銀河帝国攻略戦⑰~アゴニーフェイス急襲
「やあやあ猟兵諸君。くるるちゃんの召集に集まってくれて感謝するねっ」
グリモアベースに集まった猟兵達を前に腕を広げ、鏡繰・くるる(属性過積載型バーチャル男の娘・f00144)は愛らしい笑顔と共に元気よく切り出した。
「さて、銀河帝国攻略戦は、キミ達の活躍で、無事ジャミング装置を破壊する事に成功したよ。これで、さらに奥の戦場への攻略が可能になったんだ!」
この戦争も、そろそろ折り返しと言う所だ。より過酷な戦場が、猟兵達の前に立ちふさがる。
「今回キミ達に向かってもらうのは、黒騎士アンヘルの麾下艦隊。精神破壊兵器『アゴニーフェイス』を運用する工作部隊だよ」
アゴニーフェイスとは、特殊加工したサイキッカーの脳をカートリッジにする事で人間の精神を破壊する『テレパシーの悲鳴』を発射するという、極めて非人道的な凶悪兵器だ。
弾薬であるサイキッカーの脳に限りがあるため、攻撃回数に制限があるのが幸いだが……解放軍の艦艇に、このアゴニーフェイスに抗う方法はない。甚大な被害が予想される。
「そこで、キミ達には、解放軍に接近する前にこれを迎撃、アゴニーフェイスを破壊してもらうよ」
無論、接近すれば猟兵達にアゴニーフェイスを使用してくるだろう。だが猟兵ならば、この破壊兵器に耐え、その効果を和らげる事が出来る。
「猟兵がアゴニーフェイスの効果を受けると、精神破壊の代わりに、キミ達の真の姿を暴き立てて来るんだ」
それはおそらく、アゴニーフェイスの力と猟兵の生存本能、それが奇妙な干渉を起こした結果だ。帝国軍にとっても意図せぬ影響だろう。
「とはいえ、副作用としてはむしろ、利用出来る。人にもよるけど普通は真の姿になればパワーアップするから、ありがたい効果と言っても良いね」
その効果は、アゴニーフェイスを倒すか、戦域を離脱するまで続く。逆に言えば、その条件を満たせば真の姿は解除され、後遺症も残らないので、安心して戦えるだろう。
「あと、これも副作用の一環だと思うけど、真の姿が通常の姿から大きく外れていればいるほど、強くなるみたいだよ。とはいっても、あんまり変わらない猟兵のみんなも、通常のパワーアップは十分に可能だから、そこは安心して」
アゴニーフェイス艦隊は、『艦隊』とは銘打たれているものの、戦艦などは配属されていない。隠密性を重視したのだろう、アゴニーフェイス1つにつき、それを防衛する一部隊がつくのみである。
「キミ達に担当してもらうアゴニーフェイスには、『クローンライダー』部隊が護衛についているよ」
彼らは加速能力に特化した宇宙バイクに乗る、帝国軍のクローン兵士だ。帝国軍では量産され、極めてメジャーな敵であるため、猟兵の中には戦った事のあるものもいるだろう。
念動力でバリアを張っているため、見た目以上に頑強な敵だが、真の姿を発揮した猟兵ならば、そのバリアを打ち破る事もできるはずだ。
彼らを全滅させ宙域を突破、護衛のいなくなったアゴニーフェイスを破壊すれば、ミッションは完了となる。
「アゴニーフェイスは、その名の通り、agony……苦痛に喘ぐ人間の顔のような形をした金属の塊、悪趣味な兵器に相応しい悪趣味な姿をしてるから、すぐにわかるよ」
先に撃破してから残敵掃討に移っても問題はないのだが、どうせなら、真の姿をクローンライダー全滅に利用した方が効率的だろう。
「アゴニーフェイスを放置すれば、解放軍に多大な犠牲が出る事になる。それは絶対阻止しないとね」
いつもどおりのわざとらしいほど可愛い仕草の中に、強い期待をもって、くるるは猟兵達を見渡す。
「だから、ばっちり解決してきてね。良い知らせを待ってるよ!」
一二三四五六
真の姿体験会的な。
ごきげんよう、まだまだガンガン、戦争突っ走ります。一二三四五六です。
今回は『真の姿』を存分に見せつけて戦おう、と言う趣旨のシナリオです。宿敵『クローンライダー』は、トミーウォーカーの用意した宿敵です。
補足。
既出の通りですが、とにかく『真の姿』で戦い抜くシナリオです。よって『真の姿』についての記載がないプレイングは問答無用で却下となりますのでご注意を。ちなみに当然ですが、今回に限り🔴は不要です。
返却は早めを予定しています。今回は特に、戦場が戦場なので、参加者数次第ですが、明日の戦力更新前の完成を目指します。ただ、焦ってプレイングを送って貰った結果不備があって採用出来ないとかは誰も幸せにならないので、あまり焦りすぎないよう。
不備のないプレイングの却下はなるべく避けますが、場合によっては間に合わせるための却下も有り得ます、その時はごめんなさい。でも可能な限り全員書きます。
それでは、皆様のプレイングを、楽しみにお待ちしています。
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このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
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第1章 集団戦
『クローンライダー』
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POW : スペーススタンピード
単純で重い【宇宙バイクによる超加速突撃】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD : インペリアルライド
自身が装備する【帝国製宇宙バイク】を変形させ騎乗する事で、自身の移動速度と戦闘力を増強する。
WIZ : サイキックバリアモード
対象の攻撃を軽減する【サイキックバリアモード】に変身しつつ、【宇宙バイク搭載の機銃】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
👑11
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
キィィィィィン……
甲高い音が、宇宙空間に響き渡る。
いや、真空の宇宙では本来、音は伝わらない。ならばこの音は、空間に響き渡っているのではない。猟兵達の脳に、直接響き渡っているのだ。
悲鳴にも似た耳障りなその音が、脳を揺さぶる。常人ならば、心を破壊される音だ。
だが猟兵の脳は、その音に対して、防衛本能を見せる。
即ち。世界の埒外の力で、その身体を書き換えていく――。
デナイル・ヒステリカル
精神破壊兵器に加工されてしまった方の冥福を祈ります
助ける手段が存在するのなら、助けたいと思っています
しかし彼らを助けることに注力するあまり、解放軍の人々を傷付ける結果になることは避けるべきだと判断しました
真の姿を利用してでも、迅速に破砕すると決意しました
・真の姿
バーチャルキャラクターである自分の体から色が剥がれ落ち、真っ黒なのっぺらぼうの姿に、発光する緑色のラインが幾本も走って幾何学模様が蠢いています
…あまり好きな姿では無いのですが
UC:スクラップビルドを使用して数えきれない程の兵器群を召喚します
どんなに硬いシールドに守られていようと、どんなに素早く動こうと関係ありません
飽和攻撃で削り倒します
ラスベルト・ロスローリエン
あの姿を晒すのは気が進まないのだけれどね。
事此処に至っては――是非モ無シ、カ。
◇WIZ 自由描写歓迎◇
真の姿:故郷と己の心を焼いた竜の黒炎と魔法の源たる創生の白炎
鬩ぎ合う二つの炎を身に纏い、緑玉の瞳を異様に輝く白銀に染めた冷厳な姿
“翠緑の追想”に白炎を“エレンナウア”に黒炎を纏わせ【全力魔法】で《神秘の焔》を詠唱。
杖と剣で双炎の流星を操り護衛兵達を障壁ごと尽く爆砕しよう。
『創生ト終焉織リ成ス始源ノ焔。闇焦ガス魔星トナリテ許サレザル者ニ降リ注ゲ』
埒外の存在となったが故にこの有様とはね……運命は斯くも皮肉を好むらしい。
されど外道の兵装を滅するならば今の姿こそ相応しいだろう。
『コノ星界ヨリ疾ク去ネ』
「この姿を晒すのは気が進まないのだけれどね。事此処に至っては――」
ラスベルトの身体から、二色の炎が沸き上がる。
黒は竜炎、故郷と心を焼きし破壊の炎。
白は魔炎、遍く魔の根源たる創生の炎。
『是非モ無シ、カ』
鬩ぎ合う二つの炎。その相反が力を産み、緑玉の瞳を、妖しき白銀に輝かせ、世界の外より声が零れ落ちる。
『創生ト終焉織リ成ス始源ノ焔――』
黒炎を大樹の翠杖に、白炎を真銀の星剣に纏わせて。凝縮する魔力は、新たな星を産み、古き星を滅ぼすが如く、輝きを増す。
「私も、この姿は好きではないですが」
二色を纏うラスベルトとは対象的に、デナイルの身体からは、色が剥がれ落ちていく。
あらゆるパーツの剥離した黒いのっぺらぼう。緑のラインが走り、幾何学模様がうごめく。生成された個性と言うものを廃した、素体の姿だ。
「それでも、解放軍の人々を傷付ける訳にはいきません。この力を用いてでも、迅速に、破砕します」
生み出すのは、兵器群……一つ一つに統一性はない、寄せ集めたの群れ。されどその数は、まさに無数。容姿に割くべき処理能力の全てを、兵器を呼び出すために使い、数え切れぬ砲を生み出していく。
「飽和攻撃、開始します」
そして、迫る敵群へ降り注ぐ無数の砲撃。弾幕、などと言う生易しいものではない。
それは、避ける事など叶わぬ、砲火の豪雨。雨を阻む思念の傘すら、砲の数で強引に削りきらんとする。
「――闇焦ガス魔星トナリテ、許サレザル者ニ降リ注ゲ」
その雨の中を、二色の炎が駆ける。無論、ラスベルトが生み出した、双炎の流星だ。
少しでも雨に脚を止めれば、その敵へ逃さず降り注ぐ魔星。二つの破壊が、クローン兵達を打ち砕く。
だが、そんな圧倒的な二つの力を前に、しかしクローン兵達は、止まる事なく突き進む。おそらく何らかの装備でアゴニーフェイスの音を遮断しているのだろう。その、苦痛の悲鳴に似た音を。
帝国への忠誠を植え付けられたクローン兵士は、使い捨てられるサイキッカーの苦痛になど、些かの痛痒も感じない。
「非道、ですね」
その有様に、デナイルは不快を露わにする。
「人の脳を精神破壊兵器に加工する。そのような悪辣を許す訳にはいきません」
それを表情として示すべき顔は、今の彼から剥がれ落ちているが。その声が、それ以上にその魂が、非道を許さぬと訴える。
『外道ノ兵装……滅スルベシ』
その思いは、ラスベルトも同じだ。この姿も、この炎も、彼にとっては忌むべき力。だが、それを用いてでも通さねばならぬ道理がある。
『コノ星界ヨリ疾ク去ネ』
破壊を超越した始源の焔は、敵の存在すら許さない。数多のクローン兵を、星の塵に、そして無に返していく。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
メルノ・ネッケル
・心情
……アゴニーフェイス、悪趣味な兵器やで。
一刻も早くコイツを叩く、それがうちらに出来る唯一の弔いや!!
・行動
まずはアゴニーフェイスを受ける。
……聞こえるで、無念の声が、叫びが。
……待っとれよ。必ず、うちらが帝国を打ち破ってみせる!!
真の姿を解放!舞え狐火、分かれよ尾……!
尾っぽが増えただけや思うなよ……うちの怒りの炎は、いつもの数倍燃え上がっとるんや!
キツネビサイクル、フルスロットル……速攻で仕掛ける!
【先制攻撃】、R&Bで牽制しつつ突っ込むで!
そしてクローンライダーの突撃をギリギリで【見切り】、バイクごと跳躍!
行くで、必殺「狐の嫁入り」!耐えれるもんなら耐えてみせぇ!!
月守・咲凛
「ではせっかくですので、本気でいきますよー!」
髪に付いている10個程の結晶体が咲凛の髪を引っ張りながらフワフワと浮き上がり、ある程度離れた所でそのまま優しく手を離すように離れていき、準備完了です。
輝いては散っていく結晶体の煌きに咲凛の姿が映っては消える残像を残し、敵対者を幻惑します。結晶体は1つ散る度に咲凛の髪から生えてきます。
戦闘は輝く残像を残しながら咲凛自身も高速で飛び回り、シュンリンやハナシグレ、肩や脚のミサイルで敵を撃ち落として行きます。
本人の姿も残像として消えて別の場所から現れたりします
戦闘が終了したら、咲凛の周囲を飛び回っていた結晶体がまた髪から離れなくなり、普段の咲凛に戻ります。
フランチェスカ・ヴァレンタイン
○真の姿
白翼と全兵装・全装甲が焔めいた光で再構成され、光翼の羽撃きで舞い散る羽毛は宙を奔る砲撃の弾幕と化す
手にした斧槍の穂先からは旋条の光刃が流れて騎槍を象り、斧刃も光の刃を纏って宙を裂く
フィルムスーツを纏っていたはずの肢体は露わになり、フレーム型の軽装甲が際どい各所をわずかに飾るのみ
○行動
この姿ですから小細工は無用ですわね!
UCを使用し、敵集団に対して羽撃きで光の羽毛を散らせての弾幕を時間差砲撃でばら撒き、その射線を縫っての高機動騎槍突撃で強襲を仕掛けます
敵の突撃はバレルロール機動で回避を
「さあ、刮目なさいませ…! これが真の、九天穿ち灼き撃つもの――!!」
※台詞アレンジ・アドリブ・絡み歓迎
「舞え狐火、分かれよ尾………キツネビサイクル、フルスロットル!」
メルノの尾が揺らぎ、そして九つに分かたれた。跨った宇宙二輪が、周囲に灯る狐火を取り込み、一気に加速を開始する。
「尾っぽが増えただけや思うなよ……!」
流星となって星空を舞う赤炎九尾の妖狐。熱線を撒きながら敵に接近し、近づけば即座にリボルバーでその身を打ち砕く。
「この姿ならば、小細工は無用ですわね!」
フランチェスカの身を纏う全てが分解され、焔めいた光で再構築された。白翼を羽撃かせれば、舞い散る羽毛の一枚一枚が、砲撃となって敵陣を薙ぎ払う。
「いきますわよ、ヴァルフレイア!」
旋条の光刃が騎槍を象り、その斧刃が宙を裂く。彼女のハルバードの斬光を阻めるものなど、この宇宙に有りはしない。
「さあ、本気で、いきますよー」
咲凛の髪についた結晶体が、ふわり、と優しく咲凛の身を浮き上がらせる。結晶体はそのまま、髪から離れ、輝いては散り、散りては生まれ。
「シュンリン、ハナシグレ!」
現れては消える残像と共に飛び回る姿は、幻想的だ。しかし、両手に火線砲は、確かな現実として破壊を振り撒いていく。
――星空を高速で舞う3人の美しき乙女達。敵を打ち砕き、砲火を掻い潜って、一所に集合する。
「ふふ、あなた方もなかなかにやりますわね?」
「そりゃそうや、うちの怒りの炎は、いつもの数倍燃え上がっとるんでな!」
フランチェスカの賞賛にも、メルノの表情は硬い。それは、先程から脳裏に響くこの音ゆえ。
「そうですねー、少しでも早く眠らせてあげないとー」
「ええ、では……」
咲凛の全身に纏う残像が、その煌めきを増した。フランチェスカは、背面スラスターをチャージする。
「待っとれよ……必ず、うちらが帝国を打ち破ってみせる!」
そしてメルノの尾に灯る赤の狐火が、轟々と燃え上がると共に、三人は一気に飛び出した。
「当たりませんよー?」
クローン兵が砲火を放つも、それが彼女達を捕らえる事はない。
咲凛の纏う粒子が煌めく度に彼女の身体は残像となって消え、別の光が実体を持って砲火を撒く。
「この私を、空戦機動で捕らえられるとでも?」
華麗なバレルロールで弾丸を躱し、弾く。派手な機動のたびに、その際どくも豊かな肢体を揺らすフランチェスカ。
「狐を捕らえられると思わん事やっ!」
バイクの巧みな機動で、砲火を掻い潜るメルノ。そして、敵陣中央まで到着すると、砲火を引き付け、勢いよく跳躍した。
「武装ユニット全開放……」
咲凛の小さな身体を覆う数多の武装が、標的をロックオン。
「さあ、仕掛けるで!」
メルノの熱線銃に取り付けられたバッテリーが、限界を越えてチャージされ、焼け付く熱を発する。
「あなたも、遅れないでくださいましねっ!」
フランチェスカの光翼が、さらなる光と共に広がる。そして――。
「いきますよー、コード起動、全兵装、一斉発射ー!」
「さあ、刮目なさい。これが、九天穿ち灼き撃つ――」
「――九尾の、嫁入りやぁっ!」
咲凛の全身から、ありとあらゆる武装が迸り、その爆炎の合間を縫って超高速で駆けるフランチェスカが、敵を斬り刻んで蜂の巣にしていき、戦場の全てへ、双銃と狐火が雨の如く、否、星の如く降り注ぐ。
天の全てを満たす、美しき破壊の領域。それは、周囲に彼女たち以外の動く物がなくなるまで続けられた。
「っふー、こんなところですねー」
周囲の敵を全滅させると、咲凛は武装ユニットを閉じて、周辺宙域を見回した。
「ですがまだ、闘いは続いているようですわね」
大技の後でも意気軒昂、フランチェスカは再びその翼を広げる。
「一刻も早く、悪趣味な兵器を叩く……それがうちらに出来る唯一の弔いや!」
バッテリーの熱で掌が焼けるのも構わず、双銃を強く握るメルノ。
まだまだ三人とも、燃え上がった闘志は衰えていない。すぐさま次の敵を求め、あらたな戦域へと飛んでいく。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
神羅・アマミ
クローンライダーとやらは既に一戦交えた経験があるのー。
その時は【エンペライダーズ】とかいう精鋭相手に辛酸を嘗めさせられたが…それ故に今の妾に油断はない!
大体が今回はそれより格下の量産型雑魚どもなんじゃろ?なんとかなるわいな(迂闊)。
コード『見切』を発動し、突進を交わせるギリギリの位置を取りながら接敵。
高機動宇宙バイク乗りであることを逆手に取り、すれ違い様に一閃をお見舞いするというわけじゃ。
真の姿に覚醒しているならば、長刀から繰り出される斬撃はバリアを打ち破り首から下をオサラバさせることができる…はず!多分!きっと!
一体ずつ相手に落としていくのは効率が悪いが、それでも確実に戦力を削いでやる!
御劔・姫子
【POW】
うぅ…人のなづき(脳)を使ってはるなんて…えげつないなぁ…
そないなきしょいもんはうちが壊し…て…
(真の姿…殺戮衝動の大幅強化及び殺人等に性的快楽を覚えるようになる)
あはっ♪ あんた達がうちの相手してくれはるんっ?
うち…もうなんや切のうて切のうて…早くあんた達を斬りとうてしゃあないんよっ♥
(【表奥義・蛟卸し】の【なぎ払い】や【2回攻撃】、更には防御や回避を考えない【捨て身の一撃】で敵に次々と斬りかかる)
はぁ…っ♥ あかん…気ぃやってしましそうやわぁ…♥
もっと…もっと来てっ♥ うちをもっと気持ち良ぉさせてっ!
斬らせてっ♥ 肉が、骨が斬れて血が吹き出すんを見せて…っ♥
(※アドリブ等歓迎)
「人のなづき(脳)を使ってはるなんて……えげつないなぁ」
「うむ。悪趣味よな、妾ドン引きじゃ」
アゴニーフェイスの音が響く中、姫子とアマミが宙を駆ける。
「まあ、クローンライダーとやらには借りがある。あの時とは違う連中じゃが、その時より格下、なんとかなるわいな」
「そやね、きしょいもんはうちが壊し……て……」
だが、敵に近づき、音が強くなるにつれ、姫子の様子が徐々に変化していく。
「お、おい? 大丈夫か? 調子が悪いとかなら、盾キャラである妾が守ってや……」
「あ、はぁっ♪」
アマミが気遣いを見せ、近づいたその瞬間……姫子はそのまま、宙空を蹴って、近くの敵に襲いかかった。
「あんた? あんたが、うちの相手してくれはるんっ?」
敵の宇宙バイクに強引に乗り移ると、短刀をざくりとその首に突き刺す。
「うち……もうなんや切のうて切のうて……斬りたくて斬りたくて、しょうがないんよ!」
その顔は赤く紅潮し、悦楽に蕩けている。潤んだ瞳で敵を見つめ、ざくり、ざくりと何度も突き立て血を流させる。
「お、おー……」
その衝撃的な光景に、呆然と立ち尽くすアマミ。隙だらけの彼女めがけ、別方向から敵が迫り……そしてそのまま、アマミの横を通り過ぎる。
「……ちと驚いておっただけじゃ。油断はしておらぬぞ」
通り過ぎたライダーの、首だけが取り残され宙を飛んでいった。すれ違う瞬間、彼女がその斬り落としたものだ。
アマミが手にするのは、普段彼女が武器に用いている和傘ではない。世界の埒外より呼び寄せた長刀だ。
「この刀、ちぃとばかし斬れ味鋭くての。お主らのバリア程度、それごと斬り捨てるも容易いわ。……いやマジで」
実の所、試し切りする機会など早々ない刀なので、少々不安ではあったものの、それは隠して誇る。
「あはぁ……ええなぁ、うちも長いの、使わせてもらおかぁ!」
それを見た姫子は、刀を鞘から奔らせた。動かなくなったライダーを捨て、別のライダーに飛びかかる。
「もっと、もっとうちを気持ち良ぉさせてっ♪」
バリアなど関係ない、刺さるまで突き、斬れるまで薙ぐ。欲のままに刀を振るい、溢れる血を見て恍惚と蕩ける。
「あかん……気ぃやってしましそうやわぁ……♪」
ぶるるっ、と打ち震え、自らの豊かな……返り血に塗れた胸を掻き抱く。だがすぐに、これでは足りぬと、次の標的に斬りかかる。
「あ、あー……ああなりたくないなら、妾が相手をしてやろう」
そんな光景が味方ながらちょっと怖いと思いつつ、長刀を構えるアマミ。
「首と身体がオサラバしても良いのなら、じゃがの?」
その構えには隙がない。近づけば、その言が実現するまでだ。
「斬らせてっ……♪ 肉が、骨が斬れて血が吹き出すんを見せて……っ♪」
近づけばアマミに斬られ、逃げればその背を姫子に貫かれる。刃の地獄が、一人一人、クローン兵を刈り取っていく。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
黒玻璃・ミコ
【真の姿】
漆黒の西洋甲冑を身に纏い
魔槍を携えた美少女竜騎士
◆心情
あぁ、成る程
進めば進む程鬼畜の所業が明らかになると言うことですか
ですが、竜種……オロチを名乗る者を私は逃がしはしませんよ?
◆行動
【黒竜の恩寵】で攻撃力UP
バリアを張っているならば
此方も愛槍を携えチャージランスです
【第六感】でタイミングを図り
肉と骨を切らせて全てを断つ理論で【カウンター】です
その一撃は【鎧を砕き】
比類無き【怪力】で宇宙バイクごと【串刺し】にしてみせましょう
何しろ【毒使い】による腐食毒も塗ってますからね
そして悲しき犠牲者には誓いましょう
必ずやこの世界を救ってみせる事を(兜を脱ぎつつ)
◆補足
アドリブ、他の方との連携も歓迎
弥久・銀花
私の新の姿、それは『金色の人狼』です
髪の色が金色になります
そして欠損してる体の一部をオーラが形作って、その機能を取り戻すだけではなく、元の体以上の性能になると言う物です
義眼などを使用してた場合はそちらを覆う形になって機能も十全に使えます
あ、何だか筋肉のリミッターとか外れます
精神状態も凄く安定しますね。 2重人格と言う訳ではありませんけどそれまでの状態がどうであれ急に冷静になります
強くなると言うより、現状の肉体性能を引き出すって感覚です
後の筋肉痛が怖い…… (今回初出、案は有りましたが今考えました)
【POW】
仲間の護衛をして味方同士で固まります
突撃して来た時に、カウンターで鋭刃線閃を放ちます
「成る程。進めば進む程、鬼畜の所業が明らかになると言うことですか」
ミコのタールの肉体が、アゴニーフェイスの音によって強制的に人の形を取らされる。現れたるは、西洋甲冑を纏いし、美しき少女。
「これも、オロチとやらの仕業なのでしょうかね」
このアゴニーフェイス艦隊自体は、黒騎士アンヘルの直属部隊だ。だが、その中枢を為す非道な兵器は、科学技術総監の手による可能性が高い。
「だとすれば。私から逃れる事は出来ませんよ?」
魔槍を手に、竜(オロチ)を喰らう魔女は竜騎士となって宙を駆ける。
「私も、一緒にいきましょう」
その横を並走するのは銀花だ。靡く白の長髪が、駆けると共に鮮やかな金色に染まっていく。
決して強くなる訳ではない。だが、あるべき制限の全てが取り払われたその肉体は、限界以上にその力を引き出していく。
「……後の筋肉痛が怖いですがね」
だが敵が見えれば、そんな余計な思考もすぐに切り捨てた。身体のみならず精神にも行き渡ったオーラが、心を澄みわたらせていく。
「ええ、では、共に」
並走する、黒き竜騎士と金色の人狼。闇と光の二色が、その速さで二条のラインを描く。
飛翔の末の接敵。そのまま、脚を止める事なく駆け抜ける。
「バリアなど、貫いてしまえば……」
「……切り裂いてしまえば、何の問題もありません」
ミコの持つ鏖竜の槍、ハヅキが敵を貫けば、銀花の持つ守り刀、白嵐玉椿が敵を断つ。
速度を威力に変えた一撃は、クローン兵のバリアなど物ともしない。
「さあ、次です」
視力を取り戻した黄玉の義眼で、戦場を見渡し、次の標的へと飛びかかる銀花。澄んだ思考が最適の戦術を導き、一切の無駄なく敵を切り捨てる。
「おやおや。流石にこのまま調子よくとはいきませんか」
高速で戦場を駆け回る2人に対し、クローン兵は陣を変え始めた。速度を武器にするならばと、方向転換の隙、静止の瞬間を狙って突貫してくる。
「まあ、そのような事も関係ありません」
「同感です。浅はか、と言わせて貰いましょうか」
自分が止まっているなら、相手の速度を利用するまで。敵の突貫を紙一重で躱し、すれ違い様にカウンターを叩き込む。
黒槍の竜毒が貫いたクローン兵を溶かし、銀花の秘剣が首と身体を断ち分かれさせる。
2人の前に敵はなく、その戦域から敵が消えるのに、さしたる時間はかからない。
「この辺りの敵は……今ので最後ですね」
静かに刀を鞘に収めた。近くの宙域を見ても、徐々に戦火は収まりつつある。
「今から行っても間に合いませんかね」
アゴニーフェイスのある宙域を見つめると、ミコは兜を脱ぐ。
「誓いましょう。必ずやこの世界を救ってみせると……」
サイキッカー達を始めとした、数多くの犠牲者。その血は無駄にせぬと、女騎士は決意を新たにする。
大成功
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トゥリース・リグル
連携アドリブ歓迎
あまり、この姿は得手ではないのですがね
真の姿は20歳程度まで成長した姿ですが四肢が金属質に。
髪が伸びたりスタイルが良くなったりもしてます
普段より眼つきが鋭くなり口調が荒くなります
一見無手ですが攻撃時に身体の一部を変形させたり全身から生やしたりします
【錬成カミヤドリ】で複製したダガーで【先制攻撃】で【範囲攻撃】を行う
その後は複製ダガーで【範囲攻撃】を行い効率的に排除していく
僕自身は【ダッシュ】で接近し【鎧無視攻撃】を行って離脱
相手の攻撃は【見切り+フェイント+第六感】で察知、状況に応じて【ジャンプ】【スライディング】【ダッシュ】のいずれかを用いて効率的な回避を試みる
日和見・カナタ
ひ、人の脳って…。
敵とはいえ、サイキッカーの方は見上げた忠誠心ですねー。
とはいえ敵は敵。解放軍に辿り着く前に破壊してしまいましょう。
私は【蒸気装甲】で【真の姿】になります!
顔を含めた全身をパワードスーツで覆ったこの形態…体力消費は激しいですが、戦闘力は普段以上ですよ!
戦闘では【SPD】でクローンライダーに追いすがって【属性攻撃】で熱した拳を叩き込みます!
速さに優れる彼らですが、防衛に回っては全力を発揮することはできないでしょう。
それに、今の私から逃げられるとは思わないことです!
全員を倒し終わったらアゴニーフェイスを破壊して帰投します!
生体エネルギーを使いきってお腹がぺこぺこですしね!
「蒸ぉ着ッ!」
蒸気機関の腕を掲げ、叫ぶカナタ。世界の外より召喚されたパワードスーツが、顔を含めた全身を覆う。
「これが私のとっておき……の、その上の、さらにとっておきですっ!」
脚部から蒸気が吹き出し、生体エネルギーを糧に加速する。クローン兵達のバイクを上回る速度で接近、鋼の腕で力いっぱい殴りつける。
「帝国の宇宙バイクだろうと、今の私から逃げられるとは思わないことです!」
速く近づき、強く殴る。その戦術は単純だが効果的だ。力任せの一撃で、バイクの上からクローン兵を吹っ飛ばす。
「む、まだ向かって来ますか!」
その力と速さを警戒したクローン兵達は、カナタを取り囲むように動き出した……だが、彼らの上に、無数のダガーが降り注ぐ。
「あまり、この姿は得手ではないのですがね」
金属に変質した両腕を突き出し、嘆息を漏らすのはトゥリースだ。中性的な少女の姿が成長を遂げ、美しい女性の姿を晒す。
「ですが、なれと言うのなら仕方ない……薙ぎ払ってあげますよっ!」
両腕を大きく振るえば、その腕から無数のダガーが生じる。ヤドリガミたる己の分身を武器として、周囲の敵達へと投げ放った。
「ほら、遅いっ!」
さらに、その刃の雨に混じり、自らも宙を蹴って飛ぶ。すれ違い様、手刀をダガーに変えると、鎧の隙間を縫って首を裂いた。
「っと……当たらないっ!」
溢れる血と飛び来る銃弾を、アクロバティックな動きで回避。そのまま、カナタの元へと飛んでくる。
「おお、すごい動きですね!」
「僕としては、そちらのアーマーの方がすごいと思いますが」
背中合わせに立ち、周囲のクローン兵達を見やる2人。
「じゃあ、そのすごい私達で、残りも撃ち倒しましょう!」
「良いですよ……ふっ!」
呼気と共に素早く、敵への間合いを詰めるトゥリース。ダガーを横に並べて盾にし、機銃を弾くと、その下を掻い潜るスライディング。バイクのエンジンを斬り飛ばし、航行不能に追い込む。
「全力で、畳み掛けますっ!」
カナタは、アーマーの装甲に任せて突貫、渾身の蹴りを叩き込む。さらに、打ち砕いた敵を足場に跳躍すると、近くの別の敵へロケットパンチを叩き込む。
豪快な戦いでカナタが破壊を振りまき、緻密な技と疾さでトゥリースがその隙を埋める。2人の連携により、クローン兵達は次々と、宇宙の塵となっていった。
「この辺りは……こんなものですか」
周囲に動くものがなくなり、ダガーを腕にしまうと、小さく息を吐き出すトゥリース。カナタも、蒸気機関を平常モードに戻す。
「早く帰投したい所ですね、お腹がぺこぺこです!」
生体エネルギー……即ちカロリーを消費したため、カナタの疲労は大きい。息をはずませ、アーマー越しに奥の宙域を見やる。
「そのためには……」
宙域の、ほとんどの敵は倒された。残すは、あと僅か。
大成功
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バル・マスケレード
ケッ……宿主の貧弱なツラぁ晒すのは好きじゃねェんだが。
力の漲るうちに、カタつけさせて貰うぜ。
【ロープワーク】を活かして『久遠の《棘》』を伸縮させ
クローンライダーやデブリの類に巻きつけて移動。
宇宙空間を立体機動といこうじゃねェか。
敵の攻撃はユーベルコードで見切りつつ
手持ちの魔法剣『トリニィソード』で、雷の【属性攻撃】を見舞う。
宇宙バイクごとショートさせてやらァ。
しっかしブサイクなツラした兵器だ。
壊す前に一つアドバイスしてやるがよォ。
……仮面の一つも被っておくのを勧めておくぜッ!!
【真の姿】
仮面と宿主が一体化。
宿主である金の髪に浅黒い肌を持った美しい女の顔に、不気味な紋様が浮かぶ。
一人称は〝俺達〟
ドロンゴン・コーフィー
ふん、僕が大暴れできる機会をくれたって点だけ、褒めたげるよ。
●真の姿
(体が粘性を失って溶け落ち、水溜りに……そこから、骨だけの竜が這い上がってくる)
「おおー、やっぱ僕ってば本当にドラゴン! ふふー、気分良いよ?
……君らの声が、僕らを呼んだ。君らの声が、僕(ドラゴン)を目覚めさせた。やってやるよ。
【この身に真を、我が名は竜】(骨から毒液と泥のような肉が湧きでて)
突撃してくるだって、今の僕に?
何も、わかっちゃいないね!いつもより強いんだよぉー!
「いくぜグレンくん!!
(毒液を振り撒き、口内に仕込んだ精霊銃・竜炎筒グレンから熱線を放つ)
君らの趣味、この宇宙にはいらないよ!
アドリブ共闘歓迎!
フォーネリア・ディヴィヤトリウム
【真の姿】
人の姿から…両目は青い鱗に覆われ、下半身は長大な蛇、両腕は凶暴な爪を備えた巨大な竜のそれへ。
鋭い爪・牙で切り裂いた相手へ猛毒を与える、半人半蛇の異形の姿へ変化。
あぁ――まるでこの身を内から、炎に炙られているかのようで。一瞬でも理性を手放せば、己を見失ってしまいそう…!
けれど…あの機械を壊すまでは、私自身を御さなければなりません…!
近い敵兵を毒爪で切り裂き、或いは毒牙で喰らい付き…飛行している者は蛇尾で打ち払いましょう。尚も届かぬならば…【UC】を。
全ての敵兵を打ち倒したならば…非道によって作られた機械を、完全に破壊致します。
「ギ――あぁああアァァッ!!」
「貴方も…もう、お眠りなさい」
アゴニーフェイスの直衛に当たるクローンライダー達が、襲いかかってくる。それを見ながら、しかしフィーネリアの瞳に、それは映らない。
「あぁ……あぁ、あぁ……なんと言う……!」
それは、苦痛か、恍惚か。今、彼女が見ているのは、目の前の光景ではない。己が身を内から焼かれるような、その熱を全身に感じる。
「一瞬でも理性を手放せば、己を見失ってしまいそう……!」
下半身は長大な蛇、両腕は禍々しき爪を備えた竜の巨腕へと。美しきドラゴニアンの女は、異形の半人半蛇となった。
両目は青い鱗に覆われたが、視界など有ってもなくても意味はない。ただ、近くにある命を刈り取るのみだ。
「やれやれ、僕を差し置いて大暴れとは。まあ良いけど、ちゃんと僕の分も取っておいて欲しいものだねぇ」
どろり、と崩れた黒い水。それが、徐々に形を為す。現れるは骨だけの巨竜。
「おおー、やっぱ僕ってば本当にドラゴン! ふふー、気分良いよ?」
その巨体でクローン兵達を睥睨する、ドロンゴン。竜に憧れる彼にとって、骨だけとはいえ竜の姿は心が高揚する。
「君らの声が、僕らを呼んだ。君らの声が、僕(ドラゴン)を目覚めさせた」
その高揚のまま、荘厳な声を降らせる。そして、その威厳を理解せぬ敵に対し、やれやれと首を振った。
「やってやるさ。恨むなら、自分達を恨むんだね――!」
「ギ――あぁああアァァッ!!」
骨の巨竜と、半蛇の怪物。彼らが生み出すのはただ、破壊と暴虐だ。
「はっ……分かっちゃいないねぇ、これでも僕に……」
なおも向かって来ては砕かれるクローン兵達を見下ろし、ドロンゴンはその身に、世界の外の力を宿らせる。
「いや、今の僕に向かってくるなんてさぁ!」
生まれ落ちるは、毒と泥で出来た肉。世界を溶かす竜の毒が振り撒かれ、クローン兵達を溶かしていく。
「ガアアアアッ!」
その毒の中、フォーネリアのみがなお暴れ狂う。自身も毒を宿す彼女は、敵に噛みつき、毒を流し込み、クローンの肉を骨まで溶かしていく。
「ハァ……ハァァァ……!」
荒い息を吐き、周囲を隠された目で見渡す。すでに理性は尽きかけ……狂う瀬戸際でギリギリで踏みとどまる。
毒を撒き散らす怪物たちを前に、ついにクローン兵達は距離を取ろうとし始める……その一体に、茨が巻き付いた。
「はっ……逃がす訳、ねぇだろォよっ!」
その茨を引いて一気に間合いを詰め、剣を突き立てる。流し込まれた高圧電流が、バイクをショートさせた。
「あん? ……なんだ。動かなくなっちまったか。せっかくバイクをぶっ壊してやったってのに」
バイク以前に、その身をが炭となったクローン兵を蹴倒し、それを足場に次の標的へと向かうのは、バル。
本来はヒーローマスクである彼は、今は宿主と一体化し、その浅黒い美貌を晒していた。
「宿主の貧弱なツラぁ晒すのは好きじゃねェんだがよぉ」
茨を巧みに操り、次々とバイクに飛び移っては、雷を流し込む。
その茨は呪いの茨。憎悪を撒き散らし、希望を踏み躙る呪いが、未来を救うべく敵を討つ。
「だが、今の俺はよぉく、〝視えて〟ンでなぁっ!」
宿主が持つ未来視の力。それも、一体化した今は格段に精度が上がっている。今なら、かすり傷の一つさえ、受けはしない。
「さぁて、キミで最後か。いくぜ、グレンくん」
アゴニーフェイスの前に立ちはだかる最後の敵。それを見下ろし、ドロンゴンはその顎を大きく開く。
「君らの趣味、この宇宙にはいらないよ!」
口内に仕込んだ精霊銃が、熱線を放つ。竜の力で威力を増した炎は、アーマーごとその身体を灰に変える。
そして、ついに守りを失い露呈したアゴニーフェイスに、バルは茨を絡めて飛びかかる。
「壊す前に一つアドバイスしてやるがよォ……そのブサイクな面には、仮面の一つも被っておくのを勧めておくぜッ!!」
一閃。三位一体の魔力を束ねた斬撃が、アゴニーフェイスの、苦痛に歪んだ顔を叩き斬った。
宙域を包んでいた不快な音が、消滅する。宇宙が静寂を取り戻すと同時に、猟兵達は元の姿を取り戻していった。
「ふ、ぅ……」
異形の怪物から妖艶なる美女へと戻ったフォーネリアは、動かなくなったアゴニーフェイスの残骸を……灼ききれたカートリッジを、優しく抱く。
「貴方も……もう、お眠りなさい」
こうして、猟兵達は非道な兵器を打ち砕き、帰投した。
大成功
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