本を静かに読んでいる内に
#シルバーレイン
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今度は欲望について語ってみよう。どんな欲望がありますか、隷属か殺人欲かそれとも愛欲だろうか。
否、もう少し穏やかに行けないか。
「うふふ…もう逃げられませんわ」
「あ、ああっ…」
今は廃れてしまった図書館の、古い本を厳重に管理する書庫。そこに閉じ込められてしまったのは一人、銀誓館学園の女子生徒。
ああ、たった一人、学園の図書館からふらりと誘われてしまって可哀想に。
「どうしてこんなことをするの…!?」
鍵はリリスでなければ開けられない。非力な子には打開出来ようが無い。
「簡単ですの。支配は快楽。快楽ががわたくしを強くする、その為にわたくしはあなたを生贄にするのですわ!」
自信満々に笑う悪のお嬢様。恐怖に彩られた女子生徒の貌がよく見える。声も出ないか、そう思ったオブリビオンが一冊の本を持ってきた。
「さあ、観念して…」
開けばどうだ、それはずっと前から置かれていた絵本だ、何をしよう、
「一緒に絵本を読みなさいな!」
それだけかい。
女子、慄きから一転目を丸くして曰く。
「えっそれだけでいいの?」
「リリスは欲望によって籠絡する…つまり!」
つまりは何だ、
「…友達が欲しかった?」
「んなぁ!?」
友達を作ることそのものが欲望。それだけで振り回されてしまうとあってはまあ悲しいものよ。
「なら私だけじゃなくもっと多く誘えばよかったのに」
「仕方ないじゃないですの、統治はその、苦手だし、誘っても、急用が出来たとかで、なかなか…それに、ここは図書館」
つまりは慎重に事を運びたかったらしいのだよ。では女子生徒も立ち去るまでに時間は恐らく、
「ああ…だからか。じゃあ…うん、いいよ、私一緒に本を読むよ」
そこで魅惑に負けるな好奇心よ。にんまりというか全力で嬉しそうな顔して喜ぶ計略のリリス(笑)。
「うふふ…! では早速、じっくりと読みましょうね…!」
こんな感じで今宵に起きるは静寂のサバト。それでは皆さん聞いてくれ。
今のやりとりはその全てが小声です。
一歩その頃のこの男。
糸井・真海、グリモア猟兵、目を開けて開口一番。
「銀誓館学園に読書好きの生徒として侵入を果たしたリリスを学園の図書館から引き摺り出しどういうわけか道中に出てくるであろう野良モーラットを全て保護の後塒の廃図書館にて囚われた女子生徒を救出の上寂しがり屋の愚か者の息の根を止めろ今すぐに。以上」
即座に右手が上がり輝く銀の有り様。ああ、ちょっと待てと猟兵たちはきっと疑問が湧いてくるじゃないか。
まず廃図書館ってどうやって見つけるんですか。
「本でも読め。すぐに分かる」
どうして野良モーラットが出てくると思ったんですか。
「そんな気がするからだ」
本当に閉じ込められたのって1人だけなんですか。
「ああ。放っておけば死ぬおまけ付きだが」
今回いつにも増して投げやりなんでは、
「『善か悪か』だそれ以外は無い」
ああ容赦がねえ。彼の中に居る連続殺人鬼の衝動が何か言う前に感じる前に。
「ほら、ぼーっとするなよ。寂しがりが寂しがりじゃなくなる前に」
川内主将
どうも徹夜明けです。お世話になっております。
今回はシルバーレインでリリスが巻き起こす事件を解決しようというお話です。
全3章構成で、図書館で本を読んで、モーラットを捕まえて、廃図書館でオブリビオンを静かにぶっ倒して女子生徒を助けよう、という感じになります。あんな感じだけど欲望は既に極大化の一途を辿っておりますので、優しく戦ってあげてください。
なお今回のオブリビオンは『リリス化により通常状態より強化されているが、自己の生存より「欲望」を優先する傾向があり、たとえ猟兵に止めを刺せる状態でも、「欲望」を満たせそうならすぐには殺さない』という性質を有します。よければそれらも参考までにどうぞ。
それでは皆様の優しいプレイングをお待ちしています!
第1章 日常
『図書館へ行こう』
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POW : 気になる本をあれこれ手に取ってみる
SPD : ジャンルや著者を絞って本を探す
WIZ : 古い新聞や郷土資料を探す
イラスト:十姉妹
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
九陽・律花
アドリブ歓迎、WIZ判定
【陽魔】で一緒に
一人でも被害者がいるなら、世に仇為す魔を野放しになどしません!
一刻も早く敵地を発見したいですが、まずは落ち着いて本を読みなさい、ということでしたね。
うーん、本は好きですが、仕事で読むと落ち着きませんね。ここは廃図書館の情報を求めて、古新聞や郷土資料を漁ってみましょう。
あ、プリさん! 読書が面白いのはいいですが、独り言が大きいですよ!……あ、わたしもつい声を張り上げてしまいました。すみません。こちらを見ている司書さんに謝りますね。
謝りついでに猟兵であることを明かし、最近になって図書館で怪しい人物を見たかとか、よく借りられる本は何かなど、聞いてみましょうか。
プリ・ミョート
アドリブ歓迎
【陽魔】
支配とか欲望とか、めっちゃワルい香りがぷんぷんすんべ。読み聞かせの続きが気になって眠れなくさせて……不眠症を増やす悪事の予感だに!
図書館で本を読めっちゅう話だったな。
おほほほほ! 古代の生物と恐竜の図鑑! こういうのはロマンを感じるべなあ。実家のケルベロスのケル太郎と戦わせてみてえ。
ちゅーか学園の図書館ってわりとなんでもあんべなあ。九陽さんは何を読むんだ?
おっと、本は静かに読まねえとな。マナー違反とかワルすぎて引かれちまう。ヒヒヒ!
ああ、銀誓館学園の図書館の居心地は如何ですか【陽魔】のお二人様。
(うーん、本は好きですが、仕事で読むと落ち着きませんね)
ああ才能豊かな戦士よ、九陽・律花という名を以て取り組みしは読書だ、かのグリモア猟兵も本を読めと言っていた、素直に守るのでは使命感が気持ちを逸らせてしまうか。彼女が意気込むには、『一人でも被害者がいるなら、世に仇為す魔を野放しになどしません!』とのこと。彼女とて早めに見つけてしまいたい意志がある。
(支配とか欲望とか、めっちゃワルい香りがぷんぷんすんべ。読み聞かせの続きが気になって眠れなくさせて……)
不眠症を増やす悪事の予感だに! などと考えるのがお隣の怪物着取り、プリ・ミョート。人外れた関節と外骨格を知恵の布に包んで、さあ本を読めますか。答えはYESだ。
「ちゅーか学園の図書館ってわりとなんでもあんべなあ。九陽さんは何を読むんだ?」
綺麗な本棚に色とりどりのブックカバー、種類は辞典もあるし小さな絵本まで。
「古新聞や郷土資料を漁ってみましょう。廃図書館の情報があるかも知れませんから」
求めて歩けばすぐに辿り着く。新聞まで取り揃えていらっしゃるこの図書館、なるほど規模がでかい。そして手に取ったいくつか、古き良き材質の紙面を辿っていけば、ああ出るわ出るわピンポイント。
その廃図書館、なるほどもう30年以上も前には使われなくなっていたらしい。その当時に揃っていたものは、ああ、絵本だ絵本。想像よりも膨大な数の絵本を収めていたというのだから驚きもあるかもしれず。
「うーん、本は好きですが…手がかりが案外すぐに見つかったとはいえ、仕事で読むと落ち着きませんね」
まあ作業感もあるにはあるか。だが読み進めるのも猟兵の役目――と思っていたら。
「おほほほほ! 古代の生物と恐竜の図鑑!」
響けや響け笑い声、じゃなかった響いてしまった笑い声。たまたま通った近くの生徒たちがびくっとするくらい。
でも仕方ないんだ、ちょうどプリが手に取ったページ、そこにティラノザウルスが描かれていたもんだから!
「こういうのはロマンを感じるべなあ。実家のケルベロスのケル太郎と戦わせてみてえ――」
そこまで言って気づいたのだ、九陽家の血を引く少女があっと声を漏らして「プリさん!」とね。
「おっと、本は静かに読まねえとな。マナー違反とかワルすぎて引かれちまう。それとももう引かれちまってたべか? ヒヒヒ!」
「読書が面白いのはいいですが、独り言が大きいです、よ――」
さあさどうする、ビッグボイスが連鎖して居る。これにはカウンター席の司書さんも苦笑い。
「……あ、わたしもつい声を張り上げてしまいました」
はてさて、もひとつ務めを果たせるか。ぺこりと謝るはすみませんの意志。
「私たちは猟兵です。事件を解決するためにここに来ました…ですから、もし最近になって図書館で怪しい人物を見たとか、最近よく借りられる本が何なのか、そういうのがあれば聞かせてほしいんです」
簡潔に述べてみよ要件を。世界結界は息してますか? プリはもうちょっとだけ図鑑に夢中、今度はトリケラトプスの絵とこんにちは。
「ああ、怪しい人、ですか? でしたら…」
あちらに、と司書さんが指を指した方を見てみれば。まあそこにいるじゃないか、興味深そうにこちらを見ている生徒さんたちに紛れて一人だけ明確に、そろりそろりと動かんとする女子が!
「ヒヒヒ…探し物は見つかったみたいだべ!」
みたいですね、と律花も頷けば……さあ出向こう、呼び止めに。あちらも応えるしかないだろう、だって彼女は友達がほしいんだから! さあ辿り着いたな、まずは一つ。
因みにやはり最近はここも絵本が人気らしいですよ。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
村崎・ゆかり
アイシャ(f06524)と
猟兵とオブリビオンって、一目見ただけでお互いを滅ぼし合うしかないって分かるのよね……。
そんな関係でも『友達』になろうとしてくれるかしら?
まあ、出会って打ち解けるなら「コミュ力」で本の話題を振って、友達感覚に持ち込むし、速攻で逃げるなら黒鴉の式を打ってねぐらまで案内してもらうだけ。
そうね、図書館の中でも黒鴉を一羽飛ばしてリリスを探しておこう。
アイシャはお勤め忘れないようにね。
あたしは『誰でも分かる「易経」』。素人向けに書かれてるだけあって、分かりやすい。いつも古文書だけだと、内容が偏るからね。
リリスが通りかかったら、予定通り『友達』がもう一人ほしいんだけどって誘うよ。
アイシャ・ソルラフィス
ユッカ(f01658)と一緒に参加するよ!
本でも読め……って言われたけど、なんの本を読もうかな?
本棚をにらみつけて悩みます。む~……
ねぇ、ユッカはなに読む?
え? お勤め? 忘れてないよ〜大丈夫〜
って言いながらもお約束通り、適当に目についたのを(ファンタジー小説かなにか)を読んで没頭して、ユッカに声をかけられる(もしくはチョップされて気がつく…とか?)まで気がつかないボクだったり……
あ。リリスさん? 初めまして!
リリスさんなに読むの? 絵本? アンデルセンとかグリム童話? え? 最近のなの? 2021年のベストセラー? どんなのお話なの〜?
そんな感じで、お勤めを忘れてリリスさんにグイグイいきます
さあ、その先はこのお二方が預かろう。丁度本を読み進める時の話だ。
(猟兵とオブリビオンって、一目見ただけでお互いを滅ぼし合うしかないって分かるのよね……。そんな関係でも『友達』になろうとしてくれるかしら?)
御尤もです。それこそが世界を救う為の運命。見逃す選択肢などあるものかは、村崎・ゆかりは思慮の中に在りながら既に読む本のカテゴリを決めている。
「本でも読め……って言われたけど、なんの本を読もうかな?」
む~……と悩むがこのアイシャ・ソルラフィス。何を読んだものかすぐには決まらないのが彼女らしくもある。そもどこから彼女が始まったのか、その記憶も定かでは無いながらも、友達と一緒にこうして事件を解決せんと試みるのが今日。
「ねぇ、ユッカはなに読む?」
「あたしは『誰でも分かる「易経」』。素人向けに書かれてるだけあって、分かりやすい」
古文書じゃないんだね、と呟くアイシャに応えて曰く。
「いつも古文書だけだと、内容が偏るからね。そうそう、アイシャはお勤め忘れないようにね」
「え? お勤め? 忘れてないよ〜大丈夫〜」
念押しをしておくのが良さそうだ。陰陽道の他熊野修験等も齧るその視界が分かりやすい文字を追う一方、カラス型式神が一羽空を舞う。これぞ陰陽師の黒鴉召喚、その目その耳は何を得る。
「あっ、これとか面白そう!」
エルフよ何を手に取ったか。ああ、王道のファンタジーノベルだ。勇者が冒険に出て、様々な苦難を乗り越える…ああ引き込まれそうだ、まるで献身なる祈りを捧げている時のよう――。
「アイシャ。見つけたわ」
とん、と優しいチョップ。アイシャがはっと気づいた頃には、黒鴉の式神が、動きがぎくしゃくしていらっしゃる本読みの娘を見つけていたらしい。
猟兵たちとリリスがばったりと出会うまでに時間はかからない。勿論、図書館の中ではお静かに――。
「あ。リリスさん? 初めまして!」
「えっ!? ああどうも初めまして、ですわ?」
ああついですわなんて言っちゃったよ過去の骸。一瞬で察したろう、猟兵が目の前にいると。だがこうぎくしゃくするしかない理由は、リリスが抱く欲望に在り。そしてその手に絵本があると気付いたならば。
「リリスさんなに読むの? 絵本? アンデルセンとかグリム童話? え? 最近のなの? 2021年のベストセラー? どんなのお話なの〜?」
怒涛のお話タイム。ぎくしゃくがさらにぎくしゃくってなるような気がしなくもないが。
「あっ、えと、これは、その、そう! 私はそれら昔の絵本も好きなんですけど、これは最近出たお話で、ある小さな街に住む女の子が、色々な人と仲良くなって、友達をいっぱい増やして悩みを解決するお話なんですよ」
実際本のお話をしている時は楽しそうだ。その様子を見て居るゆかりはしかし、先刻の考えがやはり間違いではないことを再認識するに至る。猟兵とオブリビオンは相容れぬ、しかして向こうが逃げるわけでも無し。
「あ…そちらの人は、易経を読んでいらっしゃるんですね?」
「ええ。ちゃんと初心者でも理解できるつくりになっているし、陰陽の考え方も分かりやすく記述されているから、陰陽道を始めるにはお薦めよ」
あなたも興味があるのね、なんて訊けばはいって答えてくるそんな時間。ああコミュ力が上手く働いている。片方は技能、もう片方は欲望だというのに。
相容れぬ運命の中にも関わらず、友達になりましょうなどと!
「あの、もしよければ友達に――」
「ええ、『友達』がもう一人ほしいんだけど」
計画通り。リリスの瞳が先手を打たれたことで見開かれた様がよく見える。
「あたしもそう思っていたの。どうかしら?」
「うん、なろうなろう!」
ほうらエルフもぐいぐい行く。こうなってしまってはリリスも頷いたことだろう、というかそれしかない。今膨れ上がり足りない欲望のことを考えれば。
ところでアイシャさん、お薦めをお忘れですよ。…とまあ、目的を果たした今となっては然程重要でもないか。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 冒険
『野良モーラットを捕まえろ!』
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POW : 全力で追いかける
SPD : 罠を張って待ち構える
WIZ : 隠れていそうな場所を探す
👑7
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
さあ一度銀誓館学園の図書館を出よう。本読みの案内もまあ分かりやすい。まるで前々からこの場所を知っていたかのようだ。いやそれはそう、再度お教えしよう、この本読みはリリスです。
この道をまっすぐに…突き当りを左に…なんて、明確な案内をしてくれたもんだから、スムーズに辿り着けたのがこの廃図書館。朽ちている為に誰も人が寄らなさそうな場所。されど今も数々の本が眠る、ある種神秘的とも呼べるその場所で。
「それでは、中の書庫でお待ちしていますわ」
声震えてますよリリスさん。ある種吹っ切れたその心はただ一つ。
(友達が多すぎて!! まずいけど、嬉しいですわ!!)
肥大化した欲望がまあよくもここまで抱かせたもんだ楽しさを。その実慎重であった彼女にとってこれは十分異常事態であり、喜ぶべきことなんだと。
そんな心を抱えながら書庫へと消えていく本読みである。その姿を認めた猟兵たち、早速行動を開始しようとはすれど。
「もきゅ?」
なんか出てきましたね。
「「「もきゅもきゅ、もきゅ~っ♬」」」
廃図書館のその朽ちた入口に入ろうとした瞬間に突如どこから出てきたのか、いっぱいのモーラットがいざ参上。ホントになんで???
「もっきゅ、もきゅ~~~、きゅ!」
さてもさても可愛げはカンスト。キュートな鳴き声が実に愛らしい。言ってる場合じゃねえ。彼らは皆こちらを見ているのだよ、これまた仲良くなりたそうに。
さあどうだ、本当にどうすんだこれ。
プリ・ミョート
アドリブ歓迎
【陽魔】
うおぉおおっモーラット!? この数とは聞いてねえべよ!
このままじゃ書庫にいけねえべ、なんとかしないと、なんとか。なんとかー!?
だっ、だれかなんとかしてくれー!!(びええええ!)
と、九陽さん、このように、おらにいい感じの命令してくれ! 単純に「なんとかしてくれ」でもええべよ。
承諾したらおらの《バトラーズ・ブラック》で【早業】見せちゃるべ! 我こそは魔王国が四天王の一人、プリチャンだべー!
書庫で使わなくいでくんろ、古書はよく燃えるかんな。しかしサマになるなあ、まるで童話の王子様だべ!
テキパキ捕まえて入り口近くからつまみ出すべ。巻き込んじゃいけねえからなあ、うひょひょひょー
九陽・律花
アドリブ歓迎
【陽魔】で一緒に
わぁっ、なんてかわいらしい。さぁ、こっちへおいで……って、多すぎませんか!?
くっ、いっそ敵であれば薙ぎ払ってしまえたのですが。
仕方ないですね。怪我はさせませんが、少し強引な方法を使いますよ!
『白馬の王子様』を発動
≪陽光馬『白夜』号≫を呼び出して騎乗します
蹄といななきの音をわざとらしく立て、燃える鬣から火の粉をちりちりと散らすことで
モーラットを怖がらせつつ、轢いてしまわないように注意深く追い立てます
プリさんに命令、ですね。承知しました!
では……「この子たちを、安全な場所まで逃がしてください!」
これなら、少なくとも私たちとも敵とも無縁な所まで連れていけるかと思います!
「うおぉおおっモーラット!?」
魔界のモンスターが驚けば衛士だって驚く。
「わぁっ、なんてかわいらしい。さぁ、こっちへおいで……って、多すぎませんか!?」
ええそうなんですよ陽魔のお二人さん。可愛いもふもふが一二三、四などと一息に数えるにも億劫よ。
「このままじゃ書庫にいけねえべ、なんとかしないと、なんとか。なんとかー!?」
「もきゅもきゅ〜!」
ああついぞもふもふに懐かれだしたプリさん大激走、否、脚どうなってんの? これも怪物着取りの為せる関節と外骨格故…?
「くっ、いっそ敵であれば薙ぎ払ってしまえたのですが」
さあ何を悩んでいる暇があろう、お前の肩にもちょこんと乗っているぞモーラットが。 振り払えるはずも無い、彼らは今を生きるもふもふ。
「むむむ〜…」
そのまま悩むこと暫し。ついでにプリを追っかける数匹が律花の周りをぐーるぐる。
「だっ、だれかなんとかしてくれー!!」
ついでにおしゃれミョートもぐーるぐる。Wow. びええええと叫ぶ逃走さえもがお戯れだと知るがいい。
「仕方ないですね。怪我はさせませんが、」
なんとかする、その意志をこそユーベルコードとせよ。ほらきた白馬がパカラパカラ。陽光馬『白夜』号、燃える炎の鬣に尾を靡かせ割と近くにまず停止。
「少し強引な方法を使いますよ!」
パッと乗りましていざ出発。蹄といななきが廃図書館近くの環境じゃよく響く。ああ火の粉まで飛んでいる、優しく軽くチリチリと。
「もきゅ!?」
「もきゅーーーー! …っぴ!」
恐れ慄くとは程遠いが、怖がらせるには十分過ぎる。おかげさまで毛玉の数々がプリの追っかけにジョインなもんで。
「うおおおぉ、書庫で使わなくいでくんろ、古書はよく燃えるかんな! しかしサマになるなあ、まるで童話の王子様だべぇぇぇ!」
走り回りながら答えるプリの為にさあ征くぞ、
「プリさんに命令、でしたね…? 承知していますよ!」
白馬の騎士様が命令を下す。
「では……『この子たちを、安全な場所まで逃がしてください!』」
届くか届くぞオーダーが、瞬間知恵の布の下より這い出る闇。
「ケケケ! 我こそは魔王国が四天王の一人、プリチャンだべー!」
闇を纏いしファッションモンスター、四天王の力は十分か。聞くまでもなくわかる、モーラットの皆さんがぴゃーっと可愛く叫んでいるぞ。
「「「もきゅもっきゅ〜〜〜!」」」
そのままいい感じに、今度は逆にこちらが追い回してやれ。すいすいっと入り口から距離は離れ、あっという間に安全なところへとさようなら。みんなお利口さんに隠れて、思い知ったかこれが陽魔のコンビネーション。
「私たちとも敵とも無縁な所まで、少なくとも連れて行けましたね」
急激に研ぎ澄まされた闇執事の早業に王子様も一安心。
「だべ! 巻き込んじゃいけねえからなあ、うひょひょひょー」
リリスの関わることさえ、もうないのだ。もふもふは守られたぜ。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
村崎・ゆかり
アイシャ(f06524)と
ああ、もふもふねぇ。どうしようかしら、この毛玉の群。
ん? アイシャは話が出来るの? ならお願い。
その間にあたしは毛玉が逃げないよう「結界術」で障壁を張って、と。
とりあえず、討滅する必要は無いのよね。でも、遠慮する理由も無いわけだし。
ひとまず、回収しやすくしましょう。
「範囲攻撃」で落魂陣展開。大判霊符からの「精神攻撃」光線で、一匹残らず魂魄を消し飛ばす。気絶させただけで、生命に別状は無いわよ。
さて、毛玉を旅行鞄に詰め込んで。全部入るかしら? あとまだ残ってる?
とりあえず、鞄はその辺に放置して、帰りに忘れてなかったら回収しましょう。
銀晢館学園に送りつけるのでいいのかしら?
アイシャ・ソルラフィス
ユッカ(f01658)と一緒にさ~んか!
ほんとにどっから出てきたんだろ、モラちゃんたち…
えっと…… 技能の《動物と話す》で呼びかけたり、《魔獣知識》でモラちゃんたちの生態を思い出したり、《料理》と《グルメ知識》で餌付けを試してみたり…
なんでこんな所にいるのか聞いたり、もふもふしたり、モフモフしたり、もっふもふ~ってしたりします!
集まってきたところを【安息の祈り】(《祈り》と《歌唱》の技能も使うよ!)で、みんなまとめて眠らせたり…
Σ って、ユッカ! 乱暴にしなっ……え? 眠らせてるだけ? な~んだ、よかった~……(それでも乱暴な気がしないでもないけど……/汗)
それで、リリスさんどこ~?
あと半分のモーラットたちがどうしてるって?
「ああ、もふもふねぇ。どうしようかしら、この毛玉の群」
「ほんとにどっから出てきたんだろ、モラちゃんたち…」
そう、先のアイシャとゆかりの真ん前に躍り出ているんですよ。でもまあ散らばっており、このままではリリスのいるところに入ってしまってもおかしくはないのだと知る。
「もっきゅ、もっきゅ〜」
「にゃ きゅ ぴぁ〜」
鳴き声がやはりキュートなモーラット、ではこれらの野良毛玉たちをどうせよと。
「ねえねえ、モラちゃんたち!」
「「「もきゅ?」」」
そう、お喋りしましょうと。
「モラちゃんたちはどうして、ここに来たの?」
疑問に混じって漏れ出したぞもふもふ欲が。大丈夫、もふもふは身体に良い。すいすいすい、自然に集まり出したモーラットたちが依然ふよふよと綿雲の如くご健在。
「ん? アイシャは話が出来るの? ならお願い」
さあ陰陽師も一つアイデアを思いついたらしく、交流と準備とが並行して始まるのである。
「もきゅもきゅ、もっきゅ」
「もきゅー、きゅっきゅ!」
聞けば分かるぞ理由が、ここがお気に入りの場所なのだと、そして静かだからいつでももっきゅもきゅしていられると。
つまりはこの廃図書館前というのも、癒しと憩いの空間であったのだ。人が来ない、というのもあるやも知れないが。
「そっか、そうなんだね! …あぁ、もふもふしてる〜…!」
その手で確かめろ、集まってきたモーラットたちの毛並みは至高の域を超えている。ああ生態にあったのだったか、翼も足もあったりして、本当にふわふわ浮かんでいる、さらに言葉まで話せるのだったか、今はほぼ全てが技能によるフィーリングなれど…。ってああ、あなたは料理までいい感じに持ってきてたんですか。食べやすい美味しいやつを。
「ねえ、美味しい? …よかった、じゃあ食べたら一曲歌います………恥ずかしいけど………」
みんながみんな、餌付けの魅力にやられて居る。もふもふまでアイシャの手で存分にされたもんでご満悦。そこに安息の祈りも響けば、きっと眠りに落ちるでしょう安全に。
え、こっそり逃げることを企んだ1匹がどうして逃げられないって?
(とりあえず、討滅する必要は無いのよね。でも、遠慮する理由も無いわけだし)
結界を見事に張りまして、逃げ場なんぞはそこに無い。ああ静と動が対比の上に、すかさず敷きましょう落魂陣の術式。一つとして逃げられる毛玉がもう無いので。
「ひとまず、回収しやすくしましょう」
持ち出したる大判霊符、出でる光の線は精神に届く。するとあら不思議、ふよふよ浮かぶはずのそれらは魂魄を失いすやすやり。
「もきゅっ!?? …zzz」
「も〜きゅ〜う〜… zzz」
可愛い鳴き声が一際強く響いたもんで。
「って、ユッカ! 乱暴にしなっ……」
思わずアイシャも焦るが、そこはゆかりの諭しがある。
「大丈夫。気絶させただけで、生命に別状は無いわよ」
「え? 眠らせてるだけ? な~んだ、よかった~……」
それなら一安心、…否、やっぱり乱暴な気がしないでもないけど、というのはアイシャの思う節。
さあ旅行鞄にありったけの毛玉を。
「全部入るかしら? あとまだ残ってる?」
「ううん、これで全部だと思う!」
ああ、大丈夫。ここにはお利口さんと健やかな眠りがそれぞれあったのだ。
「とりあえず、鞄はその辺に放置して、帰りに忘れてなかったら回収しましょう。銀晢館学園に送りつけるのでいいのかしら?」
じきに事は済む。後は…オブリビオンのことも忘れなければ良し。
「それで、リリスさんどこ~?」
野良モーラットたちのプチ騒動、これにて一件落着。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『計略のリリス『マリアッテ』』
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POW : うう迂闊に近づきましたわね!(精一杯強がって)
近接範囲内の全員を【判断力が低下した状態】にする【間近で見ると理性が焼かれる魅了の炎】を放ち、命中した敵にダメージと麻痺、味方に隠密効果を与える。
SPD : わたくしの為に…って、それは言わなくていいの!
【助けを求めるマリアッテの心に応えた忠臣】の霊を召喚する。これは【マリアッテの萌え所エピソードのウザ語り】や【その霊が得意とする戦い方】で攻撃する能力を持つ。
WIZ : わたくしのオネガイ、聞いてくださいます?
【強い魅了と共に、視線あるいは身体の部位】が命中した生命体・無機物・自然現象は、レベル秒間、無意識に友好的な行動を行う(抵抗は可能)。
イラスト:麻月叶
👑11
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠御影・雪乃」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
なんやかんやありまして。
野良モーラットたちの安全は保障されたことだろう(特に半数は実にお利口さんだったもんだ)、これで廃図書館にも余裕を持って踏み入ることが出来るというもの。
さて、中を探して少し行くと、ようやくたどり着けた書庫の中。ああ、古い本の数々が本棚に置かれてしっかり守られている、辞典から絵本まで、実に様々じゃないか。
そこに居たのだ、本読みのリリスが。
そこに居たのだ、囚われの身の女子生徒が。
二人してまあ、くつろいでいらっしゃって!
「お待ちしていましたわ、友達になってくれる皆様」
「あっ…どうも、すごい誘ってきたんだ…」
…本当に囚われの身か?
そう考えてしまうのも仕方ない、これは間違いなくリリスの持った欲望が既にはちきれんばかりに膨れている有様。
友達を作る欲望が、彼女に『恐れ慄き逃げる』という選択肢すら与えていなかったので。
「……あなた達はここで、仲良く本を読みながら、」
ああ立ち上がり絵本を閉じながらついに表すぞ、その正体を。ピンクに纏まった艶やかで滑らかな髪が、ロールを描いている。瞳はオレンジか赤か曖昧なところではある、黒と赤のシックなお嬢様ドレスがふーわふわ、左手にはセンスを持って。
「わたくしの、欲望に!」
涙目で、強がって!
「ああ、やっぱり友達になりたいですわぁ!!」
…はい。
そこで欲望に身を任せたのが運の尽きなのだと云々。
だが気を付けろ、どうしても相容れぬのだと忘れるな、彼女には炎と霊と魅了が有る。
プリ・ミョート
アドリブ歓迎
【陽魔】
(九陽さんの言葉に合わせて照明を焚き、SEを奏でる)
よっ九陽さんかっくいべ! ギッタギタにやっちまってくだせえ! ドンパフ〜
……えっおらも? いやーあいつ友達作りてえだけならそんなに……じょ、ジョーダンだべ!
別にお前さんも友達になるだけだもんに、お話聞いてもいい子な感じがするし。うーん適度にうざってえべな
ただ友達なら、ワルいことしたら懲らしめてやんべ。見よこの《ブギー・ブギーフェイス》。体格は当社比三倍、頭の悪さも三倍だべ!
包囲を腕尽くで破ったら、そのまま肉の槍を叩きつけるべよ。人がされたらヤなことはしちゃダメだってわからせてやんべ!
九陽・律花
【陽魔】
どれほど寂しかろうと、友達を殺める想いなど言語道断です!
計略のリリス『マリアッテ』――あなたの欲望、この九陽・律花が断ち斬ります!
プリさん。気持ちはわかりますが、相手はオブリビオンです
ここは心を鬼にして戦いますよ!
忠臣の霊から得意分野で攻撃されるのを、まずは剣で捌いていきます
しかしこのまま無数の敵と立ち会っていてもキリがありません
語りも長く聞いていると情が移りそうです
ならば、と『銀朱に閃く幻日の光』を発動して
神速の踏み込みで霊たちの包囲を斬り抜けましょう
そのまま勢いを殺さずにマリアッテへと迫り
【破魔】の光をみなぎらせた≪陽刀『暁天』≫を袈裟切りに振りかざし、一閃での【切断】を狙います!
ほうら血染めの太陽がその剣を抜いた。
「どれほど寂しかろうと、友達を殺める想いなど言語道断です!」
張り上げよ声を、陽刀『暁天』が聖なる太陽の加護を受けてこんな書庫の中でも煌めいている。
「計略のリリス『マリアッテ』――あなたの欲望、この九陽・律花が断ち斬ります!」
ぐぐっ、と一瞬リリスがたじろぐのも無理はない、未熟ながら才に溢れし真っ直ぐさは慎重な性根には眩しく映るもの。…ああ、やはり勇敢であれ、光に照らされ壮大なSEと共に…
「よっ九陽さんかっくいべ! ギッタギタにやっちまってくだせえ! ドンパフ〜」
あっこれスポットライトっすね! ああ流石は怪物着取り、囚われの女子生徒も口をあんぐりと開けて居るぞ。
「…えっ、プリさんも戦うんですよ?」
「……えっおらも?」
その通り。しかしていやーあいつ友達作りてえだけならそんなにとか宣うもんだから、
「プリさん」
間髪入れず圧が来る。気持ちはわかりますが、相手はオブリビオンですと、それが彼女の言い分なれば。
「じょ、ジョーダンだべ!」
「ここは心を鬼にして戦いますよ!」
さあ暴れてみろ、知恵の布を脱ぎ去る準備は出来たか。リリスも黙ってはいないだろう、随分置いてけぼりにされそうなもんだから、
「ああ心を鬼にされちゃいましたわ!? かくなる上は…忠臣よ、友達を欲するわたくしの為に!」
はやる支配が生み出すぞ忠臣の霊。やはり貴族らしい身なりで以て、しかし不明瞭な実体の無さが剣だの弓矢だの持ち出して、これは得意分野を磨いてこそ為せる業か。陽の刀を振るう律花の剣捌きも凄まじく、鋭い剣戟をいなし弓の射撃は捌き落とし。軌跡さえもがまるで太陽の如く輝いて、ああそうだ肝心の女子生徒は。
「…わあ…まるで、本当に絵本を間近で見ているみたい…」
リリスの支配を感動によって脱しつつあるものだ。勢いはさておき、まあ数が多いもんだ、これではまるで集団戦。
『そうそう、我らがマリアッテ様はですね、友達を作る時にも隠れてすごく努力をしていらっしゃいましてね…』
なんか喋り出したぞこいつら。出るよ出る、計略(笑)の萌え所の章。
「っ!? それは言わない約束でしょう!?」
絵本を読んでもらうことも、いろんな本のことを知って友達を求める欲望を加速させていくのも、全てがこのリリスを創っているのやも知れず。
しかしまあ、語りもいい加減飽きただろうし。
「キリがありません…! 語りも長く聞いていると情が移りそうです!」
「別にお前さんも友達になるだけだもんに、お話聞いてもいい子な感じがするし。うーん適度にうざってえべな」
そろそろ終わらせるしかあるまいよ。大事な要点は既に押さえた。
「ただ友達なら、ワルいことしたら懲らしめてやんべ!」
その知恵の布の下に鹿を隠していたのか。ああおぞましや、これこそがブギー・ブギーフェイス。にくにくしい槍を携えて、いざ薙げ霊たちの包囲網! あっという間に吹き飛んでいくぞ剣も弓も、語りさえ!
『『『ぐわ~~~っ!?』』』
これを可能にしていたのはモリモリ増えた戦闘力。その結果がこれよ。
「見よこの《ブギー・ブギーフェイス》。体格は当社比三倍、頭の悪さも三倍だべ!」
そこは悪くなっていいとこなのかと、些細な疑問さえも槍を振るっていざ解決。霊たちがまだ護ってくれているだろうと思っていたリリスの思惑は見事に衝撃を受けて揺らいだらしく。
「んぐうっ!! …あら、まあ、わたくし、血を!?」
「ケケケ! 人がされたらヤなことはしちゃダメだってことだべ!」
くらりくらりと揺れる身体、ちょっと霞んでしまったその視界は見る。
「はい…ちゃんと、教えてあげませんとね!」
さらに吹き飛ぶ霊たちの姿がいくつか。やあどうだマッハ5.0にも及ぶ幻日の光は。魔をも打ち砕き光煌めく聖なる刃が銀朱に閃いて――。
「勿論――それまでにも息つく暇など与えません!」
一瞬。残像残して、光奔る。勢いがそのまま殺されずにやってきたので、たまらず計略のリリスもその腹を掻っ捌かれたものだ。
「……こんな、わたくしは、わたくしの、欲望がぁ!」
誰もが驚くような一瞬、焼き付きましたか。ならば結構、陽魔が征きますどこまでも。
大成功
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村崎・ゆかり
アイシャ(f06524)と
友達ねぇ。普通にしてれば出来るものでしょうに。
恋は人を物狂おしくさせるっていうわねぇ。「狂気耐性」で精神干渉を防ぎましょう。
その上で、魅了された振りをして、マリアッテをハグしましょうか。そのままキスをして――頬かな、唇かな?
友達なら、これくらい普通でしょ。もっと色々したいな。
指で背筋をつつーっとなぞり。
どこまでさせてくれるかな? あなたが悪いのよ、あたしなんかを魅了するから。
ねえ、ここってベッドある?
遊ぶのはこれくらいでいいか。捕まってた娘もいなくなってるでしょう。
じゃあ、そろそろ締めに入ろうかな。
不動金縛り法。
これで動きを封じればただのナイフで十分ね。頸動脈を一閃。
アイシャ・ソルラフィス
ユッカ(f01658)と一緒だよ!
……正直、攻撃するのがためらわれるオブリビオンさんで、困る……(汗
お願いなんてされたら断れないんだけど……ごめんなさい。今世ではそのお願いは叶えてあげられそうにないので、来世に持ち越しでお願いします
今はボクたちに倒されてください…………本当にごめんね
Σ ってユッカは何やってんの?!
(赤面して両手で顔を覆って見ない『ふり』をしつつ(しっかり指の間からのぞき見するのはお約束☆)、キャーキャー言ってると思われます)
で、ユッカ。ボクにはリリスさんを直接倒すのは無理そうなので、ボクのUCでユッカのUCを強化するから、ボクの分までお願いします
さあ一方の御二方、その意志は如何ですか。
「友達ねぇ。普通にしてれば出来るものでしょうに」
腹に傷が出来ちゃって服も汚れてしまっているであろうリリスを見ながら紫蘭の陰陽師が一言。知っていてもオブリビオンとしての運命が普通など許すものかは。
「わたくしには、これしかないんですもの。欲望が大きくなれば、わたくしの支配は友達を、」
貌が辛そうにしてるんですこのマリアッテは。不憫でならないその様を、
「……正直、攻撃するのがためらわれるオブリビオンさんで、困る……」
ああアイシャが汗を掻いて居る。記憶がたとえ無くとも根底には優しさが存在しているのだからこそ、躊躇するのも仕方ない。
「…ねえ。お願いですわ。わたくしのお願い、聞いて、叶えてくださる?」
そこにどうしようもない魅了が来るのだどうしても! オレンジと赤を行き来しかねないようなその瞳から発せられる視線に籠る熱量が半端じゃない。肥大化した欲望の行先がこれとは!
「恋は人を物狂おしくさせるっていうわねぇ」
さてどうする、逆に近づいて行くぞゆかりは。その身が触れたとしたら無意識な友好的行動をせざるを得ないかもしれないというのに、まるでそれを望まんとするばかりの!
「――へ?」
「こうして……頬かな、唇かな……?」
先のダメージにも関わらず頬が欲望につられ歪んでいたマリアッテも、これにはあっという間にテンパる――暇さえ無いらしい。
気付けば抱擁からの――唇が頬にも唇にも柔らかく触れて――嗚呼、あらぁ、
「あのね――ってユッカは何やってんの?!」
これこそがフレンドリーなスキンシップの一端――。
「友達なら、これくらい普通でしょ。もっと色々したいな」
「あああ、あの、えと、えええ!?」
略してフレンドシップ。言うてる場合か。
「きゃあ…! だめだよーユッカー、ボクは何も見てないよー!」
ほら精霊術士が見てるじゃないか、しっかり顔を覆った手が描く指の隙間より!
「どこまでさせてくれるかな? あなたが悪いのよ、あたしなんかを魅了するから」
まさにお約束。ほら計略のリリスの背に回したその手指が滑る、逆に友好に飲み込まんとするばかりに。息すら継げないでいるその耳には、
「ねえ、ここってベッドある?」
戯れを与えよ。忽ち抜けるわなリリスの腰が。欲望が消えないが肥大化の傾向が収まりつつあるように思う。さあちらっと見てみよう、先の女子生徒は何処へか。
「…あ。…えーっと、さっきのもそうだけど、絵本の次は、小説みたいなことが起こって、楽しそうだなって」
あっ、書庫の入口の扉にその身を映して隠れていらっしゃった。
「――ごゆっくり!」
挙句の果ては真っ赤な頬っぺたのままひゃーっと走っていく始末。何を勘違いしたのかは知らないが、これで罪無き女子生徒の命は救われた。
「うふふふっ。…じゃあ、そろそろ締めに入ろうかな」
湛える笑みには狂気への抗いすら満ちるようだ。なるほどだからあのようにスムーズに魅了されたのかと。
「…えっとね。ごめんなさい。今世ではそのお願いは叶えてあげられそうにないので、来世に持ち越しでお願いします。今はボクたちに倒されてください…………」
改めましてちゃんと謝ろうか、お願いされたら断れない性格だけども。ああ、その言葉を聞いたマリアッテの貌は如何か、悲しいような、安堵したような。
「で、ユッカ。ボクにはリリスさんを直接倒すのは無理そうなので、ボクのUCでユッカのUCを強化するから、ボクの分までお願いします」
本当にごめんね、と言葉を残せば、出でるは陽の光の精霊様。光の精霊さん、ユッカを護って――黎明の祈りが届けば、ぽわんと宿る眩しい護り、眩しい力。
その力が宿った身で、白一色の霊符より放てよ不動明王の羂索。
「ノウマクサンマンダ バサラダンセン ダマカラシャダソワタヤ ウンタラタカンマン」
剣指を創れ、早九字を切れ、印を結べばあっという間。計略を密教の術式で縛り上げることこそが不動金縛り法。
「……きっと、来世(つぎ)は作れますわよね、友達を」
どうだろう。きっと大丈夫だと、二人は思っているのではないか。
いずれにせよ、ナイフがすっと首のちょうど頸動脈辺りを走って――さよならだ。
大成功
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