メガコーポからの依頼:ヤタイ・ラーメン・クライシス
●グリモアベースにて
「やあやあ猟兵諸君。くるるちゃんの召集に集まってくれて感謝するねっ」
グリモアベースに集まった猟兵達を前に腕を広げ、鏡繰・くるる(属性過積載型バーチャル男の娘・f00144)は愛らしい笑顔と共に元気よく切り出した。
「今回飛んでもらうのは、新しい世界。汚染された近未来の地球、その名も『サイバーザナドゥ』だよ!」
巨大企業群(メガコーポ)が支配し、社会モラルの崩壊した世界。地球環境は壊滅的な打撃を受け、骸の海が雨として降り注ぐ。生物はもはや、肉体の一部をサイバーザナドゥに換装しなければ、生命を維持できない。
そんな機械化された桃源郷(ザナドゥ)が、猟兵達が新たに訪れる世界である。
「と言う訳で、キミ達がこの世界で戦うのは、メガコーポの使役するオブリビオン――の、筈なんだけど」
そうして、説明を中断し。くるるは微妙に困ったような表情を浮かべると、一枚のデータディスクを取り出した。
「今回はそのメガコーポから、ボクの元に、キミ達への依頼が届いてるんだ」
●メガコーポからの依頼
「おはようございます。はじめまして、猟兵の皆さん」
再生されたデータディスク。モニターの向こうに映るのは、黒髪を2つシニョンにまとめたスーツ姿の女性。
ややキツ目だが美しく整った顔立ち、だが機械を思わせる無表情さが目立つ。
「私はメガコーポ、龍爪公司の特級社員(カンパニーマン)、リー・ロンファです。今回は皆さんへ依頼をしたく、こうして連絡を取らせて頂きました。お願いしたいのは、我々公司の管理下にある、ダストエリアの防衛です」
ダストエリアとは、サイバーザナドゥの都市最下層。他世界のスラムよりも遥かに治安の悪い、文字通りのゴミ溜めだ。だがそんなエリアにも、人々は逞しく生きている。
「今回、このダストエリアに、敵対メガコーポから破壊工作員が派遣されると言う情報を掴みました。どうやら、更地に変えた後新たな拠点を建設し、実効支配を行おう、と言う目論見のようですが。当然、看過する事は出来ません」
そこまで言った後、ロンファは無表情のまま小さく首を傾げ、付け加える。
「また、この攻撃を看過した場合、ダストエリアの住民は多数殺害されるでしょう。その後の統治においても、我が公司の統治下に比較し、住民達が迫害される事は間違いありません」
実際の所、彼女はダストエリアの最下層民の命や尊厳など、全く配慮の外だろうが。あくまで、猟兵の人道主義に配慮して……と言うか、それを刺激するための言葉だろう。とはいえ、結果としては嘘はないように思える。
「そこで皆さんには、この破壊工作員の撃退を依頼したく思います。人々の生活を守るため、皆さんの力をお貸しください」
極めて空々しく響く言葉を紡ぎながら、ロンファは小さく頭を下げた。
「さて。皆さんにはまず、該当ダストエリアにあるラーメン屋台『虎蘭』で待機して頂きます。ここはダストエリアの顔役が店主を務める場所。オブリビオンが攻撃を開始すれば、すぐにでも情報が入ってきますので」
なお、すでにロンファから話は通っているので、猟兵が向かえば、客として迎え入れて貰えるだろう。もっとも、通っているのはあくまで店主なので、ガラの悪い客達に因縁を付けられる可能性は当然に有るが。
「当然使われているのは合成食材ですが、それにしては悪くない味だそうです。食事代は経費に含めますので、よろしければどうぞ」
そう言っているロンファは、そんな屋台のラーメンなど、食べた事があるようには見えないが。
「我々が掴んでいる情報によれば、今回攻撃を行う敵対工作員は、メガコーポ・アミダインダストリー特殊営業課鎮圧係に所属する、『アミダ・アーミーズ』と『オブリビオン・カンパニーマン』と称される存在です」
アーミーズは、スリーマンセルの連携を得意とするレプリカントだ。指揮官レプリカントの指令の元、配下の防御型と強襲型のレプリカントが有機的な連携を行う。
部下を使い捨てにした極めて強力な攻撃、強制停止コードによる状態異常の反射、AIによる論理的行動と暴走強化などを用いて来る。
カンパニーマンは、高度に改造された肉体を持ち、白兵戦の技術を有する。さらにネゴシエーションによってこちらの冷静な判断力を奪ったり、砲撃要請によって広範囲を攻撃したりして来る。
どちらも特筆して強敵と言う程ではないが、手を抜いて勝てる程の相手でもない。まあ新しい世界での初めての依頼には、ちょうど良い相手かもしれない。
「もちろん、報酬は弾みましょう。働き次第ではボーナスも考慮します。皆さんの活躍を期待しています」
ロンファが最後にそう告げ、完璧な営業スマイルと共に一礼すると、映像は終了した。
●くるるからの補足
「と、言う訳なんだけど」
消えたモニターから視線を猟兵達に移し、微妙な表情を浮かべるくるる。
「メガコーポはこの世界を支配し、滅びへと向かわせる悪徳企業だ。けど確かに、この依頼はダストエリアの住民を救い、オブリビオンを倒す事に繋がる。悪い話じゃない」
依頼人がメガコーポの人間と言う事を差し引けば、普段の依頼とあまり変わらない。それを差し引けるかどうかは、個々の信念によるだろうが……どちらにせよ、放置した時の人々への被害を考えれば、無視出来る依頼ではない。
「まあ、メガコーポからの依頼なんか受けたくない! って言うならボクからの依頼って事で請け負って欲しい。その場合は高額報酬とか出せないけど」
そこまで説明を終えてそう言ったくるるは猟兵達を見渡し、ビシッとポーズを決める。
「まあ、どう言う態度で依頼に望むにせよ、とにかくばっちり解決してきてね。良い知らせを待ってるよ」
●ラーメン屋台『虎蘭』
「……いらっしゃい。話は聞いてるぜ」
指定された屋台に向かった猟兵達。そこに有ったのは、話の通りのラーメン屋台だ。
若干ボロいが繁盛しており、屋台の周囲に並べられたテーブルでは、なんともガラの悪そうな客達がラーメンを啜り、昼間から安酒を煽っている。
店主は全身傷だらけの壮年男性で、いくつもの修羅場をくぐって来たのだろう雰囲気を感じさせる。
「腹が減ってんなら注文しな。金は公司にツケとくぜ」
さて。オブリビオンが現れるまで、何か腹に入れておくのも良いかもしれない。
一二三四五六
一筋縄ではいかない依頼人も、サイバーパンクのお約束。
ごきげんよう。新世界の依頼をお届けします。一二三四五六です。
メガコーポ・龍爪公司からの依頼となりますが、当然ながらやる事はいつもと変わりないです。悪いオブリビオンをやっつけて、事件を解決しましょう。
依頼人が嘘をついている、とか言うような事はないです。事件を解決すればちゃんと、世界は少しだけより良い方向に進みます。
龍爪公司は、華僑系のコングロマリット(複合企業)です。兵器からゆりかごまで、扱わない商品はないと言われる程、業務内容は多岐に渡ります。利益最優先で人道は二の次三の次ですが、そちらの方が儲かるなら配慮するぐらいの意識はあります。
優秀な社員は随時募集しておりますので、カンパニーマンの方は『自分は龍爪公司の社員だ』と主張しても構いません。ご自由にどうぞ。
一二三のサイバーザナドゥの依頼は、今後もくるる・紅奈を問わず公司から行われる予定です。頻度は未定ですが。
報酬は、サイバーザナドゥの相場が分からんので具体的な金額はぼかしていますが、『同種の依頼と比較し、若干相場より高め』ぐらいの報酬が支払われます。
もちろん何かしらのアイテムやデータが発行される事はないですが、RPする上で参考にどうぞ。
ラーメン屋台『虎蘭』はいかにもな感じのラーメン屋台です。
ショーユ、ミソ、トンコツと取り揃えている他、チャーハンなどの簡単な中華、そして酒を提供しています。
どれも安物で、素材は遺伝子操作された合成食材ですが、それなりに食べられる物ではあります。悪影響が出るような食材や倫理的にヤバい食材は使っていません。
もちろんダストエリアなので、客層は悪いですが。
それでは、皆様のプレイングを楽しみにお待ちしています。
第1章 日常
『癒しの一杯』
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POW : 好きなドリンクでまずは乾杯
SPD : 安いがうまいと評判の料理を食べてみる
WIZ : 店主や他の客との会話を楽しむ
イラスト:鹿人
👑5
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
フォーネリアス・スカーレット
耐酸性PVCコートを上から羽織り、屋台に座る。
「これを4つ」
「4つだ。2つと2つで4つだ」
食事用にこの兜は口の部分が取れるようになっている。
「それとショーユ・ラーメン」
「ズルー! ズルズルズルー! ズルズルズルズルー!」
食べられる時に食べられるだけ食べておく。いつ食べられなくなるかもわからん。
……この世界のオブリビオンは、誰でもそうなる物なのか。厄介だ、どれだけ殺せばいいか見当も付かん。この降る雨の全てがオブリビオンだというのなら、雨を降らせる雲の全てを殺さねばならん。
だが、そうだとしても。私のする事は何一つ変わらない。
「オブリビオンは皆殺しだ、例外など無い」
アスカ・ユークレース
ここがサイバーザナドゥ……早速調査、の前に腹ごしらえ。目の前にちょうどお誂え向きにラーメン屋もありますし
HEYマスター!ラーメン大盛一丁、メンバリカタヤサイニンニクマシマシアブラオオメ、飲み物はオレンジ味のジュースで!
少々ガラの悪い方に絡まれても
大人の対応。冷静に受け流してあしらいましょう、私はパーフェクトでプリティなバーチャルキャラクターなので。無闇に現地の人と事を荒立てることもありませんし
冷静に……冷静に……バキッ(持ってたグラスの割れる音)
あら嫌だわ手が滑っちゃったウフフ。ごめんなさいマスター、代わりのやつ貰えるかしら?(笑顔のまま、ただし目は笑ってないし青筋立ってる)
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
猟兵としての役割上利の方が大きいなら、断る理由も無いですねぇ。
普通に『メガコーポからの依頼』としてお受けしますぅ。
この辺りは初めてですから、襲撃への備えに加え、『周辺の地理』等も把握しておいた方が良いでしょう。
【饒僕】を発動、この街に居てもおかしくない『小鳥』や『鼠』姿の『僕』を召喚、大部分は周囲の地形の[情報収集]をお願いしますねぇ。
私自身は怪しまれ辛い様、普通の客のフリをしましょう。
ショーユラーメンを注文、現地の食糧事情を考えて[大食い]は抑え、普通の量にしておきますぅ。
襲撃前に絡まれない様に気をつけつつ、念の為僅かに残した『僕』に他の客の会話を拾って頂きますねぇ。
ヴィルヘルミナ・ヴィロライネン
初めての世界での依頼ですの?ふふふなんだかワクワクしますわね。
なかなか一筋縄ではいかない依頼人のようですけど、ここは引き受けるべきですわね。内心はどうあれ行為自体は正しいのですから。
いかにも娼婦といった色気過剰な服で入店。胸元の大きく開いたタンクトップにマイクロミニスカートで。
トンコツラーメンを注文。なかなか良い味❤。店主に伝えますわ。
最近の景気はどうでしょう?
お酒を注文してほかの客と会話をしますわ。確かに柄の悪い方達ですわ。
最近ここに流れてきたばかりなんです❤色々教えていただけません?
ふふふ私の身体を見てますわね。ちょっとしたお触り程度は許しますわ。
さて、事件が起こるまで時間を潰しますわね。
レテイシャ・マグナカルタ
まだオレの故郷(アポヘル)みたいになってないだけマシと言っていいのか、さて…
入店して注文しようとしたら倍以上ありそうな大男サイボーグ達に絡まれる
胸をガン見して下卑た笑いを浮かべる奴らに連れられて退店間際にショ^ユを注文
数分後たんこぶ塗れで背をかがめて無理やり肩を組まれた男達を引きずり再入店
大盛ギョーザを奢らせつつ女の声のかけ方がなってねぇと説教
反省してるようならう安酒は奢って(経費)一緒にギョーザ食わせつつ、龍爪公司やアミダインダストリーの評判を聞くぜ
別の世界で食った醤油ラーメンとはやっぱり違うなと思いつつ。こんな世界でも必死に生きてる奴らが居る事を実感して、それを守る決意を強くするぜ
キリカ・リクサール
アドリブ連携歓迎
コーポからの依頼とはな…まぁいい
敵になるか味方になるかは解らんが、顔を繋ぐくらいはしておくか
どこから流れてくるのかわからない異臭に眉をしかめ、あちらこちらに広がる蛍光色の水溜まりを避けつつ虎蘭に入店
店内をぐるりと一瞥する
…なんとも楽しそうな場所で嬉しいね、まったく
ガラの悪い客からの不躾な視線を流しつつ料理を注文
ショーユラーメンとチャーハンとギョーザ
それから酒を…メチルアルコールじゃなければ何でも良いから頼む
料理が出来るまでに酔客が絡んできたら適当にあしらい
それでも絡んできたら…応戦だな
とはいえ、気絶攻撃に留めておくが
屋台を破壊しないように、最小限の動きと早業で酔客を無力化させていこう
食事前の運動にちょうどいい
ちょっと打ち所が悪い者がいたら戦闘後にUCで治してやるか
まぁこれだけやれば絡んでは来なくなるだろう
料理が来たら冷めないうちに食べよう
ふむ、独特の味や食感は合成食材だからか?
だがまぁ…味は悪くはない、むしろ旨いな
戦闘前の英気を養うには十分な料理だ
奢りだと思えば更に旨いな
ウィーリィ・チゥシャン
【かまぼこ】
料理については色々言いたい事はあるけど。
色んなものが汚染された世界じゃ、合成食材で料理を作るしかないんだろうな。
そして、その状況でちゃんと食べられるものを作ってるんだからそれだけでも大したもんだ。
ので、文句を言わずラーメンセットを平らげる。
これが、この世界の「料理」なんだしな。
それでも、いつかはこの世界をメガコーポの支配から解放してちゃんとした「食材」の料理を振る舞ってやりたいな。
まぁ、そのためには地球環境が回復しないといけないから何十年、何百年先になるかはわからないけどさ。
尚、シャーリーがガラの悪い客に絡まれそうになったら割って入り、【部位破壊】で急所を潰して大人しくさせる。
シャーリー・ネィド
【かまぼこ】
ボクの故郷SSWにも合成食材の料理はあるけど、もちろんちゃんとしたお店では出て来ない代用食みたいな扱いだった
まぁ、あのチープな味は嫌いじゃないけど
でもオーガニック食材で育ったウィーリィくんには違和感ありまくりだろうけどね
チャーハンセット食べながら、この世界の人たちの顔をそれとなく観察する
確かにガラは悪いけど、それでも精いっぱい生きようとしているのがわかる
だから、この世界でもボクたちのやる事は変わらない
オブリビオンの魔手から、この世界の「自由」を守る
もっとも、セクハラしてくるような相手はノーサンキューだけど!
弥久・銀花
いやぁ、他人のツケで食べるラーメンは実に美味しそうですね!
聞くだけで幸せな気分ですよ!
では、チャーシュー麺大盛、麺は柔らかめ、トッピングはネギの大盛りと煮卵と海苔と追加のチャーシューをお願いします
あ、替え玉も先に一玉分、丼に入れて一つ下さい
それから大盛りの炒飯と餃子2人前も追加です
炒飯がメニューに無ければライスをラーメン丼で大盛りお願いします
最後にジョッキでを栄養ドリンク的な炭酸のドリンクを一つで!
・
・
・
来ましたね、ではニンニクと胡椒入れまくって……、頂きます!
(その後、銀花は麺が伸びる前にちゃんと全部食べました)
岩社・サラ
アドリブ歓迎
メガコーポからの依頼ですか。
どのような手段で猟兵の存在を知りコンタクトを取ったのかという点はいささか気になりますが、まあ傭兵の仕事に明かされない裏があるのはいつものことですね。
あちらにはあちらの思惑はあるのでしょうが、この依頼に関してはオブリビオンを打倒するという猟兵の仕事としても問題はないですね。
あちらがこちらを利用するようにこちらもあちらを利用できる範囲で利用する。そういう関係で良いでしょう。
事態が進行するまでは中華料理屋で待機、ですか。
戦闘前にラーメンを食べるという気にもなれませんし、周りの客は気にせずに餃子やシュウマイのようなものでも食べながら敵の襲撃を待ちましょう。
ゲスオ・ダーティハンズ
高額報酬! いやあ、いい響きっスねえ。
たんまり金を貰えるなら文句なんてある訳ないっス。
俺は喜んでやらせてもらうっスよ。
敵が来るまではここでメシを食ってればいいんスよね。
じゃあ俺は……トンコツ、チャーハン、ギョーザ、あとは酒で。
金は向こう持ちみたいっスからね。遠慮なく頼ませてもらうっス。
んー、後は……メシを食いつつ他の客と世間話でもするっスかね?
話題は普段の生活とか、龍爪公司への印象とか、そんなところっスね。
俺からしたら別世界の人たちっスけど、馴染みのある気質なんで話は合いそうな気がするっス。
アドリブ・協力歓迎
相馬・雷光
アドリブOK
「騙して悪いが」ってのはよく聞くけど……
グリモア猟兵が噛んでるならそういう心配はいらないわね
せっかくラーメン屋で待機なんだし、なにか食べようかしら
お腹いっぱいだと動きに支障が出るし、ショーユ味の並盛ね
…………まぁ、別にマズくはないけど、それなりね
時間を潰してたら、ガラの悪い酔っ払いに絡まれる
生身の割合が多そうに見える(実際10割生身だけど)から、与し易いと思われたのかしら?
相手をせずに無視してたら、お尻を触ったり揉んだりイタズラしてくる
いよいよ危なくなる前に、指先からバチッと【電撃】
軽くショートさせて蹴っ飛ばしてやる!
お尻ばっかりデカいデカい言うな! 気にしてんだから!
リーゼロッテ・ローデンヴァルト
※アドリブ絡み連携等大歓迎
※如何にも闇医者な白衣姿
◆依頼
クロムで傭兵・闇医者・フィクサーとして
いつもヤってる事と同じである以上
条件次第はお互い様、問題なく受けるよ
◆虎蘭
※【指定ユベコ】起動、【心配り】等を見せる
邪魔するよ、ミソと適当な酒もらおうかな?
…ん、十分酔えるね♪(こきゅり)
大将は顔が利くらしいから1つ聞いとくよ
公司が目をつけたアタシらは実に雑多でユルい連中
しかも並のサイコ以上にイカれた超常現象を使う奴や
5mの人型マシンを駆る物好きも珍しくない
ま、後者はアタシだけど♡(生体電脳で愛機外見提示)
要はそんな埒外が暴れてもOK?って話さ
住民への被害は極力抑えるけど…ん、おいし♪(ちゅるちゅる)
露木・鬼燈
まずはラーメン屋台でお食事です?
うーん…身体に悪そうだなぁ
でもたまに食べると不思議と美味いんだよね
なんてゆーか…罪の味みたいな?
僕はお仕事のために罪を背負おう
注文お願いしまーす
ショーユラーメンとチャーハンにギョウザ
まぁ、とりあえずこんなものかな?
ホントはお酒も頼みたいところだけど…
合成品だとなぁ
すまない…お酒だけは妥協できないのです
それにこんなんでもお仕事中だしね
アルコールで鈍ることはなくても姿勢として、ね
でもラーメンとチャーハンのお代わりはしちゃう
次はミソをお願いするですよー
あと念のためにナノマシンを準備
<微小機械技師>
怪しげな物質はさっさと分解するに限るっぽい
「よもや、コーポからの依頼とはな……」
「どのような手段でこちらの存在を知ったかは、いささか気になりますね」
思わぬ相手からの依頼に、少なからぬ驚きを口にするキリカ・リクサール(人間の戦場傭兵・f03333)、そして岩社・サラ(岩石を操る傭兵・f31741)。
ちなみに依頼の映像ディスクは、サイバーザナドゥに訪れたくるるの元に、突然届けられたらしい。メガコーポの情報収集力の恐ろしさ、と言う所だろうか。
「まあ、傭兵の仕事に明かされない裏があるのはいつものことですね」
「そうだな。敵になるか味方になるかは解らんが、顔を繋ぐくらいはしておくか」
とはいえ、今回はあくまで依頼者。あちらにどのような思惑があるにせよ、オブリビオンを倒して人々を守れるのなら、なるほど猟兵として特に問題はない。
2人とも戦場傭兵として、曰く付きの依頼には慣れている。
「あちらがこちらを利用するように、こちらもあちらを利用する。それで良いでしょう」
「アタシも、いつもヤってる事と同じである以上、受けない理由もないねぇ」
そういう意味だとリーゼロッテ・ローデンヴァルト(マッド&セクシーなリリー先生・f30386)も同じ。クロムキャバリア世界で似たような事をしている。
傭兵に闇医者にフィクサーと、裏の社会との繋がりには事欠かない。
「グリモア猟兵が噛んでるから、『騙して悪いが』……って心配もないしね」
そして相馬・雷光(雷霆の降魔忍・f14459)がそう言うように、グリモアによる予知は猟兵にとっての大きなアドバンテージだ。メガコーポの怪しい依頼に対しても、警戒の必要は薄いと言えるだろう。
「猟兵としての役割上、利の方が大きいなら、断る理由も無いですねぇ」
後はやはり心情の問題だろうが、夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)も特に拒否感はない。
ただ、屋台に行く前に一仕事と、女神から僕を賜り周囲に放ち、その地形を確かめさせる。呼び出した小鳥や鼠達は、この世界にしては少々小綺麗だが、まあそんな物をいちいち気にする住民もいないだろう。
「……まあ、警戒が必要なのはコーポだけでもないしな」
そう、周囲に話題が振られた事で、視線を巡らせ眉を寄せるキリカ。彼女が気にするのは、このダストエリアの環境だ。生身では生きていけないほどの、汚染された世界。
猟兵ならば生存自体に問題はないが、それはそれ、あまり気分は良くない。鋭敏な嗅覚を突く異臭はオイルか何かだろうか。
全く、依頼の怪しさよりそちらの方が問題だと、工業廃水か骸の雨か、怪しい色の水たまりを避ける事にこそ注意を払いながら、目的のラーメン屋台を訪れて。
「……なんとも楽しそうな場所で嬉しいね、まったく」
そこに待っているのはいかにもガラの悪い客達が、こちらに不躾な視線を向けてくる。なるほどこれも問題だと、口元だけで皮肉げな笑みを浮かべて見せて。
「……まあ良いさ。ショーユラーメンとチャーハンとギョーザ。それから酒を……」
「あいよ。ちょっと待ちな」
そんな注文にぶっきらぼうに答え、店主が忙しなく手を動かす。客は多いが、人手の不足は経験と技術のみならず、旧式ながら機械化義体の機能で補っているようだ。
調理と同時にそっちはどうする、と視線で促され、サラや雷光もメニューのボロい紙に目をやる。
「では軽い点心をいくつか。戦闘前にラーメンを食べるという気にもなれませんし」
「私は……ま、ショーユ味の並盛ぐらいなら問題ないでしょ」
その注文に愛想無く頷き、調理を続ける店主。るこるも少し考えて、ショーユラーメンを注文する。
「まあ、食糧事情を考えると、大食いは控えておきましょうかぁ」
「チャーシュー麺大盛、麺は柔らかめ、トッピングはネギの大盛りと煮卵と海苔で!」
そんなるこるの気遣いの一方、弥久・銀花(隻眼の人狼少女剣士・f00983)は遠慮なく大量注文している。まあ、この程度の大食いなら、特に問題にはならないだろうが。
つまりるこるの大食いは、少々事情が違うと言う意味でもある。
「あ、追加のチャーシューも。それから替え玉も先に一玉分、丼に入れて一つ下さい」
「……あいよ」
ともあれ注文を続ける銀花に、よく喰うな、と言う視線を向ける店主。だが特に口では何も言わず、注文を請け負い、調理を始め――。
「ドリンクはジョッキで。あ、大盛りの炒飯と餃子2人前も追加です。有ります?」
「……ああ、有る」
今度こそ呆れたように肩を竦めつつ、先にドリンクをジョッキに注ぐ店主。いかにもな蛍光色の、いかにも健康に悪そうな炭酸の栄養ドリンクを、ごきゅごきゅと飲みながら、満面の笑顔を浮かべる銀花。
「いやぁ、他人のツケで食べるラーメン! 言葉だけでもう、美味しいですよね!」
「分かる! 分かるっスよ!」
そんな言葉に深く頷き同意するのは、ゲスオ・ダーティハンズ(盗賊・f34402)。先にテーブルについていた彼の前には、トンコツにチャーハン、ギョーザに酒と、しっかり料理が並んでいる。
酒は当然合成の安酒だが、タダ酒と思えば何割増しかで旨く感じられるものだ。
「しかも高額報酬! いやあ、本当いい響きっスねえ」
「随分と景気が良いじゃねぇか、兄ちゃん」
そんな様子を羨むように、客の男達が声をかけてくる。若干ガラの悪い連中だが、そう言った空気は慣れたもの。アックス&ウィザーズのスラム街もサイバーザナドゥのダストエリアも、世界が違っても似たようなものと、逆に親しげに応じて。
「龍爪公司ってトコから依頼を受けたっスよ。知ってるっスか、公司」
「そりゃ、メガコーポ様じゃねぇか。ほら、そこのクズ山にも看板が刺さってるぜ」
男達との雑談の中で、情報収集も図るゲスオ。どうやら龍爪公司はかなり手広くやっているようで、貧民向けの商品までしっかりと流通させている。知名度はなかなか高いようだ。
「まあ、そこの社員様なんざ、俺達にとっちゃ雲の上だけどなぁ」
「羨ましいねぇ。一杯奢ってくれよ!」
ただ、あくまで商品を通しての評判であり、直接の交流がどうこう、と言う話はあまり無い聞かれない。このエリアは公司が管理していると言う話だったが――。
(「間にいくつか挟んでいる、と言う所でしょうかぁ」)
そんな会話を、僕によって盗み聞きしていくるこる。ゲスオが話を振ったお陰で公司の話題があちらこちらでされるようになり、情報収集がやりやすいのがありがたい。ショーユラーメンをずるずると啜りながら、頭の中で推論を組み立てて。
仕組みとしては例えば、住民が集めたジャンクパーツを、纏め役が買い上げて工場に売り払い、その工場を経営している会社が、公司の子会社のさらに孫請け――とそんな関係にあるようだ。
(「なるほど、最下層、と言う訳ですねぇ……」)
「全く、いつもいつでも不景気って奴だ」
だが、そんなキツい日々の暮らしの中で、彼らはなかなか逞しく生きているようではある。それを見て、シャーリー・ネィド(宇宙海賊シャークトルネード・f02673)の口元にはなんだか笑みが浮かんでくる。
「どこの世界でも、みんな精一杯生きようとしてるんだよね」
人々はどこの世界でも変わらない。だから彼女がやる事もまた、どんな世界でも変わらない。オブリビオンの魔手から、この世界の『自由』を守る。それが宇宙海賊の矜持と言うものだ。
「チャーハンセットに……そっちはラーメンセットだな。上がったぜ」
「よーし、じゃあ頑張るためにまずは……腹拵えだね!」
と言う事で、配膳用のボロロボットが運んできたチャーハンを、レンゲで掬って口に運ぶ。当然、使われているのは全部合成食材で。
「うーん、このなんともチープな味! なんだか懐かしいなぁ!」
スペースシップワールドでも、こんな味を食べた事が有ったなぁ、としみじみ思い出すシャーリー。もちろん普通の店では早々出ない、代用食のような物だったが。
それでもこういうのも有りだよね、とぱくつく一方で――。
「……うぅむ」
その正面でラーメンを啜り、眉を寄せるウィーリィ・チゥシャン(鉄鍋のウィーリィ・f04298)。超級料理人である彼の鋭敏な味覚に、この味はなんとも言い難い。
「やっぱり、ウィーリィくんには違和感ありまくりだよね?」
「ああ、うん……でも」
シャーリーに問われれば、否定出来ない。だがそれでも、と改めてもう一口、ラーメンを啜る。
確かに、味は良いとは言い切れない。どこかわざとらしいケミカルな風味が味わいの邪魔をする。だがその風味も可能な限り隠そうとはしているし、麺の茹で加減もなかなか程よく、啜り具合は心地よい。シャーリーも食べているチャーハンも、パラッとした感触はなかなかの物だ。
そこには、限られた材料でなんとか旨い料理を作ろうと言う、店主の、料理人としての努力と矜持が感じられる。
「これが、この世界の『料理』なんだな……」
それを思えば、文句を口にする事など出来る筈もない。料理人として、その心意気を買わぬ訳がない。
「……でもいつかは、この世界でちゃんとした『食材』の料理を振る舞ってやりたいな」
「うん、頑張ろうね、ウィーリィくん!」
メガコーポの支配から解放し、地球環境を回復させる。そのために何十年、何百年かかるかもしれない。だがそれは歩みを止める理由にはならないと、決意を新たにする2人。
「うーん……身体に悪そうだなぁ。でもたまに食べると不思議と美味いんだよね」
その近くでショーユラーメンを啜りつつ、しみじみ呟く露木・鬼燈(竜喰・f01316)。
有害物質は可能な限り取り除かれているようで、用意したナノマシンの出番も無さそうだが――それはそれとして、油脂とか、炭水化物とか、そういうのが多分、健康に悪い。
「なんてゆーか……罪の味、みたいな? そう、僕はお仕事のために罪を背負うのだ」
大げさにそんな事を言いながらも、肉汁溢れる餃子をぱくつく鬼燈。しかしこうして味の濃いものばかり食べていると、酒が呑みたくなる。
周囲の客達がほとんど酒盛り状態に近いので、なおの事だ。人が飲んでいる酒は何故、あんなに美味しそうに見えるのか。
「でも合成品だとなぁ……すまない、お酒だけは妥協できないのです」
「ふむ、そんなものか。メチルアルコールじゃなければ、何でも良いと思うが」
だが、そこには拘りがある。酒の代わりに水を――塩素の味がキツい――飲み干し、強くそれを主張する鬼燈。
近くにいて、安酒を傾ける一人であるキリカは、そんな彼の煩悶に首を傾げる。
「それにこんなんでもお仕事中だしね」
「なかなか立派な心がけだな」
まあ2人とも、お互い酔いはさしたる問題にはならないので、気分の問題だが。鬼燈は心構えとしてしっかりしたい方で、キリカは仕事がちゃんと出来るならそれで良い方だ。
「飲まない代わりにチャーハンをおかわりで。あと次はミソもお願いするですよー」
「……あいよ」
ともあれ飲まない事に決めた以上は、ラーメンをしっかりと啜る鬼燈。ショーユにしろミソにしろ、ちゃんとしたスープの味の中に混じる合成大豆のチープな味わいが、これはこれで後を引く。
「初めての世界での依頼……ふふふ、なんだかワクワクしますわね」
「まだ、オレの故郷のアポヘルみたいになってないだけ、マシと言っていいのか……」
さて、新たにヴィルヘルミナ・ヴィロライネン(ハニーフォックス・f03651)とレテイシャ・マグナカルタ(孤児院の長女・f25195)が入店して来ると、周囲の男達の視線がそちらに集中する。
何しろ2人とも、かなりの胸の大きさで、それを覆うタンクトップから、溢れだしそうにすら見える。レテイシャのホットパンツはスポーティながら色気を感じさせるし、ヴィルヘルミナに至っては、まるで娼婦のようなマイクロスカート。
そんな女が、ガラの悪い男達の視線を引かない訳はない。
「おお、姉ちゃん達。そのデケぇ乳で一発相手してくれよ!」
「良いぜ、相手してやるよ。それとオヤジ、ショーユラーメン1つな」
巨体のサイボーグの男達がニヤニヤと下卑た笑いで近づいてくると、軽く眉を跳ね上げるレテイシャ。だがすぐに笑みを――口元だけで浮かべると、店主に声をかけてから、連れ立ってその場を一旦立ち去っていく。
「あらあら。お盛んですわねぇ。ああ、私はトンコツラーメンと、お酒を」
「……あいよ」
一方で残ったミナは席につき、店主に注文する。大きなお尻が持ち上げる、見えそうで見えないスカートへ、さらに突き刺さり集中する視線。
「……そんなに気になりますの?」
「そりゃあなぁ……へへっ」
その視線を拒む事なく、それどころか、近くの男にそっと近づき、身体を寄せるミナ。谷間を見せつけてやれば、男は当然、鼻の下伸ばし。
「最近ここに流れてきたばかりなんです♪ 色々教えていただけません?」
「お、おう……もちろんだぜ。色々とな……」
こちらの尻に手を伸ばし、いやらしく撫でて来る男。そんなお触りをミナは受け入れ、男を誘惑し、骨抜きにしていく。
そんな様を羨ましそうに見つめる他の男達の視線は、必然、他の女猟兵に向けられる。例えば――。
「HEYマスター!」
そんな空気に気づかず、タイミングも悪く。元気いっぱいに店主へと声をかける、アスカ・ユークレース(電子の射手・f03928)が、注目を集めたりする。
「ラーメン大盛一丁、メンバリカタヤサイニンニクマシマシアブラオオメで!」
「……あいよ」
揉め事は客同士で勝手にやってくれと、そんな空気に気づいた上で気づかぬ素振りで、呪文のようなコールを冷静に受け入れる店主。
もう1つ注文したオレンジジュースのコップを差し出してから、調理に集中する。そこでアスカへと近づいてくる、ガラの悪い男達。
「おうお嬢ちゃん。俺と一緒にちょっと飲まねぇか?」
「……すみません、私、お酒は飲めないので」
ようやく男達の視線に気づいたアスカは、だが微笑んで、それを受け流す。現地の人と無闇に事を荒立てる事もない。
(「私はパーフェクトでプリティなバーチャルキャラクターなので!」)
「じゃあ、もっと良いモノを飲ませてやるぜ? 例えば熱いミルクとかな!」
そんなアスカに食い下がりつつ、品のない冗談を飛ばしてくる男。それでもアスカはあくまで、冷静に――バキッ。
「……あら嫌だわ手が滑っちゃったウフフ。ごめんなさい、マスター」
「……まあ構わんがね」
青筋を立てて、握りつぶしたグラスを脇に退けるアスカ。微笑みは絶やさないが、青筋を浮かべ、目も笑っておらず。
「ご、ごゆっくり」
その迫力に気圧され、すごすご引き下がる男達。アスカはふぅ、と息を吐き、やって来たラーメンに箸を付けていく。
一方で別の男達は、小柄な雷光に目を付けて。
「おう嬢ちゃん、ちょっと相手してくれよ」
「……まぁ、別にマズくはないけど、それなりね」
それを全力で無視し、ショーユラーメンを啜る雷光。それに反応するキリカも、同じくショーユを啜り。
「独特の味や食感は合成食材だからか? だが十分に旨いと思うぞ」
「おい、無視するんじゃねぇよ!」
ラーメンの味を語り合う2人に、苛立ちを露わにする男達。そのいきり立った様子に、キリカはやれやれと肩を竦める。雷光はあくまで冷たく無視を続け――。
「デケえケツばっかしやがって!」
「んっ……!?」
男はそんな雷光の尻を触り始める。指が這い回り、揉み捏ねられると、流石に無視し続けてはいられない。顔が赤く染まり、椅子から立ち上がる。
「どうした、デケえケツ持ち上げて。誘ってんのか……ぎゃあっ!?」
「お尻ばっかりデカいデカい言うな! 気にしてんだから!」
そして、下卑た野次を飛ばしてくる男を、指先から火花を散らして痺れさせる。悲鳴を上げた男を、思いっきり蹴り飛ばして。
「デケぇもんデケぇって言って何が悪い、ぺちゃぱいデカケツ女!」
「黙りなさい!」
そのままヒートアップした男達と雷光は、乱闘に突入してしまう。近くにいたキリカももちろん、それに巻き込まれそうになり。
「おうおう、姉ちゃん。てめぇも相手してもらうぜ!」
「少し待ってくれ。冷めてのびたラーメンなど食べたくはないのでな」
だがそれを冷静にあしらい、残りのラーメンを啜るキリカ。当然、男は逆上し、掴みかかって来て――。
「……舐めんじゃね……ぎゃあっ!?」
「やれやれ、仕方ない」
その胸に伸びてきた腕を、捻って投げ飛ばした。箸を置き、口元を拭いてから立ち上がる。周囲の男達を、ぐるりと見回して。
「まあ、食後の運動に丁度良い」
「ぎゃっ!?」
本気でかかれば、この程度の男達に遅れを取る理由は何一つない。暴れる男達を次々と片付け、地面に寝かせていくキリカ。
「もう嬢ちゃんでも良い。その乳で相手してもらうぜ!」
「わっ、そういうのはノーサンキューだしっ!」
そんなキリカから逃げて来た男の一人が、シャーリーにも向かって来た。セクハラめいた言動とその勢いに、顔を赤くしながら身構えて。
「ぎゃあっ!?」
「大丈夫か、シャーリー?」
だが反撃する前に、ウィーリィが割って入る。思いっきり急所を蹴り潰され、泡を吹いて崩れ落ちる男。
「う、うん、ありがとう、ウィーリィくん……」
「全く。大人しく食事出来ないものですかねぇ」
守ってもらったシャーリーは、さっきとは別の意味で顔を赤くする。そしてそんな乱闘やら何やらを見ながら、銀花は呆れたように肩を竦めた。
さっき注文した大量の料理を、ニンニクと胡椒まみれにして、大口を開けて喰らっていく。その胃袋の中に、すごい勢いで消えていく料理。
「んぐっ、んぐっ、んぐっ……ぷはぁ! もう一杯!」
「戦闘前に良く食べますね……」
ドリンクのおかわりまでするその様子をちらりと見ながら、シュウマイをつまむサラ。中に人工物とはいえ小エビが入っており、なかなか旨い。
「……ん、十分酔えるね♪」
リリーは、ミソラーメンと適当な酒を注文し、乱闘を肴にそれを傾ける。合成酒の隠しきれないケミカルな味は、彼女にとってはむしろ馴染み深いか。
「ところで大将は顔が利くらしいから、1つ聞いとくよ」
「……なんだ?」
そんな酒に酔いながら、店主へと声をかける。調理も一段落ついたようで――乱闘のせいで新規の注文が来ないと言うのも有る――ちらりとこちらに視線を向ける店主。
「公司が目をつけたアタシらは実に雑多でユルい連中でね。並のサイコ以上にイカれた超常現象を使う奴や、5mの人型マシンを駆る物好きも珍しくない」
ちなみに後者はもちろん、リリーのクロムキャバリアの事だ。生体電脳で仮想コンソールを投影し、その姿を見せる。
「要はそんな埒外が暴れてもOK? って話さ」
「……まあ、屋台を壊すのは勘弁願いたいがね。後はまあ、大したもんはないさ」
質問に対し、そう答える店主。ここはダストエリア、最下層の街。固定の住居すら持たない連中がほとんどだ。
「了解。ま、住民への被害は極力抑えるけど……ん、おいし♪」
「……ふむ。終わったようですね」
その答えを聞いて安心したと、ミソラーメンを啜り舌鼓を打つリリー。と、最後に残ったシューマイを口に放り込んだサラが、ちらりと乱闘の痕に視線を向ける。
キリカが、当たり所の悪かった連中に、治療を施しており。
「こっちでも喧嘩してたのかよ? と、大盛ギョーザも頼むわ、こいつらの奢りで」
さっき男達と立ち去ったレテイシャも、たんこぶ塗れの男達と戻って来た。背を屈めさせ、無理やり肩を組んで、引きずるように連れてくる。
さっき注文したラーメンを啜り、別の世界のとはやっぱり違うな、と感じながら、男達に説教していき。
「ったく、女の声のかけ方がなってねぇんだよ。……ほら、反省したなら喰っていいぜ」
「うぅ……」
すっかり消沈した様子の男を見ると、一緒にギョーザをつつきながら、改めてきちんと親交を深める。こんな世界でも必死に生きてるんだなと、改めて守る事への決意を深め。
「そういえば、アミダインダストリーって知ってるか?」
「いや、ここらへんじゃ聞かねぇです」
そこから思い出したように質問を付け加えれば、そんな答えが帰ってくる。どうやら他所からこの近辺に、手を広げて来るつもりのようだ。
「……ふむ」
そんな乱闘も済んだ屋台に訪れる、フォーネリアス・スカーレット(オブリビオンスレイヤー・f03411)。何やら騒ぎが有ったのかと周囲を見回すが、特に気にはせず、店主に声をかける。
「これを4つ」
「2つで十分だ」
その注文をちらりと見た後、そう返す店主。フォーネリアスはもう1度、カウンターの上のそれを指差して。
「4つだ。2つと2つで4つだ」
「2つにしておけ」
だが店主はあくまで首を振る。二度拒まれると、仕方ないと諦めて。
「……それとショーユ・ラーメン」
「分かった。少し待て」
そうして調理を始める店主を見ながら、ちらりと空へ視線を向ける。どんよりとした曇り空。
「……この世界のオブリビオンは、誰でもそうなる物なのか。厄介だ」
あの雲から、骸の雨が降ってくると言う。ならば降る雨の全てが、オブリビオンだと言うのか。だとすれば、どれだけ殺せば良いのか。雲の全てを殺せば良いのか。
「……ショーユだ」
「うむ」
そんな思案の間にラーメンが出来上がり、店主が丼を差し出してくる。それに箸をつけようとした所で、何やら男が店主の元に駆け寄り。
「……目当ての連中が来たらしいぞ。案内はそいつにさせる」
「……そうか。おちおち食事も出来んな」
その言葉に、寛いでいた猟兵達が一斉に立ち上がる。やれやれと嘆息を漏らしながら、フォーネリアスは兜の口の部分を取り、ズルズルズルー! と一気に啜り上げる。
「美味かったぞ。だが、今度はもう少しゆっくり味わいたいものだが」
「ええ。なかなか良い味でしたわ♪」
食べ終えると、丼を置いて店主にそう告げる。ミナやキリカも去り際、感想を告げて。
「戦闘前の英気を養うには十分だった。奢りだと思えば更にな」
「……またのお越しを」
戦場に向かう猟兵達を、そう言って見送る店主。フォーネリアスはのれんを上げて屋台を出ると、兜の口元を元に戻し、静かに言い放つ。
「オブリビオンは皆殺しだ、例外など無い」
大成功
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第2章 集団戦
『アミダ・アーミーズ』
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POW : サイバネティック・ランページ
自身の【部下】ひとつを用いた行動・攻撃の威力を3分間3倍にする。終了後[部下]は【過労】により破壊される。
SPD : アンタッチャブル・アドミニストレータ
状態異常や行動制限を受けると自動的に【強制停止コード】が発動し、その効果を反射する。
WIZ : ハイ・アンド・ロー
常識的な行動を囁く【論理AI】と、非常識な行動を囁く【暴走AI】が現れる。[暴走AI]に従うと行動成功率が8倍になる。
イラスト:鋼鉄ヤロウ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
「アミダインダストリーに栄光あれ!」
ダストエリアへと侵攻を開始した、アミダ・アーミーズ。女性的なフォルムのJ58G指揮官型、分厚い機体でその指揮官型を守るP729防御型、銃で武装したV705強襲型――の3体を1小隊として、多くの小隊が統制の取れた動きで、区画を制圧していく。
近くにいる住民達めがけ、銃を掃射する強襲型。だが住民達は、こうした荒事には慣れているのだろう。撃たれた住民に肩を貸し、手際よく逃走している。
とはいえ、死者はほとんどいないのは、アーミーズがなるべく殺さぬように配慮しているからでもあり――。
「あまり殺すな。奴らは、我らアミダの資源として接収するのだ」
まあもちろん、そこに人道と人権への配慮など、欠片たりともないのだが。
「……む。貴様達は猟兵か」
猟兵の接近に気づき、配下を制止する指揮官型。すぐさまこちらへの警戒姿勢を取り、強襲型が銃を向けてくる。
「どこから嗅ぎつけてきたかは知らんが……アミダの邪魔はさせん」
そう言って、襲いかかってくるアーミーズ。この一軍を退け、ダストエリアを防衛するのだ!
ウィーリィ・チゥシャン
【かまぼこ】
言っとくが人はモノじゃねぇ!
飯のお礼代わりに暴れさせてもらうぜ!
【地形の利用】と【足場習熟】、【ジャンプ】で周りの建物の屋根をパルクールで飛び回りながら【飢龍炎牙】でアーミーを焼き払う。
いくらパワーアップしても3分間逃げ回ればいいだけの話だからな!
そして俺が注意を惹いて、シャーリーに指揮官型を集中攻撃してもらって連携を乱し、奴らの戦力を削ぎ落す。
そしてシャーリーのUCと同時に【飢龍炎牙】で一気に片付ける。
たとえトカゲの尻尾でも、悪さを見過ごす訳にはいかないからな!
シャーリー・ネィド
【かまぼこ】
海賊として、「自由」を奪おうとするやつらは許せないよ!
行くよ、ウィーリィくん!
敵は完全に統制が取れているように見えるけど、果たしてそれが乱された時どう動くのかな?
ウィーリィくんに派手に暴れ回ってもらって、その隙に物陰から【スナイパー】+【クイックドロウ】で指揮官型を狙撃して指揮を取れないようにして足並みを乱す
暴走して暴れ出したところでウィーリィくんとタイミングを合わせ、同時に【ワールド・タイフーン】で一網打尽!
天網恢恢疎にして漏らさず、だよっ!
「言っとくが人はモノじゃねぇ!」
「ふん、ダストエリアの人間など、文字通りのゴミに過ぎん」
人を人と思わぬアーミーズの言動に、怒りを露わにするウィーリィ・チゥシャン(鉄鍋のウィーリィ・f04298)。だが指揮官型はその言葉を、鼻で笑い飛ばす。
「それを我々アミダが活用してやるのだ。むしろ感謝して貰いたい」
「むぅぅぅ! 海賊として、『自由』を奪おうとするやつらは許せないよ!」
そんな言葉に、さらなる怒りをかき立てられるシャーリー・ネィド(宇宙海賊シャークトルネード・f02673)。目の前の敵とは、決して相容れない。
「行くよ、ウィーリィくん!」
「ああ。飯のお礼代わりに暴れさせてもらうぜ!」
ダストエリアの瓦礫を足場に、立体的な動きで駆けるウィーリィ。その身から迸る紅蓮の龍炎が、指揮官型を狙って焼き尽くさんとする。
当然、それの炎の前に立ちはだかる防御型。そして強襲型が、銃を構えてウィーリィを射撃する。
「ちょこまか動いた所で無駄だ。奴を薙ぎ払えっ!」
「っと、危ないなっ……!」
指揮官型の命令で、限界を越えて稼働する強襲型。電脳に負荷がかかる程の精密な射撃、銃身が焼け付くほどの連射。慌てて廃材の裏に隠れて凌いだウィーリィは、そこから指揮官型に呼びかける。
「そんなに無茶して大丈夫なのか。すぐに壊れちまうぞ!」
「問題ない。こいつらもアミダの資源なのだからな」
その言葉に、あくまで冷たく答える指揮官型。ダストエリアの住人、どころではない。自分の部下すら、彼女にとっては使い捨てだ。いや、あるいは彼女自身すら。
「さあ、さっさとそいつを炙り出せ……ぬっ!?」
「そうはさせないよっ! キミ達みたいなのには、絶対負けられないっ!」
だがそこで、ウィーリィが気を引いているうちに狙いを定めたシャーリーが、熱線銃から指揮官型を狙撃する。防御型の隙を突いた一撃を受け、よろめく指揮官型。
「ちっ、何をしている。私を守れっ!」
「おっと、こっちも忘れるなよっ!」
ウィーリィも当然、その隙を逃さず再び物陰から飛び出し、龍炎を放つ。二方向からの攻撃に、指揮官型を守りきれない防御型。
強襲型も、無理な動きに限界が近づき、その身から白煙を吹き上げる。
「くっ……役立たず、めっ……!」
「仲間を使い捨てなんかにしようとするから、そうなるんだよっ!」
追い詰められた指揮官型が呻けば、狙撃場所から飛び出すシャーリー。無数のサメ型エネルギー刃を放ち、残りの2体ごと一気に切り刻みにかかる。
「お、のれっ……だがアミダは不滅だ……!」
「ああ、けど、たとえトカゲの尻尾でも、悪さを見過ごす訳にはいかないからな!」
捨て台詞を零す指揮官型めがけ、ウィーリィも、渾身の龍炎を解き放ち。燃え盛る鮫の刃が全方向からアーミーズを切り裂き、その機能を停止させた。
「天網恢恢疎にして漏らさず、だよっ!」
そうして動かなくなったアーミーズに向けて、シャーリーはビシッと言い放ち、勝ち名乗りを上げていく。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
お出ましの様ですねぇ。
始めましょう。
『FAS』を使用し飛行、『FMS』のバリアと『FGS』の重力域を展開し相手の射撃に備えますねぇ。
そして【乳焔海】を発動、広域への『波動』を放射し[範囲攻撃]、対象選択可能な『乳白色の炎』で纏めて焼き尽くしますぅ。
相手の攻撃手段が『物質を伴う射撃』であれば、『銃弾』自体を対象に含めて[カウンター]による迎撃が可能ですし、『レーザー』等でもバリアと重力域で防ぎつつ『武器』自体を焼けば良いですぅ。
後は、周囲の建物等に被害が出ない様、『FCS』で『粒子砲』に換装した『FRS』『FSS』の[砲撃]と『FBS』の斬撃を重ね、仕留めて参りますねぇ。
ヴィルヘルミナ・ヴィロライネン
アドリブ連携歓迎。
【WIZ使用】
着ましたわね。ここは真面目に戦いましょう。
ためらいなく撃ちましたわね?会社の為ならばなんでもするんですの?
そういう相手なら容赦はしません。まして相手はオブリビオン。
フォックスファイアを放って焼き尽くしますわ。勿論延焼をしないように気を付けますわよ。
あら?なかなか手ごわいですわね。まあ私たちはもっと強いのですけどね❤
あなたが指揮官ですの?意外と可愛い外見ですわね。でも部下の方々を使い捨てにするのはいただけませんけどね。
ここはなんとしても防衛させていただきますわ。
戦いは終わりましたけど服がボロボロですわ。
あらさっきの方。無事でしたのね。どこかで休みたいのですが❤
「ためらいなく撃ちましたわね? 会社の為ならばなんでもするんですの?」
「むしろ、しない理由がどこにあるか、と聞きたいがな」
強襲型の放つ銃弾を、狐火で迎え撃つヴィルヘルミナ・ヴィロライネン(ハニーフォックス・f03651)。彼女の詰問に、指揮官型は平然とそう答える。
「社の意向は全てに優先する。それが我らアーミーズの存在意義!」
「……まあ、そういう相手なら容赦しなくて済みますわね!」
そんな言葉に眉を寄せつつも、さらに新たな狐火を生み出すミナ。一方で相手も、強襲型に弾幕を張らせて来る。
「あら? なかなか手ごわいですわね」
「当然だ。さあ、その女を蜂の巣にしろ!」
指揮官型の命令によって、リミッターを外す強襲型。さらなる射撃がこちらの狐火を貫き迫る。だが、そうなってもミナは、落ち着いた様子で微笑んで。
「まあ私たちはもっと強いのですけどね」
「はい、では、始めましょうかぁ」
そこに広がるのは、乳白色の炎。夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)が女神に乞うて呼び出したそれは、迫り来る銃弾を溶解させる。神器によって生み出した重力域と合わせ、こちらに弾丸を届かせない。
「このまま、焼き尽くしますぅ」
「ちっ、させるかっ……!?」
女神の炎も狐火も、望まぬ物を焼く事はない。アーミーズと、その武器や銃弾だけを炎に包み、焼き尽くさんとする。防御型を壁にして、その炎を防ごうとする指揮官型。
「意外と可愛い外見ですけれど、部下を使い捨てるのは頂けませんわね?」
「社命は全てに優先する……例外はない!」
そんな中、相手はミナの言葉に反応し、キッとこちらを睨んでくる。そして即座にAIを切り替え……瞳の色が変わった。
「全て破壊し尽くせっ!」
「おやぁ?」
その言葉と共に、強襲型へエネルギーを与える指揮官型。迫り来る銃弾の密度と弾速が増し、それが炎と重力を再び貫通する。
その狙いは定まらず、こちらに命中する事はないが……。
「破壊せよ! 破壊せよ!」
「どうやら暴走したようですねぇ」
いくら当たらなければ意味はないとは言っても、放っておけばいつかはまぐれ当たりが出る。それより前に破壊しようと、粒子砲による砲撃を加えるるこる。
防御型もより強靭になり、厚い装甲でそれを阻んで来るが……。
「破壊せよ! 破壊せよ! 破壊――」
「まあ、硬いだけでしたら、どうにでもなりますのでぇ」
その防御型を迂回し、戦輪が指揮官型の首を断ち切る。限界を越えていた防御型と強襲型も、指揮系統を失った事で、後を追うように機能を停止した。
「ふぅ、こちらはこんな所でしょうかぁ」
「もう、服がボロボロですわ」
アーミーズの撃退に成功し、一息つくるこる。だがミナはその身に掠めた銃弾で、大分服が破損しており。
「あらさっきの方。無事でしたのね。どこかで休みたいのですが♪」
「……次の戦いまでには帰って来てくださいねぇ?」
そのまま、住民の男性とどこかに消えるのを、首を傾げて見送るるこる。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
死絡・送
『残虐ファイトのチャンピオン、ノーブルバットッ!』
ダンピールのダークヒーロー×ファイアフォックス、19歳の男です。
普段の口調は「男性的(俺、~さん、だ、だぜ、だな、だよな?)」、真剣な時は「攻撃的(俺、貴様、だ、だぜ、だな、だよな?)」です。
戦闘依頼ではノーブルバットと言うヒーローに変身して参加し。巨大な敵には、こちらもスーパーロボットのジガンソーレに乗って戦います。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
フォーネリアス・スカーレット
「ドーモ、アミダ・アーミーズの皆さん。オブリビオンスレイヤーです」
真正面からアイサツをする。
「殺さずに資源回収とは見上げた心掛けだ。褒美に惨たらしい死に様をくれてやろう」
その辺で拾った銃を【不絶驟雨】で撃ち尽くし殺す。殺した相手の銃を奪い、【不絶驟雨】で撃ち尽くし殺す。全滅するまで繰り返す。
「イヤーッ!」
奪える銃が見当たらないなら鉄パイプでもカタナでも何でもいい。【現地調達】だ。新世界の武器も一通り試し、習熟しておく。使える手は多い方がいい。余ったら無人の鞘に投げ入れておいてもいい。何より、
「オブリビオンを生かす理由が無い。皆殺しだ」
「ドーモ、アミダ・アーミーズの皆さん。オブリビオンスレイヤーです」
「ふん、悠長にアイサツとは余裕だな!」
アーミーズの前に立ち、両手を合わせて一礼するフォーネリアス・スカーレット(オブリビオンスレイヤー・f03411)。だが相手には作法を守る気などなく、銃弾で挨拶を返してくる。
「ちっ、所詮はオブリビオンか。しかし、殺さずに資源回収とは見上げた心掛けだ」
舌打ちするフォーネリアスだが、無論アンブッシュは予想済み。とっさに横跳びで銃弾を回避しつつ、指揮官型に狙いを定め。
「褒美に惨たらしい死に様をくれてやろう」
「ちぃっ……!?」
構えた銃は、その辺りで拾ったジャンク品。まともに動くのかも怪しいそれを、強引に使い、全弾撃ち尽くす。
慌てて、防御型に身を守らせる指揮官型。銃弾を全て受けた防御型が、ぐらりと崩れ落ちた。
「そいつをなんとかしろっ!」
苛立ちと共に強襲型に指示を出す指揮官型。強襲型はリミッターを外し、こちらに狙いを定めて来る。
だが、その銃弾が放たれるより早く。横合いから開いしたブーメランが、強襲型の身体を切り裂いた。
「っ、何だっ!?」
「残虐ファイトのチャンピオン、ノーブルバットッ!」
現れたのは、蝙蝠を模したヒーロースーツを身に纏った、死絡・送(ノーブルバット・f00528)。高らかに名乗りを上げると、一気に間合いを詰め、強襲型に追撃をかける。
蝙蝠の翼状のバトルアンカーを打ち出すと、強襲型の身体を絡め取り、グッとこちらへ引っ張っていく。
「ええい、その妙な奴を、撃ち殺せっ!」
「妙とは失礼な物言いだな!」
指揮官の命令に従い、不安定な体勢から、強引に銃弾を放ってくる強襲型。だが、ヒーロースーツと、マントに篭められた闇の呪詛が、銃弾を阻み、肉体まで届かせない。
そうして、間合いの内側に引き寄せた、相手の身体めがけて――。
「悪よ、この一撃で砕け散れっ!」
カウンター気味に繰り出される、強烈な拳。それが強襲型のボディを、真っ向から打ち砕いた。
「ちぃっ、どいつもこいつも役に立たんっ……」
攻め手と守り手を失った指揮官型は、苛立ちながら、こちらを睨む。目の前で膝をついた防御型を、強制的に再起動しようとする。
だがそれより早く、フォーネリアスが間合いを詰めて。
「イヤーッ!!」
「ぐぁぁっ!? このっ!」
その手に握るのは鉄パイプ。これもその辺で拾った、武器とも呼べぬ廃材。だが、いかなる武器をも使いこなしてこそのオブリビオンスレイヤー。
「それもだ……!」
「がっ――」
トドメは、相手の懐に有る護身用の銃。それを奪い取り、相手の額に撃ち込み、破壊した。
「こんな所、か?」
「いや……まだ敵はいる」
指揮官型の停止を確認し、軽く一息つくノーブルバット。だがフォーネリアスは強襲型の残骸に歩み寄り、銃を拾い上げる。
「オブリビオンを生かす理由が無い。皆殺しだ」
「物騒な物言いだな。まあ確かに、まだ気は抜けないか」
兜の奥の赤い瞳を輝かせるフォーネリアスに、ノーブルバットもそう頷いて。残るアーミーズを全滅させるべく、戦いの気配へと向かっていく。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
岩社・サラ
アドリブ共闘歓迎
さて、始まりましたね。この世界での戦闘経験はまだ少ないですしここは油断なく対処していきましょう。
連携攻撃を得意とする敵ということですし、早い段階で敵小隊の人員を減らすことができれば戦闘を有利に行えそうですね。
まずはクレイゴーレムを召喚し囮として強襲型と交戦させましょう。
同時に私はDMRでUCを使用、防御型を撃破します。
装甲が厚いということですが頭部を狙い貫通力の高い銃弾を撃ち込めば致命的な損傷を与えられるでしょう。
防御型を撃破し強襲型がゴーレムと交戦中となれば指揮官を守る存在はいません。防御型と同じようにUCで撃破しそのまま流れで強襲型もゴーレムと協力して攻撃していきましょう。
レテイシャ・マグナカルタ
オヤジ、少し借りるぜ
立ち上がって使っていた椅子と飲み干して空になったどんぶりを掴んで飛び出す
屋台の方に放たれた弾丸を視認しUC発動。オレの肉体の一部として魔力を通されて強化された傷つかぬどんぶりでその全てを受け止める
誰のどんな思惑があろうと、今この時テメェらに奪わせるものなんて何一つねぇ!
同じく強化された椅子を振り回しながら飛び込み、部下Aの胴体を殴りつけて吹き飛ばし、Bの銃身をどんぶりで叩いて腕ごと吹き飛ばし、指揮官型を椅子の足でスクラップの壁に押さえつけて空中回し蹴りを頭に叩き込む
奴らの中で暴れていれば屋台や他を狙う暇はねぇだろう
オレ自身は魔力が装甲替わりなんで大抵の銃はへでもねぇ!
「オヤジ、少し借りるぜ」
スープまで飲み干したどんぶりを手に、屋台から勢いよく飛び出すレテイシャ・マグナカルタ(孤児院の長女・f25195)。そのどんぶりを正面に突き出し、飛来した流れ弾を受け止める。
「何……?」
「誰のどんな思惑があろうと、今この時テメェらに奪わせるものなんて何一つねぇ!」
だがそのどんぶりは、割れるどころか傷一つつかない。自らの身体を魔力で覆い、そしてその魔力をどんぶりにも広げていく。
もはや身体の一部となったどんぶりを、そしてもう片方の手には同じく強化された椅子を、構えて真っ直ぐに突き進むレテイシャ。
「ちっ……お前達、あれを止めろっ!」
「さて。そうはいきません」
そんなレテイシャの突進を阻もうと、配下に命令を下す指揮官型。だが強襲型がその銃を構えるより早く、その前に立ちはだかるのはクレイゴーレム――そしてそれを召喚するのは、岩社・サラ(岩石を操る傭兵・f31741)。
「これはっ……ええい、それもぶち壊せ!」
「この世界での戦闘経験はまだ少ないですし、ここは油断なく対処していきましょう」
その身体で銃弾を受け止め、跳ね返すクレイゴーレム。すると強襲型はリミッターを外し、さらに銃弾を叩き込んでくる。
強靭なゴーレムの身体をも、貫かんとする強烈な銃撃――だが、そうして交戦させている時点で、すでに足止めは成立しており。
「あとは、その壁ですね。排除します」
「何っ……!?」
そして相手の壁である防御型には、マークスマンライフルを構えて狙撃する。感覚を研ぎ澄ませて放ったその一発は、相手の額を貫き、脳へとめり込ませる。
「くっ……動けっ。死んでも私を守れっ!」
「はっ。随分余裕がねぇみたいだなっ!」
倒れそうになる防御型に、無理やり限界を越えさせようとする指揮官型。だがよろめく相手の胴体を、レテイシャが思い切り蹴りつけ、吹き飛ばす。
さらに返す刀とばかりに振り向くと、クレイゴーレムと対峙する強襲型も、その腕にどんぶりをたたきつけて打ち砕いた。
「部下がいなけりゃ、お前なんて大した事もねぇよなぁっ!」
「むぅぅ、貴様ら……破壊してやるっ!」
怒りと焦りを滲ませながら、追い詰められて暴走AIを発動させる指揮官型。知性と引き換えに能力を高め、こちらに突進してくるが。
「ふんっ、オレの身体は魔力が装甲代わりでね。そんなもん、へでもねぇよ!」
「がっ!?」
その打撃を身体で受け止め、椅子の足で押し返すレテイシャ。スクラップの壁に押し付けると、空中回し蹴りを叩き込む。
「そら、どうだ。まだやるか?」
「は、かい……破壊する……」
頭部の電脳に衝撃を受け、ぐらつく指揮官型。それでも暴走AIは止まる事なく、椅子を押し返そうとして。
だが、そこに間合いを詰めたクレイゴーレムが、強引にその身体を、壁に押し付け直す。
「破壊されるのは、そちらの方です」
「は、かい……!!」
電脳を蹴りで揺らされた指揮官型はゴーレムを押し退ける事が出来ない。それでも暴走AIに身を委ね、激しく抵抗を続ける。
その様を、サラは静かな瞳でじっと見つめ。
「はか――」
「――命中ですね」
弾丸が1mmのズレもなく、額の中心を正確に撃ち抜いて。そのAIを完全に破壊し、停止させた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
リーゼロッテ・ローデンヴァルト
【SPD】
※アドリブ絡み連携等大歓迎
やれやれ、実家の手駒にソックリ
どう嗅ぎつけた?さあね
【ジオ・アライアンス】で愛機【ナインス・ライン】招集
搭乗後オペ113番【インセイン・フィードバック】開始
『陀』の社章、覚えたよ
迫る強襲型の電脳を攻性防壁で手早くスタン
ハック対策の強制停止コードは
自動欺瞞情報《スケープゴート》が延々身代わり
機体OSも【スケイプ・セル】で防護済
カウンターハックはお見通しさ♪
苦慮の隙に【アウロラ】と建物を用いた高速ワイヤー機動で撹乱
後は頭上から生体電脳の《瞬間思考力》を駆使して集中砲火
【トリガー・ブル】の散弾に【ドミナント・バレル】の対物狙撃
対人想定の防御型で何秒耐えきれるかね♡
露木・鬼燈
ヤバい…
ちょっと眠くなってきたです
流石にお腹いっぱい食べたのはなー
うん、流石に軽率だったです
反省はする、するのだが…この状態で格闘は辛い
だから仕方がない、仕方がないのです
アポイタカラを召喚!
クッソ狭いのでろくに動けないけど歩兵の火力なら問題ない
装甲で防げると思うし、その装甲も自動修復が働くからね
そこに魔法障壁とダークネスウイングがあるので安心だね
後はフレシェット弾装填のマシンガンでてきとーに掃射でおーけー
呪法<緋華>をフレシェット弾に乗せればレプリカントも余裕!
たぶん起爆用の電磁パルスも結構なダメージになりそうだしね
歩兵相手に無慈悲な攻撃してるけど問題ないですよね?
相手はオブリビオンだからっ!
「やれやれ、実家の手駒にソックリ」
クロムキャバリア、ナインス・ラインを、電脳制御によって呼び出しながら、肩を竦めるリーゼロッテ・ローデンヴァルト(マッド&セクシーなリリー先生・f30386)。
轟音と共に着陸した機体がコクピットを開けば、白衣を翻してそれに飛び乗る。
『オペ113番、開始。『陀』の社章、覚えたよ』
「ちっ、大型のロボットか。面倒な……!」
その威容に舌打ちした指揮官型は、すぐに強襲型へ指示を出す。キャバリアの装甲をも撃ち抜けるように、火力を増強し――もちろん、強襲型の無事など知った事ではない。
「破壊しろっ!」
『おっと、そうはいかないよ?』
そうして迫り来る強襲型に対し、攻性防壁を展開するナインス・ライン。触れた瞬間、強襲型は大きく身体を跳ねさせ、その電脳を停止させる。
「ちっ……強制停止コード!」
舌打ちしつつ即座に、強襲型に再起動をかける指揮官型。それによってカウンターハックがかかるが、その座標を自動欺瞞情報で狂わせる。
『カウンターハックはお見通しさ♪』
「ふん、だがこちらにも通用せんっ……むぅっ!」
麻痺から回復し、再び銃口を動かそうとする強襲型。だがそこへ、1機のキャバリア・アポイタカラが乱入して来る。駆るのは露木・鬼燈(竜喰・f01316)……だが、そのコクピットで、彼はふらふらと頭を揺らす。
『ヤバい……ちょっと眠くなってきたです』
お腹いっぱい食べたのは軽率だったかと、反省しながら操縦桿を握る鬼燈。脳から胃袋に血液が回り、キャバリアを駆ると言うより船を漕ぎそうになる。
『まあ……キャバリアならなんとかなるのです……たぶん』
「くそっ、舐めるなっ……!?」
欠伸を噛み殺しつつもマシンガンで、てきとーに敵のいる辺りを掃射する。狙いは曖昧だがまあ、キャバリアサイズで薙ぎ払えば、多分だいたい当たるだろう。
『これならおーけーなのです……むにゃ……はっ。寝てないですよ?』
「ちぃっ……!」
呪詛のフレシェット弾が射出され、防御型の装甲を大きく削る。相手はリミッターを外して対抗するが、炸裂する弾丸散弾と起爆に用いた電磁パルスが、装甲を貫き内部からの破壊を仕掛ける。
強襲型による反撃も、装甲と魔法障壁、さらには闇の翼で阻んでいく。元より狭い場所で、高速起動は使わないので、防御に回して問題ない。
『まあ、歩兵相手にはやりすぎですけど……オブリビオンだから問題ない……ふぁぁ』
「くぅ、いい加減にっ……はっ!?」
スピーカーから漏れ聞こえる欠伸に、苛立ちを隠さない指揮官型。だが、その頭上に影がさせば、ハッとなってそちらを見上げる。
もちろんそこにいるのはナインス・ライン……ワイヤー機動で一気に接近し、ハンドガンと対物ライフルで斉射をかける。
「がっ……!?」
「対人想定の装甲で、何秒耐えきれるかね♪」
防御型はアポイタカラにかかりきり、強襲型は攻性防壁の継続ハックで動きが鈍い。そこに仕掛ける圧倒的な火力が、指揮官型を制圧する。
数十秒の連射の後。そこにはもう、指揮官型がそこにいたと言う痕跡一つ、残らない。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
アスカ・ユークレース
アドリブ絡み歓迎
どこから、ね。私達はただ一時的に雇われただけのフリーランスよ、細かい事情なんて知るわけないわ、知ってても言わないけど
まずは速攻、相手が動く前にこちらから仕掛けましょう
挨拶代わりに誘導弾の弾幕の一斉発射で牽制し足止め
このときにUCのメダルを一緒に紛れ込ませ放ちます
土煙や煙幕を張り視界をさえぎって仲間の姿を隠しましょう
あとは情報収集と瞬間思考力により得た位置情報の共有を仲間とすればこちらだけ敵の場所が丸見えな状態、メダルが剥がれるまでの間に一方的に蹂躙すればいいだけですね
相馬・雷光
アドリブOK
思ったより堂々と名乗り上げて喧嘩売ってきてるわね
ま、その方が分かり易くていいんだけど
会社名を背負ったやつをボッコボコにしたら、会社の威信もガタ落ちだから一石二鳥ってね(挑発)
不規則なジグザグ【ダッシュ】や【スライディング】で物陰に隠れて銃撃を躱す
味方が攻めあぐねてるなら、二挺のヴァジュラブラスターで雷撃弾(電撃)の【弾幕】を張って【援護射撃】するわ
さらに閃光弾(爆弾)を投げつけて【目潰し】よ
防御型がいたって、それごとまとめて消し飛ばせば問題ないわ
ソーマカートリッジ交換、【リミッター解除】!
ハオマドラッグ服用、【限界突破】!
【帝釈天降魔砲】! いっけー!!
「堂々と名乗り上げて喧嘩売ってきてるわね。その方が分かり易くていいんだけど」
「当然だ。アミダの威光にひれ伏すが良い!」
相馬・雷光(雷霆の降魔忍・f14459)の呟きに、堂々とその社名を誇示する指揮官型。
「会社名を背負ったやつをボッコボコにしたら、威信もガタ落ちだから一石二鳥ってね」
「貴様らごときに止められるものか!」
もちろん、そんな威光とやらに、猟兵が止まる訳もないが。そんなこちらに、ギロリと視線が向けられる。
「貴様らこそ、何をもってアミダに立ちはだかる?」
「私達は一時的に雇われただけのフリーランスよ、細かい事情なんて知るわけないわ」
まあ知ってても言わないけど、と肩を竦めつつ応じるのはアスカ・ユークレース(電子の射手・f03928)。その言葉と同時、会話を打ち切るように聖弩で一斉射をかける。先制攻撃の牽制に、とっさに対応し、反撃してくるアーミーズ。
「ちっ、不意打ちのつもりかっ……!」
「おっと、まだまだこれからよっ!」
強襲型の銃弾を、ジグザグダッシュの機敏な動きで回避する雷光。二丁拳銃を構え、雷撃弾で弾幕を張る。
「ふん、この程度、無駄だっ!」
「部下の後ろに引っ込んで、偉そうにするんじゃないわよっ!」
防衛型に身を守らせ、その硬い装甲でその雷撃弾を阻む指揮官型。雷光はそれに言い返しながらさらに加速し、物陰に飛び込んで強襲型の弾丸から逃れて。
「お前こそ、こそこそと隠れているではないか!」
「ふんっ、そんな事……!」
物陰から爆弾を投じ、反撃を図る雷光。強襲型は反射的に、それを撃ち落とす。だが弾丸が突き刺さった瞬間、その爆弾が爆ぜ――辺り一面を満たす、眩い閃光。
「っ……!? くっ、閃光弾とは、小癪なっ!」
視界を塞がれ、顔を庇って苦悶の声を上げる指揮官型。だがすぐに対応し、配下の視覚機能リミッターを解除させる。
自身もAIで光量調整を行いながら、視覚を回復させて――だが光が消えても、視界はやはり塞がったまま。
「ぬ、これは、煙幕か……!?」
閃光弾に続いて、アスカが投じたのは煙幕弾。立ち込める煙が周囲に撒き散らされ、互いの姿を覆い隠す。
「だが、これではお前達も、我々を見る事は出来まい……!」
「そうかしら……?」
呻きつつ周囲を見回す指揮官……その背筋が、ゾクリと震える。レプリカントの、製造された肉体では感じない筈の悪寒。周囲は煙幕に包まれ、何も見えない筈なのに、見られていると言う、確信。
「ええ、ええ、丸見えですとも」
相手が感じているその感覚の通り、アスカは指揮官型の位置を完全に把握している。それは先程の聖弩でばらまいた、占星術師のメダルによるものだ。
観測者の知覚からは、決して逃れられない。
「あと右に10度。そう、そこです」
「ええ……ソーマカートリッジ交換、リミッター解除!」
そうして把握した位置情報を伝えれられば、ブラスターを構え、全エネルギーを収束させる雷光。コンバットドラッグを噛み砕けば、霊力が賦活され、感覚も冴え渡る。
雷が荒れ狂い、銃身から稲光が散り、そして――。
「帝釈天降魔砲! いっけー!!」
「っ……私を守っ――」
放たれた、雷撃一閃。それはアスカの指示により、煙幕の中の指揮官型を違わず狙い。
守るべく立ちはだかった防御型ごと、その全てを蒸発させた。
大成功
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キリカ・リクサール
アドリブ連携歓迎
フン、なんともまぁ勤勉な労働者だな
勤務に見合わん給料だろうに、わざわざご苦労な事だ
シルコン・シジョンとオーヴァル・レイを装備
まずは強襲型をオーヴァル・レイのビーム砲で牽制
同時にシルコン・シジョンのフルオート射撃による制圧射撃で防御型の動きを止める
攻撃と防御の動きを止めている隙に、後方に控えている指揮官を装備武器によるスナイパーで撃ち抜く
相手が先制攻撃をかけてきたら、ダッシュと軽業で素早くダストエリアにあるゴミの山の後ろに回って遮蔽物代わりにし、シルコン・シジョンとオーヴァル・レイの一斉発射で敵に対応する
社員を過労死するまで使い潰すとは酷いブラック企業だな
では、私も有効に使わせてもらおう
UCを発動
敵のUCで威力が上がった部下達に操り糸を打ち込み、敵指揮官に攻撃するように操作
さらに、敵の小隊が固まってる所に特攻をかけて乱戦を仕掛ける
その間にもオーヴァル・レイを操作して敵陣を混乱と破壊の渦に叩き込み
最後は糸で繋がっている部下達全てを爆破して壊滅させる
…これも一つのバイトテロだな
弥久・銀花
お腹一杯食べた直後に荒事とは……、後10分待ってほしかったですね
ここは一つ、替え玉作戦と行きましょう
ラーメン食べたから思い付いた訳じゃありませんからね!
オルタナティブ・エネミーでアミダ・アーミーズ(略してアミアミ)のJ58G指揮官型を召喚します
彼女は服装やIDや知識も本物と同じコピーです、そんな存在を軍隊がどれほど脅威に思うかは御察し、敵より厄介な脅威として排除しなければいけませんね(腹ごなしに近くの自販機で飼った怪しい飲み物を飲みつつ邪悪な笑顔)
本物と偽物にはどちらが元祖か本家か頑張って時間を稼いで貰います
お腹が落ち着いてきたら偽物さんには暴走AIに従って本物と自爆心中して貰いましょう
「フン、なんともまぁ勤勉な労働者だな」
アーミーズを見やり、肩を竦めるキリカ・リクサール(人間の戦場傭兵・f03333)。
「勤務に見合わん給料だろうに、わざわざご苦労な事だ」
「アミダへの忠誠心は、金で計れるものではない!」
帰ってくるのはそんなブラック企業感全開の言葉で、ますます呆れたとばかりに首を振る。だがなんであれ、やる気十分な相手は厄介だ。
「まあ良い。それなら休暇を与えてやろう」
「むっ……ええい、対応しろ!」
故に先手を取るべく、卵の砲台を浮遊させるキリカ。放たれるビーム砲が、強襲型を牽制する。
指揮官型によって強制的にリミッターを解除させられ、それを受け止める強襲型。だがオーバーロードによって強化された光は、相手をその場に釘付けにして。
「そちらもだ。少し休んでいると良い」
「くっ……がっ!?」
さらに防御型の方も、対呪物火器のフルオート射撃で制圧する。攻守を釘付けにしている間に、指揮官型への狙撃。
「さあ、そのままゆっくりと――むっ」
「これ以上、お前達猟兵の好きにはさせん!」
よろめく指揮官型を一気に仕留めようとするキリカ。だが、そこに別の小隊が、横合いから乱入してくる。
「ちっ、本当に勤勉な事だ……」
「むぅ。お腹一杯食べた直後に荒事とは……あと10分待ってほしかったですね」
とっさに、その射撃から逃れるべく周囲の瓦礫の山に飛び込むキリカ。浮遊砲台で牽制を仕掛けながら、物陰からの牽制を続ける。
と、その物陰ではパンパンのお腹をさすりながら、弥久・銀花(隻眼の人狼少女剣士・f00983)も隠れており。今は運動したくないなー、と不満そうにしながら、ひょこりと顔を出し、その様子を伺う。
「ここは一つ、替え玉作戦と行きましょう。さあ、行くのです、アミアミ指揮官型!」
「何……!?」
そして観察した敵の指揮官型を、ユーベルコードでコピーし、生み出す。ちなみにアミアミは、アミダ・アーミーズの略らしい。どうでも良いけど。
「ラーメン食べたから思い付いた訳じゃありませんからね! さあ、行くのです!」
「ちっ……偽物など、小癪なっ……!?」
姿かたちはおろか、装備も、所有するIDも、そのAIすらも一致した模倣品。当然配下への指揮権限も同等で、混乱する強襲型と防衛型。
「ふふん。早く排除しないと大変な事になりますよ!」
「ちっ、言われずとも……」
自動販売機で買った蛍光色に発光するドリンクを飲みながら、邪悪な笑みを浮かべる銀花。彼女に言われずともと、すぐにアーミーズはアミアミへ攻撃を集中する。
別小隊にはアミアミからの妨害も作用しないので、そちらの強襲型が銃口を――。
「っ、がっ……!? な、何だ!?」
自身の指揮官型に向け、射撃する。思わぬ反乱に動揺し、まともに喰らって呻く指揮官型。
「わ、私を守れ……くっ、な、なんだっ!?」
防御型もそれを防がないどころか、指揮官型を力づくで拘束にかかる。よく目を凝らせば、その部下達の身体には、細い操り糸が絡まっており。
『キャハハハハッ!』
「気が変わった。やはり、潰れるまで働いて貰おう」
それを密かに撃ち込んだのは、キリカが放った人形、デゼス・ポア。甲高い笑い声を上げるその人形から、無数の操り糸が伸びている。それが相手を操り、同士討ちを強いているのだ。
「ええい、敵の手に落ちるとはっ、役立たずどもめぇっ!」
怒りと苛立ちを露わにしながら、叫ぶ指揮官型。
キリカの操る配下と、銀花がコピーしたアミアミ――まるごと一小隊を、こちらが乗っ取ったに等しい状態だ。仲間からの攻撃に混乱するアーミーズ。
「落ち着け、奪われた物達は破壊してしまえば良い」
とはいえ、こちらが乗っ取ったのはそれだけ、相手の方が数が多い。キリカが浮遊砲台で混乱を助長しているとはいえ、相手が冷静さを取り戻せば、すぐに鎮圧される程度の戦力であり――。
『破壊、ハカイ、はかい』
「な、何っ!?」
もちろんそうさせるつもりはないが。アミアミが突然暴走し、敵へと突っ込んでいく。
「お腹も落ち着いてきたので、そろそろ決めましょう」
「そうだな、最後まで使い潰すとしようか」
キリカも操った配下がそれに追随させ、敵陣の中心に飛び込ませる。取り囲むアーミーズの目の前で、ガタガタと震え、蒸気を発し、装甲の隙間から光が漏れて。
「っ、まずい、離れ……」
「もう、遅い」
そうして、動力炉が限界を越えて暴走し。3機は巨大な爆音と共に、周囲のアーミーズを巻き込んで自爆する。
「……これも一つの、バイトテロだな」
そうして飛散する、大量の破片。それから身を守るように、再び瓦礫にしっかりと隠れながら、キリカは肩を竦めてそう呟いた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『オブリビオン・カンパニーマン』
|
POW : キャリアアップ・プログラム
自身の【メガコーポ社内での出世】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
SPD : メガコーポ式交渉術
対象にひとつ要求する。対象が要求を否定しなければ【論理的思考力】、否定したら【冷静な判断力】、理解不能なら【オブリビオンへの注目度】を奪う。
WIZ : メガコーポ・アーティラリー
【砲撃部隊への通信】を合図に、予め仕掛けておいた複数の【発信機】で囲まれた内部に【メガコーポ私設軍による砲撃】を落とし、極大ダメージを与える。
イラスト:皿田
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
「……これはどういう事ですの?」
アミダ・アーミーズを全て撃破した猟兵達。だがそこに、1人の美女が姿を現した。
キツい美貌をしたサイボーグの美女は、鋭い視線をこちらに向け、手にした葉巻を一つ吹かせる。
「ダストエリアの制圧作戦ごとき、楽な仕事と思ったのですけれど。よもや猟兵どもが邪魔をしにくるとは……ちっ、自分達で嗅ぎつけて来たのか、トカゲどもが何かやったのか……面倒ですわね」
そしてその葉巻を握り潰すと、右手にサーベルを、左手に銃を構える美女。
「ですが考えようによっては、悪くはありません。猟兵どもを潰したとなれば、私の社内での評価も上がるでしょう――今すぐ爆撃を開始しなさい。周辺被害の考慮はせずとも構いません」
さらに、襟につけた通信機に向けてそう叫ぶと、美女――アミダ・インダストリーのオブリビオン・カンパニーマンは、こちらへ向かってくる。
「さあ、アミダに従いなさい。さもなくば死を!」
その言葉は、こちらの判断力を奪う力ある命令。だがそれに従う訳にはいかない。
この敵を倒し、ダストエリアの防衛を完遂するのだ!
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
まあ、『戦死による二階級特進』なら得られるかもしれませんねぇ?
『FAS』を使用し飛行、『FMS』のバリアを展開し相手の攻撃に備えましょう。
そして【酷郭】を発動、戦場全体に『律』を流し込み『裁域』を形成しますねぇ。
相手の[爆撃]は『裁域』による『大気の爆破』で迎撃、地上への被害を防ぐと共に、抵抗できない『破片』は操作し、カンパニーマンの周囲に降らせ妨害に転用しますぅ。
更に『FGS』の重力波と『裁域』による地形操作を重ねれば、強化された『身体能力』でも逃げ場を封じるのは可能、後は『FRS』『FSS』の[砲撃]と『FDS』の[爆撃]、『FBS』の斬撃を集中させて叩きますねぇ。
相馬・雷光
アドリブOK
トカゲ……龍爪……はァーん、あだ名や蔑称の類いね
それとも……ホントにドラゴンが社長やってたりして
とりあえず、あんたはここで殉職なんだけど、二階級特進の申請はもう済んでる?
全く歯牙にもかけない風に言って、勝ち組としてのプライドを刺激する【挑発】
冷静さを欠いたサーベルや銃撃を【ダッシュ】で躱して、雷撃弾(電撃)で反撃(カウンター)!
埒が明かなくて砲撃要請……しても、無駄なんだけどね?
ばら撒いた雷撃弾で発生した電磁波が【ジャミング】して、頼みの砲撃部隊は今ごろ発信機を見失ってるわよ
【リミッター解除】! 【限界突破】! 【帝釈天雷霆砲】!
消し飛びなさい!
リーゼロッテ・ローデンヴァルト
【SPD】
※アドリブ絡み連携等大歓迎
※引き続き愛機搭乗
社内評価?アミダは産業殉職者顕彰制度がある
殊勝な善良メガコーポだったりするのかねえ♪
…とか(任務失敗確定の意で)執拗に煽るよ
キレて例の命令で屈服を狙うだろうけど実は罠
「どれも当然お断りさ♡」
出現と同時に【フリッカー・キャンセラー】起動済
更に《瞬間思考力》で精神&生体電脳の反応速度向上
だから喚く程に即時治療とカウンターハックが成立
アンタの判断力&思考力は加速度的に削れるのさ♡
後は爆撃の砲弾を(腰部ハンガーで交換した)
両主腕の【プロキオン】【スカベンジャー】で撃墜後
両脛の【ドゥームズ・レイ】も併せてビーム一斉射
蹂躙者が蹂躙される気分はどうかな♪
「トカゲ……龍爪……はァーん、あだ名や蔑称の類いね」
カンパニーマンの呟きに反応し、こちらも小さく呟きを漏らす相馬・雷光(雷霆の降魔忍・f14459)。
それとも本当にドラゴンが社長かも……と言うのは、知る術もないが。
「とりあえず、あんたはここで殉職なんだけど。二階級特進の申請はもう済んでる?」
「ええ、戦死すれば望み通り、出世出来るかもしれませんねぇ?」
相手に皮肉を篭めた挑発をぶつければ、夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)もそれに重ねる。ナインス・ラインのコクピットからは、リーゼロッテ・ローデンヴァルト(マッド&セクシーなリリー先生・f30386)も同様に。
『アミダは産業殉職者顕彰制度がある、殊勝な善良メガコーポだったりするのかねえ♪』
「死んだ者に、権利が与えられる筈がないでしょう?」
そんな3人の挑発に、肩を竦めるカンパニーマン。死ねばクビ、メガコーポなどおよそそんなものだ。そして、交渉を業務とする彼女は、容易く挑発に動じる事もない。
「だからこそ、あなた達をここで潰して、帰還してみせますわ……やりなさい!」
代わりに通信機に叫び、それと同時に、遠くで響く砲音。風を切る音と共に、ミサイルが高速で接近し――そして、空中で爆発した。
「ちっ……!?」
「もちろん、対策済みですぅ」
阻んだのは、るこるが張り巡らせた女神の裁域。神の定めし律が、望まぬ者の侵入を決して許さない。
そして爆ぜた破片を支配し、カンパニーマンへと降り注がせる。
「ここはすでに、女神の刑場ですぅ」
「はっ、この世界で神とは、コーポの事を言うのですわ!」
相手はそれを飛び退いて回避しながら、さらに爆撃を追加要請するカンパニーマン。神威などメガコーポの権威には及ばぬと、アミダの力を見せつけようとして来る。
『おっと。技術力なら、アタシの世界も負けてなくてねぇ♪』
「っ……」
すると今度はリリーが、キャバリア両主腕の大型兵装でミサイルを撃ち落とした。世界が異なり、しかも出奔したとは言え、彼女も元は巨大企業の幹部令嬢。会社の権力を比するとしても、劣る事はない。
「ほら、上ばっかり見てるとっ!」
「くっ……ちょこまかとっ!?」
そして砲撃が不発に終わった所へと、間合いを詰め、ブラスターから雷撃弾を撃ち込んでいく雷光。
相手もサーベルと銃で迎え撃ってくるが、スピードで撹乱し、こちらを捉えさせない。そしてばら撒かれた雷撃弾は、カンパニーマンを狙うばかりではなく――。
「っ……!?」
「ほら。頼みの砲撃部隊も、届かなくなったかしら?」
通信機から聞こえる、耳障りなノイズ。電撃は電波を狂わせ、通信を阻害する。これでは砲撃要請も出来ないと挑発すれば、流石に相手もこちらを睨みつけて来て。
「会社頼りで、一人じゃ何も出来ないんでしょっ!」
「アミダの威光は、失われる事はありませんわ……服従なさい、さもなくば死を!」
力ある社命がその口から迸り、こちらの脳を縛り付けようとする。だがその宣言と同時に、頭を抑えるのはカンパニーマンの方。
「っ……これ、はっ……」
『どれも当然お断りさ♪』
その原因は、リリーのユーベルコードだ。生体電脳によるカウンターハックが、カンパニーマンの思考を逆に撹乱する。冷静な判断力を奪われた相手は銃を乱射するが、ナインス・ラインの装甲を貫くには到底足りない。
『さて、お返しはハッキングだけじゃないよ?』
「ええ、これで……覚悟はいいっ!」
逆に、ナインス・ラインの両腕・さらに両脛部に、高密度のエネルギーが収束する。雷光の両手の、ブラスターにも。
眩い光を見たカンパニーマンは慌てて退こうとするが、判断力の低下から反応が鈍い。
「きゃっ……何……」
「ここは女神の刑場と言った筈ですぅ。無断退場は出来ませんよぉ?」
その躊躇いの間に、カンパニーマンを取り囲む土の壁。るこるが律で操作した地面が、隆起して相手を取り囲む。そうして逃げ場を失った相手に、るこるも全神器の照準を集中して。
「神威が権力に劣ると、言わせたままではいられませんのでぇ」
「っ、く……」
今のカンパニーマンに、その壁をどうにかする判断力はない。そこへるこるの、リリーの、雷光の――猟兵達の火力が一気に集中する。
『蹂躙者が蹂躙される気分はどうかな♪』
「これで、消し飛びなさいっ!!」
反射的に両腕で防御姿勢を取った相手を、炎と光が呑み込んだ。土壁が砕けると、カンパニーマンの身体が吹き飛び、地面を転がっていく。
「はぁ、はぁ……くっ、あ、この程度で消し飛ぶ訳には……」
メガコーポ製のサイバネスーツと高性能義体は、その火力にも耐えた――ようだが、大ダメージは隠しきれず、全身から白煙を吹き上げるカンパニーマン。こちらを憎々しげに睨みつけると、体勢を立て直すべく間合いを取っていく。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
フォーネリアス・スカーレット
「ドーモ、オブリビオン・カンパニーマン=サン。オブリビオンスレイヤーです。お前の雑兵の始末は楽なビズだった」
両手を合わせ、アイサツをする。これには、これからお前を殺すという意味も含まれている。アイサツは大事だ。怠れば負ける。
支援砲撃は面倒だ。
「サップーケイ……」
両手を組んで印を作り、戦場を祝儀敷の迷宮にする。
「次は何だ、インタビューか? お前を殺すのには理性も判断も必要無いが」
そして、ここが私の作ったフィールドである以上潜伏も無理だ。
両手の『驟雨』を浴びせた後二刀【電磁居合斬り】で殺す。
「オブリビオンは皆殺しだ」
「ドーモ、オブリビオン・カンパニーマン=サン。オブリビオンスレイヤーです」
「ドーモ、オブリビオンスレイヤー=サン。……とでも言えばいいですか?」
フォーネリアス・スカーレット(オブリビオンスレイヤー・f03411)のアイサツに、皮肉げに返すカンパニーマン。無論、こちらを揶揄するような色は隠さないが……こちらとて、アイサツに篭めるのは、相手への殺意に他ならない。
「お前の雑兵の始末は楽なビズだった」
「そうですか。では帰ったら上に、アーミーズの改良を進言しましょう」
互いに言葉をぶつけあいながら、膨れ上がる殺気。そして相手は、襟元の通信機に手を伸ばす。瞬間、フォーネリアスは両手で印を組み。
「サップーケイ……」
「むっ……!?」
そうして作り上げられるのは、祝儀敷の畳が敷き詰められ、鋼鉄襖で形成された迷宮。突如としてキリングフィールドに放り込まれた2人には、ミサイルの砲撃も届かない。
「お前が明日の太陽を拝む事はない。オブリビオンは皆殺しだ」
「ちっ……!?」
通信を諦めたカンパニーマンは、即座に銃を構えてこちらを狙う。だがその時には、すでにフォーネリアスも間合いを詰めており――。
「イヤーッ!」
「あぐっ……!!」
すれ違いざま、二刀での一閃。電磁加速による居合斬りが、相手の高性能義体に深々と傷を刻む。苦悶と共によろめくカンパニーマンへ、矢継ぎ早の追撃。
「あ、アミダに服従を――ああっ!」
「次は何だ、インタビューか? お前を殺すのには理性も判断も必要無いが」
相手の言葉に判断力を奪われても、染み付いた本能で相手を切り裂くフォーネリアス。逃げる相手を執拗に追撃し、無数の傷を刻みつけていく。
大成功
🔵🔵🔵
弥久・銀花
おっと、そうは問屋が卸しませんよ
さっきに続いてオルタナティブ・エネミー発動!
偽のカンパニーマン(レディでは?)に爆撃の中止命令を出させましょう。
くっくっく、遠方の人には真偽を確かめる術は有りませんね?
さあ、貴女の社内の評価を窓際族の更にその先まで貶めてあげましょう!
手始めに貴女のアカウントでSNSにアミダ・インダストリーのブラック企業っぷりを暴露です
それとインサイダーしましょう!
おや? そんなに表情を歪めると厚化粧が崩れますよ?
と、煽るだけ煽ったら、偽物の人には服を脱いで貰って(全裸ではなく葉っぱがくっついています)ダストエリアを爆走して社会的にダメージを与えながら一緒に味方の所まで逃走します
露木・鬼燈
ねむねむ~
まぁ、短時間で眠気は消えないよね
居眠り運転でてきとーに弾をばら撒いてただけだし
苦戦もしなかったから余計にね
んーまだまともに戦える気がしないなー
仕方がないので今日は援護に徹するとするのです
今日の僕はヒーラーにしてバッファーなのです
<再起回生陣>
後方の安全地帯でこの仙術陣を維持するのが僕の役目
うん、維持さえできてればお仕事はできてるとゆーことで
だから居眠りしちゃっても問題ないのです
なのでお休みなのですよ~
「私達を倒す? そうは問屋が卸しませんよ」
カンパニーマンの前に立ちはだかり、ユーベルコードで相手を複製する弥久・銀花(隻眼の人狼少女剣士・f00983)。
「ところでカンパニーマンではなくレディでは?」
「ポリティカル・コレクトネスは、今日び基本ですよ?」
ついでにぶつけた疑問には、そんな答えと共に銃弾が帰ってくる。コレクトネスの精神など、確実に全くないが……ともあれ銃弾が、偽カンパニーマンに突き刺さり。
「む、これは……」
「ふああああぁ……ねむねむ~」
だがその銃傷は一瞬で塞がり、相手は眉を跳ね上げる。そこに響き渡るのは気怠げな大欠伸、発したのは露木・鬼燈(竜喰・f01316)。
「まぁ、短時間で眠気は消えないよね……さっきも居眠り運転してただけだし」
そのキャバリアの居眠り運転でふっ飛ばされたアーミーズには言いたい事もあろうが、まあ死人に口なし。ともあれ抑えきれない眠気に、うつらうつらと船を漕ぎそうになる。
「んーまだまともに戦える気がしない……けどー、まだお仕事ー……なのでー……」
その眠気を堪えて放つ光球は、高純度エネルギーの凝縮体。それが偽カンパニーマンの傷を癒やし、治癒していく。
これなら、後方の安全地帯からでも、戦闘に参加出来る。
「うん、これを維持さえできてれば……ふぁぁ、お仕事はできてるとゆーことで……」
だからと言って、そのまま屋台の長椅子に横になって眠り始めるのは、やり過ぎのような気もしなくもないが。でも眠いんだから仕方ない。
それに眠りについても、たしかに光球は維持されている。
「ふむ、助かりますね。では爆撃の中止命令を出させるのです!」
「くっ、私が本物です。今すぐ爆撃しなさい!」
そうして倒れなくなった偽カンパニーマンに、通信の撹乱を行わせる銀花。通信先では相反する命令に、混乱の声が聞こえてくる。
「くっくっく、貴女の社内の評価を窓際族の更にその先まで貶めてあげましょう!」
「何をして……やめなさいっ!?」
さらに偽カンパニーマンはスマートフォンを取り出し、相手のアカウントでSNSにアミダ・インダストリーのブラック企業ぶりを告発し始める。
別にそんな事みんな知ってはいるが、それでも会社に逆らうと言う事はたしかに命取りではある。
「おや? そんなに表情を歪めると厚化粧が崩れますよ?」
「くっ、いい加減に……貴女、何を?」
そして次は、偽カンパニーマンに、服を脱ぐように命令する銀花。こちらを睨む相手に対し、きょとんとした表情を浮かべて。
「何って、ストリップでダストエリアを爆走してもら――」
「物理的にクビを飛ばされたくなかったら今すぐ砲撃しなさい。今! すぐっ!」
そうして即座に降り注ぐミサイルが、周囲をぶっ飛ばした。カンパニーマン自身も少なからずダメージを負う程の、自爆同然の爆撃。みんなまとめて吹っ飛んでいく。
「むにゃむにゃ……すぅぅ……」
そんな大爆音響く中、普通にすやすやと眠っている鬼燈。満腹の後に腹ごなしも終え、とても幸せそうに眠っている。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ウィーリィ・チゥシャン
【かまぼこ】
俺にはよくわかんないけど、カンパニーマンってのは出世のために戦ってるんだよな?
だとしたら、多分奴はUCの無駄撃ちはしない。
ここぞという場面で使ってくるはずだ。
だから、そこが狙い目だ。
シャーリーと連携して接近戦を挑み、奴にUCを使わせるように仕向ける。
まぁ、UC抜きでも強敵みたいだから油断は禁物だけどな。
そしてそのタイミングを【見切り】、シャーリーの罠で動きが止まった僅かな隙を狙って【限界突破】させた【料理の鉄刃】の【二回攻撃】をシャーリーと同時に叩き込む!
シャーリー・ネィド
【かまぼこ】
こいつが悪の親玉だね
もちろん、こいつを倒しても代わりはまだまだいる
それでも、少なくともこいつをやっつければ住民たちへの攻撃は止まる
行くよ、ウィーリィくん!
ウィーリィくんと連携してビーム銃の【制圧射撃】+【弾幕】で動きを制しながらブラスターの【クイックドロウ】+【乱れ撃ち】で攻撃してダメージを与えていく
チャンスは、ボスがUCを使う時
それを【見切り】、あらかじめ【ロープワーク】+【早業】で周囲に張り巡らせておいたワイヤーでボスを縛り上げる
もちろんボスも身体能力を強化してるから長くは持たないだろうから、そこへウィーリィくんとタイミングを合わせて【ラスト・チェーンソー】の【咄嗟の一撃】!
「こいつが悪の親玉だね!」
「親玉? カンパニーは私一人を倒した程度では止まりませんわ」
シャーリー・ネィド(宇宙海賊シャークトルネード・f02673)の言葉に対し、嘲るような答えを返すカンパニーマン。
「でも、少なくともキミをやっつければ住民たちへの攻撃は止まるんでしょっ!」
「ええ、無論倒されるつもりはありませんけど!」
そして通信を送り、爆撃を要請する。ミサイルが空から飛来して爆発を起こせば、慌てて咄嗟に飛び退くシャーリー。
「くっ……出世のために戦ってるなら、無駄撃ちはしないと思ったが……!」
「企業活動と言うのは、大きく投資して、大きく稼ぐのが常道です」
当てが外れたかと表情を歪めるウィーリィ・チゥシャン(鉄鍋のウィーリィ・f04298)に、カンパニーマンは首を傾げて答える。そしてこちらに銃口を向けながら、一言付け加えた。
「不要な投資の削減は、貧乏人のする事ですわ」
「余計なお世話だっ!? あと貧乏人じゃないからなっ!?」
遠回しに貧乏人と罵られ、思わず言い返しながらも間合いを詰めるウィーリィ。ミサイルの爆発に巻き込まれない為には、敵に接近するのが最も手っ取り早い。
もちろん相手は銃による迎撃を図ってくるが、シャーリーが二丁の銃でそれを妨害していく。
「援護は任せて! 行くよ、ウィーリィくん!」
「ちっ、鬱陶しいですわね……もっとミサイルを降らせなさい!」
舌打ちしつつ通信機に叫びながら、ウィーリィの大包丁をサーベルで迎撃して来るカンパニーマン。銃と爆撃はシャーリーを狙い、2人同時に相手取って来る。
だがウィーリィはさらに激しく責め立て、シャーリーも派手に跳び回りながらビームと熱線を乱射して。2人の息のあった連携に、相手は苛立ち、舌打ち一つ。
「いい加減、アミダに――」
「今だっ!」
そうして、こちらに言葉を放とうと、意識が僅かに逸れたその瞬間。シャーリーは張り巡らせたワイヤーを引っ張り、カンパニーマンに巻き付かせた。
「っ……!? くっ、この程度の罠で……」
「今っ! 一気にいくよっ、ウィーリィくんっ!」
すぐにワイヤーを引きちぎろうとするカンパニーマンだが、シャーリーが声をかけるまでもなく、ウィーリィはすでに踏み込んでいる。
シャーリー自身も一気に間合いを詰めると、2人同時に肉薄する。相手が自由を取り戻すまでの、僅かな時間。大包丁を、フォースカトラスを振り上げて。
「こいつで……断ち切るっ!」
「いっけぇっ!」
あらゆる食材を断ち切る、研磨された料理人の斬撃。
フォースカトラスをチェーンソーに変えた、鮫をも断ち切る一刀。
2人の刃が同時に、カンパニーマンの義体に深い傷を刻む。
「っ、くっ……よくもっ……」
「金があれば何でも出来るって訳じゃないぜっ!」
傷口を抑えつつワイヤーから脱し、こちらを睨むカンパニーマン。ウィーリィはそれに大包丁を突きつけ、力強く言い放つ。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
岩社・サラ
アドリブ共闘歓迎
相手の判断力を奪う交渉術に企業の力を使った無差別砲撃ですか。なるほど、メガコーポの有力な敵というだけのことはありますね。
ふむ……砲撃を要請する際にはあの通信機を使用するようですね。ならば相手の行動を妨害しながら戦っていきましょう。
カスタムカービンを用いた弾幕のような制圧射撃を行いつつ密かにUCを発動。相手の衣服にさりげなく魔法の印をつけ岩の鮫に襲わせます。
私は敵が岩鮫の攻撃を避けた瞬間などを狙い、相手に砲撃を要請する暇を与えさせないよう立ち回ります。
さらに用意していたフルフェイスマスクの補助を利用し通信機にハッキングを行い通信に干渉し敵UCの発動を妨害し続けていきましょう
ヴィルヘルミナ・ヴィロライネン
アドリブ/連携歓迎
【SPDを使用】
いよいよ大詰めですわね。つやつやとした肌で登場ですわ。
あらあら?なかなかの美女ですわね。よろしければ会社なんてやめて女優になりません?セクシー系ですけど。
爆撃ですって?そんな事をしたらどれほどの人たちが亡くなると思ってるんですの?
そういう事をする人なら容赦はしませんわ。従え?そんな要求には応じられませんわね!(要求を否定)
「シーブズ・ギャンビット」を使用。接近戦を挑みますわ。思い知らせてあげますわ!(冷静な判断力を失う)
熱くなってダメージを受けますがそれによって服が脱げてスピードが加速しますわ。感情のままにダガーを振るいますわよ。服を切り刻んであげますわ。
アスカ・ユークレース
随分と甘く見てくれてるようね猟兵を。どうやら貴方の中には服従か死かの二つしか選択肢がないようだけど私達の答えはそのどちらでもないわ。答えは……選択肢3:貴方を倒して仕事を完遂する、よ!
UC発動、背後の砲台で30程に絞った威力重視の誘導弾を一斉発射し、範囲攻撃。速度と追尾性能を弾ごとに微妙に変え軌道を複雑化、簡単に回避出来ないよう工夫。反動に耐えられるよう手と膝はつく
敵の攻撃は弱点めがけてクイックドロウの貫通攻撃で対応
アドリブ絡み歓迎
「あらあら? なかなかの美女ですわね」
つやつやとした肌で戦場に戻り、カンパニーマンに艶めかしい視線を向ける、ヴィルヘルミナ・ヴィロライネン(ハニーフォックス・f03651)。
「よろしければ、会社なんてやめて女優になりません? セクシー系ですけど」
「下層の女らしい、品のない物言いですね」
それに対してカンパニーマンから帰るのは、嘲りと蔑みの視線と言葉。ムッとした表情を浮かべるミナを意に介さず、通信機に呼びかける。
「さあ、爆撃を再開なさい。猟兵どもを今度こそ消し飛ばすのです」
「爆撃ですって? そんな事をしたらどれ程の人たちが亡くなると思ってるんですの?」
その言葉に、遅ればせながら状況を察したミナは、緩い雰囲気を引き締める。ダガーを手にして、一気にカンパニーマンに斬りかかり。
「そういう事をする人なら容赦はしませんわ!」
「アミダへの抵抗は許しません。逆らうのならば、死を!」
それをサーベルで受け止めた相手は、こちらに対して強い言葉で命令する。その言葉がミナの判断力を奪えば、ますます熱くなり、より激しい斬撃を繰り出して。
「ふん、そのような頭に血が昇った斬撃など……む?」
「随分と甘く見てくれてるようね、猟兵を」
そこに横合いから殺気を向けるのは、アスカ・ユークレース(電子の射手・f03928)。その背に装着型の、携行式固定砲台を背負ってカンパニーマンを睨む。
「貴方の中には二つしか選択肢がないようだけど……私達の答えは、どちらでもないわ」
「ならばどう答えると言うのです?」
相手はミナの斬撃を捌きながら、横目でその視線を受け止める。同時に砲撃が、アスカの上へと降り注ぎ――。
「答えは……選択肢3:貴方を倒して仕事を完遂する、よ!」
それに力強い答えを返したアスカは、ミサイルを砲撃で撃ち落とした。30に分かたれた光弾が、空中に爆発の華を咲かせていく。
「倒せるものならば、やってみれば良いでしょうっ!」
「なるほど、メガコーポの有力な敵というだけのことはありますね。ですが……」
弾丸と光弾、ミサイルと光弾がぶつかり合って相殺し合う中、さらにそこへ銃――アサルトカービンを向けるのは、フルフェイスマスクを身に着けた岩社・サラ(岩石を操る傭兵・f31741)。
「さて、どこまで対応出来ますか?」
「ちっ、また新手の……っ!」
カスタムされたカービンから放たれるのは、弾幕に等しい無数の弾丸。相殺出来ず飛び退く相手を、弾丸が追いかけて。
「逃しませんわっ!」
「ああ、しつこいっ……!」
さらにミナも、服を裂かれ肌を晒しながら、より一層に加速して追撃する。苛立ちを露わにするカンパニーマンの衣服を、銃弾が僅かに掠め――。
「っ!?」
その瞬間、地面から飛び出すのは、地面を泳ぐ岩の鮫。サラが密かにつけた不可視の印めがけ、その硬い牙を剥く。
突然の奇襲を受け、体勢を崩すカンパニーマン。そこへ畳み掛けるように、サラもより激しく、銃弾を撃ち込んでいく。
「くっ、さっさと全て吹き飛ばし……っ!?」
「砲撃の要請には、その通信機が必要なようですね」
相手はなんとか形勢を逆転すべく、新たな砲撃要請を行おうとする。だが、襟の通信機から帰ってくるのは、耳障りなノイズだけ。
サラがフルフェイスマスクの機能を使い、ハッキングを仕掛けているのだ。
「この程度の、ハッキングなど……くぅっ!?」
「もちろん、正常化の暇など与えません」
ハッキングに対策しようとする相手に対しては、弾幕と岩鮫で畳み掛ける事でその隙を与えない。ミナの斬撃と共に、相手の処理能力の限界を越えさせるべく、飽和攻撃を仕掛けていく。
そうして砲撃要請が止まると言う事はもちろん、これまでそれを相殺していたアスカが自由になる、と言う事で。
「今っ……一気に、いきますよっ!」
「っ、くぅぅぅぅぅ……!?」
反動を耐える為、四つん這いに手と膝をついたアスカ。そうして放たれた光弾は、一発一発の速度を変える事で、極めて複雑な軌道を描く。
僅かな通信の暇すら無い今のカンパニーマンが、それを防ぎきれる筈もない。取り囲むように放たれた光弾が包み込めば、爆発と共に地面を転がっていく。
「っ、くぅっ……きゃっ!?」
「ふふ、お似合いですわ?」
ふらつきながらも、なんとか立ち上がるカンパニーマン。だがそのスーツの胸元が裂けており、零れ落ちそうになる豊かな胸を、慌てて抑える。
着弾の隙にそれをやったのはもちろん、ミナだ。妖艶に微笑む彼女を、憎々しげに睨みつけてくる。
大成功
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キリカ・リクサール
アドリブ連携歓迎
まぁ、楽な仕事は無いと言う事だな
社会人として、良い経験になっただろう?
ナガクニとエギーユ・アメティストを装備
ダッシュで敵に近づきナガクニで接近戦を仕掛ける
同時に密かにUCを発動
髪の毛の一部を強力な腐食毒に変えて自分の周囲に漂わせる
敵との距離が離れたら、中距離からエギーユ・アメティストを振るい、鞭の先端で切り裂くように叩きつける
サーベルでの攻撃はナガクニによる武器受けで流し、至近距離での銃撃は早業で見切る
敵と離れないように立ち回るが、敵と距離が開いたら周囲のゴミやスクラップを遮蔽物代わりにしながら再度近づいていこう
そう言えば「トカゲども」とか言っていたが…
龍爪公司の奴らとは親しいのか?
等と話しつつ敵の注意を引く
時間が経てば腐食毒が奴の神経や義体の回路を蝕んでいくだろう
行動で身体能力が増大すると言うのなら、身体そのものを毀損させればいい
不利な行動の為に、私の口車に付き合ってくれるかもしれんしな
毒が回ったら、ナガクニで斬撃波を叩き付ける
さっきも言っただろう?
楽な仕事は無い、とな
レテイシャ・マグナカルタ
爆撃だぁ? させるかよ!
翼を広げて空へ
迎撃するにしてもこっちにゃ拳銃が一丁、とてもミサイルを撃ち落す事なんざできやしねぇ…となるとまぁ、やるこたぁ一つだな、へっ!
気の流れを整える応用で意識的に体内の魔力を増幅させてUC発動
翼から蒼い、蒼い空のような光の軌跡を描きながらミサイルに向かって突っ込んでいく
技術の進んだ異なる世界でも地球なら兵器の構造はある程度似通ってるんじゃねぇか?
ミサイルに取りついて信管を無効化させたり、誘導している装置を壊して軌道を真上に向けて被害の無い所で爆発させていくぜ
それでも間に合わないようなら、最後の手段だ!
身動きが取れない代わりに無敵の防御を誇れる魔力障壁の技とはいかないが
これも全身を包む魔力障壁で防御力はある。全力の加速で自信を弾丸として突撃して破壊するぜ
噴出する魔力はレテイシャを中心に蒼い竜の姿のエネルギーになって迫りくるミサイルを安全な空中で吹き飛ばしていく
こっちは任せろ!皆はそいつ(ボス)を頼む!
誰一人、傷つけさせやしねぇぜ!
「くっ、猟兵がこれほどとは……!」
「まぁ、楽な仕事は無いと言う事だな。社会人として、良い経験になっただろう?」
劣勢に唇を噛むカンパニーマンに、皮肉げに言い放つキリカ・リクサール(人間の戦場傭兵・f03333)。短刀とウィップを両手に構え、相手を威圧するように接近する。
「その教訓を活かす機会を与えてやれないのが、残念な事だがな」
「私は生き残ります……爆撃を続けなさい、周囲の被害を考える必要はありません!」
そんな威圧から逃れるように下がったカンパニーマンは、通信機に大声で叫ぶ。ミサイルの爆撃が、ダストエリアに雨の如く迫り来て。
「失敗したプロジェクトは、白紙に戻してしまえば良いのですわ……!」
「む……」
避ける事は出来るが、このままでは周囲の被害がバカにならない。どうするかと眉を寄せるキリカ――の背後から飛び立つ、1つの影。
「爆撃だぁ? させるかよ!」
竜翼を広げたレテイシャ・マグナカルタ(孤児院の長女・f25195)は、迫り来るミサイルの雨の前に、真っ向から立ちはだかる。手にするは拳銃一丁、あまりに心許ない。
「となるとまぁ、やるこたぁ一つだな、へっ!」
だが、それに怖気づく事はない。ゆっくりと深呼吸し、全身の気の流れを整えると、体内から無尽蔵の魔力が沸き上がる。そしてそれは竜翼に宿り、蒼い光の翼を生み出して。
「何をする気ですの……!?」
「まあ見てなって……お前の最後の手段、叩き潰してやるぜっ!」
カンパニーマンの声にそう答えると、一気に加速し、ミサイルめがけて突っ込むレテイシャ。その速度は、蒼い光の軌跡を描く程に――サイバーザナドゥの淀んだ空に、青空を描き出すかのように。
「ちょっと進んでようが同じ地球だろ。兵器の構造だって似通ってるだろうさ!」
そうしてミサイルに取りついたレテイシャは、力任せに拳を叩きつけ、弾頭に掌を突き入れた。信管を掴み取り、無造作に引きちぎる。
「そら、こんなもんだろっ!」
「くっ、無茶苦茶な……はっ!?」
力と技を兼ねた豪快な解体を、驚きと共に睨みつけて来るカンパニーマン。すぐさま次のミサイルに飛び移るレテイシャに、それを阻止しようと銃口が向けられる……が、上に視界が言っている隙を、キリカが見逃す筈もない。咄嗟に間合いを詰め、短刀で斬りつける。
「どうした、大分余裕がなくなって来たぞ?」
「がっ……くぅっ、まだですっ……ぅっ、くぅっ……!」
矢継ぎ早の攻撃を、相手はサーベルで受け止めてくる。だが立て直す隙を与えず、次々と斬りつけ、反撃の隙を与えない。
それでも強引に離れようとする相手は、左手の鞭を振るい、先端の紫水晶で切り裂いていく。
「うぐぅっ……とにかくっ、死ぬ訳にはっ……!」
「ふん、随分と必死だな」
義体をズタズタにされて苦しみつつ、こちらを必死に銃撃して来るカンパニーマン。キリカが咄嗟に瓦礫に隠れて凌ぐと、襟元の通信機に全力で叫ぶ。
「何をしているのですっ、残り全てのミサイルをっ……ここに撃ち込みなさいっ!」
「っ、おいおい、まだ増えるのかよっ!」
もはや、後先考えない量のミサイル。雨を越えて豪雨の如く迫るそれに、僅かに焦りを見せるレテイシャ。
一つひとつ解体していたら、とてもではないが間に合わない。近くのミサイルを蹴り上げて空中で爆破しながら、迫るその豪雨をまっすぐに見据えて。
「こうなったら……最後の手段だっ!」
自身を覆う魔力……半透明の、蒼い球形の障壁。それをオーバーロードによってさらに強化し、極限まで魔力を高める。
噴き出す魔力は、蒼い竜の姿を取って。その翼が、大きく空を撃つ。
「まとめて全部っ! 吹っ飛ばすっ!!」
そしてその蒼竜は、まっすぐにミサイルへと突き進んだ。正面から真っ直ぐに体当たりして、その場で爆発を起こさせる。
「こっちは任せろ! 皆はそいつを頼む!」
当然、こちらも爆発に巻き込まれるが、蒼竜の魔力は障壁となってレテイシャの身を守る。次々と迫るミサイル、その全てを破壊せんと、飛び回る蒼い竜。
もちろん、全く負担がない訳ではない。無敵の防御とはいかず、障壁を爆発が揺さぶる度、レテイシャの身体に衝撃が響く。
「ぐっ……まだまだぁっ!!」
だが、それは彼女が止まる理由にはならない。このミサイルが落ちれば、猟兵はともかくダストエリアの住民達は無事では済むまい。
よしんば人命が助かっても、この近辺は人の住めない土地になるだろう。そんな事を許すぐらいならば、多少の負担など。
「誰一人、傷つけさせやしねぇぜ!」
「くぅっ……止まりなさいっ、さもなくば――」
切り札とも言えるミサイル全発射すら撃墜され、焦りを隠さないカンパニーマン。ユーベルコードによる弁舌で、レテイシャを止めようと目論む。
だが、当然キリカはそれを許さない。今度は流石に警戒されており、二度目の奇襲とはいかないが――。
「そう言えば『トカゲども』とか言っていたが……龍爪公司の奴らとは親しいのか?」
「何を……親しい訳がないでしょうっ!」
代わりに言葉をぶつけ、相手の注意をこちらに向ける。咄嗟に反応し、相手はキリカを睨み……。
「かはっ……!?」
「ようやく回ったか。随分良い義体を使っているらしい」
そして突然、その口元から血を吐き出した。同時にボロボロと、その身体からパーツが崩れ落ちる。
「何、がっ……」
「気づかなかったか? 案外鈍いな」
先程のキリカの接近は、斬りかかるためだけではない。近づくと同時に密かに、腐食毒を撒き散らしていたのだ。
それが会話による時間稼ぎも経て、ついにカンパニーマンの全身に回った。今までのダメージと相まって、膝をつくカンパニーマン。
「お、おのれ……わ、私は、生き残って、出世を――」
そんな相手を見下し、キリカは無慈悲にその短刀を振りかぶり。
「さっきも言っただろう? 楽な仕事は無い、とな」
その首を……文字通りに、斬り飛ばしたのだった。
「うぉぉ、あんたら強ぇな!」
「ありがとよ! お陰で助かったぜ!」
猟兵達がアミダの侵略を退けると、歓声を上げながら近づいてくるダストエリアの住民達。口々に猟兵達を褒めそやし、感謝の意を示してくる。
「――お疲れ様です。実に見事な手際でした」
そんな、住民の中に、いつから混じっていたのか。ガタイの良い黒服の男達を伴った、スーツ姿の美女が歩み出た。
もちろん、グリモアベースで見た映像の中の美女。龍爪公司のカンパニーマン、リー・ロンファに他ならない。
「それでは、依頼の報酬です。お受け取りください」
彼女が指を鳴らすと、背後の黒服がトランクを開く。中にはぎっしりの札束。住民達が目を丸くするほどの大金……それらを惜しむ事なく、猟兵達に配っていくロンファ。
「今回は良い取り引きをありがとうございました。今後とも、末永きお付き合いを――」
その反応を気にせず、ロンファは口元に張り付いたような営業スマイルを浮かべ、優雅に頭を下げる。
そうして、話は済んだとばかりに立ち去っていく彼女達を見て。龍爪公司との関係はまだ始まったばかりだと、猟兵達はそんな予感を抱くのだった――。
大成功
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