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日向を歩くべきでないもの

#サイバーザナドゥ #ダストエリア #完結いたしました、ご参加頂き誠にありがとうございました!

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#完結いたしました、ご参加頂き誠にありがとうございました!


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●狭い路地
「クソっ! なんなんだてめぇら!? イカれてんのか!?」
 往来の激しい大通りから数メートルも離れていない、散らかった路地。ゴミ箱とガラクタと死体と、何かの看板と。そんなものと仲良く並ぶように転がった男が喚き散らしている。鼻から血を流して。折れた歯を覗かせて。曲がるはずない方を向いた腕を必死に庇って。
 それでも通りを往く人々は気にもかけずに過ぎていく。そんな諍いはどうせ常日頃、この街のそこかしこでうんざりするほど起きているうちのひとつに過ぎない。
 ましてや殺し合いをしていないほうが稀なチンピラ連中の喧嘩なんかより、人々には屋台の人気メニューが売り切れるかどうかのほうがはるかに大事なのだ。こんな事態に関心がある奴なんて、せいぜい署で「今月の死亡者」数を表計算ソフトに打ち込んでいる担当者か、ちょうど今裏口から出て行こうとしていたのに逃げ場を失ってしまったせいで浮気相手の旦那と路地さながらの乱痴気騒ぎを繰り広げている間男くらいだ。
「くそっ……ゲボ野郎が、てめえら誰に手ぇ出したかわかってんだろうな、俺達はパウロファミリーだぞ!? こんなことしやがって生きてられると思うなよ、この辺は端から端まで全部が俺達のもんだ、全員ぶっ殺してや……」
 男が凄むのも気にせず、見下ろしていたうちの一人がゆっくりとその頭に拳銃をあてがい、引き金を引く。男が少し跳ねて、額から血を溢れさせて静かになる。
 気にしない。誰も気になんてしない。誰が騒いでいても。誰が死んでも。誰がストリートの支配者を名乗っていても。誰が週替りのように成り代わっても。
 ただ少しだけ、今回はそれで済まない理由があった。

●グリモアベース
「新しい世界で仕事だ」
 資料を片手に、集まった幾人かの猟兵へ高岩・凛が切り出す。
「場所は街の一角、お相手は新しくそこの元締めに新しく就任なさったギャングどもだ。ただのごろつき共がやり合ってるだけなら猟兵が介入することでもないが、今回は話が違う。どうもこいつら、どこぞの企業の息がかかった連中らしい。連中のなかにオブリビオンが確認されている。表からも裏からも取れるだけ金を取りたいとは欲張りなこった」話に合わせて大型ディスプレイに対象ギャングの支配地域や構成員の情報が表示される。

「そんで今回のプランとしては……お前らに、こいつらに取って代わる次のギャングになってもらう」
 肩をすくめ、右手の資料をわざとらしく持ち上げて凛がおどける。
「つっても作戦上の、架空の話だ。まずは界隈でそれらしい話を吹聴したり、こいつらに喧嘩売ったり、縄張りを奪おうとしてるやつらがいるって対象に信じこませろ。世間に顔向けできるようなことなんかしてねえ癖に体面には人一倍うるさいような連中だ、簡単に食いつくはずだ」ただし、一般市民のみなさんには物理的な迷惑はかけないように、と付け加えて更に続ける。
「それが済んだらこのポイントに奴らを誘導しろ。十分広くて周りにも壊す心配するようなもんも無い。思う存分ぶちのめしてやれ。単純すぎるかもしれんが、物事はシンプルなほうがいいって言うだろ?」拡大された地図の一点を示し、そう言って笑う。
「以上、簡単で単純な話だ。よろしく頼む」
 言うやいなや、グリモアが光り、転送が開始された。


ゆべし食わす
 通常シナリオでは初めてお会いします。
 ゆべし食わすと申します。

 新世界「サイバーザナドゥ」のシナリオとなります。
 第一章が日常、第二章が集団戦、第三章でボス戦という三章構成になっています。

 第一章では界隈を仕切っているギャングに対し、敵対ギャングを名乗って喧嘩をふっかけたり、近隣住民に今度から俺達の縄張りだと吹聴したりしてギャングを挑発してください。
 オープニングでは一箇所に集めるように、となっていますが第二章断章にて描写を入れるため、挑発するところまでのプレイングで勿論OKです。

 第二章、第三章で釣られてきたギャング構成員およびそのバックに付いているメガコーポ所属のサイボーグとの戦闘になります。特に制限はありませんので思いっきり成敗してやってください。

 受付期間等はございませんので気に入っていただけましたらお気軽にプレイングをいただけましたら幸いです。

 以上、何卒よろしくお願いいたします。
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第1章 日常 『レジスタンスの会合』

POW   :    会話や模擬戦を通じてレジスタンスと打ち解ける

SPD   :    斥候を行い、情報提供する

WIZ   :    現状の戦力で実行可能な作戦を立案する

イラスト:ハルにん

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 転送が終わり、目標のストリートへと足を踏み入れた。あなた達は「架空のギャング集団」として各々得意な方法を用いて近隣を牛耳るギャングに宣戦布告し、敵対心を煽り立てていい。
ヒパ・トン
敵対者、つまり猟兵の噂を標的となるギャングに情報屋経由で伝えようと思います。
ついでに猟兵たちの挑発・示威行動を情報屋が嗅ぎつけてくれたら噂の拡散速度も高まるし信憑性も高まる……かも知れません。

ギャングの抗争なんて珍しくありませんが、今回に限っては個人的な事情があるのです。
暫定王者と挑戦者のどちらが勝つか、自分は警察署の同僚と賭けをする予定なのですが、暫定王者の実力はともかく、挑戦者についてはよくわかりません。
報酬はとりあえずこれだけ、さらに自分が賭けに勝った場合には分け前、追加報酬を支払いますので、挑戦者について何か分かったら教えて下さい。

うーん、汚職警官の[演技]は難しいです。



 走っている。息を切らせて走っている。汗水流して。みっともなく。いつぶりだろうか、こんなに必死になっているのは。いや、産まれて初めてかもしれない。
 思えば昔から何かに夢中になることなんてなかった。このゴミ溜めみたいな街で生まれ育って、ずっとしらけた気持ちのまま生きてきた。
 ドンパチやって華々しく生きるのに憧れる馬鹿ども連中のように自分の命を雑に扱う気もしなければ、どうしても成り上がってやりたいなんて欲望もなかった。
 それでも、こんなクソみたいな場所でも、何かが変わる瞬間が見たくて情報屋なんてことをやってきたんだろう。昨日、初めてそう思えた。
 故買屋のジジイも、商売女も、俺がムキになる姿がそんなに珍しいのか、話を聞きに行ったら呆気にとられて馬鹿を見る目で見てやがった。しょうがねえだろ。あんなことがあっちまったんだからよ。

 いつものバーにいた時だった。俺がいつもと同じ銘柄の合成アルコールで頭を鈍らせて暇を持て余してる時だ。壁に映ったARモニターのボクシングをぼけっと眺めてたら隣から不意に声を掛けられた。
 たしか「どっちが勝つと思いますか?」ってな。つっても、話しかけられたことに驚いた訳でもないし、額面通りに受け取るわけでもない。
 ここは俺の仕事みたいな「内緒話」向けのバーだ。店内に入ったら大事なプライバシーが守られるよう暗くしてあるし、聞こえちゃいけないことが聞こえないよう床も壁もカウンターも消音建材だ。だから、真横に座って俺に話しかけてきたってことはお客様で間違いないってことだ。
 話はこうだった。つい先週に王座へ輝いたチャンピオンと、そのベルトを狙う挑戦者との試合で賭けをするつもりだが挑戦者が新参者すぎて実力がわからない。でも大口の賭けにするつもりだからどうしても負けたくない。だからどっちが勝ちそうか調べて欲しい。そんなところだった。
 すぐにピンと来た。先週と言ったらたしか、あの辺の通りを仕切ってるチンピラ共が代替わりしたはずだ。あそこを取っかえそうとしてる連中がいるなんてのは聞いたことがなかったが、奪うやつと奪われるやつの名前が変わるだけで、どうせいつも起こってるのと全く同じことだ。なんの不思議もねえ。

 差し出された前金を受け取り、賭けに勝てたら追加報酬の約束を取り付け、送金手順の確認をする。そこまでは普段となんの代わり映えもしない仕事だった。そいつが店を出ていく姿をふと目で追ったんだ。
 いつもならどんな奴が客かなんて気にもしねえし、それをしないからこそ、こんな仕事をしてても今まで汚え川で冷蔵庫と熱いハグをしながら沈むような羽目にならなかったってわかってたはずなのに、なんとなく気になったんだ。もしかしたら、なにかが違うってなんとなく気付いてたのかもしれない。でも、そのせいでなにがなんだかわからなくなっちまった。変なクスリでも盛られたんじゃねえかってクリニックにまで行ったのに医者はなにひとつ問題ねえなんて言いやがる。
 とにかく、今回の件は今までと丸っきり違うってはっきり確信してる。なにかとんでもねえことが起こるんだって間違いなく思ってる。
 だって、俺に仕事を頼んでも店から出ていくそいつの姿を見たんだから。

 それが、白くて丸っこくて、かわいい羊だったんだから。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ニレ・スコラスチカ
……ここが新しい世界ですか。人と物に溢れていますが、治安の悪さはわたしの故郷と大差無いようです。どうか、この世界にも平穏と安寧を……速やかに対処しましょう。

【羈紲】を使い、視覚を共有する生体武器と共に【闇に紛れる】。資料にあったギャングの構成員を【追跡】し、標的が一人になったところを狙って【グラップル】で拘束します。
……これも異端に協力した罪と罰。あなたには少々血を流して頂きます。敵の情報も聞き出せるといいのですが。

痛めつけ、縛り上げた構成員を4、5人ほど縄張りに転がしておけば、ギャングはとても体面を保てないでしょう。所定のポイントの座標を彼らの体に記しておきます。必ず、報復に来るはずです。



 路地に響いた酒瓶の割れる音で少しだけ酔いが覚めて、ふと我に帰った。
 見てみれば、ブルーノの奴が調子に乗って一気飲みした後の瓶を壁に投げつけてはしゃいでいた。他の連中もそれに触発されて騒ぎたて、なにを喋っているかもわからないほどの騒乱具合だ。バカな奴らだがその気持ちもわかる。最っ高で、騒がずにはいられない。
 元々俺達は数こそ多かったがまともなシノギも持ってない、はっきり言えば燻ぶってるクズ同然の集まりだった。こんないい目を見れたのは全部「あいつ」のおかげだ。何者なのかは名乗らないが大方どこぞのメガコーポの手先かなにかだろう。だけど、素性なんてどうだっていい。
 必要だって言えばあいつはランプの魔神みたいになんでも用意してくれる。俺達が全財産かき集めたって買えないような最新式のザナドゥだって、今まで使ってたのがガキの銀玉鉄砲に思えるようなピッカピカの銃だって、全員分用意してくれた。
 オマケにその見返りにやって欲しいことが他のギャングを襲って縄張りを俺達のものにすることだって言うんだからたまらない。まるで空から降ってきたような幸運だ。酒だって今まで飲んでたような合成のカス酒じゃない。本物の天然醸造アルコールを毎日浴びるように飲める。
 気が大きくなってきた俺はタンクトップを脱いで、新しく入れた背中のタトゥーを見せびらかす。パウロファミリーから奪い取った縄張りを模したタトゥーだ。これを広げていって、この街全部を俺の体に刻んでやる。

 そんな風に騒いでいたら、小便がしたくなってきた。天然ものだと消化も早いんだろうか。なんてことを考えながら少し離れた角を曲がり、よさそうな場所を探す。ふと奥を見ると仲間が数人、寝転んでいる。
 いい酒だからって飲み過ぎやがったな、調子に乗りやがって。そいつらの横を通り過ぎたところで、目の前の暗がりから声を掛けられた。

「あなたも、罪に塗れていますね」
 それは暗闇の中から、というより暗闇そのものが声を発しているような。近くから聞こえてるはずなのに、なにも掴めない。そんな声だった。
 クソが、パウロどもか? この前の仕返しに来やがったな。そう思って銃を引き抜こうと手を伸ばした瞬間、いきなり地面が迫ってきて頭を打ち付けられ、何が起こったのかもわからずのたうち回る。
 一体なんだってんだ、うまく起き上がれない。早く立ち上がらないと。半狂乱で、手探りで、自分がどうなっているか確かめる。
 脚が、脚がない。ザナドゥに換装した下半身の膝から上あたりが銃ごと切断され、俺のすぐ横に転がっている。ありえねえ。クラス1戦闘モデルのザナドゥだぞ、銃で撃たれたってビクともしねえ代物だ。
 足音が近付いてくる。暗闇の中から、鉈か何かを持った女が近付いてくる。尼さんみたいな格好をした、真っ白で真っ黒な女だ。まずい、まずい。なんとかしねえと。約立たずになった銃の切れ端を投げつけて思いつくだけありったけの言葉で罵るが女は気にする様子もなく俺を見下して更に近付いてくる。
「……恨みはありませんが、少々血を流して頂きます」
 女の手で鉈が蠢いて、振動を始める。なんだあれ。見たこともねえ。ザナドゥなんかじゃねえ。なんなんだこいつは。冗談じゃねえ、なにかしねえと、そうだ。怒鳴りつけて近くで酔っ払って寝っ転がっていた仲間を起こす。数人がかりならどうにかなるはずだ。
 …………だめだ、起きやしねえ。というより、おかしい。ぴくりとも動いてねえ。いや、こいつら酔っ払って寝てるわけじゃねえ。さっきはまともに見てなかったから気付かなかったが、こいつらも今の俺と同じで切り刻まれてやがる。そんな、嫌だ、駄目だ、こんな、せっかくのし上がったのに。
 女が俺の頭を踏みつけにして呟く。
「背中にちょうどいいものがありますね、印を付けておきましょう。伝えてください。あなたの、体で」

背中から腹に向かって貫く鋭い痛みで、俺の意識はそこでぷつりと途切れた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

シホ・イオア
さて、敵を引き寄せればいいんだよね。
非常に不本意なんだけど、シホって売れるみたい。
海賊とか盗賊さん曰く愛玩動物枠らしいね。
……囮というか引き付け役をやってみよう。

聖者としての光を散らしながら
微妙に手の届かない高さを飛んで存在感でアピール。
捕まらないように挑発していきましょう。
悪戯して引っ掻き回すのもいいかもしれませんね。

シホに興味が無いようなら情報収集に切り替え。
上空からの偵察や動物からの情報を得る。

アドリブ連携歓迎。



 いつものように屋台を蹴っ飛ばし、怒鳴りつける。店のジジイは文句ありげな視線を向けてくるものの、睨みつけてやると目を伏せてしぶしぶ飯とカネを差し出してくる。それをかっさらい、一口齧る。居合わせた客の連中も顔を反らし、飯を食うのもやめてただただ黙って俺の用事が終わるのを待っている。
 最高だ。縄張りができてからというもの、なんでも手に入る。誰も俺に逆らえるやつなんていねえ。ショバ代徴収役なんておいしい仕事にありつけてほんとラッキーだ。
 さて、次の店は……食い終わった飯の包みを投げ捨てて歩いていると、ふと視界を何かが横切った。なにか青い光ったものが。なんだ、ありゃあ。気になって目で追いかける。小さくてよくわからねえが、鳥でも虫でもない動きで何かが飛び回っている。
 なんとなく気になって、捕まえてみようと後を追う。並んだ店の裏手に入って、また通りに出て、うろつくように飛び回るそれに着いていく。こっちに気付いているのか、それは一定の距離を保ったまま俺から逃げるように飛び回り続けている。
 俺の思い通りにならないものなんて気に食わない。追いついてやる。イライラして俺はそいつを捕まえようとした。だが、うまくいかない。腕を伸ばしても届かない距離を保っていて、掴もうとしてもするりと抜けてしまう。そして、そのまま逃げられてしまった。
 ああ、クソッ! だんだん速度が上がってきたそれを必死に追いかける。路地裏に入り込み、角を曲がったところで急に反転してきたそれにぶつかりそうになり慌てて避ける。

 妖精だ。昔、ゴミの中から見つけた汚え絵本で読んだような、手のひらに乗るぐらいの大きさの羽のついた小さな人間のような姿をした生き物。それが空に浮かんで俺を見下ろしている。
 妖精はくるっと回転すると、そのままふわりと飛んで行ってしまった。くそ、逃すもんかよ。起き上がり、走り出す。現実とも思えねえが、確かにこの目で見た。あんな綺麗なものが実在しているなら欲しい。あれが欲しくてたまらない。
 走って走って、気が付けば人通りの全くないところまで来ていた。辺りには薄汚れた廃墟が立ち並び、閑散としている。あの妖精がどこに行ったか辺りを見渡すと、同じギャングの仲間が数人集まっているのを見つけた。聞けばこいつらも妖精を追ってここに来たらしい。
 それからというもの、なんとなくこの場所に足を運ぶようになった。また、あの綺麗ななにかがひょっこり現れるんじゃないか。そんな気がした。

成功 🔵​🔵​🔴​

エドゥアルト・ルーデル
怖いなー住民の支持とりつけすとこ

君達の街に新しいギャングがやってきた!
拙者らは清く正しく絶対に強いギャングなので応援してね!本当でござる。凄く本当でござる。なんだか信じたくなってきただろう?まあ拙者の溢れる【特殊な力】と【説得】のおかげなんだが
そういやギャング名を考えてなかったな、えーと…「タカイワ会」でござる!

デモンストレーションもやりますぞ!ギャングの雑魚を捕まえて…暴れんな!
あんまり暴れると…ほら見ろサイバネ脳味噌にヤバいプラグがIN!無闇やたらとこうなる訳DEATHヨ
このハッキングはサービスでござる、タカイワ会最高と叫びながら特性爆弾を持って巣へお帰り

やっぱ怖いでござるねギャングって



 街の一角に胡散臭い男が立っている。無精髭を貯え、迷彩服に身を包み、厭らしい笑みを口元に秘めた、なんとも胡散臭く如何わしい男だ。そんな男が手に持った拡声器で何やら喚いている。
 さあさあお立会い、道行く皆様方々、無法者がのさばり悪徳商人が私腹を肥やし、お上は知らんぷりで魑魅魍魎が跳梁跋扈、このままじゃ我々か弱い一番市民は食い物だ。取って食われて泣き寝入り、誰も助けちゃくれないのか。人生空虚じゃありゃせんか。甲斐も義理もありゃせんか。滅びますぞ、こんな調子じゃ我々皆共々仲良く滅びますぞ。

 軽妙に次々飛び出す口上にひとり、またひとりと足を止め、怪しい男の語りに耳を傾ける。胡乱ながらくたの叩き売りなら聞く気もないが、そういうもんでもなさそうだし、何より面白そうだ。群衆が見つめるなか、軽やかに男の口から言葉が湧き出る。
 そんな末法の世こそ拙者らの出番。清く正しく美しく、皆を守るギャングでござる。名前はそうえーっとなんつったっけねそういや決まってねえやそんじゃあタカイワ会! みんなの味方タカイワ会をことごとく信じてくだされー! 近所のトラブルに家庭内不和、打ち身に捻挫、肩こり腰痛頭痛に神経痛、ぽんぽんペインにまでなんでも効いちゃいますぞー!
 髭面が腕を振り上げると観衆は大熱狂。声を揃えて組の名前を叫んでいると騒ぎを聞きつけたギャングが止めに入る。しかし流石の最新鋭ザナドゥで身を固めたチンピラも熱気と興奮で暴徒と化した市民に気迫で押し負け、あっという間に胡散臭い扇動者の前に突き出される。

 さーってさてさてみんなー! わるいギャングはいやだよね! そんなやつはこうじゃー!!!!!!!!!
 首筋からろくでもない怪文書じみたプログラムを流しこまれたギャングはやたらぎくしゃくした動きになり、タカイワ会最高! でもケモ耳幼女はもっと最高! と謎の文句を口走りお土産に持たされた巨大爆弾を抱えてがっしゃんがっしゃん根城へ帰っていく。
 去りゆくギャングの背中へ人々が罵り石を投げる中、この事態の元凶が悪びれもせずに言い放つ。
「やっぱりギャングってこわいでござるなーとづまりすとこ」

大成功 🔵​🔵​🔵​

レン・ランフォード
人格は錬
新しい世界だというのにまた末法な世界じゃねーか
ちょっと潰した所で焼け石に水な気もするが
ま、仕事は仕事だ。真面目にこなすさ
ちょうど俺向きみたいだしな

新しい組織と思わせるなら、やはり人数だな
さっさと終わらせたいし、出番だぞお前ら
UCで現れた式鬼達を黒い合羽で正体を隠して
10体ずつの10グループで行動させる
オーダーはいつも通り、囲んで棒で叩く
ゴミ相手だ挨拶も容赦も必要なしでいいだろ
…まぁ蓮が煩いから命だけはとらないでおくか
あとはこのチラシを置いていくこと
チラシはおびき寄せる場所を本拠地と偽った地図を描いてある
グループ名は…花をもたせて高岩組参上っと
んじゃ、俺も残りを引き連れてゴミ掃除に行くか


数宮・多喜
【アドリブ改変・連携大歓迎】

まったく、凛さんも人が悪いねぇ。
そう言う暴れる仕事なら、大歓迎だからさ!

他の奴がなんやかやファミリーをでっち上げてくれるだろ。
そしたらアタシは「他所から流れついて雇われた、凄腕の用心棒」
って触れ込みで動き回るとするかねぇ。

ターゲットのファミリーの店の場所を何軒か軽く『情報収集』したら張り込んで、それぞれの店の黒服を何人か意識を奪わない程度にボコって立ち去ろうとするよ。
どこの誰かと聞かれたら、「おいおいコイツは驚いた」と肩をすくめ、
でっち上げの雇い主ファミリーの名前と、
予定したポイントの場所を『挑発』的に告げておく。
これで伝令の出来上がり、後は奴らを待つだけってね!



 街を奪い取ったギャングたちの溜まり場のひとつ、寂れて汚れた酒場でいつものようにチンピラ連中が集まっていた。しかし飲んでいるというのに男達の顔色は皆一様に険しく、眉間には深く皺が寄っている。
 最近、俺達に楯突く連中がいる。闇討ちから始まり胡散臭い街頭演説をするやつが現れ、今となっては街中でおおっぴらに喧嘩を吹っ掛けてくる始末だ。しかもそれがスクリーンから出てきたみてえな顔の見えないローブ姿の連中なんだから笑えもしねえ。こいつはなんの冗談だ? 俺達をとっちめに来た正義の十字軍様でもいらっしゃったってか? 誰ともなくそんな愚痴を口から溢し、酒を煽り、また黙りこむ。
 こんなことをしていても苛立ちが募る一方だが、出歩いて隙を見せようものならどこからか常に見張っているように例の奴らが現れ、襲い掛かってくる。特にこっちが少人数だとなおさらだ。だからこうして固まっているしかない。
 こういう状況でも周りに従わない馬鹿は出てくるものだ。一時間ほど前、カルロスの奴が女を買いに行ってくるだとかぬかして店を出ていってしまった。俺達の中でも特に腕っ節の立つ男だが、その分頭の芯まで馬鹿と女好きが染み付いている筋金入りのろくでなしだ。あの野郎が戻ってくるまではこの状況が続くだろう。俺達はもう何度目かもわからないため息をつく。
 そんな時だ。ドアベルの音と共に店の扉が開く。遅えんだよカルロス、勝手なことばっかりしやがって。そんなことを言おうとした俺達の目に映ったものはカルロスと、それを抱える例のローブ姿集団、更にそいつらを従えて最後に入ってきた女のガキだった。

「よう、ゴミども」
 店内を見渡してガキが言い放つと、ローブ姿どもがボロ切れ同然のカルロスを床に投げ捨てて武器を取り出す。それを皮切りに乱闘が始まった。
 俺は呆気に取られていた。ローブ姿の奴らは思ったよりも体格が小さいわりに力が強く、やたらと動きがいい。あのカルロスがやられるわけだ。次々とのされていく仲間を見てようやく我に帰った俺は銃を抜いてひたすらに撃ちまくった。しかし避けられているのか弾かれているのか知らないが、まったく効いている気配がない。こんなの勝てる訳がねえ。弾が切れてスライドが口を開け、約立たずになった拳銃を奴らに投げつけて出口へ逃げる。このままここにいても殺されるだけだ。ドアに手が届いたと思った瞬間、向こうからドアが開いた。

 そこにいた茶髪の女は俺のことなんて気にもせず、肩越しに店の中にいるガキに向かって話し始めた。
「お、蓮さんかい。いや、錬さんかな? そっちはどんなもんだい?」
 何がなんだかわかんねえが、こいつもローブ姿どもの仲間か? いや、今はどうでもいい、とにかく逃げるのが先だ。
「テメエっ! さっさとそこをどけ!」
 ポケットから取り出したナイフを突き付け、押しのけようとナイフを握った手で肩を突き飛ばした瞬間、鋭い痛みと共に右手が跳ねるみたいに弾き飛ばされた。なんだ、今のは? スタンガンか何か持ってやがるのか? なにをされたか理解する前に今度は顎に衝撃を受けて脳が揺れ、足が言うことをきかなくなってたまらず床に倒れこむ。俺は、殴られたのか? 馬鹿な、動きが一切見えなかった。

「クソッ! クソッくそっクソォッ!てめえら一体なんなんだよ!」
 ずたぼろで喚くしかできなくなった俺たちの前にガキと女がしゃがみこんできて、何か紙切れをばらまいた。
「知らないのかい? アタシらはね、こういうもんだよ」
 かろうじて紙を掴み、覗きこんだそこには高岩組参上と書かれていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

晒部・ちぃと
一般人に迷惑かけねぇ...っつうのはちょいとばかしアレだから...仕方ねぇ、ギャングの皆様に直接挨拶に行くかァ

なぁに、オレに何人アンチがいると思ってやがる
こんなチンピラ共[挑発]するなんざ準備運動にもなりゃしねェよ

よォ、おっさん共…ア?てめぇらに言ったに決まってんだろ頭悪いんか。
こんな馬鹿どもに手ェつけられて可哀想だなァ、この土地も。
そうだ、俺達が貰ってやるよ。てめぇらもそれでいいよな?どうせこんな土地持ってても上手く治められやしねぇんだから。

何この程度で怒ってんの?
悔しかったら撃ってみろよ!そのおもちゃみてぇなピストルをバンバンってなァ!

ギャハハ!いい感じに空気がヒリついてきやがった!



 男は苛ついていた。せっかく縄張りが手に入ったのに。せっかくいいザナドゥが手に入ったのに。全て思い通りにいかない。けちが付きっぱなしだ。街の奴らにさえ舐められている気がする。気に食わない。俺達の街だ。俺の場所だ。誰にもふざけた真似なんてさせねえ。だから、さっきぶつかってきたこのガキもただじゃおかねえ。
 ふざけたガキだ。生意気が張り付いたような面でヘラヘラしやがって、いくらがなり立ててもちっとも聞きやしねえ。そんなにおもしれぇか? クソ野郎が。

「なあ、オッサン。ずーっとぎゃーぎゃーワーワーバカみてえに喚いてっけどそんなんでおっかねえつもりしてんのか? かわいーねー、そんなんしか思いつかねえのかよ」
……あぁ? ようやく口開きやがったと思ったらこのガキ、性根の底からふざけてやがる。おい。テメエ今なんつった。もう一度言ってみろ。誰に口聞いてんのかわかってんのか。襟を掴んで壁に押し付けてもまだニヤついていやがる。
「てめぇに言ったに決まってんだろ、頭悪いんか? 立派なザナドゥ買うのに脳みそ丸ごと売っちまって頭ん中空っぽになってんのかよ? もったいねーなあ」
 この野郎、何笑ってやがる。ぶち殺すぞ。襟首締め上げながら怒鳴りつけてやっても一向に顔色変えずに見下してきやがる。くそ。ムカつく。イライラする。なんだこいつ。

 こいつの声は頭に響く。クソほど神経に障りやがる。まるでノイズみたいだ。うるせえんだよ。黙らせねぇと。そう思っているとクソガキが俺を突き飛ばして舞台俳優みてえに手を広げ、大仰な身振りで語り出した。
「キレてもマトモに喧嘩もできねえのかよ。そんなんでギャングのつもりしてんのかよ? こんな馬鹿どもに手ェつけられて可哀想だなァ、この土地も。そうだ、俺達が貰ってやるよ。てめぇらもそれでいいよな? どうせこんな土地持ってても上手く治められやしねぇんだからさァ?」
 その言葉を聞いた瞬間、俺はブチ切れた。もう我慢ならねえ。目の前にあるゴミカスの顔に銃を突きつけてありったけの大声で叫ぶ。クソガキてめぇこれでもまだ調子に乗ってられんのか!!?
 それでも動じないどころか余計に楽しそうな顔で笑いやがる。俺の手の中にある物を指差しながら。
「何? この程度で怒っちゃったの? ザコじゃん! マジで雑魚! ダッセ! 悔しかったら撃ってみろや! なぁ! そのおもちゃみてぇなピストルをバンバンってなァ! どーせ撃てねえんだろうけどさァ! ギャハハハ!」
 怒りで限界に達した俺が引き金を引くよりも早く、俺の腹のあたりで銃声が聞こえた気がした。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『ヤクザ・トルーパー』

POW   :    ヤクザ・スラッシュ
【ドスソード】が命中した対象を切断する。
SPD   :    イリーガル・コネクション
【別のヤクザ・トルーパー】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
WIZ   :    シャテイ・サモン
自身が【プライドを傷つけられた怒り】を感じると、レベル×1体の【チンピラ】が召喚される。チンピラはプライドを傷つけられた怒りを与えた対象を追跡し、攻撃する。

イラスト:猫の目からビーム

👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 ギャングどもを引き付ける作戦は見事成功し、予定の地点に連中が息を巻いて押し寄せてくる。
 奴らはプライドを傷付けられ、縄張りを奪いに来られた怒りで満ちていて、こちらが準備万端で待ち構えていることなど考えもしていない。
 存分にぶちのめしてやれ。
レン・ランフォード
人格は錬

おーおー雁首揃えてよく来たもんだ
罠なのに阿呆か、阿呆だったわ
それじゃ予定通り、お前らの組は今日で叩き潰してやるよ
文字通りな

UC使用、大典太出撃、挨拶代わりの「なぎ払い」をぶち込む
これは実体剣だと切断される(されても質量で潰せるが)かもしれないので
光剣オーガスラッシャーで斬りつつ焼こう
近寄ってくる奴らは以下それで

銃など遠距離攻撃は大典太の刀を俺の前に突き立てて壁にする「武器受け」
近寄ってこないなら大典太のグレネードをバラまく「爆撃」
逃げるならそいつに向かってグレネードを「投擲」

何匹目位に本命がやってくるかねぇ…まぁ残部潰すんだが



 誰かひとりが気がついた。
 襲撃に向かうチンピラのうち、誰かひとりが違和感に気付き、ふと足を止めて空を見上げた。
 視界の先にあるどす黒い雲に覆われた空の中、その中央に裂け目が生まれ、巨大な人の形がそこから姿を表す。
 それを見たものが声を上げる前に、それが敵襲だと理解する前に、鉄人形は轟音と共に不幸な第一発見者の上に着地し、彼の身体を踏み砕いた。
 巨大な足の下で悲鳴も上げられずに潰れる哀れな犠牲者をよそに、周囲の目は微動だにしない鉄塊へと向けられていた。誰ひとりとして動かない沈黙と緊張の中、巨人の足元から黒髪の少女が歩み出る。
 その視線が敵意と侮蔑と、そして殺意を含んでいると認めて、ようやく初めてギャングたちはこれが敵襲だと、自分らの命が危険に晒されているということを理解した。

 襲撃者たちが銃を取り出し、少女に狙いをつけると同時に再び轟音が鳴り、鉄人形が持つ刀が地面に突き立てられて彼女の身を隠し、アスファルトを弾き飛ばす。その破壊的な衝撃で数人が転倒する中、少女は更に一歩を踏み出す。
 襲撃者のひとりが震える指先で引き金を引き、無数の銃弾が撃ち出されるが、鋼鉄の巨体には傷ひとつ付かない。
 巨人がもう片手で大太刀を引き抜き、振るう。柄だけに見えたそこから光の刃が伸び、鞭のようにしなって銃撃していた男たちをまとめて焼き尽くした。立ったまま焦げの塊となった仲間を見て逃げ出す背中を追うように、爆撃のような斬撃が飛び交い瓦礫ごと彼らを粉砕していく。

 蹂躙の中、少女が呟く。
「予定通り、お前らの組は今日で叩き潰してやるよ。文字通りな」

大成功 🔵​🔵​🔵​

エドゥアルト・ルーデル
せっかくだから拙者はスマートにやらせてもらいますぞ

サイバーパンクで拙者もいい感じのワッザを思いついたでござる!なのでみんな!試したいよね!!!ちょうどいいのが来てるからな実験台に最高なのが!ドスしかないから近づかざるを得ないからネ
射程内に来たギャングに向けてサイバネティックに遠隔ハックを使ってみた

するとどうだろう全身の回路が過負荷でバチバチと火花をあげて炎が!
エンチャントファイア
火属性付与!拙者は心底しびれたよ

イイネ!今度は部分的に試してみるか!目だ!腕だ!脚!失明したり手足吹き飛んだり…これだよこれ!
一通り試したら満足でござる…もういいよ!土にお帰り!(首へし折りつつ)
ハック&サヨナラですぞ



 混戦の最中を男が歩いていく。
 ひどく楽しげに、胡乱な笑みを浮かべて、瓦礫と死体の上を飛び跳ねてゆく。ピクニックを楽しんでいる子供のように軽やかな足取りで。新しい玩具を試したくて仕方がないとでもいうように。鼻歌交じりに、血の匂いを嗅ぎながら。

 男の歩みが唐突に止まり、首からぐるりと振り返って背後を見やる。そこにいた、忍び寄ろうと息を潜めて男を伺っていた、電磁直刀を握るギャングと目が合う。男は一瞬だけ驚いた顔をして、それからにんまりと唇の端を持ち上げた。
 男に気取られたことと、こちらを指差してなにもしてこないことを不思議に思ったのか、ギャングたちが互いに顔を見合わせる。そして次の瞬間には、一斉に男に向けて飛びかかっていった。
 その光景を見てもなお、男は動こうとはしなかった。まるでその場から一歩たりとも動くつもりはないかのように。ただ右手をあげて、人差し指を立てただけだった。

 ごろつきどもが自らの体の異常に気付いたのはその直後だ。突如として始まる、全身を襲う激痛。体中の骨という骨が砕けるような痛み。熱が血管中を流れ回り、脳髄まで焼き尽くしてしまうかのような感覚。悲鳴すらあげられないほどの苦痛の中、彼らはばたばたと倒れ伏していった。
 倒れた男たちの間を悠然と歩きながら、男はゆっくりと首をめぐらす。彼の視線は、まだ立っている数人の構成員に向けられた。今度は指を彼らの手や足に向けていく。それに伴って機械に換装された手足が火を吹き、千切れ飛ぶ。
 絶叫があがった。だがそれも長くは続かない。やがて声をあげることすらできなくなり、残った者たちも崩れ落ちていった。男の口元がゆるむ。捕らえた獲物を見降ろす肉食獣の笑みだった。

 一通り楽しんだあとかろうじて膝立ちを保っている生き残りの背後に回り、頭を両手で掴んでごきんと音をたてて折る。哀れな被害者が地面に突っ伏したのを眺め、男は満足げに呟く。
「ハック&サヨナラですぞ」

大成功 🔵​🔵​🔵​

シホ・イオア
結構集まるものなんだね。
舌戦も挑発も苦手だからシホは消極的だったけど
皆のおかげで成功してよかったよ。

さて、お仕事お仕事。
ここからは積極的にいかないとね。
「輝石解放、ルビー! 愛の炎よ、舞い踊れ!」
上から俯瞰して戦場から敵が逃げないよう注意しつつ
空中を飛び回り炎とガトリング砲と空飛ぶハートの銃で
面状に制圧射撃。
手ごわい敵がいた場合は炎を収束させて威力アップで対応。

アドリブ連携歓迎。



 戦火が舞い、銃弾が飛ぶ空で妖精が踊る。
 ひらりひらりと舞うそれは、青いドレスに身を包んだ少女の姿をしていた。背中からは半透明の羽が伸びており、それが彼女が空を飛ぶための器官なのだということを教えてくれる。
 彼女は、戦場の只中で踊っている。重力に逆らいふわりと浮かび上がり、くるくる回転しながら宙返りし、急降下する。弾幕をかわしながら銃を構えている敵を撃ち抜き、また別の敵に狙いを定めて再び空中に飛び上がる。
 鉄と、銃と、暴力と、しみったれた火薬の匂いに満ちたこの空間の中で、彼女だけが清廉な空気をまとっていた。彼女の周りだけは静謐さが支配しているようですらあった。
 炎を従え、妖精は踊る。その手に指揮され燃え盛る火が辺り一帯を焼き払う。火の手が壁になり、戦場が赤く燃える。少女は踊る。その身にまとう炎のように激しく踊り狂いながら、眼下に広がる光景を見下ろす。
 踊る。踊る、踊る。炎の花が咲く。命の華が咲き乱れる。そこにいる誰もが彼女に目を奪われていた。彼女を賛美するように銃口を向け続けていた。

 全てが危うい熱狂の中、終わらぬ舞踏がすべてを巻き込んだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ニレ・スコラスチカ
挑発はうまくいったようです。そうなるように仕向けたのはわたし達ですが、所詮は烏合の集。何らかの大義に基づいて行動している訳ではないようです。わたし達の力を恐れさせ、恐慌状態を狙いましょう。

【反駁】を使い、【恐怖を与える】ようにゆっくりと接近しながら【カウンター】で対処していきます。敵の攻撃は【激痛耐性】で痛みを追い出し、どれだけ受けても全く効果が無いかのように振る舞います。他の協力者を呼べる能力を持っているようですが……そんな敵を相手に、援軍は来てくれるでしょうか?

「異端に屈した者、異端に協力した者、全て異端そのものと同罪です。並びなさい。どこへ逃げようと、わたしは一人残らず断罪を代行する」



 いったいなんだってんだ。こんなのが現実なのか。意味がわかんねえ。
 俺はちゃんと狙ったんだ。俺だけじゃない。何人も一斉にあの女に向けて引き金を引いたんだ。ザナドゥの射撃支援システムにだってちゃんとHITの表示が出てる。なにより撃たれるたびに体が揺れて、血が飛び散ってるんだ。当たってないわけないんだ。弾が当たりゃあ痛くて、血が出て、死ぬ。どれだけ技術が進歩したってそれだけは変わらない。だから十何世紀経ったって人間は刃物だの銃だのをずっと使い続けてるんだ。
 それなのに、あの女はなんにも気にしないで、ジジイの散歩みたいにゆっくりゆっくり歩いて来やがった。誰かが叫んでた。最初に撃たれたのは誰だったか、あいつはそのままゆっくり歩いてきて、インターホンでも押すみたいに、無造作に、なんでもないような素振りで骨董品みてえなショットガンをデコに押し当てて、そんでロベルトの頭が弾けたんだ。そうだ。ロベルトだった。あいつ、頭が安物のスイカみたいに吹っ飛ぶまで信じられねえって顔をしてた。それから他のやつらも頭だの手足だのを順にぶち抜かれて、あっという間にみんな殺された。

 ほんの少し前まで、俺たちは平和ボケした馬鹿どもの集まりみたいなもんだったはずだ。みんなで酒を飲んで、ドラッグやって、くだらねえ話をして、時々喧嘩したりもした。それが今じゃどうだ。地獄だ。こんなんが天国だっていうなら神様なんてクソくらえだ。
 俺ひとりだけ逃げてきたってどうしようもないことくらいわかっちゃいたが、それでも俺は必死に逃げた。あの女と、死んだ奴らに背を向けて。走って、転んで、走れなくなるまで走って、さっきからずっとこうしている。死にたくない。怖い。震えが止まらない。心臓が爆発しそうなほど脈打って、肺の奥が焼けるように熱い。俺はこのまま死ぬのか? 冗談じゃねえ。そんなのはまっぴら御免だ。せめて一矢報いてやる。そう思って銃を確認しようとしたところで、足音が聞こえてきた。角の向こうから、ゆっくりとこっちに向かってくる。あいつだ。あいつが来たんだ。
 クソ、ちくしょう、やってやる。ぶち殺してやる。そう思うのと同時に銃を握りしめていた。角から飛び出して、思った通りそこにいた女にありったけ銃弾をぶち込んでやろうとして引き金を引いた。弾が出ない。弾切れだ。まずい。早く、早くリロードしないと。女がこっちに来る。なにか呟いてる。早くしないと。手が滑ってまともに弾倉を取り替えられない。銃口がこっちを向く。はやくしないと。はやくころさないと。はや

大成功 🔵​🔵​🔵​

数宮・多喜
【アドリブ改変・連携大歓迎】

よーしよし、悪い事してるくせにイイコじゃないのさ。
きっちり挑発(やくそく)通りに来てくれやがった。
ここからは遠慮はいらねぇな、存分に暴れさせてもらおうか!
え?街中での暴れぶりは?……気にすんな!

周りの味方を『コミュ力』の軽口で『鼓舞』しつつ、
ギャング共へは『挑発』し。
電撃の『属性攻撃』で吹き飛ばして、
なるべく接近戦は避けるよ。
そうして冷静に立ち回りつつ、【超感覚探知】のテレパスで
応援を呼ぼうとする意志とそれに応えようとする意志を探る。
そしたら先置きするようにサイキックの『衝撃波』をぶっ放して、
返り討ちにしてやらぁ!

これでちょっとは、この街のゴミも減ったかねぇ?



「よーしよし、悪い事してるくせにイイコじゃないのさ」
 続々と集まってくる血気盛んなギャングたちを前に、女は嬉々としてそんな言葉を吐いてみせる。その言葉を受けてか、あるいは単に邪魔者を排除できることに満足しているのか、その場にいる全員がニヤリと笑い返す。
 しばらく無言の時間が過ぎる。誰もが互いの様子を窺い合い、一挙手一投足を見逃すまいと神経を張り巡らせている。最初に動いたのは、ギャング側だった。
 先頭にいた二人が同時に飛び出し、左右から挟み込むようにして拳を放つ。しかし女はそれをあっさりと躱す。そのまま間髪入れずに繰り出された蹴りを屈んでかわすと、顎を下から殴りつける。仰け反った相手の腹を思い切り踏みつけ、地面へと叩き伏せると、彼女は銃を構える他の連中へ手をかざし電撃を放つ。閃光と共に、何人かの身体が弾かれたように宙を舞う。
 銃を抜いていた数人を無力化したのを確認すると、女は最初に襲いかかってきたうちの無事なほうが銃を抜く直前頭を抑えこんで動きを封じ、もう片方の手を振って衝撃波を放ち、駆けつけてきた増援が顔を出したのと同時に吹き飛ばす。最後に抑えつけていた男に電流を流し込んで気絶させると、ようやく辺りは静かになった。

 周囲に転がるチンピラが起き上がらないのを確かめてから、彼女は腰に手を当ててため息をつく。
「これでちょっとは、この街のゴミも減ったかねぇ?」

大成功 🔵​🔵​🔵​

晒部・ちぃと
おいおい、1人じゃ叶わないからってわらわら湧いて出てきやがったなぁ。
みんなで取り囲んでボコそうってか?やだねェ、弱い者いじめは。

じゃあ、これからする事は正当防衛ってことになるよなぁ?

さーて、まずは[オーラ防御]で奴らの豆鉄砲を防ぎつつ[早業]で俺のアサルトライフルに[ハッキング]して[武器改造]を施すぜ。
[リミッター解除]して連射速度も装填数も、数値をバカみてぇに上げてやる!
雑魚共に[誘導弾]を[乱れ撃ち]、ついでにUCもオマケに受け取ってくれや!単調な攻撃じゃつまんねぇからなぁ!

ギャハハ!避けれるもんなら避けてみろ!
弱い者いじめってのはなァ!こうやってやるんだよ!



 おーおー来やがる来やがる。クズどもがわらわらうじゃうじゃ湧いてきやがるわ。ひとりじゃ敵わねえからってお友達みんなで仲良くいらっしゃいやがってよぉ。ぼくたちみてえな雑魚は数揃えないと恐くてなんにもできませんってか? あーやだやだ。これだから嫌いなんだよ。つまんねえことばっかりしやがってよ。立派におっかないナリしてやることが弱い者いじめってか。
 そんじゃあせいぜい「正当防衛」させてもらうとしますかねぇ。コンソールを開いて奴らの豆鉄砲が効かねえようにしてからバカどものご尊顔を拝みに行ってやる。当たんねえ当たんねえって泣きそうになってるツラに近付いてゼロ距離でおどかしてやると、ひっくり返って小鹿みたいにぷるぷる震えだすんだ。それで大爆笑。ざまあみろクソどもが。
 ブギーマンごっこにも飽きてきたんで、いい加減こいつらをぶっ殺さないとな。愛銃を取り出して連射速度と装填数のスライダーを最大まで上げてやる。そんでトリガー引きっぱなしにすりゃあどんだけ体をいじってようがどんだけ頑丈だろうが関係なく粉々に砕け散ってくれるっつう寸法だ。
 けどまぁ、バカもバカなりに学ぶのか壁なんかに隠れ始めやがった。障害物ごとブチ抜いてやんのも楽しいんだけどなんっかマンネリだしなぁ……そうだ。いいこと思いついた。
 わざと開けたところに弾を撃ちこんでから、その弾の軌道を弄って敵の隠れてる場所に向かっていくように設定する。するとどうなると思う? 答えは簡単。遮蔽物のおかげで安全だと思い込んでるアホ面どもの頭ん中に弾が吸い込まれていくってわけだ。壁の向こうからマヌケな悲鳴が聞こえてきやがる。面白くて仕方がねぇや。
 ほら、さっさと避けてみろやァ! 弱い者いじめってのはこうやんだよ!

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『フルメタル・サージェント』

POW   :    アイアムジャスティス
【パトランプ】を見せた対象全員に「【抵抗するな】」と命令する。見せている間、命令を破った対象は【生命力】が半減する。
SPD   :    ポリス・ヴィークル
自身の身長の2倍の【電脳接続した武装警察車両】を召喚し騎乗する。互いの戦闘力を強化し、生命力を共有する。
WIZ   :    ウォンテッド・マーク
攻撃が命中した対象に【緊急指名手配】を付与し、レベルm半径内に対象がいる間、【周辺に存在するあらゆる警備装置】による追加攻撃を与え続ける。

イラスト:柿坂八鹿

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 猟兵たちに蹴散らされ、予想以上の被害を被ったギャングが銘々に撤退していく。そのうちのひとりが逃げ道の先になにかを見つけ、戸惑い、頭を撃ちぬかれる。
 哀れなギャングが見つめていた向こうからゆっくり、ゆっくりと男が歩いてくる。男の身体は元が人間だったかもわからないほど、隅々まで機械に置き換えられている。
 なんで、あんた俺達の仲間なんじゃねえのかよ。戸惑う声に答えず、代わりに銃声で残党ひとりひとりに返事をした男は猟兵達を見つめ、ぽつりと呟いた。
「やはり、私が直接手を下さなければならないか」
数宮・多喜
おーお巡りさん、お勤めご苦労さんってアンタも「そっち側」か。
いいのかい?公僕がアルバイトなんてしちまってよォ。
……いや、こっちの仕事が本業かい?
それなら尚更いけ好かないねぇ。
さっさと頭ん中まで修理されちまいやがれってんだ!

『コミュ力』で啖呵を切りながら、
その裏でスマホを介して周りの警備機構を『ハッキング』しとく。
機能全部を奪うまでは望まない、攻撃を少し遅らせる程度で十分だ。
実力行使してきたら電撃の『属性攻撃』で反撃さ。
指名手配を受けたなら覚悟して、
辺りに『範囲攻撃』でスパークを撒き散らす。
悪あがきに思ってくれたなら良いんだけどねぇ……。

なんせそいつが最後の仕上げ、【超感覚領域】に閉じ込めるよ!



「おーお巡りさん、お勤めご苦労さん」
 無人型暴徒鎮圧ユニットを引き連れ、陽のあたる場所へと姿を表す男へ超能力者が労いの言葉をかける。但しこの場の誰も、最高のタイミングで駆けつけた正義のお巡りさんなどというものを信じてはいない。
「……アンタも『そっち側』か。いいのかい? 公僕がアルバイトなんてしちまってよォ」
 当然女の発言にも本心など欠片もない。軽口を叩いてみせる裏で、後ろ手に隠した携帯端末を操作している。
 正に鉄面皮に覆われた男の顔がわずかに動き、表情のようなものを見せる。それが怒りによるものなのか、それとも別の感情からくるものなのかは判別がつかない。それでも、彼が女の言葉に反応したのは確かだ。

「いや、こっちの仕事が本業かい? それなら尚更いけ好かないねぇ」
 女の言葉を遮るためか処刑の合図か、もしくはその両方か。男が腕を上げると自動人形たちが前に出て一斉に銃器を構え、射撃を開始する。弾丸が豪雨のように降り注ぎ、辺り一面が煙に包まれる。
 しかしそれらの攻撃が命中することはない。掃射が始まる直前、女によって一瞬生じ「させられた」隙を突いて、超能力者は弾幕をすり抜け、機械仕掛けの兵隊たちの間を通り抜け同時に電撃をばら撒く。鋭い音に撃たれて動きを止める機械たち。それらを背にして男が自ら銃を抜き、女に向ける。
 向けられた銃口と目が合った瞬間、女の口元が歪む。笑みだった。

 電撃によって自動人形たちの内蔵電池が弾け、それらから放出された電流が束になり背後から男を貫く。
「頭ん中まで修理されちまいやがれってんだ」
 女が呟いた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

晒部・ちぃと
あ?なにしてんだテメェ、それ俺の獲物だったんだが?メガコーポのわんちゃんは人のもの取っていいって躾られてんのか。偉いね〜!ご褒美のジャーキーでもあげようか!

…流石に挑発には乗ってこねぇかァ、つまんね。

UCを発動。やっほー、テメェら配信の時間だぜ。
今日はこいつをぶっ殺していくってわけ...はは、アンチコメばっか来てら。ウケんね。俺の事舐めやがって。

警備装置を[ハッキング]して、俺を狙う銃口は全部アイツに向けてやる!
[リミッター解除]![戦闘知識]で俺の愛銃をより強く[武器改造]して、[鎧無視攻撃]をぶち込む!

てめぇにも、アンチの糞どもにも負けねェ!
さっさと無様に負け顔晒しやがれクソがァ!



 頭にきやがる。人がせっかくいい気持ちで雑魚共ボコボコにして楽しんでたってのによぉ。横取りしやがって。カバーに入り、適当に弾をブチ撒きながら憂さ晴らしに罵る。
 メガコーポだか警察だかのわんちゃんは躾がきちんとされてて偉いねえ。ほら、ジャーキーでもくれてやろうか? それともご主人様から貰ったもんじゃないと怖くて食えないのかなぁ!? 冗談めかして言ってやる。が、勿論相手はそんな挑発に乗るようなタマじゃあない。こっちの言ってることなんか気にもせず、ただ黙々と弾をバラまいてる。
クソが。……あー、イラつく。ものすげーイラつく。本当によぉ。こういうクソ野郎をブチ殺して見せつけてやるのが最高におもしれえんだよなあ。

 撮影用ドローンを呼び出して画面の向こうにいるアンチ様諸君にアピール。やっほーボケども。今日はあの犬っころを10秒でぶっ殺してやるよ。ありがたく拝聴しろ。
 バカ共が大量のアンチコメつけてやがるのを横目に、早速準備を始める。3秒後にハックが発動するよう設定してからカバーを飛び出し、まずは真正面から突っ込む。
 わんさか大量の銃口がこっちを向く。馬鹿が。なんも考えてねえ訳ねえだろ。俺のことを撃つ前にハックが発動して狙いがクソボケわんちゃんに向く。自分で食らってやんの。ざまーみろ。ウケるわ。
 仕上げにめいっぱい強化をかけた愛銃を装甲の隙間に突っ込んで、撃てるだけぶっ放してやる。さあて、これで終わりだと思っちゃいねーだろうな? 俺のストレス解消はこの程度で終わるほど安くねぇぞ。てめぇにも、アンチの糞どもにも負けねェ! さっさと無様に負け顔晒しやがれクソがァ!

大成功 🔵​🔵​🔵​

シホ・イオア
おそかったね。
取り返しがつかなくなってから出てくるなんて、
大物ぶってるけど間抜けだよね☆
取り締まる側が癒着してるとかもよくある話だし
小物が釣れちゃったかも☆

【残像】と【空中戦】、【ダンス】を駆使して空を舞う。
【見切り】で回避力を強化したり
魔法で【ジャミング】したりして攻撃を回避。
ガトリングブーツで【弾幕】を張り【制圧射撃】で敵の動きを制限。
確実に仕留めるよ。
「輝石解放、エメラルド! 雷光よ、獅子の魔弾となりて敵に食らいつけ!」
【神罰】と【鎧無視攻撃】【全力魔法】で魔弾を強化。

戦闘が終わった浄化と祈りを捧げておこう。
もう傷つくことも傷つけることもないんだから。



 妖精が嗤う。嘲笑うように、憐れむように、高らかに笑う。目の前の者の悪徳を。欲望を。悪意を。全てを見透かす瞳で見つめながら、心底愉快そうに笑い続ける。
 対して感情を鉄の仮面に押し込めた男は、ただひたすらに虚無の表情を浮かべていた。男は何も言わない。何も語らない。男の表情には何の変化もない。ただ、妖精を見る瞳の奥にあるものは、殺意だけだった。
 男が指揮する砲台が、銃座が、砲口が全て妖精に向けられる。砲身から放たれるのは50口径の殺意の塊だ。電磁加速によって撃ち出された弾丸は、音速の壁を突破し、衝撃波と共に一直線に進み、目標を打ち砕くだろう。
 だが、それらは全て無意味だった。なぜならば、如何に高い殺傷能力を誇る弾丸でも、そもそも妖精に触れることすら叶わないからだ。
 妖精は飛び回る。高く、速く、どこまでも軽やかに。ひらりひらりと身を翻すその姿を追うことは誰にもできない。誰も捉えることはできない。
 そして、妖精を追う砲弾やミサイルの数々は、妖精に到達する前に爆発した。信管の誤作動などではない。彼女が踵から放つ雷がそれらをことごとく打ち抜いていったのだ。
 下から上に降る、弾幕の雨を潜り抜けて妖精が舞い降りる。戦いの最中だというのに、まるで舞台の上に立つ女優のような優雅さすら感じさせる動作で彼女が男の首元に着地する。渾身の力を込めて、踵の銃からありったけ、最後の一発まで銃弾を叩き込む。
 男の首から、それが殺すためのものと思えぬほど綺麗な輝きが零れ、飛び散り、溢れだした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

レン・ランフォード
親分でも来るかと思ったんだがサツか…
しかも聞くにヤクザの仲間でつまり企業の手先か
改めて腐ってんなぁこの世界
ま、予定が詰まってるしさっさと潰そう
生き残り探してお前らのアジト…巣の場所を聞いて潰しに行くんでね

攻撃は初動を「第六感」で感知し動作や銃口から射線を「見切り」
予め確認しておいた物陰等「地形を利用」したりして「ダッシュ」で回避

車両と本人の改造具合からセンサー・レーダーを積んでると予想
残像分身は効果が薄い可能性がある…なのでこちらも機械に頼る
攻撃に移る直前にスマホから「ジャミング」を発動して「目潰し」し
UC起動
神速で踏み込んで3人で連続攻撃を的のデカい車両に叩き込む

さて掃除の続き続きと



 ギャング達を捻り潰していた少女は、不意に背後から殺気を感じて飛び退く。直後、先程まで立っていた場所に銃弾が突き刺さる。狙撃手がいるのだろう。そちらを睨もうとしたその時、更に二発、彼女の足元近くに着弾。舌打ちしながら素早くその場から離れると、今度は数発の榴弾が地面に叩きつけられ爆発を起こす。
 爆風が収まるより早く、彼女はその場から駆け出していた。今度は視界に捉えた。敵は戦闘車両に乗っているようだ。砲身がこちらを見つめているのが見えた。
 チンピラ連中にしては大仰なオモチャだ。例の親玉のお出ましか。見たところ警察仕様の装備か? 企業の手先でヤクザの仲間で警察の犬とは腐りきってるが、どうせ潰しちまえばどれも一緒だ。予定も詰まってるし、さっさとやってしまおう。

 建物の壁を蹴飛ばし、屋根に飛び乗り、射線を潜り抜けて走る。途中何度か敵の放った弾丸が身体を掠めるが、怯まず速度を上げていく。やがて近付いてきた相手の姿に向けて、彼女は一気に跳躍し、空中で身を翻す。
 同時に携帯端末でジャミングを起動させ、相手の照準を狂わせる。長くは続かないだろうがかまわない。一瞬だ。一瞬あればいい。それだけあれば充分すぎる。着地と同時に地面を蹴りつけ、素早く踏み込む。砲の照準が彼女を捉えるよりも速く。カメラが彼女の姿を映し切る前に。

 全てが始まる前に少女の腰から引き抜かれた刃が煌めくと、鋼鉄の砲身が切断され軽々と宙を舞う。続いて彼女の背後から現れた彼女が四層から成る車体の強固な前面装甲を易々と切り刻む。更に現れた三人目の彼女が露出したエンジンを両断し、車両を完全に破壊した。
 轟音を響かせながら、一瞬にして戦闘不能になった戦車はその場に横転し、乗っていた男は何が起こったのかも理解する前に衝撃で吹き飛ばされる。

「さて、掃除の続きっと……」
 再び一人に戻っていた少女が無感情に、楽しそうに、冷徹に呟いた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

エドゥアルト・ルーデル
遅い、遅すぎる!
木っ端が全滅してから現れるなんてパーティーの片付け中にくるようなもんでござる!おはん寝ぼけちょるでござるか!

スロウリィなこいつに教えてやらねば
サイバーパンク世界でも最後にものを言うのはやはりフィジカル…この通り【紳士】なのでハチャメチャ上がった身体能力を見せつけざるを得ない
ミヤモト・マサシも言っている、指名手配されなければジッサイ犯罪ではない!なので当たらなければどうという事はないですぞ!
攻撃の当たらぬ速さを!警備装置の追い付けない程の速さを!そして死人に口なし、全てを解決する暴力を!

貴様に足りないもの!情熱、思想、理念、頭脳、気品、優雅さ、勤勉さ!何よりも――速さが足りない!



 猟兵達との戦闘中、周りが急に静かになり、男が何かに気付く。なにか、なんだか、きな臭いような、如何わしいような、妙な空気が満ちている。振り返り、辺りを見渡しても誰もいない。それでも絶対になにか変だ。なにかいる。

「おはん寝ぼけちょるでござるか!!!!!!!!!」
 耳元で急に大声が響き、頭の中が一瞬真っ白になる。慌てて振り返り、銃を構えるもそこには誰もおらず、ただ瓦礫が転がっているだけ。おかしい。やはり妙だ。誰かに見られている。気配を感じる。
「遅い!!!!!!!!!!!! 遅いでござるよ!!!!!!!!!!!!! 介錯しもす!!!!!!!!!!」
 今度は側面から思い切り手刀で殴りつけられ、身体が宙を舞う。ごろごろ転がりながら体勢を立て直すも、やはり声の主は影も形も見えない。一体どうなっているんだ? 混乱する頭を必死に落ち着かせようと試みるも、次々襲いかかってくる攻撃に阻まれ上手くいかない。周囲の監視カメラに接続して状況を把握しようと試みるも、高速で何者かがふざけたポーズで動き回っているらしいことが辛うじてわかるだけで、結局正体不明のままだ。
 一体なんなのだこれは、新手のザナドゥなのか? いや、高速機動用のザナドゥでもここまでの速度と持続性はないはずだ。闇雲に銃を乱射するが、弾は空しく壁に当たるばかり。まずい、このままでは不味い。このままだと殺される。

「そんなサイボーグなんかよりステゴロのほうがかっこいいでござるよ!!!!!!!!!!!! キエエエエエエエエイ!!!!!!!!!!!!!!!!」
 また殴られる。もう一発、さらにもう一発。何発食らっても一向に姿が見えず、相手の位置を掴むことができない。なんなんだこいつは。更に速度が上がっていき、正面から殴られているというのに視認すらままならなくなる。
「貴様に足りないもの! 情熱、思想、理念、頭脳、気品、優雅さ、勤勉さ! 何よりも――」
 一瞬、静止した髭面のキス顔を挟んで、強烈な一撃が炸裂し意識を刈り取った。
「速さが足りない!」

 本当になんなんだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ニレ・スコラスチカ
あなたが黒幕ですね。その姿は……警察、のつもりでしょうか。この世界は法無き世界。ならば、わたしの法があなたを裁くでしょう。異端は全て有罪です。執行、開始。

【胎動】を発動、爪弾と散弾杖で牽制しつつ接近し、身体強化からくる高速移動で武装警察車輌に追い縋ります。致命傷になる攻撃以外は【激痛耐性】で受け、【追跡】を続行。【視力】を共有する『失せた左眼』で隙を伺い、機を見て強化された生体拷問器で【捨て身の一撃】。反撃を受けようと構いません。生命力を共有している車輌ごと切断を狙います。

「わたしの行いが正義であるかは分かりません。しかし、あなたが正義でない事ぐらい、わたしでも分かります」



 少女は怒りに満ちていた。全ての悪徳に。全ての無法に。全ての不誠実に。全ての謀略に。そしてその全ての罪が裁かれぬこの世に、彼女は静かに怒りを湛えて立っていた。
 この世界に罪を裁く法がないのであれば、わたし自身の法がそれを成そう。異端は全て死をもって償う。それだけがわたしの知る、わたしの信じる唯一の法だ。そして、それは逃げていくあの男に対しても例外ではない。異端は狩らねばならない。執行、開始。

 かろうじて残った最後の車両に乗って逃げる男の目に、正確には電脳接続により視覚を繋いでいるガンカメラに追手の姿が映る。女だ。修道女のような格好をした女がこちらへ向かってきている。なんなんだあれは。人間なのか。サイボーグかレプリカントか。しかし、それにしても動きが速すぎる。まるで、弾丸のように一直線に駆けてくるのだ。

 男は恐怖を感じた。全てを手にするはずだったのに。表からも、裏からもこの街を手に入れて、コーポの地位も、警察上層部の椅子も、チンピラどものボスの座さえも手に入れたはずなのに。こんな奴らに、最後にはあんなふざけた格好をしている女に、こんなにあっさりと追い詰められるなんて。どうして、どうしてこんなことになってしまったんだ。
 女の視線が車体を通して自分に向いていることに気付く。あの目はなんだ。憎悪とも殺意とも違う、得体の知れない何かを感じる。逃げなければ。そう思い、アクセルを踏み込む。加速した車の速度に合わせるように女がまた一歩踏み出す。距離が縮まることに焦りを感じ、さらにスピードを上げる。それでも距離は離れない。むしろ近付いている。耐え切れなくなって論理トリガーを引き、弾をばら撒く。女を中心に弾着の煙があがって肉を抉っても少しも狼狽える様子がない。どういうことだ。なぜだ。
 疑問に答えが出る前に、女の右腕が一瞬ブレた。次の瞬間、強烈な衝撃とともに視界に火花が散った。そのままハンドル操作を失い、中央から歪に裂けた車が横転しながら地面を滑り、壁に激突したところで停止した。

 男は痛みに耐えながらなんとか意識を保っていた。だが、状況は絶望的だった。運転席側のドアをこじ開けようとする女と目が合う。殺されると思った。もう終わりだ。何もかも失った。私の人生は何だったんだ。気がつけば叫んでいた。
「お前、お前はわかっているのか! 何をしているのか! 何をしたのか! 私は秩序をもたらそうとしているんだぞ! この街に、この混沌の渦中に、正義をもたらす者だ! お前ごときの短絡的で愚劣な行為で私の計画を台無しにするつもりか!」

 女の動きが止まる。ああ、そうだ。それがいい。その目で私を見ろ。私は正しいことをしようとしているんだ。
 女は私の言葉を聞き終えると、無表情のまま言った。
「わたしの行いが正義であるかは分かりません」
 女が銃をこちらに向けた。
「しかし、あなたが正義でない事ぐらい、わたしでも分かります」
 なにか、破裂音が聞こえた。
 それが、男の最後の記憶だった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年03月22日


挿絵イラスト