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常闇にも春は訪れる

#ダークセイヴァー #禿鷹の眼の紋章 #闇の救済者 #黒騎士デューク

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#闇の救済者
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●春の訪れ
 激しく木と木がぶつかり合うカンカンという乾いた音が響く。
 闇の救済者の拠点にある訓練場で、戦士たちが木剣を交わして汗を流していた。
「デューク! 最近ますます腕が冴えてるんじゃないか?」
「ああ、以前共闘した猟兵殿の戦い方から学ぶことが多くあった」
 この拠点のリーダーである黒騎士デュークが薄く笑みを浮かべ、木剣を力強く振るう。その一撃は受け止めようとした相棒のベイルが構える木剣を断ち切り、頭に当たる寸前にピタリと静止した。
「……すごいな。俺の目にはあの凄腕の猟兵たちと変わらないように見えるぜ」
「いや、まだまだだ。だが……ようやく背中が見えたかもしれん」
 冷や汗を流したベイルが力を抜いて称賛すると、首を横に振ったデュークは猟兵という高みに一歩でも近づこうと熱心に鍛錬を繰り返す。
「おーい! また訓練してたのか!」
 そこへ呆れたような仲間の声が響く。
「そろそろ春祭りの準備にも顔を出してくれよ!」
「ああ、そうだったな。すまん」
 鍛錬に熱中していたデュークが素直に謝り、木剣を仕舞って布で汗を拭う。
「この拠点にも人が増えたからなぁ。みんなで楽しんで交友を深める催しは必要だ」
「わかっている。戦ってばかりでは心がもたんからな。だが……俺に花は似合わんだろう?」
 珍しく困った顔をすると、仲間達が想像しておかしそうに笑う。
「まあまあ、集まった戦士だけでなく、拠点に住まう避難民の女子供も参加できる祭りじゃないといけないからな。春の花を愛でるのもたまにはいいものさ」
 ベイルが笑うのを我慢しながら、これは必要なことだと語る。
「わかっていると言った。リーダーである俺が率先しなくては他の者が楽しめないというんだろう」
「それじゃあ行こうぜ。みんなで花摘みによ」
 ベイルは渋々といった表情のデュークの肩を叩き、春の到来を告げる祭りへ参加しに歩き出した。

●グリモアベース
「ダークセイヴァー各地に集結した「闇の救済者」達は、力をつけて地方の小領主程度ならば自分達で討てるほどの戦力を有するまでになった」
 バルモア・グレンブレア(人間の戦場傭兵・f02136)が以前に猟兵が力を貸した闇の救済者が勢力を増していると嬉しそうに告げる。
「諸君の影響を受けてか、その中にユーベルコードに覚醒しつつある者も少数だが現れ始めたようだ」
 猟兵の超常的な力を目にして触発され、戦い続ける中で成長しユーベルコードの力を得る者が出ようとしている。
「ユーベルコードに目覚めれば、闇の救済者を導く強き将となるだろう。だがヴァンパイアも闇の救済者を警戒し始めている。どうやら拠点を探し出し、襲撃しようと企んでいるようだ」
 このままでは拠点がヴァンパイアの率いる軍勢によって襲撃を受けてしまう。

「ちょうど拠点では長い雪の季節が終わり春祭りを行うようだ。雪解けの大地で鈴蘭の花を探しに人々が拠点の周囲を散策するといったイベントのようだな」
 戦い続きだった人々が、春の訪れを祝って息抜きをしようと春の花を探すのだ。
「諸君にはそれに参加してもらい、闇の救済者達と交友を深めながらも、敵の襲撃に備えて一般の人々を戦いとなる拠点から引き離してもらいたい」
 花を探す春祭りに参加しながらも、オブリビオンの軍勢が来る前に拠点から離れた場所に移動させることとなる。
「本来ならば祭りを中止にした方が安全だが、厳しい冬の終わりを祝う祭りが中止になってしまえば人々の心が落ち込んでしまうだろう。息抜きができねば今後の士気にも影響を与えかねん。ならば祭りを利用して非戦闘員を逃す為に利用すれば一石二鳥だ」
 休息というのは大切なものだ、それも命を懸けた戦いが続くような状況ではなおさらだとバルモアが実感の籠もった口調で言った。
「祭りで闇の救済者には事情を伝え、避難や戦闘で協力してもらえば迎撃もスムーズにいくだろう」
 拠点はしっかりと敵襲に備えた防衛施設として建造されている。そこで迎撃すればこちらが有利に戦える。

「敵は植物の姿をしたオブリビオン『黒鈴蘭』の軍勢とそれを率いるヴァンパイア『紅薔薇卿エディア』だ。ヴァンパイアは「禿鷹の眼の紋章」を宿し、「禿鷹の眼の紋章から自動的に放たれる、対象の肉体ごとユーベルコードを捕食する攻撃」をしてくる。それに何かしら対処せねばユーベルコードが防がれる可能性もある。注意が必要だ」
 ユーベルコードごと捕食するという恐るべき能力を持っている。何かしら対処を考える必要があるだろう。
「黒鈴蘭の軍勢は闇の救済者達でも十分に戦える相手だ。多勢に無勢故にまともにやり合えば被害が多く出てしまうが、諸君が敵の勢いを削げば善戦してくれるだろう」
 敵は圧倒的な数ではあるが、猟兵がある程度数を減らして勢いを止めれば闇の救済者達が押し返してくれる。

「地下世界であろうとも、植物も人も懸命に生きて花を咲かせようとしている。その希望の芽をヴァンパイアに摘まれる訳にはいかん」
 バルモアはユーベルコードに目覚めようとしている闇の救済者という希望を失う訳にはいかないと拠点へゲートを開いた。
「ヴァンパイアを打ち破り、苦難を乗り越えようとする人々に春を届けよ!」


天木一
 こんにちは天木一です。
 闇の救済者と共闘し、拠点を守りヴァンパイアの軍勢を撃退します!

 第1章はまだ少し雪の残る地域で、鈴蘭の花を探す春祭りを行い、非戦闘員を拠点の北側へと移動させます。闇の救済者達に説明すれば手伝ってくれます。

 第2章は南側から攻めて来るオブリビオン『黒鈴蘭』の軍勢を拠点で迎え撃ちます。闇の救済者達も共に戦ってくれます。

 第3章では『紅薔薇卿エディア』が現れます。「禿鷹の眼の紋章」への対処法があればプレイングボーナスを得られます。

 闇の救済者軍は人間やダンピールといったダークセイヴァー全ての種族の混成軍です。
 リーダーはダンピールのデューク。ストイックな黒騎士です。
 サブリーダーは人間のベイル。コミュニケーション力の高い調整役です。

 複数人で参加する方は最初にグループ名などをご記入ください。
 プレイングの締め切り日などは決まり次第マスターページかタグにて。
 それでは闇の救済者達と共闘し、ヴァンパイアの反抗勢力を育てましょう!
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第1章 日常 『雪花散る、春探し。』

POW   :    人混みに春を探す。

SPD   :    自ずから春を迎えに行く。

WIZ   :    自然に春の気配を探る。

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

クオン・キマヴィス
……黒騎士デュークにベイル……また会えるなんて思わなかった……久しぶり。

……いきなりだけどよく聞いて。南からヴァンパイアの軍勢が迫ってきてる。このままだと祭りに参加してる一般の人達も戦いに巻き込まれる。

……そうならないようにする為にも、この事を他の仲間にすぐ伝えて、住民を拠点の北側に避難させて……あくまで、催しの一つとして。

……あなた達にとって、大事な催しなんでしょ……大丈夫、滅茶苦茶になんてさせない。

……祭りに一緒に参加?……別にいい、柄じゃないし……私は拠点で待機してる。

……それじゃ、今回もよろしく……期待してるから


七那原・望
まずは闇の救済者のみなさんに事情の説明をして、協力してもらうようにお願いしましょう。

あ、そういえば非戦闘員のみんなにはオブリビオンの軍勢の事は伏せておいた方がいいです?
教えたら純粋に鈴蘭探しを楽しめないかもですけど、知らないで後から拠点の戦闘跡を見るのもそれはそれでショックかもですし、どちらが良いでしょう?

拠点を出る前に不退の超重甲兵を出し、9割を拠点防衛、1割をみんなの護衛に充てます。
更にアマービレで呼んだねこさん達に拠点とわたし達それぞれに結界を張ってもらいましょう。

さぁ、鈴蘭探しなのですよ!みんなで頑張って春を探すのですー!
ねこさん達も探すの手伝ってくださいね?

もしよければもふりますか?



●訪れる脅威
「……黒騎士デュークにベイル……また会えるなんて思わなかった……久しぶり」
 クオン・キマヴィス(黒絢の機巧少女・f33062)が以前共に戦った闇の救済者達に挨拶する。
「貴女は……あの時に助力してくださった猟兵殿ではありませんか!」
「おお、他にも猟兵達が来てるみたいだな。祭りに遊びに来てくれたのか?」
 珍しく冷静なデュークが声を弾ませ、ベイルも嬉しそうに笑顔を見せた。
「……いきなりだけどよく聞いて。南からヴァンパイアの軍勢が迫ってきてる。このままだと祭りに参加してる一般の人達も戦いに巻き込まれる」
 そんな朗らかな祭りの空気を一気に冷ますように、クオンがひそひそと声を潜めてこれから起きる戦いについて伝えた。
「なんと……」
「マジか、マジなんだろうな……ああ、クソッ!」
 デュークが息を飲み、ベイルはどうすればいいと頭を抱えた。
「残念ですが本当です。ですが避難する時間はあります」
 七那原・望(封印されし果実・f04836)も勇気づけるように声をかける。
「この拠点には避難民も多くいるんだ。このままだと甚大な被害が出ちまう。どうやって避難させるか……」
 ベイルは行く当てがなくこの地に逃げてきた人々をどうするかを悩んでいた。
「……そうならないようにする為にも、この事を他の仲間にすぐ伝えて」
 クオンが犠牲を出さない為にもすぐに動かねばならないと伝える。
「あ、そういえば非戦闘員のみんなにはオブリビオンの軍勢の事は伏せておいた方がいいです? 教えたら純粋に鈴蘭探しを楽しめないかもですけど、知らないで後から拠点の戦闘跡を見るのもそれはそれでショックかもですし、どちらが良いでしょう?」
 望が後々の心のケアまで考えて尋ねる。
「伝えない方がいいだろう。避難民がパニックになればどう動くか想像ができん。生き残りさえすれば拠点などいくらだって再建できる」
 すぐに指揮官として意識を切り替えたデュークが判断を下す。
「……では住民を拠点の北側に避難させて……あくまで、催しの一つとして」
「承知した」
 クオンが敵の来る反対方向の北に向かって人々を誘導するようにと指示した。するとデュークはすぐに闇の救済者達を集め始めた。

「ようやく長い冬が終わって春が来たってのに……運がねえや」
 辛い冬を生き抜いた人々を笑顔にする為の祭りの準備で大忙しだったベイルは、それが一瞬にして台無しになってしまったと肩を落とす。
「……あなた達にとって、大事な催しなんでしょ……大丈夫、滅茶苦茶になんてさせない」
 クオンがそんなベイルを励まし、必ず祭りができるようにしてみせると約束した。
「そうだな……嘆いてても仕方ねぇ。騙すようだが喜ばせながら避難させるか。あんたは春探しの祭りに出ないのか? よかったら一緒にいくかい?」
「……祭りに一緒に参加? ……別にいい、柄じゃないし……私は拠点で待機してる」
 自分が花を摘む姿が想像できないとクオンが首を横に振り、ここで敵を警戒して待ち構えると告げる。
「……それじゃ、今回もよろしく……期待してるから」
「ああ、期待に応えてみせるさ!」
 活力を取り戻したベイルはクオンに手を振って人々の元に去って行った。

「みなさん動き出したようですね。ではわたしも動きましょう」
 望は拠点を出る前にユーベルコード『不退の超重甲兵(モーロン・ラベ)』を発動し、超重甲兵を召喚して9割を拠点防衛、1割をみんなの護衛に充てることにした。
「ねこさん達もお手伝いおねがいしますね」
 さらに白いタクト【共達・アマービレ】を振って魔法猫たちを呼び出して、拠点や人々に結界を張っていった。
「さぁ、鈴蘭探しなのですよ! みんなで頑張って春を探すのですー!」
 防衛の準備を終えると、望は鈴蘭の花を探しに向かう人々に混じって元気よく声をかけた。
「ねこさん達も探すの手伝ってくださいね?」
 望が呼びかけると、猫たちがにゃーっと可愛らしく鳴いた。
「ネコだー!」
「いっぱいいるよーっ!」
 それを見た子供達がはしゃいで近づいてくる。
「もしよければもふりますか?」
「いいの?」
「もふもふするー!」
 望がどうぞと抱き上げた猫を渡してあげると、子供達は辛い日々を忘れ満面の笑顔になって猫をもふった。
(この笑顔を守らなくてはいけませんね)
 無邪気な笑顔を見て絶対にヴァンパイアの好きにはさせないと望は心に誓い、人々を春探しに誘導した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ベリザリオ・ルナセルウス
【白と黒】
猟兵に目覚める人が現れ始めたのはヴァンパイアに対抗するためには良いことのはず
不安を覚えるのは力を得たからこそ果てぬ戦いに身を投じる織久達西院鬼の一門の事があるからだろうか…いや、暗くなってはダメだね
皆が当たり前に穏やかな春を迎えられる世界のために、彼等と共に戦っていこう

彼等とは初対面だからきちんと挨拶をして事情を説明してから私も非戦闘員の避難に協力しよう
もちろん折角の春探しに水を差さないようにね

でも少し残念だな
あっと言う間に外の警戒に行ってしまった織久に鈴蘭をプレゼントしたかったけど、折角咲いた花を手折るわけにはいかない
私のUCは花弁だけだからあの子はまだこの世界の鈴蘭を知らないんだ


西院鬼・織久
【白と黒】
闇の救済者の中でUCに目覚める物が現れ始めたそうですが、そうなれば敵の目も厳しくなるでしょう
たかが人間と見下していた者が己を殺すに値する力を得たのです
早々に片付けられぬようにせねば

【行動】
敵との戦いを前に昂る【殺気+呪詛】の【怨念の炎】で非戦闘員に無駄な警戒をさせないため、ベリザリオが春探し兼避難誘導をしている間に外部の警戒をする
別の世界に行くようになり様々な草花を目にして来たが、ダークセイヴァーではあまり見ないまま
その事をベリザリオが気にかけているのは分かるが、だからこそ花を蝕んでしまうかもしれない自分は近付かない



●常闇に咲く花
「俺は外の警戒に向かいます」
 西院鬼・織久(西院鬼一門・f10350)が一言告げると、返事も待たずにさっさと拠点から出て行ってしまう。
「……行ってしまったか」
 そんな背中を見送りながらベリザリオ・ルナセルウス(この行いは贖罪のために・f11970)はいつもの織久の単独行動に溜息を吐く。
「猟兵に目覚める人が現れ始めたのはヴァンパイアに対抗するためには良いことのはず」
 ベリザリオはそう思いながらも、心にしこりがあるように素直に喜べなかった。
「不安を覚えるのは力を得たからこそ果てぬ戦いに身を投じる織久達西院鬼の一門の事があるからだろうか……いや、暗くなってはダメだね」
 織久とその周辺の者達のことを思うと、力を得て修羅の道を進むことが幸福なことだとは思えなかった。暗い顔になっていたベリザリオは、今は春を祝う祭りだと首を振って眉間のしわを和らげる。
「皆が当たり前に穏やかな春を迎えられる世界のために、彼等と共に戦っていこう」
 猟兵から説明を受けて動き出す闇の救済者達と協力しようと近づき挨拶を交わす。
「はじめまして、猟兵のベリザリオ・ルナセルウスと申します。避難の協力に参りました」
「それはありがたい! 自分は小隊長のフレッドです。避難民に報せずに全員を避難させるには手が足りないと思っていたところなんです」
 まだ年若そうなフレッドが笑顔で歓迎してくれる。
「折角の春探しに水を差さないようにしたいですしね」
「そうなんです。全ては戦いが終わってから知ってもらいたいですね」
 ベリザリオの言葉にフレッドが深く頷いて、共に行動を始めて人々を鈴蘭の花探しへと誘導していく。
(でも少し残念だな、あっと言う間に外の警戒に行ってしまった織久に鈴蘭をプレゼントしたかったけど、折角咲いた花を手折るわけにはいかない……)
 人々を導きながらベリザリオはここは自分の居場所ではないとばかりに、単独行動に移ってしまった織久の事を思う。
(私のユーベルコードは花弁だけだから、あの子はまだこの世界の鈴蘭を知らないんだ……)
 まだ僅かに残る雪の隙間から顔を覗かせる鈴蘭を見つけると、周囲の人々が春を見つけたと笑顔を咲かせた。

「闇の救済者の中でユーベルコードに目覚める物が現れ始めたそうですが、そうなれば敵の目も厳しくなるでしょう」
 織久は自分ならば力が増す可能性がある敵がいれば真っ先に叩き潰してしまうだろうと考える。
「たかが人間と見下していた者が己を殺すに値する力を得たのです。早々に片付けられぬようにせねば」
 人の可能性が花咲く前に踏みにじらせはしないと、織久は敵の接近を警戒して拠点の外の地形を確かめた。
「それに俺がいては祭りに水を差してしまいますからね」
 これから怨敵を戦うと考えると、織久の内から呪詛に塗れた殺意が昂り、怨念の炎がその身から漏れ出ていた。
「避難はベリザリオに任せておけば大丈夫でしょう」
 ベリザリオのことを信頼して、適した役割を分担すればいいと敵が来る予定の拠点の南側のルートを警戒する。
(春を探す祭りか……)
 警戒しながらも皆が行っている祭りのことを考える。別の世界に行くようになり様々な草花を目にして来たが、ダークセイヴァーでは花は珍しくあまり見ないままだと思い至った。
「その事をベリザリオが気にかけているのは分かるが……」
 だからこそ花を蝕んでしまうかもしれない自分は近付かないと、その身に宿る怨念の炎が敵はまだかと猛るのを抑え込み、じっと静かに何もかもを破壊する炎の大輪を咲かすタイミングを待った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

リーヴァルディ・カーライル
…かつては生きるのに精一杯で、こんな風に祭りを楽しむ余裕なんて無かった

…それを思えば、こうして平穏な時間を過ごせるようになったのは良いことね

…この調子でユーベルコードに覚醒する者が増えて人類砦の勢力が大きくなっていけば、
この世界を吸血鬼の手から取り戻す日も、そう遠くは無いかもしれないわ

事前に闇の救済者から避難場所の位置を聞いて協力を仰ぎUCを発動
体内に圧縮した魔力を溜めて一般人レベルまで能力を抑えておき、
春祭りを楽しむ非戦闘員に紛れて秘かに彼らを避難場所まで誘導するわ

…鈴蘭の花を探しているの?それならあっちの方で見たわよ

…まだ雪が残っているから足元には気をつけてね。花は逃げたりしないから


霧島・絶奈
◆心情
鈴蘭の花言葉は『幸福の再来』でしたね
「自らの手で幸福を探す」
それはロマンティックなだけでなく、とてもダークセイヴァーらしい行事だと感じます

◆行動
故にこそ、其の想いと志を潰えさせてしまうのは勿体無いと思います

春祭りに参加しつつ闇の救済者達と接触
敵襲を告げ避難を促します

あとはそうですね
非戦闘員にも危機感を持って貰うに越した事はありませんが、徒に恐怖を煽る必要も無いでしょう
北側への誘導も、飽く迄『幸福の再来』を見つける為の楽しみとして欲しいところです
それとなく「其方を探してみては?」と誘ってみましょうか
闇の救済者達には其の護衛をお願いしましょう

…生きていれば、幸福と再び見える事も叶うのですから



●笑顔を守るために
「……かつては生きるのに精一杯で、こんな風に祭りを楽しむ余裕なんて無かった」
 リーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)は春を喜ぶ人々の顔を見て、今までの暗い顔をした人々のことを思い出す。
「……それを思えば、こうして平穏な時間を過ごせるようになったのは良いことね」
 あの常闇のように暗い日々から、笑顔が零れるまでに変わったのだと嬉しい気持ちになって口元を緩めた。
「……この調子でユーベルコードに覚醒する者が増えて人類砦の勢力が大きくなっていけば、この世界を吸血鬼の手から取り戻す日も、そう遠くは無いかもしれないわ」
 その為にもヴァンパイアの魔の手から人々を護らなくてはと、忙しなく避難の為に仲間に指示を出している黒騎士デュークへ声をかける。
「……避難場所はどこにするの?」
「猟兵殿か、この道を北に向かったところに雪解けした湖がある。そこへ誘導するつもりだ」
 デュークが拠点から北に伸びる道を指さした。そこには冬の間は分厚い氷に覆われる湖があるのだという。
「……わかったわ。私も紛れて誘導するわ」
「よろしく頼む。猟兵殿が手助けしてくれるなら百人力だ」
 頼もしい猟兵の協力があるならきっと避難民に被害は出ないと、デュークは信頼して己の仕事を熟す。
「……信頼には応えないとね」
 リーヴァルディはユーベルコード『限定解放・血の鎖錠(リミテッド・ブラッドシール)』を発動し、体内に圧縮した魔力を溜めて一般人レベルまで能力を抑え、春祭りを楽しむ人々に紛れる。
「……鈴蘭の花を探しているの? それならあっちの方で見たわよ」
「へえ、そうなんだ! じゃあ行ってみようか」
 人々に話しかけてリーヴァルディは密か湖の方へと誘導していく。
「……まだ雪が残っているから足元には気をつけてね。花は逃げたりしないから」
「ああ! ありがとう気をつけるよ!」
 その背中に呼びかけると、笑顔で手を振って人々が去って行った。そんな笑顔を守ってみせるとリーヴァルディは次の集団に向かった……。

「鈴蘭の花言葉は『幸福の再来』でしたね」
 霧島・絶奈(暗き獣・f20096)は鈴蘭の花言葉を思い出す。
「「自らの手で幸福を探す」それはロマンティックなだけでなく、とてもダークセイヴァーらしい行事だと感じます」
 自らの手で暗闇を切り拓こうとする人々に相応しい花であると口元を緩める。
「故にこそ、其の想いと志を潰えさせてしまうのは勿体無いと思います」
 希望が手折られぬように手伝おうと、絶奈は忙しそうに人々を誘導している闇の救済者に接触する。
「私も避難のお手伝いをしましょう」
「ああ! 猟兵の! よろしく頼むよ!」
 見た顔だとベイルが絶奈の事を思い出し、笑顔を浮かべて歓迎する。
「ねえねえ! どこに探しにいく?」
「んーどうしよっかー」
 冬の間はじっと籠もっていた人々が解放感に溢れ、ワクワクと興奮して花を探そうとしていた。
「非戦闘員にも危機感を持って貰うに越した事はありませんが、徒に恐怖を煽る必要も無いでしょう」
 皆が春を祝うイベントに楽しそうに参加していて、無理に動かす必要もないようだった。
「北側への誘導も、飽く迄『幸福の再来』を見つける為の楽しみとして欲しいところです」
 人々が事実を知るのは全てが終わってからでいいと、絶奈はそれとなく声をかける。
「其方を探してみては? 湖の近くで先日咲いた花を見たという話しを聞きました」
 絶奈が北に伸びる道を指さし、花を見つけた噂話を口にした。
「本当?」
「見にいこうよ!」
「そうしよっか!」
 絶奈の言葉にどこを探そうか相談していが人々が楽しそうに北に向かう。
「後はお任せします」
「わかった! 責任を持って送り届けるよ!」
 絶奈は目配せし、闇の救済者が護衛として人々を北の湖へと送っていく。
「……生きていれば、幸福と再び見える事も叶うのですから」
 そんな人々の背中を見送り、絶奈は必ず幸福を見つけられるようにしようと誓った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『黒鈴蘭』

POW   :    黒鈴蘭の嵐
自身の装備武器を無数の【幻覚をもたらす催眠毒を放つ鈴蘭】の花びらに変え、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    大地の福音
【侵食した大地】から【侵食、吸収能力に長けた根】を放ち、【毒性】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    享楽の傀儡
対象の【身体】に【幻惑毒を分泌する根】を生やし、戦闘能力を増加する。また、効果発動中は対象の[身体]を自在に操作できる。

イラスト:100

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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●不吉な黒い鈴蘭
「避難状況は?」
「大丈夫! 猟兵達が手伝ってくれたお蔭で早く終わった!」
 デュークの問いにベイルが親指を立てて問題なしと答えた。非戦闘員の避難が終わり拠点には闇の救済者と猟兵だけが残っていた。
「よし! では迎撃準備だ! 闇の救済者総員でヴァンパイアの軍勢を迎え撃つ!」
「「オオオオオオオオオ!!!」」
 黒騎士デュークの掛け声に闇の救済者達が雄叫びを上げて、これから始まる戦いへと気合を入れる。
 それと同時に拠点の南側から甘い香りが漂って来る。大地を黒く染めるように無数の禍々しい黒い鈴蘭の群れが姿を見せた。それこそがヴァンパイアが率いる植物型オブリビオン『黒鈴蘭』の軍勢だった。
 甘い香りと共に毒を撒き散らし、辺りを毒で汚染しながら領土を広げていく。

 闇の救済者は慣れた様子で防壁や柵を盾にして、弓矢を構えていつでも攻撃できる態勢となった。
 戦士として頼もしく育っている闇の救済者と協力し、猟兵は迫る敵軍を蹴散らさんと戦闘を開始した――!
ベリザリオ・ルナセルウス
【白と黒】
闇の救済者と共闘するのはこれが初めて。息を合わせられるように戦おう
織久なら上手くやるだろうけど、彼等は私ほど織久の特攻スタイルになれていないだろうし

UCで闇の救済者の彼等と織久の戦闘力を高めておこう
私の『浄化』と『破魔』の力を込めれば毒性に対して抵抗も得られるだろう
織久は範囲攻撃で派手に蹴散らしてるね。あの炎で毒も根も丸ごと燃やすつもりだろう
『オーラ防御』の『結界術』を展開して敵の攻撃と毒が闇の救済者に大量に行かないよう防ぎつつ、私自身も幻惑毒を受けないよう防御
結界を突き抜けた物は『武器落とし』で根を切り落とす
攻撃が激しくなったら織久を『かばい』ながら『シールドバッシュ』だ


西院鬼・織久
【白と黒】
ベリザリオならば闇の救済者との共闘も問題ないでしょう
此方は此方で動かせてもらいます

例え草木とて我等が怨敵の手先
悉く焼き払ってくれる

【行動】POW
【五感+第六感+野生の勘】を働かせ【戦闘知識+瞬間思考力】を基に敵味方の行動を【見切る】

【先制攻撃+UC+範囲攻撃】で前列を攻撃
【呪詛+殺気】の【怨念の炎】による【焼却+継続ダメージ】で隙ができた箇所を突き破るように【ダッシュ+串刺しの追撃】で
敵の意識を集団の内側に向ける事で集団の外にいる味方が攻撃しやすいよう隙を作る
敵攻撃の前兆を【見切り】【UC+範囲攻撃】で花弁ごと【なぎ払い】
躱しきれなかった毒の影響は【毒耐性】で耐える



●連携
「敵が来たぞ! 迎撃準備!」
「ここは俺達の拠点だ!! 絶対に守り抜くぞ!」
「「「ゥオオオオオオ!!!!!」」」
 黒騎士デュークと副官のベイルが声をかけると、闇の救済者達が武器を掲げて雄叫びを上げた。
「闇の救済者と共闘するのはこれが初めて。息を合わせられるように戦おう」
 ベリザリオはそんな人々と共にヴァンパイアの率いるオブリビオンの軍勢を撃退しようと最前線に立つ。
「織久なら上手くやるだろうけど、彼等は私ほど織久の特攻スタイルになれていないだろうし」
 織久に引っ張られて前のめりに戦う人々の姿が容易に想像できた。
「皆の戦闘力を高めておこう」
 少しでも支援しておこうとユーベルコード『Per aspera ad victoria(ペルアスペラアドビクトリア)』を発動し人々を鼓舞する。
「苦難に立ち向かう闇の救済者達に勝利を!」
 その魔を祓うような凛とした声が拠点に響き渡り、共感する皆に力を与えていく。
「おおっ! 力が湧き上がってくる!」
「猟兵殿のお力添えだ! このいくさ、勝てるぞ!」
 湧き上がる力に興奮する仲間に黒騎士デュークが勝てると信じさせて士気を高めた。

「ベリザリオならば闇の救済者との共闘も問題ないでしょう。此方は此方で動かせてもらいます」
 連携は任せて織久は己のやるべきことを成さんと赤黒い槍【百貌】を手にして前に出る。すると黒い鈴蘭の群れが獲物を見つけた獣のようにずざざっと根を這わせて動き接近してきた。
「例え草木とて我等が怨敵の手先、悉く焼き払ってくれる」
 先手を取ってユーベルコード『殺意の炎』を発動し黒い炎を放つ。それが草木を呑み込んで燃えあがらせた。
 悲鳴のようにガサガサと黒い鈴蘭が蠢きながら燃え尽きていく。さらには織久が突っ込んで槍を突き入れて薙ぎ払い黒い鈴蘭を散らしていった。
「凄い!!」
「俺達も続くぞ! 弓構えぇ!! てぇぇええっ!!」
 ベイルの号令に合わせて矢が放たれ、次々と矢が黒い鈴蘭に突き刺さっていく。
 黒い鈴蘭が花びらを散らし、それが風もないのに舞い上がって辺りに広がり催眠毒を宿す甘い香りを撒き散らす。
「花の匂い如きで我等を侵せると思うな」
 織久が槍を振るって花びらを薙ぎ払い花弁を燃え上がらせた。その黒い炎は地中に伸ばした根までも燃やして地中からも炎が噴き出す。

「織久は範囲攻撃で派手に蹴散らしてるね。あの炎で毒も根も丸ごと燃やすつもりだろう」
 ベリザリオは前に突出する織久の背中を視界に収めながらも、油断なく周囲を窺う。すると織久の勢いに乗じて闇の救済者も攻勢に出ようとする。だが黒い鈴蘭も反撃に根を伸ばしていた。
「私は織久や皆さんのフォローに回りましょう」
 ベリザリオは少しでも損害を減らそうと、オーラによる結界を張って敵が地表を這う根を防ぐ。それでも根は強引に地中に潜り、結界に穴を穿って侵食して地上に飛び出してきた。
「植物の生命力は侮れないね」
 それを前に出たベリザリオが純白の盾【Gloriosus scutum】で受け止める。
「人の目を楽しませる花なら歓迎だけど、人を害するものならここで根を断とう」
 そして誓いの剣【Fulgor fortitudo】を振り下ろして根を断ち切った。しかし黒い鈴蘭はまた根を伸ばそうとする。
「植物ならば織久にとっては倒しやすい相手だろう」
 その視線を敵の背後に向ければ、黒く燃える炎が猛っていた。
「血の匂いのする草木などこの世界には不要。此処で燃え尽きよ」
 織久が縦横無尽に動き回りながら槍を振り回し、黒い鈴蘭をぐちゃぐちゃに散らして燃やした。黒い炎が一面に広がり草花を呑み込んでいった。
「我等も斬り込む! 行くぞ!」
 黒騎士デュークが近接戦に優れた者を率いて突撃し、接近してくる鈴蘭を黒剣で斬り捨てた。
「怨敵と戦い続けただけあり、機を見る能力は養っていたようだ。ならば好きにするがいい」
「猟兵殿に続けー!!!」
「「オオオオオオオオオォ!!!」」
 織久が先陣を切って黒い鈴蘭の群れを燃やして怯ませ、そこへ闇の救済者達が続いて斬撃を浴びせて斬り倒していった。
「織久も息が合っているように見えるね。こちらも合わせていこう」
 その様子に少し優しい笑みを浮かべていたたベリザリオは表情を引き締め、割り込んで敵の撒く甘い毒を防ぎ、そこへ織久が槍を振り抜き花を断ち切った。
「我等が怨敵に対する反撃の狼煙となれ」
 織久は黒い炎で花々を包み込み、天高く炎を猛らせた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

霧島・絶奈
◆心情
ある意味では、此れも「鈴蘭狩り」ですね
では、存分に愉しみましょう

◆行動
【罠使い】の技を活かし「魔法で敵を識別する指向性散弾」を南側に向け複数設置
更に砦付近には「魔法で敵を識別するサーメート」も複数設置しておきましょう

設置後は『涅槃寂静』にて「浄化」属性の「風」を行使
物理的に香りや毒を吹き飛ばすだけでなく、浄化する事で無効化します

此れならば闇の救済者諸賢も力を十全に揮えるでしょう
…折角の鈴蘭です
彼らが幸福を勝ち取る為の練習台となって貰いましょう

私も【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】
援護を兼ねつつ敵を殲滅

負傷は【各種耐性】を高めた【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復


リーヴァルディ・カーライル
…あの大軍が相手でも士気を保てるなんて見事なものね

…後方の憂いも無い。これならば私も撃って出た方が良さそうね

事前に施していた【血の鎖錠】の封印を解除して吸血鬼化を行いUCを発動
限界突破した血の魔力を溜め竜体変化の肉体改造術式により真紅の魔竜化を行い、
闇の救済者から弓兵を十数人ほど載せて飛翔する

…空から敵の勢いを削ぐ。弓の腕に自信がある人は私と一緒に来て

…敵の毒は私が防ぐわ。貴方達は攻撃に集中して

光の精霊を降霊し全身を毒を浄化するオーラで防御しつつ空中機動の早業で切り込み、
生命力を吸収する呪詛のブレスをなぎ払う闇属性攻撃を放った後、
闇の救済者達による集団戦術で火矢を乱れ撃ち敵軍の被害を拡大させる


クオン・キマヴィス
……始まった…私も出る。

……拠点を出る前に、後方支援に徹する闇の救済者達に一言伝えたい事がある。
……前線にいる私の事は気にせず、ただ敵を倒す事だけを考えて攻撃して。
……大丈夫。あなた達の攻撃は、こっちが勝手に避けるから。

背中に装着しているジェットパックを使って拠点から離れて、そのままの勢いでオブリビオンの群れに突っ込む。「レイス・ノヴァエ」に私の蒼炎を纏わせてからUCを発動。超高速のなぎ払い、それによって生じる炎の斬撃波で群れを一網打尽にする。

……その後は、危険に晒されている救済者達を援護しつつ、最前線でオブリビオンの殲滅を最優先に行動する事にする。



●黒鈴蘭狩り
「ある意味では、此れも「鈴蘭狩り」ですね。では、存分に愉しみましょう」
 絶奈は一面を黒く染める黒い鈴蘭を見て、その全てを狩り取ってしまおうと微笑んだ。
「既に罠は仕掛けてあります。闇雲に拠点に攻め入る愚を其の身を以て知るといいでしょう」
 黒い鈴蘭が拠点に近付いてくると、作動した指向性散弾が発射されてその身を穿つ。だが植物達は穴が空こうとも痛みを感じずに前進して来る。
「痛みがないというのは戦いに置いて利点にも欠点にもなります」
 ぼろぼろになりながら黒い鈴蘭が近づくと、仕掛けてあったサーメートが爆発し炎に包み込む。すると踊るように燃え上がった黒い鈴蘭が揺れた。
「危機感を持てれば罠に真っ直ぐ飛び込むような真似はしなかったでしょう」
 追い打ちを掛けるように絶奈は黒剣と白槍を振るって衝撃波を飛ばし、弱った草花を狩っていった。

 倒しても倒しても黒い鈴蘭の群れは諦めるということを知らず拠点へと迫ってくる。
「この時の為に拠点の防備を固めたのだ! 訓練を思い出せ! 必ず敵を追い払うぞ!」
「「応!!!」」
 黒騎士デュークが檄を飛ばすと、闇の救済者達が勇気を奮い立たせるように声を上げて矢を放つ。
「……あの大軍が相手でも士気を保てるなんて見事なものね」
 リーヴァルディはそんな戦士達の様子に感心する。
「……後方の憂いも無い。これならば私も撃って出た方が良さそうね」
 事前に施していた【血の鎖錠】の封印を解除して吸血鬼化を行いユーベルコード『限定解放・血の魔竜(リミテッド・ブラッドドラゴン)』を発動する。
 限界を越えて血の魔力を溜め竜体変化の肉体改造術式により真紅の魔竜へとその身を変貌させた。
「ど、ドラゴン!?」
「慌てるな! あれは猟兵殿の力だ! 我々の心強い味方だぞ!」
「ドラゴンが味方!」
 黒騎士デュークが慌てないように仲間に声をかけて落ち着かせる。
「……空から敵の勢いを削ぐ。弓の腕に自信がある人は私と一緒に来て」
 リーヴァルディが空より攻めんと、背に乗る者を募った。
「俺がいく!」
「オレも!!」
 勇敢な闇の救済者達がその背に乗り、リーヴァルディは血色の魔力の光翼を羽ばたかせて空に舞い上がった。
「うぉっ!」
「飛んでる!!!」
 闇の救済者達が空から地上を見下ろして興奮した声を上げた。
「……さあ、ここからならいくらでも狙い撃ちできるわ」
「そうだ! 撃つぞ!」
「ありったけの矢を浴びせてやれ!」
 リーヴァルディの言葉に我に返った闇の救済者達が火を点けた矢を射掛け、どんどん黒い鈴蘭を撃ち抜いていった。

「……始まった……私も出る」
 前線に出ようとしたクオンが振り向き、弓矢で後方支援に徹する闇の救済者達に声をかけた。
「……前線にいる私の事は気にせず、ただ敵を倒す事だけを考えて攻撃して」
「ええ? そんな、もし矢が当たってしまったら……」
 矢を放つ闇の救済者達がもしものことを考えて不安そうな顔になる。
「……大丈夫。あなた達の攻撃は、こっちが勝手に避けるから」
 無表情ながらも自信に溢れる目で闇の救済者達を見渡し、クオンは敵の方を向くと背中に装着している【ジェットパック】を使い噴射して飛び出すように空を飛んで敵陣に向かう。
「よし、俺達の攻撃なんざ当たりゃしない! 撃って撃って撃ちまくって援護するぞ!」
 猟兵の力を信じて迷いなくベイルが声を上げて矢を放つと、仲間達もそれならえと矢を放ち続けた。
 矢を受けながらかさかさと黒い鈴蘭が蠢き、空を見上げてクオンを迎撃しようと根を伸ばす。
「……このまま突っ込む」
 クオンは手にした大剣【レイス・ノヴァエ】に自身の身体から発する蒼炎を纏わせ、ユーベルコード『厄災に至りし猟犬(アトロシアス・ケルヴェロス)』を発動する。
「……リミッター解除。……黒い花を狩り尽くす」
 全身のリミッターが解除され、限界を越える動きで根も後方からの矢も容易く躱して敵陣に突っ込むと、超高速の薙ぎ払いによって黒い鈴蘭を纏めて両断し、さらには燃える刀身から蒼炎の斬撃波が放たれて群れを呑み込み、周囲の敵を一網打尽に燃やし尽くした。
「すごい……!」
「こっちも手を休めるな!」
 ベイルが援護を続けるようにと指示を出し、炎で弱った敵に止めを刺していく。

 散りながらも黒い鈴蘭は甘い毒香を撒き散らす。
「毒だ! 吸わぬように気をつけろ!」
 黒騎士デュークがすぐに声を上げて注意を促す。
「毒は私が何とかしましょう」
 絶奈がユーベルコード『涅槃寂静(ヨクト)』を発動し、浄化の属性を持つ風を起こし、清らかな空気によって押し流し甘い毒気を消し去った。
「毒が消えた!」
「攻めよう!」
 毒が消滅すると闇の救済者達が自由に動けるようになり、黒い鈴蘭を切り裂いていく。
「此れならば闇の救済者諸賢も力を十全に揮えるでしょう」
 そんな様子を見て絶奈は口元に笑みを浮かべる。
「……折角の鈴蘭です。彼らが幸福を勝ち取る為の練習台となって貰いましょう」
 この戦いが未来に繋がる一歩になるようにと、絶奈は犠牲者が出ないようにフォローして、仲間と共に黒い鈴蘭の進軍を押し留めた。
「……援護射撃も健在。……このまま殲滅する」
 クオンがちらっと背後を窺い、闇の救済者達が被害を受けずに戦意旺盛なのを見て、この勢いで敵を狩り尽くしてしまおうと、前方や地面から迫る棘のような根を蒼炎を纏う大剣を振り回して切り払い、突撃して縦横無尽に戦場を暴れ回り黒い鈴蘭を消し炭にしていった。
 だが鈴蘭もただ散るだけではない。散り際に黒い花びらを撒き散らし、それが戦場の喧騒に乗って広がっていく。
「ここまで毒の花びらが上がって来る!」
 リーヴァルディの背に乗って飛んでいる闇の救済者達がどんどん上昇してくる花びらを見て警戒の声を上げた。
「……敵の毒は私が防ぐわ。貴方達は攻撃に集中して」
 リーヴァルディは光の精霊を降霊し、全身を毒を浄化するオーラで防御して空中機動で切り込み花びらを弾く。そして呪詛のブレスでなぎ払い、花びらを一掃してしまった。
「花びらが消し飛んだ!」
「今だ! 一気に燃やしてしまう!」
 闇の救済者達が火矢を乱れ撃ち、黒い鈴蘭の群れを燃え上がらせ、無限にいるように思える敵の数を減らしていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

七那原・望
えくるん(f07720)と参加

えくるん!来てくれたのね!えくるんが来てくれたならもう百人力なの!

アマービレで呼んだねこさん達にお願いして浄化属性の結界でみんなや拠点の建物を護ってもらいつつ、更に結界で敵の進行を阻み、動きを止めたところに多重詠唱の炎属性全力魔法で敵を燃やしましょう。

そういう汚染困るのですよね。ここ、人が住んでる街ですから。

癒竜の大聖炎で毒による汚染や自身や仲間達への毒の作用は常に浄化していきましょう。

毒さえ無効化すれば何も怖くないですね。
後はえくるんが手筈通り纏めて一掃してくれるはず。

流石えくるん!どんどん敵が燃えていくの!

討ち漏らし等は炎属性の魔法で蹂躪するのです。


七那原・エクル
【七那原・望と参加】
戦闘開始前に戦場に駆けつけて望と合流して拠点防衛に協力するよ

うへぇ…なにあの黒い鈴蘭、根っこがぐねぐね蠢いていてキモチワルイ…

毒の浄化と足止めに関しては望に任せるとして、ボクは前衛で攻撃を担当しよーっと

空中に浮かべたクンバンダ・G2の掌に立ちつつ

説明しようっ!ボクのユーベルコード【砲雨の鎮魂歌】で召喚される兵器群はどれもが強硬なウォーマシンの重装甲さえも撃ち抜く鬼ツヨウェポンなのであるっ!とセルフナレーションを喋りつつ焼却・炎系の兵器をメインに使用。敵全てを対象に攻撃を開始する前に射線上の味方へ避難を呼び掛けて防衛陣地の設備や味方に誤射がないように注意して攻撃するよ



●燃える花々
「うへぇ……なにあの黒い鈴蘭、根っこがぐねぐね蠢いていてキモチワルイ……」
 戦場にやってきた七那原・エクル(ツインズキャスト・f07720)が黒い鈴蘭の群れを見て、絨毯のように大地に広がり蠢いている姿にぞくっと背筋が寒くなった。
「えくるん! 来てくれたのね! えくるんが来てくれたならもう百人力なの!」
 こっちこっちと望が嬉しそうに手を振り、二人は合流してすぐに迎撃の準備を整える。
「ねこさんたち、結界でみんなのいる拠点を守ってあげてほしいの」
 望がお願いすると、任せろとばかりににゃーっと尻尾をふりふりして魔法猫達は拠点に留まって結界を張り巡らせた。
「次はこっちも結界を張って進行を阻みます!」
 黒い鈴蘭の進路上に結界を張り、ぶつかって動きを僅かに止めた。すぐに望は多重詠唱を始め巨大な魔法陣を描いて炎の魔法を構築する。
「毒の浄化と足止めに関しては望に任せるとして、ボクは前衛で攻撃を担当しよーっと」
 後方の事は任せ、エクルは二機の大型機械掌【クンバンダG2】の掌に乗って空に上昇していった。
「黒い花が迫って来る!」
「手を休めるな! 矢を撃ち続けろ!」
 闇の救済者達が根を張って結界を破り、次々と近づいてくる黒い鈴蘭に向けて矢を浴びせる。
「これ以上近づかれる前に燃やしましょう」
 魔力を溜めた望が全力で放った炎が広がり黒い花々を燃やしていく。だがそれでも止まらずに黒い鈴蘭の群れは根で土を掘り起こして炎を防ぎながら前進し、幻惑毒の香りを撒き散らした。
「そういう汚染困るのですよね。ここ、人が住んでる街ですから」
 望はユーベルコード『癒竜の大聖炎(ユリュウノダイセイエン)』を発動し、清らかな炎を放って毒を浄化していった。
「毒さえ無効化すれば何も怖くないですね。後はえくるんが手筈通り纏めて一掃してくれるはず」
 望が空を見上げ、エクルが宙に武装を展開するのを確認した。

「説明しようっ! ボクのユーベルコード【砲雨の鎮魂歌】で召喚される兵器群はどれもが強硬なウォーマシンの重装甲さえも撃ち抜く鬼ツヨウェポンなのであるっ!」
 敵を見下ろすエクルがセルフナレーションを喋りつつ、ユーベルコード『砲雨の鎮魂歌(ハードブラストレクイエム)』を発動し焼却・炎系の大型兵器を大量に召喚した。
「これから地上への攻撃を開始するので、近づかないように!」
「空に武器が浮かんでる!」
「総員拠点に戻れ!」
 味方に対して避難を呼び掛けると、黒騎士デュークが指示を出して前に出て防衛していた闇の救済者達を引かせる。
「それじゃあ始めるよっ! フォイエル!!」
 エクルは仲間が離れたのを見計らい一斉射して地上に向けて火砲を降り注がせた。炎の雨が降り注ぐように一瞬にして地上が爆炎によって燃え上がり、黒い鈴蘭の群れが炎に揺られて燃え尽きていく。
「大地が燃えている……」
「凄まじい火力だ――!」
 爆発音に耳が遠くなり、闇の救済者達は手で耳を押さえて口をぽかんと開けてその燃え上がる光景を見ていた。
「流石えくるん! どんどん敵が燃えていくの!」
 望は一面に咲き誇った敵が燃え上がり、焼却されていく様を眺める。すると土に盛り上げて何とか炎から逃れようとする黒い鈴蘭の姿を見つけた。
「逃がさないの!」
 そこへ望が炎の魔法を叩き込み、土を吹き飛ばして花を燃やした。
「猟兵殿だけに戦わせてどうする! これは我等の戦いだぞ!」
 黒騎士デュークが檄を飛ばすと、我に返った闇の救済者達も矢を放ち、燃えながら蠢く黒い鈴蘭を撃ち抜き仕留めていった。

 猟兵達と闇の救済者達が共同戦線を張り、無数にいた黒い鈴蘭が数を一気に減らすことに成功した。
 だがその残った群れが二つに分かれ、ゆっくりと奥から人影が姿を現した――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『紅薔薇卿エディア』

POW   :    呪ワレシ赤薔薇ノ種
レベル分の1秒で【対象の内部で炸裂する魔銃の呪詛弾】を発射できる。
SPD   :    土人形ニ生ケル赤薔薇
【レベル×5個に複製した魔槍による投射攻撃】が命中した対象に対し、高威力高命中の【全くの同時に魔銃から撃ち出される四発の弾】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
WIZ   :    高貴ナル我ニ花束ヲ
【魔槍による神速の一撃】が命中した対象を爆破し、更に互いを【吸血行為を行う為の呪術的なライン】で繋ぐ。

イラスト:水城こさめ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は七那原・望です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●紅き薔薇のヴァンパイア
「やれやれ、美しき花を燃やしてしまうなんて、なんと無粋な」
 男性的な口調だが凛々しくも女性的な声で話すのは、黒い鈴蘭の軍勢を率いるヴァンパイアの『紅薔薇卿エディア』だった。
 悠然と黒い鈴蘭の花で作られた道を進み、猟兵達の前に美しき男装の麗人が姿を見せた。
「やはり闇の救済者というのは侮れないということか、これ以上育ち花咲く前にここで滅ぼしてしまう必要がある」
 自らの軍勢を減らされ、エディアは将来的に脅威になると危機感を抱く。
「仕方がない、私自らが出るとしよう。我が名は紅薔薇卿エディア。この禿鷹の眼の紋章の力を以って、君たちを一人残らず殲滅すると宣言しよう!」
 そっと左手の甲に触れると禿鷹の眼の紋章が浮かび上がり、甘い薔薇の香りを漂わせながらエディアは魔槍と魔銃を構えた。それに合わせて黒い鈴蘭もまた進撃を再開する。

「残った黒い鈴蘭は我々が何とかします! 猟兵殿は敵将を討ち取ってください!」
 黒騎士デュークが猟兵に声を掛け、自らは剣を構えて黒い鈴蘭と対峙する。
「こっちはなんとでもなる! 大将首は任せたぜ! やるぞ野郎ども!」
「「オオオオオオオオオオ!!!!」」
 ベイルが闇の救済者達を率いて矢を射って援護し、黒騎士デュークを先頭とした切り込み部隊が黒い鈴蘭を薙ぎ倒していった。

 猟兵達は黒い鈴蘭のことは闇の救済者達に任せれば大丈夫だと信頼し、自らは美しき紅薔薇の如きヴァンパイアを討たんと動き出した――。
ベリザリオ・ルナセルウス
【白と黒】
あちらは任せても大丈夫そうだ
私達も闇の救済者の皆に任されたからには必ず勝とう
芳しいはずの薔薇の香りよりも強く感じる血の臭い…新たに芽生えた希望の花を血で踏みにじらせはしない

名乗りを上げて挑発し白兵戦に持ち込む
織久の攻撃に合わせて『シールドバッシュ』による抑え込みと『武器受け』『武器落とし』で体勢を崩させる
UCではなく白兵戦に勝負を懸けるように思わせよう
危険な時は『オーラ防御』の『結界』を張った盾で守りながら機会を狙う
あちらがUCで私とラインを繋いだら『全力魔法』で『浄化』の力を込めたUCを逆流させて補食してもらおう
ずっと織久の呪詛を溜め込んだ体にはよく効くだろうね


西院鬼・織久
【白と黒】
闇の救済者は目零しできる小物ではなく、目障りな存在になったと言えます
これより果てなき闘争が始まるでしょう

闘争の果に我等が怨念に加わるか、
我等と異なる果てへ至るか
我等が怨敵の血肉を以て道行きの餞としよう

【行動】POW
【五感と第六感+野生の勘】を働かせ【戦闘知識+瞬間思考力】を基に敵味方の動きを把握し予測、敵攻撃を【見切る】

【先制攻撃+UC】に【怨念の炎】を忍ばせ、UCが補食される際に【呪詛+焼却+生命力吸収】の【継続ダメージ】を取り込ませる
更に敵攻撃を掻い潜りながら【切断+なぎ払い】で武器に宿した【怨念の炎】の効果を積み重ね
動きが鈍った所で【串刺し+傷口をえぐり】内部に【UC】を放つ



●美しい花には棘がある
「あちらは任せても大丈夫そうだ」
 ベリザリオは黒い鈴蘭を切り裂く闇の救済者達を見て、この戦いでまた頼もしく成長したと微笑んだ。
「私達も闇の救済者の皆に任されたからには必ず勝とう。芳しいはずの薔薇の香りよりも強く感じる血の臭い……新たに芽生えた希望の花を血で踏みにじらせはしない」
 そしてヴァンパイアに対して鋭い視線を向け、前に出ると名乗りを上げる。
「私の名はベリザリオ・ルナセルウス。その血に濡れた薔薇をここで散らしてみせます」
「ほう、なかなかに美しい。私が紅薔薇なら君は白薔薇か、どちらの美しさが勝るか勝負といこう」
 ベリザリオの挑発に対し、エディアは余裕の笑みを浮かべて魔槍と魔銃を構える。

「闇の救済者は目零しできる小物ではなく、目障りな存在になったと言えます。これより果てなき闘争が始まるでしょう」
 これからはヴァンパイアが敵と認識して闇の救済者を潰しに来るだろうと織久は予測する。
「闘争の果に我等が怨念に加わるか、我等と異なる果てへ至るか。我等が怨敵の血肉を以て道行きの餞としよう」
 その果てにあるものが何なのか、その一つの未来を見せるように織久は爛々と赤く瞳を輝かせて殺意と狂気に身を包み敵へと襲い掛かる。
「恐ろしい形相だ。君からは黒百合のような禍々しさを感じるよ」
 対してエディアは近づかせまいと魔銃を発砲する。それを勘で回避しユーベルコード『影面(カゲツラ)』を発動する。
「我等が怨念は何処までも怨敵を追う。死の影より逃れる事能わず」
 黒い影が地面を滑るように放たれ、獲物を狙う獣の如く迫る。
「影か、味気ないが喰らい尽くすといい」
 避けようともしないエディアの左手の甲にある禿鷹の眼の紋章からユーベルコードが自動的に放たれ、巨大な禿鷹のオーラが飛び出すと影を掴み捕食してしまう。
「喰らうたな、我等が怨念の炎を」
「なに?」
 影の内には黒い炎が満ち溢れ、禿鷹と繋がっているエディアの左手の甲が黒い炎で燃え上がった。そして呪詛がじわじわと手から広がっていく。
「くっ、これは!?」
 異常を感じてエディアは身を引くが、そうはさせじと織久が突っ込み赤黒い槍【百貌】を突き入れる。
「舐めるな!」
 だがエディアは魔槍でそれを弾き、燃える手で銃口を突きつけようとする。

「合わせよう」
 ベリザリオもタイミングを合わせて突っ込み純白の盾【Gloriosus scutum】でシールドバッシュを叩き込む。
「息の合った連携、戦い慣れているな!」
 エディアはそれを魔槍で受け止める。そして衝撃を逃すように後方に飛び魔銃を撃ち込んだ。
「距離を開けさせません」
 対してベリザリオは盾で弾丸を受け止めながら白兵戦の距離に入る。
(これで白兵戦に勝負を懸けるように思うはずです)
 ベリザリオは誓いの剣【Fulgor fortitudo】も振るって敵の意識を引き付ける。
「ならばこちらも接近戦で仕留めるとしようか」
 エディアが魔槍の切っ先をベリザリオに向けてピタリと静止する。
「真紅の薔薇をその胸に咲かせよう」
 横に回り込む鋭い踏み込みから目にも止まらぬ速度で魔槍が放たれる。反射的にベリザリオは盾を動かすが、それよりも速く穂先が迫りオーラの護りを破り左腕を貫かれ、爆発が起こって握力が失われると盾が手から滑り落ちた。
「これで身を守る盾はなくなった。そして……」
 呪術的なラインが繋がり傷から流れ出る血が吸い上げられる。
「はぁ……甘美なワインのような味わいだ。これで傷を癒すとしよう」
 ぺろりとエディアが舌で唇を濡らし蠱惑的に吐息を零した。
「ではもっと美味しく味付けするとしましょう」
 ベリザリオがユーベルコード『Sanctuarium benediction(サンクトゥリアムベネディクション)』を発動し、旋律の矢を地面に放って自らに浄化の加護を与える。神聖な輝きを身に宿すと、そこから流れ出た血もまた聖なるものとなっていた。
「なっ、口の中が燃えるように――!」
 エディアが口を押えて慌てて吸血を止めた。だが一度吸った血は体内に広がり、侵食する呪詛と反応して激痛を与えた。
「ぐぅあぁっ!」
「ずっと織久の呪詛を溜め込んだ体にはよく効くだろうね」
 油断なくベリザリオは落とした盾を拾い上げた。

「ふぅ……この程度の痛みで私を止められると思ったか!」
 深呼吸したエディアは痛みに耐えながら魔槍を構える。
「我等が恨みは尽きぬ。故に怨念の炎も全てを灰燼に帰すまで尽きることなし」
 織久が飛び込んで槍を振り抜く。それをエディアが魔槍で受け止めるが上体が流れた。そこへ織久が勢いのまま敵に膝蹴りを叩き込みながら押し倒して黒い炎を帯びる槍を突き立てる。
「っ……私を押し倒すとは情熱的だな。では私も熱い一撃を贈ろう」
 右肩を抉られ傷口を燃やされながらも、エディアは左手で魔銃を突きつけて発砲し、織久の腹部に呪詛弾を撃ち込んで弾丸を炸裂させ吹き飛ばした。さらに立ち上がると追い打ちに銃弾を連射する。
「織久!」
 ベリザリオが割り込んで盾で受け止めると、呪詛弾が次々とぶつかり衝撃によって後退させられた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

霧島・絶奈
◆心情
共に愉しみましょう

◆行動
ユーベルコードごと肉体を捕食する能力ですか
確かに厄介ですが…

持ち込んだ「白燐発煙弾」で敵の視界を阻害し攻撃を抑制
自身の視界は赤外線センサで補い【聞き耳】を立てる事で索敵

『涅槃寂静』にて「死」属性の「濃霧」を行使し【範囲攻撃】
広範囲を覆い尽す程の死を喰らって、果たして貴女は無事でしょうか?

更に【罠使い】の技を活かし自分自身に「魔法で敵を識別する指向性散弾」を仕込んでおきます
肉体を喰らいに来た所を逆に餌食にしましょう

その上で【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】し追撃

負傷は【限界突破】する程【各種耐性】を高めた【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復


リーヴァルディ・カーライル
…あちらは闇の救済者達に任せても大丈夫そうね

…ならば後は此処でお前を討ち果たし、この戦いに終止符を打つだけ

自身や他の猟兵の姿に変装するよう「写し身の呪詛」に武器改造を施して乱れ撃ち、
多数の残像を突撃させる集団戦術で敵の索敵の妨害と味方の支援を行い、
敵UCや紋章の攻撃を分身を囮に受け流しつつ切り込みUCを発動

超高速の空中機動を行う1240本の黒血糸を放ち全周囲から敵を捕縛し、
敵の血液と共に生命力を吸収し続けて吸血鬼の怪力を封じる闇属性攻撃を行う

…何やら名乗りを挙げている処で恐縮だけど、尋常な決闘がお望みなら残念なお知らせよ

…私は騎士でも戦士でも無い狩人だもの。獲物相手に手段を選ぶつもりは無いわ


クオン・キマヴィス
……闇の救済者達に手出しはさせない。

まずは『レベリオー』で牽制射撃。機を見てジェットパックで急接近して『レイス・ノヴァエ』で攻撃した後離脱するヒットアンドアウェイで様子を探りながら戦う。

呪詛にある程度耐性がある身体とはいえ、直撃は出来る限り避けたい。紋章の攻撃もあるし、深追いはせず、回避専念する。

隙を見せたら、紋章が浮かび上がる部位に炎の弾を叩き込んで無力化した後、接近してUCを喰らわせる。剣での攻撃を防がせた後、左手の義手で敵の胸元を貫く。



●狩人と獲物
「まったく、私の美しい肌をこれほど傷つけるとはね。許されない暴挙だよ。君達を始末して、好きに暴れている輩も全て鈴蘭の肥料にしてしまおうか」
 傷口を塞ぎ血を拭ったエディアが鋭く猟兵を睨みつけて、まだ痛みの残る体で魔銃を構えて発砲する。
「……闇の救済者達に手出しはさせない」
 対してクオンも【対UDC用自動拳銃『レベリオー』】を撃って応戦する。
「私と撃ち合い勝負を挑もうというのか、面白い。この紅薔薇卿が相手をしてやろう」
 笑みを浮かべたエディアがクオンを狙うと、クオンは動き回って銃撃を躱しながら撃ち続ける。

「押し戻せ! 猟兵殿がこれだけ数を減らしてくれたのだ! 残りを我々がやれなくてどうする!」
「そうだ! ここは俺達の拠点。俺達の力で守るんだ!」
 黒騎士デュークと副官ベイルが指揮を執り、黒い鈴蘭への攻勢を強めていた。
「……あちらは闇の救済者達に任せても大丈夫そうね」
 ちらりとリーヴァルディはその様子を確認した安心し、敵指揮官へと視線を向ける。
「……ならば後は此処でお前を討ち果たし、この戦いに終止符を打つだけ」
 そして【写し身の呪詛】を自身や仲間の姿に変装させてばら撒いた。展開した残像が一斉に突撃を開始する。
「増えた? いや、幻術か」
 すぐにそれが戦闘力を持たぬものだと気付き、エディアは魔銃を撃ち魔槍を振るって消し去っていく。
(……紛れた本物と見分けがついていない今が好機)
 その残像に紛れリーヴァルディがユーベルコード『吸血鬼狩りの業・血葬の型(カーライル)』を発動し、1240本の黒血糸を放ち全周囲から目にも止まらぬ速度で飛び交い襲い掛かる。
「血の糸か、ほら、餌だ。好きなだけ喰らうといい」
 エディアの禿鷹の眼の紋章から強烈な力が放たれ禿鷹のオーラが現れ、正面の黒血糸を喰らう。だが全てを一気に喰らう事は出来ず、エディアの身体に巻き付いて血液と共に生命力を吸収する。
「力が吸われていく……これは私達と同じ吸血鬼の力か!」
 エディアが忌々しそうに黒血糸を見下ろす。
「……何やら名乗りを挙げている処で恐縮だけど、尋常な決闘がお望みなら残念なお知らせよ」
 リーヴァルディは封印術式によって吸血鬼の怪力を封じ込める。
「力が抜ける? 我等の力を使って姑息な真似をする!」
「……私は騎士でも戦士でも無い狩人だもの。獲物相手に手段を選ぶつもりは無いわ」
 何を言われようともリーヴァルディは表情一つ動かさず、槍の間合いの外からただ吸血を継続する。
「だが、私の力を封じようともこの紋章の力を封じられはしないさ」
 禿鷹のオーラが飛び、次々と黒血糸を捕食していく。

「ユーベルコードごと肉体を捕食する能力ですか。確かに厄介ですが……」
 絶奈はユーベルコードを喰らう襲るべき紋章の能力を目にし、その対策を思いつく。
「その捕食する能力を利用させてもらいましょう」
 白燐発煙弾を放り込んで煙幕を張り、自身は赤外線センサや聞き耳で敵の位置を探る。
「やれやれ、これでは美しく散る君達の姿が見えなくなってしまうじゃあないか」
 エディアは魔槍を一閃して煙を吹き飛ばす。だが煙が晴れる前に絶奈はユーベルコード『涅槃寂静(ヨクト)』を発動していた。死を内包する濃霧が生み出され辺りに広がる。
「ユーベルコードを発動したか、だが無駄な事だ。全てこの禿鷹が喰らい尽くしてしまうよ」
 その力を感じ取ったエディアの左手の甲の紋章からオーラの禿鷹が新たに飛び出し、濃霧を呑み込んでいく。
「広範囲を覆い尽す程の死を喰らって、果たして貴女は無事でしょうか?」
「っ! これは?」
 エディアが左手に痛みを感じて目を向けると、左手く黒く侵食されていた。
「何か仕掛けられたか! ならば術者を滅ぼすまで!」
 これ以上喰らう前に仕留めようと魔槍をさらに振るって煙を吹き飛ばし、エディアは絶奈の姿を捉えると疾風のように間合いを詰めて魔槍を突き入れる。
「的確な状況判断です。ですが術者を滅ぼすという目的は此方も同じ」
 絶奈はそれを白槍で受けて軌道を逸らし、あらかじめ自分自身に仕込んでおいた指向性散弾を起動させて敵の体に撃ち込んだ。
「小細工を!」
 エディアは魔槍を回転させて弾を弾く。だがそこへ絶奈は黒剣も振るって衝撃波を叩きつけて距離を離した。

「ならば撃ち殺すまで」
「反撃はさせない。仕掛ける」
 エディアが絶奈に向けて銃を構えたところで、好機とクオンは【ジェットパック】を使って飛び出し超高速移動で急接近すると、大剣【レイス・ノヴァエ】を振るって斬撃を浴びせ敵の右腕を斬り裂いた。そしてそのまますれ違い飛び去る。
「速い! 近接戦が本命か、ならばこちらも受けて立とう!」
 振り向いたエディアが魔槍を構え、旋回してまたこちらに突っ込んで来るクオンの斬撃を弾いた。
「今ので動きは見切った。次の一撃で決めよう!」
 勝負とエディアは魔槍で突きの構えを取る。
「狙われている。なら深追いはしない」
 敵の気迫を感じたクオンは突っ込みながら軌道を逸らし、当てると見せかけて通り過ぎてタイミングを外す。
「逃げたか、勘はいいようだね」
 ならばとエディアは飛ぶクオンに向けて呪詛弾を放った。
「呪詛にある程度耐性がある身体とはいえ、直撃は出来る限り避けたい」
 クオンは複雑な軌跡を描き、回避に専念して弾丸を避けていった。

「いつまで逃げ続けられるかな?」
 エディアが銃を撃ち続けている隙に、絶奈が間合いを詰めた。
「さあ、其の身が塵に帰るまで共に愉しみましょう」
 踏み込む絶奈が黒剣の斬撃を浴びせ、白槍を突き入れる。
「私を塵に? 狩りの獲物である人間如きが? ふふ、笑わせてくれる。君達がどれだけ強くなろうとヴァンパイアに敵うはずがあるまい!」
 エディアがその攻撃を魔槍と魔銃で受け、火花を散らして打ち合い互いが傷を刻み合う。
「……ここではお前が獲物よ。私達猟兵のね」
 割り込んだリーヴァルディがすれ違いながら黒い大鎌【過去を刻むもの】を一閃し、敵の胴を深々と斬り裂いた。
「くっ、この程度の傷ならすぐに癒える」
「隙を見せた。ここで決める」
 足を止めたエディアが傷を押さえたところへ、クオンが突っ込むと左手の甲に炎の弾を撃ち込んで紋章を燃やし、無力化して右手に持つ大剣を叩き込む。
「っ紋章を封じるつもりか、だが!」
 すぐにエディアは魔槍を振るって大剣を受け止める。
「本命はこっち」
 さらに敵の懐に飛び込んだクオンはユーベルコード『惨禍の爪(カラミティネイル)』を発動し、刃のように鋭く変形させた左手を敵の胸に突き入れた。深々と刺さった指先が背中から突き出る。
「ぐふっ……やるじゃないか」
 胸を貫かれ口から血を溢れさせながらもエディアは笑みを浮かべ、零距離から銃口を当てて引金を引きクオンを吹き飛ばした。さらには左手の甲の火傷も癒えてオーラの禿鷹がユーベルコードの効果を喰らい尽くし猟兵達を薙ぎ払った。しかし傷が深くその身体が大きくよろめいた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

七那原・望
えくるん(f07720)と参加

果実変性・ウィッシーズホープを発動したら果実は掴んだまま。
全力魔法の強化で身体能力を限界突破させ、第六感と野生の勘で行動、攻撃、紋章の捕食を見切って回避しつつ魔力を溜めます。
えくるんの攻撃で敵の注意が逸れたら素早く地中に仕込んだオラトリオの早業で敵の左手と右手を斬り飛ばし、それを高速詠唱全力魔法の浄化で消滅させます。


わたしは生まれてすぐにお前に両親を殺され、その後6年間お前の屋敷で虐げられました。
あの日えくるんが助けに来てくれなければ、今だって。

もう復活はさせません。
お前の消滅を以てこの悲劇/喜劇はおしまいです。

浄化の全力魔法を降らせ、敵を完全消滅させましょう。


七那原・エクル
七那原・望と参加

あいつは望を閉じ込めていた奴…よしっ!アイツをブッ飛ばして望がスッキリするならボクは全力で手伝うよ!やっちゃえー!!

紋章もだけど敵の槍捌きにも注意が必要だろうね、ボクは近接戦が苦手だからユーベルコードで自身の宿敵【廃亡の剣姫マウラ】を召喚、剣技に秀でた彼女に前衛を任せてボクは後方から援護に徹する戦闘スタイルでいくよ

マトリクスバイザーを起動して敵の殺気を可視化した状態でデフレクターシールドG2の煙幕弾を敵周囲に発射して目眩まし、それに乗じてEディレーションガンの電磁フィールドを敵に撃ち込んで動きをすごく遅くさせる、敵の攻撃は可能な限り盾の重力偏向力場で受け流すか盾の機関砲で迎撃



●紅き薔薇は散る
「この声……この匂い……間違いない……」
 望がその心身に刻まれた敵の気配を感じ取り、虐げられていた時の記憶が蘇る。
「わたしは望む……ウィッシーズホープ!」
 普段よりも力強くユーベルコード『果実変性・ウィッシーズホープ(トランス・ウィッシーズホープ)』を発動し、勝利の果実を召喚してその手に掴み取った。
「おや、美味しそうな果実だね。禿鷹も食べてみたいと言っているよ」
 エディアの左手の甲に刻まれた禿鷹の眼の紋章から巨大な禿鷹のオーラが現れて勝利の果実の果実を望ごと喰らわんと襲い掛かる。
「これはあなたの餌ではありません」
 望は魔法によって肉体を強化して飛び退き、身体に負担を掛けながらも禿鷹の攻撃を回避して魔力を溜める。
「なかなか素早いようだが、いつまで逃げられるかな。獲物を奪うまでその禿鷹は諦めないよ」
 エディアは禿鷹と望が争うところへ魔槍を向けると、警戒した望が果実に集まった様々な世界の人々の願いによって強化した黒き妖刀と白き聖剣【夢奏・スタッカート】を握って攻撃に備える。
「ふん? 君。どこかで私と会ったことがあるかな?」
 正面から対峙すると、エディアが首を傾げて望の顔を見た。
「わたしのことを覚えていないというのですか?」
「ああ、すまないね。小さな子供をよく飼うのだが、ペットの見分けは苦手でね」
「――――!」
 エディアの全く悪びれない態度に、激高した望が言葉もなく双剣で斬り掛かる。
「ははっ、どうやら私の元から逃げたペットだったようだね」
 その斬撃をエディアは魔槍で受け流した。

「あいつは望を閉じ込めていた奴……よしっ! アイツをブッ飛ばして望がスッキリするならボクは全力で手伝うよ! やっちゃえー!!」
 エクルはキザッたらしい敵を見て望を助けた時のことを思い出し、ここで望が抱える暗い過去と決別させようと気合を入れる。
「紋章もだけど敵の槍捌きにも注意が必要だろうね、ボクは近接戦が苦手だからそっちは任せよう」
 ユーベルコード『王冠戴きし紋章剣姫(ア・ディール・ウィズ・フォーレンソードプリンセス)』を発動し、自身の宿敵である【廃亡の剣姫マウラ】を召喚する。剣姫マウラは鋭い視線を敵ではなくエクルへと向ける。
「今回は因縁の敵でね。あれを倒さないとこっちがやり合う余裕もないから、頼むよ」
 エクルの言葉に剣姫マウラはしぶしぶ殺気を向ける相手を変え、エディアに向けて紋章剣を飛ばした。
「美しい剣だね。ほら、馳走だよ」
 するとエディアが左手を伸ばし、手の甲にある禿鷹の眼の紋章からオーラの禿鷹が飛び出してその剣を喰らった。さらには剣姫マウラも呑み込もうと飛翔するが、素早く飛び退いて躱す。
「小手調べの一撃だったけど、ユーベルコードを喰らう力は強力みたいだね!」
 不快そうな剣姫マウラは天敵のような相手に手を出せなくなる。ならばとエクルは【マトリクスバイザー】を起動して敵の殺気を可視化した。
「ならこっちは搦め手でいってみようか!」
 そして【デフレクターシールドG2】から煙幕弾を放ち、辺りに煙を立ち込めさせて目晦ましにする。
「かつてのペットとの再会にシーンに煙幕とは無粋だね」
 エディアは魔槍を振るって煙を薙ぎ払う。するとそこへエクルは【Eディレーションガン】を撃ち込んで電磁フィールドを発生させた。
「これは――」
 時間の流れが停滞しエディアの動きが鈍る。
「今だ!」
 エクルの呼びかけに望が動く――。

「その左手を失えば紋章の効果を失うはずです」
 隙を見せた敵に望が地中に潜ませていた【影園・オラトリオ】を動かし、地上に飛び出すと変化させた刃を振り抜き、左手首を斬り飛ばし、右手も深々と肘の辺りを斬りつけた。そしてすぐに望は落ちた左手に向かって輝く光の魔法を放ち浄化して消滅させてしまう。
「私の手を!」
 紋章が消えるとオーラの禿鷹も消滅し、エディアの顔から完全に笑みが消え、睨みつけて魔槍を振るってオラトリオを薙ぎ払い望の元へ向かう。
「わたしは生まれてすぐにお前に両親を殺され、その後6年間お前の屋敷で虐げられました。あの日えくるんが助けに来てくれなければ、今だって……」
 望は辛い記憶を鮮烈に思い出し、身体が恐怖と怒りに震えていた。
「ああ、思い出したよ。そういえば君のような子がいたなぁ。でも虐げただなんて心外だよ。可愛がってあげただけじゃないか。その剣を納めてこっちに来るといい。また昔のように可愛がってあげるよ」
 エディアが魅惑するように微笑み甘い薔薇の香りを漂わせて誘う。
「紋章の力がなくなればいける!」
 エクルがちらりと視線を向けると、機を逃すことなく剣姫マウラが飛び出して剣を連続で振るう。
「いい腕だ。この状態で受け切るのは難しいか」
 それをエディアが後退しながら魔槍で受け流したが、浮かべた紋章剣が飛び交い、エディアの身体を切り裂いていった。さらにはエクルが機関砲を撃ち込んで反撃させないように牽制する。
「これは厄介な連携だ」
 避けきれず被弾したエディアが飛び退き槍で弾くが追い込まれ、そこには魔力を溜めた望が立っていた。
「わたしが居なくなった後も、わたしと同じように大勢の子供を虐げてきたのでしょう。絶対に許しません」
 望は恐怖を乗り越え、心の底から湧き上がる衝動に突き動かされるように全力で光の魔法を放った。陽光のように眩い光がエディアの全身を照らす。ダメージを負い過ぎたエディアにはそれを防ぐ力が残っていなかった。
「この光は?! 私の体が――存在が消えていく――やめたまえ! やめろやめろぉ!!!」
 光の先にあるのが完全なる消滅だと悟り、エディアの美しい顔が必死の形相となって醜く崩れ落ちる。
「もう復活はさせません。お前の消滅を以てこの悲劇/喜劇はおしまいです」
「ありえない……ああ………美しき紅薔薇である私がこんな、人間に散らされるなんて…………」
 辛い過去を思い出しながらも望は希望の光で闇を照らし、エディアは完全に灰と化して消え去った。
「これで……あの時から続いていた悪夢も終わりです……」
「望……よくやったね」
 やり切った望がふらりと倒れそうになるのをエクルが抱き留め、その体温で優しく包み込んだ……。

●希望の花が芽吹く
「猟兵殿がヴァンパイアを討ったぞ! 我々も続けぇー!」
「「オオオオオオオオオ!!!」」
 黒騎士デュークが剣を掲げて檄を飛ばすと、闇の救済者達は攻勢を強めて黒い鈴蘭の軍勢を一気に押し込める。
「これが闇の救済者の力だ!」
 先陣を切る黒騎士デュークが漆黒の旋風に覆われ、動きが鋭さを増して斬撃によって残った鈴蘭を纏めて吹き飛ばす。
「これは……!」
「猟兵たちと、同じ力か?」
 デュークとベイルが驚く。デュークの放ったのは確かにユーベルコードの力だった。
「我々も猟兵殿のようになれるのか……いや、なってみせる! この地に住まう人々を護るのは我々闇の救済者だ!」
「そうだ! 俺達ももっと強くなれるんだ! 猟兵達がその道を俺達に示してくれた!」
「「「ウウウウォオオオオオオオオオオオオ!!!」」」
 ダークセイヴァーの希望である猟兵のようになれる。その可能性は人々を熱狂させ、歓声は大地を震わせヴァンパイアに負けぬ闘志を闇の救済者に与える。それは長き冬の時代を過ごしていた人々の春の訪れだった。
 そんな人々を祝うように、戦場の片隅に逞しく咲く白い鈴蘭が笑うように揺れた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年04月26日
宿敵 『紅薔薇卿エディア』 を撃破!


挿絵イラスト