銀河帝国攻略戦④~Desperado
●zero hour
『では解放軍へ加わるため、我々も向かうぞ!』
艦内放送がブリッジの意気をがなりたて、持ち場の男たちも応じるように声をあげて拳を突き上げる。そろそろ仕事の時間のようだ、男は商売道具を抜いて立ちあがった。
ちょうど同僚の男が――否、元・同僚が仲間に熱弁をふるい始めたところだ。
「よし、俺たちもいよいよ参戦だ。全員覚悟を決めて……」
言葉の途中でびすっ、と音がした。熱弁をふるっていた男が目を見開いたまま、額に穴を穿たれて膝をつく。倒れこむのを言葉もなく眺めたその場の者たちは、次いで、ブラスターを放った男へ視線を集中させた。
「いやあ悪いね。別れはさびしいなあ」
仲間を。何故。まさか、反乱。
そんな疑問を口にするより早く、男たちを次々と熱線が貫いていく。或いは頭を、或いは胸を撃ち抜かれて、ほんの数秒のうちに全員が床に倒れていた。かろうじて息のある男が血を吐きながら問い質す。
「おまえ……一体、何者だ」
「……さあねえ」
そう答えた一瞬だけ、男は真顔だった。もう一度引鉄をひくと、生き残っていた男も頭を貫かれて死体の仲間入りをする。
「さあて、コアマシンを潰せばいいんだよな?」
気を取り直したように陽気な顔に戻り、彼は動力炉へ向かうことにした。
●countdown
スペースシップワールドで起きている戦争については、猟兵ならばほとんどの人が耳にしているだろう。失われた技術であった『ワープドライブ』を復活させたミディア・スターゲイザーを追い、銀河皇帝が始めた争い――言うまでもなくオブリビオンであるかの皇帝を打倒するには、ミディアと解放軍と失うことなく大決戦へ向かわねばならない。
「かなり出遅れた方だけど、今回は私もあの世界での事件を予知してるんだ」
テス・ヘンドリクス(人間のクレリック・f04950)は難しい顔で視たものを語った。
曰く、事件はまさに解放軍に合流しようとしている、船の中で起きる。ミディアのもとへ向かおうとしている宇宙船の中に、帝国の工作員が既に潜入していたのだ。
『ファントム・ガンマン』と呼ばれるテロリストで、凄腕のガンナーだということ。彼単独の潜入だということはわかっている。
もともと人員数はともかく、船はそれなりに大きい。彼が今どこにいるのかはわからないが、どこへ行くのかはわかっている。
「工作員の目的はコアマシンの破壊だから、機関室へ向かってくるんだよ。だからそこで待って迎撃戦になると思う。コアマシンを破壊されたら意味がないから、機関室を守ることに集中して貰って大丈夫だよ」
工作員が潜んでいたのは解放軍入りするために集められた近接戦闘部署で、船の中でも腕のたつ者たちが集められていた。
猟兵が行く時には殺害された船員たちが見つかっており、警戒態勢になっているので避難指示などは必要ないと説明し、テスは顔をしかめた。
「順調に作戦が進んでいるところなんだ。ここで解放軍に加わるはずの船が減るなんて、今後の戦局にも関わってくるんだよ。だから怪我のないように、しっかり守ってきて!」
突然この世界に広がった燎原の火は、全てを焼きつくそうとしている。ひとたび傾けば取り戻すことはかなわない天秤の片側に、今猟兵たちは立っているのだ。
今危機にさらされている船の乗組員たち、彼らが加わるはずの解放軍。まずは彼らの生命を取り零すことなく戦って、次の局面を迎えなくてはならない。
猟兵たちという希望が、これから送りだされていく。
六堂ぱるな
はじめまして、もしくはこんにちは。
六堂ぱるなと申します。
拙文をご覧下さいましてありがとうございます。
●ご注意!
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
●状況
宇宙船の中、守るべきは機関室です。所在不明の工作員が機関室へ向かっていることはわかっているので、彼を打倒し安全を確保してください。機関室前は戦闘に不自由がない広さがあります。
描写は『ファントム・ガンマン』と対峙した所から始まります。道中の心配はありませんので、彼との立ち会いからプレイングを埋めて頂いて大丈夫です。
皆さまのご参戦をお待ちしております。
第1章 ボス戦
『ファントム・ガンマン』
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POW : ボムファイア
【ブラスター銃の最大出力放射】が命中した対象を燃やす。放たれた【ブラスター銃の熱線の】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD : クイックドロウ
レベル分の1秒で【熱線銃(ブラスター)】を発射できる。
WIZ : ブラストキャンセラー
対象のユーベルコードに対し【ブラスター銃の一斉射撃】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
👑11
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ルチル・ガーフィールド
「最悪…、撃ってさえくださいましたら… いる位置…わかりますから…」(微笑み)
唯一、隠して持ち歩けるルーンハルバード以外の武器、防具は捨てて機関室の前をおびえるようにウロチョロし囮になります【おびき寄せ】
(技能は低いですけれど、身長や外見からは無害に見えると考えます)
仲間には隠れていてもらうようお願いをし、最悪…いきなり撃たれた場合でも(水の魔力で熱線を、いなして防御)、誰かが回り込む時間を稼ぎます。敵が近づいてこない限りは戦闘はしない心づもりですけれど、撃たれた場合は射撃してくる方向に視線を送って、なるべく注意を引いたのち、タッタカタと逃げます~
紫谷・康行
傾いた天秤は戻らない
何かを成そうとすれば少なからず犠牲は出るものだ
できることはただ今を生きること
この先の未来を、幸せな未来を、少しでもたぐり寄せること
機関室に陣取り冷静に相手がやってくるのを待つ
後方に位置し必要以上に動かずじっくりと隙を窺う
相手の攻撃を封じるため相手の動きを観察して利き腕を狙う
機を見つけたら比較的動きの少ない肩口、腕を狙いイーゴーの見えざる刃を使う
「来たれ!」
動きが速く狙いにくい場合はまず足を狙い動きを止めようとする
相手を倒したら船の乗組員に声をかける
「この先も厳しい戦いになるだろう。何か信じるものが必要になるかもしれない。それを探しておくといい。必ず君達の力になるはずだ。」
櫟・陽里
ビームシールドを展開し敵の射線に飛び込む
バイクは機動力のある盾にもなるんだぜ!
コアマシンも仲間の事もしっかり守って見せる
得意技1つを突き詰める生き方は共感できちゃうんだよな
その銃の腕には敬意を持って当たるよ
過去から呼び戻されて哀れとは思う、でも同志達のために絶対倒す
分かってるだろうが…潜入とか裏切りに対する相応の結末、だぜ
早撃ちで敵うわけないと自覚
バイクで逃げ回り敵の視界から消えるようにする
味方のタイミングに合わせとにかく色んな角度から手数を多くして攻撃
攻撃回数重視
休む間も与えない連続攻撃で隙を作りたい
目くらましに利用できそうな…弾き飛ばせそうな瓦礫とか消火器的な機能のものとか?もあれば狙う
艦内には警戒を促す警報が鳴り響いている。
その居丈高な響きや明滅するランプに怯えたように、機関室の前のスペースを右往左往する少女の姿があった。不安そうな表情を浮かべながら、どこから仕掛けてくるか思考を巡らせているのはルチル・ガーフィールド(魔法仕掛けの家政婦さん・f03867)だ。
「最悪……、撃ってさえくださいましたら……いる位置…わかりますから……」
猟兵がオブリビオンを知覚するように、オブリビオンも猟兵を知覚する。一般人と見誤ることはないにしても攻撃を誘うことはできるはずで、それこそが狙いだった。
不意に、鈍い音と共に空気を灼いて光条が疾る。
【トリニティ・エンハンス】起動。直撃はしたが、咄嗟に水の魔力で身を覆ったルチルの身体を揺らし光は砕け散った。間違いなくブラスターの攻撃だ。
発射元と思われる場所へちらりと視線を送って、機関室の方へたかたかと駆けだす。だが二呼吸もしないうち、再び圧倒的な熱をまとった光線が、ルチルの息の根を止めようと迸った。
その時、光が直撃するよりも早く、轟くようなエンジン音を響かせて廊下をバイクが走り抜けた。ビームシールドを展開した愛車ライのボディで銃撃を受け止め、櫟・陽里(スターライダー ヒカリ・f05640)がにかりと笑う。
「バイクは機動力のある盾にもなるんだぜ!」
『ま、油断したつもりはないが……仕損じたな』
呟く男――ファントム・ガンマンは機関室のある空間の向かい、火災に備えた消化剤容器の向こうに身を隠していた。ブラスターの狙いを陽里へ変えようとする。紫谷・康行(ハローユアワールド・f04625)が待っていたのはそんな隙だった。
「星空も見えぬ世界の果て、辿り着くこと叶わぬイーゴーに吹く無慈悲な風よ。全ての因果を絶つ決別の刃よ。我が言葉に導かれ今ここに吹け」
言霊は康行の意に従い、音もなく迸る音の刃となってファントム・ガンマンを襲う。
『うおっと!』
突然ざっくりと右腕が裂けて、驚いた顔をしたファントム・ガンマンが機材の奥へ跳び退った。深い傷にならなかったことに康行が眉を寄せる一方で、陽里がタイヤを鳴らして消化剤を回り込み追跡する。
早撃ちで勝負になる相手でないことは承知の上。見失わないように、まともに狙われることがないようにバイクを操った。コアマシンも仲間の事もしっかり守って見せる。
「視界良好……ッ!」
ステッカーチューンしたPPtoWinで弾丸をばらまく。男は腹に被弾しながらも細いメンテナンス用通路の奥へ身を隠した。射撃を躱し絶えず移動していくファントム・ガンマンを、陽里は確かに視認している。視認していた、のに。
一閃した熱線に肩を焼かれていた。いつ撃たれたのかもわからない。
(「――得意技1つを突き詰める生き方は共感できちゃうんだよな」)
腕に敬意をもって当たらねばならない。陽里は加速して、更なる銃撃の雨を降らせた。ばらまかれた弾が何度かファントム・ガンマンの体を穿つ。
「分かってるだろうが……潜入とか裏切りに対する相応の結末、だぜ」
過去から呼び戻されて哀れとは思うが、その一方でこの男がしたことは義にもとる。
この船でファントム・ガンマンの手にかかった人々の無念は、彼の矜持や腕前などで打ち消せるものではないのだ。
それは康行とて感じていたことだった。
傾いた天秤は戻らない。何かを成そうとすれば少なからず犠牲は出るものだ。
今この宇宙のあちこちで人が傷つき、死んでいく――その
できることはただ今を生きること。この先の未来を、幸せな未来を、少しでもたぐり寄せること。だからこそ、自分たちはここで。
「来たれ!」
陽里に翻弄されて機材の陰から身を乗り出したファントム・ガンマンめがけ、康行の見えない音の刃が再び閃く。しかし今度狙ったのは足だった。機動性を殺すために狙いを絞って放たれた刃は、言霊のままにガンマンの腿にざっくりと傷をつけた。
苛立ちを隠さない男の目が康行を追い――その手前で意識を逆撫でするようにうろちょろするルチルに焦点を絞る。炎をおびた光が迸るのにぎりぎりルチルは気付いた。
「あ……っ!」
じゃっ、と水が蒸発する音をたて、再び水の魔力をまとうことで炎をまとった光線をなんとか相殺しきった。注意を引くという作戦は奏功しているようで、彼方から舌打ちが聞こえてくる。
『ち。数も減らせないか』
ファントム・ガンマンは機関室前のスペースへ出てこない。細い通路に機材、入り組んだ構造の場所からの攻撃を意識しているのだろう。そこから追い立てなくてはならない。
考えた陽里は、答えが既に目の前にあることを思い出して笑った。
アクセルを全開にして突進する。応射しながらファントム・ガンマンが再び細い通路へ退ったのを確認し、今度は銃撃を消化剤へ集中させた。呆気なく容器は破裂し、機関室の危機の為に用意された薬剤が辺りに充満する。
『くっ……!』
文字通り燻り出されたファントム・ガンマンがまろび出てきた。薬剤など何の影響もないが、猟兵複数を前に視野を遮られては勝負にならない。そして、そんなあからさまな隙を康行が見逃すはずもなかった。
【イーゴーの見えざる刃】はファントム・ガンマンの肩をとらえ、ざっくりと深く抉って血の華を咲かせた。ブラスターを左手に持ち替えた男が凄惨に笑う。
『……やっぱり、勝負はアツくなくちゃな』
成功
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ガイ・レックウ
(SPD)で判定
てめぇの相手は俺たちだぜ!!
ユーベルコード【獄炎解放『爆心』】を使用し、【怪力】のスキルを使用。【2回攻撃】と【鎧無視攻撃】のスキルを使用しての妖刀とドラゴンランスでの2刀流で攻め立てるぜ
【見切り】と【オーラ防御】で守りを固め、【フェイント】と【残像】でかく乱しながら【鎧砕き】を使用しランスで【串刺し】にするぜ
「てめぇの好き勝手にはさせねぇよ」
ブイバル・ブランドー
そこまでだスカしたガンマン野郎!コアマシンをやらせはしねえ
オレはひたすら接近攻撃による強襲を行う!
アサルトウェポンと多目的兵装による牽制射撃を行いつつ、
【早業】と【地形の利用】を活かして距離を詰めていくぜ!
そして相手の隙を見つければすかさずマッハレッグを叩きつける!
ブラスターの早撃ちが得意な奴なんだろうが、引鉄を引く瞬間を見切って【残像】が出るくらいのスピードで射線上から退けば、大抵の射撃攻撃はなんとかなるはずだ!
【連携アドリブ大歓迎】
戒道・蔵乃祐
覚悟を備えた手練れの様ですね
ならば。
此方も覚悟を以て鉄火場にて活路を切り開きましょう!
聞き耳、第六感、見切りでファントムの現在位置を探り。『妖剣解放』で力溜め状態を維持しつつ待機
『クイックドロウ』に対抗してフェイント、残像、戦闘知識、スライディングで射線を回避しながらダッシュ&ジャンプ
一気に距離を詰めて早業、クイックドロウで抜刀。衝撃波、なぎ払い、捨て身の一撃。のカウンターで切り伏せ
まだ息が有る様なら勢いのままに二回攻撃。踏みつけ、或いは上段足刀で頸骨を蹴り砕きます
銀河帝国の1兵卒で有りながら、単騎での戦艦撃沈を可能とする戦士
ここまでしなければ勝てない強敵、と認識しています。
いざ尋常に勝負!!
利き腕を負傷して転がり出てきたファントム・ガンマンの右から、一気にブイバル・ブランドー(ソニックアタッカー・f05082)が距離を詰める。
「そこまでだスカしたガンマン野郎!」
『っとお?!』
回転しざまに繰り出した蹴撃は慣性の法則とブイバルの重量を乗せ、肉の軋む音をたててガンマンの脇腹に命中した。空も裂く【真刃脚】に脇腹を抉られた男がたたらを踏む反対側に、呪詛の炎をまとったガイ・レックウ(流浪の剣士・f01997)が待ち受けていた。
「てめぇの相手は俺たちだぜ!!」
【獄炎解放『爆心』】は寿命と引き換えにガイの身を呪詛の炎で覆い、高速移動と斬撃に伴う煉獄の炎、それに衝撃波を放てるようになる。身を捻るのが間に合わず、ファントム・ガンマンは躱しようのない妖刀ヴァジュラの斬撃を浴びた。
「ぐおあ!」
苦痛を隠しようもない叫びが終わるより早く、更に一歩、力強く踏み込んだガイのドラゴンランスが脇腹を貫通する。血の糸を引いて我が身を槍から引き離し、歯を食いしばる前には戒道・蔵乃祐(荒法師・f09466)が迫っていた。
ここに及んで逃げもしないとは、覚悟を備えた手練れに間違いない。ならば。
「此方も覚悟を以て鉄火場にて活路を切り開きましょう!」
妖刀の怨念を纏うは一人に非ず。至近距離からの応射をスライディングで躱し、蔵乃祐の巨躯は跳び退るファントム・ガンマンに追いついた。
「いざ尋常に勝負!!」
斬撃が血をしぶかせる。妖刀の斬撃を二度にわたって浴びた名も知れぬ男は、険しい表情で廊下に身を投げ出し距離を稼いだ。その後をブイバルの牽制射撃が、床材を抉りながら追っていく。
メンテナンス通路を追いだされてしまえば、機関室の周辺は比較的開けた廊下だ。身を隠すもののないファントム・ガンマンは床や壁を蹴り、予測し難い移動線で三人を引き離そうと試みる。
姿を見失うわけにはいかない。コアマシンを破壊されれば意味はないのだ。
「コアマシンをやらせはしねえ」
呟いたブイバルは機銃の掃射を浴びせながら、ガイと挟撃位置へ追い込んだ。フェイントを見切った踏み込みから、ブイバルが蹴撃を浴びせようとする。
その一瞬、ブラスターの一斉射撃がブイバルを襲った。光線の圧におされて巨体は弾かれ、更なる距離を稼いだファントム・ガンマンが機関室の壁に向き直る、が。
「てめぇの好き勝手にはさせねぇよ」
残像を残して横へ回り込んだガイの斬撃を避けることはできず、一刀をまともにあびてふらつく姿を目で追いながら、蔵乃祐は高速で思考を巡らせる。さっきのようにファントム・ガンマンに一斉掃射を放たれたら。
あの速さには間に合わない。だから敢えて早く。懐へ入る捨て身の踏み込みにガンマンが反応するより早く、渾身の衝撃破をのせた袈裟がけの一刀を浴びせる。
『げ……はっ』
その喘鳴を聞きながらも気を緩めずにいた。男の意気は絶えていない。
果たして真正面からの切り伏せをまともに食らったファントム・ガンマンはたまらず膝をつき、倒れるかにみえた一瞬転がって跳ね起きた。この男が銀河帝国の1兵卒で有りながら、単騎での戦艦撃沈を可能とする戦士なら、ここまでしないと勝てないだろう。そこまで読んでいた蔵乃祐の右足が左膝頭へ引きつけられ、蹴りが放たれる。
充分に体重の乗った上段足刀がファントム・ガンマンの頸骨を砕くのと、ファントム・ガンマンが追いすがるブイバルに最期の一射を浴びせたのが同時。
「おおおおっ!」
針の穴を通すような射撃で視覚センサーに異常を来しながらも、構わず突き進んだブイバルの回し蹴りが、ガンマンの胸を断ち割らんばかりに切り裂いて。
「――ふ」
吐息のような声が聞こえた気がした。
勢い余って機関室の壁に激突した名も知れぬ男は、反動で床を転がり全ていって、それきり動かなくなった。
猟兵たちの尽力が実り、解放軍へ加わる船は救われた。
この結果がまた、帝国攻略のための一石となるだろう。確かな戦果を得た猟兵たちは、ひと時の休息を得るべく引き上げたのだった。
成功
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