」」」」」
一列目クローンヤクザの首が一斉飛ぶ! ストライク!
「哀れなことだ。まあ、どうせ促成栽培クローンでしょ?」
「「「「「グワーッ!」」」」」
二列目クローンヤクザの首が一斉飛ぶ! ストライク!
「どうなろうが悲しむ人なんていないはずだね」
「「「「「グワーッ!」」」」」
二列目クローンヤクザの首が一斉飛ぶ! ストライク!
「クローンとして生み出されて、義体化されて、更に骸の海の過剰投与でオブリビオンにされちまうとは。こいつらもメガコーポの犠牲者なんだろうな……可哀そうに。クローンの運命からは救ってやれないけどせめて海へ還してやる!」
このスタンスは一切ぶれないウタが居た。
「お優しい事で。まあ、手段は問わないでしょ?」
「ああ、戦い方は人それぞれだからな」
セシルが三列纏めてネックカットして出来た隙に、獄炎の翼を広げ奥へと突っ込んで行く。
「「「「「スッゾコラー!」」」」」
だが、新手のクローンヤクザ! 再び軽機関銃弾幕を張ろうというのか!
「場所が悪いって言ってるんだけどなぁ」
「「「「「グワーッ!」」」」」
四管編成フルオーケストラの指揮者めいて優雅に手を振る度にクローンヤクザの首が飛び、緑色のバイオ血液が噴き出す。噴き出したバイオ血液はすぐに酸化しドス黒い赤に染まる。何体ものクローンヤクザの死体が積み重なりまるでツキジめいた光景!
「「「「「ザッケンナコラー!」」」」」
だがクローンヤクザもやられるだけではない。死体に身を隠し軽機関銃射撃! だが、そこに割って入った白銀の影が銃弾を弾く! 鉄塊剣を持って、セシルの指揮に合わせて踊るように舞う白銀の少女は戯画めいていた。
BATATATATATATATATATA! 奏でる楽器は軽機関銃。奏でる曲は銃撃多重奏。
「「「「「グワーッ!」」」」」
コーラスはヤクザの断末魔。
「あんまり綺麗にはならないなぁ。ああ、プラチナちゃんは綺麗だよ?」
白銀の少女の周りに銃弾の火花が散る。当然のように無傷。
「邪魔だよね、コレ」
「「「「「グワーッ!」」」」」
転がる死体も細切れにして、セシルと白銀の少女は征く。鼻歌でも歌いながら。
「ふん、薬物塗れで食用にはなりそうにないや」
●スッゾコラー!
「途中参戦という形になりますが……獲物の始末を手伝いますよ」
そこに新たなる猟兵のエントリーだ!
「さて、このクローンとやらはいくら食べても良さそうですね……あぁ……美味しそう……!」
「え、これが?」
セシルがサイコロステーキめいて切り刻んだクローンヤクザ肉をカタリーヌ・ハイドフェルド(薫陶を誘う魔性の王妃・f33012)は一切躊躇う事無く咀嚼する!
「うーん……死肉はイマイチですね」
「「「「「スッゾコラー!」」」」」
ナムサン! 側面に回り込んだクローンヤクザのアンブッシュだ!
「ここは任せてお進みなさいな」
「お任せするよ。正面は引き受けるからさ」
カタリーヌは紅銀の風となって銃撃をすり抜け、クローンヤクザに飛び掛かる!
「ザッケ」
獲物を仕留めるアイアンコブラめいて放たれた蛇腹剣『蜈蚣』が腕に巻き付き引きずり倒す!
「いただきまぁす」
そして、その肩に嚙り付いた!
「「「「ナンオラー!」」」」
ナムサン! この位置では確実なフレンドリーファイアにより軽機関銃が撃てない! 即座に長ドスに持ち替える間に、カタリーヌは決断的に腕を噛み千切り取った!
「やはり、生きた肉でないと」
ばりぼりごりむしゃ。千切り取った腕を一口で咀嚼すると喰われたクローンヤクザのサイバーサングラスの下の目が異常発光!
「アババババババーッ!」
「「「「グワーッ!」」」」
片腕になったクローンヤクザは発狂し銃を乱射する! おお、なんという悪夢めいた光景か! これはカタリーヌのユーベルコード、【家族を愛でるように】(ワーウルフトランスファー)の力だ。捕食した相手を暴れ狂う人狼化させる冒涜的ユーベルコードだ。
「ああ、何と言いますか……すこし、独特の酸味があって……とても、美味しい」
ばりべりぃごりめしゃ。カタリーヌは既に次の獲物の足を喰らっている。
「グワーッ!」
「全て……頂けないのが……少し残念ですが」
更に、【甘美な味を堪能するように】(ライカンスロープイート)を発動する事によりクローンヤクザの血肉の味を覚え、動き方を理解する。殺し方、喰らい方を。
「アババババババーッ!」
片足を食い千切られたクローンヤクザのサイバーサングラスの下の目が異常発光! 発狂し銃を乱射!
「「「「ザッケンナコラーッ!」」」」
クローンヤクザのおかわりだ。
「ああ……こんなにも……沢山」
カタリーヌは紅銀の風となって銃撃をすり抜け、クローンヤクザに飛び掛かる!
「ザッケ」
獲物を仕留めるアイアンコブラめいて放たれた蛇腹剣『蜈蚣』が腕に巻き付き引きずり倒す!
「いただきまぁす」
そして、その胴体に嚙り付いた!
「「「「ナンオラー!」」」」
ナムサン! この位置では確実なフレンドリーファイアにより軽機関銃が撃てない! 即座に長ドスに持ち替える間に、カタリーヌは決断的に胴体を噛み千切り取った!
「アバーッ!」
クローンヤクザ即死! 零れた臓物をバリバリと貪る悪夢的光景。
「おなかの中でなら……一体分丸ごと……揃えられそうですねぇ?」
ナムアミダブツ!
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
式之・神子
数の暴力なン?それも自動的にリスポーンされる的な?
あ、いいこと思いついた
この場一帯を死にゲーゾーンにするンよ~
オマエラ、残機多そうだからゴリ押しでクリア出来るっしょ?
その分理不尽な初見殺しトラップまみれだけど
ちなみにデバッグしてないンよ、だから詰みポイントも放置されてるンよ
そんなときは惜しみなく爆発四散してリセットするンよ~残機減るけど
ゴールに居る私の目の前まで来ても目の前で落とし穴炸裂して初期地点に戻るンよ
飛び越えたとしても、画面外からおしおきストレートのゲンコが飛んできてぶっ飛ばされるンよ
それも回避出来たらおしおきキャノンをゼロ距離掃射して消し炭にすっから
●ダッテメッコラー!
「数の暴力なン? それも自動的にリスポーンされる的な? よし、地形情報修正完了なンよ!」
バーチャルキーボードを猟兵タイピング力により凄まじい速さでタイピングをしていた式之・神子(人工無能・f36534)は口の端を釣り上げた。
忘れてはならないがここは廃墟同然のランドマークビルの49階。下手に大規模な戦場形成ユーベルコードを使ってしまうと崩落を招きかねない。だから、慎重に。今ある構造物を上書きして補強する形で発動させなければならなかった。
最も、地形情報自体は偵察仕様翁丸ドローンが大体入手済み。現場を目視する事で細かい修正を入れる。
「確認ヨシ!」
念入りに指差し確認……それ、逆に事故りそうな気がするが、今回はそんな事は無かった。
なんという事でしょう。廃墟同然だった壁や床がシンプルな色の平坦な素材に置き換わっていく。方向感覚を狂わせるような単一色。目がチカチカする様なビビットカラー。
「「「「「ナッコラー!?」」」」」
奇妙な形の植物が生え、妙に大きい棘の床トラップ、謎浮力で左右に動く足場、袋小路の通路。アクションゲームめいた迷宮にフロアが置き換わっていく。
「この場一帯を死にゲーゾーンにしたンよ~」
「グワーッ!」
林檎めいた殺戮疾走果実! クローンヤクザ死亡! GAME OVER! PRESS 'R' TO TRY AGAIN!
「グワーッ!」
壁から突撃する棘! クローンヤクザ死亡! GAME OVER! PRESS 'R' TO TRY AGAIN!
「グワーッ!」
突然天井から棘! クローンヤクザ死亡! GAME OVER! PRESS 'R' TO TRY AGAIN!
「グワーッ!」
穴を飛び越えようとして頭上にコウメイ・ブロック! クローンヤクザ死亡! GAME OVER! PRESS 'R' TO TRY AGAIN!
「グワーッ!」
背景だと思ってた月が落下! クローンヤクザ死亡! GAME OVER! PRESS 'R' TO TRY AGAIN!
「グワーッ!」
突然始まるパズルゲームブロックに押し潰される! クローンヤクザ死亡! GAME OVER! PRESS 'R' TO TRY AGAIN!
全体的に奇妙と言うか、理不尽な初見殺しというか。どう考えても49階が元より広くなってるが気にしない。実際、上下階の構造物は使っている。
「「「「「ザッケンナコラー!」」」」」
クローンヤクザじゃなくてもそう言いたくなる。しかも、地形が複雑化したせいで射線が通らない。
それでも実際無限残機めいて次々と現れるクローンヤクザは少しずつパターンを攻略し、初見殺しに殺され、その死体を踏み越えて神子に近付いていく。
「コイツら、誰がどこからどうやって補充してるンよ?」
実際奇妙な事ではある。どう考えても49階にはこんな人数が控えられるスペースは無い。何処からか転送されているのだろうか。だが、下の階にヤクザキッチンがあった事により外部から転送されているという線は薄まる。
と、すると答えは一つしかない。
「ここで、培養してるン? なにそれ怖っ!」
クローンヤクザの培養槽がここにある。それなら一応説明は付くと言えば付く。ただ、それでもクローン培養に必要なタンパク質を始めとした生体素材は一体何処からどうやって入手しているのか。
それに、翁丸ドローンがクローン培養槽なんて目立つ物を見落とすとは考えにくい。
「あれ、待つのヨ?」
翁丸ドローンは、そもそもクローンヤクザを見ていない。クローンヤクザを発見したのは下の階層に居たウタだ。
「ンー! なんかもやもやするンよ~!」
「ザッケンナコラー!」
その時! 遂に幾重にも重なる初見殺しトラップを乗り越えたクローンヤクザ出現!
「グワーッ!」
そして、目の前の落とし穴に落ちていく。穴の底には……バイオシャーク!
「ザッケンナコラー!」
だが、それも乗り越えた次のクローンヤクザ出現!
「グワーッ!」
そして、死角からのおしおきストレートカラテゲンコツのアンブッシュ! 穴に向って落とされ底には……バイオシャーク!
「ザッケンナコラー!」
だが、それも乗り越えた次のクローンヤクザ出現!
「う・る・せ・え!」
神子はおしおきキャノンをゼロ距離掃射! 消し炭にされ落ちてく先は……バイオシャーク!
「ザッケンナコラー!」
だが、それも乗り越えた次のクローンヤクザ出現!
「グワーッ!」
そして、穴から跳ねたバイオシャークに喰われる。
「なんやかんやで最終防衛ライン割られたから撤収なンよー!」
神子が戦線離脱してしまえばこの初見殺戮無慈悲トラップフィールドは失われる。ここはしめやかな後退が最善だ。
大成功
🔵🔵🔵
ラスク・パークス
『>▽<)ノ ラッシャーセ! デリバリードスエ!』
鉛弾の特別サービス。お代は命だ。
『・ω・) おやおや、数が多いと見える。ならばこちらも数を増やすのみ!』
カゲブンシン・フェノメノン。
適宜対応な数に分身(だいたい4~8体くらい?)
片方が前衛でデスブレイドを盾代わりにガード。
片方が後衛で銃火器フィーバー。ヒャッハー。
『-ω-)b 実際完璧なフォーメーション』
他の猟兵の方と、役割分担できるなら、そちらに合わせる。臨機応変、柔軟性。
『・Д・)ノ 名乗りもできないサンシタにはラスクちゃんのクビはやらせんよー!』
防衛戦力を殲滅して、本命をデリート、しに行く。
『>ω・)v 挨拶の練習成果も披露しなくちゃ☆』
新田・にこたま
戦闘用に換装して再度来なさい!翁丸ドローン!
今回特化させるドローンの技能は衝撃波です。
敵にドローンを突撃させ、その突撃させたドローンを中心にショックウェーブを発生させることで敵集団に攻撃します。
敵が自爆しても、その爆発を衝撃波で相殺させたり吹き飛ばしたりすることで爆発と麻痺毒をこちらまで届かせません。仮に届いたとしても衝撃波で軽減させることができていれば後は盾での防御でなんとかなるはずです。
私自身はサイバー軽機関銃で弾幕を張り、ドローンで討ち漏らした敵を制圧・破壊します。
リアニメイト社のクローン…あの非人道的メガコーポと取引があった可能性もありますね。
ハッカーを執行した後に調査しましょうか。
●マッシャネッゾラー!
「クローンヤクザの培養槽?」
「そうなンよ!」
【ポポスレ民作フリーゲーム『ポポちゃん大冒険』】(ナンデプレイヤースグシンデシマウン)でクローンヤクザを捌きつつ情報収集を担当した二人に訴える神子。
「49階にはそんな物は……あ」
実際、二人の情報によりこの49階自体はほぼ丸裸だ。だが唯一、ハッカーが籠っている部屋だけは偵察出来ていない。物理的にブロックされていて侵入できなかったのだ。だが、クローンの培養槽、それもこれだけ大量生産できる物となると狭すぎる。だが、このクローンヤクザはそこから湧いてくるのだとしたら。
『-ωー) 上か下の階に置いとけば済む話だょ。そこまでは気付かなかったなぁ』
「エレベーター、いや、シンプルに階段でしょうか。自分の足で昇らせれば済む話ですし」
『>▽<)ノ ラッシャーセ! デリバリードスエ!』
「鉛弾の特別サービス。お代は命だ」
吹き抜けの壁を蹴り、48階にエントリーしたラスク・パークス(『パクス・ザナドゥ』最後の死神・f36616)は人影の無いフロアにPINGを打つ。
「「「「「ザッケンナコラーッ!」」」」」
暗がりの奥からクローンヤクザが大量出現! ここに培養槽がある事はほぼ間違いない。
『´・ω・`) この鉛弾はサービスだがら、まず喰らってくたばって欲しい』
展開する三対六挺の銃撃多重奏。
「「「「「グワーッ!」」」」」
「「「「「ザッケンナコラーッ!」」」」」
ラスクの弾幕は前列クローンヤクザをなぎ倒したが、後列までは届かなかったようだ。単純に数が多い。これでも『ポポちゃん大冒険』で減らされてはいるのだが、そろそろ攻略パターンを確立して来たか。短機関銃で撃ち返してくる。
『-ω-) 当たりはせんよ』
チェーンシューズブレイヅのローラーダッシュで滑るように移動し、柱を使って遮蔽を取る。だが、クローンヤクザはサンダンウチ・タクティクスで途切れない弾幕!
『・ω・) おやおや、数が多いと見える。ならばこちらも数を増やすのみ!』
ラスクの姿がブレて、6人に分身する! 【カゲブンシン・フェノメノン】だ! 即座に前衛と後衛にロール分けが行われ前衛はデスブレイドを二刀、後衛は三対六挺を構える。
サイバーサングラスの光の跡を残し、ラスクは色付きの風となって走る。
『『『・Д・) 無駄無駄無駄無駄ァ!』』』
前衛ラスクが二刀デスブレイドで正面から銃弾を弾く!
『『『・Д・) 後何百発欲しいんだい?』』』
後衛ラスクが九対十八挺の銃撃交響曲を奏でる!
「「「「「グワーッ!」」」」」
クローンヤクザ無残! 実際、受けたダメージは6倍になる実際危険なユーベルコードだが何も当たらなければ問題はない。ラスクのニンジャ猟兵動体視力は飛来する銃弾を正確に捉える事が出来る。捉えた軌跡に刃を滑り込ませれば銃弾は当然弾ける。
『『『『『『-ω-)b 実際完璧なフォーメーション』』』』』』
分身による一糸乱れぬ連携、チームプレイだ。ワザマエ!
「隊列が、開けた! 行きなさい翁丸ドローン!」
新田・にこたま(普通の武装警官・f36679)はラスクがこじ開けた隊列に戦闘用に換装した翁丸ドローンを突撃させる!
「「「「「ザッケンナコラーッ!」」」」」
ナムサン! 増援ヤクザだ!
『重点!』
翁丸ドローンが決断的に進み出て全方位ショックウェーブ放射!
「「「「「グワーッ!」」」」」
クローンヤクザが吹き飛ばされる!
『『『・Д・) 悪いが今だね』』』
前衛ラスクが疾走し、倒れたヤクザをデスブレイドでカイシャク! ワザマエ! だが、側面に回り込んだヤクザのアンブッシュ!
「「「「「ズッゾコラーッ!」」」」」
「クローンらしくお手の本通りの戦術です」
「「「「「グワーッ!」」」」」
だが、にこたまは当然それを予測済み! サイバー軽機関銃で一掃! 軽機関銃と短機関銃ではパワーがまるで違う。にこたまのサイバー軽機関銃は軽機関銃を軽機関銃並みに小型化した物だ。射撃時の反動は軽機関銃並みの強烈な物だが、正義の右腕はそれを正確に抑え、まるで短機関銃のように扱う。つまり、両方の良い所取りをした形だ。
『重点!』
「「「「「グワーッ!」」」」」
翁丸ドローンが決断的に進み出て全方位ショックウェーブ放射! 波による攻撃は遮蔽物を回り込む。銃撃戦においては重大なアドバンテージだ。
『『『・Д・)ノ 制圧重点!』』』
後衛ラスクが九対十八挺の銃撃交響曲を奏でる! だが、後方で不穏な動きあり!
「あれ、何ですかね?」
『-ω-) ジェットパックを背負ったヤクザかな?』
「なるほどロケットヤクザですね」
「「「「「ズッゾコラーッ!」」」」」
一斉にジェットパック点火! そのまま特攻しダイナマイト自爆と共に麻痺毒をばら蒔く無慈悲な生体兵器だ!
「あのタイプは下手に撃つと爆発してしまいますので」
『重点!』
翁丸ドローンが決断的に進み出て全方位ショックウェーブ放射!
「「「「「グワーッ!」」」」」
その衝撃で爆発するロケットヤクザ! だが、その爆風は二人の所には届かない。翁丸ドローンの衝撃波が押し返しているのだ!
「「「「「グワーッ麻痺毒!」」」」」
押し返された麻痺毒粉末でクローンヤクザを一網打尽!
「妙な兵器を作るからそうなるんです」
『・Д・)ノ 名乗りもできないサンシタにはラスクちゃんのクビはやらせんよー!』
『重点!』
「「「「「グワーッ!」」」」」
翁丸ドローンが決断的に進み出て全方位ショックウェーブ放射! 続けて盾を構えたにこたまと一人に戻ったラスクがエントリーし室内カイシャククリアリング!
「クリア」
『・ω・) やはり、下の階にありましたね』
「間違いなくクローン培養槽ですね」
巨大な鋼鉄棺桶めいた物が並び立つ部屋に辿り着いたにこたまとラスク。
『・Д・) 上で殺されたクローンのバイオ素材をそのままリサイクルして新しいクローンを作る訳だね』
「呆れるほど効率的に組まれたシステムですね。ただ、今は正常に機能してないようですが」
上の階に続いていた階段は鋼鉄ハッチ封鎖され、『ポポちゃん大冒険』の改竄の影響でバイオ素材リサイクル機構が上手く機能していないようだ。それでも備蓄バイオ素材でクローン生成をしていたようだが、にこたまが高速タイピングでコンソールを操作し停止。
「これで、後は残ったクローンを掃討すれば終わる筈です」
『>ω・)v 挨拶の練習成果も披露しなくちゃ☆』
それにしても。どれ程の天才ハッカーだろうとこれだけの規模のクローニングプラントを個人で所有できるだろうか。
標的の悪質ハッカーの背後関係を既に洗っておいたにこたまは既に、どのメガコーポとも直接的な繋がりは無いと結論しているが、
(直接的ではなく、意図的に奪わせる事で物資を流していたという事でしょうか)
それならばメガコーポは書類上被害者だ。繋がりは無いと判断しても無理はない、今度は候補が多過ぎる。だが、ここに来て一つ可能性を絞れた。
(リアニメイト社のクローン……あの非人道的メガコーポと取引があった可能性もありますね。ハッカーを執行した後に調査しましょうか)
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
黒木・摩那
うわ、ヤクザ。
しかもカタログによると自爆機能付き!?
無駄に機能が充実してますね。
語彙は少ないようですけど。
自爆されると見た目もアレだし、服が汚れるし、で面倒なんですよね。
ここは自爆機能をピンポイントで潰したいところ。
取説にOFF機能とかあるのかな?
まずはそこからチェック。
なければ、首切って強制切断です。
魔法剣『緋月絢爛』で戦います。
UC【飛天流星】を発動。
機関銃の弾を【念動力】で避けつつ、接敵。
【受け流し】も使いつつ、【電撃】も加えた魔法剣で攻撃して、トドメに首を両断。
機能遮断を図ります。
●ソマシャッテコラー!
「うわ、ヤクザが死んでる」
「そうだね」
「グワーッ!」
セシルは無造作に空間を【空間断裂】(クウカンダンレツ)を放ちクローンヤクザをバラバラに切断! クローンヤクザ爆発四散!
「うわ、ヤクザが死んだ」
「そうだね」
「もう一度見てみましょう」
「どうぞ」
「グワーッ!」
セシルは無造作に空間を【空間断裂】(クウカンダンレツ)を放ちクローンヤクザをバラバラに切断! クローンヤクザ爆発四散!
「うわ、ヤクザが死んだ」
「そうだね」
「もう一度見てみましょう」
「どうぞ」
「グワーッ!」
セシルは無造作に空間を【空間断裂】(クウカンダンレツ)を放ちクローンヤクザをバラバラに切断! クローンヤクザ爆発四散!
「うわ、ヤクザが死んだ」
「そうだね」
「もう一度見てみましょう」
「そろそろ違う事しない?」
「「ソマシャッテコラー!」」「「チャースイテッコラー!」」
ヤクザを殺して遊んでいる間に左右の両側面に回り込んだクローンヤクザが短機関銃を撃つ! アブナイ! 白金の少女が射線に割り込み左側をブロックする!
黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)は即座に状況判断し、右側へと跳んだ!
「励起。帯電を確認……加速開始」
爆発的に増大したスピードで踏み込みながら放たれた銃弾を念動力で逸らし、首に二撃を挟み込む様に放ち両断! 【飛天流星】(メテオール)による刹那の四撃だ! タツジン! 摩那は返り血の一滴も浴びてはいない。左側では爆発音!
「別に、一人に四発当てる必要無いですね。耐久力はあんまり無いようで」
「「スッゾコラー!」」
ナムサン! 新手のクローンヤクザが発砲!
「数ばかりは多いですが」
摩那は爆発的に増大させたスピードで踏み込もうとし、猟兵第六感により状況判断し後ろに飛ぶ!
「「アバーッ!」」
直後、クローンヤクザ自爆! チャフと麻痺毒の籠った毒霧を撒き散らす! スタングレネードヤクザだ。
「自爆機能は厄介ですね」
「急に使い始めました……とても、食べにくいです……」
「えぇ、食べるんですかアレを」
「独特の酸味が……中々に……」
「それ、麻痺毒じゃないんですかね」
カタリーヌの食ヤクザにドン引きしつつ、反対方向へ跳躍し散開!
「「ナマルベッケロアー!」」
直後、クローンヤクザのアンブッシュ自爆! 激しい閃光と麻痺毒を撒き散らす! フラッシュバンヤクザだ。
「や、ヤクザグレネード? 何をどうしたらこんなトンチキな生体兵器を」
「「ヤッチャラジャレッケラー!」」
直後、クローンヤクザのアンブッシュ自爆! 炎と麻痺毒を撒き散らす! ナパームヤクザだ。
「語彙があるんだかないんだか!」
「炎を使う相手なら!」
ウタの獄炎跳躍インターセプト! 炎ごと麻痺毒を吹き飛ばす!
「ありがとうございます。しかし、自爆厄介ですね」
「ああ、相手も無限って訳じゃない筈だけどな。でも、数は減って来てるみたいだ」
「数が減ってきたら自爆し始めるとか何なン?」
神子は即席で『ポポちゃん大冒険』のステージ構成を組み替えて攻略パターンを崩す!
「「ザッケンナコラグワーッ!」」
壁のスプリングトラップで落とし穴へ導かれたクローンヤクザ。穴の底には……バイオシャーク! ナムサン! バイオシャークの中から爆発音! だが、バイオシャークは無事である。
「自爆対策見つけないとジリー・プアー(徐々に不利)なンよ!」
「取説にOFF機能とか無いですかね?」
「ある訳……いや、無ぇヨ!」
「でも、さっき殺した時に自爆しなかったヤクザが居たんですよね」
摩那は先の自爆しなかったヤクザを思い返す。
「「ルルァックァラー!」」
「あの時は、励起。帯電を確認……加速開始」
爆発的に増大したスピードで踏み込む! ナムサン! 危険な自爆射程圏内に自ら踏み込もうというのか! だが、摩那は決断的に首に二撃を挟み込む様に放ち両断! 【飛天流星】(メテオール)による刹那の四撃だ! ゴウランガ!
「ほら、爆発はしませんでしたよ」
「ナンデ?」
「ああ、そうか。首だけを狙えばいいんだ」
即座に意図を理解したセシルが【空間断裂】(クウカンダンレツ)を放ちクローンヤクザの首だけを刎ねる!
「「グワーッ!」」
爆発……しない!
「攻略法が分かってきましたね」
「増える勢いも減ってるもう少しだ」
大成功
🔵🔵🔵
木霊・ウタ
心情
クローンとして生み出されて
義体化されて
更に骸の海の過剰投与でオブリビオンにされちまうとは
こいつらもメガコーポの犠牲者なんだろうな
可哀そうに
クローンの運命からは救ってやれないけど
せめて海へ還してやる
戦闘
爆炎加速で機動的に動き
敵に的を絞らせにくくしたり同士討ちも狙う
必要時は仲間を庇う
ドスや弾丸、爆発四散を
剣や炎の壁で受けたり融解させたりしながら
噴出させた爆炎で一気に間合いを詰めて
更に爆炎で剣速を加速させて
獄炎纏う焔摩天でクローンどもを薙ぎ払う
どんどん換えのクローンが出て来るんだろうけど
片っ端から倒す
ユーベルコードを使ったって無限ってわけじゃない筈だ
…多分
それに爆発四散することが
新たなクローンを呼ぶスイッチになっているようだから
インパクトの瞬間に更に火力を上げて
一気に灰として爆発四散が出来ないようにする
刃に刻まれた梵字が赤熱
赤光の軌跡を残す一閃でハッカーへの道を切り拓く
事後
ギターで鎮魂曲を奏でる
安らかに
んじゃいくか
●チャルワレッケオラー!
少し時間は戻り、培養槽破壊前。
「クローンとして生み出されて、義体化されて、更に骸の海の過剰投与でオブリビオンにされちまうとは。こいつらもメガコーポの犠牲者なんだろうな……可哀そうに。クローンの運命からは救ってやれないけどせめて海へ還してやる!」
このスタンスは一切ぶれない木霊・ウタ(地獄が歌うは希望・f03893)が居た。
「お優しい事で。まあ、手段は問わないでしょ?」
「ああ、戦い方は人それぞれだからな」
セシルが三列纏めてネックカットして出来た隙に、獄炎の翼を広げ奥へと突っ込んで行く。
以前の戦闘経験、仔竜と少女との共闘を経てウタ自身にも戦い方に変化が出て来た。
猟兵が扱う超自然の炎は燃焼する為に必ずしも酸素を必要とする訳では無い。それは、真空の宇宙空間ですら炎上させる事が出来る事から明確である。ユーベルコードは物理法則をこうも容易く超越する事が出来る。だが、あるに越した事はない。
ウタは自ら発生させた獄炎を操る。通常、熱せられた大気は上空へ向かう上昇気流を作り出す。それは、熱せられた大気は軽くなり重い冷えた大気と入れ替わる物理法則である。
ウタが、真の意味で炎を自在に操れるというのなら。炎によって生じる現象を操れると言うのならば。これは当然出来る行為なのだ。
獄炎の翼を広げ、自身の後方で爆発させる。今までは爆発の衝撃波を翼で受けて加速するだけだった。だがウタは、意識的に獄炎操作の精度を上げた。即ち、熱により生じる気流の流れ、間接的に風を操る術を得たのだ! 爆発に指向性を持たせ、獄炎の翼で受け止める。その形状も風を受けやすい猛禽類の翼に成形。初速を得た後は獄炎の翼自体で生じる熱エネルギーを後方に噴射。一切羽ばたく事無く必要な戦闘速度を得た。
更に焔摩天にも一工夫。前回の戦いの時は強度不足により砕けるという事態が発生した。そして、今度は室内での戦闘。焔摩天を自由自在に振り回すには狭い。焔摩天を巨大化する事が出来るのならば、逆に小型化する事も出来る筈なのである。
だが、ウタはあくまでも大剣使い。安易な軽量化はそのスタイルを崩してしまう。故に、小型化はしても質量はそのままに密度を上げる。
「行くぜッ!」
放たれた火矢めいて赤黒い線を空間に刻みながらウタが飛ぶ。
「グワーッ!」
クローンヤクザに突き立て、トーフめいて貫通殺! 翼の角度を変えその場で高速旋回!
「「「「グワーッ!」」」」
放たれた全方位放射獄炎が瞬時にしてクローンヤクザ五体を炭化! ワザマエ!
「「「「「ザッケ」」」」」
新たなるクローンヤクザのスポーン! 一糸乱れぬ統率の取れた動きで
「遅いぜッ!」
「「「「「グワーッ!」」」」」
既にウタは爆破再加速済みだ! 赤黒い獄炎の駆け抜けた後はただ灰が残るのみ! ナムアミダブツ!
「「「「「「「「「ザッケンナコラーッ!」」」」」」」」」
ナムサン! 十字路で三方向からの十字砲火だ! クローンヤクザの統率力を生かした戦略的連携!
「焼き切ってやるぜッ!」
ウタは決断的に正面のクローンヤクザに向けて獄炎爆破加速! 赤黒い迦楼羅めいて正面のクローンヤクザを焼き払いながら前進!
「「「「「「「「「ザッケンナコラーッ!」」」」」」」」」
その先もまた十字路! 三方向からの十字砲火! クローンヤクザの統率力を生かした戦略的連携!
「まだまだッ!」
ウタは決断的に正面のクローンヤクザに向けて獄炎爆破加速! 赤黒い迦楼羅めいて正面のクローンヤクザを焼き払いながら前進!
「「「「「「「「「ザッケンナコラーッ!」」」」」」」」」
その先もまた十字路! 三方向からの十字砲火! クローンヤクザの統率力を生かした戦略的連携!
「まだ来るかッ!」
ウタは決断的に正面のクローンヤクザに向けて獄炎爆破加速! 赤黒い迦楼羅めいて正面のクローンヤクザを焼き払いながら前進!
「「「「「「「「「ザッケンナコラーッ!」」」」」」」」」
その先もまた十字路! 三方向からの十字砲火! クローンヤクザの統率力を生かした戦略的連携!
「焼き尽くすッ!」
ウタは決断的に正面のクローンヤクザに向けて獄炎爆破加速! 赤黒い迦楼羅めいて正面のクローンヤクザを焼き払いながら前進!
「「「「「「「「「ザッケンナコラーッ!」」」」」」」」」
その先もまた十字路! 三方向からの十字砲火! クローンヤクザの統率力を生かした戦略的連携!
「いい加減ッ!」
ウタは決断的に正面のクローンヤクザに向けて獄炎爆破加速! 赤黒い迦楼羅めいて正面のクローンヤクザを焼き払いながら前進!
「「「「「「「「「ザッケンナコラーッ!」」」」」」」」」
その先もまた十字路! 三方向からの十字砲火! クローンヤクザの統率力を生かした戦略的連携!
「しつこいんだよッ!」
ウタは決断的に正面のクローンヤクザに向けて獄炎爆破加速! 赤黒い迦楼羅めいて正面のクローンヤクザを焼き払いながら前進!
「バカな……行き止まりだと……!」
ウタが足を踏み入れたのは、タタミ敷きの四角い小部屋であった。それはシュギ・ジキと呼ばれるパターンで、十二枚のタタミから構成されている。四方は壁であり、それぞれにはフジサン、タカ、ナス、ネコの見事な墨絵が描かれていた。
もはや先へ進むための道は見当たらない。では、クローンヤクザはどこへ消えたのか。
「姿を現すがいい、クローンヤクザ=サン……!」
この謎を解くべく、ウタは右手に閻魔天を握り、物音ひとつ立てぬ精緻な足運びで、部屋の中心部へと進んでいった。額の汗を右手の甲で拭った。
ウタはついに部屋の中央へと達する。そして……手にした閻魔天を大きく振り回した! 全方位放射獄炎!
「「「グワーッ!」」」
ドンデンガエシの裏でアンブッシュ機会を伺っていたクローンヤクザ炎上!
今度はやや開けた場所大部屋に出た。
「「「「「「「「「ザッケンナコラーッ!」」」」」」」」」
冷蔵庫、椅子、机、鋼鉄ダルマ、UNIX、柱、タタミ、鋼鉄フクスケ、バリキボーイ。様々な物を遮蔽物としカバーしながらクローンヤクザが散開して出現! 全てを一度に焼き切るには範囲が広過ぎる。速度を生かし、三体のクローンヤクザを焼殺!
「「「ザッケンナコラーッ!」」」
ナムサン! 更に三体の増援クローンヤクザだ!
「ユーベルコードを使ったって無限ってわけじゃない筈だ……よな?」
更に三体を焼き払うと三体追加! この時点ではまだ培養槽は破壊されていない。無限ヤクザピットめいた状況!
クローンヤクザはフレンドリーファイアを警戒し、単に目立つ位置に移動した程度では同士討ちを起こさない。ウタは状況判断し、決断的に部屋の中央へと躍り出た!
「「「「「「「「「ザッケンナコラーッ!」」」」」」」」」
殺到する銃弾! 全ての射線が通る位置! ウタは己のニューロンを強いて加速し、時間間隔は泥めいて鈍化した。
(手段ならあるぜ)
ゆっくりと、銃弾が迫る。全方位からユーベルコードを込めた銃弾が迫る。実際、これだけの銃弾に撃たれればいかに猟兵耐久力を持っていようと実際死ぬ。だからこそ、あえて危機的状況に身を晒す事でソーマト・リコール現象に近いニューロン加速を作り出した。
全身の血液が鉛めいて重い。意識が加速しても肉体は加速していないのだ。ウタは刀身を獄炎加速し、柄を強く握り絞めた。閻魔天の刀身に刻まれた梵字が赤熱し、赤光の軌跡を空間に刻んでいく。銃弾を刀身で叩き、獄炎で炙り、銃弾を赤熱させ弾き返す! 迫り来る全方位からの銃弾を全て、一発残らず全て! 弾く! 弾く! 弾く! 弾く! 弾く! 弾く! 弾く! 弾く! 弾く!
「「「「「「「「「グワーッ!」」」」」」」」」
鈍化した時間が戻った時、銃弾で撃ち抜かれ死んだのはクローンヤクザの方だった! ゴウランガ!
●ワドルナッケングラー!
「食べ放題タイムも……終わりのようですね……」
「グワーッ!」
緑色のバイオ血液を噴き出し、ゴアめいて腕を引き千切り取る!
ばりぼりごりむしゃ。千切り取った腕を一口で咀嚼すると喰われたクローンヤクザのサイバーサングラスの下の目が異常発光!
「アババババババーッ!」
「流石に……もう飽きるほど……覚えましたので」
カタリーヌは赤銀の風となり連続咀嚼!
「「「アババババババーッ!」」」
「オオカミさんの胃袋はどうなってンのよ?」
「北斗、有情破顔拳」
「「グワーッ!」」
ARコンソールを操作した神子がステージギミックを組み替える! 鉄道殺戮カラテバッファローめいたバイオプロレスラーの強烈なスクリューパイルドライバー! テーレッテー! GAME OVER! PRESS 'R' TO TRY AGAIN!
『『『-ω-)ノ 泥でも舐めてろ』』』
「「「連携重点」」」
「「「「グワーッ!」」」」
三人分身したラスクが合流! 火神の名を冠した20mmガトリング砲ザ・ヴァルカンを両手に持ち、アサルトライフル・ウェポンラックにマウントした銃と鏖殺銃撃多重交響曲!
『重点!』
翁丸ドローンが決断的に進み出て全方位ショックウェーブ放射! 爆発四散の麻痺毒を押し返す!
「残ったクローンヤクザはもう少ない筈です。一気に押し切りましょう」
にこたまのサイバー軽機関銃火力支援!
「その長ドス、何か役に立ちました?」
「「グワーッ!」」
摩那の爆発的増大速度から生み出される、決断的な四重斬撃で首を撥ね飛ばす! 無慈悲なボトルネックカット!
「対策が分かってしまえばこっちの物ですよ」
「そうだね。もう君達の相手は飽きたな」
「「グワーッ!」」
セシル視界内のクローンヤクザの首を正確に挟む空間裁断! 白銀の少女は鉄塊剣で纏めて弾き飛ばす!
「これで」
飛ばした先に閻魔天!
「ヤッチャラジャレッケラーッ!」
「「「「グワーッ!」」」」
ウタが威圧的ヤクザスラングと共に獄炎火葬! ゴウランガ!
「いっけねぇ、何か聞き過ぎてうつっちまった」
「何言ってるかよく分からないんですけど、なんか癖になる感じですよね」
「……敵影、クリア」
『>ω・)v 情況終了、お疲れちゃん☆』
「もう……アレの匂いは……しないですねぇ」
「クローンヤクザは打ち止めなンよ」
「翁丸ドローンでも確認しています。残るは……」
そして、猟兵達は最奥部に位置するハッカーの部屋へと到達した。
「ここだけです。ここもヤクザがみっちり詰まってる可能性もありますが」
「嫌だねぇ、それ。じゃあ、扉ごと切っちゃおうか」
セシルが空間裁断でその部屋の扉を切り開いた!
大成功
🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『リーラ・ハロウ』
|
POW : 常磐たる過日
戦場内を【対象の過去や心的外傷を刺激する】世界に交換する。この世界は「【抵抗・拒絶・静観禁止、諦観か受容必須】の法則」を持ち、違反者は行動成功率が低下する。
SPD : 縷々たる倒懸
戦場内を【対象の心身を永続的に害す】世界に交換する。この世界は「【抵抗・拒絶・静観禁止、諦観か受容必須】の法則」を持ち、違反者は行動成功率が低下する。
WIZ : 無窮たる海
戦場内を【対象に骸の海へと沈んでゆく様な感覚を齎す】世界に交換する。この世界は「【抵抗・拒絶・静観禁止、諦観か受容必須】の法則」を持ち、違反者は行動成功率が低下する。
イラスト:影昊
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「穂積・直哉」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●サイバー・ゴースト・ハンティング
「何だろう、これは」
その部屋にあったのは、ただ一つだけの死体。それも、討伐対象のハッカーの死体では無いか!
「え、これ、どういう事ですか?」
「確認しましょう」
困惑する摩那。にこたまは冷静に部屋にエントリーし、ハッカーの死体を調べ始める。神子も電子的に遺体を調べ、他の猟兵は何らかの増援を警戒。
「……間違いなく、死んでいます。正確には脳死、フラットラインです」
「どういう事なんだ? 何でそんな事に」
「コイツ自体が使っている手口によく似ています」
「いや、死んだと判断するのは早いンよ」
電子的検死を試みた神子は猟兵達に警戒を促す。
『そうだ、俺はもう死んでる』
電算要塞めいた部屋のスピーカーから声がした。ブゥン、モニターが点灯しハッカーのアスキーアートが表示される。
『死んでるんだから帰ってくれよ。任務完了だろ?』
「電子体幽霊(ワイアード・ゴースト)……実在、するのですか」
『アー、まあそういう事だ。物理肉体はもう死んでる。俺はそこのニボシの人格を移植したAIさ』
『・ω・) 幽霊ならタイマ・カタナで切れたりするのかな?』
『ハハッ、試してみろよ。ハハハハハッ!』
ハッカーの、『リーラ・ハロウ』が哄笑する。
『全てが骸の海に沈む時まで、オレを楽しませてくれよ、猟兵?』
◆アナウンスン
対象のオブリビオンは既に死亡しています。ですが、電子体幽霊(ワイアード・ゴースト)となって電子的に存在しています。
取りうる手段は幾つかあります。一つは何らかの手段で電子の海に殴り込み対象を削除する事。一つは電子機器を物理的に破壊し全てのネットワーク接続を断ち切る事。データだけの存在とは言え、何らかの手段で断片化してしまえば自我を保つ事は出来ません。一度失われた自我は二度と元に戻る事もありません。
もちろん、これ以外にも電子体幽霊を倒す手段はあると思います。その辺は、なんか倒せそうな感じなら倒せます。しかし、確実なのは単なる物理攻撃での対処は不可能と言う事です。
幸いにもこのオブリビオンは猟兵達をここで確実に殺すつもりなのでまだ逃走する気配はありません。しかし、状況が悪くなれば逃げようともするでしょう。
如何にして、存在しない電子体幽霊を狩るのか。皆さんの素敵なプレイングをお待ちしております。
https://tw6.jp/club/thread?thread_id=110073&mode=last50
依頼相談所もあるので良ければご活用下さい。
巨海・蔵人
アドリブ絡み歓迎
◼️心情
うーん、やっぱりどう考えても相性最悪、
熱暴走は放熱強めで防げるけどネットワークがね?
でも、ここに来て、沢山断片になったデータを見るようになったからね。原因の一つ、放っておけないよね。
取り敢えずサーバーに退避して、サーバーをネットから遮断、UCで繋げたサーバーで体も動かすけど。
体は、不自由だ
◼️準備
UCで自己ネット端末をハブに周囲のネットをループさせるように外部から隔離
◼️エントリー
UCで電脳側から解体。
普段は他に悪影響が出る、
ドローン単位にパッケージしている。
今回は、隔離した狭い電脳世界気にする必要もない
◼️UC
さて、断片データに、混ざり剥がれるのは、どんな気持ちだろう
式之・神子
クソスレ立てンじゃないンよキッズ、dat落ちさせっぞ
過去のトラウマ世界なんて、毎日が黒歴史のポポスレ民前では無意味なンよ
とりあえずお気持ち表明メモ帳コピペで荒らしとけ
なンだこれ、フリーズった?
読み込み中?回線繋がってるのに?
どしたん?強制ギガパッチ当たったン?
おいこらスレ民F5連打すな、複数窓で開くな
負担酷くなるンよ
...まーだパッチのDL終わってないン?
はよしろ
はよ
スレ民特製プログラム集から爆速DLツール適用すっぞ
一次的に負荷が爆増してブラックアウトするかもしれないけど知らないンよ
で、何のパッチだったン?
「シェーディング方式の変更」
クッソどうでもいいンよ~!
黒木・摩那
電子体幽霊に会うのは初めてです。
実体がないのは当然として、【呪詛耐性】とか効くんですかね?
むしろ【ジャミング】の方が良いのでしょうか。
まずは本当に幽霊化してるか、手で実体が無いのを確認したり、お守りを出してみたりします。
知的好奇心を満たしたところでお仕事しましょう。
UC【烈風雷花】を発動します。
オブリビオンが電子的に存在するのであれば、それは電気でもあります。
であるならば、UCによって、操作することも可能ということです。
幽霊をわずかに、直接操ることで、攻撃や逃亡の邪魔をします。
バレたら開き直って、自分で自分を殴ってもらいましょうか。
セシル・バーナード
面倒だね、これ。プラチナちゃんじゃ相性が悪すぎる。外にいて。
さて、それじゃあやってみようか。
「全力魔法」「範囲攻撃」の黄金魔眼。電算機の中の電子情報だって、時間そのものが止まれば対応は出来ないでしょ。
その間に、腰のジャンビーヤを抜き放って、やつが潜むサーバと接続してるケーブルを次々と切断していくよ。
黄金魔眼は永続型じゃないけど、ケーブル全部を切るなり抜くなりの時間は稼げるでしょ。
骸の海に沈む感覚は受け入れよう。呼吸困難が主な嫌がらせかな?
息を止めて、それが続く間に事を終わらせる。
サーバに繋がるケーブルを全部切ったら、ぼくは戦場を離れよう。
ねえ、プラチナちゃん。人工呼吸してくれると嬉しいな。
新田・にこたま
ふむ…ある意味、生まれたばかりのAIであるあなたに罪はありませんが…。
罪人の完全なコピーであり、私たちを殺そうとしていて、おそらくは逃走を狙っている…殺すしかありませんね。生まれてきたことが罪です。同情するので死んでください。
翁丸ドローン、ハッキング特化。
ゴーストの存在する電子の海にデータ化した私の意識を送り込ませます。
サイバースペースで活動する時と似た要領です。ハッキングにより私とゴーストが戦えるサイバースペースを作り出し、そこにゴーストと私を閉じ込めさせて戦います。
少なくとも、私にはあなたが自身の命運を諦めているようにも受け入れているようにも見えません。
条件が五分の殺し合いといきましょう。
●ファスト・アズ・ライトニング
そもそも電子体幽霊(ワイアード・ゴースト)とは何か。結論から言えばただのAIである。生身の人物の脳に収まっている全てのデータを引っ張り出してネットワーク上にもう一人の自分を作り出す行為。それを義体にインストールすればお手軽に自分を複製出来るという訳だ。だが、それはあくまでもAI。オブリビオン足りえない。だが、オブリビオンとなった存在がそのオブリビオン性までも全てを抽出するとどうなるか。
その結果がこのオブリビオン電子体幽霊である。自らのオブリビオン性まで抽出した結果スキャニングされた脳はフラットラインしたが、その分AIの処理能力と電子生命体の速度を得る。
「電子体幽霊に会うのは初めてです。実体がないのは当然として、呪詛耐性とか効くんですかね? むしろジャミングの方が良いのでしょうか」
黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)は触って確かめようとしたが、相手は実体を持っていない。今の所ディスプレイ上に表示されたアスキーアートでしか姿を見せていない。お守りを取り出してみるが当然特に反応は無い。データだからだ。
「コレ、幽霊って言えるんですかね?」
「他の世界で言う所の幽霊とは別物だ。面倒だね、これ。プラチナちゃんじゃ相性が悪すぎる。今は外にいて」
セシル・バーナード(サイレーン・f01207)の言葉に白銀の少女は頷く。
セシルはユーベルコードの力を以って『リーラ・ハロウ』の動きを止めようとした。視線を当てると言う事は光速レベルの攻撃だ。本来、回避など不可能に等しい。だが、この電子体幽霊はデータであるが故に光の速さで動ける。同じ速度で動けるのなら避けられる。
だから、セシルは慎重になった。この一手は確実に致命傷に繋がる一手だ。だからこそ、確実に当てる必要がある。それに、その為の隙なら他の猟兵が作ってくれる。
「クソスレ立てンじゃないンよキッズ、dat落ちさせっぞ。過去のトラウマ世界なんて、毎日が黒歴史のポポスレ民前では無意味なンよ。とりあえずお気持ち表明メモ帳コピペで荒らしとけ」
……作って、くれるかなぁ? 式之・神子(人工無能・f36534)は仮想キーボードを猛然とタイピングしているが一体何をしているのやら。
「なンだこれ、フリーズった? 読み込み中?回線繋がってるのに? どしたん?強制ギガパッチ当たったン? おいこらスレ民F5連打すな、複数窓で開くな。負担酷くなるンよ」
『原始的なDoS攻撃だね……そんなんじゃ面白くないなぁ』
『リーラ・ハロウ』は【常磐たる過日】で対象の過去や心的外傷を刺激するがポポスレ民はどこ吹く風。インターネットの荒野を生きる者達はいつでも自分の過去の傷と立ち向かっているのだ。面構えが違う。インターネットの多様性は常に受容を必要とする。だから、制限すら受けない。
受容しつつ、自分の主張を推し通す。それがインターネットだ。
「……まーだパッチのDL終わってないン? はよしろ、はよはよはよ。スレ民特製プログラム集から爆速DLツール適用すっぞ」
それは、『リーラ・ハロウ』にとっても利する行為に思えた。だから、止めなかった。
「一次的に負荷が爆増してブラックアウトするかもしれないけど知らないンよ」
『!?』
だからこそこれは完全な不意打ちになった。【なう★ろーでぃいんぐ】(ギガパッチ)により強制的にデータを肥大化させる。電子の速度で動けるが故に、電子の速度で被害が拡大していく。
『こ、これは……?』
「で、何のパッチだったン?」
『ギャラクシー胎内マントラ美男子のシェーディング方式の変更』
『リーラ・ハロウ』がアスキーアートから妙に滑らかな3Dモデルになった。背景に凄まじい量の紫煙パーティクルと銀河星雲の運航をリアルタイム演算しつつ、さらに美男子バックダンサーが胎内をイメージした枯山水でゆっくりと舞踊を踊るという代物で、内容に特に意味はない。
「クッソどうでもいいンよ~!」
『本当にどうでもいいなぁ。一体何がしたかったんだ?』
「もちろん、足止めでしょ」
セシルはその瞬間を見落としたりなどしない。強制的に肥大化させられたデータは確実に動く速度を大いに鈍らせた上に、大量の無駄な装飾品を飾り付けられた事で視線を当てやすくなった。これなら万に一つも外す事は無い。
「止まれ!」
【黄金魔眼】(オウゴンマガン)でリーラ・ハロウの構成要素ごと時間を止める。いくら電子的速度で動けるとは言っても、時間その物を止められては当然動けない。その上、時間停止の一番恐ろしい所は自分が時間を止められた事を知覚出来ない所にある。
今だ、等と言う必要すら無く猟兵達は今すべき事をする。時間が止まった上に、あらゆる攻撃に対してほぼ無敵状態のリーラ・ハロウに今直接攻撃する必要は無い。
「励起。散開……起動、侵食開始」
摩那が【烈風雷花】(フルール・トルナード)で周辺のアクティブな無線デバイスを調べ上げる。木霊・ウタ(地獄が歌うは希望・f03893)が閻魔天を床に突き立て、獄炎を広げる。そこに有るのなら地獄の炎は何でも燃やせる。それは有線通信ネットワークは当然として、無線通信ネットワークですら。ありとあらゆる繋がりを焼き切る。
「うーん、やっぱりどう考えても相性最悪、熱暴走は放熱強めで防げるけどネットワークがね? でも、ここに来て、沢山断片になったデータを見るようになったからね。原因の一つ、放っておけないよね」
巨海・蔵人(おおきなおおきなうたうたい・f25425)が【Junk:No is e@Squad】(ノイズパッチワークスクワッド)を発動し、増設サーバーを繋げる。ここで黄金魔眼の時間切れ。
『な、なんだと!?』
電子の速さで動ける自分が何故か認識できない程の速さでネットワークを断ち切られている。自分が存在する物理サーバーこそ無事だった物の、これではそれもいつまで持つか分からない。しかも、膨大な量の無駄な処理のせいで動きが重い。
だが、蔵人が繋いだサーバーに自身を最小単位で再構成すればその問題はクリアできる……あからさまに罠ではあるが。
『いいぞ、電脳世界で俺に勝てると思ってるなら来いよ』
リーラ・ハロウはその誘いに乗った。即座にウタが物理サーバーを破壊。これでリーラ・ハロウは蔵人の個人サーバーの中にしか存在しなくなった。
「思うんですけど、これってこのサーバーごと破壊しちゃったりすれば終わるのでは?」
摩那は浮かんだ疑問を口にする……他の猟兵の個人所有物、しかもかなり大事そうな物を壊すというのは気の引ける話ではあるのだが。
「多分、それじゃ終わらない筈だよ。電子体幽霊の構成体そのものはいくらでもコピーが作れる。僕たちの目の前に現れる前に既に外部にバックアップを作っていると思う」
蔵人が反証を示す。
「あれ、それじゃあ今この電子体幽霊を倒してもどこかで復活してしまうのでは?」
「いいや、オブリビオンとして存在できるのは一つだけだよ。ユーベルコードによって滅ぼされればオブリビオンとしての性質は消滅する。残るのはただのコンピューターウィルス。まあ、この世界なら腐る程ある物の内の一つに成り下がる」
「なるほど、やはりユーベルコードで決着を付ける事が大事なんですね」
「そういう事です」
『重点! 重点!』
新田・にこたま(普通の武装警官・f36679)が【翁丸ドローン】(オキナマルドローン)をハッキング特化装備に切り替えて飛ばす。蔵人のサーバーに接続し、猟兵達の身体情報をスキャンする。
「電脳化してない人でも入れるサイバースペースバトリングを作りました。これで、後はいつも通りに戦うだけです」
◆ 続きます。採用済みの人もまだまだ出番あります。備えよう。 ◆
大成功
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ラスク・パークス
タイマ・カタナ。試してみる。
ジョーカ・ハマのスキルが効けばいいけど。
実際斬れる? 順調なバトル?
『-ω-) しかして敵のワザも然る者。世界交換法則とは難解ナリ』
……常磐たる過日、だと……?『Σ(0Д0)』
ウカツ! 二十四時間三百六十五日休日無しの過酷なブラック記憶が刺激する!
アイエエ! リアリティショック!
……ソモサンセッパ。
『・ω・)ノ だがしかし、イトオカシ!』
ブラック企業の過去は過去。今の猟兵はホワイト企業。
『>▽<)ノ 定時退社! 有給休暇! ボーナス給与! なんとステキな労働環境!』
トラウマなど、所詮経験値。飲み干して、受け入れて。前を向いて、働く。
オーバーロード起動。
真の姿『パクス・ザナドゥ』時代の殲滅戦闘装備、開放。
『・ω・) ドーモ、リーラ・ハロウ=サン。ラスク・パークスです』
あなたに、滅びをデリバリー。
指定UCにより戦場に私を広げ、隅々に入り込み。
電子機器、電子の海。諸々を、スラッシュ(破壊)する。
『0Д0)ノ (社畜)地獄はすでに見てきたわ! その三倍は持ってこい!』
木霊・ウタ
心情
電子体幽霊か
さすがザナドゥ
それが生なのかは判んないけど
海へ還すぜ
戦闘
俺達を誘い込んだ位だ
物理攻撃に備えているだろうけど
炎を放ち
炎壁で弾丸やミサイルを防ぎ
高熱でレーザーを捻じ曲げ防御しながら
配線を焼き切ったり
過熱させ機能を低下させ
ネットワークとの接続を断ち切ったり
リアルへの干渉手段を削ぐ
上手いことしたつもりのようだけど
逆だ
自ら檻に閉じ籠ったんだ
逃げ場はないぜ
過去や心的外傷が何だってんだ
それが俺だ
俺を形作るもんだ
受容は当然だろ
そして地獄の炎は何でも燃やす
認識してれば炎は届く
予知で法則があるって判ってる
法則そのものを焼却
更に電子の海へと延焼させ
幽霊の棲家を浸食して無へと変えていく
認識していれば届くって言ったろ
炎は電子の移動で生まれるみたいだぜ
電子の海に行けない訳はない
詳しいことは判んないけど
俺達に戦いを挑んだ段階で勝負は決していた
海に沈むのはあんたの方だ、ゴースト
事後
鎮魂曲を奏でる
安らかに
で万が一コピーをとってた可能性はあるよな
影の追跡者を電子的に放ち痕跡を追跡
もし見つけたら焼却
●ヴィルベットソニック
「やってくれるなぁ……どこのメガコーポの差し金だ?」
「どこでもありません。ふむ……ある意味、生まれたばかりのAIであるあなたに罪はありませんが……罪人の完全なコピーであり、私たちを殺そうとしていて、おそらくは逃走を狙っている……殺すしかありませんね。生まれてきたことが罪です。同情するので死んでください」
にこたまは警察手帳を突き付けながら堂々と職務執行宣言!
「金にもならないのにこんな事してるの? あは、狂ってる!」
「何時かの幻実と何時もの幻像、陽気で暢気にぼろぼろ笑う、僕らとゴーストはバックコーラス、紡ごう、愉快でイカした明日への日々を」
そっちが幽霊(ゴースト)ならこちらも幽霊(ゴースト)を。救う為と繋ぎ合わせの情熱と補完しあう理論で武装した技能集団の幽霊を560体! 物理戦場はこの【Junk:No is e@Squad】により作り出した増設用サーバーな為、ここは蔵人に地の利がある。だが。
「数が多ければ押し潰せるって訳には行かないんだなぁコレが」
リーラ・ハロウは【縷々たる倒懸】を発動し、対象の心身を永続的に害する世界へ改竄する。抵抗・拒絶・静観禁止、諦観か受容必須の法則を持ち、違反者は悉く行動成功率が下げられる。戦場その物を書き換える為にどれだけ数が多かろうが関係ない。
技能集団はリーラ・ハロウを包囲し、その構成情報を繋ぐ、即ちハッキングを仕掛け続ける。だが、シンプルに心身を永続的に害する世界な為に徐々に構成体が01分解されている。
それはこの場に来た猟兵達も同じ事。
「スリップダメージ……ってコト!?」
神子は自分の構成体も徐々に01分解されていく中で、その現状を冷静に分析した。
「外部の繋がりを物理的に切ってるからもうポポスレ民は役立たずなンね」
冷静な分析と言うより単なる現状確認だった。
「まー、万一脱出されてもポポスレ民がクソスレ弾幕を構えてるからここから出られる心配はないンよ」
「出られないのはどっちだろうねぇ?」
リーラ・ハロウが手をかざすと、無数のレーザータレット、ミサイルタレット、マシンガンタレット、スナイパータレットが出現!
「「「「「ザッケンナコラーッ!」」」」」
「クローンヤクザ!? 全滅した筈じゃ」
「残念だったなぁ、トリックだよ」
「他人のサーバー内で好き勝手してくれるなぁ」
そう、ここは物理空間ではなく電脳空間内。ハッカーであればより容易く存在定義を改竄する事が出来る。
BATATATATATATATAZIPZIPZIPBTOOOOOOOM! 恐るべきタレット一斉射撃!
「そう来るんなら、逆に!」
ウタが前に出て、獄炎ファイヤーウォールを展開!
「俺にとってはやりやすいぜ」
「そうだね」
「「「「「グワーッ!」」」」」
セシルの【空間断裂】! クローンヤクザの首を刎ねる! ストライク!
「一度攻略した相手をもう一回出されても何の問題も無いね」
「お前らも大概出鱈目だなぁ……!」
「「「「「ザッケンナラコラーッ!」」」」」
ナムサン! 今度は全方位からのヤクザウェーブ!
「生憎と」
理論武装技能集団によるKILL-9弾幕! ヤクザウェーブ01消滅!
「数ではこっちが上なんだよね」
「それもそうだったか。でも、こっちは時間稼ぐだけで勝てるんだぜ?」
ナムサン! 猟兵達の身体も01分解進行中だ。理論武装技能集団が再定義し猟兵達の電子肉体を再構成しているが、いつまで持つか。
「時間を稼ぐ? これ以上時間をかける気は無い」
ラスク・パークス(『パクス・ザナドゥ』最後の死神・f36616)は決断的に踏み込んだ!
「タイマ・カタナ。試してみる。ジョーカ・ハマのスキルが効けばいいけど。実際斬れる? 順調なバトル?」
『-ω-) しかして敵のワザも然る者。世界交換法則とは難解ナリ』
弾幕をすり抜け、リーラ・ハロウをカイシャクすべく!
「もう、対処して来てるのか。なら、これはどうかな?」
【常磐たる過日】を追加発動する!
「……常磐たる過日、だと……?」
『Σ(0Д0)』
「グワーッ!」
ウカツ! ラスクのニューロンに二十四時間三百六十五日休日無しの過酷なブラック記憶が刺激する!
「アイエエエエエ!」
急性ブラック・メガコーポ・リアリティショックだ! 打ち上げられたマグロめいて転がり痙攣!
「効果覿面じゃないか」
タレットの照準をラスクに向ける! アブナイ!
「させるかよッ!」
ウタが前進しインターセプト! レーザーを、ミサイルを、銃弾を! 獄炎ファイヤーウォールで防ぐ!
「過去や心的外傷が何だってんだ! それが俺だ! 俺を形作るもんだ、受容は当然だろ!」
ラスクはその間に、電子ザゼンし、マインドセットした。
……ソモサンセッパ。
『・ω・)ノ だがしかし、イトオカシ!』
ブラック企業の過去は過去。今の猟兵はホワイト企業。
『>▽<)ノ 定時退社! 有給休暇! ボーナス給与! なんとステキな労働環境!』
トラウマなど、所詮経験値。飲み干して、受け入れて。前を向いて、働く。
「Wasshoi!」
チャントと共に勢いよく立ち上がり、漆黒の機動装甲がラスクを覆っていく! 『パクス・ザナドゥ』時代の殲滅戦闘装備の開放!
『・ω・) ドーモ、リーラ・ハロウ=サン。ラスク・パークスです』
そして、アイサツをした! アイサツは古事記に記されている神聖な作法であり、アイサツをされれば攻撃の手を止めてアイサツを返さなければシツレイに当たる。
「はっ、アイサツ? ドーモ、ラスク・パークス=サン。リーラ・ハロウです」
リーラ・ハロウは両手を合わせてアイサツに応じた。だが、これはシツレイな行為だ。何故なら、この間もタレット銃撃を一切止めていないからだ! アイサツとは攻撃の手を止めて行う物。形ばかりのアイサツは実際ズゴイ・シツレイだ!
「あなたに、滅びをデリバリー。イヤーッ!」
電撃的な速度で踏み込み、キヨミズ・ウォーターにより清められゴッド・ハガネを職人の手で打ち鍛えた退魔の霊刀『タイマ・カタナ』を振るう!
「サヨナラ!」
リーラ・ハロウは爆発四散! 猟兵達の勝利か!?
「違う」
ラスクは油断なくザンシン!
『-ω-) 手応えが無さ過ぎる。トーフでも切ったかのよう』
「そう簡単に騙されてはくれないか」
ナムサン! 全く別な場所からリーラ・ハロウ出現!
「そっちか!」
「サヨナラ!」
セシルが空間断裂する! リーラ・ハロウは爆発四散!
「多分これ、倒せてないよね」
「そうだよ」
ナムサン! 全く別な場所からリーラ・ハロウ出現!
「TAKE THIS!」
「サヨナラ!」
にこたまのサイバー軽機関銃! リーラ・ハロウは爆発四散!
「いくら電子空間でも死んでも何度でも再生できる事は無い筈です」
「そうだけどね」
「TAKE THIS!」
「サヨナラ!」
にこたまのサイバー軽機関銃! リーラ・ハロウは爆発四散!
「「「「「ドーモ、リーラ・ハロウです。はははははッ!」」」」」
ナムサン! 多重ログインだ!
「ンもー、滅茶苦茶しやがってンのよー!」
「これを何度繰り返しても勝てる気はしないねぇ」
蔵人の理論武装技能集団は最早ほぼ腕だけになりながらも論理タイピングを継続支援している。だが、時間の問題だ。
「諦めろよ、電脳戦になった時点で勝ち目なんて無いんだよ」
リーラ・ハロウは【無窮たる海】を追加発動! 猟兵達は自分達の足元から骸の海に沈み込んでいく錯覚を得る。極めて危険な状態だ!
「上手いことしたつもりのようだけど、逆だ。自ら檻に閉じ籠ったんだ。逃げ場はないぜ」
ウタは決断的に宣言した。
「この空間ごと纏めて焼き払うか?」
「それ私らも纏めて灰になるンよー!」
「もう少しスマートに仕留めたいですねぇ……」
摩那は己のユーベルコードの発動タイミングを伺っていた。実際、決められれば決着を付けられるユーベルコードだ。だが、しかし。
「当てられなきゃ、意味は無いよね」
セシルも同じ事を考えていた。幸いにも、サーバー時間凍結した時はどんなユーベルコードを使ったのか気付かれていない。時間停止と言う性質故の事だった。だが、同じ事をして止められるか? そもそも何処に本体が居るのか分からないのでは。
「何か、勘違いをしているようだが」
『>▽<)ノ 追い詰めているのは我々だ!』
ラスクの漆黒の機動装甲が融解していく……否! 黒い霧その物に変異している! 【ザナドゥの黒霧】(フォグ・ザナドゥ)だ!
「イヤーッ!」
突如、リーラ・ハロウの背後で実体化したラスクのタイマ・カタナがほとんど同時に首を刎ねた!
「「「「「サヨナラ!」」」」」
リーラ・ハロウ爆発四散! だが、次のリーラ・ハロウ出現!
「イヤーッ!」
「サヨナラ!」
リーラ・ハロウ爆発四散! だが次のリーラ・ハロウ出現!
「イヤーッ!」
「サヨナラ!」
リーラ・ハロウ爆発四散! だが次のリーラ・ハロウ出現!
「イヤーッ!」
「サヨナラ!」
リーラ・ハロウ爆発四散! だが次のリーラ・ハロウ出現!
「イヤーッ!」
「サヨナラ!」
「イヤーッ!」「サヨナラ!」「イヤーッ!」「サヨナラ!」「イヤーッ!」「サヨナラ!」「イヤーッ!」「サヨナラ!」「イヤーッ!」「サヨナラ!」「イヤーッ!」「サヨナラ!」「イヤーッ!」「サヨナラ!」「イヤーッ!」「サヨナラ!」「イヤーッ!」「サヨナラ!」
おお、なんたる決断的速度か! リーラ・ハロウが再出現する度にその背後に即実体化し首を刎ねる!
「無駄だぞ猟兵!」
「どうした、爆発四散が鈍くなって来たぞ」
「そりゃそうなンよ。いくら電子体でもユーベルコードの攻撃を受けて無傷な筈はない」
神子は挑発的に嗤った。
「既に、積ンでるんよアンタ」
「何がだ!」
神子には先にギャラクシー胎内マントラ美男子化された事は理解している。だから、また何かを仕込まれたと、そう錯覚した。神子の狙い通りに! リーラ・ハロウが神子の背後に出現しニューロンハックを仕掛ける!
『スレ民の考えを理解したら5000兆円あげます。嘘どす』
「な、んだ、コイツ!?」
【ポポスレ・ルナティック】(スレミンノアタマノナカ)によるカウンターハックだ! 背景に凄まじい量の紫煙パーティクルと銀河星雲の運航をリアルタイム演算しつつ、さらに美男子バックダンサーが胎内をイメージした枯山水でゆっくりと舞踊を踊る映像が強制的に流し込まれる! ギャラクシー胎内マントラ美男子!
「ま、た、コレ、かぁ!」
「今だ」「今ですね」
摩那が【烈風雷花】(フルール・トルナード)で電子体の動きを僅かに止め、セシルが【黄金魔眼】(オウゴンマガン)による時間凍結。
「畳み掛けます! 翁丸ドローン!」
にこたまの翁丸ドローンが現実側からのハッキング支援! 必要最低限の領域を残し凍結!
「退避先が無くなればもうどこにも逃げようが無いよね」
理論武装技能集団が殆ど指だけになりながら論理タイピングでPINGを打ちIPを露出させる!
『0Д0)ノ (社畜)地獄はすでに見てきたわ! その三倍は持ってこい!』
「キリステ・ゴーメン」
ラスクの霧化多段抜刀イアイド! 露出したIPを浮き彫りにしていく!
「俺達に戦いを挑んだ段階で勝負は決していた。海に沈むのはあんたの方だ、ゴースト!」
ウタがはっきりと露出したIPに焔摩天を突き立てる!
「サヨナラ!」
リーラ・ハロウ爆発四散! 猟兵達の勝利……と、思われたが!
「ははははは! ははははははは! は は は !」
ナムサン! リーラ・ハロウ再出現! 無尽蔵なのか!?
「無駄だ! 無駄無駄無駄なんだよぉ! 俺を! 幽霊を! 殺せるか!」
「ああ、殺したぜ」
ウタはそう言った。
「もう殺した」
「……は? アバーッ!」
リーラ・ハロウが突然獄炎炎上!
「何を、何をしたァーッ! アバーッ!」
リーラ・ハロウが再出現するも突然獄炎炎上!
「俺にも詳しい事はよく分からないけど」
「やっておいてなんだそれはァーッ! アバーッ!」
リーラ・ハロウ再出現獄炎炎上!
「あんたはあんただ、何度生まれ変わろうが繋がっている」
「アバッ、アバババーッ!」
リーラ・ハロウ再出現獄炎炎上!
「繋がりがあれば延焼する。それに、炎は電子の移動で生まれるみたいだぜ」
「アババッ、アバババーッ!」
リーラ・ハロウ再出現獄炎炎上!
「ここが電子の海の中だろうと、地獄の炎は何でも燃やす」
「アバババババッ!」
リーラ・ハロウ再出現獄炎炎上!
「でも、それ以上は辛いだろ? 今、終わらせてやる」
「アババッ、アババババーッ!」
もはやほとんど燃えカスめいているリーラ・ハロウの電子体に、ウタは焔摩天を振り下ろした!
「サ・ヨ・ナ・ラ!」
【ブレイズアッシュ】で自動的に再生成しては炎上し続けるという理不尽な顛末を焼き滅ぼした。
「うん、もう何も残ってないね」
物理世界に帰って来た猟兵達は後始末を付けている。ウタの奏でる鎮魂曲を聞きながら、蔵人は自らのサーバーを精密精査してそう結論した。
「異常にしぶとかったですね……」
「真っ二つにされても死なない敵ってのは面倒だね」
そこでセシルはふと気付く。
「そう言えば、サイバースペースって物理的に移動してる訳じゃないんだから肉体はここに置きっぱなしだったよね?」
「そうですね。物理肉体は殆ど仮死状態でここに転がっていました」
「ああ、なるほどね」
戻ってきた時に僅かな着衣の乱れと、白銀のなにやら不自然な様子は何かしたんだろうなと理解した。
「人工呼吸してくれたのかな?」
白銀の少女はこくこくと頷く。はたして、ただの医療行為だけで済んでいるのやら。
「お仕事終わったし、沢山しようね」
白銀の少女は笑顔を輝かせた。
「はーっ、リア充。マジリア充」
大成功
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