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銀河帝国攻略戦⑲~殺人ウイルス抹殺作戦

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

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 グリモアベースの一角、多くの猟兵を集まっていた。それは突如判明した事態へ対処するためであった。
「エンペラーズマインドの攻略お疲れ様、と言わせてもらおうか」
 そう言うのはウィルトス・ユビキタスだった。しかし彼の口ぶりは決して軽いものではなかった。
「今回、オロチウイルスという殺人ウイルスが開発されていることが判明した」

 オロチウイルス、それはドクター・オロチによって開発されたウイルス。感染すればたちどころに死に至るという。
 帝国軍はこのウイルスを突撃艦艇に乗せ、ワープさせ、突撃、そして自爆。解放軍船に散布することを計画している。
 突撃艦艇は数も多いうえに所在も不明。艦艇に対処するのは至難であった。

「だが、希望がないことはない。我々はコアマシンルームからこのオロチウイルスのサンプルを採取することに成功している。このサンプルから抗体を作り出すべく、先の戦いで発見された『古代遺跡船』で『スペースシップワールドの科学の枠』を結集させ研究が進められている」
 喜ぶべきことではあるが、その言葉の後にだが、と付け加えられる。
「敵の作戦開始前に抗体を作り出すことは不可能だ。我々には時間が圧倒的に不足している」
 敵の作戦が開始されるまでに残された時間は僅かだった。
「全力を尽くしているが、このままでは間に合わないだろう……奇跡でも起こらなければ」
 そう言うと、ウィルトスはニヤリと笑う。
「そう諸君らの成すべきことは一つだ。奇跡を成せ。己のユーベルコードでもって奇跡を起こせ。時間は無いぞ。全員で奇跡を起こして帝国軍に目にもの見せてやれ!」
 そう言い切ると、『古代遺跡船』への転移を開始した。


峯雲
 今回は実験や研究を行って抗体を作っていくシナリオとなります。
 色々な視点からトライしてみても良いでしょう。

 皆様のプレイングをお待ちしております。

 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
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第1章 冒険 『オロチウイルスの抗体を開発せよ!』

POW   :    オロチウイルスを摂取し、未完成の抗体とユーベルコードを駆使し、全力で耐え抜く事で抗体のヒントを得ます

SPD   :    圧倒的処理速度で演算を行なったり、肉眼では確認できないウイルスの動きを見切り、その特性を導き出します

WIZ   :    集積された膨大な情報を高速処理するなど、ユーベルコードを利用して開発に貢献する

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ナハト・ダァト
【WIZ判定】

医者の出番カ、任せ給エ

武器改造、八ノ叡智
生み出した触手から限界までウイルスを取り込む

その後
世界知識、医術、情報収集
今まで治療、研究、調べたあらゆる世界時代の毒や病を検索し
近いものが無いか調べる

試せそうな方法があれば、ニノ叡智によって自らの体内に抗体を産生して実験
効果が無ければすぐに次の抗体生成
2回攻撃、早業の技能を使い、素早く、正確に行う

ウイルスの痛みや症状は
激痛耐性、毒耐性、呪詛耐性
一ノ叡智を防御に振って対抗
要するにやせ我慢

協力できる人員が要れば、研究中の回復や支援を行ってもらう

※アドリブ歓迎


尾守・夜野
POW判定
【毒耐性】をもってしてひたすら耐える
刻印経由で【情報解析】を平行して行い、このウイルスに対して効果的な毒
…つまるところの薬の開発を平行して進める【毒使い】

移るとあれだから、健常者には近寄らんぞ

体へのダメージは【imitation mimesis】で回復し、体力は大量に持ち込んだ観葉植物から生命力を奪い維持

そんで俺が打ち勝つ…または、ひどくも悪くもなくなった場合、耐性でもできつつあるんだろう

ならばと採血して提出
遠心分離機にでもかければなんかいい感じの血清にでもなるんじゃね?

見よ!これがココアポリフェノールの力だ!
…あの…ちょい、血ぬかれすぎなんだが…
…腹…減った…血…くれ…(倒れる)


ミロ・バンドール
俺には科学の知識はない
だから難しい研究やらデータやらはさっぱり解らん
毒使いとしての能力は、微々たるものだ
だが、被験者としてなら多少の適性はあると思う

行動:血統覚醒で自己強化を行って、オロチウィルスに耐えうるスペックを得る
ぶっつけ本番治験になるのかこの行動から抗体を見つけることになるのかは分からんが
普通の人間が何もなく挑むよりはマシだろう

他の世界の人間を追い詰めている血が、別の世界では人間を救えるかもしれない
わからないものだな


伊美砂・アクアノート
【POW】あたしは被験体Aだよっ! あ、Aはアクアノートの頭文字のAです。容赦なく実験に使うがよいぞ。 あくまでニコニコと笑いつつ、両手足拘束されて寝台に寝っ転がる。 ーーーボクは、他のヒトみたいに知識も計算能力もないからねー。女は度胸!何ごともやってみるさの精神で実験体に志望したのであった。いちおう嫁入り前の乙女な身体なので丁重に扱うが良い。 あ、痛苦には普通に弱いので苦しみますが、多重人格を入れ替えつつ、頑張って耐えます。……耐えろ、耐えろオレ…! まぁ、オレがダウンしても私とかあたしとかボクが居るからねっ! さぁ猟兵諸君、ギリギリアウトまでこの身体を利用してくれたまえよ。成功を祈る(切実



 『古代遺跡船』では『宇宙船』から集められた科学者達は忙しくなく働き、急ピッチで抗体の研究が続けれられていた。
 そこに転移してきた猟兵は一様にある手段を取ろうとしていた。
 服毒。
 それは殺人ウイルスをその身に取り込むということ。取り込むことによってどういう風にウイルスが作用するのかを確かめるつもりなのである。

「医者としての見地であるガ、このウイルスには情報が不足してイル」
 献体が必要デアル、とナハト・ダァトはそう言って他の四人を見渡す。
 他の猟兵はその言葉に異を唱えることなく頷く。この場の誰もが己が身を献体とすることに覚悟を決めていたのだった。
「あたしが被検体Aになるよ!」
 そう切り出したのは伊美砂・アクアノートだった。
 あ、Aはアクアノートの頭文字です、と伊美砂はそう言うと近くにあった寝台へと勢い良く飛び乗った。
「さあ容赦なく実験に使うがよいぞ!」
 伊美砂には知識も計算能力もなかった。だが女は度胸。その言葉が彼女を突き動かしたのだ。
 一応嫁入り前の乙女な身体なので丁重に扱うが良い、と【オルタナティブ・ダブル】を使用してもう一人の自分に自身の両手両足を拘束させながら言うが、周囲の猟兵は中々実験には移らない。
 何故なのか。
それは自身も献体となるつもりだからである。
「俺も献体になろう。俺には毒耐性があるし、ダメージを回復する術がある」
 尾守・夜野はそう言って被検体として名乗りを上げた。
 持ち込んだ観葉植物から【imitation mimesis】で生命力を奪いつつ、自らこのウイルスに対して有効な毒を生み出そうと言うのである。
「移るとあれだから、他の人達は離れていて欲しい」
 そうは言うが、猟兵は誰もこの場から離れようとはしなかった。
 そう、自らも献体となるつもりだからである!
「俺には科学の知識がないからな」
 被験体としてなら、とミロ・バンドールは十二歳という若齢でありながらその身を呈することに迷いは無かった。普通の人間が献体となるよりかはダンピールの自分が献体となった方が良いという判断のもとだった。
 人間を追い詰める血が、他の世界では人を救うことになるかもしれない、そんな皮肉めいたことを考えながら決意を更に固める。
 三人の意思は硬かった。献体となることを誰かに譲るつもりは毛頭なかった。
 人体実験が行われるとなって周囲の科学者達は距離を取る。
 しかし、集まった猟兵の中で唯一の医者であるナハトはその場を離れようとしない。
 そう、ナハトもまた、その身にウイルスを取り込む献体となるつもりだからである!
「私の触手からウイルスを取り込んでダナ」
「いや、献体は俺だけで十分だろう」
「いや、ダンピールの俺が」
「わた、あ、オレぼくがけn」
 誰が献体になるのか。四人は自分こそが、と言い合い始める。伊美砂はそれぞれの人格の主張が激しいせいでろくに主張できなかったが。しかし、彼らの脳裏には時間がないという言葉が残っていた。
 言い合いに時間を割くべきではない。そして誰が最初ということもなく、ほぼ同時に実力行使に出た。
 結果、全員が服毒し倒れ込むという事態になったのだった。

「このウイルス……スペースシップワールドでは報告例がない……ナ」
 ナハトはそう言いうと今まで触っていた端末を放り投げる。
 この世界にない以上、これ以上調べても意味がないと判断したのだ。
 しかし、とナハトは自身の身体を観察し、症状を確認しながら言葉を続ける。
「宇宙船……という閉鎖環境で発生したラ、報告を上げる先もお陀仏という可能性もアル。だが似たような症状なら他の世界でいくつか報告されている……」
 別の端末を取り出すといくつかのウイルスをピックアップしていく。
 それは自身の整理用でもあり、言葉を向けている相手、夜野へ見せるためのものだった。
「なる、ほどな……それを殺す毒があれば、良いんだな……」
 そう言って夜野は実験器具に液体を垂らしていく。
 ナハトもまた、自身の体内で抗体を作っては試し、作っては試しと繰り返していた。
 二人の会話はところどころに空白が混じり、苦しげな様子だった。
 毒耐性や激痛耐性でなんとか耐えながら実験を重ねる二人。
 彼らの研究、努力は体力の限界まで続けられるのだった。

「大丈夫だよな?」
 ミロはベッドの上でウイルスの症状を確認しながら不安の声を漏らす。
【血統覚醒】によってヴァンパイアとなったミロにとってこのウイルスは直ぐ様命に関わるようなものではなく、そこに活路があるのではないかと科学者達は研究を進めていた。
 だが、彼の心配は自分のことではなかった。
 となりのベッドで拘束されている伊美砂のことだった。
 耐性もなく、身一つで殺人ウイルスに侵されている。伊美砂は激痛に呻いていた。
「……耐えろ、耐えろオレ…!」
 彼女は耐え難い苦痛からその身を跳ねさせる。だが四肢が拘束されているためベッドが大きく軋むのみ。
 彼女の当てはめられた役割は他の三人の猟兵から作られた抗体が効くのかどうかを確認すること。
 ユーベルコードも耐性もなしでこの殺人ウイルスから身を守れるか。
 彼女は命がけの献体となっていた。
 最初は身じろぎも出来ず、呼吸することさえも困難ではあったが、作られた抗体が逐次投入されるにつれ症状は次第に緩和されていく。
 完治までは程遠いものの、死の縁からは大きく離れていた。
 
 四人の猟兵によって殺人ウイルス攻略の糸口は見えかけていたのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

御手洗・花子
(抗体はある程度の効能を発揮する様になってきたのぉ…)
となれば、その働きを補助、あるいは症状を食い止める為の薬剤の研究を進めよう。

普段から常備している『万能胃薬』…不可思議オブジェクトでもある『全てを癒す薬』の複製実験の産物…それと、何とか許可を貰って一錠だけ持ってきたオリジナル。これをベースに研究を進めよう。

自身の医術とSSWの技術を駆使し、オリジナルを分析し、万能胃薬を改良。
既に被検体になっている者への投与と検証を繰り返し、薬の効果を高めていく。

被検体を多く確保のために【影の追跡者】も被検体にする、共有する感覚を『激痛耐性』で耐えながら、その実感を薬や抗体の改良に活かす。



「抗体はある程度の効能を発揮する様になってきたのぉ……」
 御手洗・花子は割り当てられたデスクに座りながら、目の前の画面に映ったいくつかのデータを確認しながら思案していた。
 見ているのはオロチウイルスに侵された被検体から採取できた貴重なデータ。そして、被検体に投与し、効果ありと判断された抗体の雛形のデータだった。
 別の方向からアプローチを掛けるか、この抗体を進化させていくか。
 2つの選択肢で悩む花子だったが悠長に悩む時間は残されていなかった。
 そしてふと閃いた。
「いやいや、今回はアレを持ってきてるのじゃった」
そう呟くと彼女は懐から『万能胃薬』を取り出した。これはUDC組織が収容している『全てを癒やす薬』の複製実験によって生み出された薬。全てを癒やす効果は持たないが色々とよく効く薬であるのは間違いがなかった。
 そして懐から取り出したのはもう一つ、『万能胃薬』の元となった『全てを癒やす薬』一錠だった。
「これ持ち出すのは苦労したのじゃ」
『全てを癒やす薬』をSSWと自身の医術で分析し、『万能胃薬』を改良し、オロチウイルスへの効果を高めていく。これが自身にできる最善だと結論付けたのだった。
 善は急げと【影の追跡者】と近くにあった誰の物とも知れないドローンを使って機材を集めていった。
 機材が集まるや否や、直ぐ様分析を進めていく花子。
「被検体は一体でも多く欲しいからのぉ」
 という一言でもって機材を集めてきた【影の追跡者】も被検体にしたのだった。
 自身がオロチウイルスに侵されている訳ではないが、【影の追跡者】の特性上、五感は共有される。症状が分かるというメリットはあるが、痛みが共有されるというデメリットもあった。
その激痛に耐えながらも花子は研究を進めていく。
「死ぬのと苦しいの、どっちが良いかは論ずるまでもないじゃろう?」

成功 🔵​🔵​🔴​

ペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード
研究だの計算だのはさっぱりだけど、モルモットならまあまあ得意だよ。

【獣相変貌】でとにかく色んな生き物に変身して、オロチウィルスに耐えられる生き物がいないかどうか試してみようか。
魚類、両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類から果ては植物や菌類であるカビやキノコまで、とにかく生き物と呼べるものは何でも試してみるよ。

より長く耐えられる生き物、逆に短い時間しか耐えられない生き物、どちらも特製を導き出すためのデータとしては意義があるはず。
十分データが取れたらあとは頭のいい専門家たちにお任せだね。



 人海戦術、今の『古代遺跡船』で行われている作業を表すのにこれほど相応しい言葉は他に無いだろう。
 それは多くの科学者が集まっているからであったが、多くの被検体が集まっているからでもあった。
 
 ペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストードもまた被検体として協力していた。
 他の被検体と同様、あるいはそれ以上に隔離された場所で殺人ウイルスと格闘していた。
 なぜ、他の被検体よりも隔離されているのか。それは彼女の起こす奇跡にあった。
「殺人ウイルスって触れ込みだけど、他の生物も死ぬのかは分かんないよねぇ」
 【獣相変貌】、それは他の生物の姿に変身するユーベルコード。この奇跡で以てウイルスの効かない生物を探し、ヒントを得ようという算段だった。
 しかし他の生物に変身した結果、ウイルスが変異してより凶悪にならないとも限らない。故に彼女は厳重に隔離されているのだった。
 だが今となってはその心配は無用だったと言うべきか。
 陸棲水棲、植物、菌類。あらゆる生物に変身していく中でオロチウイルスがよく効く生物、効きにくい生物を着実に見つけ出していた。
 恐れられていた変異は確かに起こっていた。だが、その変異したウイルスが効きにくい生物もまた見つけていたのである。
 宇宙船にばら撒かれた後で変異しないとは限らない以上、彼女の奇跡は全ての憂慮を断ち得るものだった。

こうして被検体となった猟兵の協力によって集まったデータは全体に共有される。
 猟兵による奇跡の重ね掛け。それは不可能を可能にする、未来を切り開く業だった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月18日


挿絵イラスト